JP2017042098A - 衣付き食品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】衣の風味及び食感に優れ、且つ、衣の風味及び食感の経時的な低下が抑制された、効率的な生産が可能な衣付き食品の提供。【解決手段】食品の外表面側から順に、衣部と、下記(1)〜(5)を含有する生地部と、中種とを含む、食品。(1)グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉(2)α化澱粉及び/又はα化穀物粉(3)増粘多糖類及び/又はゲル化剤(4)油脂(5)乳化剤。グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉が、米粉、コーンスターチ及び小麦澱粉から選択される少なくとも一つを含む食品。【選択図】なし
Description
本発明は、衣付き食品及びその製造方法、並びに食品用生地に関する。
コロッケやメンチカツ等の衣付き食品は、油ちょう直後の衣のサクサクとした歯切れのよい食感が好まれているが、必ず油ちょう直後に喫食されるものでなく、油ちょう後に常温保存又は冷凍保存されて、油ちょうから数時間後乃至数箇月後に喫食される場合も多い。しかし、そのような場合、衣の風味及び食感が時間の経過に伴って低下し、衣付き食品の商品価値が著しく損なわれるという問題があった。
衣付き食品の食感の経時的な低下の抑制という課題に対し、従来、グルテンを含有する生地で中種を包み、該生地にバッター及びパン粉を付着させることを含む、未油ちょうの衣付き惣菜用食品の製造法が報告されている(特許文献1及び2)。
特許文献1及び2に記載の製造法は、生地にグルテンを含有させているため、グルテンが衣の噛み切りやすさに悪影響を及ぼす、グルテン特有の異風味が残る、グルテンに起因したざらつき、粉っぽさが感じられる等の問題があり、一方、生地からグルテンを除くと、生地の伸展性が低下して、全自動包餡機等を使用した生地の成形が困難になり、効率的に食品を生産できなくなるという問題があった。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、衣の風味及び食感に優れ、且つ、衣の風味及び食感の経時的な低下が抑制された、効率的な生産が可能な衣付き食品を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、(1)グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉、(2)α化澱粉及び/又はα化穀物粉、(3)増粘多糖類及び/又はゲル化剤、(4)油脂、並びに(5)乳化剤を含有する生地は、衣付き食品の衣の風味及び食感を向上させ、且つ、衣の風味及び食感の経時的な低下を抑制することができ、更に伸展性にも優れることを見出し、かかる知見に基づいてさらに研究を進めることによって本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下のとおりである。
[1]食品の外表面側から順に、衣部と、下記(1)〜(5)を含有する生地部と、中種とを含む、食品。
(1)グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉
(2)α化澱粉及び/又はα化穀物粉
(3)増粘多糖類及び/又はゲル化剤
(4)油脂
(5)乳化剤
[2]生地部が、更にトレハロースを含有する、[1]記載の食品。
[3]生地部が、更に低吸水性澱粉を含有する、[1]又は[2]記載の食品。
[4]グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉が、米粉、コーンスターチ及び小麦澱粉から選択される少なくとも一つを含む、[1]〜[3]のいずれか一つに記載の食品。
[5]増粘多糖類が、メチルセルロースと、アルギン酸エステル及び/又はアルギン酸塩とを含む、[1]〜[4]のいずれか一つに記載の食品。
[6]乳化剤のHLBが、1〜6である、[1]〜[5]のいずれか一つに記載の食品。
[7]油脂の融点が、10〜80℃である、[1]〜[6]のいずれか一つに記載の食品。
[8]生地部が、グルテンを実質的に含有しない、[1]〜[7]のいずれか一つに記載の食品。
[9]上記(1)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、10〜60重量%である、[1]〜[8]のいずれか一つに記載の食品。
[10]上記(2)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、1〜15重量%である、[1]〜[9]のいずれか一つに記載の食品。
[11]上記(3)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、0.1〜3重量%である、[1]〜[10]のいずれか一つに記載の食品。
[12]上記(4)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、3〜30重量%である、[1]〜[11]のいずれか一つに記載の食品。
[13]上記(5)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、0.1〜1.5重量%である、[1]〜[12]のいずれか一つに記載の食品。
[14]下記(a1)〜(a5)の少なくとも一つを満たす、[1]〜[8]のいずれか一つに記載の食品。
(a1)上記(1)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、10〜60重量%である。
(a2)上記(2)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、1〜15重量%である。
(a3)上記(3)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、0.1〜3重量%である。
(a4)上記(4)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、3〜30重量%である。
(a5)上記(5)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、0.1〜1.5重量%である。
[15]油ちょうされたものである、[1]〜[14]のいずれか一つに記載の食品。
[16]衣部の水分透過度が、98〜160g/m2/dayである、[15]記載の食品。
[17]食品が、コロッケ、カツ類及びフライ類から選択される一つである、[1]〜[16]のいずれか一つに記載の食品。
[18]冷凍食品である、[1]〜[17]のいずれか一つに記載の食品。
[19]下記(1)〜(5)を含有し、中種の少なくとも一部を被覆する生地に、衣用原料を付着させることを含む、食品の製造方法。
(1)グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉
(2)α化澱粉及び/又はα化穀物粉
(3)増粘多糖類及び/又はゲル化剤
(4)油脂
(5)乳化剤
[20]
生地に衣用原料を付着させる前に、打ち粉付けを行うことを更に含む、[19]記載の製造方法。
[21]下記(1)〜(5)を含有する食品用生地。
(1)グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉
(2)α化澱粉及び/又はα化穀物粉
(3)増粘多糖類及び/又はゲル化剤
(4)油脂
(5)乳化剤
[1]食品の外表面側から順に、衣部と、下記(1)〜(5)を含有する生地部と、中種とを含む、食品。
(1)グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉
(2)α化澱粉及び/又はα化穀物粉
(3)増粘多糖類及び/又はゲル化剤
(4)油脂
(5)乳化剤
[2]生地部が、更にトレハロースを含有する、[1]記載の食品。
[3]生地部が、更に低吸水性澱粉を含有する、[1]又は[2]記載の食品。
[4]グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉が、米粉、コーンスターチ及び小麦澱粉から選択される少なくとも一つを含む、[1]〜[3]のいずれか一つに記載の食品。
[5]増粘多糖類が、メチルセルロースと、アルギン酸エステル及び/又はアルギン酸塩とを含む、[1]〜[4]のいずれか一つに記載の食品。
[6]乳化剤のHLBが、1〜6である、[1]〜[5]のいずれか一つに記載の食品。
[7]油脂の融点が、10〜80℃である、[1]〜[6]のいずれか一つに記載の食品。
[8]生地部が、グルテンを実質的に含有しない、[1]〜[7]のいずれか一つに記載の食品。
[9]上記(1)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、10〜60重量%である、[1]〜[8]のいずれか一つに記載の食品。
