JP6452344B2 - 圧着端子、接続構造体、コネクタ、ワイヤーハーネス、並びに圧着端子の製造方法及び接続構造体の製造方法 - Google Patents

圧着端子、接続構造体、コネクタ、ワイヤーハーネス、並びに圧着端子の製造方法及び接続構造体の製造方法 Download PDF

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本発明は、車両用ワイヤーハーネスの接続を行うコネクタ等に装着される圧着端子、接続構造体、コネクタ、ワイヤーハーネス、並びに圧着端子の製造方法及び接続構造体の製造方法に関し、特に、電線に取り付けられる銅あるいは銅合金製の圧着端子、接続構造体、該接続構造体を有するコネクタ、ワイヤーハーネス、並びに圧着端子の製造方法及び接続構造体の製造方法に関する。
従来、自動車用ワイヤーハーネス(組電線)などにおける電線と圧着端子との接続は、オープンバレル型と呼ばれる圧着端子で電線を加締めて圧着する圧着接続が一般的である。自動車用ワイヤーハーネスでは、当該ワイヤーハーネスに用いられる電線の導体(芯線)材料が、銅、銅合金、アルミニウム、あるいはアルミニウム合金等の金属で形成されており、このような金属からなる導体の外周を、該導体と同種あるいは異種金属からなる圧着端子の圧着部で囲むようにして加締めることにより、圧着端子と導体とが機械的、電気的に接続される。
このとき、導体の外周表面に自然酸化等によって金属酸化膜が形成されると、導体と圧着部との間に金属酸化膜が介在することにより、導体と圧着部の間の接続抵抗が大きくなるという問題がある。そこで、圧着端子の圧着部の内側に、セレーションと呼ばれる複数の凹部を設け、圧着時に凹部の開口縁部が導体の金属酸化膜を破ることにより、導体と圧着部の接続抵抗を低減する技術が提案されている(特許文献1)。
また、オープンバレル型圧着端子では、その構造上、導体と圧着端子の接触部に外界からの水分等が比較的付着し易く、当該接触部に水分等が付着すると、導体や圧着端子を構成する金属表面の酸化が進行し、接触部における電気抵抗が上昇してしまう。また、導体と圧着端子に用いられる金属が異なる場合、異種金属間腐食が進行するという問題がある。そこで、圧着端子にレーザ溶接にて一端が閉塞された筒状圧着部を設け、該筒状圧着部に導体を挿入して圧着する構造を採用し、電線導体を外界から遮断する技術が提案されている。この技術によれば、導体と圧着端子の接触部への水分の付着を防止することができ、導体や圧着端子を構成する金属の酸化や腐食を低減することが可能となっている(特許文献2)。
特開2010−3467号公報 特開2014−116323号公報
しかしながら、上記従来の圧着端子構造では、微視的に見れば導体と圧着部の間に多くの空隙が存在しており、熱衝撃によって空隙が拡張することによる接続抵抗の増大が懸念される。また、水分等が存在する腐食環境下では、導体及び圧着部が同種あるいは異種金属である場合に、それらの接触部の隙間で腐食が生じ(隙間腐食)、この隙間腐食によって接続抵抗が増大するという懸念がある。
本発明の目的は、導体と圧着部の接触部での腐食発生を抑制して、接続抵抗の増大を防止することができ、ひいては長期に亘って電気的な接続信頼性を維持することができる圧着端子、接続構造体、コネクタ、ワイヤーハーネス、並びに圧着端子の製造方法及び接続構造体の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するべく、本発明の要旨構成は以下の通りである。
(1)外部端子と電気的に接続されるコネクタ部と、電線の導体と圧着される導体圧着部とを備える圧着端子であって、
前記導体圧着部は、金属基体と、前記金属基体の主面のうち前記電線の導体と圧接される側の面に形成された複数の突起部とを有し、
複数の突起部の全ては、前記電線の導体と圧接される側のからの最大高さが1μm〜120μmであり、
前記複数の突起部は、前記金属基体とは異なる主成分の金属からなることを特徴とする、圧着端子。
)前記複数の突起部は、Cu、Ni、Si、Zn、Sn、Mg、Cr、Fe、Alからなる群から選択される1又は2以上の金属元素を主成分とすることを特徴とする、上記(1)記載の圧着端子。
)前記複数の突起部は、互いに異なる主成分の金属で構成される第1突起部と第2突起部を有することを特徴とする、上記(1)または(2)に記載の圧着端子。
)前記第1突起部は、前記金属基体よりも軟質であり且つ前記電線の導体よりも硬質であり、
前記第2突起部は、前記金属基体よりも軟質であり且つ前記電線の導体よりも軟質であることを特徴とする、上記()記載の圧着端子。
)前記筒状圧着部は、レーザ溶接によってその長手方向と略同一の方向に沿って形成された帯状溶接部を有し、
前記複数の突起部は、前記レーザ溶接前に予め形成された第1突起部と、前記レーザ溶接を行う際に発生するスパッタにより形成された第2突起部とで構成されることを特徴とする、上記(3)または(4)に記載の圧着端子。
)前記複数の突起部は、金属の溶融時に飛散するスパッタ、あるいは前記電線の導体と圧接される側の面に固着させた金属粉または金属粒であることを特徴とする、上記(1)乃至()のいずれかに記載の圧着端子。
)前記電線の導体と圧接される側の面の平面視において、前記複数の突起部の面積占有率が3〜98%であることを特徴とする、上記(1)乃至()のいずれかに記載の圧着端子。
)前記導体圧着部は、前記電線の導体と圧接される側の面に凹部を有し、前記凹部に前記複数の突起部を有することを特徴とする、上記(1)乃至()のいずれかに記載の圧着端子。
)前記複数の突起部は、前記金属基体よりも軟質であることを特徴とする、上記(1)乃至()のいずれかに記載の圧着端子。
(10)前記導体圧着部は、前記コネクタ部側の端部が閉塞されてなる筒状圧着部を構成することを特徴とする、上記(1)乃至(9)のいずれかに記載の圧着端子。
11)前記導体圧着部がオープンバレル型の圧着部であることを特徴とする、上記(1)乃至(9)のいずれかに記載の圧着端子。
12)上記(1)乃至(11)のいずれかに記載の圧着端子に、電線の導体、又は該導体を複数本撚り合わせて得られる導体撚線が圧着により接続されてなることを特徴とする接続構造体。
13)前記複数の突起部の少なくとも一部が、前記電線の導体と圧接される側の面と、前記電線の導体又は前記導体撚線の外周面との間に形成された空隙の少なくとも一部を埋めていることを特徴とする、上記(12)記載の接続構造体。
14)前記導体圧着部の長手方向に垂直な断面における前記導体圧着部の空隙率が、1%以下であることを特徴とする、上記(13)記載の接続構造体。
