以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。なお、本実施例の説明において、これまでの説明の例と同一構成要素には同一符号を付し、その重複説明は省略または簡略化する。
図1には、本発明に係る熱源装置の一実施例のシステム構成が模式的に示されている。同図に示されている熱源装置1は、貯湯ユニット3と、補助熱源装置としての熱源器130を有しており、熱源器130は、給湯バーナ23と、給湯バーナ23により加熱される給湯熱交換器21,22を備えた給湯回路とを有している。また、熱源器130は、暖房用バーナ13と、液体循環通路5を備えた暖房回路を有しており、この暖房回路は熱媒体供給先としての暖房装置に接続される熱媒体供給回路と成している。液体循環通路5には、暖房用バーナ13により加熱される暖房用熱交換器11,12と、該暖房用熱交換器11,12を通して液体の熱媒体(例えば温水)を循環させる液体循環ポンプ51とが設けられている。
熱源器130は器具ケース42を有しており、器具ケース42内に設けられた燃焼室10に暖房用バーナ13と暖房用熱交換器11,12とが設けられ、燃焼室11に給湯バーナ23と給湯熱交換器21,22が設けられている。暖房用バーナ13の下部側には暖房用バーナ13の燃焼の給排気を行なう燃焼ファン14が設けられ、給湯バーナ23の下部側には給湯バーナ23の燃焼の給排気を行なう燃焼ファン24が設けられている。
暖房用熱交換器12と給湯熱交換器22は、これらの熱交換器12,22を通る熱媒体(例えば水)によって排気ガス中の顕熱を回収するメインの熱交換器(一次熱交換器)であり、暖房用熱交換器11と給湯熱交換器21は、これらの熱交換器11,21を通る熱媒体(例えば水)によって燃焼ガス中の潜熱を回収する潜熱回収用熱交換器(二次熱交換器)である。暖房用熱交換器11を通った熱媒体(例えば湯水)が暖房用熱交換器12に導入され、給湯熱交換器21を通った湯水が給湯熱交換器22に導入される。
なお、例えば図6には、これらの一次熱交換器と二次熱交換器の接続状態を簡略化した模式図が示されており、これらの熱交換器を通る熱媒体(ここでは水および湯)の流れの方向が矢印Wで示され、バーナ装置からの燃焼ガスの流れが破線矢印により示されている。バーナ装置からは例えば1700℃の燃焼ガス(燃焼排ガス)が発生し(図のA、B部、参照)、この熱い燃焼ガスによって一次熱交換器が加熱される。なお、同図に示されるように、これらの熱交換器の管路周辺を流れる燃焼ガスの流れ方向と熱交換器内を通る水が流れる方向とは逆方向になる。
熱交換器が結露するかどうかは、例えば熱源装置が配置されている環境にも左右され、例えば雨の日等の湿度が高いときには結露が生じやすいが、そのような結露が生じやすい環境下でも顕熱回収用の熱交換器(一次熱交換器・メインの熱交換器)には結露が生じないように、顕熱回収用の熱交換器の熱効率が設定される。
つまり、顕熱回収用の熱交換器は通常、銅製であるため、結露すると腐食してしまうので潜熱を回収しないように設計されており、一次熱交換器の管路周辺を流れる燃焼ガスの温度が低くても例えば平均210℃以上となるように(例えば一次熱交換器の出側に至るまで、つまり、図のCの部分でも170℃〜250℃程度になるように)、熱源装置の構成が設計される。なお、一次熱交換器の管路周辺を流れる燃焼ガスには温度分布があり、周知の如く、一次熱交換器の管路の周りには、一般に、管路と略直交する方向に互いに間隔を介してフィンが設けられるが、そのフィンの近傍を通る燃焼ガスの温度は低めとなる。
それに対し、二次熱交換器は例えばステンレス製であって結露による腐食が生じないので、燃焼ガスの顕熱を回収すると共に、例えば平均210℃以上の燃焼ガスの温度を平均50℃程度に下げ(図のDの部分の燃焼ガス温度が平均50℃程度)、二次熱交換器の管路近傍においては、その温度よりも低い例えば45℃以下に燃焼ガスの温度を下げて燃焼ガスの潜熱も回収する。つまり、二次熱交換器は燃焼ガスの潜熱を回収する熱交換器であるが、当然、燃焼ガスの顕熱も回収する。
また、燃焼ガスの温度と熱交換器に導入される水の温度との温度差が大きいほど熱交換器の熱効率が高くなる傾向があり、例えば図5には、暖房設定温度を60℃としたときの暖房側の入水温度の違いによる熱効率(暖房効率)の推定データ(実験に基づく推定データ)が示されているが、図5の特性線aに示されるように、顕熱回収の熱効率は、入水温度が高くなるにつれて低くなり、入水温度が低くなるにつれて高くなると推定される。
