JP2017020206A - レール座屈および移動防止用保安装置 - Google Patents

レール座屈および移動防止用保安装置 Download PDF

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Abstract

【課題】まくらぎの上面と底面を挟持する部材を緊締具によって締め付ける構造を備えるレールの座屈および移動を防止する装置において、まくらぎの横断面が台形であっても、締め付け力が台形傾斜面に沿って集中する装置を提供する。【解決手段】本発明のレール座屈および移動防止用保安装置1は、下結合部110・120を備える下半固定部材100と、上結合部210・220を備える上半固定部材200と、上結合部210・220および下結合部110・120を締め付ける緊締具10・20と、を備え、緊締具10・20は緊締具10・20の長手方向がまくらぎの台形傾斜面に対して平行に締まることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、まくらぎの上面と底面を挟持する部材を緊締具によって締め付ける構造を備えたレールの座屈および移動を防止する装置に関するものである。
鉄道において鉄道車両の運行の安全性を確保するためには、レールの座屈および移動を防止することが重要である。一例として、まくらぎに固定されたレールの位置が移動することを防止することによって、レールの座屈を防止する装置がある(特許文献1参照)。このような装置をまくらぎに取り付ける際には、まくらぎの上面と底面を挟持する部材を左右の緊締具によって垂直に締め付けること、いわゆる垂直締めによって装置を固定することが一般的に行われている。
また、レールに関する装置では、鉄道車両の走行による振動および衝撃によって、緊締具が緩むことがある。そのため、ナットの回り止めを目的とする金具が開発されている。(特許文献2参照)。
特開2010−229642号公報 特許第5641511号明細書
以前は直方体である木まくらぎが主流であったが、近年は木まくらぎに代わり様々な材質のまくらぎが用いられており、これら各種の材質のまくらぎの横断面は台形または略台形であることが多い。従来の装置には、台形傾斜面を有するまくらぎが垂直締めによって締め付けられたときに、締め付け力が集中する方向が台形傾斜面に沿わないという問題があった。
また、レールの座屈を防止する上で、レールはまくらぎの長手方向だけでなく、軌道方向にも移動し得ることを考慮すべきである。レールの座屈を防止するための装置には、多方向の抵抗力が生じることによって、まくらぎに固定されたレールの移動を防止する構造を備えることが求められる。
そこで、本発明は、まくらぎの上面と底面を挟持する部材を緊締具によって締め付ける構造を備えるレールの座屈および移動を防止する装置において、まくらぎの横断面が台形または略台形であっても、締め付け力が台形傾斜面に沿って集中する装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、座屈防止板が砕石によって拘束され、まくらぎの長手方向の抵抗力が生じることによって、まくらぎに固定されたレールの座屈および移動を防止する装置において、連結装置を併用することによって、多方向の抵抗力が生じることを可能とし、多方向の抵抗力が生じることによって、まくらぎに固定されたレールが座屈および移動をより効果的に防止する装置を提供することを目的とする。
本発明のレール座屈および移動防止用保安装置は、前記した目的を達成せんとするもので、請求項1の手段は、横断面が台形または略台形であるまくらぎの底面と台形傾斜面下部とをそれぞれ支持できるまくらぎ下部固定部およびまくらぎ下部固定部の外側先端に左右1対に対称状に設けられる下結合部を備える下半固定部材と、横断面が台形または略台形であるまくらぎの上面と台形傾斜面上部とをそれぞれ支持できるまくらぎ上部固定部およびまくらぎ上部固定部の外側先端に左右1対に対称状に設けられる上結合部を備える上半固定部材と、左方の前記上結合部および前記下結合部を締め付ける左緊締具ならびに右方の前記上結合部および前記下結合部を締め付ける右緊締具と、を備え、前記左緊締具および前記右緊締具は前記左緊締具および前記右緊締具の長手方向がまくらぎの台形傾斜面に対して平行または略平行に締まることを特徴とする。
請求項2の手段は、前記レール座屈および移動防止用保安装置は、前記レール座屈および移動防止用保安装置を連結する連結装置を備える。
請求項3の手段は、前記レール座屈および移動防止用保安装置は、前記上結合部は、結合片受部と、着脱可能な結合片と、を備え、前記結合片受部および前記結合片は、略鋸歯形の被連結部を備え、前記連結装置は、表裏両面に略鋸歯形の連結部を備え、前記結合片受部と前記結合片によって挟持され、前記左緊締具および前記右緊締具によって締め付けられる。
請求項4の手段は、前記レール座屈および移動防止用保安装置は、左方の前記上結合部および前記下結合部ならびに右方の前記上結合部および前記下結合部の一部または全ては、着脱可能な結合片を備える。
本発明のレール座屈および移動防止用保安装置は、緊締具は緊締具の長手方向がまくらぎの台形傾斜面に対して平行または略平行に締まる、いわゆる傾斜締めによって、締め付け力がまくらぎの台形傾斜面に沿って集中する効果がある。本発明において、傾斜締めは、緊締具接触面、すなわち緊締具を締め付けたときにボルトの頭部およびナットが接触する面が、まくらぎの台形傾斜面に対して垂直とすることによって可能となる。傾斜締めは締め付け力を強化するため、振動および衝撃が大きい場所など、強力な締め付けが求められる場合に有効である。強力な締め付けによって、本発明のレール座屈および移動防止用保安装置の耐久力が増大し、耐久力が増大することによって、鉄道車両の運行の安全性の向上が図れる。
また、本発明のレール座屈および移動防止用保安装置は、連結装置によってレール座屈および移動防止用保安装置が連結されることによって、鉄道車両による振動および衝撃を吸収するとともに、まくらぎの長手方向に限らず多方向の抵抗力が生じる。多方向の抵抗力が生じることによって、レール座屈および移動防止用保安装置が取り付けられたまくらぎの間隔を一定に保ち、まくらぎに固定されたレールの座屈および移動を防止する。
また、本発明のレール座屈および移動防止用保安装置は、連結装置の連結部および上半固定部材の被連結部の形状が略鋸歯形であり、緊締具によって締め付けられたときに互いに噛み合うことによって、上半固定部材と連結装置が軌道方向にずれを生じることを防止する。
また、本発明のレール座屈および移動防止用保安装置は、既存の装置に着脱可能な結合片を備える。各結合片、すなわち着脱可能な結合片の緊締具接触面は、まくらぎの台形傾斜面に対して垂直とすることによって、傾斜締めを可能とする。
実施例1におけるレール座屈および移動防止用保安装置の斜視図である。 垂直締めと傾斜締めの比較図である。 実施例1におけるふく進防止板の取り付け図であり、(a)は両側ふく進防止板を取り付けたレール座屈および移動防止用保安装置の正面図、(b)は両側ふく進防止板の正面図、(c)は両側ふく進防止板の底面図、(d)は片側ふく進防止板の正面図、(e)は片側ふく進防止板の底面図、(f)は片側ふく進防止板の背面図、(g)は片側ふく進防止板の背面から見た底面図、(h)は両側ふく進防止板を取り付けたレール座屈および移動防止用保安装置の右側面図である。 実施例1における連結装置を上半固定部材に装着した図であり、(a)は平面図、(b)は右上結合部の部分断面を含む正面図、(c)は右側面図である。 実施例1における緊締具脱落回転防止金具であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。 実施例1における右下結合部の緊締具挿入部に緊締具脱落回転防止金具および右ボルトを装着した図であり、(a)は右下結合部の部分断面を含む正面図、(b)はまくらぎ下部固定部の断面を含む底面図、(c)は右側面図である。 実施例1におけるレール座屈および移動防止用保安装置の取り付け工程に関する説明図である。 実施例1におけるレール座屈および移動防止用保安装置の設置例を表す俯瞰図である。 実施例2におけるレール座屈および移動防止用保安装置の取り付け工程に関する説明図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面とともに説明する。
なお、本発明において、緊締具とは1組のボルトおよびナットのことをいうが、ボルトまたはナットのいずれかを指していう場合もある。また、軌道方向のことを縦方向、まくらぎの長手方向のことを横方向という場合がある。さらに、レールおよびまくらぎが軌道方向に移動することをふく進という場合がある。
図1は、レール座屈および移動防止用保安装置1の外観を表した斜視図である。
まず、レール座屈および移動防止用保安装置1の各部の構造について説明する。100は下半固定部材である。下半固定部材100は、左方の下結合部110と、右方の下結合部120と、座屈防止板130と、ふく進防止板挿入部140と、まくらぎ下部固定部150と、を備える。まくらぎ下部固定部150は、横断面が台形または略台形であるまくらぎの底面と台形傾斜面下部とをそれぞれ支持できる。下半固定部材100の下結合部は、まくらぎ下部固定部150の外側先端に左右1対に対称状に設けられる。以下、左方の下結合部110を左下結合部110、右方の下結合部120を右下結合部120という場合がある。
