JP2012104582A - レーザダイオード駆動回路 - Google Patents

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    • H01S5/0427Electrical excitation ; Circuits therefor for applying modulation to the laser

Abstract

【課題】出力段のトランジスタ降伏を防止することにより動作を安定化させることが可能なレーザダイオード駆動回路を提供すること。
【解決手段】このレーザダイオード駆動回路1は、正相および逆相のデータ信号D1+,D1−が入力されて、データ信号D2+,D2−との間にオフセット電圧Vxを付加するオフセット付加回路5と、データ信号D1+,D1−のレベルによってデータ有無の判定を行う信号レベル判定回路7と、信号レベル判定回路7によってデータ有りと判定された場合にはオフセット電圧Vxを大きく変更し、データ無しと判定された場合にはオフセット電圧Vxを小さく変更するように制御する制御回路と、正相及び逆相のデータ信号D2+,D2−を差動増幅する前置増幅器13と、前置増幅器13の出力を差動対トランジスタ23A,23Bによって受けてLD31を駆動する差動増幅器15とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光信号を送信するためのレーザダイオード駆動回路に関するものである。
従来から、光通信において用いられる光送信器においては、デューティ調整回路付きの半導体レーザダイオード駆動回路(以下、「LDD」ともいう)が用いられてきた(下記特許文献1,2参照)。一般に、半導体レーザダイオード(以下、「LD」という)をデューティ50%の電気信号で駆動しても、光信号の立上り時間と立下り時間が異なるために、伝送品質を保つためにデューティを補正する必要がある。また、長距離伝送にて用いる際には、ファイバ分散の影響で光波形のパルスが圧縮されてしまうため、伝送品質を保つにはデューティを50%からずらしておく必要もある。このような要求から、一般にLDDにはデューティ調整回路が必須とされている。
一方、LDDに対しては、消費電力の低減のため、低電圧化が要求されている。従来のLDDにおいて現在主流となっている3.3Vの電源電圧を使って高速変調を行う場合、ワイヤボンド等の寄生インダクタ等の影響を受けて、回路にあたえられた電圧余裕であるヘッドルームが高周波的に不十分となっている。そこで、インダクタを使ってドライバ出力端子を直流的に電源にプルアップすることにより、ヘッドルームを確保し、伝送品質を確保している(下記特許文献3参照)。
特許第3423115号公報 特許第3644010号公報 米国特許第5,883,910号公報
しかしながら、上記特許文献3に示すLDDでは、10Gb/sを超える伝送速度の信号を扱う場合、出力段のトランジスタをより高速に動作させる必要があるため、コレクタ−エミッタ間の耐圧の低い素子を使用する必要がある。この場合、送信信号が無信号になった後に復帰すると、インダクタによるプルアップの影響でトランジスタに印加される電圧が耐圧を超えてしまうことがある。このようにコレクタ−エミッタ間電圧が耐圧を超えた場合、雪崩降伏によりコレクタからベースに向かって電流が流れる。このとき、ドライバ出力段はインダクタによってプルアップされているので、直列抵抗ゼロで電源と接続される。従って、雪崩降伏が発生すると、電源からベース端子に向かって大電流が流れる結果、LDDに破壊的な故障をもたらす懸念が生じる。
図4には、一般的な高速動作用バイポーラトランジスタのコレクタ電流(Ic)−コレクタ−エミッタ間電圧(VCE)特性を示す。同図によると、ベース端を開放にした場合のコレクタ−エミッタ間の降伏電圧BVCE0が示されている。実際は、ベース端に有限のインピーダンスがつくので、実際の降伏電圧BVCERはBVCE0よりも大きくなることが知られている。降伏に至ると、トランジスタ外部から供給されるベース電流の向きが、降伏によりコレクタからベースに電流が供給されることで、反転してしまう。
