JP2017017411A - 進行波型増幅器 - Google Patents

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Abstract

【課題】高周波域まで利得特性を平坦化することが可能な進行波型増幅器を提供することこと。【解決手段】進行波型増幅器10は、入力端子Tinbに接続され入力信号を伝送する入力側伝送線路Linb1〜4と、出力端子Toutに接続され出力信号を伝送する出力側伝送線路Lout1〜4と、増幅セル12a〜12dの入力が入力側伝送線路Linb1〜4上の異なる接続点に所定間隔をもって所定順序にて接続され、増幅セル12a〜12dの出力が出力側伝送線路Lout1〜4上の異なる接続点に所定間隔をもって所定順序にて接続された増幅セル群12と、入力端子Tinに接続され逆相信号を伝送する入力側伝送線路Lin1〜4と、入力側伝送線路Linb1〜4に一端が接続された終端抵抗R1と、入力側伝送線路Lin1〜4に一端が接続され、他端が終端抵抗R1の他端に接続された終端抵抗R11とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、進行波型増幅器に関するものである。
光通信において使用される光送信モジュールは、特に数十Km以上の距離の伝送に使用されるものについては、通常、レーザーダイオード等の光源と、電界吸収型光変調器(EAM:Electro Absorption Modulator)やマッハ・ツェンダ変調器(MZM:Mach-Zehnder Modulator)等の光変調器と、光変調器駆動回路とで構成される。
例えば28Gbpsや40Gbpsの高速通信で使用される光送信モジュールでは、光出力波形のアイパターンにおいて、10ps以下の時間で遷移する急峻な立下り及び立上りが要求される。加えて、40GHz程度の高周波まで、光変調器駆動回路の入力及び出力の反射係数(Sパラメータ、S11及びS22)が小さいことが求められる。そのため、光変調器駆動回路には、高速動作が可能であり、かつ、高周波域まで小さい反射係数を得ることが可能な、進行波型増幅器(TWA:Traveling Wave Amplifier)が用いられる(下記特許文献1〜3参照。)。
特開平9−130170号公報 特開平11−88079号公報 特開2010−272918号公報
近年、光送信モジュールの用途として、従来のNRZ(Non−Return to Zero)符号のような光強度のON・OFF信号による2値変調によるものだけでなく、4値パルス振幅変調(PAM4:4-level Pulse-Amplitude Modulation)や、16値直交振幅変調(16QAM:16-level QuadratureAmplitude Modulation)等の多値変調方式に対応することが要求されている。
多値変調方式に対応する場合、光変調器駆動回路には、利得等の周波数依存性が小さい(周波数特性が平坦である)ことが求められる。例えば、シンボルレート32GbaudのPAM−n変調(nは整数)では30GHz程度までの利得特性の平坦性が求められ、56Gbaudでは50GHz程度までの平坦性が求められる。
そこで、本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、高周波域まで利得特性を平坦化することが可能な進行波型増幅器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一側面に係る進行波型増幅器は、入力信号を受ける第1の入力ポートと、入力信号に対して逆の位相を有する逆相信号を受ける第2の入力ポートと、出力信号を出力する出力ポートと、第1の入力ポートに一端が接続された第1の入力側伝送線路と、第2の入力ポートに一端が接続された第2の入力側伝送線路と、出力ポートに一端が接続された出力側伝送線路と、入力端子及び出力端子をそれぞれ備えるN個(Nは2以上の整数)の増幅回路であって、それぞれの入力端子は第1の入力側伝送線路の異なる接続点に所定の間隔をもって所定の順序にて接続され、それぞれの出力端子は出力側伝送線路の異なる接続点に所定の間隔をもって所定の順序にて接続されているN個の増幅回路と、第1の入力側伝送線路の他端に一端が接続された第1の抵抗と、第2の入力側伝送線路の他端に一端が接続され、他端が第1の抵抗の他端に接続された第2の抵抗と、を備える。
本発明によれば、高周波域まで利得特性を平坦化することができる。
本発明の好適な一実施形態に係る進行波型増幅器10の構成を示す回路図である。 図1の進行波型増幅器10を含む光送信モジュールの要部の概略構成を示すブロック図である。 図1の進行波型増幅器10の利得の周波数特性に関するシミュレーション結果を示すグラフである。 本発明の変形例に係る進行波型増幅器10Aの構成を示す回路図である。 本発明の別の変形例に係る進行波型増幅器10Bの構成を示す回路図である。 本発明の別の変形例に係る進行波型増幅器10Cの構成を示す回路図である。 図6の入力側伝送線路Lin11の構造の一例を示す図である。 進行波型増幅器10,10A,10Bの入力側伝送線路の等価回路図である。 進行波型増幅器10Cの入力側伝送線路の等価回路図である。 前提構成の進行波型増幅器が適用される光送信モジュールの概略構成を示すブロック図である。 図10の進行波型増幅器910の詳細構成を示す回路図である。 図11の増幅セル12a〜12dの構成の一例を示す回路図である。 図10の進行波型増幅器910の入出力特性を示すグラフである。 図10の進行波型増幅器910の詳細構成を示す回路図である。 図14の進行波型増幅器910の反射係数のシミュレーション結果を示すグラフである。 図14の進行波型増幅器910の利得の周波数特性に関するシミュレーション結果を示すグラフである。
