JP2017016904A - リチウム二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】リチウムデンドライトの成長を抑制ないし防止することが可能で、高容量のリチウム二次電池を提供する。【解決手段】正極と、負極と、セパレータと、電解液とを備えるリチウム二次電池であって、正極は三次元的に多数の空孔を有する多孔質アルミニウム集電体と、当該多孔質アルミニウム集電体の多数の空孔内に担持された正極活物質とを備え、正極活物質はそれぞれリチウムを吸蔵および脱離することが可能な第1の活物質および第2の活物質を含み、第1の活物質はリチウム二次電池の組立直後の前記負極との電池反応においてリチウムを脱離のみし得る状態であり、第2の活物質はリチウム二次電池の組立直後の負極との電池反応においてリチウムを吸蔵し得る状態であり、負極は金属リチウムを活物質として含み、かつセパレータは空孔が三次元規則配列した構造を有することを特徴とするリチウム二次電池。【選択図】図1

Description

本発明は、リチウム二次電池に関し、特に負極活物質として金属リチウムを使用するリチウム二次電池に係る。
リチウム二次電池は、高エネルギー密度を有する等の理由から広く普及し、携帯電話やデジタルカメラ、ノートパソコン等の携帯用小型電子機器に電源とし搭載されている。また、リチウム二次電池はエネルギー資源枯渇、地球温暖化等の観点からハイブリッド自動車または電気自動車の電源、または太陽光、風力等の自然エネルギー発電の電力貯蔵電源として開発が進められ、これら電源の利用拡大のために更なる高容量化、長寿命化が求められている。
このようなリチウム二次電池は、正極と負極との間でリチウムイオンを移動させて充放電を行う。リチウム二次電池の正極活物質は、現在、リチウム金属酸化物であるコバルト酸リチウム(LiCoO2)、マンガン酸リチウム(LiMn24)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)等のリチウムを含む金属酸化物または金属リン酸化物が実用化され、または商品化を目指して開発が進められている。
負極活物質は、グラファイトなどの炭素材料や、リチウムチタン酸化物(Li4Ti512)が用いられ、これら活物質を含む正極と負極の間には、内部短絡を防止するためのセパレータが介在されている。セパレータは、一般的にポリオレフィンからなる微孔性薄膜が使用されている。
電解質は、有機溶媒にリチウム塩を溶解した非水電解液が一般的に使用されている。その他の電解質には、ゲル状電解液または固体電解質も注目されている。
正極および負極は、正極活物質、負極活物質を担持する集電体をそれぞれ備える。正極用集電体は、アルミニウム箔が、負極用集電体は一般的に銅箔が用いられている。
ところで、負極活物質である金属リチウムは単位重量当たりの電気量が3.86Ah/gと大きい特徴を持つ。このため、最も理論エネルギー密度を持つ、高容量のリチウム二次電池の実現のために、金属リチウムを負極活物質として用いる研究が再び進められている。
しかしながら、負極活物質に金属リチウムを用いるリチウム二次電池は充放電の繰り返しにおいて、金属リチウムの負極表面からリチウムがデンドライト状に成長し、デンドライト状のリチウムが正極と負極の間に介在したセパレータを貫通して正極に達し、内部短絡を起こす課題があった。
このようなことから、例えば特許文献1には正極の主活物質としてLiCoO2を、副活物質として初期から放電可能な材料(例えば二酸化マンガン)を用いる非水電解質二次電池が記載されている。
特許文献1の非水電解質二次電池の第2頁左上欄には、リチウムのデンドライト状成長のメカニズムが記載されている。デンドライト状成長の主な要因は、1)電池組立直後の負極の金属リチウム表面に炭酸リチウムまたは水酸化リチウムのような不活性被膜が形成されていること、2)正極の活物質としてリチウムコバルト酸化物(LiCoO2)を用いた場合、充放電サイクルが充電から始まり、初回の充電時において、正極から放出されたリチウムイオン(Li+)が負極の金属リチウム表面にリチウムとして還元析出し、負極の金属リチウム表面に形成された不活性被膜が除去されないこと、である。負極の金属リチウム表面の不活性被膜が除去されないと、リチウムが負極の金属リチウム表面に不均一に析出し、その後の充放電サイクル時の充電時に、負極表面の析出リチウムがデンドライト状に成長し、セパレータを貫通して正極に達し、内部短絡を起こす。
特許文献1では、正極の活物質として主活物質であるLiCoO2の他に、副活物質である初期から放電可能な材料(例えば二酸化マンガン)を用いているため、充放電時において、初回から放電を行うことができる。すなわち、負極の金属リチウムからリチウムをリチウムイオンとして放出できる。このため、電池組立直後の負極の金属リチウム表面に形成された炭酸リチウムまたは水酸化リチウムのような不活性被膜が除去される。その結果、初回放電後の充電時には良好な状態の負極の金属リチウム表面にリチウムイオンが還元析出するため、負極の金属リチウム表面からリチウムがデンドライト状に成長するのを抑制することが可能になる。
特開平4−206267号公報
しかしながら、特許文献1では単に初回時の放電を行なうことのみを着目し、放電時、負極の金属リチウムからのリチウムイオンの放出挙動まで精査していない。このため、負極の金属リチウムからのデンドライトの成長を必ずしも十分に抑制ないし防止することができない。
本発明は、リチウムデンドライトの成長を抑制ないし防止することが可能で、高容量のリチウム二次電池を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、実施形態によると、
正極と、負極と、セパレータと、電解液とを備えるリチウム二次電池であって、
前記正極は、三次元的に多数の空孔を有する多孔質アルミニウム集電体と、当該多孔質アルミニウム集電体の多数の空孔内に担持された正極活物質とを備え、
前記正極活物質は、それぞれリチウムを吸蔵および脱離することが可能な第1の活物質および第2の活物質を含み、前記第1の活物質は前記リチウム二次電池の組立直後の前記負極との電池反応においてリチウムを脱離のみし得る状態であり、前記第2の活物質は前記リチウム二次電池の組立直後の前記負極との電池反応においてリチウムを吸蔵し得る状態であり、
前記負極は、金属リチウムを活物質として含み、かつ