[10]上記(2)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、1〜15重量%である、[1]〜[9]のいずれか一つに記載の食品。
[11]上記(3)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、0.1〜3重量%である、[1]〜[10]のいずれか一つに記載の食品。
[12]上記(4)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、3〜30重量%である、[1]〜[11]のいずれか一つに記載の食品。
[13]上記(5)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、0.1〜1.5重量%である、[1]〜[12]のいずれか一つに記載の食品。
[14]下記(a1)〜(a5)の少なくとも一つを満たす、[1]〜[8]のいずれか一つに記載の食品。
(a1)上記(1)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、10〜60重量%である。
(a2)上記(2)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、1〜15重量%である。
(a3)上記(3)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、0.1〜3重量%である。
(a4)上記(4)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、3〜30重量%である。
(a5)上記(5)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、0.1〜1.5重量%である。
[15]油ちょうされたものである、[1]〜[14]のいずれか一つに記載の食品。
[16]衣部の水分透過度が、98〜160g/m2/dayである、[15]記載の食品。
[17]食品が、コロッケ、カツ類及びフライ類から選択される一つである、[1]〜[16]のいずれか一つに記載の食品。
[18]冷凍食品である、[1]〜[17]のいずれか一つに記載の食品。
[19]下記(1)〜(5)を含有し、中種の少なくとも一部を被覆する生地に、衣用原料を付着させることを含む、食品の製造方法。
(1)グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉
(2)α化澱粉及び/又はα化穀物粉
(3)増粘多糖類及び/又はゲル化剤
(4)油脂
(5)乳化剤
[20]
生地に衣用原料を付着させる前に、打ち粉付けを行うことを更に含む、[19]記載の製造方法。
[21]下記(1)〜(5)を含有する食品用生地。
(1)グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉
(2)α化澱粉及び/又はα化穀物粉
(3)増粘多糖類及び/又はゲル化剤
(4)油脂
(5)乳化剤
本発明によれば、衣の風味、衣の食感及び生産性に優れる衣付き食品を提供できる。より詳細には、本発明によれば、衣の香ばしさ、衣内側のねちゃつき、衣の歯切れ、衣の軽さ及び衣のサクサク感が向上又は改善し、且つ、衣付き食品を油ちょう後に数箇月(例えば、1〜6箇月)冷凍保存したときの衣の風味及び食感の低下が抑制され、更に生地の伸展性が向上した衣付き食品を提供できる。従って本発明によれば、衣の風味及び食感に優れ、且つ、衣の風味及び食感の経時的な低下が抑制された衣付き食品の効率的な生産が可能である。
また本発明によれば、衣付き食品の衣の風味及び食感を向上させ、且つ、衣の風味及び食感の経時的な低下を抑制することができ、更に伸展性にも優れる食品用生地を提供できる。
また本発明によれば、衣付き食品の衣の風味及び食感を向上させ、且つ、衣の風味及び食感の経時的な低下を抑制することができ、更に伸展性にも優れる食品用生地を提供できる。
1.本発明の食品
本発明の食品は、食品の外表面側から順に、衣部と、(1)グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉、(2)α化澱粉及び/又はα化穀物粉、(3)増粘多糖類及び/又はゲル化剤、(4)油脂、並びに(5)乳化剤を含有する生地部と、中種とを含むことを主たる特徴とする。本発明の食品は、特に断りのない限り、油ちょうされた食品及び未油ちょうの食品の両方を包含するものである。尚、「食品の外表面側から」とは、単に方向を表しているに過ぎず、食品の外表面は、必ずしも衣部である必要はない。
本発明の食品は、食品の外表面側から順に、衣部と、(1)グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉、(2)α化澱粉及び/又はα化穀物粉、(3)増粘多糖類及び/又はゲル化剤、(4)油脂、並びに(5)乳化剤を含有する生地部と、中種とを含むことを主たる特徴とする。本発明の食品は、特に断りのない限り、油ちょうされた食品及び未油ちょうの食品の両方を包含するものである。尚、「食品の外表面側から」とは、単に方向を表しているに過ぎず、食品の外表面は、必ずしも衣部である必要はない。
[衣部]
衣部は、中種の少なくとも一部を被覆する、所謂ブレッダー層である。衣部の原料(衣用原料)は、衣付き食品の製造に通常用いられるものであれば特に制限されないが、例えば、パン粉、シリアル、クラッカー粉、アーモンドスライス、あられ、湯葉、春雨、そうめん、クルトン等が挙げられ、衣のサクサクとした歯切れのよい食感の観点から、好ましくはパン粉である。これらの衣用原料は単独で用いてよく、又は2種以上を併用してもよい。衣部は、本発明の目的を損なわない限り、これらの衣用原料に加えて、公知の調味料や食品添加物を更に含有してよいが、パン粉、シリアル及びクラッカー粉、アーモンドスライス、あられ、湯葉、春雨、そうめん、クルトンから選択される少なくとも一つを主成分として含有することが好ましく、具体的には当該主成分の含有量は、衣部に対して、好ましくは80重量%以上であり、より好ましくは90重量%以上であり、特に好ましくは95重量%以上である。
衣部は、中種の少なくとも一部を被覆する、所謂ブレッダー層である。衣部の原料(衣用原料)は、衣付き食品の製造に通常用いられるものであれば特に制限されないが、例えば、パン粉、シリアル、クラッカー粉、アーモンドスライス、あられ、湯葉、春雨、そうめん、クルトン等が挙げられ、衣のサクサクとした歯切れのよい食感の観点から、好ましくはパン粉である。これらの衣用原料は単独で用いてよく、又は2種以上を併用してもよい。衣部は、本発明の目的を損なわない限り、これらの衣用原料に加えて、公知の調味料や食品添加物を更に含有してよいが、パン粉、シリアル及びクラッカー粉、アーモンドスライス、あられ、湯葉、春雨、そうめん、クルトンから選択される少なくとも一つを主成分として含有することが好ましく、具体的には当該主成分の含有量は、衣部に対して、好ましくは80重量%以上であり、より好ましくは90重量%以上であり、特に好ましくは95重量%以上である。
[生地部]
生地部は、衣部より内側で中種の少なくとも一部を被覆し、(1)グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉、(2)α化澱粉及び/又はα化穀物粉、(3)増粘多糖類及び/又はゲル化剤、(4)油脂、並びに(5)乳化剤を含有する。
以下、生地部に含有される(1)〜(5)の各成分について説明する。
生地部は、衣部より内側で中種の少なくとも一部を被覆し、(1)グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉、(2)α化澱粉及び/又はα化穀物粉、(3)増粘多糖類及び/又はゲル化剤、(4)油脂、並びに(5)乳化剤を含有する。
以下、生地部に含有される(1)〜(5)の各成分について説明する。
(1)グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉
生地部は、グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉を含有することによって、ねちゃつきが少ない、歯切れの良い生地となる。本発明において用いられるグルテンを実質的に含有しない穀物粉としては、例えば、米粉、トウモロコシ粉、大麦粉、そば粉、馬鈴薯粉、大豆粉、小豆粉、ひえ粉、栗粉、きび粉等が挙げられるが、喫食時の風味が良いことから、好ましくは米粉である。グルテンを実質的に含有しない澱粉としては、例えば、コーンスターチ、ワキシーコンスターチ、小麦澱粉、粳米澱粉、糯米澱粉、タピオカ澱粉、サゴヤシ澱粉、緑豆澱粉、馬鈴薯澱粉、サツマイモ澱粉等が挙げられるが、ヌメリとねちゃつきが少ないことから、好ましくはコーンスターチ、小麦澱粉である。これらの穀物粉及び澱粉は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてよく、グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉は、米粉、コーンスターチ及び小麦澱粉から選択される少なくとも一つを含むことが好ましい。
