JP5010827B2 - ブラシレスモータの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、同期電動機の制御装置に係り、特に周期的な負荷トルク変動を有する負荷要素をもった同期電動機の制御装置に関する。
周期的な負荷トルク変動を有した同期電動機の制御装置に関して消費電力の低減、振動と騒音の抑制を目的にした同期電動機を駆動する方法は特許文献1に記載された技術が知られている。
特許文献1は、ロータ位置を検出し、予め記憶された機械角に対応する補正値に基づき同期電動機に印加する電圧を補正することで消費電力を低減したり、回転数変動を抑制することで振動と騒音を低減するための制御方法である。具体的には平均回転数および運転モードに応じた複数の補正パターンを有し、選択した補正パターンの補正値に基づき同期電動機に印加する電圧を補正することで運転モードに応じて消費電力を低減したり、または回転数変動を抑制し振動と騒音を低減するモータの制御方法である。
特開2004−215434号公報
特許文献1に記載の方法には平均回転数および運転モードに応じた複数の補正パターンを予め用意しておかなければならず、開発過程での検討事項が多く、汎用性に乏しい問題点がある。また空気調和機において負荷トルクの変動パターンは室内機と室外機を接続する配管の長さが変わると変化する。このため予め用意しておいた補正パターンに基づいて同期電動機に印加する電圧を補正しても期待する効果が得られない問題点がある。
本発明が解決しようとする課題は周期的な負荷トルク変動を有した同期電動機を低入力、低振動、低騒音で駆動できる制御装置を容易に開発できるDCブラシレスモータの制御装置を提供することにある。
記目的は、交流を整流して直流を発生するコンバータと、このコンバータに接続されパルス幅変調された電力を出力するインバータと、このインバータに接続され周期的に負荷トルクが変動する負荷を回転駆動するブラシレスモータと、このブラシレスモータの無通電相から誘起電圧を検出しロータの回転位置を推定する位置推定手段とを備えたブラシレスモータの制御装置において、前記インバータが転流を行ってから次の転流を行うまでの転流所要時間を測定する手段と、1回転分の転流所要時間をフーリェ変換することでSin成分とCos成分に置換える手段と、このSin成分とCos成分を基に前記ブラシレスモータの負荷トルクが大きい機械角度で通電率を低くし、前記ブラシレスモータの負荷トルクが小さい機械角度で通電率を高くして誘起電圧の変化を補償する手段とを備えたブラシレスモータの制御装置とすることにより達成される。
本発明によれば、周期的な負荷トルク変動を有した同期電動機を低入力、低振動、低騒音で駆動できる制御装置を容易に開発できるDCブラシレスモータの制御装置を提供することができる。
以下、本発明の一実施例について図を用いて説明する。
図1は本発明によるDCブラシレスモ−タ制御の概要構成図である。図2は図1の誘起電圧補償制御器のブロック図である。図3は図2のトルク偏差計算部のブロック図である。図4は図2の単相―dq座標変換部のブロック図である。図5は図2のフィルタ部のブロック図である。図6は図2の積分制御部のブロック図である。図7は図2のdq―単相逆変換部のブロック図である。図8は図1のトルク制御器の通電率補正パターン図である。図9は図1のトルク制御器のブロック図である。図10は一般的なシングルロータリ圧縮機の負荷トルク特性図である。図11はシングルロータリ圧縮機のガス圧縮トルク特性図である。図12は誘起電圧補償制御およびトルク制御の結果をモータ電流波形で示した図である。図13は誘起電圧補償制御に関するマイコン内部のデータをグラフ化した図である。
図1は本発明の一実施形態であり空気調和機の室外機における120度通電式
DCブラシレスモータ制御装置とシングルロータリ圧縮機3を組合せた概要構成図である。
シングルロータリ圧縮機3(以下、圧縮機と略す)の内部にはシングルロータリシリンダ内でローラが冷媒を圧縮するポンプ部とローラに連結シャフトで直結されたDCブラシレスモータ(以下、モータと略す)が組込まれている。また実施例のモータの構造は6スロットのステータと、磁極が4極のロータで構成されている。120度通電式モータ制御でこのモータを駆動する場合はロータを一回転させるのに12回の転流動作が必要となる。このことからインバータ制御上の電気角度では360度×2倍がロータの一回転分に相当しており、機械角度では360度に相当している。よって120度通電式モータ制御装置の内部では機械角度を用いた計算処理等を簡略化するために、機械角度の0度から360度までを30度毎に区分し各々のブロックに「0」から「11」の番号を付けて、機械角度を簡便な角度情報に置換えて取扱っている。この簡便な角度情報をブロック番号と称する。次に120度通電式モータ制御装置について説明する。
120度通電式モータ制御装置には単相交流の商用電源5を入力とし直流電圧に変換するコンバータ回路4と、6個のスイッチングトランジスタを内部に備え圧縮機3の内部にあるモータを駆動するインバータ回路2と、回転中のモータが発生させている誘起電圧の変化を検出するための誘起電圧検出回路6と、圧縮機3に流れている電流を検出するための直流電流検出回路7と、モータを駆動するためのパルス幅変調波信号(以下、PWM信号と略す)をドライブ信号としてインバータ回路2に出力するマイコン1と、コンバータ回路4が出力した直流電圧を1/2値に分圧し誘起電圧と、比較するための基準電圧を作成する2つの抵抗61、62と、インバータ回路2とコンバータ回路4の間に直列に接続されモータに流れている電流を検出するための抵抗71を備えている。
またマイコン1の内部にはモータ内部のロータの磁極位置を推定する磁極位置推定器11と、最適転流位相を計算し転流タイミングを計測する転流制御器12と、モータの平均速度を制御するための通電率Aを計算する速度制御器13と、モータに印加する電圧を計算しPWM信号の通電時間に変換した上でインバータ回路2へPWM信号を出力するドライブ信号発生器14と、モータが一回転する間の周期的な負荷トルク変動を検出し負荷トルク変動に同期した誘起電圧の増減量を補うための通電率を計算する誘起電圧補償制御器15と、ガス圧力の変動に応じて発生する負荷トルクを補うための通電率を計算するトルク制御器16と、圧縮機3の負荷状態を推定するための直流電流を測定する直流電流測定器17と、