前記セパレータは、空孔が三次元規則配列した構造を有することを特徴とするリチウム二次電池が提供される。
このような構成によれば、後に詳述する作用によりリチウムデンドライトの成長を抑制ないし防止することが可能で、高容量のリチウム二次電池を提供できる。
本発明によれば、リチウムデンドライトの成長を抑制ないし防止することが可能で、高容量のリチウム二次電池を提供できる。
実施形態のリチウム二次電池を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
実施形態に係るリチウム二次電池は、正極と、負極と、セパレータと、電解液とを備える。正極は、三次元的に多数の空孔を有する多孔質アルミニウム集電体と、当該多孔質アルミニウム集電体の多数の空孔内に担持された正極活物質とを備える。正極活物質は、それぞれリチウムを吸蔵および脱離することが可能な第1の活物質および第2の活物質を含む。第1の活物質は、リチウム二次電池の組立直後の負極との電池反応においてリチウムを脱離のみし得る状態であり、第2の活物質はリチウム二次電池の組立直後の負極との電池反応においてリチウムを吸蔵し得る状態である。負極は、金属リチウムを活物質として含む。セパレータは、空孔が三次元規則配列した構造を有する。
このような実施形態によれば、負極の活物質として金属リチウムを用いるリチウム二次電池の充放電サイクル時において、負極からリチウムがデンドライト状に成長するのを抑制ないし防止し、リチウムがデンドライト状に成長して正負極間で内部短絡が起こるのを防止し、高信頼性で優れた放電レート特性を有するリチウム二次電池を提供できる。同時に、負極の活物質として金属リチウムを用いることによって、高容量のリチウム二次電池を提供できる。
正極、セパレータ、金属リチウムを活物質として含む負極、および電解質を備えた一般的なリチウム二次電池は、充放電サイクル時に次のようなメカニズムによりリチウムが負極の金属リチウム表面からデンドライト状に成長する。
すなわち、前記構成のリチウム二次電池は正極が一般的に負極との電池反応においてリチウムを脱離し得る状態、つまり完全放電状態の活物質(例えばLiCoO2)を含むため、充放電サイクル時の初回は正極と負極間で充電から開始される。この充電時には、正極の活物質(例えばLiCoO2)中のリチウムが脱離してイオン化し、そのリチウムイオンは電解液を含侵したセパレータの空孔を通過して負極側に移動し、さらにリチウムイオンは電解液から負極の金属リチウム表面に還元析出する。この時、金属リチウム表面は炭酸リチウム、酸化リチウムのような不活性被膜が形成されている。このため、リチウムは当該負極の金属リチウムの表面に不均一に析出され易い。具体的には、リチウムは金属リチウム表面に分散して析出せずに、局所的に析出する。その結果、前記充電から放電を経た次回の充電時にリチウムが析出する際に、前記局所的なリチウム析出箇所がリチウムのデンドライトの成長基点になってリチウムがデンドライト状に成長する。リチウムデンドライトの成長は、以後の充放電サイクルでさらに助長される。リチウムデンドライトの成長が進み、セパレータを突き破って正極に達すると、内部短絡を起こす。
実施形態に係るリチウム二次電池において、正極はそれぞれリチウムを吸蔵および脱離することが可能な第1の活物質および第2の活物質を含む。第1の活物質はリチウム二次電池の組立直後の負極との電池反応においてリチウムを脱離のみし得る状態であり、第2の活物質はリチウム二次電池の組立直後の負極との電池反応においてリチウムを吸蔵し得る状態であるため、負極との電池反応においてリチウムを吸蔵し得る状態である第2の活物質に律速して電池反応が進行する。つまり、初回の充放電サイクルにおいて放電から開始する。初回放電時には、負極の活物質である金属リチウムが脱離してイオン化し、そのリチウムイオンが電解液を含侵したセパレータの空孔を通過して正極側に移動する。移動したリチウムイオンは、第2の活物質に取込まれて吸蔵される。
このような初回放電において、負極の金属リチウム表面からリチウムがイオンとして脱離(放出)する。負極とセパレータを間に挟んで対向する正極は、三次元的に多数の空孔を有する多孔質アルミニウム集電体と、当該多孔質アルミニウム集電体の多数の空孔内に担持された正極活物質とを備え、7mAh/cm2以上の容量を有するため、アルミニウム箔のような板状集電体を備える正極に比べて多量の正極活物質を保持し得る、つまり第1の活物質のみならず、初回放電に寄与する第2の活物質を多量に保持し得る、高容量の正極である。このため、当該正極と対向する負極の金属リチウム表面からは、より多い量のリチウムがイオンとして放出する。負極の金属リチウム表面からのより多い量のリチウム放出において、負極に対向して配置されるセパレータは多数の空孔が三次元規則配列した構造を有するため、リチウム放出はセパレータの規則配列した多数の空孔に対向した金属リチウム表面の多数の箇所(多数の点)から起こる。このとき、金属リチウム表面からリチウムが放出した後の多数の箇所には、一定の深さを持つ微細孔が規則的に開口される。規則性を持つ一定深さの多数の微細孔は、金属リチウム表面のSEM写真から確認され、初回放電の実行と多数の空孔が三次元規則配列した構造を有するセパレータとを組み合わせた時に初めて生じた現象である。同時に、負極の金属リチウム表面からより多い量のリチウムがイオンとして放出するため、金属リチウムは表面全体の不活性被膜が破壊されて除かれ、金属リチウム表面が均一に活性化される、表面改質がなされる。
初回放電後の充電時では、主に、負極との電池反応においてリチウムを脱離し得る状態である第1の活物質のリチウムがイオン化し、そのリチウムイオンが電解液を含侵したセパレータの三次元規則配列した多数の空孔を通過して負極側に移動し、さらにリチウムイオンは電解液から負極の金属リチウム表面に還元析出する。
驚くべきことに、還元析出時にはリチウムは負極の金属リチウム表面全体に亘って析出するのではなく、金属リチウム表面に開口された多数の微細孔内に優先的に析出する。引き続く、充放電サイクルの放電時には金属リチウム表面の多数の微細孔内に析出したリチウムが優先的に放出され、再び、微細孔が開口され、次の充電時ではリチウムイオンの還元析出において、当該多数の微細孔内にリチウムが優先的に析出する。このように放電時には、負極の金属リチウム表面に一定深さの多数の微細孔が開口され、充電時には当該微細孔内にリチウムが優先的に還元析出する。そして、微細孔が完全に塞がれた後の還元析出に対しても多数の微細孔の開口部位が充電時のリチウムの還元析出の場として機能するため、電解液に溶解したリチウムイオンは金属リチウム表面において局所的に還元析出せずに、多数の微細孔の開口部位に分散して還元析出する。その結果、リチウムが当該還元析出箇所でデンドライト状に成長しても、充電時のリチウムの還元析出の量が一定であるため、デンドライトの成長基点を多数箇所に分散することによって、デンドライト成長自体の度合を著しく低減できる。