生地部は、グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉を含有することによって、ねちゃつきが少ない、歯切れの良い生地となる。本発明において用いられるグルテンを実質的に含有しない穀物粉としては、例えば、米粉、トウモロコシ粉、大麦粉、そば粉、馬鈴薯粉、大豆粉、小豆粉、ひえ粉、栗粉、きび粉等が挙げられるが、喫食時の風味が良いことから、好ましくは米粉である。グルテンを実質的に含有しない澱粉としては、例えば、コーンスターチ、ワキシーコンスターチ、小麦澱粉、粳米澱粉、糯米澱粉、タピオカ澱粉、サゴヤシ澱粉、緑豆澱粉、馬鈴薯澱粉、サツマイモ澱粉等が挙げられるが、ヌメリとねちゃつきが少ないことから、好ましくはコーンスターチ、小麦澱粉である。これらの穀物粉及び澱粉は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてよく、グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉は、米粉、コーンスターチ及び小麦澱粉から選択される少なくとも一つを含むことが好ましい。
グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉の「グルテンを実質的に含有しない」とは、(a)グルテンを全く含有しない場合か、又は(b)グルテンを本発明の目的を損なわない範囲(通常1.0重量%以下、好ましくは0.5重量%以下)で含有する場合のいずれかであることを意味する。
(1)の含有量(即ち、グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉の含有量)は、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して(即ち、未油ちょうの食品に含まれる生地部の重量を基準にして)、通常10〜60重量%であり、ざらつきとねちゃつきが少ない、歯切れの良い生地を作れることから、好ましくは15〜50重量%であり、より好ましくは20〜45重量%である。
(2)α化澱粉及び/又はα化穀物粉
生地部は、α化澱粉及び/又はα化穀物粉を含有することによって、ねちゃつきが少なく、かつ、伸展性が付与された生地となる。本発明において用いられるα化澱粉としては、例えば、α化コーンスターチ、α化ワキシーコンスターチ、α化小麦澱粉、α化粳米澱粉、α化糯米澱粉、α化タピオカ澱粉、α化サゴヤシ澱粉、α化緑豆澱粉、α化馬鈴薯澱粉、α化サツマイモ澱粉等が挙げられるが、ねちゃつきが少ない、歯切れの良い生地を作れることから、好ましくはα化馬鈴薯澱粉である。α化穀物粉としては、例えば、α化米粉、α化トウモロコシ粉、α化大麦粉、α化そば粉、α化馬鈴薯粉、α化大豆粉、α化小豆粉、α化ひえ粉、α化栗粉、α化きび粉等が挙げられるが、喫食時の風味が良いことから、好ましくはα化米粉、α化馬鈴薯粉である。これらのα化澱粉及びα化穀物粉は単独で用いてよく、又は2種以上を併用してもよい。
生地部は、α化澱粉及び/又はα化穀物粉を含有することによって、ねちゃつきが少なく、かつ、伸展性が付与された生地となる。本発明において用いられるα化澱粉としては、例えば、α化コーンスターチ、α化ワキシーコンスターチ、α化小麦澱粉、α化粳米澱粉、α化糯米澱粉、α化タピオカ澱粉、α化サゴヤシ澱粉、α化緑豆澱粉、α化馬鈴薯澱粉、α化サツマイモ澱粉等が挙げられるが、ねちゃつきが少ない、歯切れの良い生地を作れることから、好ましくはα化馬鈴薯澱粉である。α化穀物粉としては、例えば、α化米粉、α化トウモロコシ粉、α化大麦粉、α化そば粉、α化馬鈴薯粉、α化大豆粉、α化小豆粉、α化ひえ粉、α化栗粉、α化きび粉等が挙げられるが、喫食時の風味が良いことから、好ましくはα化米粉、α化馬鈴薯粉である。これらのα化澱粉及びα化穀物粉は単独で用いてよく、又は2種以上を併用してもよい。
(2)の含有量(即ち、α化澱粉及び/又はα化穀物粉の含有量)は、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、通常1〜15重量%であり、ねちゃつきが少ない、歯切れの良い生地を作れること、および生地の生産性の観点から、好ましくは3〜10重量%であり、より好ましくは3.5〜8重量%である。
(3)増粘多糖類及び/又はゲル化剤
生地部は、増粘多糖類及び/又はゲル化剤を含有することによって、伸展性および強度が付与された生地となる。本発明において用いられる増粘多糖類としては、例えば、メチルセルロース、アルギン酸エステル(例えば、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)、アルギン酸塩(例えば、アルギン酸ナトリウム等)、ペクチン、カラギーナン、グァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、キサンタンガム、タラガム、カードラン等が挙げられるが、生地への伸展性付与と強度付与の観点から、好ましくはメチルセルロース、アルギン酸エステル、アルギン酸塩である。ゲル化剤としては、例えば、寒天、ゼラチン、コラーゲンペプチド、ジェランガム、グルコマンナン、上述の増粘多糖類を組み合わせた複合ゲル等が挙げられるが、強度付与および生地の膨化防止の観点から、好ましくは寒天、グルコマンナンある。これらの増粘多糖類及びゲル化剤は単独で又は2種以上を組み合わせて用いてよく、増粘多糖類は、メチルセルロースと、アルギン酸エステル及び/又はアルギン酸塩とを含むことが好ましい。
生地部は、増粘多糖類及び/又はゲル化剤を含有することによって、伸展性および強度が付与された生地となる。本発明において用いられる増粘多糖類としては、例えば、メチルセルロース、アルギン酸エステル(例えば、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)、アルギン酸塩(例えば、アルギン酸ナトリウム等)、ペクチン、カラギーナン、グァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、キサンタンガム、タラガム、カードラン等が挙げられるが、生地への伸展性付与と強度付与の観点から、好ましくはメチルセルロース、アルギン酸エステル、アルギン酸塩である。ゲル化剤としては、例えば、寒天、ゼラチン、コラーゲンペプチド、ジェランガム、グルコマンナン、上述の増粘多糖類を組み合わせた複合ゲル等が挙げられるが、強度付与および生地の膨化防止の観点から、好ましくは寒天、グルコマンナンある。これらの増粘多糖類及びゲル化剤は単独で又は2種以上を組み合わせて用いてよく、増粘多糖類は、メチルセルロースと、アルギン酸エステル及び/又はアルギン酸塩とを含むことが好ましい。
(3)の含有量(即ち、増粘多糖類及び/又はゲル化剤の含有量)は、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、通常0.1〜3重量%であり、ねちゃつきが少ない、歯切れの良い生地を作れること、および生地の生産性の観点から、好ましくは0.3〜2重量%であり、より好ましくは0.5〜1.5重量%である。
(4)油脂
生地部は、油脂を含有することによって、油脂膜を形成し、冷凍保存中、解凍・加熱調理中(例えば、レンジ調理中等)の中種から衣への水分移行を防止し、衣のサクサク感を付与することができる。本発明において用いられる油脂は食用であれば特に制限されないが、油脂の融点は、衣へサクサクとした食感を付与しつつ、喫食時の生地の口残り(生地部分が口の中に残り、モソモソする食感)を防止するという2つの観点から、好ましくは10〜80℃であり、より好ましくは15〜70℃である。油脂の具体例としては、パーム油、菜種油、キャノーラ油、大豆油、トウモロコシ油、紅花油、オリーブ油、ごま油、ラード、ヘット、ショートニング、バター、マーガリン、粉末油脂等が挙げられるが、衣へサクサクとした食感を付与しつつ、喫食時の生地の口残り(生地部分が口の中に残り、モソモソする食感)を防止できることから、好ましくはパーム油、ショートニング、粉末油脂である。これらの油脂は単独で用いてよく、又は2種以上を併用してもよい。
生地部は、油脂を含有することによって、油脂膜を形成し、冷凍保存中、解凍・加熱調理中(例えば、レンジ調理中等)の中種から衣への水分移行を防止し、衣のサクサク感を付与することができる。本発明において用いられる油脂は食用であれば特に制限されないが、油脂の融点は、衣へサクサクとした食感を付与しつつ、喫食時の生地の口残り(生地部分が口の中に残り、モソモソする食感)を防止するという2つの観点から、好ましくは10〜80℃であり、より好ましくは15〜70℃である。油脂の具体例としては、パーム油、菜種油、キャノーラ油、大豆油、トウモロコシ油、紅花油、オリーブ油、ごま油、ラード、ヘット、ショートニング、バター、マーガリン、粉末油脂等が挙げられるが、衣へサクサクとした食感を付与しつつ、喫食時の生地の口残り(生地部分が口の中に残り、モソモソする食感)を防止できることから、好ましくはパーム油、ショートニング、粉末油脂である。これらの油脂は単独で用いてよく、又は2種以上を併用してもよい。
