JP2016524046A - 構造化された被覆の製造方法、その方法で製造される構造化された被覆およびその使用 - Google Patents

構造化された被覆の製造方法、その方法で製造される構造化された被覆およびその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、シリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する構造化された被覆を製造するための液相法であって、少なくとも1つの被覆組成物を基材に塗布し、結果として生じた被覆を前記基材上で部分的に活性化させて、前記基材上の活性化されなかった被覆を酸化させる前記方法、その方法により製造される膜、ならびにその使用に関する。

Description

本発明は、シリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する構造化された被覆の製造方法、その方法により得られる膜、ならびにその使用に関する。
導電性、半導電性または絶縁性の構造化された被覆は、様々な適用にとって、例えば、ダイオードで使用するため、バックコンタクト型太陽電池のエミッタおよびベース領域のため、または鋼もしくはガラス上のバリアとして必要とされる。
先行技術では、構造化された被覆の製造方法はすでに公知である。例えば、フォトリソグラフィ技術、ウェットエッチング法および/またはレーザーアブレーションに基づく、構造化された表面を製造するための種々の技術がすでに存在している(P.Engelhardら、Prog.Photovolt:Res.Appl.15(3)、237〜243、May 2007);J.Haschkeら、Energy Procedia 27(2012)116〜121;N.−P.Harder、Phys.Stat.Sol.(RRL)2、No.4、148〜150(2008);M.Z.Rahman、Optics and Photonics Journal、2012、2、129〜134)。しかし、これらの方法は、技術的にきわめて手間が掛かること、およびその方法によって微細な構造が不充分にしか製造できないことが共通している。
しかし、特に半導体適用に対して、シリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する構造化された被覆、特に、きわめて微細な膜構造は、非常に重要である。
シリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する構造化された被覆は、印刷法で製造されてもよい。例えば、国際公開第2009/086105号は、基材の選択された領域に、液状シランをねらい通りに被覆して、特に印刷して、次に、重合された材料に変換させる方法を開示している。同じく、欧州特許出願公開第1087428号も、シリコン化合物を含む印刷インクをインクジェットプロセスによって構造化して基材に塗布する、シリコン膜の製造方法を開示している。同じく、国際公開第2008/137811号も、前駆体を含む印刷インクを、印刷法によって線の形態で基材に塗布して変換させる、構造化された材料で被覆された基材の製造方法を開示している。しかし、それによっても、充分に微細な構造を得ることはできない。
シリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する構造化された被覆を製造するための別の代替案は、米国特許第8,124,040号に開示されている。ここで、シリコンまたはゲルマニウムを含有する膜の製造方法が記載されており、ここで、シリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する環状の前駆体を含む被覆組成物は、基材に塗布される。続いて、構造化された膜が、選択照射によって製造されて(特に、マスクを使用する照射により)、照射されなかった領域に存在している膜は、好適な溶媒によって洗い流される。しかし、この方法によっても、充分に微細な構造を製造することはできない。さらに、前記洗浄工程は、残っている膜の電気特性に悪影響を及ぼすことがある。さらに、(おそらく前記洗浄工程に起因して)前記構造化された膜の境界は、充分に鮮明ではなく、このことによって、電子部品における欠点がもたらされる。
したがって、本発明の課題は、シリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する構造化された被覆の製造方法を提供することであり、この方法は、先行技術の欠点を回避するものであり、およびこの方法によって、特に、鮮明な境界を有する特に微細な構造を製造することができる。
本発明は、シリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する構造化された被覆を製造するための本発明による液相法により解決され、この方法では、少なくとも1つの被覆組成物が基材に塗布され、結果として生じた被覆が前記基材上で部分的に活性化されて、前記基材上の活性化されていない被覆が酸化される。
