JP2017022064A - 端子、端子付き電線及びその製造方法、並びにワイヤハーネス - Google Patents

端子、端子付き電線及びその製造方法、並びにワイヤハーネス Download PDF

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Abstract

【課題】電線と端子との間に隙間が存在する場合であっても、きわめて簡易な構造を採用しつつ電線と端子との間の止水性を向上可能な端子、端子付き電線及びその製造方法、並びにワイヤハーネスを提供する。【解決手段】導電性の線材21と、線材21を被覆する絶縁性の被覆材22とを有し、被覆材22の剥離により線材21の先端側が露出する露出部23aが形成された電線20に取り付けられる端子40は、電線20を圧着接続するための、圧着部41を有する。圧着部41の内壁面54には、他の領域と比べて表面粗さが大きい粗化領域R1が形成される。【選択図】図1

Description

本発明は、端子、及び当該端子を用いた端子付き電線及びその製造方法、並びに当該端子付き電線を組み込んだワイヤハーネスに関する。
従来から、例えば車両に搭載されるワイヤハーネスには、端子をかしめて電線に圧着する接続構造を備えた端子付き電線が用いられる。この種の端子付き電線において、露出した線材及び端子の内壁の間の接続部分に水分を含む液体が付着すると、接続部分及びその近傍の表面の酸化が進み、電気抵抗の増加又は腐食の発生が起こる場合がある。
有底筒状の圧着部を備えたクローズドバレル型の端子の場合、導電性の線材と端子の接続部分における水分の付着を防止するために、圧着部の先端側を圧潰して封止するとともに、電線を圧着部の挿入口から挿入して圧着部全体を圧着して、水分の浸入を防止する構造が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
また電線の被覆部に圧着する被覆圧着部と、電線の線材が露出している導体圧着部とを有してなる圧着部を備えたオープンバレル型の端子の場合、線材と端子の接続部分に水分が付着することを防止するために、圧着部の表面に樹脂封止部を形成する構造が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
特開2014−49334号公報 特開2011−238500号公報
ところで、本発明者の鋭意検討によれば、特許文献1、2に記載されている構造だけでは、端子の外表面に付着した液体が伝わって、圧着部の先端、及び電線の基端側の、電線と端子の接触端から許容範囲を超えて水分が浸入する場合があることを見出した。つまり、この種の端子付き電線には、水分の浸入の観点で改良の余地が十分に残されている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、きわめて簡易な構造を採用しつつ撥水性を向上可能な端子、この端子を用いた端子付き電線及びその製造方法、並びに端子付き電線を組み込んだワイヤハーネスを提供することを目的とする。
本発明に係る「端子」は、導電性の線材と、該線材を被覆する絶縁性の被覆材とを有し、前記被覆材の剥離により前記線材の先端側が露出する露出部が形成された電線に取り付けられる端子であって、前記電線を圧着接続するための圧着部を有し、前記圧着部の内壁面には、他の領域と比べて表面粗さが大きい粗化領域が形成される。
付着しようとする又は付着した液体を端子から引き離す必要がある。そこで、圧着部の内壁面に、他の領域と比べて表面粗さが大きい粗化領域を設けたので、粗化領域内における濡れ性(親水性)が低くなるとともに、撥水性が高くなる。
以上述べたように、電線と端子との間に隙間が存在する場合であっても、きわめて容易な構造を端子に採用しつつ電線と端子との間に、高い撥水性を有する領域を確保することができる。
また、前記圧着部は1つであり、筒状であり、前記筒状の圧着部の、前記電線を受容する側の端面には、前記他の領域と比べて表面粗さが大きい粗化領域が形成されていることが好ましい。これにより、外部からの液体が、電線の被覆材と端子の圧着部の接触際である開口端に付着することが阻止可能である。
また、前記圧着部は2つであり、一方は前記露出部を圧着接続し、他方は前記被覆材を圧着し、前記他方の圧着部の、前記電線を受容する側の端面には、前記他の領域と比べて表面粗さが大きい粗化領域が形成されていることが好ましい。これにより、外部からの液体が、電線の被覆材と端子の圧着部の接触際である開口端に付着することが阻止可能である。
また、前記粗化領域は、前記内壁面の、前記電線を受容する側の受容端を含む位置に形成されることが好ましい。外部からの水分の浸入口の際に、撥水性の高い粗化領域を設けることで、電線の被覆材と端子の接触際である開口端における水分の付着を抑制することができ、水分が浸入した場合であっても、粗化領域において端子内部への水分のさらなる浸入を防ぎ、高い止水性を発揮可能である。
また、前記粗化領域は、前記圧着部がなす面にレーザ加工を施すことで形成されることが好ましい。これにより、表面形状及び粗化領域をレーザ加工により目論見通りに加工可能であり、所望の表面粗さが得られる。
また、前記粗化領域は、規則的又は不規則的に並ぶ点状の凹凸により形成され、点の平均半径をr[mm]、点の密度をN[個/mm]と定義するとき、N>1/(2πr)の関係を満たすことが好ましい。これにより、撥水性の高い、単位面積当たりの点の密度が高い粗化領域を形成することができる。
本発明に係る「端子付き電線」は、圧着部が1つである端子と、該端子の前記圧着部により圧着接続された前記電線とを備える。粗化領域が設けられている端子を用いて端子付き電線を形成することにより、隙間が生じる傾向がある電線と端子との間に、安定した高い撥水性が達成され、かつ異物等の付着も減じられるので、耐用年数の長い端子付き電線を提供することができる。また、粗化領域が、圧着部の内壁面に設けられていると、圧着接続時に粗化領域が潰されないので、安定した撥水性を発揮することができる。