(4)の含有量(即ち、油脂の含有量)は、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、通常3〜30重量%であり、衣へサクサクとした食感を付与しつつ、油脂に起因する油っぽさ等の食味・食感の低下を抑制できることから、好ましくは5〜20重量%であり、より好ましくは10〜15重量%である。
(5)乳化剤
生地部は、乳化剤を含有することによって、生地に含有される油脂の分散性が向上し、生地原料の混合時に生地中に油が均質に分布する為、生地の伸展性が向上する。本発明において用いられる乳化剤は食用であれば特に制限されないが、特に、HLBが低い乳化剤は、親油性が高く、生地に含有される油脂を分散させやすいため、乳化剤のHLBは、好ましくは1〜6であり、より好ましくは1〜5である。ここで「HLB」とは、親水親油バランス(hydrophile−lipophile balance)を表し、W.C.Griffinによって提唱された計算式(W.C.Griffin,J.Soc.Cosmetic Chemists,1,311(1949)参照)に従って求められるものをいう。乳化剤の具体例としては、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられるが、生地の伸展性向上の観点から、好ましくはショ糖脂肪酸エステルである。これらの乳化剤は単独で用いてよく、又は2種以上を併用してもよい。
生地部は、乳化剤を含有することによって、生地に含有される油脂の分散性が向上し、生地原料の混合時に生地中に油が均質に分布する為、生地の伸展性が向上する。本発明において用いられる乳化剤は食用であれば特に制限されないが、特に、HLBが低い乳化剤は、親油性が高く、生地に含有される油脂を分散させやすいため、乳化剤のHLBは、好ましくは1〜6であり、より好ましくは1〜5である。ここで「HLB」とは、親水親油バランス(hydrophile−lipophile balance)を表し、W.C.Griffinによって提唱された計算式(W.C.Griffin,J.Soc.Cosmetic Chemists,1,311(1949)参照)に従って求められるものをいう。乳化剤の具体例としては、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられるが、生地の伸展性向上の観点から、好ましくはショ糖脂肪酸エステルである。これらの乳化剤は単独で用いてよく、又は2種以上を併用してもよい。
(5)の含有量(即ち、乳化剤の含有量)は、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、通常0.1〜1.5重量%であり、ねちゃつきが少ない、歯切れの良い生地を作れること、および生地の生産性の観点から、好ましくは0.2〜1.2重量%であり、より好ましくは0.3〜0.8重量%である。
本発明の食品は、下記(a1)〜(a5)の少なくとも一つを満たすことが好ましく、少なくとも二つを満たすことがより好ましく、少なくとも三つを満たすことがさらに好ましく、少なくとも四つを満たすことが特に好ましく、五つ全てを満たすことが最も好ましい。
(a1)(1)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、10〜60重量%(好ましくは10〜50重量%、より好ましくは20〜45重量%)である。
(a2)(2)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、1〜15重量%(好ましくは3〜10重量%、より好ましくは3.5〜8重量%)である。
(a3)(3)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、0.1〜3重量%(好ましくは0.3〜2重量%、より好ましくは0.5〜1.5重量%)である。
(a4)(4)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、3〜30重量%(好ましくは5〜20重量%、より好ましくは10〜15重量%)である。
(a5)(5)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、0.1〜1.5重量%(好ましくは0.2〜1.2重量%、より好ましくは0.3〜0.8重量%)である。
(a1)(1)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、10〜60重量%(好ましくは10〜50重量%、より好ましくは20〜45重量%)である。
(a2)(2)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、1〜15重量%(好ましくは3〜10重量%、より好ましくは3.5〜8重量%)である。
(a3)(3)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、0.1〜3重量%(好ましくは0.3〜2重量%、より好ましくは0.5〜1.5重量%)である。
(a4)(4)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、3〜30重量%(好ましくは5〜20重量%、より好ましくは10〜15重量%)である。
(a5)(5)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、0.1〜1.5重量%(好ましくは0.2〜1.2重量%、より好ましくは0.3〜0.8重量%)である。
生地部は、上記(1)〜(5)に加え、トレハロースを含有することが好ましい。生地部は、トレハロースを含有することによって、生地の保水性を向上させ得るため、生地の伸展性を保ち、連続生産しても乾燥耐性のある生地を製造することが可能となる。
トレハロースの含有量は、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、通常1.5〜20重量%であり、歯切れの良い食感、味および風味の観点から、好ましくは3〜15重量%であり、より好ましくは5〜10重量%である。
生地部は、上記(1)〜(5)に加え、低級水性澱粉を含有することが好ましい。生地部は、低級水性澱粉を含有することによって、サクサクとした歯切れの良い食感となる。本発明において「低級水性澱粉」とは、膨純度が1〜10で、且つ、溶解度が10重量%以下である澱粉をいい、例えば、架橋澱粉、湿熱処理澱粉(例、湿熱処理ハイアミロース澱粉等)等が挙げられる。ここで「膨潤度」及び「溶解度」は、それぞれ以下の(i)〜(iii)の手順で測定される。
[膨潤度、溶解度の測定方法]
(i)試料1.0g(乾燥物換算)を脱イオン水100mlに分散し、90℃で30分間加熱した後30℃に冷却する。得られた糊化液を遠心分離(3000rpm、10分間)してゲル層と上澄層とに分ける。
(ii)上記(i)で得られたゲル層の重量(A)と、当該ゲル層の乾固(105℃、恒量)後の重量(B)を測定した後、AをBで除して膨潤度(=A/B)を算出する。
(iii)上記(i)で得られた上澄層に含まれる全糖量をフェノール硫酸法で測定し、その容量と合わせて溶解度を算出する。
(i)試料1.0g(乾燥物換算)を脱イオン水100mlに分散し、90℃で30分間加熱した後30℃に冷却する。得られた糊化液を遠心分離(3000rpm、10分間)してゲル層と上澄層とに分ける。
(ii)上記(i)で得られたゲル層の重量(A)と、当該ゲル層の乾固(105℃、恒量)後の重量(B)を測定した後、AをBで除して膨潤度(=A/B)を算出する。
(iii)上記(i)で得られた上澄層に含まれる全糖量をフェノール硫酸法で測定し、その容量と合わせて溶解度を算出する。
低級水性澱粉の含有量は、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、通常5〜40重量%であり、ざらつき、粉っぽさ、ねちゃつきが少ない歯切れの良い食感を付与できることから、好ましくは10〜30重量%であり、より好ましくは15〜25重量%である。
生地部は、本発明の目的を損なわない限り、上記(1)〜(5)、トレハロース及び低級水性澱粉以外の他の成分を含有し得る。当該他の成分としては、例えば、食塩、甘味料(例えば、グラニュー糖、糖アルコール、高甘味度甘味料等)、酸味料(例えば、クエン酸等)、香辛料(例えば、胡椒等)、アミノ酸類(例えば、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム等)、核酸類(例えば、イノシン酸、グアニル酸等)、エキス類(例えば、肉エキス、野菜エキス、魚介エキス、酵母エキス等)、無機塩類、ビタミン類、食物繊維類、着香料、着色料、pH調整剤、酸化防止剤、保存料等が挙げられる。これらの他の成分は、単独で用いてよく、又は2種以上を併用してもよい。