そこで、本発明は、かかる課題に鑑みて為されたものであり、出力段のトランジスタ降伏を防止することにより動作を安定化させることが可能なレーザダイオード駆動回路を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のレーザダイオード駆動回路は、正相および逆相の送信信号が入力されて、正相の送信信号及び逆相の送信信号との間にオフセット電圧を付加するオフセット付加回路と、送信信号のレベルによってデータ有無の判定を行うレベル判定回路と、レベル判定回路によってデータ有りと判定された場合には、オフセット電圧を大きく変更し、レベル判定回路によってデータ無しと判定された場合には、オフセット電圧を小さく変更するように、オフセット付加回路を制御する制御回路と、オフセット付加回路から出力された正相の送信信号および逆相の送信信号を差動増幅する増幅器と、増幅器の出力を差動対トランジスタによって受けてレーザダイオードを駆動する駆動回路と、を備える。
このようなレーザダイオード駆動回路によれば、レベル判定回路によって送信信号におけるデータ有無が判定され、制御回路及びオフセット付加回路によって、データ有りの場合には、正相の送信信号と逆相の送信信号との間に付加されるオフセット電圧が大きく変更され、データ無しの場合には、そのオフセット電圧が小さく変更される。そして、増幅回路によって正相の送信信号及び逆相の送信信号が差動増幅され、駆動回路の差動対トランジスタによって増幅器の出力を受けてレーザダイオードが駆動される。これにより、送信信号が無信号になった後に復帰した場合に、駆動回路の差動対トランジスタの2つの電流端子間の電位差を抑えることができるので、差動対トランジスタの降伏現象を防止することができる。その結果、回路動作を安定化させることが可能になる。
ここで、制御回路は、レベル判定回路による判定結果によって出力レベルを切り替えるセレクタと、セレクタの出力を受けて、オフセット付加回路にオフセット電圧を制御するための制御信号を出力するローパスフィルタと、を有する、ことが好ましい。この場合、レベル判定回路の判定結果を示す出力レベルが変化した場合に、その変化に応じて正相の送信信号と逆相の送信信号との間のオフセット電圧を徐々に変化させることができる。その結果、レーザダイオードの駆動信号波形を急激な変化を抑制して動作を安定化させることができる。
また、オフセット付加回路は、差動対を構成し、正相の送信信号及び逆相の送信信号がそれぞれの制御端子に入力される第1及び第2のトランジスタと、第1及び第2のトランジスタの電流端子間に、制御回路の制御に応じたオフセット電圧を生成する電流源と、第1及び第2のトランジスタの電流端子のそれぞれに接続された第1及び第2のエミッタフォロア回路と、を有する、ことも好ましい。こうすれば、第1及び第2のトランジスタの電流端子間にレベル判定回路の判定結果に応じたオフセット電圧を印加することにより、その電流端子からオフセット電圧が印加された正相及び逆相の送信信号を出力することができる。
本発明の光受信器によれば、出力段のトランジスタ降伏を防止することにより動作を安定化させることができる。
本発明の好適な一実施形態にかかるレーザダイオード駆動回路の回路ブロック図である。 図1のオフセット付加回路の構成を詳細に示す回路図である。 図1のレーザダイオード駆動回路によって処理される信号の時間変化を示す図である。 一般的な高速動作用バイポーラトランジスタのコレクタ電流(Ic)−コレクタ−エミッタ間電圧(VCE)特性を示すグラフである。 比較例にかかるレーザダイオード駆動回路によって処理される信号の時間変化を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係るレーザダイオード駆動回路の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の好適な一実施形態にかかるレーザダイオード駆動回路1の回路ブロック図、図2は、図1のオフセット付加回路の構成を詳細に示す回路図である。同図に示すレーザダイオード駆動回路(以下、「LDD」ともいう)1は、光通信において用いられる光送信器等に内蔵されて、光信号を生成する素子である半導体レーザダイオード(以下、「LD」という)を駆動するための回路である。