また、前記の如く、潜熱回収用熱交換器は燃焼ガスの顕熱(顕熱回収用の熱交換器によって回収できなかった顕熱)と潜熱の両方を回収し、潜熱回収用熱交換器による顕熱回収は、例えば潜熱回収用熱交換器に導入される水の温度が高めでも(例えば40℃を超えても)支障なく行われる。そのため、潜熱回収用熱交換器を設けると、たとえ熱源装置の配置環境によって顕熱熱交換器の顕熱回収率が低いときでも顕熱熱交換器によって回収しきれなかった顕熱を潜熱回収用熱交換器により回収できる。そのため、潜熱回収用熱交換器を設けると、潜熱回収用熱交換器を設けない場合に比べて熱交換器全体としての熱効率を向上でき、熱源装置の熱効率を向上できる。
さらに、潜熱回収用熱交換器による燃焼ガス中の潜熱の回収は、導入される水の温度が40℃以下の場合には暖房効率良く行われるので、潜熱回収用熱交換器に導入される水の温度が40℃以下の低い温度となるようにすると、さらに熱源装置の熱効率を向上できる。なお、潜熱回収用熱交換器によって燃焼ガス(例えば温度が1000℃を超えるガス)中の潜熱回収を行うことによりもたらされる熱効率の向上作用も、燃焼ガスの温度と熱交換器に導入される水の温度との温度差が大きいほど熱効率が高くなる傾向があると考えられ、潜熱回収も含めた熱効率の推定値は図5の特性線bに示されるようになる。
なお、潜熱回収用熱交換器においてはドレンが発生するので、図1に示されるように、暖房用熱交換器11と給湯熱交換器21の下側にドレン回収手段(ドレン受け部)171が設けられ、このドレン回収手段171によって回収されるドレンは、ドレン排出通路72を通してドレン中和器73に導入され、ドレン中和器73で中和された後に、ドレン排出通路74を通って熱源装置1の外部(ドレン排出通路74の先端部が接続されている排水口等)に導かれる。
暖房用バーナ13にはガス管30から分岐したガス管31が接続されており、給湯バーナ23にはガス管30から分岐したガス管32が接続されている。ガス管30には元電磁弁301が設けられ、ガス管31には比例弁311と電磁弁312が、ガス管32には比例弁321と電磁弁322がそれぞれ設けられている。給湯バーナ23および暖房用バーナ13は、それぞれ複数段の燃焼面を持ち、暖房用バーナ13と給湯バーナ23の各燃焼面に供給される燃料の量が、対応する比例弁311,321の開弁量と電磁弁312,322の開閉制御(燃料の供給や停止)により調節される。
前記液体循環通路5には、シスターンタンク53が設けられており、シスターンタンク53の一部は大気開放と成している。また、シスターンタンク53には、例えば液体の体積膨張等によってシスターンタンク53から溢れた液体のオーバーフロー通路153が接続されて、オーバーフロー通路153の先端部は熱源装置1の外部(排水口等)に導かれている。
液体循環通路5は、器具ケース42内に設けられた管路511,512、513,514,515,518,520,521,522,523,525,526,527,528と、器具ケース42の外部に設けられた外部通路の管路612,613,621,622とを有し、管路512には低温能力切り替え熱動弁52が設けられている。管路520は暖房用熱交換器12の出側に設けられており、管路520には暖房用熱交換器12を通って導出される液体の温度を検出する暖房高温サーミスタ5122が設けられている。
また、管路526には暖房戻り温検出サーミスタ145が設けられており、暖房戻り温検出サーミスタ145は、暖房回路を循環する熱媒体の暖房用熱交換器側への戻り温度を検出する。暖房用熱交換器12の入側の管路511には、暖房用熱交換器12に導入される液体の温度を検出する暖房低温サーミスタ5121が設けられている。
前記給湯熱交換器21の入口側には給水通路71が設けられており、給水通路71には、給水通路71を流れる湯水の量を検出することにより給湯の水量を検出する流量検出センサ711と入水温度を検出する入水温度センサ712と、給湯流量を可変するため水量サーボ713が設けられている。また、給水通路71には、接続通路74と補給水電磁弁741を介し、シスターン53が設けられた前記液体循環通路5が接続されている。給湯熱交換器22の出口側には給湯通路72が設けられており、給湯通路72の先端側は、適宜の給湯先に導かれている。
また、給湯通路72と給水通路71とを、給湯交換器22を介さずに接続するバイパス通路73が設けられ、バイパス通路73の給水通路71との接続部には、バイパス流量弁としてのバイパスサーボ731が設けられている。給湯通路72には、バイパス通路73の形成部よりも下流側に出湯湯温検出センサ722が設けられ、給湯熱交換器22側に出湯湯温検出センサ721が設けられている。
