JP2017017962A - インバータの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータジェネレータ制御用のセンサの検出値とその実際の値とがずれる検出値異常が生じた場合であっても、車両を適切に退避走行させることができるインバータの制御装置を提供する。
【解決手段】電子制御装置であるINVECUは、検出値異常が生じているか否かを判定する。INVECUは、車両の走行中において検出値異常が生じていると判定されている期間に渡って、検出値異常が生じていると判定されたセンサの検出値に代えて、推定処理によって算出された推定値に基づいて、インバータを操作する。INVECUは、検出値異常が生じていると判定されている状態が閾値時間継続された場合、モータジェネレータの目標値を強制的に低下させることによりモータジェネレータの駆動を制限する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車載主機として回転電機のみを備える車両に適用され、前記回転電機に電気的に接続されたインバータの制御装置に関する。
この種の制御装置としては、下記特許文献1に見られるように、駆動輪のホイール内部又は駆動輪の近傍に配置された回転電機のみを車載主機とし、この回転電機により駆動輪を直接駆動する電気自動車に適用されるものが知られている。詳しくは、この制御装置は、車両の走行中において回転電機に故障が生じたと判定した場合、インバータの操作により、車両の停止が確認されるまで回転電機の制御を停止させる。そして、制御装置は、車両の停止が確認された後に回転電機の停止解除が要求されたと判定した場合、ブレーキによって車両の動作を阻止した状態で、回転電機の故障を再度判定する。
特開2012−191751号公報
ところで、車両には、回転電機のトルク制御に用いられるパラメータを検出対象とするセンサ等の検出部が備えられている。ここで、制御装置に入力される検出部の検出値と上記検出対象の実際の値とがずれる異常(以下「検出値異常」という。)が生じている状況下において、検出部の検出値に基づく回転電機のトルク制御を継続すると、回転電機の出力トルクが大きく変動し得る。このため、検出値異常が生じた場合に回転電機の駆動を停止させることも考えられる。
しかしながら、車載主機として回転電機のみを備える車両では、回転電機の駆動が停止されると、車両の駆動力がなくなる。このため、回転電機の駆動停止後、車両を適切に退避走行させることができなくなる懸念がある。
本発明は、上記検出値異常が生じた場合であっても、車両を適切に退避走行させることができるインバータの制御装置を提供することを主たる目的とする。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
本発明は、車載主機として回転電機(11)のみを備える車両(10)に適用され、前記車両には、前記回転電機の制御量の制御に用いられるパラメータを検出対象とする検出部(21,22,24,30b,25V,25W)が備えられ、前記回転電機の出力トルク又は前記出力トルクと正の相関を有するパラメータを前記制御量とし、前記制御量をその目標値に制御すべく、前記検出部の検出値に基づいて、前記回転電機に電気的に接続されたインバータ(12)を操作するインバータ操作部と、前記検出部の検出値と前記検出対象の実際の値とがずれる異常が生じているか否かを判定する異常判定部と、前記異常判定部によって前記異常が生じていないと判定されていた場合における前記検出部の検出値に基づいて、前記検出対象の推定値を算出する推定部と、前記車両の走行中において前記異常判定部によって前記異常が生じていると判定されている期間に渡って、前記異常が生じていると判定された前記検出部の検出値に代えて、前記推定部によって算出された前記検出対象の推定値に基づいて前記インバータを操作する代替操作部と、前記異常判定部によって前記異常が生じていると判定されている状態が閾値時間継続された場合、前記目標値を強制的に低下させることにより前記回転電機の駆動を制限する駆動制限部と、を備えることを特徴とする。
上記発明では、車両の走行中において、検出部の検出値と上記検出対象の実際の値とがずれる異常(以下「検出値異常」という。)が生じていると判定されている状態が閾値時間継続された場合、制御量の目標値を強制的に低下させることにより回転電機の駆動が制限される。このため、検出値異常が生じていると判定された場合に回転電機の駆動を即停止させる構成と比較して、車両を退避走行させるための動力源を確保することができる。
ここで、検出値異常が生じている状況下において、検出部の検出値に基づく制御量の制御が継続されると、回転電機の出力トルクが大きく変動し得る。出力トルクが大きく変動すると、車両に大きな振動が生じる。退避走行を行うべき状況下において、車両の振動が大きくなると、ドライバに不安感を与える懸念がある。そこで上記発明では、検出値異常が生じていないと判定されていた場合における検出部の検出値に基づいて、検出対象の推定値が算出される。そして、車両の走行中において検出値異常が生じていると判定されている期間に渡って、検出値異常が生じていると判定された検出部の検出値に代えて、推定部によって算出された検出対象の推定値に基づいて、制御量を目標値に制御すべくインバータが操作される。検出対象の推定値は、検出値異常が生じた検出部の検出値よりも検出対象の実際の値に近い。このため上記発明によれば、検出値異常が生じた検出部の検出値に基づいてインバータが操作される場合よりも、制御量を目標値に近づけることができる。これにより、回転電機の出力トルクの変動を低減することができ、退避走行を行うべき状況下において、ドライバに不安感を与えることを回避できる。
このように上記発明によれば、車両を退避走行させるための動力源を確保しつつ、退避走行を行うべき状況下において、ドライバに不安感を与えることを回避できる。これにより、車両を適切に退避走行させることができる。
第1実施形態にかかる車載システムの全体構成図。 トルク制御処理を示すブロック図。 フェールセーフ処理の手順を示すフローチャート。 電圧位相、モータトルク及びモータ回転速度の関係を示す図。 モータ回転速度とモータ最大トルクとの関係を示す図。 車速と車両感度との関係を示す図。 電気角の推定手法を説明するためのタイムチャート。 相電流の推定手法を説明するためのタイムチャート。 車速とトルク制限係数との関係を示す図。 仮異常判定から本異常判定に移行する場合のフェールセーフ処理の一例を示すタイムチャート。 仮異常判定から通常制御に移行する場合のフェールセーフ処理の一例を示すタイムチャート。 第2実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示すフローチャート。 その他の実施形態にかかるレゾルバの振幅変調信号の推移を示すタイムチャート。
(第1実施形態)