液相法とは、本願において、液体状の出発材料(場合により、さらなる添加剤および/もしくはドーパントのための溶媒として作用する)または(それ自体、液体状もしくは固体状の)出発材料(および場合により、さらなる添加剤および/もしくはドーパント;後者は、特に、典型元素III族もしくはV族の元素化合物の形態で)を含む液体溶液を、被覆する基材に塗布して、続いて、熱により、電磁放射線を用いて、および/または電子線照射もしくはイオン衝撃により、実質的に元素状、非晶質、単結晶および/または多結晶のシリコンまたはゲルマニウムを含有する被覆、好ましくは、元素状、非晶質、単結晶および/または多結晶のシリコンまたはゲルマニウムを含有する被覆に変換させる方法であると理解される。
したがって、「活性化」とは、本発明の範囲において、「熱変換ならびに/または電磁放射線を用いる、および/もしくは電子線照射もしくはイオン衝撃による変換」であると理解される。
本発明による方法により製造可能な、シリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する構造化された被覆は、元素状シリコン、元素状ゲルマニウムまたは元素状のシリコンとゲルマニウムとの混合物を含むか、またはそれらからなっていてよい。したがって、本発明による方法により製造可能な構造化された被覆は、純粋なシリコン、純粋なゲルマニウム、またはシリコンとゲルマニウムとの純粋な混合物からなっていてよい。ここで、「純粋な」被覆とは、存在しているすべての(半)金属の合計に対して少なくとも90モル%、好ましくは少なくとも95モル%、特に好ましくは少なくとも97質量%が、シリコンおよび/またはゲルマニウムからなる被覆であると理解される。同じく、本発明による方法により製造される構造化された被覆は、シリコンおよび/またはゲルマニウムの他に別の元素を含む被覆であってもよい。本発明による方法で製造可能な構造化された被覆は、純粋なシリコン、純粋なゲルマニウム、またはシリコンとゲルマニウムとの純粋な混合物からなるものであるのが好ましい。
シリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する「構造化された」被覆とは、本願において、完全または実質的に完全に基材を覆っているのではなく、部分的に基材を覆って構造化をもたらす被覆であると理解される。相応の構造化は、特に、半導体技術において、工業的課題の解決策を担いうるものである。構造化された膜の典型例は、導体トラック(例えば、接点のための)、フィンガー構造または点状構造(例えば、バックコンタクト型太陽電池におけるエミッタ領域およびベース領域)、ならびに太陽電池における選択エミッタ型構造である。「シリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する構造化された被覆」の代替として、本願では、「シリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する膜構造」という概念も同義に使用される。
本発明の範囲における被覆組成物とは、SATP条件(25℃、1.013bar)で液体状の組成物であって、SATP条件で液体状のシリコンおよび/もしくはゲルマニウムを含有する少なくとも1つの前駆体を含むか、もしくはそれからなるか、または少なくとも1つの溶媒と、SATP条件で液体状もしくは固体状のシリコンおよび/もしくはゲルマニウムを含有する少なくとも1つの前駆体とを含むか、もしくはそれからなる前記組成物であると理解される。特に好ましい結果は、少なくとも1つの溶媒と、SATP条件で液体状または固体状のシリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する少なくとも1つの前駆体とを含む被覆組成物によって達成することができる。それというのは、この組成物が、印刷性が極めてよいからである。ここで、前駆体とは、液体状もしくは固体状のシリコンおよび/もしくはゲルマニウムを含有する化合物、またはシリコンおよび/もしくはゲルマニウムを含有する粒子の種類であると理解され、この前駆体から、熱変換、電磁放射線による変換、電子線照射およびイオン衝撃から選択される少なくとも1つの変換方法によって、シリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する被覆を製造することができる。使用される前駆体が、シリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する粒子である場合、シリコンおよび/またはゲルマニウムを含有するナノ粒子であるのが好ましい。ここで、ナノ粒子とは、3つの寸法が、実質的に1〜100nmである、小さな固体粒子であると理解される。相応のシリコンおよび/またはゲルマニウムを含有するナノ粒子の製造方法は、当業者に公知である。
本発明により使用されるシリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する前駆体が、シリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する化合物であるのが好ましい。
好ましいシリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する前駆体は、SATP条件で(特に液体状または固体状の)、一般式Mnc(式中、Mは、Siおよび/またはGeであり、Xは、H、F、Cl、Br、I、C1〜C10アルキル、C1〜C10アルケニル、C5〜C20アリールであり、n≧4、および2n≦c≦2n+2である)のシリコンまたはゲルマニウムを含有する化合物である。相応の化合物は、先行技術に含まれる。
少なくとも2つの前駆体を有しており、そのうち、少なくとも1つが一般式Sin2n+2(式中、nは、3〜10である)のヒドリドシランであり、少なくとも1つがヒドリドシランオリゴマーである被覆組成物が使用される場合、特に好ましい結果を得ることができる。相応の配合物は、高品質で、薄く、かつ微細な膜を液相から製造するのに特に好適であり、被覆プロセスにおいて慣用の基材を充分に湿潤し、および構造化の後に鮮明なエッジを有しているものである。
前記被覆組成物は、少なくとも1つのヒドリドシランと少なくとも1つのヒドリドシランオリゴマーとを含むか、またはそれらの2つの混合物からなる組成物である。前記配合物は、液体状であるのが好ましい、それというのは、この配合物は、液体状である場合に、特に扱いやすいからである。相応の被覆組成物は、高品質のシリコン含有膜の析出に特に好適であるという利点を有している。
一般式Sin2n+2(式中、nは、3〜10である)のヒドリドシランは、非環状ヒドリドシランである。この化合物の異性体は、直鎖状または分岐鎖状であってよい。好ましい非環状ヒドリドシランは、トリシラン、イソテトラシラン、n−ペンタン、2−シリルテトラシラン、およびネオペンタシラン、ならびにオクタシラン(つまり、n−オクタシラン、2−シリルヘプタシラン、3−シリルヘプタシラン、4−シリルヘプタシラン、2,2−ジシリルヘキサシラン、2,3−ジシリルヘキサシラン、2,4−ジシリルヘキサシラン、2,5−ジシリルヘキサシラン、3,4−ジシリルヘキサシラン、2,2,3−トリシラルペンタシラン、2,3,4−トリシリルペンタシラン、2,3,3−トリシリルペンタシラン、2,2,4−トリシラルペンタシラン、2,2,3,3−テトラシリルテトラシラン、3−ジシリルヘキサシラン、2−シリル−3−ジシリルペンタシラン、および3−シリル−3−ジシリルペンタシラン)、ならびにノナシラン(つまり、n−ノナシラン、2−シリルオクタシラン、3−シリルオクタシラン、4−シリルオクタシラン、2,2−ジシリルヘプタシラン、2,3−ジシリルヘプタシラン、2,4−ジシリルヘプタシラン、2,5−ジシリルヘプタシラン、2,6−ジシリルヘプタシラン、3,3−ジシリルヘプタシラン、3,4−ジシリルヘプタシラン、3,5−ジシリルヘプタシラン、4,4−ジシリルヘプタシラン、3−ジシリルヘプタシラン、4−ジシリルヘプタシラン、2,2,3−トリシリルヘキサシラン、2,2,4−トリシリルヘキサシラン、2,2,5−トリシリルヘキサシラン、2,3,3−トリシリルヘキサシラン、2,3,4−トリシリルヘキサシラン、2,3,5−トリシリルヘキサシラン、3,3,4−トリシリルヘキサシラン、3,3,5−トリシリルヘキサシラン、3−ジシリル−2−シリルヘキサシラン、4−ジシリル−2−シリルヘキサシラン、3−ジシリル−3−シリルヘキサシラン、4−ジシリル−3−シリルヘキサシラン、2,2,3,3−テトラシリルペンタシラン、2,2,3,4−テトラシリルペンタシラン、2,2,4,4−テトラシリルペンタシラン、2,3,3,4−テトラシリルペンタシラン、3−ジシリル−2,2−ジシリルペンタシラン、3−ジシリル−2,3−ジシリルペンタシラン、3−ジシリル−2,4−ジシリルペンタシラン、および3,3−ジシリルペンタシラン)であり、それらの配合物は、きわめて優れた結果をもたらすものである。
同じく、前記一般式のヒドリドシランは、好ましくは、直鎖状のヒドリドシランよりも安定した溶液およびよりすぐれた膜をもたらす分岐鎖状のヒドリドシランである。
前記ヒドリドシランは、イソテトラシラン、2−シリルテトラシラン、ネオペンタシラン、またはノナシラン異性体の混合物であるのが殊に好ましく、この混合物は、ネオペンタシランの熱処理またはHolthausenらにより記述された手法(ポスター発表:A.Nadj、6th European Silicon Days、2012)により製造することができるものである。相応の配合物によって、最良の結果を達成することができる。前記ヒドリドシランが、イソテトラシラン、2−シリルテトラシランまたはネオペンタシランであるのがさらに好ましい。
前記ヒドリドシランオリゴマーは、ヒドリドシラン化合物のオリゴマーであり、ヒドリドシランのオリゴマーであるのが好ましい。本発明による配合物は、前記ヒドリドシランオリゴマーが、200〜10,000g/mlの質量平均分子量を有している場合に、薄膜の製造にきわめて好適である。その製造方法は、当業者に公知である。相応の分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーによって、溶離液としてシクロオクタンを用いる直列のポリスチレンカラムを使用して、標準であるポリブタジエンに対して測定することができる。
