JP2017017171A - 太陽電池モジュール用の集電シート及びそれを用いた太陽電池モジュール。 - Google Patents

太陽電池モジュール用の集電シート及びそれを用いた太陽電池モジュール。 Download PDF

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拓也 大橋
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Abstract

【課題】バックコンタクト型の太陽電池素子を搭載した太陽電池モジュールに用いる太陽電池モジュール用の集電シートにおいて、太陽電池素子の配置領域に対する、同領域内における金属配線部の形成領域の割合を高めて、太陽電池モジュールに要求されるバリア性を保持したまま、十分に発電効率の寄与することができる太陽電池モジュール用の集電シートを提供する。
【解決手段】峰部分31と峰部分31に対して垂直方向に形成される歯部分32とからなる櫛形形状の単位配線部の組合せからなる金属配線部3を備える太陽電池モジュール用の集電シート1において、歯部分32の先端部周囲に形成される配線非形成部の先端と、対面する配線非形成部の先端との間の距離によって規定される峰部分31の幅の最小値Lが0.1mm以上1.0mm以下であり、且つ、樹脂基材2が、厚さ12μm以上250μm以下のアニール処理済の樹脂である集電シート1とする。
【選択図】図3

Description

この発明は、太陽電池モジュール用の集電シート及びそれを用いた太陽電池モジュールに関する。詳しくは、バックコンタクト型の太陽電池素子を実装する集電シートを用いて構成される太陽電池モジュールに関する。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、太陽電池がクリーンなエネルギー源として注目を集めている。太陽電池素子から電気を取り出す方法については様々な形式のものがあるが、太陽光線の受光効率を高めるために、太陽光の受光面側には電極を配置せず、非受光面側に異なる極性を有する複数の電極を配置したバックコンタクト型の太陽電池素子の開発が進んでいる。
バックコンタクト型の太陽電池素子は、通常、太陽電池モジュールの内部に複数枚設けられ、これらが直並列接合されることにより必要な電圧及び電流を得られるように構成される。非受光面側に設けられた多数の電極から安全に効率よく電気を取り出すためには、樹脂基板等にバックコンタクト型の太陽電池素子から電気を取り出すための回路を形成した太陽電池モジュール用の集電シートが用いられている(特許文献1参照)。
図1は、バックコンタクト型の太陽電池素子から集電する集電シートの平面構成を模式的に示したものである。同図に示される通り、集電シート1は、櫛形形状の配線の組合せにより構成される金属配線部3を、樹脂基材2の表面に形成してなり、この金属配線部上に複数のバックコンタクト型の太陽電池素子4が実装される。
ここで、従来、バックコンタクト型の太陽電池用素子を搭載した太陽電池モジュールにおいては、集電シートにおける太陽電池素子の配置領域の直下の範囲内に占める金属配線部の形成領域の割合は比較的小さいものであった。これは、金属配線部の表面においては、他の樹脂層同士の界面と比べて、その直上の層(例えば絶縁層や封止材層)との間に微細な層間剥離が生じ易く、このような層間剥離が、上記の太陽電池素子の配置領域の末端部周辺で発生すると、太陽電池モジュールの水蒸気バリア性が低下して、太陽電池素子の致命的な劣化に繋がりかねない水分の侵入を十分に防ぐことができなくなってしまう。このため、従来、太陽電池集電シートの樹脂基材上においては、太陽電池素子の配置領域の直下の範囲における末端部周辺には、一定以上の大きさで金属配線部が存在しない領域である非配線空隙(図2における幅Sを有する領域)が形成されていた。
本来、バックコンタクト型の太陽電池素子からの集電効率を高めて、延いては太陽電池モジュールの発電効率を向上させるためには、集電シート上の太陽電池素子の配置領域に対して、同領域内における金属配線部の形成領域の割合をより大きくすること、即ち、上記の非配線空隙の幅Sを限りなく0に近づけることが望ましい。しかしながら、非配線空隙の幅Sを限りなく0に近づけると、隣接する櫛形の配線部分との間の距離もそれに伴い縮小される。このとき、櫛形配線の峰部分の幅の最小値L(図3参照)も必然的に縮小される。この幅の最小値Lが、一定値以下となると、金属配線部3の耐久性を十分に保てなくなる。このことが、上記の非配線空隙を限りなく0に近づけるにあたっての阻害要因となり、太陽電池素子の配置領域の末端部まで金属配線部の形成領域を十分に拡大した太陽電池モジュールは、未だ実用化されていないというのが現状であった。