200は上半固定部材である。上半固定部材200は、左方の上結合部210と、右方の上結合部220と、まくらぎ上部固定部230と、を備える。まくらぎ上部固定部230は、まくらぎの上面と台形傾斜面上部とをそれぞれ支持できる。上半固定部材200の上結合部は、まくらぎ上部固定部230の外側先端に左右1対に対称状に設けられる。以下、左方の上結合部210を左上結合部210、右方の上結合部220を右上結合部220という場合がある。
本実施例においては、左上結合部210は左上結合片受部211および着脱可能な左上結合片212を備え、右上結合部220は右上結合片受部221および着脱可能な右上結合片222を備える。ここで、各上結合片受部、すなわち左上結合片受部211および右上結合片受部221は略鋸歯形とし、各上結合片、すなわち左上結合片212および右上結合片222の底面もまた略鋸歯形とする。左上結合片212の底面と左上結合片受部211は互いに噛み合い、右上結合片222の底面と右上結合片受部221もまた互いに噛み合う。
各下結合部、すなわち左下結合部110および右下結合部120は、まくらぎの台形傾斜面に対して垂直または略垂直となる緊締具接触面を備える。なお、緊締具接触面に関しては、緊締具接触面と緊締具の間に、後述する緊締具脱落回転防止金具500および緊締具回転防止金具600などの座金が用いられることがある。各上結合部、すなわち左上結合部210および右上結合部220の各上結合片はまくらぎの台形傾斜面に対して垂直または略垂直となる緊締具接触面を備える。各左結合部、すなわち左下結合部110と左上結合部210は、左緊締具10によって締め付けられる。同様に、各右結合部、すなわち右下結合部120と右上結合部220は、右緊締具20によって締め付けられる。
したがって、各結合部、すなわち左下結合部110、右下結合部120、左上結合部210および右上結合部220の緊締具接触面がまくらぎの台形傾斜面と垂直または略垂直となる構造によって、各緊締具、すなわち左緊締具10および右緊締具20は、各緊締具の長手方向がまくらぎの台形傾斜面に対して平行または略平行に締まる。
すなわち、レール座屈および移動防止用保安装置1は、図2に示す傾斜締めとなり、締め付け力がまくらぎの台形傾斜面に沿って集中する効果がある。
レール座屈および移動防止用保安装置1は、座屈防止板130が砕石によって拘束され、横方向の抵抗力が生じることによって、まくらぎに固定されたレールの座屈および移動を防止する。横方向に限らず多方向の抵抗力を生じる手段を併用することによって、まくらぎに固定されたレールの座屈および移動をより効果的に防止することが可能となる。
多方向の抵抗力が生じるひとつの手段として、ふく進防止板を用いることが好ましい。本実施例においては、図3(b)から図3(g)に示す各ふく進防止板、すなわち片側ふく進防止板310と両側ふく進防止板320を用いる。各ふく進防止板は切欠きおよび鍔を備える。片側ふく進防止板310においては、切欠き311は一方の短辺から内側寄りの下部に、鍔312は切欠き311側の短辺上に設ける。両側ふく進防止板320においては、切欠き321は中央下部に、鍔322は切欠き321の一方の外側寄りに設ける。図3(a)および図3(h)は、両側ふく進防止板320をふく進防止板挿入部140に取り付けた状態を示している。両側ふく進防止板320は、切欠き321がふく進防止板挿入部140に嵌まることによって固定される。このとき、鍔322によって、両側ふく進防止板320がふく進防止板挿入部140から抜け落ちることが防止される。片側ふく進防止板310においても、抜け落ち防止および固定の仕組みに関しては同様である。いずれかのふく進防止板を取り付けたレール座屈および移動防止用保安装置1をまくらぎに設置した後は、ふく進防止板を含む下半固定部材100の大部分は砕石の中にある。
すなわち、ふく進防止板を取り付けたレール座屈および移動防止用保安装置1は、座屈防止板130およびふく進防止板が砕石によって拘束され、縦、横など多方向の抵抗力が生じることによって、レールの座屈および移動をより効果的に防止する。
多方向の抵抗力が生じる他の手段として、連結装置を用いることが好ましい。図4はレール座屈および移動防止用保安装置1の上半固定部材200に連結装置400を取り付けた図である。連結装置400の各部と上半固定部材200の各部との関連を、図4を用いて説明する。連結装置400は、ボルト挿入部410と、表裏両面に略鋸歯形の連結部420と、を備える。ボルト挿入部410は連結装置400の両端に設けられる。ボルト挿入部410の形状はスリット状とする。上半固定部材200の上部および連結装置400の形状は、ともに上面が開いた略「コ」の字形であり、上半固定部材200の上部の底面の内側幅は、連結装置400の底面の外側幅より大きい。上半固定部材200は、ボルト挿入部240と、略鋸歯形の被連結部250と、を備える。ボルト挿入部240は上半固定部材200の両端に設けられる。ボルト挿入部240の形状はスリット状とする。ここで、被連結部250は各上結合片の底面および各上結合片受部にあたる。ボルト挿入部240の位置ならびに各上結合片および各上結合片受部に関しては、図1も参照されたい。連結装置400は、各上結合片受部と各上結合片によって挟持され、各緊締具によって締め付けられる。
すなわち、連結装置400によって連結されたレール座屈および移動防止用保安装置1は、連結装置400の連結部420および上半固定部材200の被連結部250の形状が略鋸歯形であり、各緊締具によって締め付けられたときに互いに噛み合うことによって、上半固定部材200および連結装置400が軌道方向にずれを生じることを防止する効果がある。さらには、レール座屈および移動防止用保安装置1は、連結装置400によってレール座屈および移動防止用保安装置1が連結されることによって、鉄道車両による振動および衝撃を吸収するとともに、横方向に限らず多方向の抵抗力が生じる。多方向の抵抗力が生じることによって、レール座屈および移動防止用保安装置1が取り付けられたまくらぎの間隔を一定に保ち、まくらぎに固定されたレールの座屈および移動を防止する効果がある。
締め付け力がまくらぎの台形傾斜面に沿って集中することのみならず、レール座屈および移動防止用保安装置1自体の強度もまた、鉄道車両による振動および衝撃に対するレール座屈および移動防止用保安装置1の耐久力を左右する重要な要素のひとつである。
レール座屈および移動防止用保安装置1自体の強度を高めるひとつの手段として、下半固定部材100、上半固定部材200、各ふく進防止板、連結装置400の材質は、強靱性に優れた球状黒鉛鋳鉄を用いることが好ましく、球状黒鉛鋳鉄と同等以上の性能を有する材質を用いることがより好ましい。
すなわち、レール座屈および移動防止用保安装置1は、各部の材質を強靱な球状黒鉛鋳鉄とすることによって、各部の破断の危険性を低減することができる。
レール座屈および移動防止用保安装置1を多数設置することとなれば、設置および保守管理の負担を軽減することが求められる。
レール座屈および移動防止用保安装置1の設置および保守管理の負担を軽減するひとつの手段として、各下結合部については各緊締具の脱落および回転を防止する構造を設けることが好ましい。本実施例においては、緊締具脱落回転防止金具500を用いる。緊締具脱落回転防止金具500の形状について図5を用いて説明する。緊締具脱落回転防止金具500は、全体に薄い板状の金属部品であり、平面状である上面部510と、上面部510の両端部520から延伸され略「C」字形に円く曲げられた第1円曲部530と、第1円曲部530の先端から上面部510に対して垂直方向に延伸された緊締具把持部540と、緊締具把持部540の先端から延伸され略「く」の字形に屈曲した緊締具保持部550と、緊締具把持部540の一方の側端から延伸され両端部520の外側を経由して第1円曲部530の先端付近で円く曲げられた第2円曲部560と、第2円曲部560の先端から延伸され略「L」字形に屈曲した緊締具側部支持部570と、を備える。緊締具脱落回転防止金具500にボルトを装着する場合は、緊締具把持部540の間隔は、ボルトの頭部の側面を弾性によって把持可能な幅とする。緊締具保持部550は、ボルトの頭部が緊締具保持部550を通過する間は開き、通過した後は弾性によって元に戻る。また、上面部510には、ボルト挿入孔580が設けられる。ここで、緊締具脱落回転防止金具500は、耐久性や弾性に優れたステンレス鋼を用いることが好ましく、ステンレス鋼と同等以上の性能を有する材質を用いることがより好ましい。
緊締具脱落回転防止金具500を装着する右下結合部120の構造について図6を用いて詳しく説明する。左下結合部110の構造の説明は省略するが、右下結合部120の構造と同様である。右下結合部120には、まくらぎ下部固定部150の台形傾斜面を支持する面の裏面および緊締具接触面を支持する補強部121が、まくらぎ下部固定部150の台形傾斜面を支持する面の裏面および緊締具接触面の側端に設けられる。まくらぎ下部固定部150の台形傾斜面を支持する面の裏面、緊締具接触面、補強部121に囲まれた間隙に緊締具挿入部122が設けられる。緊締具挿入部122は緊締具脱落回転防止金具500を挿入可能な構造とする。具体的には、緊締具挿入部122の上部には、緊締具脱落回転防止金具500の上面部510および第1円曲部530の形状に沿う上面部123および円曲部124が設けられ、緊締具挿入部122の下部には、下方に向かって広がるテーパ部125が設けられ、テーパ部125の一部である緊締具脱落回転防止金具500の第2円曲部560を収容する部分には、切欠き126が設けられる。また、緊締具挿入部122の上面部123には、ボルト挿入部127が設けられる。図6におけるボルト挿入部127の形状は、右下結合部120の先端面の一部が開口するスリット状であるが、長方形および2個の半円を組み合わせた形状、いわゆる長孔でもよい。
