JP2017013004A - 中空糸状炭素膜を用いた分離膜モジュール - Google Patents

中空糸状炭素膜を用いた分離膜モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】ガス分離性能は維持されながら破損しにくい、中空糸状炭素膜を用いた分離膜モジュールの提供。
【解決手段】長さ方向に炭素含有率が異なる2以上の部分領域を有する中空糸状炭素膜を用いた分離膜モジュール。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種気体分離や有機溶剤の脱水精製に用いることのできる中空糸状炭素膜を用いた分離膜モジュールに関する。
各種気体の分離や、有機溶剤の脱水精製は化学プロセスにおいて欠くことのできない工程である。近年、分離工程の省エネルギー化が求められており、膜分離法が注目されている。中でも炭素膜は、高分子膜と比較し分離性能が高く、耐熱性・耐薬品性が要求される環境でも使用できる点や、ゼオライト等の各種無機膜と比較して安価に作製できる点からその実用化が期待されている。
特に中空糸膜は耐圧性に優れ、かつ単位容積あたりに占める膜面積が大きいため、平膜やスパイラル膜に比べてコンパクトな分離膜モジュールの作製が可能である。しかし、中空糸状炭素膜は分離膜モジュールの作製において、膜の脆さの点で問題がある。
中空糸状炭素膜について、例えば、以下の特許文献1には、ポリフェニレンオキサイドを中空糸状に紡糸後、溶媒置換処理を行うことなく、水を含んだ状態から乾燥させて得た炭素膜前駆体を、炭素化することで破断伸度1〜4%となる中空糸状炭素膜が開示されている。ここで、特許文献1に記載されたポリフェニレンオキサイドと本実施形態の一つのポリフェニレンエーテル(PPE)は同じ高分子を指す。
また、以下の特許文献2には、PPEを変性してスルホン酸基やカルボン酸基を含む高分子とする手法が開示されている。
特開2013−071073号公報 特開2006−231095号公報
しかしながら、特許文献1に開示された中空糸状炭素膜であっても破断伸度は十分とは言えず分離膜モジュール作製時や、使用時の急激な圧力変化の衝撃に耐えられず中空糸状炭素膜が破損する可能性が高い。さらに、ポリフェニレンエーテルからなる炭素膜前駆体を炭素化して破断伸度4%を超える中空糸状炭素膜を作製しようとすると、炭素化によるガス透過孔の形成が不十分になるためガス分離性能が著しく低くなってしまう。
かかる状況下、本発明が解決しようとする課題は、長さ方向に炭素含有率が異なる2以上の部分領域を有する中空糸状炭素膜を用いた分離膜モジュールとすることで必要なガス分離性能は維持しながら、破損しにくい分離膜モジュールを提供することである。
[1]長さ方向に炭素含有率が異なる2以上の部分領域を有する中空糸状炭素膜を用いた分離膜モジュール。
[2]前記中空糸状炭素膜の2以上の部分領域が、第一の部分領域と第二の部分領域からなり、該第一の部分領域の炭素含有率Aと該第二の部分領域の炭素含有率Bの比A/Bが、1.05以上1.50以下である、前記[1]に記載の分離膜モジュール。
[3]前記第一の部分領域の炭素含有率Aが85質量%以上92質量%以下である、前記[2]に記載の分離膜モジュール。
[4]前記第二の部分領域の破断伸度が5%以上である、前記[2]又は[3]に記載の分離膜モジュール。
[5]前記第一の部分領域の表面積SAと前記第二の部分領域の表面積SBの比SA/SBが1以上20以下である、前記[2]〜[4]のいずれかに記載の分離膜モジュール。
[6]前記中空糸状炭素膜の両端が硬化性樹脂によって結束されており、該両端にある硬化性樹脂で結束された部分の端から、それぞれ、該膜の中央部に向かって少なくとも長さ10mmの部分が前記第二の部分領域である、前記[2]〜[5]のいずれかに記載の分離膜モジュール。
[7]前記中空糸状炭素膜がポリフェニレンエーテル中空糸を炭素化して得られたものである、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の分離膜モジュール。
本発明の分離膜モジュールは、長さ方向に炭素含有率が異なる2以上の部分領域を有する中空糸状炭素膜を用いることで、ガス分離性能に優れ、かつ柔軟性にも優れるため破損しにくく実用性に優れたものである。