従って、実施形態によれば組立直後の負極との電池反応においてリチウムを脱離し得る状態の第1の活物質およびその組立直後の負極との電池反応においてリチウムを吸蔵し得る状態の第2の活物質からなる正極活物質と、多量の正極活物質を担持し得る三次元的に多数の空孔を有する多孔質アルミニウム集電体を備え、7mAh/cm2以上の容量を有する正極と、多数の空孔が三次元規則配列した構造を有するセパレータ(3DOMセパレータと称する)とを使用することによって、それらの相乗効果により、長期間の充放電サイクルでのリチウムデンドライトの成長を抑制ないし防止できるため、リチウムデンドライトの成長に伴う正極、負極間の内部短絡の発生を効果的に防止することができる。このため、単位重量当たりの電気量が3.86Ah/gと大きい特徴を持つ金属リチウムを負極活物質として安全に使用できる。その結果、高容量のリチウム二次電池を得ることができる。
また、正極が三次元的に多数の空孔を有する多孔質アルミニウム集電体を備えることによって、当該多孔質アルミニウム集電体の多数の空孔に正極活物質が良好に保持できるため、放電電流値の増加に伴う正極活物質の脱落、劣化挙動を抑制できる。その上、正極活物質の脱落劣化挙動の抑制により正極の抵抗を低減でき、かつ3DOMセパレータが高空孔率、高イオン伝導率で、良好なリチウムイオンの拡散性によりリチウム二次電池の抵抗を低減できる。このような作用および前述した長期間の充放電サイクルでのリチウムデンドライトの成長の抑制ないし防止により、優れた放電レート特性を有するリチウム二次電池を得ることができる。
それ故、高信頼性、高性能のリチウム二次電池を提供できる。
次に、リチウム二次電池の各構成部材について説明する。
<正極>
正極は、三次元的に多数の空孔を有する多孔質アルミニウム集電体と、当該多孔質アルミニウム集電体の多数の空孔内に担持された正極活物質とを備え、7mAh/cm2以上の容量を有する。
多孔質アルミニウム集電体の空孔率は、80%以上95%以下であることが好ましい。空孔率が当該範囲の多孔質アルミニウム集電体を用いることによって、正極としての強度を保ちつつ、多孔質アルミニウム集電体の空孔内に多量の正極活物質を充填することができる。このため、前述したリチウムデンドライト成長の効果的な抑制ないし防止と、高出力化、高容量化が可能なリチウム二次電池を提供できる。より好ましい多孔質アルミニウム集電体の空孔率は、85%以上95%以下である。
多孔質アルミニウム集電体は、純アルミニウムの他にアルミニウムとは異種の元素を添加したアルミニウム合金で構成してもよい。異種の元素は、マグネシウム、珪素、チタン、鉄、ニッケル、銅、亜鉛等から選択される単独または二つ以上の任意の組み合わせを挙げることができる。
正極活物質は、それぞれリチウムを吸蔵および脱離することが可能な第1の活物質および第2の活物質を含む。
このような第1の活物質および第2の活物質を含む正極活物質は、以下に説明する2つの形態が挙げられる。
1)第1の活物質および第2の活物質は、リチウム含有化合物である。第1の活物質は、負極との電池反応においてリチウムを脱離のみし得るリチウム含有化合物である。第2の活物質は、負極との電池反応においてリチウムを吸蔵し得る、リチウムが一部抜けたリチウム含有化合物である。リチウム含有化合物の例は、リチウムコバルト酸化物、リチウムマンガン酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムバナジウム酸化物等のリチウム含有金属酸化物、またはリチウムリン酸鉄等のリチウム含有金属リン酸化物を含む。
第1の活物質および第2の活物質の各リチウム含有化合物は、a)それらのリチウム含有化合物を構成する元素が互いに同じである形態と、b)それらのリチウム含有化合物を構成する元素のうち、リチウムを除く少なくとも1つの金属元素が互いに異なる形態と、が挙げられる。
形態a)では、第1の活物質および第2の活物質がいずれも、構成元素が同一の前述したリチウム含有金属酸化物またはリチウム含有金属リン酸化物である。具体的に、第1の活物質が化学量論組成のリチウム含有金属酸化物またはリチウム含有金属リン酸化物で、第2の活物質が化学量論組成からリチウムが抜けた組成を持つリチウム含有金属酸化物またはリチウム含有金属リン酸化物である。例を挙げて説明すれば、第1の活物質および第2の活物質がいずれも例えば構成元素が同一のリチウムコバルト酸化物であり、第1の活物質は化学式:LiCoO2で表され、第2の活物質が化学式:Li1-xCoO2で表される。ここで、xはリチウムコバルト酸化物から抜けたリチウム(Li)量であり、0<x<1、好ましくは0.05≦x≦0.50で表すことができる。
形態b)では、第1の活物質および第2の活物質が互いに異なるリチウム含有金属酸化物またはリチウム含有金属リン酸化物である。具体的には、第1の活物質が化学量論組成のリチウム含有金属酸化物またはリチウム含有金属リン酸化物で、第2の活物質が第1の活物質と異なると共に、化学量論組成からリチウムが抜けた組成を持つリチウム含有金属酸化物またはリチウム含有金属リン酸化物である。例を挙げて説明すれば、第1の活物質はリチウムコバルト酸化物(化学式:LiCoO2)表され、第2の活物質がリチウムニッケル酸化物(化学式:Li1-xNiO2)で表される。ここで、xはリチウムニッケル酸化物から抜けたリチウム(Li)量であり、0<x<1、好ましくは0.05≦x≦0.50で表すことができる。