本発明の一側面に係る進行波型増幅器は、入力信号を受ける第1の入力ポートと、入力信号に対して逆の位相を有する逆相信号を受ける第2の入力ポートと、出力信号を出力する出力ポートと、第1の入力ポートに一端が接続された第1の入力側伝送線路と、第2の入力ポートに一端が接続された第2の入力側伝送線路と、出力ポートに一端が接続された出力側伝送線路と、入力端子及び出力端子をそれぞれ備えるN個(Nは2以上の整数)の増幅回路であって、それぞれの入力端子は第1の入力側伝送線路の異なる接続点に所定の間隔をもって所定の順序にて接続され、それぞれの出力端子は出力側伝送線路の異なる接続点に所定の間隔をもって所定の順序にて接続されているN個の増幅回路と、第1の入力側伝送線路の他端に一端が接続された第1の抵抗と、第2の入力側伝送線路の他端に一端が接続され、他端が第1の抵抗の他端に接続された第2の抵抗と、を備える。
かかる構成の進行波型増幅器によれば、第1の入力ポートから入力された入力信号が第1の入力側伝送線路、N個の増幅回路、及び出力側伝送線路を経由することにより、出力信号に増幅されて出力ポートから出力される。それと同時に、第2の入力側伝送線路には第2の入力ポートから入力された入力信号に対して逆の位相を有する逆相信号が伝送され、第1の入力側伝送線路を終端する第1の抵抗と、第2の入力側伝送線路を終端する第2の抵抗とが互いに接続されている。これにより、第1の入力側伝送線路の第1の抵抗側の端部の電位が安定化され、その端部における入力信号の反射を抑制することができる。その結果、回路の大面積化を防ぎつつ、利得特性を高周波域まで平坦化することができる。
上記進行波型増幅器においては、第2の入力側伝送線路は、第1の入力側伝送線路の有する特性と同一の特性を有する伝送線路及びN個の増幅回路の入力容量に対応する等価容量成分を備える、ことでもよい。
この場合、第2の入力側伝送線路のインピーダンスを第1の入力側伝送線路と増幅回路とを合わせたインピーダンスと一致させることが容易とされ、広い周波域において利得特性をより一層平坦化することができる。
また、第2の入力側伝送線路は、第1の入力側伝送線路と同一の構造と、N個の増幅回路の入力容量と等価な容量を有するキャパシタとを備える、ことでもよい。この場合も、広い周波域において利得特性をより平坦化することができる。
さらに、第2の入力側伝送特性は、第1の入力側伝送線路にN個の増幅回路の入力容量が付加されている伝送線路の有する特性と等価な特性を有する、ことでもよい。この場合も、広い周波域において利得特性をより平坦化することができる。なお、ここでいう「第1の入力側伝送線路」の有する特性は、その周囲の回路との接続状態に起因する特性は含まない特性を意味し、線路自体の配線の構造によって本来的に決まる電気回路の特性である。
またさらに、第1の入力側伝送線路は、隣接する第1の接地配線を伴い、第2の入力側伝送線路は、隣接する第2の接地配線を伴い、第2の入力側伝送線路と第2の接地配線との距離は、第1の入力側伝送線路と第1の接地配線との距離よりも短い、ことでもよい。かかる構成を採れば、第2の入力側伝送線路のインピーダンスと第1の入力側伝送線路と増幅回路とを合わせたインピーダンスとを容易に一致させることができる。
また、終端キャパシタをさらに有し、第1の抵抗の他端及び第2の抵抗の他端は、終端キャパシタを介して接地されている、ことでもよい。こうすれば、入力側伝送線路の終端電位を安定化させて、出力信号も安定化させることができる。
さらに、N個の増幅回路のそれぞれは、単一の単一入力信号が入力されて該単一入力信号に応じて単一の単一出力信号を出力する、ことでもよい。
またさらに、入力信号及び逆相信号を受けて、入力信号及び逆相信号に応じて増幅された入力信号及び逆相信号をそれぞれ第1の入力側伝送線路及び第2の入力側伝送線路に出力する差動増幅回路をさらに備え、第1の入力ポートと第1の入力側伝送線路との間及び第2の入力ポートと第2の入力側伝送線路との間に差動増幅回路が付加されていてもよい。かかる差動増幅回路を備えれば、入力信号の振幅が小さい場合であってもその入力信号を十分に増幅して出力することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明による進行波型増幅器の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[前提の構成]
最初に、本発明の実施形態の前提となる進行波型増幅器の構成について説明する。
図10は、前提構成の進行波型増幅器が適用される光送信モジュールの概略構成を示すブロック図である。図10に示すように、光送信モジュール901は、進行波型増幅器910と、光源920と、光変調器930とを備える。光送信モジュール901は、例えば光通信で使用される。光源920は、例えばレーザーダイオードである。光変調器930は、例えばEAMやMZMである。進行波型増幅器910は、例えば光変調器930の駆動回路に用いられる。
光送信モジュール901は、PAM4や、16QAM等の多値変調に対応することが想定されている。これにより、光送信モジュール901は、例えば2値変調に対応した従来のモジュールよりも、高速な通信を行うことができる。
