本発明は、
式(I)による化合物:
[式中、
R
1は、水素、ハロゲン、(C
1−C
6)アルキル、ハロ(C
1−C
6)アルキル、(C
3−C
6)シクロアルキル、ヒドロキシル、(C
1−C
6)アルコキシ、ハロ(C
1−C
6)アルコキシ、(C
3−C
6)シクロアルコキシ、アミノ、((C
1−C
6)アルキル)アミノ−、または((C
1−C
6)アルキル)((C
1−C
6)アルキル)アミノ−であり;
各R
2は、ハロゲン、(C
1−C
6)アルキル、ハロ(C
1−C
6)アルキル、(C
3−C
6)シクロアルキル、シアノ、ヒドロキシル、(C
1−C
6)アルコキシ、ハロ(C
1−C
6)アルコキシ、(C
3−C
6)シクロアルコキシ、アミノ、((C
1−C
6)アルキル)アミノ−、および((C
1−C
6)アルキル)((C
1−C
6)アルキル)アミノ−からなる群から独立に選択され;
R
3は、フェニルまたは5員もしくは6員ヘテロアリールであり、前記のそれぞれはハロゲン、(C
1−C
6)アルキル、ハロ(C
1−C
6)アルキル、(C
3−C
6)シクロアルキル、シアノ、5員もしくは6員ヘテロアリール、−OR
4、および−CONR
5R
6から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;ここで、前記(C
1−C
6)アルキルは、シアノ、ヒドロキシル、(C
1−C
4)アルコキシ、ハロ(C
1−C
4)アルコキシ、または−NR
5R
6で場合により置換されていてもよく;かつ、ここで、前記5もしくは6員ヘテロアリール置換基は、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、またはハロ(C
1−C
4)アルキルで場合により置換されていてもよく;
R
4は、水素、(C
1−C
6)アルキル、ハロ(C
1−C
6)アルキル、(C
3−C
6)シクロアルキル、または4〜6員ヘテロシクロアルキルであり;ここで、前記(C
1−C
6)アルキルは、シアノ、ヒドロキシル、(C
1−C
4)アルコキシ、ハロ(C
1−C
4)アルコキシ、または−NR
5R
6で場合により置換されていてもよく;かつ、ここで、前記(C
3−C
6)シクロアルキルは、(C
1−C
4)アルキル、ハロ(C
1−C
4)アルキル、ヒドロキシル、ヒドロキシ(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
4)アルコキシ、およびハロ(C
1−C
4)アルコキシから独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく;かつ、ここで、前記4〜6員ヘテロシクロアルキルは、(C
1−C
4)アルキルおよびハロ(C
1−C
4)アルキルから独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく;
R
5およびR
6は、水素、(C
1−C
4)アルキル、およびハロ(C
1−C
4)アルキルからなる群からそれぞれ独立に選択されるか;
あるいはR
5およびR
6はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、酸素、窒素、および硫黄から選択される付加的ヘテロ原子を含有してもよい5員または6員飽和環を表し、ここで、前記環は、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、またはハロ(C
1−C
4)アルキルで場合により置換されていてもよく;かつ、
nは、0、1、または2である]
またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
本発明はまた、式(I)の化合物と薬学的に許容可能な賦形剤とを含んでなる医薬組成物に関する。
本発明はまた、過敏性腸症候群を治療する方法であって、それを必要とするヒトに有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる方法に関する。本発明はまた、癌を治療する方法であって、それを必要とするヒトに有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる方法に関する。
本発明はまた、療法に使用するための式(I)の化合物に関する。本発明はまた、過敏性腸症候群の治療のための式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用に関する。本発明はまた、癌の治療のための式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用に関する。
本発明はまた、RETにより媒介される疾患の治療のための薬剤の製造における式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用に関する。本発明はまた、過敏性腸症候群の治療のための薬剤の製造における式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用に関する。本発明はまた、癌の治療のための薬剤の製造における式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用に関する。
発明の具体的説明
本発明は、上記で定義される式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
本発明はまた、式(II)の化合物:
[式中、
Xは、NまたはCR
10であり;
R
1は、水素、ハロゲン、(C
1−C
6)アルキル、ハロ(C
1−C
6)アルキル、(C
3−C
6)シクロアルキル、ヒドロキシル、(C
1−C
6)アルコキシ、ハロ(C
1−C
6)アルコキシ、(C
3−C
6)シクロアルコキシ、アミノ、((C
1−C
6)アルキル)アミノ−、または((C
1−C
6)アルキル)((C
1−C
6)アルキル)アミノ−であり;
各R
2は、ハロゲン、(C
1−C
6)アルキル、ハロ(C
1−C
6)アルキル、(C
3−C
6)シクロアルキル、シアノ、ヒドロキシル、(C
1−C
6)アルコキシ、ハロ(C
1−C
6)アルコキシ、(C
3−C
6)シクロアルコキシ、アミノ、((C
1−C
6)アルキル)アミノ−、および((C
1−C
6)アルキル)((C
1−C
6)アルキル)アミノ−からなる群から独立に選択され;
R
4は、水素、(C
1−C
6)アルキル、ハロ(C
1−C
6)アルキル、(C
3−C
6)シクロアルキル、または4〜6員ヘテロシクロアルキルであり;ここで、前記(C
1−C
6)アルキルは、シアノ、ヒドロキシル、(C
1−C
4)アルコキシ、ハロ(C
1−C
4)アルコキシ、または−NR
5R
6で置換されていてもよく;かつ、ここで、前記(C
3−C
6)シクロアルキルは、(C
1−C
4)アルキル、ハロ(C
1−C
4)アルキル、ヒドロキシル、ヒドロキシ(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
4)アルコキシ、およびハロ(C
1−C
4)アルコキシから独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく;かつ、ここで、前記4〜6員ヘテロシクロアルキルは、(C
1−C
4)アルキルおよびハロ(C
1−C
4)アルキルから独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく;
R
5およびR
6は、水素、(C
1−C
4)アルキル、およびハロ(C
1−C
4)アルキルからなる群からそれぞれ独立に選択されるか;
あるいはR
5およびR
6は、それらが結合している窒素と一緒になって、酸素、窒素、および硫黄から選択される付加的ヘテロ原子を含有してよい5員または6員飽和環を表し、ここで、前記環は、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、またはハロ(C
1−C
4)アルキルで置換されていてもよく;
R
7は、水素、ハロゲン、または(C
1−C
4)アルコキシであり;
R
8は、水素、ハロゲン、(C
1−C
6)アルキル、ハロ(C
1−C
6)アルキル、(C
3−C
6)シクロアルキル、シアノ、5員もしくは6員ヘテロアリール、−OR
4、または−CONR
5R
6であり;ここで、前記(C
1−C
6)アルキルは、シアノ、ヒドロキシル、(C
1−C
4)アルコキシ、ハロ(C
1−C
4)アルコキシ、または−NR
5R
6で置換されていてもよく;かつ、ここで、前記5員もしくは6員ヘテロアリールは、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、またはハロ(C
1−C
4)アルキルで置換されていてもよく;
R
9は、水素、ハロゲン、またはハロ(C
1−C
4)アルキルであり;
R
10は、水素、ハロゲン、ハロ(C
1−C
4)アルキル、または5員もしくは6員ヘテロアリールであり、ここで、前記5員もしくは6員ヘテロアリールは、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、またはハロ(C
1−C
4)アルキルで置換されていてもよく;かつ、
nは、0、1、または2であり;
ただし、XがCR
10である場合、R
7、R
8、R
9、およびR
10のうち少なくとも1つは水素である]
またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
別の実施態様では、本発明は、R1がフッ素、塩素、(C1−C4)アルキル、ヒドロキシル、(C1−C4)アルコキシ、ハロ(C1−C4)アルコキシ、(C3−C6)シクロアルコキシ、アミノ、((C1−C6)アルキル)アミノ−、または((C1−C6)アルキル)((C1−C6)アルキル)アミノ−である、式(I)または(II)の化合物に関する。別の実施態様では、本発明は、R1が(C1−C4)アルコキシである式(I)または(II)の化合物に関する。特定の実施態様では、本発明は、R1がエトキシである式(I)または(II)の化合物に関する。
別の実施態様では、本発明は、nが1または2であり、かつ、各R2が独立にハロゲンである、式(I)または(II)の化合物に関する。別の実施態様では、本発明は、nが1または2であり、かつ、各R2がフッ素である、式(I)または(II)の化合物に関する。
別の実施態様では、本発明は、R3が、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、ハロ(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキル、シアノ、5員または6員ヘテロアリール、−OR4、および−CONR5R6から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよいフェニルであり;ここで、前記(C1−C6)アルキルは、シアノ、ヒドロキシル、(C1−C4)アルコキシ、ハロ(C1−C4)アルコキシ、または−NR5R6で置換されていてもよく;かつ、ここで、前記5員または6員ヘテロアリールは、ハロゲン、(C1−C4)アルキル、またはハロ(C1−C4)アルキルで置換されていてもよい、式(I)の化合物に関する。別の実施態様では、本発明は、R3が、フッ素、塩素、(C1−C6)アルキル、ハロ(C1−C4)アルキル、シアノ、(C1−C4)アルコキシ、ヒドロキシ(C2−C4)アルコキシ−、(C1−C4)アルコキシ(C2−C4)アルコキシ−、アミノ(C2−C4)アルコキシ−、((C1−C4)アルキル)アミノ(C2−C4)アルコキシ−、((C1−C4)アルキル)((C1−C4)アルキル)アミノ(C2−C4)アルコキシ−、および−CONH2から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよいフェニルであり;ここで、前記(C1−C6)アルキルは、シアノ、ヒドロキシル、(C1−C4)アルコキシ、アミノ、((C1−C4)アルキル)アミノ−、または((C1−C4)アルキル)((C1−C4)アルキル)アミノ−で置換されていてもよい、式(I)の化合物に関する。別の実施態様では、本発明は、R3が、(C1−C4)アルキルおよびハロ(C1−C4)アルキルから独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいフェニルであり;ここで、前記(C1−C4)アルキルは、シアノまたはヒドロキシルで置換されていてもよい、式(I)の化合物に関する。
別の実施態様では、本発明は、R3がフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル、またはトリアジニルであり、それらはそれぞれハロゲン、(C1−C6)アルキル、ハロ(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキル、シアノ、5員または6員ヘテロアリール、−OR4、および−CONR5R6から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;ここで、前記(C1−C6)アルキルは、シアノ、ヒドロキシル、(C1−C4)アルコキシ、ハロ(C1−C4)アルコキシ、または−NR5R6で置換されていてもよく;かつ、ここで、前記5員または6員ヘテロアリールは、ハロゲン、(C1−C4)アルキル、またはハロ(C1−C4)アルキルで置換されていてもよい、式(I)の化合物に関する。別の実施態様では、本発明は、R3がフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル、またはトリアジニルであり、それらはそれぞれフッ素、塩素、(C1−C6)アルキル、ハロ(C1−C4)アルキル、シアノ、(C1−C4)アルコキシ、ヒドロキシ(C2−C4)アルコキシ−、(C1−C4)アルコキシ(C2−C4)アルコキシ−、アミノ(C2−C4)アルコキシ−、((C1−C4)アルキル)アミノ(C2−C4)アルコキシ−、((C1−C4)アルキル)((C1−C4)アルキル)アミノ(C2−C4)アルコキシ−、および−CONH2から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;ここで、前記(C1−C6)アルキルは、シアノ、ヒドロキシル、(C1−C4)アルコキシ、アミノ、((C1−C4)アルキル)アミノ−、または((C1−C4)アルキル)((C1−C4)アルキル)アミノ−で置換されていてもよい、式(I)の化合物に関する。
別の実施態様では、本発明は、R3が、フッ素、塩素、(C1−C6)アルキル、ハロ(C1−C4)アルキル、シアノ、(C1−C4)アルコキシ、ヒドロキシ(C2−C4)アルコキシ−、(C1−C4)アルコキシ(C2−C4)アルコキシ−、アミノ(C2−C4)アルコキシ−、((C1−C4)アルキル)アミノ(C2−C4)アルコキシ−、((C1−C4)アルキル)((C1−C4)アルキル)アミノ(C2−C4)アルコキシ−、および−CONH2から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよいピリジニルであり;ここで、前記(C1−C6)アルキルは、シアノ、ヒドロキシル、(C1−C4)アルコキシ、アミノ、((C1−C4)アルキル)アミノ−、または((C1−C4)アルキル)((C1−C4)アルキル)アミノ−で置換されていてもよい、式(I)の化合物に関する。別の実施態様では、本発明は、R3が、(C1−C4)アルキルおよびハロ(C1−C4)アルキルから独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいピリジニルであり;ここで、前記(C1−C4)アルキルは、シアノまたはヒドロキシルで置換されていてもよい、式(I)の化合物に関する。
別の実施態様では、本発明は、R3がフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル、またはトリアジニルであり、それらはそれぞれ(C1−C4)アルキルまたはハロ(C1−C4)アルキルで置換されていてもよい、式(I)の化合物に関する。別の実施態様では、本発明は、R3が、(C1−C4)アルキルまたはハロ(C1−C4)アルキルで置換されていてもよいイソキサゾリルである式(I)の化合物に関する。
別の実施態様では、本発明は、R7が水素またはハロゲンである式(II)の化合物に関する。特定の実施態様では、本発明は、R7が水素またはフッ素である式(II)の化合物に関する。さらに特定の実施態様では、本発明は、R7が水素である式(II)の化合物に関する。
別の実施態様では、本発明は、R8が水素、フッ素、塩素、(C1−C6)アルキル、ハロ(C1−C4)アルキル、シアノ、(C1−C4)アルコキシ、ヒドロキシ(C2−C4)アルコキシ−、(C1−C4)アルコキシ(C2−C4)アルコキシ−、アミノ(C2−C4)アルコキシ−、((C1−C4)アルキル)アミノ(C2−C4)アルコキシ−、((C1−C4)アルキル)((C1−C4)アルキル)アミノ(C2−C4)アルコキシ−、または−CONH2;ここで、前記(C1−C6)アルキルは、シアノ、ヒドロキシル、(C1−C4)アルコキシ、アミノ、((C1−C4)アルキル)アミノ−、または((C1−C4)アルキル)((C1−C4)アルキル)アミノ−で置換されていてもよい、式(II)の化合物に関する。別の実施態様では、本発明は、R8が水素または(C1−C6)アルキルであり;ここで、前記(C1−C6)アルキルは、シアノ、ヒドロキシル、(C1−C4)アルコキシ、アミノ、((C1−C4)アルキル)アミノ−、または((C1−C4)アルキル)((C1−C4)アルキル)アミノ−で置換されていてもよい、式(II)の化合物に関する。別の実施態様では、本発明は、R8が、シアノ、ヒドロキシル、(C1−C4)アルコキシ、アミノ、((C1−C4)アルキル)アミノ−、または((C1−C4)アルキル)((C1−C4)アルキル)アミノ−で置換されていてもよい(C1−C4)アルキルである式(II)の化合物に関する。
別の実施態様では、本発明は、R9がハロ(C1−C4)アルキルである式(II)の化合物に関する。特定の実施態様では、本発明は、R9がトリフルオロメチルである式(II)の化合物に関する。
別の実施態様では、本発明は、XがCR10であり、かつ、R10が水素、ハロゲン、ハロ(C1−C4)アルキル、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル、またはトリアジニルであり、ここで、前記フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル、またはトリアジニルは、ハロゲン、(C1−C4)アルキル、またはハロ(C1−C4)アルキルで置換されていてもよい、式(II)の化合物に関する。別の実施態様では、本発明は、XがCR10であり、かつ、R10が水素、フッ素、塩素、またはトリフルオロメチルである式(II)の化合物に関する。特定の実施態様では、本発明は、XがCHである式(II)の化合物に関する。別の特定の実施態様では、本発明は、XがNである式(II)の化合物に関する。
特定の実施態様では、本発明は、
XがCHであり;
R1が(C1−C4)アルコキシであり;
各R2が独立にハロゲンであり;
R7が水素またはハロゲンであり;
R8が水素、フッ素、塩素、(C1−C6)アルキル、ハロ(C1−C4)アルキル、シアノ、(C1−C4)アルコキシ、ヒドロキシ(C2−C4)アルコキシ−、(C1−C4)アルコキシ(C2−C4)アルコキシ−、アミノ(C2−C4)アルコキシ−、((C1−C4)アルキル)アミノ(C2−C4)アルコキシ−、((C1−C4)アルキル)((C1−C4)アルキル)アミノ(C2−C4)アルコキシ−、または−CONH2であり;ここで、前記(C1−C6)アルキルは、シアノ、ヒドロキシル、(C1−C4)アルコキシ、アミノ、((C1−C4)アルキル)アミノ−、または((C1−C4)アルキル)((C1−C4)アルキル)アミノ−で置換されていてもよく;
R9がハロ(C1−C4)アルキルであり;かつ
nが1または2である、
式(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
特定の実施態様では、本発明は、
XがNであり;
R1が(C1−C4)アルコキシであり;
各R2が独立にハロゲンであり;
R7が水素またはハロゲンであり;
R8が水素、フッ素、塩素、(C1−C6)アルキル、ハロ(C1−C4)アルキル、シアノ、(C1−C4)アルコキシ、ヒドロキシ(C2−C4)アルコキシ−、(C1−C4)アルコキシ(C2−C4)アルコキシ−、アミノ(C2−C4)アルコキシ−、((C1−C4)アルキル)アミノ(C2−C4)アルコキシ−、((C1−C4)アルキル)((C1−C4)アルキル)アミノ(C2−C4)アルコキシ−、または−CONH2であり;ここで、前記(C1−C6)アルキルは、シアノ、ヒドロキシル、(C1−C4)アルコキシ、アミノ、((C1−C4)アルキル)アミノ−、または((C1−C4)アルキル)((C1−C4)アルキル)アミノ−で置換されていてもよく;
R9がハロ(C1−C4)アルキルであり;かつ
nが1または2である、
式(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
本発明はまた、実験の節で例示される化合物に関する。
本発明の具体的化合物としては、
2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミド;
N−(6−エトキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド;
2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド;
2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2,3−ジフルオロフェニル)−N−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド;
2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド;
2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド;
N−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)アセトアミド;
2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−N−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド;
N−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド;
N−(6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド;
2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド;
N−(6−(2−シアノプロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド;
2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド;
N−(6−(シアノメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド;
N−(6−(1−シアノエチル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド;
N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド;
N−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド;
N−(3,4−ジクロロフェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド;
2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−イル)アセトアミド;
2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド;
2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド;
N−(2,5−ジフルオロフェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド;
4−(2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;
N−(2,4−ジフルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド;
N−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド;
2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド;
2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド;
2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド;
2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド;
2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−イル)アセトアミド;
2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド;
2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド;
2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド;
2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド;
N−(3−(1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド;
2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)アセトアミド;
N−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド;
2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(2−モルホリノエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド;
2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド;
2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(1−メチル−3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド;
2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド;
N−(4−(2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド;
N−(3−(2H−テトラゾール−5−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド;
2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド;および
N−(3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド;
またはその薬学的に許容可能な塩が含まれる。
当業者ならば、本発明の化合物は異なる命名ソフトウエアが使用される場合には別の名称を持ち得ることを認識するであろう。
本発明はまた、療法に使用するための式(I)もしくは(II)の化合物、または任意の例示的化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩に関する。特に、RETにより媒介される疾患:下痢型、便秘型または交互型排便パターン、機能性鼓脹、機能性便秘、機能性下痢、特定不能の機能性腸障害、機能性腹痛症候群、慢性特発性便秘、機能性食道障害、機能性胃十二指腸障害、機能性肛門直腸痛、炎症性腸疾患を含む過敏性腸症候群(IBS);非小細胞肺癌、肝細胞癌、結腸直腸癌、甲状腺髄様癌、濾胞性甲状腺癌、未分化甲状腺癌、甲状腺乳頭癌、脳腫瘍、腹腔癌、固形腫瘍、他の肺癌、頭頸部癌、神経膠腫、神経芽腫、フォンヒッペル−リンドウ症候群および腎臓腫瘍、乳癌、卵管癌、卵巣癌、移行上皮癌、前立腺癌、食道および胃食道接合部の癌、胆管癌および腺癌などの増殖性疾患の治療における使用のため。特に、本発明は、下痢型、便秘型または交互型排便パターン、機能性鼓脹、機能性便秘、機能性下痢、特定不能の機能性腸障害、機能性腹痛症候群、慢性特発性便秘、機能性食道障害、機能性胃十二指腸障害、機能性肛門直腸痛、炎症性腸疾患を含む過敏性腸症候群(IBS)、非小細胞肺癌、肝細胞癌、結腸直腸癌、甲状腺髄様癌、濾胞性甲状腺癌、未分化甲状腺癌、甲状腺乳頭癌、脳腫瘍、腹腔癌、固形腫瘍、他の肺癌、頭頸部癌、神経膠腫、神経芽腫、フォンヒッペル−リンドウ症候群および腎臓腫瘍、乳癌、卵管癌、卵巣癌、移行上皮癌、前立腺癌、食道および胃食道接合部の癌、胆管癌および腺癌の治療において使用するための、式(I)もしくは(II)の化合物、または任意の例示的化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩に関する。
本発明はまた、薬剤として使用するための、式(I)もしくは(II)の化合物、または任意の例示的化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩に関する。別の実施態様では、本発明は、RETにより媒介される疾患の治療のための薬剤の製造における本発明の化合物の使用に関する。本発明はまた、過敏性腸症候群の治療のための薬剤の製造における式(I)もしくは(II)の化合物、または任意の例示的化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩に関する。本発明はまた、癌の治療のための薬剤の製造における式(I)もしくは(II)の化合物、または任意の例示的化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩に関する。
本発明はまた、療法における式(I)もしくは(II)の化合物または任意の例示的化合物の使用に関する。本発明はさらに、特に、RETにより媒介される疾患の治療における、有効治療物質としての本発明の化合物の使用を含む。本発明はまた、過敏性腸症候群の治療のための、式(I)もしくは(II)の化合物または任意の例示的化合物の使用に関する。本発明はまた、癌の治療のための、式(I)もしくは(II)の化合物または任意の例示的化合物の使用に関する。
式(I)の化合物の塩は、それらの医薬における潜在的使用のために、薬学的に許容可能な塩であることが好ましい。好適な薬学的に許容可能な塩としては、Berge, Bighley, and Monkhouse, J. Pharm. Sci. (1977) 66, pp 1-19により記載されているものが含まれる。「薬学的に許容可能な塩」という用語内に包含される塩は、本発明の化合物の非毒性塩を意味する。塩基性アミンまたは他の塩基性官能基を含有する開示の化合物の塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸で、または酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、ピラノシジル酸(例えば、グルクロン酸もしくはガラクツロン酸)、α−ヒドロキシ酸(例えば、クエン酸もしくは酒石酸)、アミノ酸(例えば、アスパラギン酸もしくはグルタミン酸)、芳香族酸(例えば、安息香酸もしくは桂皮酸)、スルホン酸(例えば、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸)などの有機酸で遊離塩基を処理することを含む、当技術分野で公知のいずれの好適な方法で作製してもよい。薬学的に許容可能な塩の例としては、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオール酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,4−二酸塩、ヘキシン−1,6−二酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩(phenylbutrates)、クエン酸塩、乳酸塩、γ−ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、マンデル酸塩、およびスルホン酸塩、例えば、キシレンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩およびナフタレン−2−スルホン酸塩が挙げられる。
カルボン酸または他の酸性官能基を含有する開示の化合物の塩は、好適な塩基と反応させることによって作製できる。このような薬学的に許容可能な塩は、薬学的に許容可能な陽イオンを与える塩基を用いて作製することができ、アルカリ金属塩(特に、ナトリウムおよびカリウム)、アルカリ土類金属塩(特に、カルシウムおよびマグネシウム)、アルミニウム塩およびアンモニウム塩、ならびにトリメチルアミン、トリエチルアミン、モルホリン、ピリジン、ピペリジン、ピコリン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルアミン、ビス−(2−ヒドロキシエチル)アミン、トリ−(2−ヒドロキシエチル)アミン、プロカイン、ジベンジルピペリジン、デヒドロアビエチルアミン、N,N’−ビスデヒドロアビエチルアミン、グルカミン、N−メチルグルカミン、コリジン、コリン、キニーネ、キノリンなどの生理学的に許容される有機塩基、およびリシンおよびアルギニンなどの塩基性アミノ酸から製造される塩が含まれる。
薬学的に許容可能でない他の塩も、本発明の化合物の製造において有用であり得、これらは本発明のさらなる態様をなすと考えられる。トリフルオロ酢酸塩などのこれらの塩は、それら自体は薬学的に許容可能でないが、本発明の化合物およびそれらの薬学的に許容可能な塩を得る上での中間体として有用な塩の作製において有用であり得る。
塩基性アミンまたは他の塩基性官能基を含有する本発明の化合物が塩として単離される場合、その化合物の対応する遊離塩基形態は、その塩を無機または有機塩基、好適には、その化合物の遊離塩基形態よりも高いpKaを有する無機または有機塩基で処理することを含む、当技術分野で公知のいずれの好適な方法によって調製してもよい。同様に、カルボン酸または他の酸性官能基を含有する本発明の化合物は塩として単離される場合、その化合物の対応する遊離酸形態は、その塩を無機または有機酸、好適には、その化合物の遊離酸形態よりも低いpKaを有する無機または有機酸で処理することを含む、当技術分野で公知のいずれの好適な方法によって調製してもよい。
本明細書で使用する場合、用語「式(I)の化合物(“a compound of Formula (I)” or “the compound of Formula (I)”)」は、式(I)に従う1以上の化合物を意味する。式(I)の化合物は、固体または液体の形態で存在し得る。固体状態では、それは結晶形もしくは非結晶形、またはそれらの混合物として存在し得る。当業者ならば、薬学的に許容可能な溶媒和物は、結晶性化合物または非結晶性化合物として形成可能であることを認識するであろう。結晶性溶媒和物では、結晶化の際に溶媒分子が結晶格子に組み込まれる。溶媒和物は、限定されるものではないが、エタノール、イソプロパノール、DMSO、酢酸、エタノールアミン、または酢酸エチルなどの非水性溶媒を含んでもよく、あるいはそれらは結晶格子中に組み込まれる溶媒として水を含んでもよい。結晶格子中に組み込まれる溶媒が水である溶媒和物は一般に「水和物」と呼ばれる。水和物は、化学量論的水和物ならびに種々の量の水を含有する組成物を含む。本発明は、このようなあらゆる溶媒和物を含む。
当業者ならば、さらに、結晶形で存在する本発明のある特定の化合物は、その種々の溶媒和物を含め、多形性(すなわち、異なる結晶構造で存在する能力)を示し得ることを認識するであろう。これらの異なる結晶形は一般に「多形体」として知られる。本発明は、このようなあらゆる多形体を含む。多形体は同じ化学組成を有するが、充填、幾何学的配置、および結晶固体状態の他の記述的特性が異なる。従って、多形体は、形状、密度、硬度、変形性、安定性、および溶解特性などの、異なる物理特性を持ち得る。多形体は一般に、異なる融点、IRスペクトル、およびX線粉末回折図形を示し、同定に使用することができる。当業者ならば、例えば、その化合物の製造に使用される反応条件または試薬を変更または調整することによって、異なる多形体が調製できることを認識するであろう。例えば、温度、圧力、または溶媒の変更は多形体を生じ得る。さらに、ある多形体は、特定の条件下で別の多形体に自発的に変換することもある。
式(I)もしくは(II)の化合物またはその塩は、立体異性形で存在し得る(例えば、それは1以上の不斉炭素原子を含む)。個々の立体異性体(鏡像異性体およびジアステレオマー)およびこれらの混合物が本発明の範囲内に含まれる。本発明の範囲には、立体異性体の混合物ならびに精製された鏡像異性体または鏡像異性体的/ジアステレオマー的に富化された混合物が含まれる。
同様に、式(I)または(II)の化合物または塩は、その式で示されるもの以外の互変異性形で存在し得ると理解され、これらも本発明の範囲内に含まれる。例えば、式(I)および(II)の化合物がピリジン−2−オン部分を含有するものとして示される場合には、対応する2−ヒドロキシピリジン互変異性体も本発明の範囲内に含まれる。本発明は以上に定義される特定の群のあらゆる組合せおよびサブセットを含むと理解されるべきである。
当業者ならば、さらに、最終的な脱保護工程の前または後に作製され得る式(I)もしくは(II)の化合物のある特定の保護誘導体はそれ自体薬理学的活性を持たない場合があるが、ある場合には、経口または非経口投与され、その後、体内で代謝されて薬理学的に活性な本発明の化合物を形成し得ることが認識するであろう。従って、このような誘導体は「プロドラッグ」ということができる。さらに、本発明のある特定の化合物は、本発明の他の化合物のプロドラッグとして働き得る。本発明の化合物の保護誘導体およびプロドラッグは本発明の範囲内に含まれる。
本発明の化合物の好適なプロドラッグの例は、Drugs of Today, Volume 19, Number 9, 1983, pp 499 - 538およびTopics in Chemistry, Chapter 31, pp 306 - 316および“Design of Prodrugs”, H. Bundgaard, Elsevier, 1985, Chapter 1に記載されている。さらに当業者ならば、本発明の化合物内に適当な官能基が存在する場合に、当業者に「プロ部分」として知られる、例えば、H. Bundgaardにより「Design of Prodrugs」に記載されているような特定の部分がその官能基上に置かれてよいことが認識されるであろう。本発明の化合物に好ましい「プロ部分」としては、式(I)または(II)の化合物のエステル、炭酸エステル、ヘミエステル、リン酸エステル、ニトロエステル、硫酸エステル、スルホキシド、アミド、カルバメート、アゾ−、ホスファミド、グリコシド、エーテル、アセタール、およびケタール誘導体が含まれる。
プロドラッグとしての本発明の化合物の投与は、以下:(a)in vivoにおける本化合物の作用発現の改変;(b)in vivoにおける本化合物の作用期間の改変;(c)in vivoにおける本化合物の輸送または分布の改変;(d)in vivoにおける本化合物の溶解度の改変;および(e)副作用または本化合物で直面する他の問題点の克服(overcome or overcome)のうち1以上を当業者が行うことを可能とし得る。
本発明はまた、1以上の原子が自然界に通常見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子で置換されているということ以外は式(I)および以下で挙げられているものと同じ同位体標識化合物も含む。本発明の化合物およびその薬学的に許容可能な塩に組み込み可能な同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素、および塩素の同位体、例えば、2H、3H、11C、13C、14C、15N、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123I、および125Iが挙げられる。
前述の同位体および/または他の原子の他の同位体を含有する本発明の化合物および前記化合物の薬学的に許容可能な塩は、本発明の範囲内にある。同位体標識された本発明の化合物、例えば、3Hまたは14Cなどの放射性同位体が組み込まれたものは、薬物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化、すなわち3H、および炭素−14、すなわち14C同位体は、それらの調製の容易さおよび検出力に関して特に好ましい。11Cおよび18F同位体は、PET(陽電子放射断層撮影法)において特に有用であり、125I同位体はSPECT(単光子放射コンピューター断層撮影法)において特に有用であり、総て、脳撮像法において有用である。さらに、重水素、すなわち2Hなどのより重い同位体での置換は、代謝安定性の増大、例えば、in vivo半減期の延長または用量要求の低減によるある種の治療利点を与えるので、好ましい場合がある。同位体標識された式(I)および本発明の以下の化合物は、一般に、スキームおよび/または以下の実施例に開示されている手順を実施することにより、非同位体標識試薬を容易に入手可能な同位体標識試薬に置き換えることで製造することができる。
定義
用語はそれらの許容される意味の範囲内で使用される。以下の定義は、定義される用語を明瞭にするためのものであって、限定を意味しない。
本明細書で使用する場合、用語「アルキル」は、飽和、直鎖または分岐型炭化水素部分を表す。用語「(C1−C6)アルキル」は、1〜6個の炭素原子を含有するアルキル部分を意味する。例示的アルキルとしては、限定されるものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、およびヘキシルが挙げられる。
「ハロ(C1−C4)アルキル」または「ヒドロキシ(C1−C4)アルキル」など、用語「アルキル」が他の置換基と組み合わせて使用される場合、用語「アルキル」は、結合点がアルキル部分を介する二価の直鎖または分岐鎖炭化水素ラジカルを包含するものとする。用語「ハロ(C1−C4)アルキル」は、直鎖または分岐鎖炭素ラジカルである、1〜4個の炭素原子を含有するアルキル部分の1以上の炭素原子において、同じであっても異なっていてもよい1以上のハロゲン原子を有するラジカルを意味するものとする。本発明において有用な「ハロ(C1−C4)アルキル」基の例としては、限定されるものではないが、−CF3(トリフルオロメチル)、−CCl3(トリクロロメチル)、1,1−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、およびヘキサフルオロイソプロピルが挙げられる。本発明において有用な「ヒドロキシ(C1−C4)アルキル」基の例としては、限定されるものではないが、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、およびヒドロキシイソプロピルが挙げられる。
「アルコキシ」は、酸素架橋原子を介して結合された、上記定義のアルキルラジカルを含有する基を意味する。用語「(C1−C4)アルコキシ」は、酸素架橋原子を介して結合した、少なくとも1個、最大4個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖炭化水素ラジカルを意味する。本発明において有用な例示的「(C1−C4)アルコキシ」基としては、限定されるものではないが、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、s−ブトキシ、イソブトキシ、およびt−ブトキシが挙げられる。
「ハロ(C1−C6)アルコキシ」、「ヒドロキシ(C2−C4)アルコキシ」、または「(C1−C4)アルコキシ(C2−C4)アルコキシ」など、用語「アルコキシ」が他の置換基と組み合わせて使用される場合、用語「アルコキシ」は、結合点が酸素架橋原子を介してのアルキル部分に対するものである、二価の直鎖または分岐鎖炭化水素ラジカルを包含するものとする。用語「ハロ(C1−C6)アルコキシ」は、1以上の炭素原子と結合した、同じであっても異なっていてもよい1以上のハロゲン原子を含む少なくとも1個、最大6個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖炭化水素ラジカル(このラジカルは酸素架橋原子を介して結合している)を意味する。本発明において有用な例示的「ハロ(C1−C6)アルコキシ」基としては、限定されるものではないが、−OCHF2(ジフルオロメトキシ)、−OCF3(トリフルオロメトキシ)、および−OCH(CF3)2(ヘキサフルオロイソプロポキシ)が挙げられる。本発明において有用な「ヒドロキシ(C2−C4)アルコキシ」基の例としては、限定されるものではないが、2−ヒドロキシエトキシおよび2−ヒドロキシイソプロポキシが挙げられる。本発明において有用な「(C1−C4)アルコキシ(C2−C4)アルコキシ」基の例としては、限定されるものではないが、2−メトキシエトキシ、2−エトキシエトキシ、2−イソプロポキシエトキシ、2−メトキシイソプロポキシ、および2−エトキシイソプロポキシが挙げられる。
本明細書で使用する場合、用語「シクロアルキル」は、明示された数の炭素原子を含有する非芳香族飽和環式炭化水素環を意味する。用語「(C3−C6)シクロアルキル」は、3〜6個の環炭素原子を有する非芳香族環式炭化水素環を意味する。本発明において有用な例示的「(C3−C6)シクロアルキル」基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルが含まれる。
本明細書で使用する場合、用語「シクロアルキルオキシ−」は、酸素架橋原子を介して結合された、上記定義のシクロアルキルラジカルを含有する基を意味する。本発明において有用な例示的「(C3−C8)シクロアルキルオキシ−」基としては、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、およびシクロオクチルオキシが挙げられる。
本明細書で使用する場合、「4〜6員ヘテロシクロアルキル」は、酸素、硫黄、および窒素から独立に選択される1または2個のヘテロ原子を含む、4、5、または6個の環原子を含有する飽和または部分的不飽和である非芳香族一価単環式ラジカルを含んでなる基または部分を表す。本発明において有用な4〜6員ヘテロシクロアルキル基の実例としては、限定されるものではないが、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、1,3−ジオキソラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、1,3−ジオキサニル、1,4−ジオキサニル、1,3−オキサチオラニル、1,3−オキサチアニル、1,3−ジチアニル、1,4−オキサチオラニル、1,4−オキサチアニル、および1,4−ジチアニルが挙げられる。
本明細書で使用する場合、「5員または6員ヘテロアリール」は、少なくとも1個の炭素原子と、窒素、酸素、および硫黄から独立に選択される1〜4個のヘテロ原子とを含む5または6個の環原子を含有する芳香族一価単環式ラジカルを含んでなる基または部分を表す。選択される5員ヘテロアリール基は、1個の窒素、酸素、または硫黄環ヘテロ原子を含有し、および場合により1、2、または3個の付加的窒素環原子を含有する。選択される6員ヘテロアリール基は、1、2、または3個の窒素環ヘテロ原子を含有する。本発明において有用な5員または6員ヘテロアリール基の実例としては、限定されるものではないが、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル、およびトリアジニルが挙げられる。
用語「ハロゲン」および「ハロ」は、クロロ、フルオロ、ブロモ、またはヨード置換基を表す。「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」は、−OHラジカルを意味するものとする。本明細書で使用する場合、用語「シアノ」は、−CN基を意味する。
本明細書で使用する場合、用語「置換されていてもよい」とは、アルキル、シクロアルキル、フェニル、またはヘテロアリールなどの基が置換されていなくてもよく、またはその基が、定義されるような1以上の置換基で置換されていてもよいことを示す。基が複数の選択的基から選択可能な場合には、選択される基は同じであっても異なっていてもよい。
用語「独立に」とは、2以上の置換基が複数の可能性のある置換基から選択される場合に、それらの基は同じであっても異なっていてもよいことを意味する。本明細書を通じて提供される式(I)または(II)の種々の群および置換基群に関する選択的定義は、本明細書に開示される各化合物種を個々に、ならびに1以上の化合物種の群を特に記載することを意図する。本発明の範囲は、これらの群および置換基群の定義のいずれの組合せも含む。
「薬学的に許容可能な」とは、健全な医学的判断の範囲内で、合理的な利益/リスク比に見合って、過度な毒性、刺激作用、またはその他の問題、または合併症無く、ヒトおよび動物の組織との接触に使用するために好適な、化合物、材料、組成物および投与形を意味する。
本明細書で使用する場合、用語「薬学的に許容可能な塩」は、対象化合物の所望の生物活性を保持し、かつ、望ましくない毒理学的作用が最小の塩を意味する。これらの薬学的に許容可能な塩は、化合物の最終的な単離および精製の際にin situで、またはその遊離酸もしくは遊離塩基の形態で精製された化合物をそれぞれ別個に好適な塩基もしくは酸と反応させることによって調製することができる。
医薬組成物
本発明はさらに、式(I)もしくは(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と、1以上の賦形剤(製薬分野では担体および/または希釈剤とも呼ばれる)とを含んでなる医薬組成物(医薬製剤とも呼ばれる)を提供する。賦形剤は、その処方物の他の成分と適合し、かつ、そのレシピエント(すなわち、患者)に有害でないという意味で薬学的に許容可能である。
好適な薬学的に許容可能な賦形剤としては、以下の種類の賦形剤:希釈剤、増量剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、造粒剤、コーティング剤、湿潤剤、溶媒、補助溶媒、沈殿防止剤、乳化剤、甘味剤、香味剤、矯味剤、着色剤、固化防止剤、湿潤剤(hemectants)、キレート剤、可塑剤、増粘剤、酸化防止剤、保存剤、安定剤、界面活性剤、および緩衝剤が含まれる。当業者ならば、ある種の薬学的に許容可能な賦形剤は2つ以上の機能を提供する場合があり、どのくらいの量の賦形剤がその処方物中に存在するか、および他のどんな成分がその処方物中に存在するかによって別の機能を提供し得ることが分かるであろう。
当業者ならば、本発明における使用に適当な量の好適な薬学的に許容可能な賦形剤を選択できるだけの当技術分野の知識と技術を持っている。さらに、当業者に利用可能な、薬学的に許容可能な賦形剤を記載している多くの資料があり、好適な薬学的に許容可能な賦形剤を選択する上で有用であり得る。例としては、Remington's Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company)、The Handbook of Pharmaceutical Additives (Gower Publishing Limited)、およびThe Handbook of Pharmaceutical Excipients (the American Pharmaceutical Association and the Pharmaceutical Press)が挙げられる。
本発明の医薬組成物は、当業者に公知の技術および方法を用いて製造される。当技術分野で慣用されている方法のいくつかは、Remington’s Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company)に記載されている。
本発明の別の態様によれば、式(I)もしくは(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と少なくとも1種類の賦形剤を混合(または混入)することを含んでなる、医薬組成物の調製方法が提供される。
医薬組成物は、単位用量当たり所定量の有効成分を含有する単位投与形であり得る。このような単位は、治療上有効な用量の式(I)もしくは(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、または複数の単位投与形が所望の治療上有効な用量を達成するように所与の時点で投与され得るような治療上有効な用量の画分を含有し得る。好ましい単位用量処方物は、本明細書の上記に挙げたように、有効成分の一日用量もしくは分割用量、またはその適切な画分を含有するものである。さらに、このような医薬組成物は、製薬技術分野で周知のいずれの方法によって調製してもよい。
医薬組成物は、例えば、経口(頬側または舌下を含む)、直腸内、経鼻、局所(頬側、舌下、または経皮を含む)、膣内、または非経口(皮下、筋肉内、静脈内、または皮内を含む)経路などの適切ないずれの経路による投与にも適合可能である。このような組成物は、例えば、有効成分を1または複数の賦形剤と会合させることにより、製薬分野で公知のいずれの方法によって調製してもよい。
経口投与に適合された場合、医薬組成物は、錠剤またはカプセル剤などの離散単位、散剤または顆粒剤、水性または非水性液体中の溶液または懸濁液、可食フォームまたはホイップ、水中油型液体エマルションまたは油中水型液体エマルションであり得る。本発明の化合物もしくはその塩、または本発明の医薬組成物はまた、「速溶性」医薬として投与するために、キャンディ、ウエハース、および/またはタンテープ(tongue tape)処方物中に配合してもよい。
例えば、錠剤またはカプセル剤の形態での経口投与の場合、有効薬物成分は、エタノール、グリセロール、水などの経口用非毒性の薬学的に許容可能な不活性担体と組み合わせてもよい。散剤または顆粒剤は、化合物を適切な微細サイズに粉砕し、例えばデンプンまたはマンニトールのような可食炭水化物などの医薬担体を同様に粉砕したものと混合することによって調製される。香味剤、保存剤、分散剤、および着色剤も存在してよい。
カプセル剤は、上記のように粉末混合物を作製し、成形されたゼラチンまたは非ゼラチン系の剤皮に充填することによって作製される。コロイドシリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、固体ポリエチレングリコールなどの流動促進剤および滑沢剤を、充填操作の前に粉末混合物に添加することができる。寒天、炭酸カルシウム、または炭酸ナトリウムなどの崩壊剤または可溶化剤もまた、カプセル剤が摂取された際の医薬の利用度を向上するために添加することができる。
さらに、所望される場合または必要な場合には、好適な結合剤、滑沢剤、崩壊剤、および着色剤もまた本混合物に配合することができる。好適な結合剤としては、デンプン、ゼラチン、天然糖類(例えば、グルコースもしくはβ−ラクトース)、トウモロコシ甘味剤、天然および合成ガム、例えば、アラビアガム、トラガカントガム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックスなどが挙げられる。これらの投与形に使用される滑沢剤としては、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが挙げられる。崩壊剤としては、限定されるものではないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどが挙げられる。
錠剤は、例えば、粉末混合物を調製し、造粒またはスラッグを形成し、滑沢剤および崩壊剤を加え、打錠することにより調剤される。粉末混合物は、適宜粉砕された化合物を、上記の希釈剤または基剤、ならびに場合によりカルボキシメチルセルロース、およびアルギン酸塩、ゼラチン、もしくはポリビニルピロリドンなどの結合剤、パラフィンなどの溶解遅延剤、第四級塩などの吸収促進剤、ならびに/またはベントナイト、カオリン、もしくはリン酸二カルシウムなどの吸収剤と混合することによって調製される。粉末混合物は、シロップ、デンプンペースト、アカディア糊、またはセルロース系もしくはポリマー材料の溶液などの結合剤を湿らせ、スクリーンに通すことによって造粒することができる。造粒の別法として、粉末混合物を打錠機にかけることができるが、その結果、形成の不完全なスラッグが崩壊して顆粒となる。顆粒は、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルク、または鉱油の添加により、錠剤成形鋳型への粘着を防ぐように滑沢化することができる。次に、滑沢化された混合物が打錠される。本発明の化合物または塩は、自由流動性の不活性担体と組み合わせて、造粒またはスラッグ化工程を経ずに、直接打錠することもできる。セラックの封止コート、糖またはポリマー材料のコーティング、およびワックスのつや出しコーティングからなる半透明の保護コーティングを提供することができる。異なった用量を識別するために、これらコーティングに色素を添加することができる。
溶液、シロップ、およびエリキシルなどの経口液は、所与の量が所定量の有効成分を含有するように、単位投与形で調製することができる。シロップ剤は、本発明の化合物またはその塩を、適宜着香した水溶液に溶かすことにより調製することができ、一方、エリキシル剤は、非毒性のアルコール性ビヒクルの使用により調製される。懸濁液は、本発明の化合物または塩を非毒性ビヒクルに分散させることにより処方することができる。エトキシル化イソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの可溶化剤および乳化剤、保存剤、ペパーミントオイルなどの着香添加剤、天然甘味剤、サッカリン、または他の人工甘味剤なども添加することができる。
必要に応じて、経口投与のための単位投与処方物をマイクロカプセル化することができる。処方物はまた、放出を延長または持続させるために、例えば、粒子状材料をポリマーまたはワックスなどでコーティングまたは包埋することにより調製することもできる。
本発明においては、錠剤およびカプセル剤が医薬組成物の送達のために好ましい。
本明細書において使用する場合、用語「治療」は、特定の病態を緩和すること、病態の1以上の症状を排除または軽減すること、病態の進行を緩徐化また排除すること、および過去に罹患したまたは診断された患者または対象者における病態の再発を予防または遅延させることを意味する。
本発明は、下痢型、便秘型または交互型排便パターン、機能性鼓脹、機能性便秘、機能性下痢、特定不能の機能性腸障害、機能性腹痛症候群、慢性特発性便秘、機能性食道障害、機能性胃十二指腸障害、機能性肛門直腸痛、炎症性腸を含む過敏性腸症候群(IBS);非小細胞肺癌、肝細胞癌、結腸直腸癌、甲状腺髄様癌、濾胞性甲状腺癌、未分化甲状腺癌、甲状腺乳頭癌、脳腫瘍、腹腔癌、固形腫瘍、他の肺癌、頭頸部癌、神経膠腫、神経芽腫、フォンヒッペル−リンドウ症候群および腎臓腫瘍、乳癌、卵管癌、卵巣癌、移行上皮癌、前立腺癌、食道および胃食道接合部の癌、胆管癌および腺癌などの増殖性疾患、またはそれらの組合せに罹患している哺乳動物、特にヒトにおける治療方法を提供する。このような治療は、治療上有効な量の式(I)もしくは(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を前記哺乳動物、特にヒトに投与する工程を含んでなる。治療はまた、治療上有効な量の、式(I)もしくは(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含有する医薬組成物を前記哺乳動物、特にヒトに投与する工程を含んでなり得る。
本明細書において使用する場合、用語「有効量」は、例えば、研究者または臨床医により求められる、組織、系、動物、またはヒトの生物学的または医学的応答を惹起する薬物また医薬剤の量を意味する。
用語「治療的有効な量」は、そのような量を受容していない対応する対象者と比較して、疾患、障害、もしくは副作用の治療の改善、治癒、予防、もしくは改善、または疾患もしくは障害の進行速度の減少をもたらす任意の量を意味する。この用語はまた、正常な生理学的機能を増進するのに有効な量もその範囲内に含む。療法において使用するために、治療上有効な量の式(I)または(II)の化合物ならびにその塩は、粗化学物質として投与してもよい。加えて、前記有効成分は医薬組成物として提供してもよい。療法において使用するために、治療上有効な量の式(I)もしくは(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は粗化学物質として投与することも可能であるが、それは一般に医薬組成物または処方物の有効成分として提供される。
本発明の化合物またはその塩の厳密な治療上有効な量は、限定されるものではないが、治療される対象者(患者)の年齢および体重、治療を必要とする厳密な障害およびその重篤度、医薬処方物/組成物の性質、および投与経路を含むいくつかの因子によって異なり、最終的には担当の医師または獣医の裁量にある。一般に、式(I)もしくは(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、約0.1〜100mg/レシピエント(患者、哺乳動物)体重kg/日の範囲、より通常には、0.1〜10mg/体重kg/日の範囲で治療のために与えられる。許容可能な一日用量は、約0.1〜約1000mg/日、好ましくは約1〜約100mg/日であり得る。この量は1日当たり単回用量で与えられてもよいし、または合計一日用量が同じとなるように1日当たり複数回(例えば、2回、3回、4回、5回または6回)の分割用量で与えられてもよい。その塩の有効量は、式(I)または(II)の化合物自体の有効量の割合として決定され得る。治療に関して上記に挙げられた他の病態の治療にも同様の用量が適当であるはずである。一般に、適当な投与条件の決定は、医学または製薬分野の熟練者により容易に達成可能である。
本発明の化合物は単独で使用してもよいし、または1種類以上の他の治療薬と併用してもよい。よって、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と1種類以上の他の治療薬とを含んでなる組合せを提供する。このような組合せは、個々に提供してもよいし(各活性剤は別の組成物中にある)、または複数の活性剤は合わせた組成物中で提供されてもよい。
本化合物は、他の治療薬、特に、本化合物の活性を増強するかまたは消失時間を延長する薬剤と組み合わせるか、または共投与することができる。本発明による併用療法は、本発明の少なくとも1種類の化合物の投与と少なくとも1つの他の治療方法の使用を含んでなる。一実施態様では、本発明による併用療法は、本発明の少なくとも1種類の化合物の投与と外科療法を含んでなる。一実施態様では、本発明による併用療法は、本発明の少なくとも1種類の化合物の投与と放射線療法を含んでなる。一実施態様では、本発明による併用療法は、本発明の少なくとも1種類の化合物と少なくとも1種類の支持療法薬(例えば、少なくとも1種類の制吐薬)の投与を含んでなる。一実施態様では、本発明による併用療法は、本発明の少なくとも1種類の化合物と少なくとも1種類の他の化学療法薬の投与を含んでなる。1つの特定の実施態様では、本発明は、本発明の少なくとも1種類の化合物と少なくとも1種類の抗新生物薬の投与を含んでなる。さらに別の実施態様では、本発明は、本開示のRET阻害剤がそれら自体、活性または有意な活性がないが、単独療法として活性があってもなくてもよい別の療法と組み合わせた場合に、前記組合せが有用な治療転帰をもたらす治療レジメンを含んでなる。
