JP2016140836A - 中空糸炭素膜モジュールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高いガス分離性能等の高機能な炭素膜を製造可能であり、分離膜として用いた場合に使用時の熱応力やガス、液体流れによる延伸方向の応力を緩和し、中空糸炭素膜の破断を抑制せしめることを可能とする中空糸炭素膜モジュールの製造方法を提供する。【解決手段】製膜原液中、15〜40重量%の濃度となる量のポリフェニレンオキサイドおよび該ポリフェニレンオキサイドと硫黄との合計量中0.1〜5.0重量%の割合となる硫黄を、これらを溶解可能な溶媒に溶解させた炭素膜用製膜原液を、二重環状ノズルを用いて湿式または乾湿式紡糸法により中空状に成形し、空気中において150〜350℃で加熱して不融化処理した後、U字形状に成形し、その後不活性雰囲気または真空中において600〜800℃で加熱して炭化処理を行うことにより得られる中空糸炭素膜を、中空糸炭素膜の中空部分の開口している端部を中空糸炭素膜の収容ケースに接着する。【選択図】なし
Description
本発明は、中空糸炭素膜モジュールの製造方法に関する。さらに詳しくは、ポリフェニレンオキサイドを主成分とする中空糸炭素膜モジュールの製造方法に関する。
中空糸炭素膜は、ガス分離可能なサイズの孔を有しており、種々の無機膜の中でもすぐれた気体分離性を示し、かつ有機膜が適用できない70〜150℃といった高い温度に対する耐熱性、耐薬品性が要求される環境下においても使用可能であることから、その高機能分離膜としての実用性が期待されている。
これまで中空糸炭素膜としては、原料として例えばポリフェニレンオキサイドをスルホン化した樹脂を用いたもの(特許文献1〜2)、芳香族ポリイミドを用いたもの(特許文献3)が提案されている。
このような中空糸炭素膜は、膜材料としてポリサルホン膜、ポリフッ化ビニリデン膜、ポリエーテルスルホン膜、ポリイミド膜等の高分子ポリマーを用いたものと比較して、耐熱性、耐酸性、耐溶剤性にすぐれている。また、0.3〜0.5nm程度のガス分離機能を有する孔径を有するため、例えばヘリウムガスおよび他の副生ガスを含有しているガスからのヘリウム分離用として、窒素と酸素が混合したガスからの酸素分離用として、またメタノールあるいはトルエンなどが混入した水素からの水素分離用として使用することができる。さらには、水分子を選択的に透過する機能を有しているので、ガソリン蒸気、有機溶剤の脱水としても適用可能である。
かかる中空糸炭素膜を分離用装置として使用するに際しては、数百本から数万本の炭素膜を直線状のまま耐熱性樹脂や金属の円筒状や矩形状の容器に充填して中空糸端部を接着したモジュールが用いられる(特許文献2参照)。
しかるに、炭素膜のガス分離速度は温度増加に伴って増加することから、単位時間当りの透過速度を上げるべく50〜200℃といった高温で使用されることが多い。このため、使用時に炭素膜と接着剤、ケース材の熱膨脹差に基づく応力が炭素膜に負荷され、膜が破断してしまう可能性がある。また、処理されるガスや液体は、モジュール1本当りに対して、通常数十〜数千NL/分の供給量で供給されるので、直線状態の炭素膜両端部が束着管などのケースに接着された状態の場合、ガスや液体がモジュールに供給されるとその流れの影響で、炭素膜長軸方向に対して横方向の応力がかかり、膜が延伸され、破断してしまうといった可能性もある。
ここで分離用装置としては、中空糸膜の両端を必ずしも開口させておく必要はなく、片端を接着剤等で閉塞させ、もう片端を開口させておくことにより、膜を介した濃度差による分離が可能となる。よって、予め中空糸片端の中空部分を接着剤等で密封(封止)しておき、もう片端の中空糸をケースと接着させた後にカットして、中空部分を開口させ、非開口部をケースと非接着とすることによって、炭素膜の片端のみが固定されることで、両端共拘束されている状態ではなくなり、炭素膜と接着剤、ケース材の熱膨脹差に基づく応力が炭素膜へ負荷されることも緩和されるようになる。しかしながら、接着剤は通常有機材料系であるため、溶剤やガスに対しての耐性や封止性が十分ではなく、使用に伴い炭素膜片端の接着剤封止箇所から漏れが発生するといったおそれがあり、また中空部分の密封工程を設けることによる生産性、信頼性、さらにはコストにも課題が残っている。
