JP2017011597A - 画像読取装置、画像形成装置及び画像読取方法 - Google Patents

画像読取装置、画像形成装置及び画像読取方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シェーディングデータの取得時の条件が変化しても、精度よく画像を読取る画像読取装置、形成装置及び読取り方法を提供する。
【解決手段】第3導出部605が導出した積が予め定められた第1閾値範囲から外れた画素を異常画素として検出する検出部606と、第1記憶部601が記憶する最新シェーディングデータに対し、第2記憶部602が記憶する基準シェーディングデータに基づいて、検出部606が検出した異常画素の画素値を補正する第1補正部607と、第1補正部607が補正した最新シェーディングデータを、更新した基準シェーディングデータとして第2記憶部608に記憶させ、第1閾値範囲を当該第1閾値範囲よりも範囲が狭い第2閾値範囲に変更するように制御する制御部と、を有する。
【選択図】図6

Description

本発明は、画像読取装置、画像形成装置及び画像読取方法に関する。
画像読取装置において、読取光学系の主走査方向の位置による光量分布のばらつきやリニアセンサの画素毎の感度ばらつきを補正するため、白色の濃度基準部材をリニアセンサで読取った結果(以下、シェーディングデータと記す)を用いたシェーディング補正が一般的に行われている。このシェーディングデータを取得するときに、例えば濃度基準部材に黒い汚れが付着していると、シェーディングデータの出力が落ち込み、汚れのない位置に比べてシェーディング補正結果が上がり、白スジが発生する。
また、特許文献1には、測光手段により白基準板を測光することで得られた補正用画素値に対する基準板を測光することにより得られた基準板画素値の比である第1の比を、各々の画素毎に導出する導出手段と、導出手段により導出された複数の第1の比のうち、補正用画素値の平均値に対する基準板画素値の所定方向における中央付近を平均値導出期間として導出した平均値の比である第2の比を用いて最大閾値及び最小閾値が定められた範囲外の第1の比が導出された画素の基準板画素値を、該範囲外の第1の比が導出された画素の補正用画素値に第2の比を乗算して求めた新たな補正用画素値に補正する第1の補正手段を有する画像処理装置が開示されている。
しかしながら、シェーディングデータは取得時の条件(周囲温度、連続画像読取時における光源出力の経時変動等)によって変動する。よって、汚れのない基準部材を測光して得たシェーディングデータと、原稿読取の直前に基準部材を測光して得たシェーディングデータの比が所定範囲外であれば汚れがあると判断する場合、その所定範囲を狭くしすぎると汚れの影響ではないシェーディングデータの変動を汚れと誤検出する可能性が高くなるという問題があった。また、逆に所定範囲を広くしすぎると反射光強度への影響が小さい汚れを検出しにくくなるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、シェーディングデータの取得時の条件が変化しても、精度よく画像を読取ることができる画像読取装置、画像形成装置及び画像読取方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、搬送される複数の原稿を読取位置で順次に読取可能にされた画像読取装置であって、光を照射する照射部と、主走査方向に配列され、前記照射部が照射する光の反射光を結像する複数のレンズと、前記複数のレンズが結像した反射光の光量を、主走査方向に配列された複数の画素を示す電気信号に変換する光電変換部と、前記光電変換部が変換した電気信号を前記複数の画素それぞれの画素値に変換する変換部と、前記複数のレンズの配列方向に延びて、前記照射部が照射する光を前記複数のレンズに向けて反射する濃度基準部材と、原稿読取開始前に前記濃度基準部材が反射した反射光に対応する画素値それぞれを最新シェーディングデータとして記憶する第1記憶部と、画素それぞれに対して初期値が設定された基準シェーディングデータを記憶する第2記憶部と、前記第2記憶部が記憶する基準シェーディングデータと、前記第1記憶部が記憶する最新シェーディングデータとの比を画素毎に導出する第1導出部と、所定の画素領域に対し、前記第2記憶部が記憶する基準シェーディングデータと前記第1記憶部が記憶する最新シェーディングデータそれぞれの平均値を算出し、算出した2つの平均値の比を導出する第2導出部と、前記第2導出部が導出した2つの平均値の比と、前記第1導出部が導出した比との積を画素毎に導出する第3導出部と、前記第3導出部が導出した積が予め定められた第1閾値範囲から外れた画素を異常画素として検出する検出部と、前記第1記憶部が記憶する最新シェーディングデータに対し、前記第2記憶部が記憶する基準シェーディングデータに基づいて、前記検出部が検出した異常画素の画素値を補正する第1補正部と、前記第1補正部が補正した最新シェーディングデータに基づいて、原稿が反射した反射光に基づく画素値それぞれを補正する第2補正部と、原稿が反射した反射光に基づく画素値それぞれを前記第2補正部が補正した後に、前記第1補正部が補正した最新シェーディングデータを、更新した基準シェーディングデータとして前記第2記憶部に記憶させ、前記第1閾値範囲を当該第1閾値範囲よりも範囲が狭い第2閾値範囲に変更するように制御する制御部と、を有する。
本発明によれば、シェーディングデータの取得時の条件が変化しても、精度よく画像を読取ることができるという効果を奏する。