PWM周波数を変化させることで磁極位置を推定するために必要となる時間を確保するPWM周波数選択器18を備えている。
次に本実施例の動作について説明する。120度通電方式のモータ制御では無通電相から誘起電圧を観測し誘起電圧の変化を基準電圧と比較することでロータの回転角度を推定することができる。よって本実施例では誘起電圧検出回路6の内部で無通電相から取込んだ誘起電圧とコンバータ回路4が出力した直流電圧を 1/2値に分圧した基準電圧とを比較し、転流後に各々の電圧の大小関係が反転するタイミングを検出することで回転角度を推定している。そしてこのタイミングをロータが電気角度において30度分だけ回転したものとして定義している。具体的には誘起電圧検出回路6の内部にあるコンパレータで誘起電圧と基準電圧とを比較しデジタル信号に変換した磁極位置検出信号を磁極位置推定器11に与える。磁極位置推定器11は転流後に無通電相から取出した磁極位置信号を
数10μs周期で監視し、この磁極位置信号が転流後に「Hi」から「Lo」、または「Lo」から「Hi」に反転するタイミングを検出することで磁極位置を推定している。磁極位置信号の変化点を検出した磁極位置推定器11は位置検出信号を転流制御器12へ出力し、転流制御器12に対し次の転流動作の準備を指示する。転流制御器12は内部にタイマが備えられており、位置検出信号を受けた後、最適な転流タイミングを計算すると共に計算で得られた転流までの遅延時間を内部タイマで計測する。遅延時間の計測が完了するとドライブ信号発生器14に次のブロック番号を与えてドライブ信号の切替えを指示する。さらに切替え指示を出すと同時に速度制御器13へ転流したことを通知する転流信号を与える。速度制御器13は所定時間内における転流信号の数をカウントし平均回転数を測定している。そして図示していない室内機から得た指令回転数と平均回転数との偏差に基づき通電率Aを補正することで間接的にモータの印加電圧を補正し、モータの平均回転数を指令回転数に一致させる働きを行なっている。
一方、ブロック番号を受けたドライブ信号発生器14はブロック番号に応じたドライブ信号をインバータ回路2に出力し、内部にあるスイッチングトランジスタの通電パターンを更新することで転流動作を行なっている。なおインバータ回路2に与えるドライブ信号はインバータ回路2の出力する印加電圧を可変とするためにPWM信号を用いている。
次に本実施例の特徴部分について説明する。始めに圧縮機3の負荷トルク特性とモータの誘起電圧の関係を説明する。一般的なシングルロータリ圧縮機の負荷トルク特性を図10に示す。一回転中の負荷トルクはロータの機械角度に応じて変化するが、ロータの回転数と吸込ガス圧力と吐出ガス圧力等の条件が変化しなければ毎回転とも同一の負荷トルク特性となり周期性を有している。この周期的負荷トルク特性をもった圧縮機を一定の印加電圧で駆動するとモータトルクと負荷トルクの関係に偏差が生じる。このためロータの回転速度もトルク偏差に応じて一回転中に変化する。一方、モータの誘起電圧はロータの回転速度に応じて増減するので、ロータの回転速度が一回転中に変化すると誘起電圧もこれに同期して変化し、回転速度が速くなる期間では誘起電圧が高くなり、逆に回転速度が遅くなる期間では誘起電圧が低くなる。
図10において、ロータリ圧縮機3が圧縮動作を行うと負荷トルクが増大(図中「山」の部分)する。モータに加える印加電圧をロータ1回転中で一定にする制御を行った場合、ロータの回転速度は遅くなる。このため、モータ巻線に現れる誘起電圧が低くなる。反対に冷媒吐出・吸込み動作期間は、負荷トルクが小さい(図中「谷」の部分)ため、同様の制御を行うと、ロータ回転数は速くなる。このため、この期間の誘起電圧は高くなる。
よって印加電圧を一定にしていても誘起電圧と印加電圧との均衡が崩れることから、回転速度が速くなる期間ではモータ電流が過剰に減少し、逆に回転速度が遅くなる期間ではモータ電流が過剰に増加する。過剰なモータ電流の増加はインバータ損失やモータ損失(特に銅損)を無駄に増やすことに繋がり、消費電力を余分に増加させる要因となる。
また、別の問題として、さらに細かくロータの回転速度について述べると、ロータの回転速度はその時の負荷トルクとモータトルクの偏差、およびロータ自身が持っているイナーシャ(慣性)に応じて変化する。このイナーシャ(慣性)はトルク偏差に対し遅れて変化するためロータの回転速度は圧縮機の負荷トルクが変化しても瞬時に変わらず、必ず遅れて変化することとなる。このため負荷トルクが減少を始めても瞬時にモータ電流は減らず、また負荷トルクが増加を始めても瞬時にモータ電流は増えない。よって負荷トルクの変化に対し遅れてモータトルクが変化することとなるのでロータの速度変化を助長し圧縮機の振動を益々増加させる要因となる。以上のことから周期的負荷トルク特性をもった圧縮機を一定の印加電圧で駆動すると効率の悪いモータ制御を行なうこととなる。そこで誘起電圧補償制御により負荷トルクの変化に合わせて印加電圧を補正し、一回転中のモータ電流を一定に流すことで効率の良いモータ制御を実現する。
図2に誘起電圧補償制御器15のブロック図を示す。先ず始めに一回転分の転流所要時間について説明する。この転流所要時間とは転流制御器12がドライブ信号発生器14に対し転流指示を与えてから、次の転流指示を与えるまでに要した時間を意味し、転流制御器12の中にあるタイマを用いて測定した時間である。そしてこの転流所要時間はロータが機械角度で30度分回転するのに要した時間と同等の意味をもっている。また転流所要時間をロータの機械角度に対応付けて12ブロック分を連続測定し、1セットに組合せたものを一回転分の転流所要時間と称する。
次に誘起電圧補償制御器15の概要について説明する。誘起電圧補償制御器15の内部にはトルク偏差計算部と、単相−dq座標変換部と、フィルタ部と積分制御部と、dq−単相逆変換部で構成されており、誘起電圧補償制御器15は転流制御器12から与えられた一回転分の転流所要時間を基に周期性を持った負荷トルクを自動検出し、誘起電圧の変化を補うための通電率を計算する。
