JP2010011642A - モータ制御装置、圧縮機駆動装置、及び冷凍・空調装置 - Google Patents

モータ制御装置、圧縮機駆動装置、及び冷凍・空調装置 Download PDF

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Abstract

【課題】位置センサレスでロータの機械的位置を検出することができ、180度通電が可能であって、低コスト化を図ることができるモータ制御装置を提供する。
【解決手段】周期的な負荷トルク変動を有する負荷要素を駆動する同期モータ4を駆動するインバータ回路3と、インバータ回路3に流れる電流を検出して、同期モータ4に流れる電流を推定するモータ電流推定手段(電流検出回路5及びモータ電流推定部6)と、前記モータ電流推定手段によって推定されたモータ電流を積算する積算手段(モータ電流積算値記憶部7)と、各積算期間の長さが等しく且つ各積算終了時点が電気角度で360度離れている前記積算手段の複数の積算結果を比較することによって、前記同期モータのロータ機械的位置を検出する検出手段(ロータ位置判定部9)とを備えるモータ制御装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、モータを制御するモータ制御装置に関し、特にインバータ回路を有するモータ制御装置に関する。また、本発明は、モータ制御装置を搭載した圧縮機駆動装置及びこの圧縮機駆動装置を搭載した冷凍装置、空調装置(これらを総称して冷凍・空調装置とする)に関する。
近年、負荷変動を伴う負荷要素を駆動する同期モータの可変速制御にはインバータが用いられている。周期的な大きな負荷トルク変動を有する負荷要素を備えるものとして、シングルロータ型圧縮機あるいはレシプロ型圧縮機などが挙げられる。シングルロータ型圧縮機あるいはレシプロ型圧縮機などは、空気調和機や冷蔵庫などの家電製品に搭載される圧縮機として広く使用されているものである。以下、周期的な大きな負荷トルク変動を有する負荷要素を備える圧縮機として、シングルロータ型圧縮機を例に挙げて説明する。
図1はシングルロータ型圧縮機の特性を示す図である。シングルロータ型圧縮機の特徴は、構造が簡単で製造コストが安価である反面、負荷トルク変動が非常に大きいことである。シングルロータ型圧縮機では、作動媒体の吸入工程、圧縮工程、吐出工程からなる圧縮サイクルがモータ1回転につき1回行われる。吐出直前は作動媒体が圧縮されているため、負荷トルクが大きくなり、吐出直後は作動媒体が抜けているため、負荷トルクが小さくなる。したがって、図1に示すようにモータトルクTMが一定であると、モータトルクTMと負荷トルクTLとの間に差が生じて、ロータ角速度ωRが変動し、ひいては圧縮機が大きく振動するという不具合が生じる。
この不具合の発生を防ぐ方法として、ロータの機械的位置に応じて、つまり、作動媒体の吸入工程、圧縮工程、吐出工程からなる圧縮サイクルのどの位置にあるかに応じて、モータトルクを変化させる方法がある。この方法を用いることにより、負荷トルク変動に応じたモータトルクの出力が可能となり、負荷トルク変動の影響を低減して低振動化を図ることができる。なお、この方法ではロータの機械的位置の検出が重要となるが、圧縮機では、内部が高温状態になり、ロータの機械的位置を検出する位置センサ(ホールICなど)を設けることが困難であるため、位置センサレスでロータの機械的位置を検出する必要がある。
ここで、位置センサレスでロータの機械的位置を検出することができる検出方法として、特許文献1で提案されている方法及び特許文献2で提案されている方法などが知られている。特許文献1で提案されている検出方法では、センサレスのロータ位置検出とモータ1回転中の最小速度検出とによりロータの機械的位置を検出している。また、特許文献2で提案されている検出方法では、モータ電流を検出して、励磁電流成分であるd軸電流とトルク電流成分であるq軸電流とを求め、q軸電流の変動が負荷トルク変動に起因する周期性を有することを利用してロータの機械的位置を検出している。
特開平6−90588号公報 特開2003−339197号公報
特許文献1で提案されている検出方法は、誘起電圧のゼロクロスを検出してロータ位置検出を行っているため、モータの3相をそれぞれ120度通電することにより駆動している。したがって、非通電区間においてトルク制御が行えないという問題がある。また、120度通電は180度通電に比べ、モータ電流の変化が急峻となるため騒音が大きくなるなどの問題もある。また、誘起電圧のゼロクロスを検出する必要があるため、モータ制御装置に、モータの端子電圧を分圧するための分圧抵抗、モータの各端子電圧の分圧同士を比較するコンパレータなどを設けることが必要となり回路コストが増加する。
特許文献2で提案されている検出方法は、180度通電が可能であるが、少なくとも1相分のモータ電流を算出して座標変換を行い、d軸電流及びq軸電流を求めるため複雑かつ高速な演算処理が必要となり、モータ制御装置が高価になるという問題がある。
