JP2017026863A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、本発明の課題は、光輝性トナーによる定着画像を形成する画像形成装置において、検知装置により検知された定着部材の表面粗さの状態に応じて、トナー画像を形成するためのトナーの現像量を制御する制御装置を有さない場合に比べ、光輝性トナーによる定着画像の光輝性の変化を抑制する画像形成装置を提供することである。
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電装置と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成装置と、
扁平状の金属顔料を含む光輝性トナーを有する静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像装置と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
定着部材と前記定着部材に接触して配置される加圧部材とを有し、前記定着部材と前記加圧部材との接触部で前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着装置と、
前記定着部材の表面粗さの状態を検知する検知装置と、
前記検知装置により検知された前記定着部材の表面粗さの状態に応じて、前記トナー画像を形成するための光輝性トナーの現像量を制御する制御装置と、
を備える画像形成装置。
前記扁平状の金属顔料が、平均長軸長さ5μm以上12μm以下、かつ平均厚み0.01μm以上0.5μm以下の顔料である請求項1に記載の画像形成装置。
前記検知装置が、前記定着部材の表面粗さの状態として、前記定着部材の表面光沢度を検知する検知装置である請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
前記制御装置は、下記式(1)により算出される光輝性トナーの現像量の変化量ΔDevの範囲内で、前記光輝性トナーの現像量を制御する請求項3に記載の画像形成装置。
式(1):−0.08×ΔGloss≦ΔDev≦−0.04×ΔGloss
(式(1)中、ΔGlossは、初期の前記定着部材の表面光沢度と前記検知装置で検知したときの前記定着部材の表面光沢度との絶対値差を示す。)
前記定着部材の表面光沢度を検知する検知装置が、変角光度計を有する検知装置である請求項3又は請求項4に記載の画像形成装置。
前記制御装置が、現像電界を変化させて、前記光輝性トナーの現像量を制御する制御装置である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
前記検知装置が、前記定着部材の表面を軸方向に複数の領域に区分し、区分した各領域の表面粗さの状態を各々検知する検知装置であり、
前記制御装置が、前記定着部材の表面の各領域の表面粗さの状態に応じて、前記定着部材の表面の各領域で定着される前記トナー画像の各領域のトナーの現像量を各々制御する制御装置である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
請求項3、4、5、又は6に係る発明によれば、検知装置が、定着部材の表面粗さの状態として定着部材の十点平均表面粗さRzを検知する検知装置である場合に比べ、簡易な構成で、光輝性トナーによる定着画像の光輝性の変化を抑制する画像形成装置が提供される。
また、先の定着画像の形成のときに、トナー画像と接触せず表面粗さが変化していない定着部材の表面領域で定着されるトナー画像の領域のトナーの現像量を増やして、後の定着画像を形成する。これにより、後の定着画像は、面内において、表面粗さが変化していない定着部材の表面領域で定着された定着画像の領域の光輝性が上昇し、表面粗さが上昇した定着部材の表面領域で定着された定着画像の領域の光輝性との差がなくなる又は小さくなる。
中間転写方式の装置の場合、転写装置は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写装置と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写装置と、を有する構成が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置10には、図1に示すように、例えば、電子写真感光体(像保持体の一例;以下「感光体」と称する)12が設けられている。感光体12は、円柱状とされ、モータ等の駆動部27にギア等の駆動力伝搬部材(不図示)を介して連結されており、当該駆動部27により、黒点で示す回転軸の周りに回転駆動される。図1に示す例では、矢印A方向に回転駆動される。
感光体12は、例えば、導電性基体と、この導電性基体上に形成された下引き層と、この下引き層の上に形成された感光層と、を有する。この感光層は、電荷発生層と電荷輸送層との2層構造であってもよい。感光層は、有機感光層であってもよいし、無機感光層であってもよい。感光体12は、感光層上に保護層を設けた構成であってもよい。
