本発明の目的は、オプトエレクトロニクス部品を改良するための解決策を提供することである。
この目的は、独立請求項の特徴によって達成される。本発明の他の有利な実施形態は、従属請求項に記載されている。
本発明の一態様によると、オプトエレクトロニクス部品を提供する。本オプトエレクトロニクス部品は、キャリア基板と、キャリア基板上に配置されている1個のオプトエレクトロニクス半導体チップと、オプトエレクトロニクス部品の表側面の一部である、光放射を放出する放出面と、オプトエレクトロニクス部品の表側面において放出面に隣接する反射層と、を備えている。放出面は、放出面がオプトエレクトロニクス部品の表側面の縁部の一部を形成するように、配置されている。
上述したオプトエレクトロニクス部品は、シングルチップ部品の形であり、キャリア基板上に1個のオプトエレクトロニクス半導体チップのみが配置されている。このようにすることで、複数のこのようなオプトエレクトロニクス部品から照明装置を形成するうえでの高い柔軟性を提供することができる。複数のオプトエレクトロニクス部品は、オプトエレクトロニクス部品の隣り合う表側放出面の互いの間の間隔が小さいかまたは最小限であるように、互いに隣り合うように配置することができる。
この利点は、上述した、放出面を縁部に配置する構造(edge-side structure)によって可能となり、この構造によると、オプトエレクトロニクス部品の表側放出面がオプトエレクトロニクス部品の表側面の縁部の一部を形成している。この構造は1つまたは複数の領域において実施することができ、したがって放出面は表側面の少なくとも1つの縁部領域に配置される。表側放出面が反射層によって完全に囲まれている従来の部品と比較すると、放出面を縁部に配置する構造によって反射性材料のための空間を節約することができ、したがって、放出面を互いにより近くに配置することが可能である。複数のオプトエレクトロニクス部品を配置または整列させる場合、2つの放出面の間の間隔を、特に、少なくとも節約される長さだけ小さくすることができる。
本オプトエレクトロニクス部品の動作時、光放射は、実質的に放出面を通じて放出させることができる。しかしながら、表側面からの放出に加えて、放出面が表側面の縁部の一部を形成している領域においては、光放射の横方向への放出が起こりうる。横方向の光の放出に起因する効率の損失は、適切な構造(例えば隣のオプトエレクトロニクス部品の反射性の使用)によって回避または制限することができる。それ以外の領域においては、放射を反射するために使用される反射層、すなわち反射層のうち表側面に存在する領域を、放出面に隣接させることができ、したがってこのような領域においては光放射の横方向の放出を抑制することができる。放出面に隣接する、反射層の表側面領域は、放出面に加えて、オプトエレクトロニクス部品の表側面のさらなる部分を形成することができる。
以下では、放出面が縁部に沿って配置されているオプトエレクトロニクス部品のさらなる可能な実施形態について説明する。オプトエレクトロニクス半導体チップは、特に、発光ダイオードチップとすることができる。例えば、薄膜チップの形の構造(すなわち実質的に表側面を通じて放出する半導体チップ)を想定することができる。
本オプトエレクトロニクス部品の表側面は、平面、または平坦面とすることができる。
別の実施形態においては、本オプトエレクトロニクス部品は、半導体チップ上に配置されている、放射を変換する変換要素、を備えている。変換要素は、光放射を放出させる目的で設けられている表側放出面を備えている。本オプトエレクトロニクス部品の動作時、半導体チップは、一次光放射を生成することができる。変換要素は、一次放射の少なくとも一部分を二次放射(conversion radiation)に変換することができる。このようにすることで、変換要素によってこれらの放射成分から混合放射を生成して放出させることが可能である。さらには、変換要素が半導体チップの一次放射の実質的に全体を二次放射に変換し、それを放出させることも可能である。
変換要素は、平板状に構成することができる。表面変換(チップレベルの変換)が可能となるように、変換要素は、オプトエレクトロニクス半導体チップの表側面(すなわち光出口面)に配置することができる。変換要素は、透明接着剤を利用して半導体チップ上に固定することができる。
別の実施形態においては、放出面を縁部に沿って配置する構造は、変換要素が、オプトエレクトロニクス部品の、表側面から反対側の裏側面まで延在している少なくとも1つの側壁に配置されており、したがって、変換要素の端面領域(edge section)がオプトエレクトロニクス部品の関連する側壁の一部を形成していることによって、達成される。この構造においては、矩形の断面形状を有する従来の変換要素を使用することができる。光放射の放出は、実質的に変換要素の表側放出面を通じて起こる。上述した横方向の光の放出は、側壁に存在しておりしたがって露出している(少なくとも1つの)端面領域を通じて起こる。本オプトエレクトロニクス部品は、例えば、変換要素が、1つ、2つ、または3つの露出した端面領域を備えているように、構成することができる。変換要素の残りの縁部面、すなわち変換要素の1つまたは複数のさらなる端面領域は、反射層によって囲むことができ、したがって、これらの覆われた位置においては、放出される光放射を反射して再び変換要素内に戻すことができる。
変換要素、または変換要素によって形成される放出面は、半導体チップまたはその光出口面と実質的に同じ横方向寸法を有する、またはより大きい横方向寸法を有することができる。変換要素を半導体チップ上に配置することのみならず、半導体チップをオプトエレクトロニクス部品の少なくとも1つの側壁の領域に配置することが可能である。このようにすることで、半導体チップの端面領域も、関連する側壁の一部を形成することができる。半導体チップの残りの部分すなわち縁部は、反射層によって囲むことができる。
半導体チップの光出口面に配置されている変換要素は、放射の変換を生じさせるのに適する変換材料を含むことができる。変換要素は、セラミック変換要素とすることが可能である。これに代えて、別の変換要素を使用することができる。一例は、ガラス材料、ポリマー材料、またはシリコーンからなり、埋め込まれたルミネセンス粒子(luminescent particle)の形で変換材料が存在している変換要素である。
本オプトエレクトロニクス部品は、白色光源とすることができる。これを目的として、半導体チップを、青色から紫外線のスペクトル領域における一次放射を生成するように構成することができ、変換要素(またはその変換材料)を、黄色のスペクトル領域における二次放射を生成するように構成することができる。これらの光放射を重ね合わせることによって、白色の光放射を生成することができる。さらに、変換要素が、複数の異なる放射成分から構成される二次放射を生成するための複数の異なる変換材料を含むことも可能である。一例として、黄色から緑色のスペクトル領域における1つの放射成分と、赤色のスペクトル領域における別の放射成分とを、同様に青色から紫色の一次放射と重ね合わせることで、白色の光放射を生成することができる。さらには、白色の光放射以外に、別の色の光放射(例えば黄色の光放射)を生成するように、本オプトエレクトロニクス部品を構成することもできる。
放射を反射するために使用される反射層は、反射性粒子によって満たされた封止材料を含むことができる。反射層は、キャリア基板上に配置することができ、半導体チップおよび変換要素の一部分を囲むことができる。
本オプトエレクトロニクス部品のキャリア基板は、適切な接続部または接触構造部を有するように構成することができ、セラミックキャリア基板とすることができる。半導体チップとは反対側のキャリア基板の面は、オプトエレクトロニクス部品の裏側面を形成することができる。キャリア基板は、裏側面に電気接続部を有することができ、この電気接続部によって、照明装置のキャリア上にオプトエレクトロニクス部品を実装することができる。例えばSMT実装(表面実装技術)法を想定することができる。この場合、従来の取付け公差を考慮して、キャリア上に複数のオプトエレクトロニクス部品を互いに隣り合うように配置することができる。個々のオプトエレクトロニクス部品において放出面を縁部に沿って配置する結果として、放出面を互いに比較的近くに配置することができる。
別の実施形態においては、本オプトエレクトロニクス部品は、表側面から反対側の裏側面まで延在している複数の側壁、を備えていることができる。この場合、放出面は、少なくとも1つの側壁に配置されている。放出面を2つ以上の側壁に配置することにより、このように構成された複数のオプトエレクトロニクス部品を整列させる場合に、放出面を互いに近くに配置することを支援することができる。
本オプトエレクトロニクス部品の、表側面から裏側面まで延在している複数の側壁は、例えば、平面状とすることができる。
本オプトエレクトロニクス部品は、例えば直方体とすることができ、平面視において矩形を有することができる。したがって、表側面と裏側面の間には4つの隣接する側壁が存在しうる。これら4つの側壁は、それぞれ互いに直角に隣接することができる。2つ以上の側壁に放出面を配置する構造として、例えば、2つの側壁に放出面を配置することができる。これら2つの側壁は、例えば、オプトエレクトロニクス部品の対向する側に存在する側壁とすることができる。しかしながら、これら2つの側壁を、互いに隣接する側壁とすることも可能である。別の可能な構造においては、オプトエレクトロニクス部品の3つの側壁に放出面を配置することができる。
半導体チップは、平面視において矩形を有することができる。同様に、変換要素も、平面視において矩形、または実質的に矩形を有することができる。変換要素は、縁部または角部に凹部を有することができる。光出口面に表側面コンタクトを有する半導体チップの1つの可能な構造においては、表側面コンタクトとの接触を凹部によって可能にすることができる。