本発明は、上記の状況に鑑み、位置センサレスでロータの機械的位置を検出することができ、180度通電が可能であって、低コスト化を図ることができるモータ制御装置、当該モータ制御装置を搭載した圧縮機駆動装置、及び当該圧縮機駆動装置を搭載した冷凍・空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るモータ制御装置は、周期的な負荷トルク変動を有する負荷要素を駆動する同期モータを駆動するインバータ回路と、前記インバータ回路に流れる電流を検出して、前記同期モータに流れる電流を推定するモータ電流推定手段と、前記モータ電流推定手段によって推定されたモータ電流を積算する積算手段と、各積算期間の長さが等しく且つ各積算終了時点が電気角度で360度離れている前記積算手段の複数の積算結果を比較することによって、前記同期モータのロータ機械的位置を検出する検出手段とを備える構成とする。
また、上記構成のモータ制御装置において、前記負荷トルク変動の1周期範囲が複数の単位区間に分割され、前記積算手段の各積算期間がそれぞれ前記複数の単位区間のいずれかと一致するようにしてもよい。
また、積算処理時のノイズの影響を除去する観点から、上記各構成のモータ制御装置において、積算終了時点の電気角度が等しい前記積算手段の複数の積算結果を平均化する平均化手段を備え、前記検出手段が、平均化手段の出力を用いて比較処理を行うようにしてもよい。
また、上記各構成のモータ制御装置において、前記同期モータを3相4極モータとする場合、前記検出手段が、各積算期間の長さが等しく且つ各積算終了時点が電気角度で360度離れている前記積算手段の2つの積算結果を1組又は複数組抽出して大小比較を行うようにするとよい。さらに、各積算期間の長さが等しく且つ各積算終了時点が電気角度で360度離れている前記積算手段の2つの積算結果の差が最も大きくなる組が、前記大小比較が行われる組に含まれているようにしてもよい。一方、上記各構成のモータ制御装置において、前記同期モータを3相6極モータとする場合、前記検出手段が、各積算期間の長さが等しく且つ各積算終了時点が電気角度で360度、720度離れている前記積算手段の3つの積算結果のうち1組又は複数組の大小比較を行うようにするとよい。さらに、各積算期間の長さが等しく且つ各積算終了時点が電気角度で360度、720度離れている前記積算手段の3つの積算結果のそれぞれの差が最も大きくなる組が、前記大小比較が行われる組に含まれているようにしてもよい。
また、ロータ機械的位置の誤検出を回避する観点から、上記各構成のモータ制御装置において、各積算期間の長さが等しく且つ各積算終了時点が電気角度で360度離れている前記積算手段の複数の積算結果の差が所定の値より大きい場合にロータ機械的位置を検出するようにしてもよい。
また、上記各構成のモータ制御装置において、前記検出手段によって検出された前記同期モータのロータ機械的位置に基づいて前記同期モータの発生トルクを補正する発生トルク補正手段を備えることが望ましい。
また、本発明に係る圧縮機駆動装置は、上記いずれかの構成のモータ制御装置を備える構成とする。また、本発明に係る冷凍・空調装置は、上記構成の圧縮機駆動装置を備える構成とする。
本発明によれば、低騒音、低振動、高効率である正弦波通電をはじめとする180度通電によるモータ駆動においても、少ない電流情報と簡易な演算処理によりロータ機械的位置を推定することができる。このように、本発明では位置センサを必要としないこと、また、q軸電流などの座標変換処理を必要とする情報を用いないため演算速度の遅い安価なマイクロコンピュータを採用することが可能となり、モータ制御装置のコストを削減することができる。
また、本発明によれば、推定したロータ機械的位置を利用してモータトルクを変化させることにより、負荷トルク変動に応じたモータトルクの出力が可能となり、負荷トルク変動の影響を低減して低振動なモータ制御装置を実現できる。また、そのモータ制御装置を用いることにより、低騒音で高効率な圧縮機駆動装置及び冷凍・空調装置を提供することができる。
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。本発明に係るモータ制御装置の一構成例を図2に示す。図2に示す本発明に係るモータ制御装置は、コンバータ回路2と、インバータ回路3と、電流検出抵抗(シャント抵抗)R1と、電流検出回路5と、マイクロコンピュータA1とを備えている。コンバータ回路2の入力側には交流電源1が接続され、インバータ回路3の出力側には同期モータ4が接続される。
コンバータ回路2は、交流電源1からの交流電圧を直流電圧に変換してインバータ回路3に供給する。インバータ回路3は、コンバータ回路2からの直流電圧を3相交流電圧に変換して同期モータ4に供給する。コンバータ回路2の出力側とインバータ回路3の入力側とは正極直流ライン及び負極直流ラインによって接続されており、当該負極直流ライン上に電流検出抵抗R1が設けられている。電流検出回路5は、電流検出抵抗R1の両端に発生する電圧に基づいてインバータ回路3に流れる直流電流を検出し、その検出した直流電流を増幅して、直流電流信号としてマイクロコンピュータA1に出力する。すなわち、電流検出回路5は、インバータ回路3に流れる直流電流を検出する直流電流検出手段として機能している。
