JP2016522302A - 化学修飾ヘパリンの製造のための新規プロセス - Google Patents

化学修飾ヘパリンの製造のための新規プロセス Download PDF

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Abstract

本発明は、約4.6〜約6.9kDaの平均分子量と約10 IU/mg未満の抗第Xa因子活性とをもつヘパリン誘導体の製造のためのプロセスであって、未分画ヘパリンの酸化と、解重合と、及び得られた末端基の還元との工程を含んでなる、該プロセスに関する。

Description

本発明は、新規プロセスに関する。とりわけ、本発明は、化学修飾ヘパリンなどの、化学的に修飾されたグリコサミノグリカンの製造のための新規プロセスに関する。
本明細書中の、明らかに以前に公開された文献のリスト又は議論は、該文献が最新技術の一部又は共通一般知識であることを承認するものとして必ずしも理解されなければならないというわけではない。
ヘパリンは、多分散の天然産多糖であり、それによって血栓症が発生するプロセス、凝固を阻害する。ヘパリンは、長さ及び分子量の異なる非分枝多糖鎖からなる。5000から40,000ダルトンを超える分子量の鎖が、医薬品等級のヘパリンを構成する。
ヘパリンは、典型的にはブタの腸又はウシの肺組織などの天然の供給源に由来し、血栓症の予防及び治療に向けて治療的に投与され得る。しかしながら、未分画ヘパリンの効果は、予測するのが困難であり得る。それ故、未分画ヘパリンを用いた血栓症治療の間には、過剰若しくは不充分な抗凝固を防止するため、凝固パラメータは非常に綿密にモニターされねばならない。
ダルテパリン及びエノキサパリンなどの、多数の商標のヘパリン及び低分子量ヘパリン(LMWH)が、それらの抗凝固活性に依拠した治療に利用可能である。数多くのインビトロ及び動物実験の研究、及びさらには臨床試験が、ヘパリン及びその誘導体がその抗凝固効果に関連するもの以外の有利な特性をもつことを示している。しかしながら、既存のヘパリン及びLMWHは、抗凝固効果に付随する出血のリスクを理由に、他の医学的症状の治療には適さない。
LMWHダルテパリンは、深部静脈血栓症の予防を受けている女性において遅延分娩を低減することが示されてきた。そのメカニズムは、ダルテパリン誘発性のインターロイキンレベルの上昇を含み、その結果として頸管の熟化を促進する良好な炎症反応を生じると考えられている。さらに、ダルテパリンは子宮の収縮性を増大することが示されている(非特許文献1)。しかしながら、ヘパリン及びLMWHは、いくつかの理由からかかる疾患の予防又は治療には適さない。
第1に、ヘパリン及びLMWHは、重大な、周知の抗凝固効果をもち、そのことは出血のリスクのため、妊娠後期及び分娩中における予防及び急性使用の双方に向けたそれらの使用を制限する。例えば、硬膜外麻酔が施される場合、ダルテパリンの使用は厳格に禁忌とされ、測定は出産の間頻繁に行われる。
第2に、ヘパリン、及びある程度のLMWHは、ヘパリンに暴露されたいかなる患者にも起こり得る重度の免疫介在性薬物反応、ヘパリン起因性血小板減少症に関連づけられてきた。それは、患者が5日以上にわたるヘパリンの投与を受けてきた後、又は患者が以前ヘパリンに暴露されたことがある場合のいずれかに発生するヘパリン依存性抗体によって引き起こされる、ともすれば破壊的な前血栓症疾患(pro−thrombotic disease)である。
ヘパリンを用いた長期間の治療の、別の望ましくない起こり得る影響は、骨の脱灰を誘導して骨粗鬆症を引き起し得ることである。
ヘパリンに付随した望ましくない影響、主として出血、のリスクを保持することなく、抗凝固効果以外の、ヘパリン鎖由来の他の潜在的な臨床効果から利益を得ることを目指した低抗凝固ヘパリン(LAH)を提供することを目的として、ヘパリン又は低分子量ヘパリンの抗凝固活性をなくすか又は低減するための多くの試みがなされてきた。しかしながら、このタイプのヘパリンの臨床試験は限られており、これまでのところかかる製品は臨床使用には許可されていない。
ヘパリンは、主としてセリンプロテイナーゼ阻害剤、アンチトロンビン(AT)への高親和性結合と、それらの活性化とを介してその抗凝固活性を及ぼす。ATは、血液凝固の重要な生理的阻害剤であり、活性化された凝固因子を、これらの因子との安定な複合体形成によって中和する。ヘパリンの多糖鎖中の特定の五糖の結合が、ATに凝固因子の阻害速度を劇的に促進するコンフォメーション変化を引き起し、それにより血液凝固及び血栓の形成が減衰される。
特許文献1は、神経変性性疾患の治療用に示唆されている、平均分子量9〜13kDaの、低い抗凝固効果をもつ生成物を生じる、酵素的に分解又は酸化されたヘパリンを開示する。
特許文献2は、天然のヘパリンを処理して、抗凝固効果に役割をもつ五糖を切断し、次に続く解重合が、平均分子量5.8〜7.0kDaの、低抗凝固、低分子量ヘパリンを生じる1つの方法を実証する。しかしながら特許文献2では、約15時間に及ぶ透析などの時間のかかる方法を用いて、酸化プロセスを終了する。かかるプロセスは、最終生成物の分子量分布に影響を及ぼし、H NMRにより認識され得る不都合な構造変異体を生じ得る。
多糖鎖の分子量及び長さをコントロールすることは、化合物の所望の生物学的効果を得るために極めて重大である。皮下投与後の長鎖ヘパリンのバイオアベイラビリティは低く、ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)誘発の可能性もまた鎖長に対し正に相関する。こうした臨床上望ましくない特性を低減するため、ヘパリン誘導体は完全長であるべきではない。ある分子量のヘパリン鎖は、標準的なヘパリンの分画によって得ることができる。しかしながら、中間の又は低い分子量のヘパリン誘導体を、ゲル濾過、アルコール沈殿、及びイオン交換クロマトグラフィーなどの分画法によって製造することは、高分子質量のヘパリンが廃棄されることから、原料の重大な浪費に結びつく。
本明細書に開示されたように、低い抗凝固活性をもつヘパリン誘導体は、未分画ヘパリンの酸化、解重合、及び得られた末端基の還元という工程を含んでなるプロセスを用いて調製され得、この誘導体は遅延分娩の継続時間を低減するのに役立つ。
とりわけ、本発明者らは、かかるプロセスを用いたヘパリン誘導体の調製の間に起こる望ましくない構造修飾のレベルが、酸化工程と還元工程との間の経過時間をコントロールすることにより最小化され得ることを予想外に見出した。さらに本発明者らは、得られたヘパリン誘導体の平均分子量が、解重合工程の進行をモニターすることにより(又は予め実施されたプロセスを参照することにより)、及び解重合工程の継続時間を適宜調整することにより、コントロールされ得ることを見出した。
特許文献3は、酸化、解重合、及び末端基の還元を含んでなる、未分画ヘパリンの誘導体の調製のためのプロセスを開示しており、この誘導体は低い抗凝固活性をもち、かつ遅延分娩の継続時間を低減するのに役立つ。しかしながら、この国際出願は、結果として得られたヘパリン誘導体の平均分子量をコントロールするために解重合工程の進行をモニターすることには言及していない。
欧州特許出願EP 1 059 304 米国特許第4,990,502号明細書 国際(PCT)出願番号 PCT/SE2012/051433(WO 2013/095279として公開)
Acta Obstetricia et Gynecologica、2010年、第89巻、p.147−150.