右下結合部120には右緊締具20、すなわち右ボルト21または右ナット22を用いる。右ナット22を用いる場合については後述する。図6においては、右ボルト21を装着した緊締具脱落回転防止金具500を右下結合部120の緊締具挿入部122に装着している。このとき、緊締具脱落回転防止金具500の第1円曲部530が緊締具挿入部122の円曲部124に嵌め込まれるため、緊締具脱落回転防止金具500は、回転が防止されるとともに、下方への脱落が防止される。また、右ボルト21は、右ボルト21の頭部の側面が緊締具把持部540の平面によって把持されるとともに、右ボルト21の頭部が緊締具保持部550の屈曲によって下方から保持されるため、回転および脱落が防止される。
すなわち、レール座屈および移動防止用保安装置1は、緊締具脱落回転防止金具500を各下結合部に用いることによって、各緊締具の回転による締め付け力の減少および脱落を防止し、鉄道車両による振動および衝撃に対するレール座屈および移動防止用保安装置1の耐久力を維持する効果がある。さらには、保線作業員によるレール座屈および移動防止用保安装置1の設置および保守管理の負担を軽減する効果がある。
レール座屈および移動防止用保安装置1の設置および保守管理の負担を軽減するひとつの手段として、各上結合部については各緊締具の回転を防止する構造を設けることが好ましい。本実施例においては、緊締具回転防止金具600を用いる。緊締具回転防止金具600の形状について図7を用いて説明する。緊締具回転防止金具600は、全体に薄い板状の金属部品であり、平面状である底面部610と、底面部610の両端から延伸され底面部610の中心方向に円く曲げられた円曲部620と、円曲部620の先端から外側に向かって円く曲げられた緊締具把持部630と、を備える。緊締具回転防止金具600にナットを装着する場合は、緊締具把持部630の間隔は、ナットの側面を弾性によって把持可能な幅とする。ナットを締めるときは円く曲げられた緊締具把持部630の摩擦抵抗が少ないことによって回転が可能であり、ナットが締まった後は弾性によって回転が防止される。また、底面部610の中央にはボルト挿入孔640が設けられる。ここで、緊締具回転防止金具600は、耐久性や弾性に優れたステンレス鋼を用いることが好ましく、ステンレス鋼と同等以上の性能を有する材質を用いることがより好ましい。
右上結合部220には右緊締具20を用いる。右ボルト21を用いる場合については後述する。図7においては、緊締具回転防止金具600を右上結合部220の右上結合片222に載せ置き、緊締具回転防止金具600に右ナット22を上方から装着する。右上結合片222には、ボルト挿入孔223が設けられる。ここで、緊締具回転防止金具600は、右上結合片受部221と右上結合片222によって挟持された連結装置400の内壁面に当たることによって、回転が防止される。なお、連結装置400を用いない場合は、緊締具回転防止金具600は、上半固定部材200の上部の内壁面に当たることによって、回転が防止される。また、右ナット22は、右ナット22の側面が緊締具把持部630によって把持されるため、回転が防止される。
すなわち、レール座屈および移動防止用保安装置1は、緊締具回転防止金具600を各上結合部に用いることによって、各緊締具の回転による締め付け力の減少を防止し、鉄道車両による振動および衝撃に対するレール座屈および移動防止用保安装置1の耐久力を維持する効果がある。さらには、保線作業員によるレール座屈および移動防止用保安装置1の設置および保守管理の負担を軽減する効果がある。
次に、レール座屈および移動防止用保安装置1のまくらぎSへの取り付け工程に関して引き続き図7を用いて説明する。ここでは、レール座屈および移動防止用保安装置1の右部に関して説明する。左部についても同様の手順で取り付ける。
第1の工程として、下半固定部材100をまくらぎSの下部に設置する。
第2の工程として、緊締具脱落回転防止金具500を右下結合部120の緊締具挿入部122に挿入し、装着し、続いて右ボルト21を緊締具脱落回転防止金具500に下方から装着する。ボルト挿入部127がスリット状である場合は、右ボルト21を装着した緊締具脱落回転防止金具500を右下結合部120の緊締具挿入部122に挿入し、装着することもできる。このとき、緊締具脱落回転防止金具500のボルト挿入孔580および右下結合部120のボルト挿入部127に右ボルト21が挿入される。
第3の工程として、上半固定部材200をまくらぎSの上部に載せ置く。このとき、上半固定部材200のボルト挿入部240に右ボルト21が挿入される。
第4の工程として、連結装置400を上半固定部材200に載せ置く。このとき、連結装置400のボルト挿入部410に右ボルト21が挿入される。
第5の工程として、右上結合片222を連結装置400に載せ置く。このとき、右上結合片222のボルト挿入孔223に右ボルト21が挿入される。
第6の工程として、緊締具回転防止金具600を右上結合片222に載せ置く。このとき、緊締具回転防止金具600のボルト挿入孔640に右ボルト21が挿入される。
第7の工程として、右ナット22を回転しながら緊締具回転防止金具600に取り付け、全体を締め付ける。
ここで、各緊締具は各緊締具の長手方向がまくらぎSの台形傾斜面に対して平行または略平行に締まるため、締め付け力が台形傾斜面に沿って集中する。したがって、本実施例は課題を解決するものである。
なお、本実施例においては、右ボルト21と右ナット22は置換可能である。置換する場合は、上面部510に対して水平方向から右ナット22を緊締具脱落回転防止金具500に装着することができる。このとき、緊締具側部支持部570は、右ナット22が緊締具側部支持部570を通過する間は開き、通過した後は弾性によって元に戻るため、右ナット22は、上面部510に対して水平方向への脱落が防止される。この場合は、緊締具把持部540の間隔は、右ナット22の側面を把持可能な幅とする。このとき、右ナット22は、右ナット22の側面が緊締具把持部540の平面によって把持されるとともに、右ナット22が緊締具保持部550の屈曲によって下方から保持されるため、回転および下方への脱落も防止される。緊締具回転防止金具600に右ボルト21を装着する場合は、緊締具把持部630の間隔は、右ボルト21の側面を弾性によって把持可能な幅とする。まくらぎSへのレール座屈および移動防止用保安装置1の取り付けに際しては、第2の工程では、右ナット22を装着した緊締具脱落回転防止金具500を右下結合部120の緊締具挿入部122に挿入し、装着し、第7の工程において、上方から右ボルト21を右ナット22まで通し、全体を締め付けるという手順を採用することが可能である。
図8は、レール座屈および移動防止用保安装置1の設置例である。図8では、まくらぎSの両端からわずかに内側に取り付けたレール座屈および移動防止用保安装置1については、あらかじめ片側ふく進防止板310を軌道の内側に向けて取り付ける。また、まくらぎSの中央部に取り付けたレール座屈および移動防止用保安装置1については、あらかじめ両側ふく進防止板320を取り付ける。さらに、まくらぎSの両端からわずかに内側に取り付けたレール座屈および移動防止用保安装置1は、前後のまくらぎSの両端からわずかに内側に取り付けたレール座屈および移動防止用保安装置1と、連結装置400によって連結される。
なお、各々のレール座屈および移動防止用保安装置1にいずれのふく進防止板を用いるかについては、軌道の状況、例えば鉄道車両による振動および衝撃の大小、地震の頻度などに応じて判断することができる。軌道の状況によっては、ふく進防止板は用いなくてもよい。
ここで、レール座屈および移動防止用保安装置1は、連結装置400を併用することによって、多方向の抵抗力が生じる。多方向の抵抗力が生じることによって、まくらぎに固定されたレールの座屈および移動がより効果的に防止される。したがって、本実施例は課題を解決するものである。
第2の実施例として、既存の打ち込み型座屈防止装置に本発明を適用する例を図9に示す。
図9に示すレール座屈および移動防止用保安装置2は、横断面が台形または略台形であるまくらぎSの上面と底面を、下半固定部材700のまくらぎ下部固定部と上半固定部材800のまくらぎ上部固定部で挟持し、下半固定部材700はまくらぎ下部固定部の外側先端に左右1対に対称状に左下結合部710および右下結合部720を備え、上半固定部材800はまくらぎ上部固定部の外側先端に左右1対に対称状に左上結合部810および右上結合部820を備え、まくらぎ下部固定部はまくらぎの底面と台形傾斜面下部とを支持し、まくらぎ上部固定部はまくらぎの上面と台形傾斜面上部とを支持し、各緊締具を用いて各結合部、すなわち本実施例においては左下結合部710、右下結合部720、左上結合部810および右上結合部820を締め付ける点において、レール座屈および移動防止用保安装置1と同様の構造である。
