JP2017005792A - モータ駆動制御装置およびモータ駆動制御方法 - Google Patents

モータ駆動制御装置およびモータ駆動制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】グランドに流出する電流を電源に環流して電力損失を低減する。【解決手段】各相のHブリッジ回路20と、各相のモータコイル電流を検知する電流検出部116と、Hブリッジ回路20に対して、チャージモード、高損失モード、低損失モード、または逆起電圧のゼロクロスを検知するフリーモード、のうち何れかを指定するブリッジ制御回路110を有する。ブリッジ制御回路110は、チャージモードでモータコイルのモータ電流を増加させ、直前の位相のHブリッジ回路20に接続されたモータコイルの逆起電圧がゼロクロスしたことを検知したならば、このHブリッジ回路20を高損失モードに切り替え、所定時間が経過した後に低損失モードに切り替え、モータコイルに流れるモータ電流が前記チャージモードとは逆方向に流れだしたことを検知したならばフリーモードに切り替える。【選択図】図2

Description

本発明は、Hブリッジを構成してステッピングモータを駆動するモータ駆動制御装置およびモータ駆動制御方法に関する。
特許文献1には、回生電流と転流電流とを組み合わせて誘導性負荷に流すスイッチング電流を好適にする誘導性負荷駆動方法が開示されている。
特許文献1の段落0023には、「四個の半導体スイッチング素子と、前記各半導体スイッチング素子にそれぞれ逆並列接続されたフライホイールダイオードとで誘導性負荷に順逆双方向に電流を流せるようにHブリッジ回路を構成し、電源から前記誘導性負荷に電流を供給する電流供給動作を行う際には、各半導体スイッチング素子のうちの二個を導通状態にし、誘導性負荷に対して所望方向に電流を流しており、そのような電流供給動作により、誘導性負荷に流れる電流が大きくなり、所定の基準電流値以上になった場合には、誘導性負荷に蓄積されたエネルギーを開放させ、誘導性負荷に流れる電流を制御している。」と記載されている。
段落0024には、「その際には、半導体スイッチング素子のうちの一個を導通状態にし、誘導性負荷に蓄積されたエネルギーによって、その導通状態にある半導体スイッチング素子と一個のフライホイールダイオードとで閉電流経路を形成させ、その閉電流経路に電流を流す動作と、半導体スイッチング素子の四個全てを遮断状態にし、誘導性負荷に蓄積されたエネルギーによって二個のフライホイールダイオードに電流を流し、電源を充電する動作との二種類の動作によって制御できる。」と記載されている。
なお、前者の閉電流経路に電流を流す場合は転流動作と呼ぶものとする。
さらに、特許文献1の段落0026には、「所定周波数の駆動周期を作成し、その駆動周期の開始により電流供給動作を開始させ、電流供給動作中に誘導性負荷に流れる電流が所定値以上になると電流供給動作を終了し、前記誘導性負荷に蓄積されたエネルギーを開放させており、その際、駆動周期の開始から所定期間を電源回生期間とし、電源回生期間の終了から前記駆動周期の終了までを転流期間としたときに、電流供給動作が終了した後、電源回生期間内では電源回生動作を行い、前記転流期間内では転流動作を行うようにした。」と記載されている。
特開平10−80194号公報
モータは、複数の駆動コイルを双方向(バイポーラ)駆動で、位相を切り替えて通電することにより回転する。この回転の際に、コイルを挟んだモータ供給電圧側(ハイサイド側)とグランド側(ロウサイド側)の両方のスイッチング素子を同時にオフすると、コイルに蓄えられたエネルギーにより、高い電圧のフライバックパルス(キックバック)が発生する。
コイル電流は、位相切り替え時に最大となる。フライバックパルスが発生すると、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)のCMOS(Complementary MOS)製造プロセスによる寄生トランジスタ効果により、コイル電流がグランドに流出して電力損失が生じる。これによりASICが発熱し、高温時での動作が制限されてしまう。
フライバックパルスが発生している期間に、全スイッチング素子をオフする代わりにハイサイド側スイッチング素子を一時的にオンし、グランドに流出する電流を、このハイサイド側スイッチング素子を経由するように転流させてモータ供給電源に還流させると、電力損失を小さくすることが可能である。
しかしフライバックパルスの発生時間は、モータ駆動電圧、モータの駆動負荷および回転速度により変化するので、モータ動作状況に応じて適切な転流時間を管理することは困難である。よって転流動作の時間が最適でない場合が発生して電力損失が発生するという問題があった。
例えば、転流動作の時間がフライバックパルスの発生期間より短い場合には、スイッチング素子を流れていた電流が並列接続されたフライホイールダイオードを経由して還流されることから電力損失が生じる。一方、転流動作の時間がフライバックパルスの発生期間より長い場合には、誘導性負荷が短絡となることからモータ回転のブレーキとして作用し、モータの速度制御が悪化するとともに、この制御が行われた後に実施される脱調検出のための逆起電圧の測定ができなくなる。
また、ASICにヒートシンクを装着し、基板サイズを大型化して銅を増量するなどにより放熱させ、発熱の影響を小さくすることが可能である。しかし、この方法では基板または筐体サイズが大型化して、コストアップするおそれがある。
モータ出力端子毎に外付けダイオードを追加して、寄生トランジスタ効果に影響されずにコイル電流をモータ電源に還流させることで、電力損失を小さくすることが可能である。しかし、この方法でも、実装部品点数と実装面積の増加により基板サイズが大型化して、コストアップするおそれがある。
そこで、本発明は、モータ駆動制御装置およびモータ駆動制御方法について、グランドに流出する電流を電源に環流して電力損失を低減することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明のモータ駆動制御装置は、スイッチング素子とフライホイールダイオードとを有し、モータに設けられたモータコイルに接続されたハーフブリッジを組み合わせたHブリッジ回路と、前記モータコイルに流れるモータ電流を検知する電流検知手段と、前記モータコイルの逆起電圧のゼロクロスを検知するゼロクロス検知手段と、前記電流検知手段による検知結果に応じて前記スイッチング素子を駆動し、前記Hブリッジ回路に対して、前記モータコイルに流れるモータ電流を増加させるチャージモード、前記モータコイルのフライバックパルスを発生させ、かつエネルギー損失が高い高損失モード、前記高損失モードよりも損失が低い低損失モード、または前記モータコイルのフライバックパルスの減衰後に前記ゼロクロス検知手段により前記モータコイルの逆起電圧のゼロクロスを検知するフリーモード、のうち何れかの動作モードを指定する制御手段とを有している。
前記制御手段は、前記Hブリッジ回路を前記チャージモードに切り替え、前記Hブリッジ回路の直前の位相のHブリッジ回路に接続されたモータコイルの逆起電圧がゼロクロスしたことを前記ゼロクロス検知手段により検知したならば、前記Hブリッジ回路を前記高損失モードに切り替え、所定時間が経過した後に前記Hブリッジ回路を前記低損失モードに切り替え、前記電流検知手段により前記Hブリッジ回路に接続されたモータコイルに流れるモータ電流が前記チャージモードとは逆方向に流れだしたことを検知したならば、前記Hブリッジ回路を前記フリーモードに切り替える。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、モータ駆動制御装置およびモータ駆動制御方法について、グランドに流出する電流を電源に環流して電力損失を低減することが可能となる。
本実施形態および比較例のモータ制御システムの全体ブロック図である。 本実施形態および比較例のモータ駆動制御装置の詳細ブロック図である。 本実施形態のHブリッジ回路の動作モードの説明図である。 Hブリッジ回路のX相とY相の転流順序を説明する波形図である。 Hブリッジ回路のX相の各部電圧と電流の波形図である。 本実施形態のモータ駆動制御装置のX相の第1象限の処理を示すフローチャートである。 本実施形態のモータ駆動制御装置のX相の第2象限の処理を示すフローチャートである。 比較例のHブリッジ回路の動作モードの説明図である。 比較例のHブリッジ回路のX相とY相の転流順序を説明する波形図である。 比較例のモータ駆動制御装置のX相の第1象限の処理を示すフローチャートである。 比較例のモータ駆動制御装置のX相の第2象限の処理を示すフローチャートである。