本発明の第1の態様においては、約4.6〜約6.9kDaの平均分子量と、約10 IU/mg未満の抗第Xa因子活性とを有するヘパリン誘導体の調製のためのプロセスであって:
(i)未分画ヘパリンの酸性水溶液を酸化剤の添加により酸化すること;
(ii)工程(i)の生成物をアルカリに供してアルカリ性溶液を形成することにより、酸化されたヘパリンを解重合すること;
(iii)工程(ii)からの前記溶液を、前述の範囲内の分子量をもつ解重合ヘパリンを提供するために必要な時間にわたり、アルカリ性pHに維持すること;及び
(iv)工程(iii)から得られた溶液に水素化物還元剤を添加することにより、前記解重合ヘパリンの末端アルデヒド基を還元すること、
の連続した工程を含んでなり、
ここで、工程(i)の完了と工程(iv)の開始との間の時間が、残留酸化剤の効果を最小化するためにコントロールされ;かつ
工程(iii)における前記時間が、前記溶液の分析によるか、又は予め実施された実質的に同じ工程(iii)を参照することにより決定される、該プロセスが提供される。
当業者には、本明細書に記載されたような本発明のいかなる実施形態も、本発明のさらなる実施形態を提供する目的で、任意の1つ以上の他の実施形態と組合され得ることが理解されよう。本明細書に記載された実施形態の全てのかかる組合せは、明確に想定されている。したがって、本発明の任意の態様への言及は、それらの任意の実施形態、又は実施形態の組合せへの言及を含むものとする。
本明細書で用いる場合、用語「約」は、特定された値の10%(とりわけ5%以内、例えば1%以内)を含めた値を指し得る。出現ごとに、本発明の実施形態は、それにおいて用語「約」が除去されているものを包含する。
当業者には、「連続」している工程とは、それらが示された順序で逐次的に実施されることを示すことが理解されよう。特定の実施形態においては、工程は直接連続して、例えば介在する工程なしに実施され得る。それ故、特定の実施形態においては、本発明の第1の態様において定義されたプロセスは、本発明の第1の態様(又はその、任意の実施形態若しくは実施形態の組合せ)において称されたように、連続した工程「からなる」と称され得る。
特定の実施形態においては、本発明の第1の態様において定義されたプロセスは、単一の反応容器において実施され得る(いわゆる「ワンポット」プロセス)。
ヘパリン誘導体
本発明の第1の態様において定義されたプロセスは、低分子量ヘパリンの最新の国際標準を用いて、約4.6〜約6.9kDaの平均分子量(Mw)と約10 IU/mg未満の抗第Xa因子活性とをもつヘパリン誘導体の製造を可能にする。
誤解を避けるために記すと、当業者には、本明細書で用いる場合、用語「平均分子量」が、重量平均分子量を指すことが理解されよう。
ヘパリン誘導体の平均分子量は、当業者に公知の技術を用いて測定され得る。例えば、平均分子量は、本発明の第1の態様において定義されたプロセスから得られたヘパリン誘導体の試料を、ゲル浸透クロマトグラフィーHPLC(GPC−HPLC)などの高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて分析することにより測定され得る。
とりわけ、分子量分析は、Mulloyら(「Molecular Weight Measurements of Low Molecular Weight Heparins by Gel Permeation Chromatography(ゲル浸透クロマトグラフィーによる低分子量ヘパリンの分子量測定)」、Thrombos.Haemostas.1997年、第77巻、p.668−674)によって修正されたような、低分子質量ヘパリンのゲル浸透クロマトグラフィーのための欧州薬局方の方法(Ph Eur Procedure)(モノグラフ0828)によって実施され得、ここで、クロマトグラフィーシステムは、低分子量ヘパリンの国際分子量標準を利用してキャリブレートされる。
特定の実施形態においては、本発明の第1の態様において定義されたプロセスによって調製されたヘパリン誘導体は、約5.0〜約6.0kDa(例えば約5.2〜約5.9kDa、例として約5.3〜約5.8kDa、又はこれに代えて約5.7〜約6.3kDa)の平均分子量を有する。
本発明の第1の態様において定義されたプロセスによって調製された特定のヘパリン誘導体は、約5.8kDa、約5.6kDa、又は約5.3kDaの平均分子量を有するものを包含する。
特定の実施形態においては、本発明の第1の態様において定義されたプロセスによって調製されたヘパリン誘導体は、以下の表1に示した積算分子重量の分布をもつ多糖を含んでなる。
Figure 2016522302
特定の実施形態においては、本発明の第1の態様において定義されたプロセスによって製造されたヘパリン誘導体は、その少なくとも70%が約3kDaより大きい分子量をもつ分子からなり得る。
本発明の第1の態様において定義されたプロセスは、低い抗凝固特性をもつヘパリン誘導体の製造を可能にする。
当業者には、ヘパリンなどの抗凝固活性が、セリンプロテアーゼ阻害剤、アンチトロンビン(AT)への高親和性結合とその活性化とからの結果であることが理解されよう。活性化されたATは、今度は種々の凝固因子と安定な複合体を形成するべく作用し、したがってそれらの効果を中和する。それ故、これらの凝固因子の活性を測定することにより、抗凝固特性を定量化することが可能である。
当業者には、本発明の第1の態様において定義されたプロセスによって製造されたヘパリン誘導体の抗凝固活性が、第Xa及び第IIa凝固因子の活性を測定することにより、測定され得ることが理解されよう。
特定の実施形態においては、本発明の第1の態様において定義されたプロセスによって製造されたヘパリン誘導体は、10 IU/mg未満の抗第Xa因子活性及び抗第IIa因子活性を有する。
さらに特定の実施形態においては、本発明の第1の態様において定義されたプロセスによって製造されたヘパリン誘導体は、5 IU/mg未満の抗第Xa因子活性、及び/又は5 IU/mg未満の抗第IIa因子活性を有し得る。例えば、本発明の第1の態様において定義されたプロセスによって製造されたヘパリン誘導体は、5 IU/mg未満の抗第Xa因子活性と、5 IU/mg未満の抗第IIa因子活性とを有し得る。
さらに特定の実施形態においては、本発明の第1の態様において定義されたプロセスによって製造されたヘパリン誘導体は、1 IU/mg未満の抗第Xa因子活性、及び/又は1 IU/mg未満の抗第IIa因子活性を有し得る。
抗凝固活性、抗第IIa因子、及び抗第Xa因子の測定は、低分子質量ヘパリンのための欧州薬局方(モノグラフ0828)に従って実施され得、ここで、低分子量ヘパリンの国際活性基準(International Activity Standard)がシステムをキャリブレートするのに使用される。
特定の実施形態においては、本発明の第1の態様において定義されたプロセスを用いて製造されたヘパリン誘導体は、当該技術分野において公知の分析法により測定されるような、検出可能な抗凝固活性を何らもたなくてもよい。
当業者には、本発明の第1の態様において定義されたプロセスが、未分画ヘパリン中に存在する残基が酸化、解重合、及び還元されるようにし、そのことが次に、修飾された残基からなりかつ低い分子量をもつヘパリン誘導体を提供することが認識されよう。
特定の実施形態においては、ヘパリン誘導体中に存在する多糖鎖は、本質的に抗凝固効果を媒介する化学的にインタクトな糖配列がない(例えば、ヘパリン誘導体中に存在する多糖鎖の£1%が、NMRにより検出可能な、前記化学的にインタクトな糖配列を含んでなる)。
さらなる実施形態においては、ヘパリン誘導体中に主として生じる二糖は、以下の式I:
Figure 2016522302
[ここで、
Figure 2016522302
であり、かつnは、2〜20の整数である]
において示される通りである。
本明細書で用いる場合、用語「主として生じる」は、それぞれの特徴が大部分の(即ち50%より多く、例えば60%より多く、とりわけ80%より多い)事例において起こることを指すものと理解され得る。
さらなる実施形態においては、多糖鎖は、1.2〜12kDaの間の分子量に相当する2〜20(式Iのn)個の二糖単位を有する。