本発明に係る「端子付き電線」は、上記した端子のうち、圧着部が2つであり、一方は前記露出部を圧着接続し、他方は前記被覆材を含んで圧着する端子と、前記端子の前記圧着部により圧着接続された前記電線とを備えており、前記2つの圧着部の間に、絶縁性の樹脂材が設けられている。端子に粗化領域を設けることにより、電線と端子との間に、安定した高い撥水性が達成され、かつ異物等の付着も減じられるので、耐用年数の長い端子付き電線を提供することができる。また、粗化領域が、圧着部の内壁面に設けられていると、圧着接続時に粗化領域が潰されないので、安定した撥水性を発揮することができる。更に、2つの圧着部の間に設けられている封止用の樹脂材の量が減じられ、材料コストが抑制された端子付き電線を提供することができる。
本発明に係る「ワイヤハーネス」は、上記したいずれかの端子付き電線を束ねてなる。
本発明に係る「端子付き電線の製造方法」は、導電性の線材と、該線材を被覆する絶縁性の被覆材とを有し、前記被覆材の剥離により前記線材の先端側が露出する露出部が形成された電線と、圧着部を1つ又は2つ有し、少なくとも前記電線の前記露出部を前記圧着部において圧着接続した端子とを備える端子付き電線の製造方法であって、前記電線を圧着接続する前に、前記圧着部の内壁面及び/又は前記電線を受容する側の端面に、他の領域と比べて表面粗さが大きい粗化領域を形成する形成工程を備える。
また、平板状の端子板を加工することで前記圧着部を成形する加工工程を更に備え、前記形成工程では、加工前の前記端子板に対してパルス時間幅が1ns以下のパルス変調レーザを照射することで前記粗化領域を形成することが好ましい。これにより、単位面積当たりに高密度の凹所の加工を達成することができ、高い撥水性を得ることができる。
本発明に係る端子、この端子を用いた端子付き電線及びその製造方法、並びにワイヤハーネスによれば、電線と端子との間に隙間が生じた場合であっても、きわめて簡易な構造を端子に採用しつつ電線と端子との間に安定した高い撥水性を確保することができる。
一実施形態に係る端子付き電線の斜視図である。 図1に示す端子の断面図、連鎖端子の平面図及び端面図である。 粗化領域の加工パターンの概略図である。 粗化領域による撥水効果を説明する概略図である。 端子付き電線の製造方法を説明するフローチャートである。 他の実施形態に係る端子付き電線の斜視図である。 図6に示す端子の断面図、連鎖端子の平面図及び端面図である。 図1及び図6に示す端子付き電線を組み込んだワイヤハーネスの斜視図である。
本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す実施形態は一例であり、本発明の範囲において、種々の実施形態をとりうる。
[第1の実施形態]
<端子付き電線10の全体構成>
図1は、第1の実施形態に係る端子付き電線10の斜視図である。詳しくは、図1(a)は電線20と端子40とを圧着接続する前の分解斜視図であり、図1(b)は、電線20と端子40とを圧着接続した後の、基端側からの全体斜視図である。
図1(a)及び図1(b)に示すように、端子付き電線10は、電線20と、端子40とを基本的に備えている。電線20は、導電性の線材21と、線材21を被覆する絶縁性の被覆材22とを有してなる。
線材21は、素線21aを複数本撚り合わせてなる撚り線である。素線21aは、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅或いは銅合金からなる金属材料からなる。線材21の形態は、撚り線に限られることなく単線であってもよい。
被覆材22は、線材21を外部から絶縁する物質であれば材料の種類は問わない。被覆材22は、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、架橋ポリエチレンを含む絶縁樹脂からなる。
被覆材22の一部が剥離されることで、電線20には、線材21の先端側が露出する露出部23aが形成されている。なお、電線20を構成する露出部23aを除く部位、すなわち、被覆材22が剥離されずに残っている部位を「被覆部23b」と称する。また、被覆材22の剥離により形成される端面、すなわち、露出部23aと被覆部23bとの境界面の位置を「剥離端24」と称する。
以下、説明の便宜のため、端子40の延在方向を「X方向」、端子40の圧着側を「矢印X1側」、端子40の非圧着側を「矢印X2側」とそれぞれ定義する。また、X方向は、電線20の軸心25に沿った方向(以下、軸心方向)に一致するとの前提の下に説明する。
端子40は、クローズドバレル型の雌型圧着端子であり、略筒状の圧着部41と、中空四角柱状のボックス部42とを有する。圧着部41とボックス部42との間には、両者を機械的及び電気的に接続する所定の長さのトランジション部43が位置する。圧着部41、ボックス部42及びトランジション部43は、一体的に端子40を構成する。端子40は、表面が錫メッキ(Snメッキ)された黄銅等の銅合金条で構成されている。
圧着部41は、少なくとも露出部23aを挿入した電線20を圧着する部位である。圧着部41は、周方向全体において連続する形状に形成されており、図示の実施形態では有底筒状に形成されている。この有底筒状の圧着部41には、電線2の露出部23aだけでなく、被覆部23bも収容される。
以下、圧着部41のうち、被覆材22に対して圧着する部位を「被覆圧着部44」、露出部23aに対して圧着する部位を「導体圧着部45」とそれぞれいう場合がある。電線20と端子40との圧着接続状態において、被覆圧着部44は被覆材に密着した状態で接続されている。
被覆圧着部44の矢印X1側は開口部46をなし、導体圧着部45の矢印X2側は閉じた底部47をなす。露出部23aと被覆部23bとの間には、被覆材22の厚さ程度の段差があるため、導体圧着部45が強く圧縮される傾向がある。これにより、被覆圧着部44から導体圧着部45への移行部は、導体圧着部45が強く押し込まれた形状になっている。
底部47は、矢印X2側において略平板状に押し潰すように変形されて、上下方向に対向する所定部分が互いに重なり合った扁平形状である。また、底部47から開口部46の位置にわたって、X方向に対してほぼ平行に延びる突き合わせ部48が設けられている。
ボックス部42は、図示しない雄型圧着端子が備える挿入タブの挿入を受容する。ボックス部42は、底面部49、側面部50、51、上面部52を有する。弾性接触片53は、底面部49を矢印X1側に向かって内側に折り曲げてなり、雄型圧着端子を挿入する際に上記した挿入タブに接触する。