さらには、照明装置であって、キャリアと、複数のオプトエレクトロニクス部品のグループとを備えた照明装置、を提供する。オプトエレクトロニクス部品は、縁部に沿って配置された放出面を有するように、上述したように、または上述した実施形態のうちの1つに従って、構成されている。グループのオプトエレクトロニクス部品は、キャリア上に互いに隣り合うように列の形で配置されている。個々のオプトエレクトロニクス部品において縁部に沿って放出面が存在するため、放出面を互いに近くに配置する、または互いに最小限の距離に配置することができる。このようにすることで、本照明装置の光パターンの特徴として、非発光領域に起因する干渉(interference)を最小限とすることができる。
本照明装置においては、オプトエレクトロニクス部品は、それぞれ同じ向きにあってもよい。本照明装置は、例えば、自動車のヘッドライトや、自動車のヘッドライトの一部を構成することができる。オプトエレクトロニクス部品が上に配置されているキャリアは、例えば回路基板とすることができる。
本照明装置においては、グループのオプトエレクトロニクス部品は、それぞれ、縁部に沿って配置されている変換要素を備えていることができる。変換要素の露出した端面領域における横方向の光放出に起因する効率の損失は、以下の構造を利用して回避または制限することができる。
別の実施形態においては、グループのオプトエレクトロニクス部品の変換要素の端面領域は、グループの隣のオプトエレクトロニクス部品の反射層と対向している。このようにして達成することのできる効果として、変換要素の端面領域を通じて横方向に放出される光放射の少なくとも一部分が、反対側に位置する反射層において反射され、したがって再び端面領域に達して変換要素に入射することができる。光放射を反射して戻す結果として、効率の損失が回避または制限される。さらには、散乱光の発生と、(オプションとして互いに個別にも動作する)隣り合うオプトエレクトロニクス部品の間のクロストークの発生を抑制することが可能である。この構造は、グループの隣り合うオプトエレクトロニクス部品の、互いに向かい合うすべての側壁の領域に設けることができる。
別の実施形態においては、グループの2つの隣り合うオプトエレクトロニクス部品の変換要素の端面領域が、互いに対向している。このようにすることで達成可能な効果として、変換要素の端面領域によって横方向に放出される光放射の少なくとも一部分が、それぞれ隣の変換要素の対向する端面領域に達し、その変換要素に入射することができる。このようにすることで、同様に効率の損失を回避または制限することができる。この構造も、グループの隣り合うオプトエレクトロニクス部品の、互いに向かい合うすべての側壁の領域に設けることができる。
別の実施形態においては、本照明装置は、それぞれキャリア上に互いに隣り合うように列の形で配置されているオプトエレクトロニクス部品の2つのグループ、を備えている。この場合、2つのグループの2つの隣り合うオプトエレクトロニクス部品の変換要素の端面領域は、互いに対向している。このようにすることで、変換要素の端面領域において横方向に放出される光放射の少なくとも一部分が、それぞれ隣の変換要素の対向する端面領域に達し、その変換要素に入射することが可能である。このようにすることで、効率の損失を回避または制限することができる。この構造は、2つの異なるグループの隣り合うオプトエレクトロニクス部品の、互いに向かい合うすべての側壁の領域に設けることができる。
別の実施形態においては、本照明装置は、反射層を有する反射要素を備えており、この反射要素は、その反射層がオプトエレクトロニクス部品の変換要素の端面領域に対向するように、キャリア上に配置されている。このようにすることで達成可能な効果として、変換要素の端面領域を通じて横方向に放出される光放射の少なくとも一部分が、対向する位置にある反射層において反射され、したがって再び端面領域に達し、変換要素に入射することができる。反射要素は、例えば、オプトエレクトロニクス部品の列の最後の領域に配置することができる。反射要素は、オプトエレクトロニクス部品に類似して、上に反射層のみが配置されたキャリア基板を備えていることができる(ダミー部品)。
別の実施形態においては、本照明装置は、オプトエレクトロニクス部品の間の少なくとも中間領域においてキャリア上に配置されている追加の反射層、を備えている。この追加の反射層は、個々のオプトエレクトロニクス部品の反射層の材料(すなわち反射性粒子によって満たされた封止材料)と同じ材料、または類似する材料を含んでいることができる。追加の反射層は、オプトエレクトロニクス部品の表側面まで延在していることができ、オプトエレクトロニクス部品の間のみならず、オプトエレクトロニクス部品を囲む領域にも存在させることができ、この追加の反射層によって、個々のオプトエレクトロニクス部品の変換要素の端面領域(追加の反射層がなければ露出している)を覆うことができる。このようにすることで、これらの位置において放出される光放射を反射して再び変換要素内に戻すことができ、したがって、変換要素の表側放出面を通じてのみ光放出が起こるようにすることができる。
追加の反射層は、例えば、2つの隣り合うオプトエレクトロニクス部品それぞれの変換要素の対向する端面領域を分離する目的で使用することができる。このようにすることで、隣り合うオプトエレクトロニクス部品の間のクロストークを回避することが可能である。追加の反射層を有する本照明装置の構造は、照明装置のキャリア上にオプトエレクトロニクス部品を実装した後に、オプトエレクトロニクス部品の間の中間領域とオプトエレクトロニクス部品を囲む領域とに、粒子によって満たされた封止材料を満たして反射層を形成することによって、実施することができる。追加の反射層の使用は、例えば、変換要素が2つまたは3つの露出した端面領域を有するオプトエレクトロニクス部品を備えた照明装置の場合に想定することができる。
本発明の一態様によると、さらなるオプトエレクトロニクス部品を提供する。本オプトエレクトロニクス部品は、キャリア基板と、キャリア基板上に配置されている1個のオプトエレクトロニクス半導体チップと、オプトエレクトロニクス部品の表側面の一部である、光放射を放出する放出面と、オプトエレクトロニクス部品の表側面において放出面に隣接する反射層と、を備えている。放出面は、オプトエレクトロニクス部品の、表側面とは反対側の裏側面の断面幅と少なくとも同じ大きさの断面幅(cross-sectional width)を有する。
上述したオプトエレクトロニクス部品は、シングルチップ部品の形であり、キャリア基板上に1個のオプトエレクトロニクス半導体チップのみが配置されている。このようにすることで、複数のこのようなオプトエレクトロニクス部品から照明装置を形成するうえでの高い柔軟性を提供することができる。本オプトエレクトロニクス部品は、オプトエレクトロニクス部品の隣り合う表側放出面の互いの間隔が小さいかまたは最小限であるように、互いに隣り合うように配置することができる。
この利点も、上述した構造によって可能となり、この構造によると、オプトエレクトロニクス部品の断面における変換要素の放出面の幅が、オプトエレクトロニクス部品の裏側面の幅と少なくとも同じ大きさである。このようにすることで、複数のオプトエレクトロニクス部品を配置または整列させたときにおける2つの放出面の間の間隔を、対応するオプトエレクトロニクス部品の裏側面の間の間隔と同じ大きさとする、またはそれより小さくすることができる。
従来のシングルチップ部品においては、表側面において放出面が反射層によって囲まれている影響として、通常では、放出面の断面幅が裏側面の断面幅と比較して小さい。したがって、従来の部品を整列させたとき、放出面の間の間隔が裏側面の間の間隔より大きい。したがって、従来とは異なる提案する幅構造によって、放出面の間に存在する間隔を小さくする、または最小化することが可能になる。
放出面の幅が裏側面の幅と少なくとも同じである断面は、オプトエレクトロニクス部品の横方向の広がり(すなわち横手方向の広がり)によって決まる方向に存在する。複数のオプトエレクトロニクス部品を備えた照明装置は、複数のオプトエレクトロニクス部品がこの延在方向に沿って同じ向きで互いに隣り合うように配置されていることによって、放出面の間の最小限の間隔を有することができる。
以下では、有利な幅構造を有するオプトエレクトロニクス部品のさらなる可能な実施形態について説明する。オプトエレクトロニクス半導体チップは、特に、発光ダイオードチップとすることができる。例えば、薄膜チップの形における構造(すなわち実質的に表側面を通じて放出する半導体チップ)を想定することができる。
本オプトエレクトロニクス部品の表側面は、平面または平坦面とすることができる。
別の実施形態においては、本オプトエレクトロニクス部品は、半導体チップ上に配置されている、放射を変換する変換要素、を備えている。変換要素は、光放射を放出させる目的で設けられている表側放出面を備えている。本オプトエレクトロニクス部品の動作時、半導体チップは、一次光放射を生成することができる。変換要素は、一次放射の少なくとも一部分を二次放射に変換することができる。このようにすることで、変換要素によってこれらの放射成分から混合放射を生成して放出させることが可能である。さらには、変換要素が半導体チップの一次放射の実質的に全体を二次放射に変換し、それを放出させることも可能である。
変換要素は、平板状に構成することができる。表面変換が可能となるように、変換要素は、オプトエレクトロニクス半導体チップの表側面(すなわち光出口面)に配置することができる。変換要素は、透明接着剤を利用して半導体チップ上に固定することができる。変換要素、または変換要素によって提供される放出面は、オプションとして、半導体チップまたはその光出口面と実質的に同じ横方向寸法を有する、またはそれより大きい横方向寸法を有することができる。