以下、本発明にかかる制御装置を、車載主機として回転電機のみを備える電気自動車に適用した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、本実施形態にかかる車両10は、1つのモータジェネレータ11、インバータ12、EVECU20、及びINVECU30を備えている。本実施形態では、モータジェネレータ11として、永久磁石同期機を用いており、より具体的には、突極機であるIPMSMを用いている。
車両10は、駆動輪13、従動輪14、電動パワーステアリング装置15、及びブレーキ装置16を備えている。駆動輪13には、デファレンシャルギア17を介して、モータジェネレータ11のロータ11aに連結された出力軸11bが機械的に接続されている。ここで本実施形態では、出力軸11bと駆動輪13との間を接続する動力伝達経路に、変速装置が備えられていない。なお本実施形態では、駆動輪13が前輪であり、従動輪14が後輪である。
電動パワーステアリング装置15は、操舵輪としての駆動輪13の操舵角を操作するハンドルと、操舵用電動機とを備えている。操舵用電動機は、ハンドルの操作力を補助する操舵力を発生する。
ブレーキ装置16は、ドライバのブレーキペダルの踏み込み動作を補助するマスターバックと、電動ポンプとを備え、駆動輪13及び従動輪14にブレーキ力を付与する。電動ポンプは、マスターバックにおけるブレーキ用の負圧を発生させる。
モータジェネレータ11のステータのU,V,W相巻線11U,11V,11Wには、インバータ12が電気的に接続されている。インバータ12は、上アームスイッチSup,Svp,Swpと下アームスイッチSun,Svn,Swnとの直列接続体を3組備えている。上アームスイッチ及び下アームスイッチの直列接続体には、直流電源としてのバッテリ18が接続されている。
U相上,下アームスイッチSup,Sunの接続点には、U相巻線11Uの第1端が接続されている。V相上,下アームスイッチSvp,Svnの接続点には、V相巻線11Vの第1端が接続されている。W相上,下アームスイッチSwp,Swnの接続点には、W相巻線11Wの第1端が接続されている。U,V,W相巻線11U,11V,11Wの第2端同士は、中性点で接続されている。ちなみに本実施形態では、各スイッチSup〜Swnとして、電圧制御形の半導体スイッチング素子を用いており、より具体的には、IGBTを用いている。そして、各スイッチSup,Svp,Swp,Sun,Svn,Swnには、各フリーホイールダイオードDup,Dvp,Dwp,Dun,Dvn,Dwnが逆並列に接続されている。
車両10は、電圧センサ21、温度センサ22、及び速度センサ23を備えている。電圧センサ21は、インバータ12に入力されるバッテリ18の電圧を検出する。温度センサ22は、インバータ12を構成するスイッチを温度検出対象とする。本実施形態では、各スイッチSup〜Swnのうちインバータ12の駆動時において最も温度が高くなると想定される1つのスイッチを温度検出対象としている。速度センサ23は、出力軸11bの回転速度と正の相関を有するパラメータを検出対象とする別検出部に相当する。本実施形態では、速度センサ23として、駆動輪13及び従動輪14の回転速度を検出する車輪速センサを用いる。車輪速センサは、例えば、ABS用に備えられている。
車両10は、さらに、回転角センサ24と、相電流センサとを備えている。回転角センサ24は、モータジェネレータ11の電気角を検出するためのセンサである。本実施形態では、回転角センサ24として、レゾルバを用いている。詳しくは、本実施形態にかかるレゾルバは、1次側コイル、及び第1,第2の2次側コイルを備える1相励磁2相出力型のものである。モータジェネレータ11のロータ11aには、1次側コイルが連結されている。1次側コイルは、INVECU30から出力された正弦波状の励磁信号REFによって励磁される。励磁信号REFによって1次側コイルに生じた磁束は、第1,第2の2次側コイルを鎖交する。この際、1次側コイルと第1,第2の2次側コイルとの相対的な配置関係がロータの回転角θm(具体的には、機械角)に応じて周期的に変化するため、第1,第2の2次側コイルを鎖交する磁束数は、周期的に変化する。本実施形態では、第1,第2の2次側コイルのそれぞれに生じる電圧の位相が互いに「π/2」だけずれるように第1,第2の2次側コイルと1次側コイルとが配置されている。これにより、第1,第2の2次側コイルのそれぞれの出力電圧は、レゾルバの極数を例えば1とすると、励磁信号REFを変調波sinθm、cosθmのそれぞれによって変調した被変調波となる。より具体的には、励磁信号REFの角速度をΩとし、時間をtとし、励磁信号REFを「sin(Ω×t)」とすると、被変調波はそれぞれ「sinθm×sin(Ω×t)」,「cosθm×sin(Ω×t)」となる。本実施形態では、以降、各2次側コイルの出力電圧を、第1振幅変調信号COS,第2振幅変調信号SINと記載することとする。
相電流センサは、モータジェネレータ11に流れる3相固定座標系における各相電流のうち、少なくとも2相の電流を検出する。本実施形態において、相電流センサは、モータジェネレータ11のV,W相に流れる電流を検出するV,W相電流センサ25V,25Wを含み、電流検出部に相当する。
EVECU20は、車両制御を統括する電子制御装置である。EVECU20は、ドライバによるアクセルペダルの踏み込み量に基づいて、モータジェネレータ11の目標トルクTrqを設定する目標値設定部を含む。EVECU20は、設定した目標トルクTrq、及び速度センサ23の検出値SPを、INVECU30に対して出力する。
INVECU30は、EVECU20よりも下位の電子制御装置であり、記憶部としてのメモリ31を備えている。INVECU30には、電圧センサ21、温度センサ22、回転角センサ24、V相電流センサ25V、及びW相電流センサ25Wの検出値が入力される。また、INVECU30には、EVECU20からの信号も入力される。なお本実施形態において、INVECU30がインバータ操作部を含む。
続いて、図2を用いて、本実施形態にかかるモータジェネレータ11のトルク制御について説明する。本実施形態では、モータジェネレータ11に流れる電流を指令電流に制御することにより、モータジェネレータ11の出力トルクを目標トルクTrqに制御する電流フィードバック制御を行う。
励磁生成部30aは、正弦波状の励磁信号REFを生成し、生成した励磁信号REFを回転角センサ24を構成する1次側コイルに対して出力する。また、励磁生成部30aは、周波数及び位相が励磁信号REFと同一の同期検波信号Sdを角度算出部30bに対して出力する。角度算出部30bは、励磁生成部30aから出力された同期検波信号Sdを用いて第1,第2振幅変調信号COS,SINに対して同期検波処理を施すことにより、電気角θrを算出する。なお本実施形態において、角度算出部30b及び回転角センサ24が回転角検出部に相当する。また本実施形態において、電気角は、0°〜360°の値を取り得る。
2相変換部30cは、V相電流センサ25Vによって検出されたV相電流IVと、W相電流センサ25Wによって検出されたW相電流IWと、角度算出部30bから出力された電気角θrとに基づいて、3相固定座標系におけるU,V,W相電流を、2相回転座標系(dq座標系)におけるd,q軸電流Idr,Iqrに変換する。速度算出部30dは、電気角θrに基づいて、モータジェネレータ11の電気角速度ωrを算出する。