中空糸状炭素膜構造の模式図である。図1(a)〜(f)。 ポリフェニレンエーテルの焼成温度(炭素化温度℃)と1時間焼成後の炭素含有率(%)を示すグラフである。 分離膜モジュールの一例を示す図である。 引張試験に用いたサンプル台紙を模式的に示す図である。 中空糸状炭素膜を焼成する管状炉の温度分布の具体例である。(a)〜(c)。 中空糸状炭素膜を焼成する管状炉の温度分布の具体例である。(d)〜(f)。 中空糸状炭素膜を焼成する管状炉の温度分布の具体例である。(g)〜(i)。 中空糸状炭素膜を焼成する管状炉の温度分布の具体例である。(j)。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
<中空糸炭素膜>
まず、中空糸状炭素膜の構造について詳しく説明する。
本実施形態の分離膜モジュールは、長さ方向に炭素含有率が異なる2つ以上の部分領域を有する中空糸状炭素膜を用いることを特徴とする。ここで言う部分領域は、炭素含有率の差が3質量%以内である領域を指し、その部分領域内の最小と最大の炭素含有率の平均値をその部分領域の炭素含有率として表現する。また、分割した部分領域の中で最も炭素含有率の高い部分領域を第一の部分領域、最も炭素含有率の低い部分領域を第二の部分領域、それ以外の部分領域を炭素含有率の高い方から順番に第三の部分領域、第四の部分領域とする。
第一の部分領域でガス分離性能を確保し、第二の部分領域で中空糸状炭素膜およびモジュールに衝撃が生じたときの衝撃緩衝部を確保する。ここで、第一の部分領域と第二の部分領域の性能を十分に発現させるためには、第一の部分領域の炭素含有率Aと、第二の部分領域の炭素含有率Bの比A/Bが1.05以上1.50以下であることが好ましく、1.10以上1.30以下であることがより好ましい。A/Bが1.05以上の場合、第一の部分領域と第二の部分領域のガス分離性能と衝撃緩衝作用の違いがより明確となり、ガス分離性能が高く破損しにくいモジュールとなる。他方、A/Bが1.50以下の場合、第一の部分領域と第二の部分領域の境界部の柔軟性のバランスが保てるために境界部で欠陥が生じにくくなる。
炭素含有率が92質量%以下である場合、中空糸状炭素膜の炭素含有率とガス分離性能は比例関係にあり炭素含有率が高いほどガス分離性能は高い。ここでガス分離性能が高いとは、ガス透過速度と、2種以上の混合ガスのガス透過選択性が高いことを指す。炭素含有率が92質量%以下であれば、炭素膜をなすグラファイト構造が適度に成長した状態となるためガス透過速度に優れたものとなり、さらに炭素膜強度も高く保つことができる。他方、炭素含有率が85質量%以上であれば、炭素膜中のガスが通る孔の孔径分布が狭いためガス透過選択性が高く維持することができる。それゆえ、本実施形態の中空糸状炭素膜の第一の部分領域の炭素含有率は85質量%以上92質量%以下であることが好ましく、88質量%以上92質量%以下であることがより好ましい。炭素含有率は、例えば、燃焼法やX線光電子分光法を用いた元素分析で測定することができる。
第二の部分領域は衝撃を受けたときの衝撃緩衝部として十分な性能を示すために破断伸度は5%以上が好ましく、より好ましくは7%以上である。破断伸度は、日本工業規格「炭素繊維―単繊維の引張特性の試験法」(JIS R7606)に準拠して評価できる。
第一の部分領域の表面積SAと、前記第二の部分領域の表面積SBの比SA/SBは1以上20以下であることが好ましく、より好ましくは1以上8以下である。表面積は、例えば、中空糸状炭素膜を3mmずつに切り分け、それぞれの炭素含有率を求めて第一の部分領域、第二の部分領域の長さを決定し、中空糸状炭素膜の断面の外径と各部分領域の長さから以下の手順で計算することができる。
(i)中空糸状炭素膜を3mmずつにカットし、それぞれの炭素含有率を測定する。ここで、3mmの長さは一つのユニットを構成すると仮定する。
(ii)炭素含有率によって各ユニットを第一の部分領域、第二の部分領域に振り分ける。この時、炭素含有率によっては第三の部分領域が発生することもある。
(iii)各部分領域に振り分けられたユニット数×3mmを各部分領域の長さとする。