既存の打ち込み型座屈防止装置は、垂直締めを採用する。本実施例においては、各結合部に着脱可能な結合片を備える。各結合片の緊締具接触面はまくらぎの台形傾斜面に対して垂直または略垂直とする。
すなわち、レール座屈および移動防止用保安装置2は、既存の装置に着脱可能な結合片を備えることによって、傾斜締めを可能とする。
また、座屈防止杭900は、下半固定部材700と上半固定部材800を通して、砕石に打ち込まれる。
すなわち、レール座屈および移動防止用保安装置2は、座屈防止杭900が砕石によって拘束され、横方向の抵抗力が生じることによって、まくらぎに固定されたレールの座屈および移動を防止する。
図9を用いて右下結合部720および右上結合部820の構造について説明する。左下結合部710および左上結合部810の構造の説明は省略するが、右下結合部720および右上結合部820の構造と同様である。
右下結合部720は着脱可能な右下結合片721を備える。また、右下結合部720には、緊締具挿入部722が設けられる。右下結合部720の先端面の一部および右下結合部720の底面の一部は開口する。緊締具挿入部722は、緊締具脱落回転防止金具500および右下結合片721を重ねて挿入可能な構造とする。具体的には、緊締具挿入部722の上部は、右下結合片721の上面の形状に沿う上面部723と、緊締具脱落回転防止金具500を保持する側面部724と、を備え、緊締具挿入部722の下部は、係止部725を備える。側面部724の間隔は、緊締具脱落回転防止金具500が緊締具脱落回転防止金具500自体の弾性によって保持されることが可能である幅とする。係止部725の間隔は、緊締具脱落回転防止金具500の第1円曲部530および第2円曲部560の外側幅より小さい。また、緊締具挿入部722の上面部723には、ボルト挿入孔726が設けられる。ボルト挿入孔726の形状は、長孔とする。ここで、右下結合片721の緊締具接触面はまくらぎの台形傾斜面に対して垂直または略垂直とする。また、右下結合片721には、ボルト挿入孔727が設けられる。
右上結合部820は着脱可能な右上結合片821を備える。また、右上結合部820には、ボルト挿入孔822が設けられる。ボルト挿入孔822の形状は、長孔とする。ここで、右上結合片821の緊締具接触面はまくらぎの台形傾斜面に対して垂直または略垂直とする。また、右上結合片821には、ボルト挿入孔823が設けられる。さらに、右上結合片821には、両側端に側壁824が設けられる。
緊締具脱落回転防止金具500は、第1円曲部530が側面部724に当たることによって回転が防止され、第1円曲部530または第2円曲部560が係止部725に引っ掛かるため下方への脱落が防止される。緊締具回転防止金具600は、側壁824の内側の面に当たることによって回転が防止される。緊締具脱落回転防止金具500および緊締具回転防止金具600の右ボルト21および右ナット22の装着ならびに回転および脱落の防止に関しては、第1の実施例と同様であるため省略する。
次に、レール座屈および移動防止用保安装置2のまくらぎSへの取り付け工程に関して引き続き図9を用いて説明する。ここでは、レール座屈および移動防止用保安装置2の右部に関して説明する。左部についても同様の手順で取り付ける。
第1の工程は、下半固定部材700をまくらぎSの下部に設置する。
第2の工程として、緊締具脱落回転防止金具500および右下結合片721を右下結合部720の緊締具挿入部722から挿入し、装着し、続いて右ボルト21を緊締具脱落回転防止金具500に下方から装着する。このとき、緊締具脱落回転防止金具500のボルト挿入孔580、右下結合片721のボルト挿入孔727、右下結合部720のボルト挿入孔726に右ボルト21が挿入される。
第3の工程として、上半固定部材800をまくらぎSの上部に載せ置く。このとき、右上結合部820のボルト挿入孔822に右ボルト21が挿入される。
第4の工程として、右上結合片821を右上結合部820に載せ置く。このとき、右上結合片821のボルト挿入孔823に右ボルト21が挿入される。
第5の工程として、緊締具回転防止金具600を右上結合片821に載せ置く。このとき、緊締具回転防止金具600のボルト挿入孔640に右ボルト21が挿入される。
第6の工程として、右ナット22を回転しながら緊締具回転防止金具600に取り付け、全体を締め付ける。
ここで、各緊締具は各緊締具の長手方向がまくらぎSの台形傾斜面に対して平行または略平行に締まるため、締め付け力が台形傾斜面に沿って集中する。したがって、本実施例は課題を解決するものである。
なお、本実施例においても、右ボルト21と右ナット22は置換可能である。置換する場合の緊締具脱落回転防止金具500および緊締具回転防止金具600の右ボルト21および右ナット22の装着ならびに回転および脱落の防止に関しては、第1の実施例と同様であるため省略する。まくらぎSへのレール座屈および移動防止用保安装置2の取り付けに際しては、第2の工程では、右ナット22を装着した緊締具脱落回転防止金具500を右下結合部720の緊締具挿入部722に挿入し、装着し、第6の工程において、上方から右ボルト21を右ナット22まで通し、全体を締め付けるという手順を採用することが可能である。
また、本実施例の特徴のひとつとして、各結合片を使用しないことで、垂直締めを行うことができる点が挙げられる。まくらぎSへのレール座屈および移動防止用保安装置2の取り付けに際しては、第2の工程および第4の工程において、各結合片を使用しない手順を採用することが可能である。
すなわち、レール座屈および移動防止用保安装置2は、垂直締めと傾斜締めのいずれを採用するかを選択することができる。いずれの締め付けを採用するかに関しては、現場の状況を勘案して決定されるべきであると考える。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の記載に限定されるものではない。例えば、緊締具の脱落および回転を防止する構造に関しては、緊締具自体に脱落および回転を防止する構造を備えることをはじめとして多様な形態が考えられ、第1の実施例に図示した形状の緊締具脱落回転防止金具500および緊締具回転防止金具600を用いることに限定されるものではない。緊締具脱落回転防止金具500を使用する必要が無ければ、緊締具挿入部の構造は簡略化することができる。連結および取り付けに関しては、レール座屈および移動防止用保安装置1を連結する必要が無ければ上半固定部材200の構造は簡略化することができる。また、レール座屈および移動防止用保安装置1のまくらぎへの取り付け例は一例にすぎず、まくらぎ1個当たりにおけるレール座屈および移動防止用保安装置1の取り付け個数は任意であり、各ふく進防止板および連結装置400を使用するか否かも任意である。これらの改変は、本発明の技術的範囲に含まれる。
1・2…レール座屈および移動防止用保安装置。
10…左緊締具、20…右緊締具、21…右ボルト、22…右ナット。
100…下半固定部材、110…左下結合部、120…右下結合部、121…補強部、122…緊締具挿入部、123…上面部、124…円曲部、125…テーパ部、126…切欠き、127…ボルト挿入部、130…座屈防止板、140…ふく進防止板挿入部、150…まくらぎ下部固定部。
200…上半固定部材、210…左上結合部、211…左上結合片受部、212…左上結合片、220…右上結合部、221…右上結合片受部、222…右上結合片、223…ボルト挿入孔、230…まくらぎ上部固定部、240…ボルト挿入部、250…被連結部。
310…片側ふく進防止板、311…切欠き、312…鍔、320…両側ふく進防止板、321…切欠き、322…鍔。
400…連結装置、410…ボルト挿入部、420…連結部。
500…緊締具脱落回転防止金具、510…上面部、520…両端部、530…第1円曲部、540…緊締具把持部、550…緊締具保持部、560…第2円曲部、570…緊締具側部支持部、580…ボルト挿入孔。
600…緊締具回転防止金具、610…底面部、620…円曲部、630…緊締具把持部、640…ボルト挿入孔。
700…下半固定部材、710…左下結合部、720…右下結合部、721…右下結合片、722…緊締具挿入部、723…上面部、724…側面部、725…係止部、726・727…ボルト挿入孔。
800…上半固定部材、810…左上結合部、820…右上結合部、821…右上結合片、822・823…ボルト挿入孔、824…側壁。
900…座屈防止杭。
S…まくらぎ。
本発明は、まくらぎの上面と底面を挟持する部材を緊締具によって締め付ける構造を備えたレールの座屈および移動を防止する装置に関するものである。
鉄道において鉄道車両の運行の安全性を確保するためには、レールの座屈および移動を防止することが重要である。一例として、まくらぎに固定されたレールの位置が移動することを防止することによって、レールの座屈を防止する装置がある(特許文献1参照)。このような装置をまくらぎに取り付ける際には、まくらぎの上面と底面を挟持する部材を左右の緊締具によって垂直に締め付けること、いわゆる垂直締めによって装置を固定することが一般的に行われている。
また、レールに関する装置では、鉄道車両の走行による振動および衝撃によって、緊締具が緩むことがある。そのため、ナットの回り止めを目的とする金具が開発されている。(特許文献2参照)。
