JP2017001695A - 包装袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】包装袋からの取り出しにおいて開口部の確保が容易にでき、内容物が残留しにくい包装袋を提供することを課題とする。【解決手段】プラスチックフィルムを基材として、少なくともシーラント層を有する積層体からなる包装袋であって、包装袋はシーラント層を対向させて重ねた2枚の積層体の周縁部をヒートシールして袋状に加工されており、内容物を取り出すための開口部は、包装袋の周縁部のヒートシールより内側で袋を区画化する位置に設けてあり、前記開口部はイージーピール性を有するヒートシールで構成されており、さらに周縁部のヒートシールと、前記開口部のヒートシールとが交わる点において、交差部分の内容物側の隅にヒートシール部分を設けてあることを特徴とする包装袋である。【選択図】図1

Description

本発明は包装袋に関するものである。とくにプラスチックフィルムを基材とする積層体から構成され、イージーピール性を有する包装袋において、開口部の確保が容易にでき、内容物が残留しにくい包装袋に関するものである。
包装袋はプラスチックフィルムを基材とする積層体から構成されるものが広く普及しており、さまざまな形態のものが、幅広い用途に用いられており、現代生活にとっては不可欠なものとなっている。
例えば液体容器としても用いられ、飲料のほか、カレーをはじめとするレトルト食品などの食品分野でも広く用いられているほか、日用品やトイレタリーの分野でも、さまざまな商品がスーパーマーケットやドラッグストア、コンビニエンスストアの商品棚をにぎわしている。
包装袋の利点は、缶や瓶などの容器に比べて、価格が安いことや、要求品質によってきめ細かい材料設計で対応できる点、あるいは内容物充填前および流通や保管においても軽量で省スペースであることが挙げられる。また表面から見える層への高精細の印刷によって、商品のイメージアップを図ることができ、内容物に関する必要な情報を表示することが可能であり、バーコードの印刷などは、商品の流通やマーケティング情報の源泉ともなっている。
従来より、流動性を有する物質に用いられる容器として洗剤、漂白剤、柔軟剤、シャンプー、リンス、シロップなどの液体用のボトルは商品として日常生活に定着している。しかし、内容物を使いきった後、ボトルを使い捨てで廃棄するのは、経済的にも環境保護の点からも好ましくないとされ、近年では包装袋が用いられる傾向にあり、発展してきた。
それに比べて包装袋は、新規のボトルや収納容器を都度購入する場合に比べて割安であり、また廃棄物を減らすという観点からは環境適応型であるといえる。ボトルが空になったあとの、詰め替え用の容器として用いられる場合もある。
また、レトルト食品など食品用途にも包装袋が多く用いられており、長期保存性や熱湯による加熱適性、電子レンジ加熱調理適性などの機能をもつ包装袋が、用途に応じて開発されている。
しかしながら購入者は、内容物の取り出しに際して、包装袋を切り裂いて開口部を作り、内容物を搾り出すといった煩雑さを覚悟しなくてはならず、また袋内に残留した内容物の扱いにも悩まされる結果となっている。
例えば特許文献にはイージーピール性包装袋が提案され、包装袋を容易に開封できるよう工夫した例があるが、内容物の取り出しにおいては、包装袋内部のコーナー部での内容物残留は避けられないものであった。
また切り込みによって、包装袋を開封した後、開封部と内容物側をチャックテープで区画化したものも提案されているが、内容物の取り出しにおいて、チャックテープの段差が邪魔となる上、チャックのメス型側に内容物が詰まってしまう不具合が避けられなかった。加えて、チャックの開封のいてその衝撃でチャックに近接した内容物が飛び出る恐れもあり、一般消費者にとって必ずしも満足のいくものではなかった。
特開2002−225934号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、包装袋からの取り出しにおいて開口部の確保が容易にでき、内容物が残留しにくい包装袋を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、プラスチックフィルムを基材として、少なくともシーラント層を有する積層体からなる包装袋であって、包装袋はシーラント層を対向させて重ねた2枚の積層体の周縁部をヒートシールして袋状に加工されており、内容物を取り出すための開口部は、包装袋の周縁部のヒートシールより内側で袋を区画化する位置に設けてあり、前記開口部はイージーピール性を有するヒートシールで構成されており、さらに周縁部のヒートシールと、前記開口部のヒートシールとが交わる点において、交差部分の内容物側の隅にヒートシール部分を設けてあることを特徴とする包装袋である。
