JP7331724B2 - モータ駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、多相モータを駆動する装置に関する。
車両のシフト機構の制御をモータ駆動装置で行うものとして、シフトバイワイヤ(Shift By Wire :以下、SBWと称する)制御を行うものがある。SBW制御では、モータ制御部に含まれるモータ駆動回路によって三相モータであるSRM(スイッチト・リラクタンス・モータ)を駆動制御し、ギアを介してモータ回転をシャフトへ伝達することで、シフトレンジ切替機構を特定の角度だけ駆動させる。これによって、パーキング(P)、リバース(R)、ニュートラル(N)、ドライブ(D)等のシフト位置を切り替える構成である。
このような駆動制御を行うモータ駆動装置は、例えば、駆動電流の立ち上げ時に通電相のコイルの通電路にあるスイッチをオン状態に維持することで上記電流の立ち上り時間を短縮し、通電開始時に素早く十分なトルクを確保することで、高速なモータ駆動を実現している。また、上記駆動電流の立ち下げ時には、通電相のスイッチをオフ状態に維持することで、迅速に電流が消失しトルクがゼロになる。
この場合、モータへの通電回路としてHブリッジ回路を使用したものでは、モータ駆動電流の還流に対応して還流用のダイオードを用いた構成としている。これにより、モータコイルに通電している間の還流時にもダイオードの順方向電圧Vfが生じ、駆動電流×順方向電圧で示される電力の時間積分に依る発熱がダイオードに継続的に発生する。このため、還流用のダイオードには耐熱性の高いものを使用する必要があり、コストアップやサイズアップを招いていた。
これに対して出願人は、還流用のダイオードを、例えばMOSFETのような還流用スイッチに置き換えて、還流電流が流れるタイミングで還流用スイッチをONすることで、発熱により損失を低減する構成を提案している。
特開2012-125096号公報 特願2019-138795号
上記の構成において、還流用スイッチがOFFで固定された状態を、電流を検出し故障として判定することを想定する。この場合、モータを回転制御している期間では、コイルに流れる電流が変動するため、検出した電流を所定の値と比較して判定することができないという問題がある。
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、還流用スイッチがOFFで固定された状態を、電流を検出することで故障と判定できるモータ駆動装置を提供することにある。
請求項1記載のモータ駆動装置によれば、多相モータを駆動する駆動回路として、それぞれ還流用ダイオードを有する還流用スイッチ及び駆動用スイッチの直列回路を各相に対応して駆動用電源とグランドとの間に接続し、直列回路の共通接続点を多相モータの各相コイルにそれぞれ接続する。電流検出部は、駆動回路と各相コイルとの通電経路に配置され、通電される各相電流を検出する。制御部は、電流検出部により検出された電流に基づいて駆動回路を構成する各スイッチのON/OFFを制御する。また、制御部は、多相モータのロータの回転を抑止し、且つ前記コイルに一定の目標電流を通電するように制御しつつ駆動用スイッチを交互にON/OFFする際に、少なくとも駆動用スイッチをONした場合に出力した駆動信号のONデューティ値に基づいて還流用スイッチのOFF固定故障を検出する。
駆動用スイッチをONしてコイルに通電を行った後、同スイッチをOFFした際に還流電流は、(1)還流用スイッチがONしていれば同スイッチを介して流れ、(2)還流用スイッチがOFFしていれば同スイッチの還流用ダイオードを介して流れる。そして、(2)のケースで流れる電流は、還流用ダイオードにおいて消費される電力の分だけより速く減少するので、同じ目標電流を流そうとすると、(1),(2)のケースでは駆動用スイッチに出力する駆動信号のONデューティ値が相違する。したがって、前記ONデューティ値に基づけば還流用スイッチがOFFで固定された状態か否かを判別できるので、OFF固定故障を検出することが可能になる。
具体的には、請求項2記載のモータ駆動装置のように、制御部は、駆動信号のONデューティ値を、所定の基準値と比較して還流用スイッチのOFF固定故障を検出する。上述の内容に基づき、還流用スイッチがOFFで固定されていれば、(1),(2)のケースで駆動信号のONデューティ値が略等しくなるはずである。したがって、目標電流に応じたONデューティ値を所定の基準値と比較すれば、OFF固定故障を検出できる。
