JP2016524140A - 分解可能なカチオン界面活性剤および化学発光を増強するためのその利用 - Google Patents

分解可能なカチオン界面活性剤および化学発光を増強するためのその利用 Download PDF

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Abstract

本発明は、化学発光標識からの化学発光を増強する方法に関し、この方法は、分解可能なカチオン界面活性剤の存在下で酸と化学発光標識を接触させ、その後塩基の追加によって過酸化水素と接触させることを含む。このような分解可能な界面活性剤を含む関連キットも提供される。分解可能なカチオン界面活性剤は、従来の界面活性剤に匹敵するか、またはそれよりも短い程度に化学発光の発光時間を短縮することができる。分解可能なカチオン界面活性剤は、化学発光常識の化学発光を増強させ、従来の界面活性剤に匹敵する発光出力の増加を提供する。【選択図】図1A

Description

[関連出願に対する相互参照]
本出願は、2013年5月14日に出願された米国仮特許出願整理番号61/823,162に対する優先権を享受する権利を主張し、米国仮特許出願整理番号61/823,162は、その全体において参照によって本明細書に組み入れられる。
本発明は、アクリジニウム化合物の化学発光を増強するための、環境にやさしく、分解可能なカチオン界面活性剤に関する。関連する方法およびキットも提供される。
化学発光性アクリジニウムジメチルフェニルエステルは、Siemens Healthcare Diagnostics’ ADVIA:Centaur(登録商標)システムなどの自動免疫アッセイにおいて臨床的に重要な広範囲の分析対象物の測定に対して使用される感受性の高い標識(図1B)である。各エッセイの終わりに、二つの試薬の連続的な添加によって、アクリジニウムエステル標識由来の発光が引き起こされる。0.3mLの0.1M硝酸(0.5%の過酸化水素も含有する)による最初の処理によって、アクリジニウムエステルの非化学発光性擬似塩基(図1A)を標識の化学発光性アクリジニウム形態に変換する。その後、カチオン界面活性剤である、塩化セチルトリメチルアンモニウム(CTAC)を7mM含有する0.25M水酸化ナトリウムを0.3mL添加することによって、過酸化水素をイオン化し、発光を開始する。界面活性剤CTACは、アクリジニウムエステルの化学発光プロセスにおいて非常に重要な役割を果たす(Natrajan et al,Org.Biomol.Chem.,2011,9,5092−5103)。CTACは、標識の発光時間を約60秒から5秒未満に短縮する。また、CTACは、アクリジニウムエステル標識およびその複合体からの総光出力を3−4倍に増加させる。より速い発光およびより強い光出力によって、Siemens Healthcare Diagnostics’ ADVIA:Centaur(登録商標)システムなどの自動装置において、迅速かつ感受性の高いアッセイを可能とする。
ADVIA:Centaur(登録商標)システムで実施される各免疫アッセイ試験は、約0.7mgのCTACを消費する。非常に大容量の免疫アッセイ試験がADVIA:Centaur(登録商標)システムにおいて世界中で実施される(ある概算に基づいて2012年だけで5億回を超える試験)ことによって、このカチオン界面活性剤の相当量(350kgを超える)の年間使用量につながる。CTACなどのカチオン界面活性剤は、環境中に排出されるとき、水性生物に対して強い毒性があると考えられている(
Figure 2016524140
Ecotoxicology and Environmental Safety,2003,54,87−91;Pantani et al,Bull.Environ.Contamin.Toxicol.,1955,55,179−186;
Figure 2016524140
J.Chromatogr.A,1997,774,281−286;
Figure 2016524140
Ecotoxicology and Environmental Safety,2008,71,498−505;Roberts and Costello,QSAR,2003,22,220−225;Leeuwen et al,Chemosphere,1992,24,629−639)。カチオン界面活性剤は、好気性条件下で微生物によって分解されるが、嫌気性条件下では分解しにくく、あまり生分解されないため、水性生物に対して深刻な環境的リスクを引き起こす(Ying,Environment International,2006,32,417−431;Maden in Biodegradability and Toxicity of Surfactants,Handbook of Detergents Part B:Environmental Impact,U.Zoller,Editor,Marcel Dekker,2004,p211−248;Ying in Distribution,Behavior,Fate and Effects of Surfactants and their Degradation Products in the Environment,Handbook of Detergents Part B:Environmental Impact,U.Zoller,Editor,Marcel Dekker,2004,p77−109)。
このように、化学発光の増強効率を保持しながら、CTACを分解可能で環境にやさしい(“環境保護的(green)”)界面活性剤で置換するニーズは、長い間存在したままである。したがって、化学発光をCTACと少なくとも同程度に効率的に増強する環境保護的界面活性剤を提供することが本発明の目的である。
前述の目的などに従って、分解可能な界面活性剤を光誘発試薬に組み入れることによって、従来のCTACなどの界面活性剤と少なくとも匹敵する程度に、化学発光性アクリジニウム化合物の化学発光が増強されることが意外にも見出された。広く利用されるアクリジニウム標識に対して、光誘発試薬中でこれらの環境にやさしい界面活性剤を用いることは、環境保護的であり、幾つかの実施形態においては、従来のカチオン界面活性剤CTACに代わるものとして、意外にも、より効率的である。