また、請求項2に記載の発明は、前記開口部のヒートシールは、内容物側から見て屋根型で中央部の先端が外方向に突き出る形状で設けてあることを特徴とする請求項1に記載の包装袋ある。
また、請求項3に記載の発明は、前記開口部のイージーピール性が、2枚の積層体の間にイージーピールテープを挟み込んでヒートシールしてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包装袋である。
また、請求項4に記載の発明は、区画化された包装袋の、内容物側から外側の部分には、包装袋の積層体表面に凹凸が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の包装袋である。
また、請求項5に記載の発明は、区画化された包装袋の、内容物側から外側の部分の周縁部のヒートシールには、切れ込みが設けてあることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の包装袋である。
本発明によれば、包装袋からの取り出しにおいて、開口部の確保が容易にでき、内容物が残留しにくい包装袋を提供することが可能である。
また請求項2に記載の発明によれば、内容物をより容易に包装袋から取り出すことができ、内容物が残留しにくい包装袋を提供することが可能である。
また請求項3に記載の発明によれば、包装袋からの取り出しにおいて、開口部を形成する際に、包装袋の開封がより容易で、内容物が残留しにくい包装袋を提供することが可能である。
また請求項4に記載の発明によれば、内容物の取り出しにおいて、開口部の確保がより容易な包装袋を提供することが可能である。
また請求項5に記載の発明によれば、開封がより容易な包装袋を提供することが可能である。
図1は、本発明に係る包装袋の、一実施形態を説明するための平面模式図である。 図2は本発明に係る包装袋の、一実施形態を説明するための断面模式図である。 図3は本発明に係る包装袋の、一実施形態の凹凸形成過程を説明するための部分断面模式図である。 図4は本発明に係る包装袋の、一実施形態の凹凸形成過程を説明するための部分断面模式図である。 図5は本発明に係る包装袋の、実施例3を説明するための平面模式図である。 図6は本発明に係る包装袋の、実施例4を説明するための平面模式図である。 図7は本発明に係る包装袋の、実施例4における、内容物取り出しのための開封口および開口部の形成を説明するための模式図である。
以下本発明を実施するための形態について、図を参照しながら詳細な説明を加える。ただし本発明はこの例にのみ限定されるものではない。
図1は、本発明に係る包装袋の、一実施形態を説明するための平面模式図であり、図2は本発明に係る包装袋の、一実施形態を説明するための断面模式図である。包装袋(10)は、プラスチックフィルムを基材として少なくともシーラント層を有する積層体で構成される。包装袋(10)は2枚の積層体をシーラント層同士を対向させて重ね、周縁部のヒートシール(2)によって袋を形成する。
周縁部のヒートシール(2)によって囲まれた内側には、内側で包装袋(10)を区画化する位置に、包装袋(10)を開封した後内容物を取り出すための開口部(8)を設けてある。該開口部(8)はイージーピール性を有するヒートシール(3)によって構成されており、内容物(1)は周縁部のヒートシール(2)およびイージーピール性を有するヒートシール(3)とで囲まれた部分に収納される。イージーピール性を有するヒートシール(3)は、図1中に示す如く、例えば屋根型で中央部に頂点を持ち、先端が内容物側から見て、外方向に突き出る形で設けることができる。
イージーピール性を有するヒートシール(3)はテープ材(4)を包装袋の積層体のシーラントとヒートシールすることによって形成することができる。
また、周縁部のヒートシール(2)とイージーピール性を有するヒートシール(3)とが交わる2箇所の点において、交差する部分の内容物側に、内容物側の隅のヒートシール(6)をそれぞれ設ける。