特開2007−081237号公報
本発明は、上記状況に鑑み、バックコンタクト型の太陽電池素子を搭載した太陽電池モジュールであって、集電シートにおける太陽電池素子の配置領域に対する、同領域内における金属配線部の形成領域の割合を高めて、必要なバリア性を保持したまま、十分に発電効率を向上させた太陽電池モジュールを提供することにある。
本発明者らは、上記問題を解決するために鋭意研究を行った結果、太陽電池モジュール用の集電シートの樹脂基材に耐熱加工を施すことによって、上記課題を解決可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1) 樹脂基材の表面に金属配線部が形成されてなる太陽電池モジュール用の集電シートであって、前記金属配線部は、峰部分と該峰部分に対して垂直方向に形成される歯部分とを含んでなる櫛形形状の単位配線部の組合せからなり、前記歯部分の先端部周囲に形成される配線非形成部の先端と、対面する前記配線非形成部の先端との間の距離によって規定される前記峰部分の幅の最小値が0.1mm以上1.0mm以下であり、前記樹脂基材が、厚さ12μm以上250μm以下のアニール処理済の樹脂である集電シート。
(2) (1)に記載の集電シートに、複数のバックコンタクト型の太陽電池素子が導通可能に積層されてなる太陽電池モジュール。
(3) 隣接して配置されている前記太陽電池素子間の対向する平行な側辺の間の距離が、いずれも1.0mm以下となっている(2)に記載の太陽電池モジュール。
本発明によれば、必要なバリア性を保持したまま、十分に発電効率を向上させた、バックコンタクト型の太陽電池素子を搭載した太陽電池モジュールを提供することができる。
本発明の太陽電池用の集電シートであって、その金属配線部上に太陽電池素子を配置した状態を模式的に示す平面図である。 図1の集電シートの金属配線部について、その櫛形形状における歯部分の先端部近傍における同金属配線部の配置形態を模式的に示す平面図である。 図2の部分拡大図であり、上記配置形態の詳細の説明に供する平面図である。 本発明の太陽電池モジュールの層構成の一例を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の太陽電池モジュール、及び、同太陽電池モジュールを構成することができる本発明の太陽電池用の集電シートの実施形態について、詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<太陽電池モジュール>
[全体構成]
本発明の実施形態である太陽電池モジュール10(図4)は、バックコンタクト型の太陽電池素子4が実装されている太陽電池である。「実装されている」とは、具体的には太陽電池素子が、集電のための内部配線に集電可能な態様で接続されて配置されていることを言う。太陽電池モジュール10は、受光面側から、ガラス等からなる透明前面基板5、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、アイオノマー、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリエチレン等からなる前面封止材層6、バックコンタクト型の太陽電池素子4、集電シート1、背面封止材層7、これにフッ素系樹脂フィルムであるETFE、耐加水分解PET等からなる裏面保護シート8が順に積層された構成を基本構成とする。太陽電池素子4から取り出された電気は、集電シート1上に形成されている金属配線部(図4においては図視省略、図1等参照)を介して太陽電池モジュール10から取り出される。
[集電シート]
太陽電池モジュール10を構成する集電シート1は、図1〜3に示す通り、樹脂基材2の表面に、金属箔からなる導電性の金属配線部3が形成されてなる回路基板である。樹脂基材2は、単層、或いは、多層の樹脂シートである。太陽電池モジュール10においては、バックコンタクト型の太陽電池素子4が、この金属配線部3上に集電可能な態様で設置される。
集電シート1への太陽電池素子4の設置は、通常、金属配線部3の表面と太陽電池素子4の出力電極とのハンダ加工によって接合により行われる。これにより、集電シート1と太陽電池素子4とが電気的に接合され、集電シート1が太陽電池モジュール内部の電気配線となる。ここで、太陽電池素子4の電極は、太陽電池素子4が光を受けて発生させた電力を太陽電池素子4の外部に出力するための電極である。特に限定されないが、この電極は、一例として、銀又は銀化合物等で構成される。