一態様においては、化学発光標識由来の化学発光を増強する方法は、構造式Iを有する分解可能なカチオン界面活性剤の存在下で、酸および過酸化水素と化学発光標識を接触させることを含むように提供される。
Figure 2016524140
ここで、Xは、窒素またはリンであり、
、RおよびRは、水素および一つ以上のヘテロ原子を任意に有するアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはアラルキル基から各々独立して選択され、
およびRは、一つ以上のヘテロ原子を任意に有する水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはアラルキル基から各々独立して選択され、
Yは、切断可能な結合であり、
は、Xに対するアニオン対イオンである。
幾つかの実施形態においては、化学発光標識は、アクリジニウムジメチルフェニルエステル、アクリジニウムスルホンアミドまたはその誘導体もしくは複合体である。酸は、硝酸である可能性がある。
ある実施形態においては、方法は、化学発光標識の発光時間を短縮し、それによって、界面活性剤のない場合の標準発光時間よりも短縮された発光時間を提供することをさらに含み、短縮された発光時間は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光時間に匹敵する。例えば、短縮された発光時間は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光時間よりも短い(例えば、約20%、約30%、または約50%短い)ことがある。一実施形態においては、本発明の界面活性剤は、化学発光標識の総光出力を増強するうえで、塩化セチルトリメチルアンモニウムと同程度に効率的である。
幾つかの実施形態においては、方法は、化学発光標識の化学発光を増強し、それによって、界面活性剤のない場合の標準的発光よりも発光を増加させることをさらに含み、発光の増加は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光の増加に匹敵する。例えば、発光の増加は、界面活性剤のない場合の標準的発光と比較すると、少なくとも約2.5倍増強することがある。ある実施形態においては、この増強は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光増強の少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%である可能性がある。一実施形態においては、本発明の界面活性剤は、化学発光標識の発光時間を短縮するうえで、塩化セチルトリメチルアンモニウムと少なくとも同程度に効率的である。
種々の実施形態においては、R、RおよびRは、各々独立し、一つ以上のヘテロ原子を任意で有するC1−10アルキル基、C2−10アルケニル基、C2−10アルキニル基、C3−10シクロアルキル基またはC4−10アラルキル基である可能性がある。Rは、一つ以上のヘテロ原子を有するC1−20アルキル基、C2−20アルケニル基、C2−20アルキニル基、C3−20シクロアルキル基またはC4−20アラルキル基である可能性がある。Rは、C1−30アルキル、C2−30アルケニル基、C2−30アルキニル基、C3−30シクロアルキル基またはC4−30アラルキル基である可能性がある。
ある実施形態においては、Yは、加水分解条件下で分解可能である可能性がある。例えば、Yは、炭酸エステル結合、アミド結合、エステル結合またはそのあらゆる組み合わせから選択することができる。
幾つかの実施形態においては、Aは、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、スルホン酸イオンまたは水酸化物イオンとすることができる。
幾つかの例においては、本発明の界面活性剤は、以下の化合物1または化合物2またはその混合物である可能性がある。
Figure 2016524140
本発明の別の態様においては、免疫アッセイキットが提供され、
a)アクリジニウムジメチルフェニルエステル、アクリジニウムスルホンアミド、またはその誘導体もしくは複合体を有する化学発光標識と、
b)酸、過酸化水素および構造式Iを有する分解可能なカチオン界面活性剤を含む酸性試薬と、
を含み、
Figure 2016524140
ここで、R、R、R、R、R、YおよびA基は、本明細書で記述されるように定義され、
c)アルカリ性水酸化物を含む基礎試薬を含む。
幾つかの実施形態においては、化学発光標識は、アクリジニウムジメチルフェニルエステル、アクリジニウムスルホンアミド、またはその誘導体もしくは複合体である可能性がある。
種々の実施形態においては、使用するときに、本発明の界面活性剤は、界面活性剤がない場合の標準的発光時間よりも短縮された化学発光標識の発光時間をもたらすことができ、短縮された発光時間は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光時間に匹敵する(例えば、ほぼ同一、約20%、約30%、または約50%短い)。
ある実施形態においては、使用するときに、本発明の界面活性剤は、界面活性剤のない場合の標準的発光と比較して、化学発光標識の発光の増加を示すことができ、発光の増加は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光の増加に匹敵する(例えば、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%)。
幾つかの例においては、酸は硝酸とすることができる。アルカリ性水酸化物は、水酸化ナトリウムでもよい。
本発明のこれらの態様および他の態様は、添付の請求項を含む以下の詳細な説明を参照することによってより理解されるであろう。