一方、スルホン化ポリフェニレンオキサイドは、それ自身が汎用性材料ではないためポリフェニレンオキサイドをスルホン化する合成工程が必要となり、一方芳香族ポリイミドは、その合成に有機溶媒での反応が必要となるが、この有機溶媒への溶解性を確保することが困難なため、特殊な製造方法となってしまう。このようにスルホン化ポリフェニレンオキサイドあるいは芳香族ポリイミドを原料とする炭素膜は、原料が高価であったり、その原料調製や製膜工程が複雑であったりすることから、膜コストが高くなってしまうといった問題がある。
本発明の目的は、汎用性材料であるポリフェニレンオキサイドを主成分とし、高いガス分離性能等の高機能な炭素膜を製造可能であり、分離膜として用いた場合に使用時の熱応力やガス、液体流れによる延伸方向の応力を緩和し、中空糸炭素膜の破断を抑制せしめることを可能とする中空糸炭素膜モジュールの製造方法を提供することにある。
かかる本発明の目的は、製膜原液中、15〜40重量%の濃度となる量のポリフェニレンオキサイドおよび該ポリフェニレンオキサイドと硫黄との合計量中0.1〜5.0重量%の割合となる硫黄を、これらを溶解可能な溶媒に溶解させた炭素膜用製膜原液を、二重環状ノズルを用いて湿式または乾湿式紡糸法により中空状に成形し、空気中において150〜350℃で加熱して不融化処理した後、U字形状に成形し、その後不活性雰囲気または真空中において600〜800℃で加熱して炭化処理を行うことにより得られる中空糸炭素膜を、中空糸炭素膜の中空部分の開口している端部を中空糸炭素膜の収容ケースに接着することにより達成される。
本発明に係る中空糸炭素膜モジュールは、U字形状の中空糸炭素膜を用い、U字部分をケースと固定することなく用いているので、ガス分離などの使用時における熱応力やガス、液体流れに基づく延伸方向の応力を緩和させることを可能にすると共に、その作製工程が簡素化されているため、安価で信頼性の高いモジュールの製造ができるといったすぐれた効果を奏する。
また、本発明に係る製膜原液に用いられる材料はいずれも汎用性材料であり、紡糸方法も通常の工業用水処理膜と同じ方法が適用できるため、中空糸炭素膜製造の低コスト化および量産性向上を可能にしつつ、高いガス分離性能等の高機能な炭素膜を製造できる。
さらに、ガス分離用の膜としては、使用条件に応じた膜強度や透過速度を調整するために、中空糸の内外径と膜厚を任意寸法で調整可能なことが望ましいが、本発明に係る製造方法を用いることにより、紡糸段階での中空糸を外径が200〜2000μm、また肉厚を20〜400μmの範囲で任意に調整することが可能となり、膜設計的に柔軟な対応が可能である。
製膜された炭素膜は高い分離性能を有することから、透過側の低分子ガスの純度を高くすることができるといった効果も奏する。
中空糸炭素膜モジュールは、製膜原液中、15〜40重量%の濃度となる量のポリフェニレンオキサイドおよび該ポリフェニレンオキサイドと硫黄との合計量中0.1〜5.0重量%の割合となる硫黄を、これらを溶解可能な溶媒に溶解させた炭素膜用製膜原液を、二重環状ノズルを用いて湿式または乾湿式紡糸法により中空状に成形し、空気中において150〜350℃で加熱して不融化処理した後、U字形状に成形し、その後不活性雰囲気または真空中において600〜800℃で加熱して炭化処理を行うことにより得られる中空糸炭素膜を、中空糸炭素膜の中空部分の開口している端部を中空糸炭素膜の収容ケースに接着することにより製造される。
ポリフェニレンオキサイドとしては、市販品、例えばSABIC社製品PPO646、三菱エンジニアリングプラスチックス製品PX100F、PX100L等をそのまま用いることができ、これは製膜原液中約15〜40重量%、好ましくは約20〜35重量%の割合で用いられる。ポリフェニレンオキサイドの濃度がこれより高い場合には、製膜原液が分離してしまい紡糸できなくなり、一方これより低い場合には、焼成時に脆くなり良好な炭素膜を得ることができない場合がある。