(iv)SEMやデジタルマイクロスコープの観察によって中空糸状炭素膜断面の外径を測定する。
(v)各部分領域の表面積=上記(iii)で得られた各部分領域の長さ×(iv)で得られた外径×円周率、と計算して求める。
SA/SBが1以上であれば、ガス分離性能を担う第一の部分領域の割合が高いためガス透過速度とガス透過選択性の両者を高く維持することができる。また、SA/SBが20以下であれば、衝撃緩衝を担う第二の部分領域の割合が高いため分離膜モジュールにかかる衝撃を十分に吸収することが可能となり分離膜モジュールが破損する可能性を低くすることができる。
第二の部分領域は、分離膜モジュール構造のなかでどの部分を占めてもよい。図1に中空糸状炭素膜の構造の各種例を示す。図1(a)では、中央部が第一の部分領域、両端部が第二の部分領域を占めている。図1(b)では、両端部が第一の部分領域、中央部が第二の部分領域を占めている。図1(c)では、片端が第一の部分領域、もう片端が第二の部分領域を占めている。図1(d)では、第一の部分領域と第二の部分領域が交互に配置され、両端は第二の部分領域が占めている。図1(e)では、第一の部分領域と第二の部分領域に加え、さらに炭素含有率の異なる第三の部分領域を有している。図1(f)には、分離膜モジュールにした際の第二の部分領域の好ましい配置を示している。モジュールの詳しい構造は後述するが、中空糸状炭素膜の硬化性樹脂で結束される部分の端から10mmの部分は最も衝撃が発生しやすい場所であるため第二の部分領域として柔軟性を持たせることでより破損しにくい分離膜モジュールが得られる。
本実施形態の中空糸状炭素膜の厚さは1〜50μmの範囲内であることが好ましい。中空糸状炭素膜の厚みが1μm以上であれば、自立した炭素膜として取り扱いやすく、他方、50μm以下であれば、ガスの透過速度が適度な状態を維持することができる。取り扱い易く、かつ、高いガス透過性能を得たい場合には、中空糸状炭素膜の厚さは5〜20μmの範囲内であることがより好ましい。
本実施形態の中空糸状炭素膜の外径は50〜500μmの範囲内であることが好ましい。中空糸状炭素膜の外径が50μm以上であれば、圧力損失が起きにくくガス透過に必要な差圧を確保することが容易であるため、ガス透過速度が高く維持することができる。他方、外径が500μm以下であれば、中空糸状炭素膜の破断する最小曲げ半径が大きくなりすぎず取扱い性が良い。
本実施形態の中空糸状炭素膜の全長は15〜2000cmの範囲内であることが好ましい。中空糸状炭素膜の全長が15cm以上であれば、モジュールにした時に中空糸状炭素膜の全長に占める硬化性樹脂結束部の割合を低く保つことができ効率的である。他方、中空糸状炭素膜の全長が2000cm以下であれば、圧力損失の点で効率的である。
<中空糸状炭素膜の作製方法>
中空糸状炭素膜はどのように作製してもよいが、中空糸状高分子を、温度制御した焼成炉を用いて焼成することで部分的に炭素含有率の異なる中空糸状炭素膜を得る手法が最も簡便で、炭素含有率を制御しやすい。
中空糸状炭素膜の前駆体として用いることのできる中空糸状高分子膜は、一般に炭素膜の前駆体として使用されている高分子のいずれであっても構わない。例えば、セルロース、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリフェニレンエーテルが好適に用いられ、特にポリフェニレンエーテルは炭素化したときの柔軟性が高いためより好ましい。
以下、ポリフェニレンエーテル(PPE)を用いた中空糸状炭素膜の作製方法について述べる。PPEを用いた中空糸状炭素膜の作製は、溶解工程、紡糸工程、洗浄工程、乾燥工程、耐炎化工程、炭素化工程の6工程からなる。以下それぞれの工程について説明する。
(溶解工程)
まずPPEを非プロトン性溶媒に溶解させることで膜原液を作製する。使用する非プロトン性溶媒はクロロホルム、トルエン、ベンゼンやN‐メチル‐2‐ピロリドンなどが挙げられる。特に、後述する紡糸工程の凝固浴に水を使用でき環境負荷が小さいという理由から、N‐メチル‐2‐ピロリドンを用いることが好ましい。N−メチル−2−ピロリドンを使用する場合には溶解性を持たせるため80℃以上に加温することが好ましい。
