JP2018083135A - 中空糸炭素膜の製造方法、中空糸炭素膜およびそのモジュール - Google Patents

中空糸炭素膜の製造方法、中空糸炭素膜およびそのモジュール Download PDF

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晶徳 水谷
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Abstract

【課題】混合物の分離膜として使用する際に、高透過性と高選択性を両立した炭素膜を安定して製造できる製造方法を提供する。【解決手段】本発明の中空糸炭素膜の製造方法は、溶解したポリフェニレンオキサイドを、温度誘起相分離点以上の温度で二重管構造ノズルの外管から吐出するとともに内管から窒素ガスを吐出して、中空糸状にする工程と、凝固した中空糸状物の外表面のみを硫黄含有化合物含有液に接液して硫黄含有化合物を付与する工程と、を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、炭素膜およびその製造方法に関する。
近年の環境問題や省エネルギー化の観点から、各種のガスなどの混合物からの特定成分の分離、有機溶剤の脱水・精製プロセスなどにおいて膜分離法が注目を集めている。用いられる分離膜には、ポリイミド膜、ポリスルホン膜などの高分子膜が提案されているが、このような高分子膜は耐熱性および耐溶剤性に問題がある。また、高分子膜と比較して耐熱性に優れるゼオライト膜を分離膜に用いることも知られているが、ゼオライト膜では耐酸性に乏しいという問題があった。
そこで、近年、耐熱性、耐溶剤性、耐酸性に優れた分離膜として、炭素膜が開発されている。炭素膜は、支持体(多孔質基材)の表面に形成された支持体型炭素膜と、支持体を用いない自立型炭素膜との2種類に大きく分類される。自立型炭素膜は、その代表的なものに平膜型、中空糸型があり、中でも、単位容積あたりの膜面積を大きくできることから中空糸型(以下、「中空糸炭素膜」と言うことがある)が好適であると考えられている。
ガス分離性能に優れた自立型の中空糸炭素膜について、例えば特許文献1には、ポリフェニレンオキサイド(PPO)を含む前駆体高分子膜を不融化処理した後に炭化することによって得られたPPO中空糸炭素膜が開示されている。
また例えば特許文献2には、スルホン化ポリフェニレンオキサイド(SPPO)を含む製膜原液を二重管環状構造の中空糸紡糸ノズルの外管から水凝固浴中に押し出して前駆体高分子膜を作製し、この前駆体高分子膜を不融化処理した後に炭化することによって得られたSPPO中空糸炭素膜が開示されている。
また特許文献3にはPPOと硫黄を溶解させた製膜原液を用いた中空糸炭素膜が開示されている。
特開2006−231095号公報 特開2009−34614号公報 WO2016/067900 特開平3−65227号公報
G. Chowdhury, B. Kruczek, T. Matsuura, PolyphenyleneOxide and Modified Polyphenylene Oxide Membranes Gas, Vapor and Liquid Separation, 2001, Springer
しかしながら、特許文献1に開示されたPPO中空糸炭素膜は、PPOは比較的安価なポリマーであるため経済的である一方で、膜としての分離性能が低いという問題がある。
また、特許文献2に開示されたSPPO中空糸炭素膜では、スルホン化度の高い(例えば、特許文献2に実施例として記載されたスルホン化度45%)SPPOは、ポリマーの親水性が高いために、紡糸工程中で水分を多量に含む結果、膜の強度が弱くなる。その上、乾燥工程において中空糸膜同士が接着しやすいなど、大量生産工程における取扱い性に困難を生じる。
