JP2017015368A - 空調システム - Google Patents

空調システム Download PDF

Info

Publication number
JP2017015368A
JP2017015368A JP2015135554A JP2015135554A JP2017015368A JP 2017015368 A JP2017015368 A JP 2017015368A JP 2015135554 A JP2015135554 A JP 2015135554A JP 2015135554 A JP2015135554 A JP 2015135554A JP 2017015368 A JP2017015368 A JP 2017015368A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
humidity control
outdoor
adsorption
regeneration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015135554A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6570345B2 (ja
Inventor
山口 秀樹
Hideki Yamaguchi
秀樹 山口
雅旦 田口
Masakatsu Taguchi
雅旦 田口
健太郎 植田
Kentaro Ueda
健太郎 植田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP2015135554A priority Critical patent/JP6570345B2/ja
Publication of JP2017015368A publication Critical patent/JP2017015368A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6570345B2 publication Critical patent/JP6570345B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/56Heat recovery units

Landscapes

  • Central Air Conditioning (AREA)
  • Drying Of Gases (AREA)

Abstract

【課題】調湿素子の吸着部から水分を脱着するために必要となる再生用空気の加熱量を少なくすることができる空調システムを提供する。
【解決手段】通過する吸着用空気WAの水分を吸着又は通過する再生用空気Rに水分を脱着する調湿部Wと、通過する冷却用空気CAにて調湿部Wの吸着に伴う吸着熱を吸収する冷却部Cとを夫々有する一対の調湿素子Eを備え、一対の調湿素子Eの夫々を吸着側素子E1と再生側素子E2とに切り換え可能な切換機構Kと、室外空間から取り込んだ室外空気OAを再生用空気Rとして、再生側素子E2の調湿部Wを通過させて室外空間へ排出する室外空気循環通路L4と、室外空気循環通路L4に設けられ、再生側素子E2の調湿部Wに供給される室外空気OAを加熱する加熱部21とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、室外空間から取り込んだ室外空気を室内空間へ供給する給気通路と、室内空間から取り出した室内空気を室外空間へ排気する排気通路と、通過する吸着用空気の水分を吸着又は通過する再生用空気に水分を脱着する調湿部及び通過する冷却用空気にて調湿部の吸着に伴う吸着熱を吸収する冷却部を夫々有する一対の調湿素子と、室外空間から取り込んだ室外空気を排気通路へ供給する室外空気供給通路と、一対の調湿素子のうちの何れか一方を、給気通路を通流する室外空気が吸着用空気として調湿部を通過し、かつ、排気通路を通流する室外空気と室内空気とが冷却用空気として冷却部を通過する吸着側素子とし、他方の調湿素子を、再生用空気が調湿部を通過する再生側素子とする状態で、一対の調湿素子の夫々を、吸着側素子と再生側素子とに切り換え可能な切換機構とを備えた空調システムに関する。
かかる空調システムは、一対の調湿素子のうちの何れか一方を、室外空気に含まれる水分を吸着する吸着側素子とし、他方の調湿素子を、吸着した水分を脱着する再生側素子として、一対の調湿素子を、吸着側素子と再生側素子とに交互に切り換えて、連続的に室外の空気を除湿して室内に供給するものである。なお、吸着側素子においては、水分を吸着させる時に吸着熱が発生するが、吸着側素子の冷却部に冷却用空気を供給して冷却することにより、吸着側素子の吸湿部の温度上昇による水分吸着性能の低下が抑制されている。
すなわち、一対の調湿素子のうちの何れか一方を吸着側素子として、調湿部において室外空間から取り込んだ吸着用空気に含まれる水分を吸着しつつ、冷却部において冷却用空気を通過させて調湿部の吸着に伴って発生する吸着熱を吸収する状態とし、他方の調湿素子を再生側素子として、調湿部において再生用空気を通過させて吸着した水分を脱着する状態とし、吸着側素子の調湿部を通過して水分が除去された吸着用空気を室内空間に供給する。この状態で、例えば、吸着側素子が水分を十分に吸着した状態、かつ、再生側素子が水分を脱着した状態となる所定時間が経過すると、一方の調湿素子への空気の通流状態と、他方の調湿素子への空気の通流状態とを切り換えて、他方の調湿素子を吸着側素子とし、一方の調湿素子を再生側素子として、吸着側素子の調湿部を通過して水分が除去された室外空気を室内空間に供給する。この切り換えを所定時間毎に繰り返し行うことにより、連続的に室外空気を除湿して室内空間に供給することが可能となる。
かかる空調システムの従来例として、室内空間から取り出した空気と室外空間から取り込んだ空気とを冷却用空気として吸着側素子の冷却部を通過させた後に、再生側素子の調湿部を通過させて、再生側素子の調湿部において吸着されている水分を脱着するものがある(例えば、特許文献1参照)。つまり、特許文献1の空調システムは、吸着側素子の吸湿部において発生する吸着熱により加熱される冷却用空気を、再生側素子の調湿部から水分を脱着する再生用空気として利用するものである。
特開2003−148768号公報
このような空調システムは、主に室外温度が高くなる夏場等に室外空気の水分を除去して室内空間に供給するために使用されるものであるので、空調システムを稼働する場合には、室内空間に供給された水分除去後の空気は、通常、室内空間に設けられたエアコン等によって室外温度よりも低い温度に温度調節されている。よって、特許文献1の空調システムでは、温度の低い室内空気が再生用空気の一部として使用されることになる。このような場合には、再生用空気の温度を、再生側素子の調湿部から水分を脱着することができる所定の温度にまで加熱するための加熱量が大きくなるという問題があった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、調湿素子の調湿部から水分を脱着するために必要となる再生用空気の加熱量を少なくすることができる空調システムを提供することにある。
本発明に係る空調システムは、室外空間から取り込んだ室外空気を室内空間へ供給する給気通路と、
室内空間から取り出した室内空気を室外空間へ排気する排気通路と、
通過する吸着用空気の水分を吸着又は通過する再生用空気に水分を脱着する調湿部及び通過する冷却用空気にて前記調湿部の吸着に伴う吸着熱を吸収する冷却部を夫々有する一対の調湿素子と、