図10において、「山」の部分は、誘起電圧が低いことから印加電圧との差が大きくなるので電流が大きくなる。この電流は銅損を増大させることになるため、電流を絞る必要がある。したがって、この期間ではPWMのパルス幅を狭くすることで印加電圧を減少させる。
一方、「谷」の部分は、誘起電圧が高いことから印加電圧との差が小さくなるので電流が減少する。したがって、ロータ1回転中の電流値を平準化するために、PWMのパルス幅を広くして電流を増加させる。
この制御を行うと負荷トルクが大きい期間に電流を減らして、反対に小さい期間に電流を増加させるため、ロータ1回転中の回転速度の変動が大きくなる方向に制御される。しかし、電流地の平準化により消費電力を低減することができる。以下、この制御の詳細を説明する。
図3にトルク偏差計算部のブロック図を示す。ここでは図10に示す負荷トルクを求める手順を示す。トルク偏差計算部ではまず始めに平均速度計算部で一回転分の転流所要時間の平均値を計算する。そしてこの計算結果からロータの平均速度を周波数に換算し求める。次に位相差計算部では転流所要時間の平均値と各ブロック毎の転流所要時間との偏差から、各ブロック毎の速度偏差を平均角速度に対する位相差として求める。次にトルク偏差計算部でロータの平均速度と位相差を基に12ブロック分のトルク偏差を求める。
図13(b)に示すようなブロック毎の転流所要時間が求まる。転流所要時間が短いことは、ロータの回転速度が速いことを意味し、負荷トルクが小さいことを意味する。反対に、転流所要時間が長いことは、ロータの回転速度が遅いことを意味し、負荷トルクが大きいことを意味する。図13(b)は、横軸を時間(正確にはモータロータの回転角度)、縦軸をブロック毎の転流所要時間としている。例えば、図13(a)のブロック番号が5の期間は、転流所要時間が最も速く、反対にブロック番号11の期間が転流小時間が最も遅くなっている。すなわち、ブロック番号が5の期間は負荷トルクが最も小さく(図10の「谷」の期間)、ブロック番号が11の期間は負荷トルクが最も大きい(図10の「山」の期間)こととなる。
トルク偏差計算部で求めた12ブロック分のトルク偏差はロータが一回転する間に一周期分だけ変化する交流成分のデジタル信号となる。よってロータの機械角度を用いてフーリェ変換しSin成分とCos成分に分解することが可能であり、分解した2つの成分を直流成分として取扱うことができる。直流成分として取扱うことで補正量を容易に計算することが可能となるので単相−dq座標変換部でこの計算を行なう。図4に単相−dq座標変換部のブロック図を示す。計算内容は12ブロック分のトルク偏差に各々の機械角度に応じたSin値とCos値を掛け合わせ、Sin成分であるq軸トルク偏差(△Tmq)とCos成分であるd軸トルク偏差(△Tmd)を求めている。
以上の所までで求めたq軸トルク偏差とd軸トルク偏差は特定の一回転におけるトルク偏差である。よって磁極位置信号の変化点を検出するタイミングの誤差が多分に含まれているので、この値をそのまま補正計算に用いることはできない。そこでこの誤差を少なくするため図5に示すフィルタ部を通し所定時間内の平均値を求める。具体的には始めに一回転の平均値を計算し、その後、1次遅れフィルタ計算を行なうことで所定時間内の平均値を求める。そして求めたq軸トルク偏差の平均値である△Tmq平均値とd軸トルク偏差の平均値である△Tmd平均値を積分制御部に与え補正量を計算する。
積分制御部のブロック図を図6に示す。積分制御部にはq軸トルク偏差とd軸トルク偏差の平均値を補正するための不完全積分制御器が各々あり、また最大補正量を選択するリミッタ選択部と、q軸トルク偏差の平均値とd軸トルク偏差の平均値から一回転内で負荷トルクが最大となる機械角度を計算するアークタンジェント計算器と、機械角度に応じたSin値とCos値を求めるSin・Cos計算器が設けてある。
先ず始めに不完全積分制御器の働きについて説明する。フィルタ部で計算したq軸トルク偏差平均値と目標値である零との偏差を加算器により求め、この値を不完全積分制御器に与える。そして積分補償計算を行なうことでq軸トルク偏差平均値に対する積分補正量、すなわちq軸トルク偏差補正量(△Tmq補正量)を計算する。d軸トルク偏差に対しても同様の計算を行ないd軸トルク偏差補正量(△Tmd補正量)を求める。
ΔTmq補正量とΔTmd補正量は、フィードバック量であるΔTmq平均値及びΔTmd平均値が夫々「0」になるように制御するための補正量である。したがって、この値は、平均トルク(モータトルク)よりも負荷トルクが上回っている期間(図10の「山」の期間、図13(b)における「山」の期間)は電流を大きくして平均トルク(モータトルク)との偏差が小さくなるように、負荷トルクよりも平均トルクが下回っている期間(図10の「谷」の期間、図13(b)における「谷」の期間)は電流を小さくして、偏差が小さくなるようなものである。
ここで誘起電圧補償制御の目的について再度説明する。誘起電圧補償制御の主たる目的は一回転中のモータ電流の流れを均一にすることで一回転中のモータトルクを一定に保ち消費電力を低減することにある。
上記の不完全積分器は、負荷トルクが大きい期間はモータトルクを大きくして、負荷トルクが小さい期間はモータトルクを小さくするような値を出力する。すなわち、誘起電圧補償制御の目的に反する値を、不完全積分器は出力する。これは、不完全積分器によって、誘起電圧補償制御の補償量の絶対値を求めるために利用しているからである。この補償量を誘起電圧補償制御の目的に合致する値とするために、詳細は後述するが、機械角度の位相を180度ずらす操作を行う。この操作により、トルクの偏差が増大する方向にモータが制御されるため、不完全積分器が出力する補償量が大きくなってしまう場合がある。
換言すると、誘起電圧を補償した後に残ったトルク偏差が積分補正量に対し必要以上の補正量を加える可能性がある。よって不完全積分制御器内で補正量に制限を加えることでこれを防止する。その内容を次に説明する。
