JP2014199859A - 太陽電池モジュール用集電シートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】太陽電池用集電シート1の製造方法を、第1樹脂基材21の表面に金属箔30を積層した後に、金属箔30において金属配線部3が形成されない部分である非配線部5を切削することによって金属配線部3を形成する工程と、金属配線部3の形成後に、第1樹脂基材21の裏面に第2樹脂基材22を積層する工程と、を備え、切削の深さ方向の切削範囲が、金属箔30を貫通して第1樹脂基材21内にまで達しており、第2樹脂基材22は厚さが250μm以上の絶縁性の樹脂シートであることを特徴とする太陽電池用集電シートの製造方法とする。
【選択図】図4B
Description
本発明の好ましい一実施形態である太陽電池用集電シート1について、図1〜図3を参照しながら説明する。太陽電池用集電シート1は、図1〜図3に示す通り、樹脂基材2の表面に、金属箔からなる導電性の金属配線部3が形成されている。樹脂基材2は、第1樹脂基材21と第2樹脂基材22とが積層されてなる多層シートである。そして金属配線部3が、樹脂基材2の第1樹脂基材21側の表面に形成されている。太陽電池素子4は金属配線部3の上に設置される。
第1樹脂基材21及び第2樹脂基材22のいずれについてもシート状に成形された絶縁性の樹脂シートを用いることができる。ここで、シート状とはフィルム状を含む概念であり本発明において両者に差はない。又、絶縁性については、太陽電池モジュールとしての一体化時に、集電シートに必要とされる絶縁性を付与し得る体積固有抵抗率を有する樹脂であればよい。一般的には、体積固有抵抗率が1014Ω・cm以上の樹脂であることが好ましい。第1樹脂基材21及び第2樹脂基材22として用いることができる絶縁性の樹脂の具体例を以下にあげる。代表的な樹脂として、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素系樹脂等をあげることができる。第1樹脂基材21と第2樹脂基材22は、生産効率を高めるために、上記のうちから選択された同一種類の樹脂を用いることが好ましい。但し、必ずしも同一種類の樹脂であることが必須ではない。例えば、第2樹脂基材22に太陽電池モジュール10のいわゆる裏面保護シートとしての機能を発揮させることを目的として、特に耐候性に優れたポリフェニレンエーテル(PPE)やフッ素系樹脂を、第2樹脂基材22として用いることもできる。或いは、上記の樹脂シートを積層してなる多層シートを第2樹脂基材として用いることもできる。
図1及び図2に示す通り、金属配線部3は、太陽電池用集電シート1の表面上に導電性基材を積層してなる配線パターンである。金属配線部3は、複数の太陽電池素子4から、電気を取り出す機能を有する。金属配線部3は、複数の太陽電池素子4から電気を取り出すために、図2に示す通り、複数の微細な櫛形形状の金属配線が、交差或いは接触せずに、近接して配置される複雑なパターンとして樹脂基材2の表面に形成される。金属配線部3の厚さは、太陽電池用集電シート1に要求される耐電流の大きさ等に応じて適宜設定すればよい。金属配線部3の厚さは、特に限定されないが、一例として10μm〜50μmが挙げられる。
尚、図5に示す通り、太陽電池用集電シート1は、太陽電池素子4の他、他の部材と一体化されて太陽電池モジュール10となるが、図3に示す通り、樹脂基材2の裏面側に予め別のETFE、耐加水PET等からなる裏面保護シート6を一体化することにより、裏面保護シート一体型の太陽電池用集電シート1としてもよい。このような裏面保護シート一体型の太陽電池用集電シートは、樹脂基材2の裏面側に裏面保護シート6をドライラミネーション法等によって積層することにより製造することができる。