具体的に、例えば、光送信モジュール901は、28Gbpsや40Gbpsの高速通信で使用することが想定されている。この場合、光変調器930の駆動回路としての進行波型増幅器910は、例えば40GHz程度の高周波帯までの電気信号を増幅する必要がある。加えて、多値変調方式に対応した光送信モジュール901においては、進行波型増幅器910の利得等の周波数依存性が平坦であることが求められる。例えば、32GbaudのPAM−n変調(nは整数)では30GHz程度までの利得特性の平坦性が求められ、56Gbaudでは50GHz程度までの平坦性が求められる。
図11は、図10の進行波型増幅器910の詳細構成を示す回路図である。
図11に示すように、進行波型増幅器910は、入力端子Tinbと、入力側伝送線路Linb1〜Linb4と、増幅セル(増幅回路)12a〜12dを含む増幅セル群(増幅回路群)12と、出力側伝送線路Lout1〜Lout4と、出力端子Toutと、終端抵抗R1〜R2と、容量素子(キャパシタ)C1と電圧設定端子Tconとを備えている。図11に示す例では、増幅セルの数は4個(12a〜12d)であるが、増幅セルの数は2個以上の任意の数であればよく、特に限定されるものではない。例えば増幅セルの数は5個以上であってもよい。増幅セルの数に応じて、入力側伝送線路(Linb1等)、出力側伝送線路(Lout1等)等の数は適宜変更することができる。
入力端子Tinbは、進行波型増幅器910によって増幅する信号(入力信号)を外部から受けるための端子(入力側伝送線路の入力ポート)である。増幅する信号は、例えばパルス波形電圧であり、例えば40GHzあるいは50GHz程度までの周波数成分を含んで構成される。
入力側伝送線路Linb1〜Linb4は、4つの線路Linb1,Linb2,Linb3,Linb4が順に縦続に繋がって構成され、線路Linb1側の一方端が入力端子Tinbに接続され、入力端子Tinbに入力された信号を伝送する。入力側伝送線路Linb1〜Linb4を構成するそれぞれの線路Linb1等は、例えばコプレーナ線路によって構成することができる。ただし、線路の種類は特に限定されるものではない。
入力端子Tinbは、増幅セル12aの入力端子に直接接続されている。入力側伝送線路Linb1の一方端は入力端子Tinbに接続され、入力側伝送線路Linb1の他方端は増幅セル12bの入力端子に接続されている。入力側伝送線路Linb2の一方端は入力側伝送線路Linb1の他方端に接続され、入力側伝送線路Linb2の他方端は増幅セル12cの入力端子に接続されている。入力側伝送線路Linb3の一方端は入力側伝送線路Linb2の他方端に接続され、入力側伝送線路Linb3の他方端は増幅セル12dの入力端子に接続されている。入力側伝送線路Linb4の一方端は入力側伝送線路Linb3の他方端に接続され、入力側伝送線路Linb4の他方端は終端抵抗R1の一方端に接続されている。終端抵抗R1の他方端は、入力側伝送線路Linb1〜Linb4の終端電位を安定化させるための容量素子C1を介してグランド(GND)に接続されている。グランドは、基準電位(例えば0V)を有する。また、終端抵抗R1の他方端は、電圧設定端子Tconにも接続されている。
増幅セル12a〜12bは、それぞれ、入力端子及び出力端子を有し、入力端子から異なる遅延時間で入力された単一の単相信号(単一入力信号)を増幅して、増幅した信号を単一の出力信号として出力端子から出力する。増幅セル12a〜12dの詳細については、後に図12以降を参照して説明する。増幅セル12a〜12bは、上述したように、それらの入力端子が入力側伝送線路Linb1〜Linb4上の異なる接続点に所定の間隔をもって順番に接続されている。
出力端子Toutは、増幅セル12a〜12dによって増幅された入力信号(出力信号)を外部に出力するための端子である。
出力側伝送線路Lout1〜Lout4は、4つの線路Lout1,Lout2,Lout3,Lout4が順に縦続に繋がって構成され、線路Lout4側の他方端が出力端子Toutに接続され、出力信号を出力端子Toutに向けて伝送する。出力側伝送線路Lout1〜Lout4は、例えば、入力側伝送線路Linb1等と同様にコプレーナ線路によって構成することができる。ただし、線路の種類は特に限定されるものではない。
出力側伝送線路Lout1の一方端は終端抵抗R2の一方端に接続され、出力側伝送線路Lout1の他方端は増幅セル12aの出力端子に接続されている。終端抵抗R2の他方端は、電源ノードVccに接続されている。電源ノードVccは、増幅セル12a〜12dの電源電圧を有する。電源ノードVccは、入力信号及び出力信号の周波数において(高周波的に)ショートされていてもよい。その場合、電源ノードVccは、高周波的には、グランドと同電位を有することとなる。
出力側伝送線路Lout2の一方端は増幅セル12aの出力端子に接続され、出力側伝送線路Lout2の他方端は出力側伝送線路Lout3の一方端に接続されている。出力側伝送線路Lout3の一方端は増幅セル12bの出力端子に接続され、出力側伝送線路Lout3の他方端は出力側伝送線路Lout4の一方端に接続されている。出力側伝送線路Lout4の一方端は増幅セル12cの出力端子に接続され、出力側伝送線路Lout4の他方端は出力端子Toutに接続されている。出力端子Toutは、増幅セル12dの出力端子に直接接続されている。増幅セル12a〜12bは、このように、それらの出力端子が出力側伝送線路Lout1〜Lout4上の異なる接続点に所定の間隔をもって順番に接続されている。
次に、図11に示す進行波型増幅器910の動作について説明する。或る局面において、外部より入力される信号は、上述したように、例えば40GHzあるいは50GHz程度までの周波数成分を含んで構成されるパルス波形電圧を有する単相信号である。この場合、進行波型増幅器910を単相型の増幅器とすることができる。