15)上記(12)乃至(14)のいずれかに記載の接続構造体におけるコネクタ部をコネクタハウジング内に収容してなることを特徴とするコネクタ。
16)上記(12)乃至(14)のいずれかに記載の接続構造体を少なくとも1本備えたことを特徴とするワイヤーハーネス。
17)上記(1)乃至(11)のいずれかに記載の圧着端子の製造方法であって、
前記導体圧着部における金属基体の主面のうち前記電線の導体と圧接される側の面に、複数の突起部を形成する突起部形成工程を有することを特徴とする、圧着端子の製造方法。
18)前記突起部形成工程は、前記電線の導体と圧接される側の面にスパッタを付着させるものであることを特徴とする、上記(17)記載の圧着端子の製造方法。
19)板状体を折り曲げ加工するとともに、その一部を突き合わせて突き合わせ部を形成する工程と、
前記突き合わせ部にレーザ溶接を施すとともに該レーザ溶接時に発生するスパッタにより突起部を形成する工程と、
を有する、上記(18)記載の圧着端子の製造方法。
20)板状体に第1突起部を形成する、第1の突起部形成工程と、
前記板状体を折り曲げ加工するとともに、その一部を突き合わせて突き合わせ部を形成する工程と、
前記突き合わせ部にレーザ溶接を施すとともに該レーザ溶接時に発生するスパッタにより第2突起部を形成する第2の突起部形成工程と、
を有することを特徴とする、上記(17)記載の圧着端子の製造方法。
21請求項1乃至11のいずれかに記載の圧着端子と、前記圧着端子に圧着により接続される電線とを備える接続構造体の製造方法であって、
前記圧着端子として、前記導体圧着部における金属基体の主面のうち電線の導体と圧接される側の面に形成された複数の突起部を有し、かつ該複数の突起部の全ては、前記導体圧着部の圧着面からの最大高さが1μm〜120μmであるものを用い、前記複数の突起部は、前記金属基体とは異なる主成分の金属からなり、
前記圧着端子の導体圧着部を、前記電線の導体に対して圧着することで、前記圧着端子と前記電線とを固定するとともに、前記電線の導体と圧接された側の面と前記電線の導体との間の空隙の少なくとも一部を前記突起部で埋めることを特徴とする、接続構造体の製造方法。
本発明によれば、導体圧着部は、金属基体の主面のうち電線の導体と圧接される側の面に、金属製の複数の突起部を有するので、導体圧着部が導体と圧着される際、導体圧着部と導体の間の空隙が突起部で埋められ、導体圧着部と導体の間の空隙を減少することができる。これにより、熱衝撃による空隙の拡張を抑制することができ、また、導体圧着部と導体の接触部での隙間腐食を抑制することができる。したがって、電線圧着後の初期状態、高温環境下或いは腐食環境下のいずれにおいても、導体圧着部−導体間の接続抵抗を低減しつつ、隙間腐食を抑制することができ、長期に亘って電気的な接続信頼性を維持することができる。また、電線の導体と圧接される側の面からの突起部の高さが1μm〜120μmであるので、導体圧着部への電線の挿入容易性を確保しつつ、導体圧着部と導体の間の空隙を突起部で確実に埋めることが可能となる。
また、複数の突起部は、金属基体の電線の導体と圧接される側の面に、溶接スパッタの付着によって形成されるので、複数の突起部を金属基体に容易に且つ強固に固着することができ、接続抵抗を確実に低減することができる。
更に、突起部が金属基体よりも軟質な材料で形成されるので、電線圧着時に、複数の突起部が導体圧着部と導体の間で塑性変形し易くなり、導体圧着部と導体の間の空隙を大幅に減少することができ、特に、導体圧着部の長手方向に垂直な断面における導体圧着部−導体間の空隙率を大幅に低下させることができる。
本発明の実施形態に係る圧着端子を有する接続構造体の構成を概略的に示す斜視図であり、(a)は全体斜視図、(b)は図1の線A−Aに沿う接続構造体の断面図である。 本実施形態に係る圧着端子の製造方法を示すフローチャートである。 (a)〜(e)は、圧着端子の製造方法を説明する平面図である。 (a)は、図2における第1突起部を形成する工程を示す図であり、(b)は、当該工程によって金属基体に形成された第1突起部を示す側面図である。 (a)は、図2におけるレーザ溶接工程を説明する斜視図であり、(b)は、図2の製造方法によって製造された圧着端子の構成を示す斜視図である。 図5のレーザ溶接工程によって筒状体に形成された第2突起部を示す側面図である。 本実施形態の変形例としてのオープンバレル型の圧着端子を示す斜視図であり、(a)は電線圧着前、(b)は電線圧着後の状態を示す図である。 本実施形態に係る圧着端子の他の変形例を示す図であり、(a)は全体斜視図、(b)はセレーション(凹部)が形成された筒状圧着部の部分拡大断面図である。 本実施形態に係る圧着端子の他の変形例を示す斜視図である。 本実施形態に係る圧着端子の他の変形例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る圧着端子を有する接続構造体の構成を概略的に示す図であり、(a)は全体斜視図、(b)は図1の線A−Aに沿う接続構造体の断面図である。なお、図1における接続構造体および圧着端子は、その一例を示すものであり、本発明に係るそれぞれの部分の構成は、図1のものに限られないものとする。
本実施形態の接続構造体1は、圧着端子40と電線3とが電気的・機械的にされてなる。より具体的には、銅あるいは銅合金の基体で一体形成され、金属製の導体(芯線)を有し、この導体の周囲を絶縁被覆で覆った電線3に取り付けられる。この接続構造体を1本または複数本束ね、必要に応じて端子部分をコネクタハウジングに収納するなどして、ワイヤーハーネス(組電線)となる。以降、この端子部分(圧着端子40)について説明する。
圧着端子40は、外部端子2と電気的に接続されるコネクタ部10と、該コネクタ部とトランジション部20を介して設けられ、電線3と圧着される筒状圧着部30とを備えている。本実施形態では、コネクタ部10と筒状圧着部30とが一体成形されるが、コネクタ部と筒状圧着部を別体で成形し、これらを連結することで圧着端子を作製してもよい。
また、圧着端子40は、金属基体からなり、この金属基体を金属材料(銅、アルミニウム、鉄、またはこれらを主成分とする合金等)からなる母材のみで構成してもよいが、導電性と強度を確保するために母材上に金属を主成分とするめっき層を形成してもよい。ここでめっき層は母材の一部あるいは全部に適宜設けられるものであり、接点特性や耐環境性の観点からすずや銀、金等の貴金属が好ましい。めっき層は1層以上あっても良く、例えば鉄(Fe)やニッケル(Ni)、コバルト(Co)またはこれらを主成分とする合金等の下地をさらに設けてもよい。このめっき層の厚さは、母材の保護及びコスト等を考慮し、合計で0.3μm〜3.0μmである。めっき層が母材の一部に設けられる場合、当該めっき層は、ストライプやスポットなどの形状で形成される。
