JP2016536078A - 女性衛生用吸収性製品 - Google Patents

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Abstract

本発明は、モノマー溶液又は懸濁液を噴霧重合することにより得られる、平均真球度(SPHT)が0.8〜0.95の吸水性ポリマー粒子を有する女性衛生用吸収性製品に関し、ここで女性衛生用吸収性製品の取り込み比は、0.27未満である。

Description

本発明は、モノマーの溶液又は懸濁液を噴霧重合することにより得られる、平均真球度(SPHT)が0.8〜0.95の吸水性ポリマー粒子を有する女性衛生用吸収性製品に関し、ここで女性衛生用吸収性製品の排泄帯域の面積対、分配面積の比の値は、0.27未満である。
水溶液を吸収する製品である吸水性ポリマーは、おむつ、タンポン、生理用ナプキン、パンティライナー、創傷用包帯、及びその他の衛生用品を製造するために使用され、また園芸市場でも水保持剤として用いられる。
流体吸収性製品の製造は、 "Modern Superabsor-bent Polymer Technology", F.L. Buchholz及びAT. Graham, Wiley-VCH, 1998, p.252〜258に記載されている。
流体吸収性製品、例えば女性衛生用吸収性製品は通常、上側の透液性トップシート、下側の不透液性層、アクィジション分配層、及びトップシートと不透液性層との間にある流体吸収性複合材から成る。この複合材は、吸水性ポリマーと繊維から成る。さらなる層は例えば、ティッシュ層である。
吸水性ポリマー粒子の製造は同様に、"Modern Superabsorbent Polymer Technology", F.L. Buchholz、及びA.T. Graham, Wiley-VCH, 1998, p.71〜103.に記載されている。吸水性ポリマー粒子はまた、「流体吸収性ポリマー粒子」、「超吸収性ポリマー」、又は「超吸収剤」とも呼ばれる。
モノマー溶液の液滴を重合させることによる吸水性ポリマー粒子の製造は例えば、EP 0 348 180 A1、WO 96/40427 A1、US 5,269,980、WO 2008/009580 A1、WO 2008/052971 A1、WO2011/026876 A1、及びWO 2011/117263 A1に記載されている。
液滴を取り囲む気相におけるモノマー溶液液滴の重合(液滴化重合)は、平均球形度(mSPHT)が高い丸い吸水性ポリマー粒子をもたらす。平均球形度は、ポリマー粒子の丸さ測定手段であり、例えばCamsizer(登録商標)image analysis system (ドイツ国Haan在、Retsch Technology GmbH社製)により測定できる。
ここで「女性衛生用吸収性製品」とは、広い意味で使用され、体液/体からの滲出物、例えば月経血、膣分泌物、及び尿を受容、及び/又は吸収、及び/又は含有、及び/又は保持可能なあらゆる製品が含まれる。本発明の文脈において例示的な女性衛生用吸収性製品は、使い捨て女性用衛生用吸収性製品である。ここで「使い捨て」という用語は、洗濯することが意図されていないか、又は貯蔵されるか、又は製品として再利用される製品(すなわちこれらは一度使用した後に廃棄することが意図されており、好ましくはリサイクルされ、コンポスト化、又は環境に適合したやり方で捨てられる)を記述するために使用する。本発明による使い捨ての典型的な女性衛生用吸収性製品は、月経用品、例えば生理用ナプキン、パッド、及びパンティライナー、軽度〜中度の失禁用吸収製品などである。本発明における使用に適した吸収性製品は、単独の吸収層から、より複雑な多層構造まであらゆる構造を含む。特定の吸収性製品は通常、流体透過性のトップシート、バックシート(流体不透性であってよく、かつ/又は水蒸気及び/又は気体透過性であってよい)、これらの間に包含される吸収性要素(しばしば「コア」と言われる)を有する。
流体吸収性製品の幾つかの層は通常、明確な機能(例えば上側の透液性層の乾燥、下側の不透液性層を湿らせない水蒸気透過性、可撓性、水蒸気透過性)を満たし、薄い流体吸収コアは、迅速な吸収速度を示し、かつ体液を大量に保持可能であり、場合によっては上側層とコアとの間にアクィジション・分配層があり、これが放出された体液の輸送及び分配層として働く。
これらの個々の要素は、完成した流体吸収性製品が、可撓性、水蒸気通気性、乾燥度、着用時快適性、保護といった基準全体、また高い液体保持力、逆戻りの低さ、及び湿り気が透過することの防止といった性能基準を満たすように組み合わされている。
しかしながら、特に女性衛生用吸収性製品(例えば生理用ナプキン)では未だに、逆戻りが少ない製品をもたらすことが問題である。特に、高荷重の場合の湿った感じが、未だに問題である。
さらに、見た目の問題から、また着用者の皮膚の清潔さの観点から、排泄帯域が小さいのが好ましい。これが女性衛生用吸収性製品に関しては、未だに問題である。
さらに高い快適性はまた、着用することによる皮膚に関連する知覚に関して、流体吸収性製品の柔軟性改善も関係してくる。この問題はしばしば、さらなる構造層、不織布、又はフィルムを加えることにより解決される。その他の試みがDE 10107709 A1に開示されており、少なくとも部分的に顆粒の形状をしたセルロース繊維を含有する吸収性製品が提示されている。
柔軟性を改善させた吸収性構造に関する別の試みが、BKI HoldingによってUS 7176149 Bで行われており、ここでは、柔軟性が8.0/J超であり、たわみ性が約70/N超である高性能の吸収性構造が特許請求されている。ここでもこの吸収性製品は、コアを作製するための異なる繊維状材料の複数の層の構造体である。
しかしながら、柔軟性を向上させようとする全ての試みは、複数の層が加えられるため、吸収コアと吸収性製品の厚さをそれぞれ増加させることになり、厚さはまた、特に気付かれやすさの点で吸収性製品に関して大きな問題である。
そこで、流体の捕捉、分配、及び保持性能が改善されており、「乾いた感じ」をもたらす保持性が良好であり、さらに柔軟性が改善された女性衛生用吸収性製品に対する需要が存在する。
また、吸収された体液(特に月経血、血液)がより見えにくく、着用者の肌に対する清潔さが改善された女性衛生用吸収性製品に対する需要が存在する。
よって本発明の目的は、液体の捕捉、保持性能が改善され、かつ逆戻りが改善された、吸収性ポリマー粒子を有する女性衛生用吸収性製品を提供することである。
本発明の目的はさらに、柔軟性が改善された流体吸収性製品を提供することである。
本発明の目的はまた、吸収された体液が見えづらく、着用者の肌の清潔さが改善された女性衛生用吸収性製品を提供することである。
上記目的は、以下のもの:
(A)上側の透液性層、
(B)下側の不透液性層、
(C)前記層(A)と、前記層(B)との間にある流体吸収コア、このコアは、平均真球度(SPHT)が0.8〜0.95の吸水性ポリマー粒子を、吸水性ポリマー粒子と、繊維状材料の合計に対して少なくとも10質量%、かつ繊維状材料を90質量%以下含有し、
(D)(A)と(C)との間にある、任意のアクィジション・分配層、
(E)(C)の上に直接、及び/又は(C)の下に直接配置された、任意のティッシュ層、及び
(F)その他の任意の構成要素、
を有する女性衛生用吸収性製品によって達成され、
ここで上側の透液性層(A)は排泄帯域を有し、流体吸収コア(C)は分配面積を有し、排泄帯域の面積対、分配面積の比の値は、0.27未満である。
女性衛生用吸収性製品の排泄帯域対、分配面積の比の値(取り込み比)は好ましくは、0.15〜0.25、排泄帯域の面積対、分配面積の比の値はより好ましくは0.20未満、より好ましくは0.18未満である。排泄帯域の面積対、分配面積の比の値は、取り込み比によって示される。
本発明による吸収性製品は、液体捕捉性と保持性が改善されている。タンパク質又は漿液の体液の捕捉は、従来公知の女性用吸収性製品よりも迅速であり、逆戻りは低い。さらに意外なことに、本発明による吸収性製品の排泄帯域は、従来公知の女性用吸収性製品よりもずっと小さい。よって、吸収性製品の表面の僅かな部分(排泄部)のみが体液で濡れ、この吸収性製品は吸収された体液と、着用者との接触面積を最小化し、これによって着用快適性が改善され、「乾いた感じ」がより良好になり、清潔さが改善され、さらには改善された柔軟性も示す。小さな排泄帯域はまた、体液で濡れた目に見える面積を最小化し、これによって吸収された体液(特に月経血)の見えやすさが少なくなる。
本発明の1つの態様において、排泄帯域における流体吸収コアの坪量は、少なくとも500gsmである。
吸水性ポリマー粒子を含有する本発明による女性衛生用吸収性製品は、以下の成分:
a)少なくとも1種の酸基含有エチレン系不飽和モノマー、このモノマーは少なくとも部分的に中和されていてよく、
b)任意で、1種以上の架橋剤、
c)少なくとも1種の開始剤、
d)任意で、a)で述べたモノマーと共重合可能なエチレン系不飽和モノマー1種以上、
e)任意で、1種以上の水溶性ポリマー、及び
f)水
を含有するモノマー溶液を重合させることにより吸水性ポリマー粒子を作製し、吸水性ポリマー粒子を少なくとも1種の表面後架橋剤で被覆し、被覆した吸水性ポリマー粒子を熱により表面後架橋する工程を有する方法によって得られ、ここで吸水性ポリマー粒子における残分モノマーの含分は、表面後架橋剤による被覆の前に、0.03〜15質量%の範囲にあり、この表面後架橋剤はアルキレンカーボネートであり、熱による表面後架橋の間の温度は、100〜180℃の範囲である。
吸水性ポリマー粒子は、0.1g〜20g、又は0.15g〜15g、又は0.2g〜10g、又は0.3g〜5g、又は0.35g〜2g、又は0.4g〜1gの量で供給する。
本発明による女性衛生用吸収性製品(例えば月経用品、例えば生理用ナプキン、又はパンティライナー)は通常、以下のものを有する:上側の透液性層、又はトップシート(A)、これは使用している間、製品の使用者に面し、液体、特に体液を製品へと通過させるために透液性であり;下側の不透液性層、又はバックシート(B)、これは、吸収された液体が、製品を通じて漏出しないように液体を封じ込め、このバックシートが一般的には、衣服に面した製品表面をもたらし;及び、トップシートとバックシートの間にある吸収コア、これによりトップシートを通じて製品に入ってきた液体をアクィジション、及び保持するための吸収能力が得られる。しかしながら本発明の全ての吸収性製品は、吸収コア(C)を有し、これは製品において、体液(特にタンパク質又は漿液の体液、例えば月経血)を吸収及び保持可能なあらゆる吸収性手段であり得る。
吸収性製品にはまた、従来技術で公知のその他の特徴、例えば再び閉鎖可能な固定系、ローション、アクィジション層、分配層、湿り気指標、センサ、弾性化された腰紐、及びその他類似の付加的な弾性要素など、ベルトなど、腰部キャップ、封じ込め部、及び美観的な特徴部、及びこれらの組み合わせを有することができるが、これに制限されることはない。
本発明によれば、女性衛生用吸収性製品には例えば、生理用ナプキン、パンティライナー、又は軽度若しくは中程度の成人失禁用製品が含まれる。本発明の女性衛生用吸収性製品は例えば、生理用ナプキン、又はパンティライナーであり得る。
本発明によれば排泄帯域が、高い吸収速度、及び高い保持性能の領域であるのが好ましい。よって、排泄帯域における流体吸収コアの坪量は、特定の量であるのが好ましい。通常は少なくとも500gsm、好ましくは少なくとも600gsm、より好ましくは少なくとも700gsm、とりわけ好ましくは少なくとも800gsm、特にとりわけ好ましくは少なくとも900gsm、最も好ましくは少なくとも1000gsmである。
流体吸収性製品は、触覚特性が改善されている。この製品はさらに、柔軟性が高く、雑音が少なく、ピンホールは無視できる程度である。本発明による女性衛生用吸収性製品で使用される吸水性粒子は、平均球形度が少なくとも0.8である。この粒子自体は柔らかく、粗い感じは、負荷が高い吸水性ポリマー製品であっても低減される。さらに、粗い端部がほとんどなくなることにより、粒子間で摩擦が起きた際に雑音が低下し、吸収コア内部に多量(例えば80%超)の吸水性粒子を有する吸水性製品では、雑音が特に低下する。
本発明による女性衛生用吸収性製品にとって有用な吸収性粒子に対するCRC、及びAUHLの合計は少なくとも60g/gであり、アクィジション分配層(D)の坪量は、gsmで、流体吸収コア(C)に含有される吸収性ポリマー粒子の量以上(吸水性ポリマー粒子と繊維状材料の合計に対する質量%)である。
吸水性ポリマー粒子は好ましくは、遠心分離容量が少なくとも25g/gであり、高負荷での吸収力は、少なくとも20g/gである。よって吸水性ポリマー粒子は、高い遠心分離容量を有し、これにより衛生製品で使用した場合に、良好な液体分配が得られる。さらに、本発明の1つの態様による女性衛生用吸収性製品は、優れた乾燥性を保ちながらも、吸水性粒子の絶対数が少ない。
本発明の1つの態様による女性衛生用吸収性製品は、吸水性ポリマー粒子を含有し、かつ繊維状材料及び/又は接着剤を少なくとも5質量%、好ましくは少なくとも20質量%、より好ましくは少なくとも30質量%、最も好ましくは少なくとも50質量%、吸収コア中に含有する。
遠心分離容量(CRC)が高く、また49.2g/cm2という負荷のもとで高い吸収性(AUHL)を有する吸水性ポリマー粒子が、本発明に適している。
適切な吸水性ポリマーは、モノマー溶液を重合させることによって吸水性ポリマーを形成し、吸水性ポリマー粒子を少なくとも1種の表面後架橋剤で被覆し、被覆した吸水性ポリマー粒子を熱により表面後架橋する工程を有する方法によって製造され、ここで吸水性ポリマー粒子における残分モノマーの含分は、表面後架橋剤による被覆の前に、0.03〜15質量%の範囲にあり、熱による表面後架橋の間の温度は、100〜180℃の範囲にある。
適切な吸水性ポリマーはまた、モノマー溶液を重合させることによって吸水性ポリマーを形成し、吸水性ポリマー粒子を少なくとも1種の表面後架橋剤で被覆し、被覆した吸水性ポリマー粒子を熱により表面後架橋する工程を有する方法によって製造でき、ここで吸水性ポリマー粒子における残分モノマーの含分は、表面後架橋剤による被覆の前に、0.1〜10質量%の範囲にあり、前記表面後架橋剤はアルキレンカーボネートであり、熱による表面後架橋の間の温度は、100〜180℃の範囲にある。
熱による表面後架橋前の、吸水性ポリマー粒子における残分モノマーの水準、熱による表面後架橋の温度、及び表面後架橋剤自体は、形成される表面後架橋された吸水性ポリマー粒子の特性に、大きな影響を与える。
製造工程に従った特定の条件により、遠心分離容量(CRC)が高く、49.2g/cm2という負荷のもとで高い吸収性(AUHL)を有する吸水性ポリマー粒子が得られる。これは意想外の結果である。遠心分離容量(CRC)は、熱による表面後架橋の間、著しく低下することが知られている(例えばUllmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 6th Ed., Vol. 35, p. 84, Figure 7で実証されている)。さらに意外なことに、比較的反応性が低いアルキレンカーボネートは、本発明による条件下では、並外れて低い温度で反応する。その他の環状表面後架橋剤(例えば2−オキサゾリジノン)は、よく似た挙動を示す。"Modern Superabsorbent Polymer Technology", F.L. Buchholz 及びAT. Graham, Wiley-VCH, 1998, p. 98によれば、アルキレンカーボネートについて推奨される反応温度は、180〜215℃である。
高い遠心分離容量(CRC)と、49.2g/cm2のもとでの高い吸収性(AUHL)との組み合わせにより、吸い上げ吸収試験において合計液体取り込み量が高い吸水性ポリマー粒子が得られる。
吸水性ポリマー粒子はさらに、高い遠心分離容量(CRC)におけるVAUL試験において特有の膨潤時間の減圧傾向を有する。
吸水性ポリマー粒子はさらに、抽出可能な構成成分のレベルが、10質量%未満である。
さらに、表面後架橋された吸水性ポリマー粒子は、遠心分離容量(CRC)が35〜75g/g、高負荷吸収性(AUHL)が15〜50g/g、抽出可能な構成成分のレベルが10%未満、多孔性が20〜40%であるのが好ましい。
吸水性ポリマー粒子は、合計液体取り込み量が
Y>−500×In(X)+1880
であるのが好ましく、ここでY(g)は、合計液体取り込み量であり、X(g/g)は遠心分離容量であり、ここで遠心分離容量は少なくとも25g/gであり、かつ液体取り込み量は、少なくとも30gである。
さらなる適切な吸水性ポリマー粒子は、特有の膨潤時間の変化が0.6未満であり、遠心分離容量が少なくとも35g/gであり、ここで特有の膨潤時間の変化とは、
Z<(τ0.5−τ0.1)/τ0.5
であり、ここでZが、特有の膨潤時間の変化であり、τ0.1は、0.1psi(6.9g/cm2)の圧力における特有の膨潤時間であり、τ0.5は、0.5psi(35.0g/cm2)の圧力における特有の膨潤時間である。
発明の詳細な説明
A.定義
ここで使用するように、「女性衛生用吸収性製品」とは、体から放出された流体をアクィジション、及び貯蔵することができる流体吸収性製品を言う。本発明の用語において「女性衛生用吸収性製品」と「流体吸収性製品」は、同じ意味を有する。好ましい女性衛生用吸収性製品は、使用者の体と接触して着用されるように設計されている使い捨て吸収性製品、例えば使い捨て流体吸収性パンティライナー、生理用ナプキン、ブラ用パッド、又は失禁用挿入物/パッドとしての、軽度若しくは中程度の成人失禁用製品、月経用製品、又は体液を吸収するために有利なその他の製品である。
ここで使用するように「流体吸収性構成材」とは、女性衛生用吸収性製品の構成要素を言い、これは、体液の捕捉、輸送、分配、及び貯蔵を含む、流体吸収性製品の流体取り扱い性を主に担うものである。
ここで使用するように「流体吸収コア」とは、吸水性ポリマー粒子及び繊維状材料を有する、流体吸収性構成材を言う。流体吸収コアは、体液の捕捉、輸送、分配、及び貯蔵を含む、女性衛生用吸収性製品の流体取り扱い性を主に担う。
ここで使用するように、「層」という用語は、一次的な形状がその長さと幅に沿っている流体吸収性構成材を言う。「層」という用語は、流体吸収性構成材の1つの層又はシートに制限される必要は無い。よって層は、積層体、複合材、異なる材料の複数のシート若しくは織り物の組み合わせを有することができる。
ここで使用するように、「x方向」という用語は、長さを言い、「y方向」という用語は流体吸収性構成材、層、コア、又は物品の幅を言う。一般的に、「x−y方向」とは、流体吸収性構成材、層、コア、又は物品の高さ又は厚さに対して直交する平面を言う。
ここで使用するように「z方向」という用語は、流体吸収性構成材、層、コア、又は物品の長さ及び幅に直交する寸法を言う。一般的に「z方向」という用語は、流体吸収性構成材、層、コア、又は物品の高さを言う。
ここで使用するように「坪量」という用語は、1平方メートル当たりの流体吸収コアの質量を示す。
ここで使用するように、「密度」という用語は、流体吸収コアの体積当たり質量を示し、これには女性衛生用吸収性製品のフレームは含まれない。密度は、流体吸収コアで測定する。
さらに、「上側」という用語は、女性衛生用吸収性製品の着用者に近い方の流体吸収性構成材を言うと理解されるべきである。一般的にはトップシートが、流体吸収性製品の着用者に最も近い構成材であり、以降、「上側の透液性層」と記載する。反対に「下側」という用語は、女性衛生用吸収性製品の着用者から離れた流体吸収性構成剤を言う。一般的にはバックシートが、流体吸収性製品の着用者に最も離れた構成要素であり、以降、「下側の流体不透性層」と記載する。
ここで使用するように「透液性」という用語は、液体、すなわち体液、例えば尿、月経血、及び/又は膣分泌物が、その厚さを通じてすぐに透過することができる基材、層、又は積層体を言う。
ここで使用するように「不透液性」という用語は、通常の使用条件では液体接触点において、層の平面に対して一般的には垂線方向に体液を通過させない基材、層、又は積層体を言う。
ここで使用するように、「フレーム」という用語は、上側の透液性層、及び下側の不透液性層、エラストマー、及び使用する場合には、吸収製品のための閉鎖システムを有する流体吸収性材料を言う。
ここで使用するように「親水性」という用語は、繊維に配置された水による繊維の濡れ性を言う。「親水性」は、接触角と体液の表面張力によって規定される。1964年にRobert F. GouldがAmerican Chemical Society publication "Contact angle, wettability and adhesion"に記載した定義によると、液体と繊維(特に繊維表面)との間の接触角が、90°未満であるか、或いは液体が同じ表面で自発的に広がる傾向を有すれば、繊維は親水性である。
反対に「疎水性」とは、接触角が90°超である繊維、又は繊維の表面にわたる液体の自発的な広がりが見られない繊維を言う。
ここで使用するように、「体液」という用語は、人体により生成、及び放出されるあらゆる流体、例えば尿、月経の流体、糞、膣分泌物などを言う。
ここで使用するように「通気性」という用語は、流体が漏出するのは防止したまま、流体吸収性製品から蒸気を逃がすことができる基材、層、フィルム、又は積層体を言う。通気性のある基材、層、フィルム、又は積層体は、多孔質ポリマーフィルム、スパンボンド法及びメルトブロー法による層からの不織布系積層体、多孔質ポリマーフィルム及び不織布からの積層体であり得る。
ここで使用するように、「縦方向」という用語は、女性衛生用吸収性製品の腰の端部から反対側の腰の端部まで垂直に走る方向を言う。
B.吸水性ポリマー粒子
吸水性ポリマー粒子は、以下の成分:
g)少なくとも1種の酸基含有エチレン系不飽和モノマー、このモノマーは少なくとも部分的に中和されていてよく、
h)任意で、1種以上の架橋剤、
i)少なくとも1種の開始剤、
j)任意で、a)で述べたモノマーと共重合可能なエチレン系不飽和モノマー1種以上、
k)任意で、1種以上の水溶性ポリマー、及び
l)水、
を含有するモノマー溶液を重合させることにより吸水性ポリマー粒子を作製し、吸水性ポリマー粒子を少なくとも1種の表面後架橋剤で被覆し、被覆した吸水性ポリマー粒子を熱により表面後架橋する工程を有する方法によって製造され、ここで吸水性ポリマー粒子における残分モノマーの含分は、表面後架橋剤による被覆の前に、0.03〜15質量%の範囲にあり、この表面後架橋剤はアルキレンカーボネートであり、熱による表面後架橋の間の温度は、100〜180℃の範囲である。
吸水性ポリマー粒子は通常、不溶性であるが、水中では膨潤性である。
モノマーa)は好ましくは水溶性である。すなわち、23℃で水中における溶解性が通常、水100g当たり少なくとも1g、好ましくは水100g当たり少なくとも5g、より好ましくは水100g当たり少なくとも25g、最も好ましくは水100g当たり少なくとも35gである。
適切なモノマーa)は例えば、エチレン系不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、及びイタコン酸である。とりわけ好ましいモノマーは、アクリル酸、及びメタクリル酸である。特に非常に好ましいのは、アクリル酸である。
さらに適切なモノマーa)は例えば、エチレン系不飽和スルホン酸、例えばビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)である。
不純物は、重合に対して著しい影響を与えることがある。特に精製されたモノマーa)が好ましい。有用な精製法は、WO 2002/055469 A1、WO 2003/078378 A1、及びWO 2004/035514 A1に開示されている。WO 2004/035514 A1によれば適切なモノマーa)は、アクリル酸99.8460質量%、酢酸0.0950質量%、水0.0332質量%、プロピオン酸0.0203質量%、フルフラール0.0001質量%、無水マレイン酸0.0001質量%、ジアクリル酸0.0003質量%、及びヒドロキノンモノメチルエーテル0.0050質量%を含有する、精製アクリル酸である。
重合されたジアクリル酸は、熱分解に起因する残留モノマーの供給源である。工程の間の温度が低い場合、ジアクリル酸の濃度は、もはや重要ではなくなり、ジアクリル酸の濃度がより高い、すなわち500〜10,000ppmであるアクリル酸が、本発明による方法のために使用できる。
モノマーa)の合計量におけるアクリル酸及び/又はアクリル酸塩の濃度は、好ましくは少なくとも50mol%、より好ましくは少なくとも90mol%、最も好ましくは少なくとも95mol%である。
モノマーa)の酸基は通常、0〜100mol%の範囲、好ましくは25〜85mol%の程度、好適には50〜80mol%の程度、より好適には60〜75mol%で部分的に中和されており、このためには慣用の中和剤が使用でき、好適にはアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属炭酸塩、又はアルカリ金属炭酸水素塩、及びこれらの混合物を使用する。アルカリ金属塩の代わりに、アンモニア、又は有機アミン(例えばトリエタノールアミン)を使用することができる。マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、亜鉛、又はアルミニウムの酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、及び水酸化物を、粉末、スラリー、又は溶液として、また上記中和剤のいずれかの混合物を使用することもできる。混合物の例は、アルミン酸ナトリウム溶液である。ナトリウムとカリウムはアルカリ金属としてとりわけ好ましいが、特に好ましいのは水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、又は炭酸水素ナトリウム、及びこれらの混合物である。中和は通常、水溶液として、溶融物として、又は好ましくは固体として、中和剤中で混合することによって行う。例えば、水含分が50質量%を著しく下回る水酸化ナトリウムは、融点が23℃超のワックス状材料として存在し得る。この場合、断片状材料として、又は上昇させた温度での溶融物として、計量添加することが可能である。
任意で、モノマー溶液に、又はモノマー溶液の出発材料に、金属イオン(例えば鉄イオン)をマスクするためのキレート剤を1種以上、安定化のために添加することが可能である。適切なキレート剤は例えば、アルカリ金属クエン酸塩、クエン酸、アルカリ金属酒石酸塩、アルカリ金属ラクテート及びグリコレート、三リン酸五ナトリウム、エチレンジアミンテトラアセテート、ニトリロ三酢酸、及びTrilon(登録商標)、例えばTrilon(登録商標)C(五ナトリウムジエチレントリアミンペンタアセテート)、Trilon(登録商標)D(三ナトリウム(ヒドロキシエチル)−エチレンジアミントリアセテート)、及びTrilon(登録商標)M(メチルグリシン二酢酸)という名称で知られた全てのキレート剤である。
モノマーa)は通常、重合阻害剤、好ましくはヒドロキノンモノエーテルを、貯蔵のための阻害剤として含有する。
モノマー溶液は好ましくは、アクリル酸塩はアクリル酸として考慮して、それぞれアクリル酸に対して、最大250質量ppm、より好ましくは130質量ppm以下、最も好ましくは70質量ppm以下、好ましくは10質量ppm以下、より好ましくは30質量ppm以下、特に約50ppm以下、ヒドロキノンモノエーテルを含有する。モノマー溶液は例えば、適切なヒドロキノンモノエーテル含分を有するアクリル酸を用いて作製できる。しかしながらヒドロキノンモノエーテルは、吸収によって、例えば活性炭に吸収させることによって、モノマー溶液から除去することもできる。
好ましいヒドロキノンモノエーテルは、ヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)、及び/又はα−トコフェロール(ビタミンE)である。
適切な架橋剤b)は、架橋に適した基を少なくとも2個有する化合物である。このような基は例えば、フリーラジカルメカニズムによりポリマー鎖へと重合可能なエチレン系不飽和基、及びモノマーa)の酸基と共有結合を形成することが可能な官能基である。さらに、モノマーa)の酸基少なくとも2個と配位結合を形成可能な多価金属イオンもまた、適切な架橋剤b)である。
架橋剤b)は好ましくは、フリーラジカルにより重合可能な基を少なくとも2個有する化合物であり、これはフリーラジカルメカニズムによってポリマー網目構造へと重合させることができる。適切な架橋剤b)は例えば、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、アリルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアリルアミン、テトラアリルアンモニウムクロリド、テトラアリルオキシエタン(例えばEP 0 530 438 A1に記載のもの)ジアクリレートとトリアクリレート(EP 0 547 847 A1、EP 0 559 476 A1、EP 0 632 068 A1、WO 93/21237 A1、WO 2003/104299 A1、WO 2003/104300 A1、WO 2003/104301 A1、及びDE 103 31 450 A1に記載のもの)、アクリレート基に加えて、さらなるエチレン系不飽和基を有する混合型アクリレート(DE 103 314 56 A1、及びDE 103 55 401 A1に記載のもの)、又は架橋剤混合物(例えばDE 195 43 368 A1、DE 196 46 484 A1、WO 90/15830 A1、及びWO 2002/32962 A2に記載のもの)である。
適切な架橋剤b)はとりわけ、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル、テトラアリルオキシエタン、ポリエチレングリコールジアリルエーテル(分子量が400〜20000g/molのポリエチレングリコールをベースとするもの)、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、15回エトキシ化されたトリメチロールプロパン、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、及びトリアリルアミンである。
特に好ましい架橋剤b)は、アクリル酸若しくはメタクリル酸でエステル化されてジアクリレート又はトリアクリレートになった、ポリエトキシ化及び/又はプロポキシ化されたグリセリンである(例えばWO 2003/104301 A1に記載のもの)。3回〜18回エトキシ化されたグリセリンのジアクリレート及び/又はトリアクリレートは、特に有利である。特に好ましいのは、1〜5回エトキシ化及び/又はプロポキシ化されたグリセリンのジアクリレート及び/又はトリアクリレートである。最も好ましいのは、3〜5回エトキシ化及び/又はプロポキシ化されたグリセリンのトリアクリレートであり、特に3回エトキシ化されたグリセリンのトリアクリレートである。
架橋剤b)の量は好ましくは、それぞれモノマーa)に対して、0.0001〜0.6質量%、より好ましくは0.001〜0.2質量%、最も好ましくは0.01〜0.06%である。架橋剤b)の量が増加するにつれて、遠心分離容量(CRC)は減少し、21.0g/cm2の圧力下での吸収性(AUL)は、最大値を通過する。
表面後架橋された本発明のポリマー粒子は意外なことに、重合工程の間、非常に僅かな架橋剤を必要とするか、又は架橋剤を全く必要としない。そこで、本発明の特に好ましい態様では、架橋剤b)を使用しない。