また、この熱源器130には、往管791と戻り管792を有する追い焚き循環路793を介して浴槽79が接続されており、この追い焚き循環路793は、熱交換器55を介して前記液体循環通路5と熱的に接続されている。熱交換器55は追い焚き循環路793と液体循環通路5の管路527との液―液熱交換器により形成された浴槽湯水追い焚き用の熱交換器であり、管路527の熱交換器55への入口側には流量制御弁551が設けられている。追い焚き循環路793には、浴槽湯水を循環させる浴槽湯水循環ポンプ77が設けられ、熱交換器55は、浴槽湯水循環ポンプ77の駆動によって追い焚き循環路793を循環する湯水を、液体循環通路5を通る(循環する)液体との熱交換によって加熱する構成と成している。
追い焚き循環路793には、浴槽湯水の温度を検出する風呂温度センサ781と、浴槽湯水の水位を検出する水位センサ782と、追い焚き循環路793の水流を検知する風呂水流スイッチ783とが設けられている。浴槽湯水循環ポンプ77の吸入口側に、戻り管792の一端側が接続され、戻り管792の他端側が循環金具790を介して浴槽79に連通接続されている。浴槽湯水循環ポンプ77の吐出口側には、往管791の一端側が接続され、往管791の他端側は循環金具790を介して浴槽79に連通接続されている。
前記給湯通路72には、バイパス通路73の形成部および出湯湯温検出センサ722の配設部よりも下流側に、管路75を介して注湯水ユニット750が接続されており、注湯水ユニット750には風呂用注湯導入通路76の一端側が接続され、風呂用注湯導入通路76の他端側は、前記浴槽湯水循環ポンプ77に接続されている。注湯水ユニット750には、湯張り電磁弁751、湯張り水量センサ752、逆止弁753、754が設けられている。なお、給湯熱交換器21,22から給湯通路72と管路75、注湯水ユニット750、風呂用注湯導入通路76、浴槽湯水循環ポンプ77、熱交換器55、往管791を順に通って浴槽79に至るまでの通路によって、湯張りや注水を行うための湯張り注水通路が構成されている。
なお、暖房回路を形成する前記液体循環通路5内の液体の熱媒体(例えば温水)は、必要に応じ、液体循環ポンプ51の駆動によって循環され、液体循環通路5に接続されている暖房装置の一つまたは複数に供給されるものであり、図1では、液体循環通路5には、例えば浴室暖房機等の高温暖房装置161と2つの温水マット162が接続されている例が示されている。
前記貯湯ユニット3は、貯湯タンク120と蓄熱槽4と発熱体2とを有している。発熱体2は、本実施例では、貯湯タンク120の外部に設けられた燃料電池の発電装置により形成されており、この例では、発熱体2内に循環ポンプ123が設けられている。また、図示されていないが、貯湯ユニット3には 貯湯タンク120内の圧力が許容圧力を超えたときに該圧力を外部に逃がすための過圧逃がし弁を備えた過圧逃がし用通路や、排水弁を備えた排水通路が設けられている。
なお、発電装置は、例えば固体高分子形燃料電池(PEFC)や固体酸化物形燃料電池(SOFC)等の燃料電池(FC)や、ガスエンジン等により形成されるものである。燃料電池は、水の電気分解の逆反応で、都市ガス等の燃料から取り出された水素と空気中の酸素とを反応させて発電する発電装置であり、その排熱(温水温度)は65℃〜75℃である。
また、貯湯ユニット3は、給水供給源からの水を貯湯タンク120の下部側から貯湯タンク120に供給する給水通路61と、貯湯タンク120の下部側から発熱体2に水を供給するための水供給通路121と、発熱体2により加熱された湯を貯湯タンク120側に送って該貯湯タンク120の上部側から該貯湯タンク120に導入する熱回収用通路122とを有している。水供給通路121と熱回収用通路122は、それぞれ分岐され、貯湯タンク120と、蓄熱槽4の側壁に設けられた蓄熱槽加熱手段8とに接続されており、水供給通路121の分岐部には三方弁19が設けられている。
本実施例では、発熱体2を発電装置により形成しているので、水供給通路121を通して冷却用の例えば50℃以下(好ましくは45℃以下)の水を発熱体2(発電装置)に供給し、発電装置の排熱により水を加熱して熱回収用通路122から貯湯タンク120と蓄熱槽加熱手段8とに導入し、貯湯タンク120には貯湯を行い、蓄熱槽加熱手段8により蓄熱槽4を加熱する。貯湯タンク120に貯湯された湯は、貯湯タンク120の上部側に設けられた湯の通路63を通して導出される。
なお、貯湯タンク120には上下方向に温度の層が形成されるものであり、貯湯タンク120の上部側の層(高温層)に、発熱体2である発電装置の発電時に生じる排熱によって加熱された高温Ta(例えば80℃)の湯が貯湯され、貯湯タンク120の下部側の層(低温層)には貯湯タンク120内に給水される給水温度と同じ温度Tc(例えば15℃)の水が貯水され、その間に、温度Taから温度Tcまでの急な温度勾配を持つ層(温度中間層)が形成される。貯湯タンク120には、貯湯タンク120内の湯水温を検出する貯湯槽内湯水温検出手段(図示せず)が、貯湯タンク120内または貯湯タンク120の側壁に、互いに上下方向に間隔を介して複数設けられており、前記のような貯湯タンク120内の温度を検出することができる。