生地部は、グルテンを実質的に含有しないことが好ましい。ここで、生地部が「グルテンを実質的に含有しない」とは、(a)グルテンを全く含有しない場合か、又は(b)グルテンを本発明の目的を損なわない範囲(未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、通常1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満)で含有する場合のいずれかであることを意味する。生地部がグルテンを実質的に含有しない本発明の食品においては、グルテンが衣の噛み切りやすさへ悪影響を及ぼすことがなく、またグルテンによる異風味、ざらつき及び粉っぽさも生じない。
生地部は、生地の伸展性が15mm以上であることが好ましく、20mm以上であることがより好ましい。生地の伸展性は、生地を厚みが2mmになるよう圧延した後、5mm球状プランジャー(型番:P/5S)を取り付けたテクスチャーアナライザー(栄弘精機株式会社製「Texture Analyser」、型番:TA.XT.Plus)を用いて測定される。生地の伸展性は高いほど好ましく、その上限は特に制限されないが、通常40mmである。生地の伸展性が15mm以上であると、市販の全自動包餡機等を使用して効率的に中種を被覆することができる。生地の伸展性は、例えば水、油脂、増粘多糖類(メチルセルロース、アルギン酸エステル)、乳化剤(ショ糖脂肪酸エステル)の含有量を適宜調節すること等により調整できる。
[中種]
中種は、衣付き食品に通常用いられるものであれば特に制限されない。中種の原料は特に制限されないが、例えば、畜肉及び家禽肉等の肉類(挽肉、練り肉を含む);魚、貝、海老及び蟹等の魚介類;ジャガイモ、カボチャ、サツマイモ、ニンジン及びタマネギ等の野菜類;シメジ、エノキ及びマッシュルーム等のキノコ類;リンゴ、オレンジ及びパイナップル等の果実類;全卵、卵黄及び卵白等の卵類;牛乳、クリーム、バター及びチーズ等の乳及び乳製品;小麦粉(例えば、薄力粉、中力粉、強力粉等)、米粉及びトウモロコシ粉等の穀物粉;クリームソース及びホワイトソース等のソース類;食塩、甘味料、酸味料、香辛料等の各種調味料;保存料、着色料、香料等の各種食品添加物等が挙げられる。これらの原料は、単独で用いてよく、又は2種以上を併用してもよい。
中種は、衣付き食品に通常用いられるものであれば特に制限されない。中種の原料は特に制限されないが、例えば、畜肉及び家禽肉等の肉類(挽肉、練り肉を含む);魚、貝、海老及び蟹等の魚介類;ジャガイモ、カボチャ、サツマイモ、ニンジン及びタマネギ等の野菜類;シメジ、エノキ及びマッシュルーム等のキノコ類;リンゴ、オレンジ及びパイナップル等の果実類;全卵、卵黄及び卵白等の卵類;牛乳、クリーム、バター及びチーズ等の乳及び乳製品;小麦粉(例えば、薄力粉、中力粉、強力粉等)、米粉及びトウモロコシ粉等の穀物粉;クリームソース及びホワイトソース等のソース類;食塩、甘味料、酸味料、香辛料等の各種調味料;保存料、着色料、香料等の各種食品添加物等が挙げられる。これらの原料は、単独で用いてよく、又は2種以上を併用してもよい。
中種は、その種類に応じて自体公知の方法により調製できる。
本発明の食品の種類は、衣付き食品であれば特に制限されないが、具体例としては、クリームコロッケ、ミートコロッケ及びポテトコロッケ等のコロッケ;メンチカツ、エビカツ、チキンカツ及びトンカツ等のカツ類;魚フライ、エビフライ、野菜フライ及びフライドチキン等のフライ類等が挙げられる。
本発明の食品は、上記(1)〜(5)を含有し、中種の少なくとも一部を被覆する生地に、衣用原料を付着させることを含む製造方法(以下、「本発明の製造方法」とも称する)によって製造できる。
生地の調製方法は特に制限されず、水に上記(1)〜(5)(所望により、トレハロース、低級水性澱粉、他の成分も用いてよい)を、自体公知の方法で混合すればよいが、一態様として、まず油(常温で液状の油脂)及び水以外の原料を混合し、次いで、油を加えて混合し、最後に、水を加えて混合すると、生地に油が入りやすくなって、連続生産時における表面での油浮きが起こりにくくなるため好ましい。水の使用量は、生地の原料(水を含む)の全量に対して、通常20〜40重量%であり、好ましくは25〜35重量%である。
中種を生地で被覆する方法(生地の成形方法)は、中種の少なくとも一部が生地で包まれれば特に制限されず、自体公知の方法で適宜行えばよい。手作業でも行い得るが、工業的には、例えば市販の全自動包餡機等を使用して行うことが好ましい。本発明の生地は、後掲の実施例に示されるように伸展性に優れるため、市販の全自動包餡機等を使用して効率的に中種を被覆することができる。中種を被覆する際の生地の温度は、含有する油脂の融点を超えないことが好ましい。中種を被覆する際、生地の温度が、含有する油脂の融点を超えないことによって、生地の製造時における分散性が保たれ、伸展性が維持される。成形後の生地の厚みは、通常1〜5mmであり、歯切れのよい食感の観点から、好ましくは1〜3mmである。
中種を被覆するために用いられる生地の量は特に制限されず、中種の種類、形状等に応じて適宜調整すればよいが、中種100重量部に対し、通常5〜30重量部であり、好ましくは10〜20重量部である。
生地は、中種の少なくとも一部を被覆すればよいが、中種の表面積の80%以上を被覆することが好ましく、中種の表面積の90%以上を被覆することがより好ましく、中種の表面を実質的に全て被覆することが最も好ましい。ここで、生地が「中種の表面を実質的に全て被覆する」とは、ピンホールのような微細な未被覆部分を除いて、中種の全ての表面を被覆することを意味する。
生地で被覆された中種は、衣用原料を付着させる前に、転圧ローラー等を用いてつぶし、その厚みを薄くすることが好ましい。中種の厚みを薄くすることにより、油ちょう時間を短縮でき、生産効率を向上させ得る。本発明の生地は伸展性に優れるため、中種をつぶす際に破れにくく、中種の水分が衣へ移行することを抑えて、衣のサクサクとした食感を維持できる。中種は、5〜40mmの厚みになるようつぶすことが好ましく、15〜30mmの厚みになるようつぶすことがより好ましい。
生地で被覆された中種は、衣用原料を付着させる前に、打ち粉付けを行うことが好ましい。ここで「打ち粉付け」とは、中種に打ち粉(例えば、小麦粉、加工澱粉、乾燥卵白、粉末油脂等)をまぶすことをいう。打ち粉付けを行うことにより、バッター液の付着が容易になり、また、更に被膜効果が高まり、冷凍保管中、及び解凍・加熱調理中(例えば、レンジ調理中等)の水分移行を抑制するため、衣のサクサク感や歯切れなど食感の低下が抑制される。打ち粉付けは自体公知の方法で行えばよく、用いる打ち粉の量は中種の種類、形状等に応じて適宜調整できる。
中種の少なくとも一部を被覆する生地に、衣用原料を付着させる方法は特に制限されず自体公知の方法で行えばよいが、例えば、つなぎとしてバッター液を用いる方法等によって行い得る。バッター液を用いて生地に衣用原料を付着させる場合、バッター液は公知のものを用いればよく特に制限されないが、例えば、水に、タンパク質素材(例、卵等)、穀物粉、澱粉、油脂(粉末油脂を含む)、増粘剤及び乳化剤から選択される少なくとも一つを混合したバッター液等を用い得る。バッター液中の水の含有量は通常20〜80重量%であり、好ましくは、40〜60重量%である。バッター液は、乳化させたものを用いてもよい。バッター液を用いて生地に衣用原料を付着させるには、例えば、バッター液及び衣用材料を、この順で生地の外表面に付着させればよい。
生地に付着させる衣用原料の量は特に制限されず、中種の種類、形状等に応じて適宜調整すればよいが、中種100重量部に対し、通常10〜50重量部であり、好ましくは20〜40重量部である。
本発明の食品を油ちょうする場合、油ちょう方法は特に制限されず、自体公知の方法で油ちょうすることができる。油ちょう条件(例えば、油ちょう温度、油ちょう時間等)は、中種の種類や量等に応じて適宜調整し得るが、油ちょう温度は通常150〜200℃であり、油ちょう時間は通常30秒間〜15分間である。油ちょうに用いる油は特に制限されず、通常使用される油を用いればよい。また、本発明の食品の加熱調理方法は、油ちょうに限定されず、例えば、オーブン加熱、過熱水蒸気過熱等によって加熱調理を行ってもよい。
本発明の食品は、自体公知の方法で冷凍し、冷凍食品とすることができる。冷凍条件(例えば、冷凍温度等)は、適宜調整し得るが、冷凍温度は通常−10℃以下であり、好ましくは−15℃以下である。冷凍される本発明の食品は、油ちょうしたものであっても、又は未油ちょうのものであってもよい。本発明の食品を冷凍して冷凍食品とした場合、その解凍方法は特に制限されず、冷凍食品分野において公知の解凍方法(例えば、電子レンジ加熱、オーブン加熱、過熱水蒸気加熱等)を適宜用い得る。
本発明の食品が油ちょうされたものである場合、その衣部の水分透過度は、好ましくは160g/m2/day以下であり、より好ましくは140g/m2/day以下であり、さらに好ましくは120g/m2/day以下である。また当該衣部の水分透過度は、好ましくは98g/m2/day以上であり、より好ましくは100g/m2/day以上である。衣部の水分透過度が当該範囲である食品は、衣の風味及び食感の経時的な低下を抑制することができる。ここで「衣部の水分透過度」は、以下の(i)〜(iv)の手順で測定される。
