JP2012070146A - 光受信回路用のトランスインピーダンスアンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】電源電圧の変動に関わらず、クロスポイントのシフト幅を安定させることが可能な光受信回路用のトランスインピーダンスアンプを提供する。
【解決手段】TIA15は、互いに直列に接続された負荷抵抗23、入力FET22及びカスコードFET21を含み、入力FET22のゲート端子が入力端15aに接続された入力部20と、互いに直列に接続されたソースフォロワFET31及び電流源FET33を含み、ソースフォロワFET31のゲート端子にカスコードFET21のドレイン電圧を受けるとともに、ソースフォロワFET31のソース端子が帰還抵抗34を介して入力端15aに接続されたソースフォロワ部30と、電流源FET33のゲートバイアスを生成するバイアス生成部40とを備える。電流源FET33を流れる電流は、電源電位線18における電源電圧の大きさに基づいて可変とされている。
【選択図】図2

Description

本発明は、光受信回路用のトランスインピーダンスアンプに関する。
特許文献1には、受光素子を介して得られる微小な電流等を電圧信号として取り出すための前置増幅器に関する技術が記載されている。この前置増幅回路は、FET、カスコードFET及び負荷から成る直列回路を入力段として備え、カスコードFETのドレイン出力を、ソースフォロワ回路を介して出力する。また、この前置増幅回路は、フォトダイオード(以下、PDという)からの出力電流の一部をカレントミラー回路によって検知し、該出力電流に応じた電圧信号を前置増幅回路の出力端子に与える。但し、ソースフォロワ回路の電流源は、FETのゲートとソースとが互いに短絡された構成を有する。
特開2000−174564号公報
近年の長距離光伝送システムでは、光増幅器が使用されるので、光受信装置には、大きな光信号対雑音比(OSNR:Optical Signal to Noise Ratio)を有する光信号に対する適応能力が求められる。また、光増幅器により増幅された光信号の発光期間におけるノイズが、消光期間におけるノイズと比べて格段に大きくなることも考慮する必要がある。図8(a)は、光受信器に入力される光信号の典型的なアイパターンを概略的に示す図である。伝送線路に介在する光増幅器によって増幅された光信号には、図8(a)に示されるように、ノイズNが生じる。このノイズNの振幅A1の大きさは、発光期間の光強度振幅A2の半分近くになる場合がある。なお、伝送線路に光増幅器が介在しない場合であっても、発光期間のノイズNの振幅A1は消光期間と比べて格段に大きくなる。また、消光期間に生じるノイズは、光信号を電気信号に変換するPD以後の電気回路に起因する。
このようなノイズNを含む光信号は、PDにおいて光電流に変換される。光電流は、前置増幅器において電圧信号に変換され、この電圧信号は、いわゆるリニアアンプによって増幅される。ここで、前置増幅器の利得とリミットアンプの利得との積が例えば40dB以上といった大きさになるので、直流的な動作点のずれや変動を補償することが難しい。このため、前置増幅器とリミットアンプとの間の直流利得を制限する為に、前置増幅器とその後段のリミットアンプとがAC結合される場合がある。このような場合において、リミットアンプの入力におけるクロスポイントCRは0mVに設定されることが多いので、上述した発光期間におけるノイズNによる影響が顕著に現れる。
このようなノイズNによる影響を低減するために、例えば、リミットアンプの入力閾値を、0mVではなく光入力パワーに依存する負の値(クロスポイントCRのレベルを消光側にシフトさせた状態)とする方法がある。これにより、図8(b)に示されるように、ノイズNの振幅A1が小さくなり、ノイズNによる影響を効果的に低減できる。しかし、この動作をリミットアンプにおいて実現しようとすると、リミットアンプの入力閾値を制御する回路(いわゆる入力オフセット回路)が新たに必要となり、回路構成が複雑になってしまう。そこで、従来の光受信回路では、前置増幅器に含まれるトランスインピーダンスアンプ(以下、TIAという)において、クロスポイントのレベルを振幅A2の半分(50%)程度シフトさせることによって、回路構成を複雑にすることなく発光期間のノイズNの影響を低減し、OSNR耐力を向上させている。
