1つ又は複数の実施形態又は実装を図面に関連して以下に説明する。全体を通じて類似の要素を指すために類似の参照番号が用いられ、また種々の特徴は必ずしも一定の縮尺で描かれていない。本開示は、DC−DCコンバータのPWM制御のための電力コンバータ制御回路を提供する。本開示の種々の概念が任意の種類のDC−DCコンバータアーキテクチャに関連して用いられ得るが、以下では、種々の例示の実施形態をバックコンバータタイプシステムに関連して説明及び記載する。また、例示される例は、ハイサイド及びローサイド切り替えデバイスの相補的PWMコントローラを用いるが、説明される概念は、単一の切り替えデバイスのみを用いる切り替えコンバータに、及び/又は2つ以上のパルス幅変調スイッチを用いるコンバータに実装され得る。
最初に図1及び図2を参照すると、例示のパルス幅変調制御回路100が図示され、これは、DC−DCコンバータシステムの他の構成要素との相互接続のために、図示されるように、種々の端子又はピン102、104、106、108、110、112、及び114を有する集積回路として実装され得る。図1の例において、更に、集積回路100は、対応するハイサイド及びローサイドドライバ124及び126と共に、オンボード電力切り替えデバイスS1及びS2を含むが、他の可能な実施形態では、これらの構成要素の幾つか又は全てが集積回路100の外にあってもよい。同様に、図示された制御回路100は、外部バックコンバータ出力インダクタLI、出力キャパシタC4、ブートストラップキャパシタC3、及びフィードバック回路R2、R3、及びC5への接続のために、端子106、108、及び112を提供するが、これらの構成要素の1つ又は複数が集積回路100において提供される他の実施形態も可能である。
図1に示されるシステムは、集積回路100によって動作されるピーク電流モードバックコンバータを実装し、そこでは制御回路100が、組み合わされた内部及び外部ソフトスタート制御、並びに、出力キャパシタC4に並列に接続される負荷107に提供される出力電圧VOUTの閉ループフィードバック制御の利点を提供する。また、この実装において、出力電圧VOUTは内部基準電圧VREFに従ってレギュレートされるが、制御回路100が、外部的に提供されるセットポイント信号に従って出力をレギュレートするための外部ピン又は端子(図示されない)を提供する、他の実装も可能である。電力入力端子102へのDC電圧VINの接続によって入力電力が回路100に提供され、回路100は、また、回路接地への接続のための電力接地接続端子104を含む。また、回路100は、イネーブル信号ENを受信するためのイネーブル入力端子110を含み、それにより回路100が、従ってDC−DCコンバータの動作が、選択的にイネーブル又はディセーブルされ得る。シュミットトリガ116が、イネーブル信号ENを受信し、電圧基準電流バイアス回路118を起動させるようにロジック出力(1つの例では、アクティブハイ)を提供する。電圧基準電流バイアス回路118はDC−DCコンバータ出力をレギュレートするために用いられる基準電圧VREF(例えば、1つの例では、約0.8V)を提供する。ピン102からの入力電圧VINは、低ドロップアウト(LDO)レギュレータ回路120にも接続される。低ドロップアウト(LDO)レギュレータ回路120は、スイッチドライバ124及び126に電力供給するための出力(例えば、1つの例では、6V)を提供する。ハイサイドドライバ124は、ブートストラップ動作のために、ダイオードD3を介してレギュレータ120の出力に接続される。
ハイ及びローサイド出力スイッチS1及びS2は、入力電圧端子102と電力接地端子104との間に、互いに直列に接続される。出力スイッチS1及びS2は、図1に示されるように接続された対応するダイオードD1及びD2を備えるNMOSトランジスタであるが、異なる種類のスイッチが用いられる、及び/又は、スイッチが集積回路100の外にあり得る他の実施形態も可能である。それぞれ、対応するハイ及びローサイドドライバ124及び126によって、スイッチS1及びS2にパルス幅変調ゲート制御信号が提供され、ドライバ124及び126は、コントローラ122の対応する出力HSDR及びLSDRから、それぞれのハイ及びローサイドドライバ信号を受信する。インダクタ出力端子106(LX)が、制御回路100と負荷107との間の外部インダクタL1の接続を促進し、出力端子106は、図示されるように、ハイサイド及びローサイド出力スイッチS1及びS2の共通接続に接続される。