本実施例において、湯の通路63は、三方弁64を介し、前記給水供給源から分岐した分岐通路62と接続されており、また、三方弁64は、熱源器130の給水通路71に図の矢印Yの位置で接続されて、貯湯タンク120からの湯が、湯の通路63と通路66とを通して熱源器130の前記給湯回路に導入される構成を有している。熱源器130は、導入される湯を給湯熱交換器21,22により加熱して又は該給湯熱交換器21,22による加熱を行わずに給湯先に給湯する機能を有している。
なお、熱源器130に導入される湯(水)の加熱および非加熱の選択や加熱時における給湯バーナ23の燃焼制御等の制御による給湯運転制御は、熱源器130に設けられている制御装置(図1には図示せず)により行われるものでいる。制御装置には、台所や浴室、居間等の適宜の場所に設けられたリモコン装置(図1には図示せず)が信号接続されており、そのリモコン装置の操作によって定められる給湯設定温度の湯が給湯可能なように適宜の制御が行われる。
また、本実施例において、貯湯タンク120の側壁には、貯湯タンク120と熱的に接続される貯湯槽加熱用熱交換器125が設けられており、貯湯槽加熱用熱交換器125は,通路516,517と三方弁141とを介して熱源器130内の通路526に接続されて、前記暖房回路に接続されている。
前記蓄熱槽4は、熱媒体流通管路6,7と経路切り替え手段としての経路切り替え弁15とを介して熱源器130の暖房回路の通路526に接続されている。蓄熱槽4には、蓄熱槽4内の熱媒体の温度を検出する蓄熱温度検出手段9が上下方向に互いに間隔を介して複数(例えば4個)設けられている。また、図1には図示されていないが、蓄熱槽4内には、図4に示した蓄熱槽4と同様に、槽内熱交換器110と、槽内熱交換器110との熱交換温度領域(例えば45℃〜60℃程度)に融点を有する潜熱蓄熱材44が設けられている。
なお、本実施例では、蓄熱槽4内の水を発電装置の排熱により加熱する構成としており、発電装置の排熱が65℃〜75℃(例えば70℃程度)であるので、潜熱蓄熱材44の融点は、その温度以下の温度に融点をもつものである必要があり、また、蓄熱槽4内の水を加熱して暖房に利用する場合に、45℃〜65℃の範囲内の適宜の温度にする必要がある。そこで、本実施例では、潜熱蓄熱材44として、融点が58℃のCH3COONa・3H2Oを適用しており、潜熱蓄熱材44は、蓄熱媒体である水に不溶で伝熱性と伸縮性とを有するチューブ状の蓄熱材収容体43に収容されている。
なお、潜熱蓄熱材44は、CH3COONa・3H2Oに限定されるものではなく、蓄熱媒体の加熱手段による加熱温度と蓄熱媒体の供給温度とに応じて適宜設定されるものである。本実施例においては、前記のような理由により融点が58℃のCH3COONa・3H2Oとすることが好ましく、潜熱蓄熱材44として適用している。また、チューブ状の蓄熱材収容体43を設ける代わりに、潜熱蓄熱材44が相変化する際に生じる圧力変動に耐久性を有する金属管等の蓄熱材収容体を設けて、その中に潜熱蓄熱材44を収容してもよい。
本実施例の熱源装置において、熱源器130の暖房用熱交換器11,12による熱媒体(水)の加熱による暖房運転等は、以下のように行われるものである。つまり、暖房装置への熱媒体の供給等の暖房運転制御は、熱源器130に設けられている前記制御装置によって行われるものであり、高温暖房装置161には、図1の矢印Aに示されるように、暖房用熱交換器11,12で加熱された熱媒体(例えば80℃の湯)が、管路520,523,612を順に通して供給される。
供給された熱媒体は、高温暖房装置161の内部通路を通り、管路613を通って熱媒体合流手段163に導入される。なお、高温暖房装置161には、熱動弁611が設けられており、この熱動弁611が、例えば高温暖房装置161に信号接続されているリモコン装置の運転オンの操作に応じて開かれると、前記のように、熱媒体が高温暖房装置161に通される。
また、この状態で、浴槽湯水の追い焚き運転も行うときには、管路520を通った液体(熱媒体)を、前記の如く管路523に通すと共に、流量制御弁551を開くことにより、管路527側にも通し、管路527側(熱交換器55側)に流れた液体を管路522を介して管路526に戻るようにしながら、浴槽湯水循環ポンプ77を駆動させて、浴槽湯水を追い焚き循環通路793内で循環させる。そして、熱交換器55(液−液熱交換器)を介しての、液体循環通路5を通る液体と追い焚き循環路793を通る浴槽湯水との熱交換によって、浴槽79内の湯水の温度(風呂温度センサ781の検出温度)が風呂設定温度となるまで、浴槽湯水の追い焚き運転を行う。