TIAにおいてクロスポイントのレベルをシフトさせる方式としては、例えば次のようなものがある。すなわち、TIAに入力される光電流は発光期間に大きくなることから、光電流の大きさに応じてTIAの利得または帰還インピーダンスを小さくすることによって、TIAの電流/電圧変換利得に非線型性を持たせる方式である。クロスポイントを振幅A2の50%以上シフトして発光期間の利得を低下させることによって、振幅A2の中心値付近まで存在していた発光時のノイズNの分布が、前置増幅器の正相側の出力波形ではハイレベル寄りの分布となり、中心値付近のノイズを減少させることができる。また、リミットアンプの入力については、発光期間の振幅が消光期間の振幅より小さくなるので、クロスポイントを0mV近傍にすることができる。これにより、オフセットを重畳することなく正規のデータを復元できる。
以上に述べたように、クロスポイントレベルを振幅A2の半分以上シフトすることによって、前置増幅器の出力信号、すなわちリミットアンプの入力信号における、発光期間のノイズNの影響を効果的に抑制できる。また、そのクロスポイントをリミットアンプの入力閾値とすることによって、入力オフセットを補償するための回路を設けることなく、光受信回路のOSNR耐力を向上させることができる。
しかしながら、このような従来の光受信回路では、クロスポイントレベルをシフトさせる機能を前置増幅器が有しているものの、そのシフト幅が、前置増幅器に供給される電源電圧の変動に応じて変動してしまうという問題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、電源電圧の変動に関わらず、クロスポイントレベルのシフト幅を安定させることが可能な光受信回路用のTIAを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明による光受信回路用のTIAは、電源電位線と基準電位線との間において互いに直列に接続された負荷抵抗、入力FET及びカスコードFETを含み、入力FETのゲート端子が入力端に接続された入力部と、電源電位線と基準電位線との間において互いに直列に接続されたソースフォロワFET及び電流源FETを含み、ソースフォロワFETのゲート端子にカスコードFETのドレイン電圧を受けるとともに、ソースフォロワFETのソース端子が帰還抵抗を介して入力端に接続されたフォロワ部と、電流源FETのゲートバイアスを生成するバイアス生成部とを備え、電流源FETを流れる電流の大きさが、電源電位線における電源電圧の大きさに基づいて可変とされていることを特徴とする。
また、光受信回路用のTIAは、カスコードFETのドレイン電圧が、電源電圧の変動に応じて変化することを特徴としてもよい。
また、バイアス生成部は、電源電位線と基準電位線との間において互いに直列に接続された電流設定抵抗、一又は複数のダイオード、及びバイアス生成用FETを含み、バイアス生成用FET及び電流源FETがカレントミラー回路を構成しており、電流源FETを流れる電流の大きさをバイアス生成用FETが規定することを特徴としてもよい。
また、バイアス生成部は、バイアス生成用FETの等価抵抗値が、電流設定抵抗の抵抗値と略等しいことを特徴としてもよい。
本発明による光受信回路用のTIAによれば、電源電圧の変動に関わらず、クロスポイントレベルのシフト幅を安定させることができる。
図1は、一実施形態に係る前置増幅器を備える光受信回路の構成を概略的に示す図である。 図2は、前置増幅器が有するTIAの詳細な構成を示す回路図である。 図3は、比較例としての回路を示す図である。 図4は、TIAの出力特性を模式的に表すグラフである。 図5は、電源電圧とノードAの電位との関係を示すグラフである。 図6は、カレントミラー回路を構成するソースフォロワ部及びバイアス生成部の構成を拡大して示す回路図である。 図7は、一般的なFETの静特性を示すグラフである。 図8は、光受信器に入力される光信号の典型的なアイパターンを概略的に示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明による光受信回路用のTIAの実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る前置増幅器を備える光受信回路の構成を概略的に示す図である。図1に示されるように、本実施形態の光受信回路10は、PD11と、前置増幅器12と、リミットアンプ13とを備える。PD11は、光信号OSを受光面に受け、この光信号OSの光強度に応じた大きさの光電流IOSを生成する。光信号OSは高い周波数でもって変調されているので、光電流IOSもまた同様に変調された信号となる。PD11は前置増幅器12と電気的に接続されており、光電流IOSは、PD11から前置増幅器12へ提供される。なお、本実施形態では、PD11に逆バイアス電圧が印加されており、PD11のアノード端子が前置増幅器12に接続されている。