N−スルホプロピルアクリジニウムジメチルフェニルエステルのアクリジニウム・擬似塩基平衡 Siemens Healthcare Diagnostics’ ADVIA:Centaur(登録商標)システムなどの自動免疫アッセイにおいて使用されるアクリジニウムリング内のN−スルホプロピル基を含む化学発光性アクリジニウムジメチルフェニルエステル標識の構造 切断可能な結合(CMC=限界ミセル濃度)を含む例示的なカチオン界面活性剤(1および2)の構造 現在の研究で抗TSH(TSH=チロイド刺激ホルモン)抗体複合体を製造するために利用される例示的アクリジニウムエステル(3a、3bおよび3c)の構造 切断可能なアミド結合でのカチオン界面活性剤1に対する例示的合成スキーム 切断可能な炭酸エステル結合でのカチオン界面活性剤2に対する例示的合成スキーム カチオン界面活性剤存在下、および不存在下での、アクリジニウムエステル3aの抗TSH抗体複合体の化学発光プロファイル(RLU=相対光単位) カチオン界面活性剤存在下、および不存在下での、アクリジニウムエステル3bの抗TSH抗体複合体の化学発光プロファイル カチオン界面活性剤存在下、および不存在下での、アクリジニウムエステル3cの抗TSH抗体複合体の化学発光プロファイル
本発明は、分解可能なカチオン界面活性剤の存在下で、酸および過酸化水素と、化学発光標識を接触させることを含む、化学発光標識からの化学発光を増強する方法に関する。このような分解可能なカチオン界面活性剤を含む関連するキットも提供される。分解可能なカチオン界面活性剤は、従来の界面活性剤に匹敵するか、またはそれよりも短い程度に、化学発光標識の発光時間を短縮することができる。分解可能なカチオン界面活性剤は、化学発光標識の化学発光を増加させ、従来の界面活性剤に匹敵する発光の増加を提供する。
特に嫌気性条件下で、従来のカチオン界面活性剤の生分解性が悪いという問題を解決するために、本発明は、カチオン界面活性剤の第四級のグループおよびアルキル鎖の間に切断可能な結合を導入する。本発明においては、切断可能な結合(例えば、炭酸エステルまたはアミド)を含むカチオン界面活性剤は、アクリジニウムエステル由来の化学発光を増強するうえでCTACと少なくとも同程度に効率的であることが意外にも見出された。広く利用されるアクリジニウム標識(例えば、エステルまたはスルホンアミド)のための、光誘発試薬中でのこれらの環境にやさしい界面活性剤の利用は、従来のカチオン界面活性剤CTACに代わるものとして、環境保護的である。
<定義>
簡便性のために、本明細書、例および添付の請求項で用いられる用語は、ここにまとめておく。特に定義されない限りは、本明細書で用いられる全ての技術的用語および科学的用語は、本発明の属する当業者によって一般的に理解されるのと同等の意味を有する。
本明細書で用いられるように、以下の用語および語句は、以下の意味を有するように意図される。
冠詞“a”および“an”は、その冠詞の文法的目的語のうちの一つまたは二以上(即ち、少なくとも一つ)のことを称するように本明細書で用いられる。例示として、“an element”とは、一構成要素または二以上の構成要素を意味する。
本明細書で用いられるように、“about(約)”という用語は、20%以内、10%以内または5%以内を意味する。
本明細書で用いられるように、“comperable(匹敵する)”という用語は、第一の化合物(例えば、第一の界面活性剤)の特性が第二の化合物(例えば、第二の界面活性剤)の特性とほぼ同一、または類似する、または等価であることを意味する。例えば、本発明の環境保護的界面活性剤の特性(例えば、短縮された発光時間、または発光の増加)が“塩化セチルトリメチルアンモニウムの特性に匹敵する(comperable)”であると称される場合、このような特性は塩化セチルトリメチルアンモニウムとほぼ同一であり、その差が20%以内、10%以内または5%以内であることを意味する。幾つかの例においては、本発明の環境保護的界面活性剤は、塩化セチルトリメチルアンモニウムよりも発光において良好な特性を示すことがある。
概して、“surfactant(界面活性剤)”という用語は、液体の表面張力、二液体間もしくは液体および固体間の界面張力を低下させる化合物のことを称する。界面活性剤とは、典型的に両親媒性化学物質であり、疎水性“頭部”および親水性“尾部”の双方を含むことを意味する。より一般的には、界面活性剤は、極性頭部に従って分類される。非イオン性界面活性剤は、その頭部中に帯電した基を有しない。イオン性界面活性剤の頭部は、正味の電荷を伝搬する。電荷が負である場合、界面活性剤はより詳細にはアニオン性と呼ばれ、電荷が正である場合、カチオン性と呼ばれる。界面活性剤は逆に帯電した二つの基を有する頭部を含む場合、双性イオン性と呼ばれる。
“micelle(ミセル)”とは、液体コロイド中に分散した界面活性剤分子の凝集体である。水性溶液中の典型的なミセルは、周囲の溶媒と接触する親水性頭部領域で凝集体を形成し、ミセル中心に疎水性尾部領域を隔離する。この種類のミセルは、正相ミセル(水中油型ミセル)として知られている。逆ミセルは、尾部が外に延びる中心に頭部を有する(油中水型ミセル)。ミセルは、界面活性剤の濃度が限界ミセル濃度(CMC)よりも大きいときに形成することがある。ミセルは、球状、円筒状、および円板状を含む様々な形状で存在する可能性がある。
<環境保護的界面活性剤>
本発明の主目的は、カチオン界面活性剤であるCTACを排除し、化学発光アクリジニウム標識に対する光誘発試薬中でより環境にやさしいカチオン界面活性剤で置換することである。
幾つかの実施形態においては、アクリジニウムエステル標識の化学発光を増強するための分解可能なカチオン界面活性剤の構造は、以下の構造式(I)によって表すことができる。
Figure 2016524140
ここで、Xは窒素またはリンであり、R、RおよびRは、水素および一つ以上のヘテロ原子を任意に有するアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはアラルキル基から各々独立して選択され、RおよびRは、一つ以上のヘテロ原子を任意に有するアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはアラルキル基から各々独立して選択され、Yは、切断可能な結合であり、Aは、Xに対するアニオン対イオンである。
幾つかの実施形態においては、アクリジニウムエステル標識の化学発光を増強するための分解可能なカチオン界面活性剤の構造は、以下の式(II)によって表すことができる。
Figure 2016524140
ここで、R,RおよびRは同一であるか、または異なる可能性がある。例えば、R、RおよびRは、各々独立し、一つ以上のヘテロ原子(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)を任意で有するC1−10アルキル基、C2−10アルケニル基、C2−10アルキニル基、C3−10シクロアルキル基またはC4−10アラルキル基である可能性がある。