本明細書で使用する場合、用語「共投与する」およびその派生語は、本明細書に記載されるRET阻害化合物、および1または複数のさらなる有効成分、特に、化学療法および放射線療法を含む癌の治療に有用であることが知られているものの同時投与または任意の様式の個別逐次投与のいずれかを意味する。本明細書で使用する場合、1または複数のさらなる有効成分という用語には、癌の治療を必要とする患者に投与した際に有利な特性を示すことが知られているかまたは示すいずれの化合物または治療薬も含まれる。好ましくは、投与が同時でない場合、これらの化合物は互いに近接した時間内に投与される。さらに、これらの化合物が同じ投与形で投与されるかどうかは問題ではなく、例えば、ある化合物が局所投与され、別の化合物は経口投与されてもよい。
一般に、治療される感受性腫瘍に対して活性を有するいずれの抗新生物薬も、本発明で明示された癌の治療において併用投与することができる。このような薬剤の例としては、Cancer Principles and Practice of Oncology by V.T. Devita and S. Hellman (編者), 第6版(2001年2月15日), Lippincott Williams & Wilkins Publishersに見出すことができる。当業者ならば、薬物および関与する癌の特定の特徴に基づいて、どの薬剤の組合せが有用であるかを認識することができるであろう。本発明において有用な典型的な抗新生物薬としては、限定されるものではないが、ジテルペノイドおよびビンカアルカロイドなどの抗微小管剤;白金錯体;ナイトロジェンマスタード、オキサアザホスホリン、アルキルスルホネート、ニトロソ尿素、およびトリアゼンなどのアルキル化剤;アントラサイクリン、アクチノマイシンおよびブレオマイシンなどの抗生剤;エピポドフィロトキシンなどのトポイソメラーゼII阻害剤;プリンおよびピリミジン類似体および葉酸拮抗化合物などの代謝拮抗物質;カンプトテシンなどのトポイソメラーゼI阻害剤;ホルモンおよびホルモン類似体;アザシチジンおよびデシタビンなどのDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤;シグナル伝達経路阻害剤;非受容体型チロシンキナーゼ血管新生阻害剤;免疫治療薬;アポトーシス促進薬;および細胞周期シグナル伝達阻害剤が挙げられる。
一般に、治療される感受性新生物に対して活性を有する任意の化学療法薬は、特定の薬剤が本発明の化合物を使用する療法に臨床上適合する限り、本発明の化合物と併用してよい。本発明において有用な典型的な抗新生物薬としては、限定されるものではないが、アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗腫瘍性抗生物質、細胞分裂抑制薬、ヌクレオシド類似体、トポイソメラーゼIおよびII阻害剤、ホルモンおよびホルモン類似体;レチノイド、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤;細胞増殖または増殖因子機能の阻害剤、血管新生阻害剤、およびセリン/トレオニンまたは他のキナーゼ阻害剤を含むシグナル伝達経路阻害剤;サイクリン依存性キナーゼ阻害剤;モノクローナル、ワクチンまたは他の生物薬剤を含む、アンチセンス療法および免疫治療薬が挙げられる。
ヌクレオシド類似体は、デオキシヌクレオチド三リン酸に変換され、複製中のDNAにシトシンの代わりに組み込まれる化合物である。DNAメチルトランスフェラーゼは、修飾された塩基に共有結合して、不活性な酵素およびDNAメチル化の低下をもたらす。ヌクレオシド類似体の例としては、骨髄異形成障害の治療に使用されるアザシチジンおよびデシタビンが挙げられる。ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤としては、皮膚T細胞リンパ腫の治療のためのボリノスタットが含まれる。HDACは、ヒストンの脱アセチル化を介してクロマチンを修飾する。さらに、HDACは、多くの転写因子およびシグナル伝達分子を含む多様な基質を有する。他のHDAC阻害剤も開発中である。
シグナル伝達経路阻害剤は、細胞内変化を引き起こす化学プロセスを遮断または阻害する阻害剤である。本明細書で使用する場合、この変化は細胞増殖または分化または生存である。本発明において有用なシグナル伝達阻害剤としては、限定されるものではないが、受容体チロシンキナーゼ、非受容体型チロシンキナーゼ、SH2/SH3ドメイン遮断剤、セリン/トレオニンキナーゼ、ホスファチジルイノシトール−3−OHキナーゼ、ミオイノシトールシグナル伝達およびRas癌遺伝子の阻害剤が含まれる。シグナル伝達経路阻害剤は、上記の組成物および方法において本発明の化合物と併用可能である。
受容体キナーゼ血管新生阻害剤はまた、本発明において使用が見出せる。VEGFRおよびTIE−2に関連する血管新生の阻害剤は、シグナル伝達阻害剤に関して上記で述べられている(両方とも受容体チロシンキナーゼ)。他の阻害剤も本発明の化合物と併用可能である。例えば、VEGFR(受容体チロシンキナーゼ)を認識しないが、そのリガンドと結合する抗VEGF抗体;血管新生を阻害するインテグリン(αvβ3)の小分子阻害剤;エンドスタチンおよびアンギオスタチン(非RTK)も本発明の化合物と組み合わせた場合に有用であるといえる。VEGFR抗体の一例は、ベバシズマブ(アバスチン(AVASTIN)(登録商標))。
増殖因子受容体のいくつかの阻害剤が開発中であり、リガンドアンタゴニスト、抗体、チロシンキナーゼ阻害剤、アンチセンスオリゴヌクレオチドおよびアプタマーが含まれる。これらの増殖因子受容体阻害剤はいずれも、本明細書に記載の組成物および方法/使用のいずれにおいても本発明の化合物と併用可能である。トラスツズマブ(ハーセプチン(Herceptin)(登録商標))は、増殖因子機能の抗erbB2抗体阻害剤の一例である。増殖因子機能の抗erbB1抗体阻害剤の一例は、セツキシマブ(エルビタックス(Erbitux)(商標)、C225)である。ベバシズマブ(アバスチン(Avastin)(登録商標))は、VEGFRに対するモノクローナル抗体の一例である。上皮細胞増殖因子受容体の小分子阻害剤の例としては、限定されるものではないが、ラパチニブ(Tykerb(登録商標))およびエルロチニブ(タルセバ(TARCEVA)(登録商標))が挙げられる。メシル酸イマチニブ(グリベック(GLEEVEC)(登録商標))は、PDGFR阻害剤の一例である。VEGFR阻害剤の例としては、パゾパニブ(ボトリエント(Votrient)(登録商標))、ZD6474、AZD2171、PTK787、スニチニブおよびソラフェニブが挙げられる。
微小管阻害剤または有糸分裂阻害剤は、細胞周期のM期、すなわち有糸分裂期の間に腫瘍細胞の微小管に対して活性である細胞周期特異的薬剤である。微小管阻害剤の例としては、限定されるものではないが、ジテルペノイドおよびビンカアルカロイドが挙げられる。
ジテルペノイドは、天然源に由来し、細胞周期のG2/M期に作用する細胞周期特異的抗癌剤である。ジテルペノイドは、微小管のβ−チューブリンサブユニットと結合することによりこのタンパク質を安定化させると考えられている。その後タンパク質の分解が阻害され、有糸分裂が停止し、細胞死をたどると思われる。ジテルペノイドの例としては、限定されるものではないが、パクリタキセルおよびその類似体であるドセタキセルが挙げられる。
パクリタキセル、5β,20−エポキシ−1,2α,4,7β,10β,13α−ヘキサ−ヒドロキシタクス−11−エン−9−オン4,10−ジアセテート2−ベンゾエートの(2R,3S)−N−ベンゾイル−3−フェニルイソセリンとの13−エステルは、タイヘイヨウイチイ(Taxus brevifolia)から単離された天然ジテルペン生成物であり、注射液タキソール(TAXOL)(登録商標)として市販されている。パクリタキセルは、テルペンのタキサンファミリーのメンバーである。パクリタキセルは、1971年にWaniら(J. Am. Chem, Soc., 93:2325. 1971)によって初めて単離され、化学法およびX線結晶学的方法によってその構造が同定された。その活性の1つの機構は、パクリタキセルの、チューブリンと結合し、それにより癌細胞増殖を阻害する能力に関連している。Schiff et al., Proc. Natl, Acad, Sci. USA, 77:1561-1565 (1980); Schiff et al., Nature, 277:665-667 (1979); Kumar, J. Biol, Chem, 256: 10435-10441 (1981)。いくつかのパクリタキセル誘導体の合成および抗癌活性に関する総説としては、D. G. I. Kingston et al., Studies in Organic Chemistry vol. 26, “New trends in Natural Products Chemistry 1986”, Attaur-Rahman, P.W. Le Quesne編(Elsevier, Amsterdam, 1986) pp 219-235を参照。
パクリタキセルは、米国における難治性卵巣癌の治療における臨床使用(Markman et al., Yale Journal of Biology and Medicine, 64:583, 1991; McGuire et al., Ann. lnt, Med., 111:273,1989)および乳癌の治療(Holmes et al., J. Nat. Cancer Inst., 83:1797,1991)に承認されている。パクリタキセルは、皮膚における新生物(Einzig et. al., Proc. Am. Soc. Clin. Oncol., 20:46)および頭頸部癌(Forastire et. al., Sem. Oncol., 20:56, 1990)の治療のための潜在的候補である。またこの化合物は、多発性嚢胞腎疾患(Woo et. al., Nature, 368:750. 1994)、肺癌、およびマラリアの治療にも可能性を示している。パクリタキセルで患者を治療すると、閾値濃度(50nM)を超える投与期間に関連して(Kearns, C.M. et. al., Seminars in Oncology, 3(6) p.16-23, 1995)、骨髄抑制が起こる(複数の細胞系譜、Ignoff, R.J. et. al, Cancer Chemotherapy Pocket Guide, 1998)。
ドセタキセル、(2R,3S)−N−カルボキシ−3−フェニルイソセリン,N−tert−ブチルエステルの5β−20−エポキシ−1,2α,4,7β,10β,13α−ヘキサヒドロキシタクス−11−エン−9−オン4−アセテート2−ベンゾエートとの13−エステルの三水和物は、注射液としてタキソテール(TAXOTERE)(登録商標)として市販されている。ドセタキセルは、乳癌の治療に指示される。ドセタキセルは、ヨーロッパイチイの針葉から抽出した天然の前駆物質10−デアセチル−バッカチンIIIを使用して製造された、パクリタキセル(前項参照)の半合成誘導体である。ドセタキセルの用量制限毒性は好中球減少である。
ビンカアルカロイドは、ニチニチソウ由来の細胞周期特異的抗新生物薬である。ビンカアルカロイドは、チューブリンと特異的に結合することによって細胞周期のM期(有糸分裂)に作用する。その結果、結合されたチューブリン分子は、重合して微小管になることができない。有糸分裂は中期で停止し、細胞死をたどると考えられている。ビンカアルカロイドの例としては、限定されるものではないが、ビンブラスチン、ビンクリスチン、およびビノレルビンが挙げられる。
ビンブラスチン、硫酸ビンカロイコブラスチンは、注射液としてベルバン(VELBAN)(登録商標)として市販されている。ビンブラスチンは、種々の固形腫瘍の第二選択療法として指示される可能性があるが、精巣癌、ならびにホジキン病、リンパ球性および組織球性リンパ腫を含む種々のリンパ腫の治療に主として指示される。骨髄抑制がビンブラスチンの用量制限副作用である。
ビンクリスチン、ビンカロイコブラスチンの22−オキソ−硫酸塩は、注射液としてオンコビン(ONCOVIN)(登録商標)として市販されている。ビンクリスチンは、急性白血病の治療に指示されており、ホジキンおよび非ホジキン悪性リンパ腫の治療計画の中でも使用されている。脱毛および神経学的作用がビンクリスチンの最も一般的な副作用であり、程度は低いが、骨髄抑制および胃腸粘膜炎作用が生じる。
酒石酸ビノレルビンの注射液(ナベルビン(NAVELBINE)(登録商標))として市販されているビノレルビン、3’,4’−ジデヒドロ−4’−デオキシ−C’−ノルビンカロイコブラスチン[R−(R*,R*)−2,3−ジヒドロキシブタン二酸(1:2)(塩)]は、半合成ビンカアルカロイドである。ビノレルビンは、単剤として、またはシスプラチンなどの他の化学療法薬と組み合わせて、種々の固形腫瘍、特に、非小細胞肺癌、進行性乳癌、およびホルモン不応性前立腺癌の治療に指示される。骨髄抑制がビノレルビンの最も一般的な用量制限副作用である。
白金配位錯体は、非細胞周期特異的抗癌剤であり、DNAと相互作用する。白金錯体は、腫瘍細胞に侵入し、アクア化を受け、DNAとの鎖内架橋および鎖間架橋を形成し、腫瘍に対して有害な生物学的作用を引き起こす。白金配位錯体の例としては、限定されるものではないが、シスプラチンおよびカルボプラチンが挙げられる。
シスプラチン、シス−ジアンミンジクロロ白金は、注射液としてプラチノール(PLATINOL)(登録商標)として市販されている。シスプラチンは、主として転移性の精巣癌および卵巣癌ならびに進行性膀胱癌の治療に指示される。シスプラチンの主な用量制限副作用は、腎毒性(水分補給と利尿により管理可能)、および耳毒性である。
カルボプラチン、ジアンミン[1,1−シクロブタン−ジカルボキシレート(2−)−O,O’]白金は、注射液としてパラプラチン(PARAPLATIN)(登録商標)として市販されている。カルボプラチンは、主として進行性卵巣癌の第一選択および第二選択治療に指示される。骨髄抑制がカルボプラチンの用量制限毒性である。
アルキル化剤は、非細胞周期特異的抗癌剤(non-phase anti-cancer specific agents)であり、かつ、強力な求電子試薬である。一般に、アルキル化剤は、アルキル化によって、リン酸基、アミノ基、スルフヒドリル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、およびイミダゾール基などのDNA分子の求核部分を介してDNAと共有結合を形成する。このようなアルキル化によって核酸機能が破壊され細胞死に至る。アルキル化剤の例としては、限定されるものではないが、シクロホスファミド、メルファラン、およびクロラムブシルなどのナイトロジェンマスタード;ブスルファンなどのスルホン酸アルキル;カルムスチンなどのニトロ尿素;ならびにダカルバジンなどのトリアゼンが挙げられる。
シクロホスファミド、2−[ビス(2−クロロエチル)アミノ]テトラヒドロ−2H−1,3,2−オキシアザホスホリン2−オキシド一水和物は、注射液または錠剤としてシトキサン(CYTOXAN)(登録商標)として市販されている。シクロホスファミドは、単剤として、または他の化学療法薬と組み合わせて、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、および白血病の治療に指示される。脱毛、悪心、嘔吐および白血球減少がシクロホスファミドの最も一般的な用量制限副作用である。
メルファラン、4−[ビス(2−クロロエチル)アミノ]−L−フェニルアラニンは、注射液または錠剤としてアルケラン(ALKERAN)(登録商標)として市販されている。メルファランは、多発性骨髄腫および切除不能な卵巣上皮癌の待期療法に指示される。骨髄抑制がメルファランの最も一般的な用量制限副作用である。
クロラムブシル、4−[ビス(2−クロロエチル)アミノ]ベンゼンブタン酸は、ロイケラン(LEUKERAN)(登録商標)錠剤として市販されている。クロラムブシルは、慢性リンパ性白血病、ならびにリンパ肉腫、巨大濾胞性リンパ腫、およびホジキン病などの悪性リンパ腫の待期療法に指示される。骨髄抑制がクロラムブシルの最も一般的な用量制限副作用である。
ブスルファン、ジメタンスルホン酸1,4−ブタンジオールは、マイレラン(MYLERAN)(登録商標)錠剤として市販されている。ブスルファンは、慢性骨髄性白血病の待期療法に指示される。骨髄抑制がブスルファンの最も一般的な用量制限副作用である。
カルムスチン、1,3−[ビス(2−クロロエチル)−1−ニトロソ尿素は、BiCNU(登録商標)として凍結乾燥物質の単一バイアルとして市販されている。カルムスチンは、脳腫瘍、多発性骨髄腫、ホジキン病、および非ホジキンリンパ腫用に、単剤として、または他の薬剤と組み合わせて、待期療法に指示される。遅発性骨髄抑制がカルムスチンの最も一般的な用量制限副作用である
ダカルバジン、5−(3,3−ジメチル−1−トリアゼノ)−イミダゾール−4−カルボキサミドは、材料の単一バイアルとしてDTIC−Dome(登録商標)として市販されている。ダカルバジンは、転移性悪性黒色腫の治療、および他の薬剤と組み合わせてホジキン病の第二選択治療に指示される。悪心、嘔吐、および食欲不振がダカルバジンの最も一般的な用量制限副作用である。
抗生物質系抗新生物薬は、非細胞周期特異的薬剤であり、DNAと結合するかまたはDNAにインターカレートする。一般に、このような作用によって安定なDNA複合体かまたは鎖の切断が生じ、それにより核酸の通常機能が乱れ、細胞死に至る。抗生物質系抗新生物薬の例としては、限定されるものではないが、ダクチノマイシンなどのアクチノマイシン;ダウノルビシンおよびドキソルビシンなどのアントロサイクリン;ならびにブレオマイシンが挙げられる。
ダクチノマイシンは、アクチノマイシンDとしても知られ、注射液の形態でコスメゲン(COSMEGEN)(登録商標)として市販されている。ダクチノマイシンは、ウィルムス腫瘍および横紋筋肉腫の治療に指示される。悪心、嘔吐および食欲不振がダクチノマイシンの最も一般的な用量制限副作用である。
ダウノルビシン、(8S−シス−)−8−アセチル−10−[(3−アミノ−2,3,6−トリデオキシ−α−L−リクソ−ヘキソピラノシル)オキシ]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6,8,11−トリヒドロキシ−1−メトキシ−5,12ナフタセンジオン塩酸塩は、リポソーム注射形態としてダウノキソーム(DAUNOXOME)(登録商標)として、または注射液としてセルビジン(CERUBIDINE)(登録商標)として市販されている。ダウノルビシンは、急性非リンパ球性白血病および進行性HIV関連カポジ肉腫の治療における寛解導入に指示される。骨髄抑制がダウノルビシンの最も一般的な用量制限副作用である。
ドキソルビシン、(8S,10S)−10−[(3−アミノ−2,3,6−トリデオキシ−α−L−リクソ−ヘキソピラノシル)オキシ]−8−グリコロイル,7,8,9,10−テトラヒドロ−6,8,11−トリヒドロキシ−1−メトキシ−5,12ナフタセンジオン塩酸塩は、注射可能な形態としてルベックス(RUBEX)(登録商標)またはアドリアマイシンRDF(ADRIAMYCIN RDF)(登録商標)として市販されている。ドキソルビシンは、主として急性リンパ芽球性白血病および急性骨髄芽球性白血病の治療に指示されるが、いくつかの固形腫瘍およびリンパ腫の治療における有用成分でもある。骨髄抑制がドキソルビシンの最も一般的な用量制限副作用である。
ブレオマイシン、ストレプトミセス・ヴェルチシルス(Streptomyces verticillus)の株から単離された細胞傷害性グリコペプチド系抗生物質の混合物は、ベレノキサン(BLENOXANE)(登録商標)として市販されている。ブレオマイシンは、単剤として、または他の薬剤と組み合わせて、扁平上皮癌、リンパ腫、および精巣癌の待期療法に指示される。肺毒性および皮膚毒性がブレオマイシンの最も一般的な用量制限副作用である。
トポイソメラーゼII阻害剤としては、限定されるものではないが、エピポドフィロトキシンが挙げられる。
エピポドフィロトキシンは、マンドレイク植物由来の細胞周期特異的抗新生物薬である。エピポドフィロトキシンは、一般に、トポイソメラーゼIIとDNAとの三元複合体を形成してDNA鎖の切断を引き起こすことによって、細胞周期のS期およびG2期において細胞に影響を及ぼす。この鎖切断が蓄積し、細胞死をたどる。エピポドフィロトキシンの例としては、限定されるものではないが、エトポシドおよびテニポシドが挙げられる。
エトポシド、4’−デメチル−エピポドフィロトキシン9[4,6−0−(R)−エチリデン−β−D−グルコピラノシド]は、注射液またはカプセル剤としてベプシド(VePESID)(登録商標)として市販されており、一般にVP−16として知られている。エトポシドは、単剤として、または他の化学療法薬と組み合わせて、精巣癌および非小細胞肺癌の治療に指示される。骨髄抑制がエトポシドの最も一般的な副作用である。白血球減少(leukopenialeukopenia)の発生率の方が、血小板減少よりも重大となる傾向がある。
テニポシド、4’−デメチル−エピポドフィロトキシン9[4,6−0−(R)−テニリデン−β−D−グルコピラノシド]は、注射液としてブモン(VUMON)(登録商標)として市販されており、一般にVM−26として知られている。テニポシドは、単剤として、または他の化学療法薬と組み合わせて、小児における急性白血病の治療に指示される。骨髄抑制がテニポシドの最も一般的な用量制限副作用である。テニポシドは、白血球減少(leukopenialeukopenia)および血小板減少の両方を誘発し得る。
代謝拮抗性抗新生物薬は、DNA合成を阻害すること、またはプリンもしくはピリミジン塩基の合成を阻害し、それによりDNA合成を制限することによって細胞周期のS期(DNA合成)に作用する、細胞周期特異的抗新生物薬である。その結果、S期は進行せず、細胞死をたどる。代謝拮抗性抗新生物薬の例としては、限定されるものではないが、フルオロウラシル、メトトレキサート、シタラビン、メカプトプリン(mecaptopurine)、チオグアニン、およびゲムシタビンが挙げられる。
5−フルオロウラシル、5−フルオロ−2,4−(1H,3H)ピリミジンジオンは、フルオロウラシルとして市販されている。5−フルオロウラシルを投与すると、チミジル酸合成が阻害され、またRNAおよびDNAの両方に組み込まれる。その結果は一般に細胞死である。5−フルオロウラシルは、単剤として、または他の化学療法薬と組み合わせて、乳癌、結腸癌、直腸癌、胃癌、および膵癌の治療に指示される。骨髄抑制および粘膜炎が5−フルオロウラシルの用量制限副作用である。他のフルオロピリミジン類似体としては、5−フルオロデオキシウリジン(フロクスウリジン)および5−フルオロデオキシウリジン一リン酸が挙げられる。
シタラビン、4−アミノ−1−β−D−アラビノフラノシル−2(1H)−ピリミジノンは、シトサール−U(CYTOSAR-U)(登録商標)として市販されており、一般にAra−Cとして知られている。シタラビンは、成長中のDNA鎖へのシタラビンの末端組み込みによってDNA鎖の伸長を阻害することにより、S期で細胞期特異性を示すと考えられている。シタラビンは、単剤として、または他の化学療法薬と組み合わせて、急性白血病の治療に指示される。他のシチジン類似体としては、5−アザシチジンおよび2’,2’−ジフルオロデオキシシチジン(ゲムシタビン)が挙げられる。シタラビンは、白血球減少(leukopenialeukopenia)、血小板減少、および粘膜炎を誘発する。
メルカプトプリン、1,7−ジヒドロ−6H−プリン−6−チオン一水和物は、プリントール(PURINETHOL)(登録商標)として市販されている。メルカプトプリンは、現時点でまだ特定されていないメカニズムによってDNA合成を阻害することにより、S期で細胞期特異性を示す。メルカプトプリンは、単剤として、または他の化学療法薬と組み合わせて、急性白血病の治療に指示される。骨髄抑制および胃腸粘膜炎が、高用量のメルカプトプリンの副作用と予想される。有用なメルカプトプリン類似体はアザチオプリンである。
チオグアニン、2−アミノ−1,7−ジヒドロ−6H−プリン−6−チオンは、タブロイド(TABLOID)(登録商標)として市販されている。チオグアニンは、現時点でまだ特定されていないメカニズムによってDNA合成を阻害することにより、S期で細胞期特異性を示す。チオグアニンは、単剤として、または他の化学療法薬と組み合わせて、急性白血病の治療に指示される。白血球減少(leukopenialeukopenia)、血小板減少、および貧血を含む骨髄抑制がチオグアニン投与の最も一般的な用量制限副作用である。しかしながら、消化管副作用も起こり、用量制限となり得る。他のプリン類似体としては、ペントスタチン、エリスロヒドロキシノニルアデニン、リン酸フルダラビン、およびクラドリビンが挙げられる。
ゲムシタビン、2’−デオキシ−2’,2’−ジフルオロシチジン一塩酸塩(β−異性体)は、ジェムザール(GEMZAR)(登録商標)として市販されている。ゲムシタビンは、S期にて、またG1/S境界を通る細胞の進行を遮断することによって、細胞周期特異性を示す。ゲムシタビンは、シスプラチンと組み合わせて局所進行性非小細胞肺癌の治療に指示され、また単独で局所進行性膵癌の治療に指示される。白血球減少(leukopenialeukopenia)、血小板減少、および貧血を含む骨髄抑制が、ゲムシタビン投与の最も一般的な用量制限副作用である。
メトトレキサート、N−[4[[(2,4−ジアミノ−6−プテリジニル)メチル]メチルアミノ]ベンゾイル]−L−グルタミン酸は、メトトレキサートナトリウムとして市販されている。メトトレキサートは、プリンヌクレオチドおよびチミジル酸の合成に必要とされるジヒドロ葉酸レダクターゼの阻害を介して、DNAの合成、修復、および/または複製を阻害することによって、特にS期に細胞周期作用を示す。メトトレキサートは、単剤として、または他の化学療法薬と組み合わせて、絨毛癌、髄膜白血病、非ホジキンリンパ腫、ならびに乳癌、頭部癌、頸部癌、卵巣癌、および膀胱癌の治療に指示される。骨髄抑制(白血球減少、血小板減少、および貧血)および粘膜炎が、メトトレキサート投与の予想される副作用である。
カンプトテシンおよびカンプトテシン誘導体を含むカンプトテシン類は、トポイソメラーゼI阻害剤として入手可能または開発中である。カンプトテシン細胞傷害活性は、そのトポイソメラーゼI阻害活性に関連すると考えられている。カンプトテシンの例としては、限定されるものではないが、イリノテカン、トポテカン、および下記の7−(4−メチルピペラジノ−メチレン)−10,11−エチレンジオキシ−20−カンプトテシンの種々の光学形態が挙げられる。
イリノテカンHCl、(4S)−4,11−ジエチル−4−ヒドロキシ−9−[(4−ピペリジノピペリジノ)カルボニルオキシ]−1H−ピラノ[3’,4’,6,7]インドリジノ[1,2−b]キノリン−3,14(4H,12H)−ジオン塩酸塩は、注射液カンプトサール(CAMPTOSAR)(登録商標)として市販されている。
イリノテカンは、その活性代謝物SN−38とともにトポイソメラーゼI−DNA複合体と結合する、カンプトテシンの誘導体である。細胞傷害性は、トポイソメラーゼI:DNA:イリンテカンまたはSN−38の三元複合体と複製酵素との相互作用により引き起こされる回復不能な二本鎖切断の結果として生じると考えられている。イリノテカンは、結腸または直腸の転移性癌の治療に指示される。イリノテカンHClの用量制限副作用は、好中球減少を含む骨髄抑制、および下痢を含むGI作用である。
トポテカンHCl、(S)−10−[(ジメチルアミノ)メチル]−4−エチル−4,9−ジヒドロキシ−1H−ピラノ[3’,4’,6,7]インドリジノ[1,2−b]キノリン−3,14−(4H,12H)−ジオン一塩酸塩は、注射液ハイカムチン(HYCAMTIN)(登録商標)として市販されている。トポテカンは、トポイソメラーゼI−DNA複合体と結合して、DNA分子のねじれ歪みに応答してトポイソメラーゼIにより引き起こされる一本鎖切断の再連結を妨げるカンプトテシンの誘導体である。トポテカンは、転移性の卵巣癌および小細胞肺癌の第二選択治療に指示される。トポテカンHClの用量規制副作用は、骨髄抑制、主に好中球減少である。
化合物の製造
一般合成スキーム
本発明の化合物は、周知の標準的な合成法を含む様々な方法によって作製することができる。例示的な一般合成法を以下に示し、その後、本発明の具体的化合物を実施例において製造する。当業者ならば、本明細書に記載の置換基が本明細書に記載の合成法に適合しなければ、その置換基はその反応条件に対して安定な好適な保護基で保護されてもよいことを認識するであろう。保護基は、所望の中間体または目的化合物を提供するために、一連の反応の適切な時点で除去することができる。下記のスキームの総てにおいて、合成化学の一般原則に従い、必要に応じて、感受性または反応性の基に対する保護基が使用される。保護基は有機合成の標準的方法(T.W. Green and P.G.M. Wuts, (1991) Protecting Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons,保護基に関して引用することより本明細書の一部とされる)に従って操作される。これらの基は、化合物合成の都合のよい段階で、当業者に容易に明らかとなる方法を用いて除去される。方法の選択、ならびに反応条件およびそれらの実行順序は、本発明の化合物の製法と一致するものとする。
一般式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容可能な誘導体および塩の合成は、当業者によって、下記のスキーム1〜5に概略を示すように行うことができる。下記において、基は、特に断りのない限り式(I)の化合物に関して上記で定義される通りである。出発材料は市販されているか、または市販の出発材料から当業者に公知の方法を用いて製造される。
式(I)の化合物は、スキーム1に示されるように製造することができる。適宜置換された酸Aを、DMF中、HOBt、EDC、およびEt
3Nなどのアミド結合形成条件下で第一級アミンとカップリングさせて、臭化アリール中間体Bを得ることができる。中間体Bを、PdCl
2(dppf)およびCs
2CO
3を用いるなどのパラジウムカップリング条件下でボロン酸エステル中間体Cとカップリングさせて中間体Dを得ることができる。パラメトキシベンジル(PMB)またはベンジル(Bn)部分の脱保護は、H
2雰囲気下、パラジウム炭素の存在下で行い、式(I)の化合物を得ることができる。
中間体Dはまた、スキーム2に示されるように製造することもできる。臭化アリールBは、1,4−ジオキサン中、PdCl
2(dppf)およびKOAcを用いるなどの適当な条件下でボロン酸エステルに変換し、ボロン酸エステル中間体Eを得ることができる。次に、適宜置換された3−ブロモピリジンを、PdCl
2(dppf)およびCs
2CO
3を用いるなどのパラジウムカップリング条件下で中間体Eとカップリングさせ、中間体Dを得ることができる。スキーム1と同様の条件で、中間体Dから式(I)の化合物にさらに変換することができる。
中間体Dはまた、スキーム3に示されるように製造することもできる。臭化アリールFを、1,4−ジオキサン中、PdCl
2(dppf)およびKOAcを用いるなどの適当な条件下でボロン酸エステルに変換して、ボロン酸エステル中間体Gを得ることができる。メチルエステル中間体Gは、アンモニアを用いる塩基性条件下で第1級アミド中間体Hに変換することができる。次に、適宜置換された3−ブロモピリジンを、PdCl
2(dppf)およびCs
2CO
3を用いるなどのパラジウムカップリング条件下で中間体Hとカップリングさせて中間体Iを得ることができる。中間体Iは、1,4−ジオキサン中、Pd
2(dba)
3、キサントホス、およびCs
2CO
3を用いるなどの適当な条件下で、適宜置換された臭化アリールとカップリングさせることによって中間体Dにさらに変換することができる。スキーム1と同様の条件で、中間体Dから式(I)の化合物にさらに変換することができる。
中間体Iはまた、スキーム4に示されるように製造することもできる。臭化アリール中間体Jを、PdCl
2(dppf)およびCs
2CO
3を用いるなどのパラジウムカップリング条件下で置換ピリジンボロン酸エステルとカップリングさせて中間体Iを得ることができる。中間体Iは、スキーム3および1に示されるように式(I)の化合物にさらに変換することができる。
式(I)の化合物はまた、スキーム5に示されるように製造することもできる。適宜置換された酸Aを、PdCl
2(dppf)およびCs
2CO
3を用いるなどのパラジウムカップリング条件下で、適宜置換されたピリジン−3−イルボロン酸エステルとカップリングさせて中間体Kを得ることができる。H
2雰囲気中、パラジウム炭素の存在下で、中間体Kのパラメトキシベンジル(PMB)またはベンジル(Bn)部分を脱保護すると、中間体Lが得られる。次に、酸中間体Lを、DMF中、HOBt、EDC、およびEt
3Nなどのアミド結合形成条件下で、適宜置換された第一級アミンとカップリングさせて式(I)の化合物を得ることができる。
実験
以下の例で本発明を説明する。これらの例は本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の化合物、組成物、および方法を製造および使用するために当業者に指針を与えることを意図する。本発明の特定の実施態様が記載されるが、当業者ならば、種々の変更および改変が本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく行えることを認識するであろう。特に断りのない限り、試薬は市販されているか、または文献の手順に従って製造される。プロセス、スキーム、および例の記載に使用される記号および慣例は、最新の科学文献、例えば、the Journal of the American Chemical Society or the Journal of Biological Chemistryで使用されているものと一致する。
実施例では、
化学シフトは100万分の1(ppm)単位で表される。結合定数(J)はヘルツ(Hz)の単位である。分裂パターンは明確な多重度を示し、s(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、dd(二重の二重線)、dt(二重の三重線)、dq(二重の四重線)、m(多重線)、br(幅広)として表される。
フラッシュカラムクロマトグラフィーは、シリカゲルで行った。
使用した命名プログラムは、ACDLABs 11.0 Namebatch、ACD IUPAC、またはChemDraw(登録商標)である。
略号
BH3・DMS ボロラン硫化ジメチル複合体
Boc2O 二炭酸ジ−tert−ブチル
CDCl3 クロロホルム−d
CD3OD メタノール−d4
CHCl3 クロロホルム
Cs2CO3 炭酸セシウム
DCE ジクロロエタン
DCM ジクロロメタン
DIBAL−H 水素化ジイソブチルアルミニウム
DIEA ジイソプロピルエチルアミン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EA 酢酸エチル
EDC N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカーボネート
ES−LCMS エレクトロスプレー液体クロマトグラフィー−質量分析
Et3N トリエチルアミン
EtOH エタノール
g グラム
h 時間
H2 水素ガス
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HCl 塩酸
H2O 水
HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
H2SO4 硫酸
in vacuo 真空下
K2CO3 炭酸カリウム
KCN シアン化カリウム
KOAc 酢酸カリウム
KOH 水酸化カリウム
LAH 水素化リチウムアルミニウム
LCMS 液体クロマトグラフィー−質量分析
LiOH・H2O 水酸化リチウム水和物
m−CPBA メタ−クロロペルオキシ安息香酸
MeCN アセトニトリル
MeI ヨウ化メチル
MeOH メタノール
mg ミリグラム
MgSO4 硫酸マグネシウム
min 分
mL ミリリットル
mmol ミリモル
N2 窒素ガス
NaBH4 水素化ホウ素ナトリウム
NaCN シアン化ナトリウム
Na2CO3 炭酸ナトリウム
NaH 水素化ナトリウム
NaHCO3 重炭酸ナトリウム
NaOH 水酸化ナトリウム
Na2SO4 硫酸ナトリウム
Na2S2O3 チオ硫酸ナトリウム
NBS N−ブロモスクシンイミド
n−BuLi n−ブチルリチウム
NH4Cl 塩化アンモニウム
NH4OH 水酸化アンモニウム
NIS N−ヨードスクシンイミド
NMR 核磁気共鳴
PBr3 三臭化リン
Pd/C パラジウム炭素
PdCl2(dppf) 1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
Pd2(dba)3 トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
PE 石油エーテル
PMB p−メトキシベンジル
POCl3 オキシ塩化リン
rt 室温
SOCl2 塩化チオニル
TBME tert−ブチルメチルエーテル
TBS tert−ブチルジメチルシリル
TBSCl 塩化tert−ブチルジメチルシリル
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
T3P(登録商標) プロピルホスホン酸無水物
キサントホス 4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン
中間体の製造
中間体1: 3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン
DMF(700mL)中、5−ブロモピリジン−3−オール(70g、402mmol)、K2CO3(111g、805mmol)およびヨードエタン(69.0g、443mmol)の溶液を25℃で16時間撹拌した。次に、この混合物を濃縮して残渣を得、DCM(2×200mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、3−ブロモ−5−エトキシピリジン(53g、218mmol、収率54.2%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.19-8.17 (m, 2H), 7.60-7.59 (m, 1H), 4.13-4.07 (m, 2H), 1.40 (t, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 202 (M+H)。
工程2: 3−ブロモ−5−エトキシピリジン 1−オキシド
0℃にて、DCM(200mL)中、3−ブロモ−5−エトキシピリジン(53g、262mmol)の溶液に、m−CPBA(67.9g、393mmol)を30分かけてゆっくり加えた。得られた溶液を15時間撹拌した後に、この混合物をNaS2O3溶液で洗浄し、DCM(2×300mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、有機相を濃縮し、3−ブロモ−5−エトキシピリジン 1−オキシド(40g、165mmol、収率62.9%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.19-8.18 (m, 1H), 8.08-8.07 (m, 1H), 7.50-7.49 (m, 1H), 4.17-4.15 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 1.43 (t, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 217 (M+H)。
工程3: 5−ブロモ−2−クロロ−3−エトキシピリジン
0℃にて、DCM(200mL)中、3−ブロモ−5−エトキシピリジン 1−オキシド(40g、183mmol)の溶液に、POCl3(159mL、1701mmol)を30分かけてゆっくり加えた。次に、得られた溶液を15時間、45℃まで温めた。この混合物を濃縮し、DCM(2×200mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、5−ブロモ−2−クロロ−3−エトキシピリジン(30g、60.9mmol、収率33.2%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.00-7.99 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.65-7.64 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.17-4.12 (m, 2H), 1.44 (t, J = 7.0 Hz, 2H); ES-LCMS m/z 235 (M+H)。
工程4: 5−ブロモ−3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン
DMF(200mL)中、(4−メトキシフェニル)メタノール(16.71g、121mmol)の混合物に、0℃でNaH(3.96g、165mmol)を加えた。この混合物を30分間撹拌した後、上記混合物に5−ブロモ−2−クロロ−3−エトキシピリジン(26g、110mmol)を加え、この混合物を80〜90℃で12時間撹拌した。この混合物をH2O(20mL)により急冷し、DCM(2×200mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(10%EA/90%PE、360gシリカカラム)により精製した。TLC(EA/PE=5:1、Rf=0.5)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、5−ブロモ−3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン(36g、74.5mmol、収率67.8%)の白色固体を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.71 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.36-7.31 (m, 3H), 6.89-6.87 (m, 2H), 5.27 (s, 2H), 4.05-4.00 (m, 2H) 3.77 (s, 3H), 2.37 (d, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 338 (M+H)。
工程5: 3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン
20℃、窒素下で撹拌した、1,4−ジオキサン(250mL)中、5−ブロモ−3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン(10g、29.6mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(8.26g、32.5mmol)およびKOAc(7.25g、73.9mmol)の溶液に、PdCl2(dppf)(1.082g、1.478mmol)を一度に加えた。この反応混合物を100℃で3時間撹拌した。この混合物を濾過し、濾液を真空で濃縮して粗生成物を得た。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10:1)により精製した。TLC(PE/EA=10:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(9.2g、23.88mmol、収率81.0%)の白色固体を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.10 (s, 1H), 7.42 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.33 (s, 1H), 6.88-6.85 (m, 2H), 5.45 (s, 2H), 4.11-4.06 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 1.43 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 1.33 (s, 12H); ES-LCMS m/z 386.0 (M+H)。
中間体2: 4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)アニリン
工程1: 1−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン
室温にて、DMF(50mL)中、1−フルオロ−4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(5g、23.91mmol)の混合物に、K2CO3(6.61g、47.8mmol)および2−(ベンジルオキシ)エタノール(4.00g、26.3mmol)を加えた。この混合物を110℃で12時間撹拌した。LCMSおよびTLC(PE/EA=5:1、Rf=0.4)は、反応が終了していたことを示した。この混合物を濾過し、濾液を濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルカラムにより精製し、1−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(7.1g、18.18mmol、収率76.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) 8.49 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.38 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.54-7.28 (m, 5H), 7.13 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.56 (s, 2H), 4.36 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.89 (t, J = 3.6 Hz, 2H); ES-LCMS m/z 342(M+H)。
工程2: 4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)アニリン
MeOH(100mL)中、1−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(8.1g、23.73mmol)の混合物に、亜鉛(15.52g、237mmol)およびNH4Cl(12.70g、237mmol)を加えた。この混合物を20℃で3時間撹拌した。LCMSは、反応が終了していたことを示した。この混合物を濾過し、濾液を濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルカラム(PE/EA=5:1、Rf=0.4)により精製し、4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)アニリン(5.1g、14.40mmol、収率60.7%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) 7.35-7.24 (m, 5H), 6.81 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 6.78 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 4.63 (s, 2H), 4.13 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.83 (t, J = 3.6 Hz, 2H); ES-LCMS m/z 312(M+H)。
中間体3: 4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)アニリン
工程1: 2,2−ジメチル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン酸エチル
0℃に冷却した、THF(300mL)中、ジイソプロピルアミン(8.00mL、57.1mmol)の混合物に、n−BuLi(24.60mL、61.5mmol)を滴下した。この混合物を0℃で1時間撹拌した。次に、−30℃に冷却したこの混合物に、THF(2mL)中、イソ酪酸エチル(6.12g、52.7mmol)の溶液を加えた。この混合物を−30℃で1時間撹拌した。この混合物に、−30℃にて、THF(5mL)中、1−(ブロモメチル)−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(10.5g、43.9mmol)の溶液を加えた。この全混合物を−30℃で3時間撹拌した後、25℃で12時間撹拌した。この混合物をNH4Cl水溶液で急冷し、EAで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=200:1)により精製した。TLC(PE/EA=10:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮して2,2−ジメチル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン酸エチルの淡黄色固体(10g、35.3mmol、収率80.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.62 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.41 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.29 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.14 (s, 3H), 1.25 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.18 (s, 6H); ES-LCMS m/z 275 (M+H)。
工程2: 2,2−ジメチル−3−(4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン酸エチル
0℃に冷却したH2SO4(5mL、94mmol)中、2,2−ジメチル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン酸エチル(10g、36.5mmol)の溶液に、カリウムニトロペルオキソ酸(4.05g、40.1mmol)を少量ずつ加えた。この混合物を0℃で30分間撹拌した。この混合物を氷水に注ぎ、DCMで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、2,2−ジメチル−3−(4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン酸エチルの黄色固体(8.5g、24.54mmol、収率67.3%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.59 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.47 (dd, J = 2.4, 8.8 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.97-5.83 (m, 2H); ES-LCMS m/z 320 (M+H)。
工程3: 3−(4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチル
MeOH(50mL)中、2,2−ジメチル−3−(4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン酸エチル(8.5g、26.6mmol)およびPd/C(0.283g、2.66mmol)の反応混合物を、H−キューブ(設定:50℃、50psi、24時間)を用いて水素化した。この混合物を濾過し、濾液を濃縮した。この粗材料 により精製し、シリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10:1)を行った。TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.4)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、3−(4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチルの灰白色固体(7g、22.42mmol、収率84.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 6.98 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.71 (dd, J = 2.4, 8.4 Hz, 1H), 4.15 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.00 (s, 2H), 1.25 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.14 (s, 6H); ES-LCMS m/z 290 (M+H)。
工程4: 3−(4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オール
THF(200mL)中、3−(4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチル(2g、6.91mmol)の混合物に、LAH(0.525g、13.83mmol)を少量ずつ加えた。この混合物を25℃で10時間撹拌した。この混合物を15%NaOH水溶液(10mL)で急冷した。この混合物をNa2SO4で乾燥させた。この混合物を濾過し、濾液を濃縮した。残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=8:1)により精製した。TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.35)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、3−(4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オールの淡黄色油状物(1.1g、4.45mmol、収率64.4%)を得た:1H NMR (400 MHz, MeOD) δ: 7.17 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.84 (dd, J = 2.4, 8.0 Hz, 1H), 3.31 (s, 2H), 2.67 (d, J = 1.2 Hz, 2H), 0.84 (s, 6H); ES-LCMS m/z 248 (M+H)。
工程5: 4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)アニリン
DCM(150mL)中、3−(4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オール(300mg、1.213mmol)の混合物に、イミダゾール(124mg、1.820mmol)およびTBSCl(219mg、1.456mmol)を加えた。次に、この混合物を25℃で5時間撹拌した。この混合物を濾過し、濾液を濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.5)により精製し、4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)アニリンの淡黄色固体(350mg、0.930mmol、収率77.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3Cl) δ: 7.14 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.86 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 6.70 (dd, J = 2.8, 8.4 Hz, 1H), 3.20 (s, 2H), 2.62 (d, J = 1.2 Hz, 2H), 0.87 (s, 9H), 0.73 (s, 6H), 0.00 (s, 6H); ES-LCMS m/z 362 (M+H)。
中間体4: 2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸
工程1: 2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトニトリル
DMF(20mL)中、NaCN(2.085g、42.5mmol)の懸濁液を、DMF(20mL)中、4−ブロモ−1−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゼン(5.7g、21.27mmol)の溶液に加えた。この混合物を26℃で10時間撹拌した。次に、この溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトニトリル(4.01g、18.74mmol、収率88.0%)をそれ以上精製せずに次の工程に使用した。TLC (PE/EA = 1/1, Rf 0.5): 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.24-7.37 (m, 3H), 3.70 (s, 2H)。
工程2: 2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸
MeOH(30mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトニトリル(4.01g、18.74mmol)の溶液に、NaOH(56.2mL、112mmol)を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌した。この混合物を室温まで冷却した。次に、この溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(4.13g、17.72mmol、収率95.0%)をそれ以上精製せずに次の工程に用いた。TLC (PE/EA = 1/1, Rf = 0.4): 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.22-7.31 (m, 2H), 7.13 (t, J = 8.05 Hz, 1H), 3.67 (s, 2H); ES-LCMS m/z 232.9 (M+H)。
中間体5: 2−(ベンジルオキシ)−4−エトキシ−5−ヨードピリジン
THF(500mL)中、4−ニトロピリジン 1−オキシド(50g、357mmol)の混合物に、ナトリウムエタノレート(48.6g、714mmol)を加えた。この混合物を25℃で16時間撹拌した。反応残渣を濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=25:1)により精製した。TLC(DCM/MeOH=25:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、4−エトキシピリジン 1−オキシドの暗赤色固体(25g、162mmol、収率45.3%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.20-8.18 (m, 2H), 7.11-7.10 (m, 2H), 4.21-4.15 (m, 2H), 1.42 (t, J = 7.2 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 140.0(M +H)。
無水酢酸(36.7g、359mmol)中、4−エトキシピリジン 1−オキシド(5g、35.9mmol)の混合物を4時間加熱還流した。次に、この溶媒を真空下で除去し、残渣をMeOH(25mL)およびH2O(25mL)に溶かし、25℃で16時間撹拌した。この混合物を濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10:1)により精製した。TLC(DCM/MeOH=10:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、4−エトキシピリジン−2−オールの暗黄色固体(2.5g、16.17mmol、収率45.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.28 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.07 (d, J =3.2, 7.2 Hz, 1H), 5.86-7.85 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 4.06-4.01 (m, 2H), 1.38 (t, J = 7.2 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 140.0 (M +H)。
工程3: 4−エトキシ−5−ヨードピリジン−2−オール
DMF(30mL)中、4−エトキシピリジン−2−オール(2.5g、17.97mmol)の混合物に、NIS(4.04g、17.97mmol)を加えた。この混合物を80℃で16時間撹拌した。この混合物を濃縮し、分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、酸性条件)により精製し、4−エトキシ−5−ヨードピリジン−2−オールの黄色固体(1.2g、4.30mmol、収率23.9%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.70(s, 1H), 5.92 (s, 1H), 4.15-4.10 (m, 2H), 1.48 (t, J = 6.8 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 265.8 (M+H)。
工程4: 2−(ベンジルオキシ)−4−エトキシ−5−ヨードピリジン
THF(10mL)中、4−エトキシ−5−ヨードピリジン−2−オール(800mg、3.02mmol)の混合物に、(ブロモメチル)ベンゼン(619mg、3.62mmol)および炭酸銀(1665mg、6.04mmol)を加えた。この混合物を70℃で16時間撹拌した。反応残渣を濾過し、濾液を濃縮した。この混合物をH2Oで希釈し、DCMで抽出した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた2−(ベンジルオキシ)−4−エトキシ−5−ヨードピリジン(800mg、1.915mmol、収率63.4%)をそれ以上精製せずに次の工程で使用した:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.28 (s, 1H), 7.45-7.43 (m, 2H), 7.38-7.36 (m, 3H), 6.22 (s, 1H), 5.33 (s, 2H), 4.12-4.07 (m, 2H), 1.48 (t, J = 6.8 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 355.9 (M+H)。
中間体6: 5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−アミン
工程1: 5,5,5−トリフルオロ−4,4−ジメチル−3−オキソペンタンニトリル