前置増幅器12は、光電流IOSに応じた電圧値を有する受信信号S1を生成する。受信信号S1は、光信号OSと同じ変調成分を有する高周波信号であり、差動信号である。前置増幅器12は、TIA15及び差動増幅器16を含む。TIA15は、PD11から光電流IOSを受け、光電流IOSに応じたシングルエンドの電圧信号を生成する。差動増幅器16は、TIA15から受けたシングルエンドの電圧信号を、差動信号である受信信号S1に変換する。差動増幅器16の2つの出力端は、それぞれコンデンサ14a,14bを介してリミットアンプ13に接続されることによって、リミットアンプ13とAC結合を成している。受信信号S1は、前置増幅器12からリミットアンプ13へ提供される。リミットアンプ13は、受信信号S1を増幅して光受信回路10の外部へ出力する。
図2は、前置増幅器12が有するTIA15の詳細な構成を示す回路図である。図2に示されるように、本実施形態のTIA15は、入力端15a、出力端15b、入力部20、ソースフォロワ部30、バイアス生成部40、及び出力部50を有する。入力端15aは、PD11(図1を参照)に接続され、光電流IOSを受ける。出力端15bは、差動増幅器16(図1を参照)に接続され、光電流IOSに応じた電圧信号VOUTを出力する。
入力部20は、互いに直列に接続されたカスコードFET21及び入力FET22を含むソース接地増幅器である。具体的には、一方のカスコードFET21のソース端子と他方の入力FET22のドレイン端子とが接続されている。カスコードFET21のドレイン端子は、負荷抵抗23を介して電源電位線18に接続されている。また、入力FET22のソース端子は、直列に接続された2つのダイオード24,25を介して基準電位線(接地電位線)19に接続されている。カスコードFET21のゲート端子には、所定の大きさの電圧を発生する電圧源からバイアス電圧VBが供給される。入力FET22のゲート端子は、入力端15aに接続されている。
ソースフォロワ部30は、本実施形態におけるフォロワ部であり、互いに直列に接続されたソースフォロワFET31、ダイオード32、及び電流源FET33を含む。具体的には、ソースフォロワFET31のソース端子がダイオード32のアノード端子に接続され、ダイオード32のカソード端子が電流源FET33のドレイン端子に接続されている。また、ダイオード32のカソード端子と電流源FET33のドレイン端子との間のノードBは、帰還抵抗(トランスインピーダンス)34を介してTIA15の入力端15aに接続されている。ソースフォロワFET31のドレイン端子は電源電位線18に接続されており、電流源FET33のソース端子は基準電位線19に接続されている。また、ソースフォロワFET31のゲート端子は、入力部20のカスコードFET21のドレイン端子と負荷抵抗23の一端との間のノードAに接続されている。
バイアス生成部40は、電流源FET33のゲートバイアスを生成するための回路部分である。バイアス生成部40は、電流源FET33を流れる電流の大きさを、電源電位線18における電源電圧の大きさに基づいて可変とする。
本実施形態のバイアス生成部40は、互いに直列に接続された複数(本実施形態では4つ)のダイオード41〜44と、電流設定抵抗45と、バイアス生成用FET46とを含む。電流設定抵抗45の一端はダイオード41のアノードに接続されており、電流設定抵抗45の他端は電源電位線18に接続されている。また、バイアス生成用FET46のドレイン端子はダイオード44のカソード端子に接続されており、ソース端子は基準電位線19に接続されている。更に、バイアス生成用FET46のゲート端子とドレイン端子とが相互に短絡されており、且つ、これらの端子はソースフォロワ部30の電流源FET33のゲート端子に接続されている。このような構成によって、バイアス生成用FET46は、ソースフォロワ部30の電流源FET33と協働してカレントミラー回路17を構成する。すなわち、バイアス生成部40を流れる電流に比例する大きさの電流が、ソースフォロワ部30を流れる。なお、電源電位線18の電源電圧が3.3Vであるとき、電流設定抵抗45の値は例えば500オームであり、ダイオード41〜44の電圧降下の合計値は例えば0.75Vである。