−Rは、一つ以上のヘテロ原子を任意で有するC1−20アルキル基、C2−20アルケニル基、C2−20アルキニル基、C3−20シクロアルキル基またはC4−20アラルキル基である可能性がある。例えば、Rは、2−4個の炭素を含むアルキル鎖である可能性がある。
−Rは、C1−30アルキル基、C2−30アルケニル基、C2−30アルキニル基、C3−30シクロアルキル基またはC4−30アラルキル基である可能性がある。例えば、Rは、直鎖または分岐アルキル鎖(例えば、10−16炭素)である可能性がある。
−Aは、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、スルホン酸イオンまたは水酸化物イオンから選択されるアニオンである可能性がある。
別の実施形態においては、アクリジニウムエステル標識の化学発光を増強するための分解可能なカチオン界面活性剤の構造は、以下の構造式(III)によって表すことができる。
Figure 2016524140
ここで、R、R、R、R、RおよびAは、上述と同一の定義を有する可能性がある。
従来の界面活性剤に対して、より環境保護的な代替物として、切断可能な結合を有する他の好適な界面活性剤は、他文献で記述され、参照によって本明細書に組み入れられる(例えば、Tatsumi et al,Journal of Surfactants and Detergents,2000,3,167−172;Tatsumi et al,Journal of Surfactants and Detergents,2001,4,279−285;Banno et al,Journal of Surfactants and Detergents,2009,12,249−259;Banno et al,Journal of Surfactants and Detergents,2010,13,387−398;Banno et al,Journal of Oleo Science,2011,60,117−126;Banno et al,Journal of Oleo Science,2007,56,493−499;Stjerndahl and Holmberg,J.Colloid and Interface Sci.,2005,291,570−576)。上述の界面活性剤の製造方法は本技術分野で既知である。
<アクリジニウム化合物>
分解可能なカチオン界面活性剤によって化学発光を増強することができるアクリジニウムエステルは、以下の構造式によって表すことができる。
Figure 2016524140
ここで、R、R、RおよびRは、0−20ヘテロ原子を含むアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、またはアラルキル基である可能性があり、R10およびR11は、水素、0−20ヘテロ原子を含むアルキル基、アルケニル基、アルキニル基またはアラルキル基である可能性がある。
他の好適なアクリジニウム化合物(例えば、アクリジニウムスルホンアミド)は、米国特許番号8,293,908;8,119,422;7,875,467;7,785,904;7,611,909;7,459,284および米国特許公報2012/0225497,2010/0256380および2010/0099077に記述された化合物を含み、その全ては、その全体において参照によって本明細書に組み入れられる。
<環境保護的界面活性剤の利用>
塩化セチルトリメチルアンモニウム(CTAC)などの従来のカチオン界面活性剤と比較すると、分解可能なカチオン界面活性剤の利用は有利である。なぜなら、それらは、好気性および嫌気性条件下の双方で迅速に分解され、それによって、環境に排出されるときにリスクを顕著に低下させるからである。これらのカチオン界面活性剤は、その発光経路がアクリジニウムエステルの経路と同一であるアクリジニウムスルホンアミドなどの他の標識の化学発光を増強するためにも有用である。
このように、本発明の一態様は、本明細書で記述された分解可能なカチオン界面活性剤の存在下で、酸および過酸化水素と化学発光標識を接触することを含む、化学発光標識由来の化学発光を増強するための方法に関する。ある実施形態においては、本方法は、化学発光標識の発光時間を短縮し、それによって界面活性剤がない場合の標準的発光時間よりも短縮された発光時間を提供することをさらに含む可能性がある。この短縮された発光時間は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光時間に匹敵する。例えば、短縮された発光時間は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光時間よりも(例えば、約20%、約30%または約50%短い)短いことがある。一実施形態においては、本発明の界面活性剤は、化学発光標識の総光出力を増強するうえで、塩化セチルトリメチルアンモニウムと同程度に効率的である可能性がある。
幾つかの実施形態においては、本方法は、化学発光標識の化学発光を増強し、それによって界面活性剤のない場合の標準的発光よりも発光の増加を提供することをさらに含む可能性がある。このような発光の増加は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光に匹敵する可能性がある。例えば、発光の増加は、界面活性剤のない場合の標準的発光と比較すると少なくとも約2.5倍の増強であってもよい。ある実施形態においては、このような増強は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光の少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%である可能性がある。一実施形態においては、本発明の界面活性剤は、化学発光標識の発光時間を短縮するうえで、塩化セチルトリメチルアンモニウムと少なくとも同程度に効率的である可能性がある。
本発明の別の態様において、免疫アッセイキットが提供され、
a)アクリジニウムジメチルフェニルエステル、アクリジニウムスルホンアミド、またはその誘導体もしくは複合体を有する化学発光標識と、