また、特許文献2にはSPPOポリマーの作製方法(例えば、特許文献2の実施例1と実施例7)が開示されており、PPOをクロロ硫酸でスルホン化反応を行い、SPPOを調製する。ところが、SPPOはPPOの溶媒であるクロロホルムへの溶解性が悪いため、析出しながら反応が進行するため再現性が悪く、安定したポリマーの調製が困難であることがわかった。更に、劇物であるクロロホルムおよびクロロ硫酸を用いるため、取扱いが困難である。
また、特許文献3ではPPOと硫黄を溶解させた製膜原液を用いているが、硫黄を含有させた原液を100℃以上で加熱して製膜すると、製膜中に加硫反応が徐々に進行し長期間安定した製膜が困難になる。また、硫黄は、取扱いが困難である。
また、特許文献1〜3では、二重管ノズルの内管に有機溶剤や無機塩を溶解させた水溶液などを芯液として吐出し中空糸状を得る方法が開示されている。一般的には、芯液は後工程で除去される。中空糸から芯液を除去するには、中空部を加圧して芯液を押し出す方法か、外表面側と中空部側の芯液成分の濃度差(浸透圧差)を利用した膜断面方向への拡散を利用する方法があるが、工業的には数百m以上という長い中空糸から芯液を除去するには非常に労力がかかる。また、浸透圧差による膜のつぶれや、芯液成分の残存による欠陥の発生などにより、歩留まりの低下も生じやすい。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、透過・分離性能の高い中空糸炭素膜を、簡便で安定的に製造できる製造方法を提供することである。
本発明者等は上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、ついに本発明を完成するに到った。すなわち、本発明は以下の通りである。
中空糸炭素膜の製造方法であって、
ポリフェニレンオキサイドを非プロトン性溶媒に溶解させる工程と、
前記溶解したポリフェニレンオキサイドを、温度誘起相分離点以上の温度で二重管構造ノズルの外管から吐出するとともに内管から窒素ガスを吐出して中空糸状にする工程と、
前記中空糸状のポリフェニレンオキサイドを水あるいは水と有機溶媒の混合溶液により凝固させる工程と、
前記凝固した中空糸状物の外表面のみを硫黄含有化合物含有液に接液して硫黄含有化合物を付与する工程と、
前記硫黄含有化合物を付与した中空糸状物を、溶媒置換処理を行うことなく、水を含んだ状態から乾燥させて中空糸炭素膜前駆体を得る工程と、
前記中空糸炭素膜前駆体を炭素化処理する工程と、を含む中空糸炭素膜の製造方法。
また、本発明の中空糸炭素膜の製造方法では、前記中空糸炭素膜前駆体において、中空糸炭素膜前駆体の質量に対する硫黄元素の添着率が0.5%以上であることが好ましい。
また、本発明の中空糸炭素膜の製造方法では、前記硫黄含有化合物の沸点または分解温度が100℃以上であることが好ましい。
また、本発明の中空糸炭素膜の製造方法では、前記硫黄含有化合物がスルホ基を有することが好ましい。
本発明はまた、上述した本発明の中空糸炭素膜の製造方法により製造された中空糸炭素膜、また、当該中空糸炭素膜を用いて形成された分離膜モジュールについても提供する。
本発明の中空糸炭素膜の製造方法によると、分離性能に優れかつ柔軟性にも優れた中空糸炭素膜を、簡便で安定的に製造することができる。本発明による中空糸炭素膜は、分離性能に優れ、かつ柔軟性にも優れるため、破損しにくく、モジュール化が容易であり、実用性に優れたものである。
分離性能の評価装置の構成を示す図である。 中空糸炭素膜前駆体の質量に対する硫黄元素の添着率(B/A×C)とHe/COの分離係数αとの関係を示すグラフである。 中空糸炭素膜前駆体の質量に対する硫黄元素の添着率(B/A×C)と水−酢酸エチル分離性能評価における透過流速との関係を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態を具体的に説明する。しかし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
