JP5916201B2 - スイッチトリラクタンスモータの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スイッチトリラクタンスモータの制御装置に関するものである。
複数の突極を有するロータと、ロータを外囲するように配設された複数の内向突極を有するステータと、各内向突極に巻回された巻線とを有し、これらの巻線に選択的に通電することにより、内向突極にロータの突極を磁気的に吸引してロータに回転トルクを発生するスイッチトリラクタンスモータが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
このようなスイッチトリラクタンスモータを制御する場合、各巻線に接続された半導体スイッチ(例えば、FET)によって巻線に流れる電流をオン/オフすることで内向突極にロータの突極を磁気的に吸引してロータに回転トルクを発生させることで制御を行う。
特開2007−028866号公報 特開2007−236135号公報
ところで、FET等の半導体スイッチは、スイッチに並列的に接続されるボディダイオードと呼ばれる寄生ダイオードを有している。このようなボディダイオードには、回生電流や還流電流が流れることがある。この場合、順方向電圧と電流に応じた電力の損失が生じる。仮に、ボディダイオードの順方向バイアス電圧が、2Vである場合に、300Aの電流が通じると、600W(=2×300)の電力が損失されてしまう。
そこで、本発明は半導体スイッチにおける電力の損失を低減することが可能なスイッチトリラクタンスモータの制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、スイッチトリラクタンスモータの各相の巻線に流れる電流を半導体スイッチによってスイッチングすることにより制御するスイッチトリラクタンスモータの制御装置において、前記半導体スイッチは、一端が中性点に接続されるとともに、他端がバッテリに接続される第1、第2半導体スイッチと、一端がU相の巻線に接続されるとともに、他端がバッテリに接続される第3、第4半導体スイッチと、一端がV相の巻線に接続されるとともに、他端がバッテリに接続される第5、第6半導体スイッチと、一端がW相の巻線に接続されるとともに、他端がバッテリに接続される第7、第8半導体スイッチと、前記第1、第2半導体スイッチは直列接続され、前記第3、第4半導体スイッチは直列接続され、前記第5、第6半導体スイッチは直列接続され、前記第7、第8半導体スイッチは直列接続されており、前記第1、第2半導体スイッチのうちいずれか一方を、ロータの回転位置に応じてオン状態になるようにするとともに、他方をロータの回転位置に応じてオフ状態にし、前記第3、第4半導体スイッチのうちいずれか一方が有するボディダイオードに順方向の電圧が印加される場合に、当該第3、第4半導体スイッチのうちいずれか一方がオンの状態になるように制御し、前記U相に流れる相電流が、所定の閾値以下になった場合に、前記第3、第4半導体スイッチのうちいずれか一方をオンからオフの状態にし、前記第5、第6半導体スイッチのうちいずれか一方が有するボディダイオードに順方向の電圧が印加されている場合に、当該第5、第6半導体スイッチのうちいずれか一方がオンの状態になるように制御し、前記V相に流れる相電流が、所定の閾値以下になった場合に、前記第5、第6半導体スイッチのうちいずれか一方をオンからオフの状態にし、前記第7、第8半導体スイッチのうちいずれか一方が有するボディダイオードに順方向の電圧が印加されている場合に、当該第7、第8半導体スイッチのうちいずれか一方がオンの状態になるように制御し、前記W相に流れる相電流が、所定の閾値以下になった場合に、前記第7、第8半導体スイッチのうちいずれか一方をオンからオフの状態にする、ことを特徴とする。
このような構成によれば、スイッチトリラクタンスモータの回転に応じた音を簡単な制御で発生することが可能となる。
また、他の発明は、上記発明に加えて、前記U相の通電区間において、前記第3、第4半導体スイッチのうち還流電流が流れる側の半導体スイッチを当該還流電流に応じてオンの状態になるように制御し、前記V相の通電区間において、前記第5、第6半導体スイッチのうち還流電流が流れる側の半導体スイッチを当該還流電流に応じてオンの状態になるように制御し、前記W相の通電区間において、前記第7、第8半導体スイッチのうち還流電流が流れる側の半導体スイッチを当該還流電流に応じてオンの状態になるように制御することを特徴とする。