当業者には、本発明の第1の態様において定義されたプロセスが、未分画ヘパリンに存在する硫酸塩基がそれに保持されているヘパリン誘導体の製造を可能にすることもまた理解されよう。
特定の実施形態においては、少なくとも約70%(少なくとも約80%など、例えば少なくとも約90%)の硫酸塩基がそれに存在するヘパリン誘導体を調製するためのプロセスが提供される。
本明細書に記載されたように、本発明の第1の態様において定義されたプロセスは、低いレベルの望ましくない構造修飾をもつヘパリン誘導体であって、その望ましくない構造修飾が残留酸化剤の作用から生じる、該ヘパリン誘導体の製造を可能にする。
本明細書で用いる場合、用語「残留酸化剤」は、工程(i)の完了後にプロセス中に存在する1つ以上の化学種であって、その工程から得られたヘパリン誘導体をさらに酸化することができるものを指し得る。
これらの化学種の存在は、ヘパリン誘導体において望ましくない構造修飾をもたらすことが判明している。とりわけ、これらの望ましくない構造修飾は、ヘパリン誘導体の非特異的解重合、即ち、アルカリβ脱離(即ち、本明細書に定義されたような工程(ii)における)によって媒介されるもの以外の解重合から生じることが判明している。
かかる非特異的解重合プロセスは、その分子量の点で予測がつかず、かつ安定性の低いヘパリン誘導体の生成につながり得、かつ変色につながり得る(これは貯蔵時に増大し得る)。
とりわけ、本明細書で言及されるような望ましくない構造修飾は、未同定の化学修飾されたヘパリン残基の存在によって特徴づけされ得る。例えば、これらの未同定の化学修飾ヘパリン残基は、ヘパリン誘導体のH NMRスペクトルの5.0ppm〜6.5ppm領域のシグナルにより特徴づけされ得る。さらに具体的には、かかる未同定の化学修飾ヘパリン残基は、多糖の単糖単位のC4−C5位の二重結合の存在により特徴づけられ得、これはヘパリン誘導体のH NMRスペクトルの約5.0〜約6.5ppmの間(例えば、約5.95ppm及び約6.15ppm)の領域におけるシグナルにより同定され得る。
特定の実施形態においては、未分画ヘパリンのH NMRスペクトルの5.42ppmにおけるシグナルに比較して、対応するH NMRスペクトルの5.0ppm〜6.5ppm領域に£約4%(例えば、£約3%、例えば£約2.5%)の強度(%比)のシグナルをもつヘパリン誘導体を調製するためのプロセスが提供される。
さらに特定の実施形態においては、未分画ヘパリンのH NMRスペクトルの5.42ppmにおけるシグナルに比較して、対応するH NMRスペクトルの5.95ppm及び6.15ppm領域に£約4%(例えば、£約3%、例えば£約1%)の強度(%比)のシグナルをもつヘパリン誘導体を調製するためのプロセスが提供される。
さらなる実施形態においては、本発明の第1の態様において定義されたプロセスを用いて得られたヘパリン誘導体(例えば、本発明の第1の態様に関して定義されたような)が提供される。
酸化
本発明の第1の態様において定義されたプロセスは:
(i)未分画ヘパリンの酸性水溶液を、酸化剤の添加によって酸化すること、
の工程を含んでなる。
本明細書で用いる場合、用語「水溶液」は、水中の溶液を指す。とりわけ、未分画ヘパリンの水溶液とは、ヘパリンの少なくとも90%(特に、少なくとも95%、例えば少なくとも99%)が溶解されている、水中の溶液を指し得る。さらに具体的には、それは目視検査によって観察されるような未溶解ヘパリンを何ら含有しない溶液を指し得る。
本発明の第1の態様のプロセスの工程(i)に関連して本明細書で用いる場合、酸性溶液とは、7未満(例えば、約6未満)のpHを有する溶液を意味することが理解されよう。とりわけ、それは約3〜約6(例えば、約3.5〜約6、例えば約4.5〜約5.5)のpHを有する溶液を指し得る。
当業者には、水溶液のpHが、酸化剤の添加の前又は後のいずれか(例えば、前)に調整され得ることが理解されよう。
特定の実施形態においては、溶液のpHは、酸化の完了(即ち、本明細書に定義されたような工程(i)の完了)まで維持される。
当業者には、水溶液のpHが、適当な強酸(例えば約5未満の、例えば約1〜約5のpKa値をもつ、鉱酸などの無機又は有機酸)などの、適当な酸の添加により調製及び/又は維持され得ることが理解されよう。
特定の実施形態においては、溶液のpHは、約4.5〜約5.5、例えば約5に調整及び維持され得る。
特定の実施形態においては、溶液中のヘパリンの濃度は、約10〜約20%(例えば約15%)の、水の体積に対するヘパリン重量である。
当業者には、酸化剤とは、未分画ヘパリンを酸化することができる薬剤を指すことを意図していることが理解されよう。とりわけ、当業者には、酸化剤とは、未分画ヘパリン中のビシナルジオールの酸化的切断、即ち対応するアルデヒド成分を結果的に生じること、が可能な薬剤を指し得ることが理解されよう。
誤解を避けるために記すと、酸化剤の添加により未分画ヘパリンの酸性水溶液を酸化すること(即ち、本発明に定義されたような工程(i)において言及されたような)とは、未分画ヘパリンの酸性水溶液を、その中のビシナルジオール成分の切断が可能な酸化剤の添加により酸化することを指し得る。
特定の実施形態においては、酸化剤は適当な過ヨウ素酸塩(例えばメタ過ヨウ素酸ナトリウム)又は過マンガン酸塩(例えば過マンガン酸カリウム)であり得る。より特定の実施形態においては、酸化剤はメタ過ヨウ素酸ナトリウムである。
当業者には、メタ過ヨウ素酸ナトリウムなどの酸化剤が、一度に、段階的に、又は連続的に、のいずれかで、水溶液に添加され得ることが認識されよう。さらに、酸化剤は固体として、又は溶液(例えば、水溶液)として添加され得る。
特定の実施形態においては、添加されるメタ過ヨウ素酸ナトリウムなどの酸化剤の量は、溶液中に存在するヘパリンの量の約15〜約35重量%まで(例えば、溶液中に存在するヘパリンの量の約25重量%)となるものとする。
特定の実施形態においては、本発明の第1の態様のプロセスの工程(i)は、低温において実施され得る。
本明細書で用いる場合、当業者には、用語「低温」が周囲温度(室温)、即ち約25℃未満(例えば、約20℃未満)である温度を指すことが理解されよう。溶液の最初の温度は、酸化剤の添加に先立ち、又は直後に調整され得る。
特定の実施形態においては、本発明の第1の態様のプロセスの工程(i)の温度は、反応の最後の2時間にわたり、約5℃まで低下され得る。
さらに特定の実施形態においては、本発明の第1の態様のプロセスの工程(i)は、室温より低い温度において、しかし約10℃より高い、例えば約13℃〜約17℃の温度において実施され得る。
さらに特定の実施形態においては、本発明の第1の態様のプロセスの工程(i)は、約13℃〜約17℃の温度において実施され、そして次に反応の最後の約2時間にわたり、約5℃の温度に冷却され得る。
特定の実施形態においては、本発明の第1の態様のプロセスの工程(i)は、光から保護され得る。
特定の実施形態においては、本発明の第1の態様のプロセスの工程(i)は、ヘパリンの完全な酸化を可能にするのに充分な継続時間(即ち、時間)にわたり実施され、この時間は約18〜26時間(例えば、約18〜約24時間)であり得る。
本明細書で用いる場合、完全な酸化を達成することとは、非硫酸化ビシナルジオール成分(例えば、ヘパリンのイズロン酸及びグルクロン酸残基における)の少なくとも約90%(例えば少なくとも約95%、例えば少なくとも約99%)が、例えばGPC−HPLC及びNMRにより測定されるような、対応するアルデヒドへ変換された、酸化された誘導体を得ることを指し得る。
当業者には、本発明の第1の態様のプロセスの工程(i)の進行が、反応の温度及び継続時間を調整することによりコントロールされ得ることが理解されよう。
当業者には、本発明の第1の態様のプロセスの工程(i)の進行が、例えばGPC−HPLCを用いて、溶液から採取された試料を分析することにより追跡可能であり、工程(i)について必要な時間がそれに応じて調整されることが理解されよう。とりわけ、本発明の第1の態様のプロセスの工程(i)は、解重合(平均分子量の減少により同定されるような)を最小化する目的で、追跡及び調整され得る。
