JP6686478B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、画像形成装置に関する。
電子写真法等、画像情報を可視化する方法は、現在様々な分野で利用されている。電子写真法においては、帯電及び静電荷像形成により、像保持体の表面に画像情報として静電荷像を形成する。そして、トナーを含む現像剤により、像保持体の表面にトナー画像を形成し、このトナー画像を記録媒体に転写した後、トナー画像を記録媒体に定着する。これら工程を経て、画像情報を画像として可視化する。そして、像保持体は、再度のトナー画像の形成前に、ブレード等によりクリーニングされる。
例えば、クリーニング装置として、特許文献1には、「像担持体の被クリーニング表面に当接し、掻き落された残留トナーを捕捉案内するシ−ル部材を有するクリーニング装置において、前記シ−ル部材の基材に金属を蒸着させたことを特徴とするクリーニング装置」が開示されている。
特開平09−006199号公報
一方、扁平形状を有する光輝性トナーを用いた画像形成装置が知られている。この画像形成装置に、像保持体の表面に先端が重力方向下方側に向けて接触し、像保持体の表面をクリーニングするブレードと、ブレードよりも像保持体の回転方向上流側で一端が像保持体の表面に接触するシール部材と、を有するクリーニング装置を採用すると、像保持体の表面との接触部の周囲で、かつ像保持体の表面に対向するシール部材の表面に、光輝性トナーが堆積する現象が生じることがある。この光輝性トナーの堆積が進むと、トナーの堆積物が塊となって落下(ボタ落ち)し、画像欠陥として現れたり、装置内汚染につながることがある。
そこで、本発明の課題は、シール部材の表面をクリーニングするクリーニング部を備えない場合、シール部材を振動させる振動部を備えない場合、又はシール部材の表面の凹凸平均間隔Smが5μm超えの場合に比べ、シール部材の表面に対する光輝性トナーの堆積を抑制する画像形成装置を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。
に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電装置と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成装置と、
扁平状の金属顔料を含む光輝性トナーを有する静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像装置と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
前記像保持体の表面に先端が重力方向下方側に向けて接触し、前記像保持体の表面をクリーニングするブレードと、前記ブレードよりも前記像保持体の回転方向上流側で一端が前記像保持体の表面に接触するシール部材と、を有するクリーニング装置と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着装置と、
を備え、
前記クリーニング装置が下記(1)〜(3)のいずれか1つを備える画像形成装置。
(1)前記像保持体の表面との接触部の周囲で、かつ前記像保持体の表面に対向する前記シール部材の表面をクリーニングするクリーニング部
(2)前記シール部材を振動させる振動部
(3)表面の凹凸平均間隔Smが2μm以上5μm以下であるシール部材
に係る発明は、
前記扁平状の金属顔料が、平均長軸長さ5μm以上12μm以下、かつ平均厚み0.01μm以上0.5μm以下の顔料であるに記載の画像形成装置。
、又はに係る発明によれば、シール部材の表面をクリーニングするクリーニング部を備えない場合、シール部材を振動させる振動部を備えない場合、又はシール部材の表面の凹凸平均間隔Smが5μm超えの場合に比べ、シール部材の表面に対する光輝性トナーの堆積を抑制する画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 第一実施形態に係るクリーニング装置の一例を示す概略構成図である。 第一実施形態に係るクリーニング装置のクリーニング部の一例を示す概略構成図である。 第二実施形態に係るクリーニング装置の一例を示す概略構成図である。
以下、本発明の一例である実施形態について詳細に説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電装置と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成装置と、扁平状の金属顔料を含む光輝性トナー(以下「トナー」とも称する)を有する静電荷像現像剤(以下、「現像剤」とも称する)を収容し、現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像装置と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、像保持体の表面に先端が重力方向下方側に向けて接触し、像保持体の表面をクリーニングするブレードと、ブレードよりも前記像保持体の回転方向上流側で一端が像保持体の表面に接触するシール部材と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着装置と、を有するクリーニング装置と、を備える画像形成装置である。
まず、扁平形状を有する光輝性トナーを用いた画像形成装置が知られている。この画像形成装置に、像保持体の表面に先端が重力方向下方側に向けて接触し、像保持体の表面をクリーニングするブレードと、ブレードよりも像保持体の回転方向上流側で一端が像保持体の表面に接触するシール部材と、を有するクリーニング装置を採用すると、像保持体の表面との接触部の周囲で、かつ像保持体の表面に対向するシール部材の表面に、光輝性トナーが堆積する現象が生じることがある。この光輝性トナーの堆積が進むと、トナーの堆積物が塊となって落下(ボタ落ち)し、画像欠陥として現れたり、装置内汚染につながることがある。
具体的には、光輝性トナーは、扁平状の金属顔料を含むため、自身の形状も扁平状となり、トナー画像を転写するときの電界により、光輝性トナーが像保持体の表面で起立し易くなる。このため、像保持体の表面との接触部の周囲で、かつ像保持体の表面に対向するシール部材の表面に、光輝性トナーが接触し易くなる。
一方で、金属顔料を含む光輝性トナーは、トナーの抵抗が低くなり易いことから、電荷注入の影響を受け易く、トナー画像を転写するときの電界により低帯電トナーが増加する傾向が高まる。低帯電トナーが増加すると、像保持体の表面に対する光輝性トナーの付着力が低減する。このため、シール部材の表面に接触した光輝性トナーが、像保持体の表面から離脱し、堆積し易くなる。
これに対して、本実施形態に係る画像形成装置では、1)像保持体の表面との接触部の周囲で、かつ像保持体の表面に対向するシール部材の表面をクリーニングするクリーニング部を備える形態、2)シール部材を振動させる振動部を備える形態、3)像保持体の表面との接触部の周囲で、かつ像保持体の表面に対向するシール部材の表面の凹凸平均間隔Smが2μm以上5μm以下とする形態の少なくとも一つを採用する。
なお、「像保持体の表面との接触部の周囲で、かつ像保持体の表面に対向するシール部材の表面」を単に「シール部材の表面」とも称する。
1)の形態では、クリーニング部により、シール部材の表面をクリーニングすることで、シール部材の表面に対する光輝性トナーの堆積が抑制される。
2)の形態では、振動部材により、シール部材を振動させることで、シール部材の表面に対する光輝性トナーの堆積が進行する前に、シール部材の表面に付着した光輝性トナーが離脱するため、シール部材の表面に対する光輝性トナーの堆積が抑制される。