本発明の中空糸炭素膜の製造方法は、(1)ポリフェニレンオキサイド(PPO)を非プロトン性溶媒に溶解させる工程(溶解工程)と、(2)溶解したPPOを温度誘起相分離点以上の温度で二重管構造ノズルの外管から吐出するとともに内管側から窒素ガスを吐出して、中空糸状にする工程(吐出工程)と、(3)中空糸状のPPOを水あるいは水と有機溶媒との混合溶液により凝固させる工程(凝固工程)と、(4)凝固した中空糸状物の外表面のみを硫黄含有化合物含有液に接液させて硫黄含有化合物を付与する工程(硫黄含有化合物付与工程)と、(5)硫黄含有化合物を付与した中空糸状物を、溶媒置換処理を行うことなく、水を含んだ状態から乾燥させて中空糸炭素膜前駆体を得る工程(乾燥工程)と、(6)中空糸炭素膜前駆体を炭素化処理する工程(炭素化処理工程)と、を含む。
本発明の中空糸炭素膜は、上述の中空糸炭素膜の製造方法によって製造されたものである。また、本発明の中空糸炭素膜を用いたモジュールも本発明の範囲に含まれる。
〔1〕溶解工程
本発明の中空糸炭素膜の製造方法では、まず、PPOを非プロトン性溶媒に溶解させる。PPOの溶媒は、例えば非特許文献1にまとめられているように、ベンゼン、トルエン、クロロホルムなど環境負荷が大きく、人体に有害なものが多い。一方、例えば特許文献4には、およそ100℃以上の温度では、比較的環境負荷の小さい非プロトン性の溶媒にPPOが溶解されることが開示されている。本発明の中空糸炭素膜の製造方法において用いられる非プロトン性溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミドなどが用いられ、中でもPPOの溶解性が特に優れることから、非プロトン性溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを用いることが好ましい。
非プロトン性溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを用いる場合、N−メチル−2−ピロリドンはおよそ100℃以上の温度でPPOを均一に溶解することができる。またN−メチル−2−ピロリドンに所望の貧溶媒(例えばメタノール、エタノール、アセトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリンなど)をポリマーの溶解性が確保される範囲で添加して、膜の細孔径や細孔径分布を変更することもできる。
〔2〕吐出工程
続く工程では、上述のようにしてPPOを非プロトン性溶媒に溶解させた溶液(PPO紡糸原液)を、紡糸ノズルより吐出させて中空糸状にする。本発明の中空糸炭素膜の製造方法における紡糸の形式は特に制限されるものではなく、従来公知の紡糸法を適用することができる。ただし、PPO中空糸膜の構造制御を精密に行う観点および、作製の容易さの観点からは、乾湿式紡糸法を適用することが好ましい。
本発明の中空糸炭素膜の製造方法において、PPO紡糸原液は、温度誘起相分離点以上の温度で吐出させる。ここで、「温度誘起相分離点」とは、温度により誘起された相分離により固化しない温度を指し、例えばPPOをN−メチル−2−ピロリドンに溶解させたPPO紡糸原液の温度誘起相分離点は、紡糸原液濃度や溶媒組成により変動するが、概ね80℃(50〜120℃)である。従って、当該吐出工程では、80℃以上、好ましくは100℃以上の温度で、均一な液体状を保った状態で、二重筒管ノズルを用いて内管から窒素ガスを吐出するとともに紡糸する。なお、吐出工程の際の温度は、溶媒の沸点以下に設定することはいうまでもなく、かつ温度が高すぎることで紡糸原液の粘度が低くなりすぎて紡糸安定性が損なわれることを防ぐという観点から、200℃以下とすることが好ましく、180℃以下とすることがより好ましい。
上述のように、本発明では二重筒管ノズルの内管(内孔)から窒素ガスを吐出して、中空糸状物を得る。このような本発明に対して、内管から内液として、水よりも沸点の高い溶媒であるグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどを吐出して中空糸状物を得る方法がある。しかしこの方法では、水洗工程を行っても中空糸炭素膜の中空部に残存しやすいため、後の炭素化処理工程での突沸による欠陥が生じやすいため好ましくない。
〔3〕凝固工程
