JP2017026853A - レンズ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 サスペンションワイヤ411,412,413,414が、光軸方向(Z軸方向)と交差する手振れ補正方向(X,Y軸方向)にレンズホルダ27が移動可能になるように、オートフォーカス機構5を支持する。サスペンションワイヤ411,412,413,414の両端の中間部85は、その振動を抑制するためのダンパ材9と接触している。ダンパ材9は、取付部材33の対向部333に設けられた保持部339に保持されている。
【選択図】図7
Description
このようなレンズ駆動装置は、撮影ユニット(可動モジュール)と呼ばれる従来のAFカメラモジュールを4本のサスペンションワイヤで支持し、光軸に直交する2軸方向に駆動することで手振れを補正する構造となっている。
具体的には、4本の直線状のサスペンションワイヤの一端がベースの四隅に固定され、他端が上側板バネの貫通孔に挿入され、はんだ等で固定されている。
ところで、このようなレンズ駆動装置では、光軸と交差する方向で不要な共振が生じると、手振れ補正の動作に支障が生じる。
特許文献1では、マグネットホルダとコイル基板との間に、不要共振を抑えるダンパ材を配置している。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、不要な振動および共振を簡単かつ製造容易な構成で抑制できるレンズ駆動装置を提供することにある。
この構成によれば、サスペンションワイヤの中間部にダンパ材を接触させるため、高い振動抑制効果が得られると共に、ダンパ材の配置が簡単にできる。
また、ダンパ材は、サスペンションワイヤの中間部を囲むように設けられているので、ダンパ材とサスペンションワイヤとの接触が断たれにくいものとすることができる。
この構成によれば、下側板バネおよび上側板バネが同じ部材である取付部材に固定されているので、レンズホルダが光軸に対して傾きにくいものとすることができる。
この構成によれば、サスペンションワイヤの位置に近い取付部材の対向部に保持部を設けるので、ダンパ材を保持部に安定して保持することができる。
この構成によれば、2つの突出部の間にダンパ材を安定して保持できる。
この構成によれば、サスペンションワイヤの一端部を金属部材を介してベース部材に安定して固定できると共に、金属部材、サスペンションワイヤおよび上側板バネを介してオートフォーカス機構への給電が可能になる。
この構成によれば、第1突部と第2突部とが、いずれも同じ方向に突出しているので、製造時に、取付部材の向きを逆にする必要はないので、生産性を高められる。
この構成によれば、ヨークを有しているので、磁石がオートフォーカス機構と手振れ補正機構とに兼用される場合でも、レンズホルダを移動させる推力を高めることができる。
図1は、本発明の実施形態に係わるレンズ駆動装置1の外観斜視図である。図2は図1に示すレンズ駆動装置1の上方側から見た分解斜視図である。図3は、図1に示すレンズ駆動装置1の下方側から見た分解斜視図である。図4は、図1に示すレンズ駆動装置1のケース35を省略した状態の斜視図である。図5は、図1に示すレンズ駆動装置1の取付部材33およびケース35を省略した状態の斜視図である。
なお、理解を容易にするために、図1においては、レンズ体3がレンズホルダ27に取り付けられた状態を示している。
オートフォーカス機能は、撮像画像を基に、レンズ体3が保持されるレンズホルダ27を光軸(Z方向)に移動してピント調整を行う機能であり、オートフォーカス機構5によって実現される。オートフォーカス機構5は、主に、第1のコイル21、磁石23、ヨーク31、取付部材33、下側板バネ17および上側板バネ29等によって実現される。
手振れ補正機構7は、主に、第2のコイル13、金属部材15、ヨーク31、磁石23およびサスペンションワイヤ411,412,413,414等で構成される。
サスペンションワイヤ411,412,413,414の両端の中間付近に位置する中間部85は、ダンパ材9と接触している。ダンパ材9は、取付部材33の対向部333に設けられた保持部339に保持されている(図9参照)。
レンズ体3を保持可能なレンズホルダ27は、下側板バネ17および上側板バネ29にZ軸方向両側から挟まれて弾性的に固定される。
