JP5242625B2 - 接続構造体及び接続構造体の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、自動車用ワイヤーハーネスの接続を担うコネクタ等に装着される接続端子付電線としての接続構造体に関し、さらに詳しくは、アルミニウム系導体からなるワイヤーハーネスとアルミ系材料とは異種材料からなる接続端子とを接続した接続構造体に関する。
自動車、OA機器、家電製品の分野において、導電性に優れた銅系材料から成る芯線を有する銅電線が信号線、電力線として使用されてきた。中でも自動車分野においては、車輌の高性能・高機能化が急速に進められてきていることから、車載される各種電気機器、制御機器等の増加に伴って使用される電線量も増加する傾向にあるのが現状である。
その一方で車両の軽量化により燃費効率を向上させようとする要求が急速に高まりつつあり、銅電線と比較してより軽量であるアルミ電線が自動車分野において特に注目されている。
しかし、実際にアルミ電線を自動車用として用いる場合、異種金属接触腐食などの電食が発生するという問題が生じる。
例えば、外部電気機器の端子と電線の導体とのそれぞれを構成する金属材料が異種の金属材料である場合、導体を絶縁被覆で被覆する被覆電線において先端側の前記絶縁被覆を剥がして露出した電線先端部を、外部電気機器の端子と同じ金属材料で形成した接続端子に接続し、該接続端子を介して外部電気機器の端子に接続する場合、電線先端部と接続端子との接続部分が水や湿気の存在により電食が生じるという問題がある。
この場合、雨天時の走行や洗車、あるいは結露などによって異種金属同士の接続部分が被水した場合には電気的に卑であるアルミ系端子のイオン化が進行して腐食が促進する。その結果、端末部の接触状態が悪化して電気的特性が不安定になる他、接触抵抗の増大や腐食による線径の減少により電気抵抗の増大、更には断線が生じて電装部品の誤動作、機能停止に至ることも考えられる。
殊に、異種金属端子同士の接続の中でもアルミ系端子と銅系端子とを接続する場合、相互の標準電極電位差が大きくなるため、電食が生じ易くなる。
このような電食を防ぐ従来の方法として、下記特許文献1においてアルミ電線用端子が提案されている。
特許文献1におけるアルミ電線用端子は、端子後端部をアルミ系材料で形成し、端子先端部を銅系材料で形成し、これら前記端子後端部と端子先端部を接合して、その接合部分を絶縁体で封止して構成した接続端子である。
特許文献1によれば、このような構成により、アルミ系材料で形成した端子後端部にアルミ電線を接続し、銅系材料で形成した端子先端部に接続相手方の銅系端子を接続することができ、さらに、端子先端部と端子後端部との接続部分を樹脂封止することにより、該接続部分に水が付着することがなく電食を防止できることが開示されている。
しかし、特許文献1におけるアルミ電線用端子は、以下のような課題を有する。
端子先端部には、雄型端子の挿着を許容するボックス部(角筒部)が構成されている。このボックス部の内部は略密閉状態であり、通気性に乏しいため、水などの電解液が入り込むと、電解液はボックス部の内部に滞留することになる。
そして、ボックス部の内部に滞留した電解液が、前記端子後端部と端子先端部との接合部分を封止する絶縁体に長期に亘って付着した状態となることや、絶縁体を有する部分を含めた周囲の湿度が高い状況に晒された状態となる。
このような状態を長期に亘って放置すれば、絶縁体を形成する樹脂材料が加水分解を起こし、絶縁体が剥離するなどして電解液が絶縁体の内部に浸入し、アルミ電線に電解液が付着することで、腐食するという課題を有していた。
特開2004−111058号公報
そこで本発明は、異種金属同士で発生する異種金属接触腐食などの腐食を有効に防止し、経年安定した電気特性を有する接続構造体及び接続構造体の製造方法の提供を目的とする。
本発明は、導体を絶縁被覆で被覆する被覆電線において先端側の前記絶縁被覆を剥がして露出させた電線先端部を、前記被覆電線を構成する金属より貴な金属で構成される接続端子に備えた電線接続部に接続し、前記電線接続部に接続した前記電線先端部を絶縁体で封止する接続構造体の製造方法であって、前記絶縁体を堰き止める絶縁体堰き止め治具を用い、前記接続端子における前記電線接続部よりも先端側部分に、長手方向において連通する内部空間を有するボックス部を構成し、前記ボックス部の長手方向の前記電線接続部側に、ボックス部の内部と連通する電線接続部側開口部を形成するとともに、該ボックス部の長手方向に対する外周面の一部に、ボックス部の内部と連通し、絶縁体堰き止め治具を差し込み許容する治具差込み開口部を形成した前記接続端子を用いて、前記治具差込み開口部から、前記ボックス部の内部に前記絶縁体堰き止め治具を差込み、前記ボックス部における前記電線接続部側開口部を通じて前記ボックス部の外側から内側に流れ込んだ前記絶縁体を、前記絶縁体堰き止め治具で堰き止め、堰き止めた前記絶縁体で前記電線接続部側開口部を閉塞することを特徴とする。