集電シート1には、後に詳細を説明する通り、2つの櫛型の単位配線部の組合せからなる金属配線部3が形成される。この場合、一組の金属配線部3の一方は、太陽電池素子4の裏面に設けられた正極に接合され、一組の金属配線部3の他方は、太陽電池素子4の裏面に設けられた負極に接合される。
集電シート1の金属配線部3と太陽電池素子4の電極とをハンダ加工によって接合するには、太陽電池素子4の電極及び集電シート1の金属配線部3のいずれか一方又は両方の表面に、ハンダを付着させ、更に、太陽電池素子4の電極の位置と集電シート1の金属配線部3の位置とが一致するように太陽電池素子4と集電シート1とを重ね合わせ、その後、ハンダが溶融する温度で集電シート1を加熱すればよい。ハンダ加工において使用されるハンダは、従来公知のものを特に制限なく使用することができる。このようなハンダの一例としては、鉛−錫合金ハンダ、銀入りハンダ、無鉛ハンダ、錫−ビスマスハンダ、錫−ビスマス−銀ハンダ等が挙げられる。
(樹脂基材)
樹脂基材2としては、シート状に成形された絶縁性の樹脂シートを用いることができる。ここで、シート状とはフィルム状を含む概念であり本発明において両者に差はない。樹脂基材2の厚さは12μmから250μmが好ましく、より好ましくは25μmから150μmであり、最も好ましくは50μmから85μmである。12μm未満では平面性の点で好ましくなく、アニール処理を施したとしても、十分な耐破断強度が保てない場合がある。250μmを超えると熱伝導性の点で好ましくない。
又、樹脂基材2の絶縁性については、太陽電池モジュールとしての一体化時に、集電シートに必要とされる絶縁性を付与し得る体積固有抵抗率を有する樹脂であればよい。一般的には、樹脂基材2の体積固有抵抗率が1014Ω・cm以上であることが好ましく、1018Ω・cm以上であることがより好ましい。
樹脂基材2として用いることができる樹脂の具体例を以下にあげる。代表的な樹脂として、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素系樹脂等をあげることができる。樹脂基材2が多層の樹脂シートである場合には、生産効率を高めるために、上記のうちから選択された同一種類の樹脂を用いてもよい。いずれにしても、これらの樹脂に必要な耐熱性を付与するアニール処理を施すことにより、集電シート1の樹脂基材2として好ましく用いることができる。
集電シート1は、上記の非配線空隙の幅Sを限りなく0に近づけることにより集電効率を向上させたものであるため、櫛形配線の峰部分31の幅の最小値Lも必然的に縮小されている。具体的には集電シート1における峰部分31の幅の最小値Lは、0.1mm以上1.0mm以下である。尚、本明細書における「峰部分の幅の最小値L」の定義については、金属配線部の説明と併せて後述する。
集電シート1においては、アニール処理工程等の耐熱処理加工を行なうことによって、樹脂基材2の熱収縮を抑制して、峰部分31の細線化に伴う金属配線部3の強度の低下が樹脂基材2の収縮時の破断につながることを防いでいる。
又、上記の峰部分31の幅の最小値Lを縮小することによって、集電シート1上に配置される隣接する太陽電池素子4の間の距離も縮小可能となり、この結果、集電シート1上における太陽電池素子4の配置密度を高めて太陽電池モジュール10の発電効率の向上に寄与することができる。
アニール処理の手段としては従来公知の熱処理手段をいずれも用いることができ特に限定されない。アニール処理温度の一例としては、例えば、樹脂基材2が、2軸延伸ポリエチレンナフタレート(PEN)の場合、融点+120℃から融点+250℃の範囲、更に具体的には150℃から200℃の範囲を例示することができる。アニール処理時間としては、10秒から30秒が例示できる。このような耐熱処理により、峰部分31の幅の最小値Lが、0.1mm以上1.0mm以下となるようにした場合においても、上記の破断を防ぐことができる。
尚、二軸延伸加工された樹脂を樹脂基材2として用いる場合、後に詳しく説明する通り、櫛形の金属配線部3の歯部分がMD方向に沿って形成されることとなるように金属配線部3を配置することが好ましい。
(金属配線部)
図1〜図3に示す通り、金属配線部3は、集電シート1の表面上に形成されている導電性基材からなる配線パターンである。金属配線部3は、複数の太陽電池素子4から、電気を取り出す集電機能を有する。金属配線部3は、図1に示す通り、複数の櫛形形状の単位配線部の組合せからなる。単位配線部は、峰部分31と峰部分31に対して垂直方向に形成される歯部分32とからなる櫛形形状を有する。そして、この単位配線部が、2つの櫛型形状の単位配線部を一組の組合せとして、樹脂基材2の表面に、互いに歯部分32がかみ合うようにして、交差或いは接触せずに近接して配置されて、金属配線部3が構成されている。