3)の形態では、シール部材の表面の凹凸平均間隔Smを2μm以上5μm以下にすることで、光輝性トナーとの接触面積が低減し、シール部材の表面に光輝性トナーが付着し難くなるため、シール部材の表面に対する光輝性トナーの堆積が抑制される。
そして、1)〜3)の形態では、シール部材の表面に対する光輝性トナーの堆積が抑制されるため、トナーの堆積物の塊の落下(ボタ落ち)による画像欠陥、装置内汚染の発生が抑制される。
ここで、本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体の表面に形成されたトナー画像を直接記録媒体に転写する直接転写方式の装置;像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置;トナー画像の転写後、帯電前に像保持体の表面に除電光を照射して除電する除電装置を備える装置等の周知の画像形成装置が適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写装置は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写装置と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写装置と、を有する構成が適用される。
なお、本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、像保持体を少なくとも含む部分が、画像形成装置に対して脱着されるカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置10には、図1に示すように、例えば、電子写真感光体(像保持体の一例;以下「感光体」と称する)12が設けられている。感光体12は、円柱状とされ、モータ等の駆動部27にギア等の駆動力伝搬部材(不図示)を介して連結されており、当該駆動部27により、黒点で示す回転軸の周りに回転駆動される。図1に示す例では、矢印A方向に回転駆動される。
感光体12の周辺には、例えば、帯電装置15、静電荷像形成装置16、現像装置18、転写装置31、クリーニング装置22、及び除電装置24が、感光体12の回転方向に沿って順に配設されている。そして、画像形成装置10には、定着部材26Aと定着部材26Aに接触して配置される加圧部材26Bとを有する定着装置26も配設されている。また、画像形成装置10には、各装置(各部)の動作を制御する制御装置36を有している。
画像形成装置10において、少なくとも感光体12は、他の装置と一体化したプロセスカートリッジとして備えてもよい。
以下、画像形成装置10の各装置(各部)の詳細について説明する。
(感光体)
感光体12は、例えば、導電性基体と、この導電性基体上に形成された下引き層と、この下引き層の上に形成された感光層と、を有する。この感光層は、電荷発生層と電荷輸送層との2層構造であってもよい。感光層は、有機感光層であってもよいし、無機感光層であってもよい。感光体12は、感光層上に保護層を設けた構成であってもよい。
(帯電装置)
帯電装置15は、感光体12の表面を帯電する。帯電装置15は、例えば、感光体12表面に接触または非接触で設けられ、感光体12の表面を帯電する帯電部材14、及び帯電部材14に帯電電圧を印加する電源28(帯電部材用の電圧印加部の一例)を備えている。電源28は、帯電部材14に電気的に接続されている。
帯電装置15の帯電部材14としては、例えば、導電性の帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電フィルム、帯電ゴムブレード、帯電チューブ等を用いた接触方式の帯電器が挙げられる。また、帯電部材14としては、例えば、非接触方式のローラ帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器又はコロトロン帯電器等のそれ自体公知の帯電器等も挙げられる。
帯電装置15(電源28を含む)は、例えば、画像形成装置10に設けられた制御装置36に電気的に接続されており、制御装置36により駆動制御されて、帯電部材14に帯電電圧を印加する。電源28から帯電電圧を印加された帯電部材14は、印加された帯電電圧に応じた帯電電位に、感光体12を帯電させる。このため、電源28から印加される帯電電圧が調整されることで、感光体12は、異なる帯電電位に帯電される。
(静電荷像形成装置)
静電荷像形成装置16は、帯電された感光体12の表面に静電荷像を形成する。具体的には、例えば、静電荷像形成装置16は、画像形成装置10に設けられた制御装置36に電気的に接続されており、制御装置36により駆動制御されて、帯電部材14により帯電された感光体12の表面に、形成する対象となる画像の画像情報に基づいて変調された光Lを照射して、感光体12上に画像情報の画像に応じた静電荷像を形成する。
静電荷像形成装置16としては、例えば、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光を像様に露光する光源を持つ光学系機器等が挙げられる。
(現像装置)
現像装置18は、例えば、静電荷像形成装置16による光Lの照射位置より感光体12の回転方向下流側に設けられている。現像装置18内には、現像剤を収容する収容部が設けられている。この収容部には、扁平金属顔料を含む光輝性トナー(以下、単に「トナー」とも称する)を有する現像剤が収容されている。トナーは、例えば、現像装置18内で帯電された状態で収容されている。なお、扁平金属顔料を含む光輝性トナーの詳細について後述する。
現像装置18は、例えば、トナーを含む現像剤により、感光体12の表面に形成された静電荷像を現像する現像部材18Aと、現像部材18Aに現像電圧を印加する電源32と、を備えている。この現像部材18Aは、例えば、電源32に電気的に接続されている。
現像装置18の現像部材18Aとしては、現像剤の種類に応じて選択されるが、例えば、磁石が内蔵された現像スリーブを有する現像ロールが挙げられる。
現像装置18(電源32を含む)は、例えば、画像形成装置10に設けられた制御装置36に電気的に接続されており、制御装置36により駆動制御されて、現像部材18Aに現像電圧を印加する。現像電圧を印加された現像部材18Aは、現像電圧に応じた現像電位に帯電される。そして、現像電位に帯電された現像部材18Aは、例えば、現像装置18内に収容された現像剤を表面に保持して、現像剤に含まれるトナーを現像装置18内から感光体12表面へと供給する。
感光体12上に供給されたトナーは、例えば、感光体12上の静電荷像に静電力により付着する。詳細には、例えば、感光体12と現像部材18Aとの向かい合う領域における電位差、すなわち、該領域における感光体12の表面の電位と現像部材18Aの現像電位との電位差によって、現像剤に含まれるトナーが感光体12の静電荷像の形成された領域に供給される。なお、現像剤にキャリアが含まれている場合には、該キャリアは現像部材18Aに保持されたまま現像装置18内に戻る。
例えば、感光体12上の静電荷像は、現像部材18Aから供給されたトナーによって現像されて、感光体12上には、静電荷像に応じたトナー画像が形成される。また、例えば、単位面積当たりの現像量は、2.0g/m以上8.0g/m以下である。
(転写装置)
転写装置31は、例えば、現像部材18Aの配設位置より感光体12の回転方向下流側に設けられている。転写装置31は、例えば、感光体12の表面に形成されたトナー画像を記録媒体30Aへ転写する転写部材20と、転写部材20に転写電圧を印加する電源30と、を備えている。転写部材20は、例えば、円柱状とされており、感光体12との間で記録媒体30Aを挟んで搬送する。転写部材20は、例えば、電源30に電気的に接続されている。