図6において、リミッタ選択部の内部には補正量に制限を加えるためのリミッタ値が複数準備されており、運転モード毎に予め定められた値が記憶されている。リミッタ選択部は図示していない室内機から運転モードを得て、複数のリミッタ値から現在の運転モードに対応したリミッタ値を選択している。但しこのリミッタ値はロータが一回転する間の最大通電率補正量を定義したものであり角度依存性をもたない値である。よって直接はdq座標上のSin成分、またはCos成分と比較することができない。そこでリミッタ値をSin成分とCos成分に分解し、q軸トルク偏差補正量とd軸トルク偏差補正量の各々に対するリミッタ値に変換し使用する。
以下に具体的な計算の流れを説明する。始めにq軸トルク偏差平均値とd軸トルク偏差平均値を基にアークタンジェント計算器で最大負荷トルクが発生している機械角度(θmax)を求める。この角度に180度を加算し最小負荷トルクの発生機械角度(θmin)を求める。以下にその式を示す。
(最小負荷トルクの発生機械角度)=Tan−1(q軸トルク偏差平均値/d軸トルク偏差平均値)+180度
次に求めた最小負荷トルクの発生機械角度(θmin)のSin値とCos値を計算し、各々をリミッタ選択部で選択されたリミッタ値に掛け合わせて、Sin成分リミッタ値とCos成分リミッタ値とする。不完全積分制御器内では先に説明した積分補償計算した後で計算結果とこのリミッタ値とを比較し、計算結果がこのリミッタ値を越えないよう制限を加える。
以上の過程を踏まえ計算したq軸トルク偏差補正量とd軸トルク偏差補正量を最後にdq−単相逆変換部で合成し交流成分の補正量を求める。次にdq−単相逆変換部の内容について説明する。
dq−単相逆変換部の主な働きはq軸トルク偏差補正量とd軸トルク偏差補正量を1つの補正量に合成することにある。しかし単にこの2つの補正量を合成すると、前述したように、トルク偏差を補うための補正量として結果がでてしまうため、誘起電圧を補償するための補正量にはならない。
そこで合成時に機械角度の位相を約180度ずらして計算することで誘起電圧を補償するための補正量を求めることができる。また約180度の位相補正角度を平均回転数に応じて数10度の範囲で増減することで消費電力の低減量を最大とすることが可能となる。
図7にdq−単相逆変換部のブロック図を示す。dq−単相逆変換部には最終位相補正角度計算部と機械角度変換器とSin・Cos計算器が設けられている。以下に計算の流れを説明する。予め定められた約180度の機械角度を位相補正角度として設定し、速度制御器13で求めた平均回転数と合わせて最終位相補正角度計算部に与える。最終位相補正角度計算部の中には位相補正角度を補正するための補正定数が備えられており、この補正定数と平均回転数を用いて位相補正角度を補正し最終位相補正角度を求める。機械角度変換器はブロック番号「0」から「11」に対応した機械角度を計算するが最終位相補正角度だけずらした結果をだす。そしてSin・Cos計算器はこの機械角度に対応したSin値とCos値を求める。最後に各々のブロック番号に対応したSin値とCos値を個々にSin成分であるq軸トルク偏差補正量とCos成分であるd軸トルク偏差補正量に掛け合わせて、その後、加算することで各ブロックにおける誘起電圧を補正するための通電率補正量を計算する。そしてこの12ブロック分の通電率補正量が通電率Bとなる。
次に速度制御器13で計算した通電率Aと誘起電圧補償制御器15で計算した通電率Bを基にインバータ回路2に出力するPWM信号の通電オン時間を計算しているドライブ信号発生器14について説明する。ドライブ信号発生器14は通電率Aおよび通電率Bと現在のPWM周期と転流所要時間に基づきインバータ回路2に出力する実際のPWM信号の通電オン時間を計算している。先ず始めにドライブ信号発生器14は転流所要時間と現在のPWM周期を基にロータが機械角度で30度分回転する間に何回の通電オン信号を出力するかを計算する(以下、通電オン信号の出力をチョッピングと略す)。ドライブ信号発生器14は次に現在のブロック番号に対応した通電率Bと通電率Aを加算し、この結果に現在出力しているPWM信号の周期時間に掛け合わせて通電オン時間を計算する。さらに現在の通電オン時間と計算により求めた通電オン時間との偏差を計算し、この偏差時間をチョッピング回数で除して補正時間を求める。なおドライブ信号発生器14は転流直後に毎回、この補正時間を計算しており、チョッピング毎に補正時間分だけ通電オン時間を補正することで最終的なPWM信号の通電オン時間を決定している。以上の処理を行なうことで各ブロック毎に求めた通電率Bをリニアな印加電圧の補正量に変換している。
ここまでに説明してきた誘起電圧補償制御の動作について図13を用いて更に説明する。図13は誘起電圧補償制御を本実施例において行ない、マイコン内部のデータを観測したものである。圧縮機を約2000min-1で運転しブロック番号と転流所要時間と通電オン時間を同時に測定しグラフ化したものであり、ブロック番号の変化を図13(a)に示し、転流所要時間の変化を図13(b)に示し、通電オン時間の変化を図13(c)に示す。
この測定結果から誘起電圧補償制御はロータの速度が最も速くなる機械角度(ブロック番号が5の期間)で通電オン時間を最大(電流大)とし、逆にロータの速度が最も遅くなる機械角度(ブロック番号が11の期間)で通電オン時間を最小(電流小)とするよう制御している。この動作により誘起電圧の変化を補うことが可能となる。
次に本実施例の装置を用いて誘起電圧補償制御の有無によるモータ電流の変化を測定したのでその結果を図12(a)、(b)に示す。図12(a)は従来の誘起電圧補償制御を行なってない時のモータ電流波形であり、図12(b)は誘起電圧補償制御を行なっている時のモータ電流波形である。
圧縮機3の回転数と負荷を同じ条件にして測定したものである。誘起電圧補償制御を行なっていない時のモータ電流波形は負荷トルクに同期して誘起電圧が変化するためモータ電流が大きく変化している。一方、誘起電圧補償制御を行なっている時のモータ電流波形は負荷トルクが変化しても誘起電圧の変化を補償しているため概ね均一にモータ電流が流れている。この測定結果からも誘起電圧補償制御を実施している時の方がモータ損失を抑えて効率良くモータを制御していることが確認できる。またモータトルクをロータが一回転する間で均一に出力しているので振動についても多少低減させることが可能となっている。