前記電線接続部と前記電線先端部との接続は、圧着による接続に限らず、例えば、超音波溶接などの溶接、或いは、金属粒子等を含有することにより導電性を有する接着剤やテープを用いた接続であってもよい。
前記接続端子は、雌型、雄型のいずれの端子をも含むものとする。
前記絶縁体は、1種類の樹脂材料を用いるに限らず、粘度などの特性や種類の異なる2種類以上の樹脂材料を用いて前記電線先端部を封止してもよい。
前記絶縁体にはフィラーを含有してもよい。フィラーとしては、例えば、結晶シリカ、合成シリカ等のシリカや、アルミナ、ガラスバルーン等の無機フィラーがあげられる。
前記電線接続部側開口部を前記絶縁体で閉塞するとは、前記電線接続部側開口部を電解液が浸入しない隙間がなく閉塞していればよいという趣旨であり、微小な隙間も含めて全くの隙間がなく完全に閉塞した構成のみに限定するものではない。
前記ボックス部は、長手方向の前記電線接続部側で開口する中空箱型形状であれば特に限定せず、例えば、雄型端子のオスタブの挿入を許容し、挿入したオスタブと接触する接触片を内部に備えた構成のもの、前記接続端子を格納するコネクタハウジング(ソケット)に対する取付け部分として構成したもの、或いは、これらの機能を兼ね備えた構成のものを含む。
この発明によれば、異種金属同士で発生する異種金属接触腐食などの腐食の発生を防止し、経年安定した電気特性を有する接続構造体及び接続構造体を提供することができる。
第1実施形態の圧着端子付電線の圧着端子部分の外観図。 第1実施形態の圧着端子の説明図。 第1実施形態の圧着端子付電線の圧着端子部分の構成説明図。 図1中のA−A線矢視断面図(a)、図4中のB−B線断面図(b)。 第1実施形態の樹脂封止部を形成する様子を断面で表した説明図。 第2実施形態の圧着端子付電線の圧着端子部分の構成説明図。 第2実施形態の樹脂封止部を形成する様子を断面で表した説明図。 第3実施形態の圧着端子付電線の圧着端子部分の構成説明図。 第4実施形態の圧着端子付電線の圧着端子部分の構成説明図。
この発明の一実施形態を、以下図面を用いて説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態の圧着端子付電線1は、図1乃至図4に示すように、圧着端子10、被覆電線40、及び、樹脂封止部29とで構成している。
図1は、第1実施形態の圧着端子付電線の圧着端子部分の外観図であり、図2(a)は、後述する樹脂封止部29を仮想線で示した第1実施形態の圧着端子付電線1の圧着端子10含む部分の外観図である。図2(b)は、圧着前の圧着端子10および被覆電線40の外観図である。図3は、圧着端子10を長手方向Xの先端部から後端部の手前部分まで幅方向Yの中間部分を切断して表した第1実施形態の圧着端子付電線1の圧着端子10を含む部分を示す外観図である。図4は、図1中のA−A線矢視断面図(a)、図4中のB−B線断面図(b)である。
被覆電線40は、図2(b)に示すように、近年の小型化、軽量化に伴い、従来の撚り線と比べて細いアルミ電線を撚って芯線43を構成し、該芯線43を絶縁樹脂で構成する絶縁被覆41で被覆している。被覆電線40の先端側には、前記絶縁被覆41を剥がして被覆電線40を露出させた電線先端部42を形成している。
前記圧着端子10は雌型端子であり、図2(a)に示すように、長手方向Xの前方から後方に向かって、図示省略する雄型端子のオスタブの挿入を許容するボックス部11と、該ボックス部11の後方で、所定の長さの第1トランジション18を介して配置されたワイヤーバレル部12と、ワイヤーバレル部12の後方で所定の長さの第2トランジション19を介して配置されたインシュレーションバレル部15とを一体に構成している。
圧着前のワイヤーバレル部12は、図2(b)に示すように、バレル底部13と、その幅方向Yの両側から斜め外側上方に延出するワイヤーバレル片14とで構成し、後方視略U型に形成している。圧着前のインシュレーションバレル部15も、バレル底部16と、その幅方向Yの両側から斜め外側上方に延出するインシュレーションバレル片17とで構成し、後方視略U型に形成している。
圧着端子10の長手方向Xの後方部分には、図2(a)に示すように、被覆電線40の電線先端部42が接続された電線接続部分21を構成している。
電線接続部分21は、長手方向Xの後方から先端側に順に、インシュレーションバレル部15等で構成する被覆電線圧着部21a、後方側芯線露出部21b、インシュレーションバレル片17等で構成する芯線圧着部21c、及び、先端側芯線露出部21dとからなる。