温度係数設定部30eは、温度センサ22によって検出された温度(以下「素子温度TDr」という。)に基づいて、目標トルクTrqを補正するための温度係数Ktを可変設定する。温度係数設定部30eは、インバータ12を構成する各スイッチSup〜Swnを過熱から保護すべく、素子温度TDrが高い場合に目標トルクTrqを低下させるための処理部である。本実施形態において、温度係数設定部30eは、素子温度TDrが0よりも高い第1規定温度T1以下であると判定した場合、温度係数Ktを1に設定する。この場合、目標トルクTrqが制限されない。温度係数設定部30eは、素子温度TDrが第1規定温度T1よりも高くてかつ第2規定温度T2未満であると判定した場合、素子温度TDrが高いほど温度係数Ktを小さく設定する。温度係数設定部30eは、素子温度TDrが第2規定温度T2以上であると判定した場合、温度係数Ktを0に設定する。この場合、目標トルクTrqが0とされ、モータジェネレータ11の駆動が停止される。
温度乗算部30fは、EVECU20によって設定された目標トルクTrqに温度係数Ktを乗算して出力する。温度係数設定部30e及び温度乗算部30fは、素子温度TDrが第1規定温度T1以下であると判定した場合、目標トルクTrqをそのまま出力し、素子温度TDrが第1規定温度T1よりも高いと判定した場合、素子温度TDrが高いほど目標トルクTrqを低くして出力する温度補正部である。
フェールセーフ部30gは、トルク制限係数Kvに基づいて、EVECU20によって設定された目標トルクTrqを補正する。フェールセーフ部30gは、補正した目標トルク「(1−Kv)×Trq」を出力する。なお、フェールセーフ部30gが行う処理については、後に詳述する。
選択部30hは、温度乗算部30fの出力値「Kt×Trq」と、フェールセーフ部30gの出力値「(1−Kv)×Trq」とのうち、小さい方を目標補正トルクTtgtとして出力する。指令電流設定部30iは、選択部30hから出力された目標補正トルクTtgtに基づいて、d,q軸指令電流Id*,Iq*を設定する。
d軸偏差算出部30jは、指令電流設定部30iによって設定されたd軸指令電流Id*からd軸電流Idrを減算した値として、d軸電流偏差ΔIdを算出する。q軸偏差算出部30kは、指令電流設定部30iによって設定されたq軸指令電流Iq*からq軸電流Iqrを減算した値として、q軸電流偏差ΔIqを算出する。
d軸指令電圧算出部30lは、d軸電流偏差ΔIdに基づいて、d軸電流Idrをd軸指令電流Id*にフィードバック制御するための操作量として、d軸指令電圧Vd*を算出する。本実施形態では、下式(eq1)に示すように、d軸電流偏差ΔIdを入力とする比例積分制御によってd軸指令電圧Vd*を算出する。
Figure 2017017962
上式(eq1)において、Kpは比例ゲインを示し、Kiは積分ゲインを示す。
q軸指令電圧算出部30mは、q軸電流偏差ΔIqに基づいて、q軸電流Iqrをq軸指令電流Iq*にフィードバック制御するための操作量として、q軸指令電圧Vq*を算出する。本実施形態では、下式(eq2)に示すように、q軸電流偏差ΔIqを入力とする比例積分制御によってq軸指令電圧Vq*を算出する。
Figure 2017017962
なお本実施形態では、d軸指令電圧算出部30lにおけるフィードバックゲインKp,Kiと、q軸指令電圧算出部30mにおけるフィードバックゲインKp,Kiとを同一に設定している。
3相変換部30nは、d,q軸指令電圧Vd*,Vq*、電圧センサ21によって検出された電圧(以下「電源電圧VINV」という。)、及び電気角θrに基づいて、dq座標系におけるd,q軸指令電圧Vd*,Vq*を、3相固定座標系におけるU,V,W相指令電圧Vu*,Vv*,Vw*に変換する。本実施形態において、U,V,W相指令電圧Vu*,Vv*,Vw*は、電気角で位相が互いに120°ずつずれた正弦波状の波形となる。
操作部30pは、3相変換部30nから出力されたU,V,W相指令電圧Vu*,Vv*,Vw*に基づいて、各スイッチSup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnをオンオフするための各操作信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwnを生成する。操作部30pは、生成した各操作信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwnを各スイッチSup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnに対して出力する。ここで各操作信号gup〜gwnは、例えば、三角波信号等のキャリア信号と各相指令電圧Vu*,Vv*,Vw*との大小比較に基づいて生成すればよい。上アーム側の駆動信号gup,gvp,gwpと、対応する下アーム側の駆動信号gun,gvn,gwnとは、互いに相補的な信号となっている。このため、上アームスイッチSup、Svp,Swpと、対応する下アームスイッチSun,Svn,Swnとは、交互にオンとされる。
続いて、フェールセーフ部30gが行うフェールセーフ処理について説明する。フェールセーフ部30gは、検出値異常が生じた場合において、車両10を適切に退避走行させるために備えられている。本実施形態において、検出値異常には、角度検出値異常、電流検出値異常、温度検出値異常、及び電圧検出値異常が含まれる。
角度検出値異常は、角度算出部30bによって算出された電気角θrが実際の電気角からずれる異常のことである。本実施形態において、角度検出値異常には、回転角センサ24、角度算出部30b及び励磁生成部30aのうち少なくとも1つの異常が含まれる。また、角度検出値異常には、回転角センサ24及び角度算出部30bを電気的に接続してかつ第1振幅変調信号COSを伝達する信号線の断線異常と、回転角センサ24及び角度算出部30bを電気的に接続してかつ第2振幅変調信号SINを伝達する信号線の断線異常とが含まれる。さらに、角度検出値異常には、回転角センサ24及び励磁生成部30aを電気的に接続してかつ励磁信号REFを伝達する信号線の断線異常が含まれる。
電流検出値異常は、V相電流センサ25Vによって検出されたV相電流IVが実際のV相電流からずれる異常、及びW相電流センサ25Wによって検出されたW相電流IWが実際のW相電流からずれる異常である。本実施形態において、電流検出値異常には、V相電流センサ25V及びW相電流センサ25Wのうち少なくとも1つの異常が含まれる。また、電流検出値異常には、V相電流センサ25V及びINVECU30を電気的に接続してかつV相電流IVを伝達する信号線の断線異常と、W相電流センサ25W及びINVECU30を電気的に接続してかつW相電流IWを伝達する信号線の断線異常とが含まれる。
温度検出値異常は、素子温度TDrが実際のスイッチの温度からずれる異常である。本実施形態において、温度検出値異常には、温度センサ22の異常と、温度センサ22及びINVECU30を電気的に接続してかつ素子温度TDrを伝達する信号線の断線異常とが含まれる。