コネクタ部10は、例えば雄型圧着端子等の挿入タブの挿入を許容するボックス部である。本発明において、このボックス部の細部の形状は特に限定されない。例えば、図10に示すように、本発明の圧着端子の他の実施形態として、雄型圧着端子の長尺状の接続部113a(挿入タブ)を有する構造であってもよい。すなわち、コネクタ部10は、外部端子と係止あるいは嵌合して電気的に接続し得るものであれば、いかなる形状を有していてもよい。本実施形態では、本発明の圧着端子を説明するために便宜的に雌型圧着端子の例を示している。
筒状圧着部30は、トランジション部20側が閉塞された筒部材であって、電線3が挿入される挿入口31と、電線3の絶縁被覆と圧着される被覆圧着部32と、挿入口31側からトランジション部20側に向かって縮径する縮径部33と、電線3の導体と圧着される導体圧着部34とを有している。この筒状圧着部30は、例えば溶接により一端が閉塞された筒状に形成される。より具体的には、平面展開した金属基体を立体的にプレス加工することで、断面が略C字型となる筒状体が形成され、この筒状体の開放部分(突き合わせ部)がレーザ溶接される。溶接は筒状体の長手方向に行われるので、その長手方向と略同一の方向に帯状溶接部(溶接ビード)が形成されながら筒状圧着部が形成される。また、筒状圧着部を形成する溶接の後、トランジション部側の筒状圧着部の端部も溶接によって封止されるのが好ましい。この封止は圧着端子の長手方向に対して垂直な方向に行われる。この封止によって、トランジション部20側から水分等が浸入するのを防止する。
筒状圧着部30では、導体が露出した電線端部を挿入口31に挿入した状態で筒状圧着部30を加締めることで、被覆圧着部32、縮径部33および導体圧着部34が塑性変形して電線3の絶縁被覆および導体と圧着され、これにより、筒状圧着部30と電線3の導体とが電気的に接続される。導体圧着部34の一部には、強加工によって、凹部35が形成されてもよい。
なお、トランジション部20は、コネクタ部10と筒状圧着部30の橋渡しとなる部分である。立体的に形成されていても、平面的に形成されていても良い。圧着端子長方向の折り曲げに対する機械的強度の観点からは、長手方向の断面2次モーメントが大きくなるように設計すると良い。
導体圧着部34は、図1(b)に示すように、銅あるいは銅合金からなる金属基体からなる外周部34aと、該外周部の主面のうち電線3の導体3aと圧着される側の面、すなわち内周面34bに、金属の溶融時に飛散するスパッタによって形成された金属製の複数の突起部34cとを有している。複数の突起部34cは、上記帯状溶接部を形成するためのレーザ溶接を行う前に予め形成された突起部34c−1(第1突起部)と、上記レーザ溶接を行う際に発生するスパッタの付着によって形成される突起部34c−2(第2突起部)とで構成される。なお、説明の便宜上、突起部34c−1と突起部34c−2の形状、寸法が異なるが、各突起部の形状、寸法はこれに限られない。また、複数の突起部34cの表面は、薄い酸化膜で覆われていてもよい。
導体圧着部34が導体3aと圧着された状態において、突起部34c−1は、所定の金属からなる導体3aの外周面3bに食い込んだ状態で固定される。一方、突起部34c−2は、圧着により、外周部34aの内周面34bと、導体3aの外周面3bとの間の空隙34dに埋め込まれる。
すなわち本実施形態では、第1突起部である突起部34c−1は、導体3aの外周面3bに形成される金属酸化膜を破ることで、接続抵抗の上昇を低減する役割を果たす。また、第2突起部である突起部34c−2は、導体圧着部34の内周面34bと導体3aの外周面3bとの間の空隙34dに埋め込まれることで、接続抵抗を低減し且つすきま腐食の発生を抑制する役割を果たす。上記のような役割を果たすべく、突起部34c−1,34c−2は、それぞれ外周部34aよりも軟質であるのが好ましい。また、突起部34c−1は、導体3aよりも硬質であり、突起部34c−2は、導体3aよりも軟質であるのが好ましい。
但し、第1突起部である突起部34c−1は、接続抵抗の上昇を低減する役割を果たすものに限られず、第2突起部である突起部34c−2のように、接続抵抗を低減し且つすきま腐食の発生を抑制する役割を果たしてもよい。すなわち、突起部34c−1,突起部34c−2の双方が、導体3aよりも軟質であってもよい。
突起部34c−1は、これらの役割を果たすべく、外周部34cを構成する金属基体と同種又は異種の材料が選択される。具体的には、この突起部34c−1は、Cu、Ni、Si、Zn、Sn、Mg、Cr、Fe、Alからなる群から選択される1又は2以上の金属元素を主成分とする。ここで「主成分とする」とは、上記金属元素が50mol%以上を占める、という意味である。
好ましくは、突起部34c−1は、Sn、Sn合金、Cu、Cu合金、Fe、Fe合金のうちのいずれかの材料からなる。そして、突起部34c−1の材料を上記金属群から適宜選択することで、突起部34c−1を、外周部34cよりも軟質であることを条件として、導体よりも硬質或いは軟質とすることが可能となる。例えば、導体圧着部34の金属基体が銅合金からなり、突起部34c−1がSn又はSn合金からなり、導体3aがアルミニウム又はアルミニウム合金からなる場合、突起部34c−1を、外周部34cよりも軟質であって且つ導体3aよりも軟質とすることができる。
突起部34c−2は、上記レーザ溶接を行って帯状溶接部62を形成することにより、外周部34aの内周面34bに形成されるため、基本的には外周部34aと同種の材料からなる。この場合、突起部34−2は、その材料組成自体は外周部34cと同一であるが、レーザ溶接時の熱により焼なまされるため、外周部34cよりも軟質となる。これにより、突起部34c−2を、外周部34aよりも軟質であって且つ導体3aよりも軟質とすることが可能となる。
このように本実施形態では、複数の突起部34cは、(1)導体圧着部34の内周面34bと導体3aの外周面3bとの間の空隙34dの少なくとも一部を埋めることを必須の役割とし、(2)導体の被膜を破る役割を選択的に与えることができる。換言すれば、少なくとも上記(1)の役割を果たすことができれば、導体圧着部34の材料、突起部34cの材料、電線の導体の材料、並びに突起部34cの形成方法を適宜選択することができる。