また、他の発明は、上記発明に加えて、前記第1乃至第8半導体スイッチに流れる回生電流または還流電流が所定の閾値よりも大きい場合にこれらの半導体スイッチをオンの状態に制御することを特徴とする。
本発明によれば、半導体スイッチにおける電力の損失を低減することが可能なスイッチトリラクタンスモータの制御装置を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係るスイッチトリラクタンスモータの制御装置の構成例を示すブロック図である。 図1に示すアームドライバの構成例を示す図である。 図1に示すSRモータの詳細な構成例を示す図である。 図3に示すSRモータの通電の状態を示す図である。 従来例における半導体スイッチの状態と相電流の関係を示す図である。 図5の区間aの状態を示す図である。 図5の区間bの状態を示す図である。 図5の区間cの状態を示す図である。 本実施形態における半導体スイッチの状態と相電流の関係を示す図である。 図9の区間aの状態を示す図である。 図9の区間bの状態を示す図である。 図9の区間cの状態を示す図である。 図1に示すアームドライバの他の構成例を示す図である。
次に、本発明の実施形態について説明する。
(A)実施形態の構成の説明
図1は、本発明の実施形態のスイッチトリラクタンスモータの制御装置を示す図である。この図に示すように、スイッチトリラクタンスモータの制御装置20は、アクセル検出部21、通電信号出力部22、駆動信号出力部23、PWM(Pulse Width Modulation)出力部24、電流制御処理部25、通電OFFタイミング判定処理部26、通電OFF閾値生成部27、電流検出処理部28、通電タイミング決定部29、マップ記憶部30、位置検出部31、および、回転速度検出部32を有しており、アクセル10の操作量に応じてアームドライバ51によってSR(Switched
Reluctance)モータ53を制御する。
ここで、アクセル検出部21は、車両に設けられているアクセル10の操作量(例えば、運転者による踏み込み量)を検出し、電流制御処理部25および通電タイミング決定部29に通知する。
通電信号出力部22は、位置検出部31によって検出されたSRモータ53のロータの回転位置と、通電タイミング決定部29から供給される通電タイミングを示す情報に基づいてアームドライバ51の半導体スイッチ(NH,NL(詳細は図2を参照して後述する))を駆動する。駆動信号出力部23は、位置検出部31によって検出されるSRモータ53のロータの回転位置と、通電タイミング決定部29から供給される情報、PWM出力部24からの情報、および、通電OFFタイミング判定処理部26からの情報に基づいてアームドライバ51の半導体スイッチ(UH,UL,VH,VL,WH,WL(詳細は図2を参照して後述する))を駆動する。
PWM出力部24は、電流制御処理部25から出力される信号に基づいて駆動信号出力部23に対してPWM制御のための情報を供給する。電流制御処理部25は、アクセル検出部21からの情報と、電流検出処理部28からの情報に基づいて、アクセル操作量に応じた電流が出力されるように制御する。
通電OFFタイミング判定処理部26は、電流検出処理部28からの情報と、通電OFF閾値生成部27から供給される通電OFF閾値とを比較し、相電流の通電をOFFの状態にするタイミングを判定し、判定結果を駆動信号出力部23へ出力する。通電OFF閾値生成部27は、通電をOFFにする閾値を生成して通電OFFタイミング判定処理部26に供給する。
電流検出処理部28は、電流センサ52に基づいてSRモータ53のU,V,Wの各相にそれぞれ流れる電流を検出し、電流制御処理部25および通電OFFタイミング判定処理部26に供給する。
通電タイミング決定部29は、アクセル検出部21から供給されるアクセルの操作量に対応する情報および回転速度検出部32から供給されるSRモータ53の回転速度を示す情報に対応する進角および通電角をマップ記憶部30に記憶されている進角マップ30aおよび通電角マップ30bから取得し、通電信号出力部22および駆動信号出力部23に供給する。