金属配線部3は、その歯部分のライン幅が550μm以下であることが好ましく、より好ましくは500μm以下である。又、歯部分の配線ピッチが1.2mm以上1.5mm以下である。従来の一般的な集電シートにおいては、ライン幅が600μm〜800μm程度、配線ピッチが1.5mm〜2.0mm程度であることが一般的であった。集電シート1においては従来の一般的な金属配線部のパターンを、より細線化することにより、太陽電池モジュールの水蒸気バリア性を確保と集電効率の最大化を両立させることができる。
更に、図3に示す通り、金属配線部3は、太陽電池素子4の裏面直下の領域において、金属配線部3の歯部分32の先端部321から太陽電池素子の外周辺41までの距離である非配線空隙の幅Sが、全ての歯部分32の先端部321について、いずれも1.0mm以下、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.3mm以下となるように形成されている。又、この非配線空隙の平均値は、1.0mm以下であることが好ましく、0.5mm以下であることがより好ましい。
金属配線部3は、歯部分32のライン幅を、従来品の60〜80%程度の幅に細線化することにより、概ね同程度のピッチを保持しながら単位セル当りの金属配線部3の歯部分32の配置本数を増やしたものである。これにより、当然に集電効率は向上し、又、金属配線部の総面積が同等程度であっても、ライン幅を細線化して、金属配線部を細分化し、樹脂同士が界面を形成する箇所の数を増やすことによって、上述の金属配線部の表面における微細な層間剥離の発生を低減することができる。
又、上述の通り、集電シート1は、櫛形配線の峰部分31の幅の最小値Lが、0.1mm以上1.0mm以下に縮小されているが、樹脂基材2にアニール処理工程等の耐熱処理加工が行なわれているため、樹脂基材2の熱収縮が抑制されており、峰部分31の細線化に伴う樹脂基材2の収縮時の破断は防がれている。
ここで、本明細書における「櫛形配線の峰部分の幅の最小値L」とは、図3に示す通り、金属配線部3を構成する一の単位配線部の歯部分32の先端に形成される配線非形成部33の外縁と、隣接対向する他の単位配線部の歯部分32の先端に形成される配線非形成部33の外縁との間の最短距離のことを言う。具体的に、図3の場合においては、配線非形成部33の先端部外縁同士の距離(331Aと331Bとの距離)が「櫛形配線の峰部分の幅の最小値L」となる。尚、この配線非形成部33の先端部外縁が曲線である場合には、隣接対向する当該各曲線上の点の組合せのうち、その間の距離が最も小さくなる点の組合せにおける同点間の距離のことを「櫛形配線の峰部分の幅の最小値L」と言うものとする。
アニール処理の具体例として、厚さ50μmの2軸延伸ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂について、アニール温度200℃、アニール時間20秒で、耐熱化処理をおこなったところ、同処理前における150℃でのMD方向の熱収縮率に対して、同処理後の熱収縮率は、0.2%程度まで低減する。尚、熱収縮率とは、150℃に加熱したタルクプレート上に、100mm×100mmの樹脂フィルムの試験片を置き、30分間放置後の、加熱前後のMD方向の試験片側片長さの収縮割合のことを言う。
又、金属配線部3は、歯部分32の向きと、樹脂基材2が延伸された際のMD方向の向きとが一致するように配置されていることが好ましい。金属配線部3の歯部分32に垂直な方向を、相対的に熱収縮率が小さい樹脂基材のTD方向に合せることにより、金属配線部3の歯部分32の間の短絡をより高い確度で防ぐことができる。
尚、金属配線部3は峰部分31よりも歯部分32の方が、総面積が大きいことより、金属配線部3全体としては、歯部分32の方が配置密度が大きくなっている。よって、上記のように金属配線部3を配置する方向を、歯部分32と樹脂基材2のMD方向の向きとを一致するように配置することにより、MD方向への金属配線部3の配置密度が大きくなり、熱加工時に、樹脂基材2が熱収縮率の高いMD方向により大きく縮もうとすることを抑制することができる。これにより、例えば、太陽電池素子を設置するハンダ加工時に樹脂基材2にシワが発生することも抑制することができる。