上記(1)及び(2)の役割を果たすためには、導体圧着部(圧着端子)、導体及び突起部の相対的な硬さを考慮する必要がある。表1に、本実施形態における導体圧着部の材料及び硬さ(ビッカーズ硬さ)、電線の導体の材料及び硬さ、並びに突起部の材料及び硬さの例を示す。
Figure 0006452344
表1に示すように、圧着端子、導体及び突起部の各材料の例として、表中No.1〜8のものを挙げることができる。中でも、突起部の材料として挙げられるSn又はSn合金は、軟質であり、好適に使用される。各材料の組み合わせ例として、圧着端子の硬さをHv1、導体の硬さをHv2、突起部の硬さをHv3とすると、Hv1>Hv2の関係を満たすことを前提とし、複数の突起部の一部の硬さHv3が、Hv2よりも大きい値となるような組み合わせを選択することができる。なお、表1の組み合わせは例示であり、本発明における各材料の組み合わせは、これに限られるものではない。
なお、突起部34cの突起部34c−1と34c−2とは同じ組成のものとすることももちろん可能である。例えば、帯状溶接部62を形成する際に形成される突起部34c−2だけでは隙間腐食を防止する機能を十分果たせない場合に、突起部34c−2と同一組成であり且つ同一の硬さを有する突起部34c−1があらかじめ形成されていることにより、突起部34c全体の量を増加させることができる。これにより、突起部34cによる隙間腐食防止機能をより確実に発揮できるようになる点で好ましい。
また上記実施形態において、導体3aおよび圧着端子40の材質は問わないが、異種金属、たとえば導体3aがアルミまたはアルミ合金であり圧着端子40が銅または銅合金である場合等、異種金属である場合には、より効果を発揮することができる。
すなわち水分が存在する環境下では異種金属間の電位差による腐食も生じ得るため、突起部34cによって隙間を埋めることにより、筒状圧着部30内への水分の侵入が抑制され、隙間腐食だけでなく異種金属間腐食の進行をも防ぐ効果が発揮されることになる。
図2は、図1の圧着端子の製造方法を示すフローチャートであり、図3(a)〜(e)は、図1の圧着端子の製造方法を説明する平面図である。なお、図3は板材41(圧着端子原板)から圧着端子が製造される様子を板材のND方向(板面に対して垂直な方向)から見た図である。
先ず、銅または銅合金の金属基体からなる板材を圧延して、所定厚さ、例えば0.25mmの板材41を作製する(ステップS21)。このとき、基体のRD方向(圧延方向)は、金属基体からなる板材の長手方向のことを指す(図3(a))。また、必要に応じて、母材からなる板材41全体にめっき層を設けて金属基体を形成し、あるいは母材からなる板材41をマスクした状態で任意の部分にめっき層を設けて金属基体を形成する。めっき層はめっき処理で設けられ、めっき層の材料として、例えばすず、銀、金めっきなどが挙げられる。
この金属基体からなる板材41を、プレス加工(1次プレス)にて、複数の圧着端子が平面展開した状態となるように、繰り返し形状で打ち抜く(ステップS22)。本プレス加工では、各被処理体を片端で支持するいわゆる片持ち型の被処理体が作製され、送り穴42bが等間隔で形成されたキャリア部42aに、コネクタ部用板状体43と、圧着部用板状体44が一体で形成されている(図3(b))。このとき、繰り返し形状の構成単位となる板状部位(圧着端子原板)は、RD方向に関して所定ピッチで配列されており、後に形成される筒状圧着部の長手方向がRD方向に対して略垂直(TD方向)となるように打ち抜かれる。なお、本プレス加工後に母材にめっき層を設けて金属基体としてもよい。すなわち、プレス加工後にめっき処理を施してもよい。
次に、繰り返し形状の構成単位となる各板状部位の表面に、複数の突起部34c−1(第1突起部)を形成する(図3(c)、ステップS23)。具体的には、図4(a)に示すように、キャリア部42aに形成された送り穴42bにローラ51,52の突起部51a,52aを挿入して位置決めを行いつつ、上記片持ち型の被処理体をローラ51,52で搬送する。その後、ローラ51,52の回転を一時的に停止し、各板状部位の金属と同種又は異種の金属からなるスパッタ用板材54を準備し、レーザ照射装置53を用いてレーザ光L1を上方からスパッタ用板材54に照射する。レーザ照射によってスパッタ用板材54から発生したスパッタ55は、圧着部用板状体44の表面に分散して飛着し、該表面に固着する。これにより圧着部用板状体44の表面の一部に、突起部34c−1が形成される(図4(b))。なお、圧着部用板状体44の表面に突起部34c−1を形成する方法は、スパッタ付着に限られず、上記(1)あるいは(2)の役割を果たすことを条件として、種々の方法を採用しうる。たとえば、突起部34c−1とする金属粒や金属粉を圧着部用板状体44の表面にふりかけ、炉内で高温で熱処理し、圧着部用板状体44表面に固着させてもよい。また、Snめっきが施された板状体に金属粉を乗せ、リフロー処理を施すことで金属粉と基材が一体となる突起部を形成してもよいし(拡散接合)、金属粉が載置された板状体にプレスを施すことで金属粉と基材を一体化させ、突起部を形成してもよい。
次に、繰り返し形状の構成単位となる各板状部位に曲げ加工を施して(2次プレス)、コネクタ部45と、筒状圧着部とするための圧着部用筒状体46とを形成する(ステップS24)。このとき、圧着部用筒状体46の長手方向に垂直な断面は、隙間がごく微小な略C字型となっている。この隙間を介した基体の端面同士を突き合わせ部47と呼ぶ(図3(d))。
その後、圧着部用筒状体46の上方から例えばレーザ光を照射し、突き合わせ部47に沿って図中の矢印B方向に掃引し、当該部分にレーザ溶接を施す(図3(e)、ステップS25)。これにより突き合わせ部47が溶着し、筒状圧着部48が形成される。また本ステップにより、溶接痕として帯状溶接部(溶接ビード)が形成され、更に、筒状圧着部48の内周面に突起部34c−2が形成される。このレーザ溶接は、後述するファイバレーザを用いて実行される。レーザ溶接機は、溶接中の焦点位置を立体的に調整可能なものを用いることで、筒状体の縮径部などを立体的に溶接することができる。
図5(a)、(b)は、図2におけるステップS25のレーザ溶接工程を説明する斜視図である。
図5(a)に示すように、本実施形態では、例えばファイバレーザ溶接装置61が使用され、レーザ出力300〜500W、掃引速度90〜180mm/sec、スポット径約20μmにて、圧着部用筒状体46の突き合わせ部47が溶接される。このとき、レーザ光L2が突き合わせ部47に沿って照射されることで、突き合わせ部47と略同一位置に帯状溶接部62が形成される。したがって、帯状溶接部62は、圧着部用筒状体46の長手方向(軸方向)に沿って形成される。