電圧検出値異常は、電圧センサ21によって検出された電源電圧VINVが実際の電源電圧からずれる異常である。本実施形態において、電圧検出値異常には、電圧センサ21の異常と、電圧センサ21及びINVECU30を電気的に接続してかつ電源電圧VINVを伝達する信号線の断線異常とが含まれる。
図3に、フェールセーフ処理の手順を示す。この処理は、フェールセーフ部30gによって繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、角度検出値異常、電流検出値異常、温度検出値異常、及び電圧検出値異常のうちいずれかの異常が生じているか否かを判定する。具体的には、いずれかの異常が規定時間継続して生じているか否かを判定する。ここで規定時間は、例えば数十msecに設定されている。なお本実施形態では、上記異常の判断手法は要部でないため、この判断手法の説明を省略する。また本実施形態において、本ステップの処理が異常判定部に相当する。
ステップS10において、いずれかの異常が生じていると判定した場合には、ステップS11に進む。ステップS11では、仮異常判定し、仮異常フラグFaを0から1に切り替える。そして、センサ検出値の推定処理を行う。この処理は、ステップS10において判定された異常に対応するセンサの検出値を推定する推定部に相当する。推定処理は、異常判定がされている状況下において車両10を退避走行させる場合、ドライバに不安感を与えることを回避するための処理である。以下、推定処理について説明する。
車両10を退避走行させる状況下において、車速が低いほど、車両10に生じる振動が大きくなる。本実施形態において、振動が大きくなる要因には、モータジェネレータ11にかかわる要因が含まれる。以下、この要因について説明する。
図4に、インバータ12の出力電圧ベクトルの位相である電圧位相と、モータジェネレータ11の出力トルクとの関係を示す。ここで、出力電圧ベクトルは、d軸電圧及びq軸電圧によって規定され、電圧位相は、例えば、dq座標系のd軸の正方向と出力電圧ベクトルとのなす角度のことである。本実施形態において、電圧位相は、dq座標系において、d軸を基準として反時計回りの方向が正方向として定義されている。
図4に示すように、モータジェネレータ11の出力トルクの最大値は、モータジェネレータ11の回転速度Nmが低いほど大きくなる。これは、図5に示すように、回転速度Nmが高いほど、モータジェネレータ11の出力トルクの最大値が小さくなるためである。ただし、図4に示すように、出力トルクが最大値となる電圧位相は、回転速度Nmにかかわらず大きく変化しない。このため、電圧位相の変化に対する出力トルクの変化量は、回転速度Nmが低いほど大きくなる。
したがって、角度検出値異常が生じる場合において、電気角θrと実際の電気角とのずれが出力トルクに及ぼす影響は、回転速度Nmが低いほど大きくなる。出力トルクに及ぼす影響が大きくなると、d,q軸電流偏差ΔId,ΔIqの変動が大きくなり、その結果出力トルクの変動が大きくなる。また、電流検出値異常が生じる場合にも、d,q軸電流偏差ΔId,ΔIqの変動が大きくなることにより、出力トルクの変動が大きくなる。出力トルクの変動が大きくなると、車両10の振動が大きくなり、ドライバに不安感を与える。
なお、温度検出値異常が生じると、例えば素子温度TDrが第1規定温度T1と第2規定温度T2との間で変動することにより、温度係数Ktが変動する。その結果、温度乗算部30fの出力値が大きく変動する。この場合にも、目標補正トルクTtgtが大きく変動し、車両10の振動が大きくなる。また、電圧検出値異常が生じる場合、3相変換部30nにおける指令電圧Vu*,Vv*,Vw*の算出精度が低下する。指令電圧の算出精度の低下も、多少なりとも出力トルクの変動要因となり得る。
ちなみに、車速が低いほど、車両10に生じる振動が大きくなる要因には、車両10にかかわる要因も含まれる。図6に、モータジェネレータ11の出力トルクを同一にすることにより車両10の駆動力を同一にした状態における車速と車両感度との関係を示す。ここで車両感度とは、例えば、路面から車輪を介して車体に入力される力に対する車両10の加速度のことである。上記加速度は、車両10の上下方向、左右方向及び前後方向のそれぞれの加速度のうち少なくとも1つを含む。図示されるように、車両10は、車速が低いほど、車両感度が高くなる特性を有している。このため、車速が低いほど、車両10に生じる振動が大きくなる。退避走行が行われる場合、車速が低くされる。このため、退避走行が行われる場合、車両10に生じる振動が大きくなり、ドライバに不安感を与える。
次に、センサ検出値の具体的な推定手法について説明する。
まず、図7を用いて、ステップS10において角度検出値異常が生じていると判定された場合について説明する。図7は、電気角速度が一定の場合における電気角の推移を示すタイムチャートである。図7では、角度算出部30bによって算出された電気角θrを実線にて示し、推定処理によって推定された電気角(以下「角度推定値θe」という。)を一点鎖線にて示している。
図7では、時刻t1において角度検出値異常が生じていると判定される。フェールセーフ部30gは、角度検出値異常が生じていると判定された後において、角度推定値θeを下式(eq3)に基づいて算出する。
Figure 2017017962
上式(eq3)において、θ0は、ステップS10において異常判定される直前における電気角θrである初期角を示す。フェールセーフ部30gは、異常判定される前において電気角θrをメモリ31に都度記憶することにより、初期角θ0をメモリ31に記憶している。ここで直前の電気角θrとは、例えば、異常判定された制御周期よりも1制御周期前の電気角θr、又は異常判定された制御周期よりも数制御周期前の電気角θrのことである。上式(eq3)において、ωsは、速度センサ23の検出値SPに基づいて算出した電気角速度である推定用角速度を示し、trは、ステップS10において異常判定され始めてからの経過時間を示す。角度推定値θeは、経過時間trの関数となる。
フェールセーフ部30gは、角度検出値異常が生じていると判定されている期間に渡って、角度算出部30bに角度推定値θeを出力する。角度算出部30bは、角度検出値異常が生じていると判定されている期間に渡って、電気角θrに代えて、角度推定値θeを2相変換部30c、速度算出部30d、3相変換部30n及びフェールセーフ部30gに出力する。2相変換部30c、速度算出部30d、3相変換部30n及びフェールセーフ部30gは、電気角θrに代えて、角度推定値θeを各種処理に用いる。
続いて、図8を用いて、ステップS10において電流検出値異常が生じていると判定された場合について説明する。図8では、V相電流IVが実際のV相電流からずれる異常を例にして説明する。図8は、電気角速度が一定の場合におけるV相電流及び電気角θrの推移を示す。図8では、V相電流センサ25Vによって検出されたV相電流IVを実線にて示し、推定処理によって推定された相電流(以下「電流推定値Ie」という。)を一点鎖線にて示している。なお図8では、便宜上、V相電流のゼロクロスタイミングと電気角θrが0となるタイミングとを一致させている。