樹脂基材2の表面に上記のような形状及び配置により、金属配線部3を形成する方法としては、特に限定なく公知の方法によることができる。一例として、樹脂基材2の表面にドライラミネートによって積層された金属箔をフォトリソグラフィ法によるエッチング加工等によってパターンニングする方法を例示することができる。
金属配線部3を形成するための導電性基材の材料としては、金属や金属化合物が挙げられ、これらの材料はいずれもエッチングできることが必須である。金属或いは金属化合物としては、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、インジウム、アンチモン、錫、亜鉛等の金属、上記金属の酸化物、窒化物、硫化物、炭化物等の金属化合物が挙げられる。更に金属配線部3を構成する材料として、上記金属や上記金属化合物の複合材料(例えばインジウム錫酸化物(ITO)、アンチモン錫酸化物(ATO)等)が挙げられる。それらのうち、本発明の製造方法においては、導電性、加工性に優れ、且つ、入手容易である銅箔、又はアルミニウム箔を好ましく用いることができる。
金属配線部3には高い導電性が必要であり、表面抵抗値が、500Ω/□以下が好ましく、300Ω/□以下がより好ましく、更に100Ω/□以下が好ましく、特に50Ω/□以下が好ましい。下限は0.005Ω/□程度である。
金属配線部3の厚さは、太陽電池モジュール用の集電シート1に要求される耐電流の大きさ等に応じて適宜設定すればよい。金属配線部3の厚さは、特に限定されないが、一例として10μm〜50μmが挙げられる。
(封止材層)
太陽電池モジュール10を構成する前面封止材層6及び背面封止材層7(これらをまとめて単に「封止材層」とも言う)について説明する。封止材層は、太陽電池モジュール内において、太陽電池素子の位置を固定し、又、外部からの衝撃を緩和するために配置される。
封止材層は、EVAやポリエチレン系樹脂により形成した公知のものを特に限定なく用いることができるが、上記樹脂のうちでも、特に加水分解せず、酸性ガスを発生させることがない点において、ポリエチレン系樹脂を好ましく用いることができる。具体的には、密度0.870g/cm以上0.980g/cm以下、好ましくは、密度0.880g/cm以上0.910g/cm以下のポリエチレン系樹脂を用いることができる。又、密度が0.900g/cm以下の低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン系直鎖低密度ポリエチレンを更に好ましく用いることができる。なかでも、メタロセン系直鎖低密度ポリエチレンは、シングルサイト触媒であるメタロセン触媒を用いて合成されるものであるが、側鎖の分岐が少なく、コモノマーの分布が均一であるため、分子量分布が狭く、上記のような超低密度にすることが可能であり封止材層シートに対して柔軟性を付与できる。これにより、封止材層シートとガラス、金属等との密着性が高まるため、封止材層として極めて好ましく用いることができる。
このように、封止材層をポリエチレン系樹脂からなるもとすることにより、安全に電気を取り出すことができ、且つ、優れた長期耐久性を備えた太陽電池モジュールとすることができる。
(裏面保護シート)
裏面保護シート8は、集電シート1において、太陽電池素子4との接合面と反対側の最外層側の面、即ち、太陽電池モジュール10として一体化された際に最外層となる面に形成される層であり、耐候性、耐熱性、耐光性等に優れたものであることが求められる。裏面保護シート8の厚さは、充分な耐候性や耐光性を備え得る範囲であれば、特に限定されないが、一例として、10μm〜400μmが挙げられる。
裏面保護シート8を構成する部材として、例えば、以下に例示する樹脂の1種又はそれ以上を使用してシート状に成型した樹脂シートを使用することができる。このような樹脂シートとしては、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニル・エステル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(四フッ化エチレン・エチレン共重合体)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)等のフッ素系樹脂、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、1,3−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエン等をモノマーとする環状ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・スチレン共重合体、プロピレン・スチレン共重合体、ポリ1,4−シクロペンタジエン、ポリ1,5−ヘキサジエン等のポリオレフィン系樹脂、アルキレンカーボネートとジオールを原料とするポリカーボネート系樹脂、ポリメチルメタアクリレート、ポリアクリレート等のポリ(メタ)アクリル系樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PTT(ポリトリメチレンテレフタレート)等のポリエステル系樹脂等の樹脂シートが好ましく例示される。