位置検出部31は、回転センサ54から出力される信号に基づいてSRモータ53のロータの回転位置を検出し、通電信号出力部22、駆動信号出力部23、および、回転速度検出部32に供給する。回転速度検出部32は、位置検出部31から出力されるロータの回転位置を示す情報に基づいてSRモータ53の回転速度を求め、通電タイミング決定部29に通知する。
バッテリ50は、例えば、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等の二次電池によって構成され、アームドライバ51を介してSRモータ53に交流電力を供給する。
アームドライバ51は、通電信号出力部22および駆動信号出力部23から供給される駆動信号に応じてバッテリ50から出力される直流電力をスイッチングし、SRモータ53の各相を構成する巻線に供給する。
図2はアームドライバ51の構成例を示している。この図に示すように、アームドライバ51は、半導体スイッチとしてのFET(Field Effect Transistor)が合計8つ接続されて構成されている。ここで、各半導体スイッチには、並列接続状態のボディダイオードを有している。なお、このボディダイオードは、ソースおよびドレインが基板との間に形成するPNジャンクションによって形成される寄生ダイオードである。
図2に示すように、半導体スイッチNH,NLは直列接続され、これらの接続点がSRモータ53の巻線の中性点64に接続され、両端がバッテリ50に接続されている。半導体スイッチUH,ULは直列接続され、これらの接続点が巻線のU相に接続され、両端がバッテリ50に接続されている。半導体スイッチVH,VLは直列接続され、これらの接続点が巻線のV相に接続され、両端がバッテリ50に接続されている。半導体スイッチWH,WLは直列接続され、これらの接続点が巻線のW相に接続され、両端がバッテリ50に接続されている。半導体スイッチNH,NLは通電信号出力部22によってスイッチング制御され、また、半導体スイッチUH〜WH,UL〜WLは駆動信号出力部23によってスイッチング制御される。なお、バッテリ50には、高周波ノイズを低減するためのコンデンサ65が並列に接続されている。
SRモータ53の回転軸を挟んで対向するステータ突極Su,Sv,Swには、U,V,W相の巻線がそれぞれ巻回されている。各相の巻線は、一端が中性点64において相互に接続されて半導体スイッチNH,NLの接続点に接続され、他端が半導体スイッチUH〜WH,UL〜WLの接続点にそれぞれ接続されている。
SRモータ53は、図3に示すように、ステータSと、ステータSに対し回転自在に配置されたロータRとを備えている。ステータSは、複数のステータ突極(Su,Sv,Sw)が一体形成されているステータコアSCと、ステータ突極(Su,Sv,Sw)にそれぞれ巻装されたU相、V相およびW相の巻線(U,V,W)を備えている。また、ロータRには、複数のロータ突極(R1,R2,R3,R4)が一体形成されている。
回転センサ54は、SRモータ53のロータRの回転位置を検出し、位置検出部31に出力する。
(B)実施形態の動作原理の説明
つぎに、本実施形態の動作について説明する。以下では、本実施形態の特徴を明確にするために、まず、SRモータ53の動作原理について説明した後に、従来例の動作について説明し、つづいて、本実施形態の動作について説明する。
まず、SRモータ53の動作原理について説明する。図4は半導体スイッチのオン/オフ状態と各相への通電の状態を示す図である。この図4において横軸はロータRの回転位置を示し、縦軸は各半導体スイッチのオンまたはオフの状態を示し(“ハイ”がオンを“ロー”がオフを示し)、矢印は電流の流れる方向を示している。図4に示すように、SRモータ53の駆動には(a)〜(f)の6つのステージが存在する。ステージ(a)では、半導体スイッチNH,ULがオンの状態にされる。この結果、図2に示す、バッテリ50から出力された電流は、半導体スイッチNHおよび中性点64を経てU相の巻線を流れ、半導体スイッチULを経由してバッテリ50に戻る。これにより、U相のステータ突極Suが磁化されるので、付近に位置するロータ突極が吸い寄せられる。