(紡糸工程)
PPE中空糸は、二重紡口を用いて膜原液と内部凝固液を吐出し、凝固浴に接触させる湿式製膜法で作製されることが好ましい。内部凝固液は水のほか、エチレングリコール、ジエチレングリコ―ル、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコールやそれらの混合溶液も好適に用いられる。エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等の溶媒を内部凝固液に使用すると、相分離によって緻密なスポンジ状の構造を有する中空糸となり、炭素化した後の膜強度が高くなるため好ましい。凝固浴は水や水と有機溶媒の混合溶液が用いられる。有機溶媒は、水と混和できる溶媒、例えば、メタノール、エタノール、N‐メチル‐2‐ピロリドンなどが用いられる。凝固浴の温度は5℃以上80℃以下であることが好ましい。
(洗浄工程)
得られた中空糸は、膜原液の溶媒や内液、水を除くために、凝固後に脱溶媒槽に浸漬して脱溶媒を促進することが好ましい。脱溶媒槽の溶液は水と混和できる溶媒、例えば、エタノールなどが好適に用いられる。特に紡糸工程の内部凝固液にテトラエチレングリコールを用いると、残留溶媒を制御することによって、より強度の高い中空糸状炭素膜を得ることができる。ごく少量の溶媒が中空糸中に残留すると、後述する耐炎化時に溶媒が可塑剤として働くことで、中空糸のスポンジ状の構造が溶けてより緻密になるため得られる炭素膜の膜強度が高くなる。他方、溶媒が中空糸中に過剰に残留すると耐炎化時に中空糸が溶けて潰れてしまう可能性がある。そのため溶媒は0.05質量%以上5質量%以下の範囲で中空糸中に残留していることがより好ましい。残留溶媒量は、例えば、重クロロホルム溶液に中空糸を溶解させて核磁気共鳴測定で確認することができる。
(乾燥工程)
洗浄した中空糸は脱溶媒槽に使用したエタノールなどの脱溶媒溶液を除くため乾燥させることが好ましい。室温から100℃で、好ましくは50℃から80℃で2時間から20時間乾燥させる。
(耐炎化工程)
中空形状を維持するため、炭素化の前段として空気雰囲気で耐炎化処理を行うことが好ましい。150℃〜350℃、より好ましくは200℃〜300℃で15分から2時間程度加熱する。このような処理を行うことによって、PPEの架橋反応が進行し、後述する炭素化工程でより高温環境に置いても溶融せず中空形状が維持できるようになる。架橋反応を促進するために添加剤を使用してもよい。例えば、架橋剤として機能する1、4−ベンゼンジメタノール、1、3−ベンゼンジメタノール、1、2−ベンゼンジメタノール、1、4−ビス(メトキシメチル)ベンゼン、1、3−ビス(メトキシメチル)ベンゼン、1、2−ビス(メトキシメチル)ベンゼン、フタル酸、フタル酸クロライド、トリメシン酸、トリメシン酸クロライド、ホルムアルデヒド、ヘキサメチレンテトラミン、グルタルアルデヒドや、酸触媒として機能するp−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム、p−トルエンスルホン酸エチル、p−トルエンスルホン酸無水物、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、または過酸化物であるアゾビスイソブチロニトリル、2、5−ジメチル-2、5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン‐3等を添加することでPPEの架橋を促進することができる。また、トリアリルイソシアヌレート、ジビニルベンゼン等の添加剤自身が架橋することでPPEの溶融を抑制するような添加剤も好適に用いることができる。添加剤は中空糸を紡糸する際に膜原液に混合しても、中空糸紡糸後に添加剤の溶液に浸漬させてもよい。また、特許文献2に記載されているようにPPEを変性してスルホン酸基やカルボン酸基を含む高分子とする手法も好適に用いられる。
(炭素化工程)
