JP2014199859A - 太陽電池モジュール用集電シートの製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュール用集電シートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バックコンタクト型の太陽電池素子に接合される太陽電池用集電シートであって、従来の太陽電池用集電シートと、同等の集電性能と高い絶縁性を有する太陽電池用集電シートを、従来よりも低コストで提供すること。
【解決手段】太陽電池用集電シート1の製造方法を、第1樹脂基材21の表面に金属箔30を積層した後に、金属箔30において金属配線部3が形成されない部分である非配線部5を切削することによって金属配線部3を形成する工程と、金属配線部3の形成後に、第1樹脂基材21の裏面に第2樹脂基材22を積層する工程と、を備え、切削の深さ方向の切削範囲が、金属箔30を貫通して第1樹脂基材21内にまで達しており、第2樹脂基材22は厚さが250μm以上の絶縁性の樹脂シートであることを特徴とする太陽電池用集電シートの製造方法とする。
【選択図】図4B

Description

この発明は、バックコンタクト型の太陽電池素子から電気を取り出すために用いる太陽電池用集電シートの製造方法に関する。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、太陽電池がクリーンなエネルギー源として注目を集めている。太陽電池素子から電気を取り出す方法については様々な形式のものがあるが、太陽光線の受光効率を高めるために、太陽光の受光面側には電極を配置せず、非受光面側に異なる極性を有する複数の電極を配置したバックコンタクト型の太陽電池素子の開発が進んでいる。
バックコンタクト型の太陽電池素子には種々の方式がある。受光面と非受光面とを貫通するスルーホールを有するMWT方式、EWT方式の太陽電池素子、太陽電池素子の裏面に、くし型形状のp型、n型の拡散層を形成して、そのp、n領域から、電気を取り出す構造を備えるIBC方式の太陽電池素子等がある。又、非受光面側に集電配線部を備える自己集電方式のバックコンタクト型の太陽電池素子も開発されている。
これらのバックコンタクト型の太陽電池素子は、通常、太陽電池モジュールの内部に複数枚設けられ、これらが直並列接合されることにより必要な電圧及び電流を得られるように構成されている。非受光面側に設けられた多数の電極から安全に効率よく電気を取り出すために、図1に示すような太陽電池用集電シートが提案されている(特許文献1参照)。
図1に示す太陽電池用集電シート1は、複数のバックコンタクト型の太陽電池素子4を太陽電池モジュールの内部で配線するために、回路になる櫛形形状等の複雑な形状を備える金属配線部3を、化学的な処理を伴うエッチング処理によって樹脂基材2の表面に形成したものである。
このような太陽電池用集電シートの製造においては、上記のエッチング処理に係る材料費や製造工程の複雑さに起因する製造コストが嵩み、太陽電池モジュールの価格を引き上げてしまう。これを回避して製造コストを削減することのできる手段が強く求められていた。
コスト削減が望みうる金属配線部のその他の加工処理方法として、例えば、予め所望のパターンに形成されている定形の金属箔を接着剤によって基材に貼合することにより回路を形成する方法や、或いは、予めプログラミングされたCADデータ等に基づいて微細な切削パターンの制御が可能な切削機器を用いて、基材全面に貼着した金属箔を、レーザーや切削刃等の物理的切削手段により切削することによって回路を形成する方法が知られている。
特開2007−081237号公報
しかしながら、定形の金属箔を接着剤によって基材に貼合する上記処理方法によっては、一般的な太陽電池用集電シートに求められる微細且つ複雑な金属配線部を形成することは極めて難しい。この処理方法の適用範囲は、金属配線部が比較的大まかで単純なものに限られる。