変換要素は、放射の変換を生じさせるのに適する変換材料を含むことができる。変換要素は、セラミック変換要素とすることが可能である。これに代えて、別の変換要素を使用することができる。一例は、ガラス材料、ポリマー材料、またはシリコーンからなり、埋め込まれたルミネセンス粒子の形で変換材料が存在している変換要素である。
本オプトエレクトロニクス部品は、白色光源とすることができる。これを目的として、半導体チップを、青色から紫外線のスペクトル領域における一次放射を生成するように構成することができ、変換要素(またはその変換材料)を、黄色のスペクトル領域における二次放射を生成するように構成することができる。これらの光放射を重ね合わせることによって、白色の光放射を生成することができる。さらに、変換要素が、複数の異なる放射成分から構成される二次放射を生成するための複数の異なる変換材料を含むことも可能である。一例として、黄色から緑色のスペクトル領域における1つの放射成分と、赤色のスペクトル領域における別の放射成分とを、同様に青色から紫色の一次放射と重ね合わせることで、白色の光放射を生成することができる。さらには、別の色の光放射(例えば黄色の光放射)を生成するように、本オプトエレクトロニクス部品を構成することもできる。
放射を反射するために使用される反射層は、反射性粒子によって満たされた封止材料を含むことができる。反射層は、キャリア基板上に配置することができ、半導体チップおよび変換要素の一部分を囲むことができる。
半導体チップまたはその縁部を、反射層によって完全に囲むことができる。同様に、半導体チップ上に配置されている変換要素を、縁部における反射層によって完全に囲むことができる。このようにすることで、オプトエレクトロニクス部品の表側面の一部を形成する、変換要素の放出面のみを、露出させることができる。このようにすることで達成可能な効果として、本オプトエレクトロニクス部品の動作時、変換要素の放出面を通じてのみ光放射が放出される。しかしながら、表側面からの放射の放出に加えて横方向に(少量の)光放射が放出されうる実施形態を想定することもできる。
本オプトエレクトロニクス部品のキャリア基板は、適切な接続部または接触構造部を有するように構成することができ、セラミックキャリア基板とすることができる。半導体チップとは反対側のキャリア基板の面は、オプトエレクトロニクス部品の裏側面を形成することができる。キャリア基板は、裏側面に電気接続部を有することができ、この電気接続部を使用して、照明装置のキャリア上にオプトエレクトロニクス部品を実装することができる。例えばSMT実装法を想定することができる。この場合、従来の取付け公差を考慮して、キャリア上に複数のオプトエレクトロニクス部品を互いに隣り合うように配置することができる。放出面の断面幅が個々のオプトエレクトロニクス部品の裏側面の断面幅と少なくとも同じであることによって、放出面を互いに比較的近くに配置することができる。
本オプトエレクトロニクス部品は、平面視において矩形を有することができる。さらに、本オプトエレクトロニクス部品は、互いに垂直に延びる2つの横延在方向を有することができる。2つの延在方向の一方において、放出面の幅を、オプトエレクトロニクス部品の裏側面の幅と少なくとも同じにすることができる。
半導体チップは、平面視において矩形を有することができる。同様に、変換要素も、平面視において矩形、または実質的に矩形を有することができる。変換要素は、縁部または角部に凹部を有することができる。光出口面に表側面コンタクトを有する半導体チップの1つの可能な構造においては、表側面コンタクトとの接触を凹部によって可能にすることができる。
別の実施形態においては、変換要素は、少なくとも一部分が放出面の方向に広がっていく断面形状を有する。この構造は、オプトエレクトロニクス部品の上述した幅構造が存在するオプトエレクトロニクス部品の断面に存在する。このようにすることで、このような構造を有する複数のオプトエレクトロニクス部品を、表側放出面の間の小さい間隔で、互いに隣り合うように配置することができる。変換要素は、例えば、断面において、簡単に作製可能な、側面が放出面に対して斜めに延在する台形形状、を有することができる。さらに、本オプトエレクトロニクス部品は、広がっていく、または台形状の変換要素の表側放出面が、2つの対向する側においてオプトエレクトロニクス部品の縁部に達するように、構成することができる。
放出面の間の比較的小さい間隔は、特に、少なくとも一部分が広がっていく断面形状を有する変換要素が、オプトエレクトロニクス部品の表側面の領域において横方向に突き出す(または張り出す)構造において、可能である。このようにすることで、縁部面において変換要素の一部が露出しうる。したがって、この構造においては、横方向への光放射の放出が生じうる。
光が横方向に放出されるときには、オプションとして、横方向に放出される光放射の少なくとも一部分を、隣のオプトエレクトロニクス部品の対向する変換要素に入射させることによって、または、横方向に放出される光放射の少なくとも一部分を反射して戻すことのできる対向する反射層を利用することによって、効率の損失を回避する、または少なくとも制限することができる。反射して戻すことのできる反射層は、隣のオプトエレクトロニクス部品の一部とする、または隣の反射要素の一部とすることができる。
別の実施形態においては、キャリア基板は、オプトエレクトロニクス部品の表側面の方向に少なくとも一部分が広がっていく断面形状を有する。この構造は、オプトエレクトロニクス部品の上述した幅構造が存在するオプトエレクトロニクス部品の断面に存在する。キャリア基板は、例えば、断面において、簡単に作製可能な、側面がオプトエレクトロニクス部品の表側面および裏側面に対して斜めに延在する台形形状、を有することができる。このようにすることで、このような構造を有する複数のオプトエレクトロニクス部品を、表側放出面の間の小さい間隔で、互いに隣り合うように配置することができる。逆に、オプトエレクトロニクス部品の裏側面または裏側面付近の部分領域の互いの間の間隔を、比較的離すことができる。
別の実施形態においては、本オプトエレクトロニクス部品は、表側面の方向に少なくとも一部分が広がっていく断面形状を有する。この構造は、オプトエレクトロニクス部品の上述した幅構造が存在するオプトエレクトロニクス部品の断面に存在する。例えば、オプトエレクトロニクス部品全体が、断面において、簡単に作製可能な、側壁が表側面および裏側面に対して斜めに延在する台形形状、を有することが可能である。この構造においても、表側放出面の間の小さい間隔で、複数のオプトエレクトロニクス部品を配置または整列させることができる。逆に、オプトエレクトロニクス部品の別の部分領域(特に、裏側面付近の部分領域)の互いの間の間隔を、比較的離すことができる。
広がっていく断面形状を有する、上述した変換要素の構造、キャリア基板の構造、オプトエレクトロニクス部品の構造のうちの少なくとも1つに関連して、変換要素、キャリア基板、オプトエレクトロニクス部品のうちの少なくとも1つの、1つまたは複数の部分領域のみに、広がっていく断面幅が存在し、1つまたは複数の別の部分領域は一定の断面幅を有することを想定することができる。台形形状(すなわち斜めに延在する輪郭および側面)に加えて、別の形状(例えば湾曲した輪郭)も可能である。さらには、断面において異なる程度に広がっていく複数の部分領域(すなわち異なる傾斜度で延在する側面領域や側壁領域)が存在することを想定することができる。
さらには、照明装置であって、キャリアと、複数のオプトエレクトロニクス部品のグループとを備えた照明装置、を提供する。オプトエレクトロニクス部品は、幅構造に関して上述したように構成されている、または、上述した実施形態のうちの1つに従って構成されている。グループのオプトエレクトロニクス部品は、キャリア上に互いに隣り合うように列の形で配置されている。この場合、(列の延在方向に関して、)列のオプトエレクトロニクス部品それぞれにおいて、放出面の断面幅は、裏側面の断面幅と少なくとも同じ大きさである。言い換えれば、グループのオプトエレクトロニクス部品は、(延在方向に沿って)同じ向きにある。結果として、放出面を、互いに小さい間隔または最小限の間隔で配置することができる。このようにすることで、本照明装置の光パターンの特徴として、非発光領域に起因する干渉を最小限とすることができる。
本照明装置は、例えば、自動車のヘッドライトや、自動車のヘッドライトの一部を構成することができる。オプトエレクトロニクス部品が上に配置されているキャリアは、例えば回路基板とすることができる。
本照明装置において、放出面を通じてのみならずさらに横方向にも光の放出が起こるオプトエレクトロニクス部品が使用される場合、効率の損失は、上に提示した方法に従って低減することができる。例えば、オプトエレクトロニクス部品の変換要素によって横方向に放出される光放射の少なくとも一部分を、隣のオプトエレクトロニクス部品の変換要素に入射させることができる。さらには、横方向に放出される光放射の少なくとも一部分を、反対側に位置する反射層において反射して戻すことも可能である。反射層は、照明装置においてキャリア上に設けることのできる隣接する反射要素によって構成することができる。さらに、本照明装置は、オプトエレクトロニクス部品の間の少なくとも中間領域において、キャリア上に配置されている追加の反射層を備えていることができる。