耐炎化処理を施した後、0.5Pa以下の真空中又は窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下、中空糸の長さ方向に温度分布を制御した管状の焼成炉内で炭素化を行うことで、第一の部分領域と第二の部分両領域とを含む中空糸状炭素膜を得ることができる。例えば、図2に示すように、PPEを原料とした窒素雰囲気下での炭素膜の焼成温度(炭素化温度℃)と1時間焼成後の炭素含有率(%)は比例関係がある。例えば、第一の部分領域は500℃以上700℃以下の温度、第二の部分領域は250℃以上450℃以下の温度で、それぞれ、5分から2時間加熱することが好ましい。
<分離膜モジュール>
分離膜モジュールの構造は従来の中空糸を用いた分離膜モジュールを参考に作製することができる。中空糸状炭素膜の両端部を硬化性樹脂で結束し、さらにその片端又は両端をハウジングに固着させ樹脂壁を作製する。樹脂壁を形成した中空糸状炭素膜の端部を開口状態とすることで中空糸の内側と外側のガス雰囲気を分割した分離膜モジュールを作製することができる。例えば、図3(a)は、中空糸状炭素膜の両端部を硬化性樹脂でハウジングに固着し、両端ともに開口状態とすることでガスの流路を確保した4流路型、図3(b)は、中空糸状炭素膜の片端を硬化性樹脂でハウジングに固着し、端部を開口状態とし、もう一方の片端は硬化性樹脂で結束後、同じ硬化性樹脂を用いて封止した3流路型、そして、図3(c)は、中空糸状炭素膜の片端を硬化性樹脂で内筒に固着し、端部を開口状態とし、もう一方の片端は硬化性樹脂で結束後、同じ硬化性樹脂を用いて封止し、内筒をO−リングでハウジングに固定した3流路型を示している。
以下、本発明の実施例を具体的に示すが、これらは本発明を限定するものではない。
まず、実施例及び比較例の評価方法を説明する。
(評価方法)
1.ガス分離性能
試験ガス(二酸化炭素、メタン)を用いて中空糸状炭素膜を1本用いた4流路型モジュール(図3(a)参照)のガス分離性能を評価した。ジーティーアールテック社製モジュール用ガス透過度測定装置GTR−300MAKに各モジュールを装着し、30℃、ドライ雰囲気で各試験ガスを30mL/分の速度で中空糸外側から供給し、中空糸膜を透過したガスをヘリウムガス5mL/分と共にガスクロマトグラフィー分析装置へサンプリングし各試験ガスの透過度Qを求めた。以下の式により二酸化炭素の透過度とメタンの透過度の比から選択性αを求めた。
Q:透過度(1GPU=1×10−6[cm(STP)/cm/s/cmHg])
選択性α=二酸化炭素の透過度(Q)/メタンの透過度(Q)×100
2.破損率
中空糸状炭素膜100本を束ねて4流路型モジュール(図3(a)参照)を10本作製し、中空糸状炭素膜が破損した場合及びリークが起こった場合の個数の割合を破損率(%)として評価した。
3.元素分析
中空糸状炭素膜3mgを真空中60℃で14時間乾燥させたのちに、ジェイ・サイエンス・ラボ製マイクロコーダーJM10型有機元素分析装置を用いて炭素含有率(%)を評価した。
4.第二の部分領域の破断伸度評価
JIS R7606:2000に準拠して、ミネベア社製引張圧縮試験機TG-1kを用いて引張試験を行った。図4に示すように四角の枠上の台紙に中空糸状炭素膜の台に第二の部分領域部を乗せて2液性エポキシ樹脂により接着させた。作製したサンプル台紙の両端を引張試験機のチャックに挟み、枠部分を切り離した後引張測定を開始した。中空糸状炭素膜の断面積は破断面をキーエンス社製デジタルマイクロスコープVHX-600で観察することで測定した。
[実施例1]
(紡糸)
ポリフェニレンエーテル(PPE)100gをN−メチル−2−ピロリドン 300gに加え90℃で撹拌して膜原液を作製した。90℃に膜原液を保温した状態で、内液にテトラエチレングリコール溶液を用いて二重紡口で押し出し、室温の水で凝固させた。得られた中空糸はエタノール溶液中へ一晩浸漬させて水を完全に置換し、50℃の乾燥炉で14時間乾燥させた。得られた中空糸を重クロロホルムに溶解させ日本電子社製核磁気共鳴測定装置JNM-GSX-400で残留テトラエチレングリコール量を確認したところ、0.7質量%であった。
(耐炎化)
得られた中空糸を600mmの長さにカットし、エスペック社製全排気オーブンSPH−201Sで空気雰囲気の下、100℃、1時間加熱しその後8℃/分で昇温させ290℃でさらに1時間加熱した。
(炭素化)