出力端子106(LX)と、ハイサイドドライバ124によって用いられる上側サプライレールとの間のブートストラップキャパシタC3の接続のために、ブートストラップ端子112(BST)が提供される。この場合のハイサイドスイッチS1は、NMOSデバイスであり、従って、S1をオンにするためには、ゲート電圧が、LX端子106における出力電圧より高い必要がある。動作において、ローサイドスイッチS2がオンにされると、C3の下側端子が接地に接続され、C3の上側端子がダイオードD3を介してLDOレギュレータ出力電圧(例えば、6ボルト)に接続され、それによって、キャパシタC3がレギュレートされた電圧出力(D3のダイオードドロップのマイナス)まで充電される。その後、ハイサイドスイッチS1がオンにされ、S2がオフにされると、(C3の下側端子において)LX端子106における電圧が入力電圧VINに接続され、BST端子112における電圧が入力電圧VINより約6V高くなる。ハイサイドドライバ124は、この一層高い電圧に接続され、従って、ドライバ124は、ハイサイドスイッチS1をオンにするために十分な電圧のゲート信号をS1に提供できる。
オシレータ128が、コントローラ122の動作のためクロック信号を提供し、また、周期的ランプ信号を傾斜補償回路134に提供するようにランプ生成回路(図示せず)を駆動し得る。バックコンバータシステムのPWM動作は、オシレータ128によって出力されるクロック信号に同期され、オシレータクロック出力の各サイクル毎に1回ハイサイド駆動信号HSDRがオンにされる。1つの例において、PWM周波数は、約400kHz〜約2.0MHzであり、調整され得る。また、図1に示されるように、電流センサ130及び132は、ハイ及びローサイド電流を検知するように提供され得る。ハイサイド電流フィードバック信号は、傾斜補償回路134を介してランプ信号の選択的オフセットを行うために、電流サンプリング回路131によってサンプリングされる。この場合、本開示の厳格な要求事項ではないが、電流ループを安定に保ちながら、ピーク電流モードバックコンバータ動作を促進するために、傾斜補償回路134が用いられる。傾斜補償回路134は、パルス幅変調出力信号136aをコントローラ122に提供する比較器136に周期的ランプ信号135を提供し、コントローラ122はセンサ132によって提供されるローサイド電流信号を用い得る。
図1に更に示されるように、制御回路100は、誤差増幅器140、ループ補償回路138、及び比較器136を含むパルス生成回路を含み、また、内部ソフトスタート回路142並びに外部ソフトスタート端子114を含む。誤差増幅器140は、オフセット回路134によって提供される周期的ランプ信号135との比較のため、比較器136への入力として誤差増幅器出力信号141を提供する。回路100は、誤差増幅器140への単一(第1の)入力143を共用する内部ソフトスタート回路142及び外部ソフトスタート端子114を介して、内部及び外部ソフトスタート能力両方の組み合わせを有利に促進する。図2に関連して下記にさらに詳細に説明するように、或る実装における誤差増幅器140の差動入力は3個の入力のみを含み、それによって、図7に示されるような4入力実装に比べ、集積回路ダイサイズが節減され得、入力構成要素整合性能が改善され得る。
誤差増幅器140は、基準電圧信号VREFを受信する第2の誤差増幅器入力144(+)、及びDC−DCコンバータ(例えば、この例では出力電圧VOUT)の出力条件を表すフィードバック信号FBを受信する第3の誤差増幅器入力146(−)とともに、ソフトスタート入力信号SSを受信する第1の入力143(+)を含む。誤差増幅器140は、フィードバック信号FBと、ソフトスタート信号SS及び基準電圧信号VREFの内の低い方との差を表す誤差増幅器出力信号141を提供する出力を有する。動作において、誤差増幅器140は、誤差増幅器出力信号141を生成するために、第3の(反転)入力146において提供されるフィードバック信号FBと、(非反転)入力143及び144に提供されるソフトスタート及び基準信号の内の低い方との差を増幅する。