室外空間から取り込んだ室外空気を前記排気通路へ供給する室外空気供給通路と、
前記一対の調湿素子のうちの何れか一方を、前記給気通路を通流する室外空気が前記吸着用空気として前記調湿部を通過し、かつ、前記排気通路を通流する室外空気と室内空気とが前記冷却用空気として前記冷却部を通過する吸着側素子とし、他方の前記調湿素子を、前記再生用空気が前記調湿部を通過する再生側素子とする状態で、前記一対の調湿素子の夫々を、前記吸着側素子と前記再生側素子とに切り換え可能な切換機構とを備えた空調システムであって、その特徴構成は、
室外空間から取り込んだ室外空気を前記再生用空気として、前記再生側素子の前記調湿部を通過させて室外空間へ排出する室外空気循環通路と、
前記室外空気循環通路に設けられ、前記再生側素子の前記調湿部に供給される室外空気を加熱する加熱部とを備えている点にある。
上記特徴構成によれば、室外空気を再生用空気として再生側素子の調湿部を通過するように構成されているので、例えば、室内空気が室外空気よりも低い温度に温度調節されているような場合において、温度が低い室内空気を再生用空気の一部として使用せずに、室外空気を再生用空気として使用することにより、再生側素子の調湿部から水分を脱着することができる所定の温度にまで再生用空気を加熱するために必要となる加熱量を少なくすることができる。
また、例えば、室内空気を再生用空気の一部として使用するような場合においては、再生用空気の流量を変化させると、室内の圧力が変動する虞がある。ところが、本特徴構成によれば、室内空気を再生用空気の一部として使用せず、室外空気を再生用空気として利用するので、再生側素子の調湿部を通過する再生用空気の流量を変化させることによって、調湿部の水分の脱着速度を調節する場合等において、室内の圧力に影響を与えることなく、必要に応じて再生用空気の流量を変化させることができる。
本発明に係る空調システムの更なる特徴構成は、前記給気通路に室外空間から取り込んだ室外空気を通流させる給気手段を備え、
前記室外空気循環通路及び前記室外空気供給通路は、前記給気手段よりも下流側であって前記吸着側素子の前記調湿部よりも上流側において、前記給気通路から分岐した通路である点にある。
上記特徴構成によれば、給気通路にのみ室外空間から取り込んだ室外空気を通流させる給気手段を設けるだけで、給気通路、室外空気供給通路及び室外空気循環通路の夫々に室外空気を通流させることができるので、システムの構成の簡素化を図ることができる。
本発明に係る空調システムの更なる特徴構成は、前記室外空気循環通路を通流する室外空気の流量を調整する循環量調整手段を備え、
前記循環量調整手段が、前記再生側素子の前記調湿部を通過する前記再生用空気の単位時間あたりの流量を、当該調湿部における前記吸着用空気に対する除湿負荷に応じて調整する点にある。
上記特徴構成によれば、再生用空気の単位時間あたりの流量を、調湿部における吸着用空気に対する除湿負荷に応じて調整するので、除湿負荷が少ない場合には再生用空気の単位時間あたりの流量を減少させ、除湿負荷が大きい場合には再生用空気の単位時間あたりの流量を増加させることより、再生用空気の単位時間あたりの流量が調湿部における除湿負荷に対して最適な流量となるように調整することができる。
つまり、再生用空気の単位時間あたりの流量を、調湿素子が再生側素子として機能するように切り換えられる前において、吸着側素子として機能しているときの調湿部における水分の吸着状態に応じて調整することができる。また、再生用空気の単位時間あたりの流量を、調湿素子が再生側素子として機能するように切り換えられる前において、吸着側素子として機能しているときの調湿部を通過した吸着用空気の単位時間あたりの流量や、吸着用空気の湿度等に応じて調整することができる。
例えば、吸着側素子として機能しているときの調湿部における水分の吸着状態を、吸着側素子として機能しているときの調湿部における水分吸着量とする場合には、水分吸着量が多い時には再生用空気の流量を増加させ、水分吸着量が少ない時には再生用空気の流量を減少させることにより、再生用空気による再生側素子の調湿部を加熱する加熱量が、調湿部における吸着用空気に対する除湿負荷に応じて最適となるように調整することができる。
本発明に係る空調システムの更なる特徴構成は、前記調湿素子は、複数の平板部材が、当該平板部材同士の間の夫々に前記冷却部又は前記調湿部を形成する状態で積層され、前記平板部材の積層方向において、前記冷却部と前記調湿部とが交互に配設されて構成され、前記冷却部における空気の流れ方向と、前記調湿部における空気の流れ方向とが、互いに向かい合う方向である点にある。
上記特徴構成によれば、吸着側素子においては、冷却用空気と吸着用空気との流れ方向を対向流として、冷却用空気が通過する冷却部と吸着用空気が通過する調湿部との間で平板部材を介して熱交換することができるので、水分の吸着熱による調湿部の温度上昇を抑制することができる。一方、再生側素子においては、水分が吸着した調湿部に再生用空気が通過するので、調湿部から再生用空気に水分が脱着し、脱着した水分を調湿部から再生用空気とともに排出することができる。
本発明に係る空調システムの更なる特徴構成は、室内空間へ供給する室外空気の流量と、室内空間から取り出す室内空気の流量とが同等とされる点にある。
上記特徴構成によれば、室内空間へ供給する室外空気の流量と、室内空間から取り出す室内空気の流量とが同等となるように調整するので、室内の圧力を一定の圧力に維持することができる。
本実施形態に係る空調システムの概略構成図 調湿素子の斜視図 調湿素子の分解斜視図 調湿素子の拡大断面図 各通路を通流する空気の温度状態及び湿度状態の変化を示す空気線図
本発明の実施形態に係る空調システム100を、図面に基づいて説明する。
当該空調システム100は、図1に示すように、主要な機器構成として、一対の調湿素子Eと、当該一対の調湿素子Eを、吸着側素子E1と再生側素子E2とに交互に切り換える切換機構Kと、熱媒流通路22を通流する熱媒と室外空気循環通路L4を通流する空気とを熱交換する熱交換器として構成された加熱部としての加熱器21とを備えるものである。
図2及び図3に示すように、一対の調湿素子Eの夫々は、略六角形状に形成された複数の平板部材1が、当該平板部材1同士の間の夫々に冷却部C又は調湿部Wを形成する状態で積層され、平板部材1の積層方向において、冷却部Cと調湿部Wとが交互に配設されて構成されている。複数の平板部材1の外周縁部には、平板部材1の外周縁部同士を接続する側壁板2が設けられている。なお、本実施形態では、6枚の平板部材1によって、3層の冷却部Cと2層の調湿部Wが形成された場合について説明するが、通常の実用レベルでは、100枚以上の平板部材1を積層して、50層以上の冷却部Cと調湿部Wとを夫々形成することが想定される。
調湿素子Eが、吸着側素子E1に切り換えられた場合には、調湿部Wに室外空気OAである吸着用空気WAを通過させて吸着用空気WAに含まれる水分を吸着しつつ、冷却部Cに冷却用空気CAを通過させて調湿部Wにおいて吸着用空気WAの水分吸着に伴って発生する吸着熱を吸収する状態で、調湿部Wを通過して水分が除去された吸着用空気WAを室内空間に供給することができる。一方、再生側素子E2に切り換えられた場合、調湿部Wに再生用空気Rを通過させて、調湿部Wから水分を脱着することができる。
図3及び図4に基づいて、調湿素子Eについて具体的に説明する。