また、レンズホルダ27の外周には第1のコイル21が固定されている。第1のコイル21は、レンズホルダ27の外周に導線を巻回して形成されている。第1のコイル21が通電されると、第1のコイル21を流れる電流と磁石23からの磁界との電磁相互作用により第1のコイル21およびレンズホルダ27を一体としてZ軸方向(光軸方向)に沿って移動させる電磁気力が生じる。これにより、オートフォーカス機能が実現される。
ベース部材11の中央近傍には、図示しないイメージセンサに対応する位置に円形状の開口部が形成されている。
ベース部材11の4辺の各辺の所定箇所には、第2のコイル13の位置決め用に用いられる位置決め部が設けられている。
ベース部材11の下面には、ホール素子462,463が実装されたフレキシブル基板8が固定される。ベース部材11には、ホール素子462,463を露出させる貫通孔が設けられている。
金属部材15の貫通部151には、Z方向に延在したサスペンションワイヤ411,412,413,414の下端部(一端部)が挿入されて固定されている。当該固定は、半田や導電性接着剤等で行われる。図3および図8に示すように、貫通部151の下面にはサスペンションワイヤ411,412,413,414の下端部(一端部)を固定する半田フィレット153が形成されている。
なお、金属部材15は、図2に示すように、複数(3つ)に分離されており、そのうち2つが半田付けによってフレキシブル基板8の配線パターン(図示せず)に電気的に接続されている。
サスペンションワイヤ411,412,413,414は、前述したように下端部が金属部材15に固定され、上端部が上側板バネ29に固定されており、オートフォーカス機構5をX,Y方向に移動可能に支持している。
ダンパ材9は、図8および図9にようにゲル状であり、製造工程においてサスペンションワイヤ411,412,413,414の中間部85に塗布されて表面張力によって、保持部339を構成する2つの突出部339aの間に挟まれて保持された後に紫外線等を照射して硬化される。ダンパ材9は、紫外線硬化性のゲル状樹脂からなり、例えば、スリーボンド社製のシリコーンゲル(製品名:TB3168E)を用いることができる。
上述したように、保持部339は、取付部材33の対向部333からサスペンションワイヤ411,412,413,414を挟むように突出する2つの突出部339aを先端部に有し、これら突出部339aに間にダンパ材9を介してサスペンションワイヤ411,412,413,414の中間部85を保持している。
このように保持部339を構成する2つの突出部339aの間にダンパ材9を固定することで、ダンパ材9を設計時に規定した位置に高精度に配置でき、ダンパ材9による振動抑制効果を高められる。また、保持部339にダンパ材9を安定して保持できる。
また、図5に示すように第1のコイル21の一端は電線87を介して第1の上側板バネ129に導通接続され、第1のコイル21の他端は電線89を介して第2の上側板バネ229導通接続されている。
この構成により、サスペンションワイヤ411と第1のコイル21の一端とが導通接続されると共に、サスペンションワイヤ412と第1のコイル21の他端とが導通接続され、第1のコイル21に給電が行われる。
第2のコイル13には、磁石23からの磁界が横断する。そのため、第2のコイル13を流れる電流と磁石23からの磁界との電磁相互作用により、レンズホルダ27およびオートフォーカス機構5を全体的にX,Y方向に沿って移動させる電磁気力が生じる。
なお、本実施形態では、第2のコイル13は、導線を巻いたものを用いているが、導電性のパターンが形成されたフィルムを複数枚積層することによって構成された、いわゆるプリント基板状のコイル(積層コイル)を用いてもよい。
また、下側板バネ17は、内側部分がレンズホルダ27の下部に固定されている。
本実施形態では、下側板バネ17および上側板バネ29が同じ部材である取付部材33に固定されているので、レンズホルダ27が光軸に対して傾きにくいものにすることができる。
また、レンズホルダ27の外側且つヨーク31の内側の位置には、第1のコイル21の4辺部のそれぞれに隙間を有して対向する4個の磁石23が位置している。