使用する架橋剤c)は、重合条件下で遊離基へと分解する全ての化合物であってよく、例えば過酸化物、ヒドロペルオキシド、過酸化水素、過硫酸塩、アゾ化合物、及びレドックス系開始剤である。水溶性開始剤を使用するのが好ましい。幾つかの場合において、様々な開始剤の混合物を使用することが有利であり、それは例えば過酸化水素と、ペルオキソ二硫酸ナトリウム若しくはペルオキソ二硫酸カリウムとの混合物である。過酸化水素と、ペルオキソ二硫酸ナトリウムとの混合物は、あらゆる割合で使用できる。
特に好ましい開始剤c)は、アゾ開始剤、例えば2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、及び2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)ナトリウム塩、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、及び光開始剤、例えば2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、レドックス系開始剤、例えば過硫酸ナトリウム/ヒドロキシメチルスルフィン酸、アンモニウムペルオキソジスルフェート/ヒドロキシメチルスルフィン酸、過酸化水素/ヒドロキシメチルスルフィン酸、過硫酸ナトリウム/アスコルビン酸、アンモニウムペルオキソジスルフェート/アスコルビン酸、及び過酸化水素/アスコルビン酸、光開始剤、例えば1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、及びこれらの混合物である。しかしながら使用される還元成分は、好ましくは2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸のナトリウム塩、2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸の二ナトリウム塩、及び重亜硫酸ナトリウムの混合物である。このような混合物は、Bruggolite(登録商標)FF6、及びBruggolite(登録商標)FF7(ドイツ国Heilbronn在、Bruggemann Chemicals社製)として得られる。本発明の範囲ではもちろんまた、2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸、及び2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸の精製した塩又は酸を使用することもでき、後者はBlancolen(登録商標)(ドイツ国Heilbronn在、Bruggemann Chemicals社製)という商標名で、ナトリウム塩として手に入る。
開始剤は慣用の量、モノマーa)に対して例えば0.001〜5質量%の量、好ましくは0.01〜2質量%の量、最も好ましくは0.05〜0.5質量%の量で使用する。
モノマーa)と共重合可能なエチレン系不飽和モノマーd)の例は、アクリルアミド、メタクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、及びジエチルアミノプロピルメタクリレートである。
有用な吸水性ポリマーe)には、ポリビニルアルコール、酸の側鎖基を有する変性ポリビニルアルコール(例えばPoval(登録商標)K(ドイツFrankfurt在、Kuraray Europe GmbH社製)、ポリビニルピロリドン、デンプン、デンプン誘導体、変性セルロース、例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、又はヒドロキシエチルセルロース、ゼラチン、ポリグリコール、又はポリアクリル樹脂、ポリエステル、及びポリアミド、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、コポリ乳酸−ポリグリコール酸、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、アクリル酸及びマレイン酸の水溶性コポリマー(Sokalan(登録商標)ドイツ国Ludwigshafen在、BASF SE社製)であり、好ましくはデンプン、デンプン誘導体、及び変性セルロースである。
最適な作用のために、好ましい重合阻害剤は、溶解された酸素を必要とする。よって、モノマー溶液から、重合前に不活性化(すなわち不活性ガス、好ましくは窒素を流すこと)によって、溶解された酸素を除去することができる。還元剤を添加することによって、溶解された酸素の濃度を低下させることも可能である。モノマー溶液の酸素濃度は好ましくは、重合前に1質量ppm未満、より好ましくは0.5質量ppm未満に低下させる。
モノマー溶液の水含分は好ましくは、65質量%未満、好ましくは62質量%未満、より好ましくは60質量%未満、最も好ましくは58%未満である。
モノマー溶液は20℃における動的粘度が、好ましくは0.002〜0.02Pa・s、より好ましくは0.004〜0.015Pa・s、最も好ましくは0.005〜0.01Pa・sである。液滴生成における平均液滴直径は、動的粘度が上昇するにつれて大きくなる。
モノマー溶液は20℃における密度が、好ましくは1〜1.3g/cm3、より好ましくは1.05〜1.25g/cm3、最も好ましくは1.1〜1.2g/cm3である。
モノマー溶液は20℃における表面張力が、0.02〜0.06N/m、より好ましくは0.03〜0.05N/m、最も好ましくは0.035〜0.0045N/mである。液滴生成における平均液滴直径は、表面張力が上昇するにつれて大きくなる。
重合
モノマー溶液を重合させる。適切な反応器は例えば、混練式反応器、又はベルト式反応器である。混練機において、水性のモノマー溶液又は懸濁液を重合させる際に形成されたポリマーゲルを、WO 2001/038402 A1に記載されたように、例えば対向回転式撹拌シャフトによって、連続的に粉砕する。ベルトでの重合は例えば、DE 38 25 366 A1、及びUS 6,241,928に記載されている。ベルト式反応器における重合によってポリマーゲルが形成され、これをさらなる工程で、例えば押出機又は混練機において粉砕しなければならない。
乾燥特性を改善させるために、混練機によって得られ、粉砕したポリマーゲルを、さらに押出成形することができる。
例えばWO 2008/040715 A2、WO 2008/052971 A1、WO 2008/069639 A1、及びWO 2008/086976 A1に記載されたシステムを用いて、加熱された周辺気相においてモノマーの液滴を重合させ、吸水性ポリマー粒子を製造することが好ましい。
液滴は好ましくは、液滴プレートによって生成させる。液滴プレートとは、多数の穿孔を有するプレートであり、液体が上部から穿孔へと入る。液滴プレート、又は液体を振動させることができ、これにより理想的な単分散性液滴の連鎖が、各穿孔において液滴プレートの下側で生じる。好ましい態様では、液滴プレートを揺らさない。
穿孔直径が異なる2種以上の液滴プレートを使用することができ、これによって所望の粒径範囲が作製できる。各液滴プレートは、1つの穿孔直径のみを有するのが好ましいが、1つのプレートに様々な穿孔直径が混ざっていてもよい。
穿孔の数とサイズは、所望の容量と液滴サイズに従って選択する。液滴直径は通常、穿孔直径の1.9倍である。ここで重要なのは、液滴化すべき液体が、穿孔を早く通過し過ぎないことであり、穿孔にわたる圧力損失が大きすぎないことである。さもなくば、液体は液滴化せずに、むしろ高い動的エネルギーにより液体ジェット流が分裂される(スプレーされる)。穿孔1つ当たりの処理量と穿孔直径に基づくレイノルズ数は好ましくは、2000未満、好ましくは1600未満、より好ましくは1400未満、最も好ましくは1200未満である。
液滴プレートの下側は少なくとも部分的に、水に関して好ましくは少なくとも60°、より好ましくは少なくとも75°、最も好ましくは少なくとも90°の接触角を有する。
接触角は、表面に関する、液体(特に水)の濡れ性の測定手段であり、慣用の方法、例えばASTM D 5725に従って測定できる。接触角が小さいことは、濡れ性が良好なことを表し、接触角が大きいことは、濡れ性が悪いことを表す。
液滴プレートが、水に対して接触角が低い材料(例えばドイツ建材コード番号が1.4571である鋼)から成っていることが可能であり、また水に対する接触角が大きい材料で被覆することができる。
有用な被覆には例えば、フッ素ポリマー、例えばペルフルオロアルコキシエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、エチレン/クロロトリフルオロエチレンのコポリマー、エチレン/テトラフルオロエチレンのコポリマー、及びフッ化ポリエチレンが含まれる。
この被覆は、分散液として基材に適用することができ、この場合に溶媒は引き続き蒸発させ、被覆を熱処理する。ポリテトラフルオロエチレンについてこれは、例えばUS 3,243,321に記載されている。
さらなる被覆工程は、"Thin Films"という見出しで電子版の"Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry" (Updated Sixth Edition, 2000 Electronic Release)に見られる。
この被覆はさらに、化学的なニッケル化の過程で、ニッケル層に組み込むことができる。
液滴プレートの濡れ性が悪いと、狭い液滴サイズ分布の単分散性液滴が作製されることになる。
液滴プレートは穿孔を、好ましくは少なくとも5個、より好ましくは少なくとも25個、最も好ましくは少なくとも50個、かつ好ましくは最大750個、より好ましくは最大500個、最も好ましくは最大250個有する。穿孔の数は主に、形状的、及び製造上の制約によって決まり、上記範囲外であっても、実際の使用条件に適合させることができる。穿孔の直径は、所望の液滴サイズに適合させる。
穿孔の間隔は通常、5〜50mm、好ましくは6〜40mm、より好ましくは7〜35mm、最も好ましくは8〜30mmである。穿孔の間隔が狭いと、重合液滴の凝集につながりかねない。
穿孔の直径は、好ましくは50〜500μm、より好ましくは100〜300μm、最も好ましくは150〜250μmである。
平均粒径を最適化するため、様々な穿孔直径を有する液滴プレートが使用できる。その変更は、プレート上の様々な穿孔によって、又は様々なプレートを用いることによって行うことができ、ここで各プレートは、異なる穿孔直径を有する。平均粒径分布は、単峰性、双峰性、又は多峰性であり得る。最も好ましくは、単峰性、又は双峰性である。
穿孔を通過する際のモノマー溶液の温度は、好ましくは5〜80℃、より好ましくは10〜70℃、最も好ましくは30〜60℃である。
気体は、反応チャンバを通じて流れる。キャリアガスは反応チャンバを通じて、モノマー溶液の自由落下液滴に対して並流に導入される(すなわち、上部から下方へ)。一回通過した後、気体は好ましくは少なくとも部分的に、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも75%、循環ガスとして反応チャンバへと再利用する。通常、キャリアガスの一部は、通過する度に、好ましくは最大10%、より好ましくは最大3%、最も好ましくは最大1%、放出される。
キャリアガスは、空気から構成されていてよい。キャリアガスの酸素含分は好ましくは、0.1〜15体積%、より好ましくは1〜10体積%、最も好ましくは2〜7体積%である。本発明の範囲では、酸素不含のキャリアガスを使用することもできる。
酸素と同様に、キャリアガスは好ましくは窒素を含有する。キャリアガスの窒素含分は好ましくは、少なくとも80体積%、より好ましくは少なくとも90体積%、最も好ましくは少なくとも95体積%である。キャリアガスとしてあり得るその他のものは、二酸化炭素、アルゴン、キセノン、クリプトン、ネオン、ヘリウム、六フッ化硫黄である。キャリアガスのあらゆる混合物が使用できる。キャリアガスにはまた、水及び/又はアクリル酸蒸気が負荷されていてよい。
ガス速度は好ましくは、反応帯域における流れが方向付けられるように、例えば一般的な流れ方向に対向する対流が存在しないように調整されており、ガス速度は好ましくは0.1〜2.5m/s、より好ましくは0.3〜1.5m/s、さらに好ましくは0.5〜1.2m/s、最も好ましくは0.7〜0.9m/sである。
ガス入口温度、すなわちガスが反応帯域に入る温度は、好ましくは160〜200℃、より好ましくは165〜195℃、さらに好ましくは170〜190℃、最も好ましくは175〜185℃である。
反応帯域に入るガスの水蒸気含分は、好ましくは乾燥ガス1kg当たり0.01〜0.15kg、より好ましくは乾燥ガス1kg当たり0.02〜0.12kg、最も好ましくは乾燥ガス1kg当たり0.03〜0.10kgである。
ガス入口温度は、ガス出口温度、すなわちガスが反応帯域を出る温度が、150℃未満、好ましくは90〜140℃、より好ましくは100〜130℃、さらに好ましくは105〜125℃、最も好ましくは110〜120℃であるように制御する。
反応帯域を出るガスの水蒸気含分は、好ましくは乾燥ガス1kg当たり0.02〜0.30kg、より好ましくは乾燥ガス1kg当たり0.04〜0.28kg、最も好ましくは乾燥ガス1kg当たり0.05〜0.25kgである。
吸水性ポリマー粒子は、3つの区分に分けることができる:第一種の吸水性ポリマー粒子は、空洞を1つ有する粒子であり、第二種の吸水性ポリマー粒子は、1個より多くの空洞を有する粒子であり、第三種の吸水性ポリマー粒子は、目に見える空洞を有さない固体粒子である。第一種の粒子は、中空球体に代表され、第二種の粒子は球形の閉鎖孔型スポンジに代表され、第三種の粒子は、固体球体に代表される。第二種若しくは第三種の粒子が好ましいか、又は第一種の粒子をほとんど、若しくは全く有さない、第二種と第三種の粒子の混合物が好ましい。
吸水性ポリマー粒子の形状は、重合の間の反応条件によって制御できる。1つの空洞を有する粒子(第一種)を多量に有する吸水性ポリマー粒子は、低いガス速度と、高いガス出口温度を用いることによって作製できる。1つより多い空洞を有する粒子(第二種)を多量に有する吸水性ポリマー粒子は、高いガス速度と、低いガス出口温度を用いることによって作製できる。
空洞を有さない吸水性ポリマー粒子(第三種)、及び1つより多い空洞を有する粒子(第二種)は、1つの空洞を有する吸水性ポリマー粒子(第一種)に比べて、機械的安定性が改善されている。
丸い形状の粒子は、吸収性製品製造における加工ストレスによって容易に破壊されてしまう端部を有さず、水性液体における膨潤の間、機械的な強度の損失につながり得る破壊点が表面にないので、特に有利である。
この反応は、高圧、又は減圧下で行うことができ、好ましくは大気圧を1〜100mbar下回る圧力、より好ましくは大気圧を1.5〜50mbar下回る圧力、最も好ましくは大気圧を2〜10mbar下回る圧力で行うことができる。
反応排出ガス、すなわち反応チャンバを出るガスは、熱交換器で冷却することができる。これにより水、及び未変換のモノマーa)が凝縮される。反応排出ガスは、少なくとも部分的に再加熱され、循環ガスとして反応チャンバへと再循環できる。反応排出ガスの一部は放出され、新鮮な気体と置き換えることができ、この場合に反応排出ガスに存在する水、及び未変換のモノマーa)は、除去、及び再循環できる。
熱統合系、すなわち、排ガスの冷却における排熱の一部を、循環ガスを加熱するために使用するのが特に好ましい。
反応器は、トレース加熱することができる。この場合にトレース加熱は、壁面温度が少なくとも5℃、内部反応器温度を上回り、反応器の壁における縮合が確実に防止されるように調整する。
熱による後処理
液滴化により得られる吸水性ポリマー粒子は、残分モノマーの含分を所望の値に調整するため、熱による後処理にかけることができる。
一般的に残分モノマーの水準は、加工パラメータの設定に影響され、それは例えば、吸水性粒子の後処理の温度である。残留モノマーは、比較的高温、また比較的長い滞留時間で除去できる。ここで重要なのは、吸水性ポリマー粒子が、乾燥しすぎないことである。粒子が乾燥しすぎた場合、残留モノマーは僅かしか減少しない。水含分が高すぎると、吸水性ポリマー粒子のケーク化傾向が増大する。
熱による後処理は、流動床で行うことができる。本発明の好ましい態様では、内部流動床を使用する。内部流動床とは、液滴化重合の生成物を、反応帯域下部の流動床に蓄積することを意味する。
流動化状態において、ポリマー粒子の動的エネルギーは、ポリマー粒子間の凝集又は接着ポテンシャルよりも大きい。
流動化状態は、流動床によって達成できる。この床では、吸水性ポリマー粒子に対して上方への流れがあるため、粒子が流動床を形成する。流動床の高さは、ガス比率とガス速度、すなわち流動床(ガスの動的エネルギー)の圧力降下によって調整する。
流動床におけるガス流の速度は、0.3〜2.5m/s、より好ましくは0.4〜2.0m/s、最も好ましくは0.5〜1.5m/sである。
内部流動床の底部にわたる圧力降下は好ましくは、1〜100mbar、より好ましくは3〜50mbar、最も好ましくは5〜25mbarである。
吸水性ポリマー粒子の湿分は、熱による後処理終了後に好ましくは1〜20質量%、より好ましくは2〜15質量%、さらに好ましくは3〜12質量%、最も好ましくは5〜8質量%である。
熱による後処理の間の吸水性ポリマー粒子の温度は、20〜120℃、好ましくは40〜100℃、より好ましくは50〜95℃、さらに好ましくは55〜90℃、最も好ましくは60〜80℃である。
内部流動床における平均滞留時間は、10〜300分、好ましくは60〜270分、より好ましくは40〜250分、最も好ましくは120〜240分である。
流動床の条件は、流動床を出る吸水性ポリマーの残留モノマーの量を減少させるために、調整できる。残留モノマーの量は、さらなる水蒸気を用いた熱による後処理によって、0.1質量%未満の水準に低下させることができる。
ガスの水蒸気含分は、好ましくは乾燥ガス1kg当たり0.005〜0.25kg、より好ましくは乾燥ガス1kg当たり0.01〜0.2kg、最も好ましくは乾燥ガス1kg当たり0.02〜0.15kgである。
さらなる水蒸気を用いることにより、流動床を出る吸水性ポリマーの残留モノマーの量が、0.03〜15質量%、好ましくは0.05〜12質量%、より好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは0.15〜7.5質量%、最も好ましくは0.2〜5質量%、最も好ましくは0.25〜2.5質量%であるように、流動床の条件を調整することができる。
吸水性ポリマーにおける残留モノマーの水準は、後に作製される表面架橋された吸水性ポリマー粒子の特性に、大きな影響を与える。これはつまり、非常に少ない水準の残留モノマーは、避けなければならないということである。
熱による後処理は、外部流動床において完全に、又は少なくとも部分的に行うことが好ましい。外部流動床の稼働条件は、前述の内部流動床のための範囲内にある。
或いは、熱による後処理を、可動式混合用具を備える外部混合機、好ましくは水平式混合機、例えばスクリュー式混合機、ディスク式混合機、スクリューベルト式混合機、及びパドル式混合機で行うことが好ましい。適切な混合機は例えば、Becker shovel mixers(ドイツ国Paderborn在、Gebr. Lodige Maschinenbau GmbH)、Nara paddle mixers(ドイツ国Frechen在、NARA Machinery Europe)、Pflugschar(登録商標)plowshare mixers(ドイツ国Paderborn 在、Gebr. Lodige Maschinenbau GmbH)、Vrieco-Nauta Continuous Mixers(オランダ国Doetinchem在、Hosokawa Micron BV)、Processall Mixmill Mixers(米国Cincinnati在、Processall Incorporated)、及びRuberg continuous flow mixers(ドイツ国Nieheim在、Ruberg GmbH & Co KG)である。Ruberg continuous flow mixers、Becker shovel mixers、及びPflugschar(登録商標)plowshare mixersが好ましい。
熱による後架橋は、非連続的な外部混合機、又は連続的な外部混合機で行うことができる。
非連続的な外部混合機で使用されるガスの量は好ましくは、それぞれ吸収性ポリマー粒子1kgに対して、0.01〜5Nm3/h、好ましくは0.05〜2Nm3/h、最も好ましくは0.1〜0.5Nm3/hである。
連続的な外部混合機で使用されるガスの量は好ましくは、それぞれ吸収性ポリマー粒子の処理量kg/hに対して、0.01〜5Nm3/h、好ましくは0.05〜2Nm3/h、最も好ましくは0.1〜0.5Nm3/hである。
ガスの他の構成成分は、好ましくは窒素、二酸化炭素、アルゴン、キセノン、クリプトン、ネオン、ヘリウム、空気、又は空気/窒素混合物であり、より好ましくは、窒素、又は酸素を10体積%未満含有する空気/窒素混合物である。酸素は、変色につながることがある。
吸水性ポリマー粒子の形状はまた、熱による後処理の間の反応条件によって制御できる。1つの空洞を有する粒子(第一種)を多量に有する吸水性ポリマー粒子は、高い生成物温度と、短い滞留時間を用いることによって作製できる。1つより多い空洞を有する粒子(第二種)を多量に有する吸水性ポリマー粒子は、低い生成物温度と、長い滞留時間を用いることによって作製できる。
表面後架橋
ポリマー粒子は、特性をさらに改善させるために、表面後架橋させることができる。
表面後架橋剤とは、ポリマー粒子のカルボキシレート基と少なくとも2つの共有結合を形成可能な基を有する化合物である。適切な化合物は例えば、多官能性アミン、多官能性アミドアミン、多官能性エポキシドであり(EP 0 083 022 A2、EP 0 543 303 A1、及びEP 0 937 736 A2に記載)、二官能性若しくは多官能性アルコール(DE 33 14 019 A1、DE 35 23 617 A1、及びEP 0 450 922 A2に記載)、又はβ−ヒドロキシアルキルアミド(DE 102 04 938 A1、及びUS 6,239,230に記載)である。また、エチレンオキシド、アジリジン、グリシドール、オキセタン、及びこれらの誘導体が使用できる。
ポリビニルアミン、ポリアミドアミン、及びポリビニルアルコールは、多官能性ポリマーの表面後架橋剤の例である。
さらに、DE 40 20 780 C1はアルキレンカーボネートを、DE 198 07 502 A1は1,3−オキサゾリジン−2−オンとその誘導体、例えば2−ヒドロキシ−1,3−オキサゾリジン−2−オンを、DE 198 07 992 C1はビス−及びポリ−1,3−オキサゾリジン−2−オンを、EP 0 999 238 A1はビス−及びポリ−1,3−オキサゾリジンを、DE 198 54 573 A1 は2−オキソテトラヒドロ−1,3−オキサゾリンとその誘導体を、DE 198 54 574 A1はN−アシル−1,3−オキサゾリジン−2−オンを、DE 102 04 937 A1は環状尿素を、DE 103 34 584 A1は二環式アミドアセタールを、EP 1 199 327 A2はオキセタン、及び環状尿素を、及びWO 2003/31482 A1はモルホリン−2,3−ジオンとその誘導体を、適切な表面後架橋剤として記載している。
さらに、さらなる重合性エチレン系不飽和基を有する表面後架橋剤を使用することも可能である(例えばDE 37 13 601 A1に記載)。
少なくとも1種の表面後架橋剤は、アルキレンカーボネート、1,3−オキサゾリジン−2−オン、ビス−及びポリ−1,3−オキサゾリジン−2−オン、ビス−及びポリ−1,3−オキサゾリジン、2−オキソテトラヒドロ−1,3−オキサジン、N−アシル−1,3−オキサゾリジン−2−オン、環状尿素、二環式アミドアセタール、オキセタン、及びモルホリン−2,3−ジオンから選択される。適切な表面後架橋剤は、エチレンカーボネート、3−メチル−1,3−オキサゾリジン−2−オン、3−メチル−3−オキセタンメタノール、1,3−オキサゾリジン−2−オン、3−(2−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン、1,3−ジオキサン−2−オン、又はこれらの混合物である。
表面後架橋剤のあらゆる適切な混合物を使用することもできる。特に好ましくは、1,3−ジオキソラン−2−オン(エチレンカーボネート)と1,3−オキサゾリジン−2−オンとの混合物を使用する。このような混合物は、1,3−ジオキソラン−2−オン(エチレンカーボネート)を相応する2−アミノアルコール(例えば2−アミノエタノール)と混合し、部分的に反応させることによって得られ、この混合物は、反応からのエチレングリコールを含有していてよい。
少なくとも1種のアルキレンカーボネートを、表面後架橋剤として使用するのが好ましい。適切なアルキレンカーボネートは、1,3−ジオキソラン−2−オン(エチレンカーボネート)、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン(プロピレンカーボネート)、4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン(グリセリンカーボネート)、1,3−ジオキサン−2−オン(トリメチレンカーボネート)、4−メチル−1,3−ジオキサン−2−オン、4,6−ジメチル−1,3−ジオキサン−2−オン、及び1,3−ジオキセパン−2−オンであり、好ましくは1,3−ジオキソラン−2−オン(エチレンカーボネート)、及び1,3−ジオキサン−2−オン(トリメチレンカーボネート)であり、最も好ましいのは、1,3−ジオキソラン−2−オン(エチレンカーボネート)である。
表面後架橋剤の量は好ましくは、それぞれポリマーに対して、0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜7.5質量%、最も好ましくは1〜5%である。
吸水性ポリマー粒子における残留モノマーの含分は、表面後架橋剤による被覆の前に、0.03〜15質量%、好ましくは0.05〜12質量%、より好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは0.15〜7.5質量%、最も好ましくは0.2〜5質量%、最も好ましくは0.25〜2.5質量%の範囲にある。
吸水性ポリマー粒子の湿分は、熱による表面後架橋の前に、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは2〜15質量%、最も好ましくは3〜10質量%である。
多価カチオンは、表面後架橋剤に加えて、熱による表面後架橋前、その間、又はその後に、粒子表面に適用することができる。
本発明による方法で使用可能な多価カチオンは例えば、二価のカチオン、例えば亜鉛、マグネシウム、カルシウム、鉄、及びストロンチウムのカチオン、三価カチオン、例えばアルミニウム、鉄、クロム、希土類金属、及びマンガンのカチオン、四価カチオン、例えばチタン、及びジルコニウムのカチオン、及びこれらの混合物である。対イオンとしてあり得るのは、塩化物イオン、臭化物イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、メタンスルフェートイオン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、硝酸イオン、水酸化物イオン、リン酸イオン、リン酸水素イオン、リン酸二水素イオン、グリコホスフェートイオン、及びカルボン酸イオン、例えば酢酸イオン、グリコール酸イオン、酒石酸イオン、ギ酸イオン、プロピオン酸イオン、3−ヒドロキシプロピオン酸イオン、ラクトアミド、及び乳酸イオン、並びにこれらの混合物である。硫酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、及び乳酸アルミニウムが好ましい。乳酸アルミニウムが、より好ましい。本発明を乳酸アルミニウムの使用と組み合わせて用いることにより、低い遠心分離容量(CRC)で合計液体取り込み量が著しく高い吸水性ポリマー粒子が作製できる。
金属塩は別にして、多価カチオンとしてポリアミン、及び/又はポリマー性アミンを使用することもできる。単独の金属塩は、金属塩のあらゆる混合物、及び/又は上記ポリアミンと同様に、使用できる。
好ましい多価カチオン、及び相応するアニオンは、WO 2012/045705 A1に記載されており、ここで参照を以て本願に組み込まれるのもとする。好ましいポリビニルアミンは、WO 2004/024816 A1に記載されており、ここで参照を以て本願に組み込まれるのもとする。
多価カチオンの量は例えば、それぞれポリマーに対して、0.001〜1.5質量%、好ましくは0.005〜1質量%、より好ましくは0.02〜0.8質量%である。
多価金属カチオンの添加は、表面後架橋の前、その後、又はそれと同時に行うことができる。使用する調整条件と稼働条件に応じて、均質な表面被覆と多価カチオンの分配、又は不均一な、通常はまだら状の被覆を得ることができる。2つのタイプの被覆、及びこれらのあらゆる混合体は、本発明の範囲において有用である。
表面後架橋は通常、表面後架橋剤の溶液を、ヒドロゲル又は乾燥ポリマー粒子に吹き付けるように行う。噴霧後に、表面後架橋剤で被覆したポリマー粒子を熱により乾燥させ、冷却する。
表面後架橋剤溶液の噴霧は、可動式の混合用具を備える混合機、例えばスクリュー式混合機、ディスク式混合機、及びパドル式混合機で行うのが好ましい。適切な混合機は例えば、vertical Schugi Flexomix(登録商標)mixers(オランダ国、Doetinchem在、Hosokawa Micron BV社製)、Turbolizers(登録商標)mixers(オランダ国、Doetinchem在、Hosokawa Micron BV社製)、horizontal Pflugschar(登録商標)plowshare mixers (ドイツ国、Paderborn在、Gebr. Lodige Maschinenbau GmbH社製)、Vrieco-Nauta Continuous Mixers(オランダ国、Doetinchem在、Hosokawa Micron BV社製)、Pro-cessall Mixmill Mixers(米国、Cincinnati在、Processall Incorporated社製)、及びRuberg continuous flow mixers(ドイツ国、Nieheim在、Gebruder Ruberg GmbH & Co KG社製)である。Ruberg continuous flow mixers、及びhorizontal Pflugschar(登録商標)plowshare mixersが好ましい。表面後架橋剤溶液はまた、流動床へと吹き付けることもできる。
表面後架橋剤の溶液は、熱による表面後処理の間に、吸水性ポリマー粒子に吹き付けることもできる。このような場合、表面後架橋剤は、熱による後処理混合機の軸に沿って一回で、又は複数回に分けて添加することができる。1つの態様では、熱による後処理工程の終了後に、表面後架橋剤を添加することが好ましい。熱による表面後処理工程の間に表面後架橋剤の溶液を添加することの特別な利点としては、表面後架橋剤を添加する混合機を別途用意するための技術的な労力を排除、又は削減できることである。
表面後架橋剤は通常、水溶液として使用する。非水性溶液は、表面の濡れ性を改善させるため、またポリマー粒子への表面後架橋剤の浸透深さを調整するために、添加、使用することができる。