製膜原液には、さらにポリフェニレンオキサイドと硫黄との合計量中0.1〜5.0重量%、好ましくは0.2〜3.0重量%の割合となる硫黄が添加される。硫黄の割合がこれより多い場合には、製膜原液が分離してしまい紡糸できなくなり、一方これより少ない場合には、硫黄添加により得られる高いガス分離性能等の効果がみられなくなる。
製膜原液中には、硫黄とともに架橋効果のあるアルキル系パーオキサイド、アシル系パーオキサイド等の有機過酸化物、フェノール樹脂架橋剤、キノンジオキシム架橋剤等を用いることもできる。
炭素膜用製膜原液の調製は、ポリフェニレンオキサイド、硫黄(および添加剤)を、これらが溶解可能な溶媒に溶解させることにより行われる。溶解は、まず硫黄を溶媒に溶解させた後、ポリフェニレンオキサイドを溶解させることにより行われる。かかる溶媒としては、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン等が挙げられ、好ましくはN,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドンが用いられる。
ここで、紡糸時に紡糸原液が相分離してしまうと安定した紡糸ができないため、紡糸、製膜時における製膜溶液は、相安定な温度、好ましくは〔製膜時の温度−相分離する温度〕の絶対値が10℃以上の相安定性となるものが用いられる。
調製された製膜原液は、湿式紡糸法または乾湿式紡糸法によって、二重環状構造の中空糸紡糸ノズルの外管から直接または空走を経て凝固浴中に押し出し、必要に応じて紡糸ノズルの内管からは、製膜原液の溶媒とポリマーに対して非溶解性の芯液を同時に押し出すことにより、非溶媒誘起相分離法によりポリフェニレンオキサイド中空糸膜が成形される。ここで芯液および凝固浴は、製膜原液の溶媒と混合するが、ポリフェニレンオキサイドとは非溶解性の溶媒、例えば水、エチレングリコール等が用いられる。また、このときの芯液および凝固浴の温度は、一般に約-20〜60℃、好ましくは約0〜30℃である。
得られたポリフェニレンオキサイド中空糸膜は、必要に応じて水洗され、次いで乾燥、すなわち中空糸状物のポリフェニレンオキサイド部分から水分の除去が行われる。乾燥は、ポリフェニレンオキサイド中空糸膜が完全に乾燥する条件であれば特に限定されないが、一般には約20〜80℃、好ましくは約25〜35℃で、約0.5〜4時間程度行われる。ここで、紡糸後に乾燥させた中空糸膜の断面構造は、硫黄が未添加の場合は、部分的に数十ミクロンサイズのボイド構造(空隙)が観察されるが、硫黄を添加した場合にはかかるボイド構造はみられなくなる。
乾燥されたポリフェニレンオキサイド中空糸膜は、炭化処理に先立ち不融化処理が行われる。不融化処理は、約150〜350℃程度で約1分〜2時間程度の加熱処理を施すことにより行われる。かかる不融化処理により、SEM 5000倍程度では孔が観察されないといった緻密構造となる。
ここで、不融化処理をポリフェニレンオキサイドの融点である約220℃以上で行う場合には、好ましくは乾燥後のポリフェニレンオキサイド中空糸膜の架橋処理が、約200〜240℃、好ましくは約220〜230℃で0.5〜3時間といった条件下で行われた後、250〜350℃程度で0.5〜4時間といった炭化温度よりも低い温度での不融化処理が行われる。かかる工程を採ることにより、より成形性にすぐれた中空糸炭素膜を得ることができる。
不融化処理後のポリフェニレンオキサイド中空糸膜は、U字形状に成形される。ここで不融化処理後のポリフェニレンオキサイド中空糸膜は非常に柔軟であり、数百本単位でまとめた状態のまま、中空糸膜の破損、変形を伴うことがないといった高い信頼度でU字形状に成形することができる。なお、炭化処理後の中空糸炭素膜は、柔軟性が低下してしまい、さらに炭素膜の分離性や透過性を高めるために炭化処理時の焼成温度を高く、また焼成時間を長くすると、中空糸炭素膜の柔軟性はさらに低下して剛直となってしまうようになる。