外部より入力端子Tinbに入力された信号は、入力側伝送線路Linb1等を介する(あるいは介さない)異なる経路を通り、それぞれ異なる遅延時間(位相)で増幅セル12a〜12dに到達する(伝送される)。この遅延時間は、例えば入力側伝送線路Linb1等の電気長を変えること等によって調節することができる。なお外部より入力された信号のうち増幅セル12a〜12dのいずれにも入力されなかった信号成分は、終端抵抗R1によって終端される。
増幅セル12a〜12dの入力信号は、それぞれ増幅セル12a〜12dによって増幅されて出力信号とされる。出力信号は、出力側伝送線路Lout1等を介して異なる経路を通り、それぞれ異なる遅延時間で出力端子Toutに到達する(伝送される)。増幅セル12a〜12dは、異なる位相で入力信号を受けて増幅するので、増幅セル12a〜12dの出力信号も位相が異なる。そこで、増幅セル12a〜12dからの出力信号の位相が、出力端子Toutで揃うように、遅延時間が調節される。この遅延時間は、例えば出力側伝送線路Lout1等の電気長を変えること等によって調節することができる。
以上のような動作によって、進行波型増幅器910は、入力端子Tinbに入力された信号を増幅して、出力端子Toutから出力することができる。なお、以上では、入力信号が単相信号である場合について説明したが、他の局面においては、外部より入力される信号は例えば差動信号であり、進行波型増幅器910を進行波型差動増幅器とすることができる。この場合、例えば図11の進行波型増幅器910において、入力端子Tinbと、入力側伝送線路Linb1〜Linb4と、出力側伝送線路Lout1〜Lout4と、終端抵抗R1,R2と、容量素子C1と、出力端子Toutとを含む構成をもう一組追加し、増幅セル12a〜12dを差動増幅器とした構成を採用することができる。そのような構成によって、進行波型増幅器910は、2つの入力端子から入力された互いに位相が逆の2つの入力信号をそれぞれ増幅して、2つの出力端子から出力することができる。なお、光変調器の駆動信号として、例えば差動信号の正相成分のみを使用する場合には、差動信号の正相成分が一つの出力端子から出力され、差動信号の逆相成分は進行波型増幅器910の内部で終端抵抗に接続されて外部には出力されない構成も取り得る。
次に、図12を参照して、増幅セル12a〜12dの構成について説明する。図12は、増幅セル12a〜12dの構成の一例を示す図である。図12に示す例では、単相型の増幅セル12Aが採用される。
図12に示すように、増幅セル12Aは、入力部にエミッタフォロワ回路を有し、入力信号を増幅する増幅器(増幅回路)である。具体的に、増幅セル12Aは、入力端子Inと、エミッタフォロワ回路EFCと、増幅回路部13と、出力端子Outとを備えている。
入力端子Inは、入力信号を受けるための端子である。エミッタフォロワ回路EFCは、入力ノードN1と、トランジスタTr1と、電流源I1とを備えている。入力ノードN1は、入力端子Inに接続されている。入力ノードN1は、入力端子Inからの入力信号を受けるための端子である。
トランジスタTr1のベースは入力ノードN1に接続され、コレクタは電源ノードVccに接続され、エミッタは増幅回路部13の入力(例えば入力端子としてのトランジスタTr2のベース)に接続されている。電流源I1は、トランジスタTr1のエミッタからグランドに向かって電流が流れるように、トランジスタTr1のエミッタとグランドとの間に接続されている。なお、電流源I1としては、半導体素子等の能動素子や抵抗等の受動素子を組み合わせて構成される種々の公知の電流源回路を用いることができる。
増幅回路部13は、トランジスタTr2,Tr3と、抵抗R3〜R5と、キャパシタC2とを備えている。増幅回路部13は、エミッタフォロワ回路EFCの出力側(後段)に設けられている。増幅回路部13は、入力された信号を増幅して、増幅された信号を出力する増幅回路として機能する。
トランジスタTr2のベースは、トランジスタTr1のエミッタに接続されている。トランジスタTr2のエミッタは、抵抗R3の一方端に接続されている。抵抗R3の他方端はグランドに接続されている。トランジスタTr3は、トランジスタTr2にカスコード接続されている。すなわち、トランジスタTr3のエミッタはトランジスタTr2のコレクタに接続されている。トランジスタTr3のベースは、抵抗R4及び抵抗R5の接続点に接続されている。抵抗R4,R5は、電源ノードVccとグランドとの間に直列に接続されている。キャパシタC2は、抵抗R4,R5の接続点と、グランドとの間に接続される。出力端子Outは、出力信号を出力するための端子である。出力端子Outは、トランジスタTr3のコレクタに接続される。
次に、図12に示す増幅セル12Aの動作について説明する。例えば、増幅セル12Aが増幅セル12a〜12d(図11)として用いられる場合には、入力側伝送線路Linb1等(図11)からの入力信号が、入力端子Inに入力される。