上述した吐出工程で吐出された紡糸原液は、続く凝固工程において、貧溶媒で満たされた凝固浴に浸漬される。なお、中空糸状物の表面のポリマー濃度を高くして、表面を緻密にするなどの膜構造制御の観点から、吐出工程の後、中空糸状に形成されたPPO紡糸原液は、二重管ノズルと凝固液の入った凝固浴槽との間であるエアギャップ中で溶媒を部分的に乾燥処理した後に、当該凝固工程に供するようにすることが好ましい。凝固工程では、中空糸状に形成されたPPO紡糸原液は、非溶媒誘起相分離により、中空糸状物に凝固する。
当該凝固工程に用いられる貧溶媒としては、紡糸原液中のPPOポリマーを速やかに凝固させることが可能で、かつ使用が容易であるという理由から、水あるいは水と有機溶媒の混合溶液が用いられる。有機溶媒を混合する場合、当該有機溶媒としては、たとえばメタノール、エタノール、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、アセトン、テトラヒドロフラン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミドなどが挙げられ、中でもN−メチル−2−ピロリドンが好ましい。
PPO紡糸原液を浸漬する際の貧溶媒の温度は特に制限されないが、0〜50℃の範囲内であることが好ましく、0〜20℃の範囲内であることがより好ましい。貧溶媒の温度が0℃未満である場合には、凝固浴の液体が凍る、あるいは粘度が低下しすぎるため紡糸安定性が悪くなるという傾向があるためであり、また、貧溶媒の温度が50℃を超えると、凝固浴の粘度が低くなりすぎ、膜構造が不安定になったり、紡糸安定性が悪くなったりするという傾向があるためである。また、PPO吐出原液を貧溶媒に浸漬する時間についても特に制限されないが、十分凝固を進行させて、中空糸状の形状を保ち、かつ工程を無駄に長くしないという観点から、0.1〜100秒の範囲内であることが好ましく、1〜50秒の範囲内であることがより好ましい。
〔4〕硫黄含有化合物付与工程
上述した凝固工程で得られた中空糸状物に、続く硫黄含有化合物付与工程では、中空糸状物の外表面側にのみ硫黄含有化合物が付与(添着、添加)される。硫黄含有化合物を付与すると、後述する炭素化処理の前処理である、耐炎化処理における熱架橋反応が進行する。また、外表面側にのみ付与する場合は、膜全体へ硫黄含有化合物を付与する場合に比べ、少ない硫黄添加量で分離性が向上する。
硫黄含有化合物の添加量は、中空糸炭素膜前駆体の質量に対する硫黄元素の添加量が0.5%以上であることが好ましい。硫黄元素量が少ない場合、効果が小さいため好ましくない。添加量の上限について特に制限はなく、中空糸炭素膜前駆体の物性、炭素化処理条件により適宜調整できる。中空糸炭素膜の分離性能を向上し、中空糸炭素膜の柔軟性を維持できるような量、すなわち、炭素化して中空糸状を維持できる量であることが好ましい。
中空糸状物の外表面側に硫黄含有化合物を付与するために、硫黄含有化合物を水などに溶解させた添着浴に接液する方法が好ましい。接液時間についても特に制限されないが、かつ工程を無駄に長くしないという観点から、0.1〜100秒の範囲内であることが好ましく、1〜50秒の範囲内であることがより好ましい。硫黄含有化合物を溶解させた添着液と中空糸状物との親和性が悪い場合は、界面活性剤などを添加しても構わない。
硫黄含有化合物付与工程で用いる硫黄含有化合物としては、スルホ基を有するものが好ましい。スルホ基を有することで、炭素化処理工程の際に硫黄含有化合物が分解し、二酸化硫黄や三酸化硫黄など酸化性物質が発生し、炭素化処理工程における炭素化反応や、炭素化処理の前処理として、耐炎化処理における熱架橋反応が進行しやすいためである。
硫黄含有化合物としては、取扱が安全で容易であり、かつ、スルホン酸含有率が高い低分子化合物が好ましい。たとえば、スルファミン酸(アミド硫酸)、硫酸アンモニウム、硫酸水素アンモニウム、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−フェノールスルホン酸、スルファニル酸、ナフタレンスルホン酸などが上げられる。硫黄含有化合物は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