転写部材20の転写部材20としては、例えば、ベルト、ローラ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器又はコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の非接触型転写帯電器が挙げられる。
転写装置31(電源30を含む)は、例えば、画像形成装置10に設けられた制御装置36に電気的に接続されており、制御装置36により駆動制御されて、転写部材20に転写電圧を印加する。転写電圧を印加された転写部材20は、転写電圧に応じた転写電位に帯電される。
転写部材20の電源30から転写部材20に、感光体12上に形成されたトナー画像を構成するトナーとは逆極性の転写電圧が印加されると、例えば、感光体12と転写部材20との向かい合う領域(図1中、転写領域32A参照)には、感光体12上のトナー画像を構成する各トナーを静電力により感光体12から転写部材20側へと移動させる電界強度の転写電界が形成される。
記録媒体30Aは、例えば、図示を省略する収容部に収容されており、この収容部から図示を省略する複数の搬送部材によって搬送経路34に沿って搬送され、感光体12と転写部材20との向かい合う領域である転写領域32Aに到る。図1中に示す例では、矢印B方向に搬送される。転写領域32Aに到った記録媒体30Aは、例えば、転写部材20に転写電圧が印加されることにより該領域に形成された転写電界によって、感光体12上のトナー画像が転写される。すなわち、例えば、感光体12表面から記録媒体30Aへのトナーの移動により、記録媒体30A上にトナー画像が転写される。
感光体12上のトナー画像は、転写電界により記録媒体30A上に転写される。転写電界の大きさは転写電流値に基づいて制御されている。転写電流値は、定電流制御で転写電界を印加したときに転写装置31で検出される電流値である。転写電流値は、転写電界の大きさを表す。例えば、転写電流値は、10μA以上45μA以下である。
(クリーニング装置)
クリーニング装置22は、転写領域32Aより感光体12の回転方向下流側に設けられている。クリーニング装置22は、トナー画像を記録媒体30Aに転写した後に、感光体12に付着した残留トナーをクリーニングする。クリーニング装置22では、残留トナー以外にも、紙粉等の付着物をクリーニングする。
クリーニング装置22は、感光体12の表面に接触して、残留トナーをクリーニングするブレード220を有するブレード方式の装置である。
(除電装置)
除電装置24は、例えば、クリーニング装置22より感光体12の回転方向下流側に設けられている。除電装置24は、トナー画像を転写した後、感光体12の表面を露光して除電する。具体的には、例えば、除電装置24は、画像形成装置10に設けられた制御装置36に電気的に接続されており、制御装置36により駆動制御されて、感光体12の全表面(具体的には例えば画像形成領域の全面)を露光して除電する。
除電装置24としては、例えば、白色光を照射するタングステンランプ、赤色光を照射する発光ダイオード(LED)等の光源を有する装置が挙げられる。
(定着装置)
定着装置26は、例えば、転写領域32Aより記録媒体30Aの搬送経路34の搬送方向下流側に設けられている。定着装置26は、定着部材26Aと定着部材26Aに接触して配置される加圧部材26Bとを有し、定着部材26Aと加圧部材26Bとの接触部で記録媒体30A上に転写されたトナー画像を定着する。具体的には、例えば、定着装置26は、画像形成装置10に設けられた制御装置36に電気的に接続されており、制御装置36により駆動制御されて、記録媒体30A上に転写されたトナー画像を熱及び圧力によって記録媒体30Aに定着する。
定着装置26としては、それ自体公知の定着器、例えば熱ローラ定着器、フラッシュ定着器等が挙げられる。
具体的には、例えば、定着装置26は、定着部材26Aとして、定着ロール又は定着ベルトと、加圧部材26Bとして、加圧ロール又は加圧ベルトとを備える周知の定着装置が適用される。
ここで、搬送経路34に沿って搬送されて感光体12と転写部材20との向かい合う領域(転写領域32A)を通過することによりトナー画像を転写された記録媒体30Aは、例えば、図示を省略する搬送部材によってさらに搬送経路34に沿って定着装置26の設置位置に到り、記録媒体30A上のトナー画像の定着が行われる。
トナー画像の定着によって画像形成された記録媒体30Aは、図示を省略する複数の搬送部材によって画像形成装置10の外部へと排出される。なお、感光体12は、除電装置24による除電後、再度、帯電装置15によって帯電電位に帯電される。
(画像形成装置の動作)
本実施形態に係る画像形成装置10の動作の一例について説明する。なお、画像形成装置10の各種動作は、制御装置36において実行する制御プログラムにより行われる。
画像形成動作は、制御装置36において実行する「画像形成処理」の制御プログラムにより行われる。
まず、感光体12の表面が帯電装置15により帯電される。静電荷像形成装置16は、帯電された感光体12の表面を画像情報に基づいて露光する。これにより、感光体12上に画像情報に応じた静電荷像が形成される。現像装置18では、トナーを含む現像剤により、感光体12の表面に形成された静電荷像が現像される。これにより、感光体12の表面に、トナー画像が形成される。転写装置31では、感光体12の表面に形成されたトナー画像が記録媒体30Aへ転写される。記録媒体30Aに転写されたトナー画像は、定着装置26により定着される。一方、トナー画像を転写した後の感光体12の表面が、クリーニング装置22によりクリーニング(清掃)され、除電装置24により除電される。
<クリーニング装置>
以下、クリーニング装置22の詳細について説明する。
(第一実施形態)
第一実施形態に係るクリーニング装置22Aは、図2〜図3に示すように、例えば、感光体12の表面に先端が重力方向下方側に向けて接触し、感光体12の表面をクリーニング(掻き落とす)するブレード220と、ブレード220よりも感光体12の回転方向上流側で一端が感光体12の表面に接触するシール部材222と、感光体12の表面と対向する側の壁面に開口を有する筐体224と、を備えている。
ブレード220は、例えば、先端の端面が感光体12の回転方向に対して逆方向側、かつ水平方向よりも重力方向の下側に向いた状態で、感光体12の表面に少なくとも先端の角部が接触するように配置されている。一方、シール部材222は、例えば、感光体12の回転方向側に先端が向いて、感光体12の表面に少なくとも先端の角部が接触するように配置されている。
そして、筐体224の開口の上部壁面224A(感光体12の回転方向の下流側の壁面)には、例えば、固定金具226を介して、ブレード220が固定されている。一方、筐体224の開口の下縁部224B(感光体12の回転方向の上流側の縁部)には、例えば、シール部材222が固定されている。
クリーニング装置22Aには、感光体12の表面との接触部の周囲で、かつ感光体12の表面に対向するシール部材222の表面をクリーニングするクリーニング部228を更に備えている。
なお、感光体12の表面との接触部の周囲で、かつ感光体12の表面に対向するシール部材222の表面とは、転写後の感光体12の表面に残留する光輝性トナーが接触する領域(つまり、トナーが堆積する領域)を示している。
クリーニング部228は、例えば、図3に示すように、シール部材222の表面に接触するパッド230と、パッドを支持する支持部材232と、パッド230を支持している支持部材を感光体12の軸方向に沿って往復移動させる移動部材233と、を備えている。
パッド230は、例えば、発泡体、又は不織布等で構成された層状又は立方状の部材である。
支持部材232は、パッド230を支持する本体部232Aと、本体部232Aに連結し、後述するリードシャフト234がねじ込まれる円筒部232Bとを有している。
移動部材233は、感光体12の軸方向に沿って設けられリードシャフト234と、リードシャフト234を回転させる駆動部(不図示)とを有している。