図3に示すように、調湿部W及び冷却部Cの夫々には、調湿素子Eの上面視で、六角形状の平板部材1の長手方向の両端部に、流入口側の流入領域8、11と、流入口側の流出領域10、13とが設けられ、流入領域8、11と流出領域10、13との間に誘導部分9、12が設けられている。
調湿部Wの誘導部分9には、吸着用空気WAを誘導する第1誘導部材3が設けられ、冷却部Cの誘導部分12には、冷却用空気CAを誘導する第2誘導部材4が設けられている。第1誘導部材3及び第2誘導部材4は、上面視で誘導部分9、12と同等の寸法に形成された波板部材によって構成され、調湿部W及び冷却部Cの流入領域8、11から流出領域10、13に向かう方向に直交する方向における断面視が波形状となるように誘導部分9、12に配置されている。
また、調湿部Wの流入領域8側の側面部分に調湿部入口Winが設けられ、調湿部Wの流出領域10側の側面部分に調湿部出口Woutが設けられている。一方、冷却部Cの流入領域11側の側面部分に冷却部入口Cinが設けられ、冷却部Cの流出領域13側の側面部分に冷却部出口Coutが設けられている。
第1誘導部材3及び第2誘導部材4は、調湿部Wにおける吸着用空気WAと冷却部Cにおける冷却用空気CAとの流れ方向とが、互いに向かい合う方向となるように誘導部分9及び誘導部分12に夫々配置されており、吸着用空気WAと冷却用空気CAとが平板部材1を介して対向流を成す状態で、調湿部Wと冷却部Cとの間で熱交換することができる。
また、図4に示すように、調湿部Wに設けられた第1誘導部材3及び冷却部Cに設けられた第2誘導部材4は、夫々、第1波板部材5a及び第2波板部材5bにより構成されている。
平板部材1、側壁板2、第1波板部材5a及び第2波板部材5bは、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、又は、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂を材質として、50ミクロン程度の厚さの薄板により構成されている。その他、平板部材1及び側壁板2については、例えば、紙(空気に含まれる水分が透過しない処理がなされたもの)、金属(例えばアルミニウム等)、ガラス、セラミックなどの材料を用いて作製することができる。また、第1波板部材5a及び第2波板部材5bについては、例えば、紙、金属(例えばアルミニウム等)、ガラス、セラミックなどの材料を用いて作製することができる。本実施形態では、平板部材1及び波板部材5及び側壁板2としてポリエチレンテレフタレートを用いる。
図4に示すように、複数の平板部材1の調湿部Wに面する第1面1aには、調湿部Wを通過する吸着用空気WAに含まれる水分を吸脱着する吸湿剤6が保持されている。さらに、第1波板部材5aの表面、つまり、第1波板部材5aの上面側及び下面側にも吸湿剤6が保持されている。このように、平板部材1及び表面積の大きな波板部材5の両面に多くの吸湿剤6を保持させることができるので、調湿部Wにおける水分の吸着性能を高くすることができる。
吸湿剤6としては様々な種類のものを用いることができるが、例えば、ポリアクリル酸系の樹脂(架橋構造を有するポリアクリル酸ナトリウム等)を主成分とする材料を用いることができる。また、平板部材1と吸湿剤6とのバインダーとして、吸湿剤6を構成する材料と極性が近く、吸湿剤6の体積変化やヒートサイクルに耐えることのできる(即ち、バインダーとしての機能を維持できる)柔軟性を有する材料を用いることができる。例えば、吸湿剤6として上述のようなポリアクリル酸系の材料を用いる場合、バインダーとしては水性ウレタン樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの材料を利用できる。或いは、上述した材料を混合したものをバインダーとして利用することもできる。本実施形態では、吸湿剤6としてポリアクリル酸ナトリウムを用い、バインダーとして水性ウレタン樹脂を用いる。
尚、吸湿剤6を平板部材1及び波板部材5(第1波板部材5a)に対してバインダーを用いて保持させる場合、それら三者の接着性を良好にするためには、平板部材1及び波板部材5(第1波板部材5a)は、極性が上記バインダー又は吸湿剤6に近く、耐熱性を有する樹脂材料であることが好ましい。よって、本実施形態では、上述の如く、平板部材1及び波板部材5及び側壁板2としてポリエチレンテレフタレートを用いている。
そして、ポリアクリル酸ナトリウムと水性ウレタン樹脂等の材料で構成されたバインダーとを含む混合液を、第1面1a及び第1波板部材5aの表面に塗布することにより、アクリル酸ナトリウムを第1面1a及び第1波板部材5aの表面に保持させることができる。
一方、複数の平板部材1の冷却部Cに面する第2面1bには金属膜7が形成されている。金属膜7は、アルミニウム等の材質により、数ミクロン程度の厚さで構成され、蒸着により第1面1aに形成されている。これにより、第1面1aに形成された金属膜7の良好な熱伝導性により、冷却用空気CAと平板部材1との間における伝熱面積が金属膜7により拡大するので、冷却用空気CAと平板部材1との間の伝熱を促進することができる。これにより、冷却部Cと調湿部Wとの間における熱交換効率が向上する。ここで、本実施形態のように平板部材1が樹脂、紙(空気に含まれる水分が透過しない処理がなされたもの)、ガラス、セラミックで構成される場合には、上述の如く、その第1面1aにアルミニウム等の金属膜7を形成することにより冷却部Cと調湿部Wとの間における熱交換効率を向上させることができる。また、平板部材1が金属(例えばアルミニウム等)で構成される場合には、その第1面1aに、平板部材1を構成する金属よりも熱伝導性に優れた金属を材料として金属膜7を形成することにより冷却部Cと調湿部Wとの間における熱交換効率を向上させることができる。
調湿素子Eは、このように構成され、吸着側素子E1として使用する場合には、調湿部Wに室外空気OAである吸着用空気WAを通過させて吸着用空気WAに含まれる水分を吸着しつつ、冷却部Cに冷却用空気CAを通過させて調湿部Wにおいて吸着用空気WAの水分吸着に伴って発生する吸着熱を冷却する状態で、調湿部Wを通過して水分が除去された吸着用空気WAを室内空間に供給することができる。一方、再生側素子E2として使用する場合には、調湿部Wに再生用空気Rを通過させて、調湿部Wから水分を脱着することができる。
また、図1に示すように、当該実施形態に係る空調システム100にあっては、室外空間から取り込んだ室外空気OAを、吸着側素子E1の調湿部Wを通過させて室内空間へ供給する給気通路L1と、当該給気通路L1へ室外空間から取り込んだ室外空気OAを通流させる給気手段としての第1ファンF1と、室内空間から取り出した室内空気RAを、吸着側素子E1の冷却部Cを通過させて室外空間へ排気する排気通路L2と、排気通路L2へ室内空間から取り出した空気を通流させる排気手段としての第2ファンF2と、室外空間から取り込んだ室外空気OAを、排気通路L2へ供給する室外空気供給通路L3とが設けられている。
さらに、室外空間から取り込んだ室外空気OAを、再生側素子E2の調湿部Wを通過させて室外空間へ排出する室外空気循環通路L4と、室外空気循環通路L4を通流する空気の流量を調整する循環量調整手段が設けられている。また、詳細な説明は後述するが、給気通路L1、排気通路L2及び室外空気循環通路L4には、夫々の通路を通流する空気の流量を調整する流量調整手段としてのダンパV1〜V5が設けられている。