図1は、実施形態にかかる画像形成装置の構成を示す図である。 図2は、ADFの構成を示す断面図である。 図3は、ADFを制御するコントローラ及びその周辺の概要を示すブロック図である。 図4は、第2読取部の概要を例示する図である。 図5は、第2読取部の電気回路の要部を例示するブロック図である。 図6は、白補正部が有する機能を示すブロック図である。 図7は、第1導出部の機能を示す図である。 図8は、第2導出部の機能を示す図である。 図9は、第3導出部の機能を示す図である。 図10は、検出部の機能を示す図である。 図11は、第1補正部の機能を示す図である。 図12は、第2補正部の機能を示す図である。 図13は、比較例における濃度基準部材の汚れと異常画素の検出結果を例示する図である。 図14は、ADFの第2補正部がデータを出力した後、次回の原稿を読取るときまでに実行する処理を示す図である。 図15は、ADFの動作例を示す図である。 図16は、白補正部の第1変形例が有する機能を示すブロック図である。 図17は、白補正部の第1変形例を有するADFの動作例を示すフローチャートである。 図18は、白補正部の第2変形例が有する機能を示すブロック図である。 図19は、第2読取部におけるロッドレンズの配置間隔に応じたデータのムラを示す図である。 図20は、白補正部の第3変形例が有する機能及びその周辺を示すブロック図である。 図21は、白補正部の第4変形例が有する機能及びその周辺を示すブロック図である。 図22は、最新データ取得時に濃度基準部材上の広範囲に汚れが付着していた場合の判定結果を示す図である。
以下に添付図面を参照して、画像形成装置の実施形態を詳細に説明する。図1は、実施形態にかかる画像形成装置1の構成を示す図である。図1に示すように、画像形成装置1は、画像読取装置としての機能を有する自動原稿搬送装置(ADF:Auto Document Feeder)10と、給紙部2と、画像形成部3とを備えている。
給紙部2は、用紙サイズの異なる記録紙を収納する給紙カセット21,22と、給紙カセット21,22に収納された記録紙を画像形成部3の画像形成位置まで搬送する各種ローラーからなる給紙手段23とを有している。
画像形成部3は、露光装置31と、感光体ドラム32と、現像装置33と、転写ベルト34と、定着装置35とを備えている。画像形成部3は、ADF10内部の画像読取部により読取られた原稿の画像データに基づいて、露光装置31により感光体ドラム32を露光して感光体ドラム32に潜像を形成し、現像装置33により感光体ドラム32に異なる色のトナーを供給して現像するようになっている。そして、画像形成部3は、転写ベルト34により感光体ドラム32に現像された像を給紙部2から供給された記録紙に転写した後、定着装置35により記録紙に転写されたトナー画像のトナーを溶融して、記録紙にカラー画像を定着するようになっている。
次に、ADF10について詳述する。図2は、ADF10の構成を示す断面図である。図3は、ADF10を制御するコントローラ(制御部)11及びその周辺の概要を示すブロック図である。ADF10は、複数の被読取原稿を固定された読取装置部(読取位置)に搬送し、所定の速度で搬送しながら画像読取を行う。
ADF10は、原稿セット部A、分離給送部B、レジスト部C、ターン部D、第1読取搬送部E、第2読取搬送部F、排紙部G、及びスタック部Hを有する。原稿セット部Aは、読取原稿束をセットする。分離給送部Bは、セットされた原稿束から一枚毎に原稿を分離して給送する。レジスト部Cは、給送された原稿を一次突当整合する働きと、整合後の原稿を引き出し搬送する働きを有する。ターン部Dは、搬送される原稿をターンさせて、原稿面を読取り側(下方)に向けて搬送する。第1読取搬送部Eは、原稿の表面画像を、コンタクトガラスの下方より読取を行わせる。第2読取搬送部Fは、読取後の原稿の裏面画像を読取る。排紙部Gは、表裏の読取が完了した原稿を機外に排出する。スタック部Hは、読取完了後の原稿を積載保持する。
読取を行う原稿束130をセットするのは、可動原稿テーブル131を含む原稿テーブル132上で、原稿面を上向きの状態でセットする。更に原稿束130の幅方向をサイドガイドによって搬送方向と直行する方向の位置決めを行う。原稿のセットはセットフィラー133、原稿セットセンサ100により検知され、I/F114により本体制御部122に送信される。
更に原稿テーブル面に設けられた原稿長さ検知センサ134又は135(反射型センサ又は、原稿1枚も検知可能なアクチュエーター・タイプのセンサが用いられる)により原稿の搬送方向長さの概略が判定される。
可動原稿テーブル131は、底板上昇モータ112により図に示すa、b方向に上下動可能な構成になっていて、原稿がセットされた事をセットフィラー133、原稿セットセンサ100により検知すると底板上昇モータ112を正転させて原稿束130の最上面がピックアップローラー148と接触するように可動原稿テーブル131を上昇させる。ピックアップローラー148は、ピックアップモータ108によりカム機構で図に示すc、d方向に動作すると共に、可動原稿テーブル131が上昇し可動原稿テーブル131上の原稿上面により押されてc方向に上がり給紙適正位置センサ102により上限を検知可能となっている。
操作部121よりプリントキーが押下され、本体制御部122からI/F114を介してコントローラ11に原稿給紙信号が送信されると、ピックアップローラー148は給紙モータ109の正転によりコロが回転駆動し、原稿テーブル132上の数枚(理想的には1枚)の原稿をピックアップする。回転方向は、最上位の原稿を給紙口に搬送する方向である。
給紙ベルト136は、給紙モータ109の正転により給紙方向に駆動され、リバースローラー137は給紙モータ109の正転により給紙と逆方向に回転駆動され、最上位の原稿とその下の原稿を分離して、最上位の原稿のみを給紙できる構成となっている。さらに詳しく説明すると、リバースローラー137は給紙ベルト136と所定圧で接し、給紙ベルト136と直接接している時、又は原稿1枚を介して接している状態では給紙ベルト136の回転につられて反時計方向に連れ回りし、原稿が2枚以上給紙ベルト136とリバースローラー137の間に侵入した時は連れ回り力がトルクリミッターのトルクよりも低くなるように設定されており、リバースローラー137は本来の駆動方向である時計方向に回転し、余分な原稿を押し戻す働きをし、重送が防止される。