<圧着部41の特徴>
被覆部23bに対応する圧着部41、特に被覆圧着部44の、内壁面54及び開口端面55には、2つの粗化領域R1、R2が形成されている。ここで、「粗化領域R1、R2」とは、電線20に圧着接続される圧着部41の他の領域と比べて表面粗さが大きい領域を意味する。
「表面粗さ」は、JIS B 0601(1994)、JIS B 0031(1994)に定義される物理量である。つまり、粗化領域R1、R2は、算術平均粗さ(Ra)、最大高さ(Ry)、十点平均粗さ(Rz)、凹凸の平均間隔(Sm)、局部山頂の平均間隔(S)及び負荷長さ率(tp)のうちの少なくとも1つが相対的に大きい領域ともいえる。
粗化領域R1は、電線20の被覆材22に圧着接続される圧着部41の内壁面54に形成されている。具体的には、粗化領域R1は、被覆圧着部44の内壁面54の被覆部23bに対応する範囲において、圧着部41の開口端56の位置から矢印X2側に向かって所定の幅をもって延在しており、周方向においては全周に亘って環状に形成されている。ここで「開口端56」とは、矢印X1側における圧着部41と被覆材22との境界面の位置をいう。
図1(b)に示すように、粗化領域R2は、電線2の基端側(矢印X1側)に臨む、圧着部41の開口端面55に形成されている。粗化領域R2は、周方向で見て開口端面55全体に形成されている。
図2は、端子40の断面図、端子40への加工前の連鎖端子(複数の端子板からなる)80の平面図及び端面図であり、より詳しくは、図2(a)は端子40の軸心方向での断面図であり、図2(b)は打ち抜いた直後の連鎖端子80の平面図であり、図2(c)は連鎖端子80の基端側からの端面図である。端子40と連続端子80の各部との対応を一点鎖線で示す。
粗化領域R1の、軸心方向の所定の幅をWa、及び周方向の幅をWcとする。粗化領域R1は、圧着部41の矢印X2側の底部先端57と開口端56との間の距離をL1と定義した場合、L1>Wa、となるように形成されている。粗化領域R1は、開口端56との間に隙間が生じない位置に形成されている。周方向の幅Wcは、成形後の突き合わせ部48に対応する位置の間を延びている。つまり、粗化領域R1は、被覆圧着部44の内壁面54の全周に亘って形成されている。
図示されてはいないが、L1=Wa、となるように圧着部41の内周面全体に粗化領域R1が形成されていてもよい。さらに、粗化領域R1が、開口端56との間に隙間を設けて形成されていてもよい。
更に具体的には、開口端56から、二点鎖線で対応する位置が示されている電線20の剥離端24までの距離をL2と定義した場合、粗化領域R1は、L2>Wa、となっている。図示されてはいないが、粗化領域R1が、L2≦Waとなっていてもよい。
図2(c)に示すように、端子40の成形後の開口端面55に対応する領域には、粗化領域R2が形成されている。粗化領域R2は、開口端面55全体に形成されている。
図3は、粗化領域R1の加工パターンの概略図であり、より詳しくは、開口端56の位置を含んで形成された粗化領域R1の一部を抜き出した拡大図である。説明の便宜のため二次元グラフを用いて説明する。横軸は、端子40の周方向の延在xであり、縦軸は、軸心方向の延在yである。
なお、図3では、粗化領域R1について説明しているが、粗化領域R2についても同じ加工パターンを適用することができる。
粗化領域R1は、規則的に並ぶ点をなす凹部(図面においては黒点)の集合群から構成されている。図3(a)に示す加工パターンは、y方向に隣合う点が、その中心が、x方向において一致しないように、開口端56からy方向に所定の幅(Wa)内を折り返し、かつx方向に所定の幅(Wc)内において三角波状の点の列をなすように加工したものである。
図3(b)に示す加工パターンは、千鳥状のパターンである。具体的には、x方向において隣接する点は、互いにy方向において同じ位置にならないように、互い違いに加工されている。
図3(a)及び図3(b)のいずれの加工パターンの場合であっても、点(凹部)の平均半径をr[mm]、単位面積当たりの点の密度N[個/mm]としたときに、N>1/(2πr)[個/mm]、の関係を満たすように、粗化領域R1、R2は形成されている。「1/(2πr)」とは、面積網羅率100%を実現する点の個数(1/πr)の半分に相当する値である。そして「N」は、実際に加工する単位面積当たりの半径rの点の密度を意味する。
つまり、粗化領域R1、R2は、単位面積当たりの平均半径rの点の密度Nの値が、単位面積当たりに平均半径rの点を加工できる理論的な限界値の1/2倍の値よりも大きくなるように形成されている。
また、点同士は互いに中心がずれた状態で、平面視で重畳して加工されている場合、隣接する点の中心点間の平均距離が、10μm以下となるように粗化領域R1、R2が形成されていることが好ましい。
なお、粗化領域R1、R2は、上記した、N>1/(2πr)[個/mm]、の関係を満たすのであれば、上記した加工パターンに限られず、不規則に並ぶ点の集合群から構成されていてもよい。
(補足)
ところで、粗化領域R1、R2の点(図3参照)の平均半径r[mm]を算出する方法について説明する。
まず、光学顕微鏡により点(加工痕)を目視で数える。点の光学顕微鏡像が不明確である場合には、走査型電子顕微鏡により、個々のリップルを観察することで、点を数えることができる。ここで「リップル」とは、レーザ装置を用いたレーザ干渉による粗化領域R1、R2の加工方法において、端子40の加工表面を伝播する電磁波(表面波)、つまり加工表面でレーザ干渉の周期方向に伝播する表面波によって、周期性をもって現れた点(加工痕)のことをいう。平均半径rは、このように現れた点のうち、任意に選択した5つ以上の点の、x、y方向における半径rの平均として算出される。また、リップルが形成されている箇所が分かる場合は、リップル形成領域の径から、平均半径rを算出してもよい。
<粗化領域R1、R2による撥水効果>
この実施形態における端子40は、以上のように構成される。具体的には、導電性の線材21と、線材21を被覆する絶縁性の被覆材22とを有し、被覆材22の剥離により線材21の先端側が露出する露出部23aが形成された電線20に取り付けられ、少なくとも露出部23aを圧着部41に挿入させて電線20を圧着接続するための、一方に開口する筒状の圧着部41を1つ有する。つまり、端子40の圧着部41は有底筒状に形成されている。