出力信号141は、任意で、ループ補償回路138(例えば、下記の図3及び図4)に接続され、ランプ信号135との比較のため比較器136への入力として提供される。比較器回路136は、誤差増幅器出力信号141を受信する第1の入力(+)、傾斜補償回路134からランプ信号135を受信する第2の入力(−)、及び誤差増幅器出力信号141及び周期的ランプ信号135に従ってパルス幅変調出力信号136aを提供する出力を有する。動作において、PWM出力信号136aは、誤差増幅器出力信号141がランプ信号135を上回る場合はハイであり、そうでない場合はローであり、比較器は幾つかのレベルのヒステリシスを提供し得る。その結果、出力信号136aにおいて、パルスのストリームが提供されることになり、そのパルス幅(信号136aがハイである時間のパーセンテージ)は、概して、誤差増幅器出力信号141のレベルに比例する。
DC−DCコンバータシステムの定常状態の動作において、更に、誤差増幅器出力信号141のレベルは、入力146におけるフィードバック信号と、入力144における基準信号との差を示す誤差を表す。例示された実装において、外部レジスタR2及びR3によって抵抗分周回路が提供され、それとともに、図1に点線で示されるように、負荷107における出力電圧へのR2及びC5の接続によって端子108を介して第3の誤差増幅器入力146にフィードバック信号FBを提供するように、安定化及びフィルタリングキャパシタC5が提供される。コントローラ122は、比較器136からPWM制御信号136aを、並びにオシレータ128からパルスストリーム信号を受信し、それぞれ、ハイ及びローサイドドライバ124及び126への入力として提供される相補的ハイ及びローサイドドライバ信号MSDR及びLSDRを生成する。この閉ループ構成によって、基準電圧VREFによって表される基準レベルに対応するように、負荷107における出力電圧VOUTを駆動するために、出力信号136aにおけるパルス幅の調整が可能になる。
しかしながら、スタートアップの間、図1における出力キャパシタC4は放電状態で開始し、そのため、フィードバック信号FBに厳密に従った閉ループ動作は、キャパシタC4において、過度の突入電流レベルを招き得る。従って、回路100は、第1の誤差増幅器入力143に出力を提供する内部ソフトスタート回路142を含む。また、外部ソフトスタート端子114は、第1の誤差増幅器入力143に直接的に接続され、それによって、制御回路100のスタートアップの間、第1の誤差増幅器入力143における電圧の立ち上がり時間を少なくとも部分的に制御するように、ユーザが第1の誤差増幅器入力143と回路接地との間に外部キャパシタCextを接続することが可能になる。実際には、内部ソフトスタート回路142は、回路100のスタートアップの間、概して上昇する電圧を有する第1の誤差増幅器入力143に信号SSを提供する。信号電圧の変化レートは、端子114に外部キャパシタが接続されていない場合、又は比較的小さい外部キャパシタが接続されている場合は、第1の(概して固定の)レートである。しかしながら、ソフトスタート端子114と回路接地との間に大型のキャパシタンスCextが接続されると、第1の誤差増幅器入力143に提供されるソフトスタート信号のランプレートが、内部的に生成されるソフトスタート信号のレートより長くされ得る。
また、図2を参照すると、例示の内部ソフトスタート回路142及び誤差増幅器回路140の更なる詳細が示され、内部ソフトスタート回路142は、キャパシタ増幅器回路142a及び出力回路142bを含む。図示されたソフトスタート回路142はキャパシタ増幅器142aを提供するが、制御回路100のスタートアップの間、固定の変化レートを有する立ち上がり内部ソフトスタート電圧信号を生成する別の種類の内部ランプ回路を内部ソフトスタート回路142が提供する他の実施形態も可能である。図示された実施形態において、キャパシタ増幅器回路142aは第1のキャパシタC1を含み、その上側第1の端子は電流源I1に接続され、下側第2の端子はNMOSトランジスタM1及びM2によって形成される第1の電流ミラーに接続される。キャパシタ増幅器回路142aは、制御回路100のスタートアップの間、第1のキャパシタC1の第1の端子において立ち上がり電圧を提供し、電流源I1は、回路100のスタートアップ時に第1のキャパシタC1を初期ゼロ電圧から充電するように、充電電流を提供する。