第2の活物質は、第1の活物質および第2の活物質の合量に対して2質量%以上95質量%以下の割合で正極活物質中に占めることが好ましい。このような割合で第2の活物質が正極活物質中に占めることによって、初回の放電時に負極の金属リチウムから十分な量のリチウムをイオンとして放出し、前述した作用により長期間の充放電サイクルでのリチウムのデンドライトの成長、それに伴う内部短絡を防止できる。同時に、金属リチウムの負極を備える高エネルギー密度のリチウム二次電池において、正極を当該二次電池の使用に適した反応電位(放電平均電位)に維持することが可能になる。より好ましい第1の活物質および第2の活物質の合量に対する第2の活物質の割合は、5質量%以上50質量%以下であり、さらに好ましい第1の活物質および第2の活物質の合量に対する第2の活物質の割合は5質量%以上20質量%以下である。
2)第1の活物質は、リチウムを吸蔵および脱離することが可能なリチウム含有化合物であり、第2の活物質はリチウムを吸蔵および脱離することが可能なリチウム未含有化合物である。リチウム未含有化合物の例は、二酸化マンガンまたは五酸化バナジウムである。
具体的には、第1の活物質が化学量論組成を持つ前述したリチウム含有金属酸化物またはリチウム含有金属リン酸化物であり、第2の活物質が酸化物等のリチウム未含有化合物である。例を挙げて説明すれば、第1の活物質はリチウムコバルト酸化物(化学式:LiCoO2)であり、第2の活物質が二酸化マンガン(化学式:MnO2)である。
第2の活物質は、第1の活物質および第2の活物質の合量に対して5質量%以上50質量%以下の割合で正極活物質中に占めることが好ましい。このような割合で第2の活物質が正極活物質中に占めることによって、初回の放電時に負極の金属リチウムから十分な量のリチウムをイオンとして放出し、前述した作用により長期間の充放電サイクルでのリチウムのデンドライトの成長の効果的な抑制ないし防止でき、リチウムデンドライトの成長に伴う内部短絡を防止できる。同時に、金属リチウムの負極を備える高エネルギー密度のリチウム二次電池において、正極を当該二次電池の使用に適した反応電位(放電平均電位)に維持することが可能になる。より好ましい第1の活物質および第2の活物質の合量に対する第2の活物質の割合は、5質量%以上20質量%以下であり、さらに好ましい第1の活物質および第2の活物質の合量に対する第2の活物質の割合は8質量%以上15質量%以下である。
実施形態に係るリチウム二次電池において、第2の活物質は、初回放電以降も第1の活物質と同様に充放電反応に関与する。このため、前記1)、2)の形態の正極活物質において、1)の形態では第2の活物質は2)の形態で用いる二酸化マンガンのようなリチウム未含有化合物に比べて充放電時のリチウムの吸蔵・脱離に対する耐性(結晶構造の耐崩壊性)に優れたリチウム含有金属酸化物またはリチウム含有金属リン化物であるため、長期間に亘って安定した充放電サイクル特性を発揮できる。
多孔質アルミニウム集電体の空孔内には、正極活物質の他に、導電材および結着剤を当該正極活物質と混合してさらに担持してもよい。
導電材は、特に限定されるものではなく、公知または市販のものを使用することができる。導電材の例は、アセチレンブラック、ケッチェンブラックのようなカーボンブラック、活性炭、黒鉛を含む。
結着剤も特に限定されるものではなく、公知または市販のものを使用することができる。結着剤の例は、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)を含む。
多孔質アルミニウム集電体の空孔内に担持される正極活物質、導電材および結着剤の配合割合は、それらの成分の合量に対して正極活物質が80質量%以上98質量%以下、導電材が1質量%以上10質量%以下および結着剤が1質量%以上10質量%以下にすることが好ましい。
次に、多孔質アルミニウム集電体の製造方法を説明する。
最初に、アルミニウム粉末と空隙を形成するための支持粉末とを所定の体積割合で混合した後、この混合粉末を加圧成形する。つづいて、成形体を不活性雰囲気中で熱処理してアルミニウム粉末同士を接合する。その後、支持粉末を除去することによって、多孔質アルミニウム集電体を作製する。
混合粉末を金属板と複合化してもよい。複合化は、混合粉末を成形用金型に充填する際に、混合粉末と金属板とを一緒に加圧成形し、これを熱処理することでなされる。混合粉末と金属板の複合化は、金属板の片側に混合粉末の層を設けた構成、混合粉末の間に金属板を挟んだ構成、混合粉末を金属板で挟んだ構成が利用できる。また、混合粉末と金属板の繰り返しからなる多段の構成とすることもできる。複合化の際にはアルミニウム粉末や支持粉末の粒径、混合割合の異なる混合粉末や、種類の異なる複数の金属板を組み合わせることもできる。
アルミニウム粉末は、純アルミニウム、アルミニウム合金またはこれらの混合物から作ることができる。使用環境下において合金成分が耐食性劣化の原因となるような場合には、純アルミニウム粉末を用いることが好ましい。ここで、「純アルミニウム」とは純度99.0質量%以上のアルミニウムである。アルミニウム合金は、1000系、2000系、3000系、4000系、5000系、6000系、7000系、8000系のアルミニウム合金を用いることができる。アルミニウム粉末の粒径は、1〜50μm、より好ましくは1〜10μmであることが望ましい。
アルミニウム粉末は、純アルミニウム粉末に添加元素粉末を加えた混合物を用いても良い。このような添加元素には、マグネシウム、珪素、チタン、鉄、ニッケル、銅、亜鉛等から選択される単独又は二つ以上の任意の組み合わせからなる複数の元素が好適に用いられる。
支持粉末は、アルミニウム粉末の融点よりも高い融点を有するものが用いられる。また、混合粉末を金属板と複合化する場合には、アルミニウム粉末と金属板の低い方の融点よりも高い融点を有するものが用いられる。このような支持粉末は、水溶性塩が好ましく、入手の容易性から塩化ナトリウムまたは塩化カリウムが好適である。支持粉末が除去される箇所に多孔質アルミニウムの空孔が形成されることから、支持粉末の粒径が孔径に反映される。このため、支持粉末の粒径は1000μm以下、より好ましくは50μm以上500μm以下にすることが望ましい。
得られた多孔質アルミニウム集電体は、支持粉末が除去された多数の空隙と、これらの空隙の周囲を形成する、接合したアルミニウム粉末の結合金属粉末壁とによって構成される。結合金属粉末壁には、多くの微細な孔が形成され、空隙同士がこれら微細孔によって連結したオープンセル型の構造となっている。なお、空隙および微細孔を総称して空孔と呼ぶ。