したがって、特定の実施形態においては、本発明の第1の態様において定義されたプロセスの工程(i)は、メタ過ヨウ素酸ナトリウムを工程(i)で得られた溶液へ添加すること、及び次に、得られた溶液を約4.5〜約5.5のpHに、かつ任意選択的に低温で、約18〜約26時間の間維持することにより前記ヘパリンを酸化することを必要とする。
したがって、特定の実施形態においては、本発明の第1の態様において定義されたプロセスは:
(i)約4.5〜約5.5のpHにおいて、かつ低温において、メタ過ヨウ素酸ナトリウムを添加することにより、未分画ヘパリンの水溶液を酸化すること、
の工程を含んでなる。
解重合
本発明の第1の態様において定義されたプロセスは:
(ii)工程(i)の生成物をアルカリに供してアルカリ性溶液を形成することにより、酸化されたヘパリンを解重合すること;及び
(iii)工程(ii)からの前記溶液を、前述の範囲内の(即ち、本発明の第1の態様において定義されたような)分子量をもつ解重合ヘパリンを提供するために必要な時間、アルカリ性pHに維持すること、
の工程を含んでなり、
ここで、工程(iii)における前記時間は、前記溶液の分析によるか、又は予め実施された実質的に同じ工程(iii)を参照することにより決定される。
当業者には、本発明の第1の態様において定義されたような、プロセスの工程(ii)及び(iii)において、工程(i)から得られた酸化されたヘパリンの解重合が、アルカリ性β脱離により達成されることが理解されよう。
本発明の第1の態様において定義されたプロセスの工程(ii)及び(iii)に関して本明細書で用いる場合、アルカリ性溶液を形成することとは、溶液のpHを約8〜約13に調整することを指すものと理解されよう。とりわけ、溶液のpHが約13未満に保持されることが重要である。
溶液のpHは、適当な塩基、例えばアルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム)、又はアルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム)の添加により、調整及び/又は維持され得る。
特定の実施形態においては、溶液のpHは、例えば、水溶液(例えば、1〜4モル溶液)の形態であり得るアルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム)の添加により、約10.5〜約11.5に調整される。
当業者には、溶液のpHが低温において調整され得ることが理解されよう。特定の実施形態においては、本発明の第1の態様のプロセスの工程(ii)において、溶液が約5℃〜約10℃の温度である間に溶液のpHが調整される。
当業者には、解重合反応の進行が、本発明の第1の態様のプロセスの工程(iii)において温度を調整することによりコントロールされ得ることが理解されよう。例えば、溶液は約5℃〜約25℃(例えば約5℃〜約10℃)の温度に維持され得る。
当業者には、解重合工程において得られた平均分子量が、本発明の第1の態様において定義されたプロセスにより製造されたヘパリン誘導体の平均分子量を決定するものであることが認識されよう。したがって溶液は、必要なpHにおいて(及び、任意選択的に必要な温度において)、前述の範囲内(即ち、約4.6〜約6.9kDa)の必要な分子量をもつ解重合ヘパリンを提供するために必要な時間にわたり維持される。
当業者には、必要な平均分子量をもつ解重合ヘパリン誘導体を得るために必要な時間が、本発明の第1の態様のプロセスの工程(ii)及び(iii)において用いられる条件に依存するものであることが理解されよう。本明細書において上記に記載されたような条件下では、時間は典型的には最大で約4時間であろう。
本明細書で用いる場合、必要な平均分子量をもつ解重合ヘパリン誘導体を得るために必要な時間は、当業者に公知の技術を用いて溶液を分析することにより決定され得る。とりわけ、解重合されたヘパリン誘導体の平均分子量は、反応混合物から試料を採取すること、及びこれらの試料を種々のクロマトグラフィーをベースとする技術(GPC−HPLCなど)を用いて分析することによりモニターされ得る。
したがって、必要な平均分子量をもつ解重合ヘパリン誘導体を得るために必要な時間とは、解重合されたヘパリン誘導体が必要な分子量のものであることを確認するための、溶液の分析のために必要な時間を指し得る。
特定の実施形態においては、溶液の分析は、反復されたGPC−HPLC分析を用いて(例えば、約30分間の間隔で)実施される。かかる分析は、本明細書に記載されたような技術を用いて、例えば、Mulloyら(「Molecular Weight Measurements of Low Molecular Weight Heparins by Gel Permeation Chromatography(ゲル浸透クロマトグラフィーによる低分子量ヘパリンの分子量測定)」、Thrombos.Haemostas.1997年、第77巻、p.668−674)によって修正されたような、低分子質量ヘパリンのゲル浸透クロマトグラフィーのための欧州薬局方の方法(Ph Eur Procedure)(モノグラフ0828)によって実施され得、ここで、クロマトグラフィーシステムは、低分子量ヘパリンの国際分子量標準を利用してキャリブレートされる。
別法として、必要な平均分子量をもつ解重合ヘパリン誘導体を得るために必要な時間は、予め実施された実質的に同じ工程(iii)を参照することにより決定され得る。
本明細書で用いる場合、実質的に同じ工程(iii)とは、本発明のプロセスの工程(iii)に相当する予め実施されたプロセス工程(即ち、反応)を指し、このプロセス工程が本発明の第1の態様のプロセスの工程(iii)と、実質的に同じ試薬を用いかつ実質的に同じ条件下に実施されたことが理解されよう。
本明細書で用いる場合、実質的に同じ条件とは、本発明の第1の態様のプロセスの現在の工程(iii)において使用されたものの、10%以内の変異(例えば、5%以内の変異、例えば1%以内の変異)である条件(pH、試薬の濃度、及び温度など)を指すものと理解されよう。
本明細書で用いる場合、実質的に同じ試薬とは、本発明の第1の態様のプロセスの工程(i)及び(ii)から得られたのと実質的に同じヘパリン誘導体の使用を指すことを含むものとする。
当業者には、実質的に同じヘパリン誘導体を用いた予め実施された工程(iii)とは、実質的に同じ工程(i)及び(ii)に続いて実施された工程(iii)を指し得ることが認識されよう。
本明細書で用いる場合、実質的に同じ工程(i)及び(ii)とは、実質的に同じ工程(iii)を指すのと同様に理解されるものとする。
特に、実質的に同じ工程(i)とは、実質的に同じ未分画ヘパリンを用いて出発する予め実施された工程(i)を指すものとする。
本明細書で用いる場合、実質的に同じ未分画ヘパリンとは、本発明の第1の態様の現在のプロセスにおいて使用されたヘパリンと同じ製造業者から入手された未分画ヘパリンを指し得る。とりわけ、実質的に同じ未分画ヘパリンとは、本発明の第1の態様の現在のプロセスにおいて使用されたヘパリンと同じバッチから取られた未分画ヘパリンを指し得る。
実質的に同じ工程(i)、(ii)、及び(iii)に関して本明細書で用いる場合、実質的に同じ試薬とはまた、本発明の第1の態様の現在のプロセスにおいて用いたものと化学的に同じか、又は機能的に等しい、酸化及び/又は還元剤の使用を指すものも含むものとする。
当業者には、必要な平均分子量をもつ解重合ヘパリン誘導体を得るために必要な時間が、本明細書で言及された通りの実質的に同じ工程(iii)において特定の平均分子量を得るのに必要な時間と、ほぼ同じか、又はその外挿とほぼ同じになるように選ばれ得ることが理解されよう。
必要な平均分子量をもつ解重合ヘパリン誘導体を得るために必要な時間が経過すれば、解重合反応は終了され得る。特定の実施形態においては、解重合反応は酸性溶液の形成により終了され得る。
したがって、特定の実施形態においては、本発明の第1の態様のプロセスはさらに:
(iiia)工程(iii)から得られた溶液を酸に供して、酸性溶液を形成すること、
の工程を(即ち、工程(iii)と(iv)との間に)含んでなる。