熱による表面後架橋剤は好ましくは、接触式乾燥機、より好ましくはパドル式乾燥機、最も好ましくはディスク式乾燥機で行う。適切な乾燥機は例えば、Hosokawa Bepex(登録商標)horizontal paddle driers(ドイツ国、Leingarten在、Hosokawa Micron GmbH社製)Hosokawa Bepex(登録商標)disk driers(ドイツ国、Leingarten在、Hosokawa Micron GmbH社製)、Holo-Flite(登録商標)dryers(米国、Danville在、Metso Miner-als Industries Inc.)、及びNara paddle driers(ドイツ国、Frechen在、NARA Machinery Europe)。さらに、流動床乾燥機を使用することもできる。後者の場合、反応時間は、その他の態様に比べて短縮できる。
水平式乾燥機を使用する場合、乾燥機を通じて流れる適切な生成物を付与するために、乾燥機を地表に対して数度傾けてセットすることがしばしば有利である。この角度は、固定しても、調整可能であってもよく、通常は0〜10°、好ましくは1〜6°、最も好ましくは2〜4°である。
1つの装置に2つの異なる加熱帯域を有する接触式乾燥機が使用できる。例えばNara paddle driersは、加熱帯域をたった1つ、又は2つの加熱帯域を利用できる。加熱帯域を2つ以上有する乾燥機を用いる利点は、熱による後処理、及び/又は表面後架橋の異なるフェーズを組み合わせられることである。
熱い第一の加熱帯域を有し、これに同じ乾燥機において温度保持帯域が続く、接触式乾燥機を使用することができる。この設定により、生成物温度の迅速な上昇と、余剰の液体の蒸発が第一の加熱帯域において可能になり、その一方で、乾燥機の残りの部分は、反応を完全にするため安定的に、生成物温度を保持するだけである。
温かい第一の加熱帯域を有し、これに熱い加熱帯域が続く、接触式乾燥機を使用することもできる。第一の温かい帯域において、熱による後処理を行うか、又は完全にし、その一方で、表面後架橋は、後続の熱い帯域で行う。
通常は、唯一の温度を有するパドル式加熱器を使用する。
当業者であれば、所望の最終製品特性と、重合工程から得られるベースポリマーの品質に応じて、これらのあらゆる設定を選択する。
熱による表面後架橋は、ジャケットの加熱、温かい空気又は水蒸気の吹き込みによって、混合機自体で行うことができる。同様に適しているのは、下流式乾燥機、例えば棚式乾燥機、回転管式炉、又は加熱式スクリューである。流動床乾燥機で混合、及び乾燥するのが、特に有利である。
熱による表面後架橋温度として好ましいのは、100〜180℃の範囲、好ましくは120〜170℃の範囲、より好ましくは130〜165℃の範囲、最も好ましくは140〜160℃の範囲である。反応混合物又は乾燥機中でこの温度における好ましい滞留時間は、好ましくは少なくとも5分、より好ましくは少なくとも20分、最も好ましくは少なくとも40分であり、通常は最大120分である。
熱による表面後架橋の後、ポリマー粒子を冷却するのが好ましい。この冷却は好ましくは、接触式冷却機、より好ましくはパドル式冷却機、最も好ましくはディスク式冷却機で行う。適切な冷却機は例えば、Hosokawa Bepex(登録商標)horizontal paddle coolers(ドイツ国、Leingarten在、Hosokawa Micron GmbH社製)、Hosokawa Bepex(登録商標)disk coolers(ドイツ国、Leingarten在、Hosokawa Micron GmbH社製)、Holo-Flite(登録商標)coolers(米国、Danville在、Metso Minerals Industries Inc社製)、及びNara paddle coolers(ドイツ国、Frechen在、NARA Machinery Europe社製)である。さらに、流動床冷却機を使用することもできる。
冷却機においてポリマー粒子を、20〜150℃の範囲、好ましくは40〜120℃の範囲、より好ましくは60〜100℃の範囲、最も好ましくは70〜90℃の範囲に冷却する。接触式冷却機を用いる場合には特に、温水を用いた冷却が好ましい。
被覆
特性を改善するために吸水性ポリマー粒子を、被覆、及び/又は任意で湿潤化することができる。熱による後架橋のために用いる内部流動床、外部流動床、及び/又は外部混合機、及び/又は別個の被覆機(ミキサー)は、吸水性ポリマー粒子を被覆するために使用できる。さらに、冷却機、及び/又は別個の被覆機(ミキサー)が、表面後架橋された吸水性ポリマー粒子を被覆/湿潤化するために使用できる。捕捉性を制御するため、また透過性(SFC又はGBP)を改善させるために適切な被覆は例えば、無機の不活性基材、例えば水不溶性金属塩、有機ポリマー、カチオンポリマー、アニオンポリマー、及び多価金属カチオンである。色安定性を改善させるための適切な被覆は例えば、還元剤、キレート剤、及び酸化防止剤である。塵芥吸着のために適切な被覆は例えば、ポリオールである。ポリマー粒子の不所望のケーク化傾向に対して適切な被覆は例えば、Aerosil(登録商標)200、及び界面活性剤、例えばSpan(登録商標)20、及びPlantacare(登録商標)818 UPである。好ましい被覆は、アルミニウムジヒドロキシモノアセテート、硫酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、アルミニウム3−ヒドロキシプロピオネート、酢酸ジルコニウム、クエン酸、又はこれらの水溶性塩、Blancolen(登録商標)、Bruggolite(登録商標)FF7、Cublen(登録商標)、Span(登録商標)20、及びPlantacare(登録商標)818 UPである。
遊離酸の代わりに上記酸の塩を用いる場合、好ましい塩は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、ジルコニウム塩、チタン塩、亜鉛塩、及びアンモニウム塩である。
Cublen(登録商標)(ドイツ国、Burgstadt在、Zschimmer & Schwarz Mohsdorf GmbH & Co KG)という名称で、以下の酸、及び/又はアルカリ金属塩(好ましくはNa塩及びK塩)が手に入り、本発明の範囲において、例えば完成製品に色安定性を付与するために使用できる:1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、アミノ−トリス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミン−テトラ(メチレンホスホン酸)、ヒドロキシエチル−アミノ−ジ(メチレンホスホン酸)、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、ビス(ヘキサメチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸))である。
最も好ましくは、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸を、又はこれらと、ナトリウム、カリウム、又はアンモニウムとの塩を使用する。上記Cublenes(登録商標)のあらゆる混合物が使用できる。
或いは、重合で使用するための上記キレート剤のいずれかを、完成生成物へと被覆することができる。
適切な無機の不活性物質は、ケイ酸塩、例えばモンモリロナイト、カオリナイト、及びタルク、ゼオライト、活性炭、ポリケイ酸、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、二酸化チタン、及び酸化鉄(II)である。ポリケイ酸を用いるのが好ましく、これはその製造形態に基づき、沈降シリカとフュームドシリカに分けられる。これら2種は市販で手に入り、それぞれ、Silica FK、Sipernat(登録商標)、Wessalon(登録商標)(沈降シリカ)、及びAerosil(登録商標)(フュームドシリカ)という名称である。無機の不活性物質は、水性、若しくは水混和性の分散剤における分散液として、又はバルクで使用することができる。
吸水性ポリマー粒子を無機不活性物質で被覆する場合、使用する無機不活性物質の量は、吸水性ポリマー粒子に対して、好ましくは0.05〜5質量%、より好ましくは0.1〜1.5質量%、最も好ましくは0.3〜1質量%である。
適切な有機ポリマーは、ポリアルキルメタクリレート、又は熱可塑性樹脂(例えばポリ塩化ビニル)、ワックス(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、又はポリテトラフルオロエチレンをベースとするもの)である。他の例は、スチレン/イソプレン/スチレンのブロックコポリマー、又はスチレン/ブタジエン/スチレンのブロックコポリマーである。その他の例は、シラン基含有ポリビニルアルコールであり、これはPoval(登録商標)R(ドイツ国、Frankfurt在、Kuraray Europe GmbH)という名称で得られる。
適切なカチオンポリマーは、ポリアルキレンポリアミン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、及びポリ第四級アミンのカチオン誘導体である。
ポリ第四級アミンは例えば、ヘキサメチレンジアミン、ジメチルアミン、及びエピクロロヒドリンの縮合生成物、ジメチルアミン、及びエピクロロヒドリンの縮合生成物、ヒドロキシエチルセルロース、及びジアリルジメチルアンモニウムクロリドのコポリマー、アクリルアミド、及びα−メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドのコポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、エピクロロヒドリン、及びトリメチルアミンの縮合生成物、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドのホモポリマー、及びエピクロロヒドリンをアミドアミンに付加させた生成物である。加えて、ポリ第四級アミンは、ジメチルスルフェートをポリマー(例えばポリエチレンイミン、ビニルピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマー、又はエチルメタクリレートとジエチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマー)と反応させることによって得られる。ポリ第四級アミンは、幅広い分子量範囲で入手できる。
しかしながら、カチオンポリマーを粒子表面に生成させることも可能であり、これは、自身で網目構造を形成可能な試薬(例えばエピクロロヒドリンをポリアミドアミンに付加した生成物)によって、又は添加された架橋剤と反応可能なカチオンポリマー(例えばポリアミン、又はポリイミンを、ポリエポキシド、多官能性エステル、多官能性酸、又は多官能性(メタ)アクリレートと組み合わせて)を施与することによって、可能である。
第一級若しくは第二級アミノ基を有するすべての多官能性アミン(例えばポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、及びポリリシン)を使用することができる。本発明による方法で吹き付ける液体は好ましくは、少なくとも1種のポリアミン(例えばポリビニルアミン、又は一部加水分解されたポリビニルホルムアミド)を含有する。
カチオンポリマーは、水性若しくは水混和性の溶媒中における溶液として、水性若しくは水混和性の分散剤における分散液として、又はバルクで使用することができる。
吸水性ポリマー粒子をカチオンポリマーで被覆する場合、カチオンポリマーの使用量は、吸水性ポリマー粒子に対して通常、0.001質量%以上、通常は0.01質量%以上、好ましくは0.1〜15質量%、より好ましくは0.5〜10質量%、最も好ましくは1〜5質量%である。
適切なアニオンポリマーは、ポリアクリレート(酸の形態、又は塩として一部中和された形態)、アクリル酸とマレイン酸とのコポリマー(Sokalan(登録商標)という名称でドイツ国、Ludwigshafen在、BASF SE社から得られる)、及びイオン電荷が組み込まれたポリビニルアルコール(Poval(登録商標)Kという名称で、ドイツ国、Frankfurt在、Kuraray Europe GmbHから得られる)である。
適切な多価金属カチオンは、Mg2+、Ca2+、Al3+、Sc3+、Ti4+、Mn2+、Fe2+/3+、Co2+、Ni2+、Cu+/2+、Zn2+、Y3+、Zr4+、Ag+、La3+、Ce4+、Hf4+、及びAu+/3+であり、好ましい金属カチオンは、Mg2+、Ca2+、Al3+、Ti4+、Zr4+、及びLa3+であり、特に好ましい金属カチオンは、Al3+、Ti4+、及びZr4+である。金属カチオンは、単独で使用するか、又は相互の混合物で使用できる。適切な上記金属カチオンの金属塩は、使用すべき溶媒中で充分な可溶性を有するこれらすべてである。
特に適切な金属塩は、弱性錯体アニオン、例えば塩化物イオン、水酸化物イオン、炭酸イオン、酢酸イオン、ギ酸イオン、プロピオン酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、及びメタンスルフェートイオンである。金属塩は好ましくは溶液として、又は安定的な水性コロイド分散液として使用する。金属塩のために使用する溶媒は、水、アルコール、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、及びこれらの混合物であり得る。特に好ましいのは、水、及び水/アルコールの混合物、例えば水/メタノール、水/イソプロパノール、水/1,3−プロパンジオール、水/1,2−プロパンジオール/1,4ブタンジオール、又は水/プロピレングリコールである。
吸水性ポリマー粒子を多価金属カチオンで被覆する場合、使用する多価金属カチオンの量は、吸水性ポリマー粒子に対して、好ましくは0.05〜5質量%、より好ましくは0.1〜1.5質量%、最も好ましくは0.3〜1質量%である。
適切な還元剤は例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム(重亜硫酸ナトリウム)、亜ジチオン酸ナトリウム、スルフィン酸、及びスルフィン酸塩、アスコルビン酸、次亜リン酸水素ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、及びリン酸、並びにリン酸塩である。しかしながら好ましくは、次亜リン酸塩、例えば次亜リン酸ナトリウム、スルフィン酸塩、例えば2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸の二ナトリウム塩、アルデヒドの付加生成物、例えば2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸のジナトリウム塩である。しかしながら使用される還元剤は例えば、2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸のナトリウム塩、2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸の二ナトリウム塩、及び重亜硫酸ナトリウムの混合物であり得る。このような混合物は、Bruggolite(登録商標)FF6、及びBruggolite(登録商標)FF7(ドイツ国Heilbronn在、Bruggemann Chemicals社製)として得られる。精製した2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸、及びそのナトリウム塩もまた、Blancolen(登録商標)という名称で同じ会社から手に入り、有用である。
還元剤は通常、適切な溶媒(好ましくは水)中の溶液の形で使用される。還元剤は、純粋な物質として使用することができ、又は上記還元剤のあらゆる混合物が使用できる。
吸水性ポリマー粒子を還元剤で被覆する場合、使用する還元剤の量は、吸水性ポリマー粒子に対して、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.05〜2質量%、最も好ましくは0.1〜1質量%である。
適切なポリオールは、分子量が400〜20000g/molのポリエチレングリコール、ポリグリセリン、3〜100回エトキシ化されたポリオール、例えばトリメチロールプロパン、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、イノシトール、ペンタエリトリトール、及びネオペンチルグリコールである。特に適切なポリオールは、7〜20回エトキシ化されたグリセリン、又はトリメチロールプロパンであり、例えばPolyol TP 70(登録商標)(スゥェーデン国、Perstorp在、Perstorp AB社製)である。吸水性ポリマー粒子の水性抽出物の表面張力を問題にならない程度にしか低下させないため、後者が特に有利である。ポリオールは好ましくは、水性若しくは水と混和性の溶媒中の溶液として使用する。
ポリオールは表面後架橋の前、その間、又はその後に添加することができる。表面後架橋の後に添加するのが好ましい。上記ポリオールのあらゆる混合物が使用できる。
吸水性ポリマー粒子をポリオールで被覆する場合、ポリオールの使用量は、吸水性ポリマー粒子に対して、好ましくは0.005〜2質量%、より好ましくは0.01〜1質量%、最も好ましくは0.05〜0.5質量%である。
被覆は、可動式の混合用具を備える混合機、例えばスクリュー式混合機、ディスク式混合機、パドル式混合機、及びドラム式コーターで行うのが好ましい。適切な混合機は例えば、horizontal Pflugschar(登録商標)plowshare mixers(ドイツ国、Paderborn在、Gebr. Lodige Maschinenbau GmbH社製)、Vrieco-Nauta Continuous Mixers(ドイツ国、Doetinchem在、Hosokawa Micron BV社製)、Processall Mixmill Mixers(米国、Cincinnati在、Processall Incorporated社製)、及びRuberg continuous flow mixers(ドイツ国、Nieheim在、Gebruder Ruberg GmbH & Co KG社製)である。さらに、混合のために流動床を使用することもできる。
アグロメレート化
吸水性ポリマー粒子はさらに選択的にアグロメレート化することができる。アグロメレート化は、重合、熱による後処理、熱による表面後架橋、又は被覆の後に行うことができる。
有用なアグロメレート化助剤には、水、及び水と混和性の有機溶媒、例えばアルコール、テトラヒドロフラン、及びアセトンが含まれる。水溶性ポリマーがさらに使用できる。
アグロメレート化のためには、アグロメレート化助剤を含有する溶液を、吸水性ポリマー粒子に吹き付ける。溶液による吹き付けは例えば、可動式混合装置を有する混合機で行うことができ、それは例えば、スクリュー式混合機、パドル式混合機、ディスク式混合機、スキ型混合機、及びシャベル型混合機である。有用な混合機には例えば、Lodige(登録商標)mixers、Bepex(登録商標)mixers、Nauta(登録商標)mixers、Processall(登録商標)mixers、及びSchugi(登録商標)mixersが含まれる。垂直式混合機が好ましい。流動床装置が、特に好ましい。
熱による後処理、表面後架橋、及び任意の被覆の組み合わせ
熱による後処理と、熱による表面後架橋の工程を、1つの方法工程にまとめるのが好ましい。このような組み合わせにより、低コストの装備を用いることができ、さらに工程を低温で、すなわちコスト面で効率よく稼働させることができ、熱分解による変色と、完成した製品の性能特性の損失を回避できる。
混合機は、熱による後処理の部分で記載した装置のあらゆる選択肢から選択することができる。Ruberg continuous flow mixers、Becker shovel mixers、及びPflugschar(登録商標)plowshare mixersが好ましい。
表面後架橋溶液を、撹拌しながら吸水性ポリマー粒子に吹き付けるのが特に好ましい。
熱による後処理/表面後架橋に続いて、吸水性ポリマー粒子を所望の湿分水準まで乾燥させ、この工程については、表面後架橋の部分で記載したあらゆる乾燥機が選択できる。しかしながら、この特に好ましい態様では乾燥のみを行うのが好ましいので、単純に、また低コストで加熱できる接触式乾燥機が使用できる(例えばHolo-Flite(登録商標)dryer(米国、Danville在、Metso Minerals Industries Inc.)。或いは、流動床が使用できる。所定の、狭い滞留時間で生成物を乾燥させる必要がある場合、トーラス状ディスク式乾燥機、又はパドル式乾燥機、例えばNara paddle dryer(ドイツ国、Frechen在、NARA Machinery Europe社製)が使用できる。
本発明の好ましい態様において、表面後架橋の部分で述べた多価カチオンは、表面後架橋剤の添加の前、又はその間、又はその後に、水平式混合機の軸に沿った異なる添加点を用いて、粒子表面に適用する。
熱による後処理、熱による表面後後処理、表面後架橋、及び被覆の工程を、1つの方法工程にまとめるのが非常に好ましい。適切な被覆は、被覆の部分で述べたカチオンポリマー、界面活性剤、及び無機の不活性物質である。被覆剤は、表面後架橋剤の添加の前、又はその間、又はその後に、水平式混合機の軸に沿った異なる添加点も用いて、粒子表面に適用できる。
多価カチオン及び/又はカチオンポリマーは、残留表面後架橋剤のためのさらなる捕捉剤として働くことができる。表面後架橋剤は、多価カチオン及び/又はカチオンポリマーの前に添加して、表面後架橋剤を最初に反応させる。
界面活性剤及び/又は無機不活性物質は、この工程の間、周辺湿度条件での付着又はケーク化を避けるために使用できる。好ましい界面活性剤は、非イオン性、及び両性の界面活性剤である。好ましい無機不活性物質は、粉末又は分散液の形態の沈降シリカ、及びフュームドシリカである。
溶液/分散液を作製するために使用する液体の合計量は通常、加工すべき吸水性ポリマー粒子の全質量に対して、0.01〜25質量%、好ましくは0.5〜12質量%、より好ましくは2〜7質量%、最も好ましくは3〜6質量%である。
好ましい態様は図1〜12に記載されている。
工程の図式(外部流動床無し) 工程の図式(外部流動床あり) T_出口測定の配置 液滴化ユニットの配置 液滴化ユニット(縦方向断面図) 液滴化ユニット(横断面図) 内部流動床の底部(上から見た図) 内部流動床の底部における開口部 内部流動床のためのレーキ型撹拌機(上から見た図) 内部流動床のためのレーキ型撹拌機(横断面図) 工程の図式(表面後架橋) 工程の図式(表面後架橋、及び被覆) 表面後架橋のための接触式乾燥機 負荷ありの状態での体積吸収量(VAUL)の設定を示す。 吸い上げ吸収性の設定を示す。 本発明による流体吸収性製品に好ましい吸水性ポリマー粒子が、同じ遠心分離容量(CRC)を有する慣用の吸水性ポリマー粒子と比べて、改善された合計取り込み量を有することを示す線図である。 例33、34、及び35の態様を示す。 態様2の女性衛生用吸収性製品を示す。 態様3の女性衛生用吸収性製品を示す。 態様4の女性衛生用吸収性製品を示す。 態様5の女性衛生用吸収性製品を示す。 例35と、市販製品との比較を示す
乾燥ガスを、分配器(3)を介して、噴霧式乾燥機の上部に供給する(図1参照)。乾燥ガスを一部、バッグハウスフィルター(9)及び凝縮塔(12)を介して、再循環させる(乾燥ガスループ)。噴霧式乾燥機内部の圧力は、大気圧を下回る。
噴霧式乾燥機の出口温度は好ましくは、環状部の端部にある円周において3点で測定する(図3参照)。単独の測定部(47)は、円筒形噴霧式乾燥機の平均出口温度を計算するために使用する。
生成物は、内部流動床(27)に蓄積させる。調整した内部流動床ガスを、導管(25)を介して内部流動床(27)へと供給する。内部流動床ガスの相対湿度は好ましくは、導管(23)を介して水蒸気を添加することにより制御する。
噴霧式乾燥機の排ガスを、バッグハウスフィルター(9)を介して濾過し、急冷/冷却のために凝縮塔(12)に送る。バッグハウスフィルター(9)の後で、凝縮塔(12)の後にガスを予熱するための回復熱交換システムが使用できる。バッグハウスフィルター(9)は、好ましくは80〜180℃、より好ましくは90〜150℃、最も好ましくは100〜140℃の温度でトレース加熱できる。余剰な水は凝縮塔(12)から、凝縮塔(12)内部で(一定の)充填水準を制御することによってポンプで排出する。凝縮塔(12)内部の水は、熱交換器(13)によって冷却し、急冷ノズル(11)によってガスに対して向流で圧送し、これにより凝縮塔(12)内部の温度は好ましくは20〜100℃、より好ましくは25〜80℃、最も好ましくは30〜60℃の範囲となる。凝縮塔(12)内部の水は、モノマーa)の蒸気を洗い流すための中和剤を添加することによって、アルカリ性のpHに設定する。凝縮塔(12)からの水溶液は、モノマー溶液の製造のために返送することができる。
凝縮塔の排ガスは、ガス導入管(1)と、調整した内部流動床ガス(25)に分離させる。ガスの温度は、熱交換器(20)及び(22)によって制御する。熱い乾燥ガスは、ガス分配器(3)を介して、並流の噴霧式乾燥機に供給する。ガス分配器(3)は好ましくは、乾燥ガスの量に応じて、1〜100mbar、より好ましくは2〜30mbar、最も好ましくは4〜20mbarの圧力低下をもたらす一連のプレートから成る。所望の場合には、ガスノズル、又はじゃま板を用いて、乱流及び/又は遠心分離速度を乾燥ガスに導入することもできる。
調整した内部流動床ガスを、導管(25)を介して内部流動床(27)へと供給する。内部流動床ガスの相対湿度は好ましくは、導管(23)を介して水蒸気を添加することにより制御する。あらゆる凝縮を回避するため、内部流動床とともに、水蒸気が熱交換器(22)に添加される。内部流動床(27)における生成物の残留液は、回転式バルブ(28)の回転速度によって制御できる。
生成物は内部流動床(27)から、ロータリーバルブ(28)を介して放出される。内部流動床(27)における生成物の残留液は、回転式バルブ(28)の回転速度によって制御できる。シーブ(29)は、規定以上のもの/塊を篩い分けするために用いられる。
モノマー溶液は好ましくは、第一のモノマーa)を、中和剤と、任意で第二の架橋剤b)と混合することによって作製する。中和の間の温度は、好ましくは5〜60℃、より好ましくは8〜40℃、最も好ましくは10〜30℃で、熱交換器と循環への圧送によって制御する。フィルターユニットは好ましくは、圧送後の循環で使用する。開始剤は、液滴化装置の上流で、スタチックミキサ(31)及び(32)によって、導管(33)及び(34)を介してモノマー溶液へと計量供給する(図1参照)。好ましくは過酸化物溶液(温度が好ましくは5〜60℃、より好ましくは10〜50℃、最も好ましくは15〜40℃の温度のもの)、及び好ましくはアゾ開始剤溶液(温度が好ましくは2〜30℃、より好ましくは3〜15℃、最も好ましくは4〜8℃のもの)を、導管(34)を介して添加する。各開始剤は好ましくは循環に圧送し、制御弁を介して、各液滴化ユニットに供給する。第二のフィルターユニットは好ましくは、スタチックミキサ(32)の後に使用する。液滴化プレート(57)の前の配管で完全な開始剤パッケージが添加混合されたモノマー溶液の平均滞留時間は、好ましくは60秒未満、より好ましくは30秒未満、最も好ましくは10秒未満である。
噴霧乾燥機の上部にモノマー溶液を供給するため、3つの液滴化ユニットを使用するのが好ましい(図4参照)。しかしながら、工程の処理量と生成物の品質を最適化するために必要なあらゆる数の液滴化装置が使用できる。従って、本発明においては少なくとも1つの液滴化装置を使用し、形状的に許される数の液滴化装置が使用できる。
液滴化ユニットは、液滴化カセット(53)のための開口部を有する外部配管(51)から成る(図5参照)。液滴化カセット(53)は、内部配管(52)と接続している。PTFEブロック(54)をシーリングとして端部に有する内部配管(53)は、維持管理のための方法を稼働させる間、外部配管(51)へと、また外部配管(51)から押し出すことができる。
液滴化カセット(61)の温度は、流路(59)における水によって、好ましくは5〜80℃、より好ましくは10〜70℃、最も好ましくは30〜60℃に制御する(図6参照)。
液滴化カセットは、好ましくは10〜1500個、より好ましくは50〜1000個、最も好ましくは100〜500個の穿孔を有し、その直径は50〜500μm、より好ましくは100〜300μm、最も好ましくは150〜250μmである。この穿孔は、環状、正方形、三角形、又はその他の形状であり得る。環状の穿孔が好ましい。穿孔の長さ対、穿孔の直径の比率は好ましくは、0.5〜10、より好ましくは0.8〜5、最も好ましくは1〜3である。入口穿孔流路を用いる場合、液滴プレート(57)は、穿孔長さよりも大きい厚さを有することができる。液滴プレート(57)は好ましくは、WO 2008/086976 A1に開示されているような長さと狭さである。液滴プレートごとに穿孔の列を複数使用することができ、例えば1〜20列、より好ましくは2〜5列である。
液滴化カセット(61)は、事前に混合したモノマー及び開始剤溶液を均一に分配するために、よどんだ体積を実質的に有さない流路(60)と、2枚の液滴化プレート(57)から成る。液滴化プレート(57)は、好ましくは1〜90°、より好ましくは3〜45°、最も好ましくは5〜20°の角度が付けられた配置構成である。各液滴化プレート(57)は好ましくは、熱及び/又は化学的に耐性委のある材料から作製されており、それは例えばステンレス鋼、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリアリールスルホン、例えばポリスルホン、若しくはポリフェニルスルホン、又はフッ素ポリマー、例えばペルフルオロアルコキシエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオリド、エチレン/クロロトリフルオロエチレンのコポリマー、エチレン/テトラフルオロエチレンのコポリマー、及びフッ化ポリエチレンである。WO 2007/031441 A1に開示されたように被覆された液滴化プレートも、使用できる。液滴化プレートのための材料の選択は、液滴の形成が成されることを除いて制限されないが、その表面において重合の開始を触媒しない材料を使用するものが好ましい。
液滴化ユニットあたりの開始剤溶液を含むモノマーの処理量は、好ましくは150〜2500kg/h、より好ましくは200〜1000kg/h、最も好ましくは300〜600kg/hである。穿孔あたりの処理量は好ましくは、0.1〜10kg/h、より好ましくは0.5〜5kg/h、最も好ましくは0.7〜2kg/hである。
並流の噴霧式乾燥機(5)の開始は、以下の手順で行うことができる:
・凝縮塔(12)の開始、
・送風機(10)及び(17)の開始、
・熱交換器(20)の開始、
・乾燥ガス循環を95℃に加熱、
・窒素取り入れ部(19)を介して、窒素の供給を開始、
・残留酸素が、4質量%未満になるまで待つ、
・乾燥ガス循環を加熱、
・温度105℃で、水の供給を開始(図示せず)、及び
・目的温度で、水の供給を停止し、液滴化ユニット(4)を介して、モノマーの供給を開始。
並流の噴霧式乾燥機(5)の停止は、以下の手順で行うことができる:
・モノマー供給の停止、及び水の供給を開始(図示せず)、
・熱交換器(20)の停止、
・熱交換器(13)を介して乾燥ガス循環を冷却、
・温度105℃で、水の供給を停止、
・60℃の温度で、窒素取り入れ部(19)を介した窒素の供給を停止、
・乾燥ガス循環に、空気を供給(図示せず)。
損傷を避けるために、並流の噴霧式乾燥機(5)について、加熱と冷却を非常に注意深く行わなければならない。あらゆる急な温度変化は回避しなければならない。
内部流動床の底部における開口は、吸水性ポリマー粒子が、図7に記載された循環に流れるように、配置されていなければならない。図7に示した底部は、4つのセグメント(62)を有する。セグメント(62)における開口(63)は、隣のセグメント(62)の方向へと気流を方向付けることを導くスリット形状である。図8は、開口部(63)の拡大図を示す。