詳述すると、被覆電線圧着部21aは、被覆電線40の絶縁被覆41をインシュレーションバレル部15によりかしめて圧着した部分である。後方側芯線露出部21bは、被覆電線圧着部21aと芯線圧着部21cとの間である第2トランジション19において芯線43が絶縁被覆41やバレル片14,17に覆われずに露出した露出芯線部分である。芯線圧着部21cは、被覆電線40の芯線43をワイヤーバレル部12によりかしめて圧着した部分である。先端側芯線露出部21dは、芯線圧着部21cの前方側である第1トランジション18において芯線43が絶縁被覆41やバレル片14,17に覆われずに露出した露出芯線部分である。
圧着端子10は、厚み0.25mm、幅31mmの銅合金条(FAS680H材、古河電気工業株式会社製)を金属基板とし、金属基板に折り曲げ加工を施して立体構成している。
ボックス部11は、倒位の中空四角柱体で構成され、該ボックス部11の内部空間は、圧着端子10に樹脂封止部29を形成する前において長手方向Xに連通している。ここでボックス部11の長手方向Xの後端で開口する開口部Aを後端開口部Arに設定する。
ボックス部11は、図4に示すように長手方向Xの前方から後方へ順に、挿入された雄型端子(図示省略)と接続する雌型接続部23と、ボックス部11をコネクタハウジングに形成された端子収容凹部(図示省略)に収容した状態で取り付けるハウジング取付け部24と、樹脂封止部29の形成を許容する内部空間26Aを有するボックス部11の後側部分に構成された樹脂充填許容部26とで一体に構成している。
ボックス部11の雌型接続部23は、内部に雄型端子のオスタブの挿入を許容する空間23Aを備え、挿入される雄型端子のオスタブに接触する接触片23aを備えている。
ボックス部11のハウジング取付け部24は、コネクタハウジング側に形成した溝部(図示省略)に差し込み可能に下方へ向けて突出して形成したハウジング取付け突片25と、コネクタハウジング側に形成した凸部(図示省略)を内部空間24Aへの差し込みを許容するハウジング取付け開口Adとを備えている。ハウジング取付け突片25は、ボックス部11の底部の幅方向Yの両端部に下方へ向けて突出して形成し、ハウジング取付け開口Adは、ボックス部11の底部を開口させて形成している。
ボックス部11の樹脂充填許容部26は、内部に樹脂封止部29の形成を許容する内部空間26Aを備えている。
このように構成した圧着端子10は、電線先端部42を圧着した状態において電線接続部分21、及び、その周辺部分の表面には、絶縁樹脂で封止された樹脂封止部29が形成されている。
なお、樹脂封止部29の形成部分、すなわち、絶縁樹脂で封止される電線接続部分21、及び、その周辺部分を、樹脂封止許容領域28に設定している。
詳しくは、樹脂封止許容領域28は、図4(a)に示すように、被覆電線40を一体に接続した圧着端子10の長手方向Xにおいてインシュレーションバレル部15と被覆電線40の絶縁被覆41との圧着部分からボックス部11の樹脂充填許容部26の内部空間26Aに至る部分を示す。
樹脂封止部29は、後端開口部Arが完全に閉塞されるようボックス部11の樹脂充填許容部26の内部空間26Aに亘って樹脂封止許容領域28に形成している。
また、樹脂封止部29は、電線接続部分21における後方側芯線露出部21b、及び、先端側芯線露出部21dの表面に形成した部分の厚みが少なくとも200μmとなるように形成している。
続いて、このような樹脂封止部29を構成する絶縁樹脂について説明する。
絶縁樹脂は、「JIS K6251」の規定に基づいて条件が25℃の下、BH型回転粘度計を用いて計測した粘度が5,000〜20,000mPa・sの樹脂材料からなる。
さらに、絶縁樹脂は、「JIS K6253」の規定に基づいて条件が25℃の下、計測したショアD硬度が40〜80の樹脂材料からなる。
さらにまた絶縁樹脂は、「JIS K6849」の規定に基づいて計測した金属に対する接着強度が−40℃から125℃の範囲において3MPa以上の樹脂材料からなる。
また、絶縁樹脂は、「JIS K6251」の規定に基づいて計測した弾性率が200MPa以上1000MPa以下である樹脂材料からなる。
さらに、絶縁樹脂は、電解液(水)に対する耐加水分解性に優れた樹脂材料からなる。
絶縁樹脂は、2時間煮沸した時の重量変化率で表わした煮沸吸水率が1.0%以下である樹脂材料からなる。
具体的には、上述の特性を満たす絶縁樹脂として、例えば、シリコン系、アクリル系、ウレタン系、ポリアミド系、エポキシ系、フッ素系、ポリビニルブチラール系、フェノール系、ポリイミド系、アクリルゴム系のうちいずれかの樹脂材料で構成することができる。