一方、特殊な切削機器によって微細な切削パターンを物理的切削手段によって形成する方法による場合、樹脂基材の平面方向においては、切削パターンの高精度な制御は可能である。但し、太陽電池用集電シートにおいては、金属配線部の短絡を避けるために、金属箔の非配線部については金属箔を完全に貫通する深さまで完全な切削を行うことが必須である一方で、樹脂基材には極めて高い絶縁性が求められる。よって、絶縁性の低下につながる不要な切削が樹脂基材内に及ばないようにすることも必須である。つまり、上記物理的手段による切削の深さの制御については、数μm単位の極めて精度の高い調整が必要となる。にもかかわらず、上記処理における深さ方向の切削範囲の厳密な制御は難しい。特にレーザーによる切削の場合は、太陽電池用集電シートの製造で当然に求められる数μm単位での深さ調整は事実上不可能であり、又、樹脂基材の加工時における微細な波打ちまで考慮すると、切削刃による機械的切削であっても、同様に切削の深さ方向の厳密な制御は極めて難しい。
コストの嵩むエッチング処理による金属配線部の形成を行わずに、従来同様に絶縁性に優れる太陽電池用集電シートを、従来よりも低コストで製造することができる太陽電池用集電シートの製造方法の開発が望まれていた。
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、バックコンタクト型の太陽電池素子に接合される太陽電池用集電シートであって、従来の太陽電池用集電シートと、同等の集電性能と絶縁性を有する太陽電池用集電シートを、従来よりも低コストで提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、太陽電池用集電シートの製造を、金属配線部を形成する樹脂基材を、第1樹脂基材と、第2樹脂基材とからなる多層構造とし、第1樹脂基材の表面に切削処理による金属配線部の形成を行った後に、所定の絶縁性を有する第2樹脂基材を、第1樹脂基材の裏面に積層する製造方法とすることによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に本発明は以下のものを提供する。
(1) 樹脂基材の表面に金属配線部が形成されている太陽電池用集電シートの製造方法であって、第1樹脂基材の表面に金属箔を積層した後に、該金属箔において前記金属配線部が形成されない部分である非配線部を切削することによって前記金属配線部を形成する工程と、前記金属配線部の形成後に、第1樹脂基材の裏面に第2樹脂基材を積層する工程と、を備え、前記切削の深さ方向の切削範囲が、前記金属箔を貫通して前記第1樹脂基材内にまで達しており、前記第2樹脂基材は厚さが250μm以上の絶縁性の樹脂シートであることを特徴とする太陽電池用集電シートの製造方法。
(2) 前記金属箔が銅箔であり、前記第1樹脂基材及び前記第2樹脂基材がいずれもポリエステル系樹脂であり、前記第1樹脂基材の厚さが25μm以上100μm以下であり、前記第2樹脂基材の厚さが250μm以上400m以下である(1)に記載の太陽電池用集電シートの製造方法。
(3) 前記第2樹脂基材の部分放電電圧が1000V以上である(1)又は(2)に記載の太陽電池用集電シートの製造方法。
(4) 前記金属箔の表面の垂直方向における位置変動を感知可能なセンサーから得る情報によって、前記切削の深さ方向の切削範囲を制御する(1)から(3)のいずれかに記載の太陽電池用集電シートの製造方法。
(5) 樹脂基材の表面に金属配線部が形成されている太陽電池用集電シートであって、前記樹脂基材は、厚さが25μm以上100μm以下の第1樹脂基材と、厚さが250μm以上400m以下である第2樹脂基材を積層してなる多層シートであって、金属配線部は前記第1樹脂基材の表面に形成されていて、前記第1樹脂基材の表面において前記金属配線部が形成されていない非配線部には、該樹脂基材の深さ方向への切削溝が形成されていることを特徴とする太陽電池用集電シート。
(6) 記第2樹脂基材の部分放電電圧が1000V以上である(5)に記載の太陽電池用集電シート。
(7) 前記樹脂基材の裏面に、裏面保護シートが積層されている(5)又は(6)に記載の裏面保護シート一体型の太陽電池用集電シート。
(8) (5)から(7)のいずれかに記載の太陽電池用集電シートにバックコンタクト型の太陽電池素子が積層されている太陽電池モジュール。
本発明によれば、バックコンタクト型の太陽電池素子に接合される太陽電池用集電シートであって、従来の太陽電池用集電シートと、同等の集電性能と絶縁性を有する太陽電池用集電シートを、従来よりも低コストで提供することができる。