バイアス生成用FET46の等価抵抗値は、電流設定抵抗45の抵抗値と略等しいことが好ましい。これにより、負荷抵抗23及びカスコードFET21の電圧がほぼ等しい条件下において、電源電圧の変動による負荷抵抗23及びカスコードFET21への印加電圧の変動量をほぼ等しくすることができる。
出力部50は、互いに直列に接続された2つのFET51,52を含む。FET51のソース端子と、FET52のドレイン端子とは互いに接続されている。FET51のドレイン端子は電源電位線18に接続されており、FET52のソース端子は基準電位線19に接続されている。FET52のゲート端子及びソース端子は相互に短絡されており、FET52は電流源を構成する。FET51のゲート端子は、ソースフォロワ部30のノードBに接続されている。
以上の構成を有するTIA15による動作及び効果について説明する。まず、比較例として、図3に示される回路について説明する。
図3に示される回路(TIA100)は、入力部120と、ソースフォロワ部130と、出力部150とを備えるが、バイアス生成部40に相当する構成を備えていない。TIA100の入力部120と、図2に示された入力部20との相違点は、入力部120が電流源121を更に有する点である。電流源121は定電流源であり、負荷抵抗23及びカスコードFET21に対して並列に接続されている。また、TIA100のソースフォロワ部130と、図2に示されたソースフォロワ部30とでは、電流源FET33のゲート端子の接続先が異なる。すなわち、図2に示されたソースフォロワ部30では電流源FET33のゲート端子がバイアス生成部40のバイアス生成用FET46に接続されてカレントミラー回路を構成しているが、本比較例における電流源FET33のゲート端子はソース端子に短絡されており、電流源FET33は定電流源を構成している。なお、TIA100の出力部150の構成は、図2に示された出力部50の構成と同じである。
図3に示されたTIA100においては、入力FET22と出力端15bとが帰還抵抗34を介して接続され、負帰還を構成しているので、無入力時における各ノードA,Bの電位は安定的に定まる。
PD11(図1)から入力端15aに光電流IOSが入力されると、入力FET22のゲート端子の入力インピーダンスが極めて大きい為、この光電流IOSのほぼ全てが、帰還抵抗34を流れる。これにより、帰還抵抗34の両端に、光電流IOSの大きさに応じた電位差が生じる。そして、この電位差がそのまま出力端15bに現れることによって、光電流IOSが電圧信号VOUTに変換される。
ここで、光電流IOSが入力されると出力端15bの電位が下がる。すなわち、入力された光信号OSの位相に対し、出力電圧VOUTの位相は反転する。このように、TIA100は、光電流IOSを反転して出力電圧VOUTに変換するので、発光時のノードAの電位は、消光時と比べて下がる。また、発光時の光強度が大きいほど光電流IOSも増加するので、帰還抵抗34での電位降下が大きくなり、ノードAの電位は一層低下する。しかし、次第にカスコードFET21のドレイン−ソース間電圧の低下度合いが小さくなり、ノードAの電位の低下が飽和する。すなわち、入力部120が飽和動作領域に入る。この状態は、発光側の波形が制限されている状態なので、当該入力信号領域で入力部120の利得が減少していることと等価である。これにより、正相側の出力波形のクロスポイントレベルのシフト幅が振幅の50%以上となり、光受信回路のOSNR耐力を向上させることができる。
しかしながら、図3に示されたTIA100には、以下に述べる問題がある。すなわち、TIA100では、電源電位線18の電源電圧が変動してもカスコードFET21の出力電圧(すなわちノードAの電位)が変動しない。したがって、クロスポイントレベルのシフト幅が電源電圧の変動に応じて変動してしまう。その理由は次のとおりである。
仮に、入力部120に電流源121が設けられていないとすると、ノードAの電位(以下、Vとする)は、光電流IOSによる帰還抵抗34での電位降下によって定まる。つまり、光電流IOSの増加に伴って帰還抵抗34での電位降下が大きくなるので、光電流IOSが大きいほど出力電位VOUTは小さくなる。一方、ソースフォロワ部130では、ソースフォロワFET31のゲート−ソース間電圧Vgsが0に設定されているので、電源電圧に依存せず、ソースフォロワFET31及び33を流れる電流の大きさは常に一定である。ソースフォロワFET31のゲート−ソース間電圧Vgsは、この電流を流すために、次の数式
・(Vgs−Vth)