続いて樹脂封止許容領域28の表面に樹脂封止部29を形成する方法について図5を用いて説明する。
なお、図5は、樹脂封止許容領域28の表面に樹脂封止部29を形成する様子を断面により模式的に示した図であり、図5中の(a)は、領域Xの拡大図を示す。
絶縁樹脂50を電線接続部分21に滴下すると同時に、該電線接続部分21の滴下箇所に重点的に紫外線URを照射して、電線接続部分21の表面に拡がった樹脂を硬化させることができる。
同様に、電線接続部分21の表面で拡散して膜状に硬化した絶縁樹脂50の上からさらに絶縁樹脂50を滴下して拡がった樹脂を硬化させる。
このように、電線接続部分21の表面において滴下した樹脂が意図する範囲を超えて拡散しすぎないようコントロールしながら紫外線照射により硬化する工程を繰り返して電線接続部分21に樹脂を重ね塗りする。
樹脂封止許容領域28の長手方向Xの前方については、滴下された絶縁樹脂50が底部を伝ってボックス部11の樹脂充填許容部26の内部空間26Aにまで流れ込み、この状態で紫外線照射により硬化する。これを繰り返すことで(図5(a)中に示した絶縁樹脂50が拡がる様子を示す矢印参照)、樹脂充填許容部26の内部空間26Aにおいて嵩高く積層された絶縁樹脂50がやがて後端開口部Arを閉塞する。
以上により、後端開口部Arを閉塞する樹脂封止部29を形成することができる。
また、樹脂封止部29を形成するに際して、粘度に応じて異なる2種以上の絶縁樹脂50を用いてもよい。この場合、後端開口部Arを確実、且つ、効率的に閉塞する上で特に有効である。
例えば、粘度の低い低粘度系樹脂と、粘度の高い高粘度系樹脂の2種類を用いて後端開口部Arを閉塞する場合、図示しないが、まず、高粘度系樹脂を上述した手順と同様に滴下すると同時に紫外線で硬化する工程を繰り返す。この工程を、ボックス部11の樹脂封止許容領域28において、高粘度系樹脂で後端開口部Arが閉塞する直前まで充填させる。
続いて、高粘度系樹脂の代わりに低粘度系樹脂を滴下するとともに、紫外線で硬化させる工程を繰り返し、最終的に後端開口部Arを閉塞させる。
このように、最後に後端開口部Arを閉塞する直前まで高粘度系樹脂を用いて充填することで、樹脂が不測に拡散せずに紫外線硬化させることができるため、スムーズに後端開口部Arを閉塞する直前まで樹脂充填許容部26の内部空間26Aにおいて樹脂を嵩高く充填することができる。さらに、高粘度系樹脂の場合、粘度が高い分、樹脂の拡散具合をコントロールし易いため、ボックス部11のハウジング取付け部24の内部空間24Aや雌型接続部23の内部空間23Aまで高粘度系樹脂が流れ込むことがなく充填させることができる。
続いて、後端開口部Arを閉塞する最終段階において低粘度系樹脂を用いて充填することで、高粘度系樹脂の重ね塗りでは完全に閉塞することが困難であった後端開口部Arの僅かな隙間であっても隅々まで低粘度系樹脂が行き渡らせるようにして拡げることができるため、後端開口部Arを隙間なく完全に閉塞することができる。
上述した構成の圧着端子付電線1は、以下のように様々な作用、効果を得ることができる。
圧着端子付電線1は、上述したように樹脂封止許容領域28に樹脂封止部29を形成し、該樹脂封止部29は、電線接続部分21を封止するのに加え、後端開口部Arを閉塞するよう形成することで、導電性能を確保しながら電食の発生を防止することができる。従って圧着端子付電線1は、優れた耐久性を備えて構成することができる。
詳しくは、芯線43を構成するアルミと、圧着端子10を構成する銅合金のように、種類の異なる金属を接触させた状態で電解液が付着すると、両者の標準電極電位が異なるため、イオン化傾向の大きい金属(卑な金属:本実施例では芯線43を構成するアルミニウム)と小さい金属(貴な金属:本実施例では金属基板を構成する銅合金)間に腐食電流が流れる。その結果、卑な金属は金属イオンとなり溶液中に溶解し腐食される。これを異種金属腐食(電食)という。
従来の圧着端子付電線は、ボックス部11の後端開口部Arを閉塞してないため、該後端開口部Arを通じてボックス部11の内部に電解液が浸入する。ボックス部11の内部は通気性に乏しいため長期に亘って電解液が滞留する。
ボックス部11の内部に滞留した電解液は樹脂封止部29に付着したり、電解液により樹脂封止部29の周辺の湿気が高くなり、樹脂封止部29が加水分解を起こすことになる。これにより樹脂封止部29が剥離し、電解液が電線接続部分21にまで浸入することで電食が生じる。
また、ボックス部11の内部に滞留した電解液が銅合金製の圧着端子10の一部に長期に亘って直接、付着することになり、電解液に含まれる溶存酸素の影響により圧着端子10自体が酸化し、腐食することもある。