アルバック社製の3ゾーン式管状炉で3か所の温度設定を行い、管状炉内の温度分布を図5(a)に設定した。窒素ガス1.5L/minを流しながら1時間所定の温度で焼成し実施例1の中空糸状炭素膜を得た。得られた中空糸状炭素膜1本で4流路型モジュール(図3(a)参照)を作製しガス分離性能を評価し、100本を束ねて4流路型モジュール(図3(a)参照)を10本作製し、破損率を求めた。
[実施例2]
管状炉内の温度分布を図5(b)の様に設定した他は実施例1と同様に、実施例2の中空糸状炭素膜を得た。得られた中空糸状炭素膜1本で4流路型モジュール(図3(a)参照)を作製しガス分離性能を評価し、100本を束ねて4流路型モジュール(図3(a)参照)を10本作製し、破損率を求めた。
[実施例3]
管状炉内の温度分布を図5(c)の様に設定した他は実施例1と同様に、実施例3の中空糸状炭素膜を得た。得られた中空糸状炭素膜1本で4流路型モジュール(図3(a)参照)を作製しガス分離性能を評価し、100本を束ねて4流路型モジュール(図3(a)参照)を10本作製し、破損率を求めた。
[実施例4]
管状炉内の温度分布を図6(d)の様に設定した他は実施例1と同様に、実施例4の中空糸状炭素膜を得た。得られた中空糸状炭素膜1本で4流路型モジュール(図3(a)参照)を作製しガス分離性能を評価し、100本を束ねて4流路型モジュール(図3(a)参照)を10本作製し、破損率を求めた。
[実施例5]
管状炉内の温度分布を図6(e)の様に設定した他は実施例1と同様に、実施例5の中空糸状炭素膜を得た。得られた中空糸状炭素膜1本で4流路型モジュール(図3(a)参照)を作製しガス分離性能を評価し、100本を束ねて4流路型モジュール(図3(a)参照)を10本作製し、破損率を求めた。
[実施例6]
管状炉内の温度分布を図6(f)の様に設定した他は実施例1と同様に、実施例6の中空糸状炭素膜を得た。得られた中空糸状炭素膜1本で4流路型モジュール(図3(a)参照)を作製しガス分離性能を評価し、100本を束ねて4流路型モジュール(図3(a)参照)を10本作製し、破損率を求めた。
[実施例7]
管状炉内の温度分布を図7(g)の様に設定した他は実施例1と同様に、実施例7に用いる中空糸状炭素膜を得た。得られた中空糸状炭素膜1本で4流路型モジュール(図3(a)参照)を作製しガス分離性能を評価し、100本を束ねて4流路型モジュール(図3(a)参照)を10本作製し、破損率を求めた。
[実施例8]
管状炉内の温度分布を図7(h)の様に設定した他は実施例1と同様に、実施例8の中空糸状炭素膜を得た。得られた中空糸状炭素膜1本で4流路型モジュール(図3(a)参照)を作製しガス分離性能を評価し、100本を束ねて4流路型モジュール(図3(a)参照)を10本作製し、破損率を求めた。
[実施例9]
管状炉内の温度分布を図7(i)の様に設定した他は実施例1と同様に、実施例9の中空糸状炭素膜を得た。得られた中空糸状炭素膜1本で4流路型モジュール(図3(a)参照)を作製しガス分離性能を評価し、100本を束ねて4流路型モジュール(図3(a)参照)を10本作製し、破損率を求めた。
[実施例10]
管状炉内の温度分布を図8(j)の様に設定した他は実施例1と同様に、実施例10の中空糸状炭素膜を得た。得られた中空糸状炭素膜1本で4流路型モジュール(図3(a)参照)を作製しガス分離性能を評価し、100本を束ねて4流路型モジュール(図3(a)参照)を10本作製し、破損率を求めた。
[実施例11]
宇部興産株式会社製窒素分離装置NM−B05Aに充填されたポリイミド中空糸を使用した他は実施例2と同様に、実施例11の中空糸状炭素膜を得た。得られた中空糸状炭素膜1本で4流路型モジュール(図3(a)参照)を作製しガス分離性能を評価し、100本を束ねて4流路型モジュール(図3(a)参照)を10本作製し、破損率を求めた。
[比較例1]
管状炉内の温度分布を均一に600℃にした他は実施例1に、比較例1の中空糸状炭素膜を得た。得られた中空糸状炭素膜1本で4流路型モジュール(図3(a)参照)を作製しガス分離性能を評価し、100本を束ねて4流路型モジュール(図3(a)参照)を10本作製し、破損率を求めた。
[比較例2]