内容物側の隅のヒートシール(6)は、内容物取出しにおいて、隅の部分に内容物が残留することを防止するとともに、例えば調理のための加熱などによって内容物側から圧力負荷がかかった場合でも、テープ材と周縁部ヒートシールの重なり部分(7)への直接の圧力負荷の影響を防止することができる。隅の部分において、内側からの圧力による応力集中が起きる場合には、その部分から剥離してヒートシールが後退して、包装袋(10)の破壊に繋がる恐れがあるためである。
内容物(1)を取り出す際には、はじめに包装袋(10)を開封して後、イージーピール性を有するヒートシール部(3)を剥離して、開口部(8)から内容物(1)を取り出すことができる。包装袋(10)の開封方法については、とくに限定するものではないが、例えば周縁部のヒートシール(2)に設けられた切れ込み(5)などを利用して行なうことができる。
包装袋(10)の開封に関して、包装袋(10)を構成する積層体を構成するプラスチックフィルムの延伸方向を利用するなどして、切れ込み(5)からの易開封性あるいは直線カット性などを付与することも可能である。
また、切れ込み(5)を切っ掛けとするなどして包装袋(10)を開封した後、2枚の積層体を手、指でつまんで引っ張り開口させようとする場合に、包装袋の積層体の表面が平滑である場合には、指がすべりやすく作業しにくい恐れもあるため、積層体表面に凹凸部(9)を設けることによって、すべりをなくすことができるため、開口させる作業を容易に行なうことができる。この凹凸部(9)は、上側積層体(11)だけに設けても良いが、下側積層体(12)と両方に設けても良い。
図3および図4は本発明に係る包装袋の、一実施形態の凹凸形成過程を説明するための部分断面模式図である。凹凸部(9)の形成は、上側積層体(11)とテープ材(4)をヒートシールする際に、凹凸を有するシールバー(13)を用いてヒートシールを行なう。このとき下側積層体(12)との間に、遮熱プレート(15)をいれて、凹凸部(9)およびテープ材(4)の下側積層体(12)との接着を防止する。
開口部(8)については、下側積層体(12)とテープ材(4)とのヒートシールが、イージーピール性を有するヒートシール(3)であるために、容易に手、指などを使って、ヒートシール部を剥離して開口部(8)を開口させることができる。
イージーピール性を有するヒートシール(3)はたとえば、既成のイージーピール性を有したフィルムからなるテープ材を用いて形成することができる。イージーピール性は、例えば凝集剥離タイプや界面剥離などの種類があり、基材フィルムの種類もポリエチレンやポリプロピレンなどがあり、剥離強度やレトルト適性などの要求品質に応じて適宜選択して用いることができる。
テープ材(4)は積層体を重ね合わせて製袋する際に、積層体の間に挟みこんで周縁部をヒートシールする時に同時にヒートシールすることができる。また開口部は包装袋(10)の周縁部のヒートシール(2)より内側で袋を区画化する位置に設ける。またイージーピール性を有するヒートシール(3)の形状は例えば屋根型で中央部に頂点を持ち、先端が内容物側から見て、外方向に突き出る形で設けることができる。この場合には、イージーピール部の剥離が、先端部から斜め方向に連続して剥離するため、剥離作業をスムースに行なうことができる。
テープ材は2枚の積層体に挟み込まれて、周縁部のヒートシールと同時にヒートシールされるため、周縁部と重なる部分は、テープ材と周縁部ヒートシールの重なり部分(7)となる。この分は内容物側からの圧力負荷があった場合には、他の部分より脆弱であるため、破袋につながる恐れがある。また、周縁部のヒートシールと、開口部のヒートシールとが交わる点において、交差部分の内容物側の隅部分ができ、内容物取出しにおいて、内容物が残留する恐れがある。
そのため、周縁部のヒートシール(2)と開口部のイージーピール性を有するヒートシール(3)とが交わる点の、交差部分の隅部分に、内容物側の隅のヒートシール(6)を設けて、内容物側からの圧力負荷に対しての補強をするとともに、交差部分の内容物側の隅部分での内容物の残留を防止することができる。