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
《第1の実施形態と比較例に共通する構成》
図1は、本実施形態および比較例のモータ制御システムの全体ブロック図である。
図1において、モータ120は、バイポーラ型2相ステッピングモータであり、永久磁石を有し回動自在に設けられた回転子126と、回転子126の周囲の周回方向4等分位置に設けられた固定子とを有している。これらの固定子は、X相の固定子122XP,122XNと、Y相の固定子122YP,122YNとからなる。これらの固定子には各々巻線が巻回されている。固定子122YP,122YNに巻回された巻線は直列に接続されており、両巻線を合わせて「コイル124Y」という。同様に、固定子122XP,122XNに巻回された巻線は直列に接続されており、両巻線を合わせて「コイル124X」という。
上位装置130は、モータ120の回転速度を指令する速度指令信号を出力する。モータ制御装置100は、この速度指令信号に応じてモータ120を駆動制御するものである。モータ制御装置100には、Hブリッジ回路20X,20Yが設けられており、それぞれコイル124X,124Yに対して、X相の電圧VMXとY相の電圧VMYを印加する。
X相のコイル124Xの一端は端子Mout0であり、他端は端子Mout1である。X相の電圧VMXは、端子Mout1の電圧と端子Mout0の電圧との差である。X相のコイル電流IMXは、端子Mout0から端子Mout1への方向を正とする。
またY相のコイル124Yの一端は端子Mout2であり、他端は端子Mout3である。Y相の電圧VMYは、端子Mout3の電圧と端子Mout2の電圧との差である。Y相のコイル電流IMYは、端子Mout2から端子Mout3への方向を正とする。
次に、図2を参照し、モータ制御装置100の詳細を説明する。
図2は、本実施形態および比較例のモータ駆動制御装置の詳細ブロック図である。なお、図1には2系統のコイル124X,124Yと、2系統のHブリッジ回路20X,20Yを示したが、図2では、これらを代表して1系統のコイル124と、1系統のHブリッジ回路20として示している。
モータ制御装置100の内部に設けられたCPU(Central Processing Unit)101は、ROM(Read Only Memory)103に記憶された制御プログラムに基づいて、バス106を介して各部を制御する。RAM(Random Access Memory)102は、CPU101のワークメモリとして使用される。タイマ104は、CPU101の制御の下、リセットされたタイミングからの経過時間を測定する。I/Oポート105は、図1に示した上位装置130、その他外部装置との間で信号を入出力する。ブリッジ制御部107は、CPU101からの指令に基づいて、ブリッジ制御回路110の各部を制御する。
ここで、ブリッジ制御回路110は、一体の集積回路として構成されている。その内部においてPWM信号発生器113は、ブリッジ制御部107による制御に基づいて、PWM信号を生成しHブリッジ回路20に供給する。Hブリッジ回路20には、FET(Field-Effect Transistor)で構成されたスイッチング素子2,4,6,8が含まれており、PWM信号とは、これらスイッチング素子2,4,6,8にゲート電圧として印加されるオン/オフ信号である。なお、図中において、これらスイッチング素子2,4,6,8の下側の端子がソース端、上側の端子がドレイン端になる。
スイッチング素子2,4は直列に接続され、その直列回路に対して、直流電源140およびグランド142が接続され、所定の電源電圧MVddが印加される。同様に、スイッチング素子6,8も直列に接続され、その直列回路に対して電源電圧MVddが印加される。ダイオード12,14,16,18は、還流用のダイオード(フライホイールダイオード)であり、スイッチング素子2,4,6,8に対して並列に接続されている。スイッチング素子15,17は、電流検出用に設けられているものであり、それぞれスイッチング素子4,8とともにカレントミラー回路を形成している。これにより、スイッチング素子4,8に流れる電流に比例する電流が、それぞれスイッチング素子15,17に流れる。
スイッチング素子2,4の接続点である端子Mout0の電圧VMout0は、モータ120のコイル124Xの一端に印加される。また、スイッチング素子6,8の接続点である端子Mout1の電圧VMout1は、コイル124の他端に印加される。よってコイル124には、両者の差であるモータ電圧VM(=電圧VMout0−VMout1)が印加される。このモータ電圧VMとは、実際には図1に示したX相の電圧VMXおよびY相の電圧VMYである。なお、Y相のコイル124Yの一端には電圧VMout2が印加され、Y相のコイル124Yの他端には電圧VMout3が印加される。
電流検出部116は、スイッチング素子15,17に流れる電流値を電流方向に応じて測定することにより、コイル124に流れる電流の電流測定値Icoilを出力する。D/Aコンバータ115は、ブリッジ制御部107から、電流基準値Irefのデジタル値を受信し、これをアナログ値に変換する。比較器114は、アナログ値の電流測定値Icoilと電流基準値Irefとを比較し、前者が後者以上になると“1”信号を出力するとともに、それ以外の場合は“0”信号を出力する。
また、電圧VMout0,VMout1は、BEMF(逆起電圧)検出部118にも供給される。BEMF検出部118は、ゼロクロス検出手段であって、モータ電圧VMが逆起電圧である場合、すなわちHブリッジ回路20から電圧が印加されていない期間に電圧方向の切り替わり(ゼロクロス)に応じてフラグZCを出力する。
《比較例の動作》
図8(a)〜(c)は、比較例のHブリッジ回路20の動作モードの説明図である。
図8(a)は、チャージモードにおけるHブリッジ回路20の動作を示す図である。
コイル124にモータ電流を通電させる場合には、斜めに対向する2つのスイッチング素子をオン状態にする。図示の例では、スイッチング素子4,6がオン状態であり、スイッチング素子2,8がオフ状態である。この状態では、スイッチング素子6、コイル124、スイッチング素子4を介して太実線で示す方向にモータ電流が流れる。Hブリッジ回路20がチャージモードで動作する期間を「通電期間」という。
ところで、何れかのスイッチング素子のゲート電圧をオフにしたとしても、当該スイッチング素子の寄生容量によって、当該スイッチング素子は暫くの間はオン状態に留まる。このため、斜めに対向する一方のスイッチング素子4,6をオンからオフに切り替え、同時に斜めに対向する他方のスイッチング素子2,8をオフからオンに切り替えると、瞬間的に直列するスイッチング素子2,4がオン状態となって貫通する。これにより、直流電源140とグランド142との間が短絡してスイッチング素子2,4が破壊されるおそれがある。スイッチング素子6,8についても同様である。このような事態を防止するため、Hブリッジ回路20は、「チャージモード」に次いで、図8(b)に示す「高損失モード」に設定される。
則ち、図8(a)に示したチャージモードから、スイッチング素子2,8をオフ状態にしたままスイッチング素子4,6をオフ状態にすると、図8(b)の高損失モードに遷移する。Hブリッジ回路20が高損失モードで動作する期間を、「高損失期間」という。
図8(b)は、高損失モードにおけるHブリッジ回路20の動作を示す図である。
高損失モードにおいて、Hブリッジ回路20は、スイッチング素子2,4,6,8を全てオフする。このときコイル124に蓄えられたエネルギーにより、ダイオード18、コイル124、ダイオード12を介して太実線で示す方向に電流が流れる。すなわち、コイル124に蓄積されたエネルギーにより、太実線で示すモータ電流が流れる方向の側にあるハイサイド側のダイオード12と、太実線で示すモータ電流が流れる方向の反対側にあるロウサイド側のダイオード18とで形成される閉回路に電流が流れる。この高損失モードでは、ダイオード12,18それぞれの順方向電圧降下Vfに応じた電力損失が生じる。更に、このHブリッジ回路20をCMOSプロセスで構成すると、高損失モードにて、寄生トランジスタ効果により電流がグランド142に流出して発熱するため、更にエネルギー損失が大きくなるという問題がある。
図8(b)に示して高損失モードから、コイル124がエネルギーを十分に放出すると電流が流れなくなり、図8(c)に示す「フリーモード」に遷移する。Hブリッジ回路20がフリーモードで動作する期間を、「フリー期間」という。