図1に示すように、LDD1は、差動増幅器3、オフセット付加回路5、信号レベル判定回路7、セレクタ9、ローパスフィルタ11、前置増幅器13、及び差動増幅器(駆動回路)15を備えている。
差動増幅器3の2つの差動入力端子には、それぞれ、交流結合用のキャパシタ17,19を介して、“0”及び“1”の任意の組み合わせのランダムパターンのデータ信号(送信信号)D0+,D0−が、互いに相補的なデータ信号、すなわち、正相及び逆相のデータ信号として入力される。また、この2つの差動入力端子間には、入力信号を終端するための抵抗21が接続されている。この差動増幅器3は、2つの相補的なデータ信号D0+,D0−を差動増幅して、正相及び逆相のデータ信号(送信信号)D1+,D1−を出力する。
信号レベル判定回路7の2つの入力端子は、それぞれ、キャパシタ17,19と差動増幅器3の2つの差動入力端子との間に分岐して接続されている。この信号レベル判定回路7は、データ信号D0+,D0−が入力されると、データ信号D0+,D0−において予め設定された入力レベル以上の信号が含まれているか否かを判定することによって、データ信号D0+,D0−におけるデータ有無の判定を行い、その判定結果を表す論理信号LOS(Loss of Signal)を出力する。
オフセット付加回路5は、差動増幅器3から正相及び逆相のデータ信号D1+,D1−が入力されて、その2つのデータ信号D1+,D1−の間にオフセット電圧Vxを付加する。ここで、オフセット付加回路5は、セレクタ9からローパスフィルタ11を介してデューティ制御信号Vsを受けて、このデューティ制御信号Vsのレベルに応じてオフセット電圧Vxの大きさを調整する。
セレクタ9は、信号レベル判定回路7からの論理信号LOSに応じてデューティ制御信号Vsの電圧レベルを切り替える。具体的には、セレクタ9は、論理信号LOSが“データ無し”を示す場合には、デューティ制御信号Vsとして予め設定された“デューティ50%値”を出力する。この“デューティ50%値”にデューティ制御信号Vsが設定されると、オフセット付加回路5によりオフセット電圧Vxが0になるように小さく設定される。一方で、セレクタ9は、論理信号LOSが“データ有り”を示す場合には、デューティ制御信号Vsとして予め設定された“デューティ目標値”を出力する。この“デューティ目標値”にデューティ制御信号Vsが設定されると、オフセット付加回路5によりオフセット電圧Vxが目標値になるように大きく設定される。
ローパスフィルタ11は、セレクタ9の出力端子とオフセット付加回路5の間に接続される。これにより、ローパスフィルタ11からオフセット付加回路5に入力されるデューティ制御信号Vsの電圧レベルは、セレクタ9による切り替え後に徐々に“デューティ50%値”又は“デューティ目標値”に近づくように変化する。なお、このローパスフィルタ11は、セレクタ9と共に、オフセット付加回路5におけるオフセット電圧Vxの大きさを制御する制御回路を構成する。
前置増幅器13は、オフセット付加回路5からオフセット電圧Vxが付加された2つのデータ信号D2+,D2−が入力されて、2つのデータ信号D2+,D2−を差動増幅することによって、デューティサイクル歪を有する信号に変換された2つのデータ信号D3+,D3−を出力する。
差動増幅器15は、LD31を駆動するための回路であり、差動対を構成する2つのバイポーラトランジスタ23A,23Bと、2つの抵抗25A,25Bと、変調電流源27とによって構成されている。トランジスタ23A,23Bのコレクタ端子(電流端子)が、それぞれ、抵抗25A,25Bを介して電源Vccに接続され、トランジスタ23A,23Bのエミッタ端子(電流端子)は変調電流源27に共通に接続されている。また、トランジスタ23A,23Bのベース端子(制御端子)には、それぞれ、2つのデータ信号D3+,D3−が入力される。