マイクロコンピュータA1は、同期モータ4を駆動制御するための回路であり、モータ電流推定部6と、モータ電流積算値記憶部7と、平均化部8と、ロータ位置判定部9と、トルク制御部10と、PI制御部11と、PWM波形作成部12と、回転数設定部13と、正弦波データ作成部14と、目標位相差制御部15と、位相差検出部16とを有しており、以下で説明する処理をプログラムにしたがって行っている。
モータ電流推定部6は、電流変化分演算手段(不図示)及び分配演算手段(不図示)を有し、入力された直流電流信号から電流変化分演算手段により直流電流の変化分を求め、直流電流信号の変化分から分配演算手段によりモータ電流を推定演算する。ここで、電流変化分演算手段および分配演算手段は、例えば特開平8−19263号公報に記載されているものを用いることができる。特開平8−19263号公報に記載されているものを用いた場合、電流変化分演算手段は、インバータ回路3の各相駆動素子のスイッチング直前と直後の直流電流信号(電流検出回路5の出力信号)からその変化分を求め、分配演算手段は、インバータ回路3の各相駆動素子のスイッチングタイミングに応じて直流電流信号(電流検出回路5の出力信号)の変化分を各相別に分配して相別のモータ電流を推定演算する。モータ電流推定部6を設けることにより、コイルおよびホール素子で構成された電流センサ、カレントトランスといったモータ電流を検出するための電流センサを使用せずに、モータ電流を推定演算することができるため、コストを削減することができる。
位相差検出部16は、PWM波形作成部12から出力されたモータ電圧信号とモータ電流推定部6から出力されたモータ電流信号とを用いてモータ電圧とモータ電流との位相差を検出し、検出した位相差に関する情報(以下、位相差情報という)ψをPI演算部11に出力する。なお、モータ電圧信号がマイクロコンピュータA1内のPWM波形作成部12で作成されているため、同期モータ4のモータ電圧を直接検出する必要はない。位相差検出部16において検出する位相差は、モータ電圧がモータ電流に対して進み位相の場合は正の値、遅れ位相の場合は負の値、同相の場合は0とする。また、モータ電圧のゼロクロス点とモータ電流のゼロクロス点の位相差から位相差情報を検出する場合、ゼロクロス点は1相あたり電気角360度中に0度と180度の2点存在するため、電気角360度中に2回位相差を検出することができる。そのため、同期モータ4が4極3相同期モータである場合、モータ1回転中に電気的に2回転するため1相あたり4回位相差を検出することができる。
図3A及び図3Bは、同期モータ4が1回転中の負荷変動の大きいシングルロータ型圧縮機用4極3相同期モータである場合の負荷トルクTLと、U相モータ電圧VUと、各相モータ電流IU、IV、及びIWと、モータ1回転中のモータ電流積算値との関係を示す図である。モータ電流積算値の算出方法に関しては、ロータ位置判定部9の詳細な動作について説明する際に述べる。図3A及び図3Bに示すように負荷トルクTLが変動すると、各相モータ電流IU、IV、及びIWの振幅も変動するため、モータ電流積算値にも周期的な変動が現れる。同期モータ4が4極3相同期モータの場合、モータ電流積算値はモータ1回転中に12回算出され、この算出された電流積算値はそれぞれモータ電流積算値記憶部7に記憶される。また、平均化部8で各モータ電流積算値のモータ数回転分をそれぞれ平均化する。
目標位相差制御部15は、モータ電流と目標とする位相差との関係を示すテーブルデータを格納しており、モータ電流の大きさに応じた目標位相差に関する情報(以下、目標位相差情報という)ψ*をPI演算部11に出力する。前記テーブルデータの各データ値は、同期モータ4の特性によって異なるため、適宜、実験やシミュレーション等などを行い、同期モータ4を高効率駆動するために適した値を予め決定しておく。
ロータ位置判定部9は、平均化部8によって平均化されたモータ電流積算値からロータ機械的位置を検出判定し、その検出判定結果をトルク制御部10に与える。ロータ位置判定部9の詳細な動作については、後述する。
トルク制御部10は、図4に示す回転機械角範囲毎のトルク補正量を記憶しており、現在の回転機械角に応じたトルク補正量TdをPI制御部11に出力する。図4に示す回転機械角範囲毎のトルク補正量は、予め実験により測定したロータ機械的位置と負荷トルクの関係から決定するとよい。