リードシャフト234は、例えば、円柱状の本体部234Aと、本体部234Aの外周面に形成された螺旋状のネジ山234Bを有している。そして、支持部材232の円筒部232Bには、リードシャフト234においてネジ山234Bが形成されている部分がねじ込まれている。
なお、不図示の駆動部は、モータとギアとを有している。そして、不図示の駆動部は、例えば、画像形成装置10に設けられた制御装置36に電気的に接続されており、制御装置36により駆動制御されて、モータを駆動し、ギアを介して、リードシャフト234が正方向、又は逆方向に回転するようになっている。
クリーニング部228では、例えば、シール部材222の表面を清掃しないときは、支持部材232に支持されたパッド230が、シール部材222の長手方向の一端部側の待機位置に配置されている。そして、シール部材222の表面を清掃するときは、支持部材232に支持されたパッド230は、例えば、リードシャフト234の正方向の回転により、支持部材232と共にシール部材222の長手方向の他端部側へ移動し(往路の移動)、他端部への移動後、リードシャフト234の逆方向の回転により、支持部材232と共にシール部材222の長手方向の一端部側へ移動する(復路の移動)。これらの動作により、シール部材222の表面にパッド230が摺動し、クリーニングが行われる。
クリーニング動作は、画像形成処理中に実行してもよいし、画像形成処理が行われていない間に実行してもよい。具体的には、例えば、画像形成処理中に、1)記録媒体の出力枚数が予め定められた枚数毎(累積枚数毎)、又は2)予め定められた時間毎(累積時間毎)に、クリーニング動作を実行してもよい。また、3)記録媒体の出力枚数が予め定められた枚数を超えた後、画像形成処理が終了したとき、4)予め定められた時間を超えた後に、画像形成処理が終了したとき、又は5)画像形成処理を開始する前に、クリーニング動作を実行してもよい。また、ユーザの指示により、クリーニング動作を実行するようにしてもよい。
なお、一回のクリーニング動作は、パッドの往路の移動及び復路の移動の少なくとも一方の動作であればよいが、パッドの往復移動を複数回行う動作であってもよい。
以上説明した第一実施形態に係るクリーニング装置22Aでは、クリーニング部228のクリーニング動作により、シール部材222の表面がクリーニングされることで、シール部材の表面に対する光輝性トナーの堆積が抑制される。
なお、クリーニング装置22Aにおいて、クリーニング部228は、シール部材222の表面をクリーニングする形態であれば、上記形態に限られない。例えば、クリーニング部228は、1)ワイヤ、棒等により押出し又は引っ張って、パッドを支持する支持部材をシール部材222の長手方向に沿って移動させ、シール部材222の表面にパッドを摺動させてクリーニングする形態、2)シール部材222の短手方向(幅方向)に沿って、パッドを支持する支持部材を移動させ、シール部材222の表面にパッドを摺動させてクリーニングする形態等であってもよい。
(第二実施形態)
第二実施形態に係るクリーニング装置22Bは、図4に示すように、例えば、シール部材222を振動させる振動部236を備えている。具体的には、クリーニング装置22Bは、第一実施形態に係るクリーニング装置22Aにおいて、クリーニング部228に代えて、振動部236を備える以外はクリーニング装置22Aと同じ構成の装置である。このため、振動部236以外の構成について、説明を省略する。
振動部236は、例えば、シール部材222を振動させる振動子236Aと、振動子236Aを駆動する駆動部(不図示)とを備えている。
振動子236Aは、例えば、シール部材222における筐体224内部側の表面に設けられている。具体的には、振動子236Aは、例えば、シール部材における筐体224内部側の表面であって、シール部材222が筐体224の開口の下縁部224Bで固定されている領域以外の表面に設けられている。なお、振動子236Aの配置位置は、感光体12と接触している側のシール部材222の端部側を振動させる位置であれば、特に制限はなく、上記配置位置に限られるものではない。
振動子236Aとしては、例えば、小型振動モータ、ピエゾ式の振動子等の周知の振動子が挙げられる。これらの中でも、振動子236Aとしては、超音波振動子がよい。
振動子236Aによる振動は、例えば、振幅0.5μm以上10μm以下、周波数0.2MHz以上3MHz以下とする。
なお、不図示の駆動部は、例えば、画像形成装置10に設けられた制御装置36に電気的に接続されており、制御装置36により駆動制御されて、振動子236Aを駆動させるようになっている。
振動部236では、振動子236Aが振動することにより、この振動がシール部材222に伝搬し、シール部材222が振動する。
振動動作は、画像形成処理中に実行してもよいし、画像形成処理が行われていない間に実行してもよい。具体的には、例えば、画像形成処理中に、1)記録媒体の出力枚数が予め定められた枚数毎(累積枚数毎)、又は2)予め定められた時間毎(累積時間毎)に、振動動作を実行してもよい。また、3)記録媒体の出力枚数が予め定められた枚数を超えた後、画像形成処理が終了したとき、4)予め定められた時間を超えた後に、画像形成処理が終了したとき、又は5)画像形成処理を開始する前に、振動動作を実行してもよい。また、ユーザの指示により、振動動作を実行するようにしてもよい。
以上説明した第二実施形態に係るクリーニング装置22Bでは、振動部236の振動動作により、シール部材222が振動する。このため、シール部材222の表面に対する光輝性トナーの堆積が進行する前に、シール部材222の表面に付着した光輝性トナーが離脱するため、シール部材222の表面に対する光輝性トナーの堆積が抑制される。
(第三実施形態)
第三実施形態に係るクリーニング装置は、図示しないが、感光体の表面との接触部の周囲で、かつ感光体の表面に対向するシール部材の表面の凹凸平均間隔Smが2μm以上5μm以下とする装置である。具体的には、具体的には、クリーニング装置22Bは、第一実施形態に係るクリーニング装置22Aにおいて、クリーニング部228を備えず、シール部材の表面の凹凸平均間隔Smが2μm以上5μm以下とした以外はクリーニング装置22Aと同じ構成の装置である。このため、シール部材の表面の凹凸平均間隔Sm以外の構成について、説明を省略する。
シール部材の表面の凹凸平均間隔Smは、シール部材の表面に対する光輝性トナーの堆積抑制の観点から、2μm以上5μm以下であり、好ましくは3μm以上5μm以下である。
また、シール部材の表面の算術平均粗さRaは、シール部材の表面に対する光輝性トナーの堆積抑制の観点から、好ましくは2μm以上5μm以下であり、好ましくは3μm以上5μm以下である。
シール部材の表面の凹凸平均間隔Sm及び算術平均粗さRaを上記範囲にする方法としては、シール部材の表面を研磨する方法等が挙げられる。
ここで、凹凸平均間隔Sm及び算術平均粗さRaの測定は、JIS B0601(1994年度版)に準じて行う。
凹凸平均間隔Smは、測定対象となるシール部材の表面の粗さ曲線を求め、該粗さ曲線が平均線と交差する交点から求めた山谷一周期の間隔の平均値を求める。算術平均粗さRaを求める際の基準長さは10μmであり、カットオフ値は0.08mmである。
算術平均粗さRaは、測定対象となるシール部材の表面の粗さ曲線を求め、該粗さ曲線の測定値と平均値までの偏差の絶対値を合計し平均することで求める。算術平均粗さRaを求める際の基準長さは10μmであり、カットオフ値は0.08mmである。
以上説明した第三実施形態に係るクリーニング装置では、シール部材の表面の凹凸平均間隔Smが2μm以上5μm以下にすることで、光輝性トナーとの接触面積が低減し、シール部材の表面に光輝性トナーが付着し難くなるため、シール部材の表面に対する光輝性トナーの堆積が抑制される。