[衣部の水分透過度の測定方法]
(i)油ちょうされた食品を、−8℃で7日間保存した後、−18℃で一晩調温してから、電子レンジで調理解凍する。
(ii)衣部及び生地部を切り出して重量を測定し、試験片とする。
(iii)円形(直径6cm)の開口部を有するカップ内に吸湿剤として塩化カルシウム15gを入れた後、試験片を生地部側が内向き(吸湿剤側)になるようカップの開口部に覆うように取り付けて吸湿剤をカップ内に封入し、これを温度25℃、湿度90%以上の雰囲気下で24時間保存する。
(iv)24時間保存後の試験片の重量を測定し、下記式より水分透過度を算出する。
水分透過度(g/m2/day)=(保存後の試験片の重量−保存前の試験片の重量)/カップの開口部の面積
(i)油ちょうされた食品を、−8℃で7日間保存した後、−18℃で一晩調温してから、電子レンジで調理解凍する。
(ii)衣部及び生地部を切り出して重量を測定し、試験片とする。
(iii)円形(直径6cm)の開口部を有するカップ内に吸湿剤として塩化カルシウム15gを入れた後、試験片を生地部側が内向き(吸湿剤側)になるようカップの開口部に覆うように取り付けて吸湿剤をカップ内に封入し、これを温度25℃、湿度90%以上の雰囲気下で24時間保存する。
(iv)24時間保存後の試験片の重量を測定し、下記式より水分透過度を算出する。
水分透過度(g/m2/day)=(保存後の試験片の重量−保存前の試験片の重量)/カップの開口部の面積
2.本発明の食品用生地
本発明は、(1)グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉、(2)α化澱粉及び/又はα化穀物粉、(3)増粘多糖類及び/又はゲル化剤、(4)油脂及び(5)乳化剤を含有する食品用生地も提供する。
本発明の食品用生地に含有される(1)〜(5)の各成分は、本発明の食品において用いられる(1)〜(5)の各成分と同様であり、その好適な態様も同様である。
本発明は、(1)グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉、(2)α化澱粉及び/又はα化穀物粉、(3)増粘多糖類及び/又はゲル化剤、(4)油脂及び(5)乳化剤を含有する食品用生地も提供する。
本発明の食品用生地に含有される(1)〜(5)の各成分は、本発明の食品において用いられる(1)〜(5)の各成分と同様であり、その好適な態様も同様である。
(1)の含有量は、本発明の食品用生地に対して、通常10〜60重量%であり、ざらつきとねちゃつきが少ない、歯切れの良い生地を作れることから、好ましくは15〜50重量%であり、より好ましくは20〜45重量%である。
(2)の含有量は、本発明の食品用生地に対して、通常1〜15重量%であり、ねちゃつきが少ない、歯切れの良い生地を作れること、および生地の生産性の観点から、好ましくは3〜10重量%であり、より好ましくは3.5〜8重量%である。
(3)の含有量は、本発明の食品用生地に対して、通常0.1〜3重量%であり、ねちゃつきが少ない、歯切れの良い生地を作れること、および生地の生産性の観点から、好ましくは0.3〜2重量%であり、より好ましくは0.5〜1.5重量%である。
(4)の含有量は、本発明の食品用生地に対して、通常3〜30重量%であり、衣へサクサクとした食感を付与しつつ、油脂に起因する油っぽさ等の食味・食感の低下を抑制できることから、好ましくは5〜20重量%であり、より好ましくは10〜15重量%である。
(5)の含有量は、本発明の食品用生地に対して、通常0.1〜1.5重量%であり、ねちゃつきが少ない、歯切れの良い生地を作れること、および生地の生産性の観点から、好ましくは0.2〜1.2重量%であり、より好ましくは0.3〜0.8重量%である。
本発明の食品用生地は、下記(b1)〜(b5)の少なくとも一つを満たすことが好ましく、少なくとも二つを満たすことがより好ましく、少なくとも三つを満たすことがさらに好ましく、少なくとも四つを満たすことが特に好ましく、五つ全てを満たすことが最も好ましい。
(b1)(1)の含有量が、本発明の食品用生地に対して、10〜60重量%(好ましくは10〜50重量%、より好ましくは20〜45重量%)である。
(b2)(2)の含有量が、本発明の食品用生地に対して、1〜15重量%(好ましくは3〜10重量%、より好ましくは3.5〜8重量%)である。
(b3)(3)の含有量が、本発明の食品用生地に対して、0.1〜3重量%(好ましくは0.3〜2重量%、より好ましくは0.5〜1.5重量%)である。
(b4)(4)の含有量が、本発明の食品用生地に対して、3〜30重量%(好ましくは5〜20重量%、より好ましくは10〜15重量%)である。
(b5)(5)の含有量が、本発明の食品用生地に対して、0.1〜1.5重量%(好ましくは0.2〜1.2重量%、より好ましくは0.3〜0.8重量%)である。
(b1)(1)の含有量が、本発明の食品用生地に対して、10〜60重量%(好ましくは10〜50重量%、より好ましくは20〜45重量%)である。
(b2)(2)の含有量が、本発明の食品用生地に対して、1〜15重量%(好ましくは3〜10重量%、より好ましくは3.5〜8重量%)である。
(b3)(3)の含有量が、本発明の食品用生地に対して、0.1〜3重量%(好ましくは0.3〜2重量%、より好ましくは0.5〜1.5重量%)である。
(b4)(4)の含有量が、本発明の食品用生地に対して、3〜30重量%(好ましくは5〜20重量%、より好ましくは10〜15重量%)である。
(b5)(5)の含有量が、本発明の食品用生地に対して、0.1〜1.5重量%(好ましくは0.2〜1.2重量%、より好ましくは0.3〜0.8重量%)である。
本発明の食品用生地は、水を含有し得る。水の含有量は、本発明の食品用生地に対して、通常20〜40重量%であり、好ましくは25〜35重量%である。
本発明の食品用生地は、上記(1)〜(5)及び水に加え、トレハロース及び/又は低級水性澱粉を含有することが好ましい。本発明の食品用生地に含有され得るトレハロース及び低級水性澱粉は、本発明の食品において用いられ得るトレハロース及び低級水性澱粉と同様であり、その好適な態様も同様である。
トレハロースの含有量は、本発明の食品用生地に対して、通常1.5〜20重量%であり、歯切れの良い食感、味および風味の観点から、好ましくは3〜15重量%であり、より好ましくは5〜10重量%である。
低級水性澱粉の含有量は、本発明の食品用生地に対して、通常5〜40重量%であり、ざらつき、粉っぽさ、ねちゃつきが少ない歯切れの良い食感を付与できることから、好ましくは10〜30重量%であり、より好ましくは15〜25重量%である。
本発明の食品用生地は、本発明の目的を損なわない限り、上記(1)〜(5)、水、トレハロース及び低級水性澱粉以外の他の成分を含有し得る。当該他の成分の例としては、本発明の食品の生地部が含有し得る他の成分と同様ものが挙げられる。
本発明の食品用生地は、グルテンを実質的に含有しないことが好ましい。ここで、本発明の食品用生地が「グルテンを実質的に含有しない」とは、(a)グルテンを全く含有しない場合か、又は(b)グルテンを本発明の目的を損なわない範囲(本発明の食品用生地に対して、通常1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満)で含有する場合のいずれかであることを意味する。生地部がグルテンを実質的に含有しない本発明の食品用生地は、グルテンによる異風味、ざらつき及び粉っぽさが生じず、また本発明の食品用生地を衣付き食品に用いる場合に、グルテンが衣の噛み切りやすさへ悪影響を及ぼすことがない。
本発明の食品用生地の製造方法は特に制限されず、自体公知の方法で製造すればよいが、例えば、本発明の食品の製造に用いられる生地の調製方法と同様の手順で行い得る。
本発明の食品用生地は、成形されたものであってよい。本発明の食品用生地の成形方法は特に制限されず、自体公知の方法で成形し得る。本発明の食品用生地を成形する際の生地の温度は、含有する油脂の融点を超えないことが好ましい。本発明の食品用生地が成形されたものである場合、その厚みは用途に応じて適宜調整すればよく特に制限されないが、通常1〜5mmであり、歯切れのよい食感の観点から、好ましくは1〜3mmである。
本発明の食品用生地が用いられる食品は特に制限されないが、本発明の食品用生地は衣付き食品に用いることが好ましい。当該衣付き食品としては、例えば、クリームコロッケ、ミートコロッケ及びポテトコロッケ等のコロッケ;メンチカツ、エビカツ、チキンカツ及びトンカツ等のカツ類;魚フライ、エビフライ、野菜フライ及びフライドチキン等のフライ類等が挙げられる。