切換機構Kは、一対の調湿素子Eのうちの何れか一方を、給気通路L1を通流する室外空気OAが吸着用空気WAとして調湿部Wを通過し、かつ、排気通路L2を通流する室外空気OAと室内空気RAとが冷却用空気CAとして冷却部Cを通過する吸着側素子E1とし、他方の調湿素子Eを、再生用空気Rが調湿部Wを通過する再生側素子E2とする状態で、一対の調湿素子Eの夫々を、吸着側素子E1と再生側素子E2とに切り換え可能に構成されている。なお、この切換機構Kは、例えば、ダンパで構成することができる。図示はしないが、一対の調湿素子Eの夫々に、給気通路、排気通路、室外空気循環通路を接続して、夫々の通路に切換機構Kとしてのダンパを設ける。そして、給気通路及び排気通路に設けられたダンパを開けて、室外空気循環通路に設けられたダンパを閉じることにより、それらの通路に接続された調湿素子Eを吸着側素子E1に切り換えることができる。一方、給気通路及び排気通路に設けられたダンパを閉じて、室外空気循環通路に設けられたダンパを開けることで、それらの通路に接続された調湿素子Eを再生側素子E2とすることができる。この場合、上述の流量調整手段としてのダンパV1〜V5を、この切換機構Kとしてのダンパとしても機能させることができる。
つまり、切換機構Kは、一対の調湿素子Eのうちの何れか一方を吸着側素子E1とし、他方の調湿素子Eを再生側素子E2として、吸着側素子E1を通過して除湿された室外空気OAを室内空間に供給する。この状態で所定の切換時間が経過して、例えば、吸着側素子E1の調湿部Wが水分を十分に吸着した状態、かつ、再生側素子E2の調湿部Wが水分を脱着した状態となると、一方の調湿素子Eへの空気の通流状態と、他方の調湿素子Eへの空気の通流状態とを切り換えて、他方の調湿素子Eを吸着側素子E1とし、一方の調湿素子Eを再生側素子E2として、吸着側素子E1を通過して除湿された室外空気OAを室内空間に供給する。この切り換えを繰り返することにより、連続的に室外空気OAを除湿して室内空間に供給することが可能となる。
給気通路L1は、室外空間から取り込んだ室外空気OAを吸着用空気WAとして、調湿部入口Winから、吸着側素子E1の調湿部Wに流入させ、吸着側素子E1の調湿部出口Woutから流出する水分除去後の吸着用空気WAを室内空間へ供給するように構成されている。
この給気通路L1には、調湿部入口Winの上流側にダンパV1が設けられており、ダンパV3のさらに上流側において第1ファンF1が設けられている。また、調湿部出口Woutの下流側にダンパV2が設けられている。
排気通路L2は、室内空間から取り出した室内空気RAと室外空気供給通路L3によって供給された室外空気OAとを冷却用空気CAとして、吸着側素子E1の冷却部入口Cinから、冷却部Cに流入させる。そして、冷却部Cを通過し、冷却部出口Coutから流出した冷却用空気CAを、室外空間へ排出するように構成されている。
この排気通路L2には、冷却部入口Cinの上流側にダンパV3が設けられており、ダンパV3のさらに上流側において、室外空気供給通路L3が接続されている。また、冷却部出口Coutの下流側に第2ファンF2が設けられている。
室外空気供給通路L3は、上述の如く、給気通路L1から分岐して、ダンパV3よりも上流側の排気通路L2の通路位置に接続された通路である。この室外空気供給通路L3は、室外空間から取り入れた室外空気OAを排気通路L2に供給するものである。これにより、吸着側素子E1の冷却部Cに、室内空気RAと室外空気OAとの混合空気が、冷却用空気CAとして通過するように構成されている。これにより、吸着側素子E1の冷却部Cを通過する冷却用空気CAの流量を増加して冷却部Cの冷却能力を上昇させている。
室外空気循環通路L4は、上述の如く、給気通路L1から分岐した通路であり、給気通路L1からから取り込んだ室外空気OAを再生用空気Rとして、加熱器21を通過させ、その後、再生側素子E2の調湿部入口Winから再生側素子E2の調湿部Wに流入させ、再生側素子E2の調湿部出口Woutから流出した再生用空気Rを、排気通路L2の吸着側素子E1の冷却部出口Coutより下流側であって第2ファンF2よりも上流側に流入させて、排気通路L2を通流する冷却用空気CAとともに、排気通路L2により室外空間へ排出するように構成されている。
この加熱器21は、再生側素子E2の調湿部入口Winに流入する前の空気を加熱するものであり、上述の如く、熱媒流通路22を通流する熱媒と室外空気循環通路L4を通流する再生用空気Rとを熱交換して、再生用空気Rを加熱する熱交換器である。この加熱器21は、加熱器21を通過する再生用空気Rの温度が予め設定された設定温度となるように、熱媒流通路22の流量を変化させるように構成されている。
また、室外空気循環通路L4には、加熱器21の下流側であって再生側素子E2の調湿部入口Winの上流側にダンパV4が設けられ、再生側素子E2の調湿部出口Woutの下流側であって排気通路L2との接続部よりも上流側にダンパV5が設けられている。
室外空気循環通路L4を通流する空気の流量を調整する循環量調整手段は、給気手段としての第1ファンF1と、排気手段としての第2ファンF2と、流量調整手段としてのダンパV4及びダンパV5とで構成されている。つまり、室外空気循環通路L4を通流する空気の流量は、第1ファンF1と、第2ファンF2と、ダンパV4及びダンパV5とで調整される。
室外空気循環通路L4及び室外空気供給通路L3は、給気通路L1において、第1ファンF1よりも下流側であって、吸着側素子E1の調湿部Wの調湿部入口Winよりも上流側で分岐する通路である。つまり、第1ファンF1は、室外空気循環通路L4が給気通路L1から分岐する分岐部La、及び、室外空気供給通路L3が給気通路L1から分岐する分岐部Lbよりも給気通路L1において上流側に設けられている。
図1に示した例では、給気通路L1において、分岐部Laと分岐部Lbとが同じ通路位置に形成されており、分岐部La及び分岐部Lbから室外空気循環通路L4と室外空気供給通路L3が分岐する分岐部Lcまでは、室外空気循環通路L4と室外空気供給通路L3は単一の通路で構成されている。
これにより、第1ファンF1は、給気通路L1、室外空気供給通路L3及び室外空気循環通路L4の夫々に室外空気OAを供給することができる。
例えば、給気通路L1を通流して吸着側素子E1の調湿部Wを通過する室外空気OAの流量、室外空気供給通路L3を通流して排気通路L2に流入する室外空気OAの流量、及び、室外空気循環通路L4を通流して再生側素子E2の調湿部Wを通過する室外空気OAの流量の合計流量に基づいて、第1ファンF1から室外空気OAを送り出す送風量を調整することができる。また、ダンパV1〜V5が各通路に設けられているので、室外空気OAの各通路への分配比を調整することができる。
次に、各通路を通流する空気の流量調整について説明する。
各通路を通流する空気の流量調整は、各通路に通流させる空気の目標流量を決定し、その決定した目標流量となるように第1ファンF1、第2ファンF2の送風能力及びダンパV1〜V5の開度を調節することによって行う。
つまり、給気通路L1により室内空間へ供給する室外空気OAの目標流量、排気通路L2により室内空間から取り出す室内空気RAの目標流量、室外空気供給通路L3により排気通路L2へ供給する室外空気OAの目標流量、及び、室外空気循環通路L4により再生側素子E2の調湿部Wを通過させる室外空気OAの目標流量を決定する。
なお、給気通路L1及び排気通路L2の目標流量については、例えば、使用者によって設定された室内の換気量に基づいて決定することができる。また、室外空気供給通路L3の目標流量については、冷却用空気CAの流量を増加させるために室内空気RAに加えることが必要となる流量に基づいて決定することができる。そして、室外空気循環通路L4の目標流量については、再生用空気Rとして再生側素子E2の調湿部Wの水分を脱着させるために必要となる流量に基づいて決定することができる。