本発明の第1の態様のプロセスの工程(iii)に関連して(及び工程(iiia)に言及するその実施形態に関連して)本明細書で用いる場合、酸性溶液の形成とは、先に定義されたような適当な酸(例えば、HCl、例えばHClの4モル溶液)の添加により、7より低いpH(例えば、約4〜約6.5、例えば約5.5〜約6.5)に調整することをいう。
したがって、特定の実施形態においては、本発明の第1の態様において定義されたプロセスは:
(ii)工程(i)の生成物をアルカリに供して、約8〜約13(例えば、約10.5〜約11.5)のpHをもつ溶液を形成することにより、酸化されたヘパリンを解重合すること;
(iii)工程(ii)からの前記溶液を、前述の範囲内の分子量(即ち、本発明の第1の態様において定義されたような)をもつ解重合ヘパリンを提供するために必要な時間、アルカリ性pHに維持すること;及び
(iiia)工程(iii)から得られた溶液を酸に供して、約5.5〜約6.5のpHをもつ溶液を形成すること、
の工程を含んでなり、ここで、工程(iii)における前記時間は、前記溶液の分析によるか、又は実質的に同じ工程(iii)を参照することにより決定される。
還元
本発明の第1の態様において定義されたプロセスは:
(iv)工程(iii)から得られた溶液に水素化物還元剤を添加することにより、前記解重合ヘパリンの末端アルデヒド基を還元すること、
の工程を含んでなる。
当業者には、工程(iiia)を包含する本発明の第1の態様のプロセスの実施形態において、工程(iv)が、工程(iiia)から得られた溶液に水素化物還元剤を添加することにより前記解重合ヘパリンの末端アルデヒド基を還元することを指し得ることが理解されよう。
当業者は、末端アルデヒド基が、先行する解重合工程、即ち工程(ii)〜(iii)(又は、適宜に工程(ii)〜工程(iiia))の生成物として形成されることが認識されよう。
水素化物還元剤の添加は、末端アルデヒド基を還元させて、対応する第一級アルコールを生成する。還元剤の添加はまた、工程(i)で用いたような残留酸化剤、例えば残留するメタ過ヨウ素酸ナトリウム又はその誘導体の還元(及びそれ故中和)も可能にする。この残留酸化剤は、過ヨウ素酸塩(及び/又はヨウ素酸塩)化学種の形態で溶液中に存在し得、これらはより反応性の低い、ヨウ素及びヨウ化物化学種へ還元され得る。
水素化物還元剤の添加はまた、溶液のpHを(例えば、約9(例えば、約10)から約11まで)高める効果をももつ。
先行する解重合工程が酸の添加により終了される実施形態においては、水素化物還元剤の添加はまた、前記酸と反応及び中和することとなる。かかる実施形態においては、当業者には、かかる反応を可能にするために追加の水素化物還元剤が必要であり得ることが理解されよう。
特定の実施形態においては、水素化物還元剤は水素化ホウ素である。より特定の実施形態においては、水素化物還元剤は水素化ホウ素ナトリウムである。
特定の実施形態においては、水素化ホウ素ナトリウムなどの添加された水素化物還元剤の量は、末端アルデヒド基及び残留する酸化化学種を完全に還元させるのに充分である。
当業者には、末端アルデヒド基及び残留する酸化化学種の完全な還元に必要な水素化物の量が、プロセスに用いられるヘパリンの量、その解重合の程度、及び用いた酸化剤の量に基づき計算され得ることが認識されよう。
当業者には、水素化ホウ素ナトリウムなどの水素化物が、(例えば、反応の発熱性に対向するため)低温において溶液へ添加され得ることが理解されよう。特定の実施形態においては、水素化物は約5℃〜約17℃の温度において添加される。
当業者には、水素化ホウ素ナトリウムなどの水素化物が、一度に、連続的に、又は段階的に(即ち、数回の小部分の添加による)、のいずれかで、水溶液に添加され得ることが認識されよう。さらに、水素化物は固体として、又は溶液(例えば、アルカリ安定化水溶液、例えば水素化ホウ素ナトリウムのアルカリ安定化水溶液)として添加され得る。
水素化物の添加後、反応は、末端アルデヒド基の第一級アルコールへの完全な還元に充分な時間にわたり、任意選択的に低温(例えば、約5℃〜約17℃)において維持される。例えば、溶液は約4〜約24時間(例えば、約14〜約20時間)にわたり維持され得る。
本明細書で用いる場合、末端アルデヒド基の完全な還元とは、本質的にアルデヒド成分のない、例えば、そのアルデヒド基の£1%が(例えば13C)NMR分析によって測定される通り未還元のままであるヘパリン誘導体を得ることを指し得る。
末端アルデヒド基の還元に必要な時間が経過すれば、還元反応はクエンチされ得る。還元反応(即ち、本明細書に定義されたような工程(iv))に関して本明細書で用いる場合、反応がクエンチされるとは、当業者には、残留する還元剤の中和による還元反応の終了を指すことが理解されよう。
還元反応は、当業者には公知の技術を用いて、例えば水、又はとりわけ水性酸(例えば、本明細書で定義されたような強酸の水溶液、例えばHClの1〜4モル溶液)の添加により、クエンチされ得る。
特定の実施形態においては、還元反応(即ち、本明細書で定義されたような工程(iv))は、pHを低下させて酸性溶液を形成することにより(例えば、本明細書で定義されたような強酸の水溶液、例えばHClの1〜4モル溶液の添加により)クエンチされ得る。
したがって、特定の実施形態においては、本発明の第1の態様のプロセスは、さらに:
(iva)pHを低下させて酸性溶液を形成することにより、還元反応をクエンチすること、
の工程を(即ち、工程(iv)に続いて)含んでなる。
還元反応のクエンチングに関して(即ち、該当する場合には工程(iva)に関して)本明細書で用いる場合、pHを酸性溶液へ低下させるとは、pHを7未満に低下させることをいう。
特定の実施形態においては、反応は、pHを約2〜約6(例えば、約3〜約5)に低下させることによりクエンチされる。より特定の実施形態においては、反応はpHを約4に低下させることによりクエンチされる。
特定の実施形態においては、反応はpHを酸性溶液(例えば、約4のpH)に低下させること、及び溶液のpHを、約30分間を超えて(例えば、約45〜約60分間)維持することによりクエンチされる。
したがって、特定の実施形態においては、本発明の第1の態様において定義されたプロセスは:
(iv)工程(iii)から得られた溶液に水素化ホウ素ナトリウムを添加することにより、前記解重合ヘパリンの末端アルデヒド基を還元すること;及び
(iva)pHを低下させて酸性溶液を形成することにより、還元反応をクエンチすること、
の工程を含んでなる。
生成物の回収
当業者には、本発明のプロセスが、ヘパリン誘導体の回収及び、必要であれば精製のための、1つ以上の工程をさらに含んでなり得ることが理解されよう。
例えば、当業者には、本発明のプロセスが:
(iva)pHを酸性溶液へ低下させることにより、還元反応をクエンチすること、
の工程を含んでなる場合、ヘパリン誘導体の回収が、溶液が中性pH(即ち、約7)に調整されることを必要とし得ることが理解されよう。
したがって、特定の実施形態においては、本発明の第1の態様において定義されたプロセスが本明細書で定義されたような工程(iva)を含んでなる場合、前記プロセスは任意選択的にさらに:
(ivb)工程(iva)から得られた溶液のpHをほぼ中性に調製すること、
の工程を(即ち、工程(iva)に続いて)含んでなる。
溶液のpHは、適当な塩基、例えば、アルカリ金属(例えば、水酸化ナトリウムの水溶液)又はとりわけアルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウムの水溶液)の添加により調整され得る。
特定の実施形態においては、本発明の第1の態様のプロセスはさらに:
(v)工程(iv)(又は、該当する場合には工程(iva)若しくは(ivb))から得られた溶液から、ヘパリン誘導体を回収すること、
の工程を(即ち、工程(iv)又は、該当する場合には工程(iva)若しくは(ivb)に続き)含んでなる。
本明細書で用いる場合、当業者には、ヘパリン誘導体の回収とは、本発明の第1の態様のプロセスにより製造されたヘパリン誘導体の少なくとも一部を、そこで得られた溶液から単離することを指すことが理解されよう。