PI制御部11は、位相差情報ψと目標位相差情報ψ*との誤差量を求め、前記誤差データに対して所定の増幅を行って比例誤差データ(P)を算出し、前記誤差データを積算してその積算値を増幅して積分誤差データ(I)を算出し、前記比例誤差データ(P)と前記積分誤差データ(I)とを加算してPI制御信号を得る。そして、PI制御部11は、PI制御信号とトルク制御部10からのトルク補正量Tdとを乗算してデューティ基準値Vを得て、そのデューティ基準値VをPWM波形作成部12に出力する。例えば、回転機械角が20度の場合は、PI制御信号とトルク補正量0.8とを乗算した値がデューティ基準値となり、回転機械角が200度の場合は、PI制御信号とトルク補正量1.2とを乗算した値がデューティ基準値となる。
回転数設定部13は、目標とする回転数指令値に対応する強制励磁角周波数ωm *を決定し、その決定した強制励磁角周波数ωm *を正弦波データ作成部14に出力する。正弦波データ作成部14は、所定のデータ個数で構成された正弦波データテーブルを予め記憶しており、強制励磁角周波数ωm *に基づいて、同期モータ4のモータ巻線端子の各相に対応した正弦波データ(電気角で120度ずつずらした正弦波データ)SU、SV、及びSWを正弦波データテーブルから読み出して、PWM波形作成部12に出力する。尚、この正弦波データの作成は、正弦波データテーブルを元に作成することに限られず、例えば、演算によって作成しても構わない。
PWM波形作成部12は、正弦波データ作成部14で求まった各相の正弦波データSU、SV、及びSWそれぞれと、PI演算部11で求まったデューティ基準値Vとを乗算し、その乗算値に基づいて各相PWM波形信号を算出し、その算出した各相PWM波形信号をインバータ回路3の対応する各駆動素子(U相上側駆動素子QU、U相下側駆動素子Qx、V相上側駆動素子QV、V相下側駆動素子Qy、W相上側駆動素子QW、W相下側駆動素子Qz)に出力する。例えば、PWM波形作成部12は、PWMキャリア周期で三角波を発生させ、この三角波の波高値と前記乗算値とを比較し、その比較結果に基づいてHigh/Low出力することで、各相のPWM波形信号を出力する。インバータ回路3は、コンバータ回路2からの直流電圧を、各相のPWM波形信号に基づいて各相の正弦波状電圧(モータ電圧)に変換し、その各相の正弦波状電圧(モータ電圧)を同期モータ4の各相のモータ巻線に印加する。これにより、同期モータ4が駆動される。
以上の方法により、同期モータ4のロータ位置を検出する位置センサを設けなくても、同期モータ4の180度通電での駆動が可能となり、また、モータ効率の向上、低騒音および低振動を簡単な構成と制御で実現することができる。
次に、ロータ位置判定部9の詳細な動作及びロータ位置判定に関連する各部の動作について説明する。以下、同期モータ4が4極のモータである場合について説明する。同期モータ4が4極のモータである場合、電気角2回転が機械角1回転に相当する。回転電気角は、モータ電圧に対応するPWM波形信号をマイクロコンピュータA1内のPWM波形作成部12で作成するため直接検出する必要はない。そのため、回転電気角の差が360度であって回転機械角180度分位相のずれた回転位置の判別、つまり回転位置が、図3Aの区間Aにあたる機械角0度〜機械角180度(回転電気角0度〜回転電気角360度)の範囲内にあるのか、図3Aの区間Bにあたる機械角180度〜機械角360度(回転電気角360度〜回転電気角720度)の範囲内にあるのかの判別さえ行えれば、ロータ機械的位置を決定できる。そこで、電流積算値記憶部7に記憶され平均化部8によって平均化された各モータ電流積算値のうち、例えば、電流積算モータ相及び積算区間が共に等しい回転電気角60度と回転電気角420度の2つのデータ(図3A及び図3Bでは、モータ電流積算値の符号がWPであり、値が19と27である)を比較し、電流積算値が小さい方を機械角30度、電流積算値が大きい方を機械角210度と決定する。これにより、ロータ機械的位置が判定される。
各相のモータ電流積算値は各相のモータ電流Iu、Iv、Iwを各々積算することにより算出される。例えばU相の場合はU相電圧位相0度から180度の区間でモータ電流を積算することによりモータ電流積算値UP(U相Positive)が算出され、U相電圧位相180度から360度の区間でモータ電流を積算することによりモータ電流積算値UN(U相 Negative)が算出される。したがって、ロータ1回転(機械角360度)でU相の電流積算値情報は4点算出される。また、V相、W相も同様にしてモータ電流積算値がそれぞれ算出され、U相、V相、W相のモータ電流積算値はロータ1回転中に計12点算出される。
ここで、U相電圧位相0度から180度の区間のモータ電流積算値UPの算出方法について説明する。図5に示すように、U相電圧位相90度を中心に所定の間隔dでU相モータ電流Iuをモータ電流推定部6が推定し、その推定された6個のU相モータ電流Iu[1]〜Iu[6]を積算し、積算結果をそのままモータ電流積算記憶部7が記憶する。U相電圧位相180度から360度の区間のモータ電流積算値UNの算出方法も同様にU相電圧位相270度を中心に所定の間隔dでU相モータ電流Iuをモータ電流推定部6が推定し、その推定された6個のU相モータ相電流Iu[1]〜Iu[6]を積算し、積算結果の符合を反転させて正の値にしたものをモータ電流積算記憶部7が記憶する。