前記ヒドリドシランオリゴマーは、非環状ヒドリドシランのオリゴマー化により得られるのが好ましい。環状ヒドリドシランからのヒドリドシランオリゴマーとは異なり、前記オリゴマーは、異なって進行する、解離性重合機構のため、高い架橋割合を有している。その代わりに、環状ヒドリドシランからのオリゴマーは、環状ヒドリドシランが反応する開環反応機構のため、そもそも存在する場合、きわめてわずかな架橋割合を有しているにすぎない。非環状ヒドリドシランから製造される相応のオリゴマーは、環状ヒドリドシランからのオリゴマーとは異なり、溶液として基材表面を充分に湿潤し、薄膜の製造にきわめてよく使用することができるものであり、および均一で平滑な表面をもたらすものである。分岐鎖状の非環状ヒドリドシランからのオリゴマーは、さらに優れた結果を示す。
特に好ましいヒドリドシランオリゴマーは、最大20個のケイ素原子を有する非環状ヒドリドシランを含む少なくとも1つの組成物を、触媒の非存在下に、235℃より低い温度で熱により反応させて得られるオリゴマーである。相応のヒドリドシランオリゴマーおよびその製造は、国際公開第2011/104147号に記載されており、前記化合物およびその製造に関してはこれを参照する。このオリゴマーは、前記さらなる分岐鎖状の非環状ヒドリドシランからのヒドリドシランオリゴマーよりもさらに優れた特性を有している。
前記ヒドリドシランオリゴマーは、水素およびケイ素の他に、さらに別の基を有していてよい。例えば、このオリゴマーが、炭素を含有している場合、前記配合物を用いて製造される膜の利点が結果として生じうる。相応の炭素を含有するヒドリドシランオリゴマーは、ヒドリドシランと炭化水素との共オリゴマー化によって製造することができる。しかし、前記ヒドリドシランオリゴマーは、水素およびケイ素のみを有する化合物、つまり、ハロゲン基またはアルキル基を有していない化合物であるのが好ましい。
さらに、ドープされたシリコン含有膜を製造するためには、ドープされているヒドリドシランオリゴマーが好ましい。このヒドリドシランオリゴマーは、ホウ素がドープされているか、またはリンがドープされているのが好ましく、相応の配合物は、p型ドープされたもしくはn型ドープされたシリコン膜の製造に好適である。相応のヒドリドシランオリゴマーは、相応のドーパントの添加によって、すでにその製造で得ることができる。代替的に、すでに製造された、ドープされていないヒドリドシランオリゴマーは、p型ドーパント、好ましくはヒドロホウ素化試薬(特に、B26、BH3・THF、BEt3、BMe3)の群から選択される物質でp型にドープされるか、またはエネルギープロセス(例えば、UV照射もしくは熱処理)を用いてn型ドーパント(特に、PH3、P4)でn型にドープされてもよい。
前記1つ以上のヒドリドシランの割合は、前記被覆組成物の総質量に対して、好ましくは0.1〜99質量%、さらに好ましくは1〜50質量%、殊に好ましくは1〜30質量%である。
前記1つ以上のヒドリドシランオリゴマーの割合は、前記被覆組成物の総質量に対して、好ましくは0.1〜99質量%、さらに好ましくは1〜50質量%、殊に好ましくは1〜20質量%である。
さらに、前記被覆組成物中の前記ヒドリドシランオリゴマーの割合は、特に好ましい結果を達成するためには、存在しているヒドリドシランおよびヒドリドシランオリゴマーの総質量に対して、好ましくは40〜99.9質量%、特に好ましくは60〜99質量%、殊に好ましくは70〜90質量%である。
本発明による方法で使用される被覆組成物は、溶媒を含んでいる必要はない。しかし、この組成物は、少なくとも1つの溶媒を有しているのが好ましい。前記組成物が溶媒を含む場合、その割合は、前記配合物の総質量に対して好ましくは0.1〜99質量%、さらに好ましくは25〜95質量%、殊に好ましくは60〜95質量%である。
前記配合物の総質量に対して、ヒドリドシラン1〜30質量%、ヒドリドシランオリゴマー1〜20質量%、および溶媒60〜95質量%を有する被覆組成物が殊に好ましい。
前記被覆組成物に対して好ましく使用可能な溶媒は、1〜12個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状または環式の飽和、不飽和または芳香族炭化水素(場合により、部分的または完全にハロゲン化されているもの)、アルコール、エーテル、カルボン酸、エステル、ニトリル、アミン、アミド、スルホキシドおよび水からなる群から選択される。n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、ドデカン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン、ジシクロペンタン、ベンゼン、トルエン、m−キシレン、p−キシレン、メシチレン、インダン、インデン、テトラヒドロナフタリン、デカヒドロナフタリン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラヒドロフラン、p−ジオキサン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタンおよびクロロホルムが特に好ましい。