フェールセーフ部30gは、電流検出値異常が生じていないと判定されている状況下、時刻t1〜t2で示す1電気角周期における正弦波状のV,W相電流IV,IWの推移を電気角θrと関係付けてメモリ31に記憶する。本実施形態において、フェールセーフ部30gは、正弦波状のV,W相電流IV,IWの振幅を1とするように、相電流の振幅Iaで規格化したV,W相電流IV,IWの推移「sin(θr)」を電気角θrと関係付けてメモリ31に記憶する。ここで相電流の振幅Iaは、指令電流設定部30iによって設定されたd,q軸指令電流Id*,Iq*と、電気角θrとに基づいて算出すればよい。
図8では、時刻t3において電流検出値異常が生じていると判定される。フェールセーフ部30gは、電流検出値異常が生じていると判定されている場合、下式(eq4)に示すように、現在のd,q軸指令電流Id*,Iq*及び電気角θrに基づいて算出した相電流の振幅Ia、メモリ31に記憶されている規格化された相電流の推移、及び電気角θrに基づいて、電流推定値Ieを算出する。
Figure 2017017962
なお、電流検出値異常が生じていると判定され始めてからの経過時間をtsとすると、下式(eq5)に示すように、電流推定値Ieを経過時間tsの関数として算出することもできる。
Figure 2017017962
フェールセーフ部30gは、電流検出値異常が生じていると判定されている期間に渡って、2相変換部30cに電流推定値Ieを出力する。2相変換部30cは、電流検出値異常が生じていると判定されている期間に渡って、V,W相電流IV,IWのうち電流検出値異常が生じていると判定されていない相の電流検出値、電流検出値異常が生じていると判定されている相の電流推定値Ie、及び電気角θrに基づいて、d,q軸電流Idr、Iqrを算出する。
ちなみに、電流検出値異常が生じていると判定されている期間においては、電流検出値異常が生じていると判定される前に記憶された相電流と電気角θrとの位相関係がずれないようにするとの条件を課して、インバータ12操作用の操作信号gup〜gwnを生成することが望ましい。
続いて、ステップS10において温度検出値異常が生じていると判定された場合について説明する。フェールセーフ部30gは、異常判定される前において素子温度TDrをメモリ31に都度記憶している。本実施形態において、フェールセーフ部30gは、ステップS10において温度検出値異常が生じていると判定される直前において記憶された素子温度TDrを、温度検出値異常が生じていると判定された後において温度推定値TDeとして算出する。フェールセーフ部30gは、温度検出値異常が生じていると判定されている期間に渡って、温度係数設定部30eに温度推定値TDeを出力する。温度係数設定部30eは、温度検出値異常が生じていると判定されている期間に渡って、素子温度TDrに代えて、温度推定値TDeを温度係数Ktの設定に用いる。
続いて、ステップS10において電圧検出値異常が生じていると判定された場合について説明する。フェールセーフ部30gは、異常判定される前において電源電圧VINVをメモリ31に都度記憶している。本実施形態において、フェールセーフ部30gは、ステップS10において電圧検出値異常が生じていると判定される直前において記憶された電源電圧VINVを、電圧検出値異常が生じていると判定された後において電圧推定値Veとして算出する。フェールセーフ部30gは、電圧検出値異常が生じていると判定されている期間に渡って、3相変換部30nに電圧推定値Veを出力する。3相変換部30nは、電圧検出値異常が生じていると判定されている期間に渡って、電源電圧VINVに代えて、電圧推定値Veを指令電圧の算出に用いる。
先の図3の説明に戻り、続くステップS12では、速度センサ23の検出値SPに基づいて算出した車速Vsが低いほど、トルク制限係数Kvを大きく設定する。トルク制限係数Kvは、目標トルクTrqを補正するための係数である。トルク制限係数Kvの設定処理は、トルク低下部に相当し、検出値異常が生じていると判定がされている状況下において車両10を退避走行させる場合、ドライバに不安感を与えることを回避するための処理である。
本実施形態では、図9に示すように、車速Vsが0の場合、トルク制限係数Kvを1に設定し、車速Vsが0よりも高い第1車速(例えば10km/h)の場合、トルク制限係数Kvを1よりも小さい第1係数(例えば0.9)に設定する。また、車速Vsが第1車速よりも高い第2車速(例えば30km/h)の場合、トルク制限係数Kvを第1係数よりも小さい第2係数(例えば0.6)に設定し、車速Vsが第2車速よりも高い第3車速(例えば80km/h)の場合、トルク制限係数Kvを第2係数よりも小さい第3係数(例えば0.2)に設定する。車速Vsが第3車速以下であってかつ、車速Vsが0、第1車速及び第2車速以外の値となる場合、直線補間にてトルク制限係数Kvを設定する。そして、設定したトルク制限係数Kvを「(1−Kv)×Trq」に入力することにより、目標トルクTrqを強制的に低下させる。なお本実施形態では、車速Vsが第3速度よりも高い場合、トルク制限係数Kvを0に設定する。この場合、フェールセーフ部30gにおいて、目標トルクTrqは制限されない。
ちなみに、角度検出値異常が生じていない場合、トルク制限係数Kvの設定に用いる車速Vsを、速度算出部30dによって算出された電気角速度ωrに基づいて算出してもよい。
続くステップS13では、ステップS10で検出値異常が生じていると判定され始めてから閾値時間TBが経過したか否かを判定する。なお、閾値時間TBは、例えば数百msecに設定されている。
ステップS13において、ステップS10で検出値異常が生じていると判定され始めてから閾値時間TBが経過する前に、検出値異常が生じていない旨の判定に切り替わったと判定した場合には、ステップS14に進む。ここで、ステップS13において否定判定される状況は、一時的な検出値異常が生じる状況である。一時的な検出値異常には、例えば、電気角θr、V相電流IV、W相電流IW、素子温度TDr及び電源電圧VINVのいずれかに一時的にノイズが重畳する異常と、INVECU30に供給される電力が一時的に中断されるいわゆる瞬断とが含まれる。
ステップS14では、仮異常判定を解除し、仮異常フラグFaを1から0に切り替える。そして、現在のトルク制限係数Kvを0まで徐々に低下させる徐変処理を行う。本実施形態において、徐変処理が解除部に相当する。徐変処理により、フェールセーフ部30gの出力値「(1−Kv)×Trq」は、温度係数設定部30e及び温度乗算部30fによって過熱保護が行われていない場合、EVECU20によって設定された目標トルクTrqまで徐々に増加する。またステップS14では、ステップS11の推定処理で算出された推定値に代えて、センサ検出値を用いる通常のトルク制御に切り替える切替処理を行う。