図8(c)は、フリーモードにおけるHブリッジ回路20の動作を示す図である。
フリーモードにおいて、Hブリッジ回路20は、スイッチング素子2,4,6,8を全てオフする。このときコイル124に蓄えられていたエネルギーは放出されている。このフリーモードにて、コイル124には逆起電圧が出現する。ブリッジ制御回路110は、フリー期間にてモータ120の逆起電圧のゼロクロスを検知することにより、次の象限へ移行する。そしてHブリッジ回路20は、再び図8(a)に示したチャージモードに移行する。
図9は、Hブリッジ回路20のX相とY相の転流順序を説明する波形図である。
図9の波形図は、X相の電圧VMout0を太実線で、スイッチング素子6の設定を太破線で示している。X相の電圧VMout1を太実線で、スイッチング素子2の設定を太破線で示している。この太破線は、各スイッチング素子がオンしているときHレベルに、オフしているときLレベルに描かれている。更にその下に、X相のコイル電流IMXと動作モードとを示している。
図9の波形図は更に、Y相の電圧VMout2を実線で、端子Mout2側レッグのハイサイド側スイッチング素子の設定を破線で示している。Y相の電圧VMout3を実線で、端子Mout3側レッグのハイサイド側スイッチング素子の設定を破線で示している。更にその下に、Y相のコイル電流IMYと動作モードとを示している。
比較例のモータ制御装置100は、モータ120を、モータ駆動電圧と負荷に応じた1相励磁で駆動する。モータ120は、4つの位相(象限)で1つの電気角を構成して回転する。或る象限にてX相が通電期間(図8(a)参照)ならば、Y相は、高損失期間(図8(b)参照)の後にフリー期間(図8(c)参照)となる。
モータ駆動電圧が高い場合、または、負荷が小さい場合に、モータ120の回転速度は速くなり、コイル124の最大電流は小さくなる。モータ駆動負荷が小さい場合、フライバックパルスの時間は短くなる。逆起電圧は、各相のフリー期間に生じる電圧である。この逆起電圧は、モータ回転速度が速いと高く、停止時に0[V]になり、かつ脱調検出に利用可能である。
《第1象限》
図9において第1象限は、時刻t111から時刻t121までの期間である。この第1象限にて、X相のHブリッジ回路20Xは、チャージモードで動作する。このときHブリッジ回路20Xの端子Mout0側レッグのハイサイド側スイッチング素子6と、端子Mout1側レッグのロウサイド側スイッチング素子4とがオン状態になる。これにより端子Mout0は直流電源140と導通して電源電圧MVddが印加され、端子Mout1はグランド142と導通して0[V]になる。X相のコイル電流IMXは、端子Mout0から端子Mout1の方向に流れると共に、次第に電流の絶対値が増加する。
第1象限にて、Y相のHブリッジ回路20Yは全てのスイッチング素子がオフ状態であり、時刻t111から時刻t112までは高損失モードで動作し、時刻t112以降はフリーモードで動作する。なお、図9では高損失モードを「K」と省略記載している。
時刻t111の直後に、Y相の端子Mout2の電圧VMout2はフライバックパルスにより(+MVdd+Vf)[V]以上になるとともにダイオードによってクランプされる。また、端子Mout3の電圧VMout3は(−Vf)[V]以下になるとともにダイオードによってクランプされる。端子Mout2の電圧VMout2と端子Mout3の電圧VMout3はそれらの電圧値が所定期間に亘って継続する。時刻t112に、電圧VMout2は急激に減少して0[V]となり、電圧VMout3はそれに遅れて僅かに増大したのちに緩やかに減少して時刻t121にて再び0[V]となる。Y相のコイル電流IMYは、時刻t111の直後に端子Mout3から端子Mout2の方向に流れるが、次第に電流の絶対値が減少して時刻t112の直前に0[mA]となり、以降は時刻t121まで0[mA]となる。
《第2象限》
第2象限は、時刻t121から時刻t131までの期間である。この第2象限にて、X相のHブリッジ回路20Xは全てのスイッチング素子2,4,6,8がオフ状態であり、時刻t121から時刻t122までは高損失モードで動作し、時刻t122以降はフリーモードで動作する。
時刻t121の直後に、X相の端子Mout1の電圧VMout1は、フライバックパルスにより(+MVdd+Vf)[V]以上になるとともにダイオード12によってクランプされる。また、端子Mout0の電圧VMout0は(−Vf)[V]以下になるとともにダイオード18によってクランプされる。端子Mout1の電圧VMout1と端子Mout0の電圧VMout0はそれらの電圧値が所定期間に亘って継続する。時刻t122に、電圧VMout1は急激に減少して0[V]となり、電圧VMout0はそれに遅れて僅かに増大したのちに緩やかに減少して時刻t131にて再び0[V]となる。X相のコイル電流IMXは、時刻t121の直後に端子Mout0から端子Mout1の方向に流れるが、次第に電流の絶対値が減少して時刻t122の直前に0[mA]となり、以降は時刻t131まで0[mA]となる。
第2象限にて、Y相のHブリッジ回路20Yは、チャージモードで動作する。このときHブリッジ回路20Yの端子Mout2側レッグのハイサイド側スイッチング素子と、端子Mout3側レッグのロウサイド側スイッチング素子とがオン状態になる。これにより端子Mout2は直流電源140と導通して電源電圧MVddが印加され、端子Mout3はグランド142と導通して0[V]になる。Y相のコイル電流IMYは、端子Mout2から端子Mout3の方向に流れると共に、次第にその電流の絶対値が増加する。
《第3象限》
第3象限は、時刻t131から時刻t141までの期間である。この第3象限にて、X相のHブリッジ回路20Xは、チャージモードで動作する。このときHブリッジ回路20Xの端子Mout1側レッグのハイサイド側スイッチング素子2と、端子Mout0側レッグのロウサイド側スイッチング素子8とがオン状態になる。これにより端子Mout1は直流電源140と導通して電源電圧MVddが印加され、端子Mout0はグランド142と導通して印加電圧が0[V]になる。X相のコイル電流IMXは、端子Mout1から端子Mout0の方向に流れると共に、次第に電流の絶対値が増加する。
第3象限にて、Y相のHブリッジ回路20Yは全てのスイッチング素子がオフ状態であり、時刻t131から時刻t132までは高損失モードで動作し、時刻t132以降はフリーモードで動作する。
時刻t131の直後に、Y相の端子Mout3の電圧VMout3はフライバックパルスにより(+MVdd+Vf)[V]以上になるとともにダイオードによってクランプされる。また端子Mout2の電圧VMout2は(−Vf)[V]以下になるとともにダイオードによってクランプされる。端子Mout3の電圧VMout3と端子Mout2の電圧VMout2はそれらの電圧値が所定期間に亘って継続する。時刻t132に、電圧VMout3は急激に減少して0[V]となり、電圧VMout2はそれに遅れて僅かに増大したのちに緩やかに減少して時刻t141にて再び0[V]となる。Y相のコイル電流IMYは、時刻t131の直後に端子Mout2から端子Mout3の方向に流れるが、次第に電流の絶対値が減少して時刻t132の直前に0[mA]となり、以降は時刻t141まで0[mA]となる。
《第4象限》
第4象限は、時刻t141から時刻t151までの期間である。この第4象限にて、X相のHブリッジ回路20Xは全てのスイッチング素子2,4,6,8がオフ状態であり、時刻t141から時刻t142までは高損失モードで動作し、時刻t142以降はフリーモードで動作する。
時刻t141の直後に、X相の端子Mout0の電圧VMout0は、フライバックパルスにより(+MVdd+Vf)[V]以上になるとともにダイオード16によってクランプされる。また、端子Mout1の電圧VMout1は(−Vf)[V]以下になるとともにダイオード14によってクランプされる。端子Mout0の電圧VMout0と端子Mout1の電圧VMout1はそれらの電圧値が所定期間に亘って継続する。時刻t142に、電圧VMout0は急激に減少して0[V]となり、電圧VMout1はそれに遅れて僅かに増大したのちに緩やかに減少して時刻t151にて再び0[V]となる。X相のコイル電流IMXは、時刻t141の直後に端子Mout1から端子Mout0の方向に流れるが、次第に電流の絶対値が減少して時刻t142の直前に0[mA]となり、以降は時刻t151まで0[mA]となる。