当該固定は、かしめにより行われる。なお、ヨーク31と取付部材33とのかしめによる固定箇所は合計8個であるが、少なくとも一か所は位置決めの(ガタを調整する)ために接着剤による固定としてもよい
また、ヨーク31の4隅は、取付部材33の対向部333が位置するスペースを確保するための切り欠き部321となっている。
このように、ヨーク31のヨーク側面部371と内ヨーク部361とで挟まれるように第1のコイル21が配置されるので、オートフォーカスの推力を高めることができる。
また、本実施形態では、ヨーク31を有しているので、磁石23がオートフォーカス機構5と手振れ補正機構7とに兼用される場合でも、レンズホルダ27を移動させる推力を高めることができる。
磁石23は、隣り合う対向部333(脚部)の間に位置決めされた状態で配置され、接着材によって対向部333の側面に固定されている。これにより、磁石23と取付部材33とヨーク31とは一体化されたものとなる。
図11を用いて前述したように、取付部材33の枠状部331の下面には第1突部331aが形成されており、対向部333の下面には第2突部333aが形成されている。
取付部材33の第2突部333aには、下側板バネ17の貫通部171が挿通され、取付部材33に下側板バネ17が取り付けられている。
また、レンズ駆動装置1では、下側板バネ17および上側板バネ29が共に取付部材33に固定されるため、位置決めを容易に行うことができる。
[オートフォーカス]
オートフォーカス動作において、レンズ体3を介してイメージセンサに入射した光の結像結果に応じた撮像画像を基に、ピントが調整されるように第1のコイル21に電流が供給される。
そして、第1のコイル21を流れる電流と磁石23からの磁界との電磁相互作用により第1のコイル21およびレンズホルダ27を一体として光軸(Z軸)方向に沿って移動させる電磁気力が生じる。
手振れ補正動作において、ホール素子462,463等で検出した位置情報を基に、第2のコイル13に通電される。なお、第2のコイル13は、X方向に延在する一対のコイルとY方向に延在する一対のコイルとに独立して電流を供給できるように構成されている。
第2のコイル13が通電されると、第2のコイル13を流れる電流と磁石23からの磁界との電磁相互作用により、レンズホルダ27およびオートフォーカス機構5を全体的にX,Y方向に沿って移動させる電磁気力が生じる。そして、サスペンションワイヤ411,412,413,414で支持されたオートフォーカス機構5が、光軸方向(Z軸方向)と直交する手振れ補正方向(X,Y軸方向)に移動する。
このとき、サスペンションワイヤ411,412,413,414の中間部85が保持部339に保持されたダンパ材9に接触しているので、レンズホルダ27およびオートフォーカス機構5が振動して共振することを回避できる。これにより、手振れ補正を適切に行うことができる。
このように保持部339を構成する2つの突出部339aの間にダンパ材9を保持することで、ダンパ材9を設計時に規定した位置に高精度に配置でき、ダンパ材9による振動抑制効果を高められる。また、保持部339にダンパ材9を安定して保持できる。
この構成によれば、サスペンションワイヤ411,412,413,414の支持を確実に行うことができる。また、半田フィレット153が、金属部材15の下面側に形成されているので、サスペンションワイヤ411,412,413,414の弾性を妨げない。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
本実施形態では、保持部1339を構成する2つの直方体形状の突出部1339aの間にダンパ材9を保持している。
上述した実施形態では、線対称の2つ突出部の間にダンパ材9を保持する場合を例示したが、図13に示す例では、左右非対称の保持部2339に形成された凹部にダンパ材9を保持している。
ダンパ材9の保持部の形状は、ダンパ材9を保持できれば特に限定されない。
また、1つのサスペンションワイヤ411,412,413,414に対して、複数の保持部339を設けてもよい。
また、上述した実施形態では、サスペンションワイヤ411,412,413,414の他端部を上側板バネ29に固定する場合を例示したが、取付部材33に固定するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、ヨーク31を備えたレンズ駆動装置1を例示したが、ヨークは必須ではなく、レンズ駆動装置がヨークを有さないものでもよい。