そして、上述の如く、給気通路L1、排気通路L2、室外空気供給通路L3、及び、室外空気循環通路L4の夫々の通路の流量が、決定された目標流量となるように、第1ファンF1、第2ファンF2の送風能力及びダンパV1〜V5の開度を調節する。
各通路を通流する空気の流量調整の一例を以下に示す。
この例では、室内の圧力を一定に維持した状態で換気するために、給気通路L1により室内空間へ供給する室外空気OAの流量と、排気通路L2により室内空間から取り出す室内空気RAの流量とが同等となるように、給気通路L1と排気通路L2との目標流量を決定する。
室外空気供給通路L3の目標流量については、冷却用空気CAの流量を増加させるために、室内空間から排気通路L2に取り出された室内空気RAの流量と同じ流量の室外空気OAを室内空気RAに加えることとする。よって、室外空気供給通路L3については、室内空間から排気通路L2に取り出された室内空気RAの流量を目標流量とする。
室外空気循環通路L4の目標流量については、切換機構Kによって、一対の調湿素子Eを、吸着側素子E1と再生側素子E2との間で切り換える所定の切換時間内において再生側素子E2の調湿部Wから脱着する水分量が所定の水分脱着量となる流量を目標流量とする。
そして、各通路の流量が、上述の如く、各通路に対して決定した目標流量となるように第1ファンF1、第2ファンF2の送風能力及びダンパV1〜V5の開度を調節する。
次に、室外空気循環通路L4における目標流量を求める手順の一例について説明する。
本実施形態においては、室外空気循環通路L4の再生用空気Rの流量調整については、再生側素子E2の調湿部Wを通過する再生用空気Rの単位時間あたりの流量(目標流量)を、調湿部Wにおける吸着用空気WAに対する除湿負荷に応じて調整するように構成されている。
吸着用空気WAに対する除湿負荷として、例えば、吸着用空気WAの調湿部Wに実際に吸着した水分量を除湿負荷として利用すること、又は、吸着用空気WAの調湿部Wへの吸着が予測される水分量を除湿負荷として利用することができる。
本実施形態においては、除湿負荷を、切換機構Kによって再生側素子E2に切り換えられる前の調湿部Wにおいて実際に吸着した水分量である水分吸着量として、これに応じて再生用空気Rの単位時間あたりの目標流量を決定する。
調湿部Wにおいて実際に吸着した水分量である水分吸着量を検出する手順の一例を以下に示す。調湿素子Eが、吸着側素子E1に切り換えられている期間において、図示しない湿度計測部により、室外空気OAの湿度と、室内に供給する供給空気SAの湿度を計測する。また、図示しない流量計により、調湿部Wを通過した室外空気OAの流量を求める。そして、計測された湿度測定値の差分と室外空気OAの流量とに基づいて、単位時間における調湿部Wに吸着された単位水分吸着量を求め、その単位水分吸着量を吸着側素子E1に切り換えられている期間にわたって積算することにより、吸着側素子E1に切り換えられている期間において調湿部Wに吸着された総水分量としての水分吸着量を求める。
そして、吸着側素子E1として機能する調湿素子Eが、切換機構Kにより再生側素子E2に切り換えられたときに、求められた水分吸着量に応じて再生用空気Rの単位時間あたりの目標流量を決定することができる。この場合、求められた水分吸着量が多いときには再生用空気Rの単位時間あたりの目標流量を増加させ、求められた水分吸着量が少ないときには再生用空気Rの単位時間あたりの目標流量を減少させることができる。これにより、再生側素子E2の調湿部Wに供給される加熱器21により設定温度に加熱された再生用空気Rが、調湿部Wにおける吸着用空気WAに対する除湿負荷に応じて最適となる流量で供給されるので、例えば、加熱器21により設定温度に加熱された再生用空気Rが、調湿部Wにおける水分吸着量に対して過剰に供給させることを防止して、再生側素子E2の調湿部Wから水分を脱着するために必要となる再生用空気Rの加熱量を少なくすることができる。
〔各通路を通流する空気の温度状態及び湿度状態の変化〕
次に、図5に基づいて、上述の如く、給気通路L1と排気通路L2については、給気通路L1により室内空間へ供給する室外空気OAの流量と、排気通路L2により室内空間から取り出す室内空気RAの流量とが同等となるように目標流量を決定し、室外空気供給通路L3については、室内空間から排気通路L2に取り出された室内空気RAの流量と同じ流量を目標流量として決定する場合における各通路を通流する空気の温度状態及び湿度状態の変化の一例を示す。
なお、室外空気循環通路L4の目標流量については、給気通路L1を通過して吸着側素子E1の調湿部Wを通過する吸着用空気WAの流量と同じ流量、つまり、給気通路L1により室内空間へ供給する室外空気OAの流量と同じ流量に決定されている場合の例を示す。
給気通路L1における吸着用空気WAの流れ、つまり、室外空気OAが給気通路L1及び吸着側素子E1の調湿部Wを介して供給空気SAとして室内に供給する空気の流れにおいて、図1に示すように、給気通路L1の第1ファンF1よりも上流側の通路位置PW1、及び、ダンパV2よりも下流側の通路位置PW2における温度・絶対湿度・相対湿度等の空気の状態を、夫々、図5に示す空気状態pw1及び空気状態pw2によって示す。
給気通路L1の第1ファンF1よりも上流側の通路位置PW1における空気状態pw1は、吸着用空気WAの調湿部Wにおいて水分が吸着される前の吸着用空気WAの状態である。また、ダンパV2よりも下流側の通路位置PW2における空気状態pw2は、吸着用空気WAの調湿部Wにおいて水分が吸着された後の吸着用空気WAの状態である。
よって、空気状態pw1から空気状態pw2への変化は、空気状態pw1である吸着用空気WAに含まれる水分が吸着側素子E1の調湿部Wにて吸着されるとともに、吸着用空気WAが通過する調湿部Wと冷却用空気CAが通過する冷却部Cとの間で熱交換されたことによる状態の変化である。本実施形態においては、空気状態pw1の温度が30℃、相対湿度が60%であり、空気状態pw2の温度が32℃、相対湿度が30%となる。
また、排気通路L2における冷却用空気CAの流れ、つまり、室外空気OAが室外空気供給通路L3を通じて、室内から取り出される室内空気RAが流れる排気通路L2に供給され、室外空気OAと室内空気RAとが吸着側素子E1の冷却部Cを介して室外空間へ排出空気EAとして排出する空気の流れにおいて、図1に示すように、室外空気供給通路L3が接続する通路位置よりも上流側の通路位置PC1、ダンパV3の下流側であって吸着側素子E1よりも上流側の通路位置PC2、及び、吸着側素子E1よりも下流側であって室外空気循環通路L4が接続する通路位置よりも上流側の通路位置PC3の通路位置における温度・絶対湿度・相対湿度等の空気の状態を、夫々、図5に示す空気状態pc1、空気状態pc2及び空気状態pc3によって示す。
排気通路L2に室外空気供給通路L3が接続する通路位置よりも上流側の通路位置PC1における空気状態pc1は、室内空間から排気通路L2へ取り出された室内空気RAの状態である。この室内空気RAが室外空気供給通路L3によって排気通路L2へ供給された室外空気OAと混合された冷却用空気CAが、通路位置PC2において空気状態pc2となる。
そして、ダンパV3の下流側であって吸着側素子E1よりも上流側の通路位置PC2における空気状態cw2の冷却用空気CAが、冷却部Cを通過した後、吸着側素子E1よりも下流側であって排気通路L2に室外空気循環通路L4が接続する通路位置よりも上流側の通路位置PC3における空気状態cw3となる。