図4A〜図4Cを参照しながら、本発明の太陽電池用集電シートの製造方法について説明する。まず、図4Aに示す通り、金属配線部3の材料とする銅箔等の金属箔30を、第1樹脂基材21の表面に積層する。積層方法としては、金属箔30を接着剤によって第1樹脂基材21の表面に接着する方法、第1樹脂基材21の表面に金属箔30を蒸着させる方法等が例示されるが、コストの面からは、金属箔30を接着剤によって第1樹脂基材21の表面に接着する方法が有利である。中でも、ウレタン系、ポリカーボネート系、エポキシ系等の接着剤を使用したドライラミネート法によって金属箔30を第1樹脂基材21の表面に接着する方法が好ましい。
次に、本発明の太陽電池用集電シート1を好ましく用いることのできる太陽電池モジュール10について説明する。図5は、太陽電池モジュール10について、その層構成の一例を例示する断面の模式図である。太陽電池モジュール10は、受光面側から、ガラス等からなる透明前面基板9、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、ポリエチレン等からなる前面封止材層8、太陽電池素子4、裏面保護シート6と一体化された太陽電池用集電シート1が順に積層された構成である。太陽電池素子4から取り出された電気は、太陽電池用集電シート1の金属配線部3を介して太陽電池モジュール10から取り出される。
次に本発明の一実施形態である太陽電池用集電シート1を備える太陽電池モジュール10の製造方法について説明する。
2 樹脂基材
21 第1樹脂基材
22 第2樹脂基材
3 金属配線部
30 金属箔
4 太陽電池素子
5 非配線部
50 切削溝
6 裏面保護シート
7 切削機器
8 前面封止材層
9 透明前面基板
10 太陽電池モジュール
Claims (8)
- 樹脂基材の表面に金属配線部が形成されている太陽電池用集電シートの製造方法であって、
第1樹脂基材の表面に金属箔を積層した後に、該金属箔において前記金属配線部が形成されない部分である非配線部を切削することによって前記金属配線部を形成する工程と、
前記金属配線部の形成後に、第1樹脂基材の裏面に第2樹脂基材を積層する工程と、を備え、
前記切削の深さ方向の切削範囲が、前記金属箔を貫通して前記第1樹脂基材内にまで達しており、
前記第2樹脂基材は厚さが250μm以上の絶縁性の樹脂シートであることを特徴とする太陽電池用集電シートの製造方法。 - 前記金属箔が銅箔であり、
前記第1樹脂基材及び前記第2樹脂基材がいずれもポリエステル系樹脂であり、
前記第1樹脂基材の厚さが25μm以上100μm以下であり、
前記第2樹脂基材の厚さが250μm以上400m以下である請求項1に記載の太陽電池用集電シートの製造方法。 - 前記第2樹脂基材の部分放電電圧が1000V以上である請求項1又は2に記載の太陽電池用集電シートの製造方法。
- 前記金属箔の表面の垂直方向における位置変動を感知可能なセンサーから得る情報によって、前記切削の深さ方向の切削範囲を制御する請求項1から3のいずれかに記載の太陽電池用集電シートの製造方法。
- 樹脂基材の表面に金属配線部が形成されている太陽電池用集電シートであって、
前記樹脂基材は、厚さが25μm以上100μm以下の第1樹脂基材と、厚さが250μm以上400m以下である第2樹脂基材を積層してなる多層シートであって、
金属配線部は、前記第1樹脂基材の表面に形成されていて、前記第1樹脂基材の表面において前記金属配線部が形成されていない非配線部には、該樹脂基材の深さ方向への切削溝が形成されていることを特徴とする太陽電池用集電シート。 - 記第2樹脂基材の部分放電電圧が1000V以上である請求項5に記載の太陽電池用集電シート。
- 前記樹脂基材の裏面に、裏面保護シートが積層されている請求項5又は6に記載の裏面保護シート一体型の太陽電池用集電シート。
- 請求項5から7のいずれかに記載の太陽電池用集電シートにバックコンタクト型の太陽電池素子が積層されている太陽電池モジュール。
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2013
- 2013-03-29 JP JP2013074343A patent/JP2014199859A/ja active Pending
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