本発明の太陽電池用集電シート上に太陽電池素子を配置した使用状態の一例を模式的に示す斜視図である。 本発明の太陽電池用集電シートの構成を模式的に示す部分拡大平面図である。 本発明の太陽電池用集電シートの構成を模式的に示す断面図である。 本発明の太陽電池用集電シートの製造方法の説明に供する図である。 本発明の太陽電池用集電シートの製造方法の説明に供する図である。 本発明の太陽電池用集電シートの製造方法の説明に供する図である。 バックコンタクト型の太陽電池素子に用いられている従来の太陽電池用集電シートの使用態様を説明するための模式的な斜視図である。
以下、本発明の太陽電池用集電シート及びその製造方法の実施形態、実施態様について、詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態等に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
本発明の太陽電池用集電シートは、バックコンタクト型の太陽電池素子を備える太陽電池モジュールにおいて、太陽電池素子から電気を取り出す機能を有する。本明細書におけるバックコンタクト型の太陽電池素子とは、使用時に裏面側となる面に電極が配置されている全ての太陽電池素子のことを言う。本発明の太陽電池用集電シートは、あらゆるバックコンタクト型の太陽電池素子に適宜好ましく用いることができる。
<太陽電池用集電シート>
本発明の好ましい一実施形態である太陽電池用集電シート1について、図1〜図3を参照しながら説明する。太陽電池用集電シート1は、図1〜図3に示す通り、樹脂基材2の表面に、金属箔からなる導電性の金属配線部3が形成されている。樹脂基材2は、第1樹脂基材21と第2樹脂基材22とが積層されてなる多層シートである。そして金属配線部3が、樹脂基材2の第1樹脂基材21側の表面に形成されている。太陽電池素子4は金属配線部3の上に設置される。
[樹脂基材]
第1樹脂基材21及び第2樹脂基材22のいずれについてもシート状に成形された絶縁性の樹脂シートを用いることができる。ここで、シート状とはフィルム状を含む概念であり本発明において両者に差はない。又、絶縁性については、太陽電池モジュールとしての一体化時に、集電シートに必要とされる絶縁性を付与し得る体積固有抵抗率を有する樹脂であればよい。一般的には、体積固有抵抗率が1014Ω・cm以上の樹脂であることが好ましい。第1樹脂基材21及び第2樹脂基材22として用いることができる絶縁性の樹脂の具体例を以下にあげる。代表的な樹脂として、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素系樹脂等をあげることができる。第1樹脂基材21と第2樹脂基材22は、生産効率を高めるために、上記のうちから選択された同一種類の樹脂を用いることが好ましい。但し、必ずしも同一種類の樹脂であることが必須ではない。例えば、第2樹脂基材22に太陽電池モジュール10のいわゆる裏面保護シートとしての機能を発揮させることを目的として、特に耐候性に優れたポリフェニレンエーテル(PPE)やフッ素系樹脂を、第2樹脂基材22として用いることもできる。或いは、上記の樹脂シートを積層してなる多層シートを第2樹脂基材として用いることもできる。
第1樹脂基材21としては、上記例示した樹脂群より選択された樹脂からなり、且つ、後に詳しく説明する通り、金属箔30(図4A参照)の切削時に深さ方向の誤差を吸収できる安全幅として、厚さが25μm以上、好ましくは100μm以下に形成された絶縁性の樹脂シートを用いることができる。尚、一般に樹脂基材の厚さの均一性のぶれ幅は、当該基材の層厚さに比例するため、上記の通りに相対的に厚さ小さい第1樹脂基材は、樹脂基材の厚さの均一性のぶれ幅も小さい。この点からも、厚さが100μm以下の範囲にある樹脂シートを第1樹脂基材として用いることにより、切削幅の制御が容易となり、本発明の製造方法をより好ましい態様で実施することができる。
第2樹脂基材22としては、上記例示した樹脂群より選択された樹脂からなり、且つ、個々の太陽電池モジュールにおいて求められる所定の電気的特性を有する絶縁性の樹脂シートを用いることができる。より具体的には、第2樹脂基材22は、1000V以上の部分放電電圧を有するものであることが好ましい。例えば、第2樹脂基材12として、体積固有抵抗率が1018Ω・cm程度であるポリエチレンテレフタレート(PET)を用い、第2樹脂基材22の厚さを、衝撃緩和性の観点からも必要十分な厚さである250μm以上とすることによって、太陽電池用集電シートの部分放電電圧を1000V以上とすることができる。又、第2樹脂基材が400μmを超える場合、基材コストが増加する一方で、必要とされる絶縁性能や衝撃緩和性能については、必要十分な範囲を超えた部分での向上しか望めずコストパフォーマンスの低下につながる場合が多い。以上より、第2樹脂基材の厚さは250μm以上400μm以下であることが好ましい。