また、突き合わせ部47の溶接時には、突き合わせ部47から発生したスパッタが圧着部用筒状体46の内部空間に飛散する。そして、このスパッタが圧着部用板状体46の内周面に分散して飛着し、該内周面に固着する。上述したように、ステップS23で圧着部用板状体44の表面の一部に複数の突起部34c−1が形成されているため、突き合わせ部47の溶接によって作製される筒状圧着部48の内周面のうち、突起部34c−1が形成された部分では、図6に示すように、突起部34c−1,34c−2の双方がランダムに点在する。
また、図5(b)に示すように、帯状溶接部62を形成する溶接の後、筒状圧着部のトランジション部側の端部(電線挿入口と反対側の端部)も溶接によって封止した、端部溶接部64を形成するのが好ましい。この封止は圧着端子の長手方向(筒状圧着部の長手方向)に対して垂直な方向に行われる。この溶接は、金属基体が折り重なった部分を、折り重なった部分の上から溶接するものである。この封止による端部溶接部64の形成によって、筒状圧着部のトランジション部側の端部が閉塞される。
図3に示す工程により、図5(b)に示すように、被覆圧着部48a及び導体圧着部48bで構成され、且つ長手方向と略同一の方向に沿って形成された帯状溶接部62を有する筒状圧着部48と、トランジション部63を介して一体成形されるコネクタ部45とを備える圧着端子60が作製される。筒状圧着部48のうち、電線の導体と圧着される部分、特に導体圧着部48bの内周面には、突起部34c−1,34c−2の双方が形成される。
突起部34cは、導体圧着部48bの内周面、すなわち電線の導体と圧着される側の面からの高さが1μm〜120μmであるのが好ましく、より好ましくは3μm〜100μmである。また、導体圧着部48bの内周面の平面視、具体的には、ファイバレーザ掃引直下の500μm×500μm(=0.25mm)内の視野において、上記高さの範囲内にある複数の突起部34cの面積占有率は、表面積の3〜98%であるのが好ましく、より好ましくは5〜95%である。また、同一視野内における複数の突起部34cの最大高さが1μm〜120μmであるのが好ましく、より好ましくは3μm〜100μmである。これにより、導体圧着部48bへの電線の挿入容易性を確保しつつ、突起部34cの上記役割を実現することができる。
また、上記工程にて作製された圧着端子を、絶縁被覆を剥いで導体3aを露出させた電線3の端部に圧着することにより、接続構造体が作製される。このとき、導体圧着部48bの内周面と電線3の導体3aとの間に突起部34c−1,34c−2を介在させた状態で、導体圧着部48bと電線3の導体3aとを圧着する。本圧着により、突起部34c−1は導体3aに食い込み、突起部34c−2は、導体圧着部48bの内周面と電線の導体との間の空隙に埋め込まれる(図1(b))。この接続構造体において、導体圧着部48bの長手方向に垂直な断面における導体圧着部の空隙率Rは、1%以下であるのが好ましく、より好ましくは、0.5%以下である。また、止水性を考慮した場合、上記空隙率Rは、0.1%以下であるのが好ましい。
上述したように、本実施形態によれば、導体圧着部34の内周面34bに金属製の突起部34c−1,34c−2が設けられる。よって、導体圧着部48bが導体3aと圧着される際、突起部34c−1が導体3aの金属酸化膜を破ることができ、接続抵抗を低減することができる。また、導体圧着部34と導体3aの間の空隙34dが突起部34c−2で埋められるので、導体圧着部34と導体3aの間の空隙を減少することができる。これにより、熱衝撃による空隙の拡張を抑制することができ、導体3aと導体圧着部34の接続抵抗を低減することができる。また、水分等が存在する環境下においても、導体圧着部34と導体3aの接触部での隙間腐食を抑制することができる。したがって、電線圧着後の初期状態、高温環境下或いは腐食環境下のいずれにおいても、導体圧着部−導体間の接続抵抗を低減しつつ、隙間腐食を抑制することができ、長期に亘って電気的な接続信頼性を維持することができる。
また、突起部34c−1,34c−2は、導体圧着部34の内周面34bにスパッタの付着によって形成されるので、突起部34c−1,34c−2を導体圧着部34に容易に且つ強固に固着することができ、接続抵抗を確実に低減することができる。
更に、突起部34c−2が金属基体よりも軟質な材料で形成されるので、電線圧着時に、突起部34c−2が導体圧着部34と導体3aの間で塑性変形し易くなり、導体圧着部34と導体3aの間の空隙34dを大幅に減少することができる。特に、従来の筒状圧着部を有する圧着端子と電線とで構成される接続構造体と比較して、導体圧着部−導体間の空隙率Rを大幅に低下させることができる。
以上、上記実施形態に係る圧着端子およびその製造方法について述べたが、本発明は記述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、図1では圧着端子40が筒状圧着部30を有するが(クローズドバレル型圧着端子)、複数の突起部をオープンバレル型圧着端子に形成してもよい。具体的には圧着端子70は、図7(a)に示すように、外部端子と電気的に接続されるコネクタ部10’と、該コネクタ部とトランジション部20’を介して一体的に設けられ、電線3と圧着される電線圧着部80とを備えている。電線圧着部80は、トランジション部20’を介してコネクタ部10’と連結され、電線3の導体3aに圧着される導体圧着部81と、該導体圧着部と一体成形され、電線3の絶縁被覆3cに圧着される被覆圧着部82とを備えている。
導体圧着部81は、銅あるいは銅合金からなる金属基体からなる、断面略U字型のベース部81aと、該ベース部の主面のうち電線3の導体3aと圧着される側の面、すなわち内側面81bに形成された金属製の複数の突起部81cとを有している。被覆圧着部82は、断面略U字型であり、銅あるいは銅合金からなる金属基体からなる。