帯電装置15は、感光体12の表面を帯電する。帯電装置15は、例えば、感光体12表面に接触または非接触で設けられ、感光体12の表面を帯電する帯電部材14、及び帯電部材14に帯電電圧を印加する電源28(帯電部材用の電圧印加部の一例)を備えている。電源28は、帯電部材14に電気的に接続されている。
静電荷像形成装置16は、帯電された感光体12の表面に静電荷像を形成する。具体的には、例えば、静電荷像形成装置16は、画像形成装置10に設けられた制御装置36に電気的に接続されており、制御装置36により駆動制御されて、帯電部材14により帯電された感光体12の表面に、形成する対象となる画像の画像情報に基づいて変調された光Lを照射して、感光体12上に画像情報の画像に応じた静電荷像を形成する。
現像装置18は、例えば、静電荷像形成装置16による光Lの照射位置より感光体12の回転方向下流側に設けられている。現像装置18内には、現像剤を収容する収容部が設けられている。この収容部には、扁平金属顔料を含む光輝性トナー(以下、単に「トナー」とも称する)を有する現像剤が収容されている。トナーは、例えば、現像装置18内で帯電された状態で収容されている。なお、扁平金属顔料を含む光輝性トナーの詳細について後述する。
転写装置31は、例えば、現像部材18Aの配設位置より感光体12の回転方向下流側に設けられている。転写装置31は、例えば、感光体12の表面に形成されたトナー画像を記録媒体30Aへ転写する転写部材20と、転写部材20に転写電圧を印加する電源30と、を備えている。転写部材20は、例えば、円柱状とされており、感光体12との間で記録媒体30Aを挟んで搬送する。転写部材20は、例えば、電源30に電気的に接続されている。
クリーニング装置22は、転写領域32Aより感光体12の回転方向下流側に設けられている。クリーニング装置22は、トナー画像を記録媒体30Aに転写した後に、感光体12に付着した残留トナーをクリーニングする。クリーニング装置22では、残留トナー以外にも、紙粉等の付着物をクリーニングする。
除電装置24は、例えば、クリーニング装置22より感光体12の回転方向下流側に設けられている。除電装置24は、トナー画像を転写した後、感光体12の表面を露光して除電する。具体的には、例えば、除電装置24は、画像形成装置10に設けられた制御装置36に電気的に接続されており、制御装置36により駆動制御されて、感光体12の全表面(具体的には例えば画像形成領域の全面)を露光して除電する。
定着装置26は、例えば、転写領域32Aより記録媒体30Aの搬送経路34の搬送方向下流側に設けられている。定着装置26は、定着部材26Aと定着部材26Aに接触して配置される加圧部材26Bとを有し、定着部材26Aと加圧部材26Bとの接触部で記録媒体30A上に転写されたトナー画像を定着する。具体的には、例えば、定着装置26は、画像形成装置10に設けられた制御装置36に電気的に接続されており、制御装置36により駆動制御されて、記録媒体30A上に転写されたトナー画像を熱及び圧力によって記録媒体30Aに定着する。
具体的には、例えば、定着装置26は、定着部材26Aとして、定着ロール又は定着ベルトと、加圧部材26Bとして、加圧ロール又は加圧ベルトとを備える周知の定着装置が適用される。
検知装置35は、定着部材26Aの表面粗さの状態を検知する検知装置である。具体的には、例えば、検知装置35は、画像形成装置10に設けられた制御装置36に電気的に接続されており、制御装置36により制御されて、定着部材26Aの表面粗さの状態を検知し、制御装置36に出力する。
定着部材26Aの表面光沢度を検知する検知装置35としては、検知計35Aである表面光沢度計として、変角光度計を有する検知装置が挙げられる。検知装置35としては、その他、検知計35Aである表面光沢度計として、分光光度計等を有する検知装置であってもよい。
制御装置36は、装置全体の制御及び各種演算を行うコンピュータとして構成されている。具体的には、制御装置36は、図2に示すように、CPU(中央処理装置; Central Processing Unit)36A、各種プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)36B、プログラムの実行時にワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)36C、各種情報を記憶する不揮発性メモリ36D、及び入出力インターフェース(I/O)36Eを備えている。CPU36A、ROM36B、RAM36C、不揮発性メモリ36D、及びI/O36Eの各々は、バス36Fを介して接続されている。
通信部50は、有線又は無線の通信回線を介して外部装置52と通信を行うためのインターフェースである。例えば、通信部50は、外部装置52から、画像形成指示や電子文書の画像情報と共に、画像形成情報を取得する。画像形成情報には、ページ、部数、カラーモード等の属性を表すパラメータが含まれる。
本実施形態に係る画像形成装置10の動作の一例について説明する。なお、画像形成装置10の各種動作は、制御装置36において実行する制御プログラムにより行われる。