本発明による配合物は、さらに、前記少なくとも1つのヒドリドシラン、および前記少なくとも1つのヒドリドシランオリゴマー、および前記1つ以上の場合により存在している溶媒の他に、さらなる物質、特にドーパント(好ましくは、B26、BH3・THF、BEt3、BMe3、PH3、P4)、ナノ粒子またはレオロジー特性を調節するための添加剤を有していてよい。相応の物質は、当業者に公知である。
本発明による方法の場合、様々な基材が使用されてよい。ガラス、石英ガラス、グラファイト、金属、シリコンからなる基材、または耐熱性の担体上にあるシリコン膜、酸化インジウムスズ膜、ZnO:F膜、ZnO:Al膜またはSnO2:F膜からなる基材が好ましい。好ましい金属は、アルミニウム、特殊鋼、Cr鋼、チタン、クロムもしくはモリブデンである。さらに、好適な変換条件の選択では、プラスチックシート(例えば、PEEK、PEN、PETまたはポリイミドのプラスチックシート)が使用されてもよい。
前記配合物の塗布は、印刷法(特に、フレキソ/グラビア印刷、ナノインプリントもしくはマイクロインプリント、インクジェット印刷、オフセット印刷、リバースオフセット印刷、デジタルオフセット印刷、およびスクリーン印刷)、スプレー法、aerosol assisted chemical vapour deposition(エアロゾルアシストCVD法)、direct liquid injection chemical vapour deposition(ダイレクトリキッドインジェクションCVD法)、スピンコーティング法(「Spin−coating」)、浸漬法(「Dip−coating」)、ならびにメニスカスコーティング、スリットコーティング、スロットダイコーティングおよびカーテンコーティングから選択される方法から選択される液相法によって行われるのが好ましい。ここで、前記方法のうち、エアロゾルアシストCVD法およびダイレクトリキッドインジェクションCVD法は、気相法に分類することができる。
前記少なくとも1つの被覆組成物の塗布は、原則的に平坦に(つまり、構造化せずに)、または構造化して行われてよい。仮に前記被覆組成物の前記基材への塗布が、構造化されて行われても、特に微細な構造は、本発明による方法によって得ることができる。それに応じて構造化して塗布することは、例えば、印刷プロセスを使用することによって実現することができる。局所的なプラズマ処理もしくはコロナ処理、およびそれによる基材表面での化学結合の局所的な除去、もしくは前記表面の局所的な活性化(例えば、Si−H末端化)によって、化合物の化学的エッチングまたは塗布によって(特に、self−assembled monolayers(自己組織化単分子膜)により)、基材の表面前処理、特に、基材と前駆体を含む被覆組成物との間の表面応力を変化させることで構造化することも可能である。したがって、構造化は、特に、前記前駆体を含有する被覆組成物が、好都合な表面応力で単に前記領域に付着するだけで、および/または乾燥もしくは変換された膜が、好都合な表面応力で単に前記領域に付着するだけで達成される。しかし、本発明による方法は、印刷法で実施することができることが好ましい。
本発明による方法は、少なくとも2つの異なる被覆組成物を、同時にまたは連続して、ならびにオーバーラップさせてまたはオーバーラップさせずに、基材の異なる領域に構造化して塗布し、結果として生じた被覆を部分的に活性化させて、前記基材上の活性化されていない被覆領域を酸化させるように実施するのが特に好ましい。ここで、異なる特性を有する特に微細な構造を製造することができる。さらに、前記被覆組成物の少なくとも1つは、真性のシリコン膜の製造に好適な組成物(つまり、少なくとも1つのシリコン前駆体を含み、ドーパントを含まないもの)であり、前記被覆組成物の少なくとも1つのさらなる組成物は、(p型またはn型に)ドープされたシリコン膜の製造に好適な組成物(つまり、シリコン前駆体と、少なくとも1つのp型もしくはn型ドーパント、好ましくは、少なくとも1つの相応のホウ素もしくはリンを含有する化合物とを含むもの)であるのが好ましい。相応の方法によって、特別な要求を有する電子部品のための、特に優れた、かつ簡潔に構造化された膜を製造することができる。この方法のさらなる利点は、相応の方法の場合、活性化工程および酸化工程のみを必要とすることである。したがって、前記液相法は、以下の工程1〜3の順序で実施されるのが好ましい:
1.少なくとも2つの異なる被覆組成物を基材に塗布する工程、
2.すべての被覆組成物を塗布した後に結果として生じた被覆を、前記被覆された基材上で部分的に活性化させる工程、および
3.前記被覆された基材上の活性化されていない被覆を酸化させる工程。
さらに、前記被覆組成物の少なくとも1つが、真性のシリコン膜の製造に好適な組成物(つまり、少なくとも1つのシリコン前駆体を含み、ドーパントを含まないもの)であり、前記被覆組成物の少なくとも1つのさらなる組成物が、(p型またはn型に)ドープされたシリコン膜の製造に好適な組成物(つまり、シリコン前駆体と、少なくとも1つのp型もしくはn型ドーパント、好ましくは、少なくとも1つの相応のホウ素もしくはリンを含有する化合物とを含むもの)であるのが好ましい。前記2つの被覆組成物は、オーバーラップさせて、またはオーバーラップさせずに塗布されてもよい。