以下包装袋(10)を構成する要素について、更に説明を加える。包装袋(10)を構成する材料は、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる。包装袋(10)を構成する積層体は必ずしも限定を加えるものではなく、基材フィルムのほか少なくとも最内層にシーラント層を有していれば、包装袋(10)の製袋が可能である。そのほか、内容物、商品の性状や目的に応じて、積層体の材料や層構成を設計すればよい。
製袋のために、少なくとも積層体の包装袋内側になる面には、シーラント層を設ける。シーラント層の材質としては、熱可塑性樹脂のうちポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等を使用することができる。
必要に応じて商品としてのイメージアップや、内容物についての必要な情報を表示、印刷することができる。そのための基材フィルムには、高分子材料を素材としたプラスチックフィルムを用いることができる。
高分子フィルムは高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートを基材フィルムとする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
また、内容物の保存性を向上させることを目的として、積層体中に着色フィルムなど紫外線を遮蔽する不透明層を設けることができる。あるいは、積層体中にガスバリア層を設けることができる。
印刷方法および印刷インキには特に制約を設けるものではないが、既知の印刷方法の中からフィルムへの印刷適性、色調などの意匠性、密着性、食品容器としての安全性などを考慮すれば適宜選択してよく、たとえばグラビア印刷法、オフセット印刷法、グラビアオフセット印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法などを用いることができる。中でもグラビア印刷法は生産性に優れており、さらに印刷品位も優れるなどの点で、好ましく用いることができる。
ガスバリア層には、アルミニウム箔などの金属箔をガスバリア層として用いることができる。金属箔を用いることが適当では無い場合には、ガスバリアフィルムを貼りあわせて積層体を構成しても良い。ガスバリアフィルムは、接着剤を用いて、たとえばドライラミネーション法を用いて積層することもでき、あるいは押出機を用いて熱可塑性樹脂を押し出して積層することもできる。
ガスバリアフィルムの場合、ガスバリア層は無機化合物の蒸着層、コーティング層で構成することができ、基材フィルムにアンカーコートを設けた後、蒸着層、コーティング層を順次設ける。あるいはガスバリア層を有するガスバリアフィルムを基材フィルムと貼り
合わせても良い。
ガスバリアフィルムのアンカーコート層には、例えばウレタンアクリレートを用いることができる。コーティング厚さは50〜65nmの範囲が好ましい。アンカーコート層の形成には、樹脂を溶媒に溶解した塗料をグラビアコーティングなど印刷手法を応用したコーティング方法を用いるほか、一般に知られているコーティング方法を用いて塗膜を形成することができる。
蒸着層を形成する方法としては,SiOやAlOなどの無機化合物を真空蒸着法を用いて、アンカーコート層を設けた基材フィルム上にコーティングし、真空蒸着法による無機化合物層を形成することができる。蒸着層の厚みは15nm〜30nmが良い。
コーティング層を形成する方法としては、水溶性高分子と、(a)一種以上のアルコキシドまたはその加水分解物、または両者、あるいは(b)塩化錫の、少なくともいずれかひとつを含む水溶液あるいは水/アルコール混合水溶液を主剤とするコーティング剤をフィルム上に塗布し、加熱乾燥してコーティング法による無機化合物層を形成しコーティング層とすることができる。このときコーティング剤にはシランモノマーを添加しておくことによってアンカーコート層との密着の向上を図ることができる。
無機化合物層は真空蒸着法による塗膜のみでもガスバリア性を有するが、コーティング法による無機化合物層であるコーティング層を真空蒸着法による無機化合物層である蒸着層に重ねて形成し、ガスバリア層とすることができる。
これら2層の複合により、真空蒸着法による無機化合物層とコーティング法による無機化合物層との界面に両層の反応層を生じるか、或いはコーティング法による無機化合物層が真空蒸着法による無機化合物層に生じるピンホール、クラック、粒界などの欠陥あるいは微細孔を充填、補強することで、緻密構造が形成されるため、高いガスバリア性、耐湿性、耐水性を実現するとともに、変形に耐えられる可撓性を有するため、包装材料としての適性も具備することができる。