オープンバレル型の圧着端子70の製造方法は、図2の製造方法におけるステップS25が省略されること以外は、図2の製造方法と基本的に同じである。具体的には、先ず、銅または銅合金の金属基体からなる板材を圧延して、所定厚さの板材を作製する。また、必要に応じて、母材からなる板材全体或いは板材の一部にめっき層を設けて金属部材を形成する。次に、この金属基体からなる板材を、プレス加工(1次プレス)にて、複数の圧着端子が平面展開した状態となるように、繰り返し形状で打ち抜く。次いで、繰り返し形状の構成単位となる各板状部位における圧着部用板状体の表面に、複数の突起部を形成する。このとき、各板状部位の金属と同種又は異種の金属からなるスパッタ用板材を準備し、レーザ照射装置を用いてレーザ光を上方からスパッタ用板材に照射し、スパッタ用板材から発生したスパッタを圧着部用板状体の表面の一部(導体圧着部に相当する部分)に飛着させることにより、圧着部用板状体に複数の突起部が形成される。その後、繰り返し形状の構成単位となる各板状部位に曲げ加工を施して(2次プレス)、コネクタ部と電線圧着部とを形成する。
上記のように作製された圧着端子70を、絶縁被覆3cを剥いで導体3aを露出させた電線3の端部に圧着することにより、接続構造体1’が形成される(図7(b))。このとき、導体圧着部81に形成された複数の突起部81cは、図1の突起部34c−1と同様の役割を果たし、所定金属からなる導体3aの外表面に食い込んだ状態で固定される。但し、複数の突起部が導体3aよりも軟質となるようにスパッタ用板材の材料を選択し、当該スパッタ用板材から発生したスパッタを圧着部用板状体の表面に飛着させることができる。これにより、導体圧着部81に形成された複数の突起部81cは、図1の突起部34c−2と同様の役割を果たし、ベース部81aの内側面81bと、導体3aの外周面3bとの間の空隙に埋め込まれる。
また、オープンバレル型の圧着端子70の製造方法では、図2のステップS25が省略されるため、レーザ溶接時のスパッタによる突起部の形成は行われない。よって、圧着端子70の製造方法において、異なる材料からなるスパッタ用板材を2つ準備し、第1スパッタ用板材にレーザ光を照射して圧着部用板状体の表面に複数の第1突起部を形成し、次いで、第2スパッタ用板材にレーザ光を照射して同圧着部用板状体に複数の第2突起部を形成してもよい。これにより、図6に示すような、上記(1)及び(2)の双方の役割を果たす複数の突起部を形成することができる。
図8は、本実施形態に係る圧着端子の他の変形例を示す図であり、(a)は全体斜視図、(b)はセレーション(凹部)が形成された筒状圧着部の部分拡大断面図である。尚、図8の圧着端子は、筒状圧着部にセレーションを形成したこと以外は、図5(b)の圧着端子と基本的に同じであるので、以下に異なる部分を説明する。
図8(a)において、圧着端子90は、被覆圧着部92及び導体圧着部93で構成され、且つ長手方向と略同一の方向に沿って形成された帯状溶接部(不図示)を有する筒状圧着部91と、トランジション部63を介して一体成形されるコネクタ部45とを備える。筒状圧着部91のうち、電線の導体と圧着される部分、特に導体圧着部93の内周面93aには、突起部95a,95bが形成されている(図8(b))。また、導体圧着部93の内周面93aには、長手方向に対して略直角な方向に沿って延出する溝94が設けられている。この溝94の内側面94aにも、突起部95a,95bが形成されている。このように、導体圧着部93の内周面93aに溝94が形成されることにより、圧着時に溝94の上縁部が電線3の導体3aに食い込み、導体3aの金属酸化膜を破ることができる。また、導体圧着部93の内周面93a及び溝94の内側面94aに突起部95a,95bが形成されることにより、導体3aの金属酸化膜をより破り易くなり、且つ導体圧着部93と導体3aとの間の間隙を減少することができる。
なお、導体圧着部93に溝94を設けることで導体と圧着部の接続抵抗を十分に低減することができれば、導体の金属酸化膜を破る役割を果たす突起部95aを設けなくてもよい。すなわち、導体圧着部93の内周面93a及び溝94の内側面94aに、導体圧着部93と導体3aとの間の間隙を減少する役割を果たす突起部95bのみを設けてもよい。また、上記変形例では導体圧着部93の内周面93aに溝94が形成されるが、これに限らず、所定パターンで形成された凹部或いは凸部が平面方向にならんで形成されてもよい。
例えば、導体圧着部が導体に圧着される前の状態で、凹部が導体の長手方向に対して交差する交差方向に間隔を空けて並んで形成されてもよい。また、上記凹部の上縁部は四角形状であり、上記凹部の上縁部を構成する少なくとも一つの辺が、導体の長手方向に対して85°〜95°の角度で交差する交差辺であってもよい。また、上記交差辺の長さ寸法は、交差方向に関して隣り合う凹部の交差辺同士の間隔以上であり、且つ、導体の長手方向に隣接して位置する複数の凹部の交差辺同士は、上記長手方向にオーバーラップして形成されてもよい。 また、上記交差方向における凹部のピッチ間隔は、0.1mm〜0.8mmであってもよい。更に、上記交差方向に関して隣り合う凹部同士の間隔は、0.1mm以上であり、且つ交差方向における凹部のピッチ間隔P1の1/2以下であってもよい。
また、図1では圧着端子40が電線3と圧着された状態を示しているが、図9に示すように、電線と圧着される前の状態で、圧着端子100が筒状圧着部に段差形状を有していてもよい。具体的には、筒状圧着部101は、トランジション部20側が閉塞された筒部材であって、不図示の電線の絶縁被覆と圧着される被覆圧着部103と、挿入口102側からトランジション部20側に向かって縮径する縮径部104と、電線の導体と圧着される導体圧着部105と、挿入口102側からトランジション部20側に向かって更に縮径し、その端部が溶接により閉塞される縮径部106とを有していてもよい。本構成においては、導体圧着部105の内周面に複数の突起部が形成される。
このように筒状圧着部101が段差形状を有することで、電線端部の絶縁被覆を除去して当該端部を筒状圧着部101に挿入したとき、電線の絶縁被覆が縮径部104で係止され、これにより被覆圧着部103の直下に絶縁被覆が位置し、導体圧着部105の直下に導体が位置する。したがって、電線端部の位置決めを容易に行うことができ、被覆圧着部103と絶縁被覆との圧着、および導体圧着部105と導体の圧着を確実に行うことが可能となり、良好な止水性および電気的接続を両立して、優れた密着性を実現することができる。また、導体圧着部105の内周面に複数の突起部が形成されるので、圧着時に導体の金属酸化膜を破りつつ導体圧着部105と導体との間の空隙を埋めることができ、接続抵抗の増大を抑制しつつ、隙間腐食の発生を抑制することができる。