−78℃に冷却した、THF(300mL)中、MeCN(3.32mL、97mmol)の混合物に、n−BuLi(56.4mL、141mmol)を加えた。この混合物を−30℃で30分間撹拌した。次に、この混合物に3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロパン酸メチル(15g、88mmol)を滴下した。この混合物を25℃で10時間撹拌した。この混合物をNH4Cl水溶液で急冷し、DCM/MeOH(10:1)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10:1)により精製した。TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、5,5,5−トリフルオロ−4,4−ジメチル−3−オキソペンタンニトリル(5g、27.9mmol、収率31.7%)の淡黄色固体を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 3.75 (s, 2H), 1.41 (s, 6H)。
工程2: 5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−アミン
0℃に冷却したH2O(25mL)中、塩酸ヒドロキシルアミン(3.10g、44.7mmol)の混合物に、NaHCO3(3.94g、46.9mmol)を加えてpH=7.5に調整した。次に、この混合物に、MeOH(25mL)中、5,5,5−トリフルオロ−4,4−ジメチル−3−オキソペンタンニトリル(4g、22.33mmol)の溶液を加えた。この混合物を65℃で15時間撹拌した。冷却後、この混合物を濃HClでpH=1.0に酸性化した後、2時間還流した。冷却後、この混合物を4M NaOHによりpH=8.0に中和した。この混合物をDCM/MeOH(10:1)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−アミンの白色固体(2g、9.06mmol、収率40.6%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.78 (s, 1H), 3.93 (s., 2H), 1.51 (s, 6H); ES-LCMS m/z 195 (M+1)。
中間体7: 3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン
工程1: 4−メチル−1−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−イミダゾール
DMF(15mL)中、4−メチル−1H−イミダゾール(1.178g、14.35mmol)の懸濁液を、DMF(15mL)中、1−フルオロ−3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゼン(2g、9.56mmol)の溶液に加えた。Cs2CO3(6.23g、19.13mmol)を加え、この混合物を80℃で8時間撹拌した。この混合物を室温まで冷却した後、溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5:1)により精製した。TLC(PE/EA=1:1、Rf=0.5)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、4−メチル−1−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−イミダゾールの淡黄色固体(800mg、2.95mmol、収率30.8%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.61-8.78 (m, 1H), 8.44-8.51 (m, 1H), 8.31-8.39 (m, 2H), 7.55 (s, 1H), 2.27 (s, 3H); ES-LCMS m/z 272.0 (M+H)。
工程2: 3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン
MeOH(15mL)中、4−メチル−1−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−イミダゾール(800mg、2.95mmol)の懸濁液を、MeOH(15mL)中、Pd/C(8.26mg、0.078mmol)の溶液に加えた。この混合物を25℃で5時間、H2雰囲気下に置いた。次に、この溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、塩基性条件)により精製し、3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン(321.83mg、1.334mmol、収率86.0%)の白色固体を得た。TLC (PE/EA = 1:1, Rf = 0.3): 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.98 (s, 1H), 7.24 (s, 1H), 7.02-6.76 (m, 3H), 2.31-2.17 (m, 3H); ES-LCMS m/z 242.1 (M+H)。
中間体8: 2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アセトニトリル
工程1: 5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−オール
H2SO4(26.1mL、491mmol)中、3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−オール(4g、24.53mmol)の氷冷溶液に、硝酸(1.206mL、27.0mmol)を滴下した。30分後、氷浴を除去し、反応を26℃で10時間撹拌した。この反応混合物を120gの氷に加えた。生じた沈澱を濾取し、さらなるH2Oですすぎ、風乾し、第1バッチの生成物を得た。母液を100mL未満となるまで蒸発させ、氷浴で冷却し、NaOHを加えてpH=8に調整した後に、さらなる収量の生成物が得られた。この混合物をEA(100mL)により抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮して生成物を得、これを第1バッチと合わせ、5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−オールの黄色固体(2.63g、12.64mmol、収率51.5%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 8.86 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 8.55 (d, J = 2.6 Hz, 1H); ES-LCMS m/z 209.0 (M+H)。
工程2: 2−クロロ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン
SOCl2(18.45mL、253mmol)を、5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−オール(2.63g、12.64mmol)の溶液に加えた。DMF(1.957mL、25.3mmol)を加え、この混合物を100℃で10時間置いた。次に、この溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過しおよび濃縮した。得られた2−クロロ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン(2.46g、10.86mmol、収率86%)をそれ以上精製せずに次の工程で使用した。TLC (PE/EA = 5:1, Rf = 0.6): 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 9.23-9.59 (m, 1H), 8.79 (d, J = 2.4 Hz, 1H)。
工程3: 2−シアノ−2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)酢酸tert−ブチル
THF(15mL)中、2−シアノ酢酸tert−ブチル(523mg、3.71mmol)の溶液に、K2CO3(854mg、6.18mmol)を加えた。次いで、この混合物に2−クロロ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン(700mg、3.09mmol)を加え、この混合物を50℃で10時間置いた。次に、この溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(DCM/MeOH=20:1、Rf=0.4)により精製し、2−シアノ−2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)酢酸tert−ブチルの淡黄色固体(1g、3.02mmol、収率98.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.99 (d, J = 2.43 Hz, 1H), 8.36 (d, J = 2.43 Hz, 1H), 3.35 (s, 1H), 1.49 (d, J = 1.54 Hz, 9H); ES-LCMS m/z 276 (M-55)。
工程4: 2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アセトニトリル
MeOH(80mL)中、2−シアノ−2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)酢酸tert−ブチル(1.06g、3.20mmol)の溶液に、HCl(20mL、3.20mmol)を加えた。この混合物を70℃で10時間置いた。次に、この溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アセトニトリル(402mg、1.739mmol、収率54.4%)をそれ以上精製せずに次の工程で使用した。TLC (PE/EA = 5:1, Rf = 0.6): 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.56 (d, J = 2.21 Hz, 1H), 8.63-8.87 (m, 1H), 4.20 (br. s., 2H); ES-LCMS m/z 232.0 (M+H)。
中間体9: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸
工程1: 2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸
1,4−ジオキサン(3mL)およびH2O(1.000mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(300mg、1.287mmol)の懸濁液を、1,4−ジオキサン(3mL)およびH2O(1.000mL)中、3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(496mg、1.287mmol)の溶液に加えた。PdCl2(dppf)(94mg、0.129mmol)およびCs2CO3(1049mg、3.22mmol)を加え、この混合物をマイクロ波照射下、110℃で30分間撹拌した。この混合物を室温まで冷却した後、溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=1:1、Rf=0.5)により精製し、淡黄色固体の2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(320mg、0.778mmol、収率60.4%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.93 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.18-7.50 (m, 6H), 6.78-7.00 (m, 2H), 5.28-5.54 (m, 2H), 4.04-4.21 (m, 2H), 3.74-3.84 (m, 3H), 3.30-3.38 (m, 2H), 1.32-1.52 (m, 3H); ES-LCMS m/z 412.0 (M+H)。
工程2: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸
MeOH(10mL)中、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(120mg、0.292mmol)の懸濁液を、MeOH(10mL)中、Pd/C(31.0mg、0.292mmol)の溶液に加えた。この混合物をH2雰囲気下、26℃で2時間撹拌した。次に、この溶液を濾過し、濃縮した。この粗材料を分取HPLC(MeCN/H2O 溶出剤として、酸性条件)により精製し、淡黄色固体の2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(80mg、0.275mmol、収率94.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.14-7.53 (m, 5H), 4.01-4.21 (m, 2H), 3.60-3.68 (m, 2H), 1.46 (s, 3H); ES-LCMS m/z 292.1 (M+H)。
中間体10: 4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルアミン
工程1:(4−アミノ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
DCM(200mL)中、4−アミノ−2−トリフルオロメチル−安息香酸(15g、73.1mmol)、HOBT(14.56g、95mmol)、EDC(16.82g、88mmol)、Et3N(20.38mL、146mmol)、1−エチル−ピペラジン(8.35g、73.1mmol)の混合物を25℃で2時間撹拌した。この混合物にDCM(200mL)を加えた後、H2O、2M NaOH(2×150mL)およびブラインで洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、(4−アミノ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(20g、65.2mmol、収率89.0%)の灰白色固体を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.07 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.92 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.79 (dd, J = 2.0, 8.0 Hz, 1H), 3.99 (s, 2H), 3.84-3.76 (m, 2H), 3.25-3.23 (m, 2H), 2.50-2.39 (m, 4H), 2.33-2.31 (m, 2H), 1.08 (t, J = 7.2 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 302 (M+H)。
工程2: 4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルアミン
THF(500mL)中、(4−アミノ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(20g、66.4mmol)の混合物に、BH3・DMS(19.91mL、199mmol)を滴下した。次に、この混合物を80℃で4時間撹拌した。この混合物をMeOHを加えることにより急冷した後、濃縮した。残渣をシリカゲルでのシリカカラムクロマトグラフィー(PE:EA=2:1、Rf=0.35)により精製し、4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルアミンの白色固体(14g、46.0mmol、収率69.4%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.48 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 6.79 (dd, J = 2.4, 8.4 Hz, 1H), 3.76 (s, 2H), 3.53 (s, 2H), 2.45-2.39 (m, 8H), 1.08 (t, J = 7.2 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 288 (M+H)。
中間体11: 2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸
THF(2L)中、2−クロロ−4−ニトロピリジン(170g、1070mmol)の混合物に、ナトリウムエタノレート(109.45g、1610mmol)を0℃でゆっくり加えた。この混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSおよびTLC(PE/EA=5:1、Rf=0.6)は、反応が終了していたことを示した。この混合物を濾過し、濾液のほとんどの溶媒を真空下で除去した。残渣をEA(800mL×3)で抽出し、有機層を飽和NaCl溶液(1L)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗2−クロロ−4−エトキシピリジン(157g、1.0mol、収率92%を固体として得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ8.15 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 6.99 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.91-6.89 (m, 1H), 4.16-4.14 (m, 2H), 1.41-1.38 (m, 3H); ES-LCMS m/z 158 (M+H)。
工程2: 5−ブロモ−2−クロロ−4−エトキシピリジン
2−クロロ−4−エトキシピリジン(100g、0.63mol)をH2SO4(500mL)にゆっくり加えた。次に、1−ブロモピロリジン−2,5−ジオン(124.2g、0.70mol)を上記の混合物に室温で加えた。この混合物を80℃で3時間撹拌した。TLC(PE/EA=10:1、Rf=0.5)は、反応が終了していたことを示した。この反応混合物を氷水(2L)に注ぎ、EA(1L×3)で抽出した。有機層を飽和Na2CO3溶液(1L×2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=60:1〜30:1)により精製した。TLC(PE/EA=10:1、Rf=0.5)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、5−ブロモ−2−クロロ−4−エトキシピリジン(60.9g、0.26mol、収率40%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ8.31 (s, 1H), 7.14 (s, 1H), 4.32-4.10 (m, 2H), 1.58-1.35 (m, 3H); ES-LCMS m/z 237 (M+2)。
工程3: 5−ブロモ−4−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン
トルエン(500mL)中、5−ブロモ−2−クロロ−4−エトキシピリジン(75g、317.1mmol)の混合物に、(4−メトキシフェニル)メタノール(52.6g、380.6mmol)、KOH(35.6g、634.3mmol)および18−クラウン−6(8.4g、31.2mmol)を室温で加えた。この反応混合物を120℃で2時間撹拌した。この混合物を2−メトキシ−2−メチルプロパン(500mL)とブライン(800mL)とで分液した。有機層を濃縮した。残渣をカラム(PE/EA=10:1、Rf=0.5)により精製し、5−ブロモ−4−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン(72.2g、221mmol、収率70%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ8.05 (s, 1H), 7.33 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.90-6.84 (m, 2H), 6.38 (s, 1H), 5.20 (s, 2H), 4.16-4.05 (m, 2H), 3.77 (s, 3H), 1.43 (q, J = 6.8 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 338 (M+2H)。
工程4: 2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトニトリル
窒素下20℃で撹拌した、EtOH(2.2L)中、4−ブロモ−1−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゼン(500g、1.87mol)の溶液に、NaCN(93g、1.90mmol)を一度に加えた。この反応混合物を60℃で12時間撹拌した。次に、溶液を濃縮し、DCM(2000mL)と飽和NaHCO3溶液(1800mL)とで分液した。別のバッチを、同じ手順を用いて繰り返した。その後、これら2つのバッチを合わせた。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトニトリル(794g、収率99%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.38-7.27 (m, 3H), 3.72 (s, 2H)。
工程5: 2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸
窒素下20℃で撹拌した、MeOH(500mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトニトリル(397g、1.82mol)の溶液に、NaOH(2.22 L、2.5M、5.56mol)溶液を一度に加えた。この反応混合物を80℃で5時間撹拌した。次に、この溶液を濃縮し、撹拌しながら濃HClでpH=5に中和した。その後、この溶液をEA(1.5L×2)で抽出した。別の2バッチを、同じ手順を用いて繰り返した。その後、これら3つのバッチを合わせた。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮し、純粋な2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(1200g、収率92%)を得た:TLC (PE/EA = 5:1, Rf = 0.2); 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.24 (br. s., 1H), 7.12 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 3.65 (s, 2H)。
工程6: 2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸メチル
MeOH(2L)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(260g、1.13mol)の溶液に、H2SO4(30mL)を室温で加えた。この溶液を一晩加熱還流した。次に、この溶媒を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。別のバッチを、同じ手順を用いて繰り返した。その後、これら2つのバッチを合わせ、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸メチル(520g、94%)を得た。TLC (PE/EA = 10:1, Rf = 0.7)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.25-7.20 (m, 2H), 7.14 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 3.70 (s, 3H), 3.62 (s, 2H)。
工程7: 2−(2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)酢酸メチル
1,4−ジオキサン(2L)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸メチル(260g,1.05mol)および4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(320g、1.26mol)の溶液に、KOAc(206g、2.10mol)およびPdCl2(dppf)(23g、0.03mol)を室温で加えた。この溶液を4時間N2下で加熱還流した。次に、この溶液を濾過し、濾液を真空下で濃縮して粗生成物を得た。別のバッチを、同じ手順を用いて繰り返した。その後、これら2つのバッチを合わせ、シリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=30:1から10:1へ)により精製した。TLC(PE/EA=10:1、Rf=0.5)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、2−(2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)酢酸メチル(560g、90%)を淡黄色油状物として得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.54 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 7.31-7.26 (m, 1H), 3.73 (s, 2H), 1.34 (s, 12H), 1.27 (s, 3H); ES-LCMS m/z 295.2 (M+H)。
工程8: 2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸メチル
1,4−ジオキサン(1,4-dixoane)(1.2L)およびH2O(300mL)中、5−ブロモ−4−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン(175g、519mmol)の溶液に、N2下で、2−(2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)酢酸メチル(167g、569mmol)、PdCl2(dppf)(25g、5.19mmol)およびCs2CO3(337g、1038mmol)を加えた。この混合物を2時間還流した。TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.3)は、反応が終了していたことを示した。この混合物をEA(1L)とH2O(800mL)とで分液した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5:1、Rf=0.3)により精製し、5−ブロモ−4−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン(210g、0.49mol、収率90%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ7.94 (s, 1H), 7.36 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.32-7.22 (m, 3H), 6.90 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.43 (s, 1H), 5.26 (s, 2H), 4.11 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.72 (s, 2H), 3.70 (s, 3H), 1.36 (t, J = 7.2 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 426 (M+H)。
工程9: 2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸
THF(500mL)中、2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸メチル(210g、519mmol)の溶液に、H2O(700mL)中、LiOH・H2O(52g、1.23mol)の溶液を加えた。この混合物を60℃で10時間撹拌した。TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.3)は、反応が終了していたことを示した。この混合物を濃縮し、1.0M HClでpH=7.0に中和した。次に、この混合物を濾過し、固体を水で洗浄し、真空下で乾燥させ、2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(183.3g、0.45mol、収率93%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.94 (s, 1H), 7.41-7.28 (m, 3H), 7.24 (d, J = 9.6 Hz, 2H), 6.91 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.44 (s, 1H), 5.26 (s, 2H), 4.11 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.67 (s, 2H), 1.36 (t, J = 7.2 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 412 (M+H)。
中間体12: 2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド
工程1: 2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトニトリル
DMF(20mL)中、NaCN(2.085g、42.5mmol)の懸濁液を、DMF(20mL)中、4−ブロモ−1−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゼン(5.7g、21.27mmol)の溶液に加えた。この混合物を26℃で10時間撹拌した。次に、溶液を濃縮し、EA(50mL)と飽和NaHCO3溶液(50mL)とで分液した。有機抽出液をブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過、濃縮し、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトニトリルの灰白色固体(soild)(4.01g、18.74mmol、収率88%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.24-7.37 (m, 3 H), 3.70 (s, 2 H)。
工程2: 2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸
MeOH(30mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトニトリル(4.01g、18.74mmol)の溶液に、2M NaOH(56.2mL、112mmol)を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌した。次に、この混合物を室温まで冷却した。その後、この溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。 合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(4.13g、17.72mmol、収率95%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.31-7.22 (m, 2H), 7.13 (t, J = 8.05 Hz, 1H), 3.67 (s, 2H); ES-LCMS m/z 233 (M+H)。
工程3: 5,5,5−トリフルオロ−4,4−ジメチル−3−オキソペンタンニトリル
−78℃に冷却したTHF(300mL)中、MeCN(1.086g、26.5mmol)の混合物に、n−BuLi(10.58mL、26.5mmol)を加えた。この混合物を−30℃で0.5時間撹拌した。次に、この混合物に3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロパン酸メチル(3g、17.63mmol)を滴下した。この混合物をNH4Cl水溶液で急冷し、DCM/MeOH(10:1、30mL)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=8:1)により精製した。TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.5)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、5,5,5−トリフルオロ−4,4−ジメチル−3−オキソペンタンニトリルの淡黄色油状物(1g、5.30mmol、収率30%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.79 (s, 2H), 1.41 (s, 6H)。
工程4: 3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−アミン
水(30mL)中、5,5,5−トリフルオロ−4,4−ジメチル−3−オキソペンタンニトリル(1g、5.58mmol)および塩酸ヒドロキシルアミン(0.407g、5.86mmol)の混合物に、NaOH(0.447g、11.16mmol)を加えた。次に、この混合物を100℃で3時間撹拌した。室温まで冷却した後、この混合物をDCM(50mL×3)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−アミンの淡黄色固体(700mg、3.39mmol、収率61%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.17 (s, 1H), 4.41 (s, 2H), 1.49 (s, 6H); ES-LCMS m/z 195 (M+H)。
工程5: 2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド
DCM(50mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(360mg、1.545mmol)の混合物に、3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−アミン(300mg、1.545mmol)、HATU(881mg、2.317mmol)およびトリエチルアミン(0.645mL、4.63mmol)を加えた。次に、この混合物を25℃で12時間撹拌した。この混合物をブラインで洗浄し(50mL)、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミドの黄色油状物(600mg、1.1mmol、収率71%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.09 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.34-7.29 (m, 1H), 7.21 (s, 1H), 6.64 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 6.43 (s, 1H), 3.75 (s, 2H), 1.52 (s, 6H); ES-LCMS m/z 409 (M+H)。
本発明の化合物の製造
実施例1: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミド
工程1: 2−クロロ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン
3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−オール(2g、12.26mmol)の混合物に、0℃で硝酸(1.644mL、36.8mmol)およびH2SO4(12.03g、123mmol)を加えた。次に、この混合物を25℃で16時間撹拌した。その後、この混合物を5時間60℃まで温め、冷却し、150gの氷を加えた。この混合物をEA(2×100mL)で抽出し、H2O(100mL)で洗浄して有機層を得た。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮し、5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−オールの褐色固体(2.2g、8.99mmol、収率73.3%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.91 (d, J =2.43 Hz, 1H), 9.42 (d, J = 2.43 Hz, 1H); ES-LCMS m/z 209.0 (M+H)。
工程2: 2−クロロ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン
5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−オール(2g、9.61mmol)の混合物に、SOCl2(21.04mL、288mmol)およびDMF(0.074mL、0.961mmol)に加えた。次に、この混合物を80℃で16時間撹拌した。この混合物を濃縮し、EA(2×100mL)で抽出し、H2O(100mL)で洗浄して有機層を得た。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮し、2−クロロ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジンの褐色固体(2g、5.30mmol、収率55.1%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.91 (d, J = 2.43 Hz, 1H), 9.42 (d, J = 2.43 Hz, 1H)。
工程3: 6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−アミン
酢酸(10mL)中、2−クロロ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン(2g、8.83mmol)の混合物に、鉄(2.465g、44.1mmol)を一度に加えた。この混合物を80℃で15分間撹拌した。この混合物を濾過し、濃縮した後、NaOH水溶液で洗浄し、EAで抽出した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5:1)により精製した。TLC(PE/EA=8:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−アミンの黄色固体(1g、4.58mmol、収率51.9%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.06 (s, 1H), 7.86 (d, J = 8.60 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 8.60 Hz, 1H), 7.46-7.26 (m, 5H), 4.16-4.11 (m, 2H), 3.81 (s, 2H), 1.47 (t, J = 6.62 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 197.0 (M+H)。
工程4: 1−(5−アミノ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)エタノン
MeOH(3mL)中、6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−アミン(200mg、1.018mmol)の混合物に、6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−アミン(200mg、1.018mmol)、NaHCO3(171mg、2.035mmol)およびPdCl2(dppf)(74.5mg、0.102mmol)を加えた。この混合物をN2雰囲気下、110℃で30分間、マイクロ波下で撹拌した。次に、反応残渣を濾過し、固体をMeOHにより洗浄した。その後、この溶液に6M HClを加え、これを室温で(a rt)1時間撹拌した後に濃縮し、粗生成物を得た。この粗生成物を分取TLC(PE/EA=1:1、Rf=0.6)により精製し、1−(5−アミノ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)エタノンの淡黄色固体(120mg、0.500mmol、収率49.1%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.10 (d, J = 2.43 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 2.43 Hz, 1H), 2.56 (s, 3H); ES-LCMS m/z 205.0 (M+H)。
工程5: N−(6−アセチル−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトアミド
DCM(10mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(125mg、0.536mmol)の混合物に、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(125mg、0.536mmol)、EDC(123mg、0.644mmol)、HOBt(99mg、0.644mmol)およびEt3N(0.150mL、1.073mmol)を加えた。この混合物を25℃で16時間撹拌した。次に、反応残渣を濃縮して粗生成物を得、これを分取TLC(PE/EA=1:1、Rf=0.6)により精製し、N−(6−アセチル−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトアミドの淡黄色固体(120mg、0.243mmol、収率45.4%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.00 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.60 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.13 (d, J = 2.5 Hz, 2H), 7.33 (s., 1H), 3.85 (s, 2H), 2.66 (s, 3H); ES-LCMS m/z 418.9 (M+H)。
工程6: N−(6−アセチル−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(3mL)およびH2O(1mL)中、3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(100mg、0.260mmol)の混合物に、N−(6−アセチル−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトアミド(120mg、0.286mmol)、Cs2CO3(169mg、0.519mmol)およびPdCl2(dppf)(18.99mg、0.026mmol)を加えた。この混合物をN2雰囲気下、110℃で30分間、マイクロ波下で撹拌した。次に、反応残渣を濾過し、濾液を濃縮して粗生成物を得、これを分取TLC(PE/EA=1:1、Rf=0.6)により精製し、N−(6−アセチル−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミドの淡黄色固体(100mg、0.100mmol、収率38.7%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.02 (s, 1H), 8.62 (s, 1H), 8.13 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 7.42 (d, J = 9.0 Hz, 4H), 7.33 (d, J = 2.5 Hz, 2H), 6.94 (s, 1H), 5.39 (s, 2H), 4.15-4.09 (m, 2H), 3.91 (s, 2H), 2.03 (s, 3H), 1.26 (t, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 598.1 (M+H)。
工程7: 2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミド
THF(10mL)中、N−(6−アセチル−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(100mg、0.167mmol)の混合物に、臭化メチルマグネシウム(0.167mL、0.502mmol)を加えた。この混合物を0℃にて2時間N2雰囲気で撹拌した。次に、この混合物をH2Oに加え、EAで抽出した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(DCM/MeOH=15:1、Rf=0.6)により精製し、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミドの黄色固体(70mg、0.086mmol、収率51.1%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.87 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.09 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.44-7.40 (m, 3H), 7.29 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.88 (s, 2H) 6.78 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 5.35 (s, 2H) ,4.17-4.11(m, 2H), 3.83 (s, 2H), 3.77 (s, 3H), 1.59 (s, 6H), 1.41 (t, J = 7.1 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 494.2 (M-PMB+H)。
工程8: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミド
MeOH(10mL)中、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミド(70mg、0.114mmol)の混合物に、Pd/C(7mg、0.066mmol)を加えた。この混合物をH2雰囲気下、25℃で16時間撹拌した。次に、反応残渣を濾過し、濃縮した。この粗材料を分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、塩基性条件)により精製し、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミドの白色固体(5.71mg、0.011mmol、収率10.9%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.90 (s, 1H), 8.48 (s, 1H), 7.48-7.43 (m, 1H), 7.40-7.32 (m, 3H), 7.26 (d, J = 2.01 Hz, 1H), 4.15 (m, 2H), 3.86 (s, 2H), 1.62 (s, 6H), 1.49 (t, J = 7.03 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 494.2 (M+H)。
実施例2: N−(6−エトキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド塩酸塩
工程1: 2−クロロ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン
3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−オール(2g、12.26mmol)および硝酸(1.644mL、36.8mmol)の混合物に、0℃でH2SO4(12.03g、123mmol)を加えた。次に、この混合物を25℃で16時間撹拌した。その後、この混合物を5時間60℃まで温め、冷却し、150gの氷に加えた。この混合物をEA(2×100mL)で抽出し、H2O(100mL)で洗浄して有機層を得た。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−オールの褐色固体(2.2g、8.99mmol、収率73.3%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.91 (d, J = 2.43 Hz, 1H), 9.42 (d, J = 2.43 Hz, 1H); ES-LCMS m/z 209.0 (M+H)。
工程2: 2−クロロ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン
5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−オール(2g、9.61mmol)およびSOCl2(21.04mL、288mmol)の混合物に、DMF(0.074mL、0.961mmol)を加えた。次に、この混合物を80℃で16時間撹拌した。この混合物を濃縮し、EA(2×100mL)で抽出し、H2O(100mL)で洗浄して有機層を得た。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、2−クロロ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジンの褐色固体(2g、5.30mmol、収率55.1%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.91 (d, J = 2.43 Hz, 1H), 9.42 (d, J = 2.43 Hz, 1H)。
工程3: 2−エトキシ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン
THF(10mL)中、2−クロロ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン(500mg、2.207mmol)の混合物に、EtOH(0.155mL、2.65mmol)およびNaH(132mg、3.31mmol)を加えた。次に、この混合物を0℃で30分間撹拌した後、室温まで温め、16時間撹拌した。この混合物をH2Oに加え、EA(2×50mL)で抽出して有機層を得た。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、2−エトキシ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジンの褐色油状物(120mg、0.457mmol、収率20.7%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.27 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.75 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 4.67 (m, 2H), 1.47 (t, J = 7.0 Hz, 3H)。
工程4: 6−エトキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−アミン
EA(10mL)中、2−エトキシ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン(120mg、0.508mmol)の混合物に、塩化スズ(II)二水和物(459mg、2.033mmol)を加えた。この混合物を50℃で16時間撹拌した。次に、この溶液をEAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=4:1、Rf=0.6)により精製し、6−エトキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−アミンの淡黄色油状物(80mg、0.310mmol、収率61.1%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 6.27 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 5.86 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 2.81 (m, 2H), 0.17 (t, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 207.1 (M+H)。
工程5: 2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(6−エトキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミド
DCM(10mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(90mg、0.386mmol)の混合物に、6−エトキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−アミン(88mg、0.425mmol)、DIEA(0.135mL、0.772mmol)およびHATU(220mg、0.579mmol)を加えた。この混合物を25℃で16時間撹拌した。この混合物をH2Oで希釈し、DCMで抽出した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=1:1、Rf=0.6)により精製し、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(6−エトキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミドの淡黄色油状物(120mg、0.228mmol、収率59.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.49 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.27 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.39-7.34 (m, 3H), 4.47 (m, 2H), 1.21 (t, J = 6.5 Hz, 3H);ES-LCMS m/z 421.0 (M+H)。
工程6: N−(6−エトキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(3mL)およびH2O(1mL)中、3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(100mg、0.260mmol)の混合物に、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(6−エトキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミド(120mg、0.286mmol)、Cs2CO3(169mg、0.519mmol)およびPdCl2(dppf)(18.99mg、0.026mmol)を加えた。この混合物をN2雰囲気下、110℃で30分間、マイクロ波下で撹拌した。次に、反応残渣を濾過し、濾液を濃縮して粗生成物を得、これを分取TLC(PE:EA=1:1、Rf=0.6)により精製し、N−(6−エトキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミドの淡黄色固体(50mg、0.071mmol、収率27.3%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.51 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.52-7.35 (m, 6H), 6.93 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 5.39 (s, 2H), 4.47 (m, 2H), 4.17 (m, 2H), 3.78-3.85 (m, 5H),1.42-1.47 (m, 3H), 1.38-1.42 (m, 3H); ES-LCMS m/z 600.1 (M+H)。
工程7: N−(6−エトキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド塩酸塩
DCM(10mL)中、N−(6−エトキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(40mg、0.067mmol)の混合物に、TFA(0.701mL、9.10mmol)を加えた。この混合物を25℃で2時間撹拌した。次に、反応残渣をNaOH(2.5m、3mL)に加え、濃縮した。この粗材料を分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、塩基性条件)により精製し、N−(6−エトキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド塩酸塩の白色固体(15.66mg、0.030mmol、収率49.8%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.50 (s, 1H), 8.29 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.49-7.41 (m, 1H), 7.40-7.31 (m, 3H), 7.26 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.47 (m, 2H), 4.15 (m, 2H), 3.82 (s, 2H), 1.49 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 1.40 (t, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 480.2 (M+H)。
実施例3: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
工程1: 3−(4−(2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトアミド)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチル
DCM(5mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(161mg、0.691mmol)、HATU(315mg、0.830mmol)およびTEA(0.482mL、3.46mmol)の溶液に、エチル−3−(4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパノエート(200mg、0.691mmol)を加えた。この反応混合物を室温で2時間撹拌した後、この溶液をDCMとH2Oとで分液した。合わせた有機抽出液をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を分取TLC(DCM、Rf=0.5)により精製し、3−(4−(2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトアミド)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチルの淡黄色油状物(320mg、0.571mmol、収率83.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, MeOH-d4) δ 7.94 (d, J = 1.54 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.38 Hz, 1H), 7.27-7.36 (m, 2H), 7.22 (d, J = 8.38 Hz, 1H), 6.90-6.97 (m, 1H), 4.09-4.18 (m, 2H), 3.74 (s, 2H), 3.07 (s, 2H), 1.20-1.25 (m, 3H), 1.15 (s, 6H); ES-LCMS m/z 504 (M+H)。
工程2: 3−(4−(2−(2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アセトアミド)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチル
1,4−ジオキサン(10mL)中、3−(4−(2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトアミド)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチル(320mg、0.635mmol)、KOAc(187mg、1.904mmol)および4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(193mg、0.761mmol)の溶液に、PdCl2(dppf)(23.21mg、0.032mmol)を加えた。この反応混合物を100℃で8時間撹拌した。次に、溶液を濃縮し、EAとH2Oとで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.6)により精製し、3−(4−(2−(2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アセトアミド)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチルの淡黄色油状物(300mg、0.490mmol、収率77%)を得た: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.94 (s, 1H), 7.68 (d, J = 8.60 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 7.50 Hz, 1H), 7.33-7.41 (m, 2H), 7.22 (d, J = 8.60 Hz, 1H), 4.12-4.15 (m, 2H), 3.78 (s, 2H), 3.07 (s, 2H), 1.33 (s, 12H), 1.22 (d, J = 1.54 Hz, 3H), 1.15 (s, 6H); ES-LCMS m/z 552 (M+H)。
工程3: 3−(4−(2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチル
H2O(1mL)および1,4−ジオキサン(3mL)中、PdCl2(dppf)(13.27mg、0.018mmol)、4−(ベンジルオキシ)−2−エトキシ−1−ヨードベンゼン(0.131mL、0.399mmol)、3−(4−(2−(2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アセトアミド)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチル(0.121mL、0.363mmol)およびCs2CO3(355mg、1.088mmol)の反応混合物を100℃で2時間撹拌した。次に、この溶液を濃縮し、DCMとH2Oとで分液した。合わせた有機抽出液をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5:1)により精製した。TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、3−(4−(2−(4’−(ベンジルオキシ)−2’−エトキシ−3−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)アセトアミド)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチルの淡黄色油状物(100mg、0.147mmol、収率40.6%)を得た: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.93-7.98 (m, 2H), 7.71 (dd, J = 8.49, 1.87 Hz, 1H), 7.42-7.46 (m, 2H), 7.32-7.39 (m, 3H), 7.25-7.31 (m, 3H), 7.23 (d, J = 8.60 Hz, 1H), 6.48 (s, 1H), 5.35 (s, 2H), 4.10-4.17 (m, 4H), 3.79 (s, 2H), 3.07 (s, 2H), 2.00 (s, 2H), 1.23 (dd, J = 7.17, 0.88 Hz, 6H), 1.15 (s, 6H); ES-LCMS m/z 653 (M+H)。
工程4: 2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
THF(5mL)中、3−(4−(2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチル(100mg、0.153mmol)の溶液に、LAH(17.45mg、0.460mmol)を加えた。この反応混合物を25℃で1時間撹拌した。次に、この反応物をEA(50mL)で抽出し、水およびNaOH溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。合わせた有機抽出液を分取TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.4)により精製し、2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミドの淡黄色油状物(20mg、0.032mmol、収率20.9%)を得た: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.94-8.03 (m, 2H) 7.77 (d, J = 8.53 Hz, 1H) 7.46 (t, J = 7.53 Hz, 3H) 7.36-7.43 (m, 3H) 7.27-7.35 (m, 3H) 6.52 (s, 1H) 5.38 (s, 2H) 3.83 (s, 2H) 2.81 (s, 2H) 2.03 (s, 4H) 1.40 (t, J = 6.78 Hz, 3H) 1.26 (t, J = 7.28 Hz, 3H) 0.82-0.90 (m, 6H); ES-LCMS m/z 611 (M+H)。
工程5: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
MeOH(3mL)中、2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(20mg、0.033mmol)およびPd/C(3.49mg、0.033mmol)の反応混合物を20℃にて20分間、H2雰囲気下で撹拌した。次に、溶液を濃縮し、分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、酸性条件)により精製し、2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミドの白色固体(11.88mg、0.022mmol、収率67.7%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.95 (d, J = 1.98 Hz, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.71 (dd, J = 8.49, 1.87 Hz, 1H), 7.40-7.46 (m, 2H), 7.25-7.32 (m, 2H), 6.37 (s, 1H), 4.24 (q, J = 6.84 Hz, 2H), 3.82 (s, 2H), 3.35 (br. s., 2H), 2.77 (s, 2H), 1.41 (t, J = 6.95 Hz, 3H), 0.83 (s, 6H); ES-LCMS m/z 521 (M+H)。
実施例4: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2,3−ジフルオロフェニル)−N−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
工程1:(4−ブロモ−2,3−ジフルオロフェニル)メタノール
N2下、0℃で撹拌した、THF(5mL)中、4−ブロモ−2,3−ジフルオロ安息香酸(650mg、2.74mmol)の溶液に、BH3・DMS(1.371mL、13.71mmol)を一度に加えた。この応混合物を67℃で2時間撹拌した。この溶液に室温でMeOH(5mL)を加えた。次に、この溶液を室温で30分間撹拌した。この溶液を真空下で濃縮して粗生成物を得た。得られた(4−ブロモ−2,3−ジフルオロフェニル)メタノール(600mg、1.749mmol、収率63.8%)をそれ以上精製せずに次の工程で使用した。TLC (PE/EA = 2:1, Rf 0.6): 1H NMR (400 mHz, CDCl3) δ 7.37-7.28 (m, 1H), 7.12 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 4.76 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 3.70 (s, 1H)。
工程2: 1−ブロモ−4−(ブロモメチル)−2,3−ジフルオロベンゼン
N2下、0℃で撹拌した、DCM(10mL)中、(4−ブロモ−2,3−ジフルオロフェニル)メタノール(500mg、2.242mmol)の溶液に、PBr3(0.634mL、6.73mmol)を一度に加えた。この反応混合物を10℃で2時間撹拌した次に、この溶液を濃縮し、DCMと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=10:1、Rf0.6)により精製し、1−ブロモ−4−(ブロモメチル)−2,3−ジフルオロベンゼンの淡黄色油状物(330mg、1.154mmol、収率51.5%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.30 (ddd, J = 2.0, 6.0, 8.2 Hz, 1H), 7.11-7.03 (m, 1H), 4.46 (s, 2H)。
工程3: 2−(4−ブロモ−2,3−ジフルオロフェニル)アセトニトリル
N2下、0℃で撹拌した、EtOH(10mL)中、1−ブロモ−4−(ブロモメチル)−2,3−ジフルオロベンゼン(330mg、1.154mmol)の溶液に、NaCN(73.5mg、1.500mmol)を一度に加えた。この反応混合物を10℃で12時間撹拌した。次に、この溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた2−(4−ブロモ−2,3−ジフルオロフェニル)アセトニトリルをそれ以上精製せずに次の工程で使用した。TLC (PE/EA = 5:1, Rf 0.6): 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.39 (ddd, J = 1.8, 6.1, 8.2 Hz, 1H), 7.15 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 3.78 (s, 2H)。
工程4: 2−(4−ブロモ−2,3−ジフルオロフェニル)酢酸
化合物2−(4−ブロモ−2,3−ジフルオロフェニル)アセトニトリル(200mg、0.690mmol)を20℃で一度に、H2O(1mL)およびH2SO4(1mL)に溶かした。この反応混合物を100℃で1時間撹拌した。次に、この溶液をEAとH2Oとで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた2−(4−ブロモ−2,3−ジフルオロフェニル)酢酸(180mg、0.287mmol、収率41.6%)をそれ以上精製せずに次の工程で使用した。TLC (PE/EA = 2:1, Rf 0.6): 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.27-7.20 (m, 1H), 6.92-6.85 (m, 1H), 3.65 (s, 2H); ES-LCMS m/z 250.0 (M+H)。
工程5: N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−ブロモ−2,3−ジフルオロフェニル)アセトアミド
N2雰囲気下、20℃で撹拌した、DCM(3mL)中、4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)アニリン(20mg、0.064mmol)、2−(4−ブロモ−2,3−ジフルオロフェニル)酢酸(48.4mg、0.077mmol)およびDIEA(0.034mL、0.193mmol)の溶液に、HATU(29.3mg、0.077mmol)を一度に加えた。この反応混合物を20℃で2時間撹拌した。次に、この溶液をDCMと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=5:1、Rf0.3)により精製し、N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−ブロモ−2,3−ジフルオロフェニル)アセトアミドの淡黄色固体(12mg、0.019mmol、収率29.9%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.69-7.59 (m, 2H), 7.36-7.24 (m, 6H), 7.05 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 6.96 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.64 (s, 2H), 4.20 (t, J = 4.4 Hz, 2H), 3.86 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.71 (s, 2H); ES-LCMS m/z 546.0 (M+H)。
工程6: N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2,3−ジフルオロフェニル)アセトアミド
N2雰囲気下、20℃で撹拌した1,4−ジオキサン(6mL)およびH2O(2mL)中、3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(8.49mg、0.022mmol)、N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−ブロモ−2,3−ジフルオロフェニル)アセトアミド(12mg、0.022mmol)およびCs2CO3(17.96mg、0.055mmol)の溶液に、PdCl2(dppf)(0.807mg、1.102μmol)を一度に加えた。この反応容器を110℃で3時間加熱した。次に、この溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.6)により精製し、N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2,3−ジフルオロフェニル)アセトアミドの褐色固体(10mg、0.012mmol、収率52.7%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.66-7.50 (m, 2H), 7.41-7.34 (m, 2H), 7.29-7.07 (m, 8H), 6.95-6.80 (m, 3H), 5.39 (d, J = 4.9 Hz, 2H), 4.57 (d, J = 5.0 Hz, 2H), 4.14 (d, J = 4.0 Hz, 2H), 4.09-3.96 (m, 2H), 3.84-3.66 (m, 7H), 1.38 (q, J = 6.4 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 723.1 (M+H)。
工程7: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2,3−ジフルオロフェニル)−N−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
N2下、20℃で撹拌した、MeOH(3mL)中、N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2,3−ジフルオロフェニル)アセトアミド(10mg、0.014mmol)の溶液に、Pd/C(0.147mg、1.384μmol)を一度に加えた。この溶液をH2雰囲気下で撹拌した。この反応混合物を10℃で12時間撹拌した。この混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して粗生成物を得た。この粗材料を分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、酸性条件)により精製し、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2,3−ジフルオロフェニル)−N−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミドの淡黄色固体(3.17mg、6.19μmol、収率44.7%)を得た。TLC (DCM/MeOH = 5:1, Rf = 0.4): 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.88 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.75 (dd, J = 2.2, 8.8 Hz, 1H), 7.37-7.12 (m, 5H), 4.20-4.07 (m, 4H), 3.90 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.85 (s, 2H), 1.48 (t, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 513.2 (M+H)。
実施例5: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
工程1: 3−(4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オール
DCM(50mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(6g、25.7mmol)の混合物に、3−(4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチル(7.45g、25.7mmol)、HATU(12.73g、33.5mmol)およびEt3N(10.74mL、77mmol)を加えた。次に、この混合物を25℃で12時間撹拌した。この混合物をブラインおよび飽和NaHCO3溶液で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、3−(4−(2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトアミド)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチルの黄色油状物(12g、19.99mmol、収率78.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 7.94 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.36-7.25 (m, 3H), 7.22 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.14 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.73 (s, 2H), 3.07 (s, 2H), 1.22 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.15 (s, 6H); ES-LCMS m/z 504 (M)。
工程2: 3−(4−(2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチル
H2O(1mL)および1,4−ジオキサン(3mL)中、3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(4.58g、11.90mmol)および3−(4−(2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトアミド)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチル(6g、11.90mmol)の混合物に、N2下で、Cs2CO3(7.75g、23.79mmol)およびPdCl2(dppf)(0.435g、0.595mmol)を加えた。次に、この混合物を撹拌し、マイクロ波オーブンにて120℃で30分間照射を行った。この混合物を濃縮し、EAで抽出した。合わせた有機層を濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5:1)により精製した。TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.45)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、3−(4−(2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチルの黄色固体(4.5g、4.63mmol、収率38.9%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 7.98-7.93 (m, 2H), 7.70 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.46-7.35 (m, 6H), 7.23 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 5.36 (s, 2H), 4.18-4.10 (m, 4H), 3.83-3.75 (m, 5H), 3.09-3.05 (m, 2H), 1.41 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.24 (d, J = 1.8 Hz, 9H); ES-LCMS m/z 563 (M-120)。
工程3: 2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
0℃に冷却した、THF(200mL)中、3−(4−(2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチル(3.5g、5.13mmol)の混合物に、LAH(0.389g、10.25mmol)を少量ずつ加えた。この混合物を0℃で30分間撹拌した。この混合物を15%NaOH水溶液(10mL)で急冷した。この混合物をNa2SO4で乾燥させた。この混合物を濾過し、濾液を濃縮した。残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=8:1)により精製した。TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.35)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミドの淡黄色油状物(3g、4.21mmol、収率82.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 7.93 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 7.71 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.47-7.31 (m, 7H), 6.90 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.35 (s, 2H), 4.17-4.10 (m, 2H), 3.82-3.74 (m, 5H), 3.31-3.30 (m, 2H), 2.77 (s, 2H), 1.41 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 0.82 (s, 6H); ES-LCMS m/z 635 (M-120)。
工程4: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
N−(4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(3g、3.97mmol)およびHCl(1,4−ジオキサン中4M、20mL)の混合物を25℃で2時間撹拌した。この混合物を濃縮した。この粗材料を分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、酸性条件)により2回精製し、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミドの白色固体(1528.59mg、2.94mmol、収率73.9%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 7.94 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.74-7.67 (m, 1H), 7.44-7.38 (m, 2H), 7.37-7.27 (m, 3H), 7.22 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.11 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.78 (s, 2H), 3.32-3.30 (m, 2H), 2.77 (s, 2H), 1.45 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 0.82 (s, 6H); ES-LCMS m/z 521 (M+1)。
実施例6: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
工程1:(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)メタノール
THF(100mL)中、4−ブロモ−3−フルオロベンズアルデヒド(10g、49.3mmol)およびNaBH4(3.73g、99mmol)の溶液に、20℃でMeOH(100mL)を滴下した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、溶媒を真空下で除去した。残渣をDCM(200mL)に溶かし、H2O(60mL)およびブライン(60mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)メタノールの白色固体(9.8g、47.7mmol、収率97.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.54 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.56 (s, 2H); ES-LCMS m/z 188.9 (M-17)。
工程2: 1−ブロモ−4−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゼン
DCM(100mL)中、(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)メタノール(5g、24.39mmol)の溶液に、PBr3(2.76mL、29.3mmol)を滴下した。得られた混合物を20℃で撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、混合物をNa2CO3水溶液によりpH=8に調整した。有機層を乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1)により精製し、1−ブロモ−4−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゼンの白色固体(4.2g、14.89mmol、収率61.1%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.57 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 4.53 (s, 2H); ES-LCMS m/z 186.9 (M-79)。
工程3: 2−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)アセトニトリル
EtOH(30mL)中、1−ブロモ−4−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゼン(1g、3.73mmol)の溶液に、KCN(0.243g、3.73mmol)を加えた。得られた混合物を60℃で撹拌した。3時間後、LCMS分析は、出発材料が消失したことを示した。溶媒を真空下で除去した。残渣をEA(80mL)に溶かし、H2O(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これをシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1)により精製し、2−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)アセトニトリルの白色固体(0.78g、2.96mmol、収率79.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.63 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.92 (s, 2H); ES-LCMS m/z 214.0 (M+H)。
工程4: 2−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)酢酸
H2SO4(5mL)およびH2O(5mL)中、2−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)アセトニトリル(0.78g、3.64mmol)の溶液を100℃で16時間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、混合物をH2O(20mL)に溶かし、EA(20mL)により抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、2−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)酢酸の白色固体(0.7g、2.046mmol、収率56.1%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.53 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.16 (dd, J =9.8, 1.9 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 3.61 (s, 2H)。
工程5: 2−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)−N−(4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
DCM(20mL)中、2−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)酢酸(50mg、0.215mmol)、4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)アニリン(78mg、0.215mmol)、DIEA(83mg、0.644mmol)、HOBt(49.3mg、0.322mmol)および塩酸EDC(61.7mg、0.322mmol)の溶液を20℃で16時間撹拌した。この混合物をH2O(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=3/1)により精製し、2−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)−N−(4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(80mg、0.132mmol、収率61.4%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.83 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.49 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.15 (dd, J = 9.7, 1.8 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 3.62 (s, 2H), 2.70 (s, 2H), 2.07 (s, 2H), 0.86 (s, 9H), 0.76-0.69 (m, 6H), 0.05-0.02 (m, 6H); ES-LCMS m/z 576.0 (M+H)。
工程6: N−(4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(9mL)およびH2O(3mL)中、2−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)−N−(4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(80mg、0.139mmol)、3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(53.5mg、0.139mmol)、Cs2CO3(90mg、0.278mmol)、PdCl2(dppf)(10.15mg、0.014mmol)の溶液を110℃で15分間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、溶媒を真空下で除去した。残渣をEA(60mL)に溶かし、H2O(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=2/1)により精製し、N−(4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)アセトアミド(100mg、0.111mmol、収率80.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.84 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.37 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.34-7.30 (m, 5H), 7.17-7.15 (m, 2H), 6.83 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.27 (s, 2H), 4.04-3.99 (m, 4H), 3.70 (s, 3H), 3.66 (s, 2H), 3.24 (s, 2H), 2.69 (s, 2H), 1.31 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 0.86 (s, 9H), 0.73 (s, 6H), 0.00 (s, 6H); ES-LCMS m/z 755.2 (M+H)。
工程7: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
HCl(MeOH、5mL、20.00mmol)中、N−(4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)アセトアミド(100mg、0.132mmol)の溶液を20℃で撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、溶媒を真空下で除去した。粗生成物を分取HPLCにより精製し、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミドの白色固体(37.98mg、0.073mmol、収率55.1%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) 7.94 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.70 (dd, J = 2.0, 8.4 Hz, 1H), 7.51-7.45 (m, 1H), 7.45-7.37 (m, 3H), 7.28-7.21 (m, 2H), 4.15 (m, 2H), 3.75 (s, 2H), 3.29 (幅広 s, 2H), 2.77 (s, 2H), 1.46 (t, J = 6.9 Hz, 3H), 0.82 (s, 6H); ES-LCMS m/z 521.2 (M+H)。
実施例7: N−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)アセトアミド
工程1: 2−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)アセテート
MeOH(10mL、247mmol)中、2−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)酢酸(500mg、2.146mmol)の溶液に、二塩化硫黄(0.232mL、3.22mmol)を加えた。得られた混合物を60℃で撹拌した。3時間後、LCMS分析は、出発材料が消失したことを示し、溶媒を真空下で除去した。残渣をDCM(60mL)に溶かし、NaHCO3水溶液(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、2−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)酢酸メチルの黄色油状物(500mg、1.774mmol、収率83.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.53 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.15 (dd, J = 9.8, 1.7 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 3.75-3.61 (m, 5H); ES-LCMS m/z 248.9 (M+H)。
工程2: 2−(3−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)酢酸メチル
1,4−ジオキサン(5mL)中、2−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)酢酸メチル(0.5g、2.024mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(0.617g、2.429mmol)、PdCl2(dppf)(0.148g、0.202mmol)およびKOAc(0.397g、4.05mmol)の溶液を80℃で16時間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、溶媒を真空下で除去した。残渣をEA(60mL)に溶かし、濾過した。濾液をH2O(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5/1)により精製し、2−(3−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)酢酸メチルの黄色油状物(440mg、1.294mmol、収率63.9%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.62 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.67 (s, 5H), 1.33 (s, 12H); ES-LCMS m/z 295.1 (M+H)。
工程3: 2−(3−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アセトアミド
アンモニア(MeOH、10mL、160mmol)中、2−(3−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)酢酸メチル(0.1g、0.340mmol)の溶液を20℃で16時間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、溶媒を真空下で除去し、2−(3−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アセトアミド(100mg、0.286mmol、収率84.0%)を得た: 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.56 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.14-6.98 (m, 2H), 3.59 (s, 2H), 1.26 (s, 12H); ES-LCMS m/z 280.1 (M+H)。
工程4: 2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(6mL)およびH2O(2mL)中、2−(3−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アセトアミド(100mg、0.358mmol)、2−(ベンジルオキシ)−4−エトキシ−5−ヨードピリジン(127mg、0.358mmol)、PdCl2(dppf)(26.2mg、0.036mmol)およびCs2CO3(233mg、0.717mmol)の溶液を110℃で15分間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、溶媒を真空下で除去した。残渣をEA(40mL)に溶かし、H2O(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を分取TLC(PE/EA=1/1)により精製し、2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)アセトアミド(20mg、0.358mmol、収率14.8%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.87 (s, 1H), 7.56-7.43 (m, 2H), 7.43-7.22 (m, 4H), 7.21-7.11 (m, 2H), 6.50 (s, 1H), 5.38 (s, 2H), 4.13 (m, 2H), 3.58 (s, 2H), 1.32 (t, J = 6.8 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 381.1 (M+H)。
工程5: 2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)−N−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(2mL)中、2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)アセトアミド(20mg、0.053mmol)、4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(13.14mg、0.053mmol)、Pd2(dba)3(4.81mg、5.26μmol)、キサントホス(3.04mg、5.26μmol)およびCs2CO3(34.3mg、0.105mmol)の溶液を120℃で1時間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、溶媒を真空下で除去した。残渣をEA(20mL)に溶かし、H2O(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=2/1)により精製し、2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)−N−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(12mg、0.015mmol、収率28.5%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.25 (s, 1H), 8.01 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.59-7.48 (m, 1H), 7.43-7.28 (m, 5H), 7.23-7.15 (m, 2H), 6.46 (s, 1H), 5.34 (s, 2H), 4.09 (m, 2H), 3.73 (s, 3H), 1.28 (t, J = 6.4 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 550.1 (M+H)。
工程6: N−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)アセトアミド
MeOH(10mL)中、2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)−N−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(12mg、0.022mmol)およびPd/C(2.324mg、0.022mmol)の溶液を20℃にてH2雰囲気下で16時間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、この混合物を濾過した。濾液を濃縮して粗生成物を得、これを分取HPLCにより精製し、N−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)アセトアミドの白色固体(3.63mg、7.90μmol、収率36.2%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.23 (s, 1H), 8.02-7.95 (m, 1H), 7.94-7.88 (m, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.35-7.29 (m, 1H), 7.25-7.15 (m, 2H), 6.23 (s, 1H), 4.16 (m, 2H), 3.80 (s, 2H), 1.32 (t, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 460.1 (M+H)。
実施例8: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−N−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
工程1: (4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)メタノール
THF(100mL)中、4−ブロモ−2,6−ジフルオロ安息香酸(5g、21.10mmol)の溶液に、室温でBH3・DMS(20.03mL、211mmol)を滴下した。得られた混合物を60℃で16時間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、この混合物をMeOHにより急冷した。溶媒を真空下で除去し、(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)メタノールの白色固体(4.5g、20.02mmol、収率95.2%)を得、これをそれ以上精製せずに次の工程で使用した:ES-LCMS m/z 222.1 (M+1)。
工程2: 5−ブロモ−2−(ブロモメチル)−1,3−ジフルオロベンゼン
DCM(80mL)中、(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)メタノール(2g、8.97mmol)の溶液に、0℃でトリブロモホスフィン(2.91g、10.76mmol)を加えた。得られた混合物を室温で撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、混合物をNaHCO3水溶液(40mL)およびブライン(30mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5/1)により精製し、5−ブロモ−2−(ブロモメチル)−1,3−ジフルオロベンゼンの無色の油状物(1.6g、5.48mmol、収率61.2%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.12 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 4.47 (s, 2H)。
工程3: 2−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)アセトニトリル
DMF(20mL)中、5−ブロモ−2−(ブロモメチル)−1,3−ジフルオロベンゼン(1.6g、5.60mmol)の溶液に、KCN(0.401g、6.16mmol)を加えた。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。この混合物をH2O(50mL)に溶かし、EA(50mL)により抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=3/1) により精製し、2−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)アセトニトリルの白色固体(1.1g、2.57mmol、収率45.9%):1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.39-7.36 (m, 2H), 3.89 (s, 2H) を得た。
工程4: 2−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)酢酸
H2SO4(3mL、56.3mmol)およびH2O(3mL、167mmol)中、2−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)アセトニトリル(0.5g、2.155mmol)の溶液を60℃で16時間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、混合物をH2O(20mL)に溶かし、EA(2×30mL)により抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=3/1から1/1へ)により精製し、2−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)酢酸(0.3g、0.718mmol、収率33.3%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.13-7.05 (m, 2H), 3.71 (s, 2H)。
工程5: N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)アセトアミド
二塩化硫黄(5mL、1.195mmol)中、2−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)酢酸(0.3g、1.195mmol)の溶液に、DMF(9.25μL、0.120mmol)を加えた。得られた混合物を60℃で撹拌した。2時間後、LCMS分析は出発材料が消失したことを示し、溶媒を真空下で除去し、2−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)塩化アセチル(0.35g、0.832mmol、収率69.6%)を得た。DCM(30mL)中、4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)アニリン(0.347g、1.113mmol)およびEt3N(0.225g、2.227mmol)の溶液に、2−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)塩化アセチル(0.3g、1.113mmol)を加えた。得られた混合物を25℃で撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、混合物をH2O(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、分取TLC(PE/EA=3/1)により精製し、N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)アセトアミド(110mg、0.196mmol、収率17.6%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.81 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.32-7.25 (m, 7H), 7.15 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.61 (s, 2H), 4.23 (t, J = 4.6 Hz, 2H), 3.84 (t, J = 4.6 Hz, 2H), 3.77 (s, 2H); ES-LCMS m/z 546.0 (M+H)。
工程6: N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(6mL)およびH2O(2mL)中、3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(78mg、0.202mmol)、N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)アセトアミド(110mg、0.202mmol)、PdCl2(dppf)−DCM付加物(16.50mg、0.020mmol)およびCs2CO3(132mg、0.404mmol)の溶液を110℃で15分間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、溶媒を真空下で除去した。残渣をDCM(60mL)に溶かし、H2O(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を分取TLC(DCM/MeOH=10/1)により精製し、N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)アセトアミド(70mg、0.071mmol、収率35.1%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.97 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.71 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.37-7.13 (m, 8H), 6.90 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 5.39-5.34 (m, 2H), 4.61 (s, 2H), 4.27-4.20 (m, 2H), 4.18-4.10 (m, 2H), 3.86-3.82 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 1.42 (t, J = 6.9 Hz, 3H), 1.19 (s, 2H); ES-LCMS m/z 723.2 (M+H)。
工程7: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−N−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
MeOH(10mL)中、N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)アセトアミド(70mg、0.097mmol)およびPd/C(10.31mg、0.097mmol)の溶液をH2雰囲気下で16時間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、混合物を濾過した。濾液を濃縮して粗生成物を得、これを分取HPLCにより精製し、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−N−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミドの白色固体(7mg、0.014mmol、収率14.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.83 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.24 (dd, J = 3.0, 5.4 Hz, 3H), 7.16 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.07-4.20 (m, 4H), 3.87 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.81 (s, 2H), 1.46 (t, J = 7.06 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 513.1 (M+H)。
実施例9: N−(4−シアノ−3−(トリフルオロ−メチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
工程1: 2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトアミド
二塩化硫黄(5mL、0.429mmol)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(0.1g、0.429mmol)の溶液に、DMF(3.32μL、0.043mmol)を加えた。得られた混合物を60℃で撹拌した。2時間後、TLC分析(PE/EA=1/1)は出発材料が消失したことを示した。溶媒を真空下で除去し、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)塩化アセチル(110mg、0.416mmol、収率97%)を得た。THF(5mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)塩化アセチル(110mg、0.437mmol)の溶液に、水酸化アンモニウム(10mL、257mmol)を加えた。得られた混合物を0℃で撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、溶媒を真空下で除去した。残渣をEA(50mL)に溶かし、H2O(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ、濃縮し、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトアミドの白色固体(100mg、0.280mmol、収率63.9%)を得、これをそれ以上精製せずに次の工程に使用した:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.32-7.30 (m, 2H), 7.24 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 3.54 (s, 2H); ES-LCMS m/z 232.0 (M+H)。
工程2: 2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(9mL)およびH2O(3mL)中、3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(133mg、0.345mmol)、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトアミド(80mg、0.345mmol)、Cs2CO3(225mg、0.690mmol)およびPdCl2(dppf)(25.2mg、0.034mmol)の溶液を110℃で15分間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、混合物をH2O(20mL)に溶かし、EA(50mL)により抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=3/1)により精製し、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミドの黄色固体(90mg、0.219mmol、収率63.6%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) 7.93 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.43-7.34 (m, 6H), 6.91-6.89 (m, 2H), 5.35 (s, 2H), 4.16-4.11 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 1.41 (t, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 291.1 (M-120)。
工程3: N−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(1mL)中、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(10mg、0.024mmol)、4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(6.09mg、0.024mmol)、Pd2(dba)3(2.231mg、2.436μmol)、キサントホス(1.410mg、2.436μmol)およびCs2CO3(15.88mg、0.049mmol)の溶液を120℃で1時間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、溶媒を真空下で除去した。残渣をEA(20mL)に溶かし、H2O(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=1/1)により精製し、N−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミドの白色固体(15mg、0.013mmol、収率51.4%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.23 (s, 1H), 7.98 (m, 1H), 7.94-7.90 (m, 2H), 7.44-7.37 (m, 6H), 6.90 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.32 (s, 2H), 4.16-4.11 (m, 2H), 2.85 (s, 2H), 3.77 (s, 3H), 1.41 (t, J = 7.2 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 460.1 (M-120)。
工程4: N−(4−シアノ−3−(トリフルオロ−メチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
HCl(MeOH(溶媒和物)、5mL、0.026mmol)中、N−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(15mg、0.026mmol)の溶液を20℃で撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、溶媒を真空下で除去した。粗生成物を分取HPLCにより精製し、N−(4−シアノ−3−(トリフルオロ−メチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミドの白色固体(3mg、6.39μmol、収率24.7%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.23 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.91 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.41 (m, 1H), 7.37-7.34 (m, 3H), 7.29 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.17-4.11 (m, 2H), 3.84 (s, 2H), 1.46 (t, J = 6.8 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 460.1 (M+H)。
実施例10: N−(6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド二塩酸塩
工程1: 5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−オール
