JP2017006647A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的長期間に亘って遊技者が期待感を維持しつつも、演出が間延びしない保留変化前兆演出を行うことが可能な、趣向性の高い弾球遊技機を提供する。【解決手段】保留標識を信頼度の異なる種類の保留標識に変化させる保留変化演出を実行する保留変化演出実行手段と、保留変化演出が行われることを示唆する前兆演出を表示する前兆演出表示手段と、前兆演出の表示が開始されてから所定時間が経過した後に保留変化演出が実行される確率が異なる複数の種類の中より決定する前兆演出決定手段と、前兆演出表示手段によって表示された前兆演出を、保留変化演出が実行される確率が異なる種類の前兆演出に変化させる前兆変化演出を実行する前兆変化演出実行手段と、を設ける。【選択図】図22

Description

本発明は、弾球遊技機に関する。
現在のパチンコ遊技機に代表される弾球遊技機は、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球すると入球した際に抽出した乱数値(数値データ)を、所定数を上限として記憶し、該記憶された乱数値が予め定められた大当りになる値であるか否かの抽選を記憶された順位にしたがって行っている。
大当り遊技を発生するか否かの抽選結果は、特別図柄の変動を経て確定表示により報知される。なお、特別図柄は遊技領域の隅に小さく表示されるだけであるので、遊技領域の中央に設けられた演出図柄表示装置にて特別図柄の疑似演出を行い、その疑似演出にて、遊技者に抽選結果に対しての期待感を与えている。
なお、記憶された上記乱数値の数は演出図柄表示装置にて、記憶された数と同数の数の保留図柄(保留標識)を表示することで遊技者に分かり易くしている。
また、最近のパチンコ遊技機では、抽出した乱数値を記憶した直後(大当り抽選が行われる前)に、記憶された乱数値が特定の値(大当りと判断される値、リーチと判断される値等)であるか否かを確認し、確認結果に基づいて通常とは異なる特別な保留図柄を表示することで、遊技者に記憶された乱数値について期待感を抱かせる演出(所謂、保留予告)を行っている。
また、特別な保留図柄は、複数種類設けるようにして、初めは期待度が高くない特別な保留図柄を表示し、その後、所定のタイミングで該期待度が高くない特別な保留図柄を、期待度が高い特別な保留図柄に変更する、といった演出も行われている。(例えば、特許文献1に記載の遊技機)
なお、前記所定のタイミング直前に、キャラクタを登場させ、該キャラクタが保留図柄を変化させるような演出(保留変化前兆演出と呼称する)を実行する構成が多い。
このような構成にすることで、遊技者は前記キャラクタの登場を期待しながら遊技をすることとなり、趣向性が増す。
また、現在の構成では、キャラクタが登場しても保留変化が行われない場合(所謂、ガセ)を設けているので、より多くの機会にて、遊技者に期待感を抱かせることが可能となっている。
特開2004−187702号公報
上述した従来の保留変化前兆演出では、1度のキャラクタの登場にて、1回の保留変化のチャンスしかない上に、該キャラクタの出現から保留図柄を変化させるような演出が終了するまでの時間が短かった。このため、遊技者にとって、待ち侘びた末にやっとキャラクタが登場したのに、期待感を感じていられる時間が短かった、という問題がある。
かといって、単にキャラクタの出現から保留図柄を変化させるような演出が終了するまでの時間を長くするだけであると、キャラクタの演出が間延びしてしまい、面白みの無い演出になってしまうという問題が発生してしまう。
本願発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、比較的長期間に亘って遊技者が期待感を維持しつつも、演出が間延びしない保留変化に対する前兆演出を行うことが可能な、趣向性の高い弾球遊技機を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みてなされた請求項1または請求項2に記載の発明は、弾球遊技機全体の制御を司る主制御装置と、該主制御装置からの通知をもとに演出を実行するサブ制御装置とを備えた弾球遊技機であって、主制御装置に、始動口に遊技球が入球したことに起因して数値データを抽出する数値データ抽出手段と、抽出された数値データを記憶する保留記憶手段と、該保留記憶手段に記憶された数値データをもとに大当り遊技を発生させるか否かの大当り判定を行う大当り判定手段と、該大当り判定手段による大当り判定が行われる前に保留記憶手段に記憶されている数値データの内容を確認する数値データ確認手段と、大当り判定手段による判定結果を示す特別図柄を表示させる特別図柄表示制御手段と、を備え、サブ制御装置に、保留記憶手段に数値データが記憶されると、対応する保留標識を表示する保留標識表示手段と、保留標識には、表示されたときの大当りとなる確率である信頼度が異なる複数の種類があり、数値データ確認手段による確認結果をもとに保留標識表示手段によって表示させる保留標識を複数の種類の中より決定する保留標識決定手段と、保留標識表示手段によって表示された保留標識を、信頼度の異なる種類の保留標識に変化させる保留変化演出を実行する保留変化演出実行手段と、を備えた弾球遊技機に関するものである。
この弾球遊技機は、サブ制御装置に、保留変化演出実行手段によって保留変化演出が行われる前に、保留変化演出が行われることを示唆する前兆演出を表示する前兆演出表示手段と、前兆演出の表示が開始されてから所定時間が経過しても保留変化演出が実行されない場合があり、前兆演出には、前兆演出の表示が開始されてから所定時間が経過した後に保留変化演出が実行される確率が異なる複数の種類があり、前兆演出表示手段によって表示される前兆演出を複数の種類の中より決定する前兆演出決定手段と、前兆演出表示手段によって表示された前兆演出を、保留変化演出が実行される確率が異なる種類の前兆演出に変化させる前兆変化演出を実行する前兆変化演出実行手段と、を設ける。
このように構成することにより、一度、実行された前兆演出が、変化して再度、実行される。よって、比較的長い期間に亘って、遊技者の前兆演出に対する期待を維持させることが可能になる。
また、先に実行された前兆演出とは、保留変化が行われる可能性の異なる前兆演出に変更されるので、保留変化が発生し易くなるのか又は発生し難くなるのかに遊技者は注目し、保留変化に対する前兆演出が間延びすることなく、長期に亘って遊技者の興趣を維持できる。
なお、保留変化演出は、前兆演出の表示が開始されてから所定時間が経過した後に実行されるが、該実行時期は、所定時間が経過した時点が好適である。また、所定時間が経過した時点以外の場合には、所定時間が経過した後で且つ、前兆変化演出が実行される前であることが好ましい。
また、主制御手段は、始動口へ遊技球が入球した際、サブ制御装置に対して、保留記憶手段に数値データが記憶されたことを示す信号、及び、数値データ確認手段が確認した確認結果(数値データの内容等)を示す信号を送信する構成が好ましい。
これにより、保留記憶に係る各種情報を、サブ制御装置は確実に把握し、これに基づいて、「保留変化演出」、「前兆演出」および「前兆変化演出」を不具合無く実行できる。
また、サブ制御装置は、保留変化演出が行われる前に、該演出が行われることを示唆する前兆演出を表示する前兆演出表示手段を備えるが、前兆演出が表示されない場合であっても、保留変化演出が実行されるようにしても良い。
これにより、遊技者の前兆演出、さらには前兆変化演出に対する期待感を増し、また、遊技に深みを持たせることができ、興趣の向上を図ることができる。
なお、請求項1に記載に記載されているように、弾球遊技機では、前兆変化演出実行手段は、前兆演出表示手段によって前兆演出の表示が開始されてから所定時間が経過したにも拘らず保留変化演出が実行されなかった場合に、当該表示された前兆演出よりも表示された際に保留変化演出が実行される確率が高い前兆演出に変化させる、ようにしても良い。
このように構成することにより、昇格(保留変化演出が実行される確率が高い前兆演出に変化)する前兆演出は、前兆演出が実行されたにも拘らず、保留標識が変化しなかった際の前兆演出であるので、保留標識が変化しなかった場合でも、遊技者は、大きなショックを受けることなく、また期待感を持続させることができる。
なお、前兆演出の表示が開始されてから所定時間が経過したにも拘らず保留変化演出が実行されなかった場合に、当該表示された前兆演出よりも表示された際に保留変化演出が実行される確率が高い前兆演出への変化が、必ず実行されるわけではなく、当該前兆演出の変化が行われない場合も発生するようにしても良い。
これにより、前兆演出に基づく保留変化演出の非実行と、前兆変化演出の実行との関係が、必然的では無くなり、遊技の展開が単調となることを防止して、興趣の向上を一層図ることが可能となる。
なお、請求項2に記載に記載されているように、弾球遊技機では、前兆変化演出実行手段は、前兆演出表示手段によって前兆演出の表示が開始されてから所定時間が経過した後で、保留変化演出が実行された場合に、当該表示された前兆演出よりも表示された際に保留変化演出が実行される確率が高い前兆演出に変化させる、ようにしても良い。
このような構成によれば、昇格する前兆演出は、前兆演出が実行され、保留標識が変化した際の前兆演出であるので、遊技者に2重の喜びを与えることができる。
なお、前兆演出の表示が開始されてから所定時間が経過した後で、保留変化演出が実行された場合に、当該表示された前兆演出よりも表示された際に保留変化演出が実行される確率が高い前兆演出への変化が、必ず実行されるわけではなく、当該前兆演出の変化が行われない場合も発生するようにしても良い。
これにより、前兆演出に基づく保留変化演出の実行と、前兆変化演出の実行との関係が、必然的では無くなり、遊技の展開が単調となることを防止して、興趣の向上を一層図ることが可能となる。
なお、請求項3に記載に記載されているように、弾球遊技機では、前兆演出が表示されると、当該前兆演出の対象となる保留標識を、信頼度の異なる種類の保留標識に変化可能であり、前兆変化演出実行手段によって前兆演出が変化すると、変化した後の前兆演出の対象となる保留標識は、変化する前の前兆演出の対象となる保留標識とは異なる、ようにしても良い。
このような構成によれば、1の前兆演出の実行で、複数の保留標識に対して、遊技者に期待感を与えることが可能となり、趣向性が増す。
なお、弾球遊技機では、前兆演出表示手段によって表示された前兆演出の種類と、前兆変化演出実行手段によって変化した前兆演出の種類とが同じ種類の前兆演出であっても、前兆演出表示手段によって表示された前兆演出が表示されたときよりも前兆変化演出実行手段によって変化した前兆演出が表示されたときの方が、保留変化演出が実行される確率が高くなるように設定しても良い。
このような構成によれば、より前兆演出の昇格に対して、遊技者に期待感を与えることができるようになる。
第一実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 第一実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第一実施形態におけるパチンコ機の裏面図である。 第一実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第一実施形態におけるメインルーチンについてのフローチャートである。 第一実施形態における始動入賞確認処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における先読み判定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における当否判定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における当否判定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における当否判定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における当否判定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における大当り遊技処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における大当り遊技処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における大当り遊技処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における保留表示処理1についてのフローチャートである。 第一実施形態における保留表示更新処理1についてのフローチャートである。 第一実施形態における大当り等の発生確率を示す表と、保留図柄の種類を示す表と、保留予告演出における各保留図柄の出現率や信頼度等を示す表である。 第一実施形態における前兆演出、および前兆変化演出の有無により定められる各演出パターンの出現率や信頼度等を示す表である。 第一実施形態における疑似的な前兆演出が行われる際に表示される画面についての説明図である。 第一実施形態における疑似的な前兆演出が行われる際に表示される画面についての説明図である。 第一実施形態における疑似的な前兆演出が行われる際に表示される画面についての説明図である。 第一実施形態における疑似的な前兆演出が行われる際に表示される画面についての説明図である。 第二実施形態における保留表示処理2についてのフローチャートである。 第二実施形態における保留表示更新処理2についてのフローチャートである。 第二実施形態における疑似的な前兆演出が行われる際に表示される画面についての説明図である。 第二実施形態における疑似的な前兆演出が行われる際に表示される画面についての説明図である。 第三実施形態における保留表示処理3についてのフローチャートである。 第三実施形態における保留表示更新処理3についてのフローチャートである。 第三実施形態における疑似的な前兆演出が行われる際に表示される画面についての説明図である。 第四実施形態における保留表示処理4についてのフローチャートである。 第四実施形態における保留表示更新処理4についてのフローチャートである。 第四実施形態における疑似的な前兆演出が行われる際に表示される画面についての説明図である。 第四実施形態における疑似的な前兆演出が行われる際に表示される画面についての説明図である。 第五実施形態における保留表示処理5についてのフローチャートである。 第五実施形態における保留表示更新処理5についてのフローチャートである。 第五実施形態における疑似的な前兆演出が行われる際に表示される画面についての説明図である。 第六実施形態における保留表示処理6についてのフローチャートである。 第六実施形態における保留表示更新処理6についてのフローチャートである。 第六実施形態における疑似的な前兆演出が行われる際に表示される画面についての説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[構成の説明]
(1)全体の構成について
図1に示すように、第一実施形態のパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて各構成を保持する構造を有している。外枠51の左側上下にはヒンジ53が設けられており、ヒンジ53により、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52及び後述の内枠が、外枠51に対し開閉可能に構成される。また、前枠52の板ガラス61の奥には、内枠に保持された遊技盤1(図2)が設けられている。
前枠52の上部の左右両側にはスピーカ66が設置されており、これらにより遊技音が出力され、遊技の趣向性を向上させる。また前枠52には、遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65のほか、遊技の異常を報知するLEDが設けられている。
前枠52の下部には、上皿55と下皿63とが一体に形成されている。また、下皿63の右側には発射ハンドル64が設けられており、該発射ハンドル64を時計回りに操作することにより発射装置が作動し、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
下皿63は、上皿55から溢れた賞球を受けるよう構成されており、球抜きレバーを操作することで、下皿63に溜まった遊技球を遊技店に備えられたドル箱に移すことができる。また、上皿55の中央には、演出ボタン67及びジョグダイヤル68が設けられている。
本パチンコ機50は、いわゆるCR機であり、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属されていると共に、上皿55の右側には球貸ボタン57,精算ボタン58,残高表示器59が設けられている。
なお、図1の39は、前枠52及び前記内枠を外枠51にロックするシリンダ錠であり、該シリンダ錠39に所定の鍵を挿入して鍵を時計回りに操作すると、内枠が開放され、反時計回りに操作すると、前枠52が開放される。
また、図2に示すように、遊技盤1には、外レール2aと内レール2bとによって囲まれた略円形の遊技領域3が形成されている。遊技領域3には、その中央部にセンターケース5が装着され、センターケース5に向かって左横には、普通図柄作動ゲート17が設置されている。普通図柄作動ゲート17を遊技球が通過すると、普通図柄の当否抽選用の複数種類の乱数が抽出され、抽出された乱数に基づく当否判定(普通図柄抽選)が行なわれる。
センターケース5の直下には、遊技球の入球に起因して、特別図柄(特図とも記載)の変動表示を伴う大当り抽選が行われる第1始動口11及び第2始動口12が、上下に並んで配設されている。第1始動口11は、常時遊技球が入球可能に構成されているが、第2始動口12は、普通図柄抽選での当選により開放される普通電動役物として構成されており、普通図柄抽選での当選時のみ入球可能となっている。
第1,第2始動口11,12に遊技球が入球すると、複数種類の乱数が抽出され、保留記憶として記憶される。
普通電動役物として構成された第2始動口12は、普通図柄抽選での当選時に、所定の回数にわたり、所定時間の開放が行われる。具体的には、通常モード時であれば、1回の当選により約2.6秒の開放が2回行なわれる。
第2始動口12の下方には、大当り抽選で当ると行われる大当り遊技の際に開放される特別電動役物からなる大入賞口14が配設されている。また、遊技領域3における向かって左下の領域には、複数の普通入賞口31〜34が配設されている。
遊技盤1における向かって右下の領域には、7セグメントの特図表示装置9と、4個のLEDからなる特図保留数表示装置18と、2個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、4個のLEDからなる普図保留数表示装置8が設置されている。
図2に示す遊技盤1のセンターケース5には、中央に演出図柄表示装置6(全体の図示は省略)のLCDパネルが配設され、LCDパネルの画面上では、演出図柄の変動表示等を行うことで大当り抽選の結果を報知する大当り演出が行われる。
また、センターケース5には、周知のものと同様にワープ入口、ワープ樋、ステージ等が設けられている。
なお、遊技盤1の遊技領域3には多数の遊技釘4が植設されており、盤面最下部にはアウト口が設けられている。
また、図3に示すように、パチンコ機50の裏側は、遊技盤1を脱着可能に取付ける内枠70が外枠51に収納された構成となっている。内枠70は、前枠52と同様、一方の側縁(図3に向かって右側)の上下位置が外枠51に設けられたヒンジ53に結合され、開閉可能に設置されている。内枠70には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク71、タンクレール72、払出ユニット73が設けられ、払出ユニット73の中には払出装置が設けられている。この構成により、遊技盤1の入賞口に遊技球が入賞すると、球タンク71に貯留されている所定個数の遊技球(賞球)が払出装置から払い出され、流下通路を通り上皿55に払い出される。また、第一実施形態では、払出装置は、球貸ボタン57の操作に応じて遊技球(貸球)を払い出すよう構成されている。
また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置、電源基板85が設けられている。主制御装置80,演出図柄制御装置82,サブ統合制御装置83は、遊技盤1に設けられ、払出制御装置81,発射制御装置,電源基板85は、内枠70に設けられている。なお、図3では発射制御装置が記載されていないが、発射制御装置は、払出制御装置81の奥側(遊技盤1側)に配されている。
また、球タンク71の右側には、外部接続端子板78が設けられており、外部接続端子板78により、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータへ送られる。
(2)電気的構成について
次に、パチンコ機50の電気的構成について説明する。このパチンコ機50は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板や電源基板等は記載されていない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。また、発射制御装置84、電源基板にはCPU、ROM、RAMは設けられていないが、これに限るわけではなく、発射制御装置84等にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口SW11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口SW12a、普通図柄作動ゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動SW17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントSW14a、一般入賞口31〜34に入球した遊技球を検出する一般入賞口SW31a等からの検出信号が入力される。
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
これにより、主制御装置80は、当該パチンコ機50全体の制御を司るよう構成されている。
また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている特図表示装置9,特図保留数表示装置18,普通図柄表示装置7,普図保留数表示装置8の表示を制御する。
さらに、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普電役物ソレノイド12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力されほか、図柄変動や大当り等の管理用の信号が外部接続端子板78に出力されてホールコンピュータ87に送られる。
主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出SW21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出SW21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81は、ガラス枠開放SW35,内枠開放SW36,球切れSW23,払出SW21,満杯SW22からの信号が入力され、満杯SW22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合や、球切れSW23により球タンク71に遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力された場合には、払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。また、満杯SW22,球切れSW23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してCRユニット56と交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出SW21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。また、CRユニット端子板24は精算表示装置25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン57、精算を要求するための精算ボタン58が設けられている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子板78を介して賞球に関する情報、枠(内枠70,前枠52)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータ87に送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施例では遊技球を払出す構成であるが、入賞等に応じて発生した賞球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置84は、発射モータ30を制御して、遊技領域3に遊技球を発射させる。
なお、発射制御装置84には、払出制御装置81以外に、発射ハンドル64からの回動量信号、タッチSW28からのタッチ信号、発射停止SW29から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止SW29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射出来ないようになっている。
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。
そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ66からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。
また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67,ジョグダイヤル68が接続されており、遊技者が演出ボタン67,ジョグダイヤル68を操作した際には、その信号がサブ統合制御装置83に入力される。
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄等の演出画像を表示させる。
このように、サブ統合制御装置83,演出図柄制御装置82,および演出図柄表示装置6は、主制御装置80からのデータ及びコマンド(信号、或いは通知)に基づいて、各種演出を実行するよう構成されている。
[動作の説明]
[第一実施形態]
次に、第一実施形態におけるパチンコの動作について説明する。
第一実施形態のパチンコ機50は、常時入賞が可能な第1始動口11と、上述した普通図柄抽選での当選により一定期間にわたり開放され、入賞が可能となる第2始動口12が設けられており、第1,第2始動口11,12への入賞に起因して抽出された乱数による大当り抽選が行われる。そして、大当り抽選の際には、特図表示装置9にて特別図柄の変動表示が行われると共に、これらを停止表示することで大当り抽選の結果が報知される。また、これと並行して、演出図柄表示装置6の画面上で、特別図柄に対応した演出図柄を変動表示させた後にこれらを停止表示させ、大当り抽選の結果を報知する疑似演出が行われる。
また、パチンコ機50では、第1,第2始動口11,12への入賞により抽出された乱数が、最大4個まで保留記憶として記憶され、特図保留数表示装置18にて保留記憶の数が表示されると共に、各保留記憶に対応する保留図柄が表示される。また、大当り抽選で当たると、所定ラウンド数の大当り遊技が行われる。
そして、大当り遊技の終了後は、一定期間(所定数の大当り抽選が行われるまでの期間)にわたり、パチンコ機50の遊技状態が、大当り抽選で当る確率が上昇する確変モードとなり、また、これと同時に、普通図柄抽選での当選確率が上昇すると共に、普通図柄抽選での当選時の第2始動口12の開放時間が延長され、さらに普通図柄の変動時間が短縮される時短モードとなる。なお、確変モードと時短モードのどちらでもない遊技状態を、通常モードと記載する。
また、パチンコ機50では、保留図柄として複数の種類が設けられており、各種類の保留図柄は、対応する保留記憶が消化される直前に表示された場合における、該保留記憶により大当りとなる確率である信頼度が異なっている。そして、各種類の保留図柄を表示することで、対応する保留記憶により大当りとなる可能性の有無や、該可能性の大きさを示唆する「保留予告演出」が行われる。また、この保留予告演出の一つとして、一旦表示された保留図柄としての一時保留図柄(一時保留表示とも呼称する)を、信頼度(大当りとなる確率)の異なる他の種類の保留図柄としての最終保留図柄(最終保留表示とも呼称する)に変化させる「保留変化演出」が行われる。なお、この保留変化演出では、対応する保留記憶が消化されるまで最終保留図柄(最終保留表示)が表示され、最終保留図柄の種類により、該保留記憶により大当りとなる可能性の有無や、該可能性の高さが示唆される。
さらに、保留変化演出が行われる際には、一時保留図柄の種類が変化することを示唆する前兆演出が行われると共に、保留変化演出が行われないいずれかの保留図柄に対しても、疑似的な「前兆演出」が行われる。この前兆演出には複数の態様が設けられており、抽選により、前兆演出が行われる保留図柄の種類や、該保留図柄に対応する保留記憶により大当りとなるか否か等に応じた確率でこの態様が選択される。よって、遊技者には、保留変化演出が行われるか、或いは、保留図柄に対応する保留記憶が消化される直前になるまで、表示されている保留記憶が一時保留図柄であるのか最終保留図柄であるのかわからない。
なお、言うまでも無く、保留予告演出や保留変化演出は、大当り抽選の結果を常に正確に予告するというものではなく、予告が外れる場合もあり、無論、保留予告演出や保留変化演出が行われていない保留記憶による大当り抽選で当ることもある。すなわち、所謂ガセ演出も併せて備えている。
また、本実施形態では、上述した「保留変化演出」等に加えて、該保留変化演出の実行前において、保留変化演出が実行されることを示唆する「前兆演出」を表示可能に構成されている。また、本実施形態では、「前兆演出」は、当該前兆演出実行開始から所定時間経過した時点で上述した保留変化演出が実行される確率が異なる複数種類の種別を備えている。
本実施形態では、前兆演出を表示した後で、該表示された前兆演出とは異なる種別すなわち上記保留変化演出が実行される確率が異なる他の種別の前兆演出に変化させる「前兆変化演出」を、さらに備える。
これら本実施形態の、「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」については、後で詳述する。
なお、「前兆演出」、および「前兆変化演出」についても、「保留変化演出」と同様に、所謂ガセ演出を備えている。
以下では、第一実施形態のパチンコ機50の動作について詳細に説明すると共に、「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」について説明する。
(1)メインルーチンについて
まず、パチンコ機50の主制御装置80におけるメインルーチンについて、図5に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、このメインルーチンは、2ms周期のタイマ割り込み処理として起動される。
S10では、主制御装置80は、正常なタイマ割り込みによりメインルーチンが起動されたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S10:Yes)、S20に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S10:No)、S15に処理を移行する。
S15では、主制御装置80は、CPUやI/O等の初期設定を行い、S75に処理を移行する。
一方、S10で肯定判定が得られた場合には、主制御装置80は、初期値乱数の更新(S20),大当り決定用乱数の更新(S25),大当り図柄決定用乱数の更新(S30),当り決定用乱数の更新(S35),リーチ判定用乱数の更新(S40),変動パターン決定用乱数1,2の更新(S45)を行うことで、各種乱数(数値データ)の更新を実行する。
なお、初期値乱数は、0〜3899の範囲であり、乱数の大きさは3900である。
また、大当り判定用乱数は、0〜3899の範囲であり、乱数の大きさは3900である。なお、通常モードにおいて大当りとなる値の数は13(大当り確率は1/300)で、775〜778,1775〜1778,2775〜2779となる。また、確変モードにおいては、大当りとなる値の数は、13よりも大きい数となる。
また、大当り図柄決定用乱数の値は、0〜59の範囲であり、乱数の大きさは60である。
また、変動パターン決定用乱数1の値は、0〜1020の範囲であり、乱数の大きさは1021である。
また、変動パターン決定用乱数2の値は、0〜600の範囲であり、乱数の大きさは601である。
そして、主制御装置80は、始動口等といった入賞口への遊技球の入賞を検出する入賞確認処理と(S50),始動口への入賞に起因して大当り抽選を行う当否判定処理と(S55)、大当り抽選で当った際に行われる大当り遊技を制御する大当り遊技処理と(S60)を行う。また、遊技者の不正行為を検出する不正監視処理と(S65)、ホールコンピュータ87等に各種情報を送信する各出力処理と(S70)を実行する。
また、S75では、主制御装置80は、次のタイマ割込みが発生してメインルーチンが起動されるまで、初期値乱数の更新を繰り返し行う。
(2)始動入賞確認処理について
次に、第1,第2始動口11,12への入賞を検出し、該入賞に応じて保留記憶の生成等を行う始動入賞確認処理について、図6に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンにて実行される入賞確認処理(S50)からコールされるサブルーチンとして構成されている。