この実施形態において、圧着部41の内壁面54及び開口端面55には、他の領域と比べて表面粗さが大きい粗化領域R1、R2が形成される。粗化領域R1、R2による撥水効果及び撥水性に基づく止水効果について、図4を参照しながら説明する。
図4は、圧着部41の矢印X1側の部分の部分拡大断面図に相当する。詳しくは、図4(a)は開口端面55の粗化領域R2の部位を示し、図4(b)は内壁面54及び開口端面55の粗化領域R1、R2の部位を示す。
図4(a)に示すように、開口端面55に水分Wが接触した場合、例えば、水分Wと開口端面55における粗化領域R2のなす接触角は90度以上(より好ましくは96度以上)であり、濡れ性が低くなっている。そのため、水分Wは、開口端面55から、矢印で概念的に示すように引き離される。これにより、水分Wが粗化領域R2の部位において開口端面55に付着する可能性は低くなる。
ここで「接触角」は、固体、液体及び気体(一般的には空気、以下空気という。)の接する部位から、液体の曲面に接線を引いたとき、この接線と固体表面のなす角度のことをいう(「JIS R 3257、基板ガラス表面のぬれ性試験方法」参照)。
図4(b)においては、被覆材22と圧着部41との間に1μmオーダの隙間30が存在することを想定する。端子40の圧着部41の内壁面54の一部、及び圧着部41の開口端面55にはそれぞれ、粗化領域R1、R2が形成されている。これにより、電線20の被覆材22と端子40の圧着部41の接触際である開口端56における撥水性は高く、圧着部41への水分Wの付着自体を防ぐことができ、仮に水分Wが浸入してきた場合であっても、圧着部41内への浸入を粗化領域R1において有効に防ぐことができる。
なお、粗化領域R1、R2は、圧着部41の内壁面54の少なくとも一部にレーザ加工を施すことで形成されてもよい。これにより、表面形状を目論見通りに加工可能であり、所望の表面粗さが得られる。
<粗化領域R1、R2の配置>
被覆材22の有無に起因する電線20の段差がある剥離端24側の方が、電線20の段差がない開口端56側よりも強く圧縮される傾向があるため、開口端56側に隙間30が生じる傾向がある。そこで、図1(a)及び図1(b)に示すように、圧着部の内壁面54及び開口端面55に、他の領域と比べて表面粗さが大きい粗化領域R1、R2を設けることで、水分Wが浸入する可能性が高い箇所において、撥水性による水分の付着防止効果を最大限に発揮可能である。より具体的には、圧着部41の内壁面54の開口端56の位置を含む位置に粗化領域R1を設けるようにし(図2(b)参照)、被覆材22と圧着部41の接触際である開口端56において撥水性を発揮しつつ、圧着部41内に水分Wが浸入した場合には、水分Wの更なる浸入を阻止することができる。また、内壁面54に設けられた粗化領域R1は、圧着の際、圧着型等と接触していないので、粗化領域R1の凹凸は潰されておらず、安定した撥水効果を発揮することができる。更に、開口端面55に粗化領域R2を設けることで、水分Wが浸入する可能性が高い箇所に撥水性の高い粗化領域R1、R2が連続して設けられるので、水分Wの付着及び浸入防止を実現することができる。
なお、この実施形態においては、内壁面54又は開口端面55のいずれかに、粗化領域R1、R2が設けられている変形例も可能である。
以上述べたように、この端子40によれば、きわめて簡易な構造を採用しつつ被覆材22と圧着部41の接触際、特に開口端56において高い撥水性を確保できる。
<端子付き電線1の製造方法>
続いて、上記した端子付き電線10の製造方法について、図5のフローチャートに基づいて説明する。
図5のステップS1である「用意工程」において、主として、圧着接続させる電線20及び連続端子80を用意する。具体的には、被覆材22の先端側を所定の長さだけ剥離することで、露出部23aが形成された電線20を作製するとともに、所定の形状に打ち抜き加工された連続端子80を作製する。
図5のステップS2である「第1の形成工程」において、所定の形状に打ち抜き加工された連続端子80(図2(b)参照)へ粗化領域R1を形成する。粗化領域R1の形成のために、まず、図示しないレーザ加工装置をセットする。セットの際に、レーザ加工装置が備える照射部を、連続端子80の、電線20を圧着接続する圧着部41の内壁面54に対応する面に指向させる。その後、例えば出力1.8W、掃引速度800[mm/s]、パルス時間幅1ns以下、好ましくは0.4ns以下、より好ましくは0.2ns以下、特により好ましくは0.1ns以下の条件下にパルス変調レーザ光線を掃引照射することで、照射前と比べて表面粗さを大きくする粗化処理が施される。上記した粗化処理により、他の部位と比べて表面粗さが相対的に大きい粗化領域R1が形成される。
レーザ加工により、例えば図3(a)に示す加工パターンにおいては、粗化領域R1の開口端56におけるx方向での隣接する点同士のピッチP1(間隔)は50μm(0.050mm)、y方向での点同士のピッチP2(間隔)は40μm(0.040mm)になるように形成することが好ましい。なお、図示の便宜のためx軸のみスケールを拡大して示した。
更に、例えば図3(b)に示す加工パターンにおいては、x方向での点同士のピッチP3(間隔)は20μm(0.020mm)、y方向での点同士のピッチP4(間隔)は50μm(0.050mm)になるように形成することが好ましい。
図5のステップS3の「加工工程」において、粗化領域R1が加工された個々の端子板を筒状に折り曲げ、ファイバーレーザ等を用いて端部同士を溶接し、突き合わせ部48を形成する。そして、筒状部の一端を潰して底部47を形成し、当該箇所を塞ぐように溶接して封止する。これにより、有底筒状の圧着部41を備える端子40を成形する。
また、端子40に底部47を形成しなくてもよい。底部47を形成しない場合には、電線20の受容後に、端子40の電線20を受容した側とは反対側の一端を所定の封止材(例えば、絶縁性の樹脂材)によって封止すればよい。
なお、ステップS3においては、ボックス部42の加工も含まれているが、ここでは記載を省く。