出力回路142bは、制御回路100のスタートアップの間、第1のキャパシタC1を横切る電圧に少なくとも部分的に基づいて、第1の誤差増幅器入力143に立ち上がり内部ソフトスタート回路出力信号を提供し、第1の誤差増幅器入力143に直接的に接続される外部ソフトスタート端子114によって、制御回路100のスタートアップの間、第1の誤差増幅器入力143における電圧の立ち上がり時間を少なくも部分的に制御するように第1の誤差増幅器入力143と回路接地との間の外部キャパシタCextの接続が可能となる。
内部ソフトスタート出力回路142bは、NMOSトランジスタM3及びM4によって形成される第2の電流ミラーを含む。M3は、第1の電流ミラーのM2とC1の上側端子との間に接続され、M4は、第1のキャパシタC1と第1の誤差増幅器入力143との間に接続される。M3及びM4のゲートは、図示されるように、C1の上側端子に接続される。この構成において、M2及びM3を介して流れる電流は、第1の電流源I1のレベルに比例する。キャパシタC1を充電するために用いられる電流がI1の約1/50である場合、この例におけるM1とM2の比は(1:49)であり、I1からの電流の残りはM2及びM3を介して流れる。キャパシタC1の上側端子における電圧は、C1を横切る電圧プラスM2のゲート−ソース電圧に等しい。M2のVGSは、M2及びM3を介して流れる電流に従って設定され、この電流のレベルは、M3及びM4の電流ミラー構成のため、M4及びM5を介して流れる電流によって決定される。図2における内部ソフトスタート回路142の出力回路142bは、また、M5及び別のNMOSトランジスタM6(比1:1)によって形成される第3の電流ミラー回路を含み、それによって、M5を介する電流がトランジスタM4のためのテール電流を提供する。また、PMOSトランジスタM7が、第2の電流源I2(この例では、I1=I2=0.5μΑ)と、M6のゲート及びドレインとの間に接続され、M7のゲートはC1の上側端子に接続される。従って、制御回路100のスタートアップの間、第2の電流ミラー回路M3、M4の第2のトランジスタM4の導通状態を維持するために、第2の電流源I2から第3の電流ミラー回路M5、M6に流れる電流を制御するように、M7は、上側端子C1における電圧に従って動作される。従って、図2に示されるように、M4はソースフォロワとして構成され、そのソース端子は第3の電流ミラー回路の第2のトランジスタM5に、及び第1の誤差増幅器入力143に接続される。また、例示の実装において、第1の誤差増幅器入力143と回路接地との間に、出力フィルタリングキャパシタC2(例えば、1pF)が提供される。
外部ソフトスタート端子114に外部キャパシタが接続されない、又は小型のキャパシタCextのみが接続される場合の動作において、M4は、制御回路100のスタートアップの間、第1のキャパシタC1を横切る電圧に概して等しい電圧を有する第1の誤差増幅器入力143に立ち上がり内部ソフトスタート回路出力信号を提供するためソースフォロワとして動作する。この点において、C1の上側端子の電圧は、C1を横切る電圧プラスM2のゲート−ソース電圧に等しく、ソースフォロワトランジスタM4のゲート−ソース電圧は、M2の電圧とほぼ同じである。その結果、ソースフォロワ動作において、M4(第1の誤差増幅器入力143として提供される)のソースにおける電圧信号SSは、C1を横切る電圧にほぼ等しい。例示の実装において、ソースフォロワトランジスタM4と第1、第2、及び第3の電流ミラー回路との組み合わせで、キャパシタ増幅器回路142aを動作させることによって、1msの内部ソフトスタート時間が提供される。従って、外部キャパシタCextが設置されないか、又はCextが比較的小さく、M4がソースフォロワとして動作する場合、内部ソフトスタート時間は、下記式(1.1)によって与えられる。
tss_int=(VREF×C1)/(I1/(49+1)) (1.1)