上述したオプトエレクトロニクス部品およびその可能な実施形態に関連して、オプションとして、このようなオプトエレクトロニクス部品を、上述した幅構造とは無関係に実施する可能性について説明する。この点において構成されたオプトエレクトロニクス部品は、キャリア基板と、キャリア基板上に配置されている1個のオプトエレクトロニクス半導体チップと、オプトエレクトロニクス部品の表側面の一部である、光放射を放出する放出面と、オプトエレクトロニクス部品の表側面において放出面に隣接する反射層と、を備えていることができる。さらには、オプトエレクトロニクス部品が、少なくとも一部分が広がっていく断面形状を有する、もしくは、キャリア基板が、少なくとも一部分が広がっていく断面形状を有する、もしくは、オプトエレクトロニクス部品が、半導体チップ上に配置されている変換要素であって、放出面を提供し、少なくとも一部分が広がっていく断面形状を有する、変換要素、を有する、のうちの少なくとも1つであるようにすることができる。このような構造においては、幅構造(放出面の断面幅が裏側面の断面幅と少なくとも同じ大きさである)を実施しても実施しなくてもよい。このようなオプトエレクトロニクス部品には、上に挙げたいくつかの実施形態を同じように適用することができる。特に、断面に存在する上述した台形形状を設けることができる。複数のオプトエレクトロニクス部品がこのような構造を有する場合、放出面を互いに小さい間隔で配置することを可能にすることができる。この場合にも、関連付けられる照明装置は、キャリアと、複数のこのようなオプトエレクトロニクス部品のグループとを備えていることができ、グループのオプトエレクトロニクス部品は、キャリア上に列の形で互いに隣り合うように配置される。この場合、少なくとも一部分が広がっていく断面形状は、列の延在方向に存在する。
上に説明した、または従属請求項に記載されている、本発明の有利な構造形態および修正形態は、(例えば固有の依存関係が存在する場合や両立し得ない代替形態の場合を除いて)個別に適用する、または互いの任意の組合せにおいて適用することができる。
以下では、例示的な実施形態について概略的な図面を参照しながらさらに詳しく説明する。本発明の上述した特性、特徴、および利点と、これらを達成する方法は、以下の説明からさらに明確になり、完全に理解することができるであろう。
以下では、シングルチップオプトエレクトロニクス部品(シングルエミッターとも称する)の実施形態と、複数のこのようなオプトエレクトロニクス部品を有する照明装置の実施形態とについて、概略図を参照しながら説明する。本オプトエレクトロニクス部品は、1個のオプトエレクトロニクス半導体チップと、キャリア基板と、変換要素と、反射層とを備えている。シングルチップ部品を使用することによって、特に、異なる数のオプトエレクトロニクス部品を有する、照明装置の複数の異なる実施形態を、柔軟に実施することが可能となる。本シングルチップ部品は、表側面の平面状の発光面または放出面を互いに比較的近くに配置することができるように構成されている。このようにすることで、向上した均質性を有する光パターンを提供することが可能である。
図示および説明されているオプトエレクトロニクス部品は、半導体技術およびオプトエレクトロニクス部品の製造において公知の工程を利用して製造することができ、これらのオプトエレクトロニクス部品は従来の材料を含むことができ、したがって、公知の工程や従来の材料については一部のみについて説明する。さらに、本オプトエレクトロニクス部品は、図示および説明されている構造に加えて、さらなる部分や構造、層を備えていることができる。なお、図面は本質的に概略的であり、場合によっては正しい縮尺では描かれていないことに留意されたい。したがって、図面に示されている部分および構造は、理解しやすいように、誇張して大きく描かれている、または縮小した大きさで描かれていることがある。
以下では、互いに隣り合うように配置されているオプトエレクトロニクス部品の放出面131の間隔を小さくすることのできる着想について、図1〜図7に基づいて説明する。この着想は、1つまたは複数の領域において、放出面131が、オプトエレクトロニクス部品の平坦な表側面の縁部の一部を形成するように、表側放出面131を配置することに基づく。これを目的として、本オプトエレクトロニクス部品は、放出面131を提供する変換要素130がオプトエレクトロニクス部品の少なくとも1つの側壁の領域に配置されるように、構成されている。
図1および図2は、このように構成されているオプトエレクトロニクス部品101の実施形態を、側断面図および斜視図で示している。図1の断面図は、図2における切断線A−Aによって示されている断面を表している。
オプトエレクトロニクス部品101は、直方体の形状に構成されており、平面視において、異なる長さの辺(すなわち、2本の平行な第1の長辺と、2本の平行な第2の短辺)(図4を参照)を持つ矩形を有する。オプトエレクトロニクス部品101は、互いに反対側に位置する2つの端面111,112(以下では表側面111および裏側面112と称する)と、縁部に存在する4つの側壁114,115,116,117とを有する。表側面111と裏側面112との間に延在する側壁114,115,116,117は、それぞれ互いに直角に隣接している。この場合、側壁114,116が、上述した第1の辺(すなわち長辺)を構成し、側壁115,117が、第2の辺(すなわち短辺)を構成している。側壁114,115,116,117は、平面状とすることができる。
オプトエレクトロニクス部品101は、図1に示したように、基部として使用されるキャリア基板140と、キャリア基板140の上に配置されており、放射を生成するための1個のオプトエレクトロニクス半導体チップ120と、半導体チップ120の上に配置されており、放射を変換する(すなわち表面変換の)ための平板状の変換要素130と、キャリア基板140の上に配置されている反射層150と、を備えている。放射を反射するために使用される反射層150は、半導体チップ120および変換要素130に隣接している。半導体チップ120および変換要素130は、側壁114の領域における部分領域を除き、特に、縁部において、すなわち周囲を反射層によって横方向に囲まれている。
オプトエレクトロニクス半導体チップ120は、特に、発光ダイオードチップ(すなわちLEDチップ)とすることができる。例えば、薄膜チップの形における構造を想定することができる。これを目的として、半導体チップ120は、動作時に電気エネルギが供給されると、一次光放射を生成するように構成されている。一次放射は、実質的に半導体チップ120の表側面(半導体チップ120の光出口面とも称する)を通じて放出させることができる。変換要素130は、半導体チップ120のこの面に直接配置されている。半導体チップ120またはその光出口面は、平面視において矩形を有する。
オプトエレクトロニクス半導体チップ120に電気エネルギを供給する目的で、半導体チップ120は、2つの電気コンタクトを備えるように構成されている。ここに説明されている例示的な実施形態においては、半導体チップ120は、光出口面の領域における表側面コンタクトと、光出口面とは反対側の、半導体チップ120の裏側面における裏側面コンタクトとを有する(図示していない)。
半導体チップ120を担持するために使用されるキャリア基板140は、半導体チップ120および反射層150が上に配置されている表側面に、半導体チップ120の裏側面コンタクトに適合する相手方コンタクト(図示していない)を備えている。半導体チップ120の裏側面コンタクトとキャリア基板140の相手方コンタクトは、はんだによって互いに電気的に接続することができる(図示していない)。このようにすることで、同時に、半導体チップ120をキャリア基板140の上に機械的に固定することができる。半導体チップ120の表側面コンタクト(半導体チップ120の縁部または角部に配置されている)に対しては、キャリア基板140は、その表側面に配置されているさらなる相手方コンタクト(図示していない)を備えている。この相手方コンタクトと半導体チップ120の表側面コンタクトとの間の電気的接続は、ボンディングワイヤ189によって確立される(図4を参照)。ボンディングワイヤ189は、反射層150に埋め込まれている。
直方体として構成されているキャリア基板140は、例えば、セラミックキャリア基板とすることができる。キャリア基板140の表側面とは反対側の裏側面は、オプトエレクトロニクス部品101の裏側面112を形成している。この面112においてキャリア基板140は、図1に示したように、オプトエレクトロニクス部品101およびしたがって半導体チップ120に電気エネルギを供給することができるように、2つの電気接続部147を有する。例えばはんだ面の形で設けられる接続部147は、例えば、帯状形状を有することができ、オプトエレクトロニクス部品101の長辺114,116に平行に延在していることができる。接続部147は、キャリア基板140の中を垂直方向に延在する適切な接続構造によって、キャリア基板140の表側面に存在する相手方コンタクトに電気的に接続されている(図示していない)。
オプトエレクトロニクス半導体チップ120の光出口面に配置されている平板状の変換要素130は、例えば、透明接着剤(例:シリコーン接着剤)を利用して、半導体チップ120の上に固定することができる(図示していない)。変換要素130は、動作時に半導体チップ120によって生成される一次放射の少なくとも一部分を、より低いエネルギの二次放射に変換するように構成されている。一次放射は、半導体チップ120の光出口面において放出され、したがって、変換要素130に入射することができる。
変換要素130は、放射を変換するため、一次放射を吸収することで励起されて二次放射を再放出することのできる適切な変換材料を含む。このようにすることで、一次放射および二次放射を含む混合放射を生成することが可能であり、混合放射を変換要素130によって放出させることができる。さらには、変換要素130が、半導体チップ120の一次放射の実質的にすべてを二次放射に変換し、それを放出することも可能である。変換要素130は、例えば、セラミック変換要素130とすることができる。