これらの中でも、耐候性の点から、フッ素系樹脂を用いることが好ましく、特にETFEを主たる材料として形成するETFEシートを更に好ましく用いることができる。
集電シート1は、太陽電池素子4の他、他の部材と一体化されて太陽電池モジュール10となるが、樹脂基材2の裏面側に予め裏面保護シート8を一体化することにより、裏面保護シート一体型の太陽電池モジュール用の集電シートとしてもよい。このような裏面保護シート一体型の太陽電池モジュール用の集電シートは、樹脂基材2の裏面側に裏面保護シートをドライラミネーション法等によって積層することにより製造することができる。
<太陽電池モジュールの製造方法>
集電シート1と太陽電池素子4を備える太陽電池モジュール10は、集電シート1、太陽電池素子4及び他の部材を積層して一体化することによって製造することができる。この一体化の方法としては真空熱ラミネート加工により一体化する方法が挙げられる。上記方法を用いた際のラミネート温度は、130℃〜190℃の範囲内とすることが好ましい。又、ラミネート時間は、5分〜60分の範囲内が好ましく、特に8分〜40分の範囲内が好ましい。
以上説明した本発明の太陽電池モジュールによれば、以下のような効果を奏する。
(1) (1)の発明において、バックコンタクト型の太陽電池素子4を実装するものであり、樹脂基材2の表面に金属配線部3が形成されてなる集電シート1における樹脂基材2を厚さ12μm以上250μm以下のアニール処理加工済の樹脂とすることによって、峰部分31の幅の最小値Lが0.1mm以上1.0mm以下となる場合であっても、そのような狭い峰部分31の樹脂基材の収縮による破断を回避可能なものとした。これにより、バックコンタクト型の太陽電池素子を搭載した太陽電池モジュールに当該集電シートを用いた場合において、太陽電池モジュールに要求されるバリア性を保持したまま、集電シートにおける太陽電池素子の配置領域の末端部まで金属配線部の形成領域を十分に拡大することができ、延いては、太陽電池モジュールの発電効率の向上に寄与することができる。
(2) (2)の発明により、(1)の発明の上記効果を享受してなる太陽電池モジュールを得ることができる。
(3) (3)の発明においては、(1)の発明に係る集電シートにおける金属配線部3の峰部分31の幅の最小値Lが、十分に縮小されていることにより、その結果、太陽電池素子間の間隔を十分に縮小することができる。これにより、集電シート1上における太陽電池素子4の配置密度が高まり、太陽電池モジュール全体としての発電効率の向上に寄与することができる。
1 集電シート
2 樹脂基材
3 金属配線部
31 峰部分
32 歯部分
33 配線非形成部
4 太陽電池素子
5 透明前面基板
6 前面封止材層
7 背面封止材層
8 裏面保護シート
10 太陽電池モジュール

Claims (3)

  1. 樹脂基材の表面に金属配線部が形成されてなる太陽電池モジュール用の集電シートであって、
    前記金属配線部は、峰部分と該峰部分に対して垂直方向に形成される歯部分とを含んでなる櫛形形状の単位配線部の組合せからなり、
    前記歯部分の先端部周囲に形成される配線非形成部の先端と、対面する前記配線非形成部の先端との間の距離によって規定される前記峰部分の幅の最小値Lが0.1mm以上1.0mm以下であり、
    前記樹脂基材が、厚さ12μm以上250μm以下のアニール処理済の樹脂である集電シート。
  2. 請求項1に記載の集電シートに、複数のバックコンタクト型の太陽電池素子が導通可能に積層されてなる太陽電池モジュール。
  3. 隣接して配置されている前記太陽電池素子間の対向する平行な側辺の間の距離が、いずれも1.0mm以下となっている請求項2に記載の太陽電池モジュール。
JP2015132123A 2015-06-30 2015-06-30 太陽電池モジュール用の集電シート及びそれを用いた太陽電池モジュール。 Pending JP2017017171A (ja)

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