ヘパリン誘導体の回収は、当業者に公知の技術を用いて達成され得る。かかる技術は、とりわけ、溶液からのヘパリン誘導体の沈殿を包含し得、これは溶液の極性を調整することにより(例えば、エタノールなどの極性溶媒の添加により)達成され得る。
溶液からヘパリン誘導体を回収する工程は、例えば、不純物及び/又は望ましくない構造修飾を除去することにより、生成物をさらに精製するためのプロセスを含んでなり得る(又は該プロセスと組合され得る)。
したがって、特定の実施形態においては、本発明の第1の態様において定義されたプロセスの工程(v)は、実施される場合には、生成物の精製のための1つ以上のプロセスを含んでなり得る。
当業者には、ヘパリン誘導体のさらなる精製が、当業者に周知の技術を用いて達成され得ることが理解されよう。例えば、かかるプロセスは、クロマトグラフィー技術、濾過、不純物の捕捉、遠心分離、及び/又は乾燥のプロセスを包含し得る。
望ましくない構造修飾の最小化
本発明の第1の態様において定義されたプロセスは、残留酸化剤の影響を最小化する目的で、工程(i)の完了と工程(iv)の開始との間の時間をコントロールする必要がある。
本明細書で議論されたように、残留する酸化化学種は、本発明の第1の態様において定義されたプロセスの工程(i)において得られた溶液中に存在し得、この化学種は次に、工程(iv)において還元剤の添加によりクエンチされる。とりわけ、これらの酸化化学種の存在は、ヘパリン誘導体の非特異的な解重合、即ち、アルカリβ脱離(即ち、工程(iii)における)によって達成されるもの以外の解重合、をもたらすことが判明しており、この解重合は、望ましくない構造修飾をヘパリン誘導体中に生じる結果となる。
したがって、本発明の第1の態様において定義されたプロセスは、残留酸化剤の影響を最小化し、かつヘパリン誘導体中に結果として生じる望ましくない構造修飾のレベルを最小化する目的で、工程(i)の完了と工程(iv)の開始との間の時間をコントロールする必要があり得る。
とりわけ、工程(i)の完了と工程(iv)の開始との間の時間をコントロールすることとは、ヘパリン誘導体のH NMRスペクトルにおける5.0ppm〜6.5ppm領域(とりわけ、5.95ppm及び6.15ppm)のシグナルによって特徴づけられるような、ヘパリン誘導体中の望ましくない構造修飾の存在を最小化する目的で、前記時間をコントロールすることを指し得る。
特定の実施形態においては、未分画ヘパリンのH NMRスペクトルの5.42ppmにおけるシグナルに比較して、対応するH NMRスペクトルの5.0ppm〜6.5ppm領域に£約4%(例えば、£約3%)の強度(%比)のシグナルをもつヘパリン誘導体を調製するためのプロセスが提供される。
より特定の実施形態においては、未分画ヘパリンのH NMRスペクトルの5.42ppmにおけるシグナルに比較して、対応するH NMRスペクトルにおいて5.95ppm及び6.15ppmに各々が£約4%(例えば、£約3%)の強度(%比)をもつシグナルを有するヘパリン誘導体を調製するためのプロセスが提供される。
特定の実施形態においては、本発明の第1の態様において定義されたプロセスは、工程(i)の完了と工程(iii)の開始との間の時間を最小化することを含んでなる。
当業者には、ヘパリン誘導体中の望ましくない構造修飾のレベルを最小化するために許容される、工程(i)の完了と工程(iii)の開始との間の最大時間が、この時間の間の溶液の温度、及び溶液中の試薬(例えば、ヘパリン及び結果として生じるその誘導体)の濃度などの因子に依存するものであることが理解されよう。
より特定の実施形態においては、工程(i)の完了と工程(iii)の開始との間の時間は、最大6時間(例えば、約2〜約6時間)である。
医薬組成物
本明細書で議論されたように、本発明の第1の態様において定義されたプロセスを用いて調製されたヘパリン誘導体は、医学において有用であり得る。とりわけ、かかる誘導体を含有する医薬組成物は、本発明の第1の態様のプロセスから得られたヘパリン誘導体を用いて調製され得、この組成物は遅延分娩を低減するための患者への投与において有用であり得る。
したがって、本発明の第2の態様においては、医薬組成物(即ち、本発明の第1の態様について定義された通りに調製されたヘパリン誘導体を含んでなる医薬組成物)の調整のためのプロセスであって:
(a)本発明の第1の態様において定義された通りのプロセスを用いて、ヘパリン誘導体を調製すること;及び
(b)工程(a)で得られたヘパリン誘導体を、1つ以上の薬学的に許容されるアジュバント、賦形剤、又は希釈剤と組合せること、
の工程を含んでなる、該プロセスが提供される。
特定の実施形態においては、本発明の第2の態様について定義された医薬組成物は、バイアル、プレフィルドシリンジ、静脈内(IV)溶液、又は皮下注射用製剤の形態で提供され得る。
本発明の第1の態様において定義されたプロセスは、低い抗凝固活性をもつ低分子量ヘパリン誘導体を提供するという利点をもち得、この誘導体は、プロセス工程間に保持される残留する酸化化学種の影響から生じる望ましくない構造修飾のレベルが低い。このことは、プロセス工程をコントロールして、還元条件が酸化工程の完了後可能な限り短い時間内に用いられることを確保することにより達成される。
本発明の第1の態様において定義されたプロセスはまた、残留酸化剤が除去された結果として、結果として得られたヘパリン誘導体の分子量について、より予測がつくという利点ももつ。このことは、残留する酸化化学種(即ち、本明細書で工程(i)と称される酸化工程の完了後に得られるような、ヘパリン誘導体中に残留する酸化化学種)の存在が、ヘパリン誘導体の非特異的解重合、即ち、アルカリβ脱離(即ち、本明細書で工程(ii)と称された)によって達成されるもの以外の解重合をもたらすことが判明しているからである。
本発明の第1の態様において定義されたプロセスはまた、解重合工程(即ち、本明細書で工程(ii)と称された)における溶液の分析によるか、又は予め実施された実質的に同じ解重合プロセスの分析を参照することにより、当業者は、出発材料のばらつきにもかかわらず(例えば、未分画ヘパリンの異なるバッチを用いる場合)、ヘパリン誘導体の分子量のより優れたコントロールを達成し得る。
本明細書で提供された実施例2aにおいて経時的に得られた解重合ヘパリンの分子量のグラフを示す図である。
本発明は、以下の実施例によってさらに例示され得る。
実施例1
本明細書に記載されたプロセスは、以下の一般的な方法を用いて実施され得る。
グルクロン酸及びイズロン酸(残基)の酸化、抗凝固活性の除去
約3000グラムの量のヘパリン(欧州薬局方(Ph.Eur.)及び米国薬局方(USP)品質の粘膜ヘパリン)を、純水中に溶解して10〜20%w/vの溶液を得る。この溶液のpHを4.5〜5.5に調整する。次いでメタ過ヨウ素酸ナトリウム(NaIO)を、ヘパリン重量の15〜30%、目標25%の量でプロセス溶液に添加する。再びpHを4.5〜5.5に調整する。反応器を光から保護する。プロセス溶液を、常に撹拌して13〜17℃(例えば、約15℃)の温度を維持し、最後の2時間は温度を5℃に下げて、18〜26時間反応させる。
アルカリβ脱離プロセスによる多糖鎖の解重合
温度を5〜10℃に維持しながら、NaOH溶液を、10.5〜11.5のpHが得られるまで添加する。これにより解重合反応が開始され、このことは、OHイオンが中和されることから、pHのゆっくりした低下につながる。したがってpHは、NaOH又はNaCO溶液の添加によって慎重に上昇され、かつ10.5〜11.5の範囲に厳しくコントロールされる。同時に、インプロセスコントロールが開始され、GPC−HPLC分析を繰り返すことにより解重合の程度が追跡される。反応は、4時間まで、又は最適の分子量が得られるまで進行される。分子量5.7〜6.3kDaの目標範囲が好ましい。表(実施例2参照)又はグラフ(図1参照)を、好ましい分子量範囲を得るのに必要な反応時間を予測するために使用することもできる。
反応は、4M HClを、5.5〜6.5のpHが得られるまで徐々に添加することにより停止される。
分子量は、TSK2000及びTSK3000 SWカラムを連続して用いて実施されたGPC−HPLCにより測定され、LMWHの第1国際標準を使用してキャリブレートされる。屈折率を用いて、溶出液の濃度をモニターする。