また、第三実施形態に係るクリーニング装置では、シール部材の表面の算術平均粗さRaを2μm以上5μm以下にすることで、さらに、光輝性トナーとの接触面積が低減し易くなる。これにより、シール部材の表面に光輝性トナーが付着し難くなるため、シール部材の表面に対する光輝性トナーの堆積が抑制され易くなる。
<光輝性トナーを含む現像剤>
以下、光輝性トナーを含む現像剤について説明する。まず、光輝性トナーについて説明する。
(光輝性トナーの概要)
光輝性トナーは、扁平状の金属顔料(以下「金属顔料」とも称する)を含有する。具体的には、光輝性トナーは、金属顔料を含有するトナー粒子を含む。光輝性トナーは、金属顔料を含有するトナー粒子を含むことにより、光を反射して光輝性を呈する。ここで「光輝性」とは、光輝性トナーにより形成された画像を視認した際に、金属光沢のごとき輝きを有することを表す。
金属顔料は、粒径が大きく形状が扁平状(平板状)である。このため、金属顔料を含有するトナー粒子も、扁平形状となる。トナー粒子は、扁平状の金属顔料を含有し、平均長軸長さが7μm以上20μm以下であり平均厚みが1μm以上3μm以下であることが好ましい。金属顔料、及び金属顔料を含有するトナー粒子の形状については、後で詳細に説明する。
(光輝性)
ここで「光輝性」について更に詳しく説明する。
光輝性トナーは、ベタ画像を形成した場合に、該画像に対し変角光度計により入射角−45°の入射光を照射した際に測定される受光角+30°での反射率Aと受光角−30°での反射率Bとの比(A/B)が2以上100以下であることが望ましい。
比(A/B)が2以上であることは、入射光が入射する側(角度−側)への反射よりも入射する側とは反対側(角度+側)への反射が多いことを表し、即ち入射した光の乱反射が抑制されていることを表す。入射した光が様々な方向へ反射する乱反射が生じた場合、その反射光を目視にて確認すると色がくすんで見える。そのため、比(A/B)が2未満である場合、その反射光を視認しても光沢が確認できず光輝性に劣る場合がある。
一方、比(A/B)が100を超えると、反射光を視認し得る視野角が狭くなり過ぎ、正反射光成分が大きいために見る角度によって黒っぽく見えてしまう場合がある。また、比(A/B)が100を超えるトナーは、製造も困難である。
尚、上記比(A/B)は、50以上100以下であることがより望ましく、60以上90以下であることが更に望ましく、70以上80以下であることが特に望ましい。
・変角光度計による比(A/B)の測定
ここで、まず入射角および受光角について説明する。本実施形態において変角光度計による測定の際には、入射角を−45°とするが、これは光沢度の広い範囲の画像に対して測定感度が高いためである。また、受光角を−30°および+30°とするのは、光輝感のある画像と光輝感のない画像を評価するのに最も測定感度が高いためである。
次いで、比(A/B)の測定方法について説明する。
本実施形態においては、比(A/B)を測定するに際し、まず「ベタ画像」を以下の方法により形成する。試料となる現像剤を、富士ゼロックス(株)社製DocuCentre−III C7600の現像器に充填し、記録紙(OKトップコート+紙、王子製紙(株)社製)上に、定着温度190℃、定着圧力4.0kg/cmにて、トナー載り量が4.5g/mのベタ画像を形成する。尚、前記「ベタ画像」とは印字率100%の画像を指す。
形成したベタ画像の画像部に対し、変角光度計として日本電色工業社製の分光式変角色差計GC5000Lを用いて、ベタ画像への入射角−45°の入射光を入射し、受光角+30°における反射率Aと受光角−30°における反射率Bを測定する。尚、反射率Aおよび反射率Bは、400nmから700nmの範囲の波長の光について20nm間隔で測定を行い、各波長における反射率の平均値とした。これらの測定結果から比(A/B)が算出される。
なお、比(A/B)は、ASTM E2194に準じて測定される金属光沢感を示す指数であるフロップインデックス値(FI値:Flop Index値)である。
(トナー組成)
次に、光輝性トナーの組成について説明する。
光輝性トナーは、金属顔料を含有するトナー粒子を含んでいる。また、光輝性トナーは、必要に応じて、外添剤を含んでいてもよい。金属顔料を含有するトナー粒子は、金属顔料と結着樹脂とを含んでいる。また、必要に応じて、離型剤やその他添加剤を含んでいてもよい。以下、金属顔料、結着樹脂、離型剤及びその他添加剤について説明する。
−金属顔料−
金属顔料としては、例えば、アルミニウム、黄銅、青銅、ニッケル、亜鉛などの金属粉末等が挙げられる。また、金属顔料の表面をシリカ、アルミナ及びチタニアからなる群より選択される少なくとも一種の金属酸化物により被覆された被覆顔料を用いてもよい。
これらの中でも、金属顔料としては、入手容易で平板状にしやすい等の観点からアルミニウム(Al)を含む顔料であることが好ましい。金属顔料としてAlを含む顔料を用いる場合、当該金属顔料におけるAlの含有量は40質量%以上100質量%以下が好ましく、60質量%以上98質量%以下が更に好ましい。
金属顔料の平均長軸長さ及び平均厚みは、各々、5μm以上12μm以下及び0.01μm以上0.5μm以下であることが好ましい。ここで、金属顔料の長軸長さとは、金属顔料の厚み方向から該金属顔料を観察したときに、最も長い部分をいう。金属顔料の厚みは、金属顔料の厚み方向と直交方向から該金属顔料を観察したときに、最も長い部分をいう。
金属顔料の平均長軸長さが5μm未満であると、光輝性トナーが光輝性を呈し難くなることがある。金属顔料の平均長軸長さが12μmを超えると、トナーを製造することが困難になることがある。金属顔料の平均長軸長さは、5μm以上12μm以下が好ましく、5μm以上9μm以下がより好ましい。
金属顔料の平均厚みが0.01μm未満であると、金属顔料の変形・収縮による光輝性低下を生ずることがある。金属顔料の平均厚みが0.5μmを超えると、光輝性トナーが光輝性を呈し難くなることがある。金属顔料の平均厚みは、0.01μm以上0.5μm以下が好ましく、0.01μm以上0.3μm以下がより好ましい。
金属顔料の平均長軸長さ及び平均厚みは、50個の顔料の拡大写真を走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)にて撮影したのち、得られた画像から測定/算出された値をいう。
光輝性トナーにおける、金属顔料の含有量としては、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上70質量部以下が望ましく、5質量部以上50質量部以下がより望ましい。
−結着樹脂−
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。これらの結着樹脂は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
結着樹脂としては、ポリエステル樹脂が好適である。ポリエステル樹脂としては、例えば、公知のポリエステル樹脂が挙げられる。ポリエステル樹脂としては、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールとの縮重合体が挙げられる。なお、非晶性ポリエステル樹脂としては、市販品を使用してもよいし、合成したものを使用してもよい。