一方、高温暖房装置161の暖房運転を行わずに浴槽湯水の追い焚き運転のみを行うときには、高温暖房装置161の熱動弁611が閉じられているので、暖房用熱交換器11,12で加熱した高温設定温度の液体(例えば80℃の液体)を、矢印Aに示すように管路520に通した後、管路523には通さずに管路527側に通す。そして、前記と同様に、この液体と浴槽湯水とを液―液熱交換器55を介して熱交換することにより浴槽79内の湯水の追い焚き運転を行う。
温水マット162には、暖房用熱交換器11で加熱された熱媒体を、管路525に通した後に、図1の矢印Dに示されるようにシスターンタンク53に通し、管路518に通して液体循環ポンプ51から吐出し、管路528,621に順に通して供給される。なお、管路514には、暖房用熱交換器11,12側から導出された熱媒体が管路520側から管路512,515を介して導入され、合流した熱媒体がシスターン53内に導入される。また、必要に応じて低温能力切替熱動弁52を開くことによって、管路512,513を介しての管路520側から管路514側への熱媒体の導入も行われ、シスターン53内に導入される。
その結果、シスターン53内の温度が例えば60℃程度となるようにされるものであり、低温能力切替熱動弁52は温水マット162等の低温暖房装置の稼働時に必要に応じて開かれるので、低温能力切替熱動弁52が閉じているときは管路513を介しての管路520側から管路514側への熱媒体の導入は行われないが、管路515を介しての管路520側から管路514側への熱媒体の導入は行われ、この熱媒体の流量が検出されれば暖房用バーナ13の燃焼開始を行うことができる。
温水マット162への熱媒体の供給は、器具ケース42内の液体分岐手段561に設けられている熱動弁56のうち、稼働する(運転する)温水マット162に対応する熱動弁56が、例えば温水マット162に信号接続されているリモコン装置の運転オンの操作に応じて開かれることにより行われる。高温暖房装置161の加熱や浴槽湯水の追い焚きを行わずに温水マット162を加熱するときには、例えば管路内が温められるまでの間に行われるホットダッシュ運転時には例えば80℃、それ以外は例えば60℃とされる。
なお、液体循環ポンプ51の吐出側の通路は、以上のように温水マット162側に熱媒体を供給する管路528に加え、暖房用熱交換器12側に通じる管路511に分岐接続されており、管路511を通った熱媒体は暖房用熱交換器12側に導入される。
温水マット162に供給された熱媒体は、温水マット162の内部通路を通り、管路622を通って熱媒体合流手段63に導入される。熱媒体合流手段63は、管路631を介して熱源器130の器具ケース42内の管路526に接続されており、熱媒体合流手段63に導入された熱媒体は、管路526を通って暖房用熱交換器11側に戻る。
ところで、本実施例の熱源装置1において、前記の如く、給湯運転制御や暖房運転制御は、熱源器130に設けられた制御装置によって行われるものであるが、制御装置には、図3に示される特徴的な構成が設けられている。
同図に示されるように、制御装置101は、給湯・湯張り運転制御手段33と、燃焼制御手段34、暖房・追い焚き運転制御手段35、遅れ時間可変化設定手段36、経路切り替え制御手段37を有しており、給湯・湯張り運転制御手段33による給湯運転制御方法については周知であるので、その詳細説明は省略する。
暖房・追い焚き運転制御手35による暖房運転制御や風呂の追い焚き運転制御は、これらの運転を熱源器130の暖房用熱交換器11,12の加熱により行う場合には、その加熱した熱媒体(湯)を前記のようにして暖房回路内に循環させて行われるものであり、リモコン装置40の指令等に基づいて暖房回路に循環させる熱媒体(湯)の温度を決定し、温水の温度がその決定した温度になるように燃焼制御手段34に指令を加える。
例えば、暖房・追い焚き運転制御手35は、高温暖房装置161が稼働する際には熱媒体である温水の供給温度が例えば80℃となるようにする。また、温水マット162が稼働する際に、温水マット162が配設されている部屋が冷えた状態での運転時には、温水の温度が例えば80℃となり(前記ホットダッシュ時、参照)、部屋が暖まってからは温水の温度が例えば60℃となるように、燃焼制御手段34に指令を加える。
燃焼制御手段34は、この指令に基づいて暖房回路内を循環させる温水の温度が前記のような温度になるように制御することを行う。この熱媒体温度制御の詳細方法については周知であるのでその詳細は省略するが、元電磁弁301、比例弁311,電磁弁312、液体循環ポンプ51、燃焼ファン14,15の制御適宜を行う。