またガスバリア層としてSiOを用いる場合には透明であるために、内容物を包装袋の外側から目で見ることが可能である。これらは、用途、要求品質によって適宜使い分けをすればよい。
このように、本発明によれば、包装袋からの取り出しにおいて開口部の確保が容易にでき、内容物が残留しにくい包装袋を提供することが可能である。以下実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明する。
<実施例1>
本発明による、包装袋内の開口部にイージーピールテープを使った包装袋を作成し、包装袋内の開口部にチャックテープを使用した従来品と比較するために、内容物の抽出試験を行なって評価した。
包装袋の構成は以下のとおりである。
(1)プラスチックフィルムを基材として、少なくともシーラント層を有する積層体からなる包装袋である。
(2)包装袋はシーラント層を対向させて重ねた2枚の積層体の周縁部をヒートシールして袋状に加工されている。
(3)内容物を取り出すための開口部は、包装袋の周縁部のヒートシールより内側で袋を区画化する位置に設けてある。
(4)開口部はイージーピール性を有するヒートシールで構成されている。
(5)周縁部のヒートシールと、開口部のヒートシールとが交わる点において、交差部分の内容物側の隅にヒートシール部分を設けてある。
包装袋の仕様と内容物は以下のとおりである。
内容物:市販ポテトサラダ
包装袋サイズ:左右100mm、天地150mm
開口部:イージーピールテープ使用。
(比較例1)
包装袋の仕様と内容物は以下のとおりである。
内容物:市販ポテトサラダ
包装袋サイズ:左右100mm、天地150mm
開口部:チャックテープ使用。
評価項目および評価結果
内容物(ポテトサラダ)を抽出した後の残留内容物の重量(g)、および抽出時の快、不快感を官能試験で5段階評価した。(不快1←→5快)
評価結果を表1に示す。
この結果から、本発明によるイージーピールテープを使用した実施例1は残留内容物の重量の平均が5.3gであって、比較例1の残留内容物の重量の平均10.3gに比べて明らかに少なく、また官能評価においても、実施例1に平均値が3.7であるのに対し、比較例1では1.7であって、実施例1では、スムースな抽出をすることが可能であることが検証できた。
<実施例2>
本発明による、包装袋内の開口部にイージーピールテープを使った包装袋を作成し、包装袋内の開口部にチャックテープを使用した従来品と比較するために、内容物の抽出試験を行なって評価した。
包装袋の構成は以下のとおりである。
(1)プラスチックフィルムを基材として、少なくともシーラント層を有する積層体からなる包装袋である。
(2)包装袋はシーラント層を対向させて重ねた2枚の積層体の周縁部をヒートシールして袋状に加工されている。
(3)内容物を取り出すための開口部は、包装袋の周縁部のヒートシールより内側で袋を区画化する位置に設けてある。
(4)開口部はイージーピール性を有するヒートシールで構成されている。
(5)周縁部のヒートシールと、開口部のヒートシールとが交わる点において、交差部分の内容物側の隅にヒートシール部分を設けてある。
包装袋の仕様と内容物は以下のとおりである。
内容物:ケチャップ100g
包装袋サイズ:左右100mm、天地150mm
開口部:イージーピールテープ使用。
(比較例2)
包装袋の仕様と内容物は以下のとおりである。
内容物:ケチャップ100g
包装袋サイズ:左右100mm、天地150mm
開口部:チャックテープ使用。
評価項目および評価結果
開封後、包装袋内部の開口部を開けて内容物を抽出した後に、内容物(ケチャップ)の指への付着を確認した。
評価結果を表2に示す。
この結果から、本発明によるイージーピールテープを使用した実施例2は、試験体5個のうち0であるのに対して、チャックテープを使用した比較例2では、試験体5個中2個において、内容物の指への付着が認められた。
すなわち、本発明による実施例1では、比較例2に比べて包装袋内部の開口部を開けて内容物を抽出する際に、内容物が飛び出して指に付着することがないことを検証することができた。
<実施例3>
包装袋の構成は以下のとおりである。
(1)プラスチックフィルムを基材として、少なくともシーラント層を有する積層体からなる包装袋である。