まず、感光体12の表面が帯電装置15により帯電される。静電荷像形成装置16は、帯電された感光体12の表面を画像情報に基づいて露光する。これにより、感光体12上に画像情報に応じた静電荷像が形成される。現像装置18では、トナーを含む現像剤により、感光体12の表面に形成された静電荷像が現像される。これにより、感光体12の表面に、トナー画像が形成される。転写装置31では、感光体12の表面に形成されたトナー画像が記録媒体30Aへ転写される。記録媒体30Aに転写されたトナー画像は、定着装置26により定着される。一方、トナー画像を転写した後の感光体12の表面が、クリーニング装置22によりクリーニング(清掃)され、除電装置24により除電される。
図3は「定着画像の光輝性調整処理」の処理手順の一例を示すフローチャートである。「定着画像の光輝性調整処理」の制御プログラムは、ROM36Bから読み出され、CPU36Aにより実行される。「定着画像の光輝性調整処理」の制御プログラムは、例えば、操作表示部40から又は通信部50を介して画像形成指示等が取得されると開始される。なお、処理中に取得された情報は、例えば、ワークエリアであるRAM36Cに記憶されて適宜使用される。
式(1):−0.08×ΔGloss≦ΔDev≦−0.04×ΔGloss
式(2):−0.06×ΔGloss≦ΔDev≦−0.04×ΔGloss
式(1)〜(2)中、ΔGlossは、初期の定着部材26Aの表面光沢度と検知装置35で検知したときの定着部材26Aの表面光沢度との絶対値差を示す。ここで、初期の定着部材26Aの表面光沢度は、画像形成装置10に搭載するときの定着部材26Aの表面光沢度である。検知装置35で検知したときの定着部材26Aの表面光沢度は、定着画像の光輝性調整処理中において、検知装置35で検知したときの定着部材26Aの表面光沢度である。
なお、静電荷像形成装置16の露光量を増減すると、感光体12の露光電位が増減して、現像装置18(その現像部材18A)における現像電位との差(つまり、現像電界)は変化し、トナーの現像量も変化する。具体的には、静電荷像形成装置16の露光量を増加すると、感光体12の露光電位も増加し、現像装置18(その現像部材18A)における現像電位との差(つまり、現像電界)が大きくなり、トナーの現像量が増加する。一方、静電荷像形成装置16の露光量を低減すると、感光体12の露光電位も低減し、現像装置18(その現像部材18A)における現像電位との差(つまり、現像電界)が小さくなり、トナーの現像量が低減する。これに基づいて、静電荷像形成装置16の露光量の変化量と、トナーの現像量の変化量との相関テーブルを作成する。
なお、「定着画像の光輝性調整処理」は、画像形成処理中に実行してもよい。具体的には、画像形成処置中に、1)記録媒体の出力枚数が予め定められた枚数毎(累積枚数毎)、2)予め定められた時間毎(累積時間毎)に、「定着画像の光輝性調整処理」を実行してもよい。また、ユーザの指示により、「定着画像の光輝性調整処理」を実行するようにしてもよい。
以下、光輝性トナーを含む現像剤について説明する。まず、光輝性トナーについて説明する。
光輝性トナーは、扁平状の金属顔料(以下「金属顔料」とも称する)を含有する。具体的には、光輝性トナーは、金属顔料を含有するトナー粒子を含む。光輝性トナーは、金属顔料を含有するトナー粒子を含むことにより、光を反射して光輝性を呈する。ここで「光輝性」とは、光輝性トナーにより形成された画像を視認した際に、金属光沢のごとき輝きを有することを表す。
ここで「光輝性」について更に詳しく説明する。
光輝性トナーは、ベタ画像を形成した場合に、該画像に対し変角光度計により入射角−45°の入射光を照射した際に測定される受光角+30°での反射率Aと受光角−30°での反射率Bとの比(A/B)が2以上100以下であることが望ましい。
ここで、まず入射角および受光角について説明する。本実施形態において変角光度計による測定の際には、入射角を−45°とするが、これは光沢度の広い範囲の画像に対して測定感度が高いためである。また、受光角を−30°および+30°とするのは、光輝感のある画像と光輝感のない画像を評価するのに最も測定感度が高いためである。
本実施形態においては、比(A/B)を測定するに際し、まず「ベタ画像」を以下の方法により形成する。試料となる現像剤を、富士ゼロックス(株)社製DocuCentre−III C7600の現像器に充填し、記録紙(OKトップコート+紙、王子製紙(株)社製)上に、定着温度190℃、定着圧力4.0kg/cm2にて、トナー載り量が4.5g/m2のベタ画像を形成する。尚、前記「ベタ画像」とは印字率100%の画像を指す。
次に、光輝性トナーの組成について説明する。
光輝性トナーは、金属顔料を含有するトナー粒子を含んでいる。また、光輝性トナーは、必要に応じて、外添剤を含んでいてもよい。金属顔料を含有するトナー粒子は、金属顔料と結着樹脂とを含んでいる。また、必要に応じて、離型剤やその他添加剤を含んでいてもよい。以下、金属顔料、結着樹脂、離型剤及びその他添加剤について説明する。
金属顔料としては、例えば、アルミニウム、黄銅、青銅、ニッケル、亜鉛などの金属粉末等が挙げられる。また、金属顔料の表面をシリカ、アルミナ及びチタニアからなる群より選択される少なくとも一種の金属酸化物により被覆された被覆顔料を用いてもよい。
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
その他の添加剤としては、例えば、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