図3A及び図3Bのようにモータ1回転中に負荷トルクTLに変動があると各相のモータ電流Iu、Iv、Iwの振幅も変動し、モータ電流積算値も変動する。これに対して、図6のように、負荷トルクTLがモータ1回転中で変動しない条件下では、各相のモータ電流Iu、Iv、Iwの振幅に変動がなく、モータ電流積算値も変動しない。このようにモータ1回転中の負荷トルクの変動とモータ電流積算値には相関があり、本発明に係るモータ制御装置はこの相関を利用してロータ機械的位置を推定する。
モータ積算電流値の比較は1組のデータを比較するだけではなく、同じ電流モータ相で積算区間が等しい複数のデータ、例えば回転電気角60度と420度の2つのデータ(図3A及び図3Bでは、モータ電流積算値の符号がWPであり、値が19と27である)の比較に加え、回転電気角120度と480度の2つのデータ(図3A及び図3Bでは、モータ電流積算値の符号がVNであり、値が17と29である)、回転電気角180度と540度の2つのデータ(図3A及び図3Bでは、モータ電流積算値の符号がUPであり、値が16と29である)のそれぞれの比較を行い、それら3組の比較結果に基づいてロータ機械的位置を判定してもよい。
ここで、電流積算値の大小比較を行う区間は、回転電気角で360度離れた区間同士のモータ電流積算値の差が最も大きくなる区間(図3A及び図3Bでは、U相電圧位相180度)の1組又はその1組を含む複数の組とすると、判定の信頼性が向上する。
ただし、圧縮機の負荷トルクが十分大きくない運転状態においては、モータ電流積算値の変動が小さい場合もある。このような状態でモータ電流積算値の変動からロータ機械的位置を検出すると誤判定のおそれがある。そこで、モータ電流積算値の変動が所定の値以上の場合にのみ、例えば、図7のように大小比較を行うモータ電流積算値の差Δが40以上の場合にのみ、ロータ機械的位置を判定する。これにより、ロータ機械的位置の判定の信頼性が向上する。ここでいう所定値は同期モータ4の特性によって異なるため、予め実験等によって決定し、マイクロコンピュータA1内のメモリに収納しておく。
また、モータ電流積算値検出時のノイズの影響を除去するため、図2に示す構成のようように、同一単位区間のモータ電流積算値をモータ数回転数分抽出し、平均化する平均化部8を備え、平均化されたモータ電流積算値を用いてロータ機械的位置を判定することが望ましい。例えば、今回から3回転前までのモータ電流積算値をモータ電流積算値記憶部7が記憶し、それらの平均値を用いてロータ位置判定部9がロータ機械的位置を判定する。
以上の同期モータ4が4極のモータである場合における、ロータ機械的位置の判定に関連して実行されるマイクロコンピュータA1の処理について、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
モータ電流積算値記憶部7は、U相、V相、W相についてそれぞれ特定電圧位相区間でモータ電流を積算する(ステップS10)。このうちU相、V相、W相についてそれぞれモータ電流値が負となる特定電圧位相区間のモータ電流積算値については、積算結果の符合を反転させて正の値にする(ステップS20)。次に、ロータ位置判定部9は、PWM波形作成部12からの電圧位相情報(例えばU相電圧位相情報)に基づいてロータ機械的位置判定の開始位置を確認できたか否かを判定する(ステップS30)。
ロータ機械的位置判定の開始位置を確認できなければ(ステップS30のNO)、ステップS10に戻る。一方、ロータ機械的位置判定の開始位置を確認できたならば(ステップS30のYES)、ロータ位置判定部9は、比較対象である任意の機械的位置判定位相で機械角が互いに180度異なる2つのモータ電流積算値の差が閾値以上であって、モータの負荷変動が大きくロータの位置判定を正常に行える状態であるか否かを判定する(ステップS40)。尚、図3A及び図3Bに示す状態の場合、モータ電流積算値UNは、後述するステップS50の判定結果が他のモータ電流積算値と異なってしまうため、比較対象から除外する。
2つのモータ電流積算値の差が閾値以上でなければ(ステップS40のNO)、ステップS10に戻る。一方、2つのモータ電流積算値の差が閾値以上であれば(ステップS40のYES)、ロータ位置判定部9は、一方のモータ電流積算値(モータ電流積算値1)が他方のモータ電流積算値(モータ電流積算値2)より小さいか否かを判定する(ステップS50)。
一方のモータ電流積算値(モータ電流積算値1)が他方のモータ電流積算値(モータ電流積算値2)より小さければ(ステップS50のYES)、他方のモータ電流積算値(モータ電流積算値2)でのロータ機械的位置は区間B内であると判定し(ステップS60)、フローを終了する。これに対して、一方のモータ電流積算値(モータ電流積算値1)が他方のモータ電流積算値(モータ電流積算値2)より小さくなければ(ステップS50のNO)、一方のモータ電流積算値(モータ電流積算値1)でのロータ機械的位置は区間B内であると判定し(ステップS70)、フローを終了する。