開口部は、孔又はスリットの形状を有することができる。孔の直径は好ましくは、0.1〜10mm、より好ましくは0.2〜5mm、最も好ましくは0.5〜2mmである。スリットの長さは好ましくは、1〜100mm、より好ましくは2〜20mm、最も好ましくは5〜10mmであり、その幅は好ましくは0.5〜20mm、より好ましくは1〜10mm、最も好ましくは2〜5mmである。
図9及び図10は、内部流動床で使用可能なレーキ型撹拌機(64)を示す。レーキの熊手(65)は、ジグザグの配置を有する。レーキ式撹拌機の速度は好ましくは、0.5〜20rpm、より好ましくは1〜10rpm、最も好ましくは2〜5rpmである。
内部流動床を開始するために、好ましくは5〜50cm、より好ましくは10〜40cm、最も好ましくは15〜30cm、吸水性ポリマー粒子の層で充填することができる。
表面後架橋された吸水性ポリマー粒子は、遠心分離容量(CRC)が35〜75g/g、高負荷吸収性が20〜50g/g、抽出可能な成分のレベルが10%未満、多孔性が20〜40%であるのが好ましい。
表面後架橋された吸水性ポリマー粒子は、高い遠心分離容量(CRC)、及び高い高負荷吸収性(AUHL)を示すのがとりわけ有利であり、これらのパラメータの合計(=CRC+AUHL)は、少なくとも60g/g、好ましくは少なくとも65g/g、最も好ましくは少なくとも70g/gであり、かつ120g/g以下、好ましくは100g/g以下、より好ましくは90g/g以下、最も好ましくは80g/g以下である。表面後架橋された吸水性ポリマー粒子はさらに好ましくは、高負荷吸収性(AUHL)が少なくとも15g/g、好ましくは少なくとも18g/g、より好ましくは少なくとも21g/g、最も好ましくは少なくとも25g/gであり、かつ50g/g以下である。
遠心分離容量(CRC)は、表面後架橋された吸水性ポリマー粒子の最大水保持能力であるため、このパラメータを最大化することが興味の対象である。しかしながら高負荷吸収性(AUHL)は、衛生用製品における繊維マトリックスについて、膨潤の間に細孔を開放し、この液体の迅速な取り込みを可能にする製品構造を通じて容易に通過させることを可能にする。そこで、両方のパラメータを最大化する必要がある。
吸水性ポリマー粒子は、遠心分離容量(CRC)が、35〜75g/g、好ましくは37〜65g/g、より好ましくは39〜60g/g、最も好ましくは40〜55g/gである。
吸水性ポリマー粒子は、49.2g/cm2という負荷のもとでの吸収性(AUHL)が、15〜50g/g、好ましくは18〜45g/g、より好ましくは24〜40g/g、最も好ましくは25〜35g/gである。
吸水性ポリマー粒子は、抽出可能な構成要素のレベルが、10質量%未満、好ましくは8質量%未満、より好ましくは6質量%未満、最も好ましくは5質量%未満である。
吸水性ポリマー粒子は多孔性が、20〜40%、好ましくは22〜38%、より好ましくは24〜36%、最も好ましくは25〜35%である。
好ましい吸水性ポリマー粒子は、遠心分離容量(CRC)が37〜65g/gであり、高負荷での吸収性(AUHL)が18〜45g/gであり、抽出可能な構成要素のレベルが8質量%未満であり、多孔性が22〜45%である。
より好ましい吸水性ポリマー粒子は、遠心分離容量(CRC)が39〜60g/gであり、高負荷での吸収性(AUHL)が24〜40g/gであり、抽出可能な構成要素のレベルが6質量%未満であり、多孔性が24〜40%である。
最も好ましい吸水性ポリマー粒子は、遠心分離容量(CRC)が40〜55g/gであり、高負荷での吸収性(AUHL)が25〜35g/gであり、抽出可能な構成要素のレベルが5質量%未満であり、多孔性が25〜35%である。
表面後架橋した吸水性ポリマー粒子は、合計液体取り込み量が
Y>−500×In(X)+1880
であるのが好ましく、
好ましくはY>−495×In(X)+1875であり、
より好ましくはY>−490×In(X)+1870であり、
最も好ましくはY>−485×In(X)+1865であり、
ここでY(g)は、取り込み合計量であり、X(g/g)は、遠心分離容量(CRC)であり、ここで遠心分離容量(CRC)は、少なくとも25g/g、好ましくは少なくとも30g/g、より好ましくは少なくとも35g/g、最も好ましくは少なくとも40g/gであり、液体取り込み量は少なくとも30g、好ましくは少なくとも35g/g、より好ましくは少なくとも40g、好ましくは少なくとも45g/gである。
さらに適切には、表面後架橋された吸水性ポリマー粒子は、特有の膨潤時間の変化が、0.6未満、好ましくは0.5未満、より好ましくは0.45未満、最も好ましくは0.4未満であり、遠心分離容量(CRC)が少なくとも35g/g、好ましくは少なくとも37g/g、より好ましくは少なくとも38.5g/g、最も好ましくは少なくとも40g/gであり、ここで特有の膨潤時間の変化は、
Z<(τ0.5−τ0.1)/τ0.5であり、
ここでZが、特有の膨潤時間の変化であり、τ0.1は、0.1psi(6.9g/cm2)の圧力における特有の膨潤時間であり、τ0.5は、0.5psi(35.0g/cm2)の圧力における特有の膨潤時間である。
本発明に適した吸水性ポリマー粒子は、平均球形度が0.80〜0.95、好ましくは0.82〜0.93、より好ましくは0.84〜0.91、最も好ましくは0.85〜0.90である。球形度(SPHT)は、以下のように規定される:
SPHT=4πA/U2
ここでAは断面積であり、Uはポリマー粒子の周囲断面である。平均球形度は、体積平均球形度である。
平均球形度は例えば、Camsizer(登録商標)image analysis system(ドイツ国Haan在、Retsch Technology GmbH社製)により測定できる。
測定のためには、漏斗を介して生成物を導入し、秤量流路を有する落下シャフトへと運ぶ。粒子が軽い壁面を伝って落下する間、これらはカメラによって選択的に記録される。記録されたイメージは、選択したパラメータに従いソフトウェアによって評価する。
丸さを特定するために、プログラムにおいて球形度と呼ばれるパラメータを用いる。報告されるパラメータは、体積平均球形度の平均であり、粒子の体積は、xcminの直径当量によって測定される。xcminの直径当量を特定するために、合計で32の異なる空間方向の合計について最も長い弦直径を、それぞれの場合に測定する。直径当量xcminは、これら32の弦直径の最も短いものである。粒子を記録するために、いわゆるCCDズームカメラ(CAM−Z)を使用する。秤量流路を制御するため、0.5%というカメラの検知ウィンドウにおける表面カバー割合を、予め規定する。
球形度が比較的低い吸水性ポリマー粒子は、ポリマービーズが重合の間、又は重合の後に凝集した場合に、逆相懸濁重合によって得られる。
慣用の溶液重合(ゲル重合)によって作製される吸水性粒子は粉砕し、乾燥後に分級して、不規則なポリマー粒子が得られる。これらのポリマー粒子の平均球形度は、約0.72〜約0.78の間である。
本発明に適した吸水性ポリマー粒子は、疎水性溶媒の含分が、好ましくは0.005質量%未満、より好ましくは0.002質量%未満、最も好ましくは0.001質量%未満である。疎水性溶媒の含分は、ガスクロマトグラフィー(例えばヘッドスペース技術)によって特定できる。本発明の範囲に入る疎水性溶媒は、水と非混和性であるか、又は僅かに混和性である。疎水性溶媒の通常の例は、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエンである。
逆相懸濁重合により得られる吸水性ポリマー粒子は、それでもなお通常は、反応媒体として用いられる疎水性溶媒を約0.01質量%、含有する。
本発明に有用な吸水性ポリマー粒子は、分散剤の含分が、通常は1質量%未満、好ましくは0.5質量%未満、より好ましくは0.1質量%未満、最も好ましくは0.05質量%未満である。
逆相懸濁重合により得られる吸水性ポリマー粒子は、それでもなお通常は、懸濁液を安定化させるために用いられる分散剤、例えばエチルセルロースを少なくとも1質量%、含有する。
適切な吸水性ポリマー粒子は、かさ密度が好ましくは0.6〜1g/cm3、より好ましくは0.65〜0.9g/cm3、最も好ましくは0.68〜0.8g/cm3である。
本発明にとって有用な吸水性ポリマー粒子の平均粒径(APD)は好ましくは、200〜550μm、より好ましくは250〜500μm、最も好ましくは350〜450μmである。
有用な吸水性粒子の粒子直径分布(PDD)は、好ましくは0.7未満、より好ましくは0.65未満、より好ましくは0.6未満である。
吸水性ポリマー粒子1種を、別の工程(すなわち溶液重合に)よって作製した別の吸水性ポリマー粒子と、混合することができる。
C.女性衛生用吸収性製品
女性衛生用吸収性製品は、以下のものを備える:
(A)上側の透液性層、
(B)下側の不透液性層、
(C)(A)と(B)との間にある流体吸収コアであって、以下の成分を含有するもの:
・繊維状材料0〜90質量%、及び吸水性ポリマー粒子10〜100質量%、
・又は繊維状材料20〜90質量%、及び吸水性ポリマー粒子10〜80質量%、
・好ましくは繊維状材料30〜80質量%、及び吸水性ポリマー粒子20〜70質量%、
・より好ましくは繊維状材料35〜75質量%、及び吸水性ポリマー粒子25〜65質量%、
・最も好ましくは繊維状材料40〜70質量%、及び吸水性ポリマー粒子30〜60質量%、
(D)(A)と(C)との間にある任意のアクィジション・分配層であって、以下の成分を含有するもの:
・繊維状材料80〜100質量%、及び吸水性ポリマー粒子0〜20質量%、
・好ましくは繊維状材料85〜99.9質量%、及び吸水性ポリマー粒子0.01〜15質量%、
・より好ましくは繊維状材料90〜99.5質量%、及び吸水性ポリマー粒子0.5〜10質量%、
・最も好ましくは繊維状材料95〜99質量%、及び吸水性ポリマー粒子1〜5質量%、
(E)(C)の上に直接、及び/又は(C)の下に直接、又は(C)の周囲を完全に若しくは部分的に包むように配置された、任意のティッシュ層、
(F)その他の任意構成要素。
女性衛生用吸収性製品とは例えば、生理用ナプキン、パンティライナー、又は軽度若しくは中度の成人失禁用製品(例えば失禁用パッド、及び成人用失禁ブリーフ)であると理解される。流体吸水性構成材を備える適切な女性衛生用吸収性製品は、繊維材料、及び任意で吸水性ポリマー粒子を有し、繊維状織布、又は基材、層、シート、及び/又は流体吸収コアのためのマトリックスが形成される。
アクィジション・分配層は、放出された体液を輸送、及び分配する層として作用し、通常は効率的な液体分配をもたらすよう、下側にある流体吸収コアによって最適化されている。従って、液体を迅速に一時的に保持するために、必要な空隙スペースをもたらし、下側にある流体吸収コアのカバー面積が、必要な液体分布をもたらし、アクィジション・分配層が迅速に脱水されるように、流体吸収コアの性能に適合させる。
優れた吸い上げ性能を示す非常に良好な脱水性を有する女性衛生用吸収性製品のために、アクィジション・分配層を用いることが有利である。非常に透過性の吸水性ポリマー粒子を備える、流体吸収コアを有する女性衛生用吸収性製品のために、小さくて薄いアクィジション・分配層が使用できる。
適切な女性衛生用吸収性製品は、幾つかの層から構成され、その個々の要素は、好ましくは規定の機能パラメータ、例えば体液を吸収した場合の視認性の低さという理由のための小さい排泄帯域、上側透過層の乾燥、下側不透液性層を湿らせない水蒸気透過性、可撓性、水蒸気透過性を示す必要があり、個々の要素は、迅速な吸収速度を示し、かつ体液を大量に保持可能であり、上側層とコアとの間にアクィジション・分配層があり、これが放出された体液の輸送及び分配層として働く。これらの個々の要素は、完成した女性衛生用吸収性製品が、可撓性、水蒸気通気性、乾燥度、着用時快適性、柔軟性、視認性の低さ、使用者に接する側での保護、及び液体保持、逆戻り、及び衣服側における湿り気の通過防止に関する基準全体を満たすように組み合わせる。これらの層の特定の組み合わせにより、高い保護水準と、消費者に対する快適性をともに満たす流体吸収性製品が得られる。
流体吸収性製品、及びその製造方法は例えば、以下の公開公報と、そこで述べられた文献に記載されており、これらの内容はここで参照を以て本願に組み込まれるものとする:EP 2 301 499 A1、EP 2 314 264 A1、EP 2 387 981 A1、EP 2 486 901 A1、EP 2 524 679 A1、EP 2 524 679 A1、EP 2 524 680 A1、EP 2 565 031 A1、US 6,972,011、US 201 1/0162989、US 2011/0270204、WO 2010/004894 A1、WO 2010/004895 A1、WO 2010/076857 A1、WO 2010/082373 A1、WO 2010/1 18409 A1、WO 2010/133529 A2、WO 2010/143635 A1、WO 2011/084981 A1、WO 2011/086841 A1、WO 2011/086842 A1、WO 2011/086843 A1、WO 2011 /086844 A1、WO 2011/117997 A1、WO 2011/136087 A1、WO 2012/048879 A1、WO 2012/052173 A1、WO 2012/052172 A1、WO 2012/009590 A1、WO 2012/047990 A1。
透液性層(A)
透液性層(A)、又はトップシートは一般的に、肌と直接接触する層である。よって、透液性層は好ましくは、従順で、柔らかい感じで、使用者の肌にとって不快感をもたらさない。ここで使用するために適切なトップシートは、透液性の開口部を備える、不透液性のポリマーフィルムの織布、不織布、及び/又は三次元織布を有することができる。一般的に、「透液性」という用語は、液体、すなわち体液、例えば尿、月経血、及び/又は膣分泌物が、その厚さを通じてすぐに透過可能なことを言う。透液性層の基本的な機能は捕捉であり、また体液を着用者から流体吸収コアへと輸送することである。透液性層(A)は、着用者の肌を、層を通過した液体から遮断するために、疎水性材料から作製されていてよい。透液性層(A)が疎水性材料から作製されている場合、少なくとも透液性層(A)の上側表面は、親水性に処理して、液体がトップシートを通じてより迅速に移動するようにする。これにより体からの滲出物がトップシートを離れて流れる可能性が減少し、むしろ透液性層(A)を通じて引き込まれ、吸収コアにより吸収される。さらに、界面活性剤で処理することによって、透液性層に親水性を付与することができる。界面活性剤により透液性層(A)を処理するための適切な方法には、界面活性剤とともにトップシート材料を噴霧すること、及びこの材料を界面活性剤に含浸させることが含まれる。
ここで使用するための透液性層は、単層であるか、又は複層であり得る。通常の透過性層は、当業者に公知のあらゆる材料から作製され、それは例えば不織布材料、フィルム、例えば開口部を備える熱可塑性フィルム、開口部を備えるプラスチックフィルム、及び液圧成形された熱可塑性フィルム、多孔質発泡体、網状発泡体、網状熱可塑性フィルム、及び熱可塑性スクリム、又はこれらの組み合わせである。適切な透液性層(A)は、公知の合成繊維、若しくは半合成繊維から、又は二成分繊維から、又はポリエステル、ポリオレフィン、レーヨン、若しくは天然繊維のフィルムから、又はこれらの組み合わせ成る。不織布材料の場合、繊維は一般的にポリアクリレートのような結合剤で結合されているのが望ましい。さらに透液性層は、弾性構成材を有することができ、これにより1方向又は2方向に伸ばすことができる弾性特性を示す。
透液性層のための適切な材料の1つは、熱により結合され、カーディングされた織布であってよく、これはFiberweb North America, Inc.(米国、サウスカロライナ州Simpsonville在)社からCode No.8として得られる。他の適切な表面材料は、日本国のHavix Co.社から、Code No. S-2355として得られる。その他の適切なトップシート材料は、熱により結合され、カーディングされた織布であり、これはNo. Profleece Style 040018007としてAmoco Fabrics, Inc.(ドイツ国、Gronau在)から得られる。
適切な合成繊維は、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンビニルアセテート、不溶性若しくは可溶性のポリビニルアルコール、ポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリスチレンなどである。
フィルムの例は、透液性の開口部を備える熱可塑性フィルム、開口部を有する可撓性フィルム、液圧成形された熱可塑性フィルム、網状の熱可塑性フィルム、多孔質発泡体、網状の発泡体、及び熱可塑性スクリムである。これにより、弾力のある三次元繊維状構造が得られる。こうして、体と接触する成形されたフィルムの表面は乾いたままになり、これによって体の汚れが減り、着用者にとってより快適な感覚が得られる。適切な成形フィルムは、米国特許番号3,929,135、発明の名称"Absorptive Structures Having Tapered Capil-laries"、Thompsonに1975年12月30日に特許査定;米国特許番号4,324,246、発明の名称"Disposable Absorbent Article Having A Stain Resistant Topsheet"、Mullaneらに1982年4月13日に特許査定;米国特許番号4,342,314、発明の名称"Resilient Plastic Web Exhibiting Fiber-Like Properties"、Radelらに1982年8月3日に特許査定;米国特許番号4,463,045、発明の名称"Macroscopically Expanded Three-Dimensional Plastic Web Exhibiting Non-Glossy Visible Surface and Cloth-Like Tactile Impression"、Ahrらに1984年7月31に特許査定;米国特許番号5,006,394、発明の名称"Multilayer Polymeric Film"、Bairdに1991年4月9日に特許査定、及び例えばUS 4151240、US 4319868、US 4343314、US 4591523、US 4609518、US 4629643、US 4695422、又はWO 96/00548に記載されている。
変性された、若しくは変性されていない適切な天然繊維の例には、木綿、バガス、ケンプ、亜麻、絹、ウール、木材パルプ、化学変性した木材パルプ、ジュート、レーヨン、エチルセルロース、及び酢酸セルロースが含まれる。
適切な木材パルプ繊維は、化学的な工程(例えばクラフト法、亜硫酸法)によって得ることができ、また機械的な工程、例えば砕木パルプ法、リファイナー砕木パルプ法、サーモメカニカルパルプ法、化学機械処理パルプ法、及びケミサーモメカニカルパルプ法から得られる。さらに、再生木材パルプ繊維、漂白した、漂白していない、元素の塩素不含(ECF)、又は完全に塩素不含(TCF)の木材パルプ繊維が使用できる。
繊維状材料は、天然繊維若しくは合成繊維、又はこれらの組み合わせを有することができる。好ましい材料は、ポリエステル、レーヨン、及びこれらの組み合わせであり、ポリエチレン、及びポリプロピレンである。
流体吸収性構成要素の成分としての繊維状材料は、親水性、又は疎水性であってよく、或いは、親水性繊維と疎水性繊維との組み合わせであり得る。親水性の定義は、先に「定義」の部分で挙げた通りである。流体吸収性構成材内部における親水性/疎水性の比率の選択、ひいては親水性及び疎水性繊維の量は、流体取り扱い特性と、生じる流体吸収性構成材の吸水性ポリマー粒子の量次第である。よって流体吸収性構成材が、女性衛生用吸収性製品の着用者に隣接している場合、疎水性繊維を使用するのが好ましい。すなわち、上側の透液性層(好ましくは疎水性不織布材料から作製されたもの)と部分的に、又は完全に置き換えて使用するのが望ましい。疎水性繊維はまた、低通気性の部材であってもよいが、流体不透性層は、この場合には流体不透性バリアとして作用する。
親水性の繊維の例は、セルロース繊維、変性セルロース繊維、レーヨン、ポリエステル繊維、例えばポリエチレンテレフタレート、親水性ナイロンなどである。親水性繊維はまた、例えば界面活性剤処理、又はシリカ処理によって親水化された疎水性繊維からも得られる。よって親水性熱可塑性繊維は、ポリオレフィン、例えば、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステルなどから、界面活性剤処理、又はシリカ処理によって誘導される。
上側層の強度と一体性を向上させるために、繊維は一般的に結合箇所を有し、これが層内部で繊維間の架橋剤として働く。
織布における強化繊維のための技術は、機械的な結合、熱による結合、及び化学的な結合である。機械的な結合の工程において繊維は、機械的に(例えば水流により(スパンレース))絡み合い、織布に一体性をもたらす。熱による結合は、融点が低いポリマーの存在下において温度を上昇させることによって行われる。熱による結合工程の例は、スパンボンド、スルーエア結合、及び樹脂結合である。
一体性を向上させるための好ましい手段は、熱による結合、スパンボンド、樹脂結合、スルーエア結合、及び/又はスパンレースである。
熱による結合の場合、熱可塑性材料は、繊維に添加する。熱による処理の場合、熱可塑性材料の少なくとも一部が溶融し、毛細管現象により繊維の交差点へと移動する。これらの交差点は、冷却後に固化して結合箇所となり、繊維状マトリックスの一体性を向上させる。さらに、化学的に強化したセルロース繊維の場合、熱可塑性材料の溶融、及び移動は生じる繊維層の孔径を増大させる効果をもたらし、その一方で密度と坪量は保たれる。湿った時には、構造及び層の一体性は、安定的なままである。要約すると、熱可塑性材料の添加により、排出された体液の流体透過性が改善し、このため捕捉特性が改善する。
ポリオレフィンを含む適切な熱可塑性材料は例えば、ポリエチレン及びポリプロピレン、ポリエステル、コポリエステル、ポリビニルアセテート、ポリエチルビニルアセテート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル樹脂、ポリアミド、コポリアミド、ポリスチレン、ポリウレタン、及び上記ポリマーのあらゆるコポリマーである。
適切な熱可塑性繊維は、単独ポリマー(すなわち一成分繊維)から作製できる。或いは、これらは1つ以上のポリマー(例えば二成分繊維、又は多成分繊維)から作製できる。「二成分繊維」という用語は、シェルとは異なる繊維状材料から作製されたコアを有する熱可塑性繊維を言う。通常、これら2つの繊維状材料は融点が異なり、ここでは一般的に、外殻が低温で溶融する。二成分繊維は、外殻の厚さが、二成分繊維の断面積を通じて平坦であるか、又は平坦ではないかによって、同心的、又は偏心的であってよい。繊維の厚さが薄くても比較的強度が高い、偏心的な二成分繊維が有利である。さらなる二成分繊維は、「捲縮されていない(曲げられていない)」、又は「捲縮された(曲げられた)」という特徴を示し、さらなる二成分繊維は、表面潤滑性の態様が異なり得る。
二成分繊維の例には、以下のポリマーの組み合わせが含まれる:ポリエチレン/ポリプロピレン、ポリエチルビニルアセテート/ポリプロピレン、ポリエチレン/ポリエステル、ポリプロピレン/ポリエステル、コポリエステル/ポリエステルなど。
適切な熱可塑性材料は、融点が、層の繊維に損傷を与える温度よりも低いが、その温度は通常、流体吸収性製品を貯蔵する温度を下回らない。融点は好ましくは、約75℃〜175℃である。熱可塑性繊維の通常の長さは、約0.4〜6cm、好ましくは約0.5〜1cmである。熱可塑性繊維の直径は、デニール(9000メーターあたりのグラム数)、又はデシテックス(10000メーターあたりのグラム数)で規定する。通常の熱可塑性繊維は、デシテックスが約1.2〜20の範囲、好ましくは約1.4〜10の範囲である。
流体吸収性構成材の一体性を向上させるためのさらなる手段が、スパンボンド技術である。スパンボンド法による繊維層の製造の性質は、ポリマー顆粒を連続的なフィラメントへと直接紡糸し、続いて繊維層を製造することに基づく。
スパンボンド織物は、押出成形され紡糸された繊維を、可動式ベルト上へと均一にランダムで堆積させることにより製造され、次いで熱により繊維を結合させる。空気噴射により織布を置く工程の間、繊維が分離される。繊維結合は、加熱したローラ、又は熱した針を適用することによって生じ、これによりポリマーが部分的に溶融し、繊維が融合する。分子の配向性は融点を上昇させるので、それほど高度に引き取られなかった繊維は、熱による結合繊維として使用できる。ポリエチレン、又はエチレン/プロピレンのランダムコポリマーを、低融点結合箇所として使用する。
スパンボンド法に加えて、樹脂結合の技術はまた、熱による結合という主題にも属する。結合箇所を生じさせるためのこの技術は、特定の接着剤(例えばエポキシ、ポリウレタン、及びアクリル樹脂系のもの)を、繊維状材料に添加し、生じるマトリックスを熱により処理する。こうして織布は、樹脂及び/又は熱可塑性樹脂と結合され、繊維状材料に分散される。
さらなる熱による結合技術としては、スルーエア結合が、繊維状材料の表面に熱い空気を適用することに関連する。熱い空気は、繊維状織物の上方を循環するが、繊維状織物には入っていかない。結合箇所は、結合剤の添加により生じる。スルーエア熱結合で使用される適切な結合剤には、結晶性結合剤繊維、二成分結合剤繊維、及び粉末が含まれる。結晶性結合剤繊維又は粉末を用いる場合、結合剤は完全に溶融し、不織布断面にわたって溶融液滴を形成する。結合は、冷却した時にこれらの点で起こる。外殻/コア結合剤繊維の場合、外殻は結合剤であり、コアは担体繊維である。スルーエアオーブンを用いて製造された生成物は、バルク状で、開孔性で、柔らかく、強く、伸展性があり、通気性があり、吸収性である傾向がある。スルーエア結合に続く直接冷間カレンダーによって、熱間ロールカレンダー加工された製品と、スルーエア結合された製品との間の厚さが、圧縮せずに生じる。冷間カレンダー加工の後であってもこの生成物は、面的に結合された熱間カレンダー加工された材料と比べて比較的柔らかく、より可撓性で、より伸展性がある。
スパンレーシング(液圧絡ませ法)は、織布の一体性を向上させるためのさらなる手段である。緩い繊維から形成された織布(通常はエアレイド法、又はウェットレイド法)は、まず圧縮し、事前に湿らせて、エアポケットを排除する。スパンレースの技術は、複数の列の水流の高速噴射を使用し、多孔質ベルト上、又は動いている穿孔型、又はパターン化したスクリーンにある織布に、繊維が相互に結ばれるように当てる。水圧は一般的に、最初の噴射機から最後の噴射機へと増大する。150barという高い圧力が、水流を織布に向けるために使用される。この圧力は、たいていの不織布繊維にとって充分であるが、特別な適用ではさらに高い圧力が使用できる。
スパンレース法は、繊維を絡ませ、これにより繊維を一体化させる、水の噴射を用いる不織布製造システムである。柔らかくて襞があり、比較的強度が高いことが、スパンレース法不織布の主な特徴である。
最新の調査では、生じる透液性層の幾つかの構造的特徴が判明している。例えば、層の厚さは非常に重要であり、x−y方向とともに、層の捕捉/分配特性に影響を与える。さらに幾つかの特徴的な構造を一体化させる場合、捕捉・分配特性は、層の三次元的な構造に応じて方向付けることができる。よって、透液性層の機能において、三次元のポリエチレンが好ましい。
よって、適切な透液性層(A)は、上記の熱による結合、スパンボンド、樹脂結合、又はスルーエア結合による繊維から作製された不織布層である。さらなる適切な透液性層は、三次元ポリエチレン層、及びスパンレースである。
三次元ポリエチレン層、及びスパンレースは好ましくは、秤量が12〜22gsmである。
透液性層(A)は、流体吸収性構造にわたって部分的に、又は完全に延伸し、全ての好ましい側方フラップ部、側方包装要素、羽根、及び耳へ延伸し、かつ/又はこれらの一部を形成する。
不透液性層(B)
不透液性層(B)、又はバックシートは、吸収され、流体吸収コアによって保持される浸出物が、女性衛生用吸収性製品と接触している製品(例えばベッドのシーツ、ズボン、パジャマ、及び下着)を濡らすことを防止する。よって不透液性層(B)は、織布、又は不織布材料、ポリマーフィルム、例えばポリエチレン若しくはポリプロピレンの熱可塑性フィルム、又は複合材料、例えばフィルムでコーティングした不織布材料を有することができる。
適切なミクロ多孔性ポリエチレンフィルムは、日本国名古屋在、三井東圧化学株式会社で製造されており、PG-Pという名称で市販されている。適切な不透液性熱可塑性フィルムは、厚さが約0.012mm〜(0.50ミル)〜約0.051mm(2.0ミル)であり、例えばポリエチレン、又はポリプロピレンを含有し、坪量は5gsm〜35gsmである。
適切な不透液性層には、不織布、プラスチック、及び/又はプラスチックと不織布の積層体が含まれ、可撓性であるのが好ましい。ここで「可撓性」とは、従順であり、一般的な形状と着用者の体の輪郭にすぐに適合することを言う。
プラスチック材料、及び/又はプラスチックと不織布の積層体はともに、適切に通気性である。これは不透液性層(B)が、流体吸収性材料から蒸気を逃がすということである。こうして不透液性層は、規定の水蒸気透過速度と同時に、不透性の水準を有する。これらの特性を組み合わせるため、適切な不透液性層は少なくとも2つの層を有し、それは例えば、特定の坪量と孔径を有する繊維状不織布からの積層体、及び特定の厚さを有し、任意で多孔質構造を有する第二の層としては、例えばポリビニルアルコールの連続的な三次元フィルムである。このような積層体は、バリアとして作用し、液体輸送性、又は湿気透過性を示さない。よって、適切な不透液性層は、繊維状不織布である少なくとも1つの多孔質織布の第一の通気性層(例えばメルトブロー法による層の複合材織布、又は合成繊維から作製されたスパンボンド法による不織布層の複合材織布)、及び不透液性ポリマーフィルムから成る弾性のある三次元織布の少なくとも1つの第二の層(例えばプラスチック、任意で毛細管として作用する細孔を有するもの)であり、これらは好ましくは、フィルムの平面に対して垂直ではなく、フィルムの平面に対して90°未満の角度で配置されている。
適切な不透液性層は、水蒸気を通す。不透液性層は好ましくは、水蒸気透過速度(WVTR)が24時間あたり少なくとも100gsm、好ましくは24時間あたり少なくとも約250gsm、最も好ましくは24時間あたり少なくとも約500gsmである水蒸気透過性材料から構築されている。
不透液性層(B)は好ましくは、疎水性材料を含有する不織布から作製されており、それは例えば、合成繊維、又はプラスチック(例えばポリエチレン)を含有する不透液性ポリマーフィルムである。不透液性層の厚さは好ましくは、15〜30μmである。
さらに、不透液性層(B)は好ましくは、不織布と、密度が12〜15gsmである不織布を含有するプラスチックと、厚さが約10〜20μmのポリエチレン層との積層体から作製されている。
バックシートは通常、吸収コアの外部表面に隣接して配置されていてよく、当業者に公知のあらゆる適切な取り付け手段によって接合されていてよい。バックシートは例えば、均一で連続的な接着層、パターン化された接着層、又は接着剤の個別導管のアレー、らせん、又は点によって、吸収コアに固定されていてよい。
不透液性層(B)は通常、流体吸収性構造にわたって部分的に、又は完全に延伸し、全ての好ましい側方フラップ部、側方包装要素、羽根、及び耳へ延伸し、かつ/又はこれらの一部を形成する。