これに対して本実施形態の圧着端子付電線1は、上述したように後端開口部Arが閉塞されるよう樹脂封止許容領域28に樹脂封止部29を形成することで、前記ボックス部11の内部に後端開口部Arを通じて電解液が流入することを確実に阻止することができる。
よって、本実施形態の圧着端子付電線1は、電解液が前記ボックス部11の内部に滞留することがないため、樹脂封止部29に長期に亘って電解液が付着することがなく、樹脂封止部29が加水分解することを防ぐことができる。
従って、電線接続部分21に電解液が付着することがなく、電食の発生を確実に防止することができる。
また、前記絶縁樹脂50は、粘度が5,000〜20,000mPa・sの樹脂材料で形成しているため、圧着端子10に対する樹脂封止部29の剥離を無くし、電解液の浸入を防ぐことで電食が生じることのない優れた耐久性を備えて構成することができる。
例えば、前記絶縁樹脂50の粘度が5,000mPa・sより小さければ、粘度が低すぎるため、圧着端子10の先端側、すなわち、雌型接続部23の内部空間23Aにまで絶縁樹脂が流れてしまい、接続相手側の雄型端子のオスタブを雌型接続部23に挿入したとき、接続不良の要因となるおそれがある。
また、前記樹脂封止許容領域28に滴下した絶縁樹脂50が拡散しすぎることで、その厚みが極端に薄くなりすぎることになる。このため、絶縁樹脂50を滴下して紫外線照射による硬化するという工程を繰り返して厚くする必要があり、樹脂封止部29の形成に労力を要することになる。さらに、このように厚みが薄い層状の絶縁樹脂50を複数重ねた場合、界面が生じるため、剥離し易くなる。
従って、本実施形態の圧着端子付電線1に形成した樹脂封止部29のように、樹脂封止部29を構成する絶縁樹脂50を、その粘度が5,000Pa・s以上の樹脂材料で形成することで上述したような課題を防ぐことができる。
一方、前記絶縁樹脂の粘度が20,000mPa・sより大きければ、粘度が高すぎるため、拡散性に乏しく、樹脂封止許容領域28を絶縁樹脂50で封止するのに時間がかかり、また、樹脂封止許容領域28に完全に絶縁樹脂50で封止できない部分が生じたり、後端開口部Arに隙間が残留してしまう。
従って、本実施形態の圧着端子付電線1に形成した樹脂封止部29のように、樹脂封止部29を構成する絶縁樹脂50を、その粘度が20,000mPa・s以下の樹脂材料で形成することで上述したような課題を防ぐことができる。
また、本実施形態の圧着端子付電線1に形成した樹脂封止部29は、絶縁樹脂50を、ショアD硬度が40〜80、金属に対する接着強度が−40℃から125℃の範囲において3MPa以上、且つ、弾性率が200MPa以上1000MPa以下である樹脂材料で形成している。
これにより、圧着端子10に対する樹脂封止部29の剥離を無くし、電解液の浸入を防ぐことで電食が生じることのない優れた耐久性を備えて構成することができる。
また、本実施形態の樹脂封止部29を形成する前記絶縁樹脂50は、吸水率が1.0%以下である樹脂材料からなり、電線先端部42における前記端子、及び、前記絶縁被覆41から露出している後側芯線露出部21b、及び、先端側芯線露出部21dの表面を覆った前記絶縁体50の膜厚が少なくとも200μmであるため、樹脂封止部29が圧着端子10から剥離することを阻止することができ、樹脂封止部29を十分な膜厚に形成できるため、電食を確実に防止することができる。
詳しくは、このように前記絶縁樹脂50を吸水率が1.0%以下とすることで、絶縁樹脂50が吸水により膨張することを抑制し、樹脂封止部29が圧着端子10から剥離することを阻止することができる。
なお、吸水率は2時間煮沸した時の重量変化率で表わした煮沸吸水率を示す。
さらに、樹脂封止部29は、電線接続部分21における後方側芯線露出部21b、先端側芯線露出部21dの表面に充填した絶縁樹脂50の厚みが少なくとも200μmとなるよう形成しているため、樹脂封止部29を形成していない状態において、絶縁被覆41によって被覆されておらず露出していることにより最も電解液が付着し易いアルミ製の芯線43を、絶縁樹脂50によりしっかりと封止することができ、電食を確実に防止することができる。
また、本実施形態の圧着端子付電線1は、芯線43を、アルミニウム系材料で形成し、前記圧着端子10を、銅系材料で形成しているため、優れた導電性能を得ることができつつ、燃費の向上を図ることができる。
詳しくは、このように芯線43を、アルミニウム系材料で形成することにより、コストダウンを図ることができるとともに、車両の軽量化することができ、燃費効率の向上を図ることができる。