第4象限にて、Y相のHブリッジ回路20Yは、チャージモードで動作する。このときHブリッジ回路20Yの端子Mout3側レッグのハイサイド側スイッチング素子と、端子Mout2側レッグのロウサイド側スイッチング素子とがオン状態になる。これにより端子Mout3は直流電源140と導通して電源電圧MVddが印加され、端子Mout2はグランド142と導通して0[V]になる。Y相のコイル電流IMYは、端子Mout3から端子Mout2の方向に流れると共に、次第にその電流の絶対値が増加する。
以下、第1象限から第4象限までの波形を繰り返しながら、モータ120が回転する。
《電力損失の計算》
通電期間の電力損失Ponは、以下の式(1)にて算出可能である。
Figure 2017005792

高損失期間の電力損失Poff1は、寄生トランジスタ効果により、直流電源140に還流せず、全ての電流がグランド142に流出した場合には、以下の式(2)にて算出可能である。
Figure 2017005792

フリー期間にはコイル124に電流はほとんど流れないため、電力損失は無い。この2相ステッピングモータの1電気角での電力損失Pは、以下の式(3)にて算出可能である。
Figure 2017005792

式(1)ないし式(3)で表したように、電力損失Pは、電源電圧MVdd、コイル電流と高損失時間比率に大きく影響される。このため、寄生トランジスタ効果の影響により、大きな電力損失が発生する。
図10は、比較例のモータ駆動制御装置のX相の第1象限の処理を示すフローチャートである。なおフローチャートに示した八角形の図面記号は、Hブリッジ回路20X,20Yの状態を示している。
X相は、第1象限を通電期間から開始する。ブリッジ制御回路110は、X相のHブリッジ回路20Xにて、端子Mout0側レッグのハイサイド側スイッチング素子6と、端子Mout1側レッグのロウサイド側スイッチング素子4とをオンする(ステップS30)。これにより、X相のHブリッジ回路20Xは第1象限の通電を行う。このとき、電圧VMout0と電圧VMout1との差は、電源電圧MVddとなる(ステップS31)。端子Mout0から端子Mout1に電流が流れてモータ120が回転し、コイル電流IMXの絶対値が次第に増大する(ステップS32)。
ここでY相の電圧VMYの逆起電圧がゼロクロスすると(ステップS33→Yes)、X相の端子Mout0側レッグのハイサイド側スイッチング素子6と、端子Mout1側レッグのロウサイド側スイッチング素子4とをオフし(ステップS34)、X相は高損失期間に移行する。これにより電圧VMout0と電圧VMout1とは等しくなり(ステップS35)、第1象限を終了する。
《第1象限のY相の動作》
第1象限にてY相のHブリッジ回路20Yは、フライバック電圧と逆起電圧が相殺される電圧波形となる。第1象限の当初はモータ回転により逆起電圧が発生しているが、同時に直前の第4象限の最後に全てのスイッチング素子をオフした影響により、コイル124Yによるフライバック電圧が直前の通電の逆方向に発生し、高損失期間に移行する。このフライバック電圧により、電圧VMout2が電源電圧MVddとダイオードの順方向電圧降下Vfの和以上になるとともにダイオードによってクランプされ、かつ電圧VMout3がダイオードの順方向電圧降下Vf以下になるとともにダイオードによってクランプされる。電圧VMout2と電圧VMout3はそれらの電圧値が所定期間に亘って継続する。
よって、グランド142からコイル124Yを介して直流電源140に還流する電流経路が形成され、コイル電流IMYの絶対値は、0[mA]になるまで高速に減衰して、フライバック電圧が解消する。Y相のHブリッジ回路20Yは、フライバック電圧の解消により、フリー期間に移行する。これにより、端子Mout2と端子Mout3との間には、モータ回転による逆起電圧が出現する。Y相の電圧VMYの逆起電圧がゼロクロスしたときに、前記したステップS32の処理が行われて、第1象限が終了する。
図11は、比較例のモータ駆動制御装置のX相の第2象限の処理を示すフローチャートである。
第2象限にてX相のHブリッジ回路20Xは、フライバック電圧と逆起電圧が相殺される電圧波形となる。第2象限の当初はモータ回転により逆起電圧が発生しているが、同時に直前の第1象限の最後に全てのスイッチング素子をオフした影響により、フライバック電圧が直前の通電の逆方向に発生し、高損失期間に移行する。
第2象限の最初において、X相のHブリッジ回路20Xは、電圧VMout0と電圧VMout1とが等しい(ステップS40)。その後、コイル124Xに蓄えられたエネルギーが放出されてコイル電流IMXが減少し(ステップS41)、端子Mout1と端子Mout0との間にフライバック電圧が発生する(ステップS42)。
X相のフライバック電圧により、電圧VMout0が電源電圧MVddとダイオード12の順方向電圧降下Vfの和以上になるとともにダイオード16によってクランプされ、かつ電圧VMout1がダイオード18の順方向電圧降下Vf以下になるとともにダイオード14によってクランプされる。電圧VMout0と電圧VMout1はそれらの電圧値が所定期間に亘って継続する。よって、グランド142からダイオード18、コイル124X、ダイオード12を介して直流電源140に還流する電流経路が形成され、コイル電流IMXの絶対値は、0[mA]になるまで高速に減衰し(ステップS43)、フリー期間に移行する。
フリー期間にて端子Mout1と端子Mout0との間には、モータ回転による逆起電圧が出現する(ステップS44)。X相の電圧VMXの逆起電圧のゼロクロスにより(ステップS45→Yes)、第2象限が終了する。
《第2象限のY相の動作》
第2象限にて、Y相のHブリッジ回路20Yは、図10のX相の動作に相当する動作を行う。つまり、Y相のHブリッジ回路20Yは、端子Mout2側レッグのハイサイド側スイッチング素子と、端子Mout3側レッグのロウサイド側スイッチング素子とをオンして(図10のステップS30相当)通電を行う。電圧VMout2と電圧VMout3との差は、電圧MVddとなる(図10のステップS31相当)。このとき端子Mout2から端子Mout3に電流が流れてモータ120が回転し、コイル電流IMYの絶対値が次第に増大する(図10のステップS32相当)。
ここでX相の電圧VMXの逆起電圧がゼロクロスすると(図10のステップS33相当→Yes)、Y相の端子Mout2側レッグのハイサイド側スイッチング素子と、端子Mout3側レッグのロウサイド側スイッチング素子とをオフし(図10のステップS34相当)、Y相は高損失期間に移行する。これにより電圧VMout2と電圧VMout3とは等しくなり(図10のステップS35相当)、第2象限を終了する。
《本実施形態の動作》
図3(a)〜(e)は、本実施形態のHブリッジ回路20の動作モードの説明図である。
図3(a)は、チャージモードにおけるHブリッジ回路20の動作を示す図であり、図8(a)に示したHブリッジ回路20の動作と同様である。このときHブリッジ回路20は、チャージモードの後に、比較例と同様に図3(b)に示す高損失モードに移行する。
図3(b)は、高損失モードにおけるHブリッジ回路20の動作を示す図であり、図8(b)に示したHブリッジ回路20の高損失モードの動作と同様である。比較例のHブリッジ回路20は、フライバック電圧発生中は高損失モードを維持する。しかし、本実施形態のHブリッジ回路20は、所定時間が経過すると、スイッチング素子2がオフからオンに切り替わり、図3(c)に示す低損失モードに遷移する。
図3(c)は、低損失モードにおけるHブリッジ回路20の動作を示す図である。
このときコイル124に蓄えられたエネルギーにより、スイッチング素子8、コイル124、スイッチング素子2を介して太実線で示す方向に電流が流れる。すなわち、太実線で示すモータ電流が流れる方向の側にあるハイサイド側のスイッチング素子2を導通状態として、コイル124に蓄積されたエネルギーにより、導通状態にあるハイサイド側のスイッチング素子2と太実線で示すモータ電流が流れる方向の反対側にあるロウサイド側のスイッチング素子8とで形成される閉回路に電流が流れる。図3(c)の低損失モードでは、スイッチング素子8,2のオン抵抗による電力損失のみとなり、電力損失は、高損失モードよりも低くなる。本実施形態のHブリッジ回路20は、CMOS製造プロセスで構成された場合であっても、寄生トランジスタ効果により電流がグランド142に流出して発熱することがなく、更にエネルギーの損失を防ぐことができる。Hブリッジ回路20が低損失モードで動作する期間を「フライバック対応期間」という。
また、図3(c)の状態から、コイル124がエネルギーを十分に放出すると電流の向きが反転し、図3(d)の状態に遷移する。