H2SO4(30mL、563mmol)中、3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−オール(5g、30.7mmol)の氷冷溶液に、硝酸(1.507mL、33.7mmol)を滴下した。30分後、氷浴を外し、反応混合物を25℃で16時間撹拌した。この反応混合物を5時間60℃まで温め、冷却し、150gの氷を加えた。生じた沈澱を濾取し、さらなるH2Oですすぎ、風乾し、第1バッチの生成物を得た。母液を100mL未満となるまで蒸発させ、氷浴で冷却し、NaOHを加えてpH=8に調整した後に、さらなる収量の生成物が得られた。この混合物をEA(100mL)により抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮して生成物を得、これを第1バッチと合わせ、5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−オールの黄色固体(5g、24.03mmol、収率78.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.85 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 8.58 (d, J = 2.8 Hz, 1H)。
工程2: 2−クロロ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン
SOCl2(10mL、137mmol)中、5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−オール(1g、4.81mmol)の溶液に、DMF(0.372mL、4.81mmol)を加えた。得られた混合物を80℃で16時間撹拌した。TLC分析は出発材料が消失したことを示し、溶媒を真空下で除去した。残渣をDCM(60mL)に溶かし、NaHCO3水溶液(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=20/1)により精製し、2−クロロ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジンの黄色固体(0.8g、3.53mmol、収率73.5%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.42 (d, J =2.8 Hz, 1H), 8.91 (d, J = 2.4 Hz, 1H)。
工程3: N,N−ジメチル−2−((5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)オキシ)エタンアミン
THF(10mL)中、2−クロロ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン(0.5 、2.207mmol)および2−(ジメチルアミノ)エタノール(0.393g、4.41mmol)の溶液に、0℃でNaH(0.177g、4.41mmol)を加えた。得られた混合物を室温で撹拌した。5時間後、TLC分析は出発材料が消失したことを示した。溶媒を真空下で除去した。残渣をDCM(60mL)に溶かし、H2O(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1)により精製し、N,N−ジメチル−2−((5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)オキシ)エタンアミンの白色固体(0.5g、1.717mmol、収率78.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.25 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.74 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 4.73 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 2.88 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 2.37 (s, 6H); ES-LCMS m/z 280.0 (M+H)。
工程4: 6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−アミン
MeOH(30mL)中、N,N−ジメチル−2−((5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)オキシ)エタンアミン(500mg、1.791mmol)およびPd/C(191mg、1.791mmol)の溶液を20℃、H2下で撹拌した。TLC分析(DCM/MeOH=20/1)が、出発材料が消失したことを示した後、混合物を濾過した。濾液を濃縮し、6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−アミンの油状物(360mg、1.444mmol、収率81.1%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.77 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 4.43 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.78 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.35 (s, 6H); ES-LCMS m/z 250.1 (M+H)。
工程5: 2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミド
DCM(15mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(100mg、0.429mmol)、6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−アミン(107mg、0.429mmol)およびHATU(245mg、0.644mmol)の溶液に、DIEA(0.225mL、1.287mmol)を加えた。得られた混合物を20℃で16時間撹拌した。この混合物をH2O(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を分取TLC(DCM/MeOH=10/1)により精製し、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミドの褐色油状物(130mg、0.273mmol、収率63.7%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.51 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.38-7.26 (m, 4H), 4.62 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 3.75 (s, 2H), 3.08 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.56 (s, 6H); ES-LCMS m/z 464.0 (M+H)。
工程6: N−(6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(5mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミド(0.1g、0.215mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(0.066g、0.258mmol)、PdCl2(dppf)(0.016g、0.022mmol)およびKOAc(0.042g、0.431mmol)の溶液を80℃で16時間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、溶媒を真空下で除去した。残渣を分取TLC(DCM/MeOH=20/1)により精製し、N−(6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アセトアミド(42mg、0.076mmol、収率35.4%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.56 (s, 1H), 8.30 (s, 1H), 7.51 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.43-7.30 (m, 2H), 4.75-4.68 (m, 2H), 3.80 (s, 2H), 3.41 (s, 2H), 2.82 (s, 6H), 1.33 (s, 12H); ES-LCMS m/z 512.2 (M+H)。
工程7: 2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(3mL)およびH2O(1mL)中、N−(6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アセトアミド(30mg、0.059mmol)、2−(ベンジルオキシ)−4−エトキシ−5−ヨードピリジン(20.84mg、0.059mmol)、PdCl2(dppf)(42.9mg、0.059mmol)およびCs2CO3(19.12mg、0.059mmol)の溶液を110℃で15分間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、溶媒を真空下で除去した。残渣をEA(30mL)に溶かし、H2O(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を分取TLC(DCM/MeOH=10/1)により精製し、2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミド(5mg、6.97μmol、収率11.9%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.56 (s, 1H), 8.33 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.48-7.30 (m, 8H), 6.51 (s, 1H), 5.38 (s, 2H), 4.64 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 4.16 (m, 2H), 3.84 (s, 2H), 3.03 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.53 (s, 6H), 1.40 (t, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 613.1 (M+H)。
工程8: N−(6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド二塩酸塩
MeOH(10mL)中、2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミド(5mg、8.16μmol)およびPd/C(0.869mg、8.16μmol)の溶液を20℃、H2下(0.016mg、8.16μmol)で16時間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消費されたことを示した後、混合物を濾過した。濾液を濃縮して粗生成物を得、これを分取HPLCにより精製し、N−(6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド二塩酸塩の無色の油状物(1mg、1.680μmol、収率20.6%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.63 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 7.62 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.46-7.42 (m, 1H), 7.31-7.28 (m, 2H), 6.21 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 4.23-4.18 (m, 2H), 3.86 (s, 2H), 3.69-3.67 (m, 2H), 3.33 (m, 2H), 3.04 (s, 6H), 1.42 (t, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 523.2 (M+H)。
実施例11: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド塩酸塩
DMF(5mL)中、3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン(6.63mg、0.027mmol)の懸濁液を、DMF(5mL)中、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(8mg、0.027mmol)の溶液に加えた。HOBt(6.31mg、0.041mmol)、EDC(7.90mg、0.041mmol)およびEt3N(0.011mL、0.082mmol)を加え、この混合物を50℃で12時間撹拌した。次に、この溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、酸性条件)により精製し、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド塩酸塩の灰白色固体(1.60mg、2.90μmol、収率10.6%)を得た。TLC (DCM/MeOH = 10:1, Rf = 0.3): 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 9.41 (d, J = 1.54 Hz, 1H), 8.37-8.45 (m, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.73-7.88 (m, 2H), 7.18-7.52 (m, 5H), 4.14 (q, J = 7.06 Hz, 2H), 3.87 (s, 2H), 2.43 (s, 3H), 1.46 (t, J = 6.95 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 515.1 (M+H)。
実施例12: N−(6−(2−シアノプロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド塩酸塩
工程1: 2−メチル−2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)プロパンニトリル
MeCN(10mL)中、2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アセトニトリル(200mg、0.865mmol)の溶液に、K2CO3(359mg、2.60mmol)を加えた。MeI(3071mg、21.63mmol)を加え、この混合物を40℃で10時間置いた。次に、この溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.5) により精製し、2−メチル−2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)プロパンニトリルの淡黄色固体(129mg、0.498mmol、収率57.5%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 9.54 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.65 - 9.07 (m, 1H), 1.92 (s, 6H); ES-LCMS m/z 260.1 (M+H)。
工程2: 2−(5−アミノ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−2−メチルプロパンニトリル
EA(15mL)中、2−メチル−2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)プロパンニトリル(129mg、0.498mmol)の溶液に、塩化スズ(II)二水和物(449mg、1.991mmol)を加えた。この混合物を60℃で4時間置いた。次に、この溶液を2N NaOHでpH=8〜9に調整した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、塩基性条件)により精製し、2−(5−アミノ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−2−メチルプロパンニトリルの白色固体(46.48mg、0.203mmol、収率40.7%)を得た。TLC (PE/EA = 1:1, Rf = 0.3): 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.04-8.17 (m, 1 H), 7.31 (d, J = 2.43 Hz, 1 H), 5.97 (s, 2 H), 1.70 (s, 6 H); ES-LCMS m/z 230.1 (M+H)。
工程3: N−(6−(2−シアノプロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド塩酸塩
DMF(5mL)中、2−(5−アミノ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−2−メチルプロパンニトリル(13.91mg、0.061mmol)の懸濁液を、DMF(5mL)中、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(52mg、0.061mmol)の溶液に加えた。HOBt(13.94mg、0.091mmol)、EDC(17.45mg、0.091mmol)およびEt3N(0.025mL、0.182mmol)ならびに前記混合物を50℃で12時間置いた。次に、溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、酸性条件)により精製し、N−(6−(2−シアノプロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド塩酸塩の灰白色固体(8.62mg、0.016mmol、収率26.4%)を得た。TLC (DCM/MeOH = 10:1, Rf = 0.3):1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 8.95 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.56 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.26-7.47 (m, 5H), 4.14 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.81-3.90 (m, 2H), 1.77-1.91 (m, 6H), 1.47 (t, J = 6.9 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 503.1 (M+H)。
実施例13: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
工程1: N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトアミド
DCM(35mL)中、4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)アニリン(668mg、2.146mmol)の懸濁液に、DCM(35mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(500mg、2.146mmol)の溶液に加えた。HOBt(493mg、3.22mmol)、EDC(617mg、3.22mmol)およびEt3N(0.897mL、6.44mmol)および前記混合物を26℃で3時間置いた。次に、溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。 この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1)により精製した。TLC(PE/EA=5/1、Rf0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトアミドの淡黄色固体(1g、1.900mmol、収率89.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.83-7.82 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.33-7.24 (m, 10H), 4.83 (s, 1H), 4.23-4.21 (m, 2H), 3.84-3.83 (m, 2H), 3.71-3.67 (m, 2H); ES-LCMS m/z 525.9 (M+H)。
工程2: N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(3mL)およびH2O(1mL)中、N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトアミド(800mg、1.520mmol)の懸濁液を、1,4−ジオキサン(3mL)およびH2O(1mL)中、3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(586mg、1.520mmol)の溶液に加えた。PdCl2(dppf)(111mg、0.152mmol)およびCs2CO3(990mg、3.04mmol)を加え、この混合物を110℃で30分間、マイクロ波下で置いた。この混合物を室温まで冷却した。次に、溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=1/1、Rf=0.5)により精製し、N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミドの淡黄色固体(230mg、0.326mmol、収率21.5%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.95-7.94 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.90-7.89. (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.45-7.38 (m, 6H), 7.37-7.25 (m, 6H), 6.92-6.90 (m, 2H), 5.36 (s, 2H), 4.61 (s, 2H), 4.25-4.24 (m, 2H), 4.23-4.11 (m, 2H), 3.85-3.83 (m, 2H), 3.79-3.77 (m, 2H), 1.45-1.41 (t, J = 4.8 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 705.1 (M+H)。
工程3: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
MeOH(10mL)中、N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(50mg、0.071mmol)の懸濁液を、MeOH(10mL)中、Pd/C(15.10mg、0.142mmol)の溶液に加えた。この混合物をH2雰囲気下、26℃で2時間水素化した。次に、溶液を濾過し、濃縮した。この粗材料を分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、塩基性条件)により精製し、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミドの白色固体(26.17mg、0.053mmol、収率74.6%)を得た。TLC (DCM/MeOH = 10/1, Rf = 0.4): 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.84-7.83 (m, 1H), 7.72-7.70 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.43-7.41 (m, 1H), 7.39-7.29 (m, 3H), 7.23-7.22 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.17-7.15 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 4.14-4.11 (m, 4H), 3.88-3.86 (m, 2H), 3.76 (s, 2H), 1.47-1.44 (t, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 495.0 (M+H)。
実施例14: N−(6−(シアノメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド塩酸塩
工程1: 2−(5−アミノ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アセトニトリル
EA(60mL)中、塩化スズ(II)二水和物(58.6mg、0.260mmol)の懸濁液を、EA(60mL)中、2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アセトニトリル(30mg、0.130mmol)の溶液に加えた。この混合物を50℃で3時間置いた。次に、溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた2−(5−アミノ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アセトニトリル(16mg、0.080mmol、収率61.3%)をそれ以上精製せずに次の工程で使用した。TLC (PE/EA = 1:1, Rf = 0.5): 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.19-8.27 (m, 1H), 7.22 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 3.97 (s, 2H); ES-LCMS m/z 202.0 (M+H)。
工程2: N−(6−(シアノメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド塩酸塩
DMF(5mL)中、2−(5−アミノ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アセトニトリル(16.00mg、0.080mmol)の懸濁液を、DMF(5mL)中、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(46.33mg、0.080mmol)の溶液に加えた。HOBt(18.27mg、0.119mmol)、EDC(22.87mg、0.119mmol)およびEt3N(0.033mL、0.239mmol)ならびに前記混合物を50℃で12時間置いた。次に、溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、酸性条件)により精製し、N−(6−(シアノメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド塩酸塩の黄色固体(0.96mg、1.879μmol、収率2.4%)を得た。TLC (DCM/MeOH = 10:1, Rf = 0.3): 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 8.87-8.96 (m, 1 H), 8.56 (d, J = 2.21 Hz, 1 H), 7.19-7.50 (m, 5 H), 4.08-4.18 (m, 2 H), 3.85 (s, 3 H), 3.58 (s, 2 H), 1.29-1.35 (m, 3 H); ES-LCMS m/z 475.0 (M+H)。
実施例15: N−(6−(1−シアノエチル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド塩酸塩
工程1: 2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)プロパンニトリル
MeCN(10mL)中、2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アセトニトリル(200mg、0.865mmol)の溶液に、K2CO3(359mg、2.60mmol)を加えた。MeI(3071mg、21.63mmol)を加え、この混合物を40℃で10時間撹拌した。次に、溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料分取TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.5)により精製し、2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)プロパンニトリルの淡黄色固体(73.6mg、0.300mmol、収率34.7%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 9.65 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 9.54 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.86 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.80 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.47 (q, J = 7.1 Hz, 1H), 1.92 (s, 2H), 1.78 (d, J = 7.1 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 246.0 (M+H)。
工程2: 2−(5−アミノ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)プロパンニトリル
EA(15mL)中、2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)プロパンニトリル(73.6mg、0.300mmol)の溶液に、塩化スズ(II)二水和物(135mg、0.600mmol)を加えた。この混合物を50℃で3時間置いた。次に、溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた2−(5−アミノ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)プロパンニトリル(55mg、0.256mmol、収率85.0%)をそれ以上精製せずに次の工程に用いた。TLC (PE/EA = 5:1, Rf = 0.5): 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.25 (s, 1H), 7.17 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.15-4.28 (m, 1H), 1.66 (d, J = 7.1 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 216.0 (M+H)。
工程3: N−(6−(1−シアノエチル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド塩酸塩
DMF(10mL)中、2−(5−アミノ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)プロパンニトリル(55.6mg、0.258mmol)の懸濁液を、DMF(10mL)中、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(125.4mg、0.258mmol)の溶液に加えた。HATU(147mg、0.387mmol)およびDIEA(0.135mL、0.775mmol)を加え、この混合物を50℃で12時間置いた。次に、溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、酸性条件)により精製し、N−(6−(1−シアノエチル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド塩酸塩の灰白色固体(10.59mg、0.020mmol、収率7.8%)を得た。TLC (DCM/MeOH = 10:1, Rf = 0.3): 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 8.96 (s, 1H), 8.49-8.65 (m, 1H), 7.17-7.53 (m, 5H), 4.46 (q, J = 7.0 Hz, 1H), 4.07-4.20 (m, 2H), 3.86 (s, 2H), 1.67 (d, J = 7.1 Hz, 3H), 1.37-1.53 (m, 3H); ES-LCMS m/z 489.1 (M+H)。
実施例16: N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
DMF(8mL)中、4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)アニリン(20.14mg、0.103mmol)の懸濁液を、DMF(8mL)中、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(30mg、0.103mmol)の溶液に加えた。HOBt(23.66mg、0.154mmol)、EDC(29.6mg、0.154mmol)およびEt3N(0.043mL、0.309mmol)を加え、この混合物を50℃で8時間撹拌した。次に、溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、酸性条件)により精製し、N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミドの白色固体(11.39mg、0.024mmol、収率23.6%)を得た。TLC (DCM/MeOH = 10:1, Rf = 0.6): 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 8.10 (s, 1 H), 7.79 (d, J = 8.82 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 8.82 Hz, 1H), 7.37-7.44 (m, 1H), 7.26-7.37 (m, 3H), 7.23 (d, J = 1.98 Hz, 1H), 4.12 (q, J = 7.06 Hz, 2H), 3.80 (s, 2H), 1.46 (t, J = 6.95 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 469.1 (M+H)。
実施例17: N−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド塩酸塩
工程1: N,N−ジメチル−4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
窒素下、20℃で撹拌した、DCM(150mL)中、4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)安息香酸(10g、42.5mmol)、ジメチルアミン(塩酸塩、4.51g、55.3mmol)およびEt3N(17.78mL、128mmol)の溶液に、HATU(19.41g、51.0mmol)を一度に加えた。この反応混合物を20℃で2時間撹拌した。次に、この溶液をDCMと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られたN,N−ジメチル−4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(10g、25.2mmol、収率59.2%)をそれ以上精製せずに次の工程で使用した。TLC (PE/EA = 5:1, Rf 0.6): 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.57 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 8.46 (dd, J = 2.0, 8.4 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 2.79 (s, 6H); ES-LCMS m/z 263.0 (M+H)。
工程2: 4−アミノ−N,N−ジメチル−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
N2下、20℃で撹拌した、MeOH(100mL)中、N,N−ジメチル−4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(10g、25.2mmol)の溶液に、Pd/C(1g、9.40mmol)を一度に加えた。この反応混合物をH2雰囲気下、20℃で12時間撹拌した。この混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮し、目的生成物4−アミノ−N,N−ジメチル−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(8.3g、23.59mmol、収率94.0%)を得た。TLC (DCM/MeOH = 10:1, Rf = 0.4): 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.07 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.90 (s, 1H), 6.79 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 3.95 (br. s., 2H), 3.08 (s, 3H), 2.80 (s, 3H); ES-LCMS m/z 233.0 (M+H)。
工程3: 4−((ジメチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)アニリン
N2雰囲気下、20℃で撹拌した、THF(100mL)中、4−アミノ−N,N−ジメチル−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(8.3g、23.59mmol)の溶液に、BH3・DMS(11.20mL、118mmol)を滴下した。この反応混合物を80℃で2時間撹拌した。この溶液にMeOHを加えた後、真空下で濃縮し、粗生成物を得た。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=30:1)により精製した。TLC(DCM/MeOH=10:1、Rf=0.4)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、4−((ジメチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)アニリンの淡黄色油状物(4g、18.33mmol、収率78.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.99 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.67 (d, 8.0 Hz, 1H), 4.57 (s, 2H), 2.96 (s, 6H); ES-LCMS m/z 219.2 (M+H)。
工程4: 2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
N2雰囲気下、20℃で撹拌した、DCM(100mL)中、4−((ジメチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)アニリン二塩酸塩(4g、13.74mmol)、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(3.20g、13.74mmol)およびEt3N(9.57mL、68.7mmol)の溶液に、EDC(2.63g、13.74mmol)およびHOBt(2.104g、13.74mmol)を一度に加えた。この反応混合物を20℃で2時間撹拌した。次に、溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=3:1)により精製した。TLC(PE/EA=2:1、Rf0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミドの淡黄色固体(5.5g、9.14mmol、収率66.5%)を得た: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.79 (br. s., 2H), 7.70 (d, J = 5.02 Hz, 2H), 7.30 (br. s., 2H), 3.73 (s, 2H), 3.53 (s, 2H), 2.47 (s, 6H); ES-LCMS m/z 435.0 (M+H)。
工程5: N−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
N2雰囲気下、20℃で撹拌した、1,4−ジオキサン(30mL)およびH2O(10.00mL)中、3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(3.52g、9.14mmol)、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(5.5g、9.14mmol)およびCs2CO3(7.45g、22.85mmol)の溶液に、PdCl2(dppf)(0.334g、0.457mmol)を一度に加えた。この反応容器を110℃で3時間加熱した。次に、溶液を濃縮し、EAとH2Oとで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=1:1)により精製した。TLC(PE/EA=1:1、Rf0.3)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、N−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミドの白色固体(5.8g、7.30mmol、収率80.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.80-7.98 (m, 3H), 7.67 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.37-7.47 (m, 3H), 7.26-7.35 (m, 2H), 7.20 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.89 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 5.44 (s, 2H), 4.13 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.75-3.86 (m, 5H), 3.70 (br. s., 2H), 2.35 (br. s., 6H), 1.46 (t, J = 7.0 Hz, 3H) ES-LCMS m/z 612.2 (M+H)。
工程6: N−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド塩酸塩
DCM(50mL)中、N−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(5.8g、7.30mmol)の溶液に、室温でHCl(1,4−ジオキサン、5mL、20.00mmol)を加えた。この溶液を20℃で30分間撹拌した。この溶液を真空下で濃縮して粗生成物を得た。この粗材料を分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、酸性条件)により精製し、N−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド塩酸塩の灰白色固体(1.5g、2.78mmol、収率38.1%)を得た。TLC (DCM/MeOH = 5:1, Rf = 0.3): 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.21 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.36-7.53 (m, 5H), 4.50 (s, 2H), 4.20 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.87 (s, 2H), 2.95 (s, 6H), 1.50 (t, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 492.2 (M+H)。
実施例18: N−(3,4−ジクロロフェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
工程1: 2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジクロロフェニル)アセトアミド
DCM(20mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(144mg、0.617mmol)、3,4−ジクロロアニリン(100mg、0.617mmol)およびHATU(704mg、1.852mmol)の溶液に、Et3N(0.258mL、1.852mmol)を滴下した。次に、この混合物を20℃、N2雰囲気下で3時間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、溶媒を真空下で除去した。次に、この粗生成物をDCMに溶かし、H2Oおよびブラインで洗浄した。有機層を蒸発乾固させて粗生成物を得、これをシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=100/1から8/1へ)により精製し、純粋な生成物2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジクロロフェニル)アセトアミド(190mg、0.419mmol、収率67.8%)を得た:1H NMR: (400 MHz, CD3OD) δ 10.25 (br. s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.44 (s, 2H), 7.28-7.37 (m, 3H), 3.74 (s, 2H); ES-LCMS: m/z 377.9 (M+H)。
工程2: N−(3,4−ジクロロフェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(3mL)およびH2O(1mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジクロロフェニル)アセトアミド(60mg、0.159mmol)、3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(61.3mg、0.159mmol)およびCs2CO3(156mg、0.477mmol)の
溶液に、PdCl2(dppf)(11.64mg、0.016mmol)を一度に加えた。この混合物を130℃、マイクロ波内で30分間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、混合物を濾過した。濾液を濃縮し、蒸発乾固させて粗生成物を得、これをDCMに溶かし、H2Oおよびブラインで洗浄した。次に、粗生成物を分取TLC(DCM/MeOH=40/1)により精製し、純粋な生成物N−(3,4−ジクロロフェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(60.0mg、0.084mmol、収率52.7%)を得た:1H NMR: (400 MHz, CD3OD) δ 7.95 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.92 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.45 (s, 3H), 7.43-7.37 (m, 5H), 6.91 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 5.37 (s, 2H), 4.15 (m, 3H), 3.79 (s, 4H), 1.42 (t, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS: m/z 435 (M-120)。
工程3: N−(3,4−ジクロロフェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
HCl(MeOH、27.0μl、0.108mmol)中、N−(3,4−ジクロロフェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(60mg、0.108mmol)の溶液を20℃で1時間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、溶媒を真空下で除去した。粗生成物を分取HPLCにより精製し、純粋な生成物N−(3,4−ジクロロフェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(14.72mg、0.034mmol、収率31.3%)を得た:1H NMR: (400 MHz, CD3OD) δ 7.92 (s, 1H), 7.45 (s, 2H), 7.41 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.38-7.32 (m, 3H), 7.28-7.25 (m, 1H), 7.27 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.14 (m, 2H), 3.79 (s, 2H), 1.47 (t, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS: m/z 435.0 (M+H)。
実施例19: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−イル)アセトアミド
工程1: 2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−イル)アセトアミド
DCM(50mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(100mg、0.429mmol)の混合物に、5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−アミン(92mg、0.472mmol)、HATU(245mg、0.644mmol)およびEt3N(0.179mL、1.287mmol)を加えた。次に、この混合物を25℃で12時間撹拌した。この混合物を濃縮し、粗材料を分取TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.4)により精製し、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−イル)アセトアミドの黄色油状物(50mg、0.109mmol、収率25.4%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.12 (s., 1H) 7.35-7.27 (m, 2H) 7.23-7.18 (m, 1H) 6.95 (s, 1H) 3.72 (s, 2H) 1.55 (s, 6H); ES-LCMS m/z 411 (M+2)。
工程2: 2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−イル)アセトアミド
H2O(1mL)および1,4−ジオキサン(3mL)中、3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(60mg、0.156mmol)、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−イル)アセトアミド(63.7mg、0.156mmol)の混合物に、N2雰囲気下でCs2CO3(101mg、0.311mmol)およびPdCl2(dppf)(11.40mg、0.016mmol)を加えた。次に、この混合物を撹拌し、マイクロ波オーブン内で120℃にて30分間照射を行った。この混合物を濃縮し、EAで抽出した。合わせた有機液を濃縮し、粗材料を分取TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.5)により精製し、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−イル)アセトアミドの黄色固体(20mg、0.031mmol、収率19.9%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 7.97 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.46-7.37 (m, 5H), 6.97-7.89 (m, 3H), 5.39 (s, 2H), 4.17 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.85 (s, 2H), 3.83-3.79 (m, 3H), 1.60 (s, 6H), 1.45 (t, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 588 (M+1)。
工程3: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−イル)アセトアミド(20mg、0.034mmol)およびHCl(ジオキサン中4M、20mL)の混合物を25℃で2時間撹拌した。この混合物を濃縮し、粗材料を分取HPLCにより精製し(溶出剤としてMeCN/H2O、酸性条件)、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−イル)アセトアミドの白色固体(7.9mg、0.017mmol、収率49.7%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 7.42-7.36 (m, 1H), 7.35 (s, 2H), 7.29 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.87 (s, 1H), 4.12 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.81 (s, 2H), 1.56 (s, 6H), 1.46 (t, J = 6.8 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 468 (M+1)。
実施例20: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
工程1: N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトアミド
DCM(10mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(600mg、2.57mmol)、EDC(592mg、3.09mmol)、HOBt(473mg、3.09mmol)、Et3N(1.056mL、7.72mmol)の懸濁液を室温で2時間撹拌した。この混合物をDCM(2×50mL)で抽出した。有機抽出液をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を分取TLCにより精製し、N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトアミド(450mg、0.496mmol、収率19.3%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.83-7.82 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.71-7.68 (dd, J = 8.8, 2.4 Hz, 1H), 7.34-7.29 (m, 1H), 7.15-7.13 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.60 (s, 2H), 4.23 (t, J = 4.8 Hz, 2H) 3.83 (t, J = 4.6 Hz, 2H), 3.71 (s, 2H); ES-LCMS m/z 526 (M+H)。
工程2: N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(10mL)中、N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトアミド(300mg、0.570mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(145mg、0.570mmol)、PdCl2(dppf)(41.7mg、0.057mmol)、KOAc(112mg、1.140mmol)の懸濁液を120分間、N2雰囲気下で100℃に加熱した。この混合物を濃縮して残渣を得、DCM(20mL×2)で抽出した。次に、この混合物を濃縮して残渣を得、これをDCM(20mL×2)で抽出した。有機抽出液をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を分取TLC(EA/PE=1:1、Rf=0.5)により精製し、N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アセトアミド(300mg、0.314mmol、収率55.1%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.84 (d, J=2.6 Hz, 1H), 7.70 (dd, J = 9.0, 2.4 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.42-7.21 (m, 7H), 7.14 (d, J=9.0 Hz, 1H), 4.29-4.19 (m, 2H), 3.89-3.82 (m, 2H), 3.76 (s, 2H), 1.33 (s, 12H); ES-LCMS m/z 721 (M+H)。
工程3: N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−((5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシピリジン−3−イル)オキシ)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(5mL)およびH2O(1mL)中、2−(ベンジルオキシ)−4−エトキシ−5−ヨードピリジン(80mg、0.225mmol)、N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アセトアミド(129mg、0.225mmol)、PdCl2(dppf)(16.48mg、0.023mmol)、Cs2CO3(73.4mg、0.225mmol)の懸濁液をマイクロ波内、N2雰囲気下で20分間、100℃に加熱した。次に、この混合物を濃縮して残渣を得、これをDCM(20mL×2)で抽出した。有機抽出液をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を分取TLC(EA/PE=1:1、Rf=0.5)により精製し、2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(60mg、0.054mmol、収率24.1%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.95 (s., 1H), 7.85-7.84 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.74-7.71 (dd, J = 8.8, 2.4 Hz, 1H), 7.44-7.42 (m, 2H), 7.38-7.24 (m, 10H), 7.16-7.14 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.48 (s, 1H), 5.35 (s, 2H), 4.61 (s, 2H), 4.23 (t, J = 4.6 Hz, 2H), 4.15-4.10 (m, 3H), 3.84 (t, J = 4.6 Hz, 2H), 3.77 (s, 2H), 3.66-3.65 (m, 1H), 3.55-3.54 (m, 1H), 1.36 (t, J=7.2 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 721 (M+H)。
工程4: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
MeOH(10mL)中、2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(60mg、0.089mmol)、Pd/C(9.46mg、0.089mmol)の混合物を、H2雰囲気下、25℃で16時間撹拌した。次に、この混合物を濾過し、濾液を濃縮して残渣を得、これを分取HPLCにより精製し、2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(17.76mg、0.034mmol、収率38.8%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.83 (d, J = 2.4 Hz., 1H), 7.73-7.70 (m, 1H), 7.35-7.29 (m, 2H), 7.42 (s, 1H), 7.37 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.23-7.21 (m, 2H), 7.17-7.14 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 6.03 (s, 1H), 4.13-4.11 (m, 4H), 3.87 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.76 (s, 2H), 1.37 (t, J=7.0 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 495 (M+H)。
実施例21: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド二塩酸塩
工程1: 2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