図5のステップS4である「挿入工程」において、電線20を、所定の長さだけ端子40に挿入し、ステップS5である「圧着工程」において、ステップS2において挿入した電線20と端子40を圧着型にセットして、かしめることで、電線20に端子40を圧着接続する。ステップS5においては、圧着部41は被覆材22に対して密接した状態にある。
図5のステップS6である「第2の形成工程」において、粗化領域R2を形成する。粗化領域R2の形成のために、再度、レーザ加工装置をセットする。セットの際に、レーザ加工装置が備える照射部を、圧着部41の電線20の基端側に向けて露出している開口端面55に指向させ、ステップS2の粗化処理と同じ条件下にパルス変調レーザ光線を掃引照射して、照射前と比べて表面粗さを大きくする粗化処理を施す。上記した粗化処理により、他の部位と比べて表面粗さが相対的に大きい粗化領域R2が形成される。
なお、粗化領域R1、R2は、レーザ加工の他、サンドブラスト加工を含む公知の微細加工手法により形成されてもよい。
端子付き電線10の製造はステップS1〜S6をもって終了する。
[第2の実施形態]
次に第2の実施形態について説明する。第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、端子400の構成及び端子400及び電線20から構成されている端子付き電線100の製造方法であるため、以下では、端子400の構成及び端子付き電線100の製造方法についてのみ説明し、第1の実施形態と同じ構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図6は、第2の実施形態に係るオープンバレル型の端子400を用いた、端子付き電線100の斜視図であり、より詳しくは、図6(a)は、電線20と端子400とを圧着接続する前の分解斜視図であり、図6(b)は、電線20と端子400を圧着接続した後の、基端側からの全体斜視図である。
電線20の構成については、第1の実施形態と同じであるため、ここでは説明を省く。
以下、端子400の圧着部410ついて説明する。端子400のその他の構成(ボックス部440及び(前方)トランジション部450)は第1の実施形態と同じであるため、ここでは説明を省く。
圧着部410は、2つの圧着部411、412を有してなる。以下、圧着部410のうち、電線20の被覆部23bに対して圧着する部位を「被覆圧着部411(インシュレーションバレル部)」、電線20の露出部23aに対して圧着する部位を「導体圧着部(ワイヤバレル部)412」とそれぞれいう場合がある。被覆圧着部411及び導体圧着部412は、互いに所定の長さの後方トランジション部413を介して一体的に構成されている。
図6(a)に示すように、圧着前の被覆圧着部411は、X方向に対して横方向の両側から外方に延出する圧着片414a、414bを備え、後方視U字形に形成されている。圧着前の導体圧着部412も同様に、X方向に対して横方向の両側から外方に延出する圧着片415a、415bを備え、後方視U字形に形成されている。
図6(b)に示すように、圧着後の被覆圧着部411の矢印X1側は、後方開口部416をなし、矢印X2側は、前方開口部417をなす。被覆圧着部411と同様に、導体圧着部412の矢印X1側は、後方開口部418をなし、矢印X側2は、前方開口部419をなす。
圧着後には、被覆圧着部411、導体圧着部412及び後方トランジション部413によって後方電線露出口420が画成される。「後方電線露出口420」とは、導体21及び被覆材22をそれぞれ部分的に、露出させている箇所である。また、圧着後には、導体圧着部412、ボックス部440及び前方トランジション部450によって前方電線露出口421が画成される。「前方電線露出口421」とは、導体21の先端部を、露出させている箇所である。
電線20と端子400の圧着後、被覆材22と被覆圧着部411とは密着した状態で圧着接続されている。更に前方電線露出口421において露出している導体21の先端部から、圧着部410の、後方電線露出口420を含む領域は、仮想的に示す絶縁性の樹脂封止部(樹脂材)430によって覆われている。樹脂封止部430としては、例えば、シリコン系、アクリル系、ウレタン系、ポリアミド系、エポキシ系、フッ素系、ポリビニルブチラール系、フェノール系、ポリイミド系、アクリルゴム系のうちいずれかの樹脂材料を主成分として構成することができる。
<圧着部410の特徴>
樹脂封止部430によって覆われない圧着部410の被覆圧着部411の端面には、粗化領域が形成されている。具体的には、被覆部23bに対応する圧着部410、特に被覆圧着部411の内壁面422及び開口端面423に、他の領域と比べて表面粗さが大きい粗化領域R3、R4が形成されている。ここで、「粗化領域R3、R4」とは、電線20に圧着接続される圧着部410の他の領域と比べて表面粗さが大きい領域を意味する。「表面粗さ」については、第1の実施形態の記載を参照されたい。また、電線20に圧着された状態で、圧着片414a及び圧着片414bの互いに向かい合う端面にも粗化領域が形成されていてもよい。
図7は、端子400の断面図、端子400への加工前の連鎖端子(複数の端子板からなる)800の平面図及び端面図であり、より詳しくは、図7(a)は端子400の軸心方向での断面図であり、図7(b)は打ち抜いた直後の連鎖端子800の平面図であり、図7(c)は連鎖端子800の基端側からの端面図である。図7(b)に示すように、粗化領域R3の、軸心方向の幅をWa、及び周方向の幅をWcとする。矢印X1側における被覆圧着部411と被覆材22の境界面の位置である後方開口端424から、矢印X2側における被覆圧着部411と被覆材22の境界面の位置である前方開口端425までの距離をL3と定義した場合、L3=Waとなるように設けられている。更に、粗化領域R3の周方向の幅Wcは、一方の圧着片414aの自由端から、他方の圧着片414bの自由端まで延びている。
また、図示されていないが、L3>Waとなるように粗化領域R3が設けられていてもよい。L3>Waの場合、粗化領域R3は、後方開口端424を含む位置に設けられていても、後方開口端424との間に隙間を設けて形成されていてもよい。同様に、粗化領域R3は、前方開口端425を含む位置に設けられていても、前方開口端425との間に隙間を設けて形成されていてもよい。