第1樹脂基材21と第2樹脂基材22は、接着剤によるドライラミネートにより接着して一体化することにより樹脂基材2とすることができる。一体化後の樹脂基材2の厚さは、上記の第1樹脂基材21と第2樹脂基材の好ましい厚さに対応する厚さの範囲において、太陽電池用集電シート1に要求される強度や薄さ等に応じて適宜設定すればよい。樹脂基材2の厚さは、特に限定されないが、太陽電池モジュール内の太陽電池素子を外部衝撃から保護しうる衝撃緩和性能を確保するために、275μm〜500μmであることが好ましく、300μm〜400μmであることがより好ましい。
[金属配線部]
図1及び図2に示す通り、金属配線部3は、太陽電池用集電シート1の表面上に導電性基材を積層してなる配線パターンである。金属配線部3は、複数の太陽電池素子4から、電気を取り出す機能を有する。金属配線部3は、複数の太陽電池素子4から電気を取り出すために、図2に示す通り、複数の微細な櫛形形状の金属配線が、交差或いは接触せずに、近接して配置される複雑なパターンとして樹脂基材2の表面に形成される。金属配線部3の厚さは、太陽電池用集電シート1に要求される耐電流の大きさ等に応じて適宜設定すればよい。金属配線部3の厚さは、特に限定されないが、一例として10μm〜50μmが挙げられる。
金属配線部3を形成するための導電性基材としては、銅箔、アルミニウム箔等の金属箔を用いることができる。それらのうち、本発明の製造方法においては、導電性、加工性に優れ、且つ入手容易である銅箔を好ましく用いることができる。
[裏面保護シート]
尚、図5に示す通り、太陽電池用集電シート1は、太陽電池素子4の他、他の部材と一体化されて太陽電池モジュール10となるが、図3に示す通り、樹脂基材2の裏面側に予め別のETFE、耐加水PET等からなる裏面保護シート6を一体化することにより、裏面保護シート一体型の太陽電池用集電シート1としてもよい。このような裏面保護シート一体型の太陽電池用集電シートは、樹脂基材2の裏面側に裏面保護シート6をドライラミネーション法等によって積層することにより製造することができる。
以上の通り、本発明の太陽電池用集電シート1は、バックコンタクト型の太陽電池素子4と接合した際に、電極間を絶縁しつつ、端子から安全に且つ効率よく電気を取り出すことができる。又、本発明の製造方法によれば、このような太陽電池用集電シート1を、化学処理を伴うエッチング処理によって金属配線部を形成する従来の太陽電池用集電シートの製造方法と比較して製造コストを大幅に低減することができる。
<太陽電池用集電シートの製造方法>
図4A〜図4Cを参照しながら、本発明の太陽電池用集電シートの製造方法について説明する。まず、図4Aに示す通り、金属配線部3の材料とする銅箔等の金属箔30を、第1樹脂基材21の表面に積層する。積層方法としては、金属箔30を接着剤によって第1樹脂基材21の表面に接着する方法、第1樹脂基材21の表面に金属箔30を蒸着させる方法等が例示されるが、コストの面からは、金属箔30を接着剤によって第1樹脂基材21の表面に接着する方法が有利である。中でも、ウレタン系、ポリカーボネート系、エポキシ系等の接着剤を使用したドライラミネート法によって金属箔30を第1樹脂基材21の表面に接着する方法が好ましい。
次に、図4B、図4Cに示す通り、所望の回路配線パターンをプログラミングしたCAD切削機器等の切削機器7により、金属箔30のうち金属配線部3を形成しない部分である非配線部5を機械的に切削して削除する。この時、図4Bに示すように切削の深さ方向の切削範囲が、金属箔30の厚さ分D0に加えて、更に第1樹脂基材21の内部で第1樹脂基材21の表面から距離がD2の深さの範囲にまで達するように切削の深さを調整する。このとき第1樹脂基材21内における切削の深さD2は、第1樹脂基材21の厚さD1よりも小さいこと、即ち、切削機器7により切削されて形成された切削溝50が第1樹脂基材21を貫通していないことが好ましい。但し、切削溝50が、第1樹脂基材21を貫通している場合であっても、この後の工程で貼合する第2樹脂基材22の抵抗値を十分な大きさとすることにより、太陽電池用集電シートを実用上不都合のないものとすることが可能である。よって、切削溝50が第1樹脂基材21を貫通しているものも含めて、切削溝50が第1樹脂基材21の表面に形成されている限り本発明の範囲となる。