また、請求項3記載のモータ駆動装置によれば、制御部は、駆動用スイッチをOFFする間に、還流用スイッチをONする第1通電パターンで出力した駆動信号のONデューティ値と、還流用スイッチをOFFした場合の第2通電パターンで出力した駆動信号のONデューティ値とを比較した結果に基づいて還流用スイッチのOFF固定故障を検出する。この場合も、請求項1,2で述べたように還流用スイッチをON,OFFした際のONデューティ値の差によって、OFF固定故障を検出できる。
第1実施形態であり、モータ駆動装置の電気的構成を示す図 SBWシステムの概略構成図 制御回路の処理内容を示すフローチャート 第1,第2通電パターンとOFF固定故障の有無に応じた電流波形及びONデューティ比を示す図 第2実施形態であり、OFF固定故障の有無に応じた電流波形を示す図 第3実施形態であり、制御回路の処理内容を示すフローチャート OFF固定故障の有無に応じた電流波形及びONデューティ比を示す図 第4実施形態であり、モータ駆動装置の電気的構成を示す図
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について、図1から図4を参照して説明する。図1において、モータ駆動装置100は、モータ部20及びモータ制御部30を備え、車両電源1から電源線L1,L2を介し給電を受けてモータ部20のモータ21を駆動制御し、駆動力伝達部2を介してSBWシステムを駆動制御している。駆動力伝達部2は、モータ21から出力軸であるシャフト3を介してシフトレンジ切替機構4に伝えられた駆動力,つまり回転力が伝達される。以下、単に「切替機構4」と称する。モータ21は、多相モータの一例である。
モータ部20は、モータ21、エンコーダセンサ22を備え、モータ21の回転力は、ギアを組み合わせた減速機構23により減速されてシャフト3に伝達される。モータ21は三相SRMであり、ロータは所定個数の突極部を有する磁性体から構成される。モータ21には、ステータとしてU相、V相、W相の三相に対応したコイル21a、21b、21cが設けられ、これらコイル21a~21cへの直流通電により発生した吸引力でロータが回転する。コイル21a~21cの一端側は共通に電源ラインL1に接続されている。コイル21a~21cの他端側には、モータ制御部30によりそれぞれ選択的に通電が行われる。
エンコーダセンサ22は、モータ21のロータの回転位置を検出するもので、当該センサ22が出力する回転位置信号はモータ制御部30により読込まれる。
モータ制御部30は、nチャンネル型のMOSトランジスタからなる6個のスイッチ31~36を備えると共に制御回路40を備える。6個のスイッチ31~36は、それぞれボディダイオード31a~36aを有する。以下、これらを単にダイオード31a~36aと称する。また、スイッチ31~36は、電源線L2側のローサイドに接続される駆動用スイッチ31~33、及び電源線L1側のハイサイドに接続される還流用スイッチ34~36からなる。駆動用スイッチ31及び還流用スイッチ34、駆動用スイッチ32及び還流用スイッチ35、駆動用スイッチ33及び還流用スイッチ36は、それぞれ直列に接続されている。すなわち、6個のスイッチ31~36は三相ブリッジ接続されており、これらが駆動回路30Dを構成している。
電源線L1には、モータ電源リレー38を介して車両電源1の正側端子が接続され、電源線L2は、車両電源1の負側端子と共通にグランドに接続されている。これにより、モータ制御部30に、駆動用電源に相当する車両電源1の直流電圧が給電される。電源線L1は、モータ21のコイル21a~21cで共通の一端側に接続される。還流用スイッチ34~36と駆動用スイッチ31~33とのそれぞれの共通接続点は、電流検出抵抗37U,37V,37Wを介してコイル21a~21cの他端側に接続される。
制御回路40は、マイクロコンピュータ41と制御IC42とを備える。以下、マイコン41と称す。スイッチ31~36の各ゲートには、制御IC42からゲート駆動信号が与えられる。マイコン41は、制御IC42を介して駆動用スイッチ31~33及び還流用スイッチ34~36を駆動制御すると共に、電流検出抵抗37U,37V,37Wそれぞれの端子電圧を取り込んで、モータ駆動電流Iu,Iv,Iwを検出する。電流検出抵抗37は電流検出部の一例である。
また、車両電源1の正側端子は、イグニッションリレー39を介して制御IC42の電源端子に接続されている。イグニッションリレー39のON/OFFは、車両のイグニッションスイッチのON/OFFに応じて、上位ECU50により制御される。また、モータ電源リレー38のON/OFFは、マイコン41が制御IC42を介して行う。