図7(c)に示すように、粗化領域R4は、電線20の基端側(矢印X1側)に臨む、被覆圧着部411の開口端面423に形成されている。具体的には、粗化領域R4は、一方の圧着片414aの自由端から、他方の圧着片414bの自由端まで開口端面423全体に形成されている。
<粗化領域R3、R4の配置>
この実施形態においては、樹脂封止部430によって覆われていない領域、つまり被覆圧着部411における後方開口端424から水分Wが浸入する傾向がある。そこで、図6(a)及び図6(b)に示すように、粗化領域R3、R4を、圧着部410、特に被覆圧着部411の内壁面422及び開口端面423に設けることで、水分Wが浸入する可能性が高い箇所において、水分の付着防止効果を最大限に発揮可能である。より具体的には、被覆圧着部411の内壁面422の後方開口端424を含む位置に粗化領域R3を設けるようにすることで(図7(b)参照)、被覆材22と圧着部410の接触際である後方開口端424において撥水性を発揮しつつ、圧着部410内に水分Wが浸入した場合には、水分Wの更なる浸入を阻止することができる。また、内壁面422に設けられた粗化領域R3は、圧着の際、圧着型等と接触していないので、粗化領域R3の凹凸は潰されておらず、安定した撥水効果を発揮することができる。更に、開口端面423に粗化領域R4を設けることで、水分Wが浸入する可能性が高い箇所に撥水性の高い粗化領域R3、R4が連続して設けられるので、水分Wの付着及び浸入防止を実現することができる。
なお、この実施形態においては、内壁面422又は開口端面423のいずれかに、粗化領域R3、R4が設けられている変形例も可能である。
以上述べたように、この端子400によれば、きわめて簡易な構造を採用しつつ被覆材22と被覆圧着部411の接触際、特に後方開口端424において高い撥水性を確保できる。
(端子付き電線100の製造方法)
続いて、上記した端子付き電線100の製造方法について、図5のフローチャートに基づいて説明する。
図5のステップS1である「用意工程」において、主として、圧着接続させる電線20及び連続端子800を用意する。具体的には、被覆材20の先端側を所定の長さだけ剥離することで、露出部23aが形成された電線20を作製するとともに、所定の形状に打ち抜き加工された連続端子800を作製する。
図5のステップS2である「第1の形成工程」において、所定の形状に打ち抜き加工された連続端子800(図7参照)へ粗化領域R3を形成する。粗化領域R3の形成のために、まず、図示しないレーザ加工装置をセットする。セットの際に、レーザ加工装置が備える照射部を、連続端子800の、電線20を圧着接続する圧着部410、特に被覆圧着部411の内壁面422に対応する面に指向させる。その後、例えば出力1.8W、掃引速度800[mm/s]、パルス時間幅1ns以下、好ましくは0.4ns以下、より好ましくは0.2ns以下、特により好ましくは0.1ns以下の条件下にパルス変調レーザ光線を掃引照射することで、照射前と比べて表面粗さを大きくする粗化処理が施される。上記した粗化処理により、他の部位と比べて表面粗さが相対的に大きい粗化領域R3が形成される。
図5のステップS3である「加工工程」において、粗化領域R3が加工された個々の端子板に曲げ加工を施して、被覆圧着部411の圧着片414a、414b及び導体圧着部412の圧着片415a、415bを起立成形する(図6(a)参照)。
なお、ステップS3においては、ボックス部440の加工も含まれているが、ここでは記載を省く。
図5のステップS4である「挿入工程」において、電線20を端子400の適所に位置決めする。すなわち、電線20の被覆部23bを被覆圧着部411の圧着片414a、414bの間に挟まれた領域に位置決めするとともに、電線20の露出部23aを導体圧着部412の圧着片415a、415bの間に挟まれた領域に位置決めする。
図5のステップS5である「圧着工程」において、ステップS2において圧着部410に位置決めされた電線20と端子400を、圧着型にセットして、かしめることで電線20に端子400を圧着接続する。ステップS5における電線20と、被覆圧着部411の圧着は、端子400の成形時に、圧着片414a、414bの互いに向かい合う端面同士が、突き合わされるようになっていても、左右一方の圧着片414aを、他方の圧着片414bの上に重ね合わせるように実施してもよい。ステップ5においては、圧着部410が被覆材22に対して密接した状態にある。
図5のステップS6である「第2の形成工程」において、粗化領域R4を形成する。粗化領域R4の形成のために、再度、レーザ加工装置をセットする。セットの際に、レーザ加工装置が備える照射部を、圧着部410の電線20の基端側に向けて露出している開口端面423に指向させ、ステップS2の粗化処理と同じ条件下にパルス変調レーザ光線を掃引照射して、照射前と比べて表面粗さを大きくする粗化処理を施す。上記した粗化処理により、他の部位と比べて表面粗さが相対的に大きい粗化領域R4が形成される。
なお、粗化領域R3、R4は、レーザ加工の他、サンドブラスト加工を含む公知の微細加工手法により形成されてもよい。
このようにして、端子付き電線100の製造はステップS1〜S6をもって終了する。
<応用例>
続いて、この端子付き電線10、100の応用例について説明する。図8は、図1(b)及び図6(b)に示す端子付き電線10、100を組み込んだワイヤハーネス1000の斜視図である。
ワイヤハーネス1000は、端子付き電線10、10、10、100、100、100、‥‥と、それらの端部にそれぞれ取り付けられたコネクタ102、102、102、‥‥とで構成される接続構造体104A、104B、104C、‥‥を有している。そして、ワイヤハーネス1000は、各接続構造体104A(B、C、‥‥)を図示しない部材と組み合わせ、巻テープ106で束ねた後に、その端部に集合コネクタ108を配置してなる組み電線である。
以上のように、端子付き電線10、100を複数束ねることで、軽量化及び高い撥水性を両立可能なワイヤハーネス1000が得られる。例えば、このワイヤハーネス1000を車両に搭載すれば、車両の大幅な軽量化を図れるとともに、燃費効率の向上に繋がる。