前記配合物の塗布後、前記液体状の膜は、UV照射によって前記基材上で予備架橋されてよく、その後、依然として液体状の膜は、架橋された前駆体含分を有している。
前記配合物を塗布および場合により予備架橋した後、前記被覆された基材は、さらに、場合によって存在する溶媒を除去するために、活性化もしくは変換の前に乾燥されてよい。そのための相応の措置および条件は、当業者に公知である。易揮発性の配合物成分のみを除去するために、熱によって乾燥させる場合、加熱温度は、200℃未満であるのが望ましい。
前記基材への塗布に続いて、および場合により後続の予備架橋および/または乾燥に続いて、前記基材上に存在している被覆組成物は、部分的に活性化される。したがって、平坦に、つまり、前記被覆組成物を構造化せずに塗布する場合、最初に前記結果として生じた被覆の構造化が行われる。前記被覆組成物をすでに構造化して塗布する場合、この構造化させた被覆の部分的な活性化によって、特に微細に構造化されたシリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する被覆を得ることができる。
ここで、前記部分的な活性化は、例えば、マスクを使用して、またはコンタクトダイ(Kontaktspempeln)を使用して行われてよい。
本発明による方法の活性化は、原則的に多様に行われてよい。前記活性化もしくは変換は、熱により、電磁放射線の使用下に、および/または電子照射もしくはイオン衝撃によって実施されるのが好ましい。
熱による活性化は、200〜1000℃、好ましくは250〜750℃、特に好ましくは300〜700℃の温度で実施されるのが好ましい。熱による活性化時間は、好ましくは0.1ミリ秒〜360分であるのが好ましい。活性化時間は、好ましくは0.1ミリ秒〜10分、特に好ましくは1秒〜120秒である。
相応する迅速なエネルギーによるプロセス操作は、例えば、IR放射器、加熱プレート、加熱ダイ、炉、フラッシュランプ、プラズマ(特に水素プラズマ)または好適な気体組成物を用いるコロナ、RTP装置、マイクロ波装置、または電子照射処理により(必要な場合、それぞれあらかじめ加熱された状態もしくは暖機運転状態で)行われてよい。
代替的もしくは補足的に、活性化は、電磁放射線、特にUV光の照射により行われてよい。ここで、活性化時間は、好ましくは1秒〜360分であってよい。前記構造化もしくは部分的な活性化は、この場合、例えば、点状もしくは線状の線源を使用して、またはマスクを使用して実現することができる。前記活性化は、レーザー放射による照射によって実施されるのが特に好ましい。点状または線状の線源、特にレーザーを使用するのが有利である、それというのは、それによって特に微細な構造が得られるからである。さらに、単色線を使用する場合、前記活性化に必要な波長を適切に調節することによって、寄生吸収(parasitaere Absorption)を低減して、それによって基材および/または周囲の不所望な加熱を回避することができる。したがって、それゆえ、前記活性化のために電磁線を使用することが好ましい。
同じく、イオン衝撃下での活性化も可能である。ここで、イオンは、多種多様な方法で生成させることができる。多くの場合、衝撃イオン化法、特に電子衝撃イオン化法(EI)または化学イオン化法(CI)、光イオン化法(PI)、電界イオン化法(FI)、Fast Atom Bombardment(FAB(高速原子衝撃法))、マトリックス支援レーザー脱離イオン化法(MALDI)、およびエレクトロスプレーイオン化法(ESI)が使用される。イオン衝撃の場合、構造化は、同じくマスクによって達成することができる。
したがって、前記部分的な活性化によって、前記基材上に存在している被覆組成物が変換された前記基材上の領域と、前記基材上に存在している被覆組成物が変換されなかった領域とがもたらされる。
活性化とは、本願において、前記生じた被覆膜の析出された前駆体を、非晶質または結晶性の半導体膜に変化させることであると理解されてよい。この活性化は、シリコンのみを含有する前駆体を使用する場合、変換後に非晶質または結晶性の、特に多結晶または単結晶の構造化されたシリコン膜が結果として生じるように実施されるのが好ましい。そのための方策は、当業者に公知である。
前記変換の前に乾燥されなかった場合、前記変換されなかった領域は、部分的な変換の後に乾燥されてもよい。この乾燥は、ここでも200℃を下回る温度、好ましくは100〜200℃の領域の温度で行われる。この乾燥によって、変換されなかった被覆を有する領域において、前記状態を調節することができ、それによって、前記被覆の光学特性および電気特性を、後続の酸化工程の後に一緒に制御することができる。