〔5〕乾燥工程
上述した硫黄含有化合物付与工程の後、凝固した中空糸状物を、溶媒置換処理を行うことなく、水を含んだ状態から乾燥させて中空糸炭素膜前駆体を得る。なお、凝固工程で相分離を終えた中空糸状物は、十分に水洗して残存する溶媒を除去した後に、当該乾燥工程に供することが好ましい。
〔6〕炭素化処理工程
最後に、得られた中空糸炭素膜前駆体を炭素化処理する。好ましくは、炭素化処理の前処理として、耐炎化処理を施す。耐炎化処理では、空気雰囲気下で200〜350℃、より好ましくは250〜300℃で、5分間から3時間程度、中空糸炭素膜前駆体を加熱する。このような耐炎化処理を施すことによって、ポリマーの熱架橋反応が促進され、炭素化後の膜構造が強固なものとなり、分離性能の向上に有利である。
上述のように好ましくは耐炎化処理を施した中空糸炭素膜前駆体を、公知の方法で炭素化処理し、中空糸炭素膜を得る。炭素化処理は、例えば、中空糸炭素膜前駆体を高温炉内に収容し、減圧下、またはヘリウム、アルゴンガス、窒素ガスなどで置換した不活性ガス雰囲気下で減圧することなく加熱処理することによって行う。また、中空糸炭素膜前駆体を連続搬送しながら、不活性ガス雰囲気下、高温処理する連続炭素化炉で炭素化処理を行なう方法がとられてもよい。
炭素化処理における加熱条件は、前駆体を構成するポリマーの種類などにより、最適なものが選択されるが、好ましくは、減圧下または不活性ガス雰囲気中で、400〜1000℃で10分間から4時間である。より好ましくは、500〜850℃で30分から2時間である。500℃未満では十分な炭素化が起こらないため、得られた中空糸炭素膜は柔軟であるが、十分なガス分離性が得られず、また耐薬品性、耐熱性も劣ったものとなってしまうので好ましくない。一方、1000℃を超える温度で炭素化処理を行なうと、では炭素化後の膜が脆くなってしまうので好ましくない。
<中空糸炭素膜および分離膜モジュール>
上記の本発明の中空糸炭素膜の製造方法を用いて製造した中空糸炭素膜、また、当該中空糸炭素膜を用いた分離膜モジュールも本発明の範疇に含まれる。そこで、上述した本発明の中空糸炭素膜の製造方法を用いて製造した本発明の中空糸炭素膜を用いた本発明の分離膜モジュールについて説明する。
分離膜モジュール自体は公知であり、本発明の分離膜モジュールも、本発明の中空糸炭素膜を用いること以外は、従来公知の適宜の材質、構造を組み合わせて実現することができる。例えば典型的な構造の分離膜モジュールとして、所定の長さに切断された複数本の本発明の中空糸炭素膜が束ねられた状態で、その両端をそれぞれ接着剤で固めた分離膜モジュールが挙げられる。この分離膜モジュールは、束ねられた状態の中空糸炭素膜の一方側の端部は開口するように接着剤で固められており、開口を有するキャップが取付けられた構造である。他方、束ねられた状態の中空糸炭素膜の他方側の端部は開口しないように接着剤で固められており、開口を有さないキャップが取付けられた構造である。なお、これはあくまで一例に過ぎず、束ねられた状態の中空糸炭素膜の一方側の端部が開口し、他方側の端部が閉口している構造であれば他の構成でも構わない。
上述した本発明の分離膜モジュールの作製方法については、公知の方法を適宜採用することができ、特に制限されるものではない。例えば、次のような方法を用いてもよい。複数本の本発明の中空糸炭素膜を作製し、それをそれぞれ所定の長さに切断した状態で束ね、束ねた複数本の中空糸炭素膜の一端を接着剤で接着するとともに、他端を接着剤で接着する。その後、束ねられた状態の中空糸炭素膜の一方側の端部を接着剤とともに切断することによって開口させる。その後、それぞれの端部に上述のようなキャップを取付けることによって、上述した分離膜モジュールが作製できる。