次に、トナー粒子の形状について説明する。上記の通り、金属顔料を含有するトナー粒子は、金属顔料の形状に依拠して「扁平形状」である。
円形度=円相当径周囲長/周囲長=[2×(Aπ)1/2]/PM
(上式においてAは投影面積、PMは周囲長を表す。)
上記式により円形度を求め、それらを平均した値を平均円形度とした。
光輝性トナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して外添剤を添加することで作製してもよい。トナー粒子の製造方法は特に限定されず、公知である混練・粉砕法等の乾式法や、乳化凝集法や溶解懸濁法等の湿式法等によって作製される。
現像剤は、上記の光輝性トナーを少なくとも含む。現像剤は、光輝性トナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、光輝性トナーとキャリアとを混合した二成分現像剤であってもよい。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の効果を裏付ける試験例を示す。本実施形態に係る画像形成装置は、これら試験例に何ら限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」及び「%」はすべて質量基準である。
・アジピン酸ジメチル:74部
・テレフタル酸ジメチル:192部
・ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物:216部
・エチレングリコール:38部
・テトラブトキシチタネート(触媒):0.037部、
・結着樹脂:160部
・酢酸エチル:233部
・水酸化ナトリウム水溶液(0.3N):0.1部
・カルナバワックス(東亜化成(株)製、RC−160):50部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK):1.0部
・イオン交換水:200部
・アルミニウム顔料(昭和アルミパウダー(株)製、2173EA):100部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR):1.5部
・イオン交換水:900部
・樹脂粒子分散液: 380部
・離型剤分散液: 72部
・金属顔料粒子分散液: 140部
加熱処理後のトナー粒子100部に対して疎水性シリカ(日本アエロジル社製、RY50)を1.5部と疎水性酸化チタン(日本アエロジル社製、T805)を1.0部とを、サンプルミルを用いて10000rpmで30秒間混合した。その後、目開き45μmの振動篩いで篩分して光輝性トナーを作製した。
・フェライト粒子(体積平均粒子径:35μm):100部
・トルエン:14部
・パーフルオロオクチルエチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体:1.6部
・カーボンブラック(商品名:VXC−72、キャボット社製):0.12部
・架橋メラミン樹脂粒子(平均粒子径:0.3μm、トルエン不溶):0.3部
前記トナー:36部と前記キャリア:414部とを、2リットルのVブレンダーに入れ、20分間撹拌し、その後212μmで篩分して現像剤を作製した。
富士ゼロックス社製「700DCP」の現像器に、作製した光輝性トナーを含む現像剤を充填した。この装置を用いて、定着温度190℃、定着圧力4.0kg/cm2にて定着の定着条件で、用紙搬送方向に沿った帯状のベタ画像(トナー載り量(トナーの現像量)が4.5g/m2のベタ画像)を4A紙(OKトップコート128、王子製紙(株)社製)に2000枚出力した。その後、全面ベタ画像に4A紙(OKトップコート128、王子製紙(株)社製)に出力した。
光輝性(FI値)を測定は、次の通り実施した。形成したベタ画像の対象領域に対し、変角光度計として日本電色工業社製の分光式変角色差計GC5000Lを用いて、ベタ画像への入射角−45°の入射光を入射し、受光角+30°における反射率Aと受光角−30°における反射率Bを測定する。尚、反射率Aおよび反射率Bは、400nmから700nmの範囲の波長の光について20nm間隔で測定を行い、各波長における反射率の平均値とした。これらの測定結果から比(A/B)を算出し、光輝性(FI値)を測定した。
比較例1において、帯状のベタ画像を形成した後、富士ゼロックス社製「700DCP」の定着ベルトを取り出し、定着ベルトの軸方向に沿って、30mm毎に表面光沢度を測定した。表面光沢度は、変角光度計として日本電色工業社製の分光式変角色差計GC5000Lを用いて、定着ベルトへの入射光角度及び受光角度を各々60度とした条件で測定した。
すると、定着ベルトにおいて、帯状のベタ画像を定着した領域(定着領域)の表面光沢度(グロス)は39であり、それ以外の領域(初期領域)の表面光沢度(グロス)は48であった。そこで、富士ゼロックス社製「700DCP」を改造して、定着ベルトにおいて、帯状のベタ画像を定着した領域で定着する全面ベタ画像の領域(定着領域)のトナーの現像量(トナー載り量)が4.1g/m2となるように、露光量の設定を変更した。なお、定着ベルトにおいて、帯状のベタ画像を定着した領域以外の領域で定着する全面ベタ画像の領域(初期領域)のトナーの現像量(トナー載り量)は変更せず、4.5g/m2のままとなるように、露光量を設定した。