S100では、主制御装置80は、第1,第2始動口SW11a,12aの検出信号に基づき、第1,第2始動口11,12への遊技球の入賞が発生したかを判定する。そして、肯定判定の場合は(S100:Yes)、S105に処理を移行し、否定判定の場合は(S100:No)、本処理を終了する。
S105では、主制御装置80は、保留記憶の数が上限値(一例として4)か否かを判定する。そして、否定判定の場合は(S105:No)、S110に処理を移行し、肯定判定の場合は(S105:Yes)、本処理を終了する。
S110では、主制御装置80は、大当り抽選に用いられる大当り決定用乱数や、大当り抽選で当った際に停止表示される図柄(当り図柄)を決定するための大当り図柄決定用乱数や、疑似演出において、リーチ状態となった後に外れを示す演出図柄を停止表示させる演出(ノーマルリーチやスーパーリーチ)を行うか否かを決定するためのリーチ判定用乱数や、特別図柄の変動時間等を決定するための変動パターン決定用乱数等を抽出し、これらの乱数を保留記憶として記憶する。
すなわち、S110では、第1始動口11または第2始動口12に遊技球が入球したことに起因して、数値データとしての各種乱数を抽出すると共に、該抽出した数値データを保留記憶として記憶する。
そして、消化されていない保留記憶の数を示す保留数コマンドを、サブ統合制御装置83に送信し、S115に処理を移行する。
S115では、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶に対応する大当り決定用乱数等の値について判定する先読み判定処理を実行し、本処理を終了する。
本実施形態の先読み判定処理(S115)は、後述する当否判定処理の実行前に、記憶された数値データが大当りとなる内容を備えているか否かを確認する処理である。
(3)先読み判定処理について
次に、新たに発生した保留記憶に対応する大当り決定用乱数等の値について判定する先読み判定処理について、図7に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、始動入賞確認処理からコールされる。
S150では、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶に係る大当り決定用乱数の値が特定値(大当り抽選で当りとなる値)か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S150:Yes)、S155に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S150:No)、S160に処理を移行する。
S155では、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶に係る大当り決定用乱数の値が上記特定値であることを示す先読みコマンド1を生成してサブ統合制御装置83に送信し、本処理を終了する。
一方、S160では、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶に係るリーチ判定用乱数と変動パターン決定用乱数1,2の値が特定値(疑似演出でスーパーリーチとなる値)か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S160:Yes)、S165に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S160:No)、S170に処理を移行する。
S165では、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶に係るリーチ判定用乱数と変動パターン決定用乱数1,2の値が上記特定値であることを示す先読みコマンド2を生成してサブ統合制御装置83に送信し、本処理を終了する。
また、S170では、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶に係るリーチ判定用乱数と変動パターン決定用乱数1,2の値が特定値(疑似演出でノーマルリーチとなる値)か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S170:Yes)、S175に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S170:No)、S180に処理を移行する。
S175では、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶に係るリーチ判定用乱数と変動パターン決定用乱数1,2の値が上記特定値であることを示す先読みコマンド3を生成してサブ統合制御装置83に送信し、本処理を終了する。
一方、S180では、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶に係る大当り決定用乱数やリーチ判定用乱数や変動パターン決定用乱数1,2が、上記特定値のうちのいずれでもないことを示す先読みコマンド4を生成してサブ統合制御装置83に送信し、本処理を終了する。
(4)当否判定処理について
次に、保留記憶として記憶された大当り決定用乱数により大当り抽選を行う当否判定処理について、図8〜11のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される処理である。
まず、図8に関して、S200では、主制御装置80は、特別電動役物の作動中、すなわち、大当り遊技の実行中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S200:Yes)、本処理を終了し、否定判定の場合には(S200:No)、S205に処理を移行する。
S205では、主制御装置80は、特図の変動表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S205:Yes)、図10のS280に処理を移行し、否定判定の場合には(S205:No)、S210に処理を移行する。
S210では、主制御装置80は、特図の確定表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S210:Yes)、図11のS290に処理を移行し、否定判定の場合には(S210:No)、図9のS215に処理を移行する。
続いて図9に関して、S215では、主制御装置80は、保留記憶の有無について判定し、肯定判定の場合には(S215:Yes)、S220に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S215:No)、本処理を終了する。
S220では、主制御装置80は、保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い保留記憶を選択し、後述するS230、S235、S245、S250、S255、S260、及びS265等にて参照するために、該保留記憶に記憶された情報(乱数値等の数値データ)を大当り判定用の所定のバッファに移動処理して、S225に処理を移行する。
S225では、主制御装置80は、確変モードであることを示す確変フラグが1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S225:Yes)、S230に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S225:No)、S235に処理を移行する。
S230では、主制御装置80は、選択された保留記憶に係る大当り判定用乱数と、確変モードに対応する当否判定用テーブル(確変テーブル)に基づき、大当り抽選を実行し、該抽選に当るか否かを判定し、該保留記憶を消化する。そして、S240に処理を移行する。
一方、S235では、主制御装置80は、選択された保留記憶に係る大当り判定用乱数と、通常モードに対応する当否判定用テーブル(通常テーブル)に基づき、大当り抽選を実行し、該抽選に当るか否かを判定し、該保留記憶を消化する。そして、S240に処理を移行する。
このように本実施形態のS230およびS235は、始動入賞確認処理のS110にて記憶された数値データに基づいて、大当り遊技を発生させるか否かの当否判定すなわち大当り判定を実行する処理である。
S240では、主制御装置80は、S230又はS235の判定結果を参照して、大当り抽選で当ったか否かを判定し、肯定判定の場合には(S240:Yes)、S245に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S240:No)、S260に処理を移行する。
S245では、主制御装置80は、消化した保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数に基づき大当り図柄を決定することで、当該大当り図柄に対応して予め定められた大当り遊技のラウンド数等を決定する。そして、S250に処理を移行する。
S250では、主制御装置80は、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数等に基づき、特別図柄の変動時間等を決定し、S255に処理を移行する。
S255では、主制御装置80は、大当り遊技のラウンド数、大入賞口の開放パターン、大当り遊技に係る演出時間、インターバル時間、及び大当り遊技の演出態様等を設定し、S270に処理を移行する。
一方、S240で否定判定が得られた場合に移行する(すなわち、大当り抽選で外れた際に移行する)S260では、主制御装置80は、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数等に基づき、特別図柄の変動時間等を決定し、S265に処理を移行する。
なお、本実施形態では、S260にて、ハズレ時の消化した保留記憶に係る変動パターン(変動時間)を決定すると共に、これに先立って、ハズレ図柄を決定する処理を行う。この構成に限定することなく、S260の実行前に、ハズレ図柄を決定する処理を備えるように構成しても良い。
このようにS245及びS260は、大当りとなるか否かの判定結果に基づいて、該判定結果を示す特別図柄すなわち、大当り図柄又はハズレ図柄を、決定する処理である。
S265では、主制御装置80は、確変モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数を示すカウンタや、時短モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数を示すカウンタの更新等を行い、S270に処理を移行する。
S270では、主制御装置80は、上述したS220においてデクリメントした保留記憶の数を示す保留数コマンドをサブ統合制御装置83に送信し、S275に処理を移行する。
S275では、主制御装置80は、特別図柄の変動時間や大当り抽選の結果等を示す変動開始コマンドをサブ統合制御装置83に送信すると共に、特別図柄の変動を開始させ、本処理を終了する。なお、変動開始コマンドを受信したサブ統合制御装置83は、大当り抽選の結果、特別図柄の変動時間をもとに、特別図柄の変動時間と同じ時間の演出の中から演出図柄表示装置6にて表示する疑似演出を選択し、選択した疑似演出を表示させる。また、変動開始コマンドは、さらに、大当り抽選により消化された保留記憶が、第1始動口11への入賞により生成されたものであるか、第2始動口12への入賞により生成されたものであるかを示しても良い。
続いて図10に関して、特図の変動表示中に移行するS280では、主制御装置80は、特図の変動時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S280:Yes)、S285に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S280:No)、本処理を終了する。
S285では、主制御装置80は、特図の変動表示を終了し、特図の確定図柄すなわち、上述したS245またはS260にて決定した大当り図柄又はハズレ図柄を表示させると共に、サブ統合制御装置83に対し演出図柄の確定表示を行わせる図柄確定コマンドを送信し、本処理を終了する。
このように、S285は、大当りとするか否かの当否判定結果に基づいて決定された特別図柄に係る大当り図柄またはハズレ図柄を表示させる処理である。
続いて図11に関して、特図の確定表示中に移行するS290では、主制御装置80は、特図の確定表示の継続時間が終了したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S290:Yes)、S295に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S290:No)、本処理を終了する。
S295では、主制御装置80は、特図の確定表示を終了し、S300に処理を移行する。
S300では、主制御装置80は、確定表示されていた特図が大当り時のものであるか否か、すなわち大当り図柄であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S300:Yes)、S305に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S300:No)、S340に処理を移行する。
S305では、主制御装置80は、確変モードであることを示す確変フラグを参照すると共に、確変フラグが1である場合には確変フラグをクリアし(S310)、その後、S315に処理を移行する。
S315では、主制御装置80は、時短モードであることを示す時短フラグを参照すると共に、時短フラグが1である場合には時短フラグをクリアし(S320)、その後、S325に処理を移行する。
そして、主制御装置80は、条件装置作動開始処理(S325),役物連続作動装置作動開始処理(S330),大当り開始演出処理(S335)を順次実行することで、大当り遊技の態様を示すコマンドや、大当り遊技の開始を指示するコマンドをサブ統合制御装置83に送信する等して大当り遊技を開始し、本処理を終了する。
一方、S300にて否定判定が得られた場合に移行するS340では、主制御装置80は、確変フラグを参照し、該フラグが1である場合には(S340:Yes)、確変モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数(確変回数)を参照する(S345)。そして、確変回数が0である場合には(S345:Yes)、確変フラグをクリアし(S350)、S355に処理を移行する。
S355では、主制御装置80は、時短フラグを参照し、該フラグが1である場合には(S355:Yes)、時短モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数(時短回数)を参照する(S360)。そして、時短回数が0である場合には(S360:Yes)、時短フラグをクリアし(S365)、S370に処理を移行する。
S370では、主制御装置80は、状態指定コマンド送信処理を実行し、本処理を終了する。
(5)大当り遊技処理について
次に、大当り遊技の進行を制御する大当り遊技処理について、図12〜14のフローチャートを用いて説明する。本処理は、メインルーチンから実行される処理である。
S400では、主制御装置80は、役物連続作動装置の作動中、すなわち、大当り遊技の実行中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S400:Yes)、S405に処理を移行し、否定判定の場合には(S400:No)、本処理を終了する。
S405では、主制御装置80は、大入賞口14の開放中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S405:Yes)、図13のS430に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S405:No)、S410に処理を移行する。
S410では、主制御装置80は、大当り遊技における各ラウンドのインターバル中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S410:Yes)、図13のS450に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S410:No)、S415に処理を移行する。
S415では、主制御装置80は、大当り遊技の終了演出中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S415:Yes)、図14のS470に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S415:No)、S420に処理を移行する。
S420では、主制御装置80は、大当り遊技における開始演出時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S420:Yes)、S425に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S420:No)、本処理を終了する。
S425では、主制御装置80は、大入賞口14を開放させる大入賞口開放処理を実行し、本処理を終了する。
続いて図13に関して、大入賞口14の開放中に移行するS430では、主制御装置80は、大入賞口14に入賞した遊技球の数が10個となったか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S430:Yes)、S440に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S430:No)、S435に処理を移行する。
S435では、主制御装置80は、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S435:Yes)、S440に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S435:No)、本処理を終了する。
S440では、主制御装置80は、大入賞口14を閉鎖させる大入賞口閉鎖処理を実行し、S445に処理を移行する。
S445では、主制御装置80は、大当り遊技の各ラウンドのインターバルを設定する大当りインターバル処理を実行し、本処理を終了する。
一方、各ラウンドのインターバル中に移行するS450では、主制御装置80は、大当り遊技のインターバル時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S450:Yes)、S455に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S450:No)、本処理を終了する。
S455では、主制御装置80は、大当り遊技の最終ラウンドか否かを判定し、肯定判定の場合には(S455:Yes)、S460に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S455:No)、S465に処理を移行する。
S460では、主制御装置80は、大当り遊技を終了させる際の演出を行う大当り終了演出処理を実行し、本処理を終了する。
一方、S465では、主制御装置80は、大入賞口14を開放させる大入賞口開放処理を実行し、本処理を終了する。
続いて図14に関して、大当り遊技の終了演出中に移行するS470では、主制御装置80は、該終了演出の時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S470:Yes)、S475に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S470:No)、本処理を終了する。
続くS475,S480では、主制御装置80は、役物連続作動装置と条件装置とを停止させ、S485に処理を移行する。
S485では、主制御装置80は、大当り遊技後に確変モードに移行するか否かを判定し、肯定判定の場合には(S485:Yes)、確変モード中に実行可能な大当り抽選の回数(確変回数)を設定すると共に(S490)、確変フラグをセットし(S495)、S500に処理を移行する。
S500では、主制御装置80は、大当り遊技後に時短モードに移行するか否かを判定し、肯定判定の場合には(S500:Yes)、時短モード中に実行可能な大当り抽選の回数(時短回数)を設定すると共に(S505)、時短フラグをセットし(S510)、S515に処理を移行する。
S515,S520では、主制御装置80は、サブ統合制御装置83に対し、大当り遊技に関する演出を終了させる大当り終了コマンドを送信する処理と、状態指定コマンド送信処理とを実行し、本処理を終了する。
(6)保留表示処理について
次に、保留記憶が生成された際に、該保留記憶に対応する保留図柄を演出図柄表示装置6に表示する保留表示処理1について、図15に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
なお、図15の「保留表示処理1」は、保留記憶が生成された際すなわち、特別図柄の変動表示中に遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入球して新たな保留記憶が行われた際、実行される処理である。
S600で、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から上述した先読みコマンド1〜4を受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S600:Yes)、S605に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S600:No)、本処理を終了する。
上述したように、「先読みコマンド1〜4」は、「始動入賞確認処理」(図6)にて、遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入球し(S100:Yes)、保留記憶が上限数(例えば4個)に達していない場合に(S105:No)、保留記憶が記憶される都度、先読み判定処理(S115)にて、主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信されるコマンド(情報或いは信号とも呼称する)である。
S605で、サブ統合制御装置83は、先ず、先読みコマンド1〜4を受信したことに基づいて「保留表示決定用乱数」を抽出し、該抽出した乱数を、保留記憶毎に設けられた所定の「保留表示演出用バッファ」に格納する。次いで、該格納した乱数と、受信した先読みコマンドの種別毎の内容に基づいて、最終的に表示する保留図柄の種別(最終保留図柄或いは、最終保留表示とも呼称する)を選択決定する。
詳述すると、本実施形態では、後述する複数種類の保留図柄を備えており、当該保留記憶(受信した先読みコマンド1〜4の対象となる保留記憶)が消化される直前、すなわち当該保留記憶に基づく変動表示が開始される直前のタイミングで、前記複数種類の保留図柄のうちの何れを表示するか、を決定する処理である。
なお、この処理にて選択決定される図柄には、後述する通常保留図柄(通常保留表示とも呼称する)も含まれる。例えば、表示の開始から消化まで通常保留図柄が継続して表示され、後述する保留変化演出を行わないような場合、当該S605では、最終保留図柄として通常保留図柄が選択決定されるものである。
S605で選択決定される保留図柄の種別は、図17(b)に示すとおりである。サブ統合制御装置83は、S605にて、図17(b)に記載の保留図柄(通常保留図柄,特別保留図柄1〜3)の中から新たな保留記憶に対応して変動表示開始直前に表示する最終保留図柄の種類を選択し、S610に処理を移行する。
S610で、サブ統合制御装置83は、上記「保留表示演出用バッファ」に格納した乱数に基づいて、「保留変化演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S615に処理を移行する。
本実施形態の「保留変化演出」は、保留記憶に係る保留図柄(通常保留図柄,特別保留図柄1〜3)が表示開始されてから、当該保留記憶に基づく変動表示開始に伴い消去されるまでに、当初表示された保留図柄から、他の保留図柄に変化する演出である。
なお、該抽選処理を、上記乱数のみに基づき実行する構成に限定せず、例えば、S605で選択決定した最終保留図柄の種別と上記乱数に基づいて抽選を行うように構成しても良い。
S615で、サブ統合制御装置83は、「保留変化演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S615:Yes)、S620に処理を移行し、否定判定である場合には(S615:No)、S635に処理を移行する。
S620で、サブ統合制御装置83は、保留図柄が変化する前の、つまり最初に表示される一次保留図柄(一次保留表示とも呼称する)を、通常保留図柄および特別保留図柄1〜2の内から選択決定する処理を実行し、S625に処理を移行する。つまり、本実施形態の保留変化演出は昇格する場合のみを備えるため、該保留変化演出を実行することが決定した場合に選択される一次保留図柄は、少なくとも最上位の特別保留図柄3以外の特別保留図柄及び通常保留図柄の中から選択される。更に詳述すれば、先に決定した最終保留図柄を参照して該最終保留図柄よりも下位の特別保留図柄及び通常保留図柄の中から選択される。
なお、上述したS605およびS620は、受信した先読みコマンドの種別毎の内容に基づいて、通常保留図柄および特別保留図柄1〜3の内から何れかを選択決定する制御処理である。
S625で、サブ統合制御装置83は、S620で選択決定された一次保留図柄を、演出図柄表示装置6に表示する処理を行い、S630に処理を移行する。
S630で、サブ統合制御装置83は、保留変化演出の結果として一次保留図柄を最終保留図柄に変化させる表示位置を決定する処理を行い、S655に処理を移行する。
ここで、上記「表示位置」について説明する。本実施形態における、上記4個の表示位置とは、演出図柄表示装置6に設定された保留図柄の表示位置(例えば図19参照)であって、保留記憶の保留上限数である4個に対応して、最古且つ最も早く消化される保留図柄が表示される表示位置を1個目とした場合に、最新且つ最も遅く消化される保留図柄が表示される表示位置までの、合計4個の表示位置(領域)である。
また、上記「表示位置」に表示される保留図柄について説明する。本実施形態では、保留記憶の有無や、該保留記憶の大当りとなる期待度を示唆する保留標識として、演出図柄表示装置6に表示される画像である保留図柄を備える構成としている。しかし、これに限らず、例えばランプやLED等の発光部材によって、保留標識を構成するようにしても良い。つまり、発光部材の点消灯により保留記憶の有無を示唆し、発光態様(色等)により大当りとなる期待度を示唆するようにしても良い。さらにこのような構成とする場合は、例えば4個のLEDを演出図柄表示装置6の近傍且つ外周に沿って点在させ、該LEDに対して、演出図柄表示装置6における演出表示が影響可能な配置とすることが好適である。これにより、演出図柄表示装置6にて前兆演出や前兆変化演出を実行した場合に、当該演出の対象となるLEDを、遊技者は容易に、認識可能となり、このような構成であっても本発明を実現することが可能である。
このような保留図柄や、保留図柄の表示位置の構成を前提として、再度、S630について詳述する。
S630でサブ統合制御装置83は、最終保留図柄に変化させる契機として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示されたこととするか、を決定するものである。換言すれば、S630でサブ統合制御装置83は、当該「保留変化演出」を実行する時期として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示された時点とするか、を決定し、該時点における表示位置を「保留変化演出」の実行位置つまり、最終保留図柄の表示位置とするものである。
また、S630では、最終保留図柄の表示位置の決定に併せて、「前兆演出」を実行する際の対象となる保留図柄の表示位置も、結果的に決定することになる。すなわち、本実施形態では、「保留変化演出」を実行する場合は、該実行に先立って「前兆演出」も実行するように構成されている。詳述すると、「保留変化演出」による最終保留図柄の表示は、「前兆演出」の実行開始から、所定時間(例えば、3秒間)が経過した時点且つ次のシフト処理より前に、実行されるように構成されている。したがって、最終保留図柄の表示位置が決定することで、自ずと「前兆演出」の実行位置も決定される。
なお、このような構成に限らず、「前兆演出」の実行位置を決定する処理を別個、備えるようにしても良い。
S635で、サブ統合制御装置83は、S605で決定した最終保留図柄を、演出図柄表示装置6に表示する処理を行い、S640に処理を移行する。
S635では、保留変化演出を行わない場合に、一旦表示を行うと最終段階まで該表示を維持することとなる保留図柄の表示を行う。
このように、上述したS625およびS635は、始動口への入球に基づいて抽出された数値データ(乱数値)が保留記憶として記憶されると、保留記憶に対応する保留図柄を表示する制御処理である。
S640で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S645に処理を移行する。
S645で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S645:Yes)、S650に処理を移行し、否定判定である場合には(S645:No)、本処理を終了する。
このように、本実施形態では、「保留変化演出」が実行されない場合でも、「前兆演出」が実行される可能性を有するように構成されている。これにより、たとえ最終保留図柄として通常図柄が選択されており、「保留変化演出」が実行されないことが内部的に決定されている状態であっても、所謂ガセ演出としての「前兆演出」が実行されると、遊技者は保留図柄が変化するのではないか、と期待する。これにより、長時間に亘って遊技者に期待を維持させることが可能となる。
S650で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」の実行位置を決定する処理を実行し、S655に処理を移行する。
詳述すると、S650でサブ統合制御装置83は、当該「前兆演出」を実行する時期として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示された時点とするか、を決定し、該時点における表示位置を「前兆演出」の実行位置とするものである。
S630またはS650の処理後に移行するS655で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を選択する処理を実行し、S660に処理を移行する。
本実施形態では、「前兆演出」は、「保留変化演出」が実行される期待度の高さによって、前兆演出A〜Cの3種類設けられている(図18参照)。S655では、「保留変化演出」を行うか否か、および、上記「保留表示演出用バッファ」に格納した乱数に基づいて、何れかの前兆演出が選択される。
つまり、サブ統合制御装置83は、S655において、表示が開始されてから所定時間経過後に「保留変化演出」が実行される確率の異なる複数種類の「前兆演出A〜C」(図18参照)の内、何れかを選択決定する。
S660で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S665に処理を移行する。
「前兆変化演出」は、「保留変化演出」が実行されることを示唆する「前兆演出」が実行された際、当該「前兆演出」とは「保留変化演出」の実行される確率が異なる他の「前兆演出」を選択決定し、この「前兆演出」に変化させる本発明の要部としての演出である。
S665で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S665:Yes)、S670に処理を移行し、否定判定である場合には(S665:No)、本処理を終了する。
S665で「前兆変化演出」を実行すると判定された場合、S670で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」に先立って、最初に演出表示される「一次前兆演出」を、上記前兆演出A〜Bの2種類の内から何れか選択決定する処理を行い、本処理を終了する。つまり、本実施形態の前兆変化演出は昇格する場合のみを備えるため、該前兆変化演出を実行することが決定した場合に選択される一次前兆演出は、少なくとも最上位の前兆演出C以外の前兆演出の中から選択される。
なお、上述した「保留表示演出用バッファ」は、保留記憶ごとに設けられ、S605にて「保留表示決定用乱数」を格納することは、既に説明した。これに加えて、「保留表示演出用バッファ」には、S615による「保留変化演出」の実行可否、S615またはS640による「前兆演出」の実行可否、S630による最終保留図柄の表示位置、S630またはS650による「前兆演出」の実行位置、S655による「前兆演出」の種別、および、S660による「前兆変化演出」の実行可否等の各種情報も併せて格納され、当該保留記憶が消化されるまで、格納された各種情報を常時確認可能に維持されるよう構成されている。
(7)保留表示更新処理について
次に、保留記憶が消化された際に、演出図柄表示装置6に表示されている保留図柄の表示位置を更新すると共に、「保留変化演出」、「前兆演出」或いは「前兆変化演出」を行う「保留表示更新処理1」について、図16に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
また、「保留表示更新処理1」は、保留記憶が有る状態において、特別図柄の変動表示が終了して確定表示された際、最古の保留記憶に基づく新たな変動表示を開始するために、最古の保留記憶の表示が消去され、他の保留記憶が所謂シフト処理される際に、実行される処理である。よって、上述した「保留表示処理1」とは異なるタイミングにて実行されるものである。