U字形状のR部としては、例えば外径が200〜2000μmの中空糸膜の場合には、曲率半径Rが3〜20mm、好ましく4〜14mmのものが用いられる。Rが小さすぎる場合には、焼成時の破損や亀裂が発生しやすくなってしまい、一方Rが大きすぎる場合には、モジュール系が大きくなってしまい、モジュールが大型化してしまうようになる。なお、特許文献5〜7では、中空糸膜群をU字形状あるいはS字形状で中空糸炭素膜モジュール内にセットせしめたものが提案されているが、炭化処理後の中空糸炭素膜を破損等を生じさせずに湾曲させるためには、緩やかに湾曲させる必要があり、本発明のような曲率半径を達成することは困難である。
U字形状に成形された不融化処理後のポリフェニレンオキサイド中空糸膜は、公知の炭化処理方法、例えばポリフェニレンオキサイド中空糸膜を容器内に収容し、ヘリウム、アルゴンガス、窒素ガスなどで置換した不活性ガス雰囲気下あるいは真空中で加熱処理することにより炭化処理が行われる。加熱条件は、一般には約600〜800℃、約1分〜2時間といった条件が適用される。得られる中空糸炭素膜は、ガス分子径が小さくなるにつれて透過速度がより大きくなるといった高いガス分離機能を有する。
得られた中空糸炭素膜は、さらにその分離性能を向上させるべく、その表面に公知技術(特許文献4等参照)である化学的気相蒸着(CVD)、好ましくはプロピレン、ブタン、シクロヘキサン等の炭化水素ガスやアクリロニトリルガスを用いたCVD処理を施すこともできる。かかるCVD処理を施すことで、紡糸原液に硫黄を添加した炭素膜は、硫黄未添加の炭素膜と比較して、さらに高い分離性を達成するといった特徴がみられる。
得られたU字形状の炭素膜は、一般には複数本を束ね、U字部分ではない中空糸膜端部をケースに挿入し、中空糸膜間およびケースとの間隙を接着した後、両端をカットして中空部分を開口させた状態でモジュールが作製される。ここで、中空糸膜端部とは、中空糸炭素膜の中空部分の開口している両端部を指している。
中空糸膜群を収容するケースとしては、耐熱性や耐薬品性といった観点より、その材料としてエンジニアリングプラスチック、金属などが挙げられるが、好ましくは強度および価格を考慮してアルミあるいはSUSが用いられる。なお、ガスや溶剤の密封効果を高めるために、エポキシの片端または両端のガスや溶剤の接触面に、ニッケル等の金属をメッキすることもできる。
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例
ポリフェニレンオキサイド樹脂(SABIC製品PPO 646)28重量部、硫黄(関東化学製品)0.6重量部、ジメチルアセトアミド71.4重量部からなる紡糸原液を、まずジメチルアセトアミドに硫黄を溶解させた後、ポリフェニレンオキサイド樹脂を溶解させることにより調製した。
ポリフェニレンオキサイド樹脂(SABIC製品PPO 646)28重量部、硫黄(関東化学製品)0.6重量部、ジメチルアセトアミド71.4重量部からなる紡糸原液を、まずジメチルアセトアミドに硫黄を溶解させた後、ポリフェニレンオキサイド樹脂を溶解させることにより調製した。
調製された紡糸原液を150℃に加熱し、二重環状構造の紡糸ノズルを用い、エチレングリコールを芯液として水凝固浴中に押し出し、乾湿式紡糸を行った。得られた中空糸膜を、60℃で1時間加熱して乾燥させた後、パーフルオロアルコキシアルカン樹脂(PFA:テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂)管に挿入し、空気中で温度290℃で1時間の加熱を行い、不融化処理を施した。
さらに、不融化処理した中空糸膜をU字形状に成形した後石英管に挿入し、窒素雰囲気下で温度650℃、1時間の加熱を行い、炭化処理を施して外径350μm、内径300μmで、曲率半径Rが6mmのU字形状の中空糸炭素膜を得た。
得られた中空糸炭素膜15本の両端部をSUS管に挿入し、挿入箇所をエポキシ樹脂にて接着してガス分離評価用のモジュールを作製した。各炭素膜の有効長さは90〜100mmであった。かかるモジュールの中空糸外側に各種ガスを供給し、ガス分離試験を実施した。
ガス透過試験:モジュールをガス分離装置に取り付け、炭素膜の外側に圧力
200kPagにて異なるガスを流して、管側に透過するガス流量を