以下に、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明は、特にこれらの実施例に限定されることはない。
以下の各実施例1〜4、比較例1〜3において、以下に示す端子の金属基材にレーザ加工を施して粗化領域を形成し、撥水性能を接触角から評価した。レーザ加工装置としては、YAGレーザのSHG(第2高調波)532nmを使用した。
端子の金属基材として、古河電気工業製の銅合金板材FAS−680(厚さ0.25mm、H材)を用いた。FAS−680の合金組成は、ニッケル(Ni)を2.0〜2.8質量%、シリコン(Si)を0.45〜0.6質量%、亜鉛(Zn)を0.4〜0.55質量%、すず(Sn)を0.1〜0.25質量%、およびマグネシウム(Mg)を0.05〜0.2質量%含有し、残部が銅(Cu)および不可避不純物である。FAS−680のビッカース硬さは約200Hvである。なお、少なくとも、溶接部が形成される金属基材の部分には、めっき部としてすずめっきが施された金属部材を用いた。
以下に、実施例1〜4及び比較例1〜3について説明する。
(実施例1)
面積網羅率100%を実現するために必要な点の1/2倍の個数930個/mmに対して、レーザ光をパルス時間幅0.0009nsで照射して、単位面積[mm]当たりの点の密度が4000個/mmになるように加工された、半径0.013mmの点の集合群からなる粗化領域を有する端子の金属基材
(実施例2)
面積網羅率100%を実現するために必要な点の1/2倍の個数930個/mmに対して、レーザ光をパルス時間幅0.0009nsで照射して、単位面積[mm]当たりの点の密度が1000個/mmになるように加工された、半径0.013mmの点の集合群からなる粗化領域を有する端子の金属基材
(実施例3)
面積網羅率100%を実現するために必要な点の1/2倍の個数930個/mmに対して、レーザ光をパルス時間幅0.01nsで照射して、単位面積[mm]当たりの点の密度が1000個/mmになるように加工された、半径0.013mmの点の集合群からなる粗化領域を有する端子の金属基材
(実施例4)
面積網羅率100%を実現するために必要な点の1/2倍の個数930個/mmに対して、レーザ光をパルス時間幅0.1nsで照射して、単位面積[mm]当たりの点の密度が1000個/mmになるように加工された、半径0.013mmの点の集合群からなる粗化領域を有する端子の金属基材
(比較例1)
面積網羅率100%を実現するために必要な点の1/2倍の個数930個/mmに対して、レーザ光をパルス時間幅0.0009nsで照射して、単位面積[mm]当たりの点の密度が500個/mmになるように加工された、半径0.013mmの点の集合群からなる粗化領域を有する端子の金属基材
(比較例2)
面積網羅率100%を実現するために必要な点の1/2倍の個数930個/mmに対して、レーザ光をパルス時間幅0.0009nsで照射して、単位面積[mm]当たりの点の密度が100個/mmになるように加工された、半径0.013mmの点の集合群からなる粗化領域を有する端子の金属基材
(比較例3)
面積網羅率100%を実現するために必要な点の1/2倍の個数290個/mmに対して、レーザ光をパルス時間幅10nsで照射して、単位面積[mm]当たりの点の密度が100個/mmになるように加工された、半径0.024mmの点の集合群からなる粗化領域を有する端子の金属基材
上記実施例1〜4及び比較例1〜3それぞれに対する、撥水性能を評価するために、接触角を測定した。
<接触角の測定試験>
温度23℃、湿度50%RH雰囲気下で端子の金属基材の粗化領域上に滴下された直径2mmの水滴(蒸留水)の接線と、端子の粗化領域が形成されている表面とのなす接触角を測定した。接触角の測定は、水滴の滴下1分後に、金属基材の粗化領域上でランダムに選択した10個(p)の水滴に対して実施し、接触角90°以上の水滴の数を数えて撥水性能を○、×で評価した。測定に際しては、接触角計(協和界面科学(株)社製、CA−DT−A型)を用いた。
○:選択した10個の水滴のうち、全ての水滴において90°以上の接触角が測定された。十分な撥水性がある。
×:選択した10個の水滴のうち、1つでも90°未満の接触角が測定された。撥水性は不十分である。
上記実施例1〜4及び比較例1〜3の端子の金属基材を用いた端子付き電線を用いて、塩水噴霧試験を実施して電気抵抗の変化を併せて評価した。試験は、第1及び第2の実施形態に基づく2種類の型の端子を用いた端子付き電線に実施した。なお、電線の詳細は以下の通りである。
アルミニウム電線の線材は、古河電気工業製のアルミ合金MSAl(線、線径0.43mm)を用いた。MSAlの合金組成は、鉄(Fe)を約0.2%、銅(Cu)を約0.2%、マグネシウム(Mg)を約0.1%、シリコン(Si)を約0.04%、残部がアルミニウム(Al)及び不可避不純物である。MSAlを用い2.5sq、19本撚りの電線にした。また、電線の被覆材は、ハロゲンフリー樹脂としてエチレン酢酸ビニル共重合体を用いた。被覆材は、電線の周囲を外径が2.8mmとなるように押出し法により形成した。
<塩水噴霧試験>
実施例1〜4及び比較例1〜3の端子の金属基材を用いた端子付き電線をキャビティに挿入し、電線側が天井、端子側が地面向きになるようにして、キャビティが中空に浮くように試験装置にセットし、塩水噴霧試験を行った。塩水噴霧試験は、5質量%塩水を35℃に調整し、連続で96時間噴霧した。その後、四端子法を用いて、導体圧着部と、電線の端子が取り付けられていない側の端部との電気抵抗を測定した。なお、上記の四端子法による電気抵抗の測定は試験前にも実行し、試験前後の電気抵抗の変化を○、×で評価した。
○:電気抵抗変動値が3.0mmΩより小さい(十分な止水性)
×:電気抵抗変動値が3.0mmΩより大きい(不十分な止水性)
<撥水性能の評価>
表1に示すように、実施例1〜4はいずれも、選択された10個の水滴の接触角が全て90°以上であり、撥水評価は○である。実施例1〜4はいずれも、パルス時間幅が1ns以下であり、点のサイズ(半径r)から計算される、面積網羅率100%の実現に必要な点の1/2倍の個数(個/mm)に対して、実際に単位面積当たりに加工した点の密度N(個/mm)が大きかった。つまり、実施例1〜4においては高い撥水性能が示された。パルス時間幅が1ns以下である場合、レーザ加工による熱の影響を最小に抑えることができるので、接触角90度以上の粗化領域を形成することができる。