本発明の中空糸炭素膜およびこれを用いた分離膜モジュールは、特にガス分離用炭素膜として有用である。水素製造、二酸化炭素分離回収、排気ガス分離回収、天然ガス分離、ガスの除湿、空気からの酸素の製造などの分野において特に好適に用いることができる。
本発明の中空糸炭素膜は、水を含有する揮発性有機化合物から前記水を分離するために好適に用いられる。さらに、揮発性有機化合物を含む空気から前記揮発性有機化合物を分離するためにも好適に用いられる。
以下に本発明の実施例の詳細を示すが、本発明を制限するものではない。
<実施例1>
ポリフェニレンオキサイド(Poly(2,6−dimethyl−1,4−phenylene oxide 製品番号181781、アルドリッチ社製)13.75 gに対して、N−メチル−2−ピロリドン36.25 gを加え、混練して均一な懸濁液を作製した後、100〜150℃の範囲の温度で混練しながら加熱することで均一な紡糸原液を得た。得られた紡糸原液を150℃に保温した状態で、同じく130℃に加熱保温した紡糸原液押出し機に充填し、二重円筒管ノズルのスリット部より、紡糸原液を定量押出しした。二重円筒管ノズルの内孔(内管)から窒素ガスを定量吐出させ、中空状に押出された紡糸原液の内層部分を凝固させつつ、50mmのエアギャップで紡糸原液表層部の乾燥処理を行い、その後、10℃に保温したN−メチル−2−ピロリドン30%水溶液で満たした凝固浴中で、完全に相分離を進行させ固化させた。この固化し中空糸状物の両端をクリップで挟み内部に水が入り込まないようにした後、質量(紡糸原液の吐出量より計算)に対して200倍の質量の水(浴比200倍)に1時間浸漬し、これを水を交換して3回繰り返し、水洗を行った。水洗後、過剰な水分を除去してから、80℃の乾燥炉にて乾燥処理した。
得られた中空糸状物を50cmの長さにカットし、硫黄含有化合物付与のため、3質量%スルファミン酸を水に溶解させた添着浴に中空糸の外表面のみ10秒間接液させた。過剰分の水溶液を除去した後に風乾を行い、硫黄含有化合物付与PPO中空糸膜を得た。添着前後の中空糸膜の重量変化より、添着量は1.8質量%であった。
得られた硫黄含有化合物付与PPO中空糸膜を、マッフル炉にて空気雰囲気の下、10℃/minの速度で昇温させ、285℃に達してから、同温度にて90分加熱し、その後放冷した。
空気酸化処理を行った中空糸膜を、高温焼成炉にて窒素雰囲気の下、10℃/minの速度で昇温させ、800℃に達してから、同温度にて1時間加熱し、その後放冷し、硫黄含有化合物与付与PPO中空糸炭素膜を得た。
<実施例2>
硫黄含有化合物の付与として、スルファミン酸水溶液の濃度を5質量%に変更したこと以外は、実施例1と同様にして硫黄含有化合物与付与PPO中空糸炭素膜を得た。添着前後の中空糸膜の重量変化より、添着量は3.3質量%であった。
<実施例3>
硫黄含有化合物の付与として、スルファミン酸水溶液の濃度を10質量%に変更したこと以外は、実施例1と同様にして硫黄含有化合物与付与PPO中空糸炭素膜を得た。添着前後の中空糸膜の重量変化より、添着量は3.3質量%であった。
<比較例1>
硫黄含有化合物の付与として、3質量%のスルファミン酸水溶液に中空部を含む中空糸全体を15時間浸漬させる以外は、実施例1と同様にして硫黄含有化合物与付与PPO中空糸炭素膜を得た。添着前後の中空糸膜の重量変化より、添着量は1.9質量%であった。
<比較例2>
硫黄含有化合物の付与として、5質量%のスルファミン酸水溶液に変更したこと以外は、比較例1と同様にして硫黄含有化合物与付与PPO中空糸炭素膜を得た。添着前後の中空糸膜の重量変化より、添着量は3.8質量%であった。
<比較例3>
硫黄含有化合物の付与として、8質量%のスルファミン酸水溶液に変更したこと以外は、比較例1と同様にして硫黄含有化合物与付与PPO中空糸炭素膜を得た。添着前後の中空糸膜の重量変化より、添着量は6.1質量%であった。
<比較例4>
硫黄含有化合物の付与として、12質量%のスルファミン酸水溶液に変更したこと以外は、比較例1と同様にして硫黄含有化合物与付与PPO中空糸炭素膜を得た。添着前後の中空糸膜の重量変化より、添着量は9.4質量%であった。
<比較例5>