図2に示すように、モータ部20はモータ制御部30により駆動制御され、切替機構4の駆動源として機能する。切替機構4は、シャフト3に固定されたディテントプレート5及びディテントスプリング6などを備え、減速機構23から出力されたシャフト3の回転駆動力を、駆動力伝達部2のマニュアルバルブ7及びパーキングロック部8へ伝達する。ディテントプレート5には、シャフト3の方向に突出するピン5aが設けられ、マニュアルバルブ7の先端部の溝部で係合されている。
マニュアルバルブ7は、ディテントプレート5がモータ部20により回転駆動されることでピン5aが回転移動し、マニュアルバルブ7のピン5aに係合する部分を介して伝わる駆動力により軸方向に往復移動される。マニュアルバルブ7は、バルブボディ9に設けられ、マニュアルバルブ7が軸方向に往復移動することでシフトレンジが変更される。
ディテントプレート5の外周側のディテントスプリング6と接触する位置には、マニュアルバルブ7を各レンジに対応する位置に保持するための4つの凹部5bが設けられる。ディテントプレート5の回動位置は、ディテントスプリング6の付勢力によりいずれかの凹部5bの位置に保持される。
凹部5bは、ディテントスプリング6の基部側から、D(ドライブ)、N(ニュートラル)、R(リア)、P(パーキング)の各レンジに対応している。すなわち、ディテントプレート5が最も正回転方向に回転した位置がD位置であり、最も逆回転方向に回転した位置がP位置である。
パーキングロック部8は、パーキングロッド10、円錐体11、パーキングロックポール12、軸部13及びパーキングギア14を有する。パーキングロッド10は、ディテントプレート5が逆回転方向,すなわち図中の「正回転方向」と逆の回転方向に揺動すると、円錐体11を矢印Pの方向に移動させる。これにより、パーキングロックポール12が矢印L方向に押し上げられ、凸部12aとパーキングギア14とが噛み合う状態となってパーキングギア14をロック状態にする。
次に、本実施形態の作用について説明する。本実施形態では、制御回路40において、還流用スイッチ34~36がOFFで固定された状態を「OFF固定故障」として検出するための処理を行う。その際には、モータ21のロータを回転させない条件となる電流を、モータ21の各相コイル21a、21b、21cに通電する。
図3に示すように、マイコン41は、回転位置信号としてエンコーダセンサ22が出力するパルス信号と、モータ21の駆動電流Iu,Iv,Iwとのモニタを開始する(S1)。そして、パルス信号の出力間隔に基いてモータ21の回転速度の算出を開始する(S2)。次に、モータ21への通電を停止すると(S3)、モータ21の回転が停止したか否かを判断する(S4)。
モータ21の回転が停止すると(YES)、マイコン41はステップS5において、各相の電流をモニタしながら、それらの電流値が一定の目標電流となるように、各相の駆動用スイッチ31~33をPWM(Pulse Width Modulation)駆動する。これにより、コイル21a~21cにロータを回転させない条件下で通電を行うが、還流用スイッチ34~36はPWM駆動せずOFF状態に維持する。
そして、各相の電流値が略目標電流となった場合のPWM信号のONデューティ比D1を検出し(S6)、マイコン41内部のメモリ等に記録する(S7)。尚、電流値は、電流波形の波高値を検出する。ステップS5において、駆動用スイッチ31~33をOFFした際の還流電流は、還流用スイッチ34~36のダイオード34a~36aを介して流れる。ここでの通電パターンは第2通電パターンに相当する。
続くステップS8,S9ではステップS3,S4と同様の処理を行う。それから、ステップS5と同様に、駆動用スイッチ31~33を目標電流に応じたデューティ比でPWM駆動するが、ここでは、還流用スイッチ34~36を相補的にPWM駆動する(S10)。そして、駆動用スイッチ31~33のONデューティ比をD2として検出する(S11)。ステップS10において、例えば駆動用スイッチ31をOFFした際の還流電流は、還流用スイッチ34を介して流れる。ここでの通電パターンは第1通電パターンに相当する。
それから、モータ21への通電を停止すると(S12)、マイコン41は、デューティ比D2とD1との差分を計算し(S13)、求めた差分が所定値ΔX以上か否かを判断する(S14)。差分が所定値ΔX以上であれば(YES)還流用スイッチ34~36は正常と判定し(S15)、差分が所定値ΔX未満であれば(NO)還流用スイッチ34~36は異常,つまり「OFF固定故障」と判定する(S16)。そして、例えば上位ECU50に対してダイアグ通知を行う(S17)。