S800で、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から保留数コマンド(保留情報)を受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S800:Yes)、S805に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S800:No)、本処理を終了する。
なお、保留数コマンドは、上述した当否判定処理(図9)の保留情報送信処理(S270)にて、主制御装置80から送信される情報(コマンド)である。
S805で、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6に表示されている最も古い保留記憶に対応する保留図柄を消去すると共に、これ以外に保留図柄が表示されている場合には、残りの全ての保留図柄の表示位置を、演出図柄表示装置6の画面に向かって左方に各々1個シフトし、S810に処理を移行する。
なお、本実施形態では上述したように、所謂シフト処理が行われると、保留図柄を左方に1個シフトするようになっているが、これに限らず、最古の保留図柄の表示位置に向かってシフトする構成であれば、右方、上方、下方等、他の方向に向かってシフトされるようにしても良い。
S810で、サブ統合制御装置83は、上記シフト処理により変更された保留図柄の表示位置を参照して、保留図柄の内の何れかが「前兆演出」の実行位置となったか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S810:Yes)、S815に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S810:No)、本処理を終了する。
S815で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」の実行位置となった保留図柄について「前兆変化演出」を行うか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S815:Yes)、S820に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S815:No)、S835に処理を移行する。
S820で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」に先立って、「保留変化演出」の実行を示唆する、最初の前兆演出として一次前兆演出を表示する処理を行い、S825に処理を移行する。
なお、図示しないが、S820では、本発明の「前兆演出」(一次前兆演出)を実行する前に、「前兆演出事前表示」を行う。後で詳述するが、「前兆演出事前表示」は、これから「前兆演出」が行われる可能性の有ることを遊技者に視認可能に報知する表示である。また、「前兆演出」の終了後には、当該「前兆演出」が終了した旨を遊技者に視認可能に報知する「前兆演出終了表示」が実行される。さらに、「前兆演出終了表示」の実行後には、「前兆演出事後表示」を行う。「前兆演出事後表示」は、「前兆演出」や「前兆変化演出」に係る全ての処理が完了したことを遊技者に視認可能に報知する表示である。
S820が実行されると、「前兆演出事前表示」、「前兆演出」(一次前兆演出)、「前兆演出終了表示」、および「前兆演出事後表示」が、順次行われる。
S825で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」(一次前兆演出)が実行開始されてから、所定時間(例えば、3秒間)と2秒間の合計である5秒間が経過したか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S825:Yes)、S830に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S825:No)、S825に処理を移行する。つまり、5秒間が経過するまで、S830に移行せずループする。
なお、S825で経過したか否かの判定対象となる時間である5秒間は、「前兆演出」の開始から所定時間経過後に「保留変化演出」が実行される時期よりも2秒間多く設定された時間であって、これにより、遊技者は「前兆演出」(一次前兆演出)の結果が判明する時期を経過したことを容易に認識することができるようになっている。
S830で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」の表示処理を行い、S840に処理を移行する。
S830では、既に表示されている「前兆演出」(一次前兆演出)を、これとは「保留変化演出」の実行確率の異なる他の種類の「前兆演出」に変化させる処理によって、「前兆変化演出」を行う。
S815にて否定判定となった場合に、S835で、サブ統合制御装置83は、「保留変化演出」の実行を示唆する、「前兆演出」の表示処理を行い、S840に処理を移行する。
S840で、サブ統合制御装置83は、当該シフト処理によって、保留図柄の内に何れかが最終保留図柄の表示位置となったか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S840:Yes)、S845に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S840:No)、本処理を終了する。
なお、「保留変化演出」を行わないが(S615:No)、「前兆演出」を行う(S645:Yes)、つまり所謂ガセ演出の場合には、S840にて否定判定となる。
よって本実施形態では、このように構成することで、「前兆演出」の表示が開始されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過しても、「保留変化演出」が実行されない場合を発生可能にしている。
S845で、サブ統合制御装置83は、一次前兆演出が変化して新たな「前兆演出」が実行開始されてから、又はS835による「前兆演出」が実行開始されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過したか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S845:Yes)、S850に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S845:No)、S845に処理を移行する。つまり、3秒間が経過するまで、S850に移行せずループする。
なお、S845で経過したか否かの判定対象となる時間である3秒間は、「前兆演出」の開始から所定時間経過後に「保留変化演出」が実行される時期として設定された時間である。
S850で、サブ統合制御装置83は、所定時間が経過したことにより、表示されてきた一次保留図柄を、該一次保留図柄とは信頼度の異なる最終保留図柄に変更する処理(「保留変化演出」)を行い、本処理を終了する。
以上が、本実施形態の、「保留表示更新処理1」である。
(8)保留変化演出、前兆演出および前兆変化演出について
第一実施形態では、図17(a)に記載の表の「出現率」が示す確率で大当り抽選に当選する。また、疑似演出では、該表の「出現率」が示す確率で、SPリーチ(スーパーリーチ)や、リーチ(ノーマルリーチ)や、ハズレ(スーパーリーチやノーマルリーチとなること無く大当り抽選で外れること)が発生する。
また、上述したように、保留図柄の種類として、図17(b)の表に記載の通常保留図柄と、特別保留図柄1〜3が設けられている。なお、大当りとなる信頼度の概略は、特別保留図柄1は「低」、特別保留図柄2は「中」、特別保留図柄3は「高」となっている。より具体的には、図17(c)の表に示す通りである。本実施形態では、このような内容で、保留記憶が生じた場合には、これに対応して特別保留図柄1〜3を表示することで保留予告演出が行われる。すなわち、保留記憶が生じた際には、通常保留図柄,特別保留図柄1〜3のうちのいずれかが、図17(c)の表における「出現率」が示す確率で表示されると共に、特別保留図柄が表示された際には、該表の「期待値」が示す確率で該保留記憶により大当りが発生する。
具体的には、該表の「出現率」は、保留記憶により「ハズレ」,「リーチ」,「SPリーチ」,「当り」となる各場合において、該保留記憶に対応して各種類の保留図柄が表示される確率を示している。
また、該表の「期待値」における「当否比率」は、各種類の特別保留図柄が表示された際に、保留記憶による大当り抽選で外れる場合と大当りとなる場合の比率を示していると共に、「信頼度」は、該保留記憶により大当りとなる確率を示している。
該表は、通常保留図柄,特別保留図柄1,特別保留図柄2,特別保留図柄3の順位で、保留記憶についての信頼度が高くなることを示している。
図18は、本実施形態の「前兆演出」および「前兆変化演出」について説明する図表である。
図18(a)に示すように、本実施形態は、3種類の前兆演出A〜Cを備えている。前兆演出Aは「風雲」を、前兆演出Bは「雨雲」を、さらに前兆演出Cは「雷雲」を象った表示となっている。そして、各前兆演出が表示された場合に、「保留変化演出」が実行される信頼度の概略は、前兆演出Aが「低」、前兆演出Bは「中」、前兆演出Cは「高」となっている。
図18(b)には、図18(a)で記載した「保留変化演出」が実行される信頼度を、「保留変化演出」が実行される率、すなわち「変化率」として、具体的に示している。
なお、当該表に示されている「1段昇格」とは、表示されている保留図柄よりも、大当りとなる信頼度が1段階高い保留図柄に変化することを意味している。例えば、特別保留1が表示されているときに、特別保留2に変化するような場合を指している。
前兆演出Aが表示された場合の8/10は、「保留変化演出」が実行されず、同じく2/10は、1段昇格する。前兆演出Bが表示された場合の6/10は、「保留変化演出」が実行されず、同じく4/10は、1段昇格する。前兆演出Cが表示された場合の4/10は、「保留変化演出」が実行されず、同じく6/10は、1段昇格する。このように、本実施形態の前兆演出は、各々、「保留変化演出」を実行する確率が異なるように設定されている。
図18(c)には、図18(b)で記載した「前兆演出」が変化する「前兆変化演出」が実行された場合の、「保留変化演出」が実行される率、すなわち「変化率」として、具体的に示している。
一次前兆演出として前兆演出Aが表示された後、「前兆変化演出」が実行されることで、前兆演出Bが表示された場合には、「保留変化演出」が実行されない場合と、1段昇格する場合が、共に5/10の変化率で設定されている。
これに対して、一次前兆演出として前兆演出Bが表示された後、「前兆変化演出」が実行されることで、前兆演出Cが表示された場合には、「保留変化演出」が実行されない場合が無く、10/10の変化率で必ず1段昇格するように変化率が設定されている。
なお、図18(b)および図18(c)を参照して、さらに詳述する。
本実施形態では、「前兆変化演出」が行われずに単に「前兆演出」が行われたときに表示される前兆演出の種別と、「前兆変化演出」により変化して表示された前兆演出の種別とが、仮に同種別であった場合には、当該種別の前兆演出が実行されたときの「保留変化演出」の実行される確率は、「前兆変化演出」が実行された場合の方が実行されずに単に「前兆演出」のみが行われた場合よりも高く設定されている。
先ず、最終的に、前兆演出Bが表示される場合を例示して説明する。
図18(b)に示すように、前兆演出Bが表示された場合には4/10の確率で1段昇格すなわち「保留変化演出」が行われるのに対して、図18(c)に示すように、前兆演出Aから変化して前兆演出Bが表示された場合には5/10の確率で、つまり最初から前兆演出Bが表示された場合よりも高い確率で、1段昇格が実行されるように設定されている。
さらに、最終的に、前兆演出Cが表示される場合を例示して説明する。
図18(b)に示すように、前兆演出Cが表示された場合には6/10の確率で1段昇格すなわち「保留変化演出」が行われるのに対して、図18(c)に示すように、前兆演出Bから変化して前兆演出Cが表示された場合には10/10の確率で、つまり最初から前兆演出Cが表示された場合よりも高い確率で、1段昇格が実行されるように設定されている。
このように、本実施形態では設定されることにより、「前兆変化演出」に対する遊技者の期待を一層高め、更なる興趣の向上を実現することができる。
なお、上述したように、本実施形態の「保留表示処理1」の「前兆演出実行位置決定処理」(S650)にて決定され、「保留表示更新処理1」のS810にて判定の対象とされる「前兆演出実行位置」とは、シフト処理によって保留図柄が1つシフトされた結果、前兆演出の対象となる保留図柄が表示される表示位置が、第1表示位置から第4表示位置の内の、当該「前兆演出実行位置」となったとき、前兆演出を実行する契機とする位置である。
そして、前兆演出は、当該「前兆演出実行位置」となった保留図柄を対象として実行されていることが明白な位置、例えば、該保留図柄の直上(他に、直右、直左、或いは、直下でも良い)位置にて、前兆演出を表示(必要であれば、変位して表示)して、行うように構成されている。よって、前記「前兆演出実行位置」が決定すると、自ずと、前兆演出の表示位置も決定され、該決定に従って表示制御される。
また、上述した本実施形態の「保留表示処理1」では、S655にて前兆演出選択処理にて前兆演出の種別が選択決定された後に、「前兆変化演出」を実行すると判定された場合(S655:Yes)、S670で一次前兆演出の種別を決定する構成となっている。このような順序にて制御を行う場合には、S670にて、先のS655で決定された前兆演出の種別を一旦破棄し、再度、一次前兆演出および最終前兆演出の各々を選択決定し直すようにしても良い。
また、上述した本実施形態の「保留表示処理1」では、「最終保留表示位置決定処理」(S630)にて最終保留図柄を表示することとなる保留図柄の表示位置を決定したり、或いは「前兆演出実行位置決定処理」(S650)にて前兆演出を実行することとなる保留図柄の表示位置を決定する構成としている。
しかし、このように何らかの処理を実行する契機として、「保留図柄の表示位置」を決定する構成に限定する必要はない。例えば、最終保留図柄の表示時期(タイミング)や前兆演出の実行時期(タイミング)を、現時点から何秒後となるかを計数し、該計数の結果得られた時間に対応するカウンタ値を所定のカウンタに設定し、カウンタ値が0となったか否かの判定処理を実行し、否定判定であればカウンタのデクリメント処理を継続して行い、肯定判定を得られた場合に、当該タイミングを、上記最終保留図柄の表示時期(タイミング)や前兆演出の実行時期(タイミング)として、各種処理を実行するような構成としても良い。つまり、最終保留表示時期や、前兆演出実行時期を決定する処理を行うようにしても良い。
(9)「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」の具体例について
次に、「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」が実行された場合の具体的な表示態様について、上述した制御処理との関係を示しつつ説明する。
図19〜22に記載の説明図は、「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」の具体例を示している。
先ず、図19は、「前兆演出」が実行されるが「保留変化演出」は実行されない、すなわちガセ演出の第1の具体例である。
図19(a)に示すように、第1表示位置に最古の保留記憶に対応した保留図柄800が、また第2表示位置に2番目に古い保留記憶に対応した保留図柄801が、通常保留図柄で表示され、且つ、特別図柄に対応した演出図柄100が変動表示中であるときに、新たな始動入賞が発生すると、「保留表示処理1」(図15)が実行される。当該具体例では、S605にて特別保留図柄1(図17参照)が最終保留図柄として選択決定され、S615が否定判定となって「保留変化演出」の非実行が決定され、S635によって、第3表示位置に当該保留記憶に対応した保留図柄802が、上記決定した特別保留図柄1で表示される。
なお、当該具体例では、上記S635に続いて、S645で肯定判定となり、S650にて第2表示位置を前兆演出の実行位置と決定し、さらに、S655で前兆演出Aを選択決定して、「保留表示処理1」(図15)を終了した場合を例示するものである。
図19(b)に示すように、演出図柄100が変動表示を終了して「114」で確定表示が行われると、「保留表示更新処理1」(図16)のS805が実行されて、図19(c)に示すように、保留図柄のシフト処理が行われ、保留図柄802は、第2表示位置にシフトされる。
これにより、S810では肯定判定、S815で否定判定となり、次いでS835が実行される。
S835が実行されると、上記決定された前兆演出Aの表示に先立って、「雲」を象った前兆演出事前表示803が、演出図柄表示装置6の画面右下から登場して左方向に向かって移動表示して、図19(d)に示すように、第2表示位置に表示された保留図柄802の直上にて停止表示される。
続いて、図19(e)に示すように、前兆演出804が前兆演出Aの態様にて表示される。
図19(f)に示すように、当該具体例では、既に図19(a)の段階で最終保留図柄が表示されており、S840が否定判定となるガセ演出なので、保留図柄は変化せず、前兆演出Aの表示が終了すると、図示しないが、単に「雲」を象った前兆演出終了表示が停止表示されて前兆演出が終了した旨を報知した後、「雲」を象った前兆演出事後表示805が、保留図柄802の直上から左方に向かって移動表示し、演出図柄表示装置6の画面左下から退場して消去され、その後は、図19(g)、および図19(h)に示すように、演出図柄100が確定表示後、再度シフト処理が行われて、保留図柄802は第1表示位置にシフトされる。
当該具体例で示したように、本実施形態では、「保留変化演出」を実行しない場合であっても、「前兆演出」を行う場合を備えており、ガセ演出を行うことで遊技者に対して、大当りを期待できる機会をより多く提供することができるようになっている。
次に、図20は、図19と同様、「前兆演出」が実行されるが「保留変化演出」は実行されない例であって、すなわちガセ演出の第2の具体例である。
当該具体例では、図20(a)に示す保留図柄800が、通常保留図柄で表示されている際に、2回の始動入賞が発生して、保留図柄801と保留図柄802が表示された場合を示す。
先ず、保留図柄800が表示されているときに、新たな始動入賞が発生すると、「保留表示処理1」(図15)が実行される。当該具体例では、S605にて特別保留図柄1(図17参照)が最終保留図柄として選択決定され、S615が否定判定となって「保留変化演出」の非実行が決定され、S635によって、当該保留記憶に対応した保留図柄801が、上記決定した特別保留図柄1で表示される。
なお、当該具体例では、上記S635に続いて、S645で肯定判定となり、S650にて第1表示位置を前兆演出の実行位置と決定し、さらに、S655で前兆演出Bを選択決定して、「保留表示処理1」(図15)を終了し、更にその後の新たな始動入賞により保留図柄802が表示された場合を例示するものである。
このとき、図20(a)に示すように、第1表示位置に最古の保留記憶に対応した保留図柄800が、また第2表示位置に2番目に古い保留記憶に対応した保留図柄801が、さらに、第3表示位置に最新の保留記憶に対応した保留図柄802が表示され、且つ、特別図柄に対応した演出図柄100が変動表示中である状態が示されている。保留図柄800および保留図柄802は、通常保留図柄で、保留図柄801は特別保留図柄1で表示されている。
次いで、図20(b)に示すように、演出図柄100が変動表示を終了して「114」で確定表示が行われると、「保留表示更新処理1」(図16)のS805が実行されて、図20(c)に示すように、保留図柄のシフト処理が行われ、保留図柄801は、第1表示位置にシフトされる。
これにより、S810では肯定判定、S815で否定判定となり、次いでS835が実行される。
S835が実行されると、上記決定された前兆演出Bの表示に先立って、「雲」を象った前兆演出事前表示803が、演出図柄表示装置6の画面右下から登場して左方向に向かって移動表示して、図20(d)に示すように、第1表示位置に表示された保留図柄801の直上にて停止表示される。
なお、前兆演出事前表示が実行中の段階において、当該表示からは、どの種別の前兆演出が実行されるのか不明な状態となっている。
また、前兆演出事前表示が実行されても、前兆演出を行わない場合を備えるようにしても良い。これにより、遊技の展開が単純となることを防止し、遊技の展開に複雑さを持たせて興趣が向上する。
続いて、図20(e)に示すように、前兆演出804が前兆演出Bの態様にて表示される。
図20(f)に示すように、当該具体例では、既に図20(a)より前の段階で最終保留図柄が表示されており、S840が否定判定となるガセ演出なので、保留図柄は変化せず、前兆演出Bの表示が終了すると、図示しないが、単に「雲」を象った前兆演出終了表示が停止表示されて前兆演出が終了した旨を報知した後、「雲」を象った前兆演出事後表示805が、保留図柄801の直上から左方に向かって移動表示し、演出図柄表示装置6の画面左下から退場して消去され、その後は、図20(g)、および図20(h)に示すように、演出図柄100が確定表示後、再度シフト処理が行われて、保留図柄801は消化(消去)される。
当該具体例においても、上述したガセ演出の第1の具体例と同様に、「保留変化演出」を実行しない場合であっても、「前兆演出」を行う場合を備えており、ガセ演出を行うことで遊技者に対して、大当りを期待できる機会をより多く提供することができるようになっている。そして、対象となる保留図柄の表示位置に関係なく、「前兆演出」を実行可能に構成されている。
次に、図21は、「前兆演出」に伴い「保留変化演出」が実行される具体例である。
図21(a)に示すように、第1表示位置に最古の保留記憶に対応した保留図柄800が、また第2表示位置に2番目に古い保留記憶に対応した保留図柄801が、通常保留図柄で表示され、且つ、特別図柄に対応した演出図柄100が変動表示中であるときに、新たな始動入賞が発生すると、「保留表示処理1」(図15)が実行される。当該具体例では、S605にて特別保留図柄2(図17参照)が最終保留図柄として選択決定され、S615が肯定判定となって「保留変化演出」の実行が決定され、S620によって特別保留図柄1(図17参照)が一次保留図柄として選択され、S625によって第3表示位置に当該保留記憶に対応した保留図柄802が、上記決定した特別保留図柄1で表示される。
なお、当該具体例では、上記S625に続いて、S630にて第2表示位置を最終保留図柄の、また前兆演出の実行位置と決定し、さらに、S655で前兆演出Aを選択決定して、S665で否定判定(前兆変化演出の非実行)を得た後、「保留表示処理1」(図15)を終了した場合を例示するものである。
図21(b)に示すように、演出図柄100が変動表示を終了して「114」で確定表示が行われると、「保留表示更新処理1」(図16)のS805が実行されて、図21(c)に示すように、保留図柄のシフト処理が行われ、保留図柄802は、第2表示位置にシフトされる。
これにより、S810では肯定判定、S815で否定判定となり、次いでS835が実行される。
S835が実行されると、上記決定された前兆演出Aの表示に先立って、「雲」を象った前兆演出事前表示803が、演出図柄表示装置6の画面右下から登場して左方向に向かって移動表示して、図21(d)に示すように、第2表示位置に表示された保留図柄802の直上にて停止表示される。
続いて、図21(e)に示すように、前兆演出804が前兆演出Aの態様にて表示される。
このとき、S840では、保留図柄802が上記決定した最終保留図柄の表示位置である第2表示位置に表示されていることで肯定判定となり、所定時間(例えば、3秒間)の経過を待って、図21(e)に示すように、保留図柄802を上記決定した最終保留図柄としての特別保留図柄2に変更する。
次いで、図21(f)に示すように、前兆演出Aの表示が終了すると、図示しないが、単に「雲」を象った前兆演出終了表示が停止表示されて前兆演出が終了した旨を報知した後、「雲」を象った前兆演出事後表示805が、保留図柄802の直上から左方に向かって移動表示し、演出図柄表示装置6の画面左下から退場して消去され、その後は、図21(g)、および図21(h)に示すように、演出図柄100が確定表示後、再度シフト処理が行われて、保留図柄802は第1表示位置にシフトされる。
当該具体例で示したように、本実施形態では、「前兆演出」が実行されることで、「保留変化演出」が実行されるのではないか、という期待を遊技者に与えることができるようになっている。
次に、図22は、「前兆演出」および「前兆変化演出」に伴い「保留変化演出」が実行される具体例である。
図22(a)に示すように、第1表示位置に最古の保留記憶に対応した保留図柄800が、また第2表示位置に2番目に古い保留記憶に対応した保留図柄801が、通常保留図柄で表示され、且つ、特別図柄に対応した演出図柄100が変動表示中であるときに、新たな始動入賞が発生すると、「保留表示処理1」(図15)が実行される。当該具体例では、S605にて特別保留図柄2(図17参照)が最終保留図柄として選択決定され、S615が肯定判定となって「保留変化演出」の実行が決定され、S620によって特別保留図柄1(図17参照)が一次保留図柄として選択され、S625によって第3表示位置に当該保留記憶に対応した保留図柄802が、上記決定した特別保留図柄1で表示される。
なお、当該具体例では、上記S625に続いて、S630にて第2表示位置を最終保留図柄の、また前兆演出の実行位置と決定し、さらに、S655で前兆演出Bを選択決定して、S665で肯定判定(前兆変化演出の実行)を得て、S670にて一次前兆演出として前兆演出Aが決定された後、「保留表示処理1」(図15)を終了した場合を例示するものである。
図22(b)に示すように、演出図柄100が変動表示を終了して「114」で確定表示が行われると、「保留表示更新処理1」(図16)のS805が実行されて、図22(c)に示すように、保留図柄のシフト処理が行われ、保留図柄802は、第2表示位置にシフトされる。
これにより、S810では肯定判定、S815で肯定判定となり、次いでS820が実行される。
S820が実行されると、上記決定された一次前兆演出Aの表示に先立って、「雲」を象った前兆演出事前表示803が、演出図柄表示装置6の画面右下から登場して左方向に向かって移動表示して、図22(d)に示すように、第2表示位置に表示された保留図柄802の直上にて停止表示される。
続いて、図22(e)に示すように、一次前兆演出804が前兆演出Aの態様にて表示される。次いでS825にて所定時間(例えば、3秒間)に2秒間を合算した5秒間が経過するのを待つ。
該待機期間中には、図22(f)に示すように、前兆演出Aの表示が終了すると、単に「雲」を象った前兆演出終了表示805が、保留図柄802の直上にて停止状態を維持して、前兆演出Aが終了した旨又、「前兆変化演出」が行われる可能性を有する旨を報知する。
上記5秒間が経過すると、遊技者に通常は前兆演出の開始から3秒間で実行される保留変化演出が非実行であったことを認識させた上で、図22(g)に示すように、上記一次前兆演出804とは異なる、前兆演出Bの態様で最終前兆演出806を表示することで、「前兆変化演出」を実行する。
このように、本実施形態では、一次前兆演出804が前兆演出Aの態様にて表示されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過したにも拘らず、保留図柄802が特別保留図柄1から変化(昇格)せず、つまり「保留変化演出」が実行されなかった場合、前兆演出Aよりも「保留変化演出」の実行可能性の高い、前兆演出Bの態様にて最終前兆演出806を変化表示することで「前兆変化演出」を実行する構成となっている。
これにより、一次前兆演出804によって「保留変化演出」が行われなくても、最終前兆演出806が行われることで、遊技者は「保留変化演出」の実行を、早い段階で諦めてしまうことなく、より長期に亘って期待を持続することができる。
このとき、S840では、保留図柄802が上記決定した最終保留図柄の表示位置である第2表示位置に表示されていることで肯定判定となり、所定時間(例えば、3秒間)の経過を待って、図22(g)に示すように、保留図柄802を上記決定した最終保留図柄としての特別保留図柄2に変更する。
次いで、図22(h)に示すように、前兆演出Bの態様で最終前兆演出806の表示が終了すると、図示しないが、再度、前兆演出終了表示805が停止表示されて前兆演出Bが終了した旨を報知した後、「雲」を象った前兆演出事後表示807が、保留図柄802の直上から左方に向かって移動表示し、演出図柄表示装置6の画面左下から退場して消去される。
当該具体例で示したように、本実施形態では、「前兆演出」が実行されることで、「保留変化演出」が実行されるのではないか、という期待を遊技者に与え、たとえこの際(所定時間経過後)に「保留変化演出」が実行されなくても、続いて「前兆変化演出」が実行されることで、遊技者に「保留変化演出」が実行されることへの期待を、より長時間に亘って維持させることができるようになっている。
上述した本実施形態は、前兆演出が実行されたにも拘らず、「保留変化演出」(保留昇格)が行われなかった場合にのみ、「前兆変化演出」による前兆演出の昇格が行われるよう構成されている。
また、本実施形態では、「前兆変化演出」の実行前後における2種類の前兆演出は、同一の保留記憶(保留図柄)を対象として実行されるよう構成されている。
さらに、本実施形態では、前兆演出の表示から「前兆変化演出」の実行までの処理を、1回のシフト処理すなわち1回の変動表示中に行うように構成されている。
[第二実施形態]
次に本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態は、「保留表示処理」および「保留表示更新処理」において第一実施形態と相違するため、相違する制御処理および該処理によって実行される演出の具体例について説明する。
よって、上記相違点について、図15に対応する図23、図16に対応する図24、および図19乃至図22に対応する図25および図26を示して詳細に説明し、図1乃至図14、図17および図18については、第一実施形態での説明を援用して、ここでの説明を割愛するものとする。
本実施形態の保留表示処理について説明する。
保留記憶が生成された際に、該保留記憶に対応する保留図柄を演出図柄表示装置6に表示する保留表示処理2について、図23に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
なお、図23の「保留表示処理2」は、保留記憶が生成された際すなわち、特別図柄の変動表示中に遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入球して新たな保留記憶が表示された際、実行される処理である。
S1600で、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から上述した先読みコマンド1〜4を受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S1600:Yes)、S1605に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S1600:No)、本処理を終了する。
上述したように、「先読みコマンド1〜4」は、「始動入賞確認処理」(図6)にて、遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入球し(S100:Yes)、保留記憶が上限数(例えば4個)に達していない場合に(S105:No)、保留記憶が記憶される都度、先読み判定処理(S115)にて、主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信されるコマンド(情報或いは信号とも呼称する)である。
S1605で、サブ統合制御装置83は、先ず、先読みコマンド1〜4を受信したことに基づいて「保留表示決定用乱数」を抽出し、該抽出した乱数を、保留記憶毎に設けられた所定の「保留表示演出用バッファ」に格納する。次いで、該格納した乱数と、受信した先読みコマンドの種別毎の内容に基づいて、最終的に表示する保留図柄の種別(最終保留図柄或いは、最終保留表示とも呼称する)を選択決定する。
詳述すると、本実施形態では、後述する複数種類の保留図柄を備えており、当該保留記憶(受信した先読みコマンド1〜4の対象となる保留記憶)が消化される直前、すなわち当該保留記憶に基づく変動表示が開始される直前のタイミングで、前記複数種類の保留図柄のうちの何れを表示するか、を決定する処理である。
なお、この処理にて選択決定される図柄には、後述する通常保留図柄(通常保留表示とも呼称する)も含まれる。例えば、表示の開始から消化まで通常保留図柄が継続して表示され、後述する保留変化演出を行わないような場合、当該S1605では、最終保留図柄として通常保留図柄が選択決定されるものである。
S1605で選択決定される保留図柄の種別は、図17(b)に示すとおりである。サブ統合制御装置83は、S1605にて、図17(b)に記載の保留図柄(通常保留図柄,特別保留図柄1〜3)の中から新たな保留記憶に対応して変動表示開始直前に表示する最終保留図柄の種類を選択し、S1610に処理を移行する。
S1610で、サブ統合制御装置83は、上記「保留表示演出用バッファ」に格納した乱数に基づいて、「保留変化演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S1615に処理を移行する。
本実施形態の「保留変化演出」は、保留記憶に係る保留図柄(通常保留図柄,特別保留図柄1〜3)が表示開始されてから、当該保留記憶に基づく変動表示開始に伴い消去されるまでに、当初表示された保留図柄から、他の保留図柄に変化する演出である。
なお、該抽選処理を、上記乱数のみに基づき実行する構成に限定せず、例えば、S1605で選択決定した最終保留図柄の種別と上記乱数に基づいて抽選を行うように構成しても良い。