ここで、切削の深さ方向の切削範囲が、金属箔30を貫通していない場合には、金属配線部3において短絡が起きてしまうため、切削の深さ方向の切削範囲は、必ず金属箔30を貫通していなければならない。又、切削の深さ方向の切削範囲が金属箔30を貫通していて、且つ、第1樹脂基材21の内部にまでは達していない場合には、切削機器7による機械的切削においては不可避である金属箔30の切削端部周辺に発生するバリが、非配線部5内に残存して、金属配線部3の短絡を引き起こす危険がある。しかし、切削機器7による切削の深さ方向の切削範囲を、金属箔30の厚さD0を超えて、D1分だけ第1樹脂基材21の内部にまで達するものとすることによって、一般には機械的切削において問題となる上記のバリの残存を回避することができる。これにより、切削機器7による機械的切削によって金属配線部3を形成する場合においても、配線部間の上記短絡を防止することができる。
上記切削処理により、第1樹脂基材21の表面に金属配線部3を形成した後に、図4Cに示す通り、第2樹脂基材22を第1樹脂基材21の裏面にドライラミネート方法により接着して積層し、太陽電池用集電シート1とする。
尚、切削機器7による切削の深さ方向の切削範囲の制御の精度を高めるための手段として、上記の切削処理時に、金属箔30の表面の垂直方向における位置変動を感知可能なセンサー(図示せず)を好ましく用いることができる。当該センサーから得ることのできる位置情報によって、切削の深さ方向の切削範囲を制御することにより、太陽電池用集電シートの製造方法の信頼性と生産性を更に高めることができる。
<太陽電池モジュール>
次に、本発明の太陽電池用集電シート1を好ましく用いることのできる太陽電池モジュール10について説明する。図5は、太陽電池モジュール10について、その層構成の一例を例示する断面の模式図である。太陽電池モジュール10は、受光面側から、ガラス等からなる透明前面基板9、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、ポリエチレン等からなる前面封止材層8、太陽電池素子4、裏面保護シート6と一体化された太陽電池用集電シート1が順に積層された構成である。太陽電池素子4から取り出された電気は、太陽電池用集電シート1の金属配線部3を介して太陽電池モジュール10から取り出される。
<太陽電池モジュールの製造方法>
次に本発明の一実施形態である太陽電池用集電シート1を備える太陽電池モジュール10の製造方法について説明する。
太陽電池用集電シート1を備える太陽電池モジュール10は、太陽電池用集電シート1、太陽電池素子4及び他の部材を積層して一体化することによって製造することができる。この一体化の方法としては真空熱ラミネート加工により一体化する方法が挙げられる。上記方法を用いた際のラミネート温度は、130℃〜190℃の範囲内とすることが好ましい。又、ラミネート時間は、5〜60分の範囲内が好ましく、特に8〜40分の範囲内が好ましい。
以上の太陽電池用集電シート及びその製造方法によれば、以下のような効果を奏する。
(1) 従来の一般的な太陽電池用集電シートの製造においては、例えば、フォトレジスト法によるマスキングや化学処理によるマスクの剥離処理等も含めた複雑なエッチング処理工程が必須であった。本発明の太陽電池用集電シートの製造方法においては、第1樹脂基材の表面に金属箔を積層した後に、機械的な切削処理によって金属配線部を形成する工程を行い、その後に、第1樹脂基材の裏面に十分な絶縁性を有する第2樹脂基材を積層する工程を行う製造方法とした。又、上記の切削処理時の切削の深さ方向の切削範囲を、金属箔を貫通して第1樹脂基材内にまで達する深さとなるように制御することとした。これにより、本発明の太陽電池用集電シートの製造方法は、機械的切削方法の採用による金属配線部の形成に係るコストの低減と、同方法の採用に伴う絶縁性不備の危険性回避を同時に実現し、優れた絶縁性能を有する太陽電池用集電シートを高い生産性で製造することができる。
(2) 又、金属箔を銅箔とし、第1樹脂基材及び前記第2樹脂基材をいずれもポリエステル系樹脂とし、第1樹脂基材の厚さを25μm以上100μm以下、第2樹脂基材の厚さを250μm以上400m以下とした。これにより、太陽電池集電シートの製造条件を具体的且つ明確にし、高い信頼性で上記効果を奏する太陽電池用集電シートを、効率よく製造することができる。