流体吸収コア(C)
流体吸収コア(C)は一般的に、一般的に圧縮可能な、適合可能な、着用者の肌に不快感をもたらさず、体液を吸収及び保持できるあらゆる吸水性部材であり得る。流体吸収コア(C)は、幅広い大きさと形状で作製でき(例えば正方形、砂時計型、T字型、非対称形など)、使い捨ての着用衣服で使用される非常に様々な液体吸収性材料から、またその他の吸収性製品(例えば砕木パルプ、一般的にはエアフェルトと言われる)から製造できる。他の適切な吸収性材料の例に含まれるのは、クレープ状の生理用紙、メルトブロー法によるポリマー(コポリマーを含む)、化学的に強化され、変性され、又は架橋されたセルロース繊維、ティッシュ包装物とティッシュ積層体を有するティッシュ、吸収性発泡体、吸収性スポンジ、吸水性ポリマー粒子、吸水性ゲル化材料、又は相応するあらゆる材料、又はこれらの組み合わせである。
流体透過性コア(C)の構成と構築は、変わり得る(例えば吸収コアは、毛管現象帯域、親水性勾配、超吸収性勾配、又は平均密度の低さ、及び平均坪量捕捉領域の少なさが変化してよく、或いは1つ以上の層若しくは構造を有することができる)。さらに、流体吸収コア(C)の大きさと吸収性能は、幼児から成人まで、及び着用者に適応して変化させることができる。しかしながら、流体吸収コア(C)の合計吸収能力は、デザイン、負荷量、及び吸収性製品の意図する使用と適合性であるのが望ましい。
流体吸収コア(C)は、他の任意の構成要素を含有することができる。このような任意の構成要素は、コア包装物であり、これはすなわち、通常は(常にではない)部分的に、又は完全にコアを取り囲む不織布材料である。適切なコア包装材料には、セルロース、親水性に変性された不織布材料、有孔フィルム、及びこれらの組み合わせが含まれるが、これらに制限されるわけではない。
流体吸収コア(C)は、上側の透液性層(A)と、下側の不透液性層(B)の間に配置される。適切な流体吸収コア(C)は、当業者に公知のあらゆる流体吸収コア系から、例えば水蒸気透過性、可撓性、及び厚さといった要件を満たすものを選択することができる。適切な流体吸収コアは、一義的な機能が、放出された体液のアクィジション、輸送、分配、吸収、貯蔵、及び保持である、流体吸収性構成部材である。
流体吸収コア(C)の上側から見た面積は、好ましくは少なくとも200cm2、より好ましくは少なくとも250cm2、最も好ましくは少なくとも300cm2である。上側から見た面積は、上側の透液性層に直面する、コアの一部である。
本発明によれば、流体吸収コアは、以下の成分を有する:
1.任意のコアカバー、
2.流体貯蔵層、
3.任意のダスティング層。
1.任意のコアカバー
流体吸収コアの一体化を向上させるために、コアはカバーを備える。このカバーは、ホットメルト、超音波接合、熱による接合、又は当業者に公知の接合の組み合わせによって、側方接続部における接合、及び/又は遠位接続部における接合により、流体吸収コアの上部及び/又は底部に存在していてよい。さらにこのカバーは、材料のまとまったシートを有する流体吸収コア全体を包含し、このシートはひいては包装として機能する。包装は、完全包装として、部分包装として、又はCラップとして可能である。
コアカバーの材料は、あらゆる公知の基材を有することができ、これには織布、衣服、テキスタイル、フィルム、ティッシュ、及び2つ以上の基材若しくは織布の積層体が含まれる。コアカバー材料は、天然繊維、例えばセルロース、木綿、亜麻、リネン、麻、絹、毛皮、毛、及び天然に産生する鉱物繊維を含有することができる。コアカバー材料はまた、合成繊維、例えばレーヨン、及びリヨセル(セルロース由来のもの)、多糖類(デンプン)、ポリオレフィン繊維(ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリアミド、ポリエステル、ブタジエンスチレンブロックコポリマー、ポリウレタン、及びこれらの組み合わせを含有することができる。コアカバーが、合成繊維、又はティッシュを含有するのが好ましい。
繊維は、単一成分であるか、又は多成分であり得る。多成分繊維は、ホモポリマー、コポリマー、又はこれらのブレンドを有することができる。
2.流体貯蔵層
流体吸収コアに含有される流体吸収性構成材は、繊維状材料、及び吸水性ポリマー粒子を含有する。
本発明において有利な繊維には、天然繊維、及び合成繊維が含まれる。適切な変性若しくは非変性の天然繊維の例は、「透液性層(A)」の箇所で挙げたものである。これらのうち、木材パルプ繊維が好ましい。
適切な合成繊維の例は、「透液性層(A)」の箇所で挙げたものである。
繊維状材料は、天然繊維若しくは合成繊維、又はこれらの組み合わせを有することができる。
流体吸収性構成材の成分としての繊維状材料は、親水性、又は疎水性であってよく、或いは、親水性繊維と疎水性繊維との組み合わせであり得る。
上側層(A)と下側層(B)との間に埋め込まれた流体吸収コアで使用するためには一般的に、親水性繊維が好ましい。これは特に、体液の迅速な捕捉、及び流体吸収性構成材の他の領域、又は流体吸収コアへの分配が望まれる流体吸収性構成材の場合に当てはまる。親水性繊維の使用が、吸収性ポリマー粒子を含有する流体吸収性構成材にとっては、特に好ましい。
親水性繊維の例は、「透液性層(A)」の箇所で挙げたものである。流体吸収コアは好ましくは、ビスコースアセテート、ポリエステル、及び/又はポリプロピレンから作製される。
流体吸収コアの繊維状材料は、不均一に混合して、均一又は不均一な流体吸収コアにすることができる。或いは、繊維状材料は集中させるか、又は任意で吸水性ポリマー材料を有する別の層に置くことができる。流体吸収コアの適切な貯蔵層は、吸水性ポリマー材料を含有する繊維状材料の均一な混合物を含有する。層状のコア系を有する流体吸収コアの適切な貯蔵層は、繊維状材料の均一な混合物を含有し、かつ吸水性ポリマー材料を含有し、ここでそれぞれの層は、公知の方法によってあらゆる繊維状材料から構成されていてよい。層の連続は、挿入した流体吸収性材料(例えば吸水性ポリマー粒子)の量と分布に応じて、所望の流体捕捉、分配、及び輸送結果が得られるように方向付けられていてよい。好ましくは、吸収速度が速い個別の帯域、又は流体吸収コアの貯蔵層内部に保持力があり、この流体吸収コアは複数の層か、又は繊維状材料の均一な混合物から作製されたものであり、吸水性ポリマー粒子を組み込むためのマトリックスとして働く。これらの帯域は、全面にわたっていてよいか、又は流体吸収コアの一部のみを形成していてよい。
適切な流体吸収コアは、繊維状材料、及び流体吸収性材料を含有する。体液又は体からの浸出物を吸収及び保持可能なあらゆる流体吸収性材料が適切であり、それは例えば、例えば生理用紙、変性及び非変性セルロース、架橋セルロース、積層体、複合材、流体吸収性発泡体、及び「透液性層(A)」の箇所で記載した材料、吸水性ポリマー粒子(A)、及びこれらの組み合わせである。
流体吸収コアは通常、吸水性ポリマー粒子を1種含有することができるか、又は様々な吸水性ポリマー材料から誘導される吸水性ポリマー粒子を含有することができる。よって、1種のポリマー材料からの吸水性ポリマー粒子、又は異なる種類のポリマー材料からの吸水性ポリマー粒子の混合物を添加することが可能であり、それは例えば、ゲル重合から誘導される通常の吸水性ポリマー粒子と、液滴重合から誘導される吸水性ポリマー粒子との混合物である。或いは、逆相懸濁重合から誘導される吸水性ポリマー粒子を添加することができる。
或いは、特性が異なる吸水性ポリマー粒子を混合することができる。よって、流体吸収コアは、均一なpH値を有する吸水性ポリマー粒子を含有することができるか、又はpH値が異なる吸水性ポリマー粒子を含有することができ、それは例えば、pHが約4.0〜7.0の範囲にある吸水性ポリマー粒子2成分以上の混合物である。pHが約4.0〜7.0の範囲にあるゲル重合又は逆相懸濁重合から得られた吸水性ポリマー粒子と、液滴重合から得られた吸水性ポリマー粒子との混合物を適用するのが好ましい。
適切な流体吸収コアはまた、吸水性ポリマー粒子、及び/又は吸水性ポリマー繊維、又はこれらの混合物を添加することにより、緩い繊維状材料から製作することができる。吸水性ポリマー繊維は、吸水性ポリマー繊維1種から作製することができるか、又は様々なポリマー材料からの吸水性ポリマー繊維を含有することができる。吸水性ポリマー繊維の添加は、繊維構造に容易に分散させ、組み込み、吸水性ポリマー粒子よりも位置的に良好に残存させるために好ましいことがある。よって、相互に接触することによるゲルブロック傾向は、低下する。さらに、吸水性ポリマー繊維は、より柔軟で、より可撓性になる。
流体吸収コアを作製する工程において、吸水性ポリマー粒子、及び/又は流体吸収性繊維は、繊維マトリックスのような構造形成化合物とともにもたらされる。よって、吸水性ポリマー粒子、及び/又は流体吸収性繊維は、緩い繊維から流体吸収コアを形成する工程の間に添加することができる。流体吸収コアは、吸水性ポリマー粒子、及び/又は流体吸収性繊維を、マトリックスの繊維状材料と混合することによって同時に作製することができるか、又は1つの成分を2つ以上の他の成分の混合物に添加することによって、同時に、又は連続的に添加することにより作製できる。
適切な流体吸収コアには、吸水性ポリマー粒子及び/又は流体吸収性繊維と、流体吸収性材料を組み込むために繊維状材料を形成するマトリックスとの混合物が含まれる。このような混合物は、均一に作製することができる。すなわち全ての成分は、均一な構造を得るために一緒に混合することができる。流体吸収性材料の量は、流体吸収コアにわたって均一であってよいか、又は例えば、中央領域と遠位領域との間で変化してよく、これによって、流体吸収性材料の濃度に関して特徴的なコアが得られる。
吸水性ポリマー材料を吸収コアへとの適用する技術は、当業者に公知であり、体積的な方法、減量法、又は重力式であり得る。公知の技術には、振動システムによる適用、単式若しくは複式のオーガーシステム、供給ロール、重りベルト、流動床体積システム、及び重量式スプリンクラー、及び/又はスプレーシステムが含まれる。挿入のためのさらなる技術は、落下式供給系コンセンサス、及び反圧適用、又は流体吸収性ポリマー材料の真空印刷法である。
ドラム形成技術を使用するのが好ましく、ここで流体吸収コアは、水平軸の周囲を回転するドラムの空洞内で形成され、その周辺部にある点で吸水性ポリマー粒子、及び/又は流体吸収性繊維、及び繊維状材料の流れが供給される。ドラムの円筒形表面(ここで流体吸収コアが形成される)には、フードが搭載されており、このフードに前記流れが、空気圧で上部から、底部から、又接線から供給される。フード内部はまた、フィードダクトの出口を有していてもよく、この出口から個別量のさらなる吸水性ポリマー粒子が、圧力下で断続的に稼働される弁手段によって配分される。しかしながら、従来技術のドラム形成技術を用いて、吸水性ポリマー粒子の個別量の均一な分布を得ることは不可能である。そこで、個別の領域において吸水性ポリマー粒子の濃度が様々な特徴的な構造を得るために、WO 2010103453に詳細に記載された技術を用いるのが好ましい。吸収コアを作製するためのこのユニットを用いて、吸水性ポリマー粒子規定の割合が断続的に配分され、適用の位置と速度を制御する調整可能な要素によって制御され、吸水性ポリマー粒子の個別量を、厳密な三次元形状の外接領域に適用することができることができる。
適切な流体吸収コアはまた、女性衛生用吸収性製品を作製する工程によって形成される層を有することができる。この層状構造は、z方向に異なる層を順次もたらすことによって形成することができる。
或いは、2つ以上の事前に成形された層からコア構造を作製して、層状の流体吸収コアを得ることができる。この層は、吸水性ポリマー材料を異なる濃度で有することができ、その濃度は、約10〜95%の範囲である。これらの均一な、又は異なる層は、隣接する平面の表面で相互に固定することができる。或いは層は、離散して吸水性ポリマー材料が組み込まれている複数のチャンバが形成されるように組み合わされていてよい。
さらに、吸水性ポリマー粒子を、チャンバすら有さないコア内の離散した領域に位置づけることが好ましくあり得る(例えば少なくとも1種の接着剤によって支持される)。
事前に作製された適切な層は、例えばエアレイド、ウェットレイド、積層体、又は複合材構造として加工される。
或いは、他の材料の層を加えることができ、それは例えば、開孔又は閉鎖孔の発泡体層、又は有孔フィルムの層である。吸水性ポリマー粒子を含有する少なくとも2つの層の積層体も、これに含まれる。
或いは、コア構造は、2つ以上の層から作製することができ、例えば閉鎖されたポケット内に個別に含まれる吸水性ポリマー粒子を含有する、不織布及び/又は熱可塑性材料から作製できる。このような構造は好ましくは、超薄層吸収製品を作製するために使用する。このポケットは、セルロース繊維不含である。規定のポケットへの接合は例えば、2種の熱可塑性封じ込め層の間の超音波接触領域を交差させることによって形成される。微粒子状流体吸収性材料の固定法、また層状構造における層の接合は、後により詳細に説明する。
或いは、超流体吸水性製品のためのコア構造は、吸水紙から作製することができ、それには例えば、従来技術であらゆる適切な吸収性材料の薄い可撓性の単層が含まれるが、それらに制限されることはなく、例えば短繊維エアレイド不織布材料、材料(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステルなど)の不織布、セルロース繊維状材料、例えば当業者に公知の紙のティッシュ又は紙タオル、ワックスで被覆された紙、波形の紙材料など、又は化学パルプである。この層は、微視的には二次元で平面的であり、他の形状に比して厚さが非常に薄い。この単層には、層全体にわたって超吸収性材料を組み込むことができる。この単層にはさらに、二成分結合繊維を組み込むことができる。このような層を少なくとも2つ、コア構造内で組み合わせることも好ましくあり得る。
吸水性ポリマー材料は、例えば吸水性ポリマー繊維及び/又は吸水性ポリマー粒子として組み込むことができる。吸水性ポリマー粒子は、従来技術で公知の取り付け方法で、片面又は両面に、前記単層に結合されていてよい。
或いは前記吸収紙は、複数の層から形成されていてよく、それは例えば、着用者側に第一の層を、非吸水性ポリマー粒子を吸収側に第二の層を、そしてその間にある吸水性ポリマー粒子、又はシート層の片面若しくは両面で被覆された吸水性ポリマー粒子を有する層状の吸収性シートである。
吸収紙層は、合計坪量が約100gsm〜約2000gsm、好ましくは約200gsm〜約750gsm、より好ましくは約400gsm〜約600gsmである。
さらに複合材構造は、担体層(例えばポリマーフィルム)から作製することができ、その上に吸水性ポリマー材料を付与する。 この固定は、片面で、又は両面で行うことができる。担体層は、体液に対して透過性、又は不透性であり得る。
或いは、層の形成後、又は担体層の上にモノマー溶液を添加し、紫外線誘導性重合技術によって被覆溶液を重合させることが可能である、こうして、「その場で」の重合は、吸水性ポリマー粒子を適用するためのさらなる方法である。
よって、適切な流体吸収コアは、繊維状材料を0〜90質量%、及び吸水性ポリマー粒子を10〜100質量%含有し、好ましくは繊維状材料を20〜80質量%、及び吸水性ポリマー粒子を20〜80質量%、より好ましくは繊維状材料を30〜75質量%、及び吸水性ポリマー粒子を25〜70質量%、最も好ましくは繊維状材料を40〜70質量%、及び吸水性ポリマー粒子を30〜60質量%、含有する。
本発明によれば特に好ましくは、本発明による女性衛生用吸収性製品の流体吸収コアは、吸水性ポリマー粒子を少なくとも10質量%、吸水性ポリマー粒子を少なくとも50質量%、より好ましくは吸水性ポリマー粒子を少なくとも85質量%含有する。
とりわけ好ましくは、流体吸収コアは、繊維状材料を90質量%未満、好ましくは50質量%未満、より好ましくは15質量%未満、含有する。
本発明によれば、流体吸収コアは、接着剤を10質量%以下含有するのが好ましい。
流体吸収コアにおける吸水性ポリマー粒子及び/又は流体吸収性繊維の量は、軽度失禁用製品において0.1〜20g、好ましくは0.15〜15g、及び0.2〜10gであり、例えば生理用ナプキンでは0.35〜2gであり、成人用おむつの場合には、最大約50gである。
女性衛生用吸収性製品は通常、少なくとも1つの上側の透液性層(A)、少なくとも1つの下側の不透液性層(B)、及びその他の任意の層に加えて前記層(A)と前記層(B)との間にある少なくとも1つの流体吸収コアを有する。体液の吸収性の制御性を向上させるため、及び/又は吸水性ポリマー粒子対、繊維状材料の質量割合比における可撓性を向上させるため、1種以上のさらなる流体吸収コアを添加することが有利であり得る。第二の流体吸収コアを、第一の流体吸収コアに添加することにより、より多くの体液移動性、及び体液分配性につながる。さらに、より多くの量の排出された体液を、保持することができる。様々な吸水性ポリマー濃度及び含分を示す幾つかの層を組み合わる機会を得ることにより、幾つかの流体吸収コアが含まれる場合であっても、女性衛生用吸収性製品の厚さを最小限に低減させることが可能になる。
適切な流体吸収コアは、排出された体液を捕捉、輸送、及び保持可能なように設計されている従来技術で公知のあらゆる材料から作製することができる。作成技術はまた、当業者に知られている。好ましい技術には、輸送された繊維状材料へのモノマー溶液の塗布、及びこれによる重合が含まれ(その場の(in-situ)技術として知られる)、又はエアレイド複合材の作製が含まれる。
適切な女性衛生用吸収性製品は、単独又は複数のコア系を、女性衛生用吸収性製品で典型的に見られる他の層とのあらゆる組み合わせで有する。
好ましい女性衛生用吸収性製品は、コアが1種又は2種の系を有し、最も好ましくは、女性衛生用吸収性製品は、唯一の流体吸収コアを有する。
流体吸収コアは通常、均一なサイズ又は特性を有する。適切な流体吸収コアはまた、層状の流体吸収コアが存在する場合には、コアの形状、及び/又は吸水性ポリマーの含分、及び/又は吸水性ポリマー粒子の分配、及び/又は異なる層の寸法に関して、特徴的な構造を有することもできる。
幾つかの層(例えば基材層、吸水性ポリマー層、及び熱可塑性材料の層)を組み合わせることにより、吸収コアが良好な濡れ固定化をもたらすことが知られている。適切な吸収コアはまた、ティッシュ又はティッシュ積層体を有することもできる。従来技術で知られているのは、ティッシュ又はその上にティッシュ積層体を畳むことによって作製される単層又は二層のティッシュ積層体である。
これらの層、又は折りたたみ物は好ましくは、例えば接着剤の添加によって、又は機械的、熱的、又は超音波接合、又はこれらの組み合わせによって、相互に接合する。吸水性ポリマー粒子は、例えば別個の吸水性ポリマー層を形成することによって、各層の内部に、又は各層の間に包含されている。
よって、層の数、又は容積の大きいコアの高さによって、流体吸収コアについて生じる厚さが決まる。よって流体吸収コアは、1つの層として平坦(台地状)であるか、又は三次元的な形状を有する。
一般的に上側の透液性層(A)、及び下側の不透液性層(B)は、様々な種類の女性衛生用吸収性製品の要求に応じて形状、サイズを決めることができ、着用者の様々なサイズに合わせることができる。よって、上側の透液性層と、下側の不透液性層との組み合わせは、従来技術で公知の全ての寸法と形状を有することができる。適切な組み合わせは、砂時計型、正方形型、台形型、t字型、又は二重t字型であり、解剖学的な寸法を有する。
流体吸収コアは、従来技術で公知の流体吸収性製品に通常存在するさらなる添加剤を含有することができる。例示的な添加剤は、流体吸収コアを強化、及び安定化させるための繊維である。好ましくはポリエチレンを、流体吸収コアを強化するために使用する。
流体吸収コアを強化するためのさらなる適切な安定剤は、結合剤として働く材料である。
流体吸収コアの様々な領域で用いられる結合剤材料又は結合剤の量を変化させる際に、特徴的な安定化を得ることができる。例えば、融点が異なる別種の結合剤材料が、流体吸収コアの領域で使用でき、それは例えば、融点が低いものをコアの中心領域に、そして融点が比較的高いものを端部領域に配置したものである。適切な結合剤材料は、接着性、若しくは比接着性の繊維、連続的に、若しくは非連続的に押出成形した繊維、二成分系のステープルファイバー、非弾性繊維、及び吹き付けた液状結合剤、又はこれら結合材料のあらゆる組み合わせである。
さらに熱可塑性構成材が、通常、コア層の一体性を向上させるために添加される。熱可塑性構成材は、熱可塑性ポリマー1種、又は熱可塑性ポリマーのブレンドを有することができる。或いは、熱可塑性構成材は、少なくとも1種の熱可塑性ポリマーを含有するホットメルト接着剤を、熱可塑性希釈剤(例えば粘着剤、可塑剤、又はその他の添加剤、例えば酸化防止材)ともに有することができる。熱可塑性構成材はさらに、感圧性ホットメルト接着剤(例えば結晶性ポリプロピレン、及び非晶質ポリアルファオレフィン、又はスチレンブロックコポリマー、及びワックス混合物が含まれる)を含有することができる。
適切な熱可塑性ポリマーは、スチレンブロックコポリマーであり、これにはA−B−Aトリブロックセグメント、A−Bジブロックセグメント、及び(A−B)nのラジアルブロックコポリマーセグメントが含まれる。後者のAは、非弾性ポリマーセグメント(例えばポリスチレン)を示し、Bは、不飽和共役ジエン、又はその(一部)水素化された形態を表す。Bは好ましくは、イソプレン、ブタジエン、エチレン/ブタジエン(水素化されたブタジエン)、エチレン/プロピレン(水素化されたイソプレン)、及びこれらの混合物を含有する。
その他の適切な熱可塑性ポリマーは、非晶質ポリオレフィン、非晶質ポリアルファオレフィン、及びメタロセンポリオレフィンである。
匂い制御剤、香料、及び/又は匂い制御添加剤は、任意で添加する。適切な匂い制御添加剤は、従来技術で公知の流体吸収性製品を運ぶ際にもたらされる匂いを経時的に低減させるあらゆる物質である。よって、適切な匂い制御添加剤は、無機材料、例えばゼオライト、活性炭、ベントナイト、シリカ、アエロジル、珪藻土、粘土、キレート剤、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、シクロデキストリン、アミノポリカルボン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、アミノホスフェート、多官能性芳香族化合物、N,N−ジコハク酸である。
適切な匂い制御添加剤は、さらなる抗菌剤、例えば第四級アンモニウム化合物、フェノール化合物、アミド化合物、及びニトロ化合物、並びにこれらの混合物であり、殺微生物剤、例えば銀塩、亜鉛塩、セチルピリジニウム塩化物、及び/又はトリクロサン、またHLB値が12未満の界面活性剤である。
適切な匂い制御添加剤はさらに、無水物基(例えば無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水ポリマレイン酸、又は無水ポリイタコン酸)を有する化合物、マレイン酸と、C2〜C8オレフィン若しくはスチレンとのコポリマー、ポリマレイン酸無水物、又は無水マレイン酸と、イソブテン、ジイソブテン、若しくはスチレンとのコポリマー、酸基(例えばアスコルビン酸、安息香酸、サリチル酸、又はソルビン酸)を有する化合物、及び酸基を有するモノマーの流体可溶性ポリマー、C3〜C5モノ不飽和カルボン酸のホモポリマー又はコポリマーである。
適切な匂い制御添加剤はさらに、香料、例えばアリルカプロエート、アリルシクロヘキサンアセテート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、アリルヘプタノエート、アミルアセテート、アミルプロピオネート、アネトール、アニスアルデヒド、アニソール、ベンズアルデヒド、ベンジルアセテート、ベンジルアセトン、ベンジルアルコール、ベンジルブチレート、ベンジルホルメート、カンフェン、カンファーガム、ラエボ−カルベオール、シンナミルホルメート、シス−ジャスモン、シトラール、シトロネロールとその誘導体、クミンアルコールとその誘導体、シクラルC、ジメチルベンジルカルボノールとその誘導体、ジメチルオクタノールとその誘導体、オイカリプトール、ゲラニル誘導体、ラバンデュリルアセテート、リグストラール、d−リモネン、リナロール、リナリル誘導体、メントンとその誘導体、ミルセンとその誘導体、ネラール、ネロール、p−クレソール、p−シメン、オレンジテルペン、α−ポネン、4−テルピネオール、チモールなどである。
マスキング剤もまた、匂い制御添加剤として使用される。マスキング剤は、固体の壁材料中にカプセル化された香料である。壁材料は好ましくは、香料成分の遅延放出性のために使用される流体可溶性の多孔質マトリックスを有する。
さらなる適切な匂い制御添加剤は、遷移金属、例えばCu、Ag、Zn、酵素、例えばウレアーゼ阻害剤、デンプン、pH緩衝材料、キチン、緑茶葉抽出物、イオン交換性樹脂、カーボネート、ビカーボネート、ホスフェート、スルフェート、又はこれらの混合物である。
好ましい匂い制御添加剤は、緑茶葉抽出物、シリカ、ゼオライト、炭素、デンプン、キレート剤、pH緩衝材料、キチン、珪藻土、粘土、イオン交換性樹脂、カーボネート、ビカーボネート、ホスフェート、スルフェート、マスキング剤、又はこれらの混合物である。匂い制御添加剤の適切な濃度は、約0.5〜約300gsmである。
最新の開発は、湿分表示添加剤を添加することを提案している。女性衛生用吸収性製品における湿分を電気的にモニタリングすることに加えて、湿分表示剤を有するホットメルト接着剤を含有する湿分表示添加剤が公知である。湿分表示添加剤は、黄色から比較的暗くて深い青へと、色が変わる。この色変化は、流体吸収性製品の不透液性の外側材料を通じてすぐに感知できる。湿分表示剤の存在はまた、バックシートでパターン化された水溶性インク(湿ると消失する)の適用により達成される。
適切な湿分表示添加剤は、ソルビタンモノオレエートと、ポリエトキシ化された水素化ヒマシ油との混合物を含有する。湿分表示添加剤の量は好ましくは、流体吸収コアの質量に対して約0.0001〜2質量%の範囲である。
流体吸収コアの坪量は、500〜1200gsmの範囲、好ましくは500〜600gsmの範囲にある。流体吸収コアの密度は、0.1〜0.25g/cm3の範囲にある。流体吸収コアの厚さは、生理用ナプキンの場合、1〜5mmの範囲、好ましくは1.5〜3mmの範囲にあり、失禁用製品の場合、3〜15mmの範囲にある。
3.任意のダスティング層
吸収コアへと組み込むための任意の構成要素は、これに隣接するダスティング層である。ダスティング層は繊維層であり、吸収コアの上部及び/又は底部に配置されていてよい。通常、ダスティング層は貯蔵層の下側にある。この下側層をダスティング層と言う。流体吸収コアの作製工程の間、堆積された吸水性ポリマー粒子に対して担体として用いられるからである。吸水性ポリマー材料がマクロ構造、フィルム、又はフレークの形であれば、ダスティング層の挿入は必要ない。液滴重合から誘導された吸水性ポリマー粒子の場合、粒子は端部の無い、平滑な表面を有する。この場合にはまた、流体吸収コアへのダスティング層の添加は必要ない。反対側では大きな利点として、ダスティング層が幾つかのさらなる流体取り扱い特性(例えば吸い上げ性能)をもたらし、不透液性層(B)のピンホール発生率及び/又はワキ形成を減少させることができる。
ダスティング層は、化学パルプ(セルロース繊維)を含有する繊維層であるのが好ましい。
任意のアクィジション・分配層(D)
任意のアクィジション・分配層(D)は、上側層(A)と、流体吸収コア(C)の間に位置しており、好ましくは放出された体液を効率的に獲得するため、また体液を流体吸収性構成材の他の領域若しくは他の層に輸送及び分配するために構築されており、ここで体液が固定化され、貯蔵される。こうして上側の層が放出された液体をアクィジション・分配層(D)に移動させ、これを流体吸収コアへと分配する。
アクィジション・分配層は繊維状材料を含有し、任意で吸水性ポリマー粒子を含有する。
繊維状材料は、親水性、又は疎水性であってよく、或いは、親水性繊維と疎水性繊維との組み合わせであり得る。これは天然繊維、合成繊維、又はこれら両方の組み合わせから誘導されていてよい。
適切なアクィジション・分配層は、セルロース繊維、及び/又は変性セルロース繊維、及び/又は合成繊維、又はこれらの組み合わせから作製される。よって、適切なアクィジション・分配層は、セルロース繊維、特に木材化学パルプを含有することができる。さらなる適切な親水性、疎水性繊維、また変性若しくは非変性の天然繊維の例は、「透液性層(A)」の箇所で挙げたものである。
流体保持特性と分配特性をともに得るためには特に、変性セルロース繊維を使用するのが好ましい。変性セルロース繊維の例は、化学的に処理したセルロース繊維、特に化学的に硬化したセルロース繊維である。「化学的に硬化したセルロース繊維」という用語は、繊維の高度を向上させるため、化学的な手段により硬化させたセルロース繊維を意味する。このような手段には、表面被覆、表面架橋、及び含浸物の形態での化学硬化剤の添加が含まれる。適切なポリマー硬化剤には、以下のものが含まれ得る:窒素含有基を有するカチオン変性デンプン、ラテックス、湿潤強度増加樹脂、例えばポリアミドエピクロロヒドリン樹脂、ポリアクリルアミド、ウレアホルムアルデヒド、及びメラミンホルムアルデヒド樹脂、及びポリエチレンイミン樹脂である。
硬化にはまた、例えばポリマー鎖を架橋させることによって、化学的な構造を変化させることが含まれる。こうして架橋剤は、繊維に適用することができ、これにより繊維内部の架橋結合が化学的に形成される。セルロース繊維はさらに、架橋結合によって個別の形状で硬化させることができる。適切な化学的硬化剤は通常、モノマー架橋剤であり、これにはC2〜C8ジアルデヒド、酸官能性を有するC2〜C8モノアルデヒド、特にC2〜C9ポリカルボン酸が含まれる。
変性セルロース繊維は好ましくは化学的に処理されたセルロース繊維である。特に好ましいのはカールファイバーであり、これはセルロース繊維を酢酸で処理することによって得られる。セルロース繊維及び変性セルロース繊維の坪量は好ましくは、50〜200gsmである。
適切なアクィジション・分配層にはさらに、合成繊維が含まれる。合成繊維の公知の例は、「透液性層(A)」の箇所で挙げたものである。別のあり得る可能性は、透液性層(A)と、アクィジション・分配層の2つの機能を有する三次元ポリエチレンフィルムである。
さらに、セルロース繊維の場合のように、親水性の合成繊維が好ましい。親水性の合成繊維は、疎水性繊維を化学的に変性することによって得られる。親水化は好ましくは、疎水性繊維の表面処理によって行う。こうして、疎水性繊維の表面には、非イオン性若しくはイオン性界面活性剤による処理によって、例えば繊維に界面活性剤を噴霧することによって、又は繊維を界面活性剤に浸すことによって、親水性が付与できる。恒久的に親水性の合成繊維が、さらに好ましい。
アクィジション・分配層の繊維状材料は、層の強度と一体性を向上させるために固定することができる。織布における強化繊維のための技術は、機械的な結合、熱による結合、及び化学的な結合である。織布の一体性を向上させるための異なる方法の詳細な記述は、「透液性層(A)」の箇所で述べた通りである。
好ましいアクィジション・分配層は繊維状材料と、その中に分配された吸水性ポリマー粒子を含有する。吸水性ポリマー粒子は、緩い繊維から層を形成する工程の間に添加することができるか、又は層の形成後に、モノマー溶液を添加し、紫外線誘導性重合技術によって被覆溶液を重合させることができる。よって「その場で」の重合は、吸水性ポリマー粒子を適用するためのさらなる方法である。
よって適切なアクィジション・分配層は、繊維状材料を80〜100質量%、及び吸水性ポリマー粒子を0〜20質量%含有し、好ましくは繊維状材料を85〜99.9質量%、及び吸水性ポリマー粒子を0.1〜15質量%、より好ましくは繊維状材料を90〜99.5質量%、及び吸水性ポリマー粒子を0.5〜10質量%、最も好ましくは繊維状材料を95〜99質量%、及び吸水性ポリマー粒子を1〜5質量%、含有する。