つぎに、ステージ(b)では、半導体スイッチNL,VHがオンの状態にされ、バッテリ50から出力された電流は、半導体スイッチVHを経てV相の巻線を流れ、中性点64および半導体スイッチNLを経由してバッテリ50に戻る。これにより、V相のステータ突極Svが磁化されるので、付近に位置するロータ突極が吸い寄せられる。つぎに、ステージ(c)では、半導体スイッチNH,WLがオンの状態にされ、バッテリ50から出力された電流は、半導体スイッチNHおよび中性点64を経てW相の巻線を流れ、半導体スイッチWLを経由してバッテリ50に戻る。これにより、W相のステータ突極Swが磁化されるので、付近に位置するロータ突極が吸い寄せられる。ステージ(d)では半導体スイッチNL,UHがオンの状態にされて半導体スイッチUH、U相、中性点64、および、半導体スイッチNLの順に電流が通じてU相が磁化される。ステージ(e)では半導体スイッチNH,VLがオンの状態にされて半導体スイッチNH、中性点64、V相、および、半導体スイッチVLの順に電流が通じてV相が磁化される。ステージ(f)では半導体スイッチNL,WHがオンの状態にされて半導体スイッチWH、W相、中性点64、および、半導体スイッチNLの順に電流が通じてW相が磁化される。このように、U,V,Wの順にステータ突極が磁化されることで、ステータ突極にロータ突極が吸い寄せられ、ロータRが回転する。また、巻線から中性点64に向かう電流と、中性点64から巻線に向かう電流を交互に通じることで、現在通電している相の直前の相に電流が流れ続けることを防ぐとともに、残留磁界の影響を少なくし、より大きいトルクを得ることができる。
つぎに、図5〜8を参照して従来技術の動作について説明する。図5は、図4に示すステージ(a),(b)における半導体スイッチの状態および相電流の状態の変化を示している。
U相通電区間の冒頭部分では、図5(A)に示すように半導体スイッチNHがオンの状態にされるとともに、図5(D)に示すように半導体スイッチULがオンの状態にされ、図5(G)に示すようにU相電流Iuが増加する。そして、U相電流Iuが所定の閾値を超えると半導体スイッチULがオン/オフの状態を繰り返し、PWM制御がなされる。この結果、U相電流Iuは図5(G)に示すように略一定の値を保持する。
図6は、図5の区間aにおける状態を示している。この図6に示すように、区間aでは、図中に破線の矢印で示すように、半導体スイッチNHを通過した電流がU相巻線に流れた後、半導体スイッチULを通過してバッテリ50に戻る。これにより、U相巻線に破線の矢印で示す方向の電流が流れる。
図5において、U相通電区間が終了すると、V相通電区間に移行する。V相通電区間の冒頭部分では、図5(B),(E)に示すように、半導体スイッチNLがオンの状態にされるとともに、半導体スイッチVHがオンの状態にされる。図7は、区間bにおける状態を示している。図7(A)に示すように、半導体スイッチVH,NLがオンの状態にされると、破線の矢印で示すようにV相に電流が通じる。このとき、U相の回生電流が半導体スイッチNLおよび半導体スイッチUHのボディダイオードを介してバッテリ50に回生される。V相に流れる電流が所定の閾値を超えると、PWM制御が開始され、図7(B),(C)に示すように、半導体スイッチVHがオン/オフされる。より詳細には、図7(B)に示すように、半導体スイッチVHがオンの状態にされると、半導体スイッチVH,NLを介してV相に電流が供給される。このとき、U相の回生電流は半導体スイッチUHのボディダイオードを介してバッテリ50に回生される。図7(C)に示すように、半導体スイッチVHがオフの状態にされると、半導体スイッチVLのボディダイオードおよび半導体スイッチNLを介してV相に還流電流が流れる。このとき、U相の回生電流は半導体スイッチUHのボディダイオードを介してバッテリ50に回生される。そして、U相電流であるIuが
“0”になると、区間cに移行する。
区間cでは、図5に示すように、半導体スイッチNLがオンの状態を維持し、半導体スイッチVHがオン/オフの動作を繰り返す。これにより、図5(H)に示すように、V相電流であるIvが略一定に保持される。