混合粉末と複合化するための金属板は、無孔の板や箔、または有孔の金網、エキスパンドメタル、パンチングメタル等の有孔体を挙げることができる。金属板は、熱処理時に蒸発又は分解しない素材、具体的にはアルミニウム、チタン、鉄、ニッケル、銅等の金属やその合金製のものが好適に利用できるが、アルミニウムおよびアルミニウム合金が好ましい。アルミニウム合金は、1000系、2000系、3000系、4000系、5000系、6000系、7000系、8000系のアルミニウム合金を用いることができる。
加圧成形時の圧力は、200MPa以上にすることが好ましい。十分な圧力を加えて成形することにより、アルミニウム粉末同士が擦れ合い、アルミニウム粉末同士の焼結を阻害するアルミニウム粉末表面の強固な酸化皮膜が破壊される。この酸化皮膜は融解したアルミニウムを閉じ込め、互いに接触することを妨げると共に、融解アルミニウムとの濡れ性に劣り、液体状のアルミニウムを排斥する作用がある。そのため、加圧成形の圧力が200MPa未満の場合にはアルミニウム粉末表面の酸化皮膜の破壊が不十分で、加熱時に融解したアルミニウムが成形体の外に滲み出し玉状のアルミニウムの塊が形成される場合がある。アルミニウム塊が形成されたことで多孔質アルミニウムの空孔率は狙いよりも高くなる。しかしながら、400MPaを超えると効果が飽和する傾向がある。加圧成形にあたっては、成形体の離型性を高める目的でステアリン酸等の脂肪酸、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸、各種ワックス、合成樹脂、オレフィン系合成炭化水素等の潤滑剤を使用することが好ましい。
熱処理は、使用するアルミニウム粉末の融点以上で、かつ支持粉末の融点未満の温度で行う。混合粉末を金属板と複合化する場合には、アルミニウム粉末と金属板の低い方の融点以上で、かつ支持粉末の融点未満の温度で熱処理を行う。アルミニウム粉末の融点とは、純アルミニウム又はアルミニウム合金の液相が生じる温度であり、金属板の融点とは同様に液相が生じる温度である。液相が生じる温度まで加熱することにより、アルミニウム粉末が液相化し、液相同士が接触することでアルミニウム粉末同士が金属的に結合する。
熱処理を融点以上に加熱すると、アルミニウム粉末と金属板とが接合し形成される焼結体の最表面に位置する支持粉末の表面を覆っていたアルミニウムが除去され、開口率が大きな表面を有する焼結体が形成される。焼結体の開口率が大きいと、集電体に適用した際に活物質を充填するのに有利である。
熱処理時の雰囲気は、アルミニウムの酸化を抑制する不活性雰囲気であることが好ましい。不活性雰囲気は、例えば真空、または窒素、アルゴン、水素、分解アンモニアおよびこれらの混合ガスの雰囲気が好適であり、真空雰囲気が特に好ましい。真空雰囲気は、好ましくは2×10-2Pa以下、更に好ましくは1×10-2Pa以下である。窒素等の不活性ガス雰囲気の場合は、酸素濃度を1000ppm以下、露点を−30℃以下にすることが好ましい。
焼結体中の支持粉末に塩化ナトリウムまたは塩化カリウムを用いる場合には、当該支持粉末を水で溶出して除去できる。例えば、焼結体を十分な量の水浴または流水浴に浸漬することにより、支持粉末を容易に溶出することができる。
次に、多孔質アルミニウム集電体の空孔内に正極活物質を担持した正極の作製方法を説明する。
(i)溶媒に分散した正極活物質を含むスラリーを用意し、当該スラリーを多孔質アルミニウム集電体の多数の空孔内に充填する。
スラリー中には、正極活物質の他に、前述した導電材および結着剤等を含んでもよい。スラリーの溶媒は、特に限定されるものではないが、例えばN−メチル−2−ピロリドン、水等が好適に用いられる。結着剤としてポリフッ化ビニリデンを用いる場合には、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを用いることが好ましい。結着剤としてポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等を用いる場合には、溶媒として水を用いることが好ましい。
多孔質アルミニウム集電体の多数の空孔内へのスラリーの充填は、例えば減圧法または圧入法などの公知の方法を採用することができる。
(ii)得られた正極活物質充填多孔質アルミニウム集電体は、例えば50〜200℃の温度で加熱、乾燥することにより、多孔質アルミニウム集電体の空孔内に充填された、正極活物質表面に付着された溶媒を揮散、除去する
(iii)乾燥後の正極活物質充填多孔質アルミニウム集電体は、プレス処理に委ねられ、正極活物質の充填密度を高めて正極を作製する。
プレス処理は、平板プレス機またはロールプレス機等を用いることができる。特に、平板プレス機によりプレス処理することが好ましい。ロールプレス機を用いたプレス処理では、多孔質アルミニウム集電体が歪曲して正極活物質が崩落する虞がある。ロールプレス機を用いる場合は、プレス時の伸びや変形が少ない径を持つ、大きいロールを用いることが望ましい。平板プレス機によるプレス処理は、10〜100MPaの圧力にすることが好ましい。
<負極>
負極は、例えば、負極集電体と、当該負極集電体の一方または両方の表面に形成された負極活物質であるリチウム金属箔とを備える。
負極集電体は、特に限定されるものではなく、公知または市販のものを使用することができる。例えば、銅または銅合金からなる圧延箔、電解箔等を用いることができる。
<セパレータ>
セパレータは、三次元的に配列したボトルネック構造で連結された空孔構造を有する。すなわち、当該セパレータは大きなマクロ孔は小さな連通孔で連結されボトルネック構造を有する。セパレータは、空孔率が70%以上90%以下であることが好ましい。最も規則的な構造(最密充填構造)をとる場合、空孔率は75%以上80%以下になる。このような構造と空隙を有するセパレータを3DOMセパレータという。
3DOMセパレータは、例えばポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂またはポリイミドのようなエンジニアリングプラスチックから作られる多孔質膜である。
3DOMセパレータの空孔径は、0.05μm以上3μm以下であることが好ましい。空孔径を0.05μm以上3μm以下の範囲にすることにより初回放電において、負極の金属リチウム表面に同範囲に倣った適切な径を持つ微細孔を開口でき、初回放電以降の充放電の繰り返し時にリチウムのデンドライトの成長をより効果的に抑制ないし防止できる。また、空孔率を70%以上90%以下の範囲にすることによりセパレータで適切な量の非水電解液を保持でき、同時に機械的強度を維持できる。