b)酸と、本明細書で記述された分解可能なカチオン界面活性剤とを含む酸性試薬と、
c)アルカリ性過酸化水素を含む酸化剤と、
を含む。
種々の実施形態においては、使用されるとき、本発明の界面活性剤は、界面活性剤のない場合の標準的発光よりも、化学発光標識の発光時間の短縮をもたらすことができる。このような短縮された発光時間は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光時間に匹敵する可能性がある(例えば、ほぼ同一、または約20%、約30%もしくは約50%短い)。ある実施形態においては、使用されるときに、化学発光の増加が、塩化セチルトリメチルアンモニウムの化学発光に匹敵する(例えば、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%)ように、本発明の界面活性剤は、界面活性剤のない場合の標準的発光と比較すると、化学発光標識の発光の増加を代替的または追加的に示すことができる。
要約すると、有利なことに、切断可能なアミドおよび炭酸エステル結合を含む分解可能なカチオン界面活性剤は、広く利用されるアクリジニウムエステル標識の化学発光を増強するうえで、CTACなどの従来のカチオン界面活性剤と少なくとも同程度に効率的であることが発見された。分解可能な界面活性剤は、CTACよりも発光を増強するうえで、より効率的である可能性があることも意外にも発見された。分解可能な界面活性剤は、酸性溶液中で良好な安定性を示し、CTACに代わるものとして環境にやさしい。これらの界面活性剤は、アクリジニウムスルホンアミドなどの他の標識の発光を増強するうえでも有用である。化学反応の摂動は、反応物質の局所濃度を増加させるため、および/または反応媒体の極性を変化させるための、界面活性剤の能力に依存するため、分解可能な界面活性剤は、このような用途に対して従来の界面活性剤の穏和な代替物として役立つ可能性がある。
<例>
例1:カチオンアミド界面活性剤1の合成(図3)
<化合物ii>
パルミチン酸(i、2.564g、10.00mモル)、トルエン(100mL)およびN,N−ジメチルエチレンジアミン(1.147mL、10.50mモル)が混合され、20時間環流された。反応混合物は、乾燥物に濃縮され、わずかに黄色の固体が3.21g得られた。粗製固体は、乾燥アセトン(75mL)から再結晶化された。所望の生成物ii(1.83g)は、白色の針状結晶として得られた。H−NMR(500MHz、CDCl)、0.87(t,3H,J=6.5)、1.20−1.35(m,24H)、1.55−1.70(m,2H)、2.17(t,2H,J=7.5)、2.30(s,6H)、2.49(t,2H,J=5.5)、3.36(dt、2H,J=5.5,5.5)、6.25(br,s,1H)。MALDI−TOF MS m/z327.4(M+H);HRMSm/z327.3376(M+H)(327.3375が計算された)。
<化合物iii>
化合物ii(1.41g、4.32mモル)、アセトン(50mL)およびヨードメタン(0.309mL、4.97mモル)は、6時間、アルゴン雰囲気下で80℃で環流された。反応混合物は室温に冷却され、沈殿した白色固体がフィルタ処理によって収集された。フィルタケークは、ドライアセトン(10mL×4)で洗浄され、高真空下のPで乾燥された。所望の生成物iii(1.904g)は白色固体として得られた。H−NMR(500MHz、CDCl)0.88(t,3H,J=6.5)、1.21−1.38(m,22H)、1.57−1.70(m,4H)、2.29(t,2H,J=7.3)、3.42(s,9H)、3.78−3.89(m、4H)、7.96(br,s,1H)。MALDI−TOF MS m/z282.36(M−NMe );HRMSm/z341.3528(M)(341.3532が計算された)。
<化合物1>
化合物iii(1.50g、3.20mモル)が室温で無水エタノール(400mL)中に溶解され、IR−900塩化物レジン(76.2g,3.20mモル)が添加され、室温で1時間撹拌された。その後、混合物は、IR−900塩化物レジンカラム(80g、無水エタノールで予め洗浄された)を通された。カラムは、無水エタノール(600mL)で溶離された。溶離液は減圧下で濃縮され、わずかに茶色の固体が1.51g得られた。この物質は、無水アセトン/エタノールから再結晶化された。所望の生成物、界面活性剤1(0.895g)は、白色固体として得られた。H−NMR(500MHz、CDCl)0.86(t,3H,J=6.3)、1.17−1.38(m,22H)、1.55−1.68(m,4H)、2.27(t,2H,J=7.3)、3.43(s,9H)、3.70−3.85(m、4H)、8.72(br,s,1H)。MALDI−TOF MS m/z282.36(M−NMe );HRMSm/z341.3529(M)(341.3532が計算された)。
例2:カチオン炭酸エステル界面活性剤2の合成(図4)
<化合物V>
ドデカノール(iv、2.236mL、10.00mモル)、トリエチルアミン(1.394mL、10.00mモル)および炭酸ジフェニル(2.142g、10.00mモル)の混合物が16時間、80℃に加熱された。その後、3−ジメチルアミノ−1−プロパノール(2.366mL、20.00mモル)が添加され、さらに16時間80℃に加熱された。反応混合物は、その後、減圧下で濃縮され、暗黄色の油が3.92g得られた。それは、メタノール/エチルアセテート(1:9)を溶離液として使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製された。所望の生成物v(2.63g)は黄色い油状物質として得られた。H−NMR(500MHz、CDCl)0.88(t,3H,J=6.5)、1.20−1.42(m,18H)、1.61−1.71(m,2H)、1.87−1.98(m,2H)、2.33(s,6H)、2.49(br t,2H,J=7.0)、4.12(t,2H,J=6.5)、4.19(t,2H,J=6.3)。MALDI−TOF MS m/z316.3(M+H);HRMS m/z 316.2855(M+H)(316.2852が計算された)。
<化合物 vi>