また、出力回路142bの電流ミラーは、スタートアップの間、PMOSトランジスタM7の動作によって電力供給され、そのゲート電圧はC1の上側端子における電圧によって制御される。その結果、M7は、回路100のスタートアップ時にオンにされ、電流源I2から電流ミラー回路M5、M6に電流を提供する。従って、C1を横切る電圧が上昇すると、M7は結果としてオフにされ、それによって、I2からの電流フローが停止され、それにより、出力回路142bの構成は、回路100のスタートアップの間のみ、正の電圧供給端子V+からの電力を消費する。
図2に更に示されるように、図示された出力回路142bはまた、外部キャパシタCext(端子114に接続される場合)の充電電流を制限するために、電流(一例では5.5μΑ)をM4のドレインに提供する第3の電流源I3を含む。M4は、第1のキャパシタC1を横切る電圧及び外部キャパシタCextを横切る電圧の内の低い方に概して等しい電圧を有する第1の誤差増幅器入力143にソフトスタート回路出力信号SSを提供する。このように、M4は、Cextが小さいか又は接続されていない場合、C1の充電に従った立ち上がりソフトスタート回路出力信号SSを提供するためソースフォロワとして動作する。反対に、接続される外部キャパシタCextが比較的大きい場合、M4のゲート電圧は、M4のソースにおける電圧より高速でランプアップし、M4は、Cextを充電するように、第3の電流源I3から外部ソフトスタート端子114に電流を選択的に導通させるためスイッチとして働く。なお、この例では、下記の図7の実装におけるものと異なり、第3の電流源I3は、外部ソフトスタート端子114に直接的に接続されていないことに留意されたい。この構成によって、図2の回路におけるCextに提供される充電電流は、M5及びM6のミラー接続を介してM5によってシンキングされる0.5μA電流、及び電流源I2の0.5μA値の減算を含み、5μAに制限され、一方、M7はスタートアップの間オンにされる。その結果、この場合のソフトスタート時間は、下記式(1.2)に従って、外部キャパシタCextによって主として決定される。
tss_ext=(VREF×Cext)/(I3−I2) (1.2)
引き続き図2を参照すると、この実施形態における誤差増幅器40は、差動段を形成する3個のPMOS誤差増幅器トランジスタM9、M10、及びM11の間で共用するための電流を提供する第4の電流源I4を含む。第1のトランジスタM9は、I4に接続されるソースと、内部ソフトスタート出力回路142bのM4のソースに直接的に接続され、第1の誤差増幅器入力143(+)を提供するように及びソフトスタート入力信号SSを受信するように端子114にも直接的に接続されるゲート端子とを有する。第2の誤差増幅器トランジスタM10のソースもI4に接続され、M10のゲートは、第2の誤差増幅器入力144(+)を提供するように及び基準電圧信号VREFを受信するように接続され、M9及びM10のドレインは、図2に示されるように、別のPMOSトランジスタM15とともに電流ミラーを形成するPMOSトランジスタM12に接続される。このようにして、M9及びM10は、誤差増幅器140の入力における差動ペアの非反転(+)サイドを提供する。
誤差増幅器差動入力の反転(−)サイドは、第3の誤差増幅器トランジスタM11(PMOS)によって提供され、第3の誤差増幅器トランジスタM11は、I4に接続されるソースと、第3の誤差増幅器入力146を提供するように及びフィードバック信号FBを受信するように接続されるゲートと、図示されるように、別のPMOSトランジスタM14とともに電流ミラーを構成するPMOSトランジスタM13に接続されるドレインとを備える。M13、M14を介して流れるミラーされた電流は、更なる(PMOS)電流ミラーM16、M17に提供され、電流ミラーM16、M17のソースは、図示されるように、M17及びM15のドレインに接続するノードにおけるシングルエンド誤差増幅器出力信号141を提供するように供給電圧V+に接続される。このシングルエンド誤差増幅器出力信号141は、その後、パルス幅変調比較器出力信号136を生成するために、ランプ信号135との比較のため比較器136の正(+)の入力に提供される。