ポリフェニレンオキサイド(Poly(2,6−dimethyl−1,4−phenylene oxide 製品番号181781、アルドリッチ社製)13.75gに対して、N−メチル−2−ピロリドン36.25gを加え、混練して均一な懸濁液を作製した後、100〜150℃の範囲の温度で混練しながら加熱することで均一な紡糸原液を得た。得られた紡糸原液を150℃に保温した状態で、同じく130℃に加熱保温した紡糸原液押出し機に充填し、二重円筒管ノズルのスリット部より、紡糸原液を定量押出しした。二重円筒管ノズルの内孔から内液としてエチレングリコールを定量吐出させ、中空状に押出された紡糸原液の内層部分に相分離を誘起させつつ、50mmのエアギャップ、紡糸原液表層部の乾燥処理を行い、その後、10℃に保温したN−メチル−2−ピロリドン30%水溶液で満たした凝固浴中で、完全に相分離を進行させ固化させた。固化した中空糸状物の両端をクリップで挟み内部に水が入り込まないようにした後、質量(紡糸原液の吐出量より計算)に対して200倍の質量の水(浴比200倍)に1時間浸漬し、これを水を交換して3回繰り返し、水洗を行った。水洗後、過剰な水分を除去してから、80℃の乾燥炉にて乾燥処理した。
硫黄含有化合物の付与として、5質量%のスルファミン酸水溶液に変更したこと以外は、実施例1と同様にして硫黄含有化合物与付与PPO中空糸炭素膜を得た。添着前後の中空糸膜の重量変化より、添着量は3.1質量%であった。
実施例および比較例で得られたサンプル(硫黄含有物付与PPO中空糸炭素膜)に対して行った評価方法を以下に示す。
(中空糸炭素膜のガス分離性能の評価)
試験ガス(He,CO,N)を用いて、中空糸炭素膜のガス分離性能を測定する方法を以下に示す。中空糸用気体透過率測定装置に装着した中空糸モジュールの内面に一定圧力で試験ガスを供給し、透過する気体流量を流量計で測定した。この際に、下記式で求められる気体透過速度Qにより気体分離性能を評価した。また、Qの比からガスの理想分離係数αを求めた。
Q={ガス透過流量(cm・STP)}÷{膜面積(cm)×時間(秒)×圧力差(cmHg)}
(水−酢酸エチル分離性能の評価法)
図1に示す評価装置にて、実施例および比較例で得られた中空糸炭素膜の浸透気化分離法による水の分離性能および透過性能の評価を行った。
供給液組成:水/酢酸エチル=97/3wt%、供給液温度:70℃、透過側圧力100Paで行った。中空糸炭素膜1の中空部を真空ポンプ14で真空引きし、評価を開始してから1時間毎に、液体窒素8で冷却された冷却トラップ7でトラップされた透過液の質量から下記式1により透過流束(kg・m-2・h-1)を求めた。中空糸炭素膜1の分離性能が安定した7時間後の透過流速を測定した。
透過流束(kg・m-2・h-1)=(透過液の質量(kg))÷{中空糸炭素膜の面積(m2)×時間(h)} (式1)
また、冷却トラップ7でトラップされた透過液をFID(Flame Ionizer Detector)ガスクロマトグラフにより分析し、透過液中の酢酸エチル濃度を求めるとともに下記式2により分離係数SFを算出した。
分離係数SF(水/酢酸エチル)={透過液の水濃度(質量%)/透過液の酢酸エチル濃度(質量%)}÷{供給液の水濃度(質量%)/供給液の酢酸エチル濃度(質量%)} (式2)
(中空糸膜の残存溶媒量の評価)
乾燥した中空糸膜30mgをメタノール2mLに一昼夜浸漬し、残存溶媒を抽出した。抽出液をGC/FIDにて測定し、製膜時の溶媒および凝固浴で用いたNMPと、比較例5で芯液に用いたエチレングリコール(EG)とを定量した。
表1に、中空糸炭素膜前駆体への硫黄含有化合物の添着量と中空糸炭素膜のガス透過特性および水−酢酸エチル分離性能の再現性評価の結果を示す。また、表2に、実施例2および比較例5の残存EG量を示す。
表1には、硫黄含有化合物(硫黄化合物)のモル質量(A)、硫黄含有化合物中の硫黄元素の原子量(B)、および、中空糸炭素膜前駆体への硫黄含有化合物の添着率(C)が記載されており、この値から、中空糸炭素膜前駆体の質量に対する硫黄元素の添着率(B/A×C)を算出した。