本実施例では一回転分の転流所要時間からトルク偏差を計算し、この計算結果をフーリェ変換することで誘起電圧補償量を求めているが、トルク偏差を計算することなく一回転分の転流所要時間を直接、フーリェ変換することでも誘起電圧補償量を求めることが可能である。
次にガス圧の変動に応じて発生する負荷トルクを補うための通電率を計算するトルク制御について説明する。図11は今回の実施例で用いている圧縮機3の負荷トルク特性図である。図11の(a)は高負荷時における負荷トルク特性、図11の(b)は同じ圧縮機3の中負荷時における負荷トルク特性、図11の(c)は低負荷時における負荷トルク特性である。この3つのカーブから判るように圧縮機3は吸込ガス圧力と吐出ガス圧力の条件が変化すると負荷トルク特性が大幅に変化し最大負荷トルクが発生する機械角度も変化する。但し共に負荷トルクが三角型の負荷トルク特性を示している点は共通している。本トルク制御はこの点に着目し良好な制御特性を得ることができたものである。次にトルク制御の処理内容について説明する。
図8にトルク制御器16が計算により求めている負荷トルクを補うための通電率補正パターンを示す。圧縮機3の負荷トルク特性は略三角型であり、また圧縮機3の吸込ガス圧力と吐出ガス圧力の条件に応じて三角型の形状が変化する。よってトルク制御器16では三角型の負荷トルク特性に近似した通電率補正パターンを2つの部分に分けて計算している。平均的な負荷トルクに相当する部分を基礎部とし略台形型で計算し、局所的な負荷トルクに相当している部分を頂点部として略三角型で計算している。そして各部の補正量を圧縮機3の負荷状態に応じて求めている。なお圧縮機3の負荷状態は直流電流平均値と平均回転数を用いて概ねを推定することが可能である。直流電流平均値は圧縮機3の平均回転数が一定の場合は負荷が高くなると増え、負荷が低くなると減る。また負荷が一定の場合は平均回転数が高くなると増え、平均回転数が低くなると減る。この特性は圧縮機毎に変わるが予め実験やシミュレーションを行なうことで調べることが可能である。よってトルク制御器16では直流電流測定器17で測定した直流電流平均値と速度制御器13から与えられたロータの平均回転数を用いて圧縮機3の負荷状態に応じた補正量を求めている。またこの通電率補正パターンにはロータの一回転中において、どの機械角度から補正を行なうかを定めている補正基準角度が存在する。この補正基準角度は最大負荷トルクが発生する機械角度とロータのイナーシャ(慣性)により影響を受けるため、速度制御器13で求めたロータの平均回転数と誘起電圧補償制御器15で求めた最小負荷トルクの発生機械角度を基に求めている。そしてこの補正基準角度が存在するブロック番号を基準ブロックとして定めている。次にトルク制御の計算の流れを説明する。
図9にトルク制御器16のブロック図を示す。トルク制御器16には基礎部補正量目標値計算部と頂点部補正量目標値計算部と補正基準角度計算部と一次遅れフィルタと補正量合成部を設けてある。基礎部補正量目標値計算部は直流電流測定器17で測定した直流電流平均値と速度制御器13から与えられたロータの平均回転数を基に基礎部補正量目標値を計算する。次式にその内容を示す。
(基礎部補正量目標値)=(直流電流平均値)×(Kid1)−(平均回転数)×(Ksp)
この式のKid1は直流電流平均値に対する基礎部演算乗数であり、またKspは平均回転数に対する演算乗数である。共に予め定められた所定の値を用いている。そして計算により求めた基礎部補正量目標値と予め定められた所定の制限値とを比較し基礎部補正量目標値が制限値を越えることがないよう制限する。また頂点部補正量目標値計算部では直流電流測定器17で測定した直流電流平均値を基に頂点部補正量目標値を計算する。次式にその内容を示す。
(頂点部補正量目標値)=(直流電流平均値)×(Kid2)
この式のKid2は直流電流平均値に対する頂点部演算乗数であり予め定められた所定の値を用いている。そして計算により求めた頂点部補正量目標値と予め定められた所定の制限値とを比較し頂点部補正量目標値が制限値を越えることがないよう制限する。なお上記の制限値は基礎部補正量計算用と頂点部補正量計算用を個別に備えている。
前記式で計算した基礎部補正量目標値と頂点部補正量目標値は局所的な期間の直流電流平均値と平均回転数を基に計算した補正量であり、モータの動作に対し過敏に反応する値である。よってこの補正量目標値を直接フィードバック制御に用いるとモータトルクが急激に変化する場合がある。ロータの回転数や負荷トルクが変化している過渡期においては他の制御系統の動作を不安定にさせる要因となり、場合によってはモータが脱調を起し圧縮機3が停止する不具合を引き起こす原因となる。そこで一次遅れフィルタを用いたフィードバック制御を構築することでこの不具合を回避する。この一次遅れフィルタを用いることでロータが数100回転する間の平均的な補正量を求めることが可能となり、モータトルクの安定化と他の制御系統に対する悪影響を回避する。具体的には予め定められた所定の時定数を持った一次遅れフィルタに補正量目標値を与え、計算結果を補正量基準値として所定期間の平均値を求めている。
次に補正基準角度計算部について説明する。補正基準角度計算部で求めている補正基準角度は通電率補正パターンをロータの一回転中におけるどの期間に当てはめるかを指示する角度である。よって補正基準角度計算部では最大負荷トルクが発生している機械角度からロータのイナーシャ(慣性)を考慮した分だけ前位相に補正基準角度を計算している。具体的な計算内容について説明する。
先ず始めに次の式によりロータのイナーシャを考慮した補正角度を計算し、イナーシャ補正角度を求める。
(イナーシャ補正角度)=(θth)−(Nb−平均回転数)×(Km)