空気状態pc3の温度が空気状態pc2の温度に比べて上昇しているのは、冷却用空気CAが通過した冷却部Cと吸着用空気WAが通過した調湿部Wとの間で熱交換された結果、調湿部Wにおいて発生した水分の吸着熱により冷却用空気CAが加熱されたことによるものである。本実施形態においては、空気状態pc1の温度が27℃、相対湿度が60%となる。空気状態pc2の温度が28.5℃、相対湿度が60%となる。空気状態pc3の温度が35℃、相対湿度が40%となる。
また、室外空気循環通路L4における再生用空気Rの流れ、つまり、室外空気OAが室外空気循環通路L4及び再生側素子E2の調湿部Wを介して室外空間へ排出空気EAとして排出する空気の流れにおいて、図1に示すように、加熱器21の下流側であってダンパV4の上流側の通路位置PR1、及び、ダンパV4の下流側であって排気通路L2に接続する通路位置よりも上流側の通路位置PR2の通路位置における温度・絶対湿度・相対湿度等の空気の状態を、夫々、図5に示す空気状態pr1及び空気状態pr2によって示す。
加熱器21の下流側であってダンパV4の上流側の通路位置PR1における空気状態pr1は、室外空気OAが加熱器21によって加熱された状態である。ダンパV4の下流側であって排気通路L2に接続する通路位置よりも上流側の通路位置PR2における空気状態pr2は、空気状態pr1の再生用空気Rが、再生側素子E2の調湿部Wを通過して、調湿部Wから水分が脱着されることにより、再生用空気Rの湿度が上昇するとともに、温度が低下したものである。本実施形態においては、空気状態pr1の温度が50℃、相対湿度が20%となる。また、空気状態pr2の温度が35℃、相対湿度が60%となる。
このように、室外空気OAより温度が低い室内空気RAを再生用空気Rとして使用せずに、室外空気OAを再生用空気Rとして使用することにより、再生側素子E2の調湿部Wから水分を脱着することができる所定の温度である50℃にまで再生用空気Rを加熱器21において加熱するために必要となる加熱量を少なくすることができる。
また、室外空気OAを再生用空気Rとして利用するので、除湿負荷に応じて再生用空気Rの単位時間あたりの流量を変化させることによって、再生側素子E2の調湿部Wにおける水分の脱着速度を調節する場合等に、室内の圧力に影響を与えることなく、必要に応じて再生用空気Rの単位時間あたりの流量を変化させることができる。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
(1)上記実施形態では、調湿素子Eにおいて、6枚の平板部材1を積層することによって、冷却部Cと調湿部Wとが形成されたが、これに限らず、調湿素子Eにおいて、5枚以下の平板部材1を積層することで、冷却部Cと調湿部Wとを形成してもよいし、7枚以上の平板部材1を積層することで、冷却部Cと調湿部Wとを形成してもよい。例えば、100枚以上の平板部材1を積層して、50層以上の冷却部Cと調湿部Wとを夫々形成してもよい。
(2)上記実施形態では、第1誘導部材3及び第2誘導部材4を、波板状の部材で構成したが、第1誘導部材3及び第2誘導部材4の形状はこれに限られるものではない。例えば第1誘導部材3及び第2誘導部材4を、断面が三角形や矩形などを一つの単位形状として、その単位形状が繰り返されるような波形に形成されてもよい。その他、第1誘導部材3及び第2誘導部材4を、冷却部C及び調湿部Wの流体の流れる方向に長手方向が沿う状態で、平板部材1に立設した長尺状の板状部材により構成してもよい。
(3)上記実施形態では、調湿素子Eにおいて、第1誘導部材3及び第2誘導部材4を、吸着用空気WAと冷却用空気CAとの流れ方向とが互いに向かい合う方向となるように配置したが、これに限らず、第1誘導部材3及び第2誘導部材4を、吸着用空気WAと冷却用空気CAとの流れ方向とが直交する方向となるように配置してもよい。
(4)上記実施形態では、給気通路L1には、吸着側素子E1の調湿部Wの上流側にダンパV1、下流側にダンパV2が設けられ、排気通路L2には、吸着側素子E1の冷却部Cの上流側にダンパV3が設けられ、室外空気循環通路L4には、再生側素子E2の調湿部Wの上流側にダンパV4、下流側にダンパV5が設けられたが、ダンパの設置数や設置位置は適宜変更することができる。例えば、室外空気供給通路L3にはダンパが設けられていないが、室外空気供給通路L3にダンパを設けてもよい。
(5)上記実施形態では、排気通路L2において、室外空気循環通路L4が接続する通路位置が、第2ファンF2よりも上流側に設けられたが、これに限らず、排気通路L2において、室外空気循環通路L4が接続する通路位置を、第2ファンF2よりも下流側に設けてもよい。
(6)上記実施形態では、室外空気循環通路L4が給気通路L1から分岐する分岐部Laと室外空気供給通路L3が給気通路L1から分岐する分岐部Lbとを、給気通路L1において同じ通路位置に設けたが、これに限らず、室外空気循環通路L4が給気通路L1から分岐する分岐部Laと室外空気供給通路L3が給気通路L1から分岐する分岐部Lbとを、給気通路L1において異なる通路位置に設けてもよい。また、室外空気循環通路L4が給気通路L1から分岐する分岐部Laと室外空気供給通路L3が給気通路L1から分岐する分岐部Lbとを設けず、室外空気循環通路L4及び室外空気供給通路L3に、室外空間から室外空気OAが供給されるように構成してもよい。
(7)上記実施形態では、調湿部Wにおける吸着用空気WAに対する除湿負荷を、再生側素子E2に切り換えられる前の調湿部Wにおける水分の水分吸着量として、これに応じて再生用空気Rの単位時間あたりの流量を調整するように構成したが、これに限らず、調湿部Wにおける吸着用空気WAに対する除湿負荷を、切換機構Kによって再生側素子E2に切り換えられる前に、吸着側素子E1の調湿部Wを通過した吸着用空気WAの総流量及びその吸着用空気WAの湿度から求められる吸着側素子E1の調湿部Wに流入した総流入水分量として、これに応じて再生用空気Rの単位時間あたりの流量を調整することができる。この場合、吸着用空気WAの単位時間あたりの総流入水分量が大きいほど、再生用空気Rの単位時間あたりの流量が増加するように調整することができる。
その他、調湿部Wにおける吸着用空気WAに対する除湿負荷を、切換機構Kによって再生側素子E2に切り換えられる前に、吸着側素子E1の調湿部Wを通過した吸着用空気WAの湿度として、これに応じて再生用空気Rの単位時間あたりの流量を調整することができる。この場合、吸着用空気WAの湿度が大きいほど、再生用空気Rの単位時間あたりの流量が増加するように調整することができる。
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
以上説明したように、調湿素子の吸着部から水分を脱着するために必要となる再生用空気の加熱量を少なくすることができる空調システムを提供することができる。
1 平板部材
21 加熱部(加熱部)
100 空調システム
C 冷却部
CA 冷却用空気
E 調湿素子
E1 吸着側素子
E2 再生側素子
F1 第1ファン(給気手段、循環量調整手段)
F2 第2ファン
K 切換機構
L1 給気通路
L2 排気通路
L3 室外空気供給通路
L4 室外空気循環通路
OA 室外空気
R 再生用空気
RA 室内空気
Ra 分岐部
Rb 分岐部
V4 バルブ(循環量調整手段)
V5 バルブ(循環量調整手段)
W 調湿部
WA 吸着用空気