また、図1の圧着端子ではコネクタ部10がボックス型の雌型圧着端子であるが、これに限らず、図10で示すようにコネクタ部が雄型圧着端子であってもよい。具体的には、圧着端子110が、不図示の電線と圧着される筒状圧着部111と、該筒状圧着部とトランジション部112を介して一体的に設けられ、不図示の外部端子と電気的に接続されるコネクタ部113とを備え、筒状圧着部111の内周面に複数の突起部が形成されてもよい。コネクタ部113は、長尺状の接続部113aを有しており、当該接続部が外部端子である不図示の雌型圧着端子に長手方向に沿って挿入されることで、雌型圧着端子と電気的に接続される。本構成によっても、電線圧着時に導体の金属酸化膜を破りつつ、筒状圧着部111と導体との間の空隙を埋めることができ、接続抵抗の増大を抑制しつつ、隙間腐食の発生を抑制することができる。
以下、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
先ず、圧着端子の金属基体として,厚さ0.25mmの銅合金板材(古河電気工業社製、「FAS−680」)を用いた。FAS−680の合金組成は、ニッケル(Ni)を2.0〜2.8質量%,シリコン(Si)を0.45〜0.6質量%,亜鉛(Zn)を0.4〜0.55質量%,すず(Sn)を0.1〜0.25質量%,およびマグネシウム(Mg)を0.05〜0.2質量%含有し、残部が銅(Cu)および不可避不純物である。また、最表層にすずめっきが施された金属部材を用いた。上記金属部材に打ち抜き加工を施し、Fクリンプ(オープンバレル型)用の圧着端子原板を作製した。
最表層がすずめっきで覆われたFAS−680のスパッタ用板材にファイバレーザを照射し、上記圧着端子原板の導体圧着部に相当する部分にスパッタを付着させた。レーザ光源として、古河電気工業製、500W CWファイバレーザ ASF1J233(波長1084nmシングルモード発振レーザ光)を用い、ガルバノスキャナ(非テレセントリック)を用いた掃引照射、レーザ光出力、掃引速度、掃引回数を変数として目的の突起部物高さ、面積占有率を得るよう調整した。
アルミニウム電線の芯線(導体)は、線径φ0.43mmのアルミニウム導体(古河電気工業社製、アルミ合金MSAl)を用いた。MSAlの合金組成は、鉄(Fe)を約0.2%、銅(Cu)を約0.2%、マグネシウム(Mg)を約0.1%、シリコン(Si)を約0.04%、残部がアルミニウム(Al)および不可避不純物である。MSAlを用いて、2.5sq、19本撚りの導体撚線を作製した。
上記圧着端子原板に曲げ加工を施して作製した圧着端子に上記導体撚線を圧着して接続構造体とし、圧着端子と導体撚線を圧着した状態で、初期状態、サーマル試験(+120℃の高温環境及び−40℃の低温環境を、交互に1000サイクル繰返し実行)、また、塩水噴霧試験(5質量%塩水、35℃、96時間放置)後の接続抵抗を抵抗測定機(日置電機社製、Hioki 3560 AC Milliohm HiTester)を用いて測定した。
抵抗値が1.3mΩ以下の場合を極めて良好「◎」とし、1.4〜1.6mΩの場合を良好「○」、1.7〜1.9mΩの場合をほぼ良好「△」、2.0mΩ以上の場合を不良「×」とした。また、導体圧着部の金属部材表面からの突起部物の高さ、及びレーザ照射部直下の500μm×500μm(=0.25mm)に突起部物が占める面積率を、それぞれレーザ顕微鏡(KEYENCE製、VK−8500)により求めた。評価結果を表2に示す。
Figure 0006452344
(実施例2)
オープンバレル型圧着端子の導体圧着部にセレーション(凹部)を形成すること以外は、実施例1と同様にして圧着端子及び接続構造体を作製した。すなわち、圧着端子原板の導体圧着部に相当する部分の面上に、プレス加工により、導体の長手方向に対して90°の角度で交差する交差辺を有し、上記交差方向における凹部のピッチ間隔が0.6mm、更に、上記交差方向に関して隣り合う凹部同士の間隔が0.3mmである複数の四角形状の凹部を形成した。次いで、圧着端子原板の導体圧着部に相当する部分の面上、及び複数の凹部の内側面に、それぞれスパッタを付着させた。その後、上記圧着端子原板に曲げ加工を施して作製した圧着端子に実施例1と同様の導体撚線を圧着して接続構造体を作製した。突起部、突起部の最大高さ及び各抵抗値の測定は、実施例1と同様の方法で行った。評価結果を表3に示す。
Figure 0006452344
表2の結果から、発明例1〜21に示すように、導体圧着部の主面に形成される突起部の面積占有率を3〜98%、突起部の最大高さを1μm〜120μmとすれば、初期状態、サーマルショック試験、塩水噴霧試験のいずれにおいても抵抗値が1.9mΩ以下となり、熱衝撃による空隙の拡張を抑制することができると共に、導体圧着部と導体の接触部での隙間腐食を抑制することができることが分かった。一方、比較例1に示すように、導体圧着部に突起部を形成しない場合、初期状態での抵抗値は1.9mΩ以下であったものの、サーマルショック試験及び塩水噴霧試験での抵抗値はいずれも2.0mΩ以上となり、高温環境下及び腐食環境下で良好な抵抗値が得られないことが分かった。
また、表3の結果から、発明例22〜27に示すように、導体圧着部にセレーションを形成し、且つ導体圧着部の主面及びセレーションの内側面に突起部を形成した場合において、突起部の面積占有率を5〜98%、突起部の最大高さを3μm〜120μmとすれば、初期状態、サーマルショック試験、塩水噴霧試験のいずれにおいても抵抗値が1.9mΩ以下となり、熱衝撃による空隙の拡張を抑制することができると共に、導体圧着部と導体の接触部での隙間腐食を抑制することができることが分かった。
1 接続構造体
1’ 接続構造体
2 外部端子
3 電線
3a 導体
3b 外周面
3c 絶縁被覆
10 コネクタ部
10’ コネクタ部
20 トランジション部
20’ トランジション部
30 筒状圧着部
31 挿入口
32 被覆圧着部
33 縮径部
34 導体圧着部
34a 外周部
34b 内周面
34c 複数の突起部
34c−1 突起部
34c−2 突起部
34d 空隙
35 凹部
40 圧着端子
41 板材
42a キャリア部
42b 送り穴
43 コネクタ部用板状体
44 圧着部用板状体
45 コネクタ部
46 圧着部用筒状体
47 突き合わせ部
48 筒状圧着部
48a 被覆圧着部
48b 導体圧着部
51 ローラ
52 ローラ
53 レーザ照射装置
54 スパッタ用板材
55 スパッタ
60 圧着端子
62 帯状溶接部
63 トランジション部
64 端部溶接部
70 圧着端子
80 電線圧着部
81 導体圧着部
81a ベース部
81b 内側面
81c 突起部
82 被覆圧着部
90 圧着端子
91 筒状圧着部
92 被覆圧着部
93 導体圧着部
93a 内周面
94 溝
94a 内側面
95a,95b 突起部
100 圧着端子