(3) 第2樹脂基材の部分放電電圧が1000V以上となるようにした。これにより、太陽電池用集電シートに求められる絶縁性に対する信頼性を更に高めることができる。
(4) 金属箔表面の垂直方向における位置変動を感知可能なセンサーから得る情報によって、切削の深さ方向の切削範囲を制御することとした。これにより、本発明の太陽電池用集電シートの製造方法の信頼性を更に高めることができる。
(5) 太陽電池集電シートにおいて、樹脂基材を、厚さが25μm以上100μm以下の第1樹脂基材と、厚さが250μm以上400m以下である第2樹脂基材を積層してなる多層シートとし、金属配線部を第1樹脂基材の表面に形成し、第1樹脂基材の表面において金属配線部が形成されていない非配線部には、樹脂基材深さ方向への切削溝が形成されていることを特徴とする太陽電池用集電シートとした。これにより、優れた絶縁性能を有する太陽電池用集電シートを高い生産性で製造することができる。
(6) 第2樹脂基材の部分放電電圧が1000V以上とした。これにより、太陽電池用集電シートに求められる絶縁性に対する信頼性を更に高めることができる。
(7) 樹脂基材の裏面に、裏面保護シートが積層されている裏面保護シート一体型の太陽電池用集電シートとした。これにより、耐候性に優れる太陽電池モジュールの生産性を高めることができる。
(8) 本発明の太陽電池用集電シートにバックコンタクト型の太陽電池素子が積層されている太陽電池モジュールとした。これにより、耐候性、安全性に優れた太陽電池モジュールを、従来よりも低コストで得ることができる。
1 太陽電池用集電シート
2 樹脂基材
21 第1樹脂基材
22 第2樹脂基材
3 金属配線部
30 金属箔
4 太陽電池素子
5 非配線部
50 切削溝
6 裏面保護シート
7 切削機器
8 前面封止材層
9 透明前面基板
10 太陽電池モジュール

Claims (8)

  1. 樹脂基材の表面に金属配線部が形成されている太陽電池用集電シートの製造方法であって、
    第1樹脂基材の表面に金属箔を積層した後に、該金属箔において前記金属配線部が形成されない部分である非配線部を切削することによって前記金属配線部を形成する工程と、
    前記金属配線部の形成後に、第1樹脂基材の裏面に第2樹脂基材を積層する工程と、を備え、
    前記切削の深さ方向の切削範囲が、前記金属箔を貫通して前記第1樹脂基材内にまで達しており、
    前記第2樹脂基材は厚さが250μm以上の絶縁性の樹脂シートであることを特徴とする太陽電池用集電シートの製造方法。
  2. 前記金属箔が銅箔であり、
    前記第1樹脂基材及び前記第2樹脂基材がいずれもポリエステル系樹脂であり、
    前記第1樹脂基材の厚さが25μm以上100μm以下であり、
    前記第2樹脂基材の厚さが250μm以上400m以下である請求項1に記載の太陽電池用集電シートの製造方法。
  3. 前記第2樹脂基材の部分放電電圧が1000V以上である請求項1又は2に記載の太陽電池用集電シートの製造方法。
  4. 前記金属箔の表面の垂直方向における位置変動を感知可能なセンサーから得る情報によって、前記切削の深さ方向の切削範囲を制御する請求項1から3のいずれかに記載の太陽電池用集電シートの製造方法。
  5. 樹脂基材の表面に金属配線部が形成されている太陽電池用集電シートであって、
    前記樹脂基材は、厚さが25μm以上100μm以下の第1樹脂基材と、厚さが250μm以上400m以下である第2樹脂基材を積層してなる多層シートであって、
    金属配線部は、前記第1樹脂基材の表面に形成されていて、前記第1樹脂基材の表面において前記金属配線部が形成されていない非配線部には、該樹脂基材の深さ方向への切削溝が形成されていることを特徴とする太陽電池用集電シート。
  6. 記第2樹脂基材の部分放電電圧が1000V以上である請求項5に記載の太陽電池用集電シート。
  7. 前記樹脂基材の裏面に、裏面保護シートが積層されている請求項5又は6に記載の裏面保護シート一体型の太陽電池用集電シート。
  8. 請求項5から7のいずれかに記載の太陽電池用集電シートにバックコンタクト型の太陽電池素子が積層されている太陽電池モジュール。
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