ヨウ素化合物のヨウ化物及びヨウ素への還元、多糖の末端アルデヒド基の対応するアルコールへの変換による生成物の安定化
温度を5〜17℃に維持しながら、130〜200gの量の水素化ホウ素ナトリウムを次に分割添加し、これは発熱反応による過熱を避けるためであり、そしてpHは9(例えば10)〜11に上昇することとなる。反応を14〜20時間継続する。この反応時間の後、pHを4の値に調整するため希酸を徐々に添加し、これにより残留する水素化ホウ素ナトリウムを分解する。pH4を45〜60分間維持した後、希釈NaOH溶液を用いて溶液のpHを7に調整する。
還元された生成物の沈殿及びヨウ素含有化合物の最初の除去
エタノール(95〜99.5%)を、慎重に撹拌しながら、かつ5〜25℃の温度において、0.5〜1時間にわたり反応混合物に添加する。添加されるべきエタノールの容量は、プロセス溶液の容量あたり1〜2容量のエタノールの範囲である。酸化されたヘパリンを、次に沈殿させて15〜20時間沈降させ、その後母液を傾瀉して廃棄する。次に、沈降物を純水中に溶解して、15〜30%w/vのプロセス溶液を得る。NaClを添加して、プロセス溶液において0.15〜0.30mol/Lの濃度を得る。
生成物の精製
1容量のプロセス溶液を、次に1.5〜2.5容量のエタノール(95〜99.5%)に添加し、続いて>2000Gで、かつ<20℃で、20〜30分間遠心分離し、その後上清を傾瀉して廃棄する。
遠心分離により得られた生成物ペーストを、次に純水中に溶解して、10〜20%w/vの生成物濃度を得る。次いでNaClを添加して、0.20〜0.35mol/リットルの濃度を得る。この先、プロセス溶液の容量当たり1.5〜2.5容量のエタノール(95〜99.5%)を添加し、これにより溶液から生成物を沈殿させる。続いて>2000Gで、かつ<20℃で、20〜30分間遠心分離し、その後上清を傾瀉して廃棄する。
次に、残留するペーストを、純水に添加して溶解する。生成物濃度は、ここで10〜20%w/vの範囲内となる。生成物溶液のpHをここで6.5〜7.5に調整する。溶液を次に濾過して、いかなる粒子も除去する。次いで、プロセス溶液1容量当たり、1.5〜2.5容量のエタノール(95〜99.5%)を添加する。続いて>2000Gで、かつ<20℃で、20〜30分間遠心分離し、その後上清を傾瀉して廃棄する。
沈降ペーストのサイズ及び水分含量の低減
次に反応器を、容量2リットルのエタノールで満たす。エタノールを撹拌しながら、沈降ペーストを添加する。機械的攪拌がペーストを固化し、存在する水がエタノールにより置き換えられて、均一な粒子懸濁液を生じる。撹拌を1〜2時間後に中止し、その後粒子を沈殿させ、次いで母液を傾瀉する。この手順を2回繰り返す。沈殿をポリプロピレン(PP)濾布上に単離する。この手順をさらに2回繰り返す。過剰の液体を除去した後、沈殿をシーブに通して、より小さくかつ均一のサイズの粒子を得る。
真空乾燥及びシービング
生成物を、予め秤量された2つのトレイ上に均一に分散させ、真空キャビネット内に置く。真空ポンプで減圧し、実際に得られた圧力を記録し、そして温度を常に記録しながらトレイを35〜40℃に加熱する。この時点で窒素流を、乾燥器内の低圧を維持しながら乾燥器に通す。2〜3日後、乾燥キャビネットからトレイを取り出し、それらの重量を測定する。乾燥をさらに24時間継続し、その後トレイを取り出して秤量する。この方法は乾燥の進行をモニターするために実施される。一定した重量が得られれば、即ちさらなる蒸発が見られなければ、乾燥が完了したとみなされる。乾燥生成物は、積層プラスチック/アルミニウム箔で覆われた2層のプラスチックバッグ中に小分けされる。貯蔵は、乾燥した場所で、20〜25℃の温度において実施される。
実施例2
プロセスは、以下の一般的な条件下に、未分画ヘパリンの2つの異なるバッチ(本明細書ではバッチA及びバッチBと称される)を用いて、3つのセットの条件下に実施された(実施例2a、2b、及び2c)。
グルクロン酸及びイズロン酸(残基)の酸化、抗凝固活性の除去
約25グラムの量のヘパリンを、純水中に溶解して15%w/vの溶液を得た。次に、6.25gのメタ過ヨウ素酸ナトリウム(NaIO)をプロセス溶液に添加して、pHを4.9〜5.0に調整した。反応器を光から保護した。プロセス溶液を、常に撹拌して15℃の温度を維持しながら22時間反応させ、その後、最後の2時間の間に温度を5℃に低下させた。全反応時間は24時間であった。
アルカリβ脱離プロセスによる多糖鎖の解重合
温度を5〜10℃に維持しながら、NaOH溶液を、11〜11.5のpHが得られるまで添加した。pHを連続的にモニターし、実施例2a、2b、及び2c(以下)について示されたpHに、250分間にわたって調整した。反応を、5.5〜6.5のpHが得られるまで4M HClを徐々に添加することにより停止した。pHを調製するのに要した時間は、約15分間であった。
反応時間の間、11の試料を、反応時間の間、特定のタイムポイントにおいて採取した。試料を、15mM リン酸塩緩衝液により直ちに希釈し、pHを7に調整して進行中の反応を停止した。次いで試料を、以下に議論されたようなGPC−HPLCによる分子量の分析に供した。各プロセスにつき表を作成した(以下参照)。分子量は、TSK2000及びTSK3000 SWカラムを連続して用いて実施されたGPC−HPLCにより測定し、LMWHの第1回国際標準を使用してキャリブレートした(本明細書で議論されたように)。屈折率を用いて、溶出液の濃度をモニターした。
ヨウ素化合物のヨウ化物及びヨウ素への還元、多糖の末端アルデヒド基の対応するアルコールへの変換による生成物の安定化
温度を5〜15℃に維持しながら、次に1.75gの量の水素化ホウ素ナトリウムを30分間の間に分割添加し、これは発熱反応による過熱を避けるためであり、そしてpHは10に上昇した。水素化ホウ素ナトリウムの完全な添加後、溶液から試料を抜取り、分子量を分析した。結果は、分子量に変わりがないことを立証した。反応は20時間継続された。この反応時間の後、4〜4.5のpHが得られるまで希酸を添加し、これにより残留する水素化ホウ素ナトリウムを分解した。水素ガスの気泡形成が認められ、これによりNaBHが必要な量を超えて最初に添加されていたことが立証された。pH4を45〜60分間維持した後、希釈NaOH溶液を用いて溶液のpHを7に調整した。
還元された生成物の沈殿及びヨウ素含有化合物の最初の除去
エタノール(95〜99.5%)を反応混合物に、慎重に撹拌しながら、かつ5〜25℃の温度において、0.5〜1時間にわたり添加した。添加されたエタノールの容量は、プロセス溶液の容量あたり1.5容量のエタノールであった。生成物を溶液から沈殿させ、そして約5000Gで20分間の遠心分離により分離した。次いで母液を傾瀉した。次に、生成物ペーストを純水中に溶解して、15〜30%w/vのプロセス溶液を得た。NaClを添加して、プロセス溶液中に0.15〜0.30mol/Lの濃度を得た。次に、プロセス溶液の容量(体積)当たり2体積の量のエタノールで、エタノールを添加した。生成物を溶液から沈殿させ、約>2000Gで20分間の遠心分離により分離した。再度、母液を傾瀉した。
次に、残留するペーストを、純水に添加して溶解させた。生成物濃度は、ここで15〜30%w/vの範囲となった。生成物溶液のpHを次に6.5〜7.5に調整し、そして次に溶液を濾過して、いかなる粒子も除去した。次いで、プロセス溶液1体積に対し、2体積のエタノール(95〜99.5%)を添加した。続いて>2000Gで、かつ<20℃で、20〜30分間遠心分離し、その後上清を傾瀉して廃棄した。ペーストを次に、エタノールの添加及び傾瀉と、手作業によるペーストの粉砕とを2回反復することにより脱水した。
真空乾燥及び粉砕
脱水されたペーストを、次に、真空乾燥機へ接続されたガラスフラスコに移した。続いて真空下に38〜40℃の温度で乾燥した。約48時間の乾燥後に乾燥を停止した。そして次に粉砕し、その後、最終生成物を気密性のガラスバイアル中に小分けした。
解重合工程の分析