好ましいアクィジション・分配層は、吸水性ポリマー粒子の濃度に応じて、坪量が20〜200gsmの範囲、最も好ましくは40〜50gsmの範囲にある。
或いは不透液性層(D)は、(A)と(C)の間に、分配層として働き、供給された尿を、表面に沿って流体吸収コア(C)の下側の側方部位へと迅速に輸送する合成樹脂フィルムを有する。上側の不透液性層(D)は、下側の流体吸収コア(C)よりも小さいのが好ましい。不透液性層(D)の材料については、特に制限は無い。樹脂、例えばポリチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、又は架橋されたポリビニルアルコールから作製されたフィルム、及び空気透過性だが不透液性の、いわゆる「通気性の」フィルムであって、上記樹脂から作製されたものが使用できる。
上側の不透液性層(D)は好ましくは、迅速な捕捉と流体の分配双方のために、多孔質ポリエチレンフィルムを有する。
或いは、アクィジション・分配層として働く、流体吸収コアの上部に緩く分配された合成繊維の束を使用することができる。適切な合成繊維は、コポリエステル、ポリアミド、コポリアミド、ポリ乳酸、ポリプロピレン、又はポリエチレン、ビスコース、又はこれらのブレンドの合成繊維である。さらなる二成分繊維が使用できる。合成繊維成分は、円形断面を有する1種の繊維から構成されていてよいか、又は異なる断面形状を有する2種類の繊維のブレンドから構成されていてよい。合成繊維は、非常に迅速な輸送と流路化を保証するように配置されている。好ましくは、ポリエチレン繊維の束を使用する。
任意のティッシュ層(E)
任意のティッシュ層は、(C)の上に直接、及び/又は(C)の下に直接、配置されている。
ティッシュ層の材料は、織布、衣服、不織布、テキスタイル、及びフィルムを含む、あらゆる公知の種類の基材を有することができる。ティッシュ層は、天然繊維、例えばセルロース、木綿、亜麻、リネン、麻、絹、毛皮、毛、及び天然に産生する鉱物繊維を含有することができる。ティッシュ層はまた、合成繊維、例えばレーヨン、及びリヨセル(セルロース由来のもの)、多糖類(デンプン)、ポリオレフィン繊維(ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリアミド、ポリエステル、ブタジエンスチレンブロックコポリマー、ポリウレタン、及びこれらの組み合わせを含有することができる。ティッシュ層は好ましくは、セルロース繊維を有する。
任意のその他の構成要素(F)
1.エラストマー
閉鎖又は取り付けシステム
取り付けシステムは、側面フラップ、側面包装要素、翼、及び耳を含む。
衣服(例えば下着)に面する取り付けシステムの側面は、接着剤(例えば感圧式接着剤)で被覆されていてよい。この被覆を保護するため、この取り付けシステムは、層(例えばシリコン剥離紙)で被覆されている。この紙は、使用前に取り外し、製品は接着剤によって衣服(例えば下着)に固定される。
この閉鎖又は取り付けシステムは、再度封止可能であるか、又は恒常的なものであり、これにはあらゆる適切な材料が含まれ、それは例えば、プラスチック、エラストマー、フィルム、発泡体、不織布基材、織布基材、紙、ティッシュ、積層体、繊維強化プラスチック、接着剤、好ましくは感圧式接着剤など、又はこれらの組み合わせである。適切な取り付け部は、熱可塑性ポリマー、例えばポリエチレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、エチレンビニルアセテート、エチレンビニルアルコール、エチレンビニルアセテート、又はエチレンアクリル酸コポリマーから作製することができる。
適切な閉鎖システムは、流体吸収性製品の固定デバイス内部における弾性領域を作製するために、エラストマーを有することができる。エラストマーにより、漏出に対する適度な性能を維持しながら、着用者に対する流体吸収性製品の快適なフィット性が得られる。
適切なエラストマーは、蒸気透過性と液体遮断特性を有するエラストマー性ポリマー又はエラストマー性接着材料である。好ましいエラストマーは、伸ばした後、もとの長さに相当する長さに引き込み可能である。
好ましい閉鎖システムは、流体吸収性製品のフレームの後部背面端部に位置する長手側端部に対して耳部の片側に取り付けられたいわゆる「弾性耳部」である。市販で得られる流体吸収性製品は、ストレッチ可能な耳部、又は側面パネルを有し、これらはストレッチ可能な積層体、例えば単成分若しくは二成分繊維から作製された不織布から作られている。特に好ましい閉鎖システムは、異なる各繊維状材料(例えばメルトブロー法による繊維、スパンボンド繊維)の幾つかの層のコアを有するストレッチ可能な積層体、第一の融点を有する第一のポリマーを有するコアと、第二のポリマーを有する外殻とを有する多成分繊維を有するストレッチ可能な積層体、及び前記積層体を作製するための、上部及び底部表面としての、エラストマー材料の織布である。
2.ローション、フレーバー、又はベース香料
女性用吸収製品は、添加剤、例えばローションを含有することができ、例えばトップシートにローションが塗られていてよい。異なる種類のローションが、肌に関して様々な利点をもたらすことが知られており、それは例えば、肌荒れの防止若しくは治療である。これらのローションは例えば、吸収性製品のトップシートに適用され、使用の間に着用者の肌に移動させることができる。
ローション構成材は、プラスチック又は流体軟化剤を含有することができ、それは例えば鉱油、又はワセリン、トップシートの軟化剤を固定化するための固定化剤、例えば脂肪族アルコール、又はパラフィンワックス、及び任意で、被覆されたトップシートの濡れ性を改善させるための、親水性の界面活性剤である。軟化剤は実質的にトップシートの表面に固定化されているので、所望の治療用若しくは保護用ローション被覆に利点をもたらすために必要なローションの量が少なくなる。ローション構成材は、微結晶性ワックス、アルキルジメチコン、エチレングリコールジベヘネート、エチレングリコールジステアレート、グリセロールトリベヘネート、グリセロールトリステアレート、及びエチレンビスオレアミドから成る群から選択されるレオロジー構成物質を含むことができる。
構成材は、吸水性製品で使用するための精油化合物の誘導体を1種以上、含有することができる。これらの誘導体には、もととなる精油アルデヒド及びケトンのアセタール、もととなる精油アルコール及びフェノール化合物のエステル及びエーテル、並びにもととなる精油酸のエステルが含まれる。もととなる精油アルデヒド及びケトンの例には、シトラール、シンナムアルデヒド−アニスアルデヒド、バニリン、エチルバニリン、ヘリオトロピン、カルボン、及びメントンが含まれる。もととなる精油アルコール及びフェノール化合物の例には、チモール、オイゲノール、イソオイゲノール、ジヒドロオイゲノール、カルバクロール、ゲラニオール、ネロール、バニリルアルコール、ヘリオトロピルアルコール、アニシルアルコール、シンナミルアルコール、及びβ−イオノールである。もととなる精油酸の例には、アニス酸、シンナム酸、バニリン酸、及びゲラニウム酸が含まれる。精油誘導体を含有する本発明による構成材は、個人用ケア製品へと組み込むためのベースの香り又はベース香料として有用であり、抗菌性効力を含むその他の利点をもたらす。構成材は任意で、さらなる抗菌性又は難燃性構成要素(もととなる精油又はその合成版から誘導されるものを含む)を有する。
さらに、ジヒドロビスアボレン、ジヒドロビスアボロール、及びα−ビスアボロールもまた、個人用ケア構成材において使用される。
D.女性衛生用吸収性製品の構築
本発明はさらに、構成要素と、流体吸収性製品を得るための前述の層、フィルム、シート、ティッシュ、又は基材の接合に関する。少なくとも2つの、好ましくは全ての層、フィルム、シート、ティッシュ、又は基材を接合させる。
適切な女性衛生用吸収性製品には、単独、又は複数の流体吸収コアシステムが含まれる。好ましくは流体吸収性製品には、単一、又は二重の流体吸収コアシステムが含まれる。
流体吸収コアの適切な流体貯蔵層は、均一に、又は不均一にその中に分散させた吸水性ポリマー粒子を含有する、繊維状材料の均一又は不均一の混合物を有する。流体吸収コアの適切な流体貯蔵層は、繊維状材料の均一な混合物、及び任意で吸水性ポリマー粒子を含有する層状の流体吸収コア系を有し、ここでそれぞれの層は、従来技術から公知の方法によるあらゆる繊維状材料から作製することができる。
吸水性ポリマー粒子を固定化するために、隣接する層を、熱可塑性材料により固定し、これによって結合部が表面全体にわたって、或いは接合部の個別の領域にわたって形成される。後者の場合、空隙とポケットは、吸水性粒子を担持するよう構築されている。接合部の領域は、規則的な、又は不規則なパターンを有することができ、それは例えば、流体級数性コアの長手軸に沿ったパターン、又は多角形のパターン、例えば五角形、又は六角形である。接合面自体は、直径が約0.5mm〜2mmの直角、環状、又は正方形の形状であってよい。接合面を有する流体吸収性製品は、濡れ強度がより良好である。
製品、フレーム、及びその中に含まれる構成要素の構築は、当業者に公知の取り付け手段(例えばホットメルト接着剤)の個別の適用によって行われ、制御される。その例は例えば、Dispomelt 505B、Dispomelt Cool 1101、またBostik, Henkel社製の特定の機能性接着剤、又は充填剤である。
接着剤のフィラメントの開放パターン網目構造を含む適切な取り付け手段のさらなる例は、米国特許番号4,573,986、発明の名称"Disposable Waste-Containment Garment"(Minetolaらに1986年3月4日に特許付与)に開示されている。スパイラルパターンに巻き込まれる接着剤フィラメントの幾つかの導管を含むその他の適切な取り付け手段は、米国特許番号3,911,173(Sprague, Jr.に1975年10月7日に特許付与)、米国特許番号4,785,996(Zieckerらに1978年11月22日に特許付与)、及び米国特許番号4,842,666 (Wereniczに1989年6月27日に特許付与)に示された装置と方法によって説明されている。或いは、取り付け手段は、熱による結合、圧力式結合、超音波結合、動的機械結合、又はその他のあらゆる適切な結合手段、又は従来技術で知られたような、これらの結合手段の組み合わせである。
適用された体液の吸い上げを保証するために、好ましい女性衛生用吸収性製品は、より良好な輸送のために流路を有する。流路は、圧縮力によって作製できる(例えば流体吸収コアに対して、トップシート)。圧縮力は、例えば2つの加熱したカレンダーローラの間での熱処理によって適用できる。トップシートと流体吸収コアの両方における圧縮の作用として、流路が形成されるように変形する。体液はこの流路に沿って、吸収される位置へと流れ、漏出が防止される。さもなくば、圧縮によってより高密度につながる。これが、陰部の流体を流路に流すための流路の第二の作用である。従って、吸収性製品構築物への圧縮力は、流体吸収性製品の構造的統合性を改善させる。
本発明を説明するため、以下に本発明の態様を記載する。
そこで、好ましい女性衛生用吸収性製品を、以下で詳細に説明する。
本発明の1つの好ましい態様は、以下の態様1に記載されている。
態様1
よって、好ましい女性衛生用吸収性製品は、以下のものを備える:
(A)スパンボンド又はエンボス加工された層を有する、上側の透液性層(表面用紙)
(B)ポリエチレンフィルムと感圧性接着剤との複合材を有する、下側の不透液性層、
(C)吸収コアの全質量に対して吸水性ポリマー粒子を10〜80質量%含有する、前記(A)と(B)との間にある単一の流体吸収コア(C)
吸水性ポリマー粒子を含有する、流体吸収コア;このような構造のための適切な吸水性ポリマー粒子は、遠心分離容量(CRC)が約32〜60g/gである。
(D)坪量が20〜80gsmであり、前記(A)と前記(C)の間にあるアクィジション・分配層(D);このアクィジション・分配層(D)は、正方形の形をしており、その大きさは流体吸収コアと同じ、又はそれより小さく、例えば約16〜約6cmである。
このような態様は、17に図示されている。
参照番号は、以下のような意味を有する:
1.透液性層(A)
1a.表面用紙
2.流体吸収コア(C)
3.アクィジション・分配層(ADL)(D)
4.取り付け手段
5.感圧性接着剤
6.外部高分子包装、例えばシリコーン剥離紙
7.不透液性層、又はバックシート(B)。
製品、フレーム、及びその中に含まれる構成要素の構築は、当業者に公知の取り付け手段(4)としてのホットメルト接着剤を個別に適用することによって行われ、制御される。その例は例えば、Dispomelt 505B、Dispomelt Cool 1101、また例えばBostik, Henkel社製の特定の機能性接着剤、又は充填剤である。
態様1の第一の構築例
流体吸収性製品は、単一のコア系から成り、各層は、大きさが16cm×6cmの均一な正方形である。流体吸収性製品は、親水性繊維の多層系をトップシートとして、三次元フィルムをアクィジション・分配層(D)として、化学パルプ/SAP混合物製の流体吸収コア(C)、及びバックシートを有する。
化学パルプ(Georgia Pacific GP 4881)の合計質量は、4gである。流体吸収コアの密度は、平均で0.12〜0.15g/cm3である。流体吸収コアの坪量は、平均515gsmである。流体吸収コアは、分配された流体吸収性ポリマー粒子を20質量%保持する;流体吸収コア内における流体吸収性ポリマーの量は、0.8gである。
吸収コアは、坪量が20gsmである親水性の不織布で包まれるか、又は被覆されていてよい。
アクィジション・分配層として使用した三次元のポリエチレンフィルム(Tredegar AquiDry Plus)は、坪量が26gsmである。アクィジション・分配層は、大きさが16cm×6cmの正方形の形状であり、流体吸収コアの上に位置している。
製造例14に記載した吸収性ポリマー粒子(例えば液滴化重合から誘導されたもの)は、以下のような特徴と吸収特性を有する:
CRC:46g/g
SFC:0cm3s/g
AUHL:20g/g
AUL:37g/g
抽出可能成分:6質量%
残留モノマー:510ppm
湿分:1.2質量%
FSR:0.30g/gs
PSD:150〜710μm
ケーキング耐性:3。
吸水性ポリマー粒子に再度湿分を加えて、湿分13質量%にすることができる。
態様1に対する第二の構築例
流体吸収性製品は、単一のコア系から成り、各層は、大きさが16cm×6cmの均一な正方形である。流体吸収性製品は、親水性繊維の多層系をトップシートとして、三次元フィルムをアクィジション・分配層として、化学パルプ/SAP混合物製の流体吸収コア(C)、及びバックシートを有する。
化学パルプ(Georgia Pacific GP 4881)の合計質量は、4gである。流体吸収コアの密度は、平均で0.12〜0.15g/cm3である。流体吸収コアの坪量は、平均515gsmである。流体吸収コアは、分配された流体吸収性ポリマー粒子を20質量%保持する;流体吸収コア内における流体吸収性ポリマーの量は、0.8gである。吸収コアは、坪量が20gsmである親水性の不織布で包まれるか、又は被覆されていてよい。
アクィジション・分配層として使用した三次元のポリエチレンフィルム(Tredegar Aqui-Dry Plus)は、坪量が26gsmである。アクィジション・分配層は、大きさが16cm×6cmの正方形の形状であり、流体吸収コアの上に位置している。
例9aに記載した液滴化重合から誘導された流体吸収性ポリマー粒子は、以下のような特徴を有する:
CRC:50g/g
SFC:0cm3s/g
AUHL:19g/g
AUL:31g/g
抽出可能成分:7質量%
残留モノマー:273ppm
湿分:1.9質量%
FSR:0.29g/gs
PSD:150〜710μm
ケーキング耐性:3。
態様1に対する第三の構築例
流体吸収性製品は、単一のコア系から成り、各層は、大きさが16cm×6cmの均一な正方形である。流体吸収性製品は、親水性繊維の多層系をトップシートとして、親水性繊維を流体制御部材として、化学パルプ/SAP混合物製の流体吸収コア、及びバックシートを有する。
化学パルプ(Georgia Pacific GP 4881)の合計質量は、4gである。流体吸収コアの密度は、平均で0.12〜0.15g/cm3である。流体吸収コアの坪量は、平均515gsmである。流体吸収コアは、分配された流体吸収性ポリマー粒子を20質量%保持する;流体吸収コア内における流体吸収性ポリマーの量は、0.8gである。吸収コアは、坪量が20gsmである親水性の不織布で包まれるか、又は被覆されていてよい。
アクィジション・分配層として使用する親水性繊維(Libeltex Dryweb T28)は、坪量が50gsmである。アクィジション・分配層は、大きさが16cm×6cmの正方形の形状であり、流体吸収コアの上に位置している。
例9aに記載した液滴化重合から誘導された流体吸収性ポリマー粒子は、以下のような特徴を有する:
CRC:50g/g
SFC:0cm3s/g
AUHL:19g/g
AUL:31g/g
抽出可能成分:7質量%
残留モノマー:273ppm
湿分:1.9質量%
FSR:0.29g/gs
PSD:150〜710μm
ケーキング耐性:3。
態様2
よって、好ましい女性衛生用吸収性製品は、以下のものを備える:
(A)スパンボンド又はエンボス加工された層(表面用紙)を有する、上側の透液性層(A)
(B)ポリエチレンフィルムと感圧性接着剤との複合材を有する、下側の不透液性層(B)
(C)吸収コアの全質量に対して吸水性ポリマー粒子を10〜80質量%含有する、前記(A)と(B)との間にある単一の流体吸収コア(C)。
図18に図示されている通りである。
参照番号は、以下のような意味を有する。
1.透液性層(A)
1a.表面用紙
2.流体吸収コア(C)
4.取り付け手段
5.感圧性接着剤
7.不透液性層、又はバックシート(B)
8.外部高分子包装、例えばシリコーン剥離紙。
製品、フレーム、及びその中に含まれる構成要素の構築は、当業者に公知の取り付け手段(4)としてのホットメルト接着剤を個別に適用することによって行われ、制御される。その例は例えば、Dispomelt 505B、Dispomelt Cool 1101、また例えばBostik, Henkel社製の特定の機能性接着剤、又は充填剤である。
態様2の構築例
流体吸収性製品は、単層の単一コア系から成り、各層は、大きさが16cm×6cmの均一な正方形である。流体吸収性製品は、親水性繊維の多層系をトップシートとして、化学パルプ/SAP混合物製の流体吸収コア、及びバックシートを有することができる。
化学パルプ(Georgia Pacific GP 4881)の合計質量は、4gである。流体吸収コアの密度は、平均で0.12〜0.15g/cm3である。流体吸収コアの坪量は、平均515gsmである。流体吸収コアは、分配された流体吸収性ポリマー粒子を20質量%保持する;流体吸収コア内における流体吸収性ポリマーの量は、0.8gである。吸収コアは、坪量が20gsmである親水性の不織布で包まれるか、又は被覆されていてよい。
例9aに記載した液滴化重合から誘導された流体吸収性ポリマー粒子は、以下のような特徴を有する:
CRC:50g/g
SFC:0cm3s/g
AUHL:19g/g
AUL:31g/g
抽出可能成分:7質量%
残留モノマー:273ppm
湿分:1.9質量%
FSR:0.29g/gs
PSD:150〜710μm
ケーキング耐性:3。
吸水性ポリマー粒子に再度湿分を加えて、湿分13質量%にすることができる。
流体吸収コアの寸法は、長さが16.0cm、幅が6.0cmである。
態様3
本発明のさらなる好ましい態様は、以下の態様2に記載されている。よって、好ましい流体吸収性製品は、以下のものを備える:
(A)スパンボンド又はエンボス加工された層(表面用紙)を有する、上側の透液性層(A)
(B)ポリエチレンフィルムと感圧性接着剤との複合材を有する、下側の不透液性層(B)、
(C)吸収コアの全質量に対して吸水性ポリマー粒子を10〜80質量%含有する、前記(A)と(B)との間にある単一の流体吸収コア(C)であって、以下の多層流体貯蔵部を以下の順序で有するもの:
1.エアレイド繊維(9)の親水性繊維マトリックスの均質な上側層、
2.吸水性ポリマー粒子を含有する、流体吸収性層(2);このような構造のための適切な吸水性ポリマー粒子は、遠心分離容量(CRC)が約32〜60g/gである。
図19に図示されている通りである。
参照番号は、以下のような意味を有する。
1.透液性層(A)
1a.表面用紙
2.流体吸収層
4.取り付け手段
5.感圧性接着剤
7.不透液性層、又はバックシート(B)
8.外部高分子包装、例えばシリコーン剥離紙
9.親水性繊維マトリックス(エアレイド)の層。
製品、フレーム、及びその中に含まれる構成要素の構築は、当業者に公知の取り付け手段としてのホットメルト接着剤(4)を個別に適用することによって行われ、制御される。その例は例えば、Dispomelt 505B、Dispomelt Cool 1101、また例えばBostik, Henkel社製の特定の機能性接着剤、又は充填剤である。
態様3の第一の構築例
流体吸収性製品は、多層の単一コア系から成り、各層は、大きさが16cm×6cmの均一な正方形である。流体吸収性製品は、親水性繊維の多層系をトップシートとして、エアレイド繊維を流体制御部材として、及び化学パルプ/SAP混合物製の流体吸収コア、及びバックシートを有する。
化学パルプ(Georgia Pacific GP 4881)の合計質量は、4gである。流体吸収コアの密度は、平均で0.12〜0.15g/cm3である。流体吸収コアの坪量は、平均515gsmである。
エアレイド繊維層の坪量は、40g/m2である。流体吸収コアは、分配された流体吸収性ポリマー粒子を20質量%保持する;流体吸収コア内における流体吸収性ポリマーの量は、0.8gである。吸収コアは、坪量が20gsmである親水性の不織布で包まれるか、又は被覆されていてよい。
例9aに記載した液滴化重合から誘導された流体吸収性ポリマー粒子は、以下のような特徴を有する:
CRC:50g/g
SFC:0cm3s/g
AUHL:19g/g
AUL:31g/g
抽出可能成分:7質量%
残留モノマー:273ppm
湿分:1.9質量%
FSR:0.29g/gs
PSD:150〜710μm
ケーキング耐性:3。
吸水性ポリマー粒子に再度湿分を加えて、湿分13質量%にすることができる。
流体吸収コアの寸法は、長さが16.0cm、幅が6.0cmである。
態様4
本発明のさらなる好ましい態様は、以下の態様4に記載されている。よって、好ましい流体吸収性製品は、以下のものを備える:
(A)スパンボンド又はエンボス加工された層(表面用紙)を有する、上側の透液性層(1a);
(B)ポリエチレンフィルムと感圧性接着剤との複合材を有する、下側の不透液性層、
(C)吸収コアの全質量に対して吸水性ポリマー粒子を10〜80質量%含有する、前記(A)と(B)との間にある単一の流体吸収コア(C)であって、以下の多層流体貯蔵部を以下の順序で有するもの:
1.親水性繊維マトリックス(ポリエチレン)の均質な上側層(3)を有する、アクィジション・分配層(D)、ただし、エアスルーボンド繊維に限られるわけではなく、
2.吸水性ポリマー粒子を含有する、流体吸収性層(2);このような構造のための適切な吸水性ポリマー粒子は、遠心分離容量(CRC)が約32〜60g/gである。
3.流体吸収層(2)の周囲を取り囲む均質なエアレイド繊維層(9)。
図20に図示されている通りである。
参照番号は、以下のような意味を有する。
1.透液性層(A)
1a.表面用紙
2.流体吸収層
3.アクィジション・分配層(D)(親水性繊維マトリックスの層)
4.取り付け手段
5.感圧性接着剤
7.不透液性層、又はバックシート(B)
8.外部高分子包装、例えばシリコーン剥離紙
9.親水性繊維マトリックス(エアレイド)の層。
製品、フレーム、及びその中に含まれる構成要素の構築は、当業者に公知の取り付け手段としてのホットメルト接着剤(4)を個別に適用することによって行われ、制御される。その例は例えば、Dispomelt 505B、Dispomelt Cool 1101、また例えばBostik, Henkel社製の特定の機能性接着剤、又は充填剤である。
態様4の第一の構築例
流体吸収性製品は、多層の単一コア系から成り、各層は、大きさが16cm×6cmの均一な正方形である。流体吸収性製品は、親水性繊維の多層系をトップシートとして、エアレイドの親水性繊維を流体制御部材として、及び化学パルプ/SAP混合物製の流体吸収コア、及びバックシートを有する。
化学パルプ(Georgia Pacific GP 4881)の合計質量は、4gである。流体吸収コアの密度は、平均で0.12〜0.15g/cm3である。流体吸収コアの坪量は、平均515gsmである。
流体吸収コアは、分配された流体吸収性ポリマー粒子を20質量%保持する;流体吸収コア内における流体吸収性ポリマーの量は、0.8gである。吸収コアは、エアレイド繊維層内に包まれていてよい。エアレイド繊維層の坪量は、40g/m2である。
例9aに記載した液滴化重合から誘導された流体吸収性ポリマー粒子は、以下のような特徴を有する:
CRC:50g/g
SFC:0cm3s/g
AUHL:19g/g
AUL:31g/g
抽出可能成分:7質量%
残留モノマー:273ppm
湿分:1.9質量%
FSR:0.29g/gs
PSD:150〜710μm
ケーキング耐性:3。
吸水性ポリマー粒子に再度湿分を加えて、湿分13質量%にすることができる。
流体吸収コアの寸法は、長さが16.0cm、幅が6.0cmである。
態様5
本発明のさらなる好ましい態様は、以下の態様3に記載されている。よって、好ましい流体吸収性製品は、以下のものを備える:
(A)スパンボンド又はエンボス加工された層(表面用紙)を有する、上側の透液性層(A)
(B)ポリエチレンフィルムと感圧性接着剤との複合材を有する、下側の不透液性層(B)
(C)アクィジション・分配層(D)として流体吸収性粒子を備えるエアレイド層(9)を有するアクィジション分配層(D)、
(D)吸収コアの全質量に対して吸水性ポリマー粒子を10〜80質量%含有する、前記(A)と(B)との間にある流体吸収コア(C)であって、以下の多層流体貯蔵部を以下の順序で有するもの:
1.親水性繊維マトリックス(ポリエチレン)の均質な上側層(10)、ただし化学パルプ繊維に限られず、
2.吸水性ポリマー粒子を含有する、流体吸収性層(2);このような構造のための適切な吸水性ポリマー粒子は、遠心分離容量(CRC)が約32〜60g/gであり、
3.親水性繊維マトリックス(ポリエチレン)の均質な下側層(10)、ただし化学パルプ繊維に限られず、
4.流体吸収コアは、ティッシュ(11)で包まれている。
図21に図示されている通りである。
参照番号は、以下のような意味を有する。
1.透液性層(A)
1a.表面用紙
2.流体吸収層
4.取り付け手段
5.感圧性接着剤
7.不透液性層、又はバックシート(B)
8.外部高分子包装、例えばシリコーン剥離紙
9.アクィジション・分配層(D)(親水性繊維マトリックスの層(エアレイド))
10.親水性繊維マトリックスの層
11.ティッシュ。
製品、フレーム、及びその中に含まれる構成要素の構築は、当業者に公知の取り付け手段としてのホットメルト接着剤(4)を個別に適用することによって行われ、制御される。その例は例えば、Dispomelt 505B、Dispomelt Cool 1101、また例えばBostik, Henkel社製の特定の機能性接着剤、又は充填剤である。
態様5の第一の構築例
流体吸収性製品は、多層の単一コア系から成り、各層は、大きさが16cm×6cmの均一な正方形である。流体吸収性製品は、親水性繊維の多層系をトップシートとして、エアレイドの親水性繊維を流体制御部材として、及び化学パルプ/SAP/化学パルプ層製の流体吸収コア、及びバックシートを有する。
化学パルプ(Georgia Pacific GP 4881)の合計質量は、4gである。流体吸収コアの密度は、平均で0.10〜0.15g/cm3である。流体吸収コアの坪量は、平均515gsmである。
流体吸収コアは、分配された流体吸収性ポリマー粒子を20質量%保持する;流体吸収コア内における流体吸収性ポリマーの量は、0.8gである。吸収コアは、ティッシュ層内に包まれていてよい。ティッシュ層の坪量は、40g/m2である。
例9aに記載した液滴化重合から誘導された流体吸収性ポリマー粒子は、以下のような特徴を有する:
CRC:50g/g
SFC:0cm3s/g
AUHL:19g/g
AUL:31g/g
抽出可能成分:7質量%
残留モノマー:273ppm
湿分:1.9質量%
FSR:0.29g/gs
PSD:150〜710μm
ケーキング耐性:3。
吸水性ポリマー粒子に再度湿分を加えて、湿分13質量%にすることができる。
流体吸収コアの寸法は、長さが16.0cm、幅が6.0cmである。
吸水性ポリマー粒子、及び女性衛生用吸収性製品は、以下に記載する試験法により試験する。
方式:
測定は、特に記載しない限り、23±2℃の大気温度、及び50±10%の相対大気湿度で行うべきである。吸水性ポリマーは、測定前に完全に混合する。
"WSP"標準試験法は、"Standard Test Methods for the Nonwovens Industry"に、またこれと関連して刊行された"Worldwide Strategic Partners" EDANA (European Disposables and Nonwovens Association、ベルギー国、ブラッセル在、Avenue Eugene Plasky, 157, 1030、www.edana.org)、及びINDA (Association of the Nonwoven Fabrics Industry、米国1100 Crescent Green, Suite 1 15, Cary, N.C. 27518、www.inda.org)に記載されている。これらの刊行物は、EDANAとINDAの双方から得られる。
渦形成
0.9%のNaCl溶液を50.0±1.0ml、100mlのビーカーに添加する。円筒形撹拌棒(30×6mm)を加え、撹拌プレート上にて60rpmで食塩水溶液を撹拌する。吸水性ポリマーを2.000±0.010g、なるべく早くビーカーに加え、添加開始の時にストップウォッチを始動させる。混合物の表面が「静かに」なったら、すなわち表面に乱流がなくなったら(混合物がまだ回っていてもよく、粒子の表面全体が単位として回転する)、ストップウォッチを停止する。ストップウォッチに表示された時間が、渦形成時間として記録される。
捕捉時間、及び荷重下逆戻り
捕捉時間は、量が多い状態であっても吸収性製品の乾燥を保証するため、特定の量の試験流体を完全に吸収するために、吸水性製品が必要とする時間の測定であり、逆戻り試験は、特定の荷重下での、吸収性製品の乾燥の測定である。流体吸収性製品を試験するために、製品を規定量の流体に、数度排泄物にさらす。荷重下逆戻りは、排泄物に5回さらした後、圧力0.7psiで5分間維持した後に、製品が放出する流体の量により測定される。
捕捉速度と逆戻りを実施するために必要な材料及び装置は、直径8cmの2.5kgの円形状重り(0.7psi)、Whatman(登録商標)No. 4の濾紙、直径9cmのVWR 415、又はこれと同等のもの、デジタル式タイマー、電気式秤(精度0.01g)、ビーカー、定規、及び1ml/秒のパスツールピペット(5ml)、又はこれと同等のものである。
製品は、例えば検査用テーブルに平らに置き、例えばクランプを用いて、又は各テーブルに対して製品の端部をテープ張りすることによって行う。製品は、不織布側を上にして検査用テーブルに置き、最も離れた製品の裏側に向ける。