上記構成の差動増幅器15のトランジスタ23A,23Bのコレクタ端子には、さらに、交流結合用のキャパシタ29A,29Bを介してLD31のカソード及びアノードが接続され、LD31のアノードはインダクタ33を介して電源Vccに接続されており、LD31のカソードはインダクタ35を介してバイアス電流源37に接続されている。これらのインダクタ33,35は、LD31を変調する高周波電流をブロックするために設けられる。また、抵抗25A,25Bには、それぞれ、電圧プルアップ用のインダクタ39,41が並列に接続されることにより、トランジスタ23A,23Bのコレクタ端子が直流的に電源Vccにショートするようにされている。このような差動増幅器15及びその出力回路により、前置増幅器13から出力されたデータ信号D3+,D3−が、LD31を変調する変調信号D4+,D4−に変換されて、電源電圧Vccにプルアップされた電圧信号としてLD31に供給される。
次に、図2を参照して、オフセット付加回路5の回路構成を詳細に説明する。
オフセット付加回路5は、差動対を構成する2つのバイポーラトランジスタ43A,43B、抵抗45A,45B、電流源47,49,51、及び2つのエミッタフォロア回路53A,53Bを備えている。
トランジスタ43A,43Bのコレクタ端子(電流端子)は、それぞれ、抵抗45A,45Bを介して電源Vccに接続され、トランジスタ43A,43Bのエミッタ端子(電流端子)は、共通に電流源49に接続されている。また、これらのトランジスタ43A,43Bのコレクタ端子には、それぞれ、電流源47,51が接続されている。電流源47は電流値Idの一定電流を供給するように設定されており、電流源51は、セレクタ9からのデューティ制御信号Vsを受けて、デューティ制御信号Vsに応じて電流値をId−α〜Id+α(α>0)の範囲で変更可能なように構成されている。詳細には、電流源51は、デューティ制御信号Vsが“デューティ50%値”になっている場合には、電流値をIdとして正相側と逆相側で直流電位が等しくなるように設定し、デューティ制御信号Vsが“デューティ50%値”と“デューティ目標値”との間の値になっている場合には、電流値をそれに応じた電流値Id−α〜Id+αに設定して、正相側と逆相側で直流電位が異なるように設定する。
そして、このトランジスタ43A,43Bのベース端子(制御端子)には、それぞれ、差動増幅器3からデータ信号D1+,D1−が入力されている。さらに、トランジスタ43A,43Bのコレクタ端子には、それぞれ、エミッタフォロア回路53A,53Bが接続され、エミッタフォロア回路53A,53Bを介してトランジスタ43A,43Bのコレクタ端子から、データ信号D2−,D2+がそれぞれ出力される。
このような構成のオフセット付加回路5により、データ信号D1+,D1−が差動増幅されるとともに、デューティ制御信号Vsに応じて正相側と逆相側の直流電位が異なるように設定されることで、トランジスタ43A,43Bのコレクタ端子間にオフセット電圧Vxが付加された2つのデータ信号D2+,D2−が生成される。
ここで、本実施形態のLDD1の動作を説明する前に、信号レベル判定回路7、セレクタ9、及びローパスフィルタ11を備えない比較例にかかるLDDにおける動作を説明する。
図5は、比較例にかかるLDDによって処理される信号の時間変化を示す図である。図5(a)に示すように、LDDに入力されるデータ信号D0+,D0−が、時刻t=t〜tまでの間にランダムパターンを含み、時刻t=t〜tまでの間は信号が“0”又は“1”の状態で固定され、時刻t=tで再びランダムパターンで変調されるケースを想定する。この場合、終端抵抗21で観測され差動増幅器3に入力されるデータ信号D0+’,D0−’は、キャパシタ17,19によって交流結合され直流成分が通過できないので、無信号区間t=t〜tではキャパシタ17,19の容量および抵抗21の抵抗値で決まる時定数でその振幅が減衰する(図5(b))。また、このLDDでは、図5(c)に示すように、オフセット付加回路5に入力されるデューティ制御信号Vsの電圧レベルが一定、すなわちデューティ目標値が一定とされている。