化合物v(1.500g、4.75mモル)、アセトン(50mL)およびヨードメタン(0.340mL、5.47mモル)が混合され、6時間環流された。室温に冷却された後、所望の生成物が白色固体として沈殿した。白色固体は、フィルタ処理によって収集され、エチルアセテート(10mL×4)で洗浄された。固体は、高真空下でPによって乾燥された。所望の生成物vi(1.988g)は、白色固体として得られた。H−NMR(500MHz、CDCl)0.87(t,3H,J=7.0)、1.60−1.72(m,18H)、2.05−2.34(m,2H)、3.49(s,9H)、3.76(t,2H,J=7.3)、4.12(t,2H,J=6.5)、4.29(m,2H)。MALDI−TOF MS m/z316.3(M+H);HRMS m/z 316.2855(M+H)(316.2852が計算された)。
<化合物2>
化合物vi(1.50g、3.28mモル)が室温で無水エタノール(200mL)中に溶解され、IR−900塩化物レジン(78g、328mモル)が添加され、1時間室温で撹拌された。その後、混合物は、IR−900塩化物レジンカラム(80g、無水エタノールで予め洗浄された)を通された。カラムは、無水エタノール(400mL)で溶離された。溶離液は、減圧下で濃縮され、白色固体1.5gが得られた。粗製生成物は、無水アセトンから再結晶化された。所望の生成物2(0.637g)は白色固体として得られた。H−NMR(500MHz、CDCl)0.86(t,3H,J=6.5)、1.60−1.70(m,18H)、2.18−2.30(m,2H)、3.49(s,9H)、3.72(t,2H,J=7.8)、4.11(t,2H,J=6.8)、4.25(m,2H)。HRMS m/z 330.3013(M)(330.3008が計算された)。
<例3:化学発光測定>
アクリジニウムエステル化学発光に対する分解可能なカチオン界面活性剤の影響を検討するため、切断可能な結合を含む二つの例示的カチオン界面活性剤(図2A)が選択された。二つの界面活性剤の限界ミセル濃度(CMC)は図2Aに示されている。二つの界面活性剤の合成スキームは、図3−図4に示され、上記の例1および例2で記述されている。双方の界面活性剤は、水中で報告されたCMCの5倍で、試薬1(0.5%過酸化水素を含む0.1M硝酸)中に溶解された。試薬2(0.25M NaOH)中に溶解したCTACは、対照の界面活性剤として使用された。二つの炭酸エステルおよびアミドカチオン界面活性剤(図2A)は、特に長期間の保管中に安定性を保持するために試薬1中に溶解された(Stjerndahl and Holmberg,J.Colloid and Interface Sci.,2005,291,570−576)。3つのアクリジニウムエステル(図2B、化合物3a、3bおよび3c)が文献(Natrajan et al,Org.Biomol.Chem.,2011,9,5092−5103;Natrajan et al,Org.Biomol.Chem.,2012,10,3432−3447)に記述されるように、抗TSH(TSH=チロイド刺激ホルモン)抗体のたんぱく質複合体を形成するために用いられた。複合体は、約5個の標識を含んでいた。複合体は、バッファ中に4℃で保管され、各複合体由来の化学発光は、界面活性剤のない場合、ならびにカチオン界面活性剤1および2と同様にCTACの存在下で、測定された(表1−3、図5−図7)。(a)総光出力を増加するため、および(b)発光動態を増強するための各界面活性剤の能力が、80日間にわたって評価された。
アクリジニウムエステル3a、3bおよび3c(図2B)の抗TSH抗体複合体の化学発光は、Berthold TechnologyによるAutolumat LB953 Plus ルミノメータによって測定された。約5個の標識を含む〜2mg/mLの複合体は、化学発光測定のために、10mMリン酸二水素ナトリウム、0.15M NaCl、8mMアジ化ナトリウム、0.015mMウシ血清アルブミン(BSA)、pH8.0の水性バッファ中に10倍に段階希釈された。0.010mL体積の各希釈アクリジニウムエステルサンプルがキュベットの底部に分注された。キュベットは、準備されたLB953に配置され、試薬1(0.1M硝酸中の0.5%過酸化水素溶液)0.3mLの添加、その後試薬2(0.25M水酸化ナトリウム溶液)0.3mLの連続的添加によって化学発光反応が開始した。CTAC存在下での測定のために、界面活性剤(7mM)が試薬2に含まれた。カチオンアミド界面活性剤1またはカチオン炭酸エステル界面活性剤2の存在下での測定のために、各界面活性剤は、試薬1中に3.2mM(界面活性剤1)および2.15mM(界面活性剤2)溶解された。各化学発光フラッシュ曲線は、0.5秒間隔で240回測定された(合計120秒)。各化学発光反応は、最低3回実行され、平均化されて、各時間間隔まで蓄積された化学発光の割合に変換された。ルミノメータ装置からの出力はR.L.U.(相対光単位)として表された。
表1−表3における結果は、切断可能なアミドおよび炭酸エステル結合を其々含むカチオン界面活性剤1および2の双方が、アクリジニウムエステル複合体からの総光出力を増加させるのみならず、発光時間を短縮するうえでもCTACと少なくとも同程度に効率的であることを示している。例えば、3つの全てのアクリジニウムエステル複合体に対して、相対的光出力に割り当てられた界面活性剤の対照と比較すると、総光出力は、界面活性剤1および2と同様にCTACに対して、3aでは約2.5−4倍、3bでは3−5倍、3cでは3−4.5倍増加した(表1a、表2aおよび表3a)。具体的には、表1aは、界面活性剤2が化学発光を増強するうえで、少なくとも最初の10日以内はCTACと同程度に効率的であることを示している(即ち、界面活性剤2によって増加した発光の倍数は、CTACと同一である)。80日目でさえも、界面活性剤2を用いて増加した発光の倍数は、CTACの約80%(2.8/3.5)のままである。同様に、界面活性剤1を用いて増加した発光の倍数は、CTACと比較すると、1日目で約89%(3.1/3.5)、80日目で74%(2.6/3.5)である。このように、界面活性剤1および2の双方は、化学発光を増強するうえでCTACに匹敵する。さらに、二つのカチオン界面活性剤1および2は、室温で80日経過した後でさえも、アクリジニウムエステル抗体複合体からの化学発光を増強する能力にほとんど損失がないと証明されることによって、試薬1(0.1M硝酸中の0.5%過酸化水素)中できわめて安定であることを証明した。