(但し、Kは相互コンダクタンスGmに相当するパラメータ、VthはソースフォロワFET31の閾値)によって算出される値が上記の一定電流となるように、正の一定値にバイアスされている。故に、電位Vは、出力電圧VOUTとソースフォロワFET31のゲート−ソース間電圧Vgsとの和となり一定値となる。ここで電源電圧が増加すると、電位Vは電源電圧に依存せず一定なので、負荷抵抗23での電位降下が大きくなる。したがって、入力部120が電流源121を有しない場合には、この大きくなった電位降下分を補償するために、入力FET22のゲートバイアスを増加させなければならない。
しかしながら、図3に示されたTIA100では、入力部120が電流源121を有する。この電流源121から供給される電流の大きさは、光信号OSが入力されない状態で負荷抵抗23を流れる電流の大きさよりも一桁程度大きく設定される。換言すると、入力FET22のゲートバイアスは、電流源121から供給される電流の大きさによって主に決定され、光電流IOSの増減による電位Vの変化に起因するゲートバイアスの変化は、十分に無視できる。このことは、電源電圧が変動し、負荷抵抗23での電圧降下の大きさが変化したとしても、電位Vは、出力電圧VOUTとソースフォロワFET31のゲート−ソース間電圧Vgsとの和として一定に維持されることを意味している。
図4は、上記動作を模式的に示す図である。図4において、縦軸はノードAの電位Vを示しており、横軸は光電流IOSの大きさを示している。また、図中のE4は、入力された光電流IOSのアイパターンを示しており、振幅の50%の位置にクロスポイントを有する。E1〜E3は、アイパターンE4を有する光電流IOSが入力された場合における、グラフG1〜G3にそれぞれ対応するノードAの電位のアイパターンを示している。
グラフG1は、比較例として、入力部120がカスコードFET21を有しない場合であって、入力FET22のドレイン端子に負荷抵抗23が直接接続された場合における入力部の伝達特性(トランスファーカーブ)を示している。すなわち、このような回路に光電流IOSが入力されると、ノードAの電位Vは図中のグラフG1に沿って変化する。グラフG1は直線なので、アイパターンE1におけるクロスポイントは、ハイレベルとローレベルとの中点(50%)となる。
また、グラフG2は、入力部120がカスコードFET21を有する場合における、入力部120の伝達特性を示している。この場合、光電流IOSが大きい領域では次第に利得が減少するので、光電流IOSがハイレベルとなる領域でノードAの電位Vが飽和するような特性を示す。そして、アイパターンE2におけるクロスポイントは、振幅の50%の位置からローレベル側(光電流IOSにおけるハイレベル側)へシフトする。
ここで、カスコードFET21を有する入力部120において電源電圧が増加し、図中のVccからVcc’へ変化すると、その増加によるアイパターンへの影響は、電位Vのハイレベル側(光電流IOSにおけるローレベル側)に主に現れる(図中のアイパターンE5を参照)。一方、電位Vのローレベル側には、カスコードFET21による効果が現れ、その伝達特性は電源電圧値がVccである場合と同様になる。すなわち、クロスポイントにおける電圧値は実質変化せず、光電流IOSがローレベルであるときの電位Vが電源電圧Vcc’に張り付き、クロスポイントでの利得が増加する。なお、クロスポイントでの利得が増加するのは、次の作用による。すなわち、電源電圧が増加し、且つノードAの電位Vが変化しないので、負荷抵抗23に流れる電流は増加することとなる。この増加分は入力FET22のゲートバイアスが増加することによって補償される。電流源121が入力FET22のドレイン端子に接続されているが、電源電圧の増加分は僅かであっても入力FET22のゲートバイアスの増加分で補わなければならない。入力FET22のゲートバイアスが増加することは、入力FET22の利得が増加することに繋がる。
図中のグラフG5は、電源電圧がVcc’である場合の入力部120の伝達特性を示している。アイパターンE4を有する光電流IOSが入力されると、ノードAの電位Vは、図中のグラフG5に沿って変化する。上述したように、グラフG5のハイレベル側は電源電圧Vcc’に張り付いており、且つクロスポイントの電圧値は実質変化していないので、アイパターンE5は、アイパターンE2に対して実質的にハイレベル側(光電流IOSにおけるローレベル側)のみが拡大した波形となる。これは、電源電圧がVccである場合と比較して、相対的なクロスポイントレベルがシフトしていることと等価である。つまり、TIA100の回路構成では、電源電圧の変動に伴ってクロスポイントレベルが変動してしまう。