S1615で、サブ統合制御装置83は、「保留変化演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S1615:Yes)、S1620に処理を移行し、否定判定である場合には(S1615:No)、S1635に処理を移行する。
S1620で、サブ統合制御装置83は、保留図柄が変化する前の、つまり最初に表示される一次保留図柄(一次保留表示とも呼称する)を、通常保留図柄および特別保留図柄1〜2の内から選択決定する処理を実行し、S1625に処理を移行する。つまり、本実施形態の保留変化演出は昇格する場合のみを備えるため、該保留変化演出を実行することが決定した場合に選択される一次保留図柄は、少なくとも最上位の特別保留図柄3以外の特別保留図柄及び通常保留図柄の中から選択される。更に詳述すれば、先に決定した最終保留図柄を参照して該最終保留図柄よりも下位の特別保留図柄及び通常保留図柄の中から選択される。
なお、上述したS1605およびS1620は、受信した先読みコマンドの種別毎の内容に基づいて、通常保留図柄および特別保留図柄1〜3の内から何れかを選択決定する制御処理である。
S1625で、サブ統合制御装置83は、S1620で選択決定された一次保留図柄を、演出図柄表示装置6に表示する処理を行い、S1630に処理を移行する。
S1630で、サブ統合制御装置83は、保留変化演出の結果として一次保留図柄を最終保留図柄に変化させる表示位置を決定する処理を行い、S1655に処理を移行する。
ここで、上記「表示位置」について説明する。本実施形態における、上記4個の表示位置とは、演出図柄表示装置6に設定された保留図柄の表示位置(例えば図25参照)であって、保留記憶の保留上限数である4個に対応して、最古且つ最も早く消化される保留図柄が表示される表示位置を1個目とした場合に、最新且つ最も遅く消化される保留図柄が表示される表示位置までの、合計4個の表示位置(領域)である。
また、上記「表示位置」に表示される保留図柄について説明する。本実施形態では、保留記憶の有無や、該保留記憶の大当りとなる期待度を示唆する保留標識として、演出図柄表示装置6に表示される画像である保留図柄を備える構成としている。しかし、これに限らず、例えばランプやLED等の発光部材によって、保留標識を構成するようにしても良い。つまり、発光部材の点消灯により保留記憶の有無を示唆し、発光態様(色等)により大当りとなる期待度を示唆するようにしても良い。さらにこのような構成とする場合は、例えば4個のLEDを演出図柄表示装置6の近傍且つ外周に沿って点在させ、該LEDに対して、演出図柄表示装置6における演出表示が影響可能な配置とすることが好適である。これにより、演出図柄表示装置6にて前兆演出や前兆変化演出を実行した場合に、当該演出の対象となるLEDを、遊技者は容易に、認識可能となり、このような構成であっても本発明を実現することが可能である。
このような保留図柄や、保留図柄の表示位置の構成を前提として、再度、S1630について詳述する。
S1630でサブ統合制御装置83は、最終保留図柄に変化させる契機として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示されたこととするか、を決定するものである。換言すれば、S1630でサブ統合制御装置83は、当該「保留変化演出」を実行する時期として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示された時点とするか、を決定し、該時点における表示位置を「保留変化演出」の実行位置つまり、最終保留図柄の表示位置とするものである。
また、S1630では、最終保留図柄の表示位置の決定に併せて、「前兆演出」を実行する際の対象となる保留図柄の表示位置も、結果的に決定することになる。すなわち、本実施形態では、「保留変化演出」を実行する場合は、該実行に先立って「前兆演出」も実行するように構成されている。詳述すると、「保留変化演出」による最終保留図柄の表示は、「前兆演出」の実行開始から、所定時間(例えば、3秒間)が経過した時点且つ次のシフト処理より前に、実行されるように構成されている。したがって、最終保留図柄の表示位置が決定することで、自ずと「前兆演出」の実行位置も決定される。
なお、このような構成に限らず、「前兆演出」の実行位置を決定する処理を別個、備えるようにしても良い。
S1635で、サブ統合制御装置83は、S1605で決定した最終保留図柄を、演出図柄表示装置6に表示する処理を行い、S1640に処理を移行する。
S1635では、保留変化演出を行わない場合に、一旦表示を行うと最終段階まで該表示を維持することとなる保留図柄の表示を行う。
このように、上述したS1625およびS1635は、始動口への入球に基づいて抽出された数値データ(乱数値)が保留記憶として記憶されると、保留記憶に対応する保留図柄を表示する制御処理である。
S1640で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S1645に処理を移行する。
S1645で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S1645:Yes)、S1650に処理を移行し、否定判定である場合には(S1645:No)、本処理を終了する。
このように、本実施形態では、「保留変化演出」が実行されない場合でも、「前兆演出」が実行される可能性を有するように構成されている。これにより、たとえ最終保留図柄として通常図柄が選択されており、「保留変化演出」が実行されないことが内部的に決定されている状態であっても、所謂ガセ演出としての「前兆演出」が実行されると、遊技者は保留図柄が変化するのではないか、と期待する。これにより、長時間に亘って遊技者に期待を維持させることが可能となる。
S1650で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」の実行位置を決定する処理を実行し、S1655に処理を移行する。
詳述すると、S1650でサブ統合制御装置83は、当該「前兆演出」を実行する時期として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示された時点とするか、を決定し、該時点における表示位置を「前兆演出」の実行位置とするものである。
S1630またはS1650の処理後に移行するS1655で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を選択する処理を実行し、S1660に処理を移行する。
本実施形態では、「前兆演出」は、「保留変化演出」が実行される期待度の高さによって、前兆演出A〜Cの3種類設けられている(図18参照)。S1655では、「保留変化演出」を行うか否か、および、上記「保留表示演出用バッファ」に格納した乱数に基づいて、何れかの前兆演出が選択される。
つまり、サブ統合制御装置83は、S1655において、表示が開始されてから所定時間経過後に「保留変化演出」が実行される確率の異なる複数種類の「前兆演出A〜C」(図18参照)の内、何れかを選択決定する。
S1660で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S1665に処理を移行する。
「前兆変化演出」は、「保留変化演出」が実行されることを示唆する「前兆演出」が実行された際、当該「前兆演出」とは「保留変化演出」の実行される確率が異なる他の「前兆演出」を選択決定し、この「前兆演出」に変化させる本発明の要部としての演出である。
S1665で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S1665:Yes)、S1670に処理を移行し、否定判定である場合には(S1665:No)、本処理を終了する。
S1665で「前兆変化演出」を実行すると判定された場合、S1670で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」に先立って、最初に演出表示される「一次前兆演出」を、上記前兆演出A〜Bの2種類の内から何れか選択決定する処理を行い、S1675に処理を移行する。つまり、本実施形態の前兆変化演出は昇格する場合のみを備えるため、該前兆変化演出を実行することが決定した場合に選択される一次前兆演出は、少なくとも最上位の前兆演出C以外の前兆演出の中から選択される。
S1675で、サブ統合制御装置83は、「一次前兆演出」の実行位置を決定する処理を実行し、S1680に処理を移行する。
詳述すると、S1675でサブ統合制御装置83は、当該「一次前兆演出」を実行する時期として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示された時点とするか、を決定し、該時点における表示位置を「一次前兆演出」の実行位置とするものである。
S1680で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化フラグ」に1を設定して、本処理を終了する。
「前兆変化フラグ」は、1が設定されることにより、「前兆変化演出」を行う状態にあることを示すフラグである。
なお、上述した「保留表示演出用バッファ」は、保留記憶ごとに設けられ、S1605にて「保留表示決定用乱数」を格納することは、既に説明した。これに加えて、「保留表示演出用バッファ」には、S1615による「保留変化演出」の実行可否、S1615またはS1640による「前兆演出」の実行可否、S1630による最終保留図柄の表示位置、S1630またはS1650による「前兆演出」の実行位置、S1655による「前兆演出」の種別、S1660による「前兆変化演出」の実行可否、S1670乃至S1680での決定情報等の各種情報も併せて格納され、当該保留記憶が消化されるまで、格納された各種情報を常時確認可能に維持されるよう構成されている。
本実施形態の保留表示更新処理について説明する。
保留記憶が消化された際に、演出図柄表示装置6に表示されている保留図柄の表示位置を更新すると共に、「保留変化演出」、「前兆演出」或いは「前兆変化演出」を行う「保留表示更新処理2」について、図24に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
また、「保留表示更新処理2」は、保留記憶が有る状態において、特別図柄の変動表示が終了して確定表示された際、最古の保留記憶に基づく新たな変動表示を開始するために、最古の保留記憶の表示が消去され、他の保留記憶が所謂シフト処理される際に、実行される処理である。よって、上述した「保留表示処理2」とは異なるタイミングにて実行されるものである。
S1800で、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から保留数コマンド(保留情報)を受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S1800:Yes)、S1805に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S1800:No)、本処理を終了する。
なお、保留数コマンドは、上述した当否判定処理(図9)の保留情報送信処理(S270)にて、主制御装置80から送信される情報(コマンド)である。
S1805で、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6に表示されている最も古い保留記憶に対応する保留図柄を消去すると共に、これ以外に保留図柄が表示されている場合には、残りの全ての保留図柄の表示位置を、演出図柄表示装置6の画面に向かって左方に各々1個シフトし、S1810に処理を移行する。
なお、本実施形態では上述したように、所謂シフト処理が行われると、保留図柄を左方に1個シフトするようになっているが、これに限らず、最古の保留図柄の表示位置に向かってシフトする構成であれば、右方、上方、下方等、他の方向に向かってシフトされるようにしても良い。
S1810で、サブ統合制御装置83は、上記シフト処理により変更された保留図柄の表示位置を参照して、保留図柄の内の何れかが「前兆演出」(一次前兆演出も含む)の実行位置となったか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S1810:Yes)、S1815に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S1810:No)、本処理を終了する。
S1815で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」の実行位置となった保留図柄について「前兆変化フラグ」に1が設定されているか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S1815:Yes)、S1820に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S1815:No)、S1835に処理を移行する。
S1820で、サブ統合制御装置83は、前兆演出の待機中であるか否か、すなわち一次前兆演出を実行後に「前兆変化演出」を実行するまでの待機状態にあるか否か、の判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S1820:Yes)、S1825に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S1820:No)、S1855に処理を移行する。
S1855で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」に先立って、「保留変化演出」の実行を示唆する、最初の前兆演出として一次前兆演出を表示する処理を行い、S1860に処理を移行する。
なお、図示しないが、S1855では、本発明の「前兆演出」(一次前兆演出)を実行する前に、「前兆演出事前表示」を行う。後で詳述するが、「前兆演出事前表示」は、これから「前兆演出」が行われる可能性の有ることを遊技者に視認可能に報知する表示である。また、「前兆演出」の終了後には、当該「前兆演出」が終了した旨を遊技者に視認可能に報知する「前兆演出終了表示」が実行される。さらに、「前兆演出終了表示」の実行後には、「前兆演出事後表示」を行う。「前兆演出事後表示」は、「前兆演出」や「前兆変化演出」に係る全ての処理が完了したことを遊技者に視認可能に報知する表示である。
S855が実行されると、「前兆演出事前表示」、「前兆演出」(一次前兆演出)、「前兆演出終了表示」、および「前兆演出事後表示」が、順次行われる。
S1860で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」に先立って、「前兆変化演出」の待機状態に移行する処理を行い、本処理を終了する。
S1825で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」の表示処理を行い、S1830に処理を移行する。
S1825では、当該シフト処理時において、シフト前から前兆演出待機状態にある場合、既に表示されている「前兆演出」(一次前兆演出)を、これとは「保留変化演出」の実行確率の異なる他の種類の「前兆演出」に変化させる処理によって、「前兆変化演出」を行う。
S1830で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化フラグ」に0を設定して、S1840に処理を移行する。
S1815にて否定判定となった場合に、S1835で、サブ統合制御装置83は、「保留変化演出」の実行を示唆する、「前兆演出」の表示処理を行い、S1840に処理を移行する。
S1840で、サブ統合制御装置83は、当該シフト処理によって、保留図柄の内に何れかが最終保留図柄の表示位置となったか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S1840:Yes)、S1845に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S1840:No)、本処理を終了する。
なお、「保留変化演出」を行わないが、「前兆演出」を行う、つまり所謂ガセ演出の場合には、S1840にて否定判定となる。
よって本実施形態では、このように構成することで、「前兆演出」の表示が開始されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過しても、「保留変化演出」が実行されない場合を発生可能にしている。
S1845で、サブ統合制御装置83は、一次前兆演出が変化して新たな「前兆演出」が実行開始されてから、又はS1835による「前兆演出」が実行開始されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過したか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S1845:Yes)、S1850に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S1845:No)、S1845に処理を移行する。つまり、3秒間が経過するまで、S1850に移行せずループする。
なお、S1845で経過したか否かの判定対象となる時間である3秒間は、「前兆演出」の開始から所定時間経過後に「保留変化演出」が実行される時期として設定された時間である。
S1850で、サブ統合制御装置83は、所定時間が経過したことにより、表示されてきた一次保留図柄を、該一次保留図柄とは信頼度の異なる最終保留図柄に変更する処理(「保留変化演出」)を行い、本処理を終了する。
以上が、本実施形態の、「保留表示更新処理2」である。
本実施形態の「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」の具体例について説明する。
次に、「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」が実行された場合の具体的な表示態様について、上述した制御処理との関係を示しつつ説明する。
図25および図26に記載の説明図は、「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」の具体例を示している。
先ず、図25は、当該変動表示中に「一次前兆演出」が実行され、シフト処理後に、「保留変化演出」が実行された場合の具体例である。
図25(a)に示すように、第1表示位置に最古の保留記憶に対応した保留図柄810が、また第2表示位置に2番目に古い保留記憶に対応した保留図柄811が、通常保留図柄で表示され、且つ、特別図柄に対応した演出図柄100が変動表示中であるときに、新たな始動入賞が発生すると、「保留表示処理2」(図23)が実行される。当該具体例では、S1605にて特別保留図柄2(図17参照)が最終保留図柄として選択決定され、S1615が肯定判定となって「保留変化演出」の実行が決定され、S1625によって、第3表示位置に当該保留記憶に対応した保留図柄812が、特別保留図柄1で表示される。
なお、当該具体例では、上記S1625に続いて、S1630にて第1表示位置を最終保留表示位置、および前兆演出の実行位置と決定し、さらに、S1655で前兆演出Bを選択決定して、S1665で肯定判定となり、S1670で前兆演出Aを、S1675で第2表示位置を選択決定し、「保留表示処理2」(図23)を終了した場合を例示するものである。
図25(b)に示すように、演出図柄100が変動表示を終了して「114」で確定表示が行われると、「保留表示更新処理2」(図24)のS1805が実行されて、図25(c)に示すように、保留図柄のシフト処理が行われ、保留図柄812は、第2表示位置にシフトされる。
これにより、S1810、およびS1815では肯定判定、S1820で否定判定となり、次いでS1855、およびS1860が実行される。
S1855が実行されると、上記決定された前兆演出Aの表示に先立って、「雲」を象った前兆演出事前表示813が、演出図柄表示装置6の画面右下から登場して左方向に向かって移動表示して、図25(d)に示すように、第2表示位置に表示された保留図柄812の直上にて停止表示される。
なお、前兆演出事前表示が実行中の段階において、当該表示からは、どの種別の前兆演出が実行されるのか不明な状態となっている。
また、前兆演出事前表示が実行されても、前兆演出を行わない場合を備えるようにしても良い。これにより、遊技の展開が単純となることを防止し、遊技の展開に複雑さを持たせて興趣が向上する。
続いて、図25(e)に示すように、前兆演出814が前兆演出Aの態様にて表示される。
図25(f)に示すように、前兆演出Aの表示が終了すると、単に「雲」を象った前兆演出終了表示815が、保留図柄812の直上にて停止表示して、前兆演出Aが終了した旨又、「前兆変化演出」が行われる可能性を有する旨を報知する。その後は、図25(g)、および図25(h)に示すように、演出図柄100が確定表示されると、再度、「保留表示更新処理2」(図24)のS1805が実行されて、図25(h)に示すように、保留図柄のシフト処理が行われ、保留図柄812は、第1表示位置にシフトされる。なお、前兆演出待機中には、前兆演出終了表示815が、シフト処理を跨いで実行される。
これにより、S1810、およびS1815では肯定判定、さらに、前兆演出待機中であるためS1820も肯定判定となり、次いでS1825が実行される。
S1825が実行されることで、図26(a)に示すように、前兆演出816が前兆演出Bの態様に変化して表示される。
このように、本実施形態では、前兆演出814が前兆演出Aの態様にて表示されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過したにも拘らず、保留図柄812が特別保留図柄1から変化(昇格)せず、つまり「保留変化演出」が実行されなかった場合、シフト処理後に、前兆演出Aよりも「保留変化演出」の実行可能性の高い、前兆演出Bの態様にて最終前兆演出816を変化表示することで「前兆変化演出」を実行する構成となっている。
これにより、前兆演出814によって「保留変化演出」が行われなくても、シフト処理後に、前兆演出816が行われることで、遊技者は「保留変化演出」の実行を、早い段階で諦めてしまうことなく、シフト処理後まで、より長期に亘って期待を持続することができる。
また、前兆演出Bの表示開始から所定時間(例えば、3秒間)が経過すると、S1850により、図26(a)に示すように、保留図柄812は、特別保留図柄2の態様に変更されて「保留変化演出」が実行される。前兆演出Bが終了すると、図示しないが、単に「雲」を象った前兆演出終了表示815が、再度、停止表示されて前兆演出が終了した旨を報知した後、「雲」を象った前兆演出事後表示817が、保留図柄812の直上から左方に向かって移動表示し、演出図柄表示装置6の画面左下から退場して消去される。
当該具体例で示したように、本実施形態では、当該変動中に1次前兆演出が実行されたのに、「保留変化演出」が実行されずに確定表示され、シフト処理後に、「前兆変化演出」が実行されると、「保留変化演出」が実行されるよう構成されている。
これによって、変動表示を跨いで、「前兆変化演出」が行われることで「保留変化演出」が行われるので、遊技者はシフト処理後まで「保留変化演出」の実行されることを期待でき、より長期に亘って遊技者の興趣を維持することができる。
なお、「保留表示処理2」(図23)にて、S1615で否定判定、S1645で肯定判定、S1665で否定判定となった場合、図25(h)に続いて、図26(c)に示すような表示態様となる。前兆演出後にシフト処理が行われ、「前兆変化演出」も「保留変化演出」も実行されない、ガセ演出である。
また、「保留表示処理2」(図23)にて、S1615で否定判定、S1645で肯定判定、S1665で肯定判定となった場合、図25(h)に続いて、図26(d)および(e)に示すような表示態様となる。前兆演出後にシフト処理が行われ、「前兆変化演出」が行われたものの、「保留変化演出」は実行されない、ガセ演出である。
上述した本実施形態は、前兆演出が実行されたにも拘らず、「保留変化演出」(保留昇格)が行われなかった場合にのみ、「前兆変化演出」による前兆演出の昇格が行われるよう構成されている。
また、本実施形態では、「前兆変化演出」の実行前後における2種類の前兆演出は、同一の保留記憶(保留図柄)を対象として実行されるよう構成されている。
さらに、本実施形態では、前兆演出の表示と、該前兆演出に対する「前兆変化演出」の実行に係る処理を、異なるシフト処理すなわち連続する2回の変動表示中に個々の処理を分散して行うように構成されている。
[第三実施形態]
次に本発明の第三実施形態について説明する。第三実施形態は、「保留表示処理」および「保留表示更新処理」において第一実施形態と相違するため、相違する制御処理および該処理によって実行される演出の具体例について説明する。
よって、上記相違点について、図15に対応する図27、図16に対応する図28、および図19乃至図22に対応する図29を示して詳細に説明し、図1乃至図14、図17および図18については、第一実施形態での説明を援用して、ここでの説明を割愛するものとする。
本実施形態の保留表示処理について説明する。
保留記憶が生成された際に、該保留記憶に対応する保留図柄を演出図柄表示装置6に表示する保留表示処理3について、図27に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
なお、図27の「保留表示処理3」は、保留記憶が生成された際すなわち、特別図柄の変動表示中に遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入球して新たな保留記憶が表示された際、実行される処理である。
S2600で、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から上述した先読みコマンド1〜4を受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S2600:Yes)、S2605に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S2600:No)、本処理を終了する。
上述したように、「先読みコマンド1〜4」は、「始動入賞確認処理」(図6)にて、遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入球し(S100:Yes)、保留記憶が上限数(例えば4個)に達していない場合に(S105:No)、保留記憶が記憶される都度、先読み判定処理(S115)にて、主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信されるコマンド(情報或いは信号とも呼称する)である。
S2605で、サブ統合制御装置83は、先ず、先読みコマンド1〜4を受信したことに基づいて「保留表示決定用乱数」を抽出し、該抽出した乱数を、保留記憶毎に設けられた所定の「保留表示演出用バッファ」に格納する。次いで、該格納した乱数と、受信した先読みコマンドの種別毎の内容に基づいて、最終的に表示する保留図柄の種別(最終保留図柄或いは、最終保留表示とも呼称する)を選択決定する。
詳述すると、本実施形態では、後述する複数種類の保留図柄を備えており、当該保留記憶(受信した先読みコマンド1〜4の対象となる保留記憶)が消化される直前、すなわち当該保留記憶に基づく変動表示が開始される直前のタイミングで、前記複数種類の保留図柄のうちの何れを表示するか、を決定する処理である。
なお、この処理にて選択決定される図柄には、後述する通常保留図柄(通常保留表示とも呼称する)も含まれる。例えば、表示の開始から消化まで通常保留図柄が継続して表示され、後述する保留変化演出を行わないような場合、当該S2605では、最終保留図柄として通常保留図柄が選択決定されるものである。
S2605で選択決定される保留図柄の種別は、図17(b)に示すとおりである。サブ統合制御装置83は、S2605にて、図17(b)に記載の保留図柄(通常保留図柄,特別保留図柄1〜3)の中から新たな保留記憶に対応して変動表示開始直前に表示する最終保留図柄の種類を選択し、S2610に処理を移行する。
S2610で、サブ統合制御装置83は、上記「保留表示演出用バッファ」に格納した乱数に基づいて、「保留変化演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S2615に処理を移行する。
本実施形態の「保留変化演出」は、保留記憶に係る保留図柄(通常保留図柄,特別保留図柄1〜3)が表示開始されてから、当該保留記憶に基づく変動表示開始に伴い消去されるまでに、当初表示された保留図柄から、他の保留図柄に変化する演出である。
なお、該抽選処理を、上記乱数のみに基づき実行する構成に限定せず、例えば、S2605で選択決定した最終保留図柄の種別と上記乱数に基づいて抽選を行うように構成しても良い。
S2615で、サブ統合制御装置83は、「保留変化演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S2615:Yes)、S2620に処理を移行し、否定判定である場合には(S2615:No)、S2685に処理を移行する。
S2620で、サブ統合制御装置83は、「保留変化演出」が2段階に亘り昇格して行われるか否か、の判定を行い、肯定判定である場合には(S2620:Yes)、S2655に処理を移行し、否定判定である場合には(S2620:No)、S2625に処理を移行する。
つまり「2段階昇格」とは、「保留変化演出」において、最初に表示される「一次保留図柄」から、「2次保留図柄」、「最終保留図柄」へと2段階に変化する演出を行い、各保留図柄の大当りとなる期待値は、「一次保留図柄」よりも「二次保留図柄」が、さらに、「二次保留図柄」よりも「最終保留図柄」が、高くなるよう選択されるようにして、段階を踏むごとに、遊技者の大当りへの期待を増すようにする演出である。
S2625で、サブ統合制御装置83は、保留図柄が変化する前の、つまり最初に表示される一次保留図柄(一次保留表示とも呼称する)を、通常保留図柄および特別保留図柄1〜2の内から選択決定する処理を実行し、S2630に処理を移行する。つまり、本実施形態の保留変化演出は昇格する場合のみを備えるため、該保留変化演出を実行することが決定した場合に選択される一次保留図柄は、少なくとも最上位の特別保留図柄3以外の特別保留図柄及び通常保留図柄の中から選択される。更に詳述すれば、先に決定した最終保留図柄を参照して該最終保留図柄よりも下位の特別保留図柄及び通常保留図柄の中から選択される。
なお、上述したS2605およびS2625は、受信した先読みコマンドの種別毎の内容に基づいて、通常保留図柄および特別保留図柄1〜3の内から何れかを選択決定する制御処理である。
S2630で、サブ統合制御装置83は、S2625で選択決定された一次保留図柄を、演出図柄表示装置6に表示する処理を行い、S2635に処理を移行する。
S2635で、サブ統合制御装置83は、保留変化演出の結果として一次保留図柄を最終保留図柄に変化させる表示位置を決定する処理を行い、S2640に処理を移行する。
ここで、上記「表示位置」について説明する。本実施形態における、上記4個の表示位置とは、演出図柄表示装置6に設定された保留図柄の表示位置(例えば図29参照)であって、保留記憶の保留上限数である4個に対応して、最古且つ最も早く消化される保留図柄が表示される表示位置を1個目とした場合に、最新且つ最も遅く消化される保留図柄が表示される表示位置までの、合計4個の表示位置(領域)である。
また、上記「表示位置」に表示される保留図柄について説明する。本実施形態では、保留記憶の有無や、該保留記憶の大当りとなる期待度を示唆する保留標識として、演出図柄表示装置6に表示される画像である保留図柄を備える構成としている。しかし、これに限らず、例えばランプやLED等の発光部材によって、保留標識を構成するようにしても良い。つまり、発光部材の点消灯により保留記憶の有無を示唆し、発光態様(色等)により大当りとなる期待度を示唆するようにしても良い。さらにこのような構成とする場合は、例えば4個のLEDを演出図柄表示装置6の近傍且つ外周に沿って点在させ、該LEDに対して、演出図柄表示装置6における演出表示が影響可能な配置とすることが好適である。これにより、演出図柄表示装置6にて前兆演出や前兆変化演出を実行した場合に、当該演出の対象となるLEDを、遊技者は容易に、認識可能となり、このような構成であっても本発明を実現することが可能である。
このような保留図柄や、保留図柄の表示位置の構成を前提として、再度、S2635について詳述する。
S2635でサブ統合制御装置83は、最終保留図柄に変化させる契機として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示されたこととするか、を決定するものである。換言すれば、S2635でサブ統合制御装置83は、当該「保留変化演出」を実行する時期として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示された時点とするか、を決定し、該時点における表示位置を「保留変化演出」の実行位置つまり、最終保留図柄の表示位置とするものである。
また、S2635では、最終保留図柄の表示位置の決定に併せて、「前兆演出」を実行する際の対象となる保留図柄の表示位置も、結果的に決定することになる。すなわち、本実施形態では、「保留変化演出」を実行する場合は、該実行に先立って「前兆演出」も実行するように構成されている。詳述すると、「保留変化演出」による最終保留図柄の表示は、「前兆演出」の実行開始から、所定時間(例えば、3秒間)が経過した時点且つ次のシフト処理より前に、実行されるように構成されている。したがって、最終保留図柄の表示位置が決定することで、自ずと「前兆演出」の実行位置も決定される。
なお、このような構成に限らず、「前兆演出」の実行位置を決定する処理を別個、備えるようにしても良い。
S2635の処理後に移行するS2640で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を選択する処理を実行し、S2645に処理を移行する。
本実施形態では、「前兆演出」は、「保留変化演出」が実行される期待度の高さによって、前兆演出A〜Cの3種類設けられている(図18参照)。S2640では、「保留変化演出」を行うか否か、および、上記「保留表示演出用バッファ」に格納した乱数に基づいて、何れかの前兆演出が選択される。
つまり、サブ統合制御装置83は、S2640において、表示が開始されてから所定時間経過後に「保留変化演出」が実行される確率の異なる複数種類の「前兆演出A〜C」(図18参照)の内、何れかを選択決定する。
S2645で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S2650に処理を移行する。
「前兆変化演出」は、「保留変化演出」が実行されることを示唆する「前兆演出」が実行された際、当該「前兆演出」とは「保留変化演出」の実行される確率が異なる他の「前兆演出」を選択決定し、この「前兆演出」に変化させる本発明の要部としての演出である。
S2650で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S2650:Yes)、S2680に処理を移行し、否定判定である場合には(S2650:No)、本処理を終了する。
S2620で肯定判定の際に移行する、S2655で、サブ統合制御装置83は、保留図柄が先に決定した最終保留図柄に変化する前の、つまり一次保留図柄に続いて表示される二次保留図柄(二次保留表示とも呼称する)を、通常保留図柄および特別保留図柄1〜2の内から選択決定する処理を実行し、S2660に処理を移行する。つまり、本実施形態の保留変化演出は昇格する場合のみを備えるため、該保留変化演出を、更に2段階昇格を実行することが決定した場合に選択される二次保留図柄は、少なくとも最上位の特別保留図柄3以外の特別保留図柄の中から選択される。更に詳述すれば、先に決定した最終保留図柄を参照して該最終保留図柄よりも下位の特別保留図柄の中から選択される。
S2660で、サブ統合制御装置83は、先に決定した二次保留図柄に変化する前の、一次保留図柄(一次保留表示とも呼称する)を、通常保留図柄および特別保留図柄1の内から選択決定する処理を実行し、S2665に処理を移行する。つまり、本実施形態の保留変化演出は昇格する場合のみを備えるため、該保留変化演出を、更に2段階昇格を実行することが決定した場合に選択される一次保留図柄は、少なくとも最上位の特別保留図柄3及び第2位の特別保留図柄2以外の特別保留図柄及び通常保留図柄の中から選択される。更に詳述すれば、先に決定した二次保留図柄を参照して該二次保留図柄よりも下位の特別保留図柄1及び通常保留図柄の中から選択される。
なお、上述したS2655およびS2660は、受信した先読みコマンドの種別毎の内容に基づいて、通常保留図柄および特別保留図柄1〜3の内から何れかを選択決定する制御処理である。
S2665で、サブ統合制御装置83は、S2655で選択決定された一次保留図柄を、演出図柄表示装置6に表示する処理を行い、S2670に処理を移行する。
S2670で、サブ統合制御装置83は、保留変化演出の結果として一次保留図柄を最終保留図柄に変化させる表示位置を決定する処理を行い、S2675に処理を移行する。S2670は、S2635と同様の処理である。
S2675で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を選択する処理を実行し、S2680に処理を移行する。S2675は、S2640と同様の処理である。
S2685で、サブ統合制御装置83は、S2605で決定した最終保留図柄を、演出図柄表示装置6に表示する処理を行い、S2690に処理を移行する。
S2685では、保留変化演出を行わない場合に、一旦表示を行うと最終段階まで該表示を維持することとなる保留図柄の表示を行う。
このように、上述したS2625およびS2685は、始動口への入球に基づいて抽出された数値データ(乱数値)が保留記憶として記憶されると、保留記憶に対応する保留図柄を表示する制御処理である。
S2690で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S2695に処理を移行する。
S2695で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S2695:Yes)、S2700に処理を移行し、否定判定である場合には(S2695:No)、本処理を終了する。
このように、本実施形態では、「保留変化演出」が実行されない場合でも、「前兆演出」が実行される可能性を有するように構成されている。これにより、たとえ最終保留図柄として通常図柄が選択されており、「保留変化演出」が実行されないことが内部的に決定されている状態であっても、所謂ガセ演出としての「前兆演出」が実行されると、遊技者は保留図柄が変化するのではないか、と期待する。これにより、長時間に亘って遊技者に期待を維持させることが可能となる。
S2700で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」の実行位置を決定する処理を実行し、S2705に処理を移行する。
詳述すると、S2700でサブ統合制御装置83は、当該「前兆演出」を実行する時期として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示された時点とするか、を決定し、該時点における表示位置を「前兆演出」の実行位置とするものである。
S2705で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を選択する処理を実行し、本処理を終了する。S2705は、S2640と同様の処理である。
S2650で「前兆変化演出」を実行すると判定された場合、また、S2675の処理後に移行するS2680で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」に先立って、最初に演出表示される「一次前兆演出」を、上記前兆演出A〜Bの2種類の内から何れか選択決定する処理を行い、本処理を終了する。つまり、本実施形態の前兆変化演出は昇格する場合のみを備えるため、該前兆変化演出を実行することが決定した場合に選択される一次前兆演出は、少なくとも最上位の前兆演出C以外の前兆演出の中から選択される。
なお、上述した「保留表示演出用バッファ」は、保留記憶ごとに設けられ、S2605にて「保留表示決定用乱数」を格納することは、既に説明した。これに加えて、「保留表示演出用バッファ」には、S2615による「保留変化演出」の実行可否、S2695による「前兆演出」の実行可否、S2635、S2670による最終保留図柄の表示位置、S2700による「前兆演出」の実行位置、S2675、S2640、S2705による「前兆演出」の種別、S2645による「前兆変化演出」の実行可否、等の各種情報も併せて格納され、当該保留記憶が消化されるまで、格納された各種情報を常時確認可能に維持されるよう構成されている。
本実施形態の保留表示更新処理について説明する。
保留記憶が消化された際に、演出図柄表示装置6に表示されている保留図柄の表示位置を更新すると共に、「保留変化演出」、「前兆演出」或いは「前兆変化演出」を行う「保留表示更新処理3」について、図28に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
また、「保留表示更新処理3」は、保留記憶が有る状態において、特別図柄の変動表示が終了して確定表示された際、最古の保留記憶に基づく新たな変動表示を開始するために、最古の保留記憶の表示が消去され、他の保留記憶が所謂シフト処理される際に、実行される処理である。よって、上述した「保留表示処理3」とは異なるタイミングにて実行されるものである。
S2800で、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から保留数コマンド(保留情報)を受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S2800:Yes)、S2805に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S2800:No)、本処理を終了する。
なお、保留数コマンドは、上述した当否判定処理(図9)の保留情報送信処理(S270)にて、主制御装置80から送信される情報(コマンド)である。
S2805で、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6に表示されている最も古い保留記憶に対応する保留図柄を消去すると共に、これ以外に保留図柄が表示されている場合には、残りの全ての保留図柄の表示位置を、演出図柄表示装置6の画面に向かって左方に各々1個シフトし、S2810に処理を移行する。
なお、本実施形態では上述したように、所謂シフト処理が行われると、保留図柄を左方に1個シフトするようになっているが、これに限らず、最古の保留図柄の表示位置に向かってシフトする構成であれば、右方、上方、下方等、他の方向に向かってシフトされるようにしても良い。
S2810で、サブ統合制御装置83は、上記シフト処理により変更された保留図柄の表示位置を参照して、保留図柄の内の何れかが「前兆演出」の実行位置となったか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S2810:Yes)、S2815に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S2810:No)、本処理を終了する。
S2815で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」の実行位置となった保留図柄について「前兆変化演出」を行うか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S2815:Yes)、S2820に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S2815:No)、S2885に処理を移行する。
S2820で、サブ統合制御装置83は、「保留変化演出」が2段階に亘り昇格して行われるか否か、を判定し、肯定判定が得られた場合には(S2820:Yes)、S2825に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S2820:No)、S2860に処理を移行する。
S2825で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」に先立って、「保留変化演出」の実行を示唆する、最初の前兆演出として一次前兆演出を表示する処理を行い、S2830に処理を移行する。
なお、図示しないが、S2825では、本発明の「前兆演出」(一次前兆演出)を実行する前に、「前兆演出事前表示」を行う。後で詳述するが、「前兆演出事前表示」は、これから「前兆演出」が行われる可能性の有ることを遊技者に視認可能に報知する表示である。また、「前兆演出」の終了後には、当該「前兆演出」が終了した旨を遊技者に視認可能に報知する「前兆演出終了表示」が実行される。さらに、「前兆演出終了表示」の実行後には、「前兆演出事後表示」を行う。「前兆演出事後表示」は、「前兆演出」や「前兆変化演出」に係る全ての処理が完了したことを遊技者に視認可能に報知する表示である。
S2825が実行されると、「前兆演出事前表示」、「前兆演出」(一次前兆演出)、「前兆演出終了表示」、および「前兆演出事後表示」が、順次行われる。
S2830で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」が実行開始されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過したか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S2830:Yes)、S2835に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S2830:No)、S2830に処理を移行する。つまり、3秒間が経過するまで、S2835に移行せずループする。
なお、S2830で経過したか否かの判定対象となる時間である3秒間は、「前兆演出」の開始から所定時間経過後に「保留変化演出」が実行される時期として設定された時間である。
S2835で、サブ統合制御装置83は、所定時間が経過したことにより、表示されてきた一次保留図柄を、該一次保留図柄とは信頼度の異なる(例えば、高くなる)二次保留図柄に変更する処理(「保留変化演出」)を行い、S2840に処理を移行する。
S2840で、サブ統合制御装置83は、一次前兆演出が終了して新たな「前兆演出」が実行されるまで待機するための「前兆変化待機時間」(例えば、2秒間)が経過するか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S2840:Yes)、S2845に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S2840:No)、S2840に処理を移行する。つまり、2秒間が経過するまで、S2845に移行せずループする。
なお、S2840で経過したか否かの判定対象となる時間である2秒間は、先に実行して終了した「前兆演出」と、これとは異なる次の「前兆演出」とを、遊技者が容易に峻別可能とするための「前兆変化待機時間」である。
S2845で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」の表示処理を行い、S2850に処理を移行する。
S2845では、既に表示されている「前兆演出」(一次前兆演出)を、これとは「保留変化演出」の実行確率の異なる他の種類の「前兆演出」に変化させる処理によって、「前兆変化演出」を行う。
S2850で、サブ統合制御装置83は、一次前兆演出が変化して新たな「前兆演出」が実行開始されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過したか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S2850:Yes)、S2855に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S2850:No)、S2850に処理を移行する。つまり、3秒間が経過するまで、S2855に移行せずループする。
なお、S2850は、上記S2830と同様の処理である。
S2855で、サブ統合制御装置83は、所定時間が経過したことにより、表示されてきた二次保留図柄を、該二次保留図柄とは信頼度の異なる(例えば、高くなる)最終保留図柄に変更する処理(「保留変化演出」)を行い、本処理を終了する。
2段階昇格が行われないと判定された場合、S2860で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」に先立って、「保留変化演出」の実行を示唆する、最初の前兆演出として一次前兆演出を表示する処理を行い、S2865に処理を移行する。
なお、S2860は、上記S2825と同様の処理である。
S2865で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」が実行開始されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過したか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S2865:Yes)、S2870に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S2865:No)、S2865に処理を移行する。つまり、3秒間が経過するまで、S2870に移行せずループする。
なお、S2865は、上記S2830と同様の処理である。
S2870で、サブ統合制御装置83は、所定時間が経過したことにより、表示されてきた一次保留図柄を、該一次保留図柄とは信頼度の異なる(例えば、高くなる)最終保留図柄に変更する処理(「保留変化演出」)を行い、S2875に処理を移行する。
S2875で、サブ統合制御装置83は、一次前兆演出が終了して新たな「前兆演出」が実行されるまで待機するための「前兆変化待機時間」(例えば、2秒間)が経過するか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S2875:Yes)、S2880に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S2875:No)、S2875に処理を移行する。つまり、2秒間が経過するまで、S2880に移行せずループする。
なお、S2875は、上記S2840と同様の処理である。
S2880で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」の表示処理を行い、本処理を終了する。
S2880では、既に表示されている「前兆演出」(一次前兆演出)を、これとは「保留変化演出」の実行確率の異なる他の種類の「前兆演出」に変化させる処理によって、「前兆変化演出」を行う。
なお、S2880は、上記S2845と同様の処理である。
また、S2880によって変化した前兆演出が実行された後は、「保留変化演出」が実行されることなく、前兆演出事後表示が行われる。
S2815にて否定判定となった場合に、S2885で、サブ統合制御装置83は、「保留変化演出」の実行を示唆する、「前兆演出」の表示処理を行い、S2890に処理を移行する。
S2890で、サブ統合制御装置83は、当該シフト処理によって、保留図柄の内に何れかが最終保留図柄の表示位置となったか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S2890:Yes)、S2895に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S2890:No)、本処理を終了する。
S2895で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」が実行開始されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過したか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S2895:Yes)、S2900に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S2895:No)、S2895に処理を移行する。つまり、3秒間が経過するまで、S2900に移行せずループする。
なお、S2895は、上記S2830と同様の処理である。
S2900で、サブ統合制御装置83は、所定時間が経過したことにより、表示されてきた一次保留図柄を、該一次保留図柄とは信頼度の異なる(例えば、高くなる)最終保留図柄に変更する処理(「保留変化演出」)を行い、本処理を終了する。
以上が、本実施形態の、「保留表示更新処理3」である。
本実施形態の「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」の具体例について説明する。
次に、「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」が実行された場合の具体的な表示態様について、上述した制御処理との関係を示しつつ説明する。
図29に記載の説明図は、「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」の具体例を示している。
先ず、図29は、「保留変化演出」が、2段階昇格された場合の具体例である。
図29(a)に示すように、第1表示位置に最古の保留記憶に対応した保留図柄820が、また第2表示位置に2番目に古い保留記憶に対応した保留図柄821が、通常保留図柄で表示され、且つ、特別図柄に対応した演出図柄100が変動表示中であるときに、新たな始動入賞が発生すると、「保留表示処理3」(図27)が実行される。当該具体例では、S2605にて特別保留図柄3(図17参照)が最終保留図柄として選択決定され、S2615が肯定判定となって「保留変化演出」の実行が決定され、S2620が肯定判定となって2段階昇格が決定され、S2665により一次保留表示として図29(a)に示すように、第3表示位置に当該保留記憶に対応した保留図柄822が、特別保留図柄1で表示される。
なお、当該具体例では、上記S2665に続いて、S2670にて第2表示位置を最終保留表示位置、および前兆演出の実行位置と決定し、さらに、S2680で前兆演出Aを一次前兆演出として選択決定して、「保留表示処理3」(図27)を終了した場合を例示するものである。
図29(b)に示すように、演出図柄100が変動表示を終了して「114」で確定表示が行われると、「保留表示更新処理3」(図28)のS2805が実行されて、図29(c)に示すように、保留図柄のシフト処理が行われ、保留図柄822は、第2表示位置にシフトされる。
これにより、S2810、S2815およびS2820では肯定判定、となり、次いでS2825が実行される。
S2825が実行されると、上記決定された前兆演出Aの表示に先立って、「雲」を象った前兆演出事前表示823が、演出図柄表示装置6の画面右下から登場して左方向に向かって移動表示して、図29(d)に示すように、第2表示位置に表示された保留図柄822の直上にて停止表示される。
なお、前兆演出事前表示が実行中の段階において、当該表示からは、どの種別の前兆演出が実行されるのか不明な状態となっている。
また、前兆演出事前表示が実行されても、前兆演出を行わない場合を備えるようにしても良い。これにより、遊技の展開が単純となることを防止し、遊技の展開に複雑さを持たせて興趣が向上する。
続いて、図29(e)に示すように、前兆演出824が前兆演出Aの態様にて表示される。
前兆演出Aの開始から所定時間が経過すると、S2830が肯定判定となり、S2835が実行されることで、保留図柄822は、特別保留図柄1から特別保留図柄2に1段階昇格して表示される。
図29(f)に示すように、前兆演出Aの表示が終了すると、「前兆変化待機時間」が終了するまで、単に「雲」を象った前兆演出終了表示825が、保留図柄822の直上にて停止状態を維持して、前兆演出Aが終了した旨又、「前兆変化演出」が行われる可能性を有する旨を報知する。
「前兆変化待機時間」が終了すると、図29(g)に示すように、S2845により、前兆演出826が前兆演出Bの態様で実行されることで、「前兆変化演出」が実行される。
このように、本実施形態では、前兆演出824が前兆演出Aの態様にて表示されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過すると、保留図柄822が特別保留図柄1から特別保留図柄2の態様に変化(昇格)、つまり「保留変化演出」が実行された場合、前兆演出Aよりも「保留変化演出」の実行可能性の高い、前兆演出Bの態様にて前兆演出826を変化表示することで「前兆変化演出」を実行する構成となっている。
これにより、前兆演出824によって「保留変化演出」が行われ、さらに前兆演出826が行われることで、遊技者は「保留変化演出」が更に実行されることに対する期待を、より長期に亘って持続することができる。
前兆演出Bの開始から所定時間が経過すると、S2850が肯定判定となり、S2855が実行されることで、保留図柄822は、特別保留図柄2から特別保留図柄3に1段階昇格して、結果的に2段階昇格した状態にて表示され、「保留変化演出」が実行される。
前兆演出Bが終了すると、図示しないが、単に「雲」を象った前兆演出終了表示825が停止表示されて前兆演出が終了した旨を報知した後、「雲」を象った前兆演出事後表示827が、保留図柄822の直上から左方に向かって移動表示し、演出図柄表示装置6の画面左下から退場して消去される。
当該具体例で示したように、本実施形態では、当該変動中に1次前兆演出の実行に併せて1段階目の「保留変化演出」が行われ、次いで、「保留変化演出」の実行に併せて2段階目の「保留変化演出」が行われるよう構成されている。
これによって、「前兆演出」、および「前兆変化演出」が行われる都度、「保留変化演出」が行われるので、遊技者は、「前兆演出」だけでなく「前兆変化演出」によっても、「保留変化演出」の実行されることを期待でき、より長期に亘って遊技者の興趣を維持することができる。
上述した本実施形態は、前兆演出が実行され、これに伴い、「保留変化演出」(保留昇格)が行われた場合にのみ、「前兆変化演出」による前兆演出の昇格が行われるよう構成されている。
また、本実施形態では、「前兆変化演出」の実行前後における2種類の前兆演出は、同一の保留記憶(保留図柄)を対象として実行されるよう構成されている。
さらに、本実施形態では、前兆演出の表示から「前兆変化演出」の実行までの処理を、1回のシフト処理すなわち1回の変動表示中に行うように構成されている。
[第四実施形態]
次に本発明の第四実施形態について説明する。第四実施形態は、「保留表示処理」および「保留表示更新処理」において第一実施形態と相違するため、相違する制御処理および該処理によって実行される演出の具体例について説明する。
よって、上記相違点について、図15に対応する図30、図16に対応する図31、および図19乃至図22に対応する図32および図33を示して詳細に説明し、図1乃至図14、図17および図18については、第一実施形態での説明を援用して、ここでの説明を割愛するものとする。
本実施形態の保留表示処理について説明する。
保留記憶が生成された際に、該保留記憶に対応する保留図柄を演出図柄表示装置6に表示する保留表示処理4について、図30に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
なお、図30の「保留表示処理4」は、保留記憶が生成された際すなわち、特別図柄の変動表示中に遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入球して新たな保留記憶が表示された際、実行される処理である。
S3600で、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から上述した先読みコマンド1〜4を受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S3600:Yes)、S3605に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S3600:No)、本処理を終了する。
上述したように、「先読みコマンド1〜4」は、「始動入賞確認処理」(図6)にて、遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入球し(S100:Yes)、保留記憶が上限数(例えば4個)に達していない場合に(S105:No)、保留記憶が記憶される都度、先読み判定処理(S115)にて、主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信されるコマンド(情報或いは信号とも呼称する)である。
S3605で、サブ統合制御装置83は、先ず、先読みコマンド1〜4を受信したことに基づいて「保留表示決定用乱数」を抽出し、該抽出した乱数を、保留記憶毎に設けられた所定の「保留表示演出用バッファ」に格納する。次いで、該格納した乱数と、受信した先読みコマンドの種別毎の内容に基づいて、最終的に表示する保留図柄の種別(最終保留図柄或いは、最終保留表示とも呼称する)を選択決定する。
詳述すると、本実施形態では、後述する複数種類の保留図柄を備えており、当該保留記憶(受信した先読みコマンド1〜4の対象となる保留記憶)が消化される直前、すなわち当該保留記憶に基づく変動表示が開始される直前のタイミングで、前記複数種類の保留図柄のうちの何れを表示するか、を決定する処理である。
なお、この処理にて選択決定される図柄には、後述する通常保留図柄(通常保留表示とも呼称する)も含まれる。例えば、表示の開始から消化まで通常保留図柄が継続して表示され、後述する保留変化演出を行わないような場合、当該S3605では、最終保留図柄として通常保留図柄が選択決定されるものである。
S3605で選択決定される保留図柄の種別は、図17(b)に示すとおりである。サブ統合制御装置83は、S3605にて、図17(b)に記載の保留図柄(通常保留図柄,特別保留図柄1〜3)の中から新たな保留記憶に対応して変動表示開始直前に表示する最終保留図柄の種類を選択し、S3610に処理を移行する。
S3610で、サブ統合制御装置83は、上記「保留表示演出用バッファ」に格納した乱数に基づいて、「保留変化演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S3615に処理を移行する。
本実施形態の「保留変化演出」は、保留記憶に係る保留図柄(通常保留図柄,特別保留図柄1〜3)が表示開始されてから、当該保留記憶に基づく変動表示開始に伴い消去されるまでに、当初表示された保留図柄から、他の保留図柄に変化する演出である。
なお、該抽選処理を、上記乱数のみに基づき実行する構成に限定せず、例えば、S3605で選択決定した最終保留図柄の種別と上記乱数に基づいて抽選を行うように構成しても良い。
S3615で、サブ統合制御装置83は、「保留変化演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S3615:Yes)、S3620に処理を移行し、否定判定である場合には(S3615:No)、S3695に処理を移行する。
S3620で、サブ統合制御装置83は、「保留変化演出」が2段階に亘り昇格して行われるか否か、の判定を行い、肯定判定である場合には(S3620:Yes)、S3655に処理を移行し、否定判定である場合には(S3620:No)、S3625に処理を移行する。
つまり「2段階昇格」とは、「保留変化演出」において、最初に表示される「一次保留図柄」から、「2次保留図柄」、「最終保留図柄」へと2段階に変化する演出を行い、各保留図柄の大当りとなる期待値は、「一次保留図柄」よりも「二次保留図柄」が、さらに、「二次保留図柄」よりも「最終保留図柄」が、高くなるよう選択されるようにして、段階を踏むごとに、遊技者の大当りへの期待を増すようにする演出である。
S3625で、サブ統合制御装置83は、保留図柄が変化する前の、つまり最初に表示される一次保留図柄(一次保留表示とも呼称する)を、通常保留図柄および特別保留図柄1〜2の内から選択決定する処理を実行し、S3630に処理を移行する。つまり、本実施形態の保留変化演出は昇格する場合のみを備えるため、該保留変化演出を実行することが決定した場合に選択される一次保留図柄は、少なくとも最上位の特別保留図柄3以外の特別保留図柄及び通常保留図柄の中から選択される。更に詳述すれば、先に決定した最終保留図柄を参照して該最終保留図柄よりも下位の特別保留図柄及び通常保留図柄の中から選択される。
なお、上述したS3605およびS3625は、受信した先読みコマンドの種別毎の内容に基づいて、通常保留図柄および特別保留図柄1〜3の内から何れかを選択決定する制御処理である。
S3630で、サブ統合制御装置83は、S3625で選択決定された一次保留図柄を、演出図柄表示装置6に表示する処理を行い、S3635に処理を移行する。
S3635で、サブ統合制御装置83は、保留変化演出の結果として一次保留図柄を最終保留図柄に変化させる表示位置を決定する処理を行い、S3640に処理を移行する。
ここで、上記「表示位置」について説明する。本実施形態における、上記4個の表示位置とは、演出図柄表示装置6に設定された保留図柄の表示位置(例えば図32参照)であって、保留記憶の保留上限数である4個に対応して、最古且つ最も早く消化される保留図柄が表示される表示位置を1個目とした場合に、最新且つ最も遅く消化される保留図柄が表示される表示位置までの、合計4個の表示位置(領域)である。
また、上記「表示位置」に表示される保留図柄について説明する。本実施形態では、保留記憶の有無や、該保留記憶の大当りとなる期待度を示唆する保留標識として、演出図柄表示装置6に表示される画像である保留図柄を備える構成としている。しかし、これに限らず、例えばランプやLED等の発光部材によって、保留標識を構成するようにしても良い。つまり、発光部材の点消灯により保留記憶の有無を示唆し、発光態様(色等)により大当りとなる期待度を示唆するようにしても良い。さらにこのような構成とする場合は、例えば4個のLEDを演出図柄表示装置6の近傍且つ外周に沿って点在させ、該LEDに対して、演出図柄表示装置6における演出表示が影響可能な配置とすることが好適である。これにより、演出図柄表示装置6にて前兆演出や前兆変化演出を実行した場合に、当該演出の対象となるLEDを、遊技者は容易に、認識可能となり、このような構成であっても本発明を実現することが可能である。
このような保留図柄や、保留図柄の表示位置の構成を前提として、再度、S3635について詳述する。
S3635でサブ統合制御装置83は、最終保留図柄に変化させる契機として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示されたこととするか、を決定するものである。換言すれば、S3635でサブ統合制御装置83は、当該「保留変化演出」を実行する時期として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示された時点とするか、を決定し、該時点における表示位置を「保留変化演出」の実行位置つまり、最終保留図柄の表示位置とするものである。
また、S3635では、最終保留図柄の表示位置の決定に併せて、「前兆演出」を実行する際の対象となる保留図柄の表示位置も、結果的に決定することになる。すなわち、本実施形態では、「保留変化演出」を実行する場合は、該実行に先立って「前兆演出」も実行するように構成されている。詳述すると、「保留変化演出」による最終保留図柄の表示は、「前兆演出」の実行開始から、所定時間(例えば、3秒間)が経過した時点且つ次のシフト処理より前に、実行されるように構成されている。したがって、最終保留図柄の表示位置が決定することで、自ずと「前兆演出」の実行位置も決定される。
なお、このような構成に限らず、「前兆演出」の実行位置を決定する処理を別個、備えるようにしても良い。
S3635の処理後に移行するS3640で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を選択する処理を実行し、S3645に処理を移行する。
本実施形態では、「前兆演出」は、「保留変化演出」が実行される期待度の高さによって、前兆演出A〜Cの3種類設けられている(図18参照)。S3640では、「保留変化演出」を行うか否か、および、上記「保留表示演出用バッファ」に格納した乱数に基づいて、何れかの前兆演出が選択される。
つまり、サブ統合制御装置83は、S3640において、表示が開始されてから所定時間経過後に「保留変化演出」が実行される確率の異なる複数種類の「前兆演出A〜C」(図18参照)の内、何れかを選択決定する。
S3645で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S3650に処理を移行する。
「前兆変化演出」は、「保留変化演出」が実行されることを示唆する「前兆演出」が実行された際、当該「前兆演出」とは「保留変化演出」の実行される確率が異なる他の「前兆演出」を選択決定し、この「前兆演出」に変化させる本発明の要部としての演出である。
S3650で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S3650:Yes)、S3680に処理を移行し、否定判定である場合には(S3650:No)、本処理を終了する。
S3620で肯定判定の際に移行する、S3655で、サブ統合制御装置83は、保留図柄が先に決定した最終保留図柄に変化する前の、一次保留図柄に続いて表示される二次保留図柄(二次保留表示とも呼称する)を、通常保留図柄および特別保留図柄1〜2の内から選択決定する処理を実行し、S3660に処理を移行する。つまり、本実施形態の保留変化演出は昇格する場合のみを備えるため、該保留変化演出を、更に2段階昇格を実行することが決定した場合に選択される二次保留図柄は、少なくとも最上位の特別保留図柄3以外の特別保留図柄の中から選択される。更に詳述すれば、先に決定した最終保留図柄を参照して該最終保留図柄よりも下位の特別保留図柄の中から選択される。
S3660で、サブ統合制御装置83は、先に決定した二次保留図柄に変化する前の、一次保留図柄(一次保留表示とも呼称する)を、通常保留図柄および特別保留図柄1の内から選択決定する処理を実行し、S3665に処理を移行する。つまり、本実施形態の保留変化演出は昇格する場合のみを備えるため、該保留変化演出を、更に2段階昇格を実行することが決定した場合に選択される一次保留図柄は、少なくとも最上位の特別保留図柄3及び第2位の特別保留図柄2以外の特別保留図柄及び通常保留図柄の中から選択される。更に詳述すれば、先に決定した二次保留図柄を参照して該二次保留図柄よりも下位の特別保留図柄1及び通常保留図柄の中から選択される。
なお、上述したS3655およびS3660は、受信した先読みコマンドの種別毎の内容に基づいて、通常保留図柄および特別保留図柄1〜3の内から何れかを選択決定する制御処理である。
S3665で、サブ統合制御装置83は、S3655で選択決定された一次保留図柄を、演出図柄表示装置6に表示する処理を行い、S3670に処理を移行する。
S3670で、サブ統合制御装置83は、保留変化演出の結果として一次保留図柄を最終保留図柄に変化させる表示位置を決定する処理を行い、S3675に処理を移行する。S3670は、S3635と同様の処理である。
S3675で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を選択する処理を実行し、S3680に処理を移行する。S3675は、S3640と同様の処理である。
S3695で、サブ統合制御装置83は、S3605で決定した最終保留図柄を、演出図柄表示装置6に表示する処理を行い、S3700に処理を移行する。
S3695では、保留変化演出を行わない場合に、一旦表示を行うと最終段階まで該表示を維持することとなる保留図柄の表示を行う。
このように、上述したS3625およびS3695は、始動口への入球に基づいて抽出された数値データ(乱数値)が保留記憶として記憶されると、保留記憶に対応する保留図柄を表示する制御処理である。
S3700で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S3705に処理を移行する。
S3705で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S3705:Yes)、S3710に処理を移行し、否定判定である場合には(S3705:No)、本処理を終了する。
このように、本実施形態では、「保留変化演出」が実行されない場合でも、「前兆演出」が実行される可能性を有するように構成されている。これにより、たとえ最終保留図柄として通常図柄が選択されており、「保留変化演出」が実行されないことが内部的に決定されている状態であっても、所謂ガセ演出としての「前兆演出」が実行されると、遊技者は保留図柄が変化するのではないか、と期待する。これにより、長時間に亘って遊技者に期待を維持させることが可能となる。
S3710で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」の実行位置を決定する処理を実行し、S3715に処理を移行する。
詳述すると、S3710でサブ統合制御装置83は、当該「前兆演出」を実行する時期として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示された時点とするか、を決定し、該時点における表示位置を「前兆演出」の実行位置とするものである。
S3715で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を選択する処理を実行し、本処理を終了する。S3715は、S3640と同様の処理である。
S3650で「前兆変化演出」を実行すると判定された場合、また、S3675の処理後に移行するS3680で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」に先立って、最初に演出表示される「一次前兆演出」を、上記前兆演出A〜Bの2種類の内から何れか選択決定する処理を行い、S2685に処理を移行する。つまり、本実施形態の前兆変化演出は昇格する場合のみを備えるため、該前兆変化演出を実行することが決定した場合に選択される一次前兆演出は、少なくとも最上位の前兆演出C以外の前兆演出の中から選択される。
S3685で、サブ統合制御装置83は、「一次前兆演出」の実行位置を決定する処理を実行し、S3690に処理を移行する。
詳述すると、S3685でサブ統合制御装置83は、当該「一次前兆演出」を実行する時期として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示された時点とするか、を決定し、該時点における表示位置を「一次前兆演出」の実行位置とするものである。
S3690で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化フラグ」に1を設定して、本処理を終了する。
「前兆変化フラグ」は、1が設定されることにより、「前兆変化演出」を行う状態にあることを示すフラグである。
なお、上述した「保留表示演出用バッファ」は、保留記憶ごとに設けられ、S3605にて「保留表示決定用乱数」を格納することは、既に説明した。これに加えて、「保留表示演出用バッファ」には、S3615による「保留変化演出」の実行可否、S3615またはS3700による「前兆演出」の実行可否、S3635による最終保留図柄の表示位置、S3685またはS3710による「前兆演出」の実行位置、S3640、S3675、およびS3715による「前兆演出」の種別、S3650による「前兆変化演出」の実行可否、等の各種情報も併せて格納され、当該保留記憶が消化されるまで、格納された各種情報を常時確認可能に維持されるよう構成されている。
本実施形態の保留表示更新処理について説明する。
保留記憶が消化された際に、演出図柄表示装置6に表示されている保留図柄の表示位置を更新すると共に、「保留変化演出」、「前兆演出」或いは「前兆変化演出」を行う「保留表示更新処理4」について、図31に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
また、「保留表示更新処理4」は、保留記憶が有る状態において、特別図柄の変動表示が終了して確定表示された際、最古の保留記憶に基づく新たな変動表示を開始するために、最古の保留記憶の表示が消去され、他の保留記憶が所謂シフト処理される際に、実行される処理である。よって、上述した「保留表示処理4」とは異なるタイミングにて実行されるものである。
S3800で、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から保留数コマンド(保留情報)を受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S3800:Yes)、S3805に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S3800:No)、本処理を終了する。
なお、保留数コマンドは、上述した当否判定処理(図9)の保留情報送信処理(S270)にて、主制御装置80から送信される情報(コマンド)である。
S3805で、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6に表示されている最も古い保留記憶に対応する保留図柄を消去すると共に、これ以外に保留図柄が表示されている場合には、残りの全ての保留図柄の表示位置を、演出図柄表示装置6の画面に向かって左方に各々1個シフトし、S3810に処理を移行する。
なお、本実施形態では上述したように、所謂シフト処理が行われると、保留図柄を左方に1個シフトするようになっているが、これに限らず、最古の保留図柄の表示位置に向かってシフトする構成であれば、右方、上方、下方等、他の方向に向かってシフトされるようにしても良い。
S3810で、サブ統合制御装置83は、上記シフト処理により変更された保留図柄の表示位置を参照して、保留図柄の内の何れかが「前兆演出」(一次前兆演出も含む)の実行位置となったか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S3810:Yes)、S3815に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S3810:No)、本処理を終了する。
S3815で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」の実行位置となった保留図柄について「前兆変化フラグ」に1が設定されているか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S3815:Yes)、S3820に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S3815:No)、S3885に処理を移行する。
S3820で、サブ統合制御装置83は、前兆演出の待機中であるか否か、すなわち一次前兆演出を実行後に「前兆変化演出」を実行するまでの待機状態にあるか否か、の判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S3820:Yes)、S3825に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S3820:No)、S3850に処理を移行する。
S3850で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」に先立って、「保留変化演出」の実行を示唆する、最初の前兆演出として一次前兆演出を表示する処理を行い、S3855に処理を移行する。
なお、図示しないが、S3850では、本発明の「前兆演出」(一次前兆演出)を実行する前に、「前兆演出事前表示」を行う。後で詳述するが、「前兆演出事前表示」は、これから「前兆演出」が行われる可能性の有ることを遊技者に視認可能に報知する表示である。また、「前兆演出」の終了後には、当該「前兆演出」が終了した旨を遊技者に視認可能に報知する「前兆演出終了表示」が実行される。さらに、「前兆演出終了表示」の実行後には、「前兆演出事後表示」を行う。「前兆演出事後表示」は、「前兆演出」や「前兆変化演出」に係る全ての処理が完了したことを遊技者に視認可能に報知する表示である。
S3850が実行されると、「前兆演出事前表示」、「前兆演出」(一次前兆演出)、「前兆演出終了表示」、および「前兆演出事後表示」が、順次行われる。
S3855で、サブ統合制御装置83は、当該シフト処理によって、保留図柄の内に何れかが最終保留図柄の表示位置となったか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S3855:Yes)、S3860に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S3855:No)、S3870に処理を移行する。
S3860で、サブ統合制御装置83は、一次前兆演出が実行開始されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過したか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S3860:Yes)、S3865に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S3860:No)、S3860に処理を移行する。つまり、3秒間が経過するまで、S3865に移行せずループする。
なお、S3860で経過したか否かの判定対象となる時間である3秒間は、「前兆演出」の開始から所定時間経過後に「保留変化演出」が実行される時期として設定された時間である。
S3865で、サブ統合制御装置83は、所定時間が経過したことにより、表示されてきた一次保留図柄を、該一次保留図柄とは信頼度の異なる最終保留図柄に変更する処理(「保留変化演出」)を行い、S3880に処理を移行する。
S3870で、サブ統合制御装置83は、一次前兆演出が実行開始されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過したか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S3870:Yes)、S3875に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S3870:No)、S3870に処理を移行する。つまり、3秒間が経過するまで、S3875に移行せずループする。
なお、S3870で経過したか否かの判定対象となる時間である3秒間は、「前兆演出」の開始から所定時間経過後に「保留変化演出」が実行される時期として設定された時間である。
S3875で、サブ統合制御装置83は、所定時間が経過したことにより、表示されてきた一次保留図柄を、該一次保留図柄とは信頼度の異なる二次保留図柄に変更する処理(「保留変化演出」)を行い、S3880に処理を移行する。
S3880で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」に先立って、「前兆変化演出」の待機状態に移行する処理を行い、本処理を終了する。
S3825で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」の表示処理を行い、S3830に処理を移行する。
S3825では、当該シフト処理時において、シフト前から前兆演出待機状態にある場合、既に表示されている「前兆演出」(一次前兆演出)を、これとは「保留変化演出」の実行確率の異なる他の種類の「前兆演出」に変化させる処理によって、「前兆変化演出」を行う。
S3830で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化フラグ」に0を設定して、S3835に処理を移行する。
S3835で、サブ統合制御装置83は、当該シフト処理によって、保留図柄の内に何れかが最終保留図柄の表示位置となったか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S3835:Yes)、S3840に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S3835:No)、本処理を終了する。
なお、「保留変化演出」を行わないが、「前兆演出」を行う、つまり所謂ガセ演出の場合には、S3835にて否定判定となる。
よって本実施形態では、このように構成することで、「前兆演出」の表示が開始されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過しても、「保留変化演出」が実行されない場合を発生可能にしている。
S3840で、サブ統合制御装置83は、一次前兆演出が変化して新たな「前兆演出」が実行開始されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過したか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S3840:Yes)、S3845に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S3840:No)、S3840に処理を移行する。つまり、3秒間が経過するまで、S3845に移行せずループする。
なお、S3840で経過したか否かの判定対象となる時間である3秒間は、「前兆演出」の開始から所定時間経過後に「保留変化演出」が実行される時期として設定された時間である。
S3845で、サブ統合制御装置83は、所定時間が経過したことにより、表示されてきた二次保留図柄を、該二次保留図柄とは信頼度の異なる最終保留図柄に変更する処理(「保留変化演出」)を行い、本処理を終了する。
S3815にて否定判定となった場合に、S3885で、サブ統合制御装置83は、「保留変化演出」の実行を示唆する、「前兆演出」の表示処理を行い、S3890に処理を移行する。
S3890で、サブ統合制御装置83は、当該シフト処理によって、保留図柄の内に何れかが最終保留図柄の表示位置となったか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S3890:Yes)、S3895に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S3890:No)、本処理を終了する。
S3895で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」が実行開始されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過したか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S3895:Yes)、S3900に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S3895:No)、S3895に処理を移行する。つまり、3秒間が経過するまで、S3900に移行せずループする。
なお、S3895は、上記S3860、およびS3870と同様の処理である。
S3900で、サブ統合制御装置83は、所定時間が経過したことにより、表示されてきた一次保留図柄を、該一次保留図柄とは信頼度の異なる(例えば、高くなる)最終保留図柄に変更する処理(「保留変化演出」)を行い、本処理を終了する。
以上が、本実施形態の、「保留表示更新処理4」である。
本実施形態の「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」の具体例について説明する。
次に、「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」が実行された場合の具体的な表示態様について、上述した制御処理との関係を示しつつ説明する。
図32および図33に記載の説明図は、「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」の具体例を示している。
先ず、図32および図33は、シフト処理を介して「前兆変化演出」が行われ、これに伴い「保留変化演出」が、2段階昇格された場合の具体例である。
図32(a)に示すように、第1表示位置に最古の保留記憶に対応した保留図柄830が、また第2表示位置に2番目に古い保留記憶に対応した保留図柄831が、通常保留図柄で表示され、且つ、特別図柄に対応した演出図柄100が変動表示中であるときに、新たな始動入賞が発生すると、「保留表示処理4」(図30)が実行される。当該具体例では、S3605にて特別保留図柄3(図17参照)が最終保留図柄として選択決定され、S3615が肯定判定となって「保留変化演出」の実行が決定され、S3620が肯定判定となって2段階昇格が決定され、S3665により一次保留表示として図32(a)に示すように、第3表示位置に当該保留記憶に対応した保留図柄832が、特別保留図柄1で表示される。
なお、当該具体例では、上記S3665に続いて、S3670にて第1表示位置を最終保留表示位置、および前兆演出の実行位置と決定し、S3675で前兆演出Bを変化後の前兆演出として選択決定し、さらに、S3680で前兆演出Aを一次前兆演出として選択決定し、S3685で一次前兆演出の実行位置として第2表示位置を選択決定して、「保留表示処理4」(図30)を終了した場合を例示するものである。
図32(b)に示すように、演出図柄100が変動表示を終了して「114」で確定表示が行われると、「保留表示更新処理4」(図31)のS3805が実行されて、図32(c)に示すように、保留図柄のシフト処理が行われ、保留図柄832は、第2表示位置にシフトされる。
これにより、S3810、およびS3815では肯定判定、S3820で否定判定となり、次いでS3850が実行される。
S3850が実行されると、上記決定された前兆演出Aの表示に先立って、「雲」を象った前兆演出事前表示833が、演出図柄表示装置6の画面右下から登場して左方向に向かって移動表示して、図32(d)に示すように、第2表示位置に表示された保留図柄832の直上にて停止表示される。
なお、前兆演出事前表示が実行中の段階において、当該表示からは、どの種別の前兆演出が実行されるのか不明な状態となっている。
また、前兆演出事前表示が実行されても、前兆演出を行わない場合を備えるようにしても良い。これにより、遊技の展開が単純となることを防止し、遊技の展開に複雑さを持たせて興趣が向上する。
続いて、図32(e)に示すように、前兆演出834が前兆演出Aの態様にて表示される。
「保留表示処理4」(図30)では、S3850に続いて、S3855が否定判定となり前兆演出Aの開始から所定時間が経過すると、S3875が実行されることで、保留図柄832は、特別保留図柄1から特別保留図柄2に1段階昇格して表示される。
図32(f)に示すように、前兆演出Aの表示が終了すると、「前兆変化待機時間」が終了するまで、単に「雲」を象った前兆演出終了表示835が、保留図柄832の直上にて停止状態を維持して、前兆演出Aが終了した旨又、「前兆変化演出」が行われる可能性を有する旨を報知する。
図32(g)に示すように、演出図柄100が変動表示を終了して「422」で確定表示が行われると、「保留表示更新処理4」(図31)のS3805が実行されて、図32(h)に示すように、保留図柄のシフト処理が行われ、保留図柄832は、第1表示位置にシフトされる。
これにより、S3810、S3815およびS3820では肯定判定となり、次いでS3825が実行される。
S3825が実行されることにより、図33(a)に示すように、前兆演出836が前兆演出Bの態様で実行されることで、「前兆変化演出」が行われる。
このように、本実施形態では、前兆演出834が前兆演出Aの態様にて表示されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過すると、保留図柄832が特別保留図柄1から特別保留図柄2の態様に変化(昇格)、つまり「保留変化演出」が実行された場合、シフト処理後に、前兆演出Aよりも「保留変化演出」の実行可能性の高い、前兆演出Bの態様にて前兆演出836を変化表示することで「前兆変化演出」を実行する構成となっている。
これにより、前兆演出834によって「保留変化演出」が行われ、シフト処理後に、さらに前兆演出836が行われることで、遊技者は「保留変化演出」が更に実行されることに対する期待を、シフト処理を跨いで、より長期に亘って持続することができる。
前兆演出Bの開始から所定時間が経過すると、S3840が肯定判定となり、S3845が実行されることで、保留図柄832は、特別保留図柄2から特別保留図柄3に1段階昇格して、結果的に2段階昇格した状態にて表示され、「保留変化演出」が実行される。
前兆演出Bが終了すると、図示しないが、単に「雲」を象った前兆演出終了表示835が停止表示されて前兆演出が終了した旨を報知した後、「雲」を象った前兆演出事後表示837が、保留図柄832の直上から左方に向かって移動表示し、演出図柄表示装置6の画面左下から退場して消去される。
なお、「保留表示更新処理4」(図31)にて、S3835で否定判定となった場合、図32(h)に続いて、図33(c)に示すような表示態様となる。前兆演出後にシフト処理が行われ、「前兆変化演出」も「保留変化演出」も実行されない、ガセ演出である。
また、「保留表示処理4」(図30)にて、S3620で否定判定、S3650で肯定判定となった場合、図32(h)に続いて、図33(d)および(e)に示すような表示態様となる。前兆演出後にシフト処理が行われ、「前兆変化演出」が行われたものの、「保留変化演出」は実行されない、ガセ演出である。
当該具体例で示したように、本実施形態では、当該変動中に1次前兆演出の実行に併せて1段階目の「保留変化演出」が行われ、シフト処理後に、「前兆変化演出」の実行に併せて2段階目の「保留変化演出」が行われるよう構成されている。
これによって、シフト処理を跨いで「前兆演出」および「前兆変化演出」が行われる都度、「保留変化演出」が行われるので、遊技者は、「前兆演出」だけでなく「前兆変化演出」によっても、「保留変化演出」の実行されることを期待でき、より長期に亘って遊技者の興趣を維持することができる。
上述した本実施形態は、前兆演出が実行され、これに伴い、「保留変化演出」(保留昇格)が行われた場合にのみ、「前兆変化演出」による前兆演出の昇格が行われるよう構成されている。
また、本実施形態では、「前兆変化演出」の実行前後における2種類の前兆演出は、同一の保留記憶(保留図柄)を対象として実行されるよう構成されている。
さらに、本実施形態では、前兆演出の表示と、該前兆演出に対する「前兆変化演出」の実行に係る処理を、異なるシフト処理すなわち連続する2回の変動表示中に個々の処理を分散して行うように構成されている。
[第五実施形態]
次に本発明の第五実施形態について説明する。第五実施形態は、「保留表示処理」および「保留表示更新処理」において第一実施形態と相違するため、相違する制御処理および該処理によって実行される演出の具体例について説明する。
よって、上記相違点について、図15に対応する図34、図16に対応する図35、および図19乃至図22に対応する図36を示して詳細に説明し、図1乃至図14、図17および図18については、第一実施形態での説明を援用して、ここでの説明を割愛するものとする。
本実施形態の保留表示処理について説明する。
保留記憶が生成された際に、該保留記憶に対応する保留図柄を演出図柄表示装置6に表示する保留表示処理5について、図34に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
なお、図34の「保留表示処理5」は、保留記憶が生成された際すなわち、特別図柄の変動表示中に遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入球して新たな保留記憶が表示された際、実行される処理である。
S4600で、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から上述した先読みコマンド1〜4を受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S4600:Yes)、S4605に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S4600:No)、本処理を終了する。
上述したように、「先読みコマンド1〜4」は、「始動入賞確認処理」(図6)にて、遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入球し(S100:Yes)、保留記憶が上限数(例えば4個)に達していない場合に(S105:No)、保留記憶が記憶される都度、先読み判定処理(S115)にて、主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信されるコマンド(情報或いは信号とも呼称する)である。
S4605で、サブ統合制御装置83は、先ず、先読みコマンド1〜4を受信したことに基づいて「保留表示決定用乱数」を抽出し、該抽出した乱数を、保留記憶毎に設けられた所定の「保留表示演出用バッファ」に格納する。次いで、該格納した乱数と、受信した先読みコマンドの種別毎の内容に基づいて、最終的に表示する保留図柄の種別(最終保留図柄或いは、最終保留表示とも呼称する)を選択決定する。
詳述すると、本実施形態では、後述する複数種類の保留図柄を備えており、当該保留記憶(受信した先読みコマンド1〜4の対象となる保留記憶)が消化される直前、すなわち当該保留記憶に基づく変動表示が開始される直前のタイミングで、前記複数種類の保留図柄のうちの何れを表示するか、を決定する処理である。
なお、この処理にて選択決定される図柄には、後述する通常保留図柄(通常保留表示とも呼称する)も含まれる。例えば、表示の開始から消化まで通常保留図柄が継続して表示され、後述する保留変化演出を行わないような場合、当該S4605では、最終保留図柄として通常保留図柄が選択決定されるものである。
S4605で選択決定される保留図柄の種別は、図17(b)に示すとおりである。サブ統合制御装置83は、S4605にて、図17(b)に記載の保留図柄(通常保留図柄,特別保留図柄1〜3)の中から新たな保留記憶に対応して変動表示開始直前に表示する最終保留図柄の種類を選択し、S4610に処理を移行する。
S4610で、サブ統合制御装置83は、上記「保留表示演出用バッファ」に格納した乱数に基づいて、「保留変化演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S4615に処理を移行する。
本実施形態の「保留変化演出」は、保留記憶に係る保留図柄(通常保留図柄,特別保留図柄1〜3)が表示開始されてから、当該保留記憶に基づく変動表示開始に伴い消去されるまでに、当初表示された保留図柄から、他の保留図柄に変化する演出である。
なお、該抽選処理を、上記乱数のみに基づき実行する構成に限定せず、例えば、S4605で選択決定した最終保留図柄の種別と上記乱数に基づいて抽選を行うように構成しても良い。
S4615で、サブ統合制御装置83は、「保留変化演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S4615:Yes)、S4620に処理を移行し、否定判定である場合には(S4615:No)、S4650に処理を移行する。
S4620で、サブ統合制御装置83は、保留図柄が変化する前の、つまり最初に表示される一次保留図柄(一次保留表示とも呼称する)を、通常保留図柄および特別保留図柄1〜2の内から選択決定する処理を実行し、S4625に処理を移行する。つまり、本実施形態の保留変化演出は昇格する場合のみを備えるため、該保留変化演出を実行することが決定した場合に選択される一次保留図柄は、少なくとも最上位の特別保留図柄3以外の特別保留図柄及び通常保留図柄の中から選択される。更に詳述すれば、先に決定した最終保留図柄を参照して該最終保留図柄よりも下位の特別保留図柄及び通常保留図柄の中から選択される。
なお、上述したS4605およびS4620は、受信した先読みコマンドの種別毎の内容に基づいて、通常保留図柄および特別保留図柄1〜3の内から何れかを選択決定する制御処理である。
S4625で、サブ統合制御装置83は、S4620で選択決定された一次保留図柄を、演出図柄表示装置6に表示する処理を行い、S4630に処理を移行する。
S4630で、サブ統合制御装置83は、保留変化演出の結果として一次保留図柄を最終保留図柄に変化させる表示位置を決定する処理を行い、S4635に処理を移行する。
ここで、上記「表示位置」について説明する。本実施形態における、上記4個の表示位置とは、演出図柄表示装置6に設定された保留図柄の表示位置(例えば図36参照)であって、保留記憶の保留上限数である4個に対応して、最古且つ最も早く消化される保留図柄が表示される表示位置を1個目とした場合に、最新且つ最も遅く消化される保留図柄が表示される表示位置までの、合計4個の表示位置(領域)である。
また、上記「表示位置」に表示される保留図柄について説明する。本実施形態では、保留記憶の有無や、該保留記憶の大当りとなる期待度を示唆する保留標識として、演出図柄表示装置6に表示される画像である保留図柄を備える構成としている。しかし、これに限らず、例えばランプやLED等の発光部材によって、保留標識を構成するようにしても良い。つまり、発光部材の点消灯により保留記憶の有無を示唆し、発光態様(色等)により大当りとなる期待度を示唆するようにしても良い。さらにこのような構成とする場合は、例えば4個のLEDを演出図柄表示装置6の近傍且つ外周に沿って点在させ、該LEDに対して、演出図柄表示装置6における演出表示が影響可能な配置とすることが好適である。これにより、演出図柄表示装置6にて前兆演出や前兆変化演出を実行した場合に、当該演出の対象となるLEDを、遊技者は容易に、認識可能となり、このような構成であっても本発明を実現することが可能である。
このような保留図柄や、保留図柄の表示位置の構成を前提として、再度、S4630について詳述する。
S4630でサブ統合制御装置83は、最終保留図柄に変化させる契機として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示されたこととするか、を決定するものである。換言すれば、S4630でサブ統合制御装置83は、当該「保留変化演出」を実行する時期として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示された時点とするか、を決定し、該時点における表示位置を「保留変化演出」の実行位置つまり、最終保留図柄の表示位置とするものである。
また、S4630では、最終保留図柄の表示位置の決定に併せて、「前兆演出」を実行する際の対象となる保留図柄の表示位置も、結果的に決定することになる。すなわち、本実施形態では、「保留変化演出」を実行する場合は、該実行に先立って「前兆演出」も実行するように構成されている。詳述すると、「保留変化演出」による最終保留図柄の表示は、「前兆演出」の実行開始から、所定時間(例えば、3秒間)が経過した時点且つ次のシフト処理より前に、実行されるように構成されている。したがって、最終保留図柄の表示位置が決定することで、自ずと「前兆演出」の実行位置も決定される。
なお、このような構成に限らず、「前兆演出」の実行位置を決定する処理を別個、備えるようにしても良い。
S4630の処理後に移行するS4635で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を選択する処理を実行し、S4640に処理を移行する。
本実施形態では、「前兆演出」は、「保留変化演出」が実行される期待度の高さによって、前兆演出A〜Cの3種類設けられている(図18参照)。S4635では、「保留変化演出」を行うか否か、および、上記「保留表示演出用バッファ」に格納した乱数に基づいて、何れかの前兆演出が選択される。
つまり、サブ統合制御装置83は、S4635において、表示が開始されてから所定時間経過後に「保留変化演出」が実行される確率の異なる複数種類の「前兆演出A〜C」(図18参照)の内、何れかを選択決定する。
S4640で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S4645に処理を移行する。
「前兆変化演出」は、「保留変化演出」が実行されることを示唆する「前兆演出」が実行された際、当該「前兆演出」とは「保留変化演出」の実行される確率が異なる他の「前兆演出」を選択決定し、この「前兆演出」に変化させる本発明の要部としての演出である。
S4645で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S4645:Yes)、S4690に処理を移行し、否定判定である場合には(S4645:No)、本処理を終了する。
S4650で、サブ統合制御装置83は、S4605で決定した最終保留図柄を、演出図柄表示装置6に表示する処理を行い、S4655に処理を移行する。
S4650では、保留変化演出を行わない場合に、一旦表示を行うと最終段階まで該表示を維持することとなる保留図柄の表示を行う。
このように、上述したS4620およびS4650は、始動口への入球に基づいて抽出された数値データ(乱数値)が保留記憶として記憶されると、保留記憶に対応する保留図柄を表示する制御処理である。
S4655で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S4660に処理を移行する。
S4660で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S4660:Yes)、S4670に処理を移行し、否定判定である場合には(S4660:No)、本処理を終了する。
このように、本実施形態では、「保留変化演出」が実行されない場合でも、「前兆演出」が実行される可能性を有するように構成されている。これにより、たとえ最終保留図柄として通常図柄が選択されており、「保留変化演出」が実行されないことが内部的に決定されている状態であっても、所謂ガセ演出としての「前兆演出」が実行されると、遊技者は保留図柄が変化するのではないか、と期待する。これにより、長時間に亘って遊技者に期待を維持させることが可能となる。
S4670で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を選択する処理を実行し、S4675に処理を移行する。
S4670は、上記S4635と同様の処理である。
S4675で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S4680に処理を移行する。
S4675は、上記S4640と同様の処理である。
S4680で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S4680:Yes)、S4685に処理を移行し、否定判定である場合には(S4680:No)、S4695に処理を移行する。
S4695で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」の実行位置を決定する処理を実行し、本処理を終了する。 詳述すると、S4695でサブ統合制御装置83は、当該「前兆演出」を実行する時期として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示された時点とするか、を決定し、該時点における表示位置を「前兆演出」の実行位置とするものである。
S4685で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」の実行位置を決定する処理を実行し、S4690に処理を移行する。
詳述すると、S4685でサブ統合制御装置83は、当該「前兆変化演出」を実行する時期として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示された時点とするか、を決定し、該時点における表示位置を「前兆変化演出」の実行位置とするものである。
S4690で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化フラグ」に1を設定して、本処理を終了する。
「前兆変化フラグ」は、1が設定されることにより、「前兆変化演出」を行う状態にあることを示すフラグである。
なお、上述した「保留表示演出用バッファ」は、保留記憶ごとに設けられ、S4605にて「保留表示決定用乱数」を格納することは、既に説明した。これに加えて、「保留表示演出用バッファ」には、S4615による「保留変化演出」の実行可否、S4615またはS4655による「前兆演出」の実行可否、S4630による最終保留図柄の表示位置、S4685、S4685またはS4695による「前兆演出」の実行位置、S4635およびS4670による「前兆演出」の種別、S4680による「前兆変化演出」の実行可否、等の各種情報も併せて格納され、当該保留記憶が消化されるまで、格納された各種情報を常時確認可能に維持されるよう構成されている。
本実施形態の保留表示更新処理について説明する。
保留記憶が消化された際に、演出図柄表示装置6に表示されている保留図柄の表示位置を更新すると共に、「保留変化演出」、「前兆演出」或いは「前兆変化演出」を行う「保留表示更新処理5」について、図35に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
また、「保留表示更新処理5」は、保留記憶が有る状態において、特別図柄の変動表示が終了して確定表示された際、最古の保留記憶に基づく新たな変動表示を開始するために、最古の保留記憶の表示が消去され、他の保留記憶が所謂シフト処理される際に、実行される処理である。よって、上述した「保留表示処理5」とは異なるタイミングにて実行されるものである。
S4800で、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から保留数コマンド(保留情報)を受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S4800:Yes)、S4805に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S4800:No)、本処理を終了する。
なお、保留数コマンドは、上述した当否判定処理(図9)の保留情報送信処理(S270)にて、主制御装置80から送信される情報(コマンド)である。
S4805で、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6に表示されている最も古い保留記憶に対応する保留図柄を消去すると共に、これ以外に保留図柄が表示されている場合には、残りの全ての保留図柄の表示位置を、演出図柄表示装置6の画面に向かって左方に各々1個シフトし、S4810に処理を移行する。
なお、本実施形態では上述したように、所謂シフト処理が行われると、保留図柄を左方に1個シフトするようになっているが、これに限らず、最古の保留図柄の表示位置に向かってシフトする構成であれば、右方、上方、下方等、他の方向に向かってシフトされるようにしても良い。
S4810で、サブ統合制御装置83は、上記シフト処理により変更された保留図柄の表示位置を参照して、保留図柄の内の何れかが「前兆演出」(一次前兆演出も含む)の実行位置となったか否か、又は、「前兆変化演出」の実行位置となったか否か、の判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S4810:Yes)、S4815に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S4810:No)、本処理を終了する。
S4815で、サブ統合制御装置83は、前兆演出の待機中であるか否か、すなわち一次前兆演出を実行後に「前兆変化演出」を実行するまでの待機状態にあるか否か、の判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S4815:Yes)、S4820に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S4815:No)、S4830に処理を移行する。
S4820で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」の表示処理を行い、S4825に処理を移行する。
S4820では、当該シフト処理時において、シフト前から前兆演出待機状態にある場合、既に表示されている「前兆演出」(一次前兆演出)を、これとは「保留変化演出」の実行確率の異なる他の種類の「前兆演出」に変化させる処理によって、「前兆変化演出」を行う。
S4825で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化フラグ」に0を設定して、S4840に処理を移行する。
S4815にて否定判定となった場合に、S4830で、サブ統合制御装置83は、「保留変化演出」の実行を示唆する、「前兆演出」の表示処理を行い、S4835に処理を移行する。
なお、図示しないが、S4830では、本発明の「前兆演出」(一次前兆演出)を実行する前に、「前兆演出事前表示」を行う。後で詳述するが、「前兆演出事前表示」は、これから「前兆演出」が行われる可能性の有ることを遊技者に視認可能に報知する表示である。また、「前兆演出」の終了後には、当該「前兆演出」が終了した旨を遊技者に視認可能に報知する「前兆演出終了表示」が実行される。さらに、「前兆演出終了表示」の実行後には、「前兆演出事後表示」を行う。「前兆演出事後表示」は、「前兆演出」や「前兆変化演出」に係る全ての処理が完了したことを遊技者に視認可能に報知する表示である。
S4830が実行されると、「前兆演出事前表示」、「前兆演出」(一次前兆演出)、「前兆演出終了表示」、および「前兆演出事後表示」が、順次行われる。
S4835で、サブ統合制御装置83は、前兆変化フラグに1が設定されているか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S4835:Yes)、S4855に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S4835:No)、S4840に処理を移行する。
S4855で、サブ統合制御装置83は、前兆変化演出の実行を待機する待機状態とする処理を行い、本処理を終了する。
S4840で、サブ統合制御装置83は、当該シフト処理によって、保留図柄の内に何れかが最終保留図柄の表示位置となったか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S4840:Yes)、S4845に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S4840:No)、本処理を終了する。
なお、「保留変化演出」を行わないが、「前兆演出」を行う、つまり所謂ガセ演出の場合には、S4840にて否定判定となる。
よって本実施形態では、このように構成することで、「前兆演出」の表示が開始されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過しても、「保留変化演出」が実行されない場合を発生可能にしている。
S4845で、サブ統合制御装置83は、一次前兆演出が変化して新たな「前兆演出」が実行開始されてから、又はS4830による「前兆演出」が実行開始されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過したか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S4845:Yes)、S4850に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S4845:No)、S4845に処理を移行する。つまり、3秒間が経過するまで、S4850に移行せずループする。
なお、S3840で経過したか否かの判定対象となる時間である3秒間は、「前兆演出」の開始から所定時間経過後に「保留変化演出」が実行される時期として設定された時間である。
S4850で、サブ統合制御装置83は、所定時間が経過したことにより、表示されてきた一次保留図柄を、該一次保留図柄とは信頼度の異なる最終保留図柄に変更する処理(「保留変化演出」)を行い、本処理を終了する。
以上が、本実施形態の、「保留表示更新処理5」である。
本実施形態の「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」の具体例について説明する。
次に、「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」が実行された場合の具体的な表示態様について、上述した制御処理との関係を示しつつ説明する。
図36に記載の説明図は、「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」の具体例を示している。
先ず、図36は、シフト処理を介して「前兆変化演出」が行われたとき、前兆演出の対象となる保留図柄が、前兆変化演出の前後で異なる場合の具体例である。
図36(a)に示すように、第1表示位置に最古の保留記憶に対応した保留図柄840が、また第2表示位置に2番目に古い保留記憶に対応した保留図柄841が、通常保留図柄で表示され、且つ、特別図柄に対応した演出図柄100が変動表示中であるときに、新たな始動入賞が発生すると、「保留表示処理5」(図34)が実行される。当該具体例では、S4605にて特別保留図柄1(図17参照)が最終保留図柄として選択決定され、S4615が否定判定となって「保留変化演出」の非実行が決定され、S4650により最終保留表示として図36(a)に示すように、第3表示位置に当該保留記憶に対応した保留図柄842が、特別保留図柄1で表示される。
さらに、S4660で肯定判定となり、S4670で前兆演出Aが選択され、S4680で否定判定となってS4695にて第2表示位置が決定されて今回の保留表示処理5が終了した場合を例示する。
続いて、同じ変動表示中に、つまり確定表示によるシフト処理前に、新たな始動入賞が発生すると、再度、「保留表示処理5」(図34)が実行される。当該具体例では、S4605にて特別保留図柄2(図17参照)が最終保留図柄として選択決定され、S4615が肯定判定となって「保留変化演出」の実行が決定され、S4620にて特別保留図柄1(図17参照)が選択され、S4625が実行されることで、図36(a)に示すように、第4表示位置に当該保留記憶に対応した保留図柄843が、特別保留図柄1で表示される。
さらに、S4630で、最終保留表示位置として第2表示位置が決定され、S4635で前兆演出Bが選択され、S4640にて「前兆変化演出」を実行すると決定すると、1個前の保留記憶に係る「保留表示演出用バッファ」の内容を参照して1次前兆演出を、前回実行した「保留表示処理5」時に決定(S4670)した前兆演出Aとして設定し、S4645にて、肯定判定となり、S4690にて前兆変化フラグに1が設定されて、「保留表示処理5」(図34)を終了した場合を例示するものである。
図36(b)に示すように、演出図柄100が変動表示を終了して「114」で確定表示が行われると、「保留表示更新処理5」(図35)のS4805が実行されて、図36(c)に示すように、保留図柄のシフト処理が行われ、保留図柄842は、第2表示位置にシフトされる。
これにより、上記S4695にて決定された第2表示位置に保留図柄842が位置したことで、S4810が肯定判定、S4815が否定判定となり、S4830により前兆演出Aとなる前兆演出が行われる。
S4830が実行されると、上記決定された前兆演出Aの表示に先立って、「雲」を象った前兆演出事前表示844が、演出図柄表示装置6の画面右下から登場して左方向に向かって移動表示して、図36(d)に示すように、第2表示位置に表示された保留図柄842の直上にて停止表示される。
なお、前兆演出事前表示が実行中の段階において、当該表示からは、どの種別の前兆演出が実行されるのか不明な状態となっている。
また、前兆演出事前表示が実行されても、前兆演出を行わない場合を備えるようにしても良い。これにより、遊技の展開が単純となることを防止し、遊技の展開に複雑さを持たせて興趣が向上する。
続いて、図36(e)に示すように、前兆演出845が前兆演出Aの態様にて表示される。
なお、該前兆演出Aが実行されても、保留図柄842については、「保留変化演出」が行われないで既に最終保留表示が行われている。つまり、前兆演出845が前兆演出Aの態様にて表示されたのに、「保留変化演出」が失敗した状態が示されている。
また、上記S4830に続いて、S4835で肯定判定となり、S4855にて、前兆演出の待機状態となることで、前兆演出Aが終了すると、図36(f)に示すように、単に「雲」を象った前兆演出終了表示846が、保留図柄842の直上にて停止状態を維持して、前兆演出Aが終了した旨又、「前兆変化演出」が行われる可能性を有する旨を報知する。
図36(g)に示すように、演出図柄100が変動表示を終了して「422」で確定表示が行われると、再度、「保留表示更新処理5」(図35)のS4805が実行されて、図36(h)に示すように、保留図柄のシフト処理が行われ、保留図柄843は、第2表示位置にシフトされる。
これにより、上記S4630で決定された最終保留表示位置としての第2表示位置に保留図柄843が位置したことで、S4810、S4815では肯定判定となり、次いでS4820が実行される。
S4820が実行されることにより、図36(h)に示すように、前兆演出847が前兆演出Bの態様で実行されることで、前兆演出Aからの「前兆変化演出」が行われる。
本実施形態において、S4645及びS4680における「前兆変化演出」を行うか否かの判断は、今回の保留記憶よりも前に記憶されている保留記憶を対象とした前兆演出が実行されても「保留変化演出」(保留昇格)が行われず、且つ、「保留変化演出」が実行される確率について前記前兆演出が今回の前兆演出よりも低い前兆演出であった場合にのみ、肯定判定すなわち、「前兆変化演出」を行うと判断されるように構成されている。
このように、本実施形態では、前兆演出845が前兆演出Aの態様にて表示されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過したにも拘らず、保留図柄842が特別保留図柄1から変化(昇格)せず、つまり「保留変化演出」が実行されなかった場合、シフト処理後に、前兆演出Aよりも「保留変化演出」の実行可能性の高い、前兆演出Bの態様にて前兆演出847を変化表示することで「前兆変化演出」を実行する構成となっている。
これにより、前兆演出845によって「保留変化演出」が行われなくても、シフト処理後に、前兆演出847が行われることで、遊技者は「保留変化演出」の実行を、早い段階で諦めてしまうことなく、シフト処理後まで、より長期に亘って期待を持続することができる。
また、本実施形態では、「前兆変化演出」が実行されることで、前兆演出Aの態様の前兆演出845が、前兆演出Bの態様の前兆演出847に変化すると、各前兆演出の対象となる保留図柄は、保留図柄842から、該保留図柄842とは異なる保留図柄843に変化する構成となっている。
これにより、「前兆変化演出」が行われると、複数の保留図柄が「保留変化演出」の対象となるため、遊技者は「保留変化演出」の実行を、広範囲に亘って期待することができ、早い段階で諦めてしまうことなく、より長期に亘って期待を持続することができる。
次いで、S4840にて、保留図柄843は、最終保留表示位置である第2表示位置にあることから肯定判定となり、前兆演出Bの開始から所定時間が経過すると、S4845が肯定判定となり、S4850が実行されることで、保留図柄843は、一次保留表示である特別保留図柄1から最終保留表示である特別保留図柄2に変化表示され、「保留変化演出」が実行される。
当該具体例で示したように、本実施形態では、当該変動中に1次前兆演出が実行されても「保留変化演出」が実行されずに失敗したとき、シフト処理後に、上記1次前兆演出とは異なる保留図柄を対象として「前兆変化演出」が行われると、「保留変化演出」が行われるよう構成されている。
これによって、前兆演出の対象として複数の保留図柄に対して遊技者は「保留変化演出」が行われるのではないかと期待を抱くことができる。また、このような期待を、シフト処理を跨いだ比較的長期に亘って抱き続けることができ、より長期に亘って遊技者の興趣を維持することができる。
上述した本実施形態は、前兆演出が実行されたにも拘らず、「保留変化演出」(保留昇格)が行われなかった場合にのみ、「前兆変化演出」による前兆演出の昇格が行われるよう構成されている。
また、本実施形態では、「前兆変化演出」の実行前後における2種類の前兆演出は、各々異なる保留記憶(保留図柄)を対象として実行されるよう構成されている。
さらに、本実施形態では、前兆演出の表示と、該前兆演出に対する「前兆変化演出」の実行に係る処理を、異なるシフト処理すなわち連続する2回の変動表示中に個々の処理を分散して行うように構成されている。
[第六実施形態]
次に本発明の第六実施形態について説明する。第六実施形態は、「保留表示処理」および「保留表示更新処理」において第一実施形態と相違するため、相違する制御処理および該処理によって実行される演出の具体例について説明する。
よって、上記相違点について、図15に対応する図37、図16に対応する図38、および図19乃至図22に対応する図39を示して詳細に説明し、図1乃至図14、図17および図18については、第一実施形態での説明を援用して、ここでの説明を割愛するものとする。
本実施形態の保留表示処理について説明する。
保留記憶が生成された際に、該保留記憶に対応する保留図柄を演出図柄表示装置6に表示する保留表示処理6について、図37に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
なお、図37の「保留表示処理6」は、保留記憶が生成された際すなわち、特別図柄の変動表示中に遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入球して新たな保留記憶が表示された際、実行される処理である。
S5600で、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から上述した先読みコマンド1〜4を受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S5600:Yes)、S5605に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S5600:No)、本処理を終了する。
上述したように、「先読みコマンド1〜4」は、「始動入賞確認処理」(図6)にて、遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入球し(S100:Yes)、保留記憶が上限数(例えば4個)に達していない場合に(S105:No)、保留記憶が記憶される都度、先読み判定処理(S115)にて、主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信されるコマンド(情報或いは信号とも呼称する)である。
S5605で、サブ統合制御装置83は、先ず、先読みコマンド1〜4を受信したことに基づいて「保留表示決定用乱数」を抽出し、該抽出した乱数を、保留記憶毎に設けられた所定の「保留表示演出用バッファ」に格納する。次いで、該格納した乱数と、受信した先読みコマンドの種別毎の内容に基づいて、最終的に表示する保留図柄の種別(最終保留図柄或いは、最終保留表示とも呼称する)を選択決定する。
詳述すると、本実施形態では、後述する複数種類の保留図柄を備えており、当該保留記憶(受信した先読みコマンド1〜4の対象となる保留記憶)が消化される直前、すなわち当該保留記憶に基づく変動表示が開始される直前のタイミングで、前記複数種類の保留図柄のうちの何れを表示するか、を決定する処理である。
なお、この処理にて選択決定される図柄には、後述する通常保留図柄(通常保留表示とも呼称する)も含まれる。例えば、表示の開始から消化まで通常保留図柄が継続して表示され、後述する保留変化演出を行わないような場合、当該S5605では、最終保留図柄として通常保留図柄が選択決定されるものである。
S5605で選択決定される保留図柄の種別は、図17(b)に示すとおりである。サブ統合制御装置83は、S5605にて、図17(b)に記載の保留図柄(通常保留図柄,特別保留図柄1〜3)の中から新たな保留記憶に対応して変動表示開始直前に表示する最終保留図柄の種類を選択し、S5610に処理を移行する。
S5610で、サブ統合制御装置83は、上記「保留表示演出用バッファ」に格納した乱数に基づいて、「保留変化演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S5615に処理を移行する。
本実施形態の「保留変化演出」は、保留記憶に係る保留図柄(通常保留図柄,特別保留図柄1〜3)が表示開始されてから、当該保留記憶に基づく変動表示開始に伴い消去されるまでに、当初表示された保留図柄から、他の保留図柄に変化する演出である。
なお、該抽選処理を、上記乱数のみに基づき実行する構成に限定せず、例えば、S5605で選択決定した最終保留図柄の種別と上記乱数に基づいて抽選を行うように構成しても良い。
S5615で、サブ統合制御装置83は、「保留変化演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S5615:Yes)、S5620に処理を移行し、否定判定である場合には(S5615:No)、S5655に処理を移行する。
S5620で、サブ統合制御装置83は、保留図柄が変化する前の、つまり最初に表示される一次保留図柄(一次保留表示とも呼称する)を、通常保留図柄および特別保留図柄1〜2の内から選択決定する処理を実行し、S5625に処理を移行する。つまり、本実施形態の保留変化演出は昇格する場合のみを備えるため、該保留変化演出を実行することが決定した場合に選択される一次保留図柄は、少なくとも最上位の特別保留図柄3以外の特別保留図柄及び通常保留図柄の中から選択される。更に詳述すれば、先に決定した最終保留図柄を参照して該最終保留図柄よりも下位の特別保留図柄及び通常保留図柄の中から選択される。
なお、上述したS5605およびS5620は、受信した先読みコマンドの種別毎の内容に基づいて、通常保留図柄および特別保留図柄1〜3の内から何れかを選択決定する制御処理である。
S5625で、サブ統合制御装置83は、S5620で選択決定された一次保留図柄を、演出図柄表示装置6に表示する処理を行い、S5630に処理を移行する。
S5630で、サブ統合制御装置83は、保留変化演出の結果として一次保留図柄を最終保留図柄に変化させる表示位置を決定する処理を行い、S5635に処理を移行する。
ここで、上記「表示位置」について説明する。本実施形態における、上記4個の表示位置とは、演出図柄表示装置6に設定された保留図柄の表示位置(例えば図39参照)であって、保留記憶の保留上限数である4個に対応して、最古且つ最も早く消化される保留図柄が表示される表示位置を1個目とした場合に、最新且つ最も遅く消化される保留図柄が表示される表示位置までの、合計4個の表示位置(領域)である。
また、上記「表示位置」に表示される保留図柄について説明する。本実施形態では、保留記憶の有無や、該保留記憶の大当りとなる期待度を示唆する保留標識として、演出図柄表示装置6に表示される画像である保留図柄を備える構成としている。しかし、これに限らず、例えばランプやLED等の発光部材によって、保留標識を構成するようにしても良い。つまり、発光部材の点消灯により保留記憶の有無を示唆し、発光態様(色等)により大当りとなる期待度を示唆するようにしても良い。さらにこのような構成とする場合は、例えば4個のLEDを演出図柄表示装置6の近傍且つ外周に沿って点在させ、該LEDに対して、演出図柄表示装置6における演出表示が影響可能な配置とすることが好適である。これにより、演出図柄表示装置6にて前兆演出や前兆変化演出を実行した場合に、当該演出の対象となるLEDを、遊技者は容易に、認識可能となり、このような構成であっても本発明を実現することが可能である。
このような保留図柄や、保留図柄の表示位置の構成を前提として、再度、S5630について詳述する。
S5630でサブ統合制御装置83は、最終保留図柄に変化させる契機として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示されたこととするか、を決定するものである。換言すれば、S5630でサブ統合制御装置83は、当該「保留変化演出」を実行する時期として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示された時点とするか、を決定し、該時点における表示位置を「保留変化演出」の実行位置つまり、最終保留図柄の表示位置とするものである。
また、S5630では、最終保留図柄の表示位置の決定に併せて、「前兆演出」を実行する際の対象となる保留図柄の表示位置も、結果的に決定することになる。すなわち、本実施形態では、「保留変化演出」を実行する場合は、該実行に先立って「前兆演出」も実行するように構成されている。詳述すると、「保留変化演出」による最終保留図柄の表示は、「前兆演出」の実行開始から、所定時間(例えば、3秒間)が経過した時点且つ次のシフト処理より前に、実行されるように構成されている。したがって、最終保留図柄の表示位置が決定することで、自ずと「前兆演出」の実行位置も決定される。
なお、このような構成に限らず、「前兆演出」の実行位置を決定する処理を別個、備えるようにしても良い。
S5630の処理後に移行するS5635で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を選択する処理を実行し、S5640に処理を移行する。
本実施形態では、「前兆演出」は、「保留変化演出」が実行される期待度の高さによって、前兆演出A〜Cの3種類設けられている(図18参照)。S5635では、「保留変化演出」を行うか否か、および、上記「保留表示演出用バッファ」に格納した乱数に基づいて、何れかの前兆演出が選択される。
つまり、サブ統合制御装置83は、S5635において、表示が開始されてから所定時間経過後に「保留変化演出」が実行される確率の異なる複数種類の「前兆演出A〜C」(図18参照)の内、何れかを選択決定する。
S5640で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S5645に処理を移行する。
「前兆変化演出」は、「保留変化演出」が実行されることを示唆する「前兆演出」が実行された際、当該「前兆演出」とは「保留変化演出」の実行される確率が異なる他の「前兆演出」を選択決定し、この「前兆演出」に変化させる本発明の要部としての演出である。
S5645で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S5645:Yes)、S5650に処理を移行し、否定判定である場合には(S5645:No)、本処理を終了する。
S5650で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化フラグ」に1を設定して、本処理を終了する。
「前兆変化フラグ」は、1が設定されることにより、「前兆変化演出」を行う状態にあることを示すフラグである。
S5655で、サブ統合制御装置83は、S5605で決定した最終保留図柄を、演出図柄表示装置6に表示する処理を行い、S5660に処理を移行する。
S5660では、保留変化演出を行わない場合に、一旦表示を行うと最終段階まで該表示を維持することとなる保留図柄の表示を行う。
このように、上述したS5620およびS5655は、始動口への入球に基づいて抽出された数値データ(乱数値)が保留記憶として記憶されると、保留記憶に対応する保留図柄を表示する制御処理である。
S5660で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を実行するか否かを決定するための抽選処理を実行し、S5665に処理を移行する。
S5665で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を実行するか否かの判定を行い、肯定判定である場合には(S5665:Yes)、S5670に処理を移行し、否定判定である場合には(S5665:No)、本処理を終了する。
このように、本実施形態では、「保留変化演出」が実行されない場合でも、「前兆演出」が実行される可能性を有するように構成されている。これにより、たとえ最終保留図柄として通常図柄が選択されており、「保留変化演出」が実行されないことが内部的に決定されている状態であっても、所謂ガセ演出としての「前兆演出」が実行されると、遊技者は保留図柄が変化するのではないか、と期待する。これにより、長時間に亘って遊技者に期待を維持させることが可能となる。
S5670で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」を選択する処理を実行し、S5675に処理を移行する。
S5670は、上記S5635と同様の処理である。
S4675で、サブ統合制御装置83は、「前兆演出」の実行位置を決定する処理を実行し、本処理を終了する。 詳述すると、S4675でサブ統合制御装置83は、当該「前兆演出」を実行する時期として、対象となる当該保留記憶に対応した保留図柄が、シフト直後に4個の表示位置の内の何れの位置に表示された時点とするか、を決定し、該時点における表示位置を「前兆演出」の実行位置とするものである。
なお、上述した「保留表示演出用バッファ」は、保留記憶ごとに設けられ、S5605にて「保留表示決定用乱数」を格納することは、既に説明した。これに加えて、「保留表示演出用バッファ」には、S5615による「保留変化演出」の実行可否、S5615またはS5660による「前兆演出」の実行可否、S5630による最終保留図柄の表示位置、S5675による「前兆演出」の実行位置、S5635およびS5670による「前兆演出」の種別、S5640による「前兆変化演出」の実行可否、等の各種情報も併せて格納され、当該保留記憶が消化されるまで、格納された各種情報を常時確認可能に維持されるよう構成されている。
本実施形態の保留表示更新処理について説明する。
保留記憶が消化された際に、演出図柄表示装置6に表示されている保留図柄の表示位置を更新すると共に、「保留変化演出」、「前兆演出」或いは「前兆変化演出」を行う「保留表示更新処理6」について、図38に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
また、「保留表示更新処理6」は、保留記憶が有る状態において、特別図柄の変動表示が終了して確定表示された際、最古の保留記憶に基づく新たな変動表示を開始するために、最古の保留記憶の表示が消去され、他の保留記憶が所謂シフト処理される際に、実行される処理である。よって、上述した「保留表示処理6」とは異なるタイミングにて実行されるものである。
S5800で、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から保留数コマンド(保留情報)を受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S5800:Yes)、S5805に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S5800:No)、本処理を終了する。
なお、保留数コマンドは、上述した当否判定処理(図9)の保留情報送信処理(S270)にて、主制御装置80から送信される情報(コマンド)である。
S5805で、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6に表示されている最も古い保留記憶に対応する保留図柄を消去すると共に、これ以外に保留図柄が表示されている場合には、残りの全ての保留図柄の表示位置を、演出図柄表示装置6の画面に向かって左方に各々1個シフトし、S5810に処理を移行する。
なお、本実施形態では上述したように、所謂シフト処理が行われると、保留図柄を左方に1個シフトするようになっているが、これに限らず、最古の保留図柄の表示位置に向かってシフトする構成であれば、右方、上方、下方等、他の方向に向かってシフトされるようにしても良い。
S5810で、サブ統合制御装置83は、上記シフト処理により変更された保留図柄の表示位置を参照して、保留図柄の内の何れかが「前兆演出」(一次前兆演出も含む)の実行位置となったか否か、の判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S5810:Yes)、S5815に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S5810:No)、本処理を終了する。
S5815で、サブ統合制御装置83は、前兆演出の待機中であるか否か、すなわち一次前兆演出を実行後に「前兆変化演出」を実行するまでの待機状態にあるか否か、の判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S5815:Yes)、S5820に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S5815:No)、S5850に処理を移行する。
S5820で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化演出」の表示処理を行い、S5825に処理を移行する。
S5820では、当該シフト処理時において、シフト前から前兆演出待機状態にある場合、既に表示されている「前兆演出」(一次前兆演出)を、これとは「保留変化演出」の実行確率の異なる他の種類の「前兆演出」に変化させる処理によって、「前兆変化演出」を行う。
S5825で、サブ統合制御装置83は、「前兆変化フラグ」に0を設定して、S5830に処理を移行する。
S5815にて否定判定となった場合に、S5850で、サブ統合制御装置83は、「保留変化演出」の実行を示唆する、「前兆演出」の表示処理を行い、S5830に処理を移行する。
なお、図示しないが、S5850では、本発明の「前兆演出」(一次前兆演出)を実行する前に、「前兆演出事前表示」を行う。後で詳述するが、「前兆演出事前表示」は、これから「前兆演出」が行われる可能性の有ることを遊技者に視認可能に報知する表示である。また、「前兆演出」の終了後には、当該「前兆演出」が終了した旨を遊技者に視認可能に報知する「前兆演出終了表示」が実行される。さらに、「前兆演出終了表示」の実行後には、「前兆演出事後表示」を行う。「前兆演出事後表示」は、「前兆演出」や「前兆変化演出」に係る全ての処理が完了したことを遊技者に視認可能に報知する表示である。
S5850が実行されると、「前兆演出事前表示」、「前兆演出」(一次前兆演出)、「前兆演出終了表示」、および「前兆演出事後表示」が、順次行われる。
S5830で、サブ統合制御装置83は、当該シフト処理によって、保留図柄の内に何れかが最終保留図柄の表示位置となったか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S5830:Yes)、S5835に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S5830:No)、本処理を終了する。
なお、「保留変化演出」を行わないが、「前兆演出」を行う、つまり所謂ガセ演出の場合には、S5830にて否定判定となる。
よって本実施形態では、このように構成することで、「前兆演出」の表示が開始されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過しても、「保留変化演出」が実行されない場合を発生可能にしている。
S5835で、サブ統合制御装置83は、一次前兆演出が変化して新たな「前兆演出」が実行開始されてから、又はS5850による「前兆演出」が実行開始されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過したか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S5835:Yes)、S5840に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S5835:No)、S5835に処理を移行する。つまり、3秒間が経過するまで、S5840に移行せずループする。
なお、S5835で経過したか否かの判定対象となる時間である3秒間は、「前兆演出」の開始から所定時間経過後に「保留変化演出」が実行される時期として設定された時間である。
S5840で、サブ統合制御装置83は、所定時間が経過したことにより、表示されてきた一次保留図柄を、該一次保留図柄とは信頼度の異なる最終保留図柄に変更する処理(「保留変化演出」)を行い、S5845に処理を移行する。
S5845で、サブ統合制御装置83は、前兆変化フラグに1が設定されているか否かの判定を行い、肯定判定が得られた場合には(S5845:Yes)、S5855に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S5845:No)、本処理を終了する。
S5855で、サブ統合制御装置83は、前兆変化演出の実行を待機する待機状態とする処理を行い、本処理を終了する。
以上が、本実施形態の、「保留表示更新処理6」である。
本実施形態の「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」の具体例について説明する。
次に、「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」が実行された場合の具体的な表示態様について、上述した制御処理との関係を示しつつ説明する。
図39に記載の説明図は、「保留変化演出」、「前兆演出」、および「前兆変化演出」の具体例を示している。
先ず、図39は、シフト処理を介して「前兆変化演出」が行われたとき、前兆演出の対象となる保留図柄が、前兆変化演出の前後で異なる場合の具体例である。
図39(a)に示すように、第1表示位置に最古の保留記憶に対応した保留図柄850が、また第2表示位置に2番目に古い保留記憶に対応した保留図柄851が、通常保留図柄で表示され、且つ、特別図柄に対応した演出図柄100が変動表示中であるときに、新たな始動入賞が発生すると、「保留表示処理6」(図37)が実行される。当該具体例では、S5605にて特別保留図柄2(図17参照)が最終保留図柄として選択決定され、S5615が肯定判定となって「保留変化演出」の実行が決定され、S5625により一次保留表示として図39(a)に示すように、第3表示位置に当該保留記憶に対応した保留図柄852が、特別保留図柄1で表示される。
さらに、S5630にて最終表示位置として第2表示位置が決定されて、S5635にて前兆演出Aが選択されて、S5645にて否定判定すなわち前兆変化演出を非実行と判定されて、今回の保留表示処理6が終了した場合を例示する。
続いて、同じ変動表示中に、つまり確定表示によるシフト処理前に、新たな始動入賞が発生すると、再度、「保留表示処理6」(図37)が実行される。当該具体例では、S5605にて特別保留図柄2(図17参照)が最終保留図柄として選択決定され、S5615が肯定判定となって「保留変化演出」の実行が決定され、S5620にて特別保留図柄1(図17参照)が選択され、S5625が実行されることで、図39(a)に示すように、第4表示位置に当該保留記憶に対応した保留図柄853が、特別保留図柄1で表示される。
さらに、S5630で、最終保留表示位置として第2表示位置が決定され、S5635で前兆演出Bが選択され、S5640にて「前兆変化演出」を実行すると決定すると、1個前の保留記憶に係る「保留表示演出用バッファ」の内容を参照して1次前兆演出を、前回実行した「保留表示処理6」時に決定(S5635)した前兆演出Aとして設定し、S5645にて、肯定判定となり、S5650にて前兆変化フラグに1が設定されて、「保留表示処理6」(図37)を終了した場合を例示するものである。
図39(b)に示すように、演出図柄100が変動表示を終了して「114」で確定表示が行われると、「保留表示更新処理6」(図38)のS5805が実行されて、図39(c)に示すように、保留図柄のシフト処理が行われ、保留図柄852は、第2表示位置にシフトされる。
これにより、上記S5675にて決定された第2表示位置に保留図柄852が位置したことで、S5810が肯定判定、S5815が否定判定となり、S5850により前兆演出Aとなる前兆演出が行われる。
S5850が実行されると、上記決定された前兆演出Aの表示に先立って、「雲」を象った前兆演出事前表示854が、演出図柄表示装置6の画面右下から登場して左方向に向かって移動表示して、図39(d)に示すように、第2表示位置に表示された保留図柄852の直上にて停止表示される。
なお、前兆演出事前表示が実行中の段階において、当該表示からは、どの種別の前兆演出が実行されるのか不明な状態となっている。
また、前兆演出事前表示が実行されても、前兆演出を行わない場合を備えるようにしても良い。これにより、遊技の展開が単純となることを防止し、遊技の展開に複雑さを持たせて興趣が向上する。
続いて、図39(e)に示すように、前兆演出855が前兆演出Aの態様にて表示される。
S5850に続いて、S5830で肯定判定となり、所定時間経過によりS5835が肯定判定となり、S5840が実行されると、保留図柄852は、図39(e)に示すように、特別保留図柄1から特別保留図柄2に変化することで「保留変化演出」が行われる。
次いで、S5845にて肯定判定となり、S5855にて、前兆演出の待機状態となることで、前兆演出Aが終了すると、図39(f)に示すように、単に「雲」を象った前兆演出終了表示856が、保留図柄852の直上にて停止状態を維持して、前兆演出Aが終了した旨又、「前兆変化演出」が行われる可能性を有する旨を報知する。
図39(g)に示すように、演出図柄100が変動表示を終了して「422」で確定表示が行われると、再度、「保留表示更新処理6」(図38)のS5805が実行されて、図39(h)に示すように、保留図柄のシフト処理が行われ、保留図柄853は、第2表示位置にシフトされる。
これにより、上記S5630で決定された最終保留表示位置としての第2表示位置に保留図柄853が位置したことで、S5810、S5815では肯定判定となり、次いでS5820が実行される。
S5820が実行されることにより、図39(h)に示すように、前兆演出857が前兆演出Bの態様で実行されることで、前兆演出Aからの「前兆変化演出」が行われる。
本実施形態において、S5645における「前兆変化演出」を行うか否かの判断は、今回の保留記憶よりも前に記憶されている保留記憶を対象とした前兆演出が実行されると「保留変化演出」(保留昇格)が行われ、且つ、「保留変化演出」が実行される確率について前記前兆演出が今回の前兆演出よりも低い前兆演出であった場合にのみ、肯定判定すなわち、「前兆変化演出」を行うと判断されるように構成されている。
このように、本実施形態では、前兆演出855が前兆演出Aの態様にて表示されてから、所定時間(例えば、3秒間)が経過すると、保留図柄852が特別保留図柄1から特別保留図柄2の態様に変化(昇格)、つまり「保留変化演出」が実行された場合、シフト処理後に、前兆演出Aよりも「保留変化演出」の実行可能性の高い、前兆演出Bの態様にて前兆演出857を変化表示することで「前兆変化演出」を実行する構成となっている。
これにより、前兆演出855によって「保留変化演出」が行われ、シフト処理後に、さらに前兆演出857が行われることで、遊技者は「保留変化演出」が更に実行されることに対する期待を、シフト処理を跨いで、より長期に亘って持続することができる。
また、本実施形態では、「前兆変化演出」が実行されることで、前兆演出Aの態様の前兆演出855が、前兆演出Bの態様の前兆演出857に変化すると、各前兆演出の対象となる保留図柄は、保留図柄852から、該保留図柄852とは異なる保留図柄853に変化する構成となっている。
これにより、「前兆変化演出」が行われると、複数の保留図柄が「保留変化演出」の対象となるため、遊技者は「保留変化演出」の実行を、広範囲に亘って期待することができ、早い段階で諦めてしまうことなく、より長期に亘って期待を持続することができる。
次いで、S5830にて、保留図柄853は、最終保留表示位置である第2表示位置にあることから肯定判定となり、前兆演出Bの開始から所定時間が経過すると、S5835が肯定判定となり、S5840が実行されることで、保留図柄853は、一次保留表示である特別保留図柄1から最終保留表示である特別保留図柄2に変化表示され、「保留変化演出」が実行される。
当該具体例で示したように、本実施形態では、当該変動中に1次前兆演出が実行され且つ「保留変化演出」が実行されて成功したとき、シフト処理後に、上記1次前兆演出とは異なる保留図柄を対象として「前兆変化演出」が行われると、再度「保留変化演出」が行われるよう構成されている。
これによって、前兆演出の対象として複数の保留図柄に対して遊技者は「保留変化演出」が行われるのではないかと期待を抱くことができる。また、このような期待を、シフト処理を跨いだ比較的長期に亘って抱き続けることができ、より長期に亘って遊技者の興趣を維持することができる。また、前兆演出により「保留変化演出」が成功し、「前兆変化演出」によって再度、前兆演出が行われると、遊技者はもう一度「保留変化演出」が成功するのではないか、と期待を抱くようになり、興趣の一層の向上を図ることができる。
上述した本実施形態は、前兆演出が実行され、これに伴い、「保留変化演出」(保留昇格)が行われた場合にのみ、「前兆変化演出」による前兆演出の昇格が行われるよう構成されている。
また、本実施形態では、「前兆変化演出」の実行前後における2種類の前兆演出は、各々異なる保留記憶(保留図柄)を対象として実行されるよう構成されている。
さらに、本実施形態では、前兆演出の表示と、該前兆演出に対する「前兆変化演出」の実行に係る処理を、異なるシフト処理すなわち連続する2回の変動表示中に個々の処理を分散して行うように構成されている。
以上、本発明に係る実施形態を説明してきたが、本発明の技術思想を逸脱しない限り、これに限定することはない。
例えば、「前兆変化演出」が実行された際の、変化後の前兆演出の対象となる保留記憶(保留標識、保留図柄)については、種々の形態が考えられる。
つまり、変化前の前兆演出により「保留変化演出」が行われなかった保留記憶を、変化後の前兆演出の対象として、「保留変化演出」が実行されるようにしても良い。これにより、遊技者は、「前兆変化演出」によって「保留変化演出」が行われることに対して強く期待することができる。
また、変化前の前兆演出により「保留変化演出」が行われた保留記憶を、再度、変化後の前兆演出においても対象として、「保留変化演出」が実行されるようにしても良い。これにより、遊技者は、1つの保留記憶に対して、前兆演出が実行される度に、「保留変化演出」が行われることに対して強く期待することができる。
さらに、変化後の前兆演出が対象とする保留記憶を、変化前の前兆演出の対象であった保留記憶と、変化前の前兆演出の対象であった前記保留記憶以外の保留記憶の双方を対象とするようにしても良い。つまり、変化によって、保留記憶の対象範囲が広がるようにしてもよい。これにより、「保留変化演出」が行われることを期待できる範囲が、「前兆変化演出」によって拡大するので、遊技者は、「前兆演出」および「前兆変化演出」の実行を一層期待するようになり、興趣が向上する。
また、特別保留図柄および、前兆演出は、何れも3種類備えた例を示したが、これに限らず、何れも4種類より多い種類を備えるようにすることが好適である。
これにより、大当りとなる信頼度や、「保留変化演出」が実行されることへの期待度が、種別毎に細分化され、信頼度や期待度の微妙な差異が生まれることで、興趣の向上に資する。
また、3種類の前兆演出の何れもが、1回の演出では1段階(信頼度が1段階上位の保留図柄に変更されること)しか昇格する可能性しか有しない設定となっているが、これに限定せず、1回の演出で複数段階昇格することが可能な構成としてもよい。
これにより、或る前兆演出が行われても、それにより得られる昇格の度合を一定とせず、その後の展開に対する期待を維持することができる。
また、第1始動口11及び第2始動口12への入球により異なる特別図柄、すなわち第1特別図柄及び第2特別図柄に係る数値データが抽出されるように構成しても良い。
これにより、本発明の保留図柄(標識)が、異なる種類の特別図柄毎に対応して設けられ、保留図柄(標識)の変化演出や、前兆演出や、及び前兆変化演出が、複数種別の特別図柄に対して実行されるようになり、興趣向上を図ることができる。
さらに、上述した実施形態では、「前兆演出」実行前において、「雲」を象った前兆演出事前表示を演出図柄表示装置の画面上に登場させて対象となる保留図柄の近傍まで移動表示させ、「前兆演出」が終了すると「雲」を象った前兆演出終了表示を対象となる保留図柄の近傍にて停止表示させ、「前兆演出」および「前兆変化演出」に係る全ての処理が完了すると、「雲」を象った前兆演出事後表示を対象となる保留図柄の近傍から画面外に向けて移動表示させ消去する構成とした。これにより、前兆演出事前表示が実行されると、遊技者に「前兆演出」または「前兆変化演出」の実行の可能性があることを示唆することができ、前兆演出終了表示が実行されると当該前兆演出が終了した旨、又、「前兆変化演出」が実行される可能性を有する状態である旨、又、「前兆変化演出」が実行されるまでの待機期間である旨を遊技者に示唆することができ、前兆演出事後表示が実行されると、遊技者に「前兆演出」または「前兆変化演出」の実行の可能性がなくなったことを示唆することができる。
なお、例示したような前兆演出事前表示、前兆演出終了表示、および前兆演出事後表示の態様に限定することなく、上述した内容を示唆可能な構成であれば、他の構成を採用することも可能である。象る対象は無論、「雲」に限らず、登場や退場に際して移動表示を行わない態様であってもよい。要するに、前兆演出事前表示によって、これから「前兆演出」または「前兆変化演出」が行われる可能性が有る旨を遊技者に示唆することができればよく、前兆演出終了表示によって、当該前兆演出が終了した旨、又、「前兆変化演出」が実行される可能性を有する状態である旨、又、「前兆変化演出」が実行されるまでの待機期間である旨を遊技者に示唆することができればよく、前兆演出事後表示は、これをもって「前兆演出」または「前兆変化演出」が行われる可能性が無くなった旨を遊技者に示唆することができればよい。
[特許請求の範囲との対応]
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
パチンコ機50における主制御装置80が、主制御装置の一例に相当し、サブ統合制御装置83,演出図柄制御装置82,演出図柄表示装置6が、サブ制御装置の一例に相当し、さらに、パチンコ機50が弾球遊技機の一例に相当する。
始動入賞確認処理のS110が、数値データ抽出手段および保留記憶手段の一例に相当する。
当否判定処理におけるS230,S235が、大当り判定手段の一例に相当する。
始動入賞確認処理のS115が、数値データ確認手段の一例に相当する。
当否判定処理のS285が、特別図柄表示制御手段の一例に相当する。
保留図柄が、保留標識の一例に相当する。
保留表示処理1のS625およびS635が、保留標識表示手段の一例に相当する。
保留表示処理1のS605およびS620が、保留標識決定手段の一例に相当する。
保留表示更新処理1のS850が、保留変化演出実行手段の一例に相当する。
保留表示更新処理1のS820およびS835が、前兆演出表示手段の一例に相当する。
保留表示処理1のS655が、前兆演出決定手段の一例に相当する。
保留表示更新処理1のS830が、前兆変化演出実行手段の一例に相当する。
保留表示処理2のS1625およびS1635が、保留標識表示手段の一例に相当する。
保留表示処理2のS1605およびS1620が、保留標識決定手段の一例に相当する。
保留表示更新処理2のS1850が、保留変化演出実行手段の一例に相当する。
保留表示更新処理2のS1835およびS1855が、前兆演出表示手段の一例に相当する。
保留表示処理2のS1655が、前兆演出決定手段の一例に相当する。
保留表示更新処理2のS1825が、前兆変化演出実行手段の一例に相当する。
保留表示処理3のS2665、S2630およびS2685が、保留標識表示手段の一例に相当する。
保留表示処理3のS2605、S2655、S2660およびS2625が、保留標識決定手段の一例に相当する。
保留表示更新処理3のS2835、S2855、S2870およびS2900が、保留変化演出実行手段の一例に相当する。
保留表示更新処理3のS2825、S2860およびS2885が、前兆演出表示手段の一例に相当する。
保留表示処理3のS2640、S2675、およびS2705が、前兆演出決定手段の一例に相当する。
保留表示更新処理3のS2845およびS2880が、前兆変化演出実行手段の一例に相当する。
保留表示処理4のS3630、S3665およびS3695が、保留標識表示手段の一例に相当する。
保留表示処理4のS3605、S3625、S3655およびS3660が、保留標識決定手段の一例に相当する。
保留表示更新処理4のS3845、S3865、S3875およびS3900が、保留変化演出実行手段の一例に相当する。
保留表示更新処理4のS3850およびS3885が、前兆演出表示手段の一例に相当する。
保留表示処理4のS3640、S3675、およびS3715が、前兆演出決定手段の一例に相当する。
保留表示更新処理4のS3825が、前兆変化演出実行手段の一例に相当する。
保留表示処理5のS4625およびS4650が、保留標識表示手段の一例に相当する。
保留表示処理5のS4605およびS4620が、保留標識決定手段の一例に相当する。
保留表示更新処理5のS4850が、保留変化演出実行手段の一例に相当する。
保留表示更新処理5のS4830が、前兆演出表示手段の一例に相当する。
保留表示処理5のS4635およびS4670が、前兆演出決定手段の一例に相当する。
保留表示更新処理5のS4820が、前兆変化演出実行手段の一例に相当する。
保留表示処理6のS5625およびS5655が、保留標識表示手段の一例に相当する。
保留表示処理6のS5605およびS5620が、保留標識決定手段の一例に相当する。
保留表示更新処理6のS5840が、保留変化演出実行手段の一例に相当する。
保留表示更新処理6のS5850が、前兆演出表示手段の一例に相当する。
保留表示処理6のS5635およびS5670が、前兆演出決定手段の一例に相当する。
保留表示更新処理6のS5820が、前兆変化演出実行手段の一例に相当する。
1…遊技盤、2a…外レール、2b…内レール、3…遊技領域、4…遊技釘、5…センターケース、6…演出図柄表示装置、7…普通図柄表示装置、8…普図保留数表示装置、9…特図表示装置、11…第1始動口、11a…第1始動口SW、12…第2始動口、12a…第2始動口SW、12b…普電役物ソレノイド、14…大入賞口、14a…カウントSW、14b…大入賞口ソレノイド、17…普通図柄作動ゲート、17a…普通図柄作動SW、18…特図保留数表示装置、20…払出モータ、21…払出SW、22…満杯SW、23…球切れSW、24…CRユニット端子板、25…精算表示装置、28…タッチSW、29…発射停止SW、30…発射モータ、35…ガラス枠開放SW、36…内枠開放SW、39…シリンダ錠、50…パチンコ機、51…外枠、52…前枠、53…ヒンジ、55…上皿、56…CRユニット、57…球貸ボタン、58…精算ボタン、59…残高表示器、61…板ガラス、63…下皿、64…発射ハンドル、65…枠側装飾ランプ、66…スピーカ、67…演出ボタン、68…ジョグダイヤル、70…内枠、71…球タンク、72…タンクレール、73…払出ユニット、78…外部接続端子板、80…主制御装置、81…払出制御装置、82…演出図柄制御装置、83…サブ統合制御装置、84…発射制御装置、85…電源基板、90…図柄表示装置中継端子板。

Claims (3)

  1. 弾球遊技機全体の制御を司る主制御装置と、該主制御装置からの通知をもとに演出を実行するサブ制御装置とを備えた弾球遊技機であって、
    前記主制御装置に、
    始動口に遊技球が入球したことに起因して数値データを抽出する数値データ抽出手段と、
    前記抽出された数値データを記憶する保留記憶手段と、
    該保留記憶手段に記憶された前記数値データをもとに大当り遊技を発生させるか否かの大当り判定を行う大当り判定手段と、
    該大当り判定手段による大当り判定が行われる前に前記保留記憶手段に記憶されている前記数値データの内容を確認する数値データ確認手段と、
    前記大当り判定手段による判定結果を示す特別図柄を表示させる特別図柄表示制御手段と、
    を備え、
    前記サブ制御装置に、
    前記保留記憶手段に前記数値データが記憶されると、対応する保留標識を表示する保留標識表示手段と、
    前記保留標識には、表示されたときの大当りとなる確率である信頼度が異なる複数の種類があり、前記数値データ確認手段による確認結果をもとに前記保留標識表示手段によって表示させる前記保留標識を前記複数の種類の中より決定する保留標識決定手段と、
    前記保留標識表示手段によって表示された前記保留標識を、前記信頼度の異なる種類の保留標識に変化させる保留変化演出を実行する保留変化演出実行手段と、
    を備えた弾球遊技機において、
    前記サブ制御装置に、
    前記保留変化演出実行手段によって前記保留変化演出が行われる前に、前記保留変化演出が行われることを示唆する前兆演出を表示する前兆演出表示手段と、
    前記前兆演出の表示が開始されてから所定時間が経過しても前記保留変化演出が実行されない場合があり、前記前兆演出には、前記前兆演出の表示が開始されてから所定時間が経過した後に前記保留変化演出が実行される確率が異なる複数の種類があり、前記前兆演出表示手段によって表示される前記前兆演出を前記複数の種類の中より決定する前兆演出決定手段と、
    前記前兆演出表示手段によって表示された前記前兆演出を、前記保留変化演出が実行される確率が異なる種類の前兆演出に変化させる前兆変化演出を実行する前兆変化演出実行手段と、を設け、
    前記前兆変化演出実行手段は、前記前兆演出表示手段によって前記前兆演出の表示が開始されてから前記所定時間が経過したにも拘らず前記保留変化演出が実行されなかった場合に、当該表示された前兆演出よりも表示された際に前記保留変化演出が実行される確率が高い前記前兆演出に変化させること、
    を特徴とする弾球遊技機。
  2. 弾球遊技機全体の制御を司る主制御装置と、該主制御装置からの通知をもとに演出を実行するサブ制御装置とを備えた弾球遊技機であって、
    前記主制御装置に、
    始動口に遊技球が入球したことに起因して数値データを抽出する数値データ抽出手段と、
    前記抽出された数値データを記憶する保留記憶手段と、
    該保留記憶手段に記憶された前記数値データをもとに大当り遊技を発生させるか否かの大当り判定を行う大当り判定手段と、
    該大当り判定手段による大当り判定が行われる前に前記保留記憶手段に記憶されている前記数値データの内容を確認する数値データ確認手段と、
    前記大当り判定手段による判定結果を示す特別図柄を表示させる特別図柄表示制御手段と、
    を備え、
    前記サブ制御装置に、
    前記保留記憶手段に前記数値データが記憶されると、対応する保留標識を表示する保留標識表示手段と、
    前記保留標識には、表示されたときの大当りとなる確率である信頼度が異なる複数の種類があり、前記数値データ確認手段による確認結果をもとに前記保留標識表示手段によって表示させる前記保留標識を前記複数の種類の中より決定する保留標識決定手段と、
    前記保留標識表示手段によって表示された前記保留標識を、前記信頼度の異なる種類の保留標識に変化させる保留変化演出を実行する保留変化演出実行手段と、
    を備えた弾球遊技機において、
    前記サブ制御装置に、
    前記保留変化演出実行手段によって前記保留変化演出が行われる前に、前記保留変化演出が行われることを示唆する前兆演出を表示する前兆演出表示手段と、
    前記前兆演出の表示が開始されてから所定時間が経過しても前記保留変化演出が実行されない場合があり、前記前兆演出には、前記前兆演出の表示が開始されてから所定時間が経過した後に前記保留変化演出が実行される確率が異なる複数の種類があり、前記前兆演出表示手段によって表示される前記前兆演出を前記複数の種類の中より決定する前兆演出決定手段と、
    前記前兆演出表示手段によって表示された前記前兆演出を、前記保留変化演出が実行される確率が異なる種類の前兆演出に変化させる前兆変化演出を実行する前兆変化演出実行手段と、を設け、
    前記前兆変化演出実行手段は、前記前兆演出表示手段によって前記前兆演出の表示が開始されてから前記所定時間が経過した後で、前記保留変化演出が実行された場合に、当該表示された前兆演出よりも表示された際に前記保留変化演出が実行される確率が高い前記前兆演出に変化させること、
    を特徴とする弾球遊技機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の弾球遊技機において、
    前記前兆演出が表示されると、当該前兆演出の対象となる前記保留標識を、前記信頼度の異なる種類の保留標識に変化可能であり、
    前記前兆変化演出実行手段によって前兆演出が変化すると、変化した後の前兆演出の対象となる保留標識は、変化する前の前兆演出の対象となる保留標識とは異なること、
    を特徴とする弾球遊技機。
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