さらにまた、異種金属端子同士の接続の中でもアルミニウム系材料と銅系材料とを接続する場合、相互の標準電極電位差が特に大きくなるため、電食を起こし易くなるが、本実施形態の圧着端子付き電線1のように樹脂封止部29を、電線接続部分21が封止されるとともに、後端開口部Arが閉塞するよう形成することで、長期に亘って電食を防止することができる。
続いて、本実施形態の圧着端子付き電線1の効果を確認するために行った効果確認試験について説明する。
本効果確認試験では、本実施形態の圧着端子付き電線1と、その比較対象として用いる従来の圧着端子付き電線とを用意し、それぞれの電線の初期抵抗値を測定するとともに、それぞれの電線を後述する環境に晒した後に、抵抗値を測定し、初期抵抗値に対する抵抗変動値を算出し、該抵抗変動値を基に腐食状況を比較した。
本実施形態の圧着端子付き電線1と従来の圧着端子付き電線とは、それぞれ圧着端子10に異なる構成の樹脂封止部を形成している。
従来の圧着端子付き電線の樹脂封止部は、電線接続部分21を封止した構成であるが、ボックス部11の後端開口部Arが閉塞されずに開口した形態である。
これに対して、本実施形態の圧着端子付き電線1の樹脂封止部29は、樹脂封止許容領域28を封止した構成に加え、上述したようにボックス部11の後端開口部Arが完全に閉塞されるようボックス部11の樹脂充填許容部26の内部空間に形成した構成である。
また本効果確認試験では、本実施形態の圧着端子付き電線1と従来の圧着端子付き電線とを、樹脂封止部を形成する樹脂材料の種類に応じてそれぞれサンプル数10個ずつ作製し、樹脂材料の種類ごとに上述した抵抗変動値を算出して比較した。
樹脂封止部29を構成する絶縁樹脂50は、シリコン系、アクリル系、ウレタン系、ポリアミド系、エポキシ系、フッ素系、ポリビニルブチラール系、フェノール系、ポリイミド系、アクリルゴム系の10種類のいずれかの樹脂材料からなる。
抵抗の測定に際しては、抵抗測定器(ACmΩHiTESTER3560、日置電機株式会社製)を用いて測定した。計測した抵抗値は、アルミ電線である芯線43、圧着端子10、ワイヤーバレル部12における圧着接点にて発生する抵抗の足し合わせた値であり、芯線43の抵抗は無視できないため、その分を差し引いた値をワイヤーバレル部12の抵抗値とした。
本効果確認試験では、本実施形態の圧着端子付き電線1、及び、従来の圧着端子付き電線の各サンプルに対して、樹脂封止部29の初期抵抗値の測定後に、実際の使用に耐え得る耐侵食性を確認するために以下のような環境に晒した。
具体的には、高温暴露(120℃×120時間)の条件下に晒した後、JIS Z2371に定める塩水噴霧試験(35℃の5重量%食塩水を所定圧力で噴霧する)を96時間実施した。さらにその後、高温高湿(85℃,95%RH×96h)の条件下に晒した。
その後、各サンプルに対して、初期抵抗の計測と同様にして抵抗値を測り、同一サンプルの初期抵抗値を差し引くことにより、曝露前後の電線接続部分21の抵抗変動値を算出した。
その結果は、表1に示すとおりであった。表1には、抵抗変動を示すとともに、合格判定結果を示している。電解液の浸入或いは滞留を防ぐことができる構造としては、腐食試験規格(抵抗変動値が2.5mΩ以下)を満足することが一般に明らかになっていることから、表1中の合格判定結果では、抵抗変動値が2.5mΩ以下のものを「○」、抵抗変動値が2.5mΩより大きいものを「×」と評価している。
Figure 0005242625
表1に示すとおり、従来の圧着端子付き電線の樹脂封止部29は、各種樹脂材料で形成したいずれのサンプルにおいても抵抗変動幅の最大値が2.5mΩより大きくなった。
これに対して本実施形態の圧着端子付き電線の樹脂封止部29は、各種樹脂材料で形成したいずれのサンプルにおいても抵抗変動幅が最大値においても2.5mΩ以下であった。各種樹脂材料のサンプルの中でも抵抗変動幅の最大値が他のサンプルと比較して最大となったエポキシ系の樹脂材料で形成したサンプルでも最大変動値が0.2mΩであり2.5mΩと比較して大幅に抵抗変動を抑えることができた。
実際に本実施形態の圧着端子付き電線1の樹脂封止部29の表面を観察したところ、絶縁樹脂50の剥離、芯線43の腐食が全く確認できなかった。
このことから本実施形態の圧着端子付き電線1の樹脂封止部29は、加水分解することにより該樹脂封止部29の内部に電解液が浸入して、前記電線先端部42と前記圧着端子10との接続部分に付着することで電食が生じることを確実に防止することができることが確認できた。
以下では、他の実施形態における圧着端子付電線2,3,4について説明する。
但し、以下で説明する構成のうち、上述した第1実施形態における圧着端子付電線1と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