このような空孔径および空孔率を有する3DOMセパレータを用いることによって、前述した初回放電において、負極の金属リチウム表面により多くの、より小さい一定深さの微細孔を三次元的に規則配列した空孔に倣って規則的に開口できる。その結果、リチウムデンドライトの成長、それに伴う正極と負極の間の内部短絡をより一層確実に防止できる。より好ましい空孔径は、0.05μm以上1μm以下で、空孔率は75%以上80%以下である。
3DOMセパレータは、前述した初回放電時における作用の他に、(1)3DOMセパレータ中に電解液を多く含浸できるため従来のセパレータと比較して、高いイオン導電性が得られる、(2)細かく均一化された空孔によりリチウムイオンの十分な保持と拡散が可能になる、(3)リチウムイオンの電流分布を均一化することが可能になる。その結果、高いレート特性と優れたサイクル特性を有するリチウム二次電池が得られる。
3DOMセパレータは、単分散球状無機微粒子を鋳型として用いる方法により、簡単に製造することができる。製造時に鋳型となる単分散球状無機微粒子の粒径を選択することにより、多孔質膜の空孔寸法をマイクロオーダーからナノオーダーまで容易に制御することができる。単分散球状無機微粒子集積体の焼成温度、焼成時間を制御することにより、連通孔の大きさの制御を簡単に行うことができ、所望の特性を有する多孔質膜を簡単に製造することができる。
多孔質膜の膜厚は、特に限定されるものでないが、15〜500μmにすることが好ましい。
<非水電解質>
非水電解質は、液体状の場合、非水溶媒および電解質を含む。
非水溶媒は、主成分として環状カーボネートおよび鎖状カーボネートを含有する。環状カーボネートは、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、およびブチレンカーボネート(BC)から選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。鎖状カーボネートは、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、およびエチルメチルカーボネート(EMC)等から選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。
電解質は、特に限定されるものではなく、リチウム二次電池で一般に用いられるリチウム塩の電解質を用いることができる。例えば、LiPF6、LiAsF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(Cm2m+1SO2)(Cn2n+1SO2)(m、nは1以上の整数)、LiC(Cp2p+1SO2)(Cq2q+1SO2)(Cr2r+1SO2)(p、q、rは1以上の整数)、ジフルオロ(オキサラト)ホウ酸リチウム等を用いることができる。これらの電解質は、一種類で使用してもよく、また二種類以上組み合わせて使用してもよい。また、この電解質は非水溶媒に対してできるだけ高濃度の方が良いが、電解液の粘性や導電率の温度特性から、0.1〜1.5モル/L、好ましくは0.5〜1.5モル/Lの濃度にすることが望ましい。
実施形態に係るリチウム二次電池の形状は特に限定されないが、例えばコイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、角形、扁平型等が挙げられる。
以下、積層型のリチウム二次電池を例にして、実施形態に係るリチウム二次電池の構造を図面を参照して説明する。図1は、積層型のリチウム二次電池の一例を示す断面図である。
積層型のリチウム二次電池1は、ラミネートフィルムからなる袋状の外装体2を備えている。外装体2内には、積層構造の電極群3が収納されている。ラミネートフィルムは、例えば複数枚(例えば2枚)のプラスチックフィルムをそれらのフィルム間にアルミニウム箔のような金属箔を挟んで積層した構造を有する。2枚のプラスチックフィルムのうち、一方のプラスチックフィルムは熱融着性樹脂フィルムが用いられる。外装体2は、2枚のラミネートフィルムを熱融着性樹脂フィルムが互いに対向するように重ね、これらのラミネートフィルム間に電極群3を収納し、電極群3周辺の2枚のラミネートフィルム部分を互いに熱融着して封止することにより、前記電極群3を気密に収納している。
電極群3は、正極4と負極5とそれら正極4、負極5の間に介在されたセパレータ6とを負極5が最外層に位置すると共に、負極5と外装体2の内面の間にセパレータ6が位置するように複数積層した構造を有する。正極4は、正極集電体41と当該集電体41の両面に形成された正極層42,42とから構成されている。負極5は、負極集電体51と、当該集電体51の両面に形成された金属リチウムからなる負極層52,52とから構成されている。
正極4は、正極集電体41が正極層42の例えば左側面から延出した正極リード7を有する。各正極リード7は、外装体2内において先端側で束ねられ、互いに接合されている。正極タブ8は、一端が正極リード7の接合部に接合され、かつ他端が外装体2の封止部を通して外部に延出している。負極5は、負極集電体51が負極層52の例えば右側面から延出した負極リード9を有する。各負極リード9は、外装体2内において先端側で束ねられ、互いに接合されている。負極タブ10は、一端が負極リード9の接合部に接合され、かつ他端が外装体2の封止部を通して外部に延出している。非水電解液は、外装体2内に注入されている。外装体2の注入箇所は、非水電解液の注入後に封止される。
次に、実施例および比較例を詳述に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
(多孔質アルミニウム集電体の作製)
純アルミニウム粉末(メジアン径3μm、融点660℃)8体積%と支持粉末である塩化ナトリウム粉末(粒径400μm(ふるい目開き中央値、融点800℃)92体積%とを混合して混合粉末を調製した。この混合粉末を直径20mmの穴を有する金型に充填し、400MPaの圧力で加圧成形した。混合粉末の充填量は、加圧成形体の厚さが1mmとなる質量とした。この加圧成形体を最大到達圧力が1×10-2Pa以下の雰囲気下において、670℃、5分間、熱処理して焼結体を得た。得られた焼結体を流水(水道水)中に6時間浸漬して塩化ナトリウムを溶出させ、直径20mm、厚さ1mm、空孔率92%、平均空孔径300μmの多孔質アルミニウム集電体を作製した。