このような問題点に対し、図2に示された本実施形態によるTIA15では、後述するように、電源電圧の増減に応じて、ノードAの動作点も増減する。電源電圧がVcc’である場合のTIA15の入力部20の伝達特性は、図4のグラフG3で示される。グラフG3は、グラフG2をVcc’とVccとの差(ΔVcc)だけシフトした特性である。このような伝達特性を備える入力部20に、アイパターンE4を有する光電流IOSを入力させると、ノードAの電位Vのアイパターンは図中のE3のようになる。すなわち、ノードAの電位Vは、振幅に対する相対的なクロスポイントのレベルを維持しつつ、アイパターンの形状を保ったまま全体の電位をシフトした特性を有することとなる。つまり、TIA15の回路構成によれば、電源電圧が変動した場合であってもクロスポイントレベルの変動を効果的に抑制できる。
図3に示されたTIA100では、ソースフォロワ部130の電流源FET33のゲート端子とソース端子とが短絡されているが、図2に示された本実施形態のTIA15では、ソースフォロワ部30の電流源FET33はカレントミラー回路を構成する。これにより、電流源FET33を流れる電流量は電源電圧によって変化し、それに伴ってノードAの電位Vも変化するので、電源電圧の変動によるクロスポイント位置の変化が小さくなる。図5は、電源電圧とノードAの電位Vとの関係を示すグラフである。図5において、縦軸はノードAの電位Vを示しており、横軸は電源電圧を示している。また、グラフG21は本実施形態のTIA15における特性を示しており、グラフG22は比較例であるTIA100における特性を示している。グラフG21,G22に示されるように、比較例では電源電圧の変動に対しノードAの電位Vはほぼ一定であるのに対し、本実施形態では、電源電圧の変動に応じてノードAの電位Vも変化している。以下、このような特性を有するTIA15の動作原理について詳細に説明する。
図6は、本実施形態のカレントミラー回路17を構成するソースフォロワ部30及びバイアス生成部40の構成を拡大して示す回路図である。カレントミラー回路17では、バイアス生成部40(電流設定抵抗45、ダイオード41〜44、及びバイアス生成用FET46)によって決定される電流値がそのままソースフォロワ部30(ソースフォロワFET31、ダイオード32、及び電流源FET33)に反映される。
ここで、図7は、一般的なFETの静特性を示すグラフである。図7において、横軸はドレイン−ソース間電圧Vdsを示しており、縦軸はドレイン電流Idを示している。図中のグラフG11〜G15は、それぞれ異なる大きさのゲート電圧に対応するFET特性を示しており、グラフG11におけるゲート電圧が最も小さく、グラフG15におけるゲート電圧が最も大きい。
バイアス生成部40においては、バイアス生成用FET46のゲート端子とドレイン端子とが相互に短絡されているので、ゲートバイアスVgsとドレイン−ソース間電圧Vdsとは互いに一致する。したがって、図7において、ゲート電圧Vgとドレイン−ソース間電圧Vdsとが互いに一致する点を結んだラインG16が、バイアス生成部40におけるバイアス生成用FET46の動作曲線となる。ダイオードの順方向特性と類似しているが、指数関数に従うわけではなく、ドレイン−ソース間電圧Vdsが小さい領域(すなわちドレイン電流Idが小さい領域)では、有意な電流が流れる。
また、バイアス生成部40に有意な大きさの電流が流れているときには、ダイオード41〜44それぞれの順方向電圧は例えば0.75Vで飽和する。したがって、起電力が0.75Vである電池が複数個(本実施形態では4つ)直列に接続され、0.75V×4個=3.0Vの電位差を有する定電圧電源が設けられているとみなすことができる。例えば電源電位線18の電源電圧として3.3Vが設定されている場合には、等価的に、該電源電圧から上記3.0Vが差し引かれた0.3Vの電源にバイアス生成用FET46及び電流設定抵抗45が直列接続されていると考えられる。この場合、バイアス生成用FET46のドレイン電位は、FET動作曲線(ラインG16)と電流設定抵抗45の負荷線G17との交点Dで与えられる。なお、図中において、負荷線G18は、比較のためダイオード41〜44が無い場合の特性を示している。そして、電源電圧の変動は、バイアス生成用FET46及び電流設定抵抗45からなる直列回路の電源変動に直接反映されることになる。すなわち、本実施形態では、バイアス生成用FET46及び電流設定抵抗45からなる直列回路に電圧(Vcc−0.75×n、但しVccは電源電圧、nはダイオードの個数)が印加され、電源電圧Vccが変動してVcc±ΔVとなったときに、ΔVの大きさに応じて交点Dが変動する。