ステップS13において、ステップS10で検出値異常が生じていると判定され始めてから閾値時間TBが経過したと判定した場合には、ステップS15に進み、本異常判定し、本異常フラグFbを0から1に切り替える。そして、トルク制限係数Kvを0に設定することにより、モータジェネレータ11の駆動を停止させる。なお本実施形態では、ステップS15において、検出値異常が生じている旨をドライバに通知する処理も行う。また本実施形態において、トルク制限係数Kvを0に設定する処理が駆動制限部に相当する。
続いて図10及び図11に示すタイムチャートを用いて、フェールセーフ処理について説明する。ここで、図10(a),図11(a)は検出値異常の有無の推移を示し、図10(b),図11(b)は仮異常フラグFaの値の推移を示し、図10(c),図11(c)は本異常フラグFbの値の推移を示す。図10(d),図11(d)は推定処理の実行の有無の推移を示し、図10(e),図11(e)はトルク制限係数Kvを百分率で表示した値の推移を示し、図10(f),図11(f)は車速Vsの推移を示す。図10(g),図11(g)はq軸電流Iqの推移を示し、図10(h),図11(h)は電動パワーステアリング装置15によって補助される操舵力の推移を示し、図10(i),図11(i)はブレーキ装置16が車輪に付与するブレーキ力の推移を示す。
まず、図10を用いて説明する。図10は、30km/h付近で車両10を走行させている状態から退避走行に移行する場合のフェールセーフ処理を示す。
検出値異常が生じることにより、図10(g)に示すように、q軸電流Iqの変動が大きくなる。時刻t1において、検出値異常が生じていると判定される。このため、その後時刻t2において、仮異常フラグFaの値が0から1に切り替えられる。これにより、推定処理が開始されるとともに、車速Vsに基づいてトルク制限係数Kvが設定される。推定処理によって推定された推定値に基づいて、トルク制御が行われる、その結果、目標補正トルクTtgtと実際の出力トルクとのずれが低減され、出力トルクの変動が低減される。これにより、車両10の振動が低減される。
また、トルク制限係数Kvが設定されることにより、目標トルクTrqに対してモータジェネレータ11の出力トルクが強制的に低下させられる。その結果、出力トルクのピークを低減させることができ、車両の振動が低減される。なお図10では、便宜上、時刻t2〜t3の期間において、トルク制限係数Kvを車速Vsに依存しない一定値として示している。
時刻t1から閾値時間TBが経過するまで継続して検出値異常が生じていると判定されることにより、時刻t3において本異常フラグFbの値が0から1に切り替えられる。このため、トルク制限係数Kvが0に設定され、目標補正トルクTtgtが0とされる。これにより、モータジェネレータ11の駆動が停止される。ここでは、モータジェネレータ11の駆動が停止される直前まで出力トルクが制限されていることにより、トルク制限係数Kvが0に設定される直前におけるフェールセーフ部30gの出力値「(1−Kv)×Trq」と0との差を小さくできる。その結果、モータジェネレータ11の駆動が停止されることに伴って生じるショックが低減される。
ちなみに本実施形態では、モータジェネレータ11の駆動が停止された後も、電動パワーステアリング装置15及びブレーキ装置16に対する通電が継続されている。このため、時刻t3以降の退避走行時において、電動パワーステアリング装置15によりハンドル操作がアシストされ、ブレーキ装置16によりブレーキ操作がアシストされる。その結果、ドライバに退避走行を安全に行わせることができる。
続いて、図11を用いて説明する。図11は、80km/h付近で車両10を高速走行させている場合のフェールセーフ処理を示す。
時刻t1において検出値異常が生じていると判定される。その後時刻t2において、仮異常フラグFaの値が0から1に切り替えられる。これにより、推定処理によって算出された推定値を用いたトルク制御が開始されるとともに、車速Vsに基づいてトルク制限係数Kvが設定される。ここで時刻t1において生じた検出値異常は、一時的な検出値異常である。このため、時刻t1から閾値時間TBが経過する前の時刻t3において、一時的な検出値異常が解消し、検出値異常が生じていない旨の判定に切り替えられる。これにより、仮異常フラグFaの値が1から0に切り替えられる。仮異常フラグFaの値が切り替えられることにより、徐変処理が開始されるとともに、推定処理が停止される。推定処理が停止されることにより、推定処理によって算出された推定値からセンサの検出値を用いたトルク制御に切り替えられる。また、徐変処理により、ドライバの意図しない車両の加速であるいわゆるオーバーランの発生が抑制される。その後、トルク制限係数Kvが0になることにより、車両制御が通常制御に移行される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
車両10の走行中において、検出値異常が生じていると判定されている状態が閾値時間TB継続された場合、トルク制限係数Kvを0とすることにより、モータジェネレータ11の駆動を停止させた。このため、砂漠地帯や極寒地帯等、過酷な環境下を車両10が走行中に検出値異常が生じた場合であっても、車両10を退避走行させるための動力源を確保することができる。
また、車両10の走行中において検出値異常が生じていると判定されている期間に渡って、検出値異常が生じたと判定されたセンサの検出値に代えて、推定処理によって算出された推定値に基づいてトルク制御を行った。このため、モータジェネレータ11の出力トルクを目標補正トルクTtgtに近づけることができ、モータジェネレータ11の出力トルクの変動を低減できる。これにより、車両10の振動を低減することができ、退避走行を行うべき状況下において、ドライバに不安感を与えることを回避できる。したがって、車両10を適切に退避走行させることができる。
検出値異常が生じていると判定され始めてから閾値時間TB経過する前に、検出値異常が生じていないとの判定に切り替わった場合、推定処理によって算出された推定値に代えて、センサの検出値に基づく通常のトルク制御を行った。検出値異常には、瞬断などの一時的な異常もある。このため、フェールセーフ部30gによって検出値異常が生じたと一旦判定されたとしても、その後検出値異常が生じていない状態に戻ることもある。このため本実施形態によれば、一時的な検出値異常の場合には、通常のトルク制御に切り替えることができ、推定値を用いたトルク制御が継続されることを回避できる。また本実施形態によれば、一時的な検出値異常に対してモータジェネレータ11の駆動が停止され、車両10が停止することを回避できる。これにより、車両10の走行を継続させることができる。
上記初期角θ0、推定用角速度ωs及び経過時間trに基づいて、角度推定値θeを算出した。これにより、角度検出値異常が生じた後においても、角度推定値θeを用いてトルク制御を継続することができる。また、角度推定値θeの算出に推定用角速度ωsを用いることにより、角度検出値異常が生じた後の実際の電気角速度が異常発生前の電気角速度から大きくずれた場合であっても、角度推定値θeの算出精度の低下を抑制することができる。