(正極の作製)
正極活物質として第1の活物質であるリン酸鉄リチウム85質量%、第2の活物質である二酸化マンガン4.5質量%、導電材としてアセチレンブラック6.1質量%、結着剤として固形分濃度が40質量%のアクリル系共重合体溶液2.7質量%(固形分換算)および増粘剤として固形分濃度2質量%のカルボキシメチルセルロース水溶液1.8質量%(固形分換算)に適量のイオン交換水を加えながら撹拌、混合することにより正極スラリーを調製した。
次いで、前記方法により得た多孔質アルミニウム集電体を前記正極スラリーに浸漬し、−0.1MPaの減圧にしてスラリーを多孔質アルミニウム集電体の空孔内に充填した。充填後の多孔質アルミニウム集電体をスラリーから取り出し、多孔質アルミニウム集電体表裏面に付着した余剰スラリーをヘラを用いて擦り切り落とした。つづいて、スラリーを充填した多孔質アルミニウム集電体を乾燥装置内に配置し、80℃で2時間乾燥させた後、60MPaで密度1.8g/ccになるまでプレス処理して正極を作製した。得られた正極は、10mAh/cm2の容量を有することを確認した。
(評価セルの組立)
得られた正極を作用極として用いて3極式評価セルを組立てた。評価セルは、両端封止円筒形状を有する例えばポリプロピレンからなる外装体を備えている。外装体内には、正極を作用極とし、当該作用極と対極とを対向して配置し、それら作用極と対極の間にセパレータを介在している。作用極、セパレータおよび対極が重ね合され、その重ね合せ方向が外装体の円筒部と平行している。参照極は、矩形板状をなし、外装体内に作用極、セパレータおよび対極の上方に近接して当該矩形板状表面が前記重ね合せ方向と平行するように配置されている。作用極および対極の各端子は、外装体の対向する封止部からそれぞれ外部に延出されている。参照極の端子は、外装体の円筒部から外部に延出されている。非水電解液は、前記外装体内にその内部全体を満たすように収容されている。
前記対極および参照極は、リチウム金属から作られている。セパレータは、ポリイミド製3DOMセパレータ(空孔の孔径約0.3μm、空孔率約80%、膜厚20μm)からなる。非水電解液は、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)およびエチルメチルカーボネート(EMC)の混合非水溶媒(体積比でEC:DMC:EMC=5:3:2)にLiPF6を1.3モル/L溶解させて調製した。なお、評価セルの組立てはアルゴンガス雰囲気下のグローブボックス内で行なった。
<実施例2>
正極活物質として第1の活物質であるリチウムリン酸鉄71.6質量%、第2の活物質である二酸化マンガン17.9質量%、導電材としてアセチレンブラック6.1質量%、結着剤として固形分濃度40質量%のアクリル系共重合体溶液2.7質量%(固形分換算)、増粘剤として固形分濃度2質量%のカルボキシメチルセルロース水溶液1.8質量%(固形分換算)に適量のイオン交換水を加えながら撹拌、混合することにより正極スラリーを調製した以外、実施例1と同様の方法により正極を作製し、さらに当該正極を作用極として用いて実施例1と同様な評価セルを組立てた。なお、得られた正極は10mAh/cm2の容量を有することを確認した。
<実施例3>
正極活物質として第1の活物質であるリチウムコバルト酸化物85.5質量%、第2の活物質である二酸化マンガン4.5質量%、導電材としてアセチレンブラック3質量%および黒鉛3質量%、結着剤として固形分濃度12質量%のポリフッ化ビニリデン溶液4質量%(固形分換算)に適量のN−メチル−2−ピロリドンを加えながら撹拌、混合することにより正極スラリーを調製した以外、実施例1と同様の方法により正極を作製し、さらに当該正極を作用極として用いて実施例1と同様な評価セルを組立てた。なお、得られた正極は10mAh/cm2の容量を有することを確認した。
<実施例4>
正極活物質として第1の活物質であるリチウムコバルト酸化物72質量%、第2の活物質である二酸化マンガン18質量%、導電材としてアセチレンブラック3質量%および黒鉛3質量%、結着剤として固形分濃度12質量%のポリフッ化ビニリデン溶液4質量%(固形分換算)に適量のN−メチル−2−ピロリドンを加えながら撹拌、混合することにより正極スラリーを調製した以外、実施例1と同様の方法により正極を作製し、さらに当該正極を作用極として用いて実施例1と同様な評価セルを組立てた。なお、得られた正極は
10mAh/cm2の容量を有することを確認した。
<比較例1>
実施例1と同様な正極を用い、かつ実施例1と同様な評価セルを組立てるにあたり、セパレータをポリイミド製3DOMセパレータに代えて延伸ポリエチレンフィルム(空孔率約40%)を用いた。
<比較例2>
実施例4と同様な正極を用い、かつ実施例1と同様な評価セルを組立てるにあたり、セパレータをポリイミド製3DOMセパレータに代えて延伸ポリエチレンフィルム(空孔率約40%)を用いた。
<比較例3>
正極活物質としてリン酸鉄リチウム89.4質量%、導電材としてアセチレンブラック6.1質量%、結着剤として固形分濃度40質量%のアクリル系共重合体溶液2.7質量%(固形分換算)、増粘剤として固形分濃度2質量%のカルボキシメチルセルロース水溶液1.8質量%(固形分換算)に適量のイオン交換水を加えながら撹拌、混合することにより正極スラリーを調製した以外、実施例1と同様の方法により正極を作製し、さらに当該正極を作用極として用いて実施例1と同様な評価セルを組立てた。すなわち、評価セルのセパレータは実施例1と同様にポリイミド製3DOMセパレータ(空孔の孔径約0.3μm、空孔率約80%、膜厚20μm)からなる。なお、得られた正極は10mAh/cm2の容量を有することを確認した。
(電気化学試験)
得られた実施例1,2および比較例1,3の評価セルを用いて充放電性能評価を行なった。最初に0.1Cの電流で2.0Vまで放電し、その後0.2Cの電流で4.2Vまで充電し、0.2Cの電流で2.0Vまで放電する、充放電サイクル試験を100回繰り返した。
実施例3、4および比較例2の評価セルを用いる充放電性能評価は、最初に0.1Cの電流で2.0Vまで放電し、その後0.2Cの電流で4.3Vまで充電し、0.2Cの電流で2.0Vまで放電する、充放電サイクル試験を100回繰り返した。
なお、実施例1,2および比較例1,3の評価セルを用いる充放電性能評価は、充電時の電圧が4.2Vで、実施例3、4および比較例2の評価セルを用いる充放電性能評価は充電時の電圧が4.3Vである点で互いに相違する。