(2)包装袋はシーラント層を対向させて重ねた2枚の積層体の周縁部をヒートシールして袋状に加工されている。
(3)内容物を取り出すための開口部は、包装袋の周縁部のヒートシールより内側で袋を区画化する位置に設けてある。
(4)開口部はイージーピール性を有するヒートシールで構成されている。
(5)周縁部のヒートシールと、開口部のヒートシールとが交わる点において、交差部分の内容物側の隅にヒートシール部分を設けてある。
包装袋内の開口部にイージーピールテープを使い、周縁部のヒートシールと、開口部のヒートシールとが交わる点において、交差部分の内容物側の隅にヒートシール部分を設けて包装袋を作成し、内容物側からの圧力負荷をかけて評価した。図5にその平面模式図を示す。
内容物側から圧力負荷をかけた場合には、テープ材と周縁部ヒートシールの重なり部分(7)において、矩形のヒートシール部分が後退する恐れがあるために、本発明においては、内容物側の隅のヒートシール(6)を設けて、圧力負荷が直接テープ材と周縁部ヒートシールの重なり部分(7)にかかることを防止しようとするものである。
本体材料構成:ユニチカ製延伸ナイロンフィルム(厚さ15μ/(ドライラミネート)/東洋紡製無延伸ポリプロピレンフィルムP1153)
接着剤:東洋モートン社製 TM242A/TM242B dry3±0.5g/m
テープ材:東レフィルム加工社製 ポリプロピレンベースイージーピールフィルム 9501A 厚さ50μm
ヒートシール:本体交点部シール条件:190℃、0.2MPa、1秒
包装袋サイズ(内容物側内寸):左右90mm、天地100mm
内容物:80℃ 温水 100ml
加圧条件:80kg 1分。
(比較例3)
包装袋の構成および内容物は、実施例3と同様であるが、開口部のヒートシールとが交わる点において、図5に示した内容物側の隅のヒートシール(6)を設けていない点のみ、実施例3と異なる。
評価項目および評価結果
加圧後、テープ材と周縁部ヒートシールの重なり部分(7)の後退の有無を評価した。
評価結果を表3に示す。
この結果から、本発明による、内容物側の隅のヒートシール(6)を設けた実施例3においては、内部から圧力負荷をかけた際に、テープ材と周縁部ヒートシールの重なり部分(7)の後退が、試験体5個すべてにおいて見られなかった。それに対して、内容物側の隅のヒートシール(6)を設けていない比較例3においては、試験体5個中、3個にテープ材と周縁部ヒートシールの重なり部分(7)の後退が認められた。
このことから、内容物側の隅のヒートシール(6)が、包装袋内部からの圧力負荷のヒートシール部への影響を回避する効果があることを検証することができた。
<実施例4>
包装袋の構成は以下のとおりである。
(1)プラスチックフィルムを基材として、少なくともシーラント層を有する積層体からなる包装袋である。
(2)包装袋はシーラント層を対向させて重ねた2枚の積層体の周縁部をヒートシールして袋状に加工されている。
(3)内容物を取り出すための開口部は、包装袋の周縁部のヒートシールより内側で袋を区画化する位置に設けてある。
(4)開口部はイージーピール性を有するヒートシールで構成されている。
(5)周縁部のヒートシールと、開口部のヒートシールとが交わる点において、交差部分の内容物側の隅にヒートシール部分を設けてある。
本発明による、包装袋内の開口部にイージーピールテープを使い、周縁部のヒートシールと、開口部のヒートシールとが交わる点において、交差部分の内容物側の隅にヒートシール部分を設けて包装袋を作成し、内容物の抽出の後、内容物側の隅の詰まりを評価した。
図6にその説明のための平面模式図を示す。また図7は本発明に係る包装袋の、実施例4における、内容物取り出しのための開封口および開口部の形成を説明するための模式図である。
内容物取り出しの際には、包装袋(10)の周縁部のヒートシール(2)に設けられた切り込み(5)を切っ掛けにするなどして包装袋を切り裂いて開封し、開封口(16)を作ったのち、端部を指でつまんで、矢印(18)の方向に引っ張って開封口を広げるとともに、イージーピール性を有するヒートシール(3)を剥離して、開口部(8)を開口させる。
このとき、包装袋の胴部(19)には、両側の積層体が互いに接触してできる、曲線状の閉塞(17)が発生し、この部分では矢印(18)方向の引っ張りの力が作用しないので、イージーピール性を有するヒートシール(3)は、包装袋の両端で一部未剥離のまま残留する。このヒートシール(3)の残留部分の隅に内容物(1)が残留する恐れがある