続いて、同期モータ4が6極のモータである場合のロータ位置判定部9の動作及びロータ位置判定に関連する各部の動作について説明する。同期モータ4が6極のモータである場合、電気角3回転が機械角1回転に相当する。回転電気角は、モータ電圧に対応するPWM波形信号をマイクロコンピュータA1内のPWM波形作成部12で作成するため直接検出する必要はない。そのため、回転電気角の差が360度であって回転機械角120度分位相のずれた回転位置の判別、つまり回転位置が、図9Aの区間Cにあたる機械角0度〜機械角120度(回転電気角0度〜回転電気角360度)の範囲内にあるのか、図9Aの区間Dにあたる機械角120度〜機械角240度(回転電気角360度〜回転電気角720度)の範囲内にあるのか、図9Aの区間Eにあたる機械角240度〜機械角360度(回転電気角720度〜回転電気角1080度)の範囲内のあるのかの判別さえ行えれば、ロータ機械的位置を決定できる。そこで、電流積算値記憶部7に記憶され平均化部8によって平均化された各モータ電流積算値のうち、例えば、電流積算モータ相及び積算区間が共に等しい回転電気角60度と回転電気角420度と回転電気角780度の3つのデータ(図9A及び図9Bでは、モータ電流積算値の符号がWPであり、値が18と21と29である)を比較し、電流積算値が小さい方から機械角20度、機械角140度、機械角260度と決定する。これにより、ロータ機械的位置が判定される。
各相のモータ電流積算値は各相のモータ電流Iu、Iv、Iwを各々積算することにより算出される。例えばU相の場合はU相電圧位相0度から180度の区間でモータ電流を積算することによりモータ電流積算値UP(U相Positive)が算出され、U相電圧位相180度から360度の区間でモータ電流を積算することによりモータ電流積算値UN(U相 Negative)が算出される。したがって、ロータ1回転(機械角360度)でU相の電流積算値情報は6点算出される。また、V相、W相も同様にしてモータ電流積算値がそれぞれ算出され、U相、V相、W相のモータ電流積算値はロータ1回転中に計18点算出される。
ここで、U相電圧位相0度から180度の区間のモータ電流積算値UPの算出方法について説明する。4極モータの場合と同様に、図5に示すように、U相電圧位相90度を中心に所定の間隔dでU相モータ電流Iuをモータ電流推定部6が推定し、その推定された6個のU相モータ電流Iu[1]〜Iu[6]を積算し、積算結果をそのままモータ電流積算記憶部7が記憶する。U相電圧位相180度から360度の区間のモータ電流積算値UNの算出方法も4極モータの場合と同様にU相電圧位相270度を中心に所定の間隔dでU相モータ電流Iuをモータ電流推定部6が推定し、その推定された6個のU相モータ相電流Iu[1]〜Iu[6]を積算し、積算結果の符合を反転させて正の値にしたものをモータ電流積算記憶部7が記憶する。
図9A及び図9Bのようにモータ1回転中に負荷トルクTLに変動があると各相のモータ電流Iu、Iv、Iwの振幅も変動し、モータ電流積算値も変動する。このようにモータ1回転中の負荷トルクの変動とモータ電流積算値には相関があり、本発明に係るモータ制御装置はこの相関を利用してロータ機械的位置を推定する。
モータ積算電流値の比較は1組のデータを比較するだけではなく、同じ電流モータ相で積算区間が等しい複数のデータ、例えば回転電気角60度と420度と780度の3つのデータ(図9A及び図9Bでは、モータ電流積算値の符号がWPであり、値が18と21と29である)の比較に加え、回転電気角120度と480度と840度の3つのデータ(図9A及び図9Bでは、モータ電流積算値の符号がVNであり、値が17と24と28である)、回転電気角180度と540度と900度の3つのデータ(図9A及び図9Bでは、モータ電流積算値の符号がUPであり、値が16と26と26である)のそれぞれの比較を行い、それら3組の比較結果に基づいてロータ機械的位置を判定してもよい。
ここで、電流積算値の大小比較を行う区間は、回転電気角で360度離れた区間同士のモータ電流積算値の差が最も大きくなる区間(図9A及び図9Bでは、U相電圧位相60度)の1組又はその1組を含む複数の組とすると、判定の信頼性が向上する。
ただし、圧縮機の負荷トルクが十分大きくない運転状態においては、モータ電流積算値の変動が小さい場合もある。このような状態でモータ電流積算値の変動からロータ機械的位置を検出すると誤判定する危険がある。そこで、4極モータの場合と同様にして、モータ電流積算値の変動が所定の値以上の場合にのみ、例えば、図10のように大小比較を行うモータ電流積算値の差Δ1及びΔ2がそれぞれ10以上の場合にのみ、ロータ機械的位置を判定する。これにより、ロータ機械的位置の判定の信頼性が向上する。ここでいう所定値は同期モータ4の特性によって異なるため、予め実験等によって決定し、マイクロコンピュータA1内のメモリに収納しておく。