エミッタフォロワ回路EFCは、入力端子Inを介して、入力側伝送線路Linb1等(図11)からの入力信号を受ける。入力信号は、エミッタフォロワ回路EFCを介して、増幅回路部13に送られる。具体的に、増幅回路部13のトランジスタTr2のベースに、トランジスタTr1のベースからエミッタを経由して、入力信号が入力される。増幅回路部13においては、抵抗R4,R5によって、電源ノードVccの電圧が分圧され、トランジスタTr3のベースに印加される。キャパシタC2は、例えばトランジスタTr3のベース電位を安定化させる。エミッタフォロワ回路EFCからの入力信号によって、トランジスタTr2が駆動され、カスコード接続されたトランジスタTr3とともに動作して、入力信号を増幅させる。増幅された入力信号は、出力信号として、出力端子Outに出力される。このとき、トランジスタTr2のベースの直流電位が電圧設定端子Tconに接続された直流電源V1(図11)の電圧によってトランジスタTr1を介して制御されることにより、トランジスタTr2のコレクタ電流Icが制御される。すなわち、電圧設定端子Tconの電位制御によって増幅セル12Aの出力電流が制御される。このようにして、増幅回路部13は、エミッタフォロワ回路EFCからの入力信号を増幅し、増幅した信号を出力信号として出力端子Outに出力する。
以上のような動作によって、増幅セル12Aは、入力端子Inに入力された単相信号を増幅して、増幅した単相信号を出力端子Outに出力することができる。
図13には、進行波型増幅器910の入出力特性を示す。点線の特性は、オンオフ変調方式で使用するリミット動作の場合の入力信号の電圧と出力信号の電圧との関係を示しており、実線の特性は、PAM4の多値信号変調方式で使用される線形動作の場合の入力信号の電圧と出力信号の電圧との関係を示している。PAM4や16QAM等の多値信号変調方式においては、光変調器930の駆動回路は線形増幅動作が求められる。リミット動作では入力信号に対して出力振幅が利得に依存せずに上下のリミット電圧間の振幅で固定されるのに対し、線形増幅動作では利得と入力振幅の積で出力振幅が決まる。また、多値信号変調方式では、2値変調に比べて複数の信号レベル間の電圧の差が小さくなる。これらの理由により、駆動回路では利得の周波数依存性における平坦性が重要となる。その平坦性は、例えば50GbaudのPAM4の方式用の駆動回路の場合、100MHz程度から30GHz程度の広い範囲で±0.5dB以下程度が求められる。
図14に示すように、進行波型増幅器910については、実際には、電圧設定端子Tconから直流電源V1までの間に接続されるワイヤの寄生インダクタLwire1が存在している。そして、入力端子Tinbから入力されて入力側伝送線路Linb1〜Linb4を伝送する入力信号は入力側伝送線路Linb4と終端抵抗R1との間で反射波を発生させる。この反射波は各増幅セル12a〜12dを通って出力端子Toutに達する。
図14の回路において、入力側伝送線路Linb4と終端抵抗R1との間での各周波数ωにおける反射係数Γ11(ω)を考慮した出力信号の電圧Vout(ω)は、下記式(1);
Figure 2017017411


で計算される。ここで、各増幅セル12a〜12d及び伝送線路Linb1〜Linb4,Lout1〜Lout4の周波数特性は無視されており、Voutは反射波が無い場合の出力信号の電圧であり、nは増幅セルの数、dは、各伝送線路Linb1〜Linb4,Lout1〜Lout4の遅延時間を示している。式(1)の第1項は反射波が無い場合の出力電圧の項であり、第2項は反射波がそれぞれの増幅セルを通過して出力端子Toutに到達した信号の項である。
図15は、進行波型増幅器910の反射係数Γ11(ω)のシミュレーション結果を示すグラフであり、(a)は反射係数の振幅の周波数依存性を示し、(b)は反射係数の位相の周波数依存性を示す。この場合、容量素子C1の容量は1pFであり、寄生インダクタLwire1のインダクタンスは0.2nFと想定している。反射係数Γ11は周波数10〜15GHzで高くなっており、その周波数の範囲では反射係数Γ11の位相も変化しており、15GHzにおいて70deg遅延しており、この位相遅延は13psの遅延時間に等しい。式(1)の第2項に表されるように、反射波の信号波は、それぞれの遅延量を持って出力端子Toutに到達する。ここで、遅延時間d=2.5ps、増幅セルの数n=7と想定した場合、最も遅延の大きい信号は35psの遅延量を持つ。また、反射面における反射波の遅延は15GHzで13psであり、遅延量の合計43psは、15GHzの周波数の信号における180degに相当する遅延時間33psより大きい。このため、式(1)の第1項及び第2項の信号成分は、干渉により周波数特性におけるピークとボトムを持つうねりを発生させてしまう。
図16には、図14の進行波型増幅器910の利得の周波数特性に関するシミュレーション結果を示している。図16(a)は、増幅セルの数n=7、伝送線路の遅延時間d=2.5ps、インダクタンスLwire1=0.2nH、キャパシタンスC1=1pFの場合を示す。このように、周波数10〜15GHzにおいて寄生インダクタLwire1による反射波の影響が現れ、反射信号の干渉によりピークとボトムを持ったうねりを発生させる。ピークのみであれば狭帯域フィルタでの補正が可能であるが、ピークとボトムを持ったうねりの補正は一般的に難しい。図16(b)は、容量素子C1の容量を20pFとした場合のシミュレーション結果を示す。このように、容量素子C1の値を10pF以上の大きな値にすることによりうねりを抑制することができる。しかし、20pFの容量をIC上に形成するに当たっては、大きな回路面積が必要となる。例えば、単位面積当たりの容量が0.4fF/μmの場合、5×10μmの回路面積が必要となり、ICチップのコスト上昇の要因となる。
[本実施形態の構成]
次に、本発明の実施形態にかかる進行波型増幅器の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る進行波型増幅器10の構成を示す回路図である。本実施形態に係る進行波型増幅器10は、図11の進行波型増幅器910の構成に対して、入力端子Tinと、入力側伝送線路Lin1〜Lin4と、容量素子Ca1〜Ca4と、終端抵抗R11とをさらに備える点が異なっている。