このとき、オフセット付加回路5から出力されるデータ信号D2−,D2+は、正相側で低電圧側にシフトし、オフセット電圧Vxが正相信号と逆相信号との間に発生する(図5(d))。なお、このオフセット電圧Vxは、無信号区間t=t〜tでも発生する。このようなオフセット電圧Vxが付加されたデータ信号D2−,D2+は、前置増幅器13で飽和増幅(リミット動作)されることで、オフセットを有する信号からデューティサイクル歪を有するデータ信号D3−,D3+に変換される(図5(e))。このデータ信号D3−,D3+は、無信号区間t=t〜tではデータ変調されていないために、オフセット電圧Vxに対して前置増幅器13での利得が反映されたDCオフセット電圧Vx’を含むことになる。
さらに、差動増幅器15からLD31に供給される変調信号D4+,D4−は、インダクタ39,41により電源電圧Vccにプルアップされているので、電圧Vccを中心に信号成分が変調される(図5(f),(g))。このとき、変調信号D4+,D4−は、デューティサイクル歪を持っているため、その歪に応じて信号の平均値がVccになるように動作する。また、変調信号D4+,D4−は、無信号期間t=t〜tでは、信号が無いためにVccに収束する。ここでは、2つの正相及び逆相の変調信号D4+,D4−は、同じ電位Vccに収束するため、LD31に対する出力の差動振幅はゼロの状態になっている。一方、差動増幅器15の入力側はDCオフセット電圧Vx’が存在するため、差動増幅器15の入出力の関係が不連続になっていることがわかる。このまま時刻t=tから信号が印加されるため、差動増幅器15の出力端子では電位Vccから出力信号の振幅分だけ電圧がシフトする。つまり、正相及び逆相の変調信号D4+,D4−のうちのいずれかが、Vcc+出力振幅の電位まで変化する。正相及び逆相のうちどちらが高い電位にシフトするかはデューティ目標値に依存し、デューティ目標値が50%以下の場合は逆相側、デューティ目標値が50%以上の場合は正相側にオーバーシュートが発生する。オーバーシュートが発生した変調信号D4+,D4−は、LDDに接続された出力回路の低域カットオフ周波数で決まる時定数で再び平均値がVccになるように変化する。そのことから分かるように、正相及び逆相の変調信号D4+,D4−のうちのいずれかの電位が最大許容電圧Vmaxを超えてしまう恐れがある。
例えば、差動増幅器15のコモンエミッタの電位が1.0V、出力振幅が2.0Vpp、電源電圧が3.0V、オフセット電圧Vx=0Vの場合、LDDの出力端子の最大電圧は4.0Vとなるが、DCオフセット電圧Vx'が前置増幅器13でリミットしているとすると、出力端子の最大電圧は5.0Vにまで上昇する。出力端子の最大電圧が4.0Vであれば、差動増幅器15のトランジスタのコレクタ−エミッタ間の最大電圧は3.0Vになり、出力端子の最大電圧が5.0Vであれば、差動増幅器15のトランジスタのコレクタ−エミッタ間の最大電圧は4.0Vとなる。特に、高速動作用のバイポーラトランジスタのコレクタ−エミッタ間の耐圧は一般に2.0〜3.6V程度であるので、コレクタ−エミッタ間電圧が4.0Vの場合は、最大許容電圧を超えてしまうことになる。
次に、本実施形態のLDD1の動作を説明する。図3は、本実施形態にかかるLDD1によって処理される信号の時間変化を示す図である。