以上の同期モータ4が6極のモータである場合における、ロータ機械的位置の判定に関連して実行されるマイクロコンピュータA1の処理について、図11に示すフローチャートを参照して説明する。
モータ電流積算値記憶部7は、U相、V相、W相についてそれぞれ特定電圧位相区間で電流を積算する(ステップS110)。このうちU相、V相、W相についてそれぞれモータ電流値が負となる特定電圧位相区間のモータ電流積算値については、積算結果の符合を反転させて正の値にする(ステップS120)。次に、ロータ位置判定部9は、PWM波形作成部12からの電圧位相情報(例えばU相電圧位相情報)に基づいてロータ機械的位置判定の開始位置を確認できたか否かを判定する(ステップS130)。
ロータ機械的位置判定の開始位置を確認できなければ(ステップS130のNO)、ステップS110に戻る。一方、ロータ機械的位置判定の開始位置を確認できたならば(ステップS130のYES)、ロータ位置判定部9は、比較対象である任意の機械的位置判定位相で機械角がそれぞれ120度異なる3つのモータ電流積算値のそれぞれの差が閾値以上であって、モータの負荷変動が大きくロータの位置判定を正常に行える状態であるか否かを判定する(ステップS140)。尚、図9A及び図9Bに示す状態の場合、モータ電流積算値WN、VP、UNは、後述するステップS150で求める大小関係が他のモータ電流積算値と異なってしまうため、比較対象から除外する。
モータ電流積算値のそれぞれの差の少なくとも一つが閾値以上でなければ(ステップS140のNO)、ステップS110に戻る。一方、モータ電流積算値のそれぞれの差全てが閾値以上であれば(ステップS140のYES)、ロータ位置判定部9は、第1のモータ電流積算値(モータ電流積算値1)と第2のモータ電流積算値(モータ電流積算値2)と第3のモータ電流積算値(モータ電流積算値3)とを比較し大小関係を求める(ステップS150)。
3つのモータ電流積算値の中で最小であるモータ電流積算値でのロータ機械的位置は区間C内であり、3つのモータ電流積算値の中で中間であるモータ電流積算値でのロータ機械的位置は区間D内であり、3つのモータ電流積算値の中で最大であるモータ電流積算値でのロータ機械的位置は区間E内であると判定し(ステップS160)、フローを終了する。
<まとめ>
冷凍・空調装置などで使用される圧縮機では、内部が高温状態になり、ホールICなどのロータ位置を検出する位置センサを設けることが困難であるため、位置センサレスで同期モータ4を駆動する必要がある。そこで、図2に示す本発明に係るモータ制御装置を圧縮機駆動装置の同期モータを駆動するために使用する。これによって、コイルおよびホール素子で構成された電流センサ、カレントトランスといった交流電流を検出するための電流センサが不要となるとともに、位置センサも不要となる。また、データ(モータ電流)の簡単な積算と平均化及び比較で処理を行っているため、高度な演算処理を必要とせず低速度の安価なマイクロコンピュータで制御することが可能になる。
そして、この本発明に係るモータ制御装置を備えた圧縮機駆動装置を冷凍・空調装置に搭載する。これによって、冷蔵庫、冷凍庫、空気調和機といった冷凍・空調装置を運転することが可能となる。例えば、空気調和機の場合、少なくとも圧縮機、室外熱交換器、膨張装置、及び室内熱交換器を冷媒配管により接続した冷媒回路を設け、本発明に係るモータ制御装置を備えた圧縮機駆動装置によって圧縮機を駆動し、四方弁の切り替えにより、冷房運転を行うときに冷媒回路の冷媒の流れ方向を圧縮機→室外熱交換器→膨張装置→室内熱交換器→圧縮機の方向とし、暖房運転を行うときに冷媒回路の冷媒の流れ方向を圧縮機→室内熱交換器→膨張装置→室外熱交換器→圧縮機の方向とする。
また、本実施形態において本発明に係るモータ制御装置を冷凍・空調装置等で使用される圧縮機のモータ駆動に用いているが、本発明は特にこれに限定されることはなく、本発明に係るモータ制御装置は、周期的な負荷トルク変動を伴う負荷要素を駆動する同期モータの可変速制御全般に使用することができ、本発明に係るモータ制御装置を用いることによって、高効率で安定した駆動を実現することができる。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。