排泄箇所について、製品に印を付ける。この地点は、吸水性製品のコアの中心に位置づけるのが望ましい。
流体吸収性製品の大きさは、流体吸収性製品を排泄可能な流体の量を決め、これは選択すべき各回に排泄する流体量を規定する。
各回の流体量(ここでは2.5g)を、目印を付けた排泄箇所の上方2cmの距離に置いたパスツールピペットに吸い込み、流体が流体吸収性製品に放出されたら、直ちにタイマーを始動させる。時間(AX)(秒)とは、流体が製品に完全に吸収される時間を記録するものである。
液体は5分間吸収させ、その後、手順を繰り返す。さらなる各回の排泄のために、流体のそれぞれ量を使用し、相応する捕捉時間を記録する。
5回排泄物にさらして5分後、直径9cmで乾燥質量(W1)が既知の濾紙(Whatman(登録商標))を20枚重ねたものを、流体吸収性製品の排泄箇所にわたって中央に置く。濾紙の上に、直径8cmの重し(2.5kg)を加える。2分経過後に重しを取り除き、濾紙を再度秤量し、濡れ質量値(W2)を得る。
負荷のもとでの逆戻りは、以下のように算出する:
RUL[g]=W2−W1
取り込み比の測定
Color Gelafundin(登録商標)溶液は、Braun Melsungenから購入した青黒い溶液である。
着色されたGelafundin(登録商標)を2.5g、パスツールピペットを用いて測り取り、試験すべき流体吸収性製品の上部に注いだ。
流体の供給を、逆戻り値の測定のための試験に従って、5回行う。5回目の供給後の5分後に、試験した製品についてデジタルカメラで写真(画像)を撮影する。
試験した製品の写真を同じスケール/大きさで、同じ品質の紙で2回現像する。図21に示したように、排泄物にさらした面積に印を付け、1つの写真の排泄ゾーン面積を切り取る。得られた排泄ゾーン面積を秤量し、その質量を記録する。それから、図21に示したように分配面積について、二枚目の写真に印を付けて、これも切り取る。得られた分配ゾーン面積を秤量し、その質量を記録する。
取り込み比は、排泄ゾーンの面積と、分配面積の比率を示す。
この取り込み比は、以下のように特定する:
取り込み比=切り取った排泄ゾーン面積の質量/切り取った分配面積の質量
坪量
坪量は、流体吸収コアで測定する。
製品の不織布面を、検査用テーブルに縦方向にピン止めする。
コアの長さ(L)と幅(W)、及び質量(WT)を測定する。
坪量を計算する前に、コアの面積をまず以下のように計算しなければならない:
コア面積(A)=(W×L)[cm2
合計コア坪量(BW)は、以下のように算出される:
坪量(BW)=WT/(W*L)*10000[g/m2
不規則な形状のコアについては、流体吸収コアの別個の領域で坪量を特定することができる(例えば前面全体の平均、排泄ゾーン及び後ろ面全体の平均)。製品の不織布面を、検査用テーブルに縦方向にピン止めする。排泄箇所について、流体吸収性製品に印を付ける。よってこの排泄箇所は、製品の真ん中で印が付けられる。それから、排泄ゾーンについての線について、流体吸収性製品に印を付ける。
・コアの中心から3cm前側の排泄ゾーンと、3cm後ろ側の排泄ゾーン。
ゾーンの長さ(ZL)と幅(ZW)を記録する。それからこのゾーンを切り取り、ゾーンの質量(ZWT)を記録する。
ゾーン面積(ZA)=(ZW×ZL)[cm2
ゾーンの坪量(ZBW)は、以下のように算出される:
ゾーンの坪量(BW)=ZWT/(ZW*ZL)*10000[g/m2
例えば、ZWが6cmであり、ZLが10cmであり、ZWTが4.5gである場合、ゾーンの坪量(ZBW)は以下のようになる:
ZBW=4.5g/(6cm×10cm)*10000=750gsm
1平方センチメートルあたりのグラム(g/cm2)から1平方メートルあたりのグラム(g/m2)への換算:
10000×g/cm2=g/m2
1平方メートルあたりのグラム(g/m2)から1平方センチメートルあたりのグラム(g/cm2)への換算:
0.0001×g/m2=g/cm2
流体吸収コアの密度
この試験は、興味のある地点における流体吸収コアの密度を特定する。
流体吸収性製品は、検査用テーブルの上に不織布側を向けて挟み込む。よってこの排泄箇所は、製品において印が付けられる。
次に、携帯型厚さ測定器Model J100(英国、Stockport在、SDL Atlas, Inc.社製)を用いて、合計コアの厚さを3回読取り、その平均を記録する(T)。コアの質量を記録する(WT)。
コアが正方形の形状ではない場合、区画(例えば6cm×コアの幅)について、区画の中心で排泄箇所を有する流体吸収コアに印を付ける。携帯型厚さ測定器Model J100(英国、Stockport在、SDL Atlas, Inc.社製)を用いて、区画の厚さを3回読取り、その平均を記録する(T)。流体吸収コアの区画を切り取り、切り取った区画の質量を記録する(WT)。
流体吸収コアの密度は、以下のように特定する:
密度[g/cm3]=WT/(区画の面積/コア×T)
食塩水流れ誘導性(SFC)
EP 0 640 330 A1に記載されているような食塩水流れ誘導性は、吸水性ポリマー粒子の膨潤ゲル層のゲル層透過性として特定されるが、前記特許出願の19頁、及び図8に記載された装置は、ガラスフリット(40)がもはや使用されないように修正されており、プランジャ(39)は、シリンダ(37)と同じポリマー材料から成り、接触表面全体にわたってそれぞれ均一に分配された直径9.65mmの穿孔を21個有する。その手順と測定値の評価は、EP 0 640 330 A1と同じである。流速は、自動的に記録される。
食塩水流れ誘導性(SFC)は、以下のように算出される:
SFC[cm3s/g]=(Fg(t=0)×L0)/(d×A×WP)
ここでFg(t=0)は、NaCL溶液の流速(g/秒)であり、これはFg(t)の線形回帰によって得られ、流れのデータは、t=0に対する補外によって特定され、L0は、ゲル層の厚さ(cm)であり、dは、NaCl溶液の密度であり(g/cm3)、Aは、ゲル層の表面面積であり(cm2)、WPは、ゲル層にわたる静力学的圧力である(dtn/cm2)。
自由膨潤速度(FSR)
乾燥した吸水性ポリマー粒子1.00g(=W1)を25mlのガラスビーカーに秤量し、ガラスビーカーの底部に均一に分配する。それから、0.9%の塩化ナトリウム溶液20mlを、第二のガラスビーカーに配分し、このビーカーの中身を、第一のビーカーへと迅速に添加し、ストップウォッチを始動させる。塩溶液の最後の一滴が吸収されたらすぐに、液体表面における反射が消えたことを確認し、ストップウォッチを止める。第二のビーカーから注ぎ、第一のビーカーにおいてポリマーにより吸収された液体の正確な量は、第二のビーカー(=W2)を再度図ることによって、正確に特定される。ストップウォッチで測定した吸収に必要な時間は、tで示される。表面において液体の最後の一滴が消える時間を、時間tと規定する。
自由膨潤速度(FSR)は、以下のように算出する:
FSR[g/gs]=W2/(W1×t)
しかしながら、ヒドロゲル形成ポリマーの湿分が3質量%以下の場合、質量W1は、この湿分に対して修正しなければならない。
水蒸気透過速度(WVTR)
水蒸気透過速度(WVTR)は、US 6,217,890のコラム32、15〜56行目に従って測定する。
ケーキング耐性
ケーキング耐性は、WO 2005/097881 A1、p.19、14〜24行目に記載された試験法に従って測定する。定量的なランク付けのために、1〜5が設定されており、ここでグレード1ではビーカー内に何ら残渣が残らず、グレード5では、ビーカーから材料が何ら注ぎ出せない。
残留モノマー
吸水性ポリマー粒子における残留モノマーの水準は、EDANA推奨試験番号WSP 210.3- (11) "Residual Monomers"により測定される。
粒径分布
吸水性ポリマー粒子の粒径分布は、Camziser(登録商標)image analysis sytem(ドイツ国、Haan在、Retsch Technology GmbH)によって測定する。
平均粒径、及び粒子直径分布を測定するため、体積による粒子フラクションの割合を、累積した形でプロットし、平均粒子直径をグラフにより特定する。
ここで平均粒子直径(APD)は、累積で50質量%まで上昇するメッシュサイズの値である。
粒子直径分布(PDD)は、以下のように算出する:
PDD=x2−x1/APD
上記式中、x1は、累積で90質量%まで上昇するメッシュサイズの値であり、x2は、累積で10質量%まで上昇するメッシュサイズの値である。
平均球形度
平均球形度は、Camziser(登録商標)image analysis system(ドイツ国、Haan在、Retsch Technology GmbH)により、100〜1,000μmという粒径フラクションを用いて特定する。
湿分
吸水性ポリマー粒子の湿分は、EDANA推奨試験番号WSP 230.3 (11) "Mass Loss Upon Heating"により測定する。
遠心分離容量(CRC)
吸水性ポリマー粒子の遠心分離容量は、EDANA推奨試験番号WSP 241.3 (11) "Free Swell Capacity in Saline, After Centrifugation"により測定し、ここで遠心分離容量のより大きな値については、より大きなティーバッグを用いなければならない。
非荷重下吸収力(AUNL)
吸水性ポリマー粒子の非荷重下吸収力は、EDANA推奨試験番号WSP 242.3 (11) "Gravimetric Determination of Absorption Under Pressure"と同様に測定するのだが、ただし、21.0g/cm2の質量の代わりに、0.0g/cm2の質量を用いる。
荷重下吸収力(AUL)
吸水性ポリマー粒子の荷重下吸収力は、EDANA推奨試験番号WSP 242.3 (11) "Gravimetric Determination of Absorption Under Pressure"により測定する。
高荷重下吸収力(AUHL)
高荷重下吸収力は、EDANA推奨試験番号WSP 242.3 (11) "Gravimetric Determination of Absorption Under Pressure"と同様に測定するのだが、ただし、21.0g/cm2の質量の代わりに、49.2g/cm2の質量を用いる。
荷重下体積吸収量(VAUL)
荷重下体積吸収量は、異なる圧力が適用された場合の、吸水性ポリマー粒子の膨潤動力学(すなわち、特有の膨潤時間)を測定するために使用される。膨潤度の高さは、時間の関数として記録される。
その設定は図14に示されており、以下のものから成る:
・超音波距離センサ(ドイツ国Neuhausen a.d.F.在、Balluff GmbH社製のBUS M18K0-XBFX-030-S04K)が、セルの上方に配置されている。このセンサは、金属板により反射された超音波を受信する。このセンサは、電気的なレコーダに接続している。
・直径75mm、高さ73mm、及び内径52mmのPTFEセル(86)
・直径50mm、高さ71mmの金属又はプラスチック製のシリンダ(87)、その底部はメッシュ状であり、
・直径57mm、高さ45mmの金属製反射板(88)、
・直径が100mmであり、重さが278.0g又は554.0gに調整される金属リングの重り(89)。
シリンダ(86)、及び金属リング(88)の重りの組み合わせを変えることによって、試料に適用される圧力を調整することができ、これについては以下の表にまとめてある:
吸水性ポリマー粒子の試料を2.0g、PTCEセル(86)に置く。(メッシュ底部を備える)シリンダ、及びその上にある金属製反射板(88)を、PTFEセル(86)に置く。より高い圧力を適用するため、金属リングの重し(89)を、シリンダに置くことができる。
食塩水溶液(0.9質量%)を60.0g、スポイトでPTFEセル(86)に加え、記録を開始する。膨潤の間、吸水性ポリマー粒子はスポイト(87)を押し上げ、金属製反射板(88)とセンサ(85)との間の距離の変化が記録される。
120分後にこの実験を止め、USBスティックメモリを用いて、記録されたデータを記録機からPCへと移動させる。特有の膨潤時間は、"Modern Superabsorbent Polymer Technology" (p.155, equation 4.13)に記載された式Q(t)=Qmax×(1−e-t/τ)により算出され、ここでQ(t)は、実験の間にモニタリングされる超吸収体の膨潤であり、Qmaxは、120分後に到達する最大膨潤に相当し(実験終了)、τは、特有の膨潤時間である(τは、逆速度定数kである)。
Microsoft Excel softwareの加算関数「Solver」を用いて、理論曲線を測定されたデータに適合させることができ、0.03psiについて特有の時間が算出される。
この測定を異なる圧力(0.1psi、0.3psi、0.5psi、及び0.7psi)について、シリンダとリングの重りの組み合わせを用いて繰り返す。異なる圧力について特有の膨潤時間は、等式Q(t)=Qmax×(1−e-t/τ)を用いて算出できる。
吸い上げ吸収性
吸い上げ吸収性は、適用された圧力における吸水性ポリマー粒子の合計液体取り込み量を測定するために使用する。その設定は、図15に記載されている。
Duran(登録商標)ガラスの出口管を備える500mlのガラス瓶(90)(スケールの目幅100ml、高さ26.5cm)を、食塩水(0.9質量%)500mlで満たす。このビンは、底部に開口部を有しており、この開口部は可撓性ホース(91)を通じてプレキシガラスプレートに接続することができる。
コンピュータに接続している量り(92)は、プレキシガラスブロック(面積20×26cm2、高さ6cm)に置く。それからこのガラス瓶を、量りの上に置く。
プレキシガラスプレート(93)(面積:11×11cm2、高さ3.5cm)を、昇降台に置く。直径7cm、高さ0.45cmの多孔質P1ガラスフリット(94)は、プレキシガラスプレートに液密に埋め込まれている。すなわち、流体はフリットの細孔を通じて出て、プレキシガラスプレートとフリットとの間にある端部を通じては出ない。プレキシガラス管は、プレキシガラスプレートの外側シェルを通じて、プレキシガラスプレートの中心へと、フリットまで導かれ、流体輸送性が保証される。それから流体管を、可撓性ホース(長さ35cm、外径1.0cm、内径0.7cm)によって、ガラス瓶(90)へと接続する。
昇降台は、フリットの上側を、ガラス瓶の底部端部の水準に調整するために使用され、これによって常に測定の間、ビンから測定する装置への流体の大気流動が保証される。フリットの上側は、その表面が湿っているが、フリット上には水の上澄み膜がないように調整する。
ガラス瓶(90)にある流体は、各回の開始前に500mlにする。
底部に400個のメッシュ(36μm)を有するプレキシガラスシリンダ(95)(外径7cm、内径6cm、高さ16cm)に、吸水性ポリマー粒子を26g入れる。吸水性ポリマー粒子の表面を滑らかにする。充填レベルは、約1.5cmである。それから、0.3psi(21.0g/cm2)の重り(96)を吸水性ポリマー粒子の上に置く。
プレキシガラスシリンダを(湿った)フリットに置き、電気的なデータの記録を開始する。量りの重さにおける減少が、時間の関数として登録される。これは、どれくらい多くの食塩水溶液が、一定の時間で吸水性ポリマー粒子のゲル膨潤によって吸収されたかを示すものである。このデータは自動的に、10秒ごとに取得される。この測定は、試料ごとに0.3psi(21.0g/cm2)で120分間、行う。合計液体取り込み量は、各試料26gにより吸収された食塩水溶液の合計量である。
多孔性
吸水性ポリマー粒子の多孔性は、以下のように算出される:
多孔性=AUNL−CRC/AUNL
嵩密度/流速
吸水性ポリマー粒子の嵩密度(BD)と流速(FR)は、EDANA推奨試験番号WSP 250.3 (11) "Gravimetric Determination of flow rate, Gravimetric Determination of Density"により測定する。
抽出可能成分
吸水性ポリマーにおける抽出可能成分のレベルは、EDANA推奨試験番号WSP 470.2-05 "Extractables"により測定する。
Hunter Color(HC60)、及びb値
この試験手順は、スペクトル特性に関してポリマーの知覚色を測定する方法である。スペクトル特性は、波長の関数としての反射率(又は透過率)によって特定される。この測定はポリマー粉末について、MACBETH Color-Eye 2180 Spectrophotometerを用いて、製造者の指示に従って行い、反射キュベット、又は35×10mmの蓋付きペトリ皿を試料用セルとして用いる。
この系において、
「L」は、試料の明るさの測定値であり、0(黒)〜100(白)の範囲にわたり、「b」は黄色(正のb値)又は青み(負のb値)の測定値であり、Hunter Color HC60は、HC60=L−3bと規定される。
柔軟性
吸収性構造の柔軟性は、構造全体の快適性に貢献する重要な要素である。ここで使用するように「柔軟性」とは、シートを圧縮するために必要なエネルギーの量の逆であり、この場合にシートは、吸収性構造である。シートを圧縮するために必要なエネルギー量が大きければ大きいほど、柔らかさは低い。
コアの柔軟性を測定するために、WO 2000/041882に従って以下の手順(修正した圧縮試験)を使用する:
1. 4インチ×8インチの小片を3つ切断することによって試料を作製する。試料がおむつの場合には、オムツの比較的厚い部分から切断する(厚さが均一ではない場合)。明らかに縦方向、及び横方向を有する試料については、8インチの寸法で縦方向に切る。
2.プラスチックのバックシートと表面用紙材料を、試料に残す(市販のオムツ試料に適用)。試作品のコア試料を試験する場合、プラスチックバックシート、Exxon EMB-685のポリエチレンフィルムを、試料及び表面用紙の底部に適用し、15gsmのAvgol社製スパンボンドポリプロピレンを、試料の上部に(試料と同じ大きさ、少量のスプレー接着剤で接着)適用する。
3.修正した圧縮試験プログラム(例えばThwing-Albert LT-150 Universal Materials Tester):圧縮試験は、以下のように非デフォルト設定で行う:破壊検知法=パーセント降下/ずれ、破壊値=パーセント降下=50、距離トラップ=0.3インチ/0.5インチ/0.7インチ、単位:距離/ずれ=インチ、力=グラム、試験速度=1インチ/分。その他の設定は、全てデフォルトである。
4.図3に記載の慣用のクランプを用いて、試料を張力試験器に挿入。試料は、y方向(4インチ方向)で圧縮されるように、慣用のクランプの両側の端部で1インチを有する端部に挿入し、これにより2インチのギャップが残る。
5.試験の開始
6.たわみが0.7インチを超えたら、試料破壊をシミュレートするために、圧力を掛けたクランプの上部に押し下げ、試験を止める(試験結果には影響しない)。記録の結果が表示される。これらの結果には、ピーク時の力、ピーク時のたわみ、最大たわみ、ピーク時のエネルギー、最大たわみ時のエネルギー、及び距離トラップ時の力が含まれる。
柔軟性を算出するために使用される値は、最大たわみ時のエネルギーであり、これはジュールで表される。最大たわみのエネルギー、Edmaxは、以下の式に従って算出される:
ここでEdmaxは、最大たわみにおけるエネルギーであり、Fは、規定のたわみにおける力であり、d、及びdmin、及びdmaxはそれぞれ、試験開始時及び試験終了時のたわみである。
柔軟性Sは、以下の式S=1/(最大たわみ時のエネルギー)により規定される。ここで結果Sは、1ジュールあたりで表される(1/J)。
ベースポリマーの作製
例1
この工程は、図1に示した統合型流動床(27)、及び外部流動床(29)を有する並流式噴霧乾燥プラントで行った。噴霧式乾燥機(5)のシリンダ部は、高さが22mであり、直径が3.4mであった。内部流動床(IFB)は、直径が3mであり、堰の高さが0.25mであった。外部流動床(EFB)は、長さが3.0m、幅が0.65m、堰の高さが0.5mであった。
乾燥ガスを、分配器(3)を介して、噴霧式乾燥機の上部に供給した。乾燥ガスを一部、バッグハウスフィルター(9)及び凝縮塔(12)を介して、再循環させた(乾燥ガスループ)。この乾燥ガスは、残留酸素を1〜4体積%含有する窒素である:重合を開始させる前に、残留酸素が4体積%未満になるまで、乾燥ガス循環を窒素で満たした。噴霧式乾燥機(5)のシリンダ部における乾燥ガスのガス速度は、0.8m/sであった。噴霧式乾燥機内部の圧力は、大気圧を4mbar下回っていた。
噴霧式乾燥機の出口温度は、環状部の端部にある円周において3点で測定した(図3参照)。3つの単独の測定部(47)は、円筒形噴霧式乾燥機の平均出口温度を計算するために使用した。乾燥ガス循環を加熱し、モノマー溶液の供給を開始する。この時点から、熱交換器(20)によりガス入口温度を調整することによって、噴霧式乾燥機出口温度を117℃に制御した。
生成物は、堰の高さに達するまで、内部流動床(27)に蓄積させる。温度122℃、及び相対湿度4%の調整した内部流動床ガスを、導管(25)を介して内部流動床(27)へと供給した。内部流動床(27)における内部流動床のガス速度は、0.80m/sだった。生成物の滞留時間は、120分だった。
噴霧式乾燥機の排ガスを、バッグハウスフィルター(9)を介して濾過し、急冷/冷却のために凝縮塔(12)に送った。余剰な水は凝縮塔(12)から、凝縮塔(12)内部で(一定の)充填水準を制御することによってポンプで排出した。凝縮塔(12)内部の水は、熱交換器(13)によって冷却し、急冷ノズル(11)によってガスに対して向流で圧送し、これにより凝縮塔(12)内部の温度は45℃であった。凝縮塔(12)内部の水は、アクリル酸蒸気を洗い流すための水酸化ナトリウム溶液を添加することによって、アルカリ性のpHに設定した。
凝縮塔の排ガスは、ガス導入管(1)と、調整した内部流動床ガス(25)に分離した。ガスの温度は、熱交換器(20)及び(22)によって制御した。熱い乾燥ガスは、ガス分配器(3)を介して、並流の噴霧式乾燥機に供給した。ガス分配器(3)は、乾燥ガスの量に応じて、2〜4mbarの圧力低下をもたらす一連のプレートから成る。
生成物は内部流動床(27)から、ロータリーバルブ(28)を介して、外部流動床(29)へと放出した。温度60℃の調整した外部流動床ガスを、導管(40)を介して外部流動床(29)へと供給した。外部流動床ガスは、空気であった。外部流動床(29)における外部流動床のガス速度は、0.8m/sだった。生成物の滞留時間は、1分だった。
生成物は外部流動床(29)から、ロータリーバルブ(32)を介して篩い(33)へと放出された。篩い(33)は、粒径が800μm超の規格外/塊を篩い分けするために使用した。
最初にアクリル酸と、3回エトキシ化されたグリセリントリアクリレート(内部架橋剤)とを混合し、次いで37.3質量%のアクリル酸ナトリウム溶液と混合するすることによって、モノマー溶液を作製した。生じるモノマー溶液の温度は、熱交換器を用いて、また循環に圧送することによって、10℃に制御した。メッシュサイズが250μmの濾過ユニットを、圧送の後に循環で使用した。開始剤は、液滴化装置の上流で、スタチックミキサ(41)及び(42)によって、導管(43)及び(44)を介してモノマー溶液へと計量供給した(図1参照)。温度が20℃であるペルオキソ二硫酸ナトリウム溶液を、導管(43)を介して添加し、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩溶液を、温度が5℃のBruggolite FF7とともに導管(44)を介して添加した。各開始剤は循環に圧送し、制御弁を介して、各液滴化ユニットに供給した。メッシュサイズが140μmの第二の濾過ユニットを、スタチックミキサ(42)の後で、使用した。噴霧式乾燥機の上部にモノマー溶液を供給するため、3つの液滴化ユニットを使用した(図4参照)。
液滴化ユニットは、液滴化カセット(53)のための開口部を有する外部配管(51)から成っていた(図5参照)。液滴化カセット(53)は、内部配管(52)と接続していた。PTFEブロック(54)をシーリングとして端部に有する内部配管(53)は、維持管理のための方法を稼働させる間、外部配管(51)へと、また外部配管(51)から押し出すことができる。
液滴化カセット(61)の温度は、流路(59)における水によって、8℃に制御した(図6参照)。液滴化カセット(61)は、直径170μmの穿孔を256個有しており、穿孔の間隔は、15mmであった。液滴化カセット(61)は、事前に混合したモノマー及び開始剤溶液を均一に分配するために、よどんだ体積を実質的に有さない流路(60)と、1枚の液滴化プレート(57)から成っていた。液滴化プレート(57)は、3°の角度が付けられた配置構成を有していた。液滴化プレート(57)は、ステンレス鋼から作製されており、その長さは630mm、幅は128mm、厚さは1mmであった。
噴霧式乾燥機への供給物は、アクリル酸10.45質量%、アクリル酸ナトリウム33.40質量%、3回エトキシ化されたグリセリントリアクリレート0.018質量%、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩0.072質量%、Bruggolite FF7(水中で5質量%のもの)0.0029質量%、ペルオキソ二硫酸ナトリウム溶液(水中で15%もの)0.054質量%、及び水から成っていた。中和の程度は、71%であった。穿孔1個あたりの供給物は、1.6kg/hであった。
ポリマー粒子(ベースポリマーA1)は、以下の特徴、及び吸収特性を示す:
CRC:40.2g/g
AUNL:51.8g/g
AUL:22.4g/g
AUHL:8.2g/g
多孔性:22.3%
抽出可能成分:4.3質量%
残留モノマー:12161ppm
湿分:6.1質量%
渦形成時間:67秒。
生じるポリマー粒子は、嵩密度が68g/100mlであり、平均粒径が407μmであった。
例2
例1を繰り返したのだが、異なる点は、残留モノマー含分が12161ppmである生成ポリマー粒子を、実験室用スキ型混合機でポリマー粒子へと15質量%の水を噴霧した後、プラスチック瓶の中において実験用炉内で90℃で60分間、脱モノマー化したことである。これにより残留モノマーの含分は、256ppmへと低下し、湿分は17.5質量%に増加した。
ポリマー粒子(ベースポリマーB1)は、以下の特徴、及び吸収特性を示す:
CRC:33.1g/g
AUNL:42.3g/g
AUL:17.0g/g
AUHL:8.1g/g
多孔性:21.7%
抽出可能成分:8.2質量%
残留モノマー:256ppm
湿分:17.5質量%
渦形成時間:54秒。
例3
例1を繰り返したのだが、異なる点は、噴霧式乾燥機への供給物が、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩0.036質量%、及び温度122℃、及び相対湿度4%の調整した内部流動床ガスから成っていたことであり、内部流動床における生成物の滞留時間は、120分であった。
ポリマー粒子(ベースポリマーC1)は、以下の特徴、及び吸収特性を示す:
CRC:39.5g/g
AUNL:51.4g/g
AUHL:9.0g/g
多孔性:23.2%
残留モノマー:1581ppm
湿分:10.9質量%。
表面後架橋されたベースポリマー
例4
残留モノマー含分が12161ppmである、例1で作製した吸水性ポリマー粒子(ベースポリマーA1)を1200g、実験室用スキ型混合機(ドイツ国、Paderborn在、Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH 社製のmodel MR5)に入れた。表1に記載の表面後架橋剤60gと、脱イオン水60gとをビーカー内へと混合することによって、表面後架橋剤溶液を作製した。200rpmという混合機速度で、スプレーノズルを用いて1分以内に、水溶液をポリマー粒子に吹き付けた。混合は、さらに5分間継続した。生成物を取り出し、事前に140℃に加熱しておいた別のスキ型混合機(ドイツ国、Paderborn在、Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH 社製のmodel MR5)に移した。さらに80分間、140℃で混合した後、10分ごとに試料を取り、生成物を混合機から取り出し、150〜850μmに篩い分けした。これらの試料を分析した。その結果が、表1にまとめてある。
エチレンカーボネートで表面後架橋された生成ポリマー粒子は、嵩密度が69.0g/100ml、平均粒径(APD)が481μm、粒径分布(PDD)が0.28、平均球形度が0.82であった。
例5
残留モノマー含分が異なる、表2に記載された吸水性ポリマー粒子を1200g、実験室用スキ型混合機(ドイツ国、Paderborn在、Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH 社製のmodel MR5)に入れた。エチレンカーボネート30gと、脱イオン水30gとをビーカー内へと混合することによって、表面後架橋剤溶液を作製した。200rpmという混合機速度で、スプレーノズルを用いて1分以内に、水溶液をポリマー粒子に吹き付けた。混合は、さらに5分間継続した。生成物を取り出し、事前に150℃に加熱しておいた別のスキ型混合機(ドイツ国、Paderborn在、Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH 社製のmodel MR5)に移した。さらに80分間、150℃で混合した後、10分ごとに試料を取り、生成物を混合機から取り出し、150〜850μmに篩い分けした。これらの試料を分析した。その結果が、表2にまとめてある。
ベースポリマーA1に基づく生成ポリマー粒子は、嵩密度が68.0g/100ml、平均粒径(APD)が397μm、粒径分布(PDD)が0.38、平均球形度が0.87であった。
ベースポリマーB1に基づく生成ポリマー粒子は、嵩密度が64.7g/100ml、平均粒径(APD)が533μm、粒径分布(PDD)が0.25、平均球形度が0.74であった。
ベースポリマーC1に基づく生成ポリマー粒子は、嵩密度が69.8g/100ml、平均粒径(APD)が377μm、粒径分布(PDD)が0.42、平均球形度が0.86であった。
例6
残留モノマー含分が異なる、表3に記載された吸水性ポリマー粒子を1200g、実験室用スキ型混合機(ドイツ国、Paderborn在、Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH 社製のmodel MR5)に入れた。エチレンカーボネート30gと、脱イオン水60gとをビーカー内へと混合することによって、表面後架橋剤溶液を作製した。200rpmという混合機速度で、スプレーノズルを用いて1分以内に、水溶液をポリマー粒子に吹き付けた。混合は、さらに5分間継続した。生成物を取り出し、事前に140℃に加熱しておいた別のスキ型混合機(ドイツ国、Paderborn在、Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH 社製のmodel MR5)に移した。さらに80分間、140℃で混合した後、10分ごとに試料を取り、生成物を混合機から取り出し、150〜850μmに篩い分けした。これらの試料を分析した。その結果が、表3にまとめてある。
ベースポリマーA1に基づく生成ポリマー粒子は、嵩密度が65.6g/100ml、平均粒径(APD)が450μm、粒径分布(PDD)が0.32、平均球形度が0.82であった。
ベースポリマーB1に基づく生成ポリマー粒子は、嵩密度が64.7g/100ml、平均粒径(APD)が564μm、粒径分布(PDD)が0.22、平均球形度が0.75であった。
ベースポリマーC1に基づく生成ポリマー粒子は、嵩密度が70.3g/100ml、平均粒径(APD)が399μm、粒径分布(PDD)が0.36、平均球形度が0.84であった。