給紙ベルト136とリバースローラー137との作用により1枚に分離された原稿は給紙ベルト136によって更に送られ、突き当てセンサ105によって先端が検知され更に進んで停止しているプルアウトローラー138に突き当たる。その後突き当てセンサ105の検知から所定量定められた距離送られ、結果的には、プルアウトローラー138に所定量撓みを持って押し当てられた状態で給紙モータ109を停止させることにより、給紙ベルト136の駆動が停止する。この時、ピックアップモータ108を回転させることでピックアップローラー148を原稿上面から退避させ原稿を給紙ベルト136の搬送力のみで送ることにより、原稿先端は、プルアウトローラー138の上下ローラー対のニップに進入し、先端の整合(スキュー補正)が行われる。
プルアウトローラー138は、スキュー補正機能を有すると共に、分離後にスキュー補正された原稿を中間ローラー139まで搬送するためのローラーで、給紙モータ109の逆転により駆動される。またこの時(給紙モータ109逆転時)、プルアウトローラー138と中間ローラー139は駆動されるが、ピックアップローラー148と給紙ベルト136は駆動されていない。
原稿幅センサ104は奥行き方向に複数個並べられ、プルアウトローラー138により搬送された原稿の搬送方向に直行する幅方向のサイズを検知する。また、原稿の搬送方向の長さは原稿の先端後端を突き当てセンサ105で読取ることによりモータパルスから原稿の長さを検知する。
プルアウトローラー138及び中間ローラー139の駆動によりレジスト部Cからターン部Dに原稿が搬送される際には、レジスト部Cでの搬送速度を第1読取搬送部Eでの搬送速度よりも高速に設定して原稿を読取部へ送り込む処理時間の短縮が図られている。原稿先端が読取入口センサ103により検出されると、読取入口ローラー140の上下ローラー対のニップに原稿先端が進入前に、原稿搬送速度を読取搬送速度と同速にするために減速を開始すると同時に、読取モータ110を正転駆動して読取入口ローラー140、読取出口ローラー141、CIS出口ローラー142を駆動する。原稿の先端をレジストセンサ107にて検知すると、所定の搬送距離をかけて減速し、読取位置143の手前で一時停止すると共に、本体制御部122にI/F114を介してレジスト停止信号を送信する。
続いて本体制御部122より読取り開始信号を受信すると、レジスト停止していた原稿は、読取位置に原稿先端が到達するまでに所定の搬送速度に立上がるように増速されて搬送される。読取モータ110のパルスカウントにより検出された原稿先端が読取部に到達するタイミングで、本体制御部122に対して第1面の副走査方向有効画像領域を示すゲート信号が、第1読取部を原稿後端が抜けるまで送信される。
片面原稿読取りの場合には、第1読取搬送部Eを通過した原稿は第2読取部113を経て排紙部Gへ搬送される。この際、排紙センサ106により原稿の先端を検知すると、排紙モータ111を正転駆動して排紙ローラー144を反時計方向に回転させる。また、排紙センサ106による原稿の先端検知からの排紙モータパルスカウントにより、原稿後端が排紙ローラー144の上下ローラー対のニップから抜ける直前に排紙モータ駆動速度を減速させて、排紙トレイ145上に排出される原稿が飛び出さない様に制御される。
両面原稿読取りの場合には、排紙センサ106にて原稿先端を検知してから読取りモータのパルスカウントにより第2読取部113に原稿先端が到達するタイミングで第2読取部113に対してコントローラ11から副走査方向の有効画像領域を示すゲート信号が送信される。濃度基準部材146は、第2読取部113におけるシェーディングデータを取得するための板状の基準白部(基準板)であり、後述する複数のロッドレンズ420の配列方向に延びて、照射部が照射する光を複数のロッドレンズ420に向けて反射する。
次に、第2読取部113について詳述する。図4は、第2読取部113の概要を例示する図である。第2読取部113は、例えばロッドレンズアレイを用いた読取モジュール(CIS:Contact Image Sensor)となっている。第2読取部113においては、例えばLEDなどの光源部40が主走査方向に延びる導光体41の両端にそれぞれ設けられている。導光体41、ロッドレンズアレイ42及びセンサ基板43は、それぞれ略平行に配置されている。光源部40及び導光体41は、光を照射する照射部となっている。ロッドレンズアレイ42は、主走査方向に配列された複数のロッドレンズ420を有する。センサ基板(光電変換部)43には、例えば約7000画素分のセンサ(光電変換素子)430が主走査方向に配列されている。ロッドレンズアレイ42は、照射部が照射した光の原稿や濃度基準部材146による反射光をセンサ430へ結像する。各センサ430は、ロッドレンズアレイ42により結像された光の光量を、主走査方向に配列された複数の画素を示す電気信号に変換する。
ロッドレンズ420は、中心付近では光を集光し易く出力が高いが、端部においては出力が低下する。そのため、ロッドレンズアレイ42は、ロッドレンズ420が配列された周期で出力の高い位置と低い位置が周期的に発生する。
図5は、第2読取部113の電気回路の要部を例示するブロック図である。図5に示すように、第2読取部113は、LEDなどからなる光源部500を有する。なお、光源部500は、導光体などと共に光を主走査方向に照射する照射部を構成する。
また、第2読取部113は、主走査方向(原稿幅方向に対応する方向)に並ぶ複数のセンサ(光電変換素子)501、それぞれのセンサ501に個別に接続された複数のアンプ回路502、それぞれのアンプ回路502に個別に接続された複数のA/D変換部503も有している。複数のアンプ回路502及び複数のA/D変換部503は、光電変換部が変換した電気信号を複数の画素それぞれの画素値に変換する変換部となっている。