前記部分的に変換させた後、前記基材上の変換されなかった被覆は、酸化される。したがって、変換されなかった被覆を有する領域においては、酸化シリコンおよび/または酸化ゲルマニウムを含有する膜構造が生じる。ここで、すでに前記変換により得られた変換されたシリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する領域は酸化されないため、その結果、本発明による方法によって、酸化シリコンおよび/または酸化ゲルマニウムを含有する膜構造に直接隣接するシリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する膜構造を得ることができる。この2つの膜構造は、その電子特性において異なるため、先行技術と比べてより簡単な方法で構造化された膜を製造することができる。例えば、本発明による方法によって、好適な被覆組成物を選択する場合、例えば、酸化シリコンまたは酸化ゲルマニウム膜に隣接している半導体性のシリコンおよび/またはゲルマニウム膜を製造することができ、不動態化膜または絶縁膜として用いることができる。変換されていない領域の酸化の大きな利点は(その除去に比べて)、例えば、圧力ノズル(Druckduesen)の機能不良の場合、短絡を回避することができることである。さらに、酸化シリコンおよび/または酸化ゲルマニウムを含有する膜構造は、先行技術で公知の別の代替案よりも優れた不動態化膜である。さらに、この不動態化膜のための別個の塗布工程は省力される、それというのは、前記前駆体それ自体が、すでにシリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する膜の製造のための被覆組成物と一緒に前記基材に塗布されているからである。
いかにして酸化条件を選択すべきかは当業者に公知であり、したがって、すでに変換された領域を同様に酸化させることなく、変換されていない被覆領域を酸化させることができる。
前記酸化は、酸素含有雰囲気において、300℃以下の温度、さらに好ましくは150℃以下の温度、特に好ましくは100℃以下の温度で行われるのが好ましい。前記酸化は、酸素含有雰囲気において室温で行われるのが殊に好ましい。酸素含有雰囲気は、1〜100モル%の酸素濃度を有しているのが好ましく、例えば、さらなる気体成分として窒素またはアルゴンを含んでいてよい。
さらに、オゾン、二酸化炭素、過酸化水素(H22)、水蒸気(H2O)、一価または多価アルコール、ケトン、カルボン酸(特に、トリクロロ酢酸)、炭酸エステル、およびトリクロロ酢酸と酸素を含む、ならびにHClと酸素を含む混合物からなる群から選択される酸化剤を用いる酸化が特に好ましい。これらの酸化剤を用いる酸化の方策は、当業者に公知である。オゾン、二酸化炭素、過酸化水素(H22)、水蒸気(H2O)、カルボン酸(特に、トリクロロ酢酸)、炭酸エステル、およびトリクロロ酢酸と酸素を含む混合物の使用が特に好ましい。
構造化されたシリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する膜の前記製造方法は、さらに、基材に対して、同時に、または時間的に前後して、複数回実施されてよい(同時析出または連続析出、ここで、結果として生じる膜は、部分的もしくは全体的に重なっているか、または前記基材の種々の側上に存在している。したがって、異なる被覆の活性化は、同時にまたは連続して行われてよい)。構造化された多層系を製造するためのそのような方法は、好ましくは、真性の(つまり、ドープされていない)膜とドープされた膜で構成される系を製造するのに好適であり、前記系は、例えば、太陽電池の構成に重要である。
前記変換の間、または前記変換に続いて、特に、前記酸化の後に、さらに好ましくは、シリコン含有膜に水素が富化されてよい。これは、材料中の欠陥を補整するいわゆる「水素不動態化」であり、例えば、反応性水素によって、ホットワイヤ法により、水素含有プラズマ(リモートもしくは直接;真空において、もしくは雰囲気圧力下で)またはコロナ処理もしくは電子線処理を用いて、水素の供給下に行うことができる。さらに、前記乾燥段階および/または変換段階は、水素が富化された雰囲気において実施されてもよく、その結果、前記材料は、最初から水素が豊富である。
さらに、本発明の対象は、本発明による方法により製造される構造化されたシリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する被覆でもある。
同じく、本発明の対象は、前記構造化された被覆の電子部品または光電子部品の製造のための使用でもある。特に、本発明により製造可能な膜構造(特に、ベース領域およびエミッタ領域として)は、バックコンタクト型太陽電池における使用に好適である。
以下の例は、本発明の対象を説明するものであるが、本願を制限するものではない。
2つの異なるインクをオーバーラップさせずに析出させた基材を示す図 2つの異なるインクをオーバーラップさせずに析出させた基材を示す図 2つの異なるインクをオーバーラップさせて析出させた基材を示す図
例:
例1
図1は、局所的に2つの異なるインク(水玉および格子模様の領域)をオーバーラップさせずに析出させた基材を示している。これらのインクを、局所的に、タイプ1(横縞)およびタイプ2(「縦縞」)のアモルファスシリコンに変化させた。変化もしくは変換は、線状に行った。変換された領域は、「活性化された」と表されている。変換されなかった領域は、「活性化されていない」と表されている。この領域には、酸化シリコンが存在している。
例2
図2は、局所的に2つの異なるインク(水玉および格子模様の領域)をオーバーラップさせずに析出させた基材を示している。これらのインクを、タイプ1(横縞)およびタイプ2(「縦縞」)のアモルファスシリコンに変化させた。変化もしくは変換は、点状に行った。変換された領域は、「活性化された」と表され、変換されなかった領域は、「活性化されていない」と表されている。この領域には、酸化シリコンが存在している。