(第2実施形態)
第2実施形態の圧着端子付電線2の樹脂封止部29Aは、図6(a),(b)に示すように、樹脂封止許容領域28に形成しているが、ボックス部11の樹脂充填許容部26の内部空間26A全体に絶縁樹脂50が充填された構造である。
このような第2実施形態の樹脂封止部29Aは、樹脂堰止め治具31を用いて形成している(図7参照)。
詳しくは、樹脂堰止め治具31は、樹脂堰止め板32と、樹脂堰止め板32の背面に、該背面に対して後方に伸びた後、屈曲したL型の把持部33とで構成している。
樹脂堰止め板32は、ボックス部11の内部空間の長手方向Xに対する直交断面と略一致する四角形の板材で形成している。
樹脂堰止め治具31を用いた前記樹脂封止部29Aの形成方法について図7を用いて説明する。
ハウジング取付け開口Adからハウジング取付け部24の内部空間24Aに樹脂堰止め治具31の樹脂堰止め板32の部分を差し込んで、ハウジング取付け部24の内部空間24Aと樹脂充填許容部26の内部空間26Aとの境界部分に樹脂堰止め板32を直立した姿勢となるよう配置しておく。
この状態で第1実施形態の前記樹脂封止部29Aの形成方法と同様に、絶縁樹脂50を電線接続部分21に滴下すると同時に、該電線接続部分21に対する紫外線照射による樹脂硬化の工程を繰り返す。
このとき、樹脂封止許容領域28に滴下された絶縁樹脂50が、底部を伝ってボックス部11の樹脂充填許容部26の内部空間26Aにまで流れ込む。仮に、ハウジング取付け部24の内部空間24Aの側へ絶縁樹脂50が流れ込もうとしても、樹脂堰止め板32により堰き止めることができる。これにより樹脂充填許容部26の内部空間26Aにおいて絶縁樹脂50が堰き止められた状態で硬化させることができる。
最終的に、図6(a),(b)に示すように、樹脂充填許容部26の空間26A全体を絶縁樹脂50で充填させることができる。これにより、後端開口部Arをしっかりと閉塞することができる。
前記樹脂封止部29Aを形成後は、樹脂堰止め板32を、ハウジング取付け開口Adを通じてハウジング取付け部24の内部空間24Aから抜き出す。
上述したように樹脂堰止め治具31を用いて樹脂封止部29Aを形成することにより、絶縁樹脂50がハウジング取付け部24側へ流出することがなくしっかりと堰き止めることができる。さらに、樹脂堰止め治具31は、ハウジング取付け開口Adを通じてハウジング取付け部24の内部空間24Aに対して出し入れが容易である。よってスムーズに樹脂封止許容領域28に絶縁樹脂50の滴下、及び、硬化の工程を繰り返し行うことができる。
樹脂堰止め治具31は、ハウジング取付け開口Adを通じて樹脂堰止め板32をハウジング取付け部24の内部空間24Aに対して出し入れしたり、ハウジング取付け部24の内部空間24Aにおいて直立姿勢にセットする作業を、把持部33を把持して行う構成に限らず、自動で可動するよう制御してもよく、また、樹脂堰止め板32を複数備えて、複数の圧着端子付電線2に対して同時に行ってもよい。
樹脂堰止め治具31は、上記構成に限らず、例えば、樹脂堰止め板32は、全体を堰き止めるに限らず、ボックス部11の内部の長手方向Xに対する直交断面の一部を堰き止める構成であってもよく、樹脂充填許容部26の内部空間26Aに配置して堰き止める構成であってもよい。
(第3実施形態)
第3実施形態の圧着端子付電線3は、図8(a),(b)に示すように、電線接続部分21に滴下した絶縁樹脂50のうち、底部を伝って樹脂充填許容部26の内部空間26Aに流れ込んだ絶縁樹脂50を堰き止める堰止め部34を、該樹脂充填許容部26の内部空間26Aに形成している。
堰止め部34は、底部から立ち上がるに連れ、長手方向Xの前方へ向けて傾斜しながら立ち上がる突形状で形成している。堰止め部34の幅は、ボックス部11の内壁面に当接するよう樹脂充填許容部26の内部空間26Aの幅全体に亘って形成され、堰止め部34の高さは、樹脂充填許容部26の内部空間26Aの高さの半分程度の高さで形成している。
堰止め部34は、圧着端子10を製造する際、金属基板を、圧着端子10の展開形状に打ち抜いてリールを作製する工程で、ボックス部11の底部において堰止め部34の下端部(基端部)を除く堰止め部34の外周形状に沿って打ち抜き、堰止め部34に相当する部分と他の部分とに分離しておく。
そして、リールの折り曲げ加工の際に、ボックス部11の底部から堰止め部34の下端部を回転軸として折り曲げて樹脂充填許容部26の内部空間26Aに堰止め部34を傾斜形状に突出させて形成している。