図4に示すように、ステップS5における第2通電パターンでは、還流電流が例えばU相のダイオード34aを介して流れるので、順方向電圧Vfに応じた損失が発生する。その結果、電流が減少する傾きが急になる。一方、ステップS10における第1通電パターンでは、還流電流が還流用スイッチ34を介して流れるので、第2通電パターンのような損失は発生せず、その分だけ電流が減少する傾きが緩やかになる。
したがって、第1通電パターンにおいて、還流用スイッチ34がPWM駆動に伴い正常にON,OFFすれば、デューティ比D1はデューティ比D2よりも大きくなる。そして、還流用スイッチ34~36の何れかが「OFF固定故障」していれば、第1通電パターンは第2通電パターンに等しくなり、デューティ比D1はデューティ比D2と略同じ値となる。これにより、還流用スイッチ34~36の故障判定を行う。
以上のように本実施形態によれば、モータ21を駆動する駆動回路30Dとして、還流用スイッチ34~36及び駆動用スイッチ31~33の直列回路を各相に対応して車両電源1とグランドとの間に接続し、直列回路の共通接続点をモータ21の各相コイル21a~21cにそれぞれ接続する。電流検出抵抗37U,37V,37Wを、駆動回路30Dと各相コイル21a~21cとの通電経路に配置し、これらにより通電される各相電流を検出する。制御回路40は、電流検出抵抗37により検出された電流に基づいて駆動回路30Dを構成する各スイッチ31~36のON/OFFを制御する。また、制御回路40は、モータ21のロータの回転を抑止し、且つコイル21a~21cに一定の目標電流を通電するように制御しつつ駆動用スイッチ31~33を交互にON/OFFする際に、少なくとも駆動用スイッチ31~33をONした場合に出力した駆動信号のONデューティ比に基づいて還流用スイッチ34~36のOFF固定故障を検出する。
具体的には、駆動用スイッチ31~33をOFFする間に、還流用スイッチ34~36をONする第1通電パターンで出力したONデューティ比Dと、還流用スイッチをOFFした場合の第2通電パターンで出力したONデューティ比Dとを比較した結果,つまりデューティ比D1,D2の差分に基づいてOFF固定故障を検出できる。
また、制御回路40は、モータ21の各相コイル21a~21cに対し同一の通電パターンにより同時に通電を行うことで、ロータを回転させない条件下で、各相コイル21a~21cに通電される電流を略定常的な状態で検出できる。
(第2実施形態)
以下、第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分について説明する。第2実施形態では、図5に示すように、ステップS6,S11においてデューティ比D1,D2を検出するため、各相電流が目標電流に等しくする制御を行う際に、各相電流を、それぞれ複数の検出値を平均した値として求める。
(第3実施形態)
第3実施形態では、図6及び図7に示すように、ステップS10における第1通電パターンのみを実行してOFF固定故障を検出する。図6に示すように、ステップS1~S4に続いてステップS10~S12を実行する。そして、ステップS11で検出したONデューティ比D2と、予め設定した所定の基準値Dcとの差分を計算する(S21)。以降は、第1実施形態と同様にステップS14~S17を実行する。
以上のように第3実施形態によれば、マイコン41は、第1通電パターンを実行して還流用スイッチ34~36をONした場合に出力したデューティ比D2を基準値Dcと比較してOFF固定故障を検出するので、第1実施形態等よりも簡単な制御によってOFF固定故障を検出できる。
(第4実施形態)
第4実施形態は、モータ21のロータの回転を抑止するために電流制限抵抗を用いる構成を示す。図8に示すように、電源線L2とグランドとの間に、切替スイッチ51及び電流制限抵抗52を接続する。切替スイッチ51の固定端子の一方を、電流制限抵抗52を介してグランドに接続し、他方を直接グランドに接続する。そして、マイコン41が切替スイッチ51の切替えを制御する。
モータ21を駆動する通常の制御では、切替スイッチ51をグランド側に切り替えておき、例えば第1実施形態において、ステップS5,S10を実行する直前に切替スイッチ51を電流制限抵抗52側に切り替える。このように制御すれば、駆動用スイッチ31~33をON/OFFする際のPWMデューティ比を設定する自由度を、より大きくすることができる。