本発明の食品用生地は、伸展性が15mm以上であることが好ましく、20mm以上であることがより好ましい。食品用生地の伸展性は、生地を厚みが2mmになるよう圧延した後、5mm球状プランジャー(型番:P/5S)を取り付けたテクスチャーアナライザー(栄弘精機株式会社製「Texture Analyser」、型番:TA.XT.Plus)を用いて測定される。本発明の食品用生地の伸展性は高いほど好ましく、その上限は特に制限されないが、通常40mmである。本発明の食品用生地は、伸展性が15mm以上であると、例えば衣付き食品に用いられる場合、市販の全自動包餡機等を使用して効率的に中種を被覆することができる。本発明の食品用生地の伸展性は、例えば水、油脂、増粘多糖類(例、メチルセルロース、アルギン酸エステル等)、乳化剤(例、ショ糖脂肪酸エステル等)の含有量を適宜調節すること等により調整できる。
以下の実施例において本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
(中種の調製)
下表1に示される配合で各原料を家庭用ミキサー(株式会社エフ・エム・アイ社製「KitchenAid」、型番:KSM5)を用いて混合し、得られた混合物(80g)をドーム型(厚み:30mm)に成形することにより、クリームコロッケ用中種を調製した。
下表1に示される配合で各原料を家庭用ミキサー(株式会社エフ・エム・アイ社製「KitchenAid」、型番:KSM5)を用いて混合し、得られた混合物(80g)をドーム型(厚み:30mm)に成形することにより、クリームコロッケ用中種を調製した。
中種の調製に使用した各原料は、いずれも市販品を用いた。
(生地の調製)
下表2−1及び2−2に示される各原料のうち、パーム油及び水以外を家庭用ミキサー(株式会社エフ・エム・アイ社製「KitchenAid」、型番:KSM5)用いて混合し、次いでパーム油を加えて混合し、その後水を加えて混合することにより、実施例1〜7及び比較例2〜6の生地をそれぞれ調製した。
下表2−1及び2−2に示される各原料のうち、パーム油及び水以外を家庭用ミキサー(株式会社エフ・エム・アイ社製「KitchenAid」、型番:KSM5)用いて混合し、次いでパーム油を加えて混合し、その後水を加えて混合することにより、実施例1〜7及び比較例2〜6の生地をそれぞれ調製した。
生地の調製に使用した各原料は、いずれも市販品を用いた。湿熱処理ハイアミロース澱粉の膨潤度は3.0であり、溶解度は1.9重量%である。また、ショートニングの融点は31〜35℃であり、粉末油脂の融点は68.7℃である。
湿熱処理ハイアミロース澱粉の膨潤度及び溶解度は、それぞれ以下の(i)〜(iii)の手順で測定した。
[膨潤度、溶解度の測定方法]
(i)試料1.0g(乾燥物換算)を脱イオン水100mlに分散し、90℃で30分間加熱した後30℃に冷却する。得られた糊化液を遠心分離(3000rpm、10分間)してゲル層と上澄層とに分ける。
(ii)上記(i)で得られたゲル層の重量(A)と、当該ゲル層の乾固(105℃、恒量)後の重量(B)を測定した後、AをBで除して膨潤度(=A/B)を算出する。
(iii)上記(i)で得られた上澄層に含まれる全糖量をフェノール硫酸法で測定し、その容量と合わせて溶解度を算出する。
[膨潤度、溶解度の測定方法]
(i)試料1.0g(乾燥物換算)を脱イオン水100mlに分散し、90℃で30分間加熱した後30℃に冷却する。得られた糊化液を遠心分離(3000rpm、10分間)してゲル層と上澄層とに分ける。
(ii)上記(i)で得られたゲル層の重量(A)と、当該ゲル層の乾固(105℃、恒量)後の重量(B)を測定した後、AをBで除して膨潤度(=A/B)を算出する。
(iii)上記(i)で得られた上澄層に含まれる全糖量をフェノール硫酸法で測定し、その容量と合わせて溶解度を算出する。
[食品の製造]
全自動包餡機(レオン自動機株式会社製「火星人」、型番:CN580)を使用して、中種(80g)を生地(15g)で被覆した。被覆(成形)後の生地の厚みは、1〜3mmとし、中種を被覆する際の生地の温度は10〜25℃とした。次いで、生地で被覆された中種を、厚みが25〜30mmとなるように転圧ローラーでつぶした後、小麦粉を用いて打ち粉付けを行った。その後、水及び卵を含有するバッター液(水の含有量:50重量%、卵の含有量:50重量%)をつなぎとして用いて、パン粉(25g)を、生地で被覆された中種の表面全体に付着させ、実施例1〜7及び比較例2〜6の食品をそれぞれ製造した。また中種を生地で被覆しなかったこと以外は上記と同様の手順で、比較例1の食品を製造した。
全自動包餡機(レオン自動機株式会社製「火星人」、型番:CN580)を使用して、中種(80g)を生地(15g)で被覆した。被覆(成形)後の生地の厚みは、1〜3mmとし、中種を被覆する際の生地の温度は10〜25℃とした。次いで、生地で被覆された中種を、厚みが25〜30mmとなるように転圧ローラーでつぶした後、小麦粉を用いて打ち粉付けを行った。その後、水及び卵を含有するバッター液(水の含有量:50重量%、卵の含有量:50重量%)をつなぎとして用いて、パン粉(25g)を、生地で被覆された中種の表面全体に付着させ、実施例1〜7及び比較例2〜6の食品をそれぞれ製造した。また中種を生地で被覆しなかったこと以外は上記と同様の手順で、比較例1の食品を製造した。
[食品の油ちょう]
実施例1〜7及び比較例1〜6の食品を、それぞれ170〜180℃で10分間油ちょうしてクリームコロッケを得た。油ちょうの油には、菜種油を使用した。
実施例1〜7及び比較例1〜6の食品を、それぞれ170〜180℃で10分間油ちょうしてクリームコロッケを得た。油ちょうの油には、菜種油を使用した。
[生地の成形適正の評価]
実施例1〜7及び比較例2〜6の生地の成形適正(25℃で30分間連続成形することを想定した場合の成形適性)について、中種を各生地で被覆する際に、下記の基準に従って評価した。
(成形適正の評価基準)
5.0:問題なし(割れ無し)
4.0:小さな割れあるが問題なし
3.0:やや割れがあるが許容可
2.0:割れが大きく許容不可
1.0:包餡不可(被覆不可)
実施例1〜7及び比較例2〜6の生地の成形適正(25℃で30分間連続成形することを想定した場合の成形適性)について、中種を各生地で被覆する際に、下記の基準に従って評価した。
(成形適正の評価基準)
5.0:問題なし(割れ無し)
4.0:小さな割れあるが問題なし
3.0:やや割れがあるが許容可
2.0:割れが大きく許容不可
1.0:包餡不可(被覆不可)
[官能評価]
実施例1〜7及び比較例1〜6の油ちょう直後の官能評価を、衣付き食品を評価する充分な訓練を受けた専門パネル5名により、下記の基準に従って行った。また油ちょうされた各クリームコロッケを急速凍結した後、加速試験(−8℃で7日間保存。−18℃で3箇月保存に相当。)を行い、次いで−18℃で一晩調温した後、電子レンジ(500W、2分間)で調理解凍し、専門パネル5名により下記の基準に従って官能評価を行った。
(官能評価の評価基準)
5.0:とても好ましい
4.0:やや好ましい
3.0:好ましい(許容限界)
2.0:やや好ましくない
1.0:好ましくない
実施例1〜7及び比較例1〜6の油ちょう直後の官能評価を、衣付き食品を評価する充分な訓練を受けた専門パネル5名により、下記の基準に従って行った。また油ちょうされた各クリームコロッケを急速凍結した後、加速試験(−8℃で7日間保存。−18℃で3箇月保存に相当。)を行い、次いで−18℃で一晩調温した後、電子レンジ(500W、2分間)で調理解凍し、専門パネル5名により下記の基準に従って官能評価を行った。
(官能評価の評価基準)
5.0:とても好ましい
4.0:やや好ましい
3.0:好ましい(許容限界)
2.0:やや好ましくない
1.0:好ましくない
成形適正の評価結果及び油ちょう直後の官能評価の結果(専門パネル5名の平均値)を下表3−1に、加速試験後の官能評価の結果(専門パネル5名の平均値)を下表3−2に示す。
表3−1及び3−2に示されるように、本発明の実施例1〜7の食品は、油ちょう直後及び加速試験後のいずれにおいても、衣の風味及び食感に優れていた。また本発明の実施例1〜7の食品は、中種を生地で被覆する際、生地に割れが生じることなく、生地の成形適正に問題ないものであった。
一方、α化澱粉及びα化穀物粉を含有しない生地を用いた比較例2は、中種を生地で被覆することはできなかった。
増粘多糖類及びゲル化剤を含有しない生地を用いた比較例4、乳化剤を含有しない生地を用いた比較例5、並びに、特許文献1(特許第5350552号明細書)及び特許文献2(特許第5350542号明細書)に記載の従来の生地を用いた比較例6は、中種を生地で被覆する際、許容できない大きな割れが生地に生じた。
生地部を有しない比較例1の食品は、加速試験後において、香ばしさ、サクサク感及び衣の歯切れが好ましいものでなかった。
グルテンを含有し、増粘多糖類及びゲル化剤を含有しない生地を用いた比較例3の食品、並びに、比較例6の食品は、加速試験後において、香ばしさ、噛んでいるうちに感じる油の味・風味、及び衣の歯切れが好ましいものでなかった。また、これらの食品は、加速試験後において、衣内側のねちゃつき及び粉っぽさが感じられ、好ましいものでなかった。