マスフロコントローラーで測定し、得られたガス流量を膜面積、
時間および圧力で除してガス透過速度を算出した
ガス透過試験:モジュールをガス分離装置に取り付け、炭素膜の外側に圧力
200kPagにて異なるガスを流して、管側に透過するガス流量を
マスフロコントローラーで測定し、得られたガス流量を膜面積、
時間および圧力で除してガス透過速度を算出した
得られた結果は、次の表に示される。
表
ガス透過速度(モル/m 2 ・秒・Pa) 分離係数
例 He CO 2 N 2 CH 4 α(He/CH 4 )
実施例 6.14×10-9 5.06×10-10 1.49×10-11 9.19×10-12 674
表
ガス透過速度(モル/m 2 ・秒・Pa) 分離係数
例 He CO 2 N 2 CH 4 α(He/CH 4 )
実施例 6.14×10-9 5.06×10-10 1.49×10-11 9.19×10-12 674
比較例
実施例において、不融化処理後にU字形状に成形することなく、675℃、1時間の焼成処理を施して、外径300μm、内径280μmの中空糸炭素膜を得て、U字形状への加工を行ったところ、曲率半径Rが30mm以下で膜が破断した。
実施例において、不融化処理後にU字形状に成形することなく、675℃、1時間の焼成処理を施して、外径300μm、内径280μmの中空糸炭素膜を得て、U字形状への加工を行ったところ、曲率半径Rが30mm以下で膜が破断した。
本発明に係る炭素膜は、水素やHeといった有益な低分子のガスとメタンやトルエン等の有機ガスとが混合しているガスから、水素やHeのみを取り出す用途や、蒸気分離、膜面蒸留用の膜などとして有効に使用することができる。また、耐熱性、耐薬品性にすぐれているので、有機膜では適用できない用途での使用も可能である。
Claims (4)
- 製膜原液中、15〜40重量%の濃度となる量のポリフェニレンオキサイドおよび該ポリフェニレンオキサイドと硫黄との合計量中0.1〜5.0重量%の割合となる硫黄を、これらを溶解可能な溶媒に溶解させた炭素膜用製膜原液を、二重環状ノズルを用いて湿式または乾湿式紡糸法により中空状に成形し、空気中において150〜350℃で加熱して不融化処理した後、U字形状に成形し、その後不活性雰囲気または真空中において600〜800℃で加熱して炭化処理を行うことにより得られる中空糸炭素膜を、中空糸炭素膜の中空部分の開口している端部を中空糸炭素膜の収容ケースに接着する中空糸炭素膜モジュールの製造方法。
- U字形状部分の曲率半径Rが3〜20mmである請求項1記載の中空糸炭素膜モジュールの製造方法。
- 空気中で200〜240℃で架橋処理した後、250〜350℃で加熱して不融化処理が行われる請求項1または2記載の中空糸炭素膜モジュールの製造方法。
- 請求項1、2または3記載の製造方法により製造された中空糸炭素膜モジュール。
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JP2015019263A JP2016140836A (ja) | 2015-02-03 | 2015-02-03 | 中空糸炭素膜モジュールの製造方法 |
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---|---|---|---|---|
CN113877434A (zh) * | 2020-07-02 | 2022-01-04 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种直接包裹热处理制备中空纤维碳膜的方法及其中空纤维碳膜 |
KR20220147729A (ko) * | 2020-03-31 | 2022-11-03 | 도요보 가부시키가이샤 | 불융화 폴리페닐렌에테르 섬유, 불융화 폴리페닐렌에테르 성형체, 탄소 섬유, 활성 탄소 섬유, 탄소 섬유 성형체, 활성 탄소 섬유 성형체, 및 그의 제조 방법 |
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