A/D変換部503の出力信号には、信号成分以外に黒レベルオフセットがある。第2読取部113は、黒レベルオフセットを除去する黒補正部504を有している。黒補正部504の出力信号に対し、光源部500のムラ、センサ501の感度不均一及び濃度基準部材146に付着した汚れなどによる画像データへの影響の除去をする白補正(シェーディング補正)を白補正部505が行う。更に、第2読取部113は、画像処理部506、フレームメモリ507、出力制御回路508、I/F回路509なども有している。
センサ501は、例えば等倍密着イメージセンサと称される光電変換素子と集光レンズとを具備する。第2読取部113による読取位置に原稿が進入するのに先立って、コントローラ11から光源部500に点灯ON信号が送られる。これにより、光源部500が点灯し、その光を原稿に向けて照射する。
原稿で反射した反射光は、複数のセンサ501において、集光レンズによって光電変換素子に集光されて画像情報として読取られる。それぞれのセンサ501で読取られた画像情報は、アンプ回路502によって増幅された後、A/D変換部503によってデジタル画像情報(複数の画素それぞれの画素値)に変換される。デジタル画像情報は、例えば10bitで示される場合には、黒の画素値が0となり、白の画素値が1023となる。
これらデジタル画像情報は、黒補正部504によりオフセット成分を除去され、白補正部505によりシェーディング補正され、画像処理部506に入力されてライン間補正などが施された後、フレームメモリ507に一時記憶される。
その後、デジタル画像情報は、出力制御回路508によって本体制御部122に受入可能なデータ形式に変換された後、I/F回路509を経由して本体制御部122に出力される。なお、コントローラ11からは原稿の先端が第2読取部113による読取位置に到達するタイミング(そのタイミング以降の画像データが有効データとして扱われる)を知らせるためのタイミング信号や光源の点灯信号、電源等が出力されるようになっている。
次に、白補正部505について詳述する。図6は、白補正部505が有する機能を示すブロック図である。白補正部505は、第1記憶部601、第2記憶部602、第1導出部603、第2導出部604、第3導出部605、検出部(判定部)606、第1補正部607及び第2補正部608を有する。まず、入力データは、第2読取部113が濃度基準部材146又は原稿に光を照射して読み取ったデータを指す。
第1記憶部601は、例えば工場出荷時などに、汚れのない濃度基準部材146を読取った入力データを記憶する。また、例えば工場出荷時などに第1記憶部601が汚れのない濃度基準部材146を読取った入力データを記憶した時のみ、コントローラ11は、第1記憶部601の記憶内容を第2記憶部602に初期値として複製する。その後、コントローラ11は、第1記憶部601の記憶内容を第2記憶部602に複製しない。つまり、第2記憶部602は、画素それぞれに対して初期値が設定された基準シェーディングデータを記憶する。また、第1記憶部601は、原稿読取開始前に濃度基準部材146が反射した反射光に対応する画素値それぞれを最新シェーディングデータとして記憶する。以下、第1記憶部601が記憶するデータを最新データ(即ち、最新シェーディングデータ)、第2記憶部602が記憶するデータを基準データ(即ち、基準シェーディングデータ)と記すことがある。
ADF10は、原稿を読取るときに、原稿に光を照射することに先立って濃度基準部材146に光を照射し、濃度基準部材146を読取ったデータをコントローラ11が第1記憶部601に記憶させる。そして、白補正部505は、基準データと最新データの2つのデータを用いて、最新データに含まれる濃度基準部材146上の汚れによるデータ変動の検出と、その補正を行う。
以下、最新データ取得時に濃度基準部材146上に汚れが付着しており、その影響で最新データの一部に変動が生じている場合について説明する。
図7は、第1導出部603の機能を示す図である。第1導出部603は、第2記憶部602が記憶する基準シェーディングデータと、第1記憶部601が記憶する最新シェーディングデータとの比を画素毎に導出する。具体的には、N画素目における基準データをA(N)、最新データをB(N)とすると、第1導出部603は、各画素における基準データと最新データの比P(N)を例えばP(N)=B(N)/A(N)として、一部又は全ての画素に対して導出する。ここで、濃度基準部材(基準板)146が汚れていると、B(N)及びP(N)は、汚れている画素部分が汚れていない画素部分に比べて大きく異なる値となる。
図8は、第2導出部604の機能を示す図である。第2導出部604は、所定の画素領域に対し、第2記憶部602が記憶する基準シェーディングデータと第1記憶部601が記憶する最新シェーディングデータそれぞれの平均値を算出し、算出した2つの平均値の比を導出する。具体的には、第2導出部604は、基準データA(N)の一部又は全画素からなる平均値導出区間における平均値A_aveと、最新データB(N)に関しても同様に平均値B_aveを導出する。また、第2導出部604は、A_aveとB_aveの比P_aveを例えばP_ave=A_ave/B_aveとして導出する。
図9は、第3導出部605の機能を示す図である。第3導出部605は、第2導出部604が導出した2つの平均値の比と、第1導出部603が導出した比との積を画素毎に導出する。具体的には、第3導出部605は、第2導出部604が導出したA_aveとB_aveの比(P_ave)を用いて、第1導出部603が導出したP(N)を補正する。補正されたP(N)をP’(N)とすると、例えばP’(N)=P(N)×P_ave=(B(N)/A(N))×(A_ave/B_ave)などとして補正を行う。
即ち、第3導出部605は、最新データと基準データの各々の取得時における光源から射出される光量の差を補正する。例えば、光源の経年劣化などが原因で基準データ取得時と最新データ取得時での光量差がある場合、P(N)はその光量差に応じて値が変動する。後述する検出部606においては、P(N)の値が予め定められた範囲内にあるか否かによって濃度基準部材146上の汚れを検出するが、光量差が大きい場合、後述する様に検出部606が濃度基準部材146上の汚れを正しく検出できないことがある。そのため、第3導出部605は、P(N)に対して光量差を補正する。