DCM(35mL)中、4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)アニリン(247mg、0.858mmol)の懸濁液を、DCM(35mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(200mg、0.858mmol)の溶液に加えた。HOBt(197mg、1.287mmol)、EDC(247mg、1.287mmol)およびEt3N(0.359mL、2.57mmol)を加え、この混合物を26℃で3時間撹拌した。次に、溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1)により精製した。TLC(PE/EA=5/1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミドの淡黄色固体(413mg、0.822mmol、収率96.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.98-7.91 (m, 1H), 7.79-7.67 (m, 2H), 7.40-7.27 (m, 3H), 3.74 (s, 2H), 3.61 (s, 2H), 2.58-2.39 (m, 11H), 1.09 (s, 4H); ES-LCMS m/z 502.0 (M+H)。
工程2: 2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(3mL)およびH2O(1mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(413mg、0.822mmol)の懸濁液を、1,4−ジオキサン(3mL)およびH2O(1mL)中、3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(317mg、0.822mmol)の溶液に加えた。PdCl2(dppf)(60.2mg、0.082mmol)およびCs2CO3(536mg、1.644mmol)を加え、この混合物をマイクロ波内で110℃にて30分間置いた。この混合物を室温まで冷却した。次に、溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=1/1、Rf=0.5)により精製し、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミドの淡黄色固体(405mg、0.595mmol、収率72.4%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.02-7.87 (m, 2H), 7.82-7.64 (m, 2H), 7.60-7.30 (m, 6H), 6.98-6.80 (m, 2H), 5.34 (s, 2H), 4.18-4.04 (m, 2H), 3.84-3.72 (m, 4H), 3.68-3.57 (m, 2H), 2.91-2.38 (m, 10H), 1.47-1.31 (m, 3H), 1.14 (s, 3H); ES-LCMS m/z 681.3 (M+H)。
工程3: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド二塩酸塩
MeOH(10mL)中、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(400mg、0.588mmol)の懸濁液を、MeOH(10mL)中、Pd/C(62.5mg、0.588mmol)の溶液に加えた。この混合物を26℃で2時間水素化した。次に、この溶液を濾過し、濃縮した。この粗材料を分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、酸性条件)により精製し、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド二塩酸塩の淡黄色固体(40.71mg、0.064mmol、収率10.9%)を得た。TLC (DCM/MeOH = 10/1, Rf = 0.4): 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.22 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.95 (dd, J = 8.6, 1.8 Hz, 1H), 7.75-7.61 (m, 2H), 7.55-7.37 (m, 3H), 4.63-4.50 (m, 2H), 4.27 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 3.96-3.53 (m, 10H), 3.37-3.31 (m, 2H), 1.56-1.45 (m, 3H), 1.39 (t, J = 7.3 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 561.1 (M+H)。
実施例22: N−(2,5−ジフルオロフェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
MeOH(20mL)中、1,4−ジフルオロ−2−ニトロベンゼン(500mg、3.14mmol)の溶液に、Pd/C(66.9mg、0.629mmol)を少量ずつ加えた。次に、この混合物をH2雰囲気下、20℃で1時間撹拌した。TLC(PE/EA=3/1)分析が、出発材料が消失したことを示した後、混合物を濾過した。濾液を濃縮し、目的生成物2,5−ジフルオロアニリン(338mg、2.61mmol、収率83%)を得た。1H NMR: (400 MHz, CDCl3) δ 6.94-6.88 (m, 1H), 6.50-6.46 (m, 1H), 6.40-6.31 (m, 1H), 3.82 (br. s., 2H)。
工程2: 2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(2,5−ジフルオロフェニル)アセトアミド
DCM(20mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(180mg、0.775mmol)および2,5−ジフルオロアニリン(100mg、0.775mmol)の溶液に、Et3N(0.324mL、2.324mmol)およびHATU(884mg、2.324mmol)を少量ずつ加えた。次に、この混合物を20℃で3時間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、溶媒を真空下で除去した。次に、粗生成物をDCMに溶かし、H2Oおよびブラインで洗浄した。有機層を蒸発乾固させた。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA 100/1から10/1へ)により精製し、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(2,5−ジフルオロフェニル)アセトアミド(103mg、0.276mmol、収率35.6%)を得た。1H NMR: (400 MHz, CD3OD) δ 7.87-7.82 (m, 1H), 7.39-7.26 (m, 3H), 7.20-7.13 (m, 1H), 6.90-6.82 (m, 1H), 3.83 (s, 2H); ES-LCMS: m/z 343.9 (M+H)。
工程3: N−(2,5−ジフルオロフェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(3mL)およびH2O(1mL)中、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(2,5−ジフルオロフェニル)アセトアミド(40mg、0.116mmol)、3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(44.8mg、0.116mmol)およびCs2CO3(114mg、0.349mmol)の溶液に、PdCl2(dppf)(8.51mg、0.012mmol)を一度に加えた。次に、この混合物をマイクロ波内で110℃にて30分間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、混合物を濾過した。濾液を濃縮し、蒸発乾固させて粗生成物を得、これをDCMに溶かし、H2Oおよびブラインで洗浄した。次に、粗生成物を分取TLCにより精製し、N−(2,5−ジフルオロフェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(45.0mg、0.054mmol、収率46.1%)を得た。1H NMR: (400 MHz, CD3OD) δ 7.96 (d, J=2.0 Hz, 1H), 7.88 (d, J=9.6 Hz, 1H), 7.46 (d, J=2.0 Hz, 1H), 7.36-7.44 (m, 5H), 7.18 (m, 1H), 6.91 (d, J=8.6 Hz, 2H), 6.87 (br. s., 1H), 5.37 (s, 2H), 4.15-4.13 (m, 2H), 3.88 (s, 2H), 3.79 (s, 3H), 1.43 (t, J=7.0 Hz, 3H); ES-LCMS: m/z 403.0 (M-120+H)。
工程4: N−(2,5−ジフルオロフェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
HCl(MeOH(溶媒和物)、64.6μl、0.258mmol)中、N−(2,5−ジフルオロフェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(45mg、0.086mmol)の溶液を20℃で1時間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、溶媒を真空下で除去して粗生成物を得、これを分取HPLCにより精製し、純粋な生成物N−(2,5−ジフルオロフェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(5.83mg、0.014mmol、収率16.8%)を得た:1H NMR: (400 MHz, CD3OD) δ 7.86 (幅広 s, 1H), 7.43-7.37 (m, 5H), 7.20-7.13 (m, 1H), 6.86 (t, J=8.4 Hz, 1H), 4.20-4.15 (m, 2H), 3.88 (s, 2H), 1.48 (t, J=7.0 Hz, 3H); ES-LCMS: m/z 403.0 (M+H)。
実施例23〜26(表1)は、3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(中間体1)、2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)酢酸(中間体4)、および種々のアニリンから出発し、実施例17に記載のものと同様の手順を用いて製造した。
実施例27: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド
THF(200mL)中、2−クロロ−4−ニトロピリジン(20g、126mmol)の混合物に、ナトリウムエトキシド(25.8g、378mmol)を少量ずつ加えた。この混合物を25℃で10時間撹拌した。この混合物を濾過し、濾液を濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5:1)により精製した。TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、2−クロロ−4−エトキシピリジンの淡黄色固体(13g、71.9mmol、収率57%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.18 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.73 (dd, J = 2.0, 6.0 Hz, 1H), 4.09 (q, J =7.2 Hz, 2H), 1.44 (t, J = 7.2 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 158 (M+H)。
工程2: 5−ブロモ−2−クロロ−4−エトキシピリジン
2−クロロ−4−エトキシピリジン(13g、82mmol)およびH2SO4(40mL、750mmol)の混合物に、NBS(17.62g、99mmol)を加えた。次に、この混合物を60℃で10時間撹拌した。室温まで冷却した後、この混合物を冷水(300mL)に注いだ。この混合物をEA(200mL×2)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3溶液(200mL×2)で洗浄し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=15:1)により精製した。TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、5−ブロモ−2−クロロ−4−エトキシピリジンの黄色固体(8.5g、26.3mmol、収率32%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.32 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 4.16 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 1.50 (t, J = 6.8 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 238 (M+3)。
工程3: 5−ブロモ−4−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン
DMF(100mL)中、5−ブロモ−2−クロロ−4−エトキシピリジン(8g、33.8mmol)、Cs2CO3(33.1g、101mmol)および(4−メトキシフェニル)メタノール(5.37g、38.9mmol)の混合物を120℃で12時間撹拌した。次に、この混合物を濃縮した。この残渣をDCM(150mL)に加えた。この混合物を濾過し、濾液を濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=8:1)により精製した。TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.4)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、5−ブロモ−4−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン(5g、12.57mmol、収率37%)の黄色固体を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.05 (s, 1H), 7.32 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.84 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.17 (s, 1H), 5.18 (s, 2H), 4.02 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.74 (s, 3H), 1.40 (t, J = 7.2 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 338 (M+H)。
工程4: 2−(2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(50mL)中、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(279mg、1.100mmol)および2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド(300mg、0.733mmol)の混合物に、N2下でKOAc(216mg、2.2mmol)およびPdCl2(dppf)(26.8mg、0.037mmol)を加えた。次に、この混合物を100℃で5時間撹拌した。この混合物を濾過し、濾液を濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=3:1、Rf=0.5)により精製し、2−(2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミドの黄色固体を得た(230mg、0.403mmol、収率55%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.06 (s, 1H), 7.63-7.48 (m, 2H), 7.35-7.29 (m, 1H), 6.43 (s, 1H), 3.84-3.76 (m, 2H), 1.53-1.49 (m, 6H), 1.34 (s, 9H); ES-LCMS m/z: 457 (M+H)。
工程5: 2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド
水(1mL)および1,4−ジオキサン(3mL)中、5−ブロモ−4−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン(74.1mg、0.219mmol)および2−(2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド(100mg、0.219mmol)の混合物に、N2下でCs2CO3(143mg、0.438mmol)およびPdCl2(dppf)(16.04mg、0.022mmol)を加えた。次に、この混合物を撹拌し、マイクロ波オーブン内で120℃にて20分間照射を行った。その後、この混合物を濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.4)により精製し、2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミドの灰白色固体(70mg、0.071mmol、収率33%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.40-7.34 (m, 2H), 7.30-7.17 (m, 4H), 6.92-6.88 (m, 2H), 6.45 (s, 1H), 6.38 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.27 (s, 2H), 4.13-4.10 (m, 2H), 3.83-3.82 (m, 2H), 3.79-3.77 (m, 3H), 1.53 (s, 6H), 1.37 (t, J = 6.8 Hz, 3H); ES-LCMS m/z: 588 (M+H)。
工程6: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド
2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド(70mg、0.119mmol)およびTFA(DCM中10%、50mL)の混合物を25℃で2時間撹拌した。この混合物を濃縮した。この粗材料を分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、塩基性条件)により精製し、2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミドの白色固体(24.61mg、0.051mmol、収率43%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.39-7.32 (m, 1H), 7.26-7.18 (m, 1H), 6.37 (s, 1H), 5.99 (s, 1H), 4.10 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.82 (s, 2H), 1.53 (s, 6H), 1.37 (t, J = 7.2 Hz, 3H); ES-LCMS m/z: 468 (M+H)。
実施例28: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド
DMF(900mL)中、5−ブロモピリジン−3−オール(70g、402mmol)、K2CO3(111g、805mmol)、ヨードエタン(69.0g、443mmol)の溶液を25℃で16時間撹拌した。次に、この混合物を濃縮し、水(100mL)を加え、混合物をDCM(400mL×2)で抽出し、合わせた有機相をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、3−ブロモ−5−エトキシピリジン(53g、218mmol、収率54%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.19-8.17 (m, 2H), 7.60-7.59 (m, 1H), 4.13-4.07 (m, 2H), 1.40 (t, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 202 (M+H)。
工程2: 3−ブロモ−5−エトキシピリジン−1−オキシド
0℃で、DCM(600mL)中、3−ブロモ−5−エトキシピリジン(53g、262mmol)の溶液に、m−CPBA(67.9g、393mmol)を30分かけてゆっくり加えた。得られた溶液を15時間撹拌した後、この混合物をNa2S2O3溶液で洗浄し、DCM(600mL×2)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3(300mL)、ブライン(300mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、3−ブロモ−5−エトキシピリジン−1−オキシド(40g、165mmol、収率63%)を得た:1HNMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.19-8.18 (m, 1H), 8.08-8.07 (m, 1H), 7.50-7.49 (m, 1H), 4.17-4.15 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 1.43 (t, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 217 (M+H)。
工程3: 5−ブロモ−2−クロロ−3−エトキシピリジン
0℃で、DCM(200mL)中、3−ブロモ−5−エトキシピリジン−1−オキシド(40g、183mmol)の溶液に、POCl3(159mL、1701mmol)を30分かけてゆっくり加えた。次に、得られた溶液を45℃まで温め、15時間撹拌した。この混合物を濃縮し、10%NaOH溶液でpH=9〜10に調整し、DCM(300mL×2)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得、これをシリカカラムクロマトグラフィー(10%EA:90%PE、800gシリカカラム)により精製した。TLC(EA:PE=1:5、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、5−ブロモ−2−クロロ−3−エトキシピリジンの油状物(30g、60.9mmol、収率33%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.00-7.99 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.65-7.64 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.17-4.12 (m, 2H), 1.44 (t, J = 7.0 Hz, 2H); ES-LCMS m/z 235 (M+H)。
工程4: 5−ブロモ−3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン
DMF(300mL)中、(4−メトキシフェニル)メタノール(16.71g、121mmol)の混合物に、0℃でNaH(3.96g、165mmol)を滴下した。この混合物を30分間撹拌した後、DMF(100mL)中、5−ブロモ−2−クロロ−3−エトキシピリジン(26g、110mmol)を上記混合物に加え、この混合物を80〜90℃で12時間撹拌した。この混合物をH2O(20mL)により急冷し、DCM(400mL×2)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(10%EA:90%PE、360gシリカカラム)により精製した。TLC(EA:PE=1:5、Rf=0.5)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、5−ブロモ−3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジンの白色固体(36g、74.5mmol、収率68%)を得た: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.71 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.36-7.31 (m, 3H), 6.89-6.87 (m, 2H), 5.27 (s, 2H), 4.05-4.00 (m, 2H) 3.77 (s, 3H), 2.37 (d, J = 7.0 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 338 (M+H)。
工程5: 3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン
窒素下、20℃で撹拌した、1,4−ジオキサン(250mL)中、5−ブロモ−3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン(10g、29.6mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(8.26g、32.5mmol)およびKOAc(7.25g、73.9mmol)の溶液に、PdCl2(dppf)(1.082g、1.478mmol)を一度に加えた。この反応混合物を100℃で3時間撹拌した。この混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮し、粗生成物を得た。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10:1)により精製した。TLC(PE/EA=10:1、Rf=0.6)ににより生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジンの白色固体(9.2g、23.88mmol、81%収率)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.10 (s, 1H), 7.42 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.33 (s, 1H), 6.88-6.85 (m, 2H), 5.45 (s, 2H), 4.11-4.06 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 1.43 (t, J = 7.0 Hz, 3H),1.33 (s, 12H); ES-LCMS m/z 386.0 (M+H)。
工程6: 2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド
水(1mL)および1,4−ジオキサン(3mL) 中、3−エトキシ−2−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(200mg、0.519mmol)および2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド(212mg、0.519mmol)の混合物に、N2下でCs2CO3(338mg、1.038mmol)およびPdCl2(dppf)(38.0mg、0.052mmol)を加えた。次に、この混合物を撹拌し、マイクロ波オーブンにて120℃で20分間照射を行った。次に、この混合物を濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.4)により精製し、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミドの灰白色固体(100mg、0.121mmol、収率23%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.42-7.28 (m, 5H), 7.27-7.21 (m, 2H), 6.92-6.84 (m, 2H), 6.36 (s, 1H), 4.50 (s, 2H), 4.11 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 3.82 (s, 2H), 3.79-3.75 (m, 3H), 1.52 (s, 6H), 1.45 (t, J = 7.2 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 468 (M-119)。
工程7: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド
2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド(100mg、0.170mmol)およびTFA(DCM中10%、100mL)の混合物を25℃で2時間撹拌した。次に、この混合物を濃縮した。この粗材料を分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、酸性条件)により精製し、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミドの白色固体(28.35mg、0.060mmol、収率36%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.45-7.30 (m, 4H), 7.25 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 6.36 (s, 1H), 4.12 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.82 (s, 2H), 1.52 (s, 6H), 1.46 (t, J = 6.8 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 468 (M+H)。
実施例29: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
工程1: 3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)安息香酸メチル
MeOH(200mL)中、3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)安息香酸(20g、85mmol)の混合物に、0℃でH2SO4(12mL、225mmol)を滴下した後、この混合物を25℃で16時間撹拌した。次に、溶媒を濃縮し、NaHCO3溶液でpH=9に調整した。溶媒を濃縮して残渣を得、これをDCM(200mL×2)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)安息香酸メチルの油状物(20g、76mmol、収率90%)を得た: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.99 (s, 1H), 8.74 (s, 1H), 8.62 (s, 1H), 4.01 (s, 3H); ES-LCMS m/z 250 (M+1)。
工程2: 3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゾヒドラジド
MeOH(100mL)中、3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)安息香酸メチル(20g、80mmol)およびヒドラジン水和物(5.56mL、96mmol)の混合物を25℃で16時間撹拌した。次に、溶媒を濃縮し、3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゾヒドラジドの灰白色固体(20g、72.2mmol、収率90%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.89 (s, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.50 (s, 1H); ES-LCMS m/z 250 (M+H)。
工程3: 2−メチル−5−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール
1,1,1−トリエトキシエタン(156g、963mmol)中、3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゾヒドラジド(20g、80mmol)の混合物を加熱還流し、12時間撹拌した。次に、溶媒を濃縮し、2−メチル−5−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾールの黒色固体(20g、65.9mmol、収率82%)を得た: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.04 (s, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.66 (s, 1H), 2.67 (s, 1H); ES-LCMS m/z 274 (M+H)。
工程4: 2−メチル−5−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール
MeOH(25mL)中、2−メチル−5−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(20g、73.2mmol)およびPd/C(0.779g、7.32mmol)の混合物を25℃、H2雰囲気下、35psiで12時間撹拌した。次に、この混合物を濾過し、濾液を濃縮して残渣を得、これをMeOH(15mL)で結晶化させ、3−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリンの灰色固体(17g、66.4mmol、収率91%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.46 (s, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.07 (s, 1H), 2.61 (s, 3H); ES-LCMS m/z 244 (M+H)。
工程5: 2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
DCM(15ml)中、2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(300mg、0.729mmol)、3−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン(195mg、0.802mmol)、およびEt3N(0.203ml、1.458mmol)の混合物に、25℃でHATU(333mg、0.875mmol)を加えた。次に、この混合物を2時間撹拌し、混合物を濃縮して残渣を得、これをDCM(30mL×2)で抽出した。有機抽出液をブラインで洗浄し(20mL)、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を分取TLC(DCM:MeOH=30:1、Rf=0.7)により精製し、2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(60mg、0.094mmol、収率13%)を得た:1H NMR (400 MHz, MeOD-d4) δ 8.52 (br. s., 1H), 7.99 (br. s., 1H), 7.95 (br. s., 1H), 7.42-7.39 (m, 2H), 7.30 (d, J = 8.4 Hz, 3H), 6.89 (d, J = 8.6 Hz, 3H), 6.52-6.50 (m, 1H), 5.11 (br. s., 2H), 4.64-4.62 (m, 2H), 4.31 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 2.63 (br. s., 3H), 1.38 (t, J = 7.1 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 637 (M+H)。
工程6: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
MeOH(15mL)中、2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(60mg、0.094mmol)およびPd/C(10.03mg、0.094mmol)の混合物をH2雰囲気下、25℃で0.5時間撹拌した。次に、この混合物を濾過し、濾液を濃縮して残渣を得、これを分取HPLCにより精製し、2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(41.53mg、0.079mmol、収率84%)を得た:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ11.40-11.29 (m, 1H), 10.86 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.86 (s, 1H), 7.40-7.29 (m, 2H), 7.23 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 5.78 (s, 1H), 4.02 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.79 (s, 2H), 2.58 (s, 3H), 1.26 (t, J = 6.9 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 517 (M+H)。
実施例30: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−イル)アセトアミド
工程1: 5,5,5−トリフルオロ−4,4−ジメチル−3−オキソペンタンニトリル
−78℃に冷却した、THF(500mL)中、MeCN(13.9mL、264mmol)の混合物に、n−BuLi(106mL、264mmol)を加えた。この混合物を−30℃で0.5時間撹拌した。次に、この混合物に3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロパン酸メチル(30g、176mmol)を滴下した。この混合物を25℃で10時間撹拌した。この混合物をNH4Cl水溶液(50mL)で急冷し、EA(300mL×3)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、5,5,5−トリフルオロ−4,4−ジメチル−3−オキソペンタンニトリルの黄色油状物の粗生成物(22g、122.9mmol、収率70%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.75 (s, 2H), 1.41 (s, 6H)。
工程2: 5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−アミン
0℃に冷却した、水(300mL)中、塩酸ヒドロキシルアミン(23.2g、336mmol)の混合物にNaHCO3(30g、351mmol)を加え、pH=7.5に調整した。次に、この混合物に、MeOH(40mL)中、5,5,5−トリフルオロ−4,4−ジメチル−3−オキソペンタンニトリル(30g、167.4mmol)の溶液を加えた。この混合物を65℃で15時間撹拌した。冷却後、この混合物を濃HClでpH=1に酸性化し、その後、2時間還流した。室温まで冷却した後、この混合物を4M NaOHによりpH=8に中和した。この混合物をEA(300mL×2)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=8:1〜3:1)により精製した。TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−アミンの赤色固体(19.5g、100.5mmol、収率60%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.79 (s, 1H), 3.96 (s., 2H), 1.53 (s, 6H); ES-LCMS m/z: 195 (M+H)。
工程3: 2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−イル)アセトアミド
ピリジン(500mL)中、2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(55.1g、134mmol)および5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−アミン(26g、134mmol)の混合物に、T3P(登録商標)(137.5mL、134mmol)を滴下し、25℃で1時間撹拌した。TLC分析が、出発材料が完全に消費されたことを示した後、この混合物を撹拌している冷水(1L)に注いだ。この混合物を0.5時間撹拌した後、10時間静置した。固体を濾過し、H2O(200mL×3)およびTBME(200mL×2)で洗浄し、真空下で乾燥させ、2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−イル)アセトアミドの灰白色固体(65g、100mmol、収率74%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.94 (s, 1H), 7.40-7.32 (m, 3H), 7.26 (d, J = 9.6 Hz, 2H), 6.90 (d, J = 8.8 Hz, 3H), 6.43 (s, 1H), 5.26 (s, 2H), 4.11 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.81 (s, 2H), 3.78 (s, 3H), 1.56 (s, 6H), 1.35 (t, J = 7.2 Hz, 3H); ES-LCMS m/z: 588 (M+H)。
工程4: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−イル)アセトアミド
DCM(1L)中、2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−イル)アセトアミド(100g、170mmol)の懸濁液に、TFA(80mL、1077mmol)を滴下した。この混合物を25℃で2時間撹拌した。次に、この混合物を濃縮した。この残渣にH2O(500mL)を滴下した後、飽和Na2CO3溶液で中和してpH=7.5に調整した。沈澱を濾過し、H2O(350mL×3)で洗浄し、真空下で乾燥させた。この固体にPE/EA(3:1、v/v、300mL)を加え、0.5時間撹拌した。固体を濾過し、PE/EA(3:1、v/v、100mL×2)で洗浄した。この固体をDCM/MeOH(20:1、v/v、1.5L)に再溶解させた後、最少量の溶媒(約150mL)まで真空下で濃縮した。固体を濾過し、CH3CN(50mL×2)で洗浄し、真空下で乾燥させた。生じた固体をEtOH(2.5L)に加え、80℃に加熱した。この固体を完全に溶かした後、この混合物を真空下で濃縮し、2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(5−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−3−イル)アセトアミドの白色固体(61.4g、131mmol、収率77%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.40-7.30 (m, 2H), 7.25-7.18 (m, 2H), 6.88 (s, 1H), 5.98 (s, 1H), 4.11 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.81 (s, 2H), 1.56 (s, 6H), 1.37 (t, J = 7.2 Hz, 3H); ES-LCMS m/z: 468 (M+H)。
実施例31: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミド
工程1: 5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−オール
H2SO4(50mL、938mmol)中、3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−オール(10g、61.3mmol)の氷冷溶液に、硝酸(3.01ml、67.4mmol)を滴下した。30分後、氷浴を外し、反応物を25℃で72時間撹拌した。この反応混合物を氷に加えた。生じた沈澱を濾取し、さらなる水ですすぎ、風乾して第1バッチの生成物を得た。母液を100mL未満となるまで蒸発させ、氷浴で冷却し、NaOHを加えてpHを8に調整した後に、さらなる収量の生成物が得られた。この混合物をEA(100mL)により抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮して生成物を得、これを第1バッチと合わせ、5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−オールの黄色固体(9g、39.9mmol、収率65%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.84 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.56 (d, J = 2.8 Hz, 1H); ES-LCMS m/z: 209.0 (M+H)。
工程2: 2−クロロ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン
SOCl2(30mL、411mmol)中、5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−オール(9g、43.2mmol)の溶液に、触媒量のDMF(0.033ml、0.432mmol)を加えた。この混合物を80℃で一晩撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消費されたことを示した後、溶媒を真空下で除去した。残渣をH2Oに溶かし、EAで抽出した。有機層をNaHCO3水溶液およびブラインで洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮して粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1)により精製し、2−クロロ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジンの黄色油状物(8.5g、34.7mmol、収率80%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD)δ9.43 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.92 (d, J=2.4 Hz, 1H); ES-LCMS m/z: 225.2 (M+H)。
工程3: 2−シアノ−2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)酢酸tert−ブチル
THF(150mL)中、2−クロロ−5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン(5g、22.07mmol)およびK2CO3(6.10g、44.1mmol)の溶液に、2−シアノ酢酸tert−ブチル(3.74g、26.5mmol)を加えた。得られた混合物をN2下、70℃で一晩撹拌した。TLC分析(PE/EA=10/1)が、出発材料が消費されたことを示した後、溶媒を真空下で除去した。残渣をEA(100mL)に溶かし、H2O(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、2−シアノ−2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)酢酸tert−ブチルの固体(7g、21.13mmol、収率96%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.08 (s, 1H), 8.59 (br. s., 1H), 4.63 (br. s., 1H), 1.55 (s, 9H); ES-LCMS m/z: 332.1 (M+H)。
工程4: 2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アセトニトリル
MeOH(100mL)中、2−シアノ−2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)酢酸tert−ブチル(7g、21.13mmol)の溶液に、HCl水溶液(40mL、1316mmol)を加えた。得られた混合物を100℃で一晩撹拌した。TLC分析(PE/EA=10/1)が、出発材料が消費されたことを示した後、溶媒を真空下で除去した。残渣をH2O(50mL)に溶かし、EA(100mL)により抽出した。有機層をNaHCO3水溶液およびブラインで洗浄した後、Na2SO4で乾燥させた。濾過後、濾液を濃縮して粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1)により精製し、2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アセトニトリルの褐色固体(4.3g、17.77mmol、収率84%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.59 (s, 1H), 8.88 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 4.86 (s, 2H); ES-LCMS m/z: 232.1 (M+H)。
工程5: 2−メチル−2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)プロパンニトリル
MeCN(30mL)中、2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アセトニトリル(1g、4.33mmol)およびCs2CO3(4.23g、12.98mmol)の溶液に、ヨードメタン(3.07g、21.63mmol)を加えた。得られた混合物をオートクレーブ内で40℃にて一晩撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消費されたことを示した後、溶媒を真空下で除去した。残渣をEA(100mL)に溶かし、H2O(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1)により精製し、2−メチル−2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)プロパンニトリルの黄色油状物(0.7g、2.70mmol、収率62%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.56 (s, 1H), 8.93 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 1.90 (s, 6H); ES-LCMS m/z: 260.1 (M+H)。
工程6: 2−メチル−2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)プロパナール
DCM(30mL)中、2−メチル−2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)プロパンニトリル(700mg、2.70mmol)の溶液に、−50℃でDIBAL−H(5.40mL、5.40mmol)を加えた。得られた混合物を−50℃で1時間撹拌し、室温までゆっくり温めた。LCMS分析が、出発材料が消費されたことを示した後、この混合物を飽和NH4Clにより急冷した。この混合物を水に溶かし、EAにより抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーにより精製し、2−メチル−2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)プロパナールの黄色油状物(200mg、0.763mmol、収率28%)を得た: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.67 (s, 1H), 9.54 (s, 1H), 8.89 (s, 1H), 1.56 (s, 6H); ES-LCMS m/z: 263.1 (M+H)。
工程7: 2−(5−アミノ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−2−メチルプロパン−1−オール
MeOH(30mL)中、2−メチル−2−(5−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)プロパナール(100mg、0.381mmol)およびラネーニッケル(22.39mg、0.381mmol)の溶液をH2下、25℃で一晩撹拌した。TLC分析(PE/EA=5/1)が、出発材料が消費されたことを示した後、混合物を濾過した。濾液を濃縮し、2−(5−アミノ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−2−メチルプロパン−1−オール(60mg、0.256mmol、収率67%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.08 (br. s., 1H), 7.36 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 1.31 (s, 6H); ES-LCMS m/z: 235.1 (M+H)。
工程8: 2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミド
DCM(10mL)中、2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(50mg、0.122mmol)、2−(5−アミノ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−2−メチルプロパン−1−オール(28.5mg、0.122mmol)、HATU(92mg、0.243mmol)およびDIEA(0.064mL、0.365mmol)の溶液を25℃で撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消費されたことを示した後、混合物をH2Oで洗浄した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮して粗生成物を得、これを分取TLC(DCM/MeOH=20/1)により精製し、2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミド(20mg、0.032mmol、収率26%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.95 (br. s., 1H), 8.50 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.43-7.39 (m, 3H), 7.30-7.24 (m, 2H), 6.95-6.91 (m, 2H), 6.48 (s, 1H), 5.30 (s, 2H), 4.16-4.11 (m, 2H), 3.87-3.79 (m, 6H), 1.40-1.38 (m, 9H); ES-LCMS m/z: 628.3 (M+H)。
工程9: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミド
DCM中のTFA(5mL、3.72mmol)中、2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミド(20mg、0.032mmol)の溶液を25℃で撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消費されたことを示した後、溶媒を真空下で除去して粗生成物を得、これを分取HPLCにより精製し(中性条件下)、2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)アセトアミドの白色固体(8.8mg、0.017mmol、収率54%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.91 (s, 1H), 8.46 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.40-7.35 (m, 2H), 7.24-7.21 (m, 2H), 5.98 (s, 1H), 4.13-4.08 (m, 2H), 3.82 (s, 4H), 1.37 (t, J = 7.0 Hz, 9H); ES-LCMS m/z: 508.2 (M+H)。
実施例32: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
THF(50mL)中、4−ニトロピリジン 1−オキシド(28g、200mmol)の混合物に、ナトリウムエタノレート(40.8g、600mmol)を加えた。この混合物を25℃で16時間撹拌した。次に、この反応残渣を濃縮し、粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=25:1)により精製した。TLC(DCM/MeOH=25:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、4−エトキシピリジン 1−オキシドの暗赤色固体(20g、101mmol、収率50%)を得た。1H NMR (400 MHz, MeOH-d4) δ 8.20 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.12 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 4.18 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.42 (t, J = 6.8 Hz, 3H); ES-LCMS m/z: 140.0 (M+H)。
Ac2O(200mL、7.836mol)中、4−エトキシピリジン 1−オキシド(20g、144mmol)の混合物を4時間加熱還流した。次に、溶媒を真空下で除去し、残渣をMeOH(50mL)および水(50mL)に溶かし、25℃で16時間撹拌した。次に、この混合物を濃縮し、粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10:1)により精製した。TLC(DCM/MeOH=10:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、4−エトキシピリジン−2−オールの暗黄色固体(17g、104mmol、収率72%)を得た。1H NMR (400 MHz, MeOH-d4) δ 8.20 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.12 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 4.18 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.42 (t, J = 6.8 Hz, 3H); ES-LCMS m/z: 140.0 (M+H)。
工程3: 4−エトキシ−5−ヨードピリジン−2−オール
DMF(125mL)中、4−エトキシピリジン−2−オール(17g、122mmol)の混合物に、NIS(27.5g、122mmol)を加えた。この混合物を80℃で16時間撹拌した。この混合物を濃縮し、分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、酸性条件)により精製し、4−エトキシ−5−ヨードピリジン−2−オールの黄色固体(4.2g、13.47mmol、収率11%)を得た。TLC (DCM/MeOH = 10:1, Rf = 0.6): 1H NMR (400 MHz, MeOH-d4) δ 7.70 (s, 1H), 5.91 (s, 1H), 4.10 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.44 (t, J = 6.8 Hz, 3H); ES-LCMS m/z: 265.9 (M+H)。
工程4: 2−(ベンジルオキシ)−4−エトキシ−5−ヨードピリジン
THF(10mL)中、4−エトキシ−5−ヨードピリジン−2−オール(3.7g、13.96mmol)の混合物に、(ブロモメチル)ベンゼン(2.87g、16.75mmol)および炭酸銀(7.70g、27.9mmol)を加えた。この混合物を70℃で16時間撹拌した。次に、この反応残渣を濾過し、濾液を濃縮した。この混合物を水(30mL)で希釈し、DCM(30mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5:1)により精製した。TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、2−(ベンジルオキシ)−4−エトキシ−5−ヨードピリジンの淡黄色油状物(4.2g、10.64mmol、収率76%)を得た。1H NMR (400 MHz, MeOH-d4) δ 8.25 (s, 1H), 7.47-7.41 (m, 2H), 7.40-7.30 (m, 3H), 6.41 (s, 1H), 5.32 (s, 2H), 4.16 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.47 (t, J=7.2 Hz, 3H); ES-LCMS m/z 356.0 (M+H)。
工程5: 2−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)酢酸メチル