これに対して、比較例1は、選択された10個の水滴のうち5個の水滴の接触角だけが90°以上であり、比較例2は、1個の水滴の接触角が90°以上であったため、撥水評価は×である。比較例1、2はいずれも、パルス時間幅が1ns以下ではあるものの、点のサイズ(半径r)から計算される、面積網羅率100%の実現に必要な点の1/2倍の個数(個/mm)に対して、実際に単位面積当たりに加工した点の密度N(個/mm)が小さかった。
また、比較例3は、選択された10個の水滴の全ての接触角が90°未満であり、撥水評価は×である。比較例3は、パルス時間幅が10nsであり、点のサイズ(半径r)から計算される、面積網羅率100%の実現に必要な点の1/2倍の個数(個/mm)に対して、実際に単位面積当たりに加工した点の密度N(個/mm)が小さかった。つまり、比較例1〜3においては、撥水性能は低く、濡れ性が高かった。
なお、パルス時間幅が1nsより長い場合、レーザ加工による熱の影響が大きくなり、凹部(点)になまったエッジが顕在化する傾向がある。そのため、面積網羅率100%の実現に必要な点の1/2倍の個数(個/mm)に対して、実際に単位面積当たりに加工した点の密度N(個/mm)が大きい場合であっても、粗化領域における接触角は90度未満となり、濡れ性が高まり十分な撥水性は得られない場合がある。
<電気抵抗の変化の評価>
表1に示すように、実施例1〜4の端子の金属基材を用いた2つの型の端子付き電線における電気抵抗の変化の評価はいずれも、○である。実施例1〜4の端子付き電線の、塩水噴霧試験前後における電気抵抗変動値は、3.0mmΩ以下であった。これは、実施例1〜4の端子の金属基材を用いた端子付き電線の場合には、電線と端子との間からの水分の浸入を防ぐことができており、電線の露出部と端子の接続部分に水分が達することがないため、接続部分の酸化に起因する電気抵抗の増加がないことの証左である。
これに対して、比較例1〜3の端子の金属基材を用いた2つの型の端子付き電線における電気抵抗の変化の評価はいずれも、×である。比較例1〜3の端子付き電線の、塩水噴霧試験前後における電気抵抗変動値は、3.0mmΩより大きかった。これは、比較例1〜3の端子の金属基材を用いた端子付き電線の場合には、電線と端子との間からの水分の浸入を防ぐことができておらず、電線の露出部と端子の接続部分に水分が到達して、接続部分及びその近傍の表面の酸化が進み、電気抵抗が増加したことの証左である。
10、100 端子付き電線
20 電線
23a 露出部
40、400 端子
21 導電性の線材
22 被覆材
41、410 圧着部
R1、R2、R3、R4 粗化領域
54、422 内壁面
55、423 開口端面
56、424 開口端
430 樹脂材(樹脂封止部)
1000 ワイヤハーネス

Claims (11)

  1. 導電性の線材と、該線材を被覆する絶縁性の被覆材とを有し、前記被覆材の剥離により前記線材の先端側が露出する露出部が形成された電線に取り付けられる端子であって、
    前記電線を圧着接続するための圧着部を有し、
    前記圧着部の内壁面には、他の領域と比べて表面粗さが大きい粗化領域が形成される
    ことを特徴とする端子。
  2. 前記圧着部は1つであり、筒状であり、
    前記筒状の圧着部の、前記電線を受容する側の端面には、前記他の領域と比べて表面粗さが大きい粗化領域が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の端子。
  3. 前記圧着部は2つであり、一方は前記露出部を圧着接続し、他方は前記被覆材を圧着し、
    前記他方の圧着部の端面には、前記他の領域と比べて表面粗さが大きい粗化領域が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の端子。
  4. 前記粗化領域は、前記内壁面の、前記電線を受容する側の受容端を含む位置に形成されることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の端子。
  5. 前記粗化領域は、前記圧着部がなす面にレーザ加工を施すことで形成されることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の端子。
  6. 前記粗化領域は、規則的又は不規則的に並ぶ点状の凹凸により形成され、
    点の平均半径をr[mm]、点の密度をN[個/mm]と定義するとき、
    N>1/(2πr)の関係を満たす
    ことを特徴とする請求項5に記載の端子。
  7. 請求項1から6までのいずれか1項に記載の端子と、
    前記端子の前記圧着部により圧着接続された前記電線と
    を備えることを特徴とする端子付き電線。
  8. 請求項3に記載の端子と、
    前記端子の前記圧着部により圧着接続された前記電線と
    を備えており、
    前記2つの圧着部の間に、絶縁性の樹脂材が設けられていることを特徴とする端子付き電線。
  9. 請求項7又は8に記載の端子付き電線を束ねてなることを特徴とするワイヤハーネス構造体。
  10. 導電性の線材と、該線材を被覆する絶縁性の被覆材とを有し、前記被覆材の剥離により前記線材の先端側が露出する露出部が形成された電線と、
    圧着部を1つ又は2つ有し、少なくとも前記電線の前記露出部を前記圧着部において圧着接続した端子と
    を備える端子付き電線の製造方法であって、
    前記電線を圧着接続する前に、前記圧着部の内壁面及び/又は前記電線を受容する側の端面に、他の領域と比べて表面粗さが大きい粗化領域を形成する形成工程を備える
    ことを特徴とする端子付き電線の製造方法。
  11. 平板状の端子板を加工することで前記圧着部を成形する加工工程を更に備え、
    前記形成工程では、加工前の前記端子板に対してパルス時間幅が1ns以下のパルス変調レーザを照射することで前記粗化領域を形成する
    ことを特徴とする請求項10に記載の端子付き電線の製造方法。
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