なお、図3においては、図を簡略化して分かりやすくするために、比例弁311,321、電磁弁312,322、燃焼ファン14,15をまとめて示しているが、燃焼制御手段34による制御は、給湯・湯張り運転制御手段33からの指令や暖房・追い焚き運転制御手段35からの指令に基づき、対応する比例弁311,321、電磁弁312,322、燃焼ファン14,15の制御が適宜行われる。
また、本実施例では、例えば温水マット162のみの運転時には、以下のような制御を行う。つまり、制御装置101に設けられている加熱熱媒体供給制御手段37が、循環ポンプ51の駆動によって暖房回路を循環する熱媒体(ここでは温水)の循環経路を、経路切り替え弁15を切り替えることにより切り替え、また、暖房・追い焚き制御手段35に指令を加えて暖房用バーナ13による暖房用熱交換器11,12の加熱を行うか否かを制御する指令を燃焼制御手段34に加えて、蓄熱利用加熱熱媒体供給動作と補助熱源加熱熱媒体供給動作を以下のように制御する。
つまり、加熱熱媒体供給制御手段37は、蓄熱利用加熱熱媒体供給動作を行うときには、暖房回路を循環させる熱媒体の経路を、蓄熱槽4と熱媒体導入通路6および熱媒体導出通路7と前記暖房回路とを介して循環する経路とする。そして、前記蓄熱利用熱媒体加熱回路を通して(槽内熱交換器110により)加熱された水を前記暖房回路に通し、熱源器130の暖房用熱交換器11,12による熱媒体(水)の加熱は行わずに循環させて暖房装置(温水マット162等)に供給するようにする(このときには暖房用熱交換器11,12による熱媒体の加熱は行わない)。
また、加熱熱媒体供給制御手段37は、補助熱源加熱熱媒体供給動作を行うときには、熱媒体を蓄熱槽4側には通さずに前記暖房回路に通して循環するようにする。つまり、このときには燃焼制御手段34に指令を加え、熱源器130の暖房用バーナ13の燃焼によって暖房用熱交換器11,12により加熱した熱媒体を前記暖房回路に通して暖房装置(温水マット162等)に供給する。
また、本実施例では、前記設定制御条件として、以下の条件が定められている。つまり、蓄熱温度検出手段9の検出温度に基づき、該検出温度が予め定められる蓄熱利用開始温度に達してから予め定められる設定開始遅れ時間経過後に蓄熱利用加熱熱媒体供給動作を開始し、前記検出温度が予め定められる蓄熱利用停止温度に達してから予め定められる設定停止遅れ時間経過後に蓄熱利用加熱熱媒体供給動作を停止して補助熱源加熱熱媒体供給動作を開始することが定められている。
なお、本実施例では、例えば、蓄熱利用開始温度と蓄熱利用停止温度を共に、例えば暖房装置に供給する温水の温度である温水要求温度の温度としている。そして、加熱熱媒体供給制御手段37は、蓄熱温度検出手段9の検出温度が前記温水要求温度よりも低い状態から前記温水要求温度に達した時を、前記検出温度が蓄熱利用開始温度に達したときとして判断し、蓄熱温度検出手段9の検出温度が前記温水要求温度よりも高い状態から前記温水要求温度に達した時を、前記検出温度が蓄熱利用停止温度に達したときとして判断するようにしている。
このような判断に基づき、加熱熱媒体供給制御手段37は、蓄熱温度検出手段9の検出温度が蓄熱利用開始温度に達したと判断されたときから前記設定開始遅れ時間経過後に蓄熱利用加熱熱媒体供給動作を開始し、蓄熱温度検出手段9の検出温度が蓄熱利用停止温度に達したと判断されたときから前記設定停止遅れ時間経過後に蓄熱利用加熱熱媒体供給動作を停止する。なお、このような蓄熱利用開始温度や蓄熱利用停止温度の設定の仕方や判断の仕方は、本実施例の態様に限定されるものではなく、適宜設定されるものである。
また、前記設定開始遅れ時間と前記設定停止遅れ時間は、遅れ時間可変化設定手段36により設定されるものである。遅れ時間可変化設定手段36は、暖房装置に供給する熱媒体(温水)の温度が高くなるにつれて前記設定開始遅れ時間を長く設定し、また、暖房装置に供給する熱媒体(温水)の温度が高くなるにつれて前記設定停止遅れ時間は短く設定する。
一例として、暖房装置に供給する温水の温度が50℃のとき(温水要求50℃の時)と暖房装置に供給する温水の温度が45℃のとき(温水要求45℃の時)とについて、以下に、図2に示されるグラフを参照して説明する。
図2(a)、(b)には、それぞれ、暖房装置に供給する温水の温度が50℃のとき(温水要求50℃の時)と暖房装置に供給する温水の温度が45℃のとき(温水要求45℃の時)の動作について示されており、特性線aは、蓄熱槽4の最上部に設けられている蓄熱温度検出手段9の検出温度を示し、特性線bは、蓄熱槽4の最下部に設けられている蓄熱温度検出手段9の検出温度を示している。