変換要素130は、半導体チップ120またはその光出口面と同じかまたは実質的に同じ横方向寸法を有することができ、半導体チップ120の光出口面の上に、同一の形状および大きさで(congruently)配置されている。変換要素130は、より大きい横方向寸法を有することもできる。変換要素130は、半導体チップ120と同様に、平面視において実質的に矩形を有する。半導体チップ120の表側面コンタクトの方向に見たとき、変換要素130は、図2に示したように、角部の領域に表側面コンタクトに合わせて凹部139を有するように構成されている。このようにすることで、表側面コンタクトを露出させ、ボンディングワイヤ189によって接触することができる(図4を参照)。図1に示した断面においては、変換要素130は矩形を有する。この断面に垂直な(側面114,116に平行な)断面においても、変換要素130は同様に矩形を有する(図示していない)。
オプトエレクトロニクス部品101は、例えば、白色光源とすることができる。このことは、青色から紫外線のスペクトル領域における一次放射を生成するように半導体チップ120を構成し、黄色のスペクトル領域における二次放射を生成するように変換要素130を構成することによって、達成することができる。青色から紫色の光放射と黄色の光放射を重ね合わせて白色の光放射を形成することができる(加法混色)。しかしながら、別の構造も可能である。例えば、変換要素130によって生成される二次放射が複数の異なるスペクトル領域の複数の放射成分を含むことができるように、変換要素130が複数の異なる変換材料を含むことができる。青色から紫色の一次放射の場合、例えば、黄色から緑色のスペクトル領域における第1の放射成分と、赤色のスペクトル領域における第2の放射成分とを放出するように、変換要素130を構成することができる。これらの放射成分と、青色から紫色の一次放射とを重ね合わせることにより、同様に白色の光放射が生成される。これに代えて、白色の光放射の代わりに別の色の光放射(例えば黄色の光放射)を放出するように、オプトエレクトロニクス部品101を構成することもできる。
オプトエレクトロニクス部品101の動作時、その光放射は変換要素130を通じて放出される。光放射の放出は、平板状の変換要素130の広い表側面131(以下では発光面または放出面131と称する)を実質的に通じて起こる。放出面131は、オプトエレクトロニクス部品101の表側面111に位置しており、表側面111の一部である。
キャリア基板140の上に配置されており、半導体チップ120および変換要素130の一部を囲んでいる、または埋め込んでいる反射層150は、例えばチタン酸化物からなる反射性粒子が中に含まれているマトリックス材料または封止材料(例えばシリコーン)からなる。反射層150は、オプトエレクトロニクス部品101の表側面111まで延在しており、したがって、反射層150の表側面領域は、放出面131に加え、表側面111のさらなる(残りの)部分を形成している。反射層150の(放出面131に隣接する)表側面領域は、実質的にU字形状である(図2および図4を参照)。オプトエレクトロニクス部品101においては、反射層150の存在により、光放射の放出が実質的に変換要素130の放出面131を通じて起こる。
オプトエレクトロニクス部品101においては、変換要素130は側壁114の領域に配置されている。この非対称的な配置によって、表側放出面131もオプトエレクトロニクス部品101の縁部に位置しており、したがって、表側面111の縁部の一部を形成している。このように縁部に沿って配置する効果として、変換要素130の(放出面130に垂直に延在する)端面領域134が、関連する側壁114の一部を形成する(図1を参照)。放出面131を通じて表側面から放射が放出されることに加えて、露出した端面領域134を通じて横方向にも光放射が放出されうる。これとは異なり、変換要素130の残りの縁部領域(すなわちさらなる端面領域)は、反射層150によって囲まれており、したがってこれらの位置において放出される光放射を反射して変換要素130内に戻すことができる。
変換要素130が同一の形状および大きさで上に配置されている半導体チップ120も、非対称的に配置されており、側壁114の領域に位置しているため、半導体チップ120の端面領域が側壁114の一部を形成することができる。半導体チップ120の残りの部分(すなわち端面領域)は、反射層150によって囲まれている。
1つの製造方法においては、複数のオプトエレクトロニクス部品101を一緒に(すなわち並行して)製造することができる。この場合、複数の半導体チップ120と、それらの上の変換要素130とが上に配置される連続的なキャリア基板140を、複数のオプトエレクトロニクス部品101に対して設けることができる。チップ120の表側面コンタクトと、連続的なキャリア基板140の相手方コンタクトとにボンディングワイヤ189を接続した後、複数の半導体チップ120/変換要素130の間の領域とこれらの周囲の領域とを、粒子によって満たされた封止材料によって満たして反射層150を形成することができる。この製造方法の最後に、分離工程を行って個別のオプトエレクトロニクス部品101を作製することができる。
変換要素130が縁部に沿って(すなわち非対称的に)配置されているオプトエレクトロニクス部品101の構造においては、複数のこのようなオプトエレクトロニクス部品101を有する照明装置を、隣り合う変換要素130およびしたがって隣り合う表側放出面131が互いの間の小さい間隔を有するように、実施することが可能である。オプトエレクトロニクス部品101は、照明装置のキャリアによって決まる間隔格子(spacing grid)(すなわち実装格子)に従って、キャリア上に配置することができる。
反射層を有する従来のシングルチップ部品においては、本オプトエレクトロニクス部品101とは異なり、変換要素およびしたがってその表側放出面が、反射層によって完全に囲まれている。複数の部品を配置したとき、これによって放出面の間の間隔が比較的大きくなる。これと比較すると、本オプトエレクトロニクス部品101の、放出面を縁部に配置する構造では、反射性材料と、それによって形成されるハウジング壁のための空間を節約することが可能である。これにより、複数のオプトエレクトロニクス部品101を整列させたとき、少なくとも節約される長さだけ変換要素130の間隔を小さくすることが可能になる。したがって、変換要素130を、それぞれの隣の変換要素130のより近くに配置することができる。間隔が小さいことによって、複数の変換要素130の放出面131によって形成される発光面を、より均一なものにすることができる。
本オプトエレクトロニクス部品101においては、従来の部品とは異なり、側壁114に存在する、変換要素130の露出した端面領域134を通じて光放射の横方向の放出が起こるが、以下にさらに詳しく説明するように、照明装置の適切な構造によって、関連付けられる損失を抑制することができる。
この点について説明する目的で、図3および図4は、照明装置191の実施形態を側断面図および平面図で示している。照明装置191は、互いに隣り合うように配置されている複数のオプトエレクトロニクス部品101のグループを備えている。図3は、図4に示した4つのオプトエレクトロニクス部品101のうちの2つを示している。照明装置191は、互いに隣り合うように配置された、異なる数の(特に、より多数の)オプトエレクトロニクス部品101を有することが可能である。照明装置191は、例えば、自動車のヘッドライトの一部とすることができる。
照明装置191は、オプトエレクトロニクス部品101に加えて、比較的大きなキャリア170を備えている。グループのオプトエレクトロニクス部品101は、キャリア170の上に、互いに隣り合うように直線状に(すなわち列の形で)配置されている。このような構造を、1次元(1D)配置と称することもできる。図3および図4において、列の配置方向または延在方向199は、両方向矢印によって示してある。
キャリア170は、例えば、回路基板とすることができる。キャリア170は、オプトエレクトロニクス部品101に電気エネルギを供給する目的で、オプトエレクトロニクス部品101の裏側面の電気接続部147に適合する電気接続部177を備えている。これらの接続部147,177は、はんだ179によって互いに接続することができる。この構造は、図3において左側のオプトエレクトロニクス部品101のみにおいて示してある。オプトエレクトロニクス部品101は、例えば、SMT実装(表面実装技術)法(リフローはんだ工程を使用する)によって、キャリア170の上に配置することができる。オプトエレクトロニクス部品101に対して設けられる、キャリア170の接続部177は、所定の間隔格子で配置することができ、これによりキャリア上のオプトエレクトロニクス部品101の間隔があらかじめ決まる。
キャリア170の上に配置されているオプトエレクトロニクス部品101それぞれは、横方向において同じ向きにあり、側壁(すなわち短側面)115,117が延在方向199に沿うような向きにある。このようにすることで、個々のオプトエレクトロニクス部品101の変換要素130およびしたがって表側放出面131の互いの間の間隔を小さくすることができる。それぞれの2つの隣り合うオプトエレクトロニクス部品101において、側壁(すなわち長側面)114,116は、互いに向かい合っている。側壁114,116が互いに対向していることによって、一方のオプトエレクトロニクス部品101の変換要素130の端面領域134が、隣のオプトエレクトロニクス部品101の反射層150に対向している。このようにすることで達成可能な効果として、変換要素130の端面領域134を通じて横方向に放出される光放射の少なくとも一部分が、対向する位置にある反射層150において反射され、再び端面領域134に到達し、変換要素130の中に入射することができる。この構造によって、照明装置191の動作時における効率の損失を回避する、または少なくとも制限することができる。