特開2010−229642号公報 特許第5641511号明細書
以前は直方体である木まくらぎが主流であったが、近年は木まくらぎに代わり様々な材質のまくらぎが用いられており、これら各種の材質のまくらぎの横断面は台形であることが多い。従来の装置には、台形傾斜面を有するまくらぎが垂直締めによって締め付けられたときに、締め付け力が集中する方向が台形傾斜面に沿わないという問題があった。
また、レールの座屈を防止する上で、レールはまくらぎの長手方向だけでなく、軌道方向にも移動し得ることを考慮すべきである。レールの座屈を防止するための装置には、多方向の抵抗力が生じることによって、まくらぎに固定されたレールの移動を防止する構造を備えることが求められる。
そこで、本発明は、まくらぎの上面と底面を挟持する部材を緊締具によって締め付ける構造を備えるレールの座屈および移動を防止する装置において、まくらぎの横断面が台形であっても、締め付け力が台形傾斜面に沿って集中する装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、座屈防止板が砕石によって拘束され、まくらぎの長手方向の抵抗力が生じることによって、まくらぎに固定されたレールの座屈および移動を防止する装置において、ふく進防止板および連結装置を併用することによって、多方向の抵抗力が生じることを可能とし、多方向の抵抗力が生じることによって、まくらぎに固定されたレールが座屈および移動をより効果的に防止し、設置および保守管理の負担が軽い装置を提供することを目的とする。
本発明のレール座屈および移動防止用保安装置は、前記した目的を達成せんとするもので、請求項1の手段は、横断面が台形(正方形および長方形を除く)であるまくらぎの底面と台形傾斜面下部とをそれぞれ支持できるまくらぎ下部固定部およびまくらぎ下部固定部の外側先端に左右1対に対称状に設けられる下結合部を備える下半固定部材と、横断面が台形(正方形および長方形を除く)であるまくらぎの上面と台形傾斜面上部とをそれぞれ支持できるまくらぎ上部固定部およびまくらぎ上部固定部の外側先端に左右1対に対称状に設けられる上結合部を備える上半固定部材と、左方の前記上結合部および前記下結合部を締め付ける左緊締具ならびに右方の前記上結合部および前記下結合部を締め付ける右緊締具と、を備え、前記左緊締具および前記右緊締具は前記左緊締具および前記右緊締具の長手方向がまくらぎの台形傾斜面に対して平行に締まることを特徴とする。
請求項2の手段は、前記レール座屈および移動防止用保安装置は、前記下半固定部材は、ふく進防止板挿入部を備えることを特徴とする。
請求項の手段は、前記レール座屈および移動防止用保安装置は、前記レール座屈および移動防止用保安装置を連結する連結装置を備える。
請求項の手段は、前記レール座屈および移動防止用保安装置は、前記上結合部は、結合片受部と、着脱可能な結合片と、を備え、前記結合片受部および前記結合片は、鋸歯形の被連結部を備え、前記連結装置は、表裏両面に鋸歯形の連結部を備え、前記結合片受部と前記結合片によって挟持され、前記左緊締具および前記右緊締具によって締め付けられる。
請求項の手段は、前記レール座屈および移動防止用保安装置は、左方の前記上結合部および前記下結合部ならびに右方の前記上結合部および前記下結合部の一部または全ては、着脱可能な結合片を備える。
請求項6の手段は、前記レール座屈および移動防止用保安装置は、前記下結合部は、前記左緊締具および前記右緊締具の脱落および回転を防止する構造を設け、緊締具脱落回転防止金具を用い、前記上結合部は、前記左緊締具および前記右緊締具の回転を防止する構造を設け、緊締具回転防止金具を用いることを特徴とする。
本発明のレール座屈および移動防止用保安装置は、緊締具は緊締具の長手方向がまくらぎの台形傾斜面に対して平行に締まる、いわゆる傾斜締めによって、締め付け力がまくらぎの台形傾斜面に沿って集中する効果がある。本発明において、傾斜締めは、緊締具接触面、すなわち緊締具を締め付けたときにボルトの頭部およびナットが接触する面が、まくらぎの台形傾斜面に対して垂直とすることによって可能となる。傾斜締めは締め付け力を強化するため、振動および衝撃が大きい場所など、強力な締め付けが求められる場合に有効である。強力な締め付けによって、本発明のレール座屈および移動防止用保安装置の耐久力が増大し、耐久力が増大することによって、鉄道車両の運行の安全性の向上が図れる。
また、本発明のレール座屈および移動防止用保安装置は、座屈防止板およびふく進防止板が砕石によって拘束され、縦、横など多方向の抵抗力が生じることによって、レールの座屈および移動をより効果的に防止する。さらに、連結装置によってレール座屈および移動防止用保安装置が連結されることによって、鉄道車両による振動および衝撃を吸収するとともに、まくらぎの長手方向に限らず多方向の抵抗力が生じる。多方向の抵抗力が生じることによって、レール座屈および移動防止用保安装置が取り付けられたまくらぎの間隔を一定に保ち、まくらぎに固定されたレールの座屈および移動を防止する。
また、本発明のレール座屈および移動防止用保安装置は、連結装置の連結部および上半固定部材の被連結部の形状が鋸歯形であり、緊締具によって締め付けられたときに互いに噛み合うことによって、上半固定部材と連結装置が軌道方向にずれを生じることを防止する。
また、本発明のレール座屈および移動防止用保安装置は、既存の装置に着脱可能な結合片を備える。各結合片、すなわち着脱可能な結合片の緊締具接触面は、まくらぎの台形傾斜面に対して垂直とすることによって、傾斜締めを可能とする。
また、本発明のレール座屈および移動防止用保安装置は、緊締具脱落回転防止金具を各下結合部に用いることによって、各緊締具の回転による締め付け力の減少および脱落を防止し、鉄道車両による振動および衝撃に対するレール座屈および移動防止用保安装置の耐久力を維持する効果がある。さらには、保線作業員によるレール座屈および移動防止用保安装置の設置および保守管理の負担を軽減する効果がある。
実施例1におけるレール座屈および移動防止用保安装置の斜視図である。 垂直締めと傾斜締めの比較図である。 実施例1におけるふく進防止板の取り付け図であり、(a)は両側ふく進防止板を取り付けたレール座屈および移動防止用保安装置の正面図、(b)は両側ふく進防止板の正面図、(c)は両側ふく進防止板の底面図、(d)は片側ふく進防止板の正面図、(e)は片側ふく進防止板の底面図、(f)は片側ふく進防止板の背面図、(g)は片側ふく進防止板の背面から見た底面図、(h)は両側ふく進防止板を取り付けたレール座屈および移動防止用保安装置の右側面図である。 実施例1における連結装置を上半固定部材に装着した図であり、(a)は平面図、(b)は右上結合部の部分断面を含む正面図、(c)は右側面図である。 実施例1における緊締具脱落回転防止金具であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。 実施例1における右下結合部の緊締具挿入部に緊締具脱落回転防止金具および右ボルトを装着した図であり、(a)は右下結合部の部分断面を含む正面図、(b)はまくらぎ下部固定部の断面を含む底面図、(c)は右側面図である。 実施例1におけるレール座屈および移動防止用保安装置の取り付け工程に関する説明図である。 実施例1におけるレール座屈および移動防止用保安装置の設置例を表す俯瞰図である。 実施例2におけるレール座屈および移動防止用保安装置の取り付け工程に関する説明図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面とともに説明する。
なお、本発明において、緊締具とは1組のボルトおよびナットのことをいうが、ボルトまたはナットのいずれかを指していう場合もある。また、軌道方向のことを縦方向、まくらぎの長手方向のことを横方向という場合がある。さらに、レールおよびまくらぎが軌道方向に移動することをふく進という場合がある。さらに、台形とは正方形および長方形を含まないものとする。
図1は、レール座屈および移動防止用保安装置1の外観を表した斜視図である。
まず、レール座屈および移動防止用保安装置1の各部の構造について説明する。100は下半固定部材である。下半固定部材100は、左方の下結合部110と、右方の下結合部120と、座屈防止板130と、ふく進防止板挿入部140と、まくらぎ下部固定部150と、を備える。まくらぎ下部固定部150は、横断面が台形であるまくらぎの底面と台形傾斜面下部とをそれぞれ支持できる。下半固定部材100の下結合部は、まくらぎ下部固定部150の外側先端に左右1対に対称状に設けられる。以下、左方の下結合部110を左下結合部110、右方の下結合部120を右下結合部120という場合がある。
200は上半固定部材である。上半固定部材200は、左方の上結合部210と、右方の上結合部220と、まくらぎ上部固定部230と、を備える。まくらぎ上部固定部230は、まくらぎの上面と台形傾斜面上部とをそれぞれ支持できる。上半固定部材200の上結合部は、まくらぎ上部固定部230の外側先端に左右1対に対称状に設けられる。以下、左方の上結合部210を左上結合部210、右方の上結合部220を右上結合部220という場合がある。