図8は、区間cにおける状態を示している。半導体スイッチVHがオンの状態にされると図8(A)に示すように、半導体スイッチVH,NLを介してV相に電流が通じる。半導体スイッチVHがオフの状態にされると図8(B)に示すように、半導体スイッチVLのボディダイオードおよび半導体スイッチNLを介してV相に還流電流が通じる。
以上に説明する動作は、U,V,W相の順に繰り返し実行され、U,V,W巻線に電流が供給されることにより、ロータRが回転する。
ところで、以上に示した従来例では、図7,8に示すように、ボディダイオードに回生電流および還流電流が通じる。ボディダイオードの順方向電圧が、例えば、2Vであるとし、これらの電流が300Aであるとすると、ボディダイオードにおける損失は約600W(=2×300)にも達することから、電力が浪費されるとともに、ボディダイオードによる発熱を冷却するための放熱器が大型になってしまう。
つぎに、図9〜12を参照して本実施形態の動作について説明する。本実施形態は、従来例と比較すると、回生電流および還流電流によってボディダイオードに順方向バイアス電圧が印加されている場合に、当該ボディダイオードを有している半導体スイッチをオンの状態にすることにより、ボディダイオードではなく、半導体スイッチに電流を通じることで、電力損失を少なくしている。より具体的には、例えば、半導体スイッチのオン抵抗が4mΩであるとし、300Aの電流が流れる場合を考えると、損失は360W(=300×300×0.004)となり、前述した600Wに比較すると、240W程度損失が少なくなる。
図1に基づいて、本実施形態の動作を詳細に説明する。アクセル10が操作されると、アクセル検出部21がアクセル10の操作量を検出する。例えば、アクセル10の操作量を0〜100%の範囲で検出し、その検出値に応じた電流指令値を、電流制御処理部25および通電タイミング決定部29に供給する。
通電タイミング決定部29は、回転速度検出部32から供給されるSRモータ53の回転速度と、アクセル検出部21から供給される電流指令値とに基づいて、進角マップ30aおよび通電角マップ30bから対応する進角および通電角を取得し、通電信号出力部22および駆動信号出力部23に供給する。ここで、通電角とは、半導体スイッチNH,NLがオンの状態を維持する角度である。また、進角とは、巻線のインダクタンスが増加するタイミングよりもスイッチングが開始されるタイミングが先行する場合のこの進んでいる角度をいう。より詳細には、巻線のインダクタンスはステータ突極と、ロータ突極が接近するにつれて増加し、これらが対向する状態でピークに達し、離間するにつれて減少する。このとき、半導体スイッチは、インダクタンスが増加する角度よりも先行してスイッチング動作が開始されるが、この先行する角度を進角と称する。通電信号出力部22および駆動信号出力部23は、通電タイミング決定部29から供給される進角および通電角に基づいて通電信号および駆動信号のタイミングを調整する。
電流制御処理部25は、アクセル検出部21から供給される電流指令値と、電流検出処理部28から供給される電流検出値とを比較し、PWM出力部24に対して比較結果を出力する。PWM出力部24は、電流制御処理部25から出力される比較結果に基づいて駆動信号出力部23をPWM制御する。
通電OFF閾値生成部27は、各相の通電をオフの状態にする判定を行うための通電OFF閾値を生成して通電OFFタイミング判定処理部26に供給する。通電OFFタイミング判定処理部26は、通電OFF閾値生成部27から供給される閾値と、電流検出処理部28から供給される電流検出値とを比較し、通電をOFFするタイミングを判定して駆動信号出力部23に供給する。
以上の動作により、通電信号出力部22は、通電タイミング決定部29から供給される通電角と進角を参照し、位置検出部31から供給されるロータRの位置に基づいて、半導体スイッチNL,NHを制御する。また、駆動信号出力部23は、通電タイミング決定部29から供給される通電角と進角を参照し、位置検出部31から供給されるロータRの位置に基づいて半導体スイッチUH〜WH,UL〜WLを制御するとともに、PWM出力部24および通電OFFタイミング判定処理部26に基づいて、これらの半導体スイッチのPWM制御および通電オフタイミング制御を行う。