列の端部に(図4において左側に)存在するオプトエレクトロニクス部品101には、相手方の反射体としてのオプトエレクトロニクス部品101が割り当てられない。このオプトエレクトロニクス部品101において横方向に放出される光放射による損失は、無視することを想定することができる。これに代えて、列の端部に配置されているオプトエレクトロニクス部品101に対しては、光放射を反射によって戻すようにすることもできる。これを目的として、図4に示したように、キャリア170の上、オプトエレクトロニクス部品101の隣に反射要素180を追加的に配置することができる。反射要素180は、オプトエレクトロニクス部品101に類似して、上に反射層150のみが配置されているキャリア基板140を備えていることができる(ダミー部品)。このようにすることで、列の端部に存在するオプトエレクトロニクス部品101の変換要素130の端面領域134と、反射要素180の反射層150とを対向させることができ、結果として、この位置においても、横方向に放出される光放射の少なくとも一部分を反射して端面領域134に戻すことができる。反射要素180も、SMT実装の範囲内でキャリア170の上に配置することができる。
以下では、オプトエレクトロニクス部品101および照明装置191の修正形態である、オプトエレクトロニクス部品および関連付けられる照明装置のさらなる実施形態について、図5〜図7を参照しながら説明する。これらの実施形態においても、本オプトエレクトロニクス部品は、キャリア基板140と、キャリア基板140の上に配置されている半導体チップ120と、半導体チップ120の上に配置されている変換要素130と、キャリア基板140の上、半導体チップ120および変換要素130の隣の配置されている反射層150と、を備えている。同じ部分および同じ効果を有する部分については、以下では詳しい説明を繰り返さない。対応する特徴、製造法、得られる利点などに関する詳細については、上の説明を参照されたい。さらには、以下の実施形態の1つに関連して説明されている詳細は、他の実施形態にも適用することができることに留意されたい。
図5は、キャリア170の上に互いに隣り合うように列の形で配置されている複数のオプトエレクトロニクス部品102を有する照明装置192の平面図を示している。この照明装置192またはそのオプトエレクトロニクス部品102は、上述した照明装置191またはそのオプトエレクトロニクス部品101に実質的に同じである。しかしながら、オプトエレクトロニクス部品101とは異なり、オプトエレクトロニクス部品102においては、変換要素130およびその下に位置する半導体チップ120が、側壁114の領域ではなく、側壁114とは反対側の側壁116の領域に配置されている。したがって、非対称的に配置された変換要素130は、露出した端面領域136を側壁116に有し、端面領域136は側壁116の一部を形成している。さらに、変換要素130の凹部139は、オプトエレクトロニクス部品101の場合におけるように側壁114には隣接していない。
この照明装置192においては、オプトエレクトロニクス部品102は、照明装置191と同様に、横方向において同じ向きにあり、側壁(すなわち短側面)115,117が延在方向199に沿うような向きにあり、したがって、変換要素130の表側放出面131の間の間隔を小さくすることができる。2つの隣り合うオプトエレクトロニクス部品102の側壁114,116は、互いに向かい合っている。したがって、これらの位置においては、変換要素130の端面領域136それぞれが、反射層150に対向している。このようにすることで、端面領域136において横方向に放出される光放射の少なくとも一部分を反射して再び端面領域136に戻し、したがって変換要素130内に入射させることができる。列の端部に(図5において右側に)位置するオプトエレクトロニクス部品102に関しては、光放射を反射によって端面領域136に戻すことは、反射層150を有するオプションの反射要素180をこの位置に配置することによって、可能にすることができる。
さらに、オプトエレクトロニクス部品101,102とは異なり、変換要素130が1つの側壁の領域のみならず複数の側壁の領域に配置されるように、オプトエレクトロニクス部品を構成することもできる。この構造は、例えば、オプトエレクトロニクス部品が2つの列に配置される場合において、変換要素130およびしたがって放出面131の間の間隔を小さくすることができるようにする目的で、使用することができる。
図6は、説明のため、さらなる照明装置193の平面図を示しており、この照明装置193は、キャリア170の上に互いに隣り合うように列の形でそれぞれ配置されている複数のオプトエレクトロニクス部品103の2つのグループを備えている。このような構造を、2次元配置(2D配置)と称することもできる。各列は、図6に示したように、4つのオプトエレクトロニクス部品103を備えている、あるいは、異なる数の(またはより多数の)オプトエレクトロニクス部品103を備えていることができる。
オプトエレクトロニクス部品103においては、オプトエレクトロニクス部品101とは異なり、変換要素130およびその下に位置する半導体チップ120が、互いに隣接する2つの側壁115,116の領域に配置されている。したがって、非対称的に配置された変換要素130は、側壁115における露出した端面領域135と、側壁116における露出した端面領域136の両方を有する。2つの端面領域135,136は、互いに直角に隣接しており、それぞれ、側壁115,116の一部を形成している。この構造においては、放出面131に隣接する、反射層150の表側面領域は、L字形状を有する。さらに、放出面131は、2つの側壁115,116の領域において表側面111の縁部の一部を形成している。
照明装置193の2つの列それぞれにおいて、関連付けられるオプトエレクトロニクス部品103は、横方向において同じ向きにあり、側壁115,117が列の延在方向に沿うような向きにある。このようにすることで、表側放出面131の互いの間の間隔を小さくすることができる。各列において隣り合うオプトエレクトロニクス部品103の側壁114,116は、互いに向かい合っている。この構造の効果として、列のそれぞれの2つの隣り合うオプトエレクトロニクス部品103において、変換要素130の端面領域136と反射層150とが対向する。このようにすることで、端面領域136それぞれにおいて横方向に放出される光放射の少なくとも一部分を反射して、端面領域136に戻すことができる。2つの列の端部に存在するオプトエレクトロニクス部品103に関しては、図6に示したように、反射層150を有するオプションの反射要素180をこれらの位置に配置することによって、光放射を反射によって端面領域136に戻すことを可能にすることができる。
さらに、照明装置193においては、2つの異なる列のオプトエレクトロニクス部品103の変換要素130およびしたがって放出面131も、互いに小さい間隔で配置されている。これを目的として、オプトエレクトロニクス部品103の2つの列は、互いに平行な向きにある、または互いに逆平行(antiparallel)な向きにある。この場合、異なる列の間で隣り合うオプトエレクトロニクス部品103の側壁115と、変換要素130の端面領域135とが、互いに対向している。このようにすることで達成可能な効果として、変換要素130の端面領域135を通じて横方向に放出される光放射の少なくとも一部分が、隣の変換要素130の対向する端面領域135に到達して、変換要素130に入射することができる。このようにすることで、同様に効率の損失を回避する、または少なくとも制限することが可能である。
図7は、さらなる照明装置194の平面図を示しており、この照明装置194は、キャリア170の上に互いに隣り合うように列の形でそれぞれ配置されている複数のオプトエレクトロニクス部品104の2つのグループを備えている。各列は、図7に示したように、4つのオプトエレクトロニクス部品104を備えている、あるいは、異なる数の(またはより多数の)オプトエレクトロニクス部品104を備えていることができる。
オプトエレクトロニクス部品104においては、オプトエレクトロニクス部品101とは異なり、変換要素130およびその下に位置する半導体チップ120が、互いに隣接する3つの側壁114,115,116の領域に配置されている。したがって、変換要素130は、3つの側壁114,115,116それぞれにおける露出した端面領域134,135,136を有する。3つの端面領域134,135,136は、それぞれ互いに直角に隣接しており、それぞれ、側壁114,115,116のうちの1つの一部を形成している。この場合、3つの側壁114,115,116の領域において表側放出面131は、表側面111の縁部の一部を形成している。オプトエレクトロニクス部品104においては、反射層150は、変換要素130(および半導体チップ120)から側壁117まで延在する領域にのみ存在している。この位置においてのみ、反射層はその表側面領域によって表側面111の一部を形成している。
2つの列それぞれにおいて、関連付けられるオプトエレクトロニクス部品104は、横方向において同じ向きにあり、列の延在方向に沿って側壁115,117が一直線になるようにされており、したがって、放出面131の互いの間の間隔が小さい。各列において隣り合うオプトエレクトロニクス部品104の側壁114,116は、互いに向かい合っている。この効果として、各列において、隣り合うオプトエレクトロニクス部品104の変換要素130の端面領域134,136が、それぞれ互いに対向している。このようにすることで、変換要素130の端面領域134または136を通じて横方向に放出される光放射の少なくとも一部分が、隣の変換要素130の対向する端面領域136または134に到達して、関連する変換要素130に入射することを可能にすることができる。このようにすることで、効率の損失を回避する、または制限することができる。