入力端子Tinは、入力端子Tinbに入力される入力信号に対して逆の位相を有する逆相信号を受けるための端子(入力側伝送線路の入力ポート)である。逆相信号は、例えばパルス波形電圧であり、入力端子Tinbから入力される入力信号と同じ周波数の40GHzあるいは50GHzまでの周波数成分を含む。
入力側伝送線路Lin1〜Lin4は、4つの線路Lin1,Lin2,Lin3,Lin4が順に縦続に繋がって構成され、線路Lin1側の一方端が入力端子Tinに接続され、入力端子Tinに入力された逆相信号を伝送する。入力側伝送線路Lin1〜Lin4を構成するそれぞれの線路Lin1等は、例えばコプレーナ線路によって構成することができる。ただし、線路の種類は特に限定されるものではない。
入力端子Tinは容量素子Ca1を介してグランドに接続されている。入力側伝送線路Lin1の一方端は入力端子Tinに接続され、入力側伝送線路Lin1の他方端は容量素子Ca2を介してグランドに接続されている。入力側伝送線路Lin2の一方端は入力側伝送線路Lin1の他方端に接続され、入力側伝送線路Lin2の他方端は容量素子Ca3を介してグランドに接続されている。入力側伝送線路Lin3の一方端は入力側伝送線路Lin2の他方端に接続され、入力側伝送線路Lin3の他方端は容量素子Ca4を介してグランドに接続されている。入力側伝送線路Lin4の一方端は入力側伝送線路Linb3の他方端に接続され、入力側伝送線路Lin4の他方端は終端抵抗R11の一方端に接続されている。終端抵抗R11の他方端は、終端抵抗R1の他方端に接続され、入力側伝送線路Lin1〜Lin4の終端電位を安定化させるための容量素子C1を介してグランドに接続されている。また、終端抵抗R11の他方端は、電圧設定端子Tconにも接続されている。
なお、入力側伝送線路Lin1〜Lin4の特性パラメータは、それぞれ、入力側伝送線路Linb1〜Linb4と同一の特性パラメータに設定されており、容量素子Ca1〜Ca4の容量値は、それぞれ、増幅セル12a〜12dの入力容量の容量値と同じ値に設定されており、例えば、10fF〜100fFに設定されている。すなわち、入力側伝送線路Lin1〜Lin4には、入力側伝送線路Linb1〜Linb4の有する特性と同一の特性を有する伝送線路に加えて、増幅セル12a〜12dの入力容量の容量値に対応する等価容量成分である容量素子Ca1〜Ca4が付加して接続されている。より具体的には、入力側伝送線路Lin1〜Lin4は、入力側伝送線路Linb1〜Linb4と同一の構成の線路と、その線路に付加された容量素子Ca1〜Ca4とを備えている。これにより、入力側伝送線路Lin1〜Lin4は、入力側伝送線路Linb1〜Linb4に増幅セル12a〜12dの入力容量が付加されている伝送線路の有する特性と等価な特性を有することになる。
図2は、上記構成の進行波型増幅器10を含む光送信モジュール1の要部の概略構成を示すブロック図である。図2に示すように、光送信モジュール1は、進行波型増幅器10と、D/Aコンバータ20と、光変調器30とを備える。光送信モジュール1は、例えば光通信で使用される。D/Aコンバータ20は、外部のホスト装置等から入力されたデジタル信号を基に、互いに位相が逆のアナログ信号である2つの差動信号(相補信号)Vout,VoutBを生成する。光変調器30は、例えばEAMやMZMであり、図示しないレーザーダイオード等の光源が出力する光信号を変調する。D/Aコンバータ20から出力された差動信号Vout,VoutBは、それぞれ、伝送線路40A,40Bを介して入力信号及び逆相信号として進行波型増幅器10に入力され、進行波型増幅器10は、例えば光変調器30の駆動回路として動作する。
光送信モジュール1は、PAM4や、16QAM等の多値変調に対応することが想定されている。これにより、光送信モジュール1は、例えば2値変調に対応した従来のモジュールよりも、高速な通信を行うことができる。
このような進行波型増幅器10によれば、入力端子Tinbから入力された入力信号が入力側伝送線路Linb1〜Linb4、増幅セル12a〜12d、及び出力側伝送線路Lout2〜Lout4を経由することにより、出力信号に増幅されて出力端子Toutから出力される。それと同時に、入力側伝送線路Lin1〜Lin4には入力端子Tinから入力された入力信号に対して逆相の逆相信号が伝送され、入力側伝送線路Linb1〜Linb4を終端する終端抵抗R1と、入力側伝送線路Lin1〜Lin4を終端する終端抵抗R11とが互いに接続されている。これにより、入力側伝送線路Linb1〜Linb4の終端抵抗R1側の端部の電位が安定化され、その端部における入力信号の反射を抑制することができる。その結果、回路の大面積化を防ぎつつ、利得特性を高周波域まで平坦化することができる。また、上記進行波型増幅器10においては、入力側伝送線路Lin1〜Lin4は、入力側伝送線路Linb1〜Linb4の特性と同一の線路に加えて増幅セル群12の容量成分に対応する容量成分が付加されている。これにより、入力側伝送線路Lin1〜Lin4のインピーダンスを入力側伝送線路Linb1〜Linb4と増幅セル群12とを合わせたインピーダンスと一致させることが容易とされ、広い周波域において利得特性をより一層平坦化することができる。
具体的には、容量素子C1の容量値を大きく設定することなく、入力側伝送線路Linb1〜Linb4の端部での反射を抑制することができる。容量素子C1の容量値を20pFに設定するためには例えば50,000μmの回路面積が必要とされるのに対して、本実施形態のように入力側伝送線路Lin1〜Lin4と容量素子Ca1〜Ca4を追加する場合には例えば約38,000μmの回路面積の追加で済む。その結果、回路面積を20%以上削減することができる。これは、容量を増加させるためには矩形の広いチップ面積を確保する必要があるが、伝送線路の追加は細長いチップ面積の確保で可能となるからである。