また、特性線cは、蓄熱槽4からの出湯量を示しており、出湯量が2リットル/分のときには蓄熱利用加熱熱媒体供給動作時が行われて、温水が蓄熱槽4と熱媒体導入通路6および熱媒体導出通路7と前記暖房回路とを介して循環されることを示す。一方、出湯量が0のときは、補助熱源加熱熱媒体供給動作が行われて、補助熱源装置の暖房用バーナ13の燃焼によって熱媒体(温水)が形成され、その温水が蓄熱槽4側には通されずに暖房回路に通されて循環されていることを示す。
これら図2(a)、(b)の特性線a〜cに示されるように、例えば、遅れ時間可変設定手段36は、暖房装置に供給する熱媒体(温水)の温度が50℃のとき(温水要求50℃の時)と45℃のとき(温水要求45℃の時)の、それぞれの設定開始遅れ時間SD1、SD2を、SD1>SD2となるようにし、暖房装置に供給する熱媒体(温水)の温度が50℃のとき(温水要求50℃の時)と45℃のとき(温水要求45℃の時)の、それぞれの設定停止遅れ時間TD1、TD2を、TD1<TD2となるようにする。
そして、これらのSD1、SD2、TD1、TD2の値と、蓄熱利用開始温度と蓄熱利用停止温度と、蓄熱槽4の最上部に設けられている蓄熱温度検出手段9の検出温度とに基づいて、蓄熱利用加熱熱媒体供給動作と補助熱源加熱熱媒体供給動作とを交互に行うようにすることにより、本実施例では、温水マット162への熱の供給を非常に良好に行うことができ、かつ、省エネ性の高い熱源装置を実現できる。
また、本実施例では、暖房回路内を循環する熱媒体の熱を利用して貯湯タンク120内の湯水を加温して給湯運転を暖房効率的に行える機能も有している。前記の如く、本実施例において発熱体2は発電装置により形成されており、発電装置のメンテナンス中には、発電装置によって蓄熱槽4内の熱媒体の加熱や貯湯タンク120内の湯水の加熱を行うことができない。そのため、前記のように蓄熱槽4内の熱利用よる暖房装置の加熱を適切に行うことができないし、貯湯槽120内の湯水の温度を高めることもできない。
そこで、経路切り替え制御手段37は、発電装置のメンテナンス情報を取り込み、発電装置がメンテナンス中であると判断されたときには、温水を暖房回路に循環させるときの、温水マット162等の暖房装置からの戻り温度(暖房戻り温検出サーミスタ145による検出温度)が前記貯湯槽内湯水温検出手段により検出される温度よりも予め定められる例えば10℃といった設定余剰温度以上高い場合)には、原則として、三方弁141を貯湯タンク120側に切り替える。そして、暖房回路の熱媒体を、通路526から通路516を介して貯湯槽加熱用熱交換器125に通し、通路517を通して通路526に戻してから暖房用熱交換器11,12側に戻す(貯湯槽側経由経路で循環させる)。
なお、熱交換器に導入される熱媒体の温度が低い方が熱効率を向上できるので、暖房運転時に通路526側に戻ってくる温水の温度が低い方が暖房用熱交換器11,12の熱効率を高めることができる。そのため、前記のように貯湯タンク120側を経由させて熱媒体の熱を放熱してから潜熱回収用の暖房用熱交換器11に送り込むようにすると、暖房用熱交換器11に戻る熱媒体の温度を例えば40℃以下の温度に低くすることができるため、暖房用熱交換器11の潜熱回収効率を高くすることができる。
なお、経路切り替え制御手段37は、床暖房等の戻り温度が低い場合(暖房戻り温検出サーミスタ145で検出される温度が貯湯槽内湯水温検出手段67により検出される温度よりも低い場合、または同じ場合、あるいは高くても予め定められる設定余剰温度未満の場合)には、三方弁141の貯湯タンク120側への切り替えは行わず、熱媒体を貯湯タンク120側に循環させずに、暖房用熱交換器11に戻すようにする。
また、経路切り替え制御手段37は、温水マット162等の暖房装置が運転(稼働)されていない場合にも、必要に応じて、以下のようにして、暖房回路を通る熱媒体によって貯湯槽加熱用熱交換器125を介しての貯湯タンク120の湯水加温ができるようにする。
つまり、温水マット162等の暖房装置の運転が行われていないことにより、通路612を通しての高温暖房装置161への熱媒体供給や通路621を通しての温水マット162への熱媒体供給が行われなくても、流量制御弁551を開いて熱媒体を通路522に通すことにより(液体循環ポンプ51が駆動していなかった場合には駆動させ)、熱媒体を暖房回路に循環させることができるので、その熱媒体を前記貯湯槽側経由経路で循環させるようにしてもよい。なお、流量制御弁551を開いて熱媒体を通路522に通す際に、浴槽湯水の追い焚きが不要であれば、浴槽湯水循環ポンプ77を駆動せずに熱媒体を暖房回路に循環させる。
本実施例では、以上のように、例えば発電装置のメンテナンス中に貯湯槽加熱用熱交換器125を経由させて暖房回路の熱媒体を循環させることによって、発電装置のメンテナンス中でも給湯能力が極端に低下(要求に対して不足)することなく、熱源器130の号数が小さくても(給湯能力が小さくても)十分な量の給湯を行うことができるので、給湯能力(号数)が小さい熱源器130を適用して熱源装置を形成でき、システムのコストダウンや小型化を図ることができる。