図10は、検出部606の機能を示す図である。検出部606は、第3導出部605が導出した積が予め定められた第1閾値範囲から外れた画素を異常画素として検出する。具体的には、検出部606は、第3導出部605が導出したP’(N)が第1閾値範囲内にあるか否かを、一部又は全ての画素に対して判定する。ここで、検出部606は、P’(N)の値が第1閾値範囲内にある画素を正常画素、第1閾値範囲外にある画素を異常画素と判定する。
濃度基準部材146上に汚れが付着していない箇所に対応する画素では、基本的にP’(N)はある値(図10中では1としている)近傍に分布すると考えられる。一方、濃度基準部材146上に汚れが付着した箇所に対応する画素は、一般的にP’(N)の値は周辺画素と比較して突発的な変動をしているものになると考えられる。そのため、P’(N)の値が一定範囲(第1閾値範囲)から外れていた場合は、該当画素は濃度基準部材146上の汚れの影響を受けたものと考えることができる。
なお、検出部606は、第1閾値範囲が予め定められているため、基準データと最新データの各々の取得時で光源の光量差が大きい場合、P(N)の値は広範囲に渡って第1閾値範囲外の値を取る可能性が高くなる。たとえ最新データ取得時に濃度基準部材146上に汚れが一切存在しなかったとしても、広範囲に渡って異常画素判定をされる可能性が生じてくる。この防止策として、P(N)に対して光量差を補正することが考えられる。よって、第3導出部605がP(N)に対してP_aveを用いて補正を行う。
図11は、第1補正部607の機能を示す図である。第1補正部607は、第1記憶部601が記憶する最新シェーディングデータに対し、第2記憶部602が記憶する基準シェーディングデータに基づいて、検出部606が検出した異常画素の画素値を補正する。具体的には、第1補正部607は、検出部606の検出結果に基づいて、例えば次の様にして最新データB(N)を書き換える補正を行う。
第1補正部607は、異常画素に対して、基準データを用いて補正した値に書き換える。例えば、第1補正部607は、補正された最新データB’(N)=A(N)×(1/P_ave)=A(N)×(B_ave/A_ave)とする。また、第1補正部607は、正常画素に対して、B’(N)=B(N)として値を保持させる。このように、第1補正部607は、異常画素の特異的な値を修正し、濃度基準部材146上の汚れの影響を除去したシェーディングデータB’(N)を生成する。
図12は、第2補正部608の機能を示す図である。第2補正部608は、第1補正部607が補正した最新シェーディングデータに基づいて、原稿が反射した反射光に基づく画素値それぞれを補正する。具体的には、第2補正部608は、第1補正部607が生成したB’(N)と、原稿読取データDin(N)が入力される。第2補正部608は、原稿読取データDin(N)には主走査方向に対する反射光強度ムラが含まれているため、補正されたシェーディングデータB’(N)を用いて原稿読取画像の明るさを主走査方向に均一にする補正を行う。即ち、原稿読取データに対して、B’(N)を用いたシェーディング補正を行う。
また、第2補正部608は、補正された原稿読取データをDout(N)とすると、例えばDout(N)=Din(N)/B’(N)×1023(10bitデータの場合)等として画素毎にDout(N)を算出し、これを出力する。基本的にDin(N)とB’(N)はほぼ同一条件下で取得されるため、主走査方向に対する出力分布はほぼ同一の形状を示す。よって、これらDin(N)とB’(N)の比を取ると、その結果は主走査方向に対して均一な形状になり、主走査方向に対する出力データのムラが補正される。そして、ADF10は、第2補正部608からデータDout(N)が出力された時点で、一枚の原稿読取完了と見なす。
ところで、基準データA(N)及び最新データB(N)は、各々の取得環境によって変動し得るものである。例えば、光源の連続点灯による光量変動や、機器の発熱による影響での光学部品の歪みなど様々なものが変動の要因として考えられる。ここでは、図13を用いて、例えば最新データ取得時には主走査方向の両端部において光量劣化が著しく、かつ、濃度基準部材の中央付近に汚れが付着していた場合の比較例について説明する。
図13は、比較例における濃度基準部材の汚れと異常画素の検出結果を例示する図である。図13(a)に示すように、濃度基準部材の汚れによって最新データB(N)に周辺画素とは大きく異なる値となる変動が生じると、比較例では図13(b)又は図13(c)に示した結果のいずれかになると考えられる。即ち、図13(b)に示すように、第1閾値範囲が最新データの変動に対して広い場合、異常画素の誤検出はないが、濃度基準部材に付着した汚れを検出できない。又は、図13(c)に示すように、第1閾値範囲が最新データの変動に対して狭い場合、濃度基準部材上の汚れを検出できるが、異常画素の誤検出が生じる。
図13(b)に示した例の場合、検出されなかった濃度基準部材の汚れの影響で画像読取装置が読取った画像はスジが生じたものになる可能性が高い。また、図13(c)に示した例の場合、誤検出された領域(異常画素)の画素値が本来の値とは大きく異なる値に修正され、画像読取装置が読取った画像はスジが生じたものになる可能性がある。
比較例では、図13(b)又は図13(c)に示した結果のいずれになるかは、基準データや最新データの変動量の大きさと、第1閾値範囲の広さの大小関係に依存する。よって、第1閾値範囲の設定をするに当たっては、基準データや最新データの変動量を考慮する必要がある。