なおこの式においてθthはイナーシャ分の基本位相補正角度、Nbは基本位相補正角度を補正するための基準回転数定数、Kmは基本位相補正角度を補正するための演算乗数であり、夫々は予め定められた所定の値を用いている。平均回転数は速度制御器13から与えられた値を用いているまた「Nb−平均回転数」項については計算結果が「零」未満の場合は計算結果に再度「零」を代入し計算を進めている。そして誘起電圧補償制御器15で求めた最大負荷トルクの発生機械角度(θmax)に対しイナーシャ補正角度を差引くことで補正基準角度を求める。
(補正基準角度)=(最大負荷トルクの発生機械角度)−(イナーシャ補正角度)
最後に補正量合成部について説明する。補正量合成部では基礎部補正量基準値と頂点部補正量基準値と補正基準角度と基礎部および頂点部の補正範囲に基づき通電率補正パターンを計算する。なお基礎部および頂点部の補正範囲は予め定められた所定の値を用いている。次に具体的な計算の流れを説明する。先ず始めに補正基準角度を機械角度30度で除し、ブロック番号に対応した基準ブロックを求め、次に各部の補正量を左辺、中央、右辺の順番に計算する。左辺は基準ブロックを基準とした左側のブロックに対し補正量を計算する。各ブロックの補正量は次式で偏差Lを計算しておき、基礎部補正量基準値が左のブロックに進むにつれ偏差L分だけ減少するよう計算する。
(偏差L)=(基礎部補正量基準値)÷(基礎部左辺の補正範囲+1)
中央は基準ブロックが含まれた中央のブロックに対し補正量を計算する。補正量の計算は基礎部と頂点部に分けて行なう。基礎部は基礎部補正量基準値を中央の補正ブロックの数だけ設定する。頂点部は予め定められた頂点部ブロック数を基に次式で偏差S1を計算し、頂点ブロックに向けて偏差S1を積み上げるよう補正量を増加させる。また頂点ブロックより右のブロックは次式で偏差S2を計算し、右のブロックに進むにつれ偏差S2分だけ減少するよう計算する。
(偏差S1)=(頂点部補正量基準値)÷(頂点ブロック数)
(偏差S2)=(頂点部補正量基準値)÷(基礎部中央の補正範囲−頂点ブロック数)
最後に基礎部中央と頂点部中央の補正量を加算し合計値を補正量する。右辺は中央の最終ブロックから右側のブロックに対し補正量を計算する。各ブロックの補正量は次式で偏差Rを計算しておき、基礎部補正量基準値が右のブロックに進むにつれ偏差R分だけ減少するよう計算する。
(偏差R)=(基礎部補正量基準値)÷(基礎部右辺の補正範囲+1)
ここまでの計算で求めた各ブロックの補正量は正規の補正基準角度に対し位相ずれが含まれている。その理由は基準ブロックを求める際に補正基準角度を機械角度30度で除し、補正基準角度をブロック番号に対応付けており、正規の補正基準角度を簡便な機械角度に変換し計算を進めているからである。よってこの位相ずれを30度で除した時の余り角度を用いて補正する。具体的には次の式により移動比率を求め、この移動比率を各ブロックの補正量と掛け合わせることで前位相のブロックへ移動すべき補正量を計算する。そして各ブロックの補正量から前位相のブロックへ移動すべき補正量を差引き、この分を前位相のブロックに加算することで位相ずれを補正する。
(移動比率)=(余り角度)÷(30度)
この位相ずれを補正した各ブロック毎の補正量がトルク制御器16の計算結果となり、そしてこの12ブロック分の通電率補正量が通電率Cとなる。
以上の計算で求めた通電率Cはドライブ信号発生器14に与えられる。そしてドライブ信号発生器14は通電率Bと通電率Cを各ブロック毎に加算し、その後で先に説明した計算処理によりPWM信号の通電オン時間を求めている。このことでトルク制御器16が計算した各ブロック毎に求めた通電率Cをリニアな印加電圧の補正量に変換している。
本実施例の装置を用いてトルク制御の有無によるモータ電流の変化を測定した。その結果を図12(a)、(b)、(c)に示す。図12(a)、および(b)は先に説明したモータ電流波形である。そして図12(c)は誘起電圧補償制御およびトルク制御を行なっている時のモータ電流波形であり、3つの波形は圧縮機3の回転数と負荷を同じ条件にして測定したものである。図12(b)では概ね均一にモータ電流が流れているのに対し、図12(c)では負荷トルクを補うためのモータ電流を多く流していることが確認できる。また図12(a)と図12(c)を比較することでモータ電流が多く流れている時の機械角度が異なっていることが確認できる。そして振動については図12(a)>図12(b)>図12(c)の関係で順に低下しており、本トルク制御により振動を低減していることが確認できる。
先ず始めに一般的なトルク制御の欠点について説明する。トルク制御は圧縮機3の振動と騒音を低減するため、トルク変動を低減するための制御である。このために負荷トルクが増大する期間ではモータトルクを増大し、反対に負荷トルクが減少する期間ではモータトルクを低減する制御を行う。このように振動と騒音を低減するために消費電力が増加する傾向がある。
一方、圧縮機3の振動と騒音はロータのイナーシャと反比例の関係にありロータの平均回転数が高くなると振動と騒音は低くなり、ロータの平均回転数が低くなると振動と騒音は高くなる。このためロータの平均回転数が高くなるにつれてトルク制御の必要性が無くなってくる。さらにトルク制御の必要性を別の視点から考えると次のことが言える。
圧縮機3を用いた一般的な冷凍サイクル装置では圧縮機3の振動と騒音を吸収し、装置全体の振動と騒音を低減するための構造部品が備えられている。そしてこの構造部品の最適化を行なうことで装置全体の振動と騒音を低減することが可能である。
以下に具体的な例を上げて説明する。圧縮機3を据付ける部品は一般的にゴム材を使用するが、使用する圧縮機3に応じて据付け部品の形状や材質を変更することで振動を一定量吸収することが可能で、圧縮機3と熱交換器の間の接続配管の形状や材料を変更することでも振動を一定量吸収することが可能である。また圧縮機3の騒音については圧縮機3に巻き付けてある防音シート等の形状や材料を変更することで騒音を低減できる。よって冷凍サイクル装置においてはトルク制御の性能を最大限に発揮させる必要が無い場合もある。