(その他の実施形態)
三相のモータ21を用いたが、4相以上の多相モータにも適用できる。
駆動用スイッチをハイサイド、還流用スイッチをローサイドに配置することもできる。この場合には、コイル21a~21cは、共通に接続した一端側をグランド側に接続すれば良い。
駆動用スイッチ及び還流用スイッチには、MOSトランジスタ以外に例えばIGBTなどのスイッチング素子を用いることができる。
還流経路を形成するダイオードは、ボディダイオードに替えて外付けのダイオードを用いても良い。
第3実施形態に、第2実施形態を適用しても良い。
第4実施形態において、切替スイッチ及び電流制限抵抗を、電源線L1側に配置しても良い。
マイコン41及び制御IC42により実現される機能は、ハードウェア,ソフトウェアの何れか又はハードウェアとソフトウェアとの協働により実現しても良い。
SBWシステムに限ることなく、その他のシステム等に適用しても良い。
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
図面中、1は車両電源、2は駆動力伝達部、4はシフトレンジ切替機構、5ディテントプレート、7はマニュアルバルブ、20はモータ部、21はモータ、21a~21cはコイル、23は減速機構、30、50、60、70はモータ制御部、30Dは駆動回路、31~33は駆動用スイッチ、34~36は還流用スイッチ、40は制御回路、41はマイクロコンピュータ、42は制御ICを示す。

Claims (9)

  1. 多相モータ(21)を駆動するもので、
    それぞれ還流用ダイオード(34a~36a)を有する還流用スイッチ(34~36)及び駆動用スイッチの直列回路(31~33)が、各相に対応して前記駆動用電源とグランドとの間に接続され、前記直列回路の共通接続点が前記多相モータの各相コイル(21a~21c)の各相端子にそれぞれ接続される駆動回路(30D)と、
    この駆動回路と前記各相コイルとの通電経路に配置され、通電される各相電流を検出する電流検出部(37U~37W)と、
    この電流検出部により検出された電流に基づいて、前記駆動回路を構成する各スイッチのON/OFFを制御する制御部(40)とを備え、
    前記制御部は、前記多相モータのロータの回転を抑止し、且つ前記コイルに一定の目標電流を通電するように制御しつつ前記駆動用スイッチを交互にON/OFFする際に、少なくとも前記駆動用スイッチをONした場合に出力した駆動信号のONデューティ値に基づいて、前記還流用スイッチのOFF固定故障を検出するモータ駆動装置。
  2. 前記制御部は、前記駆動信号のONデューティ値を、所定の基準値と比較して前記還流用スイッチのOFF固定故障を検出する請求項1記載のモータ駆動装置。
  3. 前記制御部は、前記駆動用スイッチをOFFする間に、
    前記還流用スイッチをONする第1通電パターンにおいて出力した駆動信号のONデューティ値と、前記還流用スイッチをOFFした場合の第2通電パターンにおいて出力した駆動信号のONデューティ値とを比較した結果に基づいて、前記還流用スイッチのOFF固定故障を検出する請求項1記載のモータ駆動装置。
  4. 前記制御部は、前記第1通電パターンにおいて出力した駆動信号のONデューティ値と、前記第2通電パターンにおいて出力した駆動信号のONデューティ値との差が所定値未満であれば、前記還流用スイッチのOFF固定故障を検出する請求項3記載のモータ駆動装置。
  5. 前記制御部は、前記目標電流を通電するための制御を、検出される電流の平均値に基づいて行う請求項1から4の何れか一項に記載のモータ駆動装置。
  6. 前記制御部は、前記目標電流を通電するための制御を、検出される電流の波高値に基づいて行う請求項1から4の何れか一項に記載のモータ駆動装置。
  7. 前記制御部は、前記コイルに通電する電流量を制限して前記ロータの回転を抑止する請求項1から6の何れか一項に記載のモータ駆動装置。
  8. 前記制御部は、前記各相コイルに対して同一の通電パターンにより同時に通電することで前記ロータの回転を抑止する請求項1から6の何れか一項に記載のモータ駆動装置。
  9. 前記多相モータは、スイッチト・リラクタンス・モータ(SRM)であり、全相のコイルの一端側が共通に駆動用電源の一端子に接続される請求項1から8の何れか一項に記載のモータ駆動装置。
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