MeOH(50mL)中、2−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)酢酸(5g、21.46mmol)の混合物に、SOCl2(1.879mL、25.7mmol)およびDMF(0.166mL、2.146mmol)を加えた。次に、この混合物を80℃で16時間撹拌した。この混合物を濃縮し、EA(100mL×2)で抽出し、NaHCO3(100mL)で洗浄して有機層を得た。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、2−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)酢酸メチルの褐色油状物(5g、17.20mmol、収率80%)を得た:1H NMR (400 MHz, MeOH-d4) δ7.53 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.15 (dd, J = 1.6, 9.6 Hz, 1H), 7.04-6.99 (m, 1H), 3.67 (s, 3H), 3.65 (s, 2H); ES-LCMS m/z 249.0 (M+H+2)。
工程6: 2−(3−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)酢酸メチル
1,4−ジオキサン(10mL)中、2−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)酢酸メチル(5g、20.24mmol)の混合物に、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(5.65g、22.26mmol)、KOAc(3.97g、40.5mmol)およびPdCl2(dppf)(1.481g、2.024mmol)を加えた。得られた懸濁液を窒素下、110℃で16時間撹拌した。次に、この混合物を濾過し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5:1)により精製した。TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、2−(3−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)酢酸メチルの黄色油状物(6g、16.32mmol、収率81%)を得た:1H NMR (400 MHz, MeOH-d4) δ7.66-7.58 (m, 1H), 7.07 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.67 (s, 5H), 1.33 (s, 12H); ES-LCMS m/z 295.1 (M+H)。
工程7: 2−(3−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)酢酸
THF(30mL)および水(30mL)中、2−(3−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)酢酸メチル(5g、17mmol)の混合物に、LiOH・H2O(3.57g、85mmol)を加えた。この混合物を25℃で16時間撹拌した。次に、この反応残渣を濃縮し、EA(200mL)で希釈し、HCl水溶液を加えた。有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=2:1)により精製した。TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、2−(3−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)酢酸の淡黄色油状物(5g、14.28mmol、収率84%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.66 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 3.66 (s, 2H), 1.37 (s, 12H); ES-LCMS m/z 281.1 (M+H)。
工程8: 2,2−ジメチル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン酸エチル
0℃に冷却した、THF(300mL)中、ジイソプロピルアミン(8.00mL、57.1mmol)の混合物に、n−BuLi(24.60mL、61.5mmol)を滴下した。この混合物を0℃で1時間撹拌した。次に、この混合物を−30℃に冷却し、THF(2mL)中、イソ酪酸エチル(6.12g、52.7mmol)の溶液を加えた。この混合物を−30℃で1時間撹拌した。この混合物に、−30℃でTHF(5mL)中、1−(ブロモメチル)−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(10.5g、43.9mmol)の溶液を加えた。全混合物を−30℃で3時間撹拌した後、25℃で12時間撹拌した。この混合物をNH4Cl水溶液で急冷し、EAで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=200:1)により精製した。TLC(PE/EA=10:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、2,2−ジメチル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン酸エチルの淡黄色固体(10g、35.3mmol、収率80%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.62 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.41 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.29 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.14 (s, 3H), 1.25 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.18 (s, 6H); ES-LCMS m/z 275 (M+H)。
工程9: 2,2−ジメチル−3−(4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン酸エチル
0℃に冷却した、H2SO4(5mL、94mmol)中、2,2−ジメチル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン酸エチル(10g、36.5mmol)の溶液に、カリウムニトロペルオキソ酸(4.05g、40.1mmol)を少量ずつ加えた。この混合物を0℃で30分間撹拌した。この混合物を氷水に注いだ後、DCM(100mL×2)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、2,2−ジメチル−3−(4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン酸エチルの黄色固体(8.5g、24.54mmol、収率67%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.59 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.47 (dd, J = 2.4, 8.8 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.97-5.83 (m, 2H); ES-LCMS m/z 320 (M+H)。
工程10: 3−(4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチル
MeOH(50mL)中、2,2−ジメチル−3−(4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン酸エチル(8.5g、26.6mmol)およびPd/C(0.283g、2.66mmol)の反応混合物を、H−キューブ装置(設定:50℃、50psi、24時間)を用いて水素化した。この混合物を濾過し、濾液を濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10:1)により精製した。TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.4)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、3−(4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチルの灰白色固体(7g、22.42mmol、収率84%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.98 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.71 (dd, J = 2.4, 8.4 Hz, 1H), 4.15 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.00 (s, 2H), 1.25 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.14 (s, 6H); ES-LCMS m/z 290 (M+H)。
工程11: 3−(4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オール
THF(200mL)中、3−(4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸エチル(2g、6.91mmol)の混合物に、LAH(0.525g、13.83mmol)を少量ずつ加えた。この混合物を25℃で10時間撹拌した。この混合物を15%NaOH水溶液(10mL)で急冷した。この混合物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮した。残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=8:1)により精製した。TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.35)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、3−(4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オールの淡黄色油状物(1.1g、4.45mmol、収率64%)を得た: 1H NMR (400 MHz, CD3Cl) δ: 7.17 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.84 (dd, J = 2.4, 8.0 Hz, 1H), 3.31 (s, 2H), 2.67 (d, J = 1.2 Hz, 2H), 0.84 (s, 6H); ES-LCMS m/z 248 (M+H)。
工程12: 4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)アニリン
DCM(150mL)中、3−(4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オール(300mg、1.213mmol)の混合物に、イミダゾール(124mg、1.820mmol)およびTBSCl(219mg、1.456mmol)を加えた。この混合物を25℃で5時間撹拌した。この混合物を濾過し、濾液を濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.5) により精製し、4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)アニリンの淡黄色固体(350mg、0.930mmol、収率77%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.14 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.86 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 6.70 (dd, J = 2.8, 8.4 Hz, 1H), 3.20 (s, 2H), 2.62 (d, J = 1.2 Hz, 2H), 0.87 (s, 9H), 0.73 (s, 6H), 0.00 (s, 6H); ES-LCMS m/z 362 (M+H)。
工程13: N−(4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(3−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アセトアミド
DCM(100mL)中、2−(3−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)酢酸(5g、17.85mmol)の溶液に、4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)アニリン(7.10g、19.64mmol)、DIEA(6.24mL、35.7mmol)およびHATU(8.14g、21.42mmol)を加えた。この溶液を25℃で16時間撹拌した。次に、この反応混合物を濃縮して粗生成物を得、これをシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=8:1)により精製した。TLC(PE/EA=8:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、N−(4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(3−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アセトアミドの白色固体(10g、12.83mmol、収率72%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.83 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 7.35 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.99 (dd, J = 4.8, 10.0 Hz, 2H), 3.63 (s, 2H), 3.26 (s, 2H), 2.69 (s, 2H), 1.11 (s, 12H), 0.86 (s, 9H), 0.73 (s, 6H), 0.00 (s, 6H); ES-LCMS m/z 624.2 (M+H)。
工程14: 2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)−N−(4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(60mL)および水(20mL)中、2−(ベンジルオキシ)−4−エトキシ−5−ヨードピリジン(3.2g、9.01mmol)の混合物に、N−(4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(3−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アセトアミド(6.18g、9.91mmol)、Cs2CO3(5.87g、18.02mmol)およびPdCl2(dppf)(0.659g、0.901mmol)を加えた。この混合物を窒素下、110℃で16時間撹拌した。次に、この反応残渣を濾過し、濾液を濃縮して粗生成物を得、これをシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5:1)により精製した。TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)−N−(4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミドの淡黄色油状物(4.2g、5.21mmol、収率58%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.96 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.75 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 7.42-7.36 (m, 2H), 7.36-7.30 (m, 2H), 7.27-7.17 (m, 2H), 6.50 (s, 1H), 5.38 (s, 2H), 4.16-4.12 (m, 2H), 3.77 (s, 2H), 3.36 (s, 2H), 2.81 (s, 2H), 1.32 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 0.97 (s, 9H), 0.85 (s, 6H), 0.12 (s, 6H); ES-LCMS m/z 725.2 (M+H)。
工程15: 2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
DCM(30mL)中、2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)−N−(4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(4.5g、4.83mmol)の混合物に、TFA(4.46mL、57.9mmol)を加えた。この混合物を25℃で2時間撹拌した。次に、この反応残渣を濃縮し、MeCN(50mL)に加え、NH4OHで塩基性とし、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=1:1)により精製した。TLC(PE/EA=1:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミドの淡黄色固体(4.2g、4.19mmol、収率87%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ7.97 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.76 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.51-7.43 (m, 3H), 7.38 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.35-7.29 (m, 2H), 7.26-7.16 (m, 2H), 6.50 (s,1H), 5.38 (s, 2H), 4.14-4.11 (m, 2H), 3.77 (s, 2H), 2.80 (s, 2H), 2.03 (s, 2H), 1.32 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 0.86 (s, 6H); ES-LCMS m/z 611.2 (M+H)。
工程16: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
MeOH(50mL)中、2−(4−(6−(ベンジルオキシ)−4−エトキシピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(4.2g、6.88mmol)の混合物に、Pd/C(10%、420mg)を加えた。この混合物をH2下、25℃で16時間撹拌した。次に、この反応残渣を濾過し、濃縮した。この粗材料を分取HPLC(溶出剤としてMeCN/H2O、酸性条件)により精製し、2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−3−フルオロフェニル)−N−(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミドの白色固体(2000.18mg、3.84mmol、収率61%)を得た。TLC (DCM/MeOH = 10:1, Rf = 0.6): 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ7.94 (s, 1H), 7.77-7.68 (m, 2H), 7.42 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.37-7.29 (m, 1H), 7.27-7.17 (m, 2H), 6.36 (s., 1H), 4.25-4.15 (m, 2H), 3.75 (s, 2H), 2.76 (s, 2H), 1.33 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 0.82 (s, 6H); ES-LCMS m/z 521.2 (M+H)。
実施例33: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
工程1: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸
窒素下、20℃で撹拌した、MeOH(10mL)中、2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(0.5g、1.215mmol)の溶液に、Pd/C(0.013g、0.122mmol)を一度に加えた。この反応混合物を、H2バルーンを用いて20℃で12時間反応させた。この混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮し、粗2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(0.4g、1.373mmol)を得た。TLC (DCM/MeOH = 10:1, Rf = 0.2): 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.32-7.15 (m, 4H), 5.78 (s, 1H), 4.01-4.00 (m, 2H), 3.59 (s, 2H), 1.26-1.23 (m, 3H); ES-LCMS m/z 292 (M+H)。
工程2: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
DMF(10mL)中、2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(80mg、0.275mmol)、3−(トリフルオロメチル)アニリン(44.3mg、0.275mmol)、HATU(125mg、0.330mmol)およびDIEA(0.048mL、0.275mmol)の溶液を室温で5時間撹拌した。LCMS分析が、出発材料が消失したことを示した後、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をDCMに溶かし、H2Oおよびブラインで洗浄した。有機層を蒸発乾固させて粗生成物を得、これを分取HPLCにより精製し、純粋な生成物2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(14.56mg、0.032mmol、収率12%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.03 (br. s., 1H), 7.77 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.51 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.46-7.36 (m, 2H), 7.31-7.24 (m, 2H), 6.28 (s, 1H), 4.24-4.19 (m, 2H), 3.84 (s, 2H), 1.41 (t, J = 6.8 Hz, 3H); ES-LCMS: m/z 435.1 (M+H)。
実施例34: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド塩酸塩
工程1: 4−メチル−1−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−ピラゾール
DMF(3mL)中、1−フルオロ−3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゼン(500mg、2.391mmol)およびK2CO3(496mg、3.59mmol)の溶液に、4−メチル−1H−ピラゾール(196mg、2.391mmol)を一度に加えた。次に、N2下で撹拌した混合物を110℃に加熱し、15時間反応させた。LCMS分析は、出発材料が消失したことを示した。溶媒を真空下で除去した。残渣をDCM(60mL)に溶かし、H2O(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗材料を得、これをシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1から5/1へ)により精製し、純粋な生成物4−メチル−1−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−ピラゾール(500mg、1.678mmol、収率70.2%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.83 (s, 1H), 8.46 (s, 1H), 8.35 (s, 1H), 8.30 (s, 1H), 7.64 (s, 1H), 2.18 (s, 3H)。ES-LCMS: m/z 272.2 (M+H)。
工程2: 3−(4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン
MeOH(10mL)中、4−メチル−1−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−ピラゾール(560mg、2.065mmol)の溶液に、Pd/C(21.98mg、0.206mmol)を一度に加えた。次に、この混合物をH2下で12時間撹拌した。LCMS分析は、出発材料が消失したことを示した。この懸濁液をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾過ケーキをMeOH(2mL)で洗浄した。合わせた濾液を濃縮乾固させて粗生成物を得、これを分取TLC(PE/EA=5/1、Rf=0.25)により精製し、純粋な生成物3−(4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン(280mg、1.158mmol、収率56.1%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 7.96 (s, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.15 (s, 2H), 6.82 (s, 1H), 2.15 (s, 3H)。ES-LCMS: m/z 242.1 (M+H)。
工程3: 2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
ピリジン(8mL)中、3−(4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン(160mg、0.663mmol)および2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(274mg、0.663mmol)の溶液に、T3P(登録商標)(2111mg、3.32mmol)を少量ずつ加えた。次に、この混合物を16℃で1時間撹拌した。LCMS分析は、出発材料が消失したことを示した。10mLの水をこの反応溶液に滴下した後、混合物を濾過した。濾過ケーキを水(20mL)で洗浄し、真空下で乾燥させ、純粋な生成物2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(200mg、0.263mmol、収率39.7%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.24 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.96 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.48 - 7.42 (m, 3H), 7.40 (d, J = 9.0 Hz, 3H), 6.91 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.37 (s, 2H), 4.18-4.13 (m, 2H), 3.86 (s, 2H), 3.79 (s, 3H), 2.16 (s, 3H), 1.43 (t, J = 7.0 Hz, 3H)。ES-LCMS: m/z 635.1 (M+H)。
工程4: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド塩酸塩
TFA(8mL、10.38mmol)中、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(160mg、0.252mmol)の溶液を16℃で1時間撹拌した。LCMS分析は、出発材料が消失したことを示した。溶媒を真空下で除去した。粗材料を分取HPLCにより精製し(機器:DB/カラム:ASB C18 150*25mm/移動相A:水+0.1%HCl/移動相B:MeCN/流速:25mL/分/勾配特性の記載:53〜83(B%)、純粋な生成物2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド塩酸塩(15.92mg、0.029mmol、収率11.46%)を得た。1H NMR (400 MHz, MeOD-d4): δ 8.22 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.49 - 7.41 (m, 1H), 7.39 - 7.35 (m, 3H), 7.30 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.16-4.12 (m, 2H), 3.84 (s, 2H), 2.16 (s, 3H), 1.47 (t, J = 7.0 Hz, 3H)。ES-LCMS: m/z 515.2 (M+H)。
実施例35: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド塩酸塩
工程1: 3−メチル−1−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−ピラゾール
DMF(10mL)中、1−フルオロ−3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゼン(500mg、2.391mmol)およびK2CO3(496mg、3.59mmol)の溶液に、3−メチル−1H−ピラゾール(196mg、2.391mmol)を一度に加えた。次に、N2下で撹拌した混合物を110℃に加熱し、15時間反応させた。 LCMS分析は、出発材料が消失したことを示した。溶媒を真空下で除去し、得られた残渣をDCM(40mL)に溶かし、H2O(15mL)およびブライン(15mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣を得、これをシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=8/1から3/1へ)により精製し、3−メチル−1−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−ピラゾールの純粋な生成物(300mg、1.007mmol、収率42.1%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.84 (s, 1H), 8.47 (s, 1H), 8.41 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.35 (s, 1H), 6.42 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 2.36 (s, 3H)。ES-LCMS: m/z 272.0 (M+H)。
工程2: 3−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン
MeOH(10mL)中、3−メチル−1−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−ピラゾール(300mg、1.106mmol)の溶液に、Pd/C(11.77mg、0.111mmol)を一度に加えた。次に、この混合物をH2下で12時間撹拌した。LCMS分析は、出発材料が消失したことを示した。この懸濁液をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾過ケーキをMeOH(2mL)で洗浄した。合わせた濾液を濃縮乾固させて粗生成物を得、これを分取TLC(PE/EA=5/1、Rf=0.35)により精製し、純粋な生成物3−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン(300mg、1.045mmol、収率94%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.05 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.18 - 7.12 (m, 2H), 6.82 (s, 1H), 6.30 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 2.32 (s, 3H)。ES-LCMS: m/z 242.1 (M+H)。
工程3: 2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
ピリジン(5mL)中、3−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン(250mg、1.036mmol)および2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(429mg、1.036mmol)の溶液に、T3P(登録商標)(3298mg、5.18mmol)を少量ずつ加えた。この混合物を16℃で1時間撹拌した。LCMS分析は、出発材料が消失したことを示した。10mLの水をこの反応溶液に滴下した後、混合物を濾過した。濾過ケーキを水(20mL)で洗浄し、真空下で乾燥させ、純粋な生成物2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(280mg、0.357mmol、収率34.5%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.25 (s, 1H), 8.15 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.50 - 7.43 (m, 3H), 7.41 (d, J = 9.0 Hz, 3H), 6.92 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.36 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 5.37 (s, 2H), 4.18-4.13 (m, 2H), 3.86 (s, 2H), 3.79 (s, 3H), 2.34 (s, 3H), 1.43 (t, J = 7.0 Hz, 3H)。ES-LCMS: m/z 635.1 (M+H)。
工程4: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド塩酸塩
TFA(8mL、10.38mmol)中、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(220mg、0.347mmol)の溶液を16℃で1時間撹拌した。LCMS分析は、出発材料が消費されたことを示した。溶媒を真空下で除去した。粗材料を分取HPLCにより精製し(機器:DB /カラム:ASB C18 150*25mm /移動相A:水+0.1%HCl/移動相B:MeCN/流速:25mL/分/勾配特性の記載:53〜83(B%)、純粋な生成物2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド 塩酸塩(113mg、0.197mmol、収率56.8%)を得た。1H NMR (400 MHz, MeOD-d4): δ 8.24 (s, 1H), 8.15 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.50 - 7.44 (m, 2H), 7.43 - 7.37 (m, 3H), 6.36 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.21-4.16 (m, 2H), 3.85 (s, 2H), 2.34 (s, 3H), 1.48 (t, J = 6.8 Hz, 3H)。ES-LCMS: m/z 515.2 (M+H)。
実施例36: N−(3−(1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド塩酸塩
工程1: 3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン
1,4−ジオキサン(12mL)中、3−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)アニリン(1g、4.17mmol)の混合物に、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(1.164g、4.58mmol)、PdCl2(dppf)(0.305g、0.417mmol)およびCs2CO3(2.71g、8.33mmol)を加えた。この混合物をN2下、100℃で2時間撹拌した。この混合物を濾過し、濃縮し、これをシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5:1)により精製した。TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.8)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリンの淡黄色固体(800mg、2.369mmol、収率56.9%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.27 (s, 1H), 7.23 (s, 1H), 7.03 (s, 1H), 1.37 (s, 12H)。ES-LCMS m/z 287.9 (M+H)。
工程2: 4−ブロモ−1H−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチル
DCM(10mL)中、4−ブロモ−1H−ピラゾール(500mg、3.40mmol)の混合物に、Boc2O(0.790mL、3.40mmol)およびEt3N(0.948mL、6.80mmol)を加えた。この混合物を25℃で1時間撹拌した。この混合物を濃縮し、4−ブロモ−1H−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチル(800mg、2.91mmol、収率86%)を得た。TLC (PE/EA = 2:1, Rf = 0.6): 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.31 (s, 1H), 7.77 (s, 1H), 1.63 (s, 9H)。ES-LCMS m/z 148.0 (M-Boc+H)。
工程3: 3−(1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン
1,4−ジオキサン(12mL)および水(3mL)中、3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン(500mg、1.742mmol)の混合物に、4−ブロモ−1H−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチル(473mg、1.916mmol)、PdCl2(dppf)(127mg、0.174mmol)およびCs2CO3(1135mg、3.48mmol)を加えた。この混合物をN2下、100℃で16時間撹拌した。この混合物を濾過し、濃縮し、これをシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=1:1)により精製した。TLC(PE/EA=1:1、Rf=0.2)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮した。次に、残渣を分取TLC(DCM/MeOH=15:1、Rf=0.6)により精製し、3−(1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリンの黄色固体(8mg、0.030mmol、収率1.7%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ7.93 (s., 2H), 7.08 (s, 1H), 7.06 (s, 1H), 6.78 (s, 1H)。ES-LCMS m/z 228.1 (M +H)。
工程4: N−(3−(1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
ピリジン(3mL)中、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(15mg、0.036mmol)の混合物に、3−(1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン(8.28mg、0.036mmol)およびT3P(登録商標)(EA溶媒和物)(0.5mL、0.036mmol)を加えた。この混合物を25℃で1時間撹拌した。この混合物を水に加え、濃縮し、N−(3−(1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(50mg、0.024mmol、収率66.3%)を得た。TLC (DCM/MeOH = 15:1, Rf = 0.5): 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ8.02 (s, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.37 (s, 2H), 7.32-7.30 (m, 4H), 7.25-7.23 (m, 2H), 6.89-6.86 (m, 3H), 5.36 (s, 2H), 4.15-4.09 (m, 2H), 3.83 (s, 2H), 3.77 (s, 3H), 1.46 (t, J = 6.8 Hz, 3H)。ES-LCMS m/z 621.2 (M+H)。
工程5: N−(3−(1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド塩酸塩
DCM(10mL)中、N−(3−(1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(50mg、0.081mmol)の混合物に、TFA(1mL、12.98mmol)を加えた。この混合物を25℃で2時間撹拌した。この混合物を濃縮し、NH4OH(0.5mL)を加えた。次に、この反応残渣を濃縮し、分取HPLC(カラム:ASB C18 150*25mm;移動相A:水+0.1%HCl;移動相B:MeCN;流速:25mL/分;勾配特性の記載:40〜70(B%))により精製し、N−(3−(1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド塩酸塩の灰白色固体(6.95mg、0.013mmol、収率15.9%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.16 (s, 2H), 8.06 (s, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.48-7.42 (m, 1H), 7.41-7.34 (m, 3H), 7.33 (s, 1H), 4.15 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.84 (s, 2H), 1.46 (t, J = 7.2 Hz, 3H)。ES-LCMS m/z 501.2 (M+H)。TLC (DCM/MeOH = 10:1, Rf = 0.2)。
実施例37: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)アセトアミド塩酸塩
工程1:(1E,4Z)−7,7,7−トリフルオロ−5−ヒドロキシ−1−メトキシ−6,6−ジメチルヘプタ−1,4−ジエン−3−オン
0℃に冷却した、CHCl3(100mL)中、3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロパン酸(10g、64.1mmol)の混合物に、塩化オキサリル(7.29mL、83mmol)を滴下した。この混合物を70℃で4時間撹拌した。次に、この混合物を濃縮した。−78℃に冷却した、THF(100mL)中、(E)−4−メトキシブト−3−エン−2−オン(12.83g、128mmol)の混合物に、N2下でLiHMDS(128mL、128mmol)を滴下した。この混合物を−78℃で1時間撹拌した。次に、この混合物に、−78℃で、THF(100mL)中、3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロパノイルクロリドの溶液を加えた。全混合物を2時間かけて室温まで温め、NH4Cl(飽和水溶液、30mL)により急冷した。THFを真空下で除去した。この混合物にH2O(80mL)を加えた後、EA(100mL×3)で抽出した。有機層をブライン(80mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=2:1)により精製した。TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.5)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、(1E,4Z)−7,7,7−トリフルオロ−5−ヒドロキシ−1−メトキシ−6,6−ジメチルヘプタ−1,4−ジエン−3−オンの灰白色油状物(1g、3.36mmol、収率5.2%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 15.90 (s, 1H), 7.65 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 5.63 (s, 1H), 5.33 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 3.74 (s, 3H), 1.38 (s, 6H)。ES-LCMS m/z 239.1 (M+H)。
工程2: 2−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−4H−ピラン−4−オン
トルエン(5mL)中、(1E,4Z)−7,7,7−トリフルオロ−5−ヒドロキシ−1−メトキシ−6,6−ジメチルヘプタ−1,4−ジエン−3−オン(1g、4.20mmol)の混合物に、TFA(0.647mL、8.40mmol)を加えた。この混合物を25℃で16時間撹拌した。次に、この混合物を濃縮し、2−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−4H−ピラン−4−オン(800mg、3.10mmol、収率73.9%)を得た。TLC (PE/EA = 1:1, Rf = 0.2): 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.12 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.39 (dd, J = 2.4, 6.0 Hz, 1H), 1.53 (s, 6H)。ES-LCMS m/z 207.1 (M+H)。
工程3: 2−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン−4(1H)−オン
NH4OH(8mL、205mmol)中、2−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−4H−ピラン−4−オン(800mg、3.88mmol)の混合物を90℃で1時間撹拌した。次に、この混合物を濃縮し、MeOH(20mL)で摩砕し、濾過した。濾液を濃縮し、シリカカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=9:1)により精製した。TLC(DCM/MeOH=9:1、Rf=0.2)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、2−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン−4(1H)−オンの黄色油状物(700mg、2.90mmol、収率74.7%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 7.87 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.70 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.54 (dd, J = 2.4, 7.2 Hz, 1H), 1.60 (s, 6H)。ES-LCMS m/z 206.1 (M+H)。
工程4: 5−ニトロ−2−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン−4(1H)−オン
H2SO4(8mL、150mmol)中、2−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン−4(1H)−オン(300mg、1.462mmol)の混合物に、硝酸(3.27mL、73.1mmol)を加えた。この混合物を90℃で15時間撹拌した。次に、この混合物を氷水に加え、NaOH水溶液により塩基性化した。この混合物を濾過した。濾液を濃縮し、分取TLC(DCM/MeOH=9:1、Rf=0.1)により精製し、5−ニトロ−2−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン−4(1H)−オンの淡黄色固体(100mg、0.380mmol、収率26.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.82 (s, 1H), 6.95 (s, 1H), 1.64 (s, 6H)。ES-LCMS m/z 251.1 (M+H)。
工程5: 4−ブロモ−5−ニトロ−2−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン
DCE(10mL)中、5−ニトロ−2−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン−4(1H)−オン(100mg、0.400mmol)の混合物に、三臭化ホスホリル(138mg、0.480mmol)を加えた。この混合物を85℃で1時間撹拌した。次に、この混合物をNaHCO3水溶液に加えた。この混合物をEA(50mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、4−ブロモ−5−ニトロ−2−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン(60mg、0.096mmol、収率24.0%)を得た。TLC (PE/EA = 10:1, Rf = 0.6): 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.74 (s, 1H), 6.83 (s, 1H), 1.54 (s, 6H)。ES-LCMS m/z 312.9 (M+H)。
工程6: 4−ブロモ−6−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン−3−アミン
EtOH(10mL)中、4−ブロモ−5−ニトロ−2−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン(50mg、0.160mmol)の混合物に、塩化スズ(II)二水和物(180mg、0.799mmol)を加えた。この混合物を85℃で16時間撹拌した。次に、この混合物をNaHCO3水溶液に加えた。この混合物をEA(50mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.5)により精製し、4−ブロモ−6−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン−3−アミンの淡黄色固体(30mg、0.090mmol、収率56.4%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.05 (s, 1H), 7.58 (s, 1H), 1.56 (s, 6H)。ES-LCMS m/z 283.1 (M+H)。
工程7: N−(4−ブロモ−6−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
ピリジン(5mL)中、2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(30mg、0.073mmol)の混合物に、4−ブロモ−6−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン−3−アミン(20.64mg、0.073mmol)およびT3P(登録商標)(EA溶媒和物)(0.5mL、0.073mmol)を加えた。この混合物を25℃で1時間撹拌した。この混合物を濃縮し、分取TLC(DCM/MeOH=15:1、Rf=0.6)により精製し、N−(4−ブロモ−6−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミドの淡黄色固体(30mg、0.038mmol、収率51.7%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.84 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.46 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.33 (d, J = 9.6 Hz, 2H), 6.94 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.48 (s, 1H), 5.30 (s, 2H), 4.16 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.93 (s, 2H), 3.82 (s, 3H), 1.63 (s, 6H), 1.40 (t, J = 7.0 Hz, 3H)。ES-LCMS m/z 678.0 (M+H+2)。
工程8: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)アセトアミド塩酸塩
DCM(10mL)中、N−(4−ブロモ−6−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(30mg、0.044mmol)の混合物に、Pd/C(4mg、0.038mmol)を加えた。この混合物をH2下、25℃で72時間撹拌した。この混合物を濾過し、濃縮した。この粗材料を分取HPLC(カラム:ASB C18 150*25mm;移動相A:水+0.1%HCl;移動相B:MeCN;流速:25mL/分;勾配特性の記載:45〜75(B%))により精製し、2-(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(6−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)アセトアミド塩酸塩の灰白色固体(7.91mg、0.015mmol、収率34.6%)を得た。TLC (DCM/MeOH = 9:1, Rf = 0.2): 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ9.08 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.32 (dd, J = 2.4, 8.8 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.44 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.34-7.27 (m, 2H), 6.39 (s, 1H), 4.25 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.89 (s, 2H), 1.69 (s, 6H), 1.41 (t, J = 7.2 Hz, 3H)。ES-LCMS m/z 478.1 (M+H)。
実施例38: N−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
工程1: N−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)−ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
ピリジン(3.93mL、48.6mmol)中、2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(1g、2.431mmol)および4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(0.452g、2.431mmol)の溶液に、T3P(登録商標)(4.64g、7.29mmol)をゆっくり加えた。この混合物を室温で0.5時間撹拌した。この反応物をH2O(10mL)で急冷し、DCM(20mL×5)で抽出した。合わせた有機抽出液を乾燥させ、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(PE/EA=5/1、Rf=0.6)により精製し、N−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(870mg、1.351mmol、収率55.6%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3-d): δ 8.02 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.77 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.30-7.45 (m, 5H), 6.93 (d, J = 8 Hz, 2H), 6.33 (s, 1H), 5.33 (d, J=8 Hz, 2H), 4.09 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.83 (s, 5H), 1.41 (t, J = 6.8 Hz, 3H); LCMS (m/z): 580.0 (M+H)。
工程2: N−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
DCM(10mL)中、N−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(870mg、1.501mmol)の溶液に、0℃でTFA(1.157mL、15.01mmol)を加えた。この混合物を室温で1時間撹拌した。この混合物をNH4OH(5mL、20%)でpH=8まで塩基性化し、濾過して固体を得、これをH2O(5mL)で洗浄し、乾燥させ、生成物N−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(462.91mg、0.973mmol、収率64.8%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.24 (s, 1H), 7.96-8.05 (m, 1H), 7.90-7.96 (m, 1H), 7.36-7.40 (m, 2H), 7.20-7.28 (m, 2H), 6.00 (s, 1H), 4.12 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.85 (s, 2H), 1.38 (t, J = 7.2 Hz, 3H): LCMS (m/z): 459.9 (M+H)。
実施例39: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(2−モルホリノエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
工程1: 4−(2−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ)エチル)モルホリン
DMF(20mL)中、1−フルオロ−3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゼン(800mg、3.83mmol)、2−モルホリノエタノール(552mg、4.21mmol)およびK2CO3(1586mg、11.48mmol)の混合物を90℃で10時間撹拌した。この混合物を濃縮した。この残渣にDCM(150mL)を加え、この混合物を10分間撹拌した後に濾過した。濾液を濃縮した。残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10:1〜5:1)により精製した。TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.6)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、4−(2−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ)エチル)モルホリンの黄色固体(600mg、1.780mmol、収率46.5%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.02 (s, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.43 (s, 1H), 4.16 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.72-3.63 (m, 4H), 2.79 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.58-2.47 (m, 4H)。ES-LCMS m/z: 321 (M+H)。
工程2: 3−(2−モルホリノエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)アニリン