相電流の振幅Iaで規格化されてかつ電気角θrと関係付けられたV,W相電流IV,IWの推移と、相電流の振幅Iaとに基づいて、電流推定値Ieを算出した。これにより、電流検出値異常が生じた後においても、電流推定値Ieを用いてトルク制御を継続することができる。
車両10の走行中において検出値異常が生じていると判定されている期間に渡って、目標補正トルクTtgtを0よりも大きな値にすることを条件として、目標補正トルクTtgtを強制的に低下させた。このため、退避走行を行うべき状況下において、車両10の振動を低減でき、ドライバに不安感を与えることを回避できる。したがって、車両10を適切に退避走行させることができる。
車速Vsが低いほど、トルク制限係数Kvを大きく設定した。このため、退避走行中の車両10の振動を的確に抑制でき、車両10を適切に退避走行させることができる。
検出値異常が生じていると判定され始めてから閾値時間TBが経過するまでの期間に渡って継続して目標トルクTrqを強制的に低下させた。このため、モータジェネレータ11の駆動が停止される直前の出力トルクと0との差を小さくできる。これにより、モータジェネレータ11の駆動が停止されることに伴い生じるショックを低減することができる。ここでは、車速Vsが低いほど、トルク制限係数Kvを大きく設定していることが、モータジェネレータ11の駆動が停止されることに伴い生じるショックの低減効果を大きくしている。
検出値異常が生じていると判定され始めてから閾値時間TBが経過する前に、検出値異常が生じていないとの判定に切り替わった場合、強制的に低下させたモータジェネレータ11の実際の出力トルクを、出力トルクが目標トルクTrqに制御されている場合の出力トルクまで徐々に増加させるように、実際の出力トルクの低下を解除した。具体的には、トルク制限係数Kvを0まで徐々に低下させた。このため、モータジェネレータ11の出力トルクの強制的な低下が解除される直前の出力トルクを徐々に目標トルクTrqに近づけることができる。これにより、出力トルクの強制的な低下が解除されることに伴いショックが生じることを回避でき、オーバーランの発生を抑制することができる。
モータジェネレータ11の出力軸11bと駆動輪13との間を接続する動力伝達経路に変速装置が備えられない構成とした。動力伝達経路に変速装置が備えられる構成では、変速装置がモータジェネレータ11のトルク変動を吸収する。これは、変速装置を構成する部材の慣性、及び変速装置を構成する部材同士の滑りなどがあるためである。したがって、本実施形態にかかる車両10では、検出値異常が生じた場合にモータジェネレータ11で発生する出力トルクの変動が駆動輪13まで伝わりやすく、車両10の振動を大きくしやすい。このため本実施形態では、検出値異常が生じた場合に推定値を用いてトルク制御を行うメリットが大きい。
INVECU30にフェールセーフ処理を行わせた。このため、EVECU20にフェールセーフ処理を行わせる構成と比較して、検出値異常が生じた場合に推定値を用いたトルク制御を迅速に行うことができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、本異常判定された場合、モータジェネレータ11の駆動を停止させることなく、モータジェネレータ11の駆動を継続させる。
図12に、本実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す。この処理は、フェールセーフ部30gによって繰り返し実行される。なお図12において、先の図3に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付している。
この一連の処理では、ステップS13において肯定判定した場合、ステップS16に進む。ステップS16では、本異常フラグFbを0から1に切り替える。そして、目標トルクTrqを補正するためのトルク制限係数Kvを0よりも大きくてかつ1よりも小さい値に設定する。この設定は、目標補正トルクTtgtと実際の出力トルクとの差を小さくすることにより、出力トルクの変動を低減するためになされる。ステップS16の処理により、出力トルクを制限しつつ、モータジェネレータ11の駆動を継続させる。
以上説明した本実施形態によれば、退避走行可能な時間を長くできる。このため、検出値異常が生じた地点から退避走行させる目的地までの距離が長い場合であっても、目的地まで車両10を退避走行させることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記各実施形態では、推定処理及びトルク制限係数Kvの設定処理をINVECU30が行ったがこれに限らず、EVECU20が行ってもよい。この場合、INVECU30からEVECU20に対して、検出値異常についての情報と、各検出値θr,IV,IW,VINV,TDrとを伝達すればよい。
・上記第1実施形態において、図3のステップS14の徐変処理を省略してもよい。また、図3のステップS12の処理を省略してもよい。
・上記第1実施形態において、角度検出値異常、電流検出値異常、温度検出値異常、及び電圧検出値異常の中から選択した1〜3つの異常を検出値異常に含めてもよい。
・上記第1実施形態では、角度推定値θeの算出に用いる推定用角速度ωsを、速度センサ23の検出値SPに基づいて算出したがこれに限らない。角度検出値異常が生じたとしても、第1振幅変調信号COS及び第2振幅変調信号SINのうちいずれか1つが正常な場合がある。このため、第1振幅変調信号COS及び第2振幅変調信号SINのうち正常な方の信号に基づいて、推定用角速度ωsを算出してもよい。具体的には、図13に示すように、第1,第2振幅変調信号COS,SINのうち正常な方の信号の包絡線であるcosθm又はsinθmに基づいて、推定用角速度ωsを算出してもよい。なお、図13は、電気角速度が一定の場合における励磁信号REF、第1振幅変調信号COS及び第2振幅変調信号SINの推移を示す。
・電流推定値Ieの算出手法としては、上記第1実施形態に例示したものに限らない。例えば、V相電流IV及びW相電流IWのうち電流検出値異常が生じていないと判定されている相の電流検出値の位相を120°ずらした値を、電流検出値異常が生じていると判定されている相の電流推定値Ieとして算出してもよい。
・上記第1実施形態において、角度推定値θeの算出に、推定用角速度ωsを用いることなく、角度検出値異常が生じる直前の電気角速度ωrに所定の係数を乗算した値を用いてもよい。ここで所定の係数は、上記経過時間trが長くなるほど、1から0に向かって値が小さくなる係数とすればよい。
・上記第1実施形態では、目標トルクTrqを強制的に低下させることにより出力トルクを低下させたがこれに限らない。例えば、電流フィードバック制御におけるフィードバックゲインKp,Kiの絶対値を低下させることにより、実際の出力トルクを低下させてもよい。なおこの場合、図3のステップS14における徐変処理に代えて、低下させた比例ゲインKp,積分ゲインKiを、通常制御時の比例ゲインKp,積分ゲインKiまで徐々に上昇させる処理を行えばよい。