管状炉内の温度分布を均一に300℃にした他は実施例1と同様に、比較例2の中空糸状炭素膜を得た。得られた中空糸状炭素膜1本で4流路型モジュール(図3(a)参照)を作製しガス分離性能を評価し、100本を束ねて4流路型モジュール(図3(a)参照)を10本作製し、破損率を求めた。
以下の表1に、実施例1〜11、及び比較例1、2の中空糸状炭素膜の炭素含有率と各種評価結果を示す。
Figure 2017013004
表1から分かるように、実施例1〜11では、第一の部分領域と第二の部分領域を備えることでガス透過速度は10GPU以上、ガス透過選択性が70以上と高いガス分離性能を示しつつ、破損率40%以下の分離膜モジュールが得られた。これに反し、比較例1では、ガス分離性能に優れるが、破損率が100%であるため実用性に乏しい。また、比較例2では、破損率が0%であるが、ガス透過速度、ガス透過選択性が低いため分離膜モジュールとして機能しにくい。このように、長さ方向に炭素含有率が均一な中空糸状炭素膜を使用した分離膜モジュールではガス分離性能と破損のしにくさの両立は困難であることが分かる。
特に実施例1〜9、及び実施例11では第一部分領域の炭素含有率が85質量%以上であるため、いずれも二酸化炭素とメタンのガス透過選択性が100を超えており、高いガス分離性能を示す。
実施例1と実施例8を対比すると、両者間では、第二の部分領域の破断伸度が異なるが、破断伸度のより高い実施例1のほうが破損率は低くなっており、より好ましいことが分かる。
実施例1、2、6、7を対比すると、各者間では、SA/SBの値が異なるが、SA/SBが1未満である実施例6では、ガス分離性能(選択性)が他の例よりも低くなり、SA/SBが20以上である実施例7では、破損率が他の条件よりも高くなった。このことからSA/SBは1以上20以下であることが好ましいと分かる。
実施例2、4、5を対比すると、各者間では、第二の部分領域の位置が異なるが、実施例3、4よりも実施例1の方が破損率は低く、第二の部分領域が両端にあることが好ましいと分かる。
実施例2と実施例11を対比すると、各者間では、中空糸の素材が異なが、PPE中空糸から焼成した中空糸状炭素膜の方が、破損率が低くなり、ポリイミド中空糸よりも好ましいことが分かる。
本発明に係る分離膜モジュールは、長さ方向に炭素含有率の異なる2つ以上の部分領域を有する中空糸状炭素膜を用いることによって必要なガス分離性能は維持しながら、破損しにくいものとなるため、各種気体分離や有機溶剤の脱水精製に好適に利用可能である。
1 中空糸状炭素膜
2 第一の部分領域
3 第二の部分領域
4 第三の部分領域
5 硬化性樹脂部(樹脂壁)
6 硬化性樹脂部(結束、封止)
7 内筒
8 O−リング
9 サンプル台紙
10 サンプル
11 接着剤固定部
12 切り離し部

Claims (7)

  1. 長さ方向に炭素含有率が異なる2以上の部分領域を有する中空糸状炭素膜を用いた分離膜モジュール。
  2. 前記中空糸状炭素膜の2以上の部分領域が、第一の部分領域と第二の部分領域からなり、該第一の部分領域の炭素含有率Aと該第二の部分領域の炭素含有率Bの比A/Bが、1.05以上1.50以下である、請求項1に記載の分離膜モジュール。
  3. 前記第一の部分領域の炭素含有率Aが85質量%以上92質量%以下である、請求項2に記載の分離膜モジュール。
  4. 前記第二の部分領域の破断伸度が5%以上である、請求項2又は3に記載の分離膜モジュール。
  5. 前記第一の部分領域の表面積SAと前記第二の部分領域の表面積SBの比SA/SBが1以上20以下である、請求項2〜4のいずれか1項に記載の分離膜モジュール。
  6. 前記中空糸状炭素膜の両端が硬化性樹脂によって結束されており、該両端にある硬化性樹脂で結束された部分の端から、それぞれ、該膜の中央部に向かって少なくとも長さ10mmの部分が前記第二の部分領域である、請求項2〜5のいずれか1項に記載の分離膜モジュール。
  7. 前記中空糸状炭素膜がポリフェニレンエーテル中空糸を炭素化して得られたものである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の分離膜モジュール。
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