図14は、実施形態にかかるADF10の第2補正部608がデータを出力した後、次回の原稿を読取るとき(次回原稿読取時)までに実行する処理を示す図である。ここで、次回の原稿を読取るときとは、同一読取ジョブ内における次のページを読取るときを指す。コントローラ11は、第2補正部608がデータを出力した後、補正された最新データB’(N)により、第2記憶部602の記憶内容を上書きする。つまり、次回原稿読取時には、B’(N)が基準データとなる。続いて、コントローラ11は、検出部606における第1閾値範囲を、当該第1閾値範囲よりも狭い第2閾値範囲に変更する。
このように、コントローラ11は、原稿が反射した反射光に基づく画素値それぞれを第2補正部608が補正した後に、第1補正部607が補正した最新シェーディングデータを、更新した基準シェーディングデータとして第2記憶部602に記憶させ、第1閾値範囲を当該第1閾値範囲よりも範囲が狭い第2閾値範囲に変更するように制御する。さらに、コントローラ11は、第1補正部607が補正した最新シェーディングデータを、更新した基準シェーディングデータとして第2記憶部602が予め定められた期間内に記憶した場合、第1導出部603、第2導出部604及び第3導出部605それぞれが新たに導出を行うことなく、第1補正部607が補正した最新シェーディングデータに基づいて、原稿が反射した反射光に基づく画素値それぞれを第2補正部608が補正するように制御してもよい。
その後、ADF10は、次回の原稿を読取る。このとき、濃度基準部材146を測光して得られた最新シェーディングデータをC(N)とすると、ADF10は、最新データC(N)と基準データB’(N)とを用いて第1導出部603、第2導出部604、第3導出部605及び検出部606が処理を実行する。
ADF10は、連続的に原稿読取を行った場合、B(N)とC(N)の取得環境がほぼ同一になり、B’(N)とC(N)の形状(傾向)もほぼ同一になる。そして、検出部606に入力されるデータも、連続原稿読取の過程で濃度基準部材146上に付着した異物の影響を除けば、主走査方向で一定の値となると考えられる。よって、コントローラ11が第2閾値範囲を第1閾値範囲よりも狭いものに設定しても、濃度基準部材146に付着した異物を誤検出する可能性は低い。また、第2閾値範囲を狭くした分だけ、反射光強度への影響の小さな異物をも検出することが可能になる。
図15は、ADF10の動作例を示す図である。ADF10は、原稿の読取を開始すると(S100)、第1導出部603がP(N)=B(N)/A(N)の導出を行い(S102)、第2導出部604がP_ave=A_ave/B_aveの導出を行い(S104)、第3導出部605がP’(N)=P(N)×P_aveの導出を行う(S106)。
検出部606は、P’(N)が所定の範囲内にあるか否かを判定する(S108)。検出部606は、P’(N)が所定の範囲内にあると判定した場合(S108:Yes)には、S110の処理に進む。また、検出部606は、P’(N)が所定の範囲内にないと判定した場合(S108:No)には、S112の処理に進む。
第1補正部607は、S110の処理でB’(N)=B(N)として値を保持させ、S112の処理でB’(N)=A(N)×(1/P_ave)とする補正を行う。第2補正部608は、例えばDout(N)=Din(N)/B’(N)×1023とする補正を行う(S114)。
コントローラ11は、補正された最新シェーディングデータで第2記憶部602のデータをA(N)=B’(N)とするように上書きさせる(S116)。また、コントローラ11は、第1閾値範囲を第2閾値範囲に変更する(S118)。そして、コントローラ11は、次原稿があるか否かを判定する(S120)。コントローラ11は、次原稿がある場合(S120:Yes)には、S100の処理に戻る。また、コントローラ11は、次原稿がない場合(S120:No)には、処理を終了する。
なお、上述したADF10の動作は一例であり、例えば第2導出部604が導出した比を第1記憶部601及び第2記憶部602が記憶するデータのいずれか一方に乗算し、乗算結果と他方のデータとの比を画素毎に導出して検出部606に入力してもよい。
次に、白補正部505の変形例について説明する。図16は、白補正部505の第1変形例が有する機能を示すブロック図である。白補正部505の第1変形例は、図6に示した白補正部505が有する機能に加えて、例えば不揮発性メモリの第3記憶部609を有する。第3記憶部609は、基準シェーディングデータの初期値を更新されることなく記憶する。基準シェーディングデータの初期値は、例えば汚れが付着していない工場出荷時などの濃度基準部材146を読取った各画素の画素値である。
そして、コントローラ11は、設定された期間の経過後に電源がオンにされた場合、第3記憶部609が記憶する基準シェーディングデータの初期値により、第2記憶部602が記憶している基準シェーディングデータを更新し、検出部606が第1閾値範囲から外れた画素を異常画素として検出するように変更する制御を行ってもよい。さらに、コントローラ11は、ADF10の動作状況に応じて、設定された期間の長さを変更する制御を行ってもよい。
図17は、白補正部505の第1変形例を有するADF10の動作例を示すフローチャートである。白補正部505の第1変形例を有するADF10は、原稿の読取を開始すると(S200)、第1導出部603、第2導出部604、第3導出部605、検出部606、第1補正部607、及び第2補正部608が、図6に示した処理と同じ処理を実行する(S202)。
コントローラ11は、補正された最新シェーディングデータで第2記憶部602のデータをA(N)=B’(N)とするように上書きさせる(S204)。また、コントローラ11は、第1閾値範囲を第2閾値範囲に変更する(S206)。そして、コントローラ11は、次原稿があるか否かを判定する(S208)。コントローラ11は、次原稿がある場合(S208:Yes)には、S200の処理に戻る。また、コントローラ11は、次原稿がない場合(S208:No)には、S210の処理に進む。
そして、コントローラ11は、第3記憶部609のデータで第2記憶部602のデータを上書きし(S210)、第2閾値範囲を第1閾値範囲に変更する(S212)。なお、白補正部505の第1変形例を有するADF10は、次原稿がない場合、即ち画像読取ジョブの終了を条件として上述した処理を行うが、画像読取ジョブの開始時や、電源投入直後などに上述した処理を行ってもよい。