101 筒状圧着部
102 挿入口
103 被覆圧着部
104 縮径部
105 導体圧着部
106 縮径部
110 圧着端子
111 筒状圧着部
112 トランジション部
113 コネクタ部
113a 接続部

Claims (20)

  1. 外部端子と電気的に接続されるコネクタ部と、電線の導体と圧着される導体圧着部とを備える圧着端子であって、
    前記導体圧着部は、金属基体と、前記金属基体の主面のうち前記電線の導体と圧接される側の面に形成され、前記金属基体に固着された複数の突起部とを有し、
    該複数の突起部の全ては、前記電線の導体と圧接される側の面からの最大高さが1μm〜120μmであり、
    前記複数の突起部のうち少なくとも一部は、前記金属基体とは異なる主成分の金属からなり、前記金属の溶融時に飛散するスパッタである
    ことを特徴とする、圧着端子。
  2. 前記複数の突起部は、Cu、Ni、Si、Zn、Sn、Mg、Cr、Fe、Alからなる群から選択される1又は2以上の金属元素を主成分とすることを特徴とする、請求項1記載の圧着端子。
  3. 前記複数の突起部は、互いに異なる主成分の金属で構成される第1突起部と第2突起部を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の圧着端子。
  4. 前記第1突起部は、前記金属基体よりも軟質であり且つ前記電線の導体よりも硬質であり、
    前記第2突起部は、前記金属基体よりも軟質であり且つ前記電線の導体よりも軟質であることを特徴とする、請求項3記載の圧着端子。
  5. 電線の導体と圧接される側の面の平面視において、前記複数の突起部の面積占有率が3〜98%であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の圧着端子。
  6. 前記導体圧着部は、前記電線の導体と圧接される側の面に凹部を有し、前記凹部に前記複数の突起部を有することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の圧着端子。
  7. 前記複数の突起部は、前記金属基体よりも軟質であることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の圧着端子。
  8. 前記導体圧着部は、前記コネクタ部側の端部が閉塞されてなる筒状圧着部を構成することを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の圧着端子。
  9. 前記導体圧着部は、前記コネクタ部側の端部が閉塞されてなる筒状圧着部を構成し、
    前記筒状圧着部は、レーザ溶接によってその長手方向と略同一の方向に沿って形成された帯状溶接部を有し、
    前記複数の突起部は、前記レーザ溶接前に予め形成された前記第1突起部と、前記レーザ溶接を行う際に発生するスパッタにより形成された前記第2突起部とで構成されることを特徴とする、請求項記載の圧着端子。
  10. 前記導体圧着部がオープンバレル型の圧着部であることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の圧着端子。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の圧着端子に、電線の導体、又は該導体を複数本撚り合わせて得られる導体撚線が圧着により接続されてなることを特徴とする接続構造体。
  12. 前記複数の突起部の少なくとも一部が、前記電線の導体と圧接される側の面と、前記電線の導体又は前記導体撚線の外周面との間に形成された空隙の少なくとも一部を埋めていることを特徴とする、請求項11記載の接続構造体。
  13. 前記導体圧着部の長手方向に垂直な断面における前記導体圧着部の空隙率が、1%以下であることを特徴とする、請求項12記載の接続構造体。
  14. 請求項11乃至13のいずれか1項に記載の接続構造体におけるコネクタ部をコネクタハウジング内に収容してなることを特徴とするコネクタ。
  15. 請求項11乃至13のいずれか1項に記載の接続構造体を少なくとも1本備えたことを特徴とするワイヤーハーネス。
  16. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の圧着端子の製造方法であって、
    前記導体圧着部における金属基体の主面のうち前記電線の導体と圧接される側の面に、複数の突起部を形成する突起部形成工程を有することを特徴とする、圧着端子の製造方法。
  17. 前記突起部形成工程は、前記電線の導体と圧接される側の面にスパッタを付着させるものであることを特徴とする、請求項16記載の圧着端子の製造方法。
  18. 板状体を折り曲げ加工するとともに、その一部を突き合わせて突き合わせ部を形成する工程と、
    前記突き合わせ部にレーザ溶接を施すとともに該レーザ溶接時に発生するスパッタにより突起部を形成する工程と、
    を有することを特徴とする、請求項17記載の圧着端子の製造方法。
  19. 板状体に突起部を形成する、第1の突起部形成工程と、
    前記板状体を折り曲げ加工するとともに、その一部を突き合わせて突き合わせ部を形成する工程と、
    前記突き合わせ部にレーザ溶接を施すとともに該レーザ溶接時に発生するスパッタにより突起部を形成する第2の突起部形成工程と、
    を有することを特徴とする、請求項16記載の圧着端子の製造方法。
  20. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の圧着端子と、前記圧着端子に圧着により接続される電線とを備える接続構造体の製造方法であって、
    前記圧着端子として、前記導体圧着部における金属基体の主面のうち電線の導体と圧接される側の面に形成された複数の突起部を有し、かつ該複数の突起部の全ては、前記電線の導体と圧接される側の面からの最大高さが1μm〜120μmであるものを用い、前記複数の突起部のうち少なくとも一部は、前記金属基体とは異なる主成分の金属からなり、前記金属の溶融時に飛散するスパッタであり、
    前記圧着端子の導体圧着部を、前記電線の導体に対して圧着することで、前記圧着端子と前記電線とを固定するとともに、前記電線の導体と圧接された側の面と前記電線の導体との間の空隙の少なくとも一部を前記突起部で埋めることを特徴とする、接続構造体の製造方法。
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