このような充放電性能評価による初回放電容量、2サイクル目の放電容量および100サイクル目の放電容量を測定した。その結果を下記表1に示す。なお、下記表1には第2の活物質が第1の活物質と第2の活物質の合量に示す割合(単に“第2の活物質の割合”と記す)を示す。
Figure 2017016904
前記表1から明らかなように第1の活物質であるLiFePO4またはLiCoO2と第2の活物質であるMnO2からなる正極活物質を用い、三次元的に多数の空孔を有する多孔質アルミニウム集電体を備え、7mAh/cm2以上の容量を有する正極を用い、さらに3DOMセパレータを使用した実施例1〜4の評価セルは、100サイクル目でも高い放電容量を有することがわかる。
これに対し、比較例1,3の評価セルは実施例1〜4の評価セルに比べて100サイクル目の容量の低下が大きくなることがわかる。比較例2の評価セルは、内部短絡が生じたために、容量が得られない結果となった。
すなわち、延伸ポリエチレンフィルムからなるセパレータを使用した比較例1,2の評価セルは、3DOMセパレータを使用した実施例1〜4の評価セルに比べて充電時における負極の金属リチウムでのリチウムの吸蔵(リチウム還元析出)が不均一であるため、リチウムデンドライト状の成長が促進され、比較例1では100回の充放電サイクルで放電容量の低下が生じ、比較例2では内部短絡の発生に至った。
また、組立直後の負極との電池反応においてリチウムを吸蔵し得る状態の第2の活物質(例えばMnO2)を正極活物質として含まない比較例3の評価セルでは、初回の放電が行えないため、実質上、充電から開始される。その結果、3DOMセパレータを用いても、充電時に負極の金属リチウム表面で不均一なリチウム析出が生じるため、100回の充放電サイクルで放電容量の低下に至った。
従って、実施例1〜4の評価セルは、その組立直後の負極との電池反応においてリチウムを脱離し得る状態の第1の活物質(LiFePO4またはLiCoO2)およびその組立直後の負極との電池反応においてリチウムを吸蔵し得る状態の第2の活物質(MnO2)からなる正極活物質と、多量の正極活物質を担持し得る三次元的に多数の空孔を有する多孔質アルミニウム集電体を備え、7mAh/cm2以上の容量を有する正極と、3DOMセパレータとを使用することによって、それらの相乗効果により、予期し得ない100サイクル目でも高い放電容量を発揮できる効果を奏した。
1…リチウム二次電池、2…外装体、3…電極群、4…正極、5…負極、6…セパレータ。

Claims (10)

  1. 正極と、負極と、セパレータと、電解液とを備えるリチウム二次電池であって、
    前記正極は、三次元的に多数の空孔を有する多孔質アルミニウム集電体と、当該多孔質アルミニウム集電体の多数の空孔内に担持された正極活物質とを備え、
    前記正極活物質は、それぞれリチウムを吸蔵および脱離することが可能な第1の活物質および第2の活物質を含み、前記第1の活物質は前記リチウム二次電池の組立直後の前記負極との電池反応においてリチウムを脱離のみし得る状態であり、前記第2の活物質は前記リチウム二次電池の組立直後の前記負極との電池反応においてリチウムを吸蔵し得る状態であり、
    前記負極は、金属リチウムを活物質として含み、かつ
    前記セパレータは、空孔が三次元規則配列した構造を有することを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 前記第1の活物質および前記第2の活物質は、リチウム含有化合物であり、前記第1の活物質はリチウム二次電池の組立直後の前記負極との電池反応においてリチウムを脱離のみし得るリチウム含有化合物で、前記第2の活物質はリチウム二次電池の組立直後の前記負極との電池反応においてリチウムを吸蔵し得る、リチウムが一部抜けたリチウム含有化合物であることを特徴とする請求項1記載のリチウム二次電池。
  3. 前記第1の活物質および前記第2の活物質の各リチウム含有化合物は、それらのリチウム含有化合物を構成する元素が互いに同じであることを特徴とする請求項2記載のリチウム二次電池。
  4. 前記第1の活物質および前記第2の活物質の各リチウム含有化合物は、それらのリチウム含有化合物を構成する元素のうち、リチウムを除く少なくとも1つの金属元素が互いに異なることを特徴とする請求項2記載のリチウム二次電池。
  5. 前記リチウム含有化合物は、リチウム含有金属酸化物またはリチウム含有金属リン化物であることを特徴とする請求項2ないし4いずれか1項記載のリチウム二次電池。
  6. 前記第1の活物質は、リチウム含有化合物であり、前記第2の活物質は、リチウム未含有化合物であることを特徴とする請求項1記載のリチウム二次電池。
  7. 前記リチウム含有化合物は、リチウム含有金属酸化物またはリチウム含有金属リン化物であり、前記リチウム未含有化合物は二酸化マンガンまたは五酸化バナジウムであることを特徴とする請求項6記載のリチウム二次電池。
  8. 前記第2の活物質は、前記第1の活物質および前記第2の活物質の合量に対して2質量%以上95質量%以下の割合で前記正極活物質中に占めることを特徴とする請求項1ないし7いずれか1項記載のリチウム二次電池。
  9. 前記多孔質アルミニウム集電体は、空孔率が80%以上95%以下であることを特徴とする請求項1記載のリチウム二次電池。
  10. 前記セパレータは、前記空孔が互いに連通され、前記空孔の径が0.05μm以上3μm以下であり、かつ空孔率が70%以上90%以下であることを特徴とする請求項1記載のリチウム二次電池。
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CN109244474A (zh) * 2018-09-29 2019-01-18 珠海格力电器股份有限公司 负极集流体及其制备方法、负极极片,以及锂离子电池
CN109643783A (zh) * 2016-08-22 2019-04-16 宝马股份公司 用于原电池单体的分离器-集电器-单元
CN112055902A (zh) * 2018-05-29 2020-12-08 本田技研工业株式会社 锂离子二次电池用负极

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