帯状のベタ画像を定着した領域(定着領域)で定着する全面ベタ画像の領域のトナーの現像量(トナー載り量)が表1に従った量となるように、露光量の設定を変更した以外は、試験例1と同様にして、再度、全面ベタ画像に4A紙(OKトップコート128、王子製紙(株)社製)に出力し、全面ベタ画像において、先に形成した帯状のベタ画像が形成された領域と、それ以外の領域との光輝性(FI値)を測定し、その差(FI値差)を求めた。
比較例において、帯状のベタ画像(トナー載り量(トナーの現像量)が4.5g/m2のベタ画像)の4A紙(OKトップコート128、王子製紙(株)社製)への出力を表1に示す枚数に変更した。
その後、試験例1と同様にして、定着ベルトにおいて、帯状のベタ画像を定着した領域(定着領域)、及びそれ以外の領域(初期領域)の表面光沢度(グロス)を各々測定した。そして、帯状のベタ画像を定着した領域(定着領域)で定着する全面ベタ画像の領域のトナーの現像量(トナー載り量)が表1に従った量となるように、露光量の設定を変更した以外は、試験例1と同様にして、再度、全面ベタ画像に4A紙(OKトップコート128、王子製紙(株)社製)に出力し、全面ベタ画像において、先に形成した帯状のベタ画像が形成された領域と、それ以外の領域との光輝性(FI値)を測定し、その差(FI値差)を求めた。
・定着ベルトの表面光沢度の欄の「初期領域G1」: 定着ベルトにおいて、帯状のベタ画像を定着した領域以外の領域の表面光沢度
・定着ベルトの表面光沢度の欄の「定着領域G2」: 定着ベルトにおいて、帯状のベタ画像を定着した領域の表面光沢度
・トナー現像量の欄の「初期領域D1」: 定着ベルトにおいて、帯状のベタ画像を定着した領域以外の領域で定着する全面ベタ画像の領域のトナーの現像量(トナー載り量)
・トナー現像量の欄の「定着領域D2」: 定着ベルトにおいて、帯状のベタ画像を定着した領域で定着する全面ベタ画像の領域のトナーの現像量(トナー載り量)
12 感光体
14 帯電部材
15 帯電装置
16 静電荷像形成装置
18 現像装置
20 転写部材
22 クリーニング装置
24 除電装置
26 定着装置
30A 記録媒体
31 転写装置
35 検知装置
36 制御装置
Claims (7)
- 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電装置と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成装置と、
扁平状の金属顔料を含む光輝性トナーを有する静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像装置と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
定着部材と前記定着部材に接触して配置される加圧部材とを有し、前記定着部材と前記加圧部材との接触部で前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着装置と、
前記定着部材の表面粗さの状態を検知する検知装置と、
前記検知装置により検知された前記定着部材の表面粗さの状態に応じて、前記トナー画像を形成するための光輝性トナーの現像量を制御する制御装置と、
を備える画像形成装置。 - 前記扁平状の金属顔料が、平均長軸長さ5μm以上12μm以下、かつ平均厚み0.01μm以上0.5μm以下の顔料である請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記検知装置が、前記定着部材の表面粗さの状態として、前記定着部材の表面光沢度を検知する検知装置である請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記制御装置は、下記式(1)により算出される光輝性トナーの現像量の変化量ΔDevの範囲内で、前記光輝性トナーの現像量を制御する請求項3に記載の画像形成装置。
式(1):−0.08×ΔGloss≦ΔDev≦−0.04×ΔGloss
(式(1)中、ΔGlossは、初期の前記定着部材の表面光沢度と前記検知装置で検知したときの前記定着部材の表面光沢度との絶対値差を示す。) - 前記定着部材の表面光沢度を検知する検知装置が、変角光度計を有する検知装置である請求項3又は請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記制御装置が、現像電界を変化させて、前記光輝性トナーの現像量を制御する制御装置である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記検知装置が、前記定着部材の表面を軸方向に複数の領域に区分し、区分した各領域の表面粗さの状態を各々検知する検知装置であり、
前記制御装置が、前記定着部材の表面の各領域の表面粗さの状態に応じて、前記定着部材の表面の各領域で定着される前記トナー画像の各領域の光輝性トナーの現像量を各々制御する制御装置である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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