そこで、本実施例では圧縮機3の平均回転数や冷凍サイクル装置の運転モードに応じてトルク制御のモータトルクを補うための通電率補正量を調整可能とし、無駄に消費電力が増加することを防止している。以下にその内容を具体的に説明する。
トルク制御のモータトルクを補うための通電率補正量はトルク制御器16の基礎部補正量目標値計算部と頂点部補正量目標値計算部の制限値を調整することで変えることが可能である。制限値を小さく設定すれば通電率補正量も小さくなり、大きく設定すれば通電率補正量も大きくなる。そこで基礎部補正量目標値計算部では速度制御器13が求めた平均回転数を基に制限値を変えている。具体的には平均回転数が所定の回転数を越えた場合は制限値に「零」を設定している。頂点部補正量目標値計算部でも同様の処理を行ないトルク制御器16の通電率補正量を「零」とすることで消費電力の低減を行なっている。
また冷凍サイクル装置の運転モードに応じた通電率の調整は次の内容で実施する。図示していないリモコンと室内機との間でトルク制御に関る運転モードを定めており、室内機がこの運転モードをトルク制御器16へ与えている。基礎部補正量目標値計算部および頂点部補正量目標値計算部では予め準備してある複数の制限値から与えられた運転モードに応じた制限値を選択し設定している。例えば冷凍サイクル装置を静に動作させる運転モードがリモコン上で設定された場合は大きな制限値を設定し、省電力運転モードがリモコン上で設定された場合は小さな制限値を設定している。なお平均回転数が所定の回転数を越えた場合は先に説明した「零」が制限値に設定される。以上のことで負荷トルク偏差を補うための通電率補正量を圧縮機3の平均回転数や冷凍サイクル装置の運転モードに応じて調整することを可能としている。
次にまた別の問題点を解決する実施例を以下説明する。本120度通電式モータ制御装置は磁極位置推定器11が転流後に無通電相から取出した磁極位置信号を数10μs周期で監視し、この磁極位置信号が転流後に「Hi」から「Lo」、または「Lo」から「Hi」に反転するタイミングを検出することで磁極位置を推定している。ただし磁極位置信号の変化を監視できる期間はPWM信号の通電オン時間中に限定されている。PWM信号の通電オフ時間中はモータ内のコイルにコンバータから出力された直流電圧が印加されないことから本回路構成では誘起電圧を正しく得ることができないためである。一方、圧縮機3を低速回転数で運転すと必要な平均モータトルクが減少することからPWM信号の通電オン時間が短くなる。またこの状態で誘起電圧補償制御やトルク制御を行なうと一回転の平均的な通電オン時間を補正することから通電オン時間が更に短くなる期間が生じてしまう。よって指令回転数が低くなるにつれ磁極位置を推定しにくくなり、場合によっては磁極位置を推定できずに圧縮機3を停止させてしまう課題を有している。
そこで、この課題を解決するためにPWM信号の周波数を低周波に切替えて低回転域における磁極位置を推定を行ない易くしている。以下に具体的な内容を説明する。
先ず始めにPWM信号の周波数について説明する。PWM信号の周波数は一般的に圧縮機3の共振音が少なくなる周波数で、かつインバータ効率やモータ効率が良くなる値を選択する。本実施例でもドライブ信号発生器14の内部に上記条件を満足する周波数を設定してあり、この周波数を通常用周波数として定めている。
しかし、この通常用周波数のみでモータを制御すると先に説明した通り圧縮機3の指令回転数が低くなるにつれ磁極位置を推定しにくくなる。そこで通常用周波数より低周波数の低域用周波数を別に準備しドライブ信号発生器14の内部に設定してある。この低域用周波数を用いてモータを制御すると通常用周波数の時よりも共振音が幾分高くなるが、モータ制御の本来の目的を果たすために圧縮機3の指令回転数が低くなった場合に低域用周波数を使用する。次に具体的な切替え動作について説明する。
ドライブ信号発生器14はインバータ回路2に出力するPWM信号の通電オン時間を通電率A、通電率B、通電率Cより計算している。この通電オン時間はロータが一回転するあいだリニアに変化している。そこでドライブ信号発生器14は一回転における所定の転流タイミングで一回転で最も短くなった通電オン時間(以下、最小通電オン時間と略す)を検出し、PWM周端数選択器18にこの値を与える。PWM周波数選択器18では与えられた最小通電オン時間と予め定められた周波数切替え判定時間とを比較し、切替えタイミングを判定している。通常用周波数で動作している時は低域用切替え判定時間と比較し、この時間より与えられた通電オン時間の方が小さくなった場合に周波数切替えを行なう。また低域用周波数で動作している時は通常用切替え判定時間と比較し、この時間より与えられた通電オン時間の方が大きくなった場合に周波数切替えを行なう。そして切替えを行なう時にドライブ信号発生器14に切替え後の周波数を与えると共に現在出力している通電オン時間を切替え後の周波数に対応した通電オン時間に修正している。この動作を一回転毎に実施することで常に周波数切替えを可能にしている。なお上記の低域用切替え判定時間と通常用切替え判定時間は予め定められた所定の値である。
本実施例ではPWM信号の通電オン時間を基に切替え判定を行なっているが圧縮機3の平均回転数や一回転のロータの回転速度等、平均的なモータトルクと関連する値を用いても同様の切替え判定を行なうことが可能である。
以上説明したように本実施例によれば、周期的に負荷トルクが変動する負荷を回転駆動するDCブラシレスモータと、このDCブラシレスモータをPWM制御するインバータ回路と、商用交流電源を整流してこのインバータ回路に供給するコンバータ回路と、このインバータ回路を駆動するPWM信号発生手段と、このDCブラシレスモータの無通電相から誘起電圧を検出しロータの回転位置を推定する手段と、転流を実施してから次ぎの転流を実施するまでの転流所要時間を測定する手段と、1回転分の転流所要時間をフーリェ変換することでSin成分とCos成分に置換える手段と、このSin成分とCos成分を基に誘起電圧の変化を補償する手段とを有する。