解重合工程の進行は、TSK2000及びTSK3000 SWカラムを連続して用いたGPC−HPLCにより分析し、LMWH用の第1回国際標準を使用してキャリブレートした(本明細書で記載されたような技術を用いて)。屈折率を用いて、溶出液の濃度をモニターした。
以下の実施例2a〜2cの各々について提供された表は、それぞれの反応条件下に特定の平均分子量を達成するために要した時間を示す。実施例2aについて示された時間はまた、図1として提供されたグラフにも示されている。
実施例2a
実施例2aは、バッチAのヘパリンを用いて、pH11での解重合反応において反応された。
Figure 2016522302
実施例2b
実施例2bは、バッチAのヘパリンを用いて、pH11.5での解重合反応において反応された。
Figure 2016522302
実施例2c
実施例2cは、バッチBのヘパリンを用いて、pH11での解重合反応において反応された。
Figure 2016522302
実施例3
以下の表は、欧州薬局方に述べられたような、欧州医薬品品質管理理事会(Europiean Directorate for the Quality of Medicines & Healthcare(EDQM))、モノグラフ7に従い、実施例2において提示された方法を用いて得られたヘパリン誘導体のH NMR分析の結果を示す。
Figure 2016522302
実施例4
本明細書に提示された実施例のいずれか1つによるプロセスから得られた生成物は、通常の無菌プロセスにより、医薬組成物へ製剤され得る。
とりわけ、医薬組成物は、150mg/mLの活性生成物と、15mMまでのリン酸Naとを含んでなり、6〜8のpHを有する溶液を形成することにより調製され得る。そのようにして得られた医薬組成物は、主として皮下投与用に意図されているが、しかしまた静脈内投与にも適する。

Claims (21)

  1. 約4.6〜約6.9kDaの平均分子量と、約10 IU/mg未満の抗第Xa因子活性とを有するヘパリン誘導体の調製のためのプロセスであって:
    (i)未分画ヘパリンの酸性水溶液を酸化剤の添加により酸化すること;
    (ii)工程(i)の生成物をアルカリに供してアルカリ性溶液を形成することにより、酸化されたヘパリンを解重合すること;
    (iii)工程(ii)からの前記溶液を、前述の範囲内の分子量をもつ解重合ヘパリンを提供するために必要な時間にわたり、アルカリ性pHに維持すること;及び
    (iv)工程(iii)から得られた溶液に水素化物還元剤を添加することにより、前記解重合ヘパリンの末端アルデヒド基を還元すること、
    の連続した工程を含んでなり、ここで、工程(i)の完了と工程(iv)の開始との間の時間が、残留酸化剤の効果を最小化するためにコントロールされ;かつ
    工程(iii)における前記時間が、前記溶液の分析によるか、又は予め実施された実質的に同じ工程(iii)を参照することにより決定される、該プロセス。
  2. ヘパリン誘導体が、
    − 以下の式Iに示される、主として生じる二糖と、
    Figure 2016522302

    [ここで、
    Figure 2016522302

    であり、かつnは、2〜20の整数である]
    − 未分画ヘパリンのH NMRスペクトルの5.42ppmにおけるシグナルに比較して、H NMRスペクトルの5.0ppm〜6.5ppmの領域に約4%以下の強度(%比)のシグナルを有している、請求項1に記載のプロセス。
  3. ヘパリン誘導体において、多糖鎖が1.2〜12kDaの間の分子量に相当する2〜20(式Iのn)個の二糖単位を有する、請求項1又は請求項2に記載のプロセス。
  4. ヘパリン誘導体において、分子の少なくとも70%が約3kDaより大きい分子量をもつ、請求項1から3のいずれか1項に記載のプロセス。
  5. ヘパリン誘導体が、下記表1に示す積算分子重量の分布をもつ多糖を含んでなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロセス。
    Figure 2016522302
  6. ヘパリン誘導体において、シグナルが約5.95ppm及び約6.15ppmに存在する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のプロセス。
  7. ヘパリン誘導体が10 IU/mg未満の抗第IIa因子活性をさらに有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロセス。
  8. ヘパリン誘導体が、5 IU/mg未満の抗第Xa因子活性、及び/又は5 IU/mg未満の抗第IIa因子活性を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のプロセス。
  9. ヘパリン誘導体において、前記ヘパリン誘導体中に存在する多糖鎖が、本質的に、抗凝固効果を媒介する化学的にインタクトな糖配列をもたない、請求項1〜8のいずれか1項に記載のプロセス派生物。
  10. ヘパリン誘導体において、出発未分画ヘパリン材料における非硫酸化ビシナルジオール成分の少なくとも約90%が変換された、請求項1〜9のいずれか1項に記載のプロセス。
  11. 非硫酸化ビシナルジオール成分が、ヘパリンのイズロン酸及びグルクロン酸残基を含んでなる、請求項10に記載のプロセス。
  12. 工程(i)において用いた酸化剤がメタ過ヨウ素酸ナトリウムである、請求項1〜11のいずれか1項に記載のプロセス。
  13. 工程(i)が、約4.5〜約5.5のpHにおいて、かつ低温において、メタ過ヨウ素酸ナトリウムを添加することにより未分画ヘパリンの水溶液を酸化することを必要とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載のプロセス。
  14. 工程(ii)が、工程(i)の生成物をアルカリに供して、約8〜約13のpHをもつ溶液を形成することにより、酸化されたヘパリンを解重合することを必要とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載のプロセス。
  15. 工程(iii)が、工程(ii)からの前記溶液を、請求項1又は請求項2において定義された範囲内の分子量をもつ解重合ヘパリンを提供するために必要な時間、アルカリ性pHに維持することを必要とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載のプロセス。
  16. (iiia)工程(iii)から得られた溶液を酸に供して、約5.5〜約6.5のpHをもつ溶液を形成すること、
    の工程をさらに含んでなる、請求項1〜15のいずれか1項に記載のプロセス。
  17. 工程(iv)において用いられる還元剤が水素化ホウ素ナトリウムである、請求項1〜16のいずれか1項に記載のプロセス。
  18. (iva)pHを低下させて酸性溶液を形成することにより、還元反応をクエンチすること;及び、任意選択的に、
    (ivb)工程(iva)からの溶液のpHをほぼ中性に調製すること、
    の工程をさらに含んでなる、請求項1〜17のいずれか1項に記載のプロセス。
  19. プロセスが:
    (v)工程(iv)(又は、該当する場合には工程(iva)若しくは(ivb))から得られた溶液から、ヘパリン誘導体を回収すること、
    の工程をさらに含んでなる、請求項1〜18のいずれか1項に記載のプロセス。
  20. 工程(i)の完了と工程(iii)の開始との間の時間が、最大6時間である、請求項1〜19のいずれか1項に記載のプロセス。
  21. プロセスが:
    (a)請求項1〜20のいずれか1項に記載のプロセスを用いて、ヘパリン誘導体を調製すること;及び
    (b)工程(a)で得られたヘパリン誘導体を、1つ以上の薬学的に許容されるアジュバント、賦形剤、又は希釈剤と組合せること、
    の工程を含んでなる、請求項1〜11のいずれか1項で定義したヘパリン誘導体を含む医薬組成物の調製のためのプロセス。
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