本実施例においては、左上結合部210は左上結合片受部211および着脱可能な左上結合片212を備え、右上結合部220は右上結合片受部221および着脱可能な右上結合片222を備える。ここで、各上結合片受部、すなわち左上結合片受部211および右上結合片受部221は鋸歯形とし、各上結合片、すなわち左上結合片212および右上結合片222の底面もまた鋸歯形とする。左上結合片212の底面と左上結合片受部211は互いに噛み合い、右上結合片222の底面と右上結合片受部221もまた互いに噛み合う。
各下結合部、すなわち左下結合部110および右下結合部120は、まくらぎの台形傾斜面に対して垂直となる緊締具接触面を備える。なお、緊締具接触面に関しては、緊締具接触面と緊締具の間に、後述する緊締具脱落回転防止金具500および緊締具回転防止金具600などの座金が用いられることがある。各上結合部、すなわち左上結合部210および右上結合部220の各上結合片はまくらぎの台形傾斜面に対して垂直となる緊締具接触面を備える。各左結合部、すなわち左下結合部110と左上結合部210は、左緊締具10によって締め付けられる。同様に、各右結合部、すなわち右下結合部120と右上結合部220は、右緊締具20によって締め付けられる。
したがって、各結合部、すなわち左下結合部110、右下結合部120、左上結合部210および右上結合部220の緊締具接触面がまくらぎの台形傾斜面と垂直となる構造によって、各緊締具、すなわち左緊締具10および右緊締具20は、各緊締具の長手方向がまくらぎの台形傾斜面に対して平行に締まる。
すなわち、レール座屈および移動防止用保安装置1は、図2に示す傾斜締めとなり、締め付け力がまくらぎの台形傾斜面に沿って集中する効果がある。
レール座屈および移動防止用保安装置1は、座屈防止板130が砕石によって拘束され、横方向の抵抗力が生じることによって、まくらぎに固定されたレールの座屈および移動を防止する。横方向に限らず多方向の抵抗力を生じる手段を併用することによって、まくらぎに固定されたレールの座屈および移動をより効果的に防止することが可能となる。
多方向の抵抗力が生じるひとつの手段として、ふく進防止板を用いることが好ましい。本実施例においては、図3(b)から図3(g)に示す各ふく進防止板、すなわち片側ふく進防止板310と両側ふく進防止板320を用いる。各ふく進防止板は切欠きおよび鍔を備える。片側ふく進防止板310においては、切欠き311は一方の短辺から内側寄りの下部に、鍔312は切欠き311側の短辺上に設ける。両側ふく進防止板320においては、切欠き321は中央下部に、鍔322は切欠き321の一方の外側寄りに設ける。図3(a)および図3(h)は、両側ふく進防止板320をふく進防止板挿入部140に取り付けた状態を示している。両側ふく進防止板320は、切欠き321がふく進防止板挿入部140に嵌まることによって固定される。このとき、鍔322によって、両側ふく進防止板320がふく進防止板挿入部140から抜け落ちることが防止される。片側ふく進防止板310においても、抜け落ち防止および固定の仕組みに関しては同様である。いずれかのふく進防止板を取り付けたレール座屈および移動防止用保安装置1をまくらぎに設置した後は、ふく進防止板を含む下半固定部材100の大部分は砕石の中にある。
すなわち、ふく進防止板を取り付けたレール座屈および移動防止用保安装置1は、座屈防止板130およびふく進防止板が砕石によって拘束され、縦、横など多方向の抵抗力が生じることによって、レールの座屈および移動をより効果的に防止する。
多方向の抵抗力が生じる他の手段として、連結装置を用いることが好ましい。図4はレール座屈および移動防止用保安装置1の上半固定部材200に連結装置400を取り付けた図である。連結装置400の各部と上半固定部材200の各部との関連を、図4を用いて説明する。連結装置400は、ボルト挿入部410と、表裏両面に鋸歯形の連結部420と、を備える。ボルト挿入部410は連結装置400の両端に設けられる。ボルト挿入部410の形状はスリット状とする。上半固定部材200の上部および連結装置400の形状は、ともに上面が開いた略「コ」の字形であり、上半固定部材200の上部の底面の内側幅は、連結装置400の底面の外側幅より大きい。上半固定部材200は、ボルト挿入部240と、鋸歯形の被連結部250と、を備える。ボルト挿入部240は上半固定部材200の両端に設けられる。ボルト挿入部240の形状はスリット状とする。ここで、被連結部250は各上結合片の底面および各上結合片受部にあたる。ボルト挿入部240の位置ならびに各上結合片および各上結合片受部に関しては、図1も参照されたい。連結装置400は、各上結合片受部と各上結合片によって挟持され、各緊締具によって締め付けられる。
すなわち、連結装置400によって連結されたレール座屈および移動防止用保安装置1は、連結装置400の連結部420および上半固定部材200の被連結部250の形状が鋸歯形であり、各緊締具によって締め付けられたときに互いに噛み合うことによって、上半固定部材200および連結装置400が軌道方向にずれを生じることを防止する効果がある。さらには、レール座屈および移動防止用保安装置1は、連結装置400によってレール座屈および移動防止用保安装置1が連結されることによって、鉄道車両による振動および衝撃を吸収するとともに、横方向に限らず多方向の抵抗力が生じる。多方向の抵抗力が生じることによって、レール座屈および移動防止用保安装置1が取り付けられたまくらぎの間隔を一定に保ち、まくらぎに固定されたレールの座屈および移動を防止する効果がある。
締め付け力がまくらぎの台形傾斜面に沿って集中することのみならず、レール座屈および移動防止用保安装置1自体の強度もまた、鉄道車両による振動および衝撃に対するレール座屈および移動防止用保安装置1の耐久力を左右する重要な要素のひとつである。
レール座屈および移動防止用保安装置1自体の強度を高めるひとつの手段として、下半固定部材100、上半固定部材200、各ふく進防止板、連結装置400の材質は、強靱性に優れた球状黒鉛鋳鉄を用いることが好ましく、球状黒鉛鋳鉄と同等以上の性能を有する材質を用いることがより好ましい。
すなわち、レール座屈および移動防止用保安装置1は、各部の材質を強靱な球状黒鉛鋳鉄とすることによって、各部の破断の危険性を低減することができる。
レール座屈および移動防止用保安装置1を多数設置することとなれば、設置および保守管理の負担を軽減することが求められる。
レール座屈および移動防止用保安装置1の設置および保守管理の負担を軽減するひとつの手段として、各下結合部については各緊締具の脱落および回転を防止する構造を設けることが好ましい。本実施例においては、緊締具脱落回転防止金具500を用いる。緊締具脱落回転防止金具500の形状について図5を用いて説明する。緊締具脱落回転防止金具500は、全体に薄い板状の金属部品であり、平面状である上面部510と、上面部510の両端部520から延伸され略「C」字形に円く曲げられた第1円曲部530と、第1円曲部530の先端から上面部510に対して垂直方向に延伸された緊締具把持部540と、緊締具把持部540の先端から延伸され略「く」の字形に屈曲した緊締具保持部550と、緊締具把持部540の一方の側端から延伸され両端部520の外側を経由して第1円曲部530の先端付近で円く曲げられた第2円曲部560と、第2円曲部560の先端から延伸され略「L」字形に屈曲した緊締具側部支持部570と、を備える。緊締具脱落回転防止金具500にボルトを装着する場合は、緊締具把持部540の間隔は、ボルトの頭部の側面を弾性によって把持可能な幅とする。緊締具保持部550は、ボルトの頭部が緊締具保持部550を通過する間は開き、通過した後は弾性によって元に戻る。また、上面部510には、ボルト挿入孔580が設けられる。ここで、緊締具脱落回転防止金具500は、耐久性や弾性に優れたステンレス鋼を用いることが好ましく、ステンレス鋼と同等以上の性能を有する材質を用いることがより好ましい。
緊締具脱落回転防止金具500を装着する右下結合部120の構造について図6を用いて詳しく説明する。左下結合部110の構造の説明は省略するが、右下結合部120の構造と同様である。右下結合部120には、まくらぎ下部固定部150の台形傾斜面を支持する面の裏面および緊締具接触面を支持する補強部121が、まくらぎ下部固定部150の台形傾斜面を支持する面の裏面および緊締具接触面の側端に設けられる。まくらぎ下部固定部150の台形傾斜面を支持する面の裏面、緊締具接触面、補強部121に囲まれた間隙に緊締具挿入部122が設けられる。緊締具挿入部122は緊締具脱落回転防止金具500を挿入可能な構造とする。具体的には、緊締具挿入部122の上部には、緊締具脱落回転防止金具500の上面部510および第1円曲部530の形状に沿う上面部123および円曲部124が設けられ、緊締具挿入部122の下部には、下方に向かって広がるテーパ部125が設けられ、テーパ部125の一部である緊締具脱落回転防止金具500の第2円曲部560を収容する部分には、切欠き126が設けられる。また、緊締具挿入部122の上面部123には、ボルト挿入部127が設けられる。図6におけるボルト挿入部127の形状は、右下結合部120の先端面の一部が開口するスリット状であるが、長方形および2個の半円を組み合わせた形状、いわゆる長孔でもよい。