図3(d)は、低損失モードにおけるHブリッジ回路20の動作を示す図である。
このとき、スイッチング素子2、コイル124、スイッチング素子8を介して太実線で示す方向に電流が流れる。この電流のミラー電流がスイッチング素子17に流れ、予めD/Aコンバータ115に設定した最小電流閾値クロスが比較器114で検出されたならば、図3(e)の状態に遷移する。なお、比較器114は、電流制御検出用にコイル124の正電流を測定するものを流用している。
図3(e)は、フリーモードにおけるHブリッジ回路20の動作を示す図であり、図8(c)に示したHブリッジ回路20の動作と同様である。ブリッジ制御回路110は、このフリー期間にてモータ120の逆起電圧のゼロクロスを検知することにより、次の象限へ移行する。そしてHブリッジ回路20は、再び図3(a)に示したチャージモードに移行する。
図4は、Hブリッジ回路20のX相とY相の転流順序を説明する波形図である。
図4の波形図は、図9と同様に、X相の電圧VMout0を実線で、スイッチング素子6の設定を破線で示している。X相の電圧VMout1を太実線で、スイッチング素子2の設定を太破線で示している。この太破線は、各スイッチング素子がオンしているときHレベルに、オフしているときLレベルに描かれている。更にその下に、X相のコイル電流IMXと動作モードとを示している。
図4の波形図は更に、Y相の電圧VMout2を太実線で、端子Mout2側レッグのハイサイド側スイッチング素子の設定を太破線で示している。Y相の電圧VMout3を太実線で、端子Mout3側レッグのハイサイド側スイッチング素子の設定を太破線で示している。更にその下に、Y相のコイル電流IMYと動作モードとを示している。
本実施形態のモータ制御装置100は、比較例と同様に、モータ120をモータ駆動電圧と負荷に応じた1相励磁で駆動する。モータ120は、4つの位相(象限)で1つの電気角を構成して回転する。或る象限にてX相が通電期間(図3(a)参照)ならば、Y相は、高損失期間(図3(b)参照)を経てフライバック対応期間(図3(c)と図3(d)参照)となり、その後にフリー期間(図3(e)参照)となる。
モータ駆動電圧が高い場合、または、負荷が小さい場合に、モータ120の回転速度は速くなり、コイル124の最大電流は小さくなる。モータ駆動負荷が小さい場合、フライバックパルスの時間は短くなる。逆起電圧は、各相のフリー期間に生じる電圧である。この逆起電圧は、モータ回転速度が速いと高く、停止時に0[V]になり、かつ脱調検出に利用可能である。
《第1象限》
図4において第1象限は、時刻t11から時刻t21までの期間である。この第1象限にて、X相のHブリッジ回路20Xは、チャージモードで動作する。このときHブリッジ回路20Xの端子Mout0側レッグのハイサイド側スイッチング素子6と、端子Mout1側レッグのロウサイド側スイッチング素子4とがオン状態になる。これにより端子Mout0は直流電源140と導通して電源電圧MVddが印加され、端子Mout1はグランド142と導通して0[V]になる。X相のコイル電流IMXは、端子Mout0から端子Mout1の方向に流れると共に、次第に電流の絶対値が増加する。
第1象限の当初において、Y相のHブリッジ回路20Yは全てのスイッチング素子がオフ状態であり、時刻t11後の短時間(所定期間)に亘り高損失モードで動作する。このときY相の電圧VMout2はフライバックパルスにより(+MVdd+Vf)[V]以上になるとともにダイオードによってクランプされる。また、電圧VMout3は(−Vf)[V]以下になるとともにダイオードによってクランプされる。電圧VMout2と電圧VMout3はそれらの電圧値が所定期間に亘って継続する。Y相のコイル電流IMYは、端子Mout3から端子Mout2の方向に流れる。なお、図4では高損失モードの記載を省略している。
時刻t11から所定期間が経過後、Hブリッジ回路20Yの端子Mout2側レッグのハイサイド側スイッチング素子と、端子Mout3側レッグのロウサイド側スイッチング素子とがオン状態になり、時刻t13まで低損失モードで動作する。なお、図4では低損失モードを「T」と省略して記載している。
このときY相の電圧VMout2は(+MVdd)[V]となり、電圧VMout3は0[V]となる。Y相のコイル電流IMYは、端子Mout3から端子Mout2の方向に流れるとともに、次第に絶対値が減少して時刻t12にゼロクロスして反転する。時刻t13にコイル電流IMYは、最小電流閾値をクロスする。
低損失モードにおいて、ブリッジ制御回路110は、最小電流閾値を予めD/Aコンバータ115に設定し、コイル電流IMYが最小電流閾値をクロスしたことを比較器114で周期的に検出する。ブリッジ制御回路110は、コイル電流IMYが最小電流閾値をクロスしたならば、端子Mout2側レッグのハイサイド側スイッチング素子と端子Mout3側レッグのロウサイド側スイッチング素子とをオフする。これは時刻t13に行われる。このような制御方式により、モータ120に供給する電源電圧MVddや負荷などの動作状況に応じて最適の電力損失対応が可能になる。
このフライバック対応期間の終了時にスイッチング素子のオフが遅れた場合、コイルを挟んだ両方の電圧がモータ120に供給する電源電圧MVddで平衡化され、電圧波形が乱れるおそれがある。コイル電流IMYは、フライバックパルスのピーク時と比べて大幅に減衰しているが、モータ120に供給する電源電圧MVddがモータ駆動の逆方向に印加されることで、モータ回転のブレーキとして作用する。これは、比較器114で検出可能なD/Aコンバータ115の最小電流閾値の設定、および、比較器114のサンプリング周期を短くすることで対処可能である。
時刻t13には、全てのスイッチング素子がオフ状態になり、これ以降はフリーモードで動作する。このとき電圧VMout2は急激に減少して0[V]となり、電圧VMout3は急激に増大したのちにランプ状に減少し、時刻t21にて再び0[V]となる。コイル電流IMYは、0[mA]となる。
《第2象限》
第2象限は、時刻t21から時刻t31までの期間である。この第2象限の当初において、X相のHブリッジ回路20Xは全てのスイッチング素子2,4,6,8がオフ状態であり、時刻t21後の短時間(所定期間)に亘り高損失モードで動作する。このときX相の電圧VMout1はフライバックパルスにより(+MVdd+Vf)[V]以上になるとともにダイオード12によってクランプされる。また、電圧VMout0は(−Vf)[V]以下になるとともにダイオード18によってクランプされる。電圧VMout1と電圧VMout0はそれらの電圧値が所定期間に亘って継続する。X相のコイル電流IMXは、端子Mout0から端子Mout1の方向に流れるとともに、次第に絶対値が減少して時刻t22にゼロクロスして反転する。時刻t23にコイル電流IMXの絶対値は、最小電流閾値をクロスする。
低損失モードにおいて、ブリッジ制御回路110は、最小電流閾値を予めD/Aコンバータ115に設定し、コイル電流IMXが最小電流閾値をクロスしたことを比較器114で周期的に検出する。ブリッジ制御回路110は、コイル電流IMXが最小電流閾値をクロスしたならば、端子Mout1側レッグのハイサイド側スイッチング素子2と端子Mout0側レッグのロウサイド側スイッチング素子8とをオフする。これは時刻t23に行われる。
時刻t23には、全てのスイッチング素子2,4,6,8がオフ状態になり、これ以降はフリーモードで動作する。このとき電圧VMout1は急激に減少して0[V]となり、電圧VMout0は急激に増大したのちにランプ状に減少し、時刻t31にて再び0[V]となる。コイル電流IMXは、0[mA]となる。
第2象限にて、Y相のHブリッジ回路20Yは、チャージモードで動作する。このときHブリッジ回路20Yの端子Mout2側レッグのハイサイド側スイッチング素子と、端子Mout3側レッグのロウサイド側スイッチング素子とがオン状態になる。これにより端子Mout2は直流電源140と導通して電源電圧MVddが印加され、端子Mout3はグランド142と導通して0[V]になる。Y相のコイル電流IMYは、端子Mout2から端子Mout3の方向に流れると共に、次第にその電流の絶対値が増加する。
《第3象限》
第3象限は、時刻t31から時刻t41までの期間である。この第3象限にて、X相のHブリッジ回路20Xは、チャージモードで動作する。このときHブリッジ回路20Xの端子Mout1側レッグのハイサイド側スイッチング素子2と、端子Mout0側レッグのロウサイド側スイッチング素子8とがオン状態になる。これにより端子Mout1は直流電源140と導通して電源電圧MVddが印加され、端子Mout0はグランド142と導通して印加電圧が0[V]になる。X相のコイル電流IMXは、端子Mout1から端子Mout0の方向に流れると共に、次第に電流の絶対値が増加する。