これにより、PWM信号発生器に与える補正量の演算が単純化され、負荷トルクのパターン、回転数等に応じて、補正量のテーブルを適正に作成する等の作業が大幅に簡略化される。更に、誘起電圧補償制御を行なっている時のモータ電流波形は負荷トルクが変化しても誘起電圧の変化を補償しているため概ね均一にモータ電流が流れている。この結果から誘起電圧補償制御を実施している時の方がモータ損失を抑えて効率良くモータを制御していることが確認できる。
また、モータトルクをロータが一回転する間で均一に出力しているので振動についても多少低減させることができる。また過剰なモータ電流が流れないので、モータ損失(銅損、鉄損)を無駄に増やし消費電力を増加させることが無い。このため、周期的に負荷トルクが変動する負荷を低入力、低振動、低騒音で駆動できる制御装置を容易に開発できるDCブラシレスモータの制御装置を得ることができる。
また、前記Sin成分とCos成分から最大負荷トルクの発生している機械角度を推定する手段と、推定した機械角度を基にモータトルクを補正するトルク制御手段とを有する。
これにより、トルク制御を行なっている時のモータ電流波形は、負荷トルクを補うためモータ電流が多く流れている。また、モータ電流が多く流れている時の機械角度が最大負荷トルクの位置と大略一致している。そして振動についても低下している。このため、周期的に負荷トルクが変動する負荷を駆動する時の振動、騒音を低減できるDCブラシレスモータの制御装置を得ることができる。
また、前記トルク制御手段のモータトルク補正量を制限する手段を有する。
家電品の中には入力の低減よりも低振動、低騒音を訴求する製品も有り、このような場合、多少、入力は増加するがより低振動、低騒音を実現する技術が要求される。
このような場合のため、運転パターンに応じて冷凍サイクル装置の目的に応じた使い分けができるよう、誘起電圧補償制御とトルク制御の効果を充分に働かせる低振動・低騒音モードと、トルク制御の効果を制限し誘起電圧補償制御の効果で消費電力の低減を図るモード、すなわち消費電力低減モードとの選択を可能とした。運転パターンに応じて何れかのモードをトルク制御器に与えることにより、負荷トルク偏差を補うための通電率補正量をモードに応じて制限することが可能となり低振動・低騒音モードと消費電力低減モードの使い分けが可能となる。
このため、負荷の運転パターンを前もって予測することにより、運転パターンに応じた省エネの重視度合い、低振動、低騒音の重視度合いに合うように、DCブラシレスモータの制御を設定できるDCブラシレスモータの制御装置を得ることができる。
また、DCブラシレスモータの制御装置において、PWM通電時間が所定値以下となった時にPWM周波数をより低い周波数に切換える手段を有する。
これにより、モータの回転が低くなると、負荷のトルクも小さくなるため、パルス幅変調時の通電時間が短くなる。このため、マイコンの誘起電圧補償制御処理時間が間に合わなくなり、不都合である。これを回避するため、パルス幅変調周波数を下げて、パルス幅変調時の通電時間を長くする。このため、圧縮機の高速から低速迄の広い範囲で適正にPWM制御を実行でき、低負荷運転での安定性が良くなるDCブラシレスモータの制御装置を得ることができる。
また、DCブラシレスモータの制御装置とこの制御装置で制御されるDCブラシレスモータと、このDCブラシレスモータで駆動される圧縮機を有する。
これにより、1回転中の負荷トルクが大きく変動する圧縮装置の省エネ、低振動、低騒音化が計れるこのため、圧縮装置を搭載した機器の省エネ、低振動、低騒音化が計れる圧縮装置を得ることができる。
なお、本実施例は、空気調和機用の単シリンダロータリ圧縮機を駆動するモータの制御について説明したが、冷凍庫又は冷蔵庫に用いられるレシプロ圧縮機にも適用可能である。
本発明によるDCブラシレスモ−タ制御の概要構成図。 図1の誘起電圧補償制御器のブロック図。 図2のトルク偏差計算部のブロック図。 図2の単相―dq座標変換部のブロック図。 図2のフィルタ部のブロック図。 図2の積分制御部のブロック図。 図2のdq―単相逆変換部のブロック図。 図1のトルク制御器の通電率補正パターン図。 図1のトルク制御器のブロック図。 一般的なシンクルロータリ圧縮機の負荷トルクパターン図。 圧縮機のガス圧縮トルク特性図。 誘起電圧補償制御とトルク制御のモータ電流波形図。 誘起電圧補償制御に関するデータをグラフ化した図。
符号の説明
1…マイコン、2…インバータ回路、3…圧縮機、4…コンバータ回路、5…商用電源、6…誘起電圧検出回路、7…直流電流検出回路、11…磁極位置推定器、12…転流制御器、13…速度制御器、14…ドライブ信号発生器、15…誘起電圧補償制御器、16…トルク制御器、17…直流電流測定器、18…PWM周波数選択器、61…抵抗、62…抵抗、71…抵抗。

Claims (4)

  1. 交流を整流して直流を発生するコンバータと、このコンバータに接続されパルス幅変調された電力を出力するインバータと、このインバータに接続され周期的に負荷トルクが変動する負荷を回転駆動するブラシレスモータと、このブラシレスモータの無通電相から誘起電圧を検出しロータの回転位置を推定する位置推定手段とを備えたブラシレスモータの制御装置において、前記インバータが転流を行ってから次の転流を行うまでの転流所要時間を測定する手段と、1回転分の転流所要時間をフーリェ変換することでSin成分とCos成分に置換える手段と、このSin成分とCos成分を基に前記ブラシレスモータの負荷トルクが大きい機械角度で通電率を低くし、前記ブラシレスモータの負荷トルクが小さい機械角度で通電率を高くして誘起電圧の変化を補償する手段とを備えたブラシレスモータの制御装置。
  2. 請求項において、前記Sin成分とCos成分から最大負荷トルクの発生している機械角度を推定する手段と、推定した機械角度を基にモータトルクを補正するトルク制御手段とを備えたブラシレスモータの制御装置。
  3. 請求項において、前記トルク制御手段のモータトルク補正量を制限する手段を備えたブラシレスモータの制御装置。
  4. 請求項において、前記パルス幅が所定値以下となった時にパルス幅変調周波数を低い周波数に切換える手段を備えたブラシレスモータの制御装置。
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