これらの結果から、本発明によれば、衣の風味及び食感に優れ、且つ、衣の風味及び食感の経時的な低下が抑制された衣付き食品を、効率的に生産できることが分かった。
一方、α化澱粉及びα化穀物粉を含有しない生地を用いた比較例2は、中種を生地で被覆することはできなかった。
増粘多糖類及びゲル化剤を含有しない生地を用いた比較例4、乳化剤を含有しない生地を用いた比較例5、並びに、特許文献1(特許第5350552号明細書)及び特許文献2(特許第5350542号明細書)に記載の従来の生地を用いた比較例6は、中種を生地で被覆する際、許容できない大きな割れが生地に生じた。
生地部を有しない比較例1の食品は、加速試験後において、香ばしさ、サクサク感及び衣の歯切れが好ましいものでなかった。
グルテンを含有し、増粘多糖類及びゲル化剤を含有しない生地を用いた比較例3の食品、並びに、比較例6の食品は、加速試験後において、香ばしさ、噛んでいるうちに感じる油の味・風味、及び衣の歯切れが好ましいものでなかった。また、これらの食品は、加速試験後において、衣内側のねちゃつき及び粉っぽさが感じられ、好ましいものでなかった。
これらの結果から、本発明によれば、衣の風味及び食感に優れ、且つ、衣の風味及び食感の経時的な低下が抑制された衣付き食品を、効率的に生産できることが分かった。
[衣部の水分透過度の測定]
上記の加速試験及び調理解凍を行った実施例1及び比較例1、6について、以下の(i)〜(iii)の手順により、衣部の水分透過度を測定した。
[衣部の水分透過度の測定方法]
(i)衣部及び生地部を切り出して重量を測定し、試験片とする。
(ii)円形(直径6cm)の開口部を有するカップ内に吸湿剤として塩化カルシウム15gを入れた後、試験片を生地部側が内向き(吸湿剤側)になるようカップの開口部に覆うように取り付けて吸湿剤をカップ内に封入し、これを温度25℃、湿度90%以上の雰囲気下で24時間保存する。
(iii)24時間保存後の試験片の重量を測定し、下記式より水分透過度を算出する。
水分透過度(g/m2/day)=(保存後の試験片の重量−保存前の試験片の重量)/カップの開口部の面積
上記の加速試験及び調理解凍を行った実施例1及び比較例1、6について、以下の(i)〜(iii)の手順により、衣部の水分透過度を測定した。
[衣部の水分透過度の測定方法]
(i)衣部及び生地部を切り出して重量を測定し、試験片とする。
(ii)円形(直径6cm)の開口部を有するカップ内に吸湿剤として塩化カルシウム15gを入れた後、試験片を生地部側が内向き(吸湿剤側)になるようカップの開口部に覆うように取り付けて吸湿剤をカップ内に封入し、これを温度25℃、湿度90%以上の雰囲気下で24時間保存する。
(iii)24時間保存後の試験片の重量を測定し、下記式より水分透過度を算出する。
水分透過度(g/m2/day)=(保存後の試験片の重量−保存前の試験片の重量)/カップの開口部の面積
結果を表4に示す。
表4に示されるように、本発明の実施例1の衣部は、比較例1に比べ、水分透過度が低く、これは中種から衣への水分移行を、本発明の実施例1の生地が抑制し得ることを示す。衣の食感(サクサク感)は、中種から衣への水分移行により低下するので、本発明の生地は、衣の食感を向上させることができる。
[生地の伸展性の評価]
実施例1及び比較例6の生地について、伸展性の評価を行った。伸展性の評価は、生地を厚みが2mmになるよう圧延した後、5mm球状プランジャー(型番:P/5S)を取り付けたテクスチャーアナライザー(栄弘精機株式会社製「Texture Analyser」、型番:TA.XT.Plus)を用いて伸展性(mm)を測定することにより行った。結果を表5に示す。
実施例1及び比較例6の生地について、伸展性の評価を行った。伸展性の評価は、生地を厚みが2mmになるよう圧延した後、5mm球状プランジャー(型番:P/5S)を取り付けたテクスチャーアナライザー(栄弘精機株式会社製「Texture Analyser」、型番:TA.XT.Plus)を用いて伸展性(mm)を測定することにより行った。結果を表5に示す。
表5に示されるように、本発明の実施例1の生地は、特許文献1(特許第5350552号明細書)及び特許文献2(特許第5350542号明細書)に記載の従来の生地(比較例6)に比べ、伸展性に優れていた。
本発明によれば、衣の風味、衣の食感及び生産性に優れる衣付き食品を提供できる。より詳細には、本発明によれば、衣の香ばしさ、衣内側のねちゃつき、衣の歯切れ、衣の軽さ及び衣のサクサク感が向上又は改善し、且つ、衣付き食品を油ちょう後に数箇月(例えば、1〜6箇月)冷凍保存したときの衣の風味及び食感の低下が抑制され、更に生地の伸展性が向上した衣付き食品を提供できる。従って本発明によれば、衣の風味及び食感に優れ、且つ、衣の風味及び食感の経時的な低下が抑制された衣付き食品の効率的な生産が可能である。
また本発明によれば、衣付き食品の衣の風味及び食感を向上させ、且つ、衣の風味及び食感の経時的な低下を抑制することができ、更に伸展性にも優れる食品用生地を提供できる。
また本発明によれば、衣付き食品の衣の風味及び食感を向上させ、且つ、衣の風味及び食感の経時的な低下を抑制することができ、更に伸展性にも優れる食品用生地を提供できる。
Claims (16)
- 食品の外表面側から順に、衣部と、下記(1)〜(5)を含有する生地部と、中種とを含む、食品。
(1)グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉
(2)α化澱粉及び/又はα化穀物粉
(3)増粘多糖類及び/又はゲル化剤
(4)油脂
(5)乳化剤 - 生地部が、更にトレハロースを含有する、請求項1記載の食品。
- 生地部が、更に低吸水性澱粉を含有する、請求項1又は2記載の食品。
- グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉が、米粉、コーンスターチ及び小麦澱粉から選択される少なくとも一つを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の食品。
- 増粘多糖類が、メチルセルロースと、アルギン酸エステル及び/又はアルギン酸塩とを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の食品。
- 乳化剤のHLBが、1〜6である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の食品。
- 油脂の融点が、10〜80℃である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の食品。
- 生地部が、グルテンを実質的に含有しない、請求項1〜7のいずれか一項に記載の食品。
- 下記(a1)〜(a5)の少なくとも一つを満たす、請求項1〜8のいずれか一項に記載の食品。
(a1)上記(1)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、10〜60重量%である。
(a2)上記(2)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、1〜15重量%である。
(a3)上記(3)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、0.1〜3重量%である。
(a4)上記(4)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、3〜30重量%である。
(a5)上記(5)の含有量が、未油ちょうの食品に含まれる生地部に対して、0.1〜1.5重量%である。 - 油ちょうされたものである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の食品。
- 衣部の水分透過度が、98〜160g/m2/dayである、請求項10記載の食品。
- 食品が、コロッケ、カツ類及びフライ類から選択される一つである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の食品。
- 冷凍食品である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の食品。
- 下記(1)〜(5)を含有し、中種の少なくとも一部を被覆する生地に、衣用原料を付着させることを含む、食品の製造方法。
(1)グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉
(2)α化澱粉及び/又はα化穀物粉
(3)増粘多糖類及び/又はゲル化剤
(4)油脂
(5)乳化剤 - 生地に衣用原料を付着させる前に、打ち粉付けを行うことを更に含む、請求項14記載の製造方法。
- 下記(1)〜(5)を含有する食品用生地。
(1)グルテンを実質的に含有しない穀物粉及び/又は澱粉
(2)α化澱粉及び/又はα化穀物粉
(3)増粘多糖類及び/又はゲル化剤
(4)油脂
(5)乳化剤
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