第3象限の当初において、Y相のHブリッジ回路20Yは全てのスイッチング素子がオフ状態であり、時刻t31後の短時間(所定期間)に亘り高損失モードで動作する。このときY相の電圧VMout3はフライバックパルスにより(+MVdd+Vf)[V]以上になるとともにダイオードによってクランプされる。また、電圧VMout2は(−Vf)[V]以下になるとともにダイオードによってクランプされる。電圧VMout3と電圧VMout2はそれらの電圧値が所定期間に亘って継続する。Y相のコイル電流IMYは、端子Mout2から端子Mout3の方向に流れる。
時刻t31から所定期間が経過後、Hブリッジ回路20Yの端子Mout3側レッグのハイサイド側スイッチング素子と、端子Mout2側レッグのロウサイド側スイッチング素子とがオン状態になり、時刻t33まで低損失モードで動作する。
このときY相の電圧VMout3は(+MVdd)[V]となり、電圧VMout2は0[V]となる。Y相のコイル電流IMYは、端子Mout2から端子Mout3の方向に流れるとともに、次第に絶対値が減少して時刻t32にゼロクロスして反転する。時刻t33にコイル電流IMYは、最小電流閾値をクロスする。
低損失モードにおいて、ブリッジ制御回路110は、最小電流閾値を予めD/Aコンバータ115に設定し、コイル電流IMYが最小電流閾値をクロスしたことを比較器114で周期的に検出する。ブリッジ制御回路110は、コイル電流IMYが最小電流閾値をクロスしたならば、端子Mout3側レッグのハイサイド側スイッチング素子と端子Mout2側レッグのロウサイド側スイッチング素子とをオフする。これは時刻t33に行われる。
時刻t33には、全てのスイッチング素子がオフ状態になり、これ以降はフリーモードで動作する。このとき電圧VMout3は急激に減少して0[V]となり、電圧VMout2は急激に増大したのちにランプ状に減少し、時刻t41にて再び0[V]となる。コイル電流IMYは、0[mA]となる。
《第4象限》
第4象限は、時刻t41から時刻t51までの期間である。この第4象限の当初において、X相のHブリッジ回路20Xは全てのスイッチング素子2,4,6,8がオフ状態であり、時刻t41後の短時間(所定期間)に亘り高損失モードで動作する。このときX相の電圧VMout0はフライバックパルスにより(+MVdd+Vf)[V]以上になるとともにダイオード16によってクランプされる。また、電圧VMout1は(−Vf)[V]以下になるとともにダイオード14によってクランプされる。電圧VMout0と電圧VMout1はそれらの電圧値が所定期間に亘って継続する。X相のコイル電流IMXは、端子Mout1から端子Mout0の方向に流れるとともに、次第に絶対値が減少して時刻t42にゼロクロスして反転する。時刻t43にコイル電流IMXの絶対値は、最小電流閾値をクロスする。
低損失モードにおいて、ブリッジ制御回路110は、最小電流閾値を予めD/Aコンバータ115に設定し、コイル電流IMXが最小電流閾値をクロスしたことを比較器114で周期的に検出する。ブリッジ制御回路110は、コイル電流IMXが最小電流閾値をクロスしたならば、端子Mout0側レッグのハイサイド側スイッチング素子6と端子Mout1側レッグのロウサイド側スイッチング素子4とをオフする。これは時刻t43に行われる。
時刻t43には、全てのスイッチング素子がオフ状態になり、これ以降はフリーモードで動作する。このとき電圧VMout0は急激に減少して0[V]となり、電圧VMout1は急激に増大したのちにランプ状に減少し、時刻t51にて再び0[V]となる。コイル電流IMXは、0[mA]となる。
第4象限にて、Y相のHブリッジ回路20Yは、チャージモードで動作する。このときHブリッジ回路20Yの端子Mout3側レッグのハイサイド側スイッチング素子と、端子Mout2側レッグのロウサイド側スイッチング素子とがオン状態になる。これにより端子Mout3は直流電源140と導通して電源電圧MVddが印加され、端子Mout2はグランド142と導通して0[V]になる。Y相のコイル電流IMYは、端子Mout3から端子Mout2の方向に流れると共に、次第にその電流の絶対値が増加する。
以下、第1象限から第4象限までの波形を繰り返しながら、モータ120が回転する。
本実施形態では、例えばX相が通電期間の場合、Y相は高損失期間、フライバック対応期間、フリー期間を移行する。このフライバック対応期間への移行により電力損失を低減する。
《電力損失の計算》
本実施形態の高損失モードにおいて、寄生トランジスタ効果により直流電源140に還流せず、全ての電流がグランド142に流出した場合を考える。このときの電力損失Poff2は、以下の式(4)で示される。
Figure 2017005792

フライバック対応期間の電力損失Poff3は、スイッチング素子を経由するため、以下の式(5)で表される。
Figure 2017005792

この2相ステッピングモータの1電気角での電力損失Pは、以下の式(6)で表される。
Figure 2017005792

式(5)で表したように、「フライバック対応期間」ではスイッチング素子を経由するため、電力損失は、電源電圧MVddと寄生トランジスタ効果の影響を受けない。このため、電力損失を縮減することが可能である。
図5は、Hブリッジ回路20のX相の各部電圧と電流の波形図である。
図5の波形図は、X相の電圧VMXおよびコイル電流IMXと、X相の電圧VMout0,VMout1とを全てオシロスコープの波形で示している。
《第1象限》
第1象限にて、Hブリッジ回路20Xの端子Mout0側レッグのハイサイド側スイッチング素子6と、端子Mout1側レッグのロウサイド側スイッチング素子4とがオン状態になる。
X相の電圧VMXは(−MVdd)[V]となり、X相のコイル電流IMXは、端子Mout0から端子Mout1の方向に流れると共に、次第に電流の絶対値が増加する。
端子Mout0は直流電源140と導通するので、電圧VMout0は、(+MVdd)[V]となる。端子Mout1はグランド142と導通するので、電圧VMout1は、0[V]となる。
《第2象限》
第2象限にて、Hブリッジ回路20Xの全てのスイッチング素子2,4,6,8はオフ状態になる。X相の電圧VMXは、時刻t21の直後にフライバックパルスにより(+MVdd+2Vf)[V]以上になるとともにダイオード12,18によってクランプされ、その後に低損失モードへの切替により(+MVdd)[V]となる。この電圧値が所定期間に亘って継続する。電圧VMXは、時刻t23の直前に急激に減少してゼロクロスし、所定電圧まで減少したのちに緩やかに増加して時刻t31にて再びゼロクロスする。X相のコイル電流IMXは、時刻t21の直後に端子Mout0から端子Mout1の方向(正方向)に流れるが、次第に電流の絶対値が減少し、時刻t23に電流(−IMX)が最小電流閾値よりも大きくなったのちに再び0[mA]となり、以降は時刻t31まで0[mA]となる。
端子Mout0の電圧VMout0は、フライバックパルスにより、時刻t21の直後に(−Vf)[V]以下になるとともにダイオード18によってクランプされ、その後に低損失モードへの切替により時刻t23までは0[V]となり、時刻t23以降はモータ120の逆起電圧により緩やかに所定値に増加したのち減少し、時刻t31にて再び0[V]となる。
端子Mout1の電圧VMout1は、フライバックパルスにより、時刻t21の直後に(+MVdd+Vf)[V]以上になるとともにダイオード12によってクランプされ、その後に低損失モードへの切替により(+MVdd)[V]となる。この電圧値が所定期間に亘って継続する。電圧VMout1は、時刻t23には急激に減少して0[V]となり、時刻t31まで0[V]となる。
《第3象限》
第3象限にて、Hブリッジ回路20Xの端子Mout1側レッグのハイサイド側スイッチング素子2と、端子Mout0側レッグのロウサイド側スイッチング素子8とがオン状態になる。
X相の電圧VMXは(+MVdd)[V]となり、X相のコイル電流IMXは、端子Mout1から端子Mout0の方向に流れると共に、次第に電流の絶対値が増加する。
端子Mout0はグランド142と導通するので、電圧VMout0は、0[V]となる。端子Mout1は直流電源140と導通するので、電圧VMout1は、(+MVdd)[V]となる。
《第4象限》
第4象限にて、Hブリッジ回路20Xの全てのスイッチング素子2,4,6,8はオフ状態になる。
X相の電圧VMXは、時刻t41の直後にフライバックパルスにより(−MVdd−2Vf)[V]以下になるとともにダイオード14,16によってクランプされ、その後に低損失モードへの切替により(−MVdd)[V]となる。この電圧値が所定期間に亘って継続する。電圧VMXは、時刻t43の直前に急激に増加してゼロクロスし、所定電圧まで増加したのちに緩やかに減少して時刻t51にて再びゼロクロスする。X相のコイル電流IMXは、時刻t41の直後に端子Mout1から端子Mout0の方向(負方向)に流れるが、次第に電流の絶対値が減少して時刻t43に最小電流閾値よりも大きくなったのちに再び0[mA]となり、以降は時刻t51まで0[mA]となる。
端子Mout0の電圧VMout0は、フライバックパルスにより、時刻t41の直後に(+MVdd+Vf)[V]以上になるとともにダイオード16によってクランプされ、その後に低損失モードへの切替により(+MVdd)[V]となる。この電圧値が所定期間に亘って継続する。電圧VMout0は、時刻t43には急激に減少して0[V]となり、時刻t51まで0[V]となる。
端子Mout1の電圧VMout1は、フライバックパルスにより、時刻t41の直後に(−Vf)[V]以上になるとともにダイオード14によってクランプされ、その後に低損失モードへの切替により時刻t43までは0[V]となり、時刻t43以降はモータ120の逆起電圧により緩やかに所定値に増加したのち減少し、時刻t51にて再び0[V]となる。
図6は、本実施形態のモータ駆動制御装置のX相の第1象限の処理を示すフローチャートである。図10に示す比較例のフローチャートと同様であるが、Y相の動作が異なっている。
X相は、第1象限を通電期間から開始する。ブリッジ制御回路110は、X相のHブリッジ回路20Xにて、端子Mout0側レッグのハイサイド側スイッチング素子6と、端子Mout1側レッグのロウサイド側スイッチング素子4とをオンする(ステップS10)。これにより、X相のHブリッジ回路20Xは第1象限の通電を行う。このとき、電圧VMout0と電圧VMout1との差は、電源電圧MVddとなる(ステップS11)。端子Mout0から端子Mout1に電流が流れてモータ120が回転し、コイル電流IMXの絶対値が次第に増大する(ステップS12)。
ここでY相の電圧VMYの逆起電圧がゼロクロスすると(ステップS13→Yes)、X相の端子Mout0側レッグのハイサイド側スイッチング素子6と、端子Mout1側レッグのロウサイド側スイッチング素子4とをオフし(ステップS14)、X相は高損失期間に移行する。これにより電圧VMout0と電圧VMout1とは等しくなり(ステップS15)、第1象限を終了する。
《第1象限のY相の動作》
第1象限にてY相のHブリッジ回路20Yは、フライバック電圧と逆起電圧が相殺される電圧波形となる。第1象限の当初はモータ回転により逆起電圧が発生しているが、同時に直前の第4象限の最後に全てのスイッチング素子をオフした影響により、コイル124Yによるフライバック電圧が直前の通電の逆方向に発生し、高損失期間に移行する。このフライバック電圧により、電圧VMout2が電源電圧MVddとダイオードの順方向電圧降下Vfの和以上になるとともにダイオードによってクランプされ、かつ電圧VMout3がダイオードの順方向電圧降下Vf以下になるとともにダイオードによってクランプされる。電圧VMout2と電圧VMout3はそれらの電圧値が所定期間に亘って継続する。よって、グランド142からコイル124Yを介して直流電源140に還流する電流経路が形成される。
その後所定期間が経過すると、Hブリッジ回路20Yは、コイル電流IMYの方向のハイサイド側スイッチング素子と、その逆方向のロウサイド側スイッチング素子とを導通状態として、低損失モードに遷移する。グランド142からコイル124Yを介して直流電源140に還流する電流経路が形成され、コイル電流IMYの絶対値は、0[mA]になるまで減衰して、フライバック電圧が解消する。その後、Y相のHブリッジ回路20Yは、コイル電流IMYの方向が反転し、(−IMY)が最小電流閾値を超えたときにフリー期間に移行する。これにより、端子Mout2と端子Mout3との間には、モータ回転による逆起電圧が出現する。Y相の電圧VMYの逆起電圧がゼロクロスしたときに、前記したステップS14の処理が行われて、第1象限が終了する。
図7は、本実施形態のモータ駆動制御装置のX相の第2象限の処理を示すフローチャートである。
第2象限にてX相のHブリッジ回路20Xは、フライバック電圧と逆起電圧が相殺される電圧波形となる。第2象限の当初はモータ回転により逆起電圧が発生しているが、同時に直前の第1象限の最後に全てのスイッチング素子2,4,6,8をオフした影響により、フライバック電圧が直前の通電の逆方向に発生し、高損失期間に移行する。
第2象限の最初において、X相のHブリッジ回路20Xは、電圧VMout0と電圧VMout1とが等しい(ステップS20)。その後、コイル124Xに蓄えられたエネルギーが放出されてコイル電流IMXが減少し(ステップS21)、端子Mout1と端子Mout0との間にフライバック電圧が発生する(ステップS22)。
所定時間が経過すると、X相のフライバック電圧により、電圧VMout0が電源電圧MVddとダイオード12の順方向電圧降下Vfの和以上になるとともにダイオード16によってクランプされ、かつ電圧VMout1がダイオード18の順方向電圧降下Vf以下になるとともにダイオード14によってクランプされる。電圧VMout0と電圧VMout1はそれらの電圧値が所定期間に亘って継続する。よって、グランド142からダイオード18とコイル124Xとダイオード12を介して直流電源140に還流する電流経路が形成される。
ブリッジ制御回路110は、端子Mout1側レッグのハイサイド側スイッチング素子2と端子Mout0側レッグのロウサイド側スイッチング素子8をオンし(ステップS23)、フライバック対応期間に移行する。フライバック対応期間にて、グランド142からスイッチング素子8とコイル124Xとスイッチング素子2を介して直流電源140に還流する電流経路が形成され、コイル電流IMXは0[mA]になるまで高速に減衰する。これを低損失モードと言い、高損失モードよりも損失が低い。
このフライバック対応期間においてブリッジ制御回路110は、コイル電流IMXのゼロクロスしたのち(ステップS24)、電流(−IMX)が最小電流閾値以上になったか否かを判断する(ステップS25)。ブリッジ制御回路110は、電流(−IMX)が最小電流閾値以上になったならば(ステップS25→Yes)、端子Mout1側レッグのハイサイド側スイッチング素子2と端子Mout0側レッグのロウサイド側スイッチング素子8とをオフし(ステップS26)、フリー期間に移行する。このステップS25にてブリッジ制御回路110は、コイル124に流れるコイル電流IMXがチャージモードとは逆方向に流れだしたことを検知したならば、フリー期間に移行している。
フリー期間にて、端子Mout0と端子Mout1との間に逆起電圧が出現する(ステップS27)。ブリッジ制御回路110は、BEMF検出部118にて電圧VMXに発生している逆起電圧のゼロクロス検出を試みる(ステップS28)。逆起電圧がゼロクロスしたならば(ステップS28→Yes)、第2象限が終了する。
ブリッジ制御回路110は、端子Mout1側レッグのハイサイド側スイッチング素子2と、端子Mout0側レッグのロウサイド側スイッチング素子8とをオンし(ステップS23)て、高損失モードよりも損失が低い低損失モードで動作する。これにより、電力損失を低減することができる。更にブリッジ制御回路110は、電流(−IMX)が最小電流閾値以上になったならば、端子Mout1側レッグのハイサイド側スイッチング素子2と端子Mout0側レッグのロウサイド側スイッチング素子8とをオフして、この低損失モードを終了している。これにより、フライバックパルスの終了後における逆起電圧の測定と、脱調検出に影響を与えることがなく、更にモータ120に対するブレーキが発生しないという効果を奏する。
《第2象限のY相の動作》
第2象限にて、Y相のHブリッジ回路20Yは、図6のX相の動作に相当する動作を行う。つまり、Y相のHブリッジ回路20Yは、端子Mout2側レッグのハイサイド側スイッチング素子と、端子Mout3側レッグのロウサイド側スイッチング素子とをオンして(図6のステップS10相当)通電を行う。電圧VMout2と電圧VMout3との差は、MVddの電圧となる(図6のステップS11相当)。このとき端子Mout2から端子Mout3に電流が流れてモータ120が回転し、コイル電流IMYの絶対値が次第に増大する(図6のステップS12相当)。
ここでX相の電圧VMXに発生した逆起電圧がゼロクロスすると(図6のステップS13相当→Yes)、Y相の端子Mout2側レッグのハイサイド側スイッチング素子と、端子Mout3側レッグのロウサイド側スイッチング素子とをオフし(図6のステップS14相当)、Y相は高損失期間に移行する。瞬間的にY相の電圧VMout2と電圧VMout3とが等しくなり(図6のステップS15相当)、かつ第2象限が終了する。
本実施形態では、マイクロステップ電流制御用の比較器114とD/Aコンバータ115と電流検出部116を流用してフライバックの終了を検知しているので、コストアップすることなく実施可能である。また電源電圧MVddや負荷トルクや回転速度が変化した場合でも、電力損失やブレーキが発生することがない。
本実施形態では更に、フライバックパルスの終了タイミングを検出して、そのタイミングにスイッチング素子をオフさせることができる。これにより、フライバックパルスの終了後における逆起電圧の測定と、脱調検出に影響を与えることがない。更にモータ120に対するブレーキが発生しないので、モータの最高速度性能に悪影響を与えることがないという利点がある。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能であり、例えば、次の(a)〜(i)のようなものがある。
(a) 本発明は2相ステッピングモータに限定されず、任意相のモータでもよく、例えば3相ステッピングモータであってもよい。また、モータコイルがスター結線やデルタ結線となっているブラシレスモータであってもよい。
(b) スイッチング素子はMOSFETに限られず、任意種類の半導体スイッチ素子であってもよい。
(c) 駆動制御装置の各構成要素は、少なくともその一部がハードウェアによる処理ではなく、ソフトウェアによる処理であってもよい。
(d) 駆動制御装置は、少なくともその一部を集積回路(IC:Integrated Circuit)としてもよい。
(e) 図1、図2に示した駆動制御装置の回路ブロック構成は具体例であって、これに限定されない。
(f) 図6、図7に示した制御フローは一例であって、これらのステップの処理に限定されるものではなく、例えば、各ステップ間に他の処理が挿入されてもよい。
(g) 高損失モードから低損失モードへの遷移は、所定時間の経過に限られず、フライバック電圧のゼロクロスによって遷移してもよく、限定されない。
(h) 本発明のHブリッジ回路は、ハーフブリッジを組み合わせたものであってもよく、限定されない。
2,4,6,8 スイッチング素子
12,14,16,18 ダイオード
20,20X,20Y Hブリッジ回路
100 モータ制御装置 (モータ駆動制御装置の一例)
101 CPU
107 ブリッジ制御部
110 ブリッジ制御回路
113 PWM信号発生器
114 比較器
115 D/Aコンバータ
116 電流検出部
118 BEMF検出部 (ゼロクロス検知手段の一例)
120 モータ
122YP,122XN,122YN,122XP 固定子
124 コイル
126 回転子
140 直流電源
142 グランド

Claims (6)

  1. スイッチング素子とフライホイールダイオードとを有し、モータに設けられたモータコイルに接続されたハーフブリッジを組み合わせたHブリッジ回路と、
    前記モータコイルに流れるモータ電流を検知する電流検知手段と、
    前記モータコイルの逆起電圧のゼロクロスを検知するゼロクロス検知手段と、
    前記電流検知手段による検知結果に応じて前記スイッチング素子を駆動し、前記Hブリッジ回路に対して、前記モータコイルに流れるモータ電流を増加させるチャージモード、前記モータコイルのフライバックパルスを発生させ、かつエネルギー損失が高い高損失モード、前記高損失モードよりも損失が低い低損失モード、または前記モータコイルのフライバックパルスの減衰後に前記ゼロクロス検知手段により前記モータコイルの逆起電圧のゼロクロスを検知するフリーモード、のうち何れかの動作モードを指定する制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記Hブリッジ回路を前記チャージモードに切り替え、前記Hブリッジ回路の直前の位相のHブリッジ回路に接続されたモータコイルの逆起電圧がゼロクロスしたことを前記ゼロクロス検知手段により検知したならば、前記Hブリッジ回路を前記高損失モードに切り替え、所定時間が経過した後に前記Hブリッジ回路を前記低損失モードに切り替え、前記電流検知手段により前記Hブリッジ回路に接続されたモータコイルに流れるモータ電流が前記チャージモードとは逆方向に流れだしたことを検知したならば、前記Hブリッジ回路を前記フリーモードに切り替える、
    ことを特徴とするモータ駆動制御装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記低損失モードにて前記Hブリッジ回路のスイッチング素子のうち、前記モータ電流が流れる方向の側にあるハイサイド側の1個と、前記モータ電流が流れる方向の反対側にあるロウサイドの1個とを導通状態として、前記モータコイルに蓄積されたエネルギーにより、導通状態にあるハイサイド側のスイッチング素子とロウサイド側のスイッチング素子とで形成される閉回路に電流を流す、
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動制御装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記高損失モードにて前記Hブリッジ回路のスイッチング素子を全て非導通状態として、前記モータコイルに蓄積されたエネルギーにより、前記モータ電流が流れる方向の側にあるハイサイド側のフライホイールダイオードと、前記モータ電流が流れる方向の反対側にあるロウサイド側のフライホイールダイオードとで形成される閉回路に電流を流す、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータ駆動制御装置。
  4. 前記Hブリッジ回路を構成する前記スイッチング素子と前記フライホイールダイオードとは、CMOSプロセスで形成されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のモータ駆動制御装置。
  5. 前記電流検知手段は、カレントミラー回路と比較器とで構成される、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のモータ駆動制御装置。
  6. スイッチング素子を有し、モータに設けられたモータコイルに接続されたハーフブリッジを組み合わせたHブリッジ回路と、
    前記モータコイルに流れるモータ電流を検知する電流検知手段と、
    前記モータコイルの逆起電圧のゼロクロスを検知するゼロクロス検知手段と、
    前記電流検知手段による検知結果に応じて前記スイッチング素子を駆動し、前記Hブリッジ回路に対して、前記モータコイルに流れるモータ電流を増加させるチャージモード、前記モータコイルのフライバックパルスを発生させ、かつエネルギー損失が高い高損失モード、前記高損失モードよりも損失が低い低損失モード、または前記モータコイルのフライバックパルスの減衰後に前記ゼロクロス検知手段により前記モータコイルの逆起電圧のゼロクロスを検知するフリーモード、のうち何れかの動作モードを指定する制御手段と、を有するモータ駆動制御装置のモータ駆動制御方法であって、
    前記制御手段が前記Hブリッジ回路を前記チャージモードに切り替えるステップと、
    前記制御手段が前記Hブリッジ回路の直前の位相のHブリッジ回路に接続されたモータコイルの逆起電圧がゼロクロスしたことを前記ゼロクロス検知手段により検知したならば、前記Hブリッジ回路を前記高損失モードに切り替えるステップと、
    前記高損失モードに切り替えてから所定時間が経過した後に前記制御手段が前記Hブリッジ回路を前記低損失モードに切り替えるステップと、
    前記電流検知手段により前記Hブリッジ回路に接続されたモータコイルに流れるモータ電流が前記チャージモードとは逆方向に流れだしたことを検知したならば、前記制御手段が前記Hブリッジ回路を前記フリーモードに切り替えるステップと、
    を実行することを特徴とするモータ駆動制御方法。
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