Claims (5)

  1. 室外空間から取り込んだ室外空気を室内空間へ供給する給気通路と、
    室内空間から取り出した室内空気を室外空間へ排気する排気通路と、
    通過する吸着用空気の水分を吸着又は通過する再生用空気に水分を脱着する調湿部及び通過する冷却用空気にて前記調湿部の吸着に伴う吸着熱を吸収する冷却部を夫々有する一対の調湿素子と、
    室外空間から取り込んだ室外空気を前記排気通路へ供給する室外空気供給通路と、
    前記一対の調湿素子のうちの何れか一方を、前記給気通路を通流する室外空気が前記吸着用空気として前記調湿部を通過し、かつ、前記排気通路を通流する室外空気と室内空気とが前記冷却用空気として前記冷却部を通過する吸着側素子とし、他方の前記調湿素子を、前記再生用空気が前記調湿部を通過する再生側素子とする状態で、前記一対の調湿素子の夫々を、前記吸着側素子と前記再生側素子とに切り換え可能な切換機構とを備えた空調システムであって、
    室外空間から取り込んだ室外空気を前記再生用空気として、前記再生側素子の前記調湿部を通過させて室外空間へ排出する室外空気循環通路と、
    前記室外空気循環通路に設けられ、前記再生側素子の前記調湿部に供給される室外空気を加熱する加熱部とを備えている空調システム。
  2. 前記給気通路に室外空間から取り込んだ室外空気を通流させる給気手段を備え、
    前記室外空気循環通路及び前記室外空気供給通路は、前記給気手段よりも下流側であって前記吸着側素子の前記調湿部よりも上流側において、前記給気通路から分岐した通路である請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記室外空気循環通路を通流する室外空気の流量を調整する循環量調整手段を備え、
    前記循環量調整手段が、前記再生側素子の前記調湿部を通過する前記再生用空気の単位時間あたりの流量を、当該調湿部における前記吸着用空気に対する除湿負荷に応じて調整する請求項1又は2に記載の空調システム。
  4. 前記調湿素子は、複数の平板部材が、当該平板部材同士の間の夫々に前記冷却部又は前記調湿部を形成する状態で積層され、前記平板部材の積層方向において、前記冷却部と前記調湿部とが交互に配設されて構成され、前記冷却部における空気の流れ方向と、前記調湿部における空気の流れ方向とが、互いに向かい合う方向である請求項1から3の何れか1項に記載の空調システム。
  5. 室内空間へ供給する室外空気の流量と、室内空間から取り出す室内空気の流量とが同等とされる請求項1から4の何れか1項に記載の空調システム。
JP2015135554A 2015-07-06 2015-07-06 空調システム Expired - Fee Related JP6570345B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015135554A JP6570345B2 (ja) 2015-07-06 2015-07-06 空調システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015135554A JP6570345B2 (ja) 2015-07-06 2015-07-06 空調システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017015368A true JP2017015368A (ja) 2017-01-19
JP6570345B2 JP6570345B2 (ja) 2019-09-04