更に図3及び図4を参照すると、誤差増幅器出力信号141は、ループ補償回路138に及び比較器136の正の入力に接続される。図3に示されるように、1つの可能なループ補償回路138が、誤差増幅器出力141と回路接地との間でキャパシタC7に直列に接続されるレジスタR4を含み、R4及びC7の直列組み合わせに並列にキャパシタC6が接続される。図4は、別の非限定的な実施形態を示し、ループ補償回路138は、誤差増幅器140の出力141とフィードバック入力146との間で互いに直列に接続されるレジスタR4及びキャパシタC7を含み、キャパシタC6はR4及びC7の直列組み合わせに並列に接続される。
ここで図5及び図6を参照すると、図5は、上記の制御回路100において、第1の誤差増幅器入力143(SS)に提供される例示のソフトスタート回路出力信号、並びに、第3の誤差増幅器入力146に提供される例示のフィードバック信号(FB)を例示するグラフ150を示す。概して、ソフトスタート出力信号SSは、図示されるように線形に上昇するランプ信号であり、誤差増幅器140の動作によって、誤差増幅器出力141が、入力146におけるフィードバック信号FBと、第2の誤差増幅器入力144における基準電圧VREF及び第1の入力143におけるソフトスタート回路出力信号SSの内の低い方との差をトラッキングする。従って、図5に示されるように、回路100は、スタートアップ又はソフトスタート時間152(端子114に比較的小さい外部キャパシタCextが接続される図示された例において約1.3ms)の間、入力143におけるソフトスタート信号SSに従って動作する。入力143におけるソフトスタート信号が基準電圧値VREFに到達すると、基準値をトラッキングする試みにおいて、パルス生成回路要素の閉ループ動作は出力電圧を駆動する。なお、この場合において、一定の基準電圧VREF(図1における電圧基準電流バイアス回路118から)が用いられるが、外部的に生成されたセットポイント値が誤差増幅器140への入力として提供され得、ソフトスタート信号SSがセットポイントレベルに到達した後、出力電圧は提供されたセットポイント値をトラッキングすることに留意されたい。
図6は、制御回路100において、ミリ秒でのソフトスタートタイミングを任意の外部的に接続されるキャパシタCextの関数として例示するグラフ160を提供する。グラフ160において図示されるように、図示された例におけるソフトスタート時間152は、外部的に接続されるキャパシタが無い場合、又は、極く小さいキャパシタが端子114と回路接地との間に接続される場合、約1msであり、外部キャパシタCextが約6nFまで上がる間、やや漸近的に約1.2msまで上昇する。従って、図示されるように、外部キャパシタンスの値の第1の範囲162において、内部ソフトスタート回路142がソフトスタート時間152を主として支配し、上記の図2におけるトランジスタM4は、主にソースフォロワとして動作する。更なるキャパシタンス範囲164において、Cext値がより大きくなると、ソフトスタート時間152は概して線形に上昇し、トランジスタM4(上記の図2)は、外部キャパシタCextを一層ゆっくりと充電するために電流を第3の電流源I3から端子114に導通させるためのスイッチとして動作する。
また、図7を参照すると、上記の図1及び図2における制御回路100及びソフトスタート回路要素は、内部及び外部ソフトスタート回路のための別個の誤差増幅器入力の使用に比べ、有意な利点を提供する。特に、図7は、内部ソフトスタート回路242及び誤差増幅器240を備える別のPWM制御回路200を示す。この場合、電流源I201、キャパシタC201、及び電流ミラーM201、M202がキャパシタ増幅器を形成する。M201及びM202が第1の電流ミラーを形成し、PMOSトランジスタM203及びM204が第2の電流ミラーを形成し、NMOSトランジスタM205及びM206が第3の電流ミラーを形成する。第3の電流ミラーは、誤差増幅器240の入力243aに内部ソフトスタート出力信号SSINTを提供するように、制御PMOSトランジスタM207及び第2の電流源I202に従って動作する。この例において、トランジスタM204はソースフォロワ構成を提供し、そのドレインはサプライレールV+に接続され、そのソースは、共用電流源I204に接続されるソースを備えるPMOSトランジスタM208のゲートにおける誤差増幅器入力243aに内部ソフト回路出力信号を提供する。