これに加えて、2つの異なる列のオプトエレクトロニクス部品104の変換要素130およびしたがって放出面131も、互いに小さい間隔で配置されている。これを目的として、オプトエレクトロニクス部品104の2つの列は、互いに平行に、または逆平行に整列している。さらには、異なる列の隣り合うオプトエレクトロニクス部品104の側壁115と、変換要素130の端面領域135とが、それぞれ互いに対向している。このようにすることで、変換要素130の端面領域135を通じて横方向に放出される光放射の少なくとも一部分が、隣の変換要素130の対向する端面領域135に到達して、その変換要素130に入射することを可能にすることができる。
さらに、2つの列の端部に存在するオプトエレクトロニクス部品104において光放射を反射によって戻すことを可能にする目的で、反射要素180を有するように照明装置194を形成することができる。図7に示したように、2つの列の端部それぞれに、1つの反射要素180を配置することができ、反射要素180の反射層150は、2つの異なる列の2つの変換要素130の端面領域114,116に対向しており、したがって、光放射を反射して端面領域134,136に戻すことができる。
図7に示した照明装置194は、比較的コンパクトな光源とすることができる。この場合、オプトエレクトロニクス部品104の、光を放出する変換要素130は、オプトエレクトロニクス部品104の反射層150と、反射要素180の反射層150によって、横方向外側に光が放出されないように囲まれている。
図5〜図7を参照しながら説明した実施形態以外に、さらなる実施形態を想定することができる。例えば、変換要素130およびその下に位置する半導体チップ120が、1つまたは複数の別の側壁に配置されているオプトエレクトロニクス部品を実施することができる。1つの可能な例は、オプトエレクトロニクス部品101とは異なり、変換要素130が2つの対向する側壁114,116に配置されているオプトエレクトロニクス部品である。この構造においては、変換要素130は、オプトエレクトロニクス部品104に類似して、側壁114における露出した端面領域134と、側壁116における露出した端面領域136の両方を有し、したがって表側放出面131は、これらの対向する位置において表側面111の縁部の一部を形成する。このようなオプトエレクトロニクス部品においては、2つの個別の領域、すなわち、オプトエレクトロニクス部品104におけるように変換要素130(および半導体チップ120)から側壁117まで延在する1つの領域と、変換要素130(および半導体チップ120)から側壁115まで延在するさらなる領域とに、反射層150を存在させることができる。これら2つの領域においては、反射層150の表側面領域それぞれが、表側面111の対応する一部を形成することができる。反射層150の表側面領域の間に存在する、変換要素130の放出面131が、表側面111の残りの部分を形成する。列の形で互いに隣り合うように配置されている複数のこのようなオプトエレクトロニクス部品を有する照明装置を、実施することができる。この場合、これらのオプトエレクトロニクス部品は、照明装置194と同様に、横方向において同じ向きにあり、さらには、隣り合うオプトエレクトロニクス部品の側壁114,116、およびしたがって変換要素130の露出した端面領域134,136が、互いに対向するように、これらのオプトエレクトロニクス部品を配置することができる。2つの列の端部それぞれにおいて、反射要素180を使用することができる。
図7の照明装置194に特に関連して、1つの可能な変形形態においては、オプトエレクトロニクス部品104の間と、オプトエレクトロニクス部品104の周囲とに、反射層150を追加的に形成する。追加の反射層150は、個々のオプトエレクトロニクス部品104の反射層150と同じ材料(すなわち反射性粒子によって満たされた封止材料)、または類似する材料を含むことができる。この構造においては、反射要素180を省くことができる。
この変形形態を説明する目的で、図7には、キャリア170の上に追加の反射層150を形成することができる領域151を破線によって示してある。この追加の反射層150(オプトエレクトロニクス部品104の表側面111まで延在していることができる)によって達成することが可能な効果として、オプトエレクトロニクス部品104によって生成される光放射が、変換要素130の表側放出面131を通じてのみ放出される。変換要素130の端面領域134,135,136から放出される光放射を、追加の反射層150によって反射して再び変換要素130の中に戻すことができ、したがって、横方向の光放出が起こらない。
このような構造は、キャリア170の上に複数のオプトエレクトロニクス部品104を実装した後、これらオプトエレクトロニクス部品104の間の中間領域と、オプトエレクトロニクス部品104の周囲の領域とを、粒子によって満たされた封止材料によって満たして反射層150を形成することによって、実施することができる。これを目的として、例えば、複数のオプトエレクトロニクス部品104を囲む枠、または充填領域151を、キャリア170の上に配置することができ、またはキャリア170にこのような枠を設けることができる。横方向の光放出を回避する目的で、オプトエレクトロニクス部品の間とオプトエレクトロニクス部品の周囲とに追加の反射層150を形成する構造は、上述した他の照明装置(例えば図6の照明装置193)においても考慮することができる。
以下では、互いに隣り合うように配置されている複数のオプトエレクトロニクス部品の放出面231の間の間隔を小さくすることのできるさらなる着想について、図8〜図13に基づいて説明する。オプトエレクトロニクス部品は、上述したオプトエレクトロニクス部品に類似する構造を有する。この場合、オプトエレクトロニクス部品の断面において、平面状の表側面に形成されている放出面231の幅が、オプトエレクトロニクス部品の(表側面とは反対側の)裏側面の幅よりも大きい、または少なくとも同じ大きさであるように、オプトエレクトロニクス部品を構成する。このようにすることで、同様に、放出面231の間の間隔の低減または最小化を達成することが可能である。
図8および図9は、このような幅構造を有する複数のオプトエレクトロニクス部品201を備えた照明装置291の実施形態を、側断面図および平面図で示している。図8の断面図は、図9において切断線B−Bによって示した断面を表している。以下では、最初にオプトエレクトロニクス部品201の構造について、さらに詳しく説明する。以下の説明は、照明装置291に設けられているすべてのオプトエレクトロニクス部品201に関連する。オプトエレクトロニクス部品201は、オプトエレクトロニクス部品101に類似する構成要素を備えており、したがって、同じ部分または同じ効果を有する部分について上述した詳細を、オプトエレクトロニクス部品201にも適用することができる。
オプトエレクトロニクス部品201は、図9の平面図に示したように、異なる長さの辺(すなわち、2本の互いに対向する第1のより長い辺214,216と、2本の互いに対向する第2のより短い辺215,217)を持つ矩形を有する。これらの辺は、以下の説明では、長辺214,216および短辺215,217とも称する。さらに、オプトエレクトロニクス部品201は、図8に示したように、2つの対向する端面211,212(以下では表側面211および裏側面212と称する)を備えており、表側面211と裏側面212の間には、側壁として使用されている別の側面214,215,216,217が延在している。
矩形のため、上から見たときにオプトエレクトロニクス部品201には、2つの互いに垂直に延びる横方向の延在方向を想定することができる。この場合、一方の延在方向は短辺215,217によって定義され、この延在方向に垂直であるさらなる延在方向は、長辺214,216によって定義される。以下では、短辺215,217に沿った横方向延在方向を横手延在方向とも称し、長辺214,216に沿った延在方向を長手延在方向とも称する。したがって、図8に示した断面は、オプトエレクトロニクス部品201の横手延在方向(transverse extent direction)に関連する。
オプトエレクトロニクス部品201は、基部として機能するキャリア基板240と、キャリア基板240の上に配置されており、放射を生成するための1個のオプトエレクトロニクス半導体チップ220と、半導体チップ220の上に配置されており、放射を変換する(すなわち表面変換の)ための平板状の変換要素230と、キャリア基板240の上に配置されている反射層250と、を有する。放射を反射するために使用される反射層250は、半導体チップ220および変換要素230に隣接している。半導体チップ220および変換要素230は、特に、縁部において完全に(すなわち周囲全体にわたり)反射層250によって囲まれている。
オプトエレクトロニクス半導体チップ220は、特に、発光ダイオードチップ(すなわちLEDチップ)とすることができる。LEDチップは、例えば、薄膜チップの形とすることができる。半導体チップ220は、電気エネルギが供給されたときに一次光放射を生成するように構成されている。一次放射は、実質的に半導体チップ220の光出口面(上に変換要素230が直接配置されている)を通じて放出させることができる。半導体チップ220およびその光出口面は、平面視において矩形を有する。
オプトエレクトロニクス半導体チップ220に電気エネルギを供給する目的で、半導体チップ220は、2つの電気コンタクトを有するように構成されている。この実施形態の場合、半導体チップ220は、光出口面の領域における表側面コンタクトと、反対側の裏側面における裏側面コンタクトとを有する(図示していない)。
キャリア基板240は、半導体チップ220および反射層250が上に配置されている表側面に、半導体チップ220の裏側面コンタクトに適合する相手方コンタクトを有する。これら2つのコンタクトは、はんだによって互いに接続することができ、したがって、半導体チップ220はキャリア基板240に電気的かつ機械的に結合されている(図示していない)。半導体チップ220の表側面コンタクト(半導体チップ220の縁部または角部に配置されている)に対しては、キャリア基板240は、その表側面にさらなる相手方コンタクト(図示していない)を有する。これら2つのコンタクトは、反射層250に埋め込まれているボンディングワイヤ289によって電気的に接続されている(図9を参照)。