白補正部505の第1変形例を有するADF10は、例えば一度に大量の原稿を読取るジョブを終了してから、暫く間をおいて再び原稿を読取る場合にも、画像読取ジョブの終了時に、第2記憶部602が記憶する基準データを、第3記憶部609が記憶するデータで上書きし、第2閾値範囲を第1閾値範囲に変更するので、精度よく画像を読取ることができる。
図18は、白補正部505の第2変形例が有する機能を示すブロック図である。白補正部505の第2変形例は、図16に示した白補正部505の第1変形例が有する機能に加えて、例えば平滑化部610を有する。平滑化部610は、例えば第3導出部605が画素毎に導出した積を平滑化する。
図19は、第2読取部113におけるロッドレンズ420の配置間隔に応じたデータのムラを示す図である。図19に示すように、第2読取部113は、基準データと最新データのいずれにもロッドレンズ420の配置間隔に応じたデータのムラが生じる。
また、このムラは基準データ及び最新データの取得状況に応じて変動し得る。例えばロッドレンズ420の温度が上昇し熱膨張を起こした場合には、主走査方向にずれるようにムラの発生の仕方が変化する。この様に基準データ及び最新データにムラが含まれる状態では、各画素の基準データと最新データの比P(N)にもムラが生じる。また、基準データ又は最新データのいずれかにノイズ成分が含まれている場合は、P(N)にもノイズによる変動が含まれる。
P(N)に含まれるムラやノイズの成分は、濃度基準部材146上の汚れとは無関係に発生するものであり、たとえ基準データと最新データを汚れのない濃度基準部材146から読取って取得しても発生し得る。そこで、ADF10は、少なくとも以下の3つのいずれかの平滑化を行う。
例えば、ADF10は、基準データA(N)と最新データB(N)を平滑化してノイズやムラの成分を除去してからP(N)を導出する。また、ADF10は、P(N)を平滑化し、P(N)に含まれるノイズやムラの成分由来のデータ変動を除去する。また、ADF10は、P(N)に対して光量補正したP’(N)を平滑化し、P’(N)に含まれるノイズやムラ成分由来のデータ変動を除去する。
図18に示した例では、ADF10は、検出部606に入力されるデータを予め平滑化する平滑化部610を有している。ただし、平滑化部610は、検出部606の前段にのみ配置されることに限定されることなく、第1導出部603、第2導出部604及び検出部606の少なくともいずれか1つの前段に配置されればよい。
図20は、白補正部505の第3変形例が有する機能及びその周辺を示すブロック図である。白補正部505の第3変形例は、図18に示した白補正部505の第2変形例が有する機能に加えて、例えば第1判定部611を有する。第1判定部611は、検出部606が検出した異常画素数が所定数以上であるか否かを判定し、判定結果に基づく表示指示を表示部612に対して出力する。例えば、異常画素数が所定数以上であると第1判定部611が判定した場合、表示部612は、例えば濃度基準部材146の清掃を促す内容の警告などを表示する。
図21は、白補正部505の第4変形例が有する機能及びその周辺を示すブロック図である。白補正部505の第4変形例は、図20に示した白補正部505の第3変形例が有する機能に加えて、例えば第2判定部613を有する。第2判定部613は、第2導出部604が導出した基準データA(N)と最新データB(N)の各々の主走査方向の平均値A_ave、B_aveの比P_aveの値が所定の範囲内にあるか否かを判定する。また、表示部612は、第2導出部604が導出した比が所定の範囲内にないと第2判定部613が判定した場合に警告を表示する。
図22に示すように、最新データ取得時に濃度基準部材146上の広範囲に汚れが付着していた場合、第2導出部604が導出する最新データB(N)の主走査方向の平均値B_aveは、最新データ取得時に濃度基準部材146上に汚れが付着していなかった場合に比べて大きく変動し、濃度基準部材146上の汚れ付着箇所の画素値に近いものになる可能性がある。その場合、検出部606においてP’(N)は、図22(b)に示すように、最新データ取得時に濃度基準部材146上に汚れが存在していなかった箇所に対して汚れが付着していたと判断し、実際に汚れが存在していた箇所に対して異常判定を行わないという結果になり得る。
白補正部505の第4変形例を有するADF10は、第2導出部604が導出した比が所定の範囲内にないと第2判定部613が判定した場合に表示部612が警告を表示するので、光源に異常が発生した場合や、図22に示したような状況などにおいて、使用者に光源の異常の通知や濃度基準部材146の清掃を促すことなどができる。
1 画像形成装置
10 ADF(画像読取装置)
11 コントローラ
40、500 光源部
42 ロッドレンズアレイ
43 センサ基板
113 第2読取部
146 濃度基準部材
420 ロッドレンズ
430、501 センサ
505 白補正部
601 第1記憶部
602 第2記憶部
603 第1導出部
604 第2導出部
605 第3導出部
606 検出部
607 第1補正部
608 第2補正部
609 第3記憶部
610 平滑化部
611 第1判定部
612 表示部
613 第2判定部
特開2010−011297号公報

Claims (9)

  1. 搬送される複数の原稿を読取位置で順次に読取可能にされた画像読取装置であって、
    光を照射する照射部と、
    主走査方向に配列され、前記照射部が照射する光の反射光を結像する複数のレンズと、
    前記複数のレンズが結像した反射光の光量を、主走査方向に配列された複数の画素を示す電気信号に変換する光電変換部と、
    前記光電変換部が変換した電気信号を前記複数の画素それぞれの画素値に変換する変換部と、