・図2のd,q軸指令電圧算出部30l,30mにおけるフィードバック制御としては、比例積分制御に限らず、例えば、比例積分微分制御であったり、比例制御であったりしてもよい。
・トルク制御としては、電流フィードバック制御に限らず、例えばトルクフィードバック制御であってもよい。トルクフィードバック制御は、モータジェネレータ11の推定トルクを目標トルクTrqにフィードバック制御するための操作量として電圧位相を算出し、算出した電圧位相に基づいてインバータ12の各スイッチSup〜Swnを操作する制御である。なお、推定トルクは、例えばd,q軸電流Idr,Iqrに基づいて推定すればよい。
・上記各実施形態では、モータジェネレータとして突極機を用いたがこれに限らず、非突極機を用いてもよい。この場合、出力トルクに代えて、出力トルクと正の相関を有するq軸電流を制御量としてもよい。また、モータジェネレータとしては、永久磁石型同期機に限らず、例えば巻線界磁型同期機であってもよい。さらに、モータジェネレータとしては、同期機に限らない。
・本発明が適用される車両としては、上記各実施形態に示したものに限らない。例えば、バッテリ18を充電するための専用の発電機と、この発電機を駆動するための専用のエンジンとをさらに備えるレンジエクステンダ車両であってもよい。また、本発明が適用される車両としては、燃料電池車であってもよい。
10…車両、11…モータジェネレータ、12…インバータ、20…EVECU、21…電圧センサ、22…温度センサ、24…回転角センサ、25V…V相電流センサ、25W…W相電流センサ、30…INVECU。

Claims (14)

  1. 車載主機として回転電機(11)のみを備える車両(10)に適用され、
    前記車両には、前記回転電機の制御量の制御に用いられるパラメータを検出対象とする検出部(21,22,24,30b,25V,25W)が備えられ、
    前記回転電機の出力トルク又は前記出力トルクと正の相関を有するパラメータを前記制御量とし、前記制御量をその目標値に制御すべく、前記検出部の検出値に基づいて、前記回転電機に電気的に接続されたインバータ(12)を操作するインバータ操作部と、
    前記検出部の検出値と前記検出対象の実際の値とがずれる異常が生じているか否かを判定する異常判定部と、
    前記異常判定部によって前記異常が生じていないと判定されていた場合における前記検出部の検出値に基づいて、前記検出対象の推定値を算出する推定部と、
    前記車両の走行中において前記異常判定部によって前記異常が生じていると判定されている期間に渡って、前記異常が生じていると判定された前記検出部の検出値に代えて、前記推定部によって算出された前記検出対象の推定値に基づいて前記インバータを操作する代替操作部と、
    前記異常判定部によって前記異常が生じていると判定されている状態が閾値時間継続された場合、前記目標値を強制的に低下させることにより前記回転電機の駆動を制限する駆動制限部と、を備えることを特徴とするインバータの制御装置。
  2. 前記異常判定部によって前記異常が生じていると判定され始めてから前記閾値時間が経過する前に、前記異常判定部による判定が、前記異常が生じている旨の判定から前記異常が生じていない旨の判定に切り替わった場合、前記代替操作部による前記インバータの操作から前記インバータ操作部による前記インバータの操作に切り替える切替部をさらに備える請求項1に記載のインバータの制御装置。
  3. 前記駆動制限部は、前記目標値を0とすることにより前記回転電機の駆動を停止させる請求項1又は2に記載のインバータの制御装置。
  4. 前記駆動制限部は、前記車両の走行のために前記回転電機を駆動させることを条件として、前記目標値を強制的に低下させる請求項1又は2に記載のインバータの制御装置。
  5. 前記検出部には、前記回転電機の回転角を前記検出対象とする回転角検出部(24,30b)、及び前記回転電機に流れる相電流を前記検出対象とする電流検出部(25V,25W)のうち少なくとも一方が含まれている請求項1〜4のいずれか1項に記載のインバータの制御装置。
  6. 前記検出部には、前記回転角検出部が含まれ、
    前記推定部は、前記異常判定部によって前記異常が生じていると判定される直前の前記回転角検出部の検出値、及び前記異常判定部によって前記異常が生じていると判定され始めてからの経過時間に基づいて、前記回転角の推定値を算出する請求項5に記載のインバータの制御装置。
  7. 前記車両には、前記回転電機の回転速度と相関を有するパラメータを検出対象とし、前記回転角検出部とは別の検出部である別検出部(23)が備えられ、
    前記推定部は、前記異常判定部によって前記異常が生じていると判定される直前の前記回転角検出部の検出値、前記経過時間、及び前記別検出部の検出値から算出された前記回転電機の回転速度に基づいて、前記回転角の推定値を算出する請求項6に記載のインバータの制御装置。
  8. 前記検出部には、前記電流検出部が含まれ、
    前記推定部は、前記異常判定部によって前記異常が生じていないと判定されている場合における前記電流検出部の検出値の推移に基づいて、前記相電流の推定値を算出する請求項5〜7のいずれか1項に記載のインバータの制御装置。
  9. 前記推定部は、前記異常判定部によって前記異常が生じていないと判定されている場合における前記電流検出部の検出値の推移を前記回転電機の回転角と関係付けて記憶部(31)に記憶し、前記記憶部に記憶した情報に基づいて、前記相電流の推定値を算出する請求項8に記載のインバータの制御装置。
  10. 前記目標値に基づいて、前記回転電機の回転座標系において前記回転電機に流す指令電流を設定する指令電流設定部(30i)をさらに備え、
    前記推定部は、前記記憶部に記憶されている情報、及び前記指令電流設定部によって設定された前記指令電流に基づいて、前記相電流の推定値を算出する請求項9に記載のインバータの制御装置。
  11. 前記車両の走行中において前記異常判定部によって前記異常が生じていると判定されている期間に渡って、前記車両の走行のために前記回転電機を駆動させることを条件として、前記回転電機の実際の出力トルクを強制的に低下させるトルク低下部をさらに備える請求項1〜10のいずれか1項に記載のインバータの制御装置。
  12. 前記トルク低下部は、前記車両の走行速度が低いほど、前記実際の出力トルクの低下量を大きくする請求項11に記載のインバータの制御装置。
  13. 前記異常判定部によって前記異常が生じていると判定され始めてから前記閾値時間が経過する前に、前記異常判定部による判定が、前記異常が生じている旨の判定から前記異常が生じていない旨の判定に切り替わった場合、前記トルク低下部による前記実際の出力トルクの低下を解除する解除部をさらに備える請求項11又は12に記載のインバータの制御装置。
  14. 前記回転電機の出力軸(11b)と前記車両の駆動輪(13)との間を接続する動力伝達経路には、変速装置が備えられていない請求項1〜13のいずれか1項に記載のインバータの制御装置。
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