図3(a)に示すように、LDD1に入力されるデータ信号D0+,D0−が、時刻t=t〜tまでの間にランダムパターンを含み、時刻t=t〜tまでの間は信号が“0”又は“1”の状態で固定され、時刻t=tで再びランダムパターンで変調されるケースを同様に想定する。この場合、差動増幅器3に入力されるデータ信号D0+’,D0−’は、無信号区間t=t〜tではキャパシタ17,19の容量および抵抗21の抵抗値で決まる時定数でその振幅が減衰する(図3(b))。本実施形態のLDD1では信号レベル判定回路7を備えているので、LDD1の入力における信号の有無について監視することができる。すなわち、時刻t=tで入力信号D0+’,D0−’の変調が止まった後、時刻t=t’で信号レベル判定回路7が無信号状態を検出し、論理信号LOSの論理を“0”から“1”に変更する。時刻t=tで入力信号D0+’,D0−’の変調が復帰した後、時刻t=t’で信号レベル判定回路7が有信号状態を検出し、論理信号LOSの論理を“1”から“0”に変更する。この論理信号LOSの変化によってセレクタ9が切り替えられる結果、オフセット付加回路5に入力されるデューティ制御信号Vsの電圧レベルが変化する(図3(c))。具体的には、無信号検出期間t=t’〜t’では、デューティ制御信号Vsが“デューティ50%値”に設定され、それ以外の期間では、デューティ制御信号Vsが“デューティ目標値”に設定される。このデューティ制御信号Vsは、ローパスフィルタ11を介して、デューティ制御信号Vs’としてオフセット付加回路5に入力される(図3(d))。これにより、デューティ制御信号Vs’の電圧レベルは、セレクタ9による切り替え後に徐々に“デューティ50%値”又は“デューティ目標値”に近づくように変化する。
このとき、オフセット付加回路5から出力されるデータ信号D2−,D2+においては、時刻t=t’までは、オフセット電圧Vxが正相信号と逆相信号との間に発生する(図3(e))。その後、t=t’以降は、オフセット電圧Vxがデューティ50%相当の値に変化し収束する。時刻t=tでは入力信号の変調が復帰するので、デューティ50%の状態から信号が復帰する。さらに、時刻t=t’になると、論理信号LOSが切り替わり、デューティ目標値に相当するオフセット電圧Vxにローパスフィルタ11の時定数で変化する。
このようなデータ信号D2−,D2+は、前置増幅器13によってオフセットを有する信号からデューティサイクル歪を有するデータ信号D3−,D3+に変換される(図3(f))。このデータ信号D3−,D3+は、前置増幅器13の飽和増幅動作により、DC出力レベルはハイ又はローの2状態の電位に固定される。時刻t=t以降で無信号状態になり、データ信号D3−,D3+間ではオフセット電圧Vx’が観測される。その後、時刻t=t’でデューティ調整の目標値が“デューティ50%値”に変化するので、データ信号D3−,D3+はローパスフィルタ11の時定数で0Vに向かって変化する。時刻t=tで信号の変調が復帰するタイミングでは、完全にデューティ50%相当のオフセットに戻っており、データ信号D3−,D3+は、0Vを中心にしたデューティ50%の状態で生成される。さらに、時刻t=t’以降では、論理信号LOSの論理が反転して再びデューティ調整の目標値が“デューティ目標値”に設定されるため、データ信号D3−,D3+は、ローパスフィルタ11の時定数でデューティサイクル歪を変化させ、その後安定状態に至る。
このとき、差動増幅器15からLD31に供給される変調信号D4+,D4−は、当初、クロスポイントが上下した信号波形となる(図3(g),(h))。デューティ目標値が50%以下の場合には、変調信号D4+のクロスポイントが下げられ、変調信号D4−のクロスポイントが上げられる。時刻t=t以降で、無変調の正相の変調信号D4+は、電位Vccに収束する。その後、時刻t=tで信号の変調が復帰した際、正相の変調信号D4+がVccに収束しており、差動増幅器15の入力差動電位も0Vとなっているため、差動増幅器15の入出力間で連続性が保たれている。その結果、時刻t=tにおける応答は、電位Vccを中心に対称なデューティ50%の信号からスタートする。さらに、時刻t=t’に至ってデューティ目標値が設定されると、ローパスフィルタ11の持つ時定数に従って変調信号D4+の電位も変化する。このため、比較例に比べて出力振幅の約半分の電圧分だけ動作余裕が発生する。