Family

ID=57827737

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015135554A Expired - Fee Related JP6570345B2 (ja) 2015-07-06 2015-07-06 空調システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6570345B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019051776A (ja) * 2017-09-13 2019-04-04 カルソニックカンセイ株式会社 車両用の空調装置
JP2020199433A (ja) * 2019-06-06 2020-12-17 日立造船株式会社 除湿装置

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09318127A (ja) * 1996-05-24 1997-12-12 Ebara Corp 空調システム
JP2001263729A (ja) * 2000-03-23 2001-09-26 Daikin Ind Ltd 吸脱着素子およびそれを用いた調湿システム
JP2002253924A (ja) * 2001-03-05 2002-09-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 除湿デバイスとこの除湿デバイスを使用する除湿装置
JP2003148768A (ja) * 2001-11-09 2003-05-21 Daikin Ind Ltd 空気調和装置
JP2004060954A (ja) * 2002-07-26 2004-02-26 Daikin Ind Ltd 調湿装置
US20050257551A1 (en) * 2004-05-22 2005-11-24 Gerald Landry Desiccant-assisted air conditioning system and process
WO2011049440A1 (en) * 2009-10-19 2011-04-28 Level Holding B.V. Device for climate control of greenhouses
JP2013155942A (ja) * 2012-01-31 2013-08-15 Kubota Corp 静止型デシカント空調機および運転方法
US20130233514A1 (en) * 2010-10-06 2013-09-12 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Ene Alt Dual air flow exchanger with enhanced heat and humidity transfers

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09318127A (ja) * 1996-05-24 1997-12-12 Ebara Corp 空調システム
JP2001263729A (ja) * 2000-03-23 2001-09-26 Daikin Ind Ltd 吸脱着素子およびそれを用いた調湿システム
JP2002253924A (ja) * 2001-03-05 2002-09-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 除湿デバイスとこの除湿デバイスを使用する除湿装置
JP2003148768A (ja) * 2001-11-09 2003-05-21 Daikin Ind Ltd 空気調和装置
JP2004060954A (ja) * 2002-07-26 2004-02-26 Daikin Ind Ltd 調湿装置
US20050257551A1 (en) * 2004-05-22 2005-11-24 Gerald Landry Desiccant-assisted air conditioning system and process
WO2011049440A1 (en) * 2009-10-19 2011-04-28 Level Holding B.V. Device for climate control of greenhouses
US20130233514A1 (en) * 2010-10-06 2013-09-12 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Ene Alt Dual air flow exchanger with enhanced heat and humidity transfers
JP2013155942A (ja) * 2012-01-31 2013-08-15 Kubota Corp 静止型デシカント空調機および運転方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019051776A (ja) * 2017-09-13 2019-04-04 カルソニックカンセイ株式会社 車両用の空調装置
JP2020199433A (ja) * 2019-06-06 2020-12-17 日立造船株式会社 除湿装置
JP7218245B2 (ja) 2019-06-06 2023-02-06 日立造船株式会社 除湿装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6570345B2 (ja) 2019-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100476308C (zh) 调湿装置
JP3879763B2 (ja) 調湿装置
AU2004280429B2 (en) Air conditioning apparatus
US20160146479A1 (en) Dehumidification device and dehumidification system
JP6566829B2 (ja) 空調システム
JP2018004244A (ja) 調湿装置
JP6570345B2 (ja) 空調システム
JP6570410B2 (ja) 空調システム
WO2003067160A1 (fr) Dispositif de conditionnement de l'humidite
JP6065096B2 (ja) 調湿装置
JP2005283041A (ja) 調湿装置
JP2015047579A (ja) ドライルーム用の除湿システム
JP2018169054A (ja) 空調システム
JP2013210130A (ja) 冷房除湿システム
JP6443964B2 (ja) 調湿ユニット
JP2017015369A (ja) 熱交換素子及び調湿素子
JP2015129606A (ja) 調湿システム
JP6231418B2 (ja) 冷房除湿システム
JP7036491B2 (ja) 調湿装置
JP2019158212A (ja) 空調システム
JP2018162897A (ja) 空調システム
JP4497012B2 (ja) 調湿装置
JP3742931B2 (ja) 調湿装置の熱交換器
JP6754578B2 (ja) 除湿システム
JP2016084982A (ja) 除湿装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180606

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190312

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190507

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190709

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190806

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6570345

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees