JP2017003754A - 感光性樹脂版材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 接着層が、基材に対してだけでなく、水現像性の合成ゴム系感光性樹脂層に対しても良好な接着性を示し、接着層の形成のためのコート液組成物を調製する際のコート液組成物の作成作業性が良く、形成された接着層の外観品位に優れ、接着層をコートした巻き原反の保管安定に優れた感光性樹脂版材を提供する。【解決手段】 ポリエステルフィルム基材に、接着層を介して水現像性の合成ゴム系感光性樹脂層を設けてなる凸版印刷用感光性樹脂版材であって、前記接着層が、末端に水酸基を有する共重合ポリエステル及び多官能イソアネートを含有する組成物からなり、且つ前記水現像性の合成ゴム系感光性樹脂層が、数平均分子量が200〜300の光重合性モノマーを4〜10質量%含有する組成物からなることを特徴とする。【選択図】なし
Description
本発明は、水現像性フレキソ印刷に用いられる感光性樹脂版材に関するものである。
近年、フレキソ印刷用の印刷版は、感光性樹脂版材が主流となっている。フレキソ印刷は、他の印刷方式と比較して低コスト、低公害等の多くのメリットがあるため、より高精度な印刷技術が望まれている。その中で、感光性樹脂版材への品質の要求も高まってきている。
フレキソ印刷の上記感光性樹脂版は、その大部分が、寸法安定性の良いポリエステルフィルムを基材として用いており、感光性樹脂層を上記基材上に充分接着させて保持するために、感光性樹脂層と基材との間に接着層が設けられている。
感光性樹脂層と基材を貼り合わせる接着層の働きは重要である。感光性樹脂層と基材との接着強度が不足すると、現像工程において基材と感光性樹脂層が剥離したり、印刷機の版胴にテープで印刷版を固定して印刷を行なう場合に、レリーフが剥離・移動して印刷不良の原因となる。また、印刷終了後に印刷版を印刷機から剥離して回収するときに、基材からレリーフ画像が剥離してしまい、そのレリーフは再び使用することができなくなるなどの問題が起こる。
ポリエステルフィルムを基材とした場合では、溶剤に可溶な共重合ポリエステルを主成分とする組成物が基材に対して良好な接着性を示すことが報告されており、接着層を形成する組成物として、この共重合ポリエステルを含有する組成物を使用した様々な特許文献がある。
例えば、特許文献1には、ポリエステルをウレタン変性した後、多官能イソシアネートと反応させて架橋して形成したポリエステルポリウレタン樹脂からなる接着層が開示されている。また、特許文献2には、ポリエステルに光重合性ビニルモノマーを光硬化して形成した接着層が開示されている。
上述の従来技術に加えて、現像工程においても十分な接着力を有する接着層が特許文献3、4で提案されている。これらは、共重合ポリエステル、イソシアネートおよびエチレン性不飽和化合物等からなる組成物で形成された接着層を開示している。しかしながら、特許文献3では、上記組成物を用いて形成した接着層が十分な接着力を得るためには、50℃で2週間のエージングを行なってウレタン化などのイオン的付加反応を完結させる必要があるので、生産効率が悪いという欠点がある。また、特許文献4では、基材上に接着層を形成した後に、基材との接着性に寄与しなかったイソシアネート基、すなわち接着層中に残存するイソシアネート基によって感光性樹脂層が接着されている。そのため、上記のように基材上に接着層を形成した後、長時間が経過して残存イソシアネートが減少すると、接着力が経時的に低下するという欠点があり、感光性樹脂版を工業的に生産する場合に、工程管理上不利であるという欠点がある。
ところで、フレキソ印刷版の多くは、原版の製版段階では、現像液として有機溶剤を使用していた。この有機溶剤の使用は、必然的に、作業者の衛生上、環境上の問題がある。そのため、フレキソ印刷分野でも製版を水現像方式で行なうことが強く望まれていた。
この要求に対して、幾つかの水現像方式のフレキソ印刷用感光性樹脂版が提案、実用化されている(特許文献5、6)。しかし、この感光性樹脂の光硬化した部分は、フレキソ印刷用感光性樹脂版材に一般に用いられているポリエステルシート基材に対する接着性が不十分であるという欠点がある。上記基材に対する感光性樹脂層の接着性の不足は、印刷機の版胴に接着テープで印刷版を固定して印刷作業を行なう場合に、レリーフが剥離したり移動したりする原因となる。また、印刷終了後に印刷版を印刷機から剥離して回収するときに、基板からレリーフ画像が剥離してしまい、そのレリーフを再び印刷に使用することができなくなる。さらに、かかる問題に対処するために上述の従来の接着層を使用すると、ポリエステルシート基材に対する接着性は確保できるが、感光性樹脂層との接着性が十分に確保できないという問題がある。また、基材上に接着層を形成した後、感光性樹脂層を直ちに形成せずに長時間放置すると、接着力が著しく低下してしまうという問題もある。
これに対して、特許文献7には、共重合ポリエステル樹脂、多官能イソシアネート、水酸基およびアクリロイル基を有する化合物を必須成分として含む接着層を使用することによってこれらの問題を解決した水現像可能なフレキソ印刷用感光性樹脂版材が開示されている。しかしながら、感光性樹脂層が合成ゴム系のものである場合、特許文献7の接着層でも、合成ゴム系の感光性樹脂層に対して満足できるレベルの接着強度が得られていなかった。特に、フレキソ印刷版で良く使用される水分散系ラテックス系の感光性樹脂層に対しては、満足できるレベルの高い接着強度は得られていなかった。
特許文献8、9では、合成ゴム系の感光性樹脂層に対する接着性を高めるため、特許文献7の接着層の組成に光重合性モノマーと合成ゴムをさらに配合した接着層が提案されている。しかしながら、特許文献8の接着層では、高分子量のゴム成分を配合しているために、接着層の形成のためのコート液組成物を調製する際に、ゴム成分を溶解する工程が増え、作業性の低下やコストアップにつながる問題や、塗工・乾燥時にゴム成分が層分離を起こしやすく、接着層コート面が不均一となって、スジや色むらなど外観品位が低下する問題があった。特許文献9では、合成ゴム系の感光性樹脂層と接着層との接着強度が良くなるが、接着層とポリエステルフィルム基材の界面の接着強度が弱く、剥離しやすい問題があった。
本発明は、かかる従来技術の現状に鑑み創案されたものであり、その目的は、接着層が、基材に対してだけでなく、水現像性の合成ゴム系感光性樹脂層に対しても良好な接着性を示し、接着層の形成のためのコート液組成物を調製する際のコート液組成物の作成作業性が良く、形成された接着層の外観品位に優れ、接着層をコートした巻き原反の保管安定に優れた感光性樹脂版材を提供することである。
本発明者らは、かかる目的を達成するために鋭意検討した結果、水現像性の合成ゴム系感光性樹脂層に、特定の分子量の光重合性モノマーを特定の割合で含有させることにより、水現像性の合成ゴム系感光性樹脂層に対する接着層の接着性を高めることができ、接着層中に含有させる合成ゴムとして、分子内に水酸基を有するものを使用することにより、接着層の外観品位を高めることができることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(3)の構成を有するものである。
(1)ポリエステルフィルム基材に、接着層を介して水現像性の合成ゴム系感光性樹脂層を設けてなる凸版印刷用感光性樹脂版材であって、前記接着層が、末端に水酸基を有する共重合ポリエステル及び多官能イソアネートを含有する組成物からなり、且つ前記水現像性の合成ゴム系感光性樹脂層が、数平均分子量が200〜300の光重合性モノマーを4〜10質量%含有する組成物からなることを特徴とする感光性樹脂版材。
(2)前記光重合性モノマーが、モノメタクリレート、モノアクリレート、ジメタクリレート及び/又はジアクリレートであることを特徴とする(1)に記載の感光性樹脂版材。
(3)前記接着層を構成する組成物が、分子内に水酸基を含有する合成ゴムをさらに含有することを特徴とする(1)又は(2)に記載の感光性樹脂版材。
(1)ポリエステルフィルム基材に、接着層を介して水現像性の合成ゴム系感光性樹脂層を設けてなる凸版印刷用感光性樹脂版材であって、前記接着層が、末端に水酸基を有する共重合ポリエステル及び多官能イソアネートを含有する組成物からなり、且つ前記水現像性の合成ゴム系感光性樹脂層が、数平均分子量が200〜300の光重合性モノマーを4〜10質量%含有する組成物からなることを特徴とする感光性樹脂版材。
(2)前記光重合性モノマーが、モノメタクリレート、モノアクリレート、ジメタクリレート及び/又はジアクリレートであることを特徴とする(1)に記載の感光性樹脂版材。
(3)前記接着層を構成する組成物が、分子内に水酸基を含有する合成ゴムをさらに含有することを特徴とする(1)又は(2)に記載の感光性樹脂版材。
本発明の感光性樹脂版材によれば、水現像性の合成ゴム系感光性樹脂層とポリエステルフィルム基材が接着層を介して強固に接着されることができ、現像工程や長期間の印刷工程においてもポリエステルフィルム基材からレリーフが剥がれることなく、安定して印刷を行なうことができる。また、本発明の感光性樹脂版材によれば接着層の製造工程で外観品位にも優れた接着層が得られ、またその保存期間中の安定性にも優れ、生産性と接着性の両者を満足することができる。
本発明の感光性樹脂版材は、ポリエステルフィルム基材に、接着層を介して水現像性の合成ゴム系感光性樹脂層を設けてなるものであり、前記接着層が、末端に水酸基を有する共重合ポリエステル、多官能イソアネート、及び分子内に水酸基を含有する合成ゴムを含有する組成物からなり、且つ前記水現像性の合成ゴム系感光性樹脂層が、数平均分子量が200〜300の光重合性モノマーを4〜10質量%含有する組成物からなることを特徴とする。
本発明における基材としては、寸法安定性の良好なポリエステルフィルムが使用される。かかる基材は、シート状や円筒状に成形して使用される。
本発明において使用される接着層は、末端に水酸基を有する共重合ポリエステル及び多官能イソアネートを含有する組成物からなる。
上記の共重合ポリエステルとしては、カルボン酸およびその誘導体と多価アルコール類から合成され、有機溶剤に可溶なポリエステルポリオールが使用されることができる。
上記カルボン酸およびその誘導体としては、例えばテレフタル酸、セバシン酸、イソフタル酸、アジピン酸、トリメリット酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等が挙げられ、上記多価アルコール類としては、例えばエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ブタンジオール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
上記カルボン酸類と多価アルコール類とを適当に組み合わせることにより、ガラス転移温度が10℃以下の共重合ポリエステルを製造することができる。また、上記カルボン酸類と多価アルコール類の組み合わせによって、得られるポリエステルポリオールの軟化点が変化するが、基材としてポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた場合、ポリエステルフィルム基材との接着性から、その軟化点が105℃以上であることが好ましい。軟化点が105℃未満であると、接着層の接着力が不足したり、接着層の表面の粘着性が大きくなるおそれがある。従って、これらの特性のバランスを保つためには、限定された原料の組み合わせが必要である。一例として、上記ポリエステルポリオールは、その数平均分子量が15000〜30000の範囲で、また、その水酸基価(KOH mg/g)が2〜10の範囲が好ましい。上記範囲の数平均分子量および水酸基価のポリエステルポリオールを使用すると、接着層の製造中、塗工操作を容易に行なうことができる。
上記多官能イソシアネートとしては、脂肪族、芳香族を問わずその分子内にイソシネート基を2個以上含有する多価イソシアネート類、これらの多価イソシアネート類と多価アルコール類との付加物、および熱解離してイソシアネート基を発生するブロック型イソシアネート類が使用できる。多官能イソシアネートを使用することにより、接着性能を高めることができる。
接着層を構成する組成物は、上記の2成分以外に、分子内に水酸基を含有する合成ゴムを所望によりさらに含有することができる。
上記分子内に水酸基を含有する合成ゴムは、多官能イソシアネートと重付加反応を起こし、接着層のマトリックスの中に合成ゴム成分が組み込まれる。これによって合成ゴム成分は、層分離することなく接着層成分の分子中に安定化する。このため、乾燥時や乾燥後にゴム成分がブリードアウトして層分離することがなく、外観品位および接着性能に優れた接着層が得られる。分子内に水酸基を含有する合成ゴムは、0.5〜2.0モル/kgの水酸基を含有することが好ましく、 0.7〜1.9モル/kgの水酸基を含有することがさらに好ましい。上記下限未満では、接着性能に乏しく、上記上限を超えると、ブリードアウトするおそれがある。
接着層を形成する上記組成物(以下、接着性組成物という)は、上記の共重合ポリエステル及び多官能イソシアネート、並びに所望により分子内に水酸基を含有する合成ゴムを混合して得られる。各成分の接着性組成物中の含有量は、共重合ポリエステル重合体80〜55質量部、多官能イソシアネート15〜30質量部、分子内に水酸基を含有する合成ゴム1〜20質量部であることが好ましい。
上記接着層には、必要に応じて、染料、紫外線吸収剤、レベリング剤、ブロッキング防止剤、硬化触媒などの他の成分を少量添加することも可能である。
接着層をポリエステルフィルム基材の上に形成する方法としては、上記接着性組成物の溶液を塗布して乾燥する方法が最も容易である。塗布方法としてはリバースロール、グラビアコートなど公知の方法が適用できる。塗布液に、多価イソシアネートの硬化触媒として公知の物質を添加すると、乾燥時の熱反応を促進させることができ、好適である。塗布して乾燥した後の接着層の厚みは、0.5〜100μmの範囲にあることが好ましく、より好ましくは2μm〜50μmである。
次に、本発明の感光性樹脂版材において使用される水現像性の合成ゴム系感光性樹脂層について説明する。
上記感光性樹脂層を構成する感光性樹脂組成物については、合成ゴム系感光性樹脂組成物であれば特に限定されない。合成ゴム系感光性樹脂組成物は、一般的に、少なくとも(A)水分散ラテックスから得られる疎水性重合体、(B)親水性重合体、(C)光重合性化合物、(D)光重合開始剤を含有する。
感光性樹脂組成物の(A)成分の原料として使用される水分散ラテックスとは、ラテックスを水中に分散したものである。ラテックスは、少なくとも2種類であることが好ましい。水分散ラテックスから得られる疎水性重合体とは、この水分散ラテックスから水を取り除いて得られる疎水性重合体(ラテックス)そのものであり、少なくとも2種類が使用されることが好ましい。
具体的に(A)成分としては、以下の少なくとも2種類から選ばれるラテックスを挙げることができる:ポリブタジエンラテックス、天然ゴムラテックス、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス、ポリクロロプレンラテックス、ポリイソプレンラテックス、ポリウレタンラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、ビニルピリジン重合体ラテックス、ブチル重合体ラテックス、チオコール重合体ラテックス、アクリレート重合体ラテックスなどのラテックス重合体やこれらの重合体にアクリル酸やメタクリル酸などの他の成分を共重合して得られる重合体。この中でも、分子鎖中にブタジエン骨格またはイソプレン骨格を含有する水分散性ラテックスが、硬度の点から好ましく用いられる。具体的には、ポリブタジエンラテックス、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、ポリイソプレンラテックスが好ましい。
これらのラテックスの平均粒径は、0.05〜1μmであることが好ましい。
(A)水分散性ラテックスの含有量は、全感光性樹脂組成物に対して、5〜50質量%であることが好ましく、7〜40質量%であることがさらに好ましい。(A)水分散性ラテックスは水現像性およびゴム弾性を両立する成分であるため、上記下限以上とすることで、水現像性向上とゴム弾性付与の効果が得られ、上記上限以下とすることで、十分な形態保持性が得られる。
感光性樹脂組成物の(B)成分である親水性重合体は、−COOH、−COOM(Mは1価、2価、あるいは3価の金属イオンまたは置換または無置換のアンモニウムイオン)、−OH、−NH2、−SO3H、リン酸エステル基などの親水基を有するものが好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸またはその塩類の重合体、(メタ)アクリル酸、またはその塩類とアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類と酢酸ビニルとの共重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類とアクリロニトリルとの共重合体、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンイミン、−COOM基を有するポリアミド酸およびこれらの塩類または誘導体が挙げられる。これらはそれぞれ、単独で使用しても、2種類以上を併用しても良い。
(B)成分の含有量は(A)成分100質量部に対して0.1〜50質量部であることが好ましく、0.1〜30質量部であることがさらに好ましい。上記下限未満では水系液で現像できないおそれがあり、上記上限を超えると、水に対する膨潤性が大きくなり、水性インキ耐性が悪くなるおそれがある。
感光性樹脂組成物の(C)成分である光重合性化合物は、少なくとも1個の末端エチレン性基を含有する化合物である。このエチレン性不飽和化合物は、遊離ラジカル開始された連鎖生長付加重合により高分子重合体を形成し得るものである。好適なエチレン性不飽和化合物としては、ポリオール類の不飽和エステル、特にα−メチレンカルボン酸とのかかるエステル類があり、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジアクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4ーブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、フマル酸ジエチルエステル、マレイン酸ジブチルエステルなどが挙げられ、また、N−メチルマレイミド、N−エチレンマレイミド、N−ラウリルマレイミドなどのN置換マレイミド化合物、オリゴニトリル・ブタジエンジ(メタ)アクリレート、オリゴニトリル・ウレタン(メタ)アクリレート、オリゴウレタンジ(メタ)アクリレート、オリゴブタンジエンジ(メタ)アクリレート、オリゴブタジエン・ウレタンジ(メタ)アクリレートなどのオリゴ(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの化合物は単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
光重合性化合物(C)の含有量は、(A)成分100質量部に対して好ましくは1〜200質量部であり、より好ましくは3〜100質量部であり、さらにより好ましくは5〜50質量部である。上記下限未満では、生版が硬くなるため水系現像液では現像ができないおそれがあり、上記上限を超えると、生版が柔らかくなり過ぎ、ハンドリング性が悪くなるおそれがある。
感光性樹脂組成物の(D)成分である光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン類、ベンゾイン類、アセトフェノン類、ベンジル類、ベンゾイン・アルキル・エーテル類、ベンジルアルキルケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類等が挙げられる。具体的には、ベンゾフェノン、クロルベンゾフェノン、ベンゾイン、アセトフェノン、ベンジルベンゾイン、メチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ベンジルジイソプロビルケタール、アントラキノン、2−クロルアントラキノン、チオキサントン、2−クロル・チオキサントン等が挙げられる。
上記光重合開始剤(D)の含有量は、感光性樹脂組成物中、0.01〜5質量%であることが好ましく、0.1〜3質量%であることがさらに好ましい。上記下限より少ないと、光重合開始能が不十分になるおそれがあり、上記上限より多いと、光重合開始剤(D)自らが遮光することにより、感光性樹脂層の硬化深度が不十分となって、現像工程において画像が欠け易くなるおそれがある。
さらに、本発明の感光性樹脂版材は、従来とは異なり、感光性樹脂組成物中に、数平均分子量が200〜300の光重合性モノマー(E)を含有することが特徴である。分子量が200未満の場合、製版後の接着層表面に、マイグレーションによる粘着を生じやすく、分子量300以上の場合、感光層から接着層への移行が少なく、接着層密着性が不足するおそれがある。さらに接着層への添加量は4〜10質量%であり、特に5〜8質量%含有することが好ましい。上記下限未満であると、接着層との密着性が不十分であり、上記上限を超えると、感光性樹脂層中からのカバー面へのマイグレーションにより、保存安定性が損なわれるので好ましくない。
光重合性モノマーの具体例としては、β−メタクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、ラウリルメタクリレートなどのモノメタクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、ラウリルアクリレートなどのモノアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ1,3ジメタクリロキシプロパン等のジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、2−ヒドロキシ、1−アクリロキシ、3−メタクリロキシプロパンなどのジアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテルなどのグリシジルエーテルが挙げられる。
さらに、感光性樹脂組成物には、可塑剤として、液状ポリブタジエンゴム、液状ポリアクリロニトリルブタジエンゴム、液状ポリスチレンブタジエンゴム、液状イソプレンゴム等の液状ゴム、ポリビニルクロライド、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等、比較的低分子量のエラストマー、シリカ、硅藻土等の微粉体等を含有することができる。
上記感光性樹脂の各成分(A)〜(E)は、それぞれ任意の順序で適当な溶剤に溶解して混合され、親水性重合体(B)を主成分とする層が、疎水性重合体(A)を主成分とする層を包囲して粒子を形成し、前記粒子が溶剤中に分散した状態とされる。例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルエチルケトン、ヒルエンシクロヘキサノン、クロロホルム、トルエン等の溶剤に、各成分(A)〜(E)を加え、通常の条件で溶解混合し、疎水性重合体(A)を溶解し、親水性重合体(B)を膨潤・分散させて得られる。
上記感光性樹脂組成物を、その溶剤を除去した後に、上記接着層を設けたポリエステルフィルム基材の接着層上に加熱圧着することにより、本発明の感光性樹脂版材を作製することができる。さらに、感光性樹脂組成物が圧着されて感光性樹脂層が形成された面に、水溶性高分子、例えば、ポリビニルアルコール被膜をコートされたカバーフィルムを、前記ポリビニルアルコール被膜面が感光性樹脂層に接するように圧着してもよい(この場合、露光は、カバーフィルムを剥離してから行なわれ、前記ポリビニルアルコール被膜のみが感光性樹脂層上に残る)。
上記で得られた前記感光性樹脂版材の感光性樹脂層上に、透明画像を有するネガフィルムを当てて、その上に光源から紫外線を照射し、画像露光させた後、露光されなかった非画像部を約25℃〜45℃で現像液を用いて除去することにより、鮮明なレリーフ画像を有する印刷版が得られる。
感光性樹脂層を硬化させる際に使用される紫外線の波長は、150〜500nm、特に300〜400nmの波長領域のものが有効であり、上記光源としては低圧水銀灯、高圧水銀灯、カーボンアーク灯、紫外線蛍光灯、ケミカルランプ、キセノンランプ、ジルコニウムランプなどが好ましい。
現像液としては、pH5.0〜9.0の水が好ましく、生活用水一般を使用することができる。また、前記水を主成分として、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ性化合物、界面活性剤、水溶性有機溶剤等を含有した水溶液であってもよい。界面活性剤としては、アルキルナフタレンスルホン酸ソーダ、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ等が好ましく、他に、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤が使用できる。
本発明の感光性樹脂版材の現像は、露光した印刷版にブラシを接触させながら現像液を浸漬または噴霧することによって実施される。現像液の接触によって、非露光部の感光性樹脂層(ポリビニルアルコール被膜がある場合は、この被膜も)は膨潤、脆弱化するので、ブラシがけによって容易に除去されることができる。
現像後の印刷版に付着した現像液は、水で洗い落とし、その後、付着した水をふき取り乾燥させる。乾燥は、強制空気又は赤外線で行なうが、特にその条件は制約されない。乾燥後の印刷版を、露光に用いた光源によってさらに露光し、この後露光操作によって、印刷版上の感光性樹脂が完全に硬化される。
本発明の感光性樹脂版材の接着層においては、共重合ポリエステルと、多官能イソシアネートと、分子内に水酸基を有する合成ゴムとが反応して得られた被膜が、溶剤に不溶で、かつ前記感光性樹脂層に対する良好な接着性を有する。しかもこの被膜の接着力は、基材上に接着層を形成した後、その接着層に積層した感光性樹脂層からの光重合性モノマーの移行により、さらに強固なものとなる。
以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明するが、本願発明は、これらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例における性能評価方法は、以下の通りである。
(1)接着層のブロッキング性
接着層を塗布した面のブロッキング性は、50mm×200mm×2枚のカットサンプルを使って接着層コート面とポリエチレンテレフタレートフィルム面を重ねて、25℃、60kg/cm2で1分保持したのちの評価を行った。
2枚のサンプルを、300mm/分剥離速度の条件で180度剥離し、界面で剥がれる場合を○とし、基材のフイルムがヘキ開(平面状に破壊して剥がれること)して界面で剥がれない場合を×とした。
接着層を塗布した面のブロッキング性は、50mm×200mm×2枚のカットサンプルを使って接着層コート面とポリエチレンテレフタレートフィルム面を重ねて、25℃、60kg/cm2で1分保持したのちの評価を行った。
2枚のサンプルを、300mm/分剥離速度の条件で180度剥離し、界面で剥がれる場合を○とし、基材のフイルムがヘキ開(平面状に破壊して剥がれること)して界面で剥がれない場合を×とした。
(2)感光性樹脂層と基材の間の接着強度
感光性樹脂層と基材の間の接着強度は、テンシロンによる剥離試験で測定した。具体的には、25℃、60RH%、100mm/分の剥離速度の条件で180度剥離で測定した。
感光性樹脂層と基材の間の接着強度は、テンシロンによる剥離試験で測定した。具体的には、25℃、60RH%、100mm/分の剥離速度の条件で180度剥離で測定した。
(実施例1)
感光性樹脂組成物の調製
ヘキサメチレンジイソシアネート21.8質量部、ジメチロールプロピオン酸15.4質量部、ポリテトラメチレングリコール(PG−100 日本ポリウレタン工業(株)製)7.6質量部、およびジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ1.0質量部を、テトラヒドロフラン300質量部に溶解した溶液を、攪拌機のついた1l容フラスコに入れ、攪拌を続けながら反応系を65℃に加熱し3時間反応させた。
感光性樹脂組成物の調製
ヘキサメチレンジイソシアネート21.8質量部、ジメチロールプロピオン酸15.4質量部、ポリテトラメチレングリコール(PG−100 日本ポリウレタン工業(株)製)7.6質量部、およびジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ1.0質量部を、テトラヒドロフラン300質量部に溶解した溶液を、攪拌機のついた1l容フラスコに入れ、攪拌を続けながら反応系を65℃に加熱し3時間反応させた。
別の反応容器で、末端アミノ基含有アクリロニトリル・ブタジエンオリゴマー(Hycar AT BNX 1300×16宇部興産(株)製)55.3質量部を、メチルエチルケトン100質量部に溶解し、この溶液を上記の1l容フラスコに室温下で攪拌しながら添加し、ポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液を減圧乾燥してテトラヒドロフランおよびメチルエチルケトンを除去し、数平均分子量が21,000のポリマーを得た。
次に、得られたポリマー100質量部をエチルエチルケトン100質量部に溶解し、この溶液に、水酸化リチウム4.8質量部をメチルアルコール100質量部に溶解した溶液を室温下で攪拌しながら添加した。添加後、さらに30分間攪拌することによって親水性ポリマーを得た。
ブタジエンラテックス(Nipol LX111NF、日本ゼオン製)22質量部、アクリルニトリル−ブタジエンラテックス(Nipol SX1503、日本ゼオン製)5質量部、上述の親水性ポリマー5質量部、オリゴブタジエンアクリレート(ABU−2S 共栄社化学製)10質量部、数平均分子量200〜300の光重合性モノマーとしてラウリルメタクリレート(ライトエステルL、共栄社化学製)7質量部、ジメチロールトリシクロデカン0.9質量部、光重合開始剤0.45質量部、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.03質量部、その他添加剤としてノニオン系界面活性剤0.1質量部を、トルエン6質量部とともに容器中で混合してから、加熱ニーダーを用いて105℃で溶融混練し、さらに脱泡して感光性樹脂組成物を得た。
接着性組成物の調製
ガラス転移温度が7℃の共重合ポリエステル(東洋紡(株)製バイロンRV−30SS、固形分濃度30質量%、軟化点123℃、数平均分子量23000、水酸基価5KOHmg/g)35質量部と、多官能イソシアネート(日本ポリウレタン(株)製コロネートL(多価イソシアネート類と多価アルコール類との付加物)、固形分濃度75質量%)2.5質量部と、分子内に水酸基を含有するブタジエンオリゴマー(出光興産(株)製R45H、固形分濃度100質量%、水酸基含有量0.83モル/kg)2質量部に、触媒(サンアボット(株)製u−CAT)0.55質量部と、酢酸エチル0.4質量部とを加えて混合し、接着性組成物を得た。
ガラス転移温度が7℃の共重合ポリエステル(東洋紡(株)製バイロンRV−30SS、固形分濃度30質量%、軟化点123℃、数平均分子量23000、水酸基価5KOHmg/g)35質量部と、多官能イソシアネート(日本ポリウレタン(株)製コロネートL(多価イソシアネート類と多価アルコール類との付加物)、固形分濃度75質量%)2.5質量部と、分子内に水酸基を含有するブタジエンオリゴマー(出光興産(株)製R45H、固形分濃度100質量%、水酸基含有量0.83モル/kg)2質量部に、触媒(サンアボット(株)製u−CAT)0.55質量部と、酢酸エチル0.4質量部とを加えて混合し、接着性組成物を得た。
接着層の作製
基材として厚み125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡(株)製E−5000)を用い、その上に上記接着性組成物を塗布し、115℃で乾燥して接着層を作製した。得られた接着層の厚みは10μmであった。
基材として厚み125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡(株)製E−5000)を用い、その上に上記接着性組成物を塗布し、115℃で乾燥して接着層を作製した。得られた接着層の厚みは10μmであった。
得られた接着層のブロッキング性を、接着層のコート直後、及び接着層をコートして30℃で30日間保管した後に評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のコート直後にはブロッキングはなく、またコート済み原反を30℃で30日間保管してもブロッキングの問題はなかった。
感光性樹脂版材の作製
厚み2μmのポリビニルアルコール(日本合成化学(株)AH−24)の被膜をコートした厚み125μmのポリエステル製カバーフィルムと、上記で得られた接着層を有するポリエチレンテレフタレートフィルム基材の間に、カバーフィルムのポリビニルアルコール被膜及び接着層と接するように感光性樹脂組成物を配置し、ヒートプレス機で105℃、100kg/cm3の圧力で、1分間加熱加圧して、厚さ1.7mmの感光性樹脂版材を作製した。
厚み2μmのポリビニルアルコール(日本合成化学(株)AH−24)の被膜をコートした厚み125μmのポリエステル製カバーフィルムと、上記で得られた接着層を有するポリエチレンテレフタレートフィルム基材の間に、カバーフィルムのポリビニルアルコール被膜及び接着層と接するように感光性樹脂組成物を配置し、ヒートプレス機で105℃、100kg/cm3の圧力で、1分間加熱加圧して、厚さ1.7mmの感光性樹脂版材を作製した。
感光性樹脂版材の現像
得られた感光性樹脂版材の最上層のポリエステル製カバーフィルムを剥離し、感光性樹脂層上にポリビニルアルコール被膜を残した。次に、画像を有するネガフィルムを上記版材上に密着し、水銀灯(大日本スクリーン社製)を使用して、照度25W/m2で5分間露光を行なった。露光後、ネガフィルムを取り除き、アルキルナフタレンスルホン酸ソーダ2質量%を含有する中性水を使用して、40℃で15分間、ブラシによる現像を行ない、レリーフ深度1.2mmの画像パターンを得た。この画像パターンは、使用したネガフィルムの画像を正確に再現していた。これに60℃で20分間の後露光を行ない、印刷版を得た。
得られた感光性樹脂版材の最上層のポリエステル製カバーフィルムを剥離し、感光性樹脂層上にポリビニルアルコール被膜を残した。次に、画像を有するネガフィルムを上記版材上に密着し、水銀灯(大日本スクリーン社製)を使用して、照度25W/m2で5分間露光を行なった。露光後、ネガフィルムを取り除き、アルキルナフタレンスルホン酸ソーダ2質量%を含有する中性水を使用して、40℃で15分間、ブラシによる現像を行ない、レリーフ深度1.2mmの画像パターンを得た。この画像パターンは、使用したネガフィルムの画像を正確に再現していた。これに60℃で20分間の後露光を行ない、印刷版を得た。
得られた印刷版における感光性樹脂層と基材の間の接着強度を、版材の作製直後に現像した場合、版材の作製後、50℃で3日間放置した後に現像した場合、及び版材の作製後、50℃で7日間放置した後に現像した場合のそれぞれについて評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、版材の作製直後に現像した場合、版材の作製後、50℃で3日間放置した後に現像した場合、及び版材の作製後、50℃で7日間放置した後に現像した場合のいずれにおいても、接着強度は十分高く、強固に接着していた。この印刷版を用いてフレキソ印刷機で印刷したところ、接着層は印刷前後で変わらない接着性を示し、レリーフは剥離せず、良好な印刷が行なえた。
(実施例2)
実施例1で数平均分子量200〜300の光重合性モノマーとして使用したラウリルメタクリレート(ライトエステルL、共栄社化学製)の配合量を7質量部から5質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度はいずれも良好であった。この感光性樹脂版材を用いて、実施例1と同様にして印刷版を作製し、この印刷版を用いて印刷を行なった結果、良好な印刷ができた。
実施例1で数平均分子量200〜300の光重合性モノマーとして使用したラウリルメタクリレート(ライトエステルL、共栄社化学製)の配合量を7質量部から5質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度はいずれも良好であった。この感光性樹脂版材を用いて、実施例1と同様にして印刷版を作製し、この印刷版を用いて印刷を行なった結果、良好な印刷ができた。
(実施例3)
実施例1で数平均分子量200〜300の光重合性モノマーとして使用したラウリルメタクリレート(ライトエステルL、共栄社化学製)の配合量を7質量部から9質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度はいずれも良好であった。この感光性樹脂版材を用いて、実施例1と同様にして印刷版を作製し、この印刷版を用いて印刷を行なった結果、良好な印刷ができた。
実施例1で数平均分子量200〜300の光重合性モノマーとして使用したラウリルメタクリレート(ライトエステルL、共栄社化学製)の配合量を7質量部から9質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度はいずれも良好であった。この感光性樹脂版材を用いて、実施例1と同様にして印刷版を作製し、この印刷版を用いて印刷を行なった結果、良好な印刷ができた。
(実施例4)
実施例1で数平均分子量200〜300の光重合性モノマーとして使用したラウリルメタクリレート(ライトエステルL、共栄社化学製)の代わりに1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(NKエステルA−HD、新中村化学製)を使用した以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度はいずれも良好であった。この感光性樹脂版材を用いて、実施例1と同様にして印刷版を作製し、この印刷版を用いて印刷を行なった結果、良好な印刷ができた。
実施例1で数平均分子量200〜300の光重合性モノマーとして使用したラウリルメタクリレート(ライトエステルL、共栄社化学製)の代わりに1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(NKエステルA−HD、新中村化学製)を使用した以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度はいずれも良好であった。この感光性樹脂版材を用いて、実施例1と同様にして印刷版を作製し、この印刷版を用いて印刷を行なった結果、良好な印刷ができた。
(実施例5)
実施例1で数平均分子量200〜300の光重合性モノマーとして使用したラウリルメタクリレート(ライトエステルL、共栄社化学製)の代わりにジエチレングリコールジメタクリレート(NKエステル2G、新中村化学製)を使用した以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度はいずれも良好であった。この感光性樹脂版材を用いて、実施例1と同様にして印刷版を作製し、この印刷版を用いて印刷を行なった結果、良好な印刷ができた。
実施例1で数平均分子量200〜300の光重合性モノマーとして使用したラウリルメタクリレート(ライトエステルL、共栄社化学製)の代わりにジエチレングリコールジメタクリレート(NKエステル2G、新中村化学製)を使用した以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度はいずれも良好であった。この感光性樹脂版材を用いて、実施例1と同様にして印刷版を作製し、この印刷版を用いて印刷を行なった結果、良好な印刷ができた。
(実施例6)
実施例1で、分子内に水酸基を含有するブタジエンオリゴマーを使用しなかった以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度はいずれも良好であった。この感光性樹脂版材を用いて、実施例1と同様にして印刷版を作製し、この印刷版を用いて印刷を行なった結果、良好な印刷ができた。
実施例1で、分子内に水酸基を含有するブタジエンオリゴマーを使用しなかった以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度はいずれも良好であった。この感光性樹脂版材を用いて、実施例1と同様にして印刷版を作製し、この印刷版を用いて印刷を行なった結果、良好な印刷ができた。
(実施例7)
実施例2で、分子内に水酸基を含有するブタジエンオリゴマーを使用しなかった以外は実施例2と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度はいずれも良好であった。この感光性樹脂版材を用いて、実施例2と同様にして印刷版を作製し、この印刷版を用いて印刷を行なった結果、良好な印刷ができた。
実施例2で、分子内に水酸基を含有するブタジエンオリゴマーを使用しなかった以外は実施例2と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度はいずれも良好であった。この感光性樹脂版材を用いて、実施例2と同様にして印刷版を作製し、この印刷版を用いて印刷を行なった結果、良好な印刷ができた。
(実施例8)
実施例3で、分子内に水酸基を含有するブタジエンオリゴマーを使用しなかった以外は実施例3と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度はいずれも良好であった。この感光性樹脂版材を用いて、実施例3と同様にして印刷版を作製し、この印刷版を用いて印刷を行なった結果、良好な印刷ができた。
実施例3で、分子内に水酸基を含有するブタジエンオリゴマーを使用しなかった以外は実施例3と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度はいずれも良好であった。この感光性樹脂版材を用いて、実施例3と同様にして印刷版を作製し、この印刷版を用いて印刷を行なった結果、良好な印刷ができた。
(実施例9)
実施例4で、分子内に水酸基を含有するブタジエンオリゴマーを使用しなかった以外は実施例4と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度はいずれも良好であった。この感光性樹脂版材を用いて、実施例4と同様にして印刷版を作製し、この印刷版を用いて印刷を行なった結果、良好な印刷ができた。
実施例4で、分子内に水酸基を含有するブタジエンオリゴマーを使用しなかった以外は実施例4と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度はいずれも良好であった。この感光性樹脂版材を用いて、実施例4と同様にして印刷版を作製し、この印刷版を用いて印刷を行なった結果、良好な印刷ができた。
(実施例10)
実施例5で、分子内に水酸基を含有するブタジエンオリゴマーを使用しなかった以外は実施例5と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度はいずれも良好であった。この感光性樹脂版材を用いて、実施例5と同様にして印刷版を作製し、この印刷版を用いて印刷を行なった結果、良好な印刷ができた。
実施例5で、分子内に水酸基を含有するブタジエンオリゴマーを使用しなかった以外は実施例5と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度はいずれも良好であった。この感光性樹脂版材を用いて、実施例5と同様にして印刷版を作製し、この印刷版を用いて印刷を行なった結果、良好な印刷ができた。
(比較例1)
実施例1で数平均分子量200〜300の光重合性モノマーとして使用したラウリルメタクリレート(ライトエステルL、共栄社化学製)の配合量を7質量部から15質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキングは生じなかったが、感光性樹脂層と基材の間の接着性については、接着層との界面にマイグレーションが生じ、1.5N/cmと強度が弱い結果となった。
実施例1で数平均分子量200〜300の光重合性モノマーとして使用したラウリルメタクリレート(ライトエステルL、共栄社化学製)の配合量を7質量部から15質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキングは生じなかったが、感光性樹脂層と基材の間の接着性については、接着層との界面にマイグレーションが生じ、1.5N/cmと強度が弱い結果となった。
(比較例2)
実施例1で数平均分子量200〜300の光重合性モノマーとして使用したラウリルメタクリレート(ライトエステルL、共栄社化学製)の配合量を7質量部から3質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキングは生じなかったが、感光性樹脂層と基材の間の接着性については、1.5N/cmと強度が弱い結果となった。
実施例1で数平均分子量200〜300の光重合性モノマーとして使用したラウリルメタクリレート(ライトエステルL、共栄社化学製)の配合量を7質量部から3質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキングは生じなかったが、感光性樹脂層と基材の間の接着性については、1.5N/cmと強度が弱い結果となった。
(比較例3)
実施例1で、接着性組成物中の硬化剤として多官能イソシアネートのコロネートL2.5質量部の代わりにトリメチロールメラミン(アミド樹脂)5質量部を使用し、硬化触媒を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のコート直後には、ブロッキングは生じなかったが、コート済み原反を30℃で30日間保管するとブロッキングが生じた。また、得られた感光性樹脂版材の感光性樹脂層と基材の間の接着性は、1.5N/cmと強度が弱い結果となった。
実施例1で、接着性組成物中の硬化剤として多官能イソシアネートのコロネートL2.5質量部の代わりにトリメチロールメラミン(アミド樹脂)5質量部を使用し、硬化触媒を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のコート直後には、ブロッキングは生じなかったが、コート済み原反を30℃で30日間保管するとブロッキングが生じた。また、得られた感光性樹脂版材の感光性樹脂層と基材の間の接着性は、1.5N/cmと強度が弱い結果となった。
(比較例4)
実施例1の数平均分子量200〜300の光重合性モノマーの代わりに数平均分子量338の光重合性モノマーであるトリメチロールプロパントリアクリレート(ブレンマーATT、日本油脂製)7質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、得られた感光性樹脂版材の感光性樹脂層と基材の間の接着性は、1.3N/cmと強度が弱い結果であった。
実施例1の数平均分子量200〜300の光重合性モノマーの代わりに数平均分子量338の光重合性モノマーであるトリメチロールプロパントリアクリレート(ブレンマーATT、日本油脂製)7質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、得られた感光性樹脂版材の感光性樹脂層と基材の間の接着性は、1.3N/cmと強度が弱い結果であった。
(比較例5)
実施例1の数平均分子量200〜300の光重合性モノマーの代わりに数平均分子量142の光重合性モノマーであるブチルメタクリレート(ライトエステルNB、共栄社化学製)7質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、得られた感光性樹脂版材の感光性樹脂層と基材の間の接着性は、2.8N/cmと良好であったが、感光性樹脂版材作製後、50℃で3日間放置後に印刷版を作製した場合において、得られた感光性樹脂版材の感光性樹脂層と基材の間の接着性は、接着層との界面にマイグレーションが生じ、1.3N/cmと強度が弱い結果であった。
実施例1の数平均分子量200〜300の光重合性モノマーの代わりに数平均分子量142の光重合性モノマーであるブチルメタクリレート(ライトエステルNB、共栄社化学製)7質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、得られた感光性樹脂版材の感光性樹脂層と基材の間の接着性は、2.8N/cmと良好であったが、感光性樹脂版材作製後、50℃で3日間放置後に印刷版を作製した場合において、得られた感光性樹脂版材の感光性樹脂層と基材の間の接着性は、接着層との界面にマイグレーションが生じ、1.3N/cmと強度が弱い結果であった。
(比較例6)
比較例2で、分子内に水酸基を含有するブタジエンオリゴマーを使用しなかった以外は比較例2と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキングは生じなかったが、感光性樹脂層と基材の間の接着性については、1.4N/cmと強度が弱い結果となった。
比較例2で、分子内に水酸基を含有するブタジエンオリゴマーを使用しなかった以外は比較例2と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、接着層のブロッキングは生じなかったが、感光性樹脂層と基材の間の接着性については、1.4N/cmと強度が弱い結果となった。
(比較例7)
比較例4で、分子内に水酸基を含有するブタジエンオリゴマーを使用しなかった以外は比較例4と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、得られた感光性樹脂版材の感光性樹脂層と基材の間の接着性は、1.2N/cmと強度が弱い結果であった。
比較例4で、分子内に水酸基を含有するブタジエンオリゴマーを使用しなかった以外は比較例4と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、得られた感光性樹脂版材の感光性樹脂層と基材の間の接着性は、1.2N/cmと強度が弱い結果であった。
(比較例8)
比較例5で、分子内に水酸基を含有するブタジエンオリゴマーを使用しなかった以外は比較例5と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、得られた感光性樹脂版材の感光性樹脂層と基材の間の接着性は、2.3N/cmと良好であったが、感光性樹脂版材作製後、50℃で3日間放置後に印刷版を作製した場合において、得られた感光性樹脂版材の感光性樹脂層と基材の間の接着性は、接着層との界面にマイグレーションが生じ、1.1N/cmと強度が弱い結果であった。
比較例5で、分子内に水酸基を含有するブタジエンオリゴマーを使用しなかった以外は比較例5と同様にして、感光性樹脂版材を作製し、接着層のブロッキング性、及び感光性樹脂層と基材の間の接着強度を評価した。その結果を表1に示す。表1からわかるように、得られた感光性樹脂版材の感光性樹脂層と基材の間の接着性は、2.3N/cmと良好であったが、感光性樹脂版材作製後、50℃で3日間放置後に印刷版を作製した場合において、得られた感光性樹脂版材の感光性樹脂層と基材の間の接着性は、接着層との界面にマイグレーションが生じ、1.1N/cmと強度が弱い結果であった。
本発明の感光性樹脂版材は、基材上に接着層を形成して長時間経過した後にも、感光性樹脂層に対する接着層の接着力が維持され、さらに現像する際にも、感光性樹脂層が基材から剥離しない。さらに、基材上に形成した接着層の接着力は、長時間放置しても維持され、製品の管理・保存上有利である。また接着層の製造工程で塗工性が良く、安定した外観品質と接着力が得られる。従って、本発明によれば、水現像性フレキソ印刷に好適な感光性樹脂版材を提供することができる。
Claims (3)
- ポリエステルフィルム基材に、接着層を介して水現像性の合成ゴム系感光性樹脂層を設けてなる凸版印刷用感光性樹脂版材であって、前記接着層が、末端に水酸基を有する共重合ポリエステル及び多官能イソアネートを含有する組成物からなり、且つ前記水現像性の合成ゴム系感光性樹脂層が、数平均分子量が200〜300の光重合性モノマーを4〜10質量%含有する組成物からなることを特徴とする感光性樹脂版材。
- 前記光重合性モノマーが、モノメタクリレート、モノアクリレート、ジメタクリレート及び/又はジアクリレートであることを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂版材。
- 前記接着層を構成する組成物が、分子内に水酸基を含有する合成ゴムをさらに含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の感光性樹脂版材。
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WO2021039233A1 (ja) * | 2019-08-23 | 2021-03-04 | 東洋紡株式会社 | フレキソ印刷版 |
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-
2015
- 2015-06-10 JP JP2015117139A patent/JP2017003754A/ja active Pending
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