3…レンズ体
5…オートフォーカス機構
7…手振れ補正機構
8…フレキシブル基板
9…ダンパ材
11…ベース部材
13…第2のコイル
15…金属部材(ワイヤホルダ)
151…貫通部
17…下側板バネ
21…第1のコイル
23…磁石
25…絶縁シート
27…レンズホルダ
29…上側板バネ
129…第1の上側板バネ
229…第2の上側板バネ
31…ヨーク
311…ヨーク天井部
313…貫通部
321…切り欠き部
361…内ヨーク部
371…ヨーク側面部
33…取付部材(トップカバー)
331…枠状部
331a…第1突部
333…対向部
333a…第2突部
339,1339,2339…保持部
339a,1339a…突出部
35…ケース
411,412,413,414…サスペンションワイヤ
85…中間部
462,463…ホール素子
Claims (8)
- レンズ体を保持可能なレンズホルダと、前記レンズホルダを光軸方向に沿って移動させるオートフォーカス機構と、前記レンズホルダおよび前記オートフォーカス機構を前記光軸方向と交差する方向に移動させる手振れ補正機構とを備えたレンズ駆動装置であって、
前記光軸方向と交差する方向に前記レンズホルダが移動可能になるように、前記オートフォーカス機構を支持する複数のサスペンションワイヤと、
前記レンズホルダと共に前記光軸方向と交差する方向に移動する部材と、前記サスペンションワイヤとの双方に接触して設けられたダンパ材と
を有するレンズ駆動装置。 - 前記サスペンションワイヤは直線状であり、
前記ダンパ材は、前記サスペンションワイヤの両端部の間に位置する中間部を囲むように設けられている
請求項1に記載のレンズ駆動装置。 - 前記サスペンションワイヤの一端部を固定するベース部材と、
前記レンズホルダを前記光軸方向の両側から挟むように保持する下側板バネおよび上側板バネと、
前記下側板バネおよび前記上側板バネを固定する取付部材と
を有し、
前記サスペンションワイヤの他端部は前記上側板バネに固定されている
請求項1または請求項2に記載のレンズ駆動装置。 - 前記取付部材は、多角形状に形成された枠状部と、前記枠状部の角部に位置し前記サスペンションワイヤと対向する対向部とを有し、
前記対向部には、前記ダンパ材を保持する保持部が設けられている
請求項3に記載のレンズ駆動装置。 - 前記対向部は、少なくとも先端部に2つの突出部を有し、当該2つの突出部の間に、前記サスペンションワイヤが位置しており、前記2つの突出部は前記保持部を構成する
請求項4に記載のレンズ駆動装置。 - 前記ベース部材は、貫通部が形成された金属部材を有し、
前記金属部材の前記貫通部に前記サスペンションワイヤの前記一端部が挿通されて固定されている
請求項3〜5のいずれかに記載のレンズ駆動装置。 - 前記取付部材に一体化されるヨークを備え、
前記取付部材の前記対向部は、前記枠状部の角部において下方へ突出して設けられた脚部によって構成され、
前記上側板バネを固定する前記取付部材の前記枠状部の下面に第1突部が設けられ、
前記上側板バネの貫通部と前記ヨークの貫通部とが前記第1突部に挿通されて前記上側板バネおよび前記ヨークが前記取付部材の前記枠状部に固定され、
前記脚部の前記下側板バネを固定する下面には第2突部が設けられており、
前記下側板バネの貫通部が前記第2突部に挿通されて、当該下側板バネが前記脚部に固定されている
請求項4に記載のレンズ駆動装置。 - 前記レンズホルダを光軸方向に移動させる電磁気力を生じるための第1のコイルと、
前記第1のコイルの外側で当該第1のコイルに対向して位置し、前記第1のコイルを流れる電流との間で電磁相互作用による光軸方向の電磁気力を生じさせる磁界を発生する磁石と、
前記磁石が発生する磁界との電磁相互作用により前記光軸方向と交差する方向の電磁気力を生じさせる電流を流す第2のコイルと
を有し、
前記第1のコイルは、前記レンズホルダの外周に固定され、当該レンズホルダと一体となって移動し、
前記ヨークは、前記磁石と一体となって移動する
請求項7に記載のレンズ駆動装置。
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