多価カルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(例えばシュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アルケニルコハク酸、アジピン酸、セバシン酸等)、脂環式ジカルボン酸(例えばシクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボン酸(例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステルが挙げられる。これらの中でも、多価カルボン酸としては、例えば、芳香族ジカルボン酸が好ましい。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、例えば、脂肪族ジオール(例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等)、脂環式ジオール(例えばシクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA等)、芳香族ジオール(例えばビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等)が挙げられる。これらの中でも、多価アルコールとしては、例えば、芳香族ジオール、脂環式ジオールが好ましく、より好ましくは芳香族ジオールである。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃以上80℃以下が好ましく、50℃以上65℃以下がより好ましい。なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5000以上1000000以下が好ましく、7000以上500000以下がより好ましい。ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、2000以上100000以下が好ましい。ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、1.5以上100以下が好ましく、2以上60以下がより好ましい。
なお、重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120を用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
ポリエステル樹脂の製造は、周知の製造方法が挙げられる。具体的には、例えば、重合温度を180℃以上230℃以下とし、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合の際に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる方法が挙げられる。
なお、原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
結着樹脂の含有量としては、例えば、金属顔料を含有するトナー粒子では、トナー粒子全体に対して、40質量%以上95質量%以下が好ましく、50質量%以上90質量%以下がより好ましく、60質量%以上85質量%以下がさらに好ましい。
−離型剤−
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
離型剤の融解温度は、50℃以上110℃以下が好ましく、60℃以上100℃以下がより好ましい。なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K7121:1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」として求める。
離型剤の含有量としては、例えば、トナー粒子全体に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、5質量%以上15質量%以下がより好ましい。
−その他の添加剤−
その他の添加剤としては、例えば、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
(トナー粒子形状)
次に、トナー粒子の形状について説明する。上記の通り、金属顔料を含有するトナー粒子は、金属顔料の形状に依拠して「扁平形状」である。
金属顔料を含有するトナー粒子(以下、トナー形状の説明においては「光輝性トナー粒子」という。)は、平均長軸長さが7μm以上20μm以下であり平均厚みが1μm以上3μm以下であることが好ましい。
光輝性トナー粒子の平均長軸長さ及び平均厚みは、各々、7μm以上20μm以下及び1μm以上3μm以下とされる。光輝性トナー粒子の長軸長さとは、光輝性トナー粒子の厚み方向から該光輝性トナー粒子を観察したときに、最も長い部分をいう。光輝性トナー粒子の厚みとは、光輝性トナー粒子の厚み方向と直交方向から該光輝性トナー粒子を観察したときに、最も長い部分をいう。
光輝性トナー粒子の平均長軸長さが7μm未満であると、光輝性を損なうことがある。光輝性トナー粒子の平均長軸長さが20μmを超えると、画像ザラツキ・粒状性悪化を生ずることがある。光輝性トナー粒子の平均長軸長さは、7μm以上20μm以下が好ましく、8μm以上15μm以下がより好ましい。
光輝性トナー粒子の平均厚みが1μm未満であると、光輝性トナー粒子の流動低下を生ずることがある。光輝性トナー粒子の平均厚みが3μmを超えると、配列バラツキによる光輝性低下を生ずることがある。光輝性トナー粒子の平均厚みは、1μm以上3μm以下が好ましい。
光輝性トナー粒子の平均長軸長さ及び平均厚みは、100個の光輝性トナー粒子の拡大写真をSEMにて撮影したのち、得られた画像から測定/算出した値をいう。
光輝性トナー粒子の平均円形度は、0.5以上0.9以下であることが好ましい。光輝性トナー粒子の平均円形度が0.5未満であると、画像粒状性悪化・ザラツキを生ずることがある。光輝性トナー粒子の平均円形度が0.9を超えると、光輝性トナー粒子の転がり性によるクリーニング不良を生ずることがある。光輝性トナー粒子の平均円形度は、0.5以上0.9以下がより好ましく、0.5以上0.8以下が更に好ましい。
光輝性トナー粒子の平均円形度は、フロー式粒子像分析装置として、FPIA−3000(シスメックス社製)を用いることにより計測した。具体的な測定方法としては、予め不純固形物を除去した水100ml以上150ml以下の中に、分散剤として界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1ml以上0.5ml以下加え、更に測定試料を0.1g以上0.5g以下加えた。測定試料を分散した懸濁液は超音波分散器で1分以上3分以下分散処理を行ない、分散液濃度を3000個/μl以上1万個/μl以下として前記装置により光輝性トナー粒子の円形度を測定した。ここで円形度は下式によって求められる。
円形度=円相当径周囲長/周囲長=[2×(Aπ)1/2]/PM
(上式においてAは投影面積、PMは周囲長を表す。)
上記式により円形度を求め、それらを平均した値を平均円形度とした。
光輝性トナー粒子の体積平均粒子径は1μm以上30μm以下であることが望ましく、より望ましくは3μm以上20μm以下である。
なお、上記体積平均粒子径D50vは、マルチサイザーII(コールター社製)等の測定器で測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒子径を体積D16v、数D16p、累積50%となる粒子径を体積D50v、数D50p、累積84%となる粒子径を体積D84v、数D84pと定義する。これらを用いて、体積粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v1/2として算出される。
(トナー製造方法)
光輝性トナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して外添剤を添加することで作製してもよい。トナー粒子の製造方法は特に限定されず、公知である混練・粉砕法等の乾式法や、乳化凝集法や溶解懸濁法等の湿式法等によって作製される。
(現像剤)
現像剤は、上記の光輝性トナーを少なくとも含む。現像剤は、光輝性トナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、光輝性トナーとキャリアとを混合した二成分現像剤であってもよい。
キャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアが挙げられる。キャリアとしては、例えば、磁性粉からなる芯材の表面に被覆樹脂を被覆した被覆キャリア;マトリックス樹脂中に磁性粉が分散・配合された磁性粉分散型キャリア;多孔質の磁性粉に樹脂を含浸させた樹脂含浸型キャリア;等が挙げられる。なお、磁性粉分散型キャリア、及び樹脂含浸型キャリアは、当該キャリアの構成粒子を芯材とし、これに被覆樹脂により被覆したキャリアであってもよい。
磁性粉としては、例えば、酸化鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物等が挙げられる。導電性粒子としては、金、銀、銅等の金属、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム等の粒子が挙げられる。
被覆樹脂、及びマトリックス樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、オルガノシロキサン結合を含んで構成されるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。なお、被覆樹脂、及びマトリックス樹脂には、導電材料等、その他添加剤を含ませてもよい。
ここで、芯材の表面に被覆樹脂を被覆するには、被覆樹脂、及び必要に応じて各種添加剤を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法等が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して選択すればよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液を芯材表面に噴霧するスプレー法、芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成用溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。
二成分現像剤における、光輝性トナーとキャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100が好ましく、3:100乃至20:100がより好ましい。
以下、本発明の実施例を示す。本実施形態に係る画像形成装置は、これら試験例に何ら限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」及び「%」はすべて質量基準である。
(結着樹脂の合成)
・アジピン酸ジメチル:74部
・テレフタル酸ジメチル:192部
・ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物:216部
・エチレングリコール:38部
・テトラブトキシチタネート(触媒):0.037部、
上記成分を加熱乾燥した二口フラスコに入れ、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち撹拌しながら昇温した後、160℃で7時間共縮重合反応させ、その後、10Torrまで徐々に減圧しながら220℃まで昇温し4時間保持した。一旦常圧に戻し、無水トリメリット酸9部を加え、再度10Torrまで徐々に減圧し220℃で1時間保持することにより結着樹脂を合成した。
結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は、ASTMD3418−8に準拠して、示差走査熱量計(島津社製:DSC−50)を用い、室温(25℃)から150℃まで昇温速度10℃/分の条件下で測定することにより求めた。なお、ガラス転移温度は吸熱部におけるベースラインと立ち上がりラインとの延長線の交点の温度とした。結着樹脂のガラス転移温度は63.5℃であった。
(樹脂粒子分散液の調製)
・結着樹脂:160部
・酢酸エチル:233部
・水酸化ナトリウム水溶液(0.3N):0.1部
上記成分を1000mlのセパラブルフラスコに入れ、70℃で加熱し、スリーワンモーター(新東科学(株)製)により撹拌して樹脂混合液を調製した。この樹脂混合液をさらに90rpmで撹拌しながら、徐々にイオン交換水373部を加え、転相乳化させ、脱溶剤することにより樹脂粒子分散液(固形分濃度:30%)を得た。樹脂粒子分散液の体積平均粒子径は、162nmであった。
(離型剤分散液の調製)
・カルナバワックス(東亜化成(株)製、RC−160):50部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK):1.0部
・イオン交換水:200部
以上を混合して95℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザ(ゴーリン社)で360分間の分散処理をして、体積平均粒子径が0.23μmである離型剤粒子を分散させてなる離型剤分散液(固形分濃度:20%)を調製した。
(金属顔料粒子分散液の調製)
・アルミニウム顔料(昭和アルミパウダー(株)製、2173EA):100部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR):1.5部
・イオン交換水:900部
アルミニウム顔料のペーストから溶剤を除去した後、以上を混合し、溶解し、乳化分散機キャビトロン(太平洋機工(株)製、CR1010)を用いて1時間ほど分散して、金属顔料粒子(アルミニウム顔料)を分散させてなる金属顔料粒子分散液(固形分濃度:10%)を調製した。アルミニウム顔料(金属顔料)の平均長軸長さは8μmであり平均厚みは0.1μmであった。
(光輝性トナーの作製)
・樹脂粒子分散液: 380部
・離型剤分散液: 72部
・金属顔料粒子分散液: 140部
上述の金属顔料粒子分散液と樹脂粒子分散液と離型剤分散液とを2Lの円筒ステンレス容器に入れ、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)により4000rpmでせん断力を加えながら10分間分散して混合した。次いで、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.75部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして15分間分散して混合し、原料分散液とした。
その後、2枚パドルの撹拌翼を用いた撹拌装置、および温度計を備えた重合釜に原料分散液を移し、撹拌回転数を810rpmにしてマントルヒーターにて加熱し始め、54℃にて凝集粒子を成長させた。またこの際、0.3Nの硝酸や1Nの水酸化ナトリウム水溶液で原料分散液のpHを2.2乃至3.5の範囲に制御した。上記pH範囲で2時間ほど保持し、凝集粒子を形成した。
次に、樹脂粒子分散液を追添加し、前記凝集粒子の表面に結着樹脂の樹脂粒子を付着させた。さらに56℃に昇温し、光学顕微鏡及びマルチサイザーIIで粒子の大きさ及び形態を確認しながら凝集粒子を整えた。その後、凝集粒子を融合させるためにpHを8.0に上げた後、67.5℃まで昇温させた。光学顕微鏡で凝集粒子が融合したのを確認した後、67.5℃で保持したままpHを6.0まで下げ、1時間後に加熱を止め、0.1℃/分の降温速度で冷却した。その後20μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥してトナー粒子を得た。
更に、温風乾燥機で45℃、1時間トナー粒子を加熱処理した。
加熱処理後のトナー粒子100部に対して疎水性シリカ(日本アエロジル社製、RY50)を1.5部と疎水性酸化チタン(日本アエロジル社製、T805)を1.0部とを、サンプルミルを用いて10000rpmで30秒間混合した。その後、目開き45μmの振動篩いで篩分して光輝性トナーを作製した。