図9は、半導体スイッチおよび相電流の時間的変化を示す図である。この図に示す区間aでは、半導体スイッチNHがオンの状態にされるとともに、半導体スイッチULがオンの状態にされる。これにより、U相電流Iuが流れる。図10は、区間aにおける電流を示す図である。この図に示すように、区間aでは、半導体スイッチNH,ULを介してU相巻線にバッテリ50からU相電流Iuが供給される。これにより、U相のステータ突起が励磁されるのでロータ突起が吸引され、回転トルクが発生する。
図9に示す区間bは、V相通電区間であるので、半導体スイッチNLがオンの状態にされるとともに、半導体スイッチVHがオンの状態にされる。このとき、本実施形態では、半導体スイッチUHがオンの状態にされる。これにより、図11(A)〜(C)に示すように、U相巻線を流れる電流は、ボディダイオードではなく半導体スイッチUHを介してバッテリ50に回生される。なお、図11(A)は半導体スイッチVHが区間bの冒頭においてオンを維持している状態を示しており、U相の回生電流が半導体スイッチUHを介してバッテリ50に回生され、V相の巻線には半導体スイッチVH,NLを介して励磁のための電流が供給される。
図11(B),(C)は、区間bにおいて半導体スイッチVHがPWM制御されている状態を示している。本実施形態では、半導体スイッチVHがオフの状態にされると、半導体スイッチVLがオンの状態にされる。これにより、V相に流れる還流電流は、ボディダイオードではなく、半導体スイッチVLを介してV相巻線に流れる。このため、ボディダイオードによる電力の損失を低減することができる。
図12は、図9に示す区間cにおける状態を示している。図12(A)は、区間cにおいて半導体スイッチVHがオンの状態にされた場合の電流を示しており、V相巻線には、半導体スイッチVH,NLを介してバッテリ50から励磁のための電流が供給される。図12(B)は、半導体スイッチVHがオフの状態にされた場合を示している。本実施形態では、半導体スイッチVHがオフの状態にされると、半導体スイッチVLがオンの状態にされるので、ボディダイオードではなく半導体スイッチVLを介してV相巻線に還流電流が通じる。このため、ボディダイオードによる電力の損失を低減することができる。なお、半導体スイッチVH,VLは同時にオンの状態とならないように、図9に示すようにハイサイドまたはローサイドの信号に対してデッドタイムを持った相補型の信号によって駆動される。
以上に説明したように、本実施形態では、還流電流および回生電流が通じるタイミングで、順方向バイアスとなっているボディダイオードを有する半導体スイッチをオンの状態に制御するようにした。これにより、これらの電流がボディダイオードではなく、半導体スイッチに流れるので、ボディダイオードにおける電力の損失を低減することができるため、制御装置20の電力効率を向上させることができる。また、損失を減らすことにより、発熱を抑えることができるので、半導体スイッチの放熱器を小型化し、装置全体のサイズを小型化することができる。
(C)変形実施形態の説明
以上の実施形態は一例であって、本発明が上述したような場合のみに限定されるものでないことはいうまでもない。例えば、以上の実施形態では、還流電流および回生電流の双方に対して、半導体スイッチをオンの状態にするようにしたが、例えば、これらの一方に対して半導体スイッチをオンの状態にするようにしてもよい。あるいは、還流電流または回生電流の電流値が所定の閾値よりも大きい場合に、半導体スイッチをオンするようにしてもよい。具体的には、例えば、回転数が低い場合には還流電流が増加し回生電流が減少し、回転数が高い場合には還流電流が減少し回生電流が増加するので、回転数が低い場合には還流電流を半導体スイッチに流し、回転数が高い場合には回生電流を半導体スイッチに流すようにしてもよい。また、全ての相において、前述した本実施形態の制御を行うのではなく、例えば、特定の相のみで実行したり、あるいは、相を間引きして実行したりするようにしてもよい。
また、以上の実施形態では、合計8つの半導体スイッチによって構成されるアームドライバ51を例に挙げて説明したが、例えば、図13に示す合計12の半導体スイッチによって構成されるアームドライバに本発明を適用することも可能である。図13の例では、直列接続された2つの半導体スイッチが6組存在し、2組の半導体スイッチの間にU,V,Wの巻線が配置されている。このような構成においても、還流電流および回生電流によってボディダイオードが順方向バイアスとなる際に、当該ボディダイオードを有する半導体スイッチをオンの状態にすることで、ボディダイオードでの損失を少なくすることができる。