    前記複数のレンズの配列方向に延びて、前記照射部が照射する光を前記複数のレンズに向けて反射する濃度基準部材と、
    原稿読取開始前に前記濃度基準部材が反射した反射光に対応する画素値それぞれを最新シェーディングデータとして記憶する第1記憶部と、
    画素それぞれに対して初期値が設定された基準シェーディングデータを記憶する第2記憶部と、
    前記第2記憶部が記憶する基準シェーディングデータと、前記第1記憶部が記憶する最新シェーディングデータとの比を画素毎に導出する第1導出部と、
    所定の画素領域に対し、前記第2記憶部が記憶する基準シェーディングデータと前記第1記憶部が記憶する最新シェーディングデータそれぞれの平均値を算出し、算出した2つの平均値の比を導出する第2導出部と、
    前記第2導出部が導出した2つの平均値の比と、前記第1導出部が導出した比との積を画素毎に導出する第3導出部と、
    前記第3導出部が導出した積が予め定められた第1閾値範囲から外れた画素を異常画素として検出する検出部と、
    前記第1記憶部が記憶する最新シェーディングデータに対し、前記第2記憶部が記憶する基準シェーディングデータに基づいて、前記検出部が検出した異常画素の画素値を補正する第1補正部と、
    前記第1補正部が補正した最新シェーディングデータに基づいて、原稿が反射した反射光に基づく画素値それぞれを補正する第2補正部と、
    原稿が反射した反射光に基づく画素値それぞれを前記第2補正部が補正した後に、前記第1補正部が補正した最新シェーディングデータを、更新した基準シェーディングデータとして前記第2記憶部に記憶させ、前記第1閾値範囲を当該第1閾値範囲よりも範囲が狭い第2閾値範囲に変更するように制御する制御部と、
    を有することを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記制御部は、
    前記第1補正部が補正した最新シェーディングデータを、更新した基準シェーディングデータとして前記第2記憶部が予め定められた期間内に記憶した場合、前記第1導出部、前記第2導出部及び前記第3導出部それぞれが新たに導出を行うことなく、前記第1補正部が補正した最新シェーディングデータに基づいて、原稿が反射した反射光に基づく画素値それぞれを第2補正部が補正するように制御すること
    を特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 基準シェーディングデータの初期値を更新されることなく記憶する第3記憶部をさらに有し、
    前記制御部は、
    設定された期間の経過後に電源がオンにされた場合、前記第3記憶部が記憶する基準シェーディングデータの初期値により、前記第2記憶部が記憶している基準シェーディングデータを更新し、前記検出部が前記第1閾値範囲から外れた画素を異常画素として検出するように変更する制御をすること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
  4. 前記制御部は、
    当該画像読取装置の動作状況に応じて、前記設定された期間の長さを変更すること
    を特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
  5. 前記第3導出部が画素毎に導出した積を平滑化する平滑化部をさらに有し、
    前記検出部は、
    前記平滑化部が平滑化した結果に基づいて検出を行うこと
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  6. 前記検出部が検出した異常画素の数が所定数以上であるか否かを判定する判定部と、
    異常画素の数が所定数以上であると前記判定部が判定した場合に警告を表示する表示部と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  7. 前記第2導出部が導出した比が所定の範囲内にあるか否かを判定する判定部と、
    前記第2導出部が導出した比が所定の範囲内にないと前記判定部が判定した場合に警告を表示する表示部と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像読取装置を有する画像形成装置。
  9. 搬送される複数の原稿を読取位置で順次に読取る画像読取方法であって、
    原稿読取開始前に濃度基準部材が反射した反射光に対応する画素値それぞれを最新シェーディングデータとして第1記憶部に記憶させる工程と、
    画素それぞれに対して初期値が設定された第2記憶部が記憶する基準シェーディングデータと、前記第1記憶部が記憶する最新シェーディングデータとの比を第1の比として画素毎に導出する工程と、
    所定の画素領域に対し、前記第2記憶部が記憶する基準シェーディングデータと前記第1記憶部が記憶する最新シェーディングデータそれぞれの平均値を算出し、算出した2つの平均値の比を第2の比として導出する工程と、
    前記第1の比と、前記第2の比との積を画素毎に導出する工程と、
    導出した積が予め定められた第1閾値範囲から外れた画素を異常画素として検出する工程と、
    前記第1記憶部が記憶する最新シェーディングデータに対し、前記第2記憶部が記憶する基準シェーディングデータに基づいて、検出した異常画素の画素値を補正する工程と、
    補正した最新シェーディングデータに基づいて、原稿が反射した反射光に基づく画素値それぞれを補正する工程と、
    原稿が反射した反射光に基づく画素値それぞれを補正した後に、補正した最新シェーディングデータを更新した基準シェーディングデータとして前記第2記憶部に記憶させる工程と、
    前記第1閾値範囲を当該第1閾値範囲よりも範囲が狭い第2閾値範囲に変更する工程と、
    を含むことを特徴とする画像読取方法。
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