以上に説明したように、本実施形態に係るTIA15によれば、TIA15に供給される電源電圧の変動に応じてノードAの電位Vが変化するので、電源電圧の変動に関わらず、クロスポイントレベルのシフト幅を安定させることができる。
なお、TIA15では、電源電圧が変動前の基準値Vccである場合にバイアス生成用FET46の等価抵抗(曲線の傾き)が電流設定抵抗45の値と実質的に等しくなるように、電流設定抵抗45の値が設定されることが望ましい。このような条件下では、電源電圧の変動が動作点の変動に一対一の関係で反映されることになる。なお、バイアス生成用FET46の等価抵抗の値が電流設定抵抗45よりも十分小さい場合(図7において、FET動作曲線G16上において傾きが急な領域上に交点Dが位置する場合に相当)には、電源電圧の変動が動作点の変動に反映されにくいので、ノードAの電位Vの変動が生じにくくなる。一方、バイアス生成用FET46の等価抵抗が電流設定抵抗45の値よりも十分に大きい場合(図7において、ドレイン−ソース間電圧Vdsが十分に小さい領域)には、過補償となり、電源電圧の変動がノードAの電位Vの変動に過度に反映されるおそれが生じる。
本発明による光受信回路用の前置増幅器は、上述した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態ではバイアス生成部のダイオードの個数を4つとしているが、ダイオードの個数は一以上であれば幾つでもよく、電源電圧の大きさに基づいて任意に定められる。
10…光受信回路、11…フォトダイオード、12…前置増幅器、13…リミットアンプ、14a,14b…コンデンサ、15a…入力端、15b…出力端、16…差動増幅器、17…カレントミラー回路、18…電源電位線、19…基準電位線、20…入力部、21…カスコードFET、22…入力FET、23…負荷抵抗、24,25…ダイオード、30…ソースフォロワ部、31…ソースフォロワFET、32…ダイオード、33…電流源FET、34…帰還抵抗、40…バイアス生成部、41〜44…ダイオード、45…電流設定抵抗、46…バイアス生成用FET、50…出力部、51,52…FET、120…入力部、121…電流源、130…ソースフォロワ部、150…出力部、A,B…ノード、CR…クロスポイント、E1〜E5…アイパターン、G16…FET動作曲線、G17…負荷線、IOS…光電流、N…ノイズ、OS…光信号、S1…受信信号。

Claims (4)

  1. 電源電位線と基準電位線との間において互いに直列に接続された負荷抵抗、入力FET及びカスコードFETを含み、前記入力FETのゲート端子が入力端に接続された入力部と、
    前記電源電位線と前記基準電位線との間において互いに直列に接続されたソースフォロワFET及び電流源FETを含み、前記ソースフォロワFETのゲート端子に前記カスコードFETのドレイン電圧を受けるとともに、前記ソースフォロワFETのソース端子が帰還抵抗を介して前記入力端に接続されたフォロワ部と、
    前記電流源FETのゲートバイアスを生成するバイアス生成部と
    を備え、
    前記電流源FETを流れる電流の大きさが、前記電源電位線における電源電圧の大きさに基づいて可変とされていることを特徴とする、光受信回路用のトランスインピーダンスアンプ。
  2. 前記カスコードFETのドレイン電圧が、前記電源電圧の変動に応じて変化することを特徴とする、請求項1に記載の光受信回路用のトランスインピーダンスアンプ。
  3. 前記バイアス生成部は、前記電源電位線と前記基準電位線との間において互いに直列に接続された電流設定抵抗、一又は複数のダイオード、及びバイアス生成用FETを含み、
    前記バイアス生成用FET及び前記電流源FETがカレントミラー回路を構成しており、前記電流源FETを流れる電流の大きさを前記バイアス生成用FETが規定することを特徴とする、請求項1または2に記載の光受信回路用のトランスインピーダンスアンプ。
  4. 前記バイアス生成用FETの等価抵抗値が、前記電流設定抵抗の抵抗値と略等しいことを特徴とする、請求項3に記載の光受信回路用のトランスインピーダンスアンプ。
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