以上説明したLDD1によれば、信号レベル判定回路7によってデータ信号D1+,D1−におけるデータ有無が判定され、セレクタ9及びローパスフィルタ11からなる制御回路及びオフセット付加回路5によって、データ有りの場合には、正相及び逆相のデータ信号D2−,D2+の間に付加されるオフセット電圧Vxが大きく変更され、データ無しの場合には、そのオフセット電圧Vxが小さく変更される。そして、前置増幅器13によって正相及び逆相のデータ信号D2−,D2+が差動増幅され、差動増幅器15の差動対トランジスタ23A,23Bによって前置増幅器13の出力を受けてLD31が駆動される。これにより、送信信号が無信号になった後に復帰した場合に過渡電圧を半減することができ、差動増幅器15の差動対トランジスタ23A,23Bの2つの電流端子間の電位差を抑えることができるので、差動対トランジスタの降伏現象を防止することができる。その結果、電圧余裕を確保して回路動作を安定化させることが可能になる。
ここで、デューティ制御信号Vsを生成する制御回路は、信号レベル判定回路7による判定結果によって出力レベルを切り替えるセレクタ9と、セレクタ9の出力を受けてオフセット付加回路5にオフセット電圧Vxを制御するためのデューティ制御信号Vs’を出力するローパスフィルタ11とを有するので、信号レベル判定回路7の判定結果を示す出力レベルが変化した場合に、その変化に応じて正相及び逆相のデータ信号D2−,D2+との間のオフセット電圧Vxを徐々に変化させることができる。その結果、LDの駆動信号波形を急激な変化を抑制して動作を安定化させることができる。
1…レーザダイオード駆動回路、5…オフセット付加回路、7…信号レベル判定回路、9…セレクタ(制御回路)、11…ローパスフィルタ(制御回路)、13…前置増幅器、15…差動増幅器(駆動回路)、43A,43B…バイポーラトランジスタ、47,51…電流源、Vx…オフセット電圧。

Claims (3)

  1. 正相および逆相の送信信号が入力されて、前記正相の送信信号及び前記逆相の送信信号との間にオフセット電圧を付加するオフセット付加回路と、
    前記送信信号のレベルによってデータ有無の判定を行うレベル判定回路と、
    前記レベル判定回路によってデータ有りと判定された場合には、前記オフセット電圧を大きく変更し、前記レベル判定回路によってデータ無しと判定された場合には、前記オフセット電圧を小さく変更するように、前記オフセット付加回路を制御する制御回路と、
    前記オフセット付加回路から出力された前記正相の送信信号および前記逆相の送信信号を差動増幅する増幅器と、
    前記増幅器の出力を前記増幅器の出力を差動対トランジスタによって受けてレーザダイオードを駆動する駆動回路と、
    を備えることを特徴とするレーザダイオード駆動回路。
  2. 前記制御回路は、
    前記レベル判定回路による判定結果によって出力レベルを切り替えるセレクタと、
    前記セレクタの出力を受けて、前記オフセット付加回路に前記オフセット電圧を制御するための制御信号を出力するローパスフィルタと、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項1記載のレーザダイオード駆動回路。
  3. 前記オフセット付加回路は、
    差動対を構成し、前記正相の送信信号及び前記逆相の送信信号がそれぞれの制御端子に入力される第1及び第2のトランジスタと、
    前記第1及び第2のトランジスタの電流端子間に、前記制御回路の制御に応じたオフセット電圧を生成する電流源と、
    前記第1及び第2のトランジスタの前記電流端子のそれぞれに接続された第1及び第2のエミッタフォロア回路と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザダイオード駆動回路。
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