図1及び図2の実施形態とは異なり、別個の電流源I203が、外部キャパシタCext(接続される場合)を充電するため充電電流を提供するように、図7における外部キャパシタ端子又はピン214に接続される。また、外部キャパシタ端子214は、PMOSトランジスタM209のゲートにおいて、誤差増幅器240の別のソフトスタート入力243bに、別個の入力信号SSEXTを提供するように接続される。図2の実装におけるように、更なる非反転PMOSトランジスタM210が、誤差増幅器への別の入力244として基準電圧を受信し、入力信号243a、243b、及び244の内の低いものが、別のPMOSトランジスタM211のゲートにおける第4の入力246に提供されるフィードバック信号と比較される。この場合、4個の入力トランジスタM208〜M211は、それらのそれぞれの入力に従ってソースI204からの電流に対して競合し、その結果の誤差増幅器出力(この場合もまたシングルエンディッド)は、入力246におけるフィードバック信号と、他の入力信号243a、243b、及び244の内の低いものとの差に従って決定される。しかしながら、この場合、誤差増幅器240は、4個の入力PMOSトランジスタM208〜M211を含む必要があり、これらのトランジスタは、オフセットを制御するために概してデバイスサイズが有意に大きく、それにより、上記の図1及び図2の回路100は、図7の回路200と比べて有意なダイサイズ低減を提供する。
また、上述のように、図7の誤差増幅器240の差動入力段において4個のトランジスタM208〜M211を用いることによって整合の問題が悪化する。こういった整合問題は、上記の図2の誤差増幅器入力143、144、及び146の3個のみを用いることによって緩和又は軽減される。このように、本開示の様々な概念は、共用誤差増幅器入力143を用いる内部及び外部ソフトスタート回路要素を提供し、それによって、デバイスサイズ及び整合問題がシンプルな解決策において解決され得る。
また、M204のドレインは、図7ではV+に接続され、そのため、M204を介する電流は制限されない。他方、図1及び図2の新規の回路100では、C1(及び、従ってM4のゲート)を横切る電圧が迅速に上昇するので、大きな外部キャパシタンスCextが端子114に接続される場合、M4がスイッチのように動作する。外部キャパシタCextへのM4のソースの接続は、外部キャパシタCextを約5.0μAまで充電するように最大電流に対する制限を提供し、従って、ソフト回路ノードSSのC2を横切る電圧の最大スルーレートが(M4に接続される)I3及びCextによって制限される。図2における入力143に提供されるソフトスタート回路信号のスルーレートへのこの制限は、例えば、ユーザが比較的長いソフトスタート時間(例えば、1msの内部ソフトスタート回路設定より長い)を所望する場合等、外部キャパシタCextが極めて大きい場合に特に有利である。このように、大きな外部キャパシタンスCextの場合、ソフトスタート回路スルーレートはI3及びCextによって制御される。
本開示は、このように内部ソフトスタート回路142を提供し、また、DC−DCコンバータシステムのスタートアップの間に出力キャパシタC4が被る突入電流を制御及び制限するために端子114に外部キャパシタを接続することにより、ユーザが所望に応じたソフトスタート時間を設定することを可能にする。ソフトスタート出力信号が基準電圧レベルVREFを超えて、ソフトスタート動作が完了した後、ソフトスタート回路要素142は低電力モードに入り、バックコンバータ出力は、入力146におけるフィードバック信号に従って閉ループ方式で本質的に制御される。
上記の例は単に本開示の種々の態様の幾つかの可能な実施形態の例示に過ぎず、当業者であれば、本明細書及び付属の図面を読み理解すれば、同等の改変及び/又は修正に気づき得るであろう。また、本開示の特定の特徴が多数の実装の1つのみに関して開示されているとしても、任意の所与の又は特定の用途にとって望ましく有利であり得るように、そのような特徴が他の実施形態の1つ又は複数の他の特徴と組み合わされ得る。また、用語「含む(including)」、「含む(includes)」、「有する(having)」、「有する(has)」、「備える(with)」、又は、それらの変形が、詳細な説明及び/又は特許請求の範囲において用いられる場合、それらの用語は、用語「含む(comprising)」と同様の様式で包括的であることが意図される。