さらには、界面活性剤1および2の双方は、アクリジニウムエステル抗体複合体からの発光を増強するうえで非常に効率的であった(表1b、表2bおよび表3b、図5−図7)。界面活性剤のない場合、複合体3a、3bおよび3cからの>90%の光の発光時間は、其々、57.5秒、49.5秒および62.5秒であることが観察された。CTACまたは二つのカチオン界面活性剤1および2の存在下で、発光時間は、3つの全てのアクリジニウムエステル標識の複合体に対して、<3秒に短縮された。意外にも、界面活性剤1および2は、発光を加速するうえでCTACよりも効率的である。例えば、表1bに示されるように、界面活性剤1および2は、アクリジニウムエステル3aの発光動態を57.5秒から1.0秒に加速したが、CTACは1.5秒であった。発光を加速するための界面活性剤1および2の能力は、複合体の化学発光プロファイルに図示されるように、室温での80日間の貯蔵後でさえも減少しなかった(図5−図7)。
<均等物>
本発明は、とりわけ環境保護的界面活性剤を提供し、化学発光を増強するうえでのその利用を提供する。本発明の主題の特定の実施形態が議論されてきたが、上記の明細書は、例示的なものであって、限定的なものではない。本発明の多くの変更は、本明細書を再考することで、当業者に明らかになるであろう。本発明の全範囲は、均等物の全範囲に沿った請求項および変更に沿った明細書を参照することによって決定されるべきである。
<参照による組み入れ>
各個々の文献または特許が、参照によって組み入れられることを具体的かつ個々に示されるように、本明細書で言及される全ての文献、特許およびシーケンスデータベースエントリは、その全体において参照によって本明細書に組み入れられる。
Figure 2016524140
Figure 2016524140
Figure 2016524140
Figure 2016524140
Figure 2016524140
Figure 2016524140

Claims (32)

  1. 化学発光標識からの化学発光を増強する方法であって、
    構造式Iを有する分解可能なカチオン界面活性剤の存在下で酸および過酸化水素と化学発光標識を接触することを含み、
    Figure 2016524140
    Xは窒素またはリンであり、
    、RおよびRは、水素および一つ以上のヘテロ原子を任意に有するアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはアラルキル基から各々独立して選択され、
    およびRは、一つ以上のヘテロ原子を任意に有するアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはアラルキル基から各々独立して選択され、
    Yは、切断可能な結合であり、
    は、Xに対するアニオン対イオンである、
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記化学発光標識は、アクリジニウムジメチルフェニルエステル、アクリジニウムスルホンアミド、またはその誘導体もしくは複合体である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記化学発光標識の発光時間を短縮し、それによって、界面活性剤のない場合の標準的発光時間よりも短縮された発光時間を提供することをさらに含み、前記短縮された発光時間は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光時間に匹敵する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記短縮された発光時間は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光時間よりも短い、
    ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記短縮された発光時間は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光時間よりも約20%短い、
    ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  6. 前記短縮された発光時間は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光時間よりも約30%短い、
    ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  7. 前記短縮された発光時間は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光時間よりも約50%短い、
    ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  8. 前記界面活性剤は、前記化学発光標識の総光出力を増強するうえで、塩化セチルトリメチルアンモニウムと同程度に効率的である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記化学発光標識の化学発光を増加させ、それによって、界面活性剤のない場合の標準的発光よりも増加した発光を提供することをさらに含み、前記増加した発光は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光の増加に匹敵する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 前記増加した発光は、界面活性剤のない場合の前記標準的発光と比較すると少なくとも約2.5倍増強する、
    ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記増強は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光増強の少なくとも約70%である、
    ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  12. 前記増強は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光増強の少なくとも約80%である、
    ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  13. 前記増強は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光増強の少なくとも約90%である、
    ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  14. 前記界面活性剤は、前記化学発光標識の発光時間を短縮するうえで塩化セチルトリメチルアンモニウムと少なくとも同程度に効率的である、
    ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  15. 、RおよびRは、各々独立し、一つ以上のヘテロ原子を任意で有するC1−10アルキル基、C2−10アルケニル基、C2−10アルキニル基、C3−10シクロアルキル基またはC4−10アラルキル基である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  16. は、一つ以上のヘテロ原子を有するC1−20アルキル基、C2−20アルケニル基、C2−20アルキニル基、C3−20シクロアルキル基またはC4−20アラルキル基である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  17. は、C1−30アルキル基、C2−30アルケニル基、C2−30アルキニル基、C3−30シクロアルキル基またはC4−30アラルキル基である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  18. Yは、加水分解条件下で分解可能である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  19. Yは、炭酸エステル結合、アミド結合、エステル結合またはそのあらゆる組み合わせから選択される、
    ことを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. は、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、スルホン酸イオンまたは水酸化物イオンである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  21. 前記界面活性剤は、化合物1または化合物2またはその混合物である、
    Figure 2016524140
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  22. 免疫アッセイキットであって、
    a)アクリジニウムジメチルフェニルエステル、アクリジニウムスルホンアミド、またはその誘導体もしくは複合体を有する化学発光標識と、
    b)酸、過酸化水素および構造式Iを有する分解可能なカチオン界面活性剤を含む酸性試薬と、を含み、
    Figure 2016524140
    、RおよびRは、水素および一つ以上のヘテロ原子を任意に有するアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはアラルキル基から各々独立して選択され、
    およびRは、一つ以上のヘテロ原子を任意に有するアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはアラルキル基から各々独立して選択され、
    Yは、切断可能な結合であり、
    は、Xに対するアニオン対イオンであり、
    c)アルカリ性水酸化物を含む基礎試薬と、
    を含む、
    ことを特徴とするキット。
  23. 前記化学発光標識は、アクリジニウムジメチルフェニルエステル、アクリジニウムスルホンアミド、またはその誘導体もしくは複合体である、
    ことを特徴とする請求項22に記載のキット。
  24. 、RおよびRは、各々独立し、一つ以上のヘテロ原子を任意で有するC1−10アルキル基、C2−10アルケニル基、C2−10アルキニル基、C3−10シクロアルキル基またはC4−10アラルキル基である、
    ことを特徴とする請求項22に記載のキット。
  25. は、一つ以上のヘテロ原子を有するC1−20アルキル基、C2−20アルケニル基、C2−20アルキニル基、C3−20シクロアルキル基またはC4−20アラルキル基である、
    ことを特徴とする請求項22に記載のキット。
  26. は、C1−30アルキル基、C2−30アルケニル基、C2−30アルキニル基、C3−30シクロアルキル基またはC4−30アラルキル基である、
    ことを特徴とする請求項22に記載のキット。
  27. Yは、加水分解条件下で分解可能である、
    ことを特徴とする請求項22に記載のキット。
  28. Yは、炭酸エステル結合、アミド結合、エステル結合またはそのあらゆる組み合わせから選択される、
    ことを特徴とする請求項27に記載のキット。
  29. は、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、スルホン酸イオンまたは水酸化物イオンである、
    ことを特徴とする請求項22に記載のキット。
  30. 使用するときに、前記界面活性剤は、界面活性剤のない場合の標準的発光よりも前記化学発光標識の短縮された発光時間を提供し、前記短縮された発光時間は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光時間に匹敵する、
    ことを特徴とする請求項22に記載のキット。
  31. 使用するときに、前記界面活性剤は、界面活性剤のない場合の標準的発光と比較すると前記化学発光標識の発光の増加を示し、前記増加した発光は、塩化セチルトリメチルアンモニウムの発光の増加に匹敵する、
    ことを特徴とする請求項22に記載のキット。
  32. 前記酸は、硝酸であり、前記アルカリ性水酸化物は水酸化ナトリウムである、
    ことを特徴とする請求項22に記載のキット。
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