トナーの体積平均粒子径は12.2μm、トナーの平均長軸長さは15μm、トナーの平均厚みは1.5μm、トナーの平均円形度は0.6であった。
(キャリアの作製)
・フェライト粒子(体積平均粒子径:35μm):100部
・トルエン:14部
・パーフルオロオクチルエチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体:1.6部
・カーボンブラック(商品名:VXC−72、キャボット社製):0.12部
・架橋メラミン樹脂粒子(平均粒子径:0.3μm、トルエン不溶):0.3部
まず、パーフルオロオクチルエチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体に、カーボンブラックをトルエンに希釈して加えサンドミルで分散した。次いで、これにフェライト粒子以外の上記各成分を10分間スターラーで分散し、被覆層形成用溶液を調合した。次いでこの被覆層形成用溶液とフェライト粒子とを真空脱気型ニーダーに入れ、温度60℃において30分間撹拌した後、減圧してトルエンを留去して、樹脂被覆層を形成してキャリアを得た。
(現像剤の作製)
前記トナー:36部と前記キャリア:414部とを、2リットルのVブレンダーに入れ、20分間撹拌し、その後212μmで篩分して現像剤を作製した。
<実施例11、比較例11>
以下、第一実施形態に係るクリーニング装置を備える画像形成装置の効果を裏付ける実施例を示す。
画像形成装置(富士ゼロックス社製「Color1000Press」)のクリーニング装置に、図2〜図3に示すクリーニング装置と同様にして、シール部材の表面をクリーニングするクリーニング部を装着する改造を行った。そして、この画像形成装置の現像器に、作製した光輝性トナーを含む現像剤を充填した。この画像形成装置を実施例11の画像形成装置とした。
実施例11の画像形成装置を用いて、温度28℃、湿度85%RHの環境下、密度40%で、用紙搬送方向に沿った帯状の画像(画像濃度40%)をJ紙A4サイズ(富士ゼロックス社製)に30000枚出力した。
画像の出力後、全ての出力画像(30000枚)について、ボタ落ち(トナーの堆積物が塊となって落下する現象)の発生の有無を確認し、ボタ落ちの発生率を評価した。
一方で、クリーニング装置に上記改造を行わない画像形成装置(富士ゼロックス社製「Color1000Press」)を、比較例11の画像形成装置とし、上記同様にして、ボタ落ちの発生率を評価した。
その結果、実施例11の画像形成装置では、ボタ落ちの発生率が0.9%であった。一方、比較例11の画像形成装置では、ボタ落ちの発生率が4.0%であった。これにより、試験例11の画像形成装置は、比較例111の画像形成装置に比べ、ボタ落ちの発生率が低く、シール部材の表面に対するトナーの堆積が抑制されていることがわかる。
<実施例21、比較例21>
以下、第二実施形態に係るクリーニング装置を備える画像形成装置の効果を裏付ける実施例を示す。
画像形成装置(富士ゼロックス社製「Color1000Press」)のクリーニング装置に、図4に示すクリーニング装置と同様にして、シール部材を振動させる振動部(ピエゾ素子)を装着する改造を行った。そして、この画像形成装置の現像器に、作製した光輝性トナーを含む現像剤を充填した。この画像形成装置を実施例21の画像形成装置とした。
実施例21の画像形成装置を用いて、温度28℃、湿度85%RHの環境下、密度40%で、用紙搬送方向に沿った帯状の画像(画像濃度40%)をJ紙A4サイズ(富士ゼロックス社製)に30000枚出力した。なお、出力中、振動部(ピエゾ素子)により、振幅50μm、周波数100Hzの振動を付与し、シール部材を振動させた。
画像の出力後、全ての出力画像(30000枚)について、ボタ落ち(トナーの堆積物が塊となって落下する現象)の発生の有無を確認し、ボタ落ちの発生率を評価した。
一方で、クリーニング装置に上記改造を行わない画像形成装置(富士ゼロックス社製「Color1000Press」)を、比較例21の画像形成装置とし、上記同様にして、ボタ落ちの発生率を評価した。
その結果、実施例21の画像形成装置では、ボタ落ちの発生率が0.8%であった。一方、比較例21の画像形成装置では、ボタ落ちの発生率が4.0%であった、これにより、試験例21の画像形成装置は、比較例21の画像形成装置に比べ、ボタ落ちの発生率が低く、シール部材の表面に対するトナーの堆積が抑制されていることがわかる。
(実施例31〜33、比較例31〜32)
以下、第三実施形態に係るクリーニング装置を備える画像形成装置の効果を裏付ける実施例を示す。
表面の凹凸平均間隔Sm及び算術平均粗さRaが表1に示す値のシール部材を準備した。このシール部材を画像形成装置(富士ゼロックス社製「Color1000Press」)のクリーニング装置(感光体の表面に先端が重力方向下方側に向けて接触し、感光体の表面をクリーニングするブレードを備えたクリーニング装置)に取り付けた。そして、この画像形成装置の現像器に、作製した光輝性トナーを含む現像剤を充填した。この画像形成装置を、実施例31〜33、比較例31〜32の画像形成装置とした。
実施例31〜33、比較例31〜32の画像形成装置を用いて、温度28℃、湿度85%RHの環境下、密度40%で、用紙搬送方向に沿った帯状の画像(画像濃度40%)をJ紙A4サイズ(富士ゼロックス社製)に30000枚出力した。
画像の出力後、全ての出力画像(30000枚)について、ボタ落ち(トナーの堆積物が塊となって落下する現象)の発生の有無を確認し、ボタ落ちの発生率を評価した。
上記結果から、試験例31〜33の画像形成装置は、比較例31〜32の画像形成装置に比べ、ボタ落ちの発生率が低く、シール部材の表面に対するトナーの堆積が抑制されていることがわかる。
12 感光体
15 帯電装置
16 静電荷像形成装置
18 現像装置
22 クリーニング装置
24 除電装置
26 定着装置
30A 記録媒体
31 転写装置
220 ブレード
222 シール部材
228 クリーニング部
236 振動部

Claims (2)

  1. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電装置と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成装置と、
    扁平状の金属顔料を含む光輝性トナーを有する静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像装置と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
    前記像保持体の表面に先端が重力方向下方側に向けて接触し、前記像保持体の表面をクリーニングするブレードと、前記ブレードよりも前記像保持体の回転方向上流側で一端が前記像保持体の表面に接触するシール部材と、を有するクリーニング装置と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着装置と、
    を備え、
    前記クリーニング装置が下記(1)及び(3)のいずれか1つを備える画像形成装置。
    (1)前記像保持体の表面との接触部の周囲で、かつ前記像保持体の表面に対向する前記シール部材の表面をクリーニングするクリーニング部
    3)表面の凹凸平均間隔Smが2μm以上5μm以下であるシール部材
  2. 前記扁平状の金属顔料が、平均長軸長さ5μm以上12μm以下、かつ平均厚み0.01μm以上0.5μm以下の顔料である請求項1に記載の画像形成装置。
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