は、シングルロータ型圧縮機の特性を示す図である。 は、本発明に係るモータ制御装置の一構成例を示す図である。 は、同期モータが4極のモータであって軽負荷である場合におけるモータ1回転中の負荷トルク、各相モータ電流、U相モータ電圧、及び各相モータ電流積算値の関係を示す図である。 は、同期モータが4極のモータであって軽負荷である場合におけるモータ1回転中の負荷トルク、各相モータ電流、U相モータ電圧、及び各相モータ電流積算値の関係を示す図である。 は、回転機械角範囲毎のトルク補正量を示す図である。 は、モータ電流とモータ電圧の関係及びモータ電流の積算方法を示す図である。 は、同期モータが4極のモータであって負荷変動が無い場合におけるモータ1回転中の負荷トルク、各相モータ電流、U相モータ電圧、及び各相モータ電流積算値の関係を示す図である。 は、同期モータが4極のモータであって高負荷である場合におけるモータ1回転中の負荷トルク、各相モータ電流、U相モータ電圧、及び各相モータ電流積算値の関係を示す図である。 は、同期モータが4極のモータである場合における、ロータ機械的位置の判定に関連して実行される処理のフローチャートである。 は、同期モータが6極のモータであって軽負荷である場合におけるモータ1回転中の負荷トルク、各相モータ電流、U相モータ電圧、及び各相モータ電流積算値の関係を示す図である。 は、同期モータが6極のモータであって軽負荷である場合におけるモータ1回転中の負荷トルク、各相モータ電流、U相モータ電圧、及び各相モータ電流積算値の関係を示す図である。 は、同期モータが6極のモータであって高負荷である場合におけるモータ1回転中の負荷トルク、各相モータ電流、U相モータ電圧、及び各相モータ電流積算値の関係を示す図である。 は、同期モータが6極のモータである場合における、ロータ機械的位置の判定に関連して実行される処理のフローチャートである。
符号の説明
1 交流電源
2 コンバータ回路
3 インバータ回路
4 同期モータ
5 電流検出回路
6 モータ電流推定部
7 モータ電流積算値記憶部
8 平均化部
9 ロータ位置判定部
10 トルク制御部
11 PI制御部
12 PWM波形作成部
13 回転数設定部
14 正弦波データ作成部
15 目標位相差制御部
16 位相差検出部
A1 マイクロコンピュータ
R1 電流検出抵抗(シャント抵抗)

Claims (11)

  1. 周期的な負荷トルク変動を有する負荷要素を駆動する同期モータを駆動するインバータ回路と、
    前記インバータ回路に流れる電流を検出して、前記同期モータに流れる電流を推定するモータ電流推定手段と、
    前記モータ電流推定手段によって推定されたモータ電流を積算する積算手段と、
    各積算期間の長さが等しく且つ各積算終了時点が電気角度で360度離れている前記積算手段の複数の積算結果を比較することによって、前記同期モータのロータ機械的位置を検出する検出手段とを備えることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記負荷トルク変動の1周期範囲が複数の単位区間に分割され、前記積算手段の各積算期間がそれぞれ前記複数の単位区間のいずれかと一致する請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 積算終了時点の電気角度が等しい前記積算手段の複数の積算結果を平均化する平均化手段を備え、前記検出手段が、平均化手段の出力を用いて比較処理を行う請求項1又は請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記同期モータが3相4極モータであり、前記検出手段が、各積算期間の長さが等しく且つ各積算終了時点が電気角度で360度離れている前記積算手段の2つの積算結果を1組又は複数組抽出して大小比較を行う請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  5. 各積算期間の長さが等しく且つ各積算終了時点が電気角度で360度離れている前記積算手段の2つの積算結果の差が最も大きくなる組が、前記大小比較が行われる組に含まれている請求項4に記載のモータ制御装置。
  6. 前記同期モータは3相6極モータであり、前記検出手段が、各積算期間の長さが等しく且つ各積算終了時点が電気角度で360度、720度離れている前記積算手段の3つの積算結果のうち1組又は複数組の大小比較を行う請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  7. 各積算期間の長さが等しく且つ各積算終了時点が電気角度で360度、720度離れている前記積算手段の3つの積算結果のそれぞれの差が最も大きくなる組が、前記大小比較が行われる組に含まれている請求項6に記載のモータ制御装置。
  8. 各積算期間の長さが等しく且つ各積算終了時点が電気角度で360度離れている前記積算手段の複数の積算結果の差が所定の値より大きい場合にロータ機械的位置を検出する請求項1〜7のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  9. 前記検出手段によって検出された前記同期モータのロータ機械的位置に基づいて前記同期モータの発生トルクを補正する発生トルク補正手段を備える請求項1〜8のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のモータ制御装置を備えることを特徴とする圧縮機駆動装置。
  11. 請求項10に記載の圧縮機駆動装置を備えることを特徴とする冷凍・空調装置。
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