ここで、入力側伝送線路Linb1〜Linb4の端部における反射波を評価する。終端抵抗R1及び終端抵抗R11のそれぞれに印加される信号電圧VR1(ω),VR11(ω)は、下記式(2),(3)で表される。
R1(ω)=Vr1・ejωt …(2)
R11(ω)=−Vr1・ejω(t+tskw) …(3)
なお、tskwは入力端子Tinbに入力される入力信号に対する入力端子Tinに入力される逆相信号のスキューの値であり、図2のD/Aコンバータ20と伝送線路40A,40Bに起因する。終端抵抗R1,R11の抵抗値が等しい場合は、その同相成分の信号電圧は、下記式(4);
R1(ω)+VR11(ω)=Vr1・ejωt・(1−ejωtskw) …(4)
によって計算される。入力側伝送線路Linb1〜Linb4の端部で発生する反射波の電圧は、上記式(4)に反射係数を掛けた値となる。従って、スキュー値tskw<3psであれば周波数30GHzでω×tskw<32degであり、式(4)の値は無視できる程度に十分小さい。このように、本実施形態によれば反射波を十分に抑制できる。
図3には、図1の進行波型増幅器10の利得の周波数特性に関するシミュレーション結果を示している。図3(a)は、増幅セルの数n=7、各増幅セルの入力容量を25fFとし、その増幅セルに対応して入力端子Tin側の入力側伝送線路に追加された各容量素子の容量を25fFに設定した場合を示す。このように、周波数10〜15GHzにける利得のうねりが十分に抑制されている。図3(b)は、図3(a)に対して入力端子Tin側の入力側伝送線路に追加された各容量素子の容量を0fFに設定した場合のシミュレーション結果を示す。この場合、入力端子Tin側の入力側伝送線路の遅延時間及び線路インピーダンスが、入力端子Tinb側の入力側伝送線路と増幅セル群の入力容量との合計からなる伝送線路のそれと一致しないため、利得特性におけるうねりが十分に抑制されない。
以上、好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
例えば、本実施形態の進行波型増幅器は、図4のような構成であってもよい。図4に示す進行波型増幅器10Aは、進行波型増幅器10に対してプリバッファアンプ14を追加した構成を有する。このプリバッファアンプ14は、差動入力と差動出力とを有する線形動作の差動型アンプであり、2つの入力端子Tinb,Tinと2つの入力側伝送線路Linb1,Lin1との間に挿入されている。プリバッファアンプ14は、入力信号及び逆相信号に応じて増幅された入力信号及び逆相信号を、それぞれ入力側伝送線路Linb1及び入力側伝送線路Lin1に出力する。このプリバッファアンプ14の出力スキューは3ps以下に設定されている。このような構成によっても、1GHz以上の高周波帯での利得特性におけるうねりが十分に抑制される。また、このようなプリバッファアンプ14を備えることにより、入力信号の振幅が小さい場合であってもその入力信号を十分に増幅して出力することができる。また、スキューの大きい信号が入力されてもそのスキューを小さくすることができる。
また、図5に示す進行波型増幅器10Bのように、プリバッファアンプ14として出力電位の可変機能を有するものを使用し、電圧設定端子Tconに容量素子C3を接続するようにしてもよい。この容量素子C3は、100pF〜10nF程度の大きな容量に設定され、1GHz以上の高周波帯域において直流電源V1と同等の低いインピーダンスを持つ。このような構成によっても、1GHz以上の高周波帯での利得特性におけるうねりが十分に抑制される。また、容量素子C3の存在により、低周波数帯における利得特性もフラットにすることができる。また、容量素子C3の存在により、プリバッファアンプ14から出力される不要な同相信号成分が低減される。しかし、プリバッファアンプ14から出力される不要な同相信号成分が十分に小さい場合、容量素子C3および寄生インダクタLwire1は省いてもよい。
また、図6に示す進行波型増幅器10Cのように、入力側伝送線路Lin1〜Lin4に代わりに、容量成分が伝送線路内に分布的に付加された入力側伝送線路Lin11〜Lin14が使用されてもよい。それぞれの入力側伝送線路Lin11〜Lin14に付加される容量成分の値は、増幅セル12a〜12dの入力容量の値に設定される。このような構成によっても、1GHz以上の高周波帯での利得特性におけるうねりが十分に抑制される。
図7には、入力側伝送線路Lin11の構造の一例を示しており、図7(a)は入力側伝送線路Lin11の平面図、図7(b)は入力側伝送線路Lin11の断面図である。これらの図に示すように、入力側伝送線路Lin11は、基板18a、下部金属膜18b、上部金属膜18c、及び配線18dによって構成されている。基板18aは、SiONやBCB膜等の絶縁体、あるいはInP、GaAs、Si等の半導体基板からなり、下部金属膜18bは基板18aの一方の面を覆うように形成されている。上部金属膜18cは、基板18aの他方の面を帯状の領域を除いて覆うように形成されており、基板18aの他方の面上の露出面の中央にはライン状に配線18dが形成されている。この金属膜18b,18cはグランド接続用の配線(接地配線)であり、配線18dは、入力端子Tin側の配線との接続用の配線である。金属膜18cと配線18dとは、距離Wを隔てて隣接するように形成されている。このような構造の入力側伝送線路Lin11は、基板18aの厚さH、あるいは上部金属膜18cと配線18dとの距離Wを調整することにより、その伝送線路に含まれる容量成分の値を調整することが可能とされる。入力側伝送線路Lin12〜14,Linb1〜4も同様な構造を採用することができる。そして、入力側伝送線路Lin11〜Lin14においては、それぞれの距離Wが入力側伝送線路Linb1〜Linb4のそれぞれの距離Wよりも短くなるように設定される。