右下結合部120には右緊締具20、すなわち右ボルト21または右ナット22を用いる。右ナット22を用いる場合については後述する。図6においては、右ボルト21を装着した緊締具脱落回転防止金具500を右下結合部120の緊締具挿入部122に装着している。このとき、緊締具脱落回転防止金具500の第1円曲部530が緊締具挿入部122の円曲部124に嵌め込まれるため、緊締具脱落回転防止金具500は、回転が防止されるとともに、下方への脱落が防止される。また、右ボルト21は、右ボルト21の頭部の側面が緊締具把持部540の平面によって把持されるとともに、右ボルト21の頭部が緊締具保持部550の屈曲によって下方から保持されるため、回転および脱落が防止される。
すなわち、レール座屈および移動防止用保安装置1は、緊締具脱落回転防止金具500を各下結合部に用いることによって、各緊締具の回転による締め付け力の減少および脱落を防止し、鉄道車両による振動および衝撃に対するレール座屈および移動防止用保安装置1の耐久力を維持する効果がある。さらには、保線作業員によるレール座屈および移動防止用保安装置1の設置および保守管理の負担を軽減する効果がある。
レール座屈および移動防止用保安装置1の設置および保守管理の負担を軽減するひとつの手段として、各上結合部については各緊締具の回転を防止する構造を設けることが好ましい。本実施例においては、緊締具回転防止金具600を用いる。緊締具回転防止金具600の形状について図7を用いて説明する。緊締具回転防止金具600は、全体に薄い板状の金属部品であり、平面状である底面部610と、底面部610の両端から延伸され底面部610の中心方向に円く曲げられた円曲部620と、円曲部620の先端から外側に向かって円く曲げられた緊締具把持部630と、を備える。緊締具回転防止金具600にナットを装着する場合は、緊締具把持部630の間隔は、ナットの側面を弾性によって把持可能な幅とする。ナットを締めるときは円く曲げられた緊締具把持部630の摩擦抵抗が少ないことによって回転が可能であり、ナットが締まった後は弾性によって回転が防止される。また、底面部610の中央にはボルト挿入孔640が設けられる。ここで、緊締具回転防止金具600は、耐久性や弾性に優れたステンレス鋼を用いることが好ましく、ステンレス鋼と同等以上の性能を有する材質を用いることがより好ましい。
右上結合部220には右緊締具20を用いる。右ボルト21を用いる場合については後述する。図7においては、緊締具回転防止金具600を右上結合部220の右上結合片222に載せ置き、緊締具回転防止金具600に右ナット22を上方から装着する。右上結合片222には、ボルト挿入孔223が設けられる。ここで、緊締具回転防止金具600は、右上結合片受部221と右上結合片222によって挟持された連結装置400の内壁面に当たることによって、回転が防止される。なお、連結装置400を用いない場合は、緊締具回転防止金具600は、上半固定部材200の上部の内壁面に当たることによって、回転が防止される。また、右ナット22は、右ナット22の側面が緊締具把持部630によって把持されるため、回転が防止される。
すなわち、レール座屈および移動防止用保安装置1は、緊締具回転防止金具600を各上結合部に用いることによって、各緊締具の回転による締め付け力の減少を防止し、鉄道車両による振動および衝撃に対するレール座屈および移動防止用保安装置1の耐久力を維持する効果がある。さらには、保線作業員によるレール座屈および移動防止用保安装置1の設置および保守管理の負担を軽減する効果がある。
次に、レール座屈および移動防止用保安装置1のまくらぎSへの取り付け工程に関して引き続き図7を用いて説明する。ここでは、レール座屈および移動防止用保安装置1の右部に関して説明する。左部についても同様の手順で取り付ける。
第1の工程として、下半固定部材100をまくらぎSの下部に設置する。
第2の工程として、緊締具脱落回転防止金具500を右下結合部120の緊締具挿入部122に挿入し、装着し、続いて右ボルト21を緊締具脱落回転防止金具500に下方から装着する。ボルト挿入部127がスリット状である場合は、右ボルト21を装着した緊締具脱落回転防止金具500を右下結合部120の緊締具挿入部122に挿入し、装着することもできる。このとき、緊締具脱落回転防止金具500のボルト挿入孔580および右下結合部120のボルト挿入部127に右ボルト21が挿入される。
第3の工程として、上半固定部材200をまくらぎSの上部に載せ置く。このとき、上半固定部材200のボルト挿入部240に右ボルト21が挿入される。
第4の工程として、連結装置400を上半固定部材200に載せ置く。このとき、連結装置400のボルト挿入部410に右ボルト21が挿入される。
第5の工程として、右上結合片222を連結装置400に載せ置く。このとき、右上結合片222のボルト挿入孔223に右ボルト21が挿入される。
第6の工程として、緊締具回転防止金具600を右上結合片222に載せ置く。このとき、緊締具回転防止金具600のボルト挿入孔640に右ボルト21が挿入される。
第7の工程として、右ナット22を回転しながら緊締具回転防止金具600に取り付け、全体を締め付ける。
ここで、各緊締具は各緊締具の長手方向がまくらぎSの台形傾斜面に対して平行に締まるため、締め付け力が台形傾斜面に沿って集中する。したがって、本実施例は課題を解決するものである。
なお、本実施例においては、右ボルト21と右ナット22は置換可能である。置換する場合は、上面部510に対して水平方向から右ナット22を緊締具脱落回転防止金具500に装着することができる。このとき、緊締具側部支持部570は、右ナット22が緊締具側部支持部570を通過する間は開き、通過した後は弾性によって元に戻るため、右ナット22は、上面部510に対して水平方向への脱落が防止される。この場合は、緊締具把持部540の間隔は、右ナット22の側面を把持可能な幅とする。このとき、右ナット22は、右ナット22の側面が緊締具把持部540の平面によって把持されるとともに、右ナット22が緊締具保持部550の屈曲によって下方から保持されるため、回転および下方への脱落も防止される。緊締具回転防止金具600に右ボルト21を装着する場合は、緊締具把持部630の間隔は、右ボルト21の側面を弾性によって把持可能な幅とする。まくらぎSへのレール座屈および移動防止用保安装置1の取り付けに際しては、第2の工程では、右ナット22を装着した緊締具脱落回転防止金具500を右下結合部120の緊締具挿入部122に挿入し、装着し、第7の工程において、上方から右ボルト21を右ナット22まで通し、全体を締め付けるという手順を採用することが可能である。
図8は、レール座屈および移動防止用保安装置1の設置例である。図8では、まくらぎSの両端からわずかに内側に取り付けたレール座屈および移動防止用保安装置1については、あらかじめ片側ふく進防止板310を軌道の内側に向けて取り付ける。また、まくらぎSの中央部に取り付けたレール座屈および移動防止用保安装置1については、あらかじめ両側ふく進防止板320を取り付ける。さらに、まくらぎSの両端からわずかに内側に取り付けたレール座屈および移動防止用保安装置1は、前後のまくらぎSの両端からわずかに内側に取り付けたレール座屈および移動防止用保安装置1と、連結装置400によって連結される。
なお、各々のレール座屈および移動防止用保安装置1にいずれのふく進防止板を用いるかについては、軌道の状況、例えば鉄道車両による振動および衝撃の大小、地震の頻度などに応じて判断することができる。軌道の状況によっては、ふく進防止板は用いなくてもよい。
ここで、レール座屈および移動防止用保安装置1は、連結装置400を併用することによって、多方向の抵抗力が生じる。多方向の抵抗力が生じることによって、まくらぎに固定されたレールの座屈および移動がより効果的に防止される。したがって、本実施例は課題を解決するものである。
第2の実施例として、既存の打ち込み型座屈防止装置に本発明を適用する例を図9に示す。
図9に示すレール座屈および移動防止用保安装置2は、横断面が台形であるまくらぎSの上面と底面を、下半固定部材700のまくらぎ下部固定部と上半固定部材800のまくらぎ上部固定部で挟持し、下半固定部材700はまくらぎ下部固定部の外側先端に左右1対に対称状に左下結合部710および右下結合部720を備え、上半固定部材800はまくらぎ上部固定部の外側先端に左右1対に対称状に左上結合部810および右上結合部820を備え、まくらぎ下部固定部はまくらぎの底面と台形傾斜面下部とを支持し、まくらぎ上部固定部はまくらぎの上面と台形傾斜面上部とを支持し、各緊締具を用いて各結合部、すなわち本実施例においては左下結合部710、右下結合部720、左上結合部810および右上結合部820を締め付ける点において、レール座屈および移動防止用保安装置1と同様の構造である。
既存の打ち込み型座屈防止装置は、垂直締めを採用する。本実施例においては、各結合部に着脱可能な結合片を備える。各結合片の緊締具接触面はまくらぎの台形傾斜面に対して垂直とする。
すなわち、レール座屈および移動防止用保安装置2は、既存の装置に着脱可能な結合片を備えることによって、傾斜締めを可能とする。
また、座屈防止杭900は、下半固定部材700と上半固定部材800を通して、砕石に打ち込まれる。
すなわち、レール座屈および移動防止用保安装置2は、座屈防止杭900が砕石によって拘束され、横方向の抵抗力が生じることによって、まくらぎに固定されたレールの座屈および移動を防止する。
図9を用いて右下結合部720および右上結合部820の構造について説明する。左下結合部710および左上結合部810の構造の説明は省略するが、右下結合部720および右上結合部820の構造と同様である。