樹脂封止部29Bの形成方法は、樹脂充填許容部26の内部空間26Aに着目すると、樹脂封止許容領域28に滴下された絶縁樹脂50が堰止め部34にまで流れ込み、堰止め部34で堰き止められ、この状態で紫外線照射により硬化する。これを繰り返すことで、堰止め部34で堰止められて嵩高となった絶縁樹脂50によりやがて後端開口部Arを完全に閉塞することができる。
本実施形態の圧着端子付電線3のように、前記圧着端子10における前記ボックス部11の内部に、該圧着端子10の長手方向Xの前方側への前記絶縁樹脂50の流れを堰き止める堰止め部34を形成することにより、絶縁樹脂50を嵩高く充填し易くなるため、樹脂封止部29Bを形成する際に、ボックス部11の後端開口部Arを絶縁樹脂50によりスムーズに閉塞することができる。
さらに、雄型端子のオスタブの雌型接続部23への挿入を、絶縁樹脂50によって阻害されることなく優れた導通性を確保することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態の圧着端子付電線4は、図9(a),(b)に示すように、前記圧着端子10Cを雄型端子で構成している。ボックス部11Cの先端側部分を、雌型接続部へ挿入されるオスタブ23Cとして形成している。
ボックス部11Cの長手方向Xのオスタブ23Cよりも後方側内部には、長手方向Xの前方から後方へ順に、ハウジング取付け部24、樹脂充填許容部26を一体に形成している。
第4実施形態の圧着端子付電線4においても、後端開口部Arを絶縁樹脂50で閉塞しているため、前記ボックス部11Cの内部に後端開口部Arを通じて電解液が流入することを確実に阻止することができる。
よって、本実施形態の圧着端子付電線4は、電解液が前記ボックス部11Cの内部に滞留することがないため、樹脂封止部29Cに長期に亘って電解液が付着することがなく、樹脂封止部29Cを形成する絶縁樹脂50が加水分解することを防ぐことができるため、前記電線先端部42と前記圧着端子10との接続部分に電解液が付着することがなく電食を確実に防止することができる。
なお、本実施形態の樹脂封止部29Cは、第2実施形態の圧着端子付電線2の樹脂封止部29Cのように、樹脂堰止め治具31を用いて形成してもよく、また、第3実施形態の圧着端子付電線3のように、樹脂充填許容部26の内部空間26Aの底部に、絶縁樹脂50を堰き止める堰止め部34を形成し、この堰止め部34で絶縁樹脂50を堰き止めて形成してもよい。
この発明の構成と、上述した実施形態との対応において、
接続構造体は、圧着端子付電線に対応し、以下同様に、
接続端子は、圧着端子10に対応し、
絶縁体は、樹脂封止部29,29A,29B,29C(絶縁樹脂50)に対応し、
導体は、芯線43に対応し、
電線接続部は、ワイヤーバレル部12に対応し、
電線接続部側開口部は、後端開口部Arに対応し、
露出導体は、後方側芯線露出部21b、及び、先端側芯線露出部21dに対応し、
電線接続部側開口部は、ハウジング取付け開口Adに対応するものとする。
本発明は、上述した実施形態に限定せず、様々な実施形態で構成することができる。
1,2,3,4…圧着端子付電線
10,10D…圧着端子
40…被覆電線
29,29A,29B,29C…樹脂封止部
11,11D…ボックス部
12…ワイヤーバレル部
21…電線接続部分
21b…後方側芯線露出部
21d…先端側芯線露出部
Ar…後端開口部
Ad…ハウジング取付け開口部
31…樹脂堰止め治具
34…堰止め部

Claims (1)

  1. 導体を絶縁被覆で被覆する被覆電線において先端側の前記絶縁被覆を剥がして露出させた電線先端部を、
    前記被覆電線を構成する金属より貴な金属で構成される接続端子に備えた電線接続部に接続し、
    前記電線接続部に接続した前記電線先端部を絶縁体で封止する接続構造体の製造方法であって、
    前記絶縁体を堰き止める絶縁体堰き止め治具を用い、
    前記接続端子における前記電線接続部よりも先端側部分に、長手方向において連通する内部空間を有するボックス部を構成し、
    前記ボックス部の長手方向の前記電線接続部側に、ボックス部の内部と連通する電線接続部側開口部を形成するとともに、該ボックス部の長手方向に対する外周面の一部に、ボックス部の内部と連通し、絶縁体堰き止め治具を差し込み許容する治具差込み開口部を形成した前記接続端子を用いて、
    前記治具差込み開口部から、前記ボックス部の内部に前記絶縁体堰き止め治具を差込み、
    前記ボックス部における前記電線接続部側開口部を通じて前記ボックス部の外側から内側に流れ込んだ前記絶縁体を、前記絶縁体堰き止め治具で堰き止め、
    堰き止めた前記絶縁体で前記電線接続部側開口部を閉塞する
    接続構造体の製造方法。
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