例7
この工程は、図1に示した統合型流動床(27)、及び外部流動床(29)を有する並流式噴霧乾燥プラントで行った。噴霧式乾燥機(5)のシリンダ部は、高さが22mであり、直径が3.4mであった。内部流動床(IFB)は、直径が3mであり、堰の高さが0.25mであった。
乾燥ガスを、分配器(3)を介して、噴霧式乾燥機の上部に供給した。乾燥ガスを一部、バッグハウスフィルター(9)及び凝縮塔(12)を介して、再循環させた(乾燥ガスループ)。バッグハウスフィルター(9)の代わりに、あらゆる別のフィルター及び/又はサイクロンが使用できる。この乾燥ガスは、残留酸素を1〜4体積%含有する窒素である:重合を開始させる前に、残留酸素が4体積%未満になるまで、乾燥ガス循環を窒素で満たした。噴霧式乾燥機(5)のシリンダ部における乾燥ガスのガス速度は、0.82m/sであった。噴霧式乾燥機内部の圧力は、大気圧を4mbar下回っていた。
噴霧式乾燥機の出口温度は、環状部の端部にある円周において3点で測定した(図3参照)。3つの単独の測定部(47)は、円筒形噴霧式乾燥機の平均出口温度を計算するために使用した。乾燥ガス循環を加熱し、モノマー溶液の供給を開始する。この時点から、熱交換器(20)によりガス入口温度を調整することによって、噴霧式乾燥機出口温度を118℃に制御した。ガス入口温度は167℃であり、乾燥ガスの水蒸気含分は、乾燥ガス1kgあたり0.058kgであった。
生成物は、堰の高さに達するまで、内部流動床(27)に蓄積させる。温度104℃、及び乾燥ガス1kgあたりの水蒸気含分が0.058又は0.130kgの調整した内部流動床ガスを、導管(25)を介して内部流動床(27)へと供給した。内部流動床(27)における内部流動床のガス速度は、0.65m/sだった。生成物の滞留時間は、150分だった。内部流動床における吸水性ポリマー粒子の温度は、82℃であった。
噴霧式乾燥機の排ガスを、バッグハウスフィルター(9)を介して濾過し、急冷/冷却のために凝縮塔(12)に送った。余剰な水は凝縮塔(12)から、凝縮塔(12)内部で(一定の)充填水準を制御することによってポンプで排出した。凝縮塔(12)内部の水は、熱交換器(13)によって冷却し、急冷ノズル(11)によってガスに対して向流で圧送し、これにより凝縮塔(12)内部の温度は45℃であった。凝縮塔(12)内部の水は、アクリル酸蒸気を洗い流すための水酸化ナトリウム溶液を添加することによって、アルカリ性のpHに設定した。
凝縮塔の排ガスは、ガス導入管(1)と、調整した内部流動床ガス(25)に分離した。ガスの温度は、熱交換器(20)及び(22)によって制御した。熱い乾燥ガスは、ガス分配器(3)を介して、並流の噴霧式乾燥機に供給した。ガス分配器(3)は、乾燥ガスの量に応じて、2〜4mbarの圧力低下をもたらす一連のプレートから成る。
生成物は内部流動床(27)から、ロータリーバルブ(28)を介して篩い(29)へと放出された。篩い(29)は、粒径が800μm超の規格外/塊を篩い分けするために使用した。
最初にアクリル酸と、3回エトキシ化されたグリセリントリアクリレート(内部架橋剤)とを混合し、次いで37.3質量%のアクリル酸ナトリウム溶液と混合するすることによって、モノマー溶液を作製した。生じるモノマー溶液の温度は、熱交換器を用いて、また循環に圧送することによって、10℃に制御した。メッシュサイズが250μmの濾過ユニットを、圧送の後に循環で使用した。開始剤は、液滴化装置の上流で、スタチックミキサ(41)及び(42)によって、導管(43)及び(44)を介してモノマー溶液へと計量供給した(図1参照)。温度が20℃であるペルオキソ二硫酸ナトリウム溶液を、導管(43)を介して添加し、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩溶液を、温度が5℃のBruggolite FF7とともに導管(44)を介して添加した。各開始剤は循環に圧送し、制御弁を介して、各液滴化ユニットに供給した。メッシュサイズが140μmの第二の濾過ユニットを、スタチックミキサ(42)の後で、使用した。噴霧式乾燥機の上部にモノマー溶液を供給するため、3つの液滴化ユニットを使用した(図4参照)。
液滴化ユニットは、液滴化カセット(53)のための開口部を有する外部配管(51)から成っていた(図5参照)。液滴化カセット(53)は、内部配管(52)と接続していた。PTFEブロック(54)をシーリングとして端部に有する内部配管(53)は、維持管理のための方法を稼働させる間、外部配管(51)へと、また外部配管(51)から押し出すことができる。
液滴化カセット(61)の温度は、流路(59)における水によって、8℃に制御した(図6参照)。液滴化カセット(61)は、直径170μmの穿孔を256個有しており、穿孔の間隔は、15mmであった。液滴化カセット(61)は、事前に混合したモノマー及び開始剤溶液を均一に分配するために、よどんだ体積を実質的に有さない流路(60)と、1枚の液滴化プレート(57)から成っていた。液滴化プレート(57)は、3°の角度が付けられた配置構成を有していた。液滴化プレート(57)は、ステンレス鋼から作製されており、その長さは630mm、幅は128mm、厚さは1mmであった。
噴霧式乾燥機への供給物は、アクリル酸10.45質量%、アクリル酸ナトリウム33.40質量%、3回エトキシ化されたグリセリントリアクリレート(例えば7a及び7b)0.018質量%、又は(例えば7c)0.009質量%、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩0.036質量%、Bruggolite FF7(水中で5質量%のもの)0.0029質量%、ペルオキソ二硫酸ナトリウム溶液0.054質量%、及び水から成っていた。中和の程度は、71%であった。穿孔1個あたりの供給物は、1.4kg/hであった。
生成する吸水性ポリマー粒子を分析した。その結果が、表4にまとめてある。
製造例8〜26
Schugi Flexomix(登録商標)(オランダ国、Doetinchem在、Hosokawa Micron B.V.社製のmodel Flexomix-160)内で、2000rpmの速度で、ベースポリマー7a、7b、又は7cを表面後架橋剤溶液により、2つ若しくは3つの丸い噴霧ノズル系(米国、イリノイ州Wheaton在、Spraying Systems Co社製のmodel Gravity-Fed Spray Set-ups, External Mix Typ SU4, Fluid Cap 60100、及びAir Cap SS-120,)を用いて被覆し、それから入口(74)を通じて充填し、NARA 加熱器(オランダ国、Wad-dinxveen在、GMF Gouda社製のmodel NPD 5W-18)で、6rpmのシャフト(80)速度で乾燥させた。NARA加熱器は、90°片寄らせたシャフト(84)を有する2つのパドルと、2つの可撓性堰板(77)を有する固定された排出帯域(75)を備える。堰板はそれぞれ、50%で最小堰板高さ(79)を、そして100%で最大堰板開口部(78)を有する堰開口部を備える(図13参照)。
床板とNARAパドル式乾燥機との間の勾配角度α(82)は、約3°である。NARA 加熱器の堰高さは、50〜100%であり、これは約700〜750kg/m3という生成物密度により、約40〜150分の残留時間に相当する。NARA加熱器における生成物温度は、120〜165℃の範囲である。乾燥後に、表面後架橋されたベースポリマー粒子を排出コーン(81)によってNARA冷却機(オランダ国、Wad-dinxveen在、GMF Gouda社製のGMF Gouda)へと移し、表面後架橋されたベースポリマーを、速度11rpm、及び堰高さ145mmで約60℃に冷却した。冷却後、材料を最小切断サイズ150μm、及び最大切断サイズ710μmで篩い分けした。
エチレンカーボネート、水、Plantacare(登録商標)UP 818(ドイツ国、Ludwigshafen在、BASF SE社製)、及び乳酸アルミニウム水溶液(26質量%)を事前に混合し、表6にまとめたようにスプレーコーティングした。硫酸アルミニウム水溶液(26質量%)は、別途、スプレーコーティングした(ノズルの位置は180°)。乳酸アルミニウムとしては、Lohtragon(登録商標)Al 220(ドイツ国、Emmerthal在、Dr. Paul Lohmann GmbH社製)を使用した。
Schugi Flexomix(登録商標)へと秤量した量と被覆の条件、乾燥及び冷却工程の条件、調製、及び値は、表5及び6にまとめてある:生成ポリマーの全ての物理特性は、表7及び8にまとめてある:
例27
残留モノマー含分が4000ppmである、例7bで作製した吸水性ポリマー粒子(ベースポリマー)を1200g、実験室用スキ型混合機(ドイツ国、Paderborn在、Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH 社製のmodel MR5)に入れた。表1に記載の3−メチル−2−オキサゾリジノン12gと、脱イオン水60gとをビーカー内へと混合することによって、表面後架橋剤溶液を作製した。200rpmという混合機速度で、スプレーノズルを用いて1分以内に、水溶液をポリマー粒子に吹き付けた。混合は、さらに5分間継続した。生成物を取り出し、事前に150℃に加熱しておいた別のスキ型混合機(ドイツ国、Paderborn在、Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH 社製のmodel MR5)に移した。さらに80分間、150℃で混合した後、10分ごとに試料を取り、生成物を混合機から取り出し、150〜850μmに篩い分けした。これらの試料を分析した。その結果が、表10にまとめてある。
3−メチル−1,3−オキサゾリジン−2−オンで表面後架橋された生成ポリマー粒子は、嵩密度が70.4g/100mlであり、流速が11.5g/sであった。
例28
残留モノマー含分が4000ppmである、例7bで作製した吸水性ポリマー粒子(ベースポリマー)を1200g、実験室用スキ型混合機(ドイツ国、Paderborn在、Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH 社製のmodel MR5)に入れた。表9に記載の3−メチル−3−オキセタンメタノール6gと、脱イオン水60gとをビーカー内へと混合することによって、表面後架橋剤溶液を作製した。200rpmという混合機速度で、スプレーノズルを用いて1分以内に、水溶液をポリマー粒子に吹き付けた。混合は、さらに5分間継続した。生成物を取り出し、事前に150℃に加熱しておいた別のスキ型混合機(ドイツ国、Paderborn在、Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH 社製のmodel MR5)に移した。さらに80分間、150℃で混合した後、10分ごとに試料を取り、生成物を混合機から取り出し、150〜850μmに篩い分けした。これらの試料を分析した。その結果が、表10にまとめてある。
3−メチル−1,3−オキセタンメタノールで表面後架橋された生成ポリマー粒子は、嵩密度が72.2g/100mlであり、流速が12.0g/sであった。
例29
残留モノマー含分が4000ppmである、例7bで作製した吸水性ポリマー粒子(ベースポリマー)を1200g、実験室用スキ型混合機(ドイツ国、Paderborn在、Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH 社製のmodel MR5)に入れた。表9に記載の2−オキサゾリジノン6gと、脱イオン水60gとをビーカー内へと混合することによって、表面後架橋剤溶液を作製した。200rpmという混合機速度で、スプレーノズルを用いて1分以内に、水溶液をポリマー粒子に吹き付けた。混合は、さらに5分間継続した。生成物を取り出し、事前に150℃に加熱しておいた別のスキ型混合機(ドイツ国、Paderborn在、Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH 社製のmodel MR5)に移した。さらに80分間、150℃で混合した後、10分ごとに試料を取り、生成物を混合機から取り出し、150〜850μmに篩い分けした。これらの試料を分析した。その結果が、表10にまとめてある。
1,3−オキサゾリジン−2−オンで表面後架橋された生成ポリマー粒子は、嵩密度が69.7g/100mlであり、流速が10.8g/sであった。
例30
残留モノマー含分が4000ppmである、例7bで作製した吸水性ポリマー粒子(ベースポリマー)を1200g、実験室用スキ型混合機(ドイツ国、Paderborn在、Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH 社製のmodel MR5)に入れた。表9に記載の3−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキサゾリジノンの溶液6g、プロパンジオール6g、及び脱イオン水60gをビーカー内へと混合することによって、表面後架橋剤溶液を作製した。200rpmという混合機速度で、スプレーノズルを用いて1分以内に、水溶液をポリマー粒子に吹き付けた。混合は、さらに5分間継続した。生成物を取り出し、事前に165℃に加熱しておいた別のスキ型混合機(ドイツ国、Paderborn在、Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH 社製のmodel MR5)に移した。さらに80分間、165℃で混合した後、10分ごとに試料を取り、生成物を混合機から取り出し、150〜850μmに篩い分けした。これらの試料を分析した。その結果が、表10にまとめてある。
3−(2−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン、及びプロパンジオール6gで表面後架橋された生成ポリマー粒子は、嵩密度が67.4g/100mlであり、流速が10.1g/sであった。
例31
残留モノマー含分が4000ppmである、例7bで作製した吸水性ポリマー粒子(ベースポリマー)を1200g、実験室用スキ型混合機(ドイツ国、Paderborn在、Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH 社製のmodel MR5)に入れた。表9に記載のN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)アジペート(スイス国、Domat在、Ems Chemie AG社製のPrimid(登録商標)XL 552)3g、及び脱イオン水60gをビーカー内へと混合することによって、表面後架橋剤溶液を作製した。200rpmという混合機速度で、スプレーノズルを用いて1分以内に、水溶液をポリマー粒子に吹き付けた。混合は、さらに5分間継続した。生成物を取り出し、事前に160℃に加熱しておいた別のスキ型混合機(ドイツ国、Paderborn在、Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH 社製のmodel MR5)に移した。さらに80分間、160℃で混合した後、10分ごとに試料を取り、生成物を混合機から取り出し、150〜850μmに篩い分けした。これらの試料を分析した。その結果が、表10にまとめてある。
N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)アジペートで表面後架橋された生成ポリマー粒子は、嵩密度が65.8g/100mlであり、流速が10.2g/sであった。
例32
残留モノマー含分が4000ppmである、例7bで作製した吸水性ポリマー粒子(ベースポリマー)を1200g、実験室用スキ型混合機(ドイツ国、Paderborn在、Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH 社製のmodel MR5)に入れた。表9に記載の1,3−ジオキサン−2−オン24gと、脱イオン水60gとをビーカー内へと混合することによって、表面後架橋剤溶液を作製した。200rpmという混合機速度で、スプレーノズルを用いて1分以内に、水溶液をポリマー粒子に吹き付けた。混合は、さらに5分間継続した。生成物を取り出し、事前に160℃に加熱しておいた別のスキ型混合機(ドイツ国、Paderborn在、Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH 社製のmodel MR5)に移した。さらに80分間、160℃で混合した後、10分ごとに試料を取り、生成物を混合機から取り出し、150〜850μmに篩い分けした。これらの試料を分析した。その結果が、表10にまとめてある。
1,3−ジオキサン−2−オンで表面後架橋された生成ポリマー粒子は、嵩密度が68.4g/100mlであり、流速が10.5g/sであった。
吸水性ポリマー粒子の比較例
AQUA KEEP(登録商標)SA60SII、AQUA KEEP(登録商標)SA55XSII、AQUA KEEP(登録商標)SA60SXIIは、住友精化株式会社製の吸水性ポリマー粒子であり、これらは懸濁重合法によって製造されたものである。
ASAP(登録商標)535、Hysorb(登録商標)B7075、Hysorb(登録商標)T9700、Hysorb(登録商標)B7055、Hysorb(登録商標)T8760、Hysorb(登録商標)M7055N、Hysorb(登録商標)B7015、Hysorb(登録商標)M7015N、Hysorb(登録商標)M7015、及びHysorb(登録商標)7400は、BASF SE社製の吸水性ポリマー粒子であり、これらは混練機重合法によって製造されたものである。
CEは、WO 2013/007819 A1の例25に従って作製される吸水性ポリマー粒子に相当する。
図16は、本発明による流体吸収性製品に好ましい吸水性ポリマー粒子が、同じ遠心分離容量(CRC)を有する慣用の吸水性ポリマー粒子と比べて、改善された合計取り込み量を有することを示す線図である。
例33
例14の表面後架橋されたポリマー20質量%から成る流体吸収性製品(女性衛生用吸収製品)は、標準的な生理用ナプキンAlways ultra(登録商標)の吸収コアを、多層の単一コア系と置き換えることによって製造した。
吸収コア、及びADLは、以下に記載する吸収コア及びADL(Tredegar AquiDry Plus)と置き換え、各生理用ナプキンの表面用紙を慎重に切り開き、本来のコアを取り出し、それから以下に記載する吸収コアを入れ、これを本来のコアの大きさと位置に取って代わるよう、生理用ナプキンに適合するように仕立てた。表面用紙を閉じ、表面用紙をコアの上に戻した。
生成する女性衛生用吸収性製品は、単一のコア(C)系から成り、各層は、大きさが16cm×6cmの均一な正方形である。
流体吸収性製品は、親水性繊維の多層系をトップシート(A)として、三次元フィルムをアクィジション・分配層(D)として、化学パルプ/SAP混合物製の流体吸収コア(C)、及びバックシート(B)を有する。
化学パルプ(Georgia Pacific GP 4881)の合計質量は、4gである。流体吸収コアの密度は、平均で0.12〜0.15g/cm3である。流体吸収コア(C)の坪量は、平均515gsmである。流体吸収コア(C)は、分配された流体吸収性ポリマー粒子を20質量%保持する;流体吸収コア(C)内における流体吸収性ポリマーの量は、0.8gである。吸収コア(C)は、坪量が20gsmである親水性の不織布で包まれるか、又は被覆されていてよい。アクィジション・分配層(D)として使用した三次元のポリエチレンフィルム(Tredegar AquiDry Plus)は、坪量が26gsmである。アクィジション・分配層(D)は、大きさが16cm×6cmの正方形の形状であり、流体吸収コア(C)の上に位置している。
その概略図は、図17に示されている。
例14に記載した液滴化重合から誘導された流体吸収性ポリマー粒子は、以下のような特徴を有する:
CRC:46g/g
SFC:0cm3s/g
AUHL:20g/g
AUL:37g/g
抽出可能成分:6質量%
残留モノマー:510ppm
湿分:1.2質量%
FSR:0.30g/gs
PSD:150〜710μm
ケーキング耐性:3。
女性衛生用吸収性製品のアクィジション時間と逆戻りの値は、3つの異なる試験流体について測定する:B. Braun Melsungen AG社製のGelafundin、ヒツジの血液、及びAMF。
Gelafundin(登録商標)溶液を、視認性を良好にするため、使用前に青黒い溶液で着色する。
繊維素を除いたヒツジの血液を使用する(供給元は英国のOxoid Limited)。
第三の流体としては、AMFを使用する。人工的な月経流体(AMF)を、US 6,417,424 B1に従って作製する。
その結果が、表12、13、及び14にまとめてある。
取り込み比、またその結果は、表15にまとめてある。
例34
例9aの表面後架橋されたポリマー20質量%から成る流体吸収性製品(女性衛生用吸収製品)は、標準的な生理用ナプキンAlways ultra(登録商標)の吸収コアを、多層の単一コア系と置き換えることによって製造した。
吸収コア、及びADLは、以下に記載する吸収コア及びADL(Tredegar AquiDry Plus)と置き換え、各生理用ナプキンの表面用紙を慎重に切り開き、本来のコアを取り出し、それから以下に記載する吸収コアを入れ、これを本来のコアの大きさと位置に取って代わるよう、生理用ナプキンに適合するように仕立てた。表面用紙を閉じ、表面用紙をコアの上に戻した。
流体吸収性製品は、単一のコア(C)系から成り、各層は、大きさが16cm×6cmの均一な正方形である。流体吸収性製品は、親水性繊維の多層系をトップシート(A)として、三次元フィルムを流体制御部材として、化学パルプ/SAP混合物製の流体吸収コア、及びバックシート(B)を有する。化学パルプ(Georgia Pacific GP 4881)の合計質量は、4gである。流体吸収コア(C)の密度は、平均で0.12〜0.15g/cm3である。流体吸収コア(C)の坪量は、平均515gsmである。流体吸収コアは、分配された流体吸収性ポリマー粒子を20質量%保持する;流体吸収コア(C)内における流体吸収性ポリマーの量は、0.8gである。吸収コア(C)は、坪量が20gsmである親水性の不織布で包まれるか、又は被覆されていてよい。アクィジション・分配層として使用した三次元のポリエチレンフィルム(Tredegar AquiDry Plus)は、坪量が26gsmである。アクィジション・分配層(D)は、大きさが16cm×6cmの正方形の形状であり、流体吸収コアの上に位置している。
その概略図は、図17に示されている。
例9aに記載した液滴化重合から誘導された流体吸収性ポリマー粒子は、以下のような特徴を有する:
CRC:50g/g
SFC:0cm3s/g
AUHL:19g/g
AUL:31g/g
抽出可能成分:7質量%
残留モノマー:273ppm
湿分:1.9質量%
FSR:0.29g/gs
PSD:150〜710μm
ケーキング耐性:3。
捕捉時間、及び逆戻りの値は、例33に従って異なる試験流体について測定し、その結果はそれぞれ、表12、13、及び14にまとめてある。
取り込み比、またその結果は、表15にまとめてある。
例35
例14の表面後架橋されたポリマー20質量%から成る流体吸収性製品(女性衛生用吸収製品)は、標準的な生理用ナプキンAlways ultra(登録商標)の吸収コアを、多層の単一コア系と置き換えることによって製造した。
吸収コア、及びADLは、以下に記載する吸収コア及びADL(Libeltex Dryweb T28)と置き換え、各生理用ナプキンの表面用紙を慎重に切り開き、本来のコアを取り出し、それから以下に記載する吸収コアを入れ、これを本来のコアの大きさと位置に取って代わるよう、生理用ナプキンに適合するように仕立てた。表面用紙を閉じ、表面用紙をコアの上に戻した。
流体吸収性製品は、多層の単一のコア系から成り、各層は、大きさが16cm×6cmの均一な正方形である。流体吸収性製品は、親水性繊維の多層系をトップシート(A)として、親水性繊維を流体制御部材として、化学パルプ/SAP混合物製の流体吸収コア(C)、及びバックシートを有する。化学パルプ(Georgia Pacific GP 4881)の合計質量は、4gである。流体吸収コア(C)の密度は、平均で0.12〜0.15g/cm3である。流体吸収コアの坪量は、平均515gsmである。流体吸収コア(C)は、分配された流体吸収性ポリマー粒子を20質量%保持する;流体吸収コア内における流体吸収性ポリマーの量は、0.8gである。吸収コア(C)は、坪量が20gsmである親水性の不織布で包まれるか、又は被覆されていてよい。アクィジション・分配層として使用する親水性繊維(Libeltex Dryweb T28)は、坪量が50gsmである。アクィジション・分配層は、大きさが16cm×6cmの正方形の形状であり、流体吸収コアの上に位置している。
その概略図は、図17に示されている。
例9aに記載した液滴化重合から誘導された流体吸収性ポリマー粒子は、以下のような特徴を有する:
CRC:50g/g
SFC:0cm3s/g
AUHL:19g/g
AUL:31g/g
抽出可能成分:7質量%
残留モノマー:273ppm
湿分:1.9質量%
FSR:0.29g/gs
PSD:150〜710μm
ケーキング耐性:3。
比較例(女性衛生用吸収性製品)
Always infinity(登録商標)、Always ultra(登録商標)(ドイツ国、Procter & Gamble社製)を比較例として用いる。Always infinity(登録商標)は、流体吸収性ポリマーを含有しない一方、Always ultra(登録商標)は、公知の流体吸収性ポリマーを含有する。公知の流体吸収性ポリマー粒子のうち幾つかは、表11に例示的に列挙されている。
捕捉時間、及び逆戻りの値は、例33に従って異なる試験流体について測定し、その結果はそれぞれ、表12、13、及び14にまとめてある。取り込み比とその結果は、表15にまとめてある。
1 乾燥ガス入口管、 2 乾燥ガス量測定部、 3 ガス分配器、 4 液滴化ユニット、 5 並流式噴霧乾燥機、環状部、 6 コーン、 7 T_出口測定部、 8 塔の排ガス管、 9 バッグハウスフィルター、 10 送風機、 11 冷却ノズル、 12 凝縮塔、逆流冷却、 13 熱交換器、 14 ポンプ、 15 ポンプ、 16 水排出部、 17 送風機、 18 排ガス出口、 19 窒素取り入れ部、 20 熱交換器、 21 送風機、 22 熱交換器、 23 ノズルによる水蒸気注入部、 24 水負荷量測定部、 25 調整した内部流動床ガス、 26 内部流動床生成物温度測定部、 27 内部流動床、 28 ロータリーバルブ、 29 シーブ、 30 最終生成物、 31 スタチックミキサ、 32 スタチックミキサ、 33 開始剤原料、 34 開始剤原料、 35 モノマー原料、 36 再生するための微粒子フラクション排出部、 37 外部流動床、 38 送風機、 39 バッグハウスフィルターへの、外部流動床排ガス排出部、 40 ロータリーバルブ、 41 濾過された空気取り入れ部、 42 送風機、 43 熱交換器、 44 ノズルによる水蒸気注入部、 45 水負荷量測定部、 46 調整した外部流動床ガス、 47 T_出口測定部(塔の円周にある3つの測定箇所の平均温度)、 48 液滴化ユニット、 49 開始剤原料と事前に混合したモノマー、 50 噴霧乾燥塔の壁、 51 液滴化ユニット外部配管、 52 液滴化ユニット内部配管、 53 液滴化カセット、 54 テフロンブロック、 55 弁、 56 開始剤原料と事前に混合したモノマー取り入れ管接続部、 57 液滴化プレート、 58 対向プレート、 59 温度制御水のための流路、 60 モノマー溶液のための、デッドスペースがない流路、 61 液滴化カセットのステンレス鋼製ブロック、 62 4つのセグメントを有する、内部流動床の底部、 63 セグメントの分裂開口部、 64 レーキ型撹拌機、 65 レーキ型撹拌機の熊手、 66 混合機、 67 任意の被覆原料、 68 後架橋剤原料、 69 熱による乾燥(表面後架橋)、 70 冷却機、 71 任意の被覆/水原料、 72 コーター、 73 被覆/水原料、 74 ベースポリマー原料、 75 排出帯域、 76 堰開口部、 77 堰板、 78 堰の高さ100%、 79 堰の高さ50%、 80 シャフト、 81 排出コーン、 82 傾き角度α、 83 温度センサ(T1〜T6)、 84 パドル(軸の偏り90℃)

Claims (13)

  1. 以下の(A)〜(F):
    (A)上側の透液性層、
    (B)下側の不透液性層、
    (C)前記層(A)と、前記層(B)との間にある流体吸収コア、該コアは、吸水性ポリマー粒子と繊維状材料との合計に対して、平均球形度(SPHT)が0.8〜0.95である吸水性ポリマー粒子を少なくとも10質量%、及び繊維状材料を90質量%以下、含有するものであり、
    (D)前記(A)と(C)との間にある、任意のアクィジション・分配層、
    (E)前記(C)の上に直接、又は前記(C)の下に直接、配置されている任意のティッシュ層、及び
    (F)その他の任意の構成要素
    を有する女性衛生用吸収性製品であって、
    ここで前記上側の透液性層(A)は、排泄帯域を有し、前記流体吸収コア(C)は、分配面積を有し、ここで前記排泄帯域の面積対、前記分配面積の比率は、0.27未満である、前記女性衛生用吸収性製品。
  2. 前記排泄帯域の面積対、前記分配面積の比率が、0.20未満である、請求項1に記載の女性衛生用吸収性製品。
  3. 前記排泄帯域の面積対、前記分配面積の比率が、0.18未満である、請求項1又は2に記載の女性衛生用吸収性製品。
  4. 前記排泄帯域における前記流体吸収コアが、少なくとも500gsmのものである、請求項1から3までのいずれか1項に記載の女性衛生用吸収性製品。
  5. 前記アクィジション・分配層が、繊維、特にポリエチレン及び/又はポリプロピレン繊維の三次元網目構造を有する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の女性衛生用吸収性製品。
  6. 前記アクィジション・分配層が、ポリプロピレン及び/又はポリエチレンの三次元有孔フィルムを有する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の女性衛生用吸収性製品。
  7. 前記流体吸収コアが、吸水性ポリマー粒子を少なくとも10質量%含有する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の女性衛生用吸収性製品。
  8. 前記流体吸収コアが、吸水性ポリマー粒子を最大85質量%含有する、請求項1から7までのいずれか1項に記載の女性衛生用吸収性製品。
  9. 前記流体吸収コアが、接着剤を10質量%以下含有する、請求項1から8までのいずれか1項に記載の女性衛生用吸収性製品。
  10. 前記吸収性ポリマー粒子が、コア内の離散した領域に位置している、請求項1から9までのいずれか1項に記載の女性衛生用吸収性製品。
  11. 前記流体吸収コアが、吸水性ポリマー粒子の層を少なくとも2つ有する、請求項1から10のいずれか1項に記載の女性衛生用吸収性製品。
  12. 前記吸水性ポリマー粒子の遠心分離容量が少なくとも25g/gであり、高負荷のもとでの吸収性が、少なくとも15g/gである、請求項1から11のいずれか1項に記載の女性衛生用吸収性製品。
  13. 前記吸水性ポリマー粒子の抽出可能な構成成分のレベルが、10質量%未満である、請求項1から12のいずれか1項に記載の女性衛生用吸収性製品。
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