また、以上の実施形態では、SRモータ53として、ステータ突極が6極で、ロータ突極が4極のものを例に挙げて説明したが、これ以外の個数の組み合わせであってもよい。
10 アクセル
20 制御装置
21 アクセル検出部
22 通電信号出力部
23 駆動信号出力部
24 PWM出力部
25 電流制御処理部
26 通電OFFタイミング判定処理部
27 通電OFF閾値生成部
28 電流検出処理部
29 通電タイミング決定部
30 記憶部
31 位置検出部
32 回転速度検出部
50 バッテリ
51 アームドライバ
52 電流センサ
53 SRモータ
54 回転検出センサ

Claims (3)

  1. スイッチトリラクタンスモータの各相の巻線に流れる電流を半導体スイッチによってスイッチングすることにより制御するスイッチトリラクタンスモータの制御装置において、
    前記半導体スイッチは、
    一端が中性点に接続されるとともに、他端がバッテリに接続される第1、第2半導体スイッチと、
    一端がU相の巻線に接続されるとともに、他端がバッテリに接続される第3、第4半導体スイッチと、
    一端がV相の巻線に接続されるとともに、他端がバッテリに接続される第5、第6半導体スイッチと、
    一端がW相の巻線に接続されるとともに、他端がバッテリに接続される第7、第8半導体スイッチと、
    前記第1、第2半導体スイッチは直列接続され、
    前記第3、第4半導体スイッチは直列接続され、
    前記第5、第6半導体スイッチは直列接続され、
    前記第7、第8半導体スイッチは直列接続されており、
    前記第1、第2半導体スイッチのうちいずれか一方を、ロータの回転位置に応じてオン状態になるようにするとともに、他方をロータの回転位置に応じてオフ状態にし、
    前記第3、第4半導体スイッチのうちいずれか一方が有するボディダイオードに順方向の電圧が印加される場合に、当該第3、第4半導体スイッチのうちいずれか一方がオンの状態になるように制御し、
    前記U相に流れる相電流が、所定の閾値以下になった場合に、前記第3、第4半導体スイッチのうちいずれか一方をオンからオフの状態にし、
    前記第5、第6半導体スイッチのうちいずれか一方が有するボディダイオードに順方向の電圧が印加されている場合に、当該第5、第6半導体スイッチのうちいずれか一方がオンの状態になるように制御し、
    前記V相に流れる相電流が、所定の閾値以下になった場合に、前記第5、第6半導体スイッチのうちいずれか一方をオンからオフの状態にし、
    前記第7、第8半導体スイッチのうちいずれか一方が有するボディダイオードに順方向の電圧が印加されている場合に、当該第7、第8半導体スイッチのうちいずれか一方がオンの状態になるように制御し、
    前記W相に流れる相電流が、所定の閾値以下になった場合に、前記第7、第8半導体スイッチのうちいずれか一方をオンからオフの状態にする、
    ことを特徴とするスイッチトリラクタンスモータの制御装置。
  2. 前記U相の通電区間において、前記第3、第4半導体スイッチのうち還流電流が流れる側の半導体スイッチを当該還流電流に応じてオンの状態になるように制御し、
    前記V相の通電区間において、前記第5、第6半導体スイッチのうち還流電流が流れる側の半導体スイッチを当該還流電流に応じてオンの状態になるように制御し、
    前記W相の通電区間において、前記第7、第8半導体スイッチのうち還流電流が流れる側の半導体スイッチを当該還流電流に応じてオンの状態になるように制御することを特徴とする請求項1に記載のスイッチトリラクタンスモータの制御装置。
  3. 前記第1乃至第8半導体スイッチに流れる回生電流または還流電流が所定の閾値よりも大きい場合にこれらの半導体スイッチをオンの状態に制御することを特徴とする請求項2に記載のスイッチトリラクタンスモータの制御装置。
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