ここで、図2に、中空糸炭素膜前駆体の質量に対する硫黄元素の添着率(B/A×C)とHe/COの分離係数αとの関係を、図3に、中空糸炭素膜前駆体の質量に対する硫黄元素の添着率(B/A×C)と水−酢酸エチル分離性能評価における透過流速との関係を示す。
図2から分かるように、中空糸炭素膜前駆体の質量に対する硫黄元素の添着率(B/A×C)が同等であっても、硫黄含有化合物が外表面に集中する実施例1〜3の方が、より高いHeとCOとの分離係数αを示す。また、図3から、中空糸炭素膜前駆体の質量に対する硫黄元素の添着率(B/A×C)が0.5%以上であれば、水−酢酸エチルにて高い透過流速と分離係数の両立を達成していることがわかる。
表2からわかるように、芯液(内液)にエチレングリコール(EG)を用いた比較例5では、芯液のEG残存量が非常に多い。比較例5では、簡便な連続生産を見越して、中空部にエアーや水を供給して強制的に芯液を排除する方法をとらず、また、中空部に水が入らず外表面側にのみ水が存在する条件で水洗を行った。この場合、膜の外表面側である水と内表面側の芯液EGとの濃度差による膜の断面方向への拡散だけのため、EGの残存量が多い。その結果、表1にあるように、HeとCOの分離係数αは高い値を示すが、水−酢酸エチルの透過流速が非常に悪いことが確認された。残存したEGによってわずかに欠陥が生じ、水と酢酸エチルの分離が不十分であったといえる。
以上からわかるように、本発明の製造方法を用いることで、芯液を除去するための工程が不要であり、簡便な生産が可能である。かつ、外表面のみに硫黄含有化合物を付与することによって、より低濃度の硫黄で効果を発揮することができ、透過性と分離性の高い中空糸炭素膜を得ることができる。
以上で説明した実施の形態および各実施例は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明により、高性能を有する炭素膜を簡便で安定的に製造することができ、産業界へ大きく寄与することができる。
1 中空糸炭素膜、2 供給液、3 容器、4 恒温槽、5 攪拌子、6 スターラー、7 冷却トラップ、8 液体窒素、9 温度計、10 ステンレスパイプ、11 保温テープ、12 ストップバルブ、13 真空度計、14 真空ポンプ

Claims (6)

  1. 中空糸炭素膜の製造方法であって、
    ポリフェニレンオキサイドを非プロトン性溶媒に溶解させる工程と、
    前記溶解したポリフェニレンオキサイドを、温度誘起相分離点以上の温度で二重管構造ノズルの外管から吐出するとともに内管から窒素ガスを吐出して、中空糸状にする工程と、
    前記中空糸状のポリフェニレンオキサイドを水あるいは水と有機溶媒の混合溶液により凝固させる工程と、
    前記凝固した中空糸状物の外表面のみを硫黄含有化合物含有液に接液して硫黄含有化合物を付与する工程と、
    前記硫黄含有化合物を付与した中空糸状物を、溶媒置換処理を行うことなく、水を含んだ状態から乾燥させて中空糸炭素膜前駆体を得る工程と、
    前記中空糸炭素膜前駆体を炭素化処理する工程と、を含む中空糸炭素膜の製造方法。
  2. 前記中空糸炭素膜前駆体において、中空糸炭素膜前駆体の質量に対する硫黄元素の添着率が0.5%以上であることを特徴とする請求項1記載の中空糸炭素膜の製造方法。
  3. 前記硫黄含有化合物の沸点または分解温度が100℃以上であることを特徴とする請求項1または2記載の中空糸炭素膜の製造方法。
  4. 前記記載の硫黄含有化合物がスルホ基を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の中空糸炭素膜の製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の中空糸炭素膜の製造方法により製造された中空製炭素膜。
  6. 請求項5に記載の中空糸炭素膜を用いて形成された分離膜モジュール。
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