なお、貯湯タンク120に貯留する水が高めのときには、貯湯槽加熱用熱交換器125による加熱を行わなくとも給湯設定温度の湯を十分に給湯できるため、貯湯槽加熱用熱交換器125による加熱を行わなくてもよく、また、貯湯タンク120内の湯水温が高めの状態で長く貯留された場合には衛生上の懸念も生じる。さらに、本実施例では発熱体2が発電装置により形成されて、貯湯タンク120からの冷却水を加熱するタイプであるので、貯湯タンク120側から発電体2側に送る水は冷却水となるため、その水温が低い方が好ましい。
以上のようなことを考慮し、本実施例では、例えば貯湯タンク120の下部側の水の温度が予め定められる加熱不適貯湯槽水温度より高いとき、あるいは高くなりそうなときには、暖房回路の熱媒体を貯湯槽側経由経路で循環させずにメイン循環経路で循環させるようにしている。また、外気温が高いときには、大流量でシャワーを浴びる人は殆どいないし、気温が高めのときには給水温度(貯湯槽への入水温度)も高めであるため、暖房回路の熱媒体を貯湯槽側経由経路で循環させずにメイン循環経路で循環させるようにしている。
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものでなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲において様々な態様を採り得る。例えば、前記実施例では、蓄熱槽4内に槽内熱交換器110を設け、該槽内熱交換器110を通る熱媒体(温水)と蓄熱槽4内の熱媒体(水)とを熱交換させる構成としたが、槽内熱交換器110を設けずに、熱媒体導入通路6から蓄熱槽4内に熱媒体を直接的に導入し、蓄熱槽4内で加熱された熱媒体を熱媒体導出通路7から直接的に導出する構成としてもよい。この場合は、潜熱蓄熱材44として、蓄熱槽4内の熱媒体(水)の加熱設定温度領域(例えば45℃〜60℃程度)に融点を有するものが適用される。
また、蓄熱利用加熱熱媒体供給動作と補助熱源加熱熱媒体供給動作とを交互に行う際、蓄熱利用加熱熱媒体供給動作から補助熱源加熱熱媒体供給動作に切り替える基準として前記実施例のように蓄熱利用停止温度を設定する代わりに、蓄熱温度検出手段9の検出温度の単位時間当たりの変動量(温度低下方向への変動量)の許容範囲を与え、蓄熱温度検出手段9の検出温度の単位時間当たりの変動量を逐次検出して、温度低下方向への変動量が前記設定許容量を超えた時に蓄熱利用停止温度に達したと判断するようにしてもよい。
さらに、前記実施例では、通路526に熱媒体導入通路6と熱媒体導出通路7を接続したが、例えば熱媒体導出通路7は熱媒体528に接続してもよい。
さらに、前記実施例では、貯湯ユニット3において、貯湯タンク120に貯湯槽加熱用熱交換器125を設け、暖房回路内を循環する熱媒体の熱を利用して貯湯タンク120内の湯水を加温して給湯運転を暖房効率的に行える機能を有する構成としたが、このような構成は省略することもできる。
さらに、発熱体2は必ずしも発電装置とするとは限らず、例えば太陽熱を集熱する集熱器を備えた太陽熱温水ユニットやヒートポンプユニット等を発熱体2として適用することもできる。ただし、発熱体2を発電装置により形成すると、発電装置により発電した電力を利用者の電力負荷装置に供給することにより、電力利用もできるため、より一層利便性と省エネ性とを備えた熱源装置を実現することができる。
さらに、前記実施例では、熱源器130の暖房用熱交換器11,12と給湯熱交換器21,22は共に、潜熱回収用熱交換器とメインの熱交換器とを有する構成としたが、少なくとも一方の潜熱回収用熱交換器を省略することもできる。ただし、潜熱回収用熱交換器を設ける方が熱交換器の熱効率を向上させることができるので好ましい。
さらに、前記実施例では、熱源器130において、暖房用熱交換器11,12と給湯熱交換器29とが個別に形成されて配置され、暖房用バーナ13と給湯バーナ23もそれぞれ個別に形成されていたが、暖房用バーナ13と給湯バーナ23とを共通のバーナとし(この共通のバーナが暖房用としても給湯用としても給湯と暖房の同時燃焼用としても用いられるようにし)、暖房用熱交換器11,12と給湯熱交換器21,22は、それぞれの熱交換器を形成する管路は別だが一体化配置されている構成(通称、一缶二水式)を有する熱源器130としてもよい。
さらに、前記実施例では、熱源器130の暖房回路に2つの温水マット162と1つの高温暖房装置161を接続したが、暖房回路には適宜の暖房装置が接続されて本発明の熱源装置が用いられるものである。