右下結合部720は着脱可能な右下結合片721を備える。また、右下結合部720には、緊締具挿入部722が設けられる。右下結合部720の先端面の一部および右下結合部720の底面の一部は開口する。緊締具挿入部722は、緊締具脱落回転防止金具500および右下結合片721を重ねて挿入可能な構造とする。具体的には、緊締具挿入部722の上部は、右下結合片721の上面の形状に沿う上面部723と、緊締具脱落回転防止金具500を保持する側面部724と、を備え、緊締具挿入部722の下部は、係止部725を備える。側面部724の間隔は、緊締具脱落回転防止金具500が緊締具脱落回転防止金具500自体の弾性によって保持されることが可能である幅とする。係止部725の間隔は、緊締具脱落回転防止金具500の第1円曲部530および第2円曲部560の外側幅より小さい。また、緊締具挿入部722の上面部723には、ボルト挿入孔726が設けられる。ボルト挿入孔726の形状は、長孔とする。ここで、右下結合片721の緊締具接触面はまくらぎの台形傾斜面に対して垂直とする。また、右下結合片721には、ボルト挿入孔727が設けられる。
右上結合部820は着脱可能な右上結合片821を備える。また、右上結合部820には、ボルト挿入孔822が設けられる。ボルト挿入孔822の形状は、長孔とする。ここで、右上結合片821の緊締具接触面はまくらぎの台形傾斜面に対して垂直とする。また、右上結合片821には、ボルト挿入孔823が設けられる。さらに、右上結合片821には、両側端に側壁824が設けられる。
緊締具脱落回転防止金具500は、第1円曲部530が側面部724に当たることによって回転が防止され、第1円曲部530または第2円曲部560が係止部725に引っ掛かるため下方への脱落が防止される。緊締具回転防止金具600は、側壁824の内側の面に当たることによって回転が防止される。緊締具脱落回転防止金具500および緊締具回転防止金具600の右ボルト21および右ナット22の装着ならびに回転および脱落の防止に関しては、第1の実施例と同様であるため省略する。
次に、レール座屈および移動防止用保安装置2のまくらぎSへの取り付け工程に関して引き続き図9を用いて説明する。ここでは、レール座屈および移動防止用保安装置2の右部に関して説明する。左部についても同様の手順で取り付ける。
第1の工程は、下半固定部材700をまくらぎSの下部に設置する。
第2の工程として、緊締具脱落回転防止金具500および右下結合片721を右下結合部720の緊締具挿入部722から挿入し、装着し、続いて右ボルト21を緊締具脱落回転防止金具500に下方から装着する。このとき、緊締具脱落回転防止金具500のボルト挿入孔580、右下結合片721のボルト挿入孔727、右下結合部720のボルト挿入孔726に右ボルト21が挿入される。
第3の工程として、上半固定部材800をまくらぎSの上部に載せ置く。このとき、右上結合部820のボルト挿入孔822に右ボルト21が挿入される。
第4の工程として、右上結合片821を右上結合部820に載せ置く。このとき、右上結合片821のボルト挿入孔823に右ボルト21が挿入される。
第5の工程として、緊締具回転防止金具600を右上結合片821に載せ置く。このとき、緊締具回転防止金具600のボルト挿入孔640に右ボルト21が挿入される。
第6の工程として、右ナット22を回転しながら緊締具回転防止金具600に取り付け、全体を締め付ける。
ここで、各緊締具は各緊締具の長手方向がまくらぎSの台形傾斜面に対して平行に締まるため、締め付け力が台形傾斜面に沿って集中する。したがって、本実施例は課題を解決するものである。
なお、本実施例においても、右ボルト21と右ナット22は置換可能である。置換する場合の緊締具脱落回転防止金具500および緊締具回転防止金具600の右ボルト21および右ナット22の装着ならびに回転および脱落の防止に関しては、第1の実施例と同様であるため省略する。まくらぎSへのレール座屈および移動防止用保安装置2の取り付けに際しては、第2の工程では、右ナット22を装着した緊締具脱落回転防止金具500を右下結合部720の緊締具挿入部722に挿入し、装着し、第6の工程において、上方から右ボルト21を右ナット22まで通し、全体を締め付けるという手順を採用することが可能である。
また、本実施例の特徴のひとつとして、各結合片を使用しないことで、垂直締めを行うことができる点が挙げられる。まくらぎSへのレール座屈および移動防止用保安装置2の取り付けに際しては、第2の工程および第4の工程において、各結合片を使用しない手順を採用することが可能である。
すなわち、レール座屈および移動防止用保安装置2は、垂直締めと傾斜締めのいずれを採用するかを選択することができる。いずれの締め付けを採用するかに関しては、現場の状況を勘案して決定されるべきであると考える。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の記載に限定されるものではない。例えば、緊締具の脱落および回転を防止する構造に関しては、緊締具自体に脱落および回転を防止する構造を備えることをはじめとして多様な形態が考えられ、第1の実施例に図示した形状の緊締具脱落回転防止金具500および緊締具回転防止金具600を用いることに限定されるものではない。緊締具脱落回転防止金具500を使用する必要が無ければ、緊締具挿入部の構造は簡略化することができる。連結および取り付けに関しては、レール座屈および移動防止用保安装置1を連結する必要が無ければ上半固定部材200の構造は簡略化することができる。また、レール座屈および移動防止用保安装置1のまくらぎへの取り付け例は一例にすぎず、まくらぎ1個当たりにおけるレール座屈および移動防止用保安装置1の取り付け個数は任意であり、各ふく進防止板および連結装置400を使用するか否かも任意である。これらの改変は、本発明の技術的範囲に含まれる。
1・2…レール座屈および移動防止用保安装置。
10…左緊締具、20…右緊締具、21…右ボルト、22…右ナット。
100…下半固定部材、110…左下結合部、120…右下結合部、121…補強部、122…緊締具挿入部、123…上面部、124…円曲部、125…テーパ部、126…切欠き、127…ボルト挿入部、130…座屈防止板、140…ふく進防止板挿入部、150…まくらぎ下部固定部。
200…上半固定部材、210…左上結合部、211…左上結合片受部、212…左上結合片、220…右上結合部、221…右上結合片受部、222…右上結合片、223…ボルト挿入孔、230…まくらぎ上部固定部、240…ボルト挿入部、250…被連結部。
310…片側ふく進防止板、311…切欠き、312…鍔、320…両側ふく進防止板、321…切欠き、322…鍔。
400…連結装置、410…ボルト挿入部、420…連結部。
500…緊締具脱落回転防止金具、510…上面部、520…両端部、530…第1円曲部、540…緊締具把持部、550…緊締具保持部、560…第2円曲部、570…緊締具側部支持部、580…ボルト挿入孔。
600…緊締具回転防止金具、610…底面部、620…円曲部、630…緊締具把持部、640…ボルト挿入孔。
700…下半固定部材、710…左下結合部、720…右下結合部、721…右下結合片、722…緊締具挿入部、723…上面部、724…側面部、725…係止部、726・727…ボルト挿入孔。
800…上半固定部材、810…左上結合部、820…右上結合部、821…右上結合片、822・823…ボルト挿入孔、824…側壁。
900…座屈防止杭。
S…まくらぎ。

Claims (4)

  1. 横断面が台形または略台形であるまくらぎの底面と台形傾斜面下部とをそれぞれ支持できるまくらぎ下部固定部およびまくらぎ下部固定部の外側先端に左右1対に対称状に設けられる下結合部を備える下半固定部材と、
    横断面が台形または略台形であるまくらぎの上面と台形傾斜面上部とをそれぞれ支持できるまくらぎ上部固定部およびまくらぎ上部固定部の外側先端に左右1対に対称状に設けられる上結合部を備える上半固定部材と、
    左方の前記上結合部および前記下結合部を締め付ける左緊締具ならびに右方の前記上結合部および前記下結合部を締め付ける右緊締具と、を備え、
    前記左緊締具および前記右緊締具は前記左緊締具および前記右緊締具の長手方向がまくらぎの台形傾斜面に対して平行または略平行に締まることを特徴とするレール座屈および移動防止用保安装置。
  2. 前記レール座屈および移動防止用保安装置を連結する連結装置を備える請求項1記載のレール座屈および移動防止用保安装置。
  3. 前記上結合部は、
    結合片受部と、
    着脱可能な結合片と、を備え、
    前記結合片受部および前記結合片は、
    略鋸歯形の被連結部を備え、
    前記連結装置は、
    表裏両面に略鋸歯形の連結部を備え、
    前記結合片受部と前記結合片によって挟持され、
    前記左緊締具および前記右緊締具によって締め付けられる請求項2記載のレール座屈および移動防止用保安装置。
  4. 左方の前記上結合部および前記下結合部ならびに右方の前記上結合部および前記下結合部の一部または全ては、着脱可能な結合片を備える請求項1から3いずれかに記載のレール座屈および移動防止用保安装置。
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