MeOH(50mL)中、4−(2−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ)エチル)モルホリン(600mg、1.873mmol)の混合物に、N2下、Pd/C(19.94mg、0.187mmol)を加えた。この混合物をH2下、25℃で5時間撹拌した。この混合物を濾過し、濾液を濃縮し、3−(2−モルホリノエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)アニリンの黄色油状物(500mg、1.490mmol、収率80%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 6.52 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 6.35 (s, 1H), 4.12-4.02 (m, 2H), 3.82 (s, 2H), 3.76-3.66 (m, 4H), 2.78 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.57 (d, J = 4.0 Hz, 4H)。ES-LCMS m/z: 291 (M+H)。
工程3: 2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(2−モルホリノ−エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
ピリジン(5mL)中、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(70.9mg、0.172mmol)および3−(2−モルホリノエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)アニリン(50mg、0.172mmol)の混合物に、T3P(登録商標)(EA中50%、0.3mL)を滴下し、この混合物を25℃で1時間撹拌した。この混合物を冷水(20mL)で急冷し、DCM/MeOH(10:1、v/v、20mL×3)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(2−モルホリノエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミドの灰白色固体(80mg、0.111mmol、収率64.5%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 7.94 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.45-7.35 (m, 6H), 6.95-6.88 (m, 3H), 5.35 (s, 2H), 4.20-4.10 (m, 4H), 3.80 (s, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.73-3.66 (m, 4H), 2.81 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 2.59 (d, J = 4.2 Hz, 4H), 1.41 (t, J = 6.8 Hz, 3H)。ES-LCMS m/z: 684 (M+H)。
工程4: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(2−モルホリノエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(2−モルホリノエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(80mg、0.117mmol)およびTFA(10mL、DCM中10%)の混合物を25℃で2時間撹拌した。この混合物を濃縮した。この残渣にNH3(MeOH中6mol/L、1mL)を加え、濃縮した。残渣を分取TLC(DCM/MeOH=15:1、Rf=0.4)により精製し、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(2−モルホリノエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミドの灰白色固体(35.72mg、0.061mmol、収率51.7%)を得た: 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 7.59 (s, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.43-7.37 (m, 1H), 7.36-7.30 (m, 2H), 7.29 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.96 (s, 1H), 4.23 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 4.11 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.79 (s, 2H), 3.78-3.69 (m, 4H), 3.02-3.00 (m, 2H), 2.80-2.79 (m, 4H), 1.45 (t, J = 6.8 Hz, 3H)。ES-LCMS m/z: 564 (M+H)。
実施例40: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド
工程1: 2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド
ピリジン(20mL)中、2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(1.060g、2.58mmol)および3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−アミン(0.5g、2.58mmol)の混合物に、T3P(登録商標)(EA中50%、5mL、2.58mmol)を滴下し、25℃で1時間撹拌した。この混合物を撹拌している冷水(100mL)に注いだ。この混合物を0.5時間撹拌し、10時間静置した。得られた固体を濾過し、H2O(200mL×3)およびTBME(200mL×2)で洗浄し、真空下で乾燥させ、灰白色固体2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド(1.5g、2.298mmol、収率89%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 7.96 (s, 1H), 7.40-7.32 (m, 3H), 7.28 (d, J = 9.6 Hz, 2H), 6.91 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.45 (s, 1H), 6.38 (s, 1H), 5.27 (s, 2H), 4.12 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.83 (s, 2H), 3.79 (s, 3H), 1.53 (s, 6H), 1.37 (t, J = 6.8 Hz, 3H)。ES-LCMS m/z: 588 (M+H)。
工程2: 2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド
DCM(20mL)中、2−(4−(4−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミド(1.5g、2.55mmol)の懸濁液に、TFA(2mL、26.9mmol)を滴下した。この混合物を25℃で2時間撹拌した。次に、この混合物を濃縮した。この残渣にH2O(50mL)を滴下した後、飽和Na2CO3溶液で中和してpH=7.5に調整した。沈澱を濾過し、H2O(50mL×3)で洗浄し、真空下で乾燥させた。この固体にPE/EA(3:1、v/v、30mL)を加え、0.5時間撹拌した。固体を濾過し、PE/EA(3:1、v/v、30mL×2)で洗浄した。この固体をDCM/MeOH(20:1、v/v、50mL)に再溶解させた後、最少量の溶媒(約10mL)まで真空下で濃縮した。固体を濾過し、CH3CN(10mL×2)で洗浄し、真空下で乾燥させた。残渣をDCM/MeOH(10:1、v/v、50mL)に再溶解させ、真空下で濃縮し、2−(4−(4−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)イソキサゾール−5−イル)アセトアミドの白色固体(440mg、0.938mmol、収率36.7%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 7.39-7.36 (m, 1H), 7.36-7.30 (m, 1H), 7.25-7.18 (m, 2H), 6.37 (s, 1H), 5.99 (s, 1H), 4.11 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.82 (s, 2H), 1.53 (s, 6H), 1.37 (t, J = 6.8 Hz, 3H)。ES-LCMS m/z: 468 (M+H); CHN分析結果:平均(%): N: 8.717;C: 55.32; H: 4.672。
実施例41: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(1−メチル−3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド塩酸塩
工程1: 5,5,5−トリフルオロ−4,4−ジメチル−3−オキソペンタンニトリル
−78℃で、THF(60mL)中、アセトニトリル(3.22g、44.1mmol)の混合物に、n−BuLi(17.63mL、44.1mmol)を加えた。この混合物を−30℃で0.5時間撹拌した。次に、この混合物に、3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロパン酸メチル(5g、29.4mmol)を滴下した。次に、この混合物をさらに1時間撹拌した。この混合物を飽和NH4Cl溶液(50mL)で急冷し、EA(100mL×2)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、5,5,5−トリフルオロ−4,4−ジメチル−3−オキソペンタンニトリルの黄色油状物(3g、16.75mmol、収率57.0%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 3.75 (s, 2H), 1.40 (s, 6H)。
工程2: 1−メチル−3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−アミン
EtOH(10mL)中、5,5,5−トリフルオロ−4,4−ジメチル−3−オキソペンタンニトリル(1g、5.58mmol)の混合物に、メチルヒドラジン(3.33g、28.9mmol)および濃HCl(0.5mL)を加えた。次に、この混合物を100℃で18時間撹拌した。その後、この混合物を濃縮して残渣を得、これをDCM(20mL)とH2O(10mL)とで分液し、DCM(20mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出液をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(40%EA:60%PE、12gシリカカラム)により精製した。TLC(EA:PE=1:2、Rf=0.2)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、1−メチル−3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−アミンの白色固体(500mg、2.293mmol、収率41.1%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 5.48 (s, 1H), 3.56 (s, 3H), 1.42 (s, 6H)。ES-LCMS m/z 208 (M+H)。
工程3: 2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(1−メチル−3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド
ピリジン(3mL)中、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(150mg、0.365mmol)、1−メチル−3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−アミン(83mg、0.401mmol)の混合物に、T3P(登録商標)(EA溶媒和物)(0.3mL、0.365mmol)を25℃で加えた。次に、この混合物を2時間撹拌し、この混合物を濃縮して残渣を得、DCM(20mL)とH2O(10mL)とで分液し、DCM(20mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出液をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(1−メチル−3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミドの白色固体(150mg、0.225mmol、収率61.7%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.52 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.44-7.41 (m, 3H), 7.39 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.90 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.27 (s, 1H), 5.35 (s, 2H), 4.13 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.83 (s, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.72-3.67 (m, 3H), 1.47 (s, 6H), 1.41 (t, J = 7.0 Hz, 3H)。ES-LCMS m/z 601 (M+H)。
工程4: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(1−メチル−3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド塩酸塩
TFA・DCM(溶媒和物)(10mL、10%)中、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(1−メチル−3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(150mg、0.250mmol)の混合物を25℃で0.5時間撹拌した。次に、この混合物を濃縮して残渣を得、これを分取HPLC(カラム:ASB C18 150*25mm/移動相A:水(水+0.1%HCl)/移動相B:アセトニトリル/勾配:37〜67(B%)/流速:25mL/分/実施時間:15分)により精製し、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(1−メチル−3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド塩酸塩(83.1mg、0.160mmol、収率63.9%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.48-7.41 (m, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.37 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.29 (s, 1H), 4.15 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.86 (s, 2H), 3.73 (s, 3H), 1.51 (s, 6H), 1.50 - 1.45 (m, 3H)。ES-LCMS m/z 481 (M+H)。
実施例42: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド塩酸塩
工程1: 5,5,5−トリフルオロ−4,4−ジメチル−3−オキソペンタンニトリル
−78℃で、THF(60mL)中、アセトニトリル(3.22g、44.1mmol)の混合物に、n−BuLi(17.63mL、44.1mmol、2.5mol/L)を加えた。この混合物を−30℃で0.5時間撹拌した。次に、この混合物に3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロパン酸メチル(5g、29.4mmol)を滴下した。次に、この混合物をさらに1時間撹拌した。この混合物を飽和NH4Cl溶液(50mL)で急冷し、EA(100mL×2)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗生成物を5,5,5−トリフルオロ−4,4−ジメチル−3−オキソペンタンニトリルの黄色油状物(3g、16.75mmol、収率57.0%)として得た: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 3.75 (s, 2H), 1.40 (s., 6H)。
工程2: 3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−アミン
EtOH(10mL)中、5,5,5−トリフルオロ−4,4−ジメチル−3−オキソペンタンニトリル(2g、11.16mmol)の混合物に、ヒドラジン(1.263g、33.5mmol)および濃HCl(0.5mL)を加えた。次に、この混合物を100℃で18時間撹拌した。その後、この混合物を濃縮して残渣を得、これをDCM(20mL)とH2O(10mL)とで分液し、DCM(20mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出液をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(100%EA、12gシリカカラム)により精製した。TLC(EA、Rf=0.3)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−アミンの灰白色油状物(500mg、2.459mmol、収率22.03%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 5.58 (s, 1H), 1.47 (s, 6H)。ES-LCMS m/z 194 (M+H)。
工程3: 2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド
ピリジン(3mL)中、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(100mg、0.243mmol)および3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−アミン(51.6mg、0.267mmol)の混合物に、25℃でT3P(登録商標)(EA溶媒和物)(0.3mL、0.243mmol)を加えた。次に、この混合物を2時間撹拌し、この混合物を濃縮して残渣を得、これをDCM(20mL)とH2O(10mL)とで分液し、DCM(20mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出液をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミドの白色固体(100mg、0.102mmol、収率42.1%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.52 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.48-7.33 (m, 6H), 6.90 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 5.35 (s, 2H), 4.19-4.09 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.70-3.63 (m, 2H), 1.54-1.36 (m, 9H)。ES-LCMS m/z 587 (M+H)。
工程4: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド塩酸塩
TFA・DCM(溶媒和物)(10mL、10%)中、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(100mg、0.170mmol)の混合物を25℃で0.5時間撹拌した。次に、この混合物を濃縮して残渣を得、これを分取HPLC(カラム:ASB C18 150*25mm/移動相A:水(水+0.1%HCl)/移動相B:アセトニトリル/勾配:33〜63(B%)/流速:25mL/分/実施時間:15分)により精製し、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド塩酸塩の白色固体(43.33mg、0.084mmol、収率49.2%)を得た:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.81 (s, 1H), 10.68 (s, 1H), 7.46-7.28 (m, 5H), 7.11 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.41 (s, 1H), 4.03 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.66 (s, 2H), 1.45 (s, 6H), 1.32 (t, J = 6.9 Hz, 3H)。ES-LCMS m/z 467 (M+H)。
実施例43: N−(4−(2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
工程1: 2,2−ジフルオロ−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン酸エチル
DMSO(10mL)中、1−(ブロモメチル)−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(0.5g、2.092mmol)の混合物に、室温で2,2−ジフルオロ−2−ヨード酢酸エチル(0.410mL、2.000mmol)および銅(0.439g、6.90mmol)を加えた。この混合物を20℃で10時間撹拌した。この混合物をEAで抽出し、ブラインで洗浄し、有機層を濃縮し、2,2−ジフルオロ−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン酸エチル(320mg、0.981mmol、収率46.9%)を得た: 1H NMR (400 MHz, CD3OD-d4) δ 7.72 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.60-7.45 (m, 3H), 4.26 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 3.63 (t, J = 16.9 Hz, 2H), 1.24 (t, J = 7.2 Hz, 3H)。
工程2: 2,2−ジフルオロ−3−(4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパノエート
H2SO4(5mL)中、2,2−ジフルオロ−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン酸エチル(250mg、0.886mmol)の混合物に、室温でカリウムニトロペルオキソ酸(99mg、0.974mmol)を加えた。この混合物を20℃で2時間撹拌した。TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.6)は、反応が終了していたことを示した。この混合物を氷水に注いだ。この混合物をEA(10mL×3)で抽出し、水で洗浄した。有機層を濃縮し、2,2−ジフルオロ−3−(4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン酸エチル(230mg、0.643mmol、収率72.6%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD-d4) δ 8.56 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.48 (dd, J = 2.4, 8.6 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.31 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.80 (t, J = 17.0 Hz, 2H), 1.29 (t, J = 7.2 Hz, 3H)。
工程3: 3−(4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジフルオロプロパン酸エチル
MeOH(10mL)中、2,2−ジフルオロ−3−(4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン酸エチル(220mg、0.672mmol)の混合物に、N2下でPd/C(71.6mg、0.672mmol)を加えた。次に、この混合物をH2雰囲気下で1時間撹拌した。LCMSおよびTLC(PE/EA=5:1、Rf=0.3)は、反応が終了していたことを示した。この混合物を濾過し、濾液を濃縮し、3−(4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジフルオロプロパン酸エチル(190mg、0.573mmol、収率85%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD-d4) δ 7.15 (s, 1H), 6.97 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.81 (dd, J = 2.1, 8.4 Hz, 1H), 4.24 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.42 (t, J = 16.8 Hz, 2H), 1.24 (t, J = 7.1 Hz, 3H)。ES-LCMS m/z 298 (M+H)。
工程4: 3−(4−(2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジフルオロプロパン酸エチル
ピリジン(2mL)中、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(150mg、0.365mmol)の混合物に、3−(4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジフルオロプロパン酸エチル(108mg、0.365mmol)およびT3P(登録商標)(EA溶媒和物)(464mg、0.729mmol)を加えた。この混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSおよびTLC(PE/EA=1:1、Rf=0.5)は、反応が終了していたことを示した。この混合物を濃縮した後、TLC(PE/EA=1:1、Rf=0.5)により精製し、3−(4−(2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジフルオロプロパン酸エチル(120mg、0.150mmol、収率41.2%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD-d4) δ 8.08-8.02 (m, 1H), 7.94 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.54-7.33 (m, 7H), 6.90 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.35 (s, 2H), 4.26 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 4.13 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.81 (s, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.63-3.52 (m, 2H), 1.41 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.25 (t, J = 7.2 Hz, 3H);ES-LCMS m/z 691 (M+H)。
工程5: N−(4−(2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
THF(5mL)中、3−(4−(2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジフルオロプロパン酸エチル(100mg、0.145mmol)の混合物に、0℃でLAH(5.50mg、0.145mmol)を加えた。この混合物を1時間撹拌した。LCMSおよびTLC(PE/EA=1:1、Rf=0.2)は、反応が終了していたことを示した。この反応物を水(0.3mL)により急冷した。この混合物を濾過し、濾液を濃縮し、N−(4−(2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(80mg、0.104mmol、収率71.6%)を得た: 1H NMR (400 MHz, CD3OD-d4) δ 8.01 (s, 1H), 7.94 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.47-7.27 (m, 6H), 6.90 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.35 (s, 2H), 4.22-4.11 (m, 2H), 3.82-3.75 (m, 3H), 3.67 (t, J = 13.0 Hz, 2H), 3.47-3.37 (m, 2H), 3.37-3.34 (m, 2H), 1.41 (t, J = 7.1 Hz, 3H)。ES-LCMS m/z 649 (M+H)。
工程6: N−(4−(2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
DCM(5mL)中、N−(4−(2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(50mg、0.077mmol)の混合物に、TFA(0.012mL、0.154mmol)を加えた。この混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が終了していたことを示した。この混合物を濃縮して粗生成物を得、これを分取HPLC(カラム:ASB C18 150*25mm;移動相A:水+0.1%HCl;移動相B:MeCN;流速:25mLl/分;勾配特性の記載:26〜56(B%))により精製し、N−(4−(2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロピル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(16.72mg、0.032mmol、収率41.0%)を得た: 1H NMR (400 MHz, CD3OD-d4) δ 8.01 (s, 1H), 7.76 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.36-7.26 (m, 3H), 7.23 (s, 1H), 4.12 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 3.80 (s, 2H), 3.68 (t, J = 12.8 Hz, 2H), 3.41 (t, J = 17.1 Hz, 2H), 1.45 (t, J = 6.9 Hz, 3H)。ES-LCMS m/z 529(M+H)。
実施例44: N−(3−(2H−テトラゾール−5−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
工程1: 3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド
DCM(30mL)中、3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)安息香酸(2g、8.51mmol)の混合物に、20℃でSOCl2(1.242mL、17.01mmol)を加えた。この混合物を20℃で2時間撹拌した。TLC(PE/EA=2:1、Rf=0.3)は、反応が終了していたことを示した。この混合物を濃縮し、3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド(1.8g、6.50mmol、収率76%)を得た。
工程2: 3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
THF(20mL)中、3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド(1.8g、7.10mmol)の混合物に、20℃でNH4OH(2.96mL、21.30mmol)を加えた。この混合物を20℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が終了していたことを示した。この混合物をEAで抽出し、水で洗浄し、濃縮し、3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(1.5g、5.86mmol、収率83%)を得た:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.91 (s, 1H), 8.62 (br.s, 2H), 8.53 (s, 1H), 7.93 (s., 1H)。ES-LCMS m/z 235 (M+H)。
工程3: 3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
DCM(20mL)中、3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(1.5g、6.41mmol)の混合物に、20℃でEt3N(1.314mL、9.61mmol)および無水トリフルオロ酢酸(1.357mL、9.61mmol)を加えた。この混合物を20℃で2時間撹拌した。TLC(PE/EA=3:1、Rf=0.6)は、反応が終了していたことを示した。この反応物を濃縮して粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(PE/EA=3:1、Rf=0.6)により精製し、3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(1.2g、5.14mmol、収率80%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3-d) δ 8.71 (s, 2H), 8.24 (s, 1H)。
工程4: 5−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2H−テトラゾール
DMF(20mL)中、3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(400mg、1.851mmol)の混合物に、室温で、アジ化ナトリウム(361mg、5.55mmol)を加えた。この混合物を120℃で一晩撹拌した。LCMSは、反応が終了していたことを示した。この反応物を水により急冷した。この混合物をEA(20mL×3)で抽出し、水で洗浄し、濃縮し、5−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2H−テトラゾールを得た(220mg、0.743mmol、収率40.1%):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.03 (s, 1H), 8.73 (s, 1H), 8.66 (s, 1H), 7.92 (s, 1H)。ES-LCMS m/z 260 (M+H)。
工程5: 3−(2H−テトラゾール−5−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン
MeOH(10mL)中、5−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2H−テトラゾール(220mg、0.849mmol)の混合物に、N2下でPd/C(45.2mg、0.424mmol)を加えた。この混合物をH2雰囲気下、20℃で1時間拌した。LCMSは、反応が終了していたことを示した。この混合物を濾過し、濾液を濃縮し、3−(2H−テトラゾール−5−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン(200mg、0.781mmol、収率92%)を得た:1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.96 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.32 (s, 1H)。ES-LCMS (m/z) 230 (M+H)。
工程6: N−(3−(2H−テトラゾール−5−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
ピリジン(10mL)中、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(100mg、0.243mmol)の混合物に、3−(2H−テトラゾール−5−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン(55.7mg、0.243mmol)およびT3P(登録商標)(EA溶媒和物)(220mg、0.346mmol)を加えた。この混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が終了していたことを示した。この反応物を氷水で急冷した。この混合物を濃縮して粗生成物を得、これをTLCにより精製し、N−(3−(2H−テトラゾール−5−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(75mg、0.104mmol、収率42.9%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD-d4) δ 8.62 (d, J = 4.4 Hz, 2H), 8.04 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.61 (dd, J = 6.1, 7.8 Hz, 2H), 7.38 (d, J = 8.6 Hz, 3H), 6.92-6.85 (m, 3H), 5.35 (s, 2H), 4.15 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 3.77 (s, 2H), 3.38-3.33 (m, 3H), 1.30-1.18 (m, 3H)。ES-LCMS m/z 623(M+H)。
工程7: N−(3−(2H−テトラゾール−5−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
DCM(5mL)中、N−(3−(2H−テトラゾール−5−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(30mg、0.048mmol)の混合物に、TFA(7.42μL、0.096mmol)を加えた。この混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が終了していたことを示した。この混合物を濃縮して粗生成物を得、これを分取HPLC(カラム:ASB C18 150*25mm;移動相A:水+0.1%HCl;移動相B:MeCN;流速:25mLl/分;勾配特性の記載:30〜66(B%))により精製し、N−(3−(2H−テトラゾール−5−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(5.12mg、10.01μmol、収率20.8%)を得た:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.83 (br. s., 1H), 11.33 (s, 1H), 10.85 (s, 1H), 8.69-8.57 (m, 1H), 8.21 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.47 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 7.42-7.27 (m, 3H), 7.12 (br. s., 1H), 4.03 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 3.79 (s, 2H), 1.31 (t, J = 6.8 Hz, 3H)。ES-LCMS m/z 503(M+H)。
実施例45: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド塩酸塩
工程1: 1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール
1,4−ジオキサン(20mL)中、4−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾール(2g、12.42mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(3.47g、13.66mmol)、KOAc(2.438g、24.84mmol)、PdCl2(dppf)(0.909g、1.242mmol)の懸濁液をN2雰囲気下、5時間100℃に加熱した。この混合物を濃縮して残渣を得、これをDCM(15mL×2)で抽出した。有機抽出液をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(10%EA:90%石油エーテル、4gシリカカラム)により精製した。TLC(EA:石油エーテル=1:1、Rf=0.3)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾールの黄色固体(700mg、3.36mmol、収率27.1%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.77 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 3.92 (s, 3H), 1.32 (s, 12H)。ES-LCMS m/z 209 (M+H)。
工程2: 1−メチル−4−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−ピラゾール
1,4−ジオキサン(12mL)および水(4mL)中、1−ブロモ−3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゼン(1g、3.70mmol)の懸濁液を、1,4−ジオキサン(12mL)および水(4mL)中、1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(0.771g、3.70mmol)の溶液に加えた。PdCl2(dppf)(0.271g、0.370mmol)およびCs2CO3(2.413g、7.41mmol)を加え、この混合物を100℃で20分間加熱した。次に、この混合物を室温まで冷却した。その後、溶液を濃縮し、EAと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料をシリカカラムクロマトグラフィー(PE/EA=1:1)により精製した。TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.3)により生成物を含有することが判明した総ての画分を合わせ、濃縮し、1−メチル−4−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−ピラゾールの淡黄色固体(300mg、1.106mmol、収率29.9%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.47 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.81 (s, 1H), 4.01 (s, 3H)。ES-LCMS m/z 272 (M+H)。
工程3: 3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン
MeOH(10mL)中、1−メチル−4−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−ピラゾール(300mg、1.106mmol)の懸濁液に、Pd/C(118mg、1.106mmol)を加えた。この混合物を28℃、H2雰囲気下、40psiで12時間水素化した。次に、この溶液を濾過し、濃縮し、3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン(240mg、0.995mmol、収率90%)を得た。TLC (PE/EA = 1:1, Rf = 0.3): 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.98 (s, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.16 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 6.88 (s, 1H), 3.92 (s, 3H)。ES-LCMS m/z 242 (M+H)。
工程4: 2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
ピリジン(2mL)中、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(100mg、0.243mmol)および3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン(58.6mg、0.243mmol)の溶液に、N2下、27℃でT3P(登録商標)(0.5mL、0.243mmol)を加えた。この混合物を27℃で30分間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。次に、この混合物を氷(5g)に載せた。この混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(DCM/MeOH=10:1、Rf=0.6)により精製し、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミドの淡黄色固体(138mg、0.217mmol、収率89%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.09-7.93 (m, 2H), 7.87-7.76 (m, 2H), 7.69-7.52 (m, 2H), 7.49-7.33 (m, 4H), 7.23 (dd, J = 7.8, 16.4 Hz, 2H), 6.91 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.72 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.38-5.15 (m, 2H), 4.15 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 3.94-3.60 (m, 8H), 1.42 (t, J = 6.8 Hz, 3H)。ES-LCMS m/z 635 (M+H)。
工程5: 2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド塩酸塩
TFA溶液(DCM中10%、10mL)を、DCM(5mL)中、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(138mg、0.217mmol)の懸濁液に加えた。この混合物を26℃で3時間撹拌した。次に、この溶液を40℃〜45℃の間で濃縮した。この粗材料を分取HPLCにより精製し(機器:DC/カラム:ASB C18 150*25mm/移動相A:水+0.1%HCl/移動相B:MeCN/流速:25mL/分/勾配特性の記載:18〜38(B%))、2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)−N−(3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド塩酸塩の灰白色固体(31.5mg、0.057mmol、収率26.3%)を得た。TLC (DCM/MeOH = 10:1, Rf = 0.6): 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.22 (s, 1H), 8.11-8.02 (m, 2H), 7.84 (s, 1H), 7.73 (d, J = 2.5 Hz, 2H), 7.60 (s, 1H), 7.55-7.43 (m, 3H), 4.30 (q, J = 6.7 Hz, 2H), 4.01 (s, 3H), 3.88 (s, 2H), 1.51 (t, J = 7.0 Hz, 3H)。ES-LCMS m/z 515 (M+H)。
実施例46: N−(3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
工程1: N,N−ジメチル−2−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ)エタンアミン
DMF(5mL)中、2−(ジメチルアミノ)エタノール(128mg、1.435mmol)の懸濁液を、DMF(5mL)中、1−フルオロ−3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゼン(200mg、0.956mmol)の溶液に加えた。K2CO3(264mg、1.913mmol)を加え、この混合物を80℃で8時間撹拌した。この混合物を室温まで冷却した。次に、溶液を濃縮し、酢酸エチルと飽和NaHCO3溶液とで分液した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を分取TLC(PE/EA=5:1、Rf=0.6)により精製し、N,N−ジメチル−2−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ)エタンアミンの淡黄色固体(75mg、0.270mmol、収率28.2%)を得た:1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.22-8.02 (m, 2H), 7.72 (s, 1H), 4.43 (t, J = 5.1 Hz, 2H), 3.26 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 2.78-2.60 (m, 6H)。ES-LCMS m/z 279 (M+H)。
工程2: 3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)アニリン
MeOH(5mL)中、N,N−ジメチル−2−(3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ)エタンアミン(75mg、0.270mmol)の懸濁液を、MeOH(5mL)中、Pd/C(57.4mg、0.539mmol)の溶液に加えた。この混合物をH2雰囲気下、26℃で3時間水素化した。次に、この溶液を濾過し、濃縮し、3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)アニリン(60.3mg、0.243mmol、収率90%)を得た。TLC (PE/EA = 1:1, Rf = 0.5): 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 6.56 (s, 1H), 6.48 (s, 2H), 4.24-4.17 (m, 2H), 3.18 (t, J = 5.1 Hz, 2H), 2.67 (s, 6H)。ES-LCMS m/z 249 (M+H)。
工程3: N−(3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
ピリジン(2mL)中、2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)酢酸(100mg、0.243mmol)および3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)アニリン(60.3mg、0.243mmol)の溶液に、N2下、27℃でT3P(登録商標)(0.5mL、0.243mmol)を加えた。この混合物を27℃で30分間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。次に、この混合物を氷(10mg)に載せた。沈澱を濾過し、DCM(5mL)に再溶解させた。この溶液を水(5mL×2)で洗浄し、合わせた有機抽出液をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をPE/EA(2:1、v/v、8mL)に懸濁させ、10分間撹拌した。固体を濾過し、PE/EA(2:1、v/v、10mL)で洗浄し、真空下で乾燥させ、N−(3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミドの灰白色固体(100mg、0.156mmol、収率64.1%)を得た。TLC (PE/EA = 1:1, Rf = 0.3): 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.97-7.92 (m, 1H), 7.76 (br. s., 1H), 7.48-7.37 (m, 7H), 7.04 (s, 1H), 6.91 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 5.36 (s, 2H), 4.14 (q, J = 7.1 Hz, 4H), 3.86-3.78 (m, 5H), 2.97 (br. s., 8H), 1.42 (t, J = 6.9 Hz, 4H)。ES-LCMS m/z 642 (M+H)。
工程4: N−(3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド
MeOH(10mL)中、N−(3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミド(100mg、0.156mmol)の懸濁液に、Pd/C(16.59mg、0.156mmol)を加えた。この混合物をH2雰囲気下、26℃で3時間水素化した。次に、この溶液を濾過し、濃縮して残渣を得た。この粗材料を分取HPLC(機器:Gilson GX281/カラム:Gemini 150*25mm*5um/移動相A:水(0.05%アンモニア溶液)/移動相B:アセトニトリル/勾配:52〜82(B%)/流速:25mL/分/実施時間:10分)により精製し、N−(3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(4−(5−エトキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロフェニル)アセトアミドの白色固体(41.16mg、0.079mmol、収率50.6%)を得た。TLC (DCM/MeOH = 10:1, Rf = 0.4): 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.56-7.47 (m, 2H), 7.46-7.39 (m, 1H), 7.38-7.29 (m, 3H), 7.24 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.96 (s, 1H), 4.19-4.09 (m, 4H), 3.80 (s, 2H), 2.81 (t, J = 5.3 Hz, 2H), 2.36 (s, 6H), 1.47 (t, J = 6.9 Hz, 3H)。ES-LCMS m/z 522 (M+H)。
生物学的アッセイ
本発明の化合物は、RETキナーゼ酵素アッセイ、細胞系機械論的アッセイおよび細胞系増殖アッセイで、RETキナーゼ阻害活性に関して試験した。
RETキナーゼ酵素ッセイ
ヒトRETキナーゼ細胞質ドメイン(受託番号NP_000314.1のアミノ酸658〜1114)を、バキュロウイルス発現系を用いて、N末端GST融合タンパク質として発現させた。GST−RETを、グルタチオンセファロースクロマトグラフィーを用いて精製した。RETキナーゼ酵素アッセイは、下記のように、384ウェル形式にて一反復として、漸増濃度のRET キナーゼ阻害剤を用い、総容量10μLで行った:RET阻害剤化合物プレートは、種々の濃度のRET阻害剤100nLを384ウェルプレートに加えることにより作製した。5μL/ウェルの2×酵素混合物(50mM HEPES(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸);1mM CHAPS(3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート);0.1mg/mL BSA(ウシ血清アルブミン);1mM DTT(ジチオトレイトール);0.2nM RETキナーゼ)を384ウェルプレートに加え、23℃で30分間インキュベートした。5μL/ウェルの2倍基質混合物(50mM HEPES;1mM CHAPS;0.1mg/mL BSA;20μMアデノシン三リン酸;20mM MgCl2および1μMビオチン化ペプチド基質)を加え、23℃で1時間インキュベートした。10μL/ウェルの2倍停止/検出混合物(50mM HEPES;0.1%BSA;800mMフッ化カリウム;50mM EDTA(エチレンジアミン四酢酸);ユウロピウムクリプテートで標識した抗ホスホチロシン抗体の200倍希釈;62.5nMストレプトアビジン−XL665)を23℃で1時間インキュベートし、均一時間分解蛍光リーダーで読み取った。IC50は、GraphPad Prismを用いて、S字用量応答に当てはめた。
RETキナーゼ細胞系機械論的アッセイ
本発明の化合物の効力を、細胞系アッセイにおいて、構成的RETキナーゼリン酸化を阻害するその能力に関して試験した。構成的に活性化されるRETキナーゼを有する甲状腺髄様癌細胞株であるTT細胞(ATCC CRL−1803)を、150cm2ディッシュのF12 Kaighnの培地、10%ウシ胎児血清、1倍Glutamax、1倍非必須アミノ酸、1倍Pen/Strep抗生物質中、5%二酸化炭素中、37℃で維持した。1.0E5 TT細胞/ウェルを96ウェル細胞培養プレートに播種し、一晩、接着させた。TT細胞を、5%二酸化炭素中、37℃にて2時間、種々の濃度のRET阻害剤化合物で処理し、氷冷PBS(リン酸緩衝生理食塩水)で洗浄し、200μLの25mM Tris HCl pH7.5;2mM EDTA;150mM NaCl;1%デオキシコール酸ナトリウム;1%Triton X−100;50mM βグリセロリン酸ナトリウム;1mMオルトバナジン酸ナトリウム;1倍ホスファターゼ阻害剤カクテル#2(Sigma #P5726);1倍ホスファターゼ阻害剤カクテル#3(Sigma #P0044)および1倍コンプリートミニEDTAフリープロテアーゼインヒビターカクテル(Roche #4693159001)を加え、−80℃で10分間インキュベートし、氷上で解凍させることによって溶解させた。100μLのTT細胞溶解液を、1倍PBS;0.05%Tween−20;1%ウシ血清アルブミンでブロッキングした1:1,000希釈のウサギ抗RET抗体(Cell Signaling #7032)で4℃にて一晩コーティングした96ウェルプレートに、4℃で一晩加えた。プレートを200μLの1倍PBS;0.05%Tween−20で4回洗浄した後、100μLの1:1,000希釈の抗ホスホチロシン検出抗体(Cell Signaling #7034)を加え、37℃で1時間インキュベートした。プレートを200μLの1倍PBS;0.05%Tween−20で4回洗浄した後、100μLの1:1,000希釈の抗マウス免疫グロブリンホースラディッシュペルオキシダーゼコンジュゲート抗体(Cell Signaling #7034)を加え、37℃で30分間インキュベートした。プレートを200μLの1倍PBS;0.05%Tween−20で4回洗浄し、100μLのTMB(3,3’、5,5”−テトラメチルベンジジン)基質(Cell Signaling #7004)を加え、37℃で10分間インキュベートし、100μLの停止溶液(Cell Signaling #7002)を加え、分光光度計にて450nmで吸光度を読み取った。IC50は、GraphPad Prismを用いて、S字用量応答に当てはめた。
RETキナーゼ細胞系増殖アッセイ
本発明の化合物の効力を、細胞増殖および細胞生存率を阻害するその能力に関して試験した。TT細胞(ATCC CRL−1803)、構成的に活性化されるRETキナーゼを有する甲状腺髄様癌細胞株を5%二酸化炭素中、37℃にて、150cm2ディッシュのF12 Kaighnの培地、10%ウシ胎児血清、1倍Glutamax、1倍非必須アミノ酸、1倍Pen/Strep抗生物質中で維持した。50μLの培地中、6.0E3 TT細胞/ウェルを96ウェル細胞培養プレートに加え、一晩接着させた。50μLの連続希釈RET阻害化合物を、培養TT細胞を含有する96ウェルプレートに加え、5%二酸化炭素中、37℃で8日間インキュベートした。50μLのCellTiter−Glo(Promega #G−7573)を加え、内容物を1分間シェーカー上で、次いで、暗所で23℃にて10分間混合した後、EnVision(PerkinElmer)により発光を読み取った。IC50は、GraphPad Prismを用いて、S字用量応答に当てはめた。
生物学的データ
本発明の例示的化合物を上記の1以上のRETアッセイで試験したところ、IC50<10μMを有するRETの阻害剤であることが判明した。ヒトRETキナーゼ酵素アッセイで試験した具体例のデータを次のように表2に挙げる:+=10μM>IC50>500nM;++=500nM≧IC50>100nM;+++=IC50≦100nM。ヒトRETキナーゼ細胞系機械論的アッセイで試験した具体例のデータを次のように表3に挙げる:+=10μM>IC50>500nM;++=500nM≧IC50>100nM;+++=IC50≦100nM;ND=測定されず。ヒトRETキナーゼ細胞系増殖アッセイで試験した具体例のデータを次のように表4に挙げる:+=10μM>IC50>500nM;++=500nM≧IC50>100nM;+++=IC50≦100nM;ND=測定されず。
in vivo結腸過敏症モデル
RETキナーゼ阻害剤化合物の有効性は、in vivo結腸過敏症モデル(Hoffman, J.M., et al., Gastroenterology, 2012, 142:844-854)で評価することができる。