ため、本発明においては、内容物側の隅のヒートシール(6)を設けて残留を防止しようとするものである。
本体構成:ユニチカ製延伸ナイロンフィルム(厚さ15μ/(ドライラミネート)/東洋紡製無延伸ポリプロピレンフィルムP1153)
接着剤:東洋モートン社製 TM242A/TM242B dry3±0.5g/m
テープ材:東レフィルム加工社製 ポリプロピレンベースイージーピールフィルム 9501A 厚さ50μm
ヒートシール:本体交点部シール条件:190℃、0.2MPa、1秒
包装袋サイズ(内容物側内寸):左右90mm、天地100mm。
(比較例4)
包装袋の構成および内容物は、実施例4と同様であるが、内容物側の隅のヒートシール(6)を設けていない点のみ、実施例4と異なる。
評価項目および評価結果
内容物抽出後、交差部分の内容物側の隅の内容物の詰まりの有無を確認して評価した。
評価結果を表4に示す。
この結果から、実施例4において試験体5個中、交差部分の内容物側の隅の内容物の詰まりが認められたのは0個であるのに対し、比較例4においては、試験体5個中2個に、交差部分の内容物側の隅に内容物の詰まりが認められた。
すなわち、本発明による包装袋においては、内容物取り出しに際して交差部分の内容物側の隅に詰まりがなく、内容物の残留が少ないことを検証することができた。
これらの結果から、実施例1と比較例1の比較において、本発明によって包装袋の取出しがより容易であって、実施例2と比較例1に比較において、開口部の確保がより容易であって、実施例3と比較例3の比較において、内容物側の隅のヒートシールが、包装袋内部からの圧力負荷のヒートシール部への影響を回避する効果があり、実施例4と比較例4の比較において、内容物側の隅のヒートシールによって内容物が残留しにくい、包装袋を提供することが可能であることを検証することができた。
すなわち、本発明において解決すべき課題である、包装袋からの取り出しにおいて開口部の確保が容易にでき、内容物が残留しにくい包装袋を提供することの実現が可能である。
1・・・内容物
2・・・ヒートシール
3・・・イージーピール性を有するヒートシール
4・・・テープ材
5・・・切れ込み
6・・・内容物側の隅のヒートシール
7・・・テープ材と周縁部ヒートシールの重なり部分
8・・・開口部
9・・・凹凸部
10・・・包装袋
11・・・上側積層体
12・・・下側積層体
13・・・凹凸を有するシールバー
14・・・テープ材
15・・・遮熱プレート
16・・・開封口
17・・・閉塞
18・・・矢印
19・・・胴部

Claims (5)

  1. プラスチックフィルムを基材として、少なくともシーラント層を有する積層体からなる包装袋であって、
    包装袋はシーラント層を対向させて重ねた2枚の積層体の周縁部をヒートシールして袋状に加工されており、
    内容物を取り出すための開口部は、包装袋の周縁部のヒートシールより内側で袋を区画化する位置に設けてあり、
    前記開口部はイージーピール性を有するヒートシールで構成されており、
    さらに周縁部のヒートシールと、前記開口部のヒートシールとが交わる点において、交差部分の内容物側の隅にヒートシール部分を設けてあることを特徴とする包装袋。
  2. 前記開口部のヒートシールは、内容物側から見て屋根型で中央部の先端が外方向に突き出る形状で設けてあることを特徴とする請求項1に記載の包装袋。
  3. 前記開口部のイージーピール性が、2枚の積層体の間にイージーピールテープを挟み込んでヒートシールしてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包装袋。
  4. 区画化された包装袋の、内容物側から外側の部分には、包装袋の積層体表面に凹凸が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の包装袋。
  5. 区画化された包装袋の、内容物側から外側の部分の周縁部のヒートシールには、切れ込みが設けてあることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の包装袋。
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