ここで、図8には、進行波型増幅器10,10A、10Bの入力側伝送線路Lin1〜4の等価回路を示している。入力側伝送線路Lin1〜4のインダクタンスの値は合計で例えば10pH〜100pH程度に設定される。また、入力側伝送線路Lin1〜4のキャパシタンスの値は、合計で例えば5fF〜100fF程度に設定される。その結果、入力側伝送線路Lin1〜4に含まれるインダクタンスとキャパシタンスの合計は入力側伝送線路Linb1〜4と一致するように設定される。そして、入力側伝送線路Lin1〜4に追加して接続される容量素子Ca1〜4の合計容量値は、増幅セル12a〜12dの入力容量の合計に一致するように設定される。
また、図9には、進行波型増幅器10Cの入力側伝送線路Lin11〜14の等価回路が示されている。入力側伝送線路Lin11〜14のインダクタンスの値は合計で例えば10pH〜100pH程度に設定され、入力側伝送線路Lin11〜14のキャパシタンスの値は合計で例えば30fF〜125fF程度に設定される。このキャパシタンスの合計値は、入力側伝送線路Linb1〜4の値に、増幅セル12a〜12dの入力容量(25fF程度)を加えた値に設定される。このようなキャパシタンスの調整は、例えば、入力側伝送線路Lin11〜14の距離W(図7)を小さくすることにより可能とされる。
Ca1〜4…容量素子(容量成分)、Linb1〜4,Lin1〜4,Lin11〜14…入力側伝送線路、Lout1〜4…出力側伝送線路、12a〜12b…増幅セル(増幅回路)、10,10A,10B,10C…進行波型増幅器、12…増幅セル群(増幅回路群)、R1,R11…終端抵抗、Tin,Tinb…入力端子(入力ポート)、Tout…出力端子(出力ポート)。

Claims (8)

  1. 入力信号を受ける第1の入力ポートと、
    前記入力信号に対して逆の位相を有する逆相信号を受ける第2の入力ポートと、
    出力信号を出力する出力ポートと、
    前記第1の入力ポートに一端が接続された第1の入力側伝送線路と、
    前記第2の入力ポートに一端が接続された第2の入力側伝送線路と、
    前記出力ポートに一端が接続された出力側伝送線路と、
    入力端子及び出力端子をそれぞれ備えるN個(Nは2以上の整数)の増幅回路であって、それぞれの前記入力端子は前記第1の入力側伝送線路の異なる接続点に所定の間隔をもって所定の順序にて接続され、それぞれの前記出力端子は前記出力側伝送線路の異なる接続点に前記所定の間隔をもって前記所定の順序にて接続されているN個の増幅回路と、
    前記第1の入力側伝送線路の他端に一端が接続された第1の抵抗と、
    前記第2の入力側伝送線路の他端に一端が接続され、他端が前記第1の抵抗の他端に接続された第2の抵抗と、
    を備える進行波型増幅器。
  2. 前記第2の入力側伝送線路は、前記第1の入力側伝送線路の有する特性と同一の特性を有する伝送線路及び前記N個の増幅回路の入力容量に対応する等価容量成分を備える、
    請求項1記載の進行波型増幅器。
  3. 前記第2の入力側伝送線路は、前記第1の入力側伝送線路と同一の構造と、前記N個の増幅回路の入力容量と等価な容量を有するキャパシタとを備える、
    請求項2記載の進行波型増幅器。
  4. 前記第2の入力側伝送線路は、前記第1の入力側伝送線路に前記N個の増幅回路の入力容量が付加されている伝送線路の有する特性と等価な特性を有する、
    請求項1記載の進行波型増幅器。
  5. 前記第1の入力側伝送線路は、隣接する第1の接地配線を伴い、
    前記第2の入力側伝送線路は、隣接する第2の接地配線を伴い、
    前記第2の入力側伝送線路と前記第2の接地配線との距離は、前記第1の入力側伝送線路と前記第1の接地配線との距離よりも短い、
    請求項4記載の進行波型増幅器。
  6. 終端キャパシタをさらに有し、
    前記第1の抵抗の他端及び前記第2の抵抗の他端は、前記終端キャパシタを介して接地されている、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の進行波型増幅器。
  7. 前記N個の増幅回路のそれぞれは、単一の単一入力信号が入力されて該単一入力信号に応じて単一の単一出力信号を出力する、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の進行波型増幅器。
  8. 前記入力信号及び前記逆相信号を受けて、前記入力信号及び前記逆相信号に応じて増幅された前記入力信号及び前記逆相信号をそれぞれ前記第1の入力側伝送線路及び前記第2の入力側伝送線路に出力する差動増幅回路をさらに備え、
    前記第1の入力ポートと前記第1の入力側伝送線路との間及び前記第2の入力ポートと前記第2の入力側伝送線路との間に前記差動増幅回路が付加されている、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の進行波型増幅器。
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