例3
図3は、局所的に2つの異なるインク(水玉もしくは格子模様の領域)をオーバーラップさせて(市松模様の領域)析出させた基材を示している。これらのインクを、局所的にタイプ1(横縞)とタイプ2(「縦縞」)のアモルファスシリコンに変化させた。変化もしくは変換は、線状に行った。変換された領域は、「活性化された」と表され、変換されていない領域は「活性化されていない」と表される。この領域には、酸化シリコンが存在している。この例では、同じく前記オーバーラップさせた領域内にも酸化シリコンが存在している。

Claims (16)

  1. シリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する構造化された被覆を製造するための液相法であって、
    ・少なくとも1つの被覆組成物を基材に塗布し、
    ・得られた被覆を、前記被覆された基材上で部分的に活性化して、
    ・該基材上の活性化されていない被覆を酸化させる
    ことを特徴とする前記方法。
  2. 前記被覆組成物が、少なくとも1つの溶媒と、SATP条件で液体状または固体状のシリコンおよび/またはゲルマニウムを含有する少なくとも1つの前駆体とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記前駆体が、一般式Mnc(式中、Mは、Siおよび/またはGeであり、Xは、H、F、Cl、Br、I、C1〜C10アルキル、C1〜C10アルケニル、C5〜C20アリールであり、n≧4、および2n≦c≦2n+2である)を有していることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記前駆体が、シリコンおよび/またはゲルマニウムを含有するナノ粒子であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  5. 前記被覆組成物が、少なくとも2つの前駆体を有しており、該前駆体のうち、少なくとも1つがヒドリドシランオリゴマーであり、少なくとも1つが一般式Sin2n+2(式中、nは、3〜10である)のヒドリドシランであることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  6. 一般式Sin2n+2のヒドリドシランが、分岐鎖状であることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 前記ヒドリドシランが、イソテトラシラン、2−シリルテトラシラン、ネオペンタシランまたはノナシラン異性体の混合物であることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 前記ヒドリドシランオリゴマーが、200〜10,000g/molの質量平均分子量を有していることを特徴とする、請求項5から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記ヒドリドシランオリゴマーが、非環状ヒドリドシランのオリゴマー化によって得られたものであることを特徴とする、請求項5から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記ヒドリドシランオリゴマーが、最大20個のケイ素原子を有する非環状ヒドリドシランを少なくとも1つ含む組成物を、触媒の非存在下に、235℃より低い温度で熱により反応させて得られるものであることを特徴とする、請求項5から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記被覆組成物を構造化して基材に塗布することを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. 少なくとも2つの異なる被覆組成物を、同時にまたは連続して、ならびにオーバーラップさせてまたはオーバーラップさせずに、基材の異なる領域で構造化して塗布することを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. 前記酸化を、酸素含有雰囲気において300℃以下の温度で行うことを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記酸化を、オゾン、二酸化炭素、過酸化水素(H22)、水蒸気(H2O)、一価または多価アルコール、ケトン、カルボン酸、炭酸エステル、およびトリクロロ酢酸と酸素を含む、ならびにHClと酸素を含む混合物からなる群から選択される酸化剤を用いて実施することを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
  15. 請求項1から14までのいずれか1項に記載の方法により製造される、構造化された被覆。
  16. 請求項15に記載の被覆の、電子部品または光電子部品を製造するための使用。
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