平面視において矩形であるキャリア基板240は、例えば、セラミックキャリア基板とすることができる。キャリア基板240の表側面とは反対側の裏側面は、オプトエレクトロニクス部品201の裏側面212を形成している。キャリア基板240は、この面212に2つの電気接続部247を有する(図8には左側のオプトエレクトロニクス部品201にのみ示してある)。例えばはんだ面の形における接続部247は、例えば、帯状形状を有することができ、オプトエレクトロニクス部品201の長辺214,216に平行に延在していることができる。接続部247は、キャリア基板240の表側面に存在する相手方コンタクトに電気的に接続されている。
平板状の変換要素230は、例えば、透明接着剤(例:シリコーン接着剤)を利用して、半導体チップ220の光出口面に固定することができる(図示していない)。変換要素230は、動作時に半導体チップ220によって生成される一次放射の少なくとも一部分を、より低いエネルギの二次放射に変換するように構成されている。これを目的として、変換要素230は、一次放射を吸収することで励起されて二次放射を再放出することのできる適切な変換材料を含む。このようにすることで、一次放射と二次放射からなる混合放射を生成することが可能であり、この混合放射を変換要素230によって放出させることができる。さらには、変換要素230が、一次放射の実質的にすべてを二次放射に変換し、それを放出することも可能である。変換要素230は、例えば、セラミック変換要素230とすることができる。
変換要素230は、半導体チップ220またはその光出口面と同じかまたは実質的に同じ横方向寸法を有することができ、光出口面の上に同一の形状および大きさで配置されている。変換要素230は、より大きい横方向寸法を有することもできる。変換要素230は、半導体チップ220と同様に、平面視において実質的に矩形を有する。表側面コンタクトにボンディングワイヤ289によって接触することができるようにする目的で、変換要素230は、1つの角部に、半導体チップ220の表側面コンタクトに合わせた凹部239を有する(図9を参照)。図8に示した断面においては、変換要素230は矩形を有する。この断面に垂直に延在する断面においても、変換要素130は同様に矩形を有する(図示していない)。
オプトエレクトロニクス部品201は、例えば、白色光源とすることができる。これを目的として、半導体チップ220を、青色から紫外線のスペクトル領域における一次放射を生成するように構成することができ、変換要素230を、黄色のスペクトル領域における二次放射を生成するように構成することができる。これに代えて、複数の放射成分(青色から紫色の一次放射の場合、例えば、黄色から緑色の放射成分と、赤色の放射成分)を含む二次放射を生成する目的で、変換要素230が複数の異なる変換材料を有することができる。さらには、白色以外の光放射(例えば黄色の光放射)を放出するように、オプトエレクトロニクス部品201を構成することもできる。
オプトエレクトロニクス部品201の動作時、その光放射は変換要素230を通じて放出される。光の放出は、変換要素230の広い表側面231(オプトエレクトロニクス部品201の表側面211に位置している)を通じて起こる。この面は、以下では発光面または放出面231と称する。放出面231は、オプトエレクトロニクス部品201の表側面211の一部を形成している。
反射層250(オプトエレクトロニクス部品201において放射を反射するために使用されており、半導体チップ220および変換要素230の一部を埋め込んでいる)は、例えばチタン酸化物の反射性粒子が中に含まれている封止材料(例えばシリコーン)からなる。反射層250は、オプトエレクトロニクス部品201の表側面211まで延在しており、放出面231に隣接しており放出面231を完全に(すなわち枠状に)囲んでいるその表側面領域によって、表側面211のさらなる(残りの)部分を形成している。変換要素230およびその下に位置する半導体チップ220は、縁部において反射層250によって完全に囲まれている。この構造においては、変換要素230の表側放出面231のみが覆われていない。結果として、オプトエレクトロニクス部品201の動作時、放出面231を通じてのみ光放射を放出させることができる。変換要素230の縁部を通じて横方向に放出される光放射は、反射層250を利用して反射して再び変換要素230の中に戻すことができる。
オプトエレクトロニクス部品201は、変換要素230の放出面231の断面幅263が、オプトエレクトロニクス部品201の裏側面212の断面幅262より大きいように構成されている。この幅構造は、オプトエレクトロニクス部品201の横手延在方向に関連する、図8に示した断面に存在する。上述したように、横手延在方向は、オプトエレクトロニクス部品201の短辺215,217に沿った向きにある。
オプトエレクトロニクス部品201において、上述した幅構造は、図8に示したように、キャリア基板240の断面形状が、裏側面212から表側面211の方向に広がっていくことによって実施されている。この場合、キャリア基板240は台形形状を有し、側壁がオプトエレクトロニクス部品201の表側面211および裏側面212に対して斜めに延在している。この構造は、オプトエレクトロニクス部品201の横手延在方向に存在している。これとは異なり、長辺214,216に沿ったオプトエレクトロニクス部品201の長手延在方向(longitudinal extent direction)に関しては、キャリア基板240は矩形の断面形状を有することができる(図示していない)。
キャリア基板240の断面形状が、横手延在方向において台形状である効果として、オプトエレクトロニクス部品201において、表側面211と裏側面212との間に延在する長側面214,216が、平面状の側壁の形状ではなく、それぞれ互いに対して斜めに延在する2つの壁領域から構成されている(すなわち、キャリア基板240によって形成されており、表側面211および裏側面212に対して斜めに延在している領域と、反射層250によって形成されており、表側面211および裏側面212に対して垂直に延在している領域)。これとは異なり、短側面215,217は、表側面211と裏側面212の間に垂直に延在する平面状の側壁として存在させることができる。したがって、オプトエレクトロニクス部品201は、表側面211とキャリア基板240との間の領域においてのみ、直方体形状を有する。
1つの製造方法においては、複数のオプトエレクトロニクス部品201を一緒に(または並行して)製造することができる。この場合、複数の半導体チップ220と、それらの上の変換要素230とが上に配置される連続的なキャリア基板240を、複数のオプトエレクトロニクス部品201に対して設けることができる。チップ220の表側面コンタクトと、連続的なキャリア基板240の相手方コンタクトとにボンディングワイヤ289を接続した後、複数の半導体チップ220/変換要素230の間の領域と、これらの周囲の領域とを、粒子によって満たされた封止材料によって満たして反射層250を形成することができる。この製造方法の最後に、分離工程を行って個別のオプトエレクトロニクス部品201を作製することができる。この分離工程(切断またはソーイングを含むことができる)の範囲内で、キャリア基板240の広がっていく断面形状または傾斜した断面形状を作製することができる。
オプトエレクトロニクス部品201のこの構造においては、互いに隣り合う複数のこのようなオプトエレクトロニクス部品201を、隣り合うオプトエレクトロニクス部品201の表側放出面231が互いの間の小さい間隔を有するように、配置することが可能である。この点について、図8および図9に示した照明装置291(互いに隣り合うように配置された複数のオプトエレクトロニクス部品201のグループを備えている)を参照しながら説明する。図8は、図9に示した4つのオプトエレクトロニクス部品201のうちの2つを示している。照明装置291は、異なる数の(特に、より多数の)オプトエレクトロニクス部品201を有することが可能である。照明装置291は、例えば、自動車のヘッドライトの一部とすることができる。
照明装置291は、比較的大きなキャリア270を備えており、キャリア270の上に、複数のオプトエレクトロニクス部品201が互いに隣り合うように列の形で配置されている(1D配置)。列の配置方向または延在方向299は、図8および図9において両方向矢印によって示してある。キャリア270は、回路基板とすることができ、オプトエレクトロニクス部品201の裏側面の電気接続部247に適合する電気接続部277を備えている。これらの接続部247,277は、図8において左側のオプトエレクトロニクス部品201において示したように、はんだ279によって互いに接続することができる。オプトエレクトロニクス部品201は、例えばSMT実装法(リフローはんだ工程が行われる)を利用して、キャリア270の上に固定することができる。オプトエレクトロニクス部品201に対して設けられる、キャリア270の接続部277は、所定の間隔格子で配置することができ、これによりキャリア270の上のオプトエレクトロニクス部品201の間隔が確立される。
照明装置291において、オプトエレクトロニクス部品201それぞれは、横方向において同じ向きにあり、オプトエレクトロニクス部品201の横手延在方向に沿って互いに隣り合うように配置されている。この場合、それぞれの2つの隣り合うオプトエレクトロニクス部品の長側面214,216が、互いに対向している。この配置構造においては、オプトエレクトロニクス部品201の横手延在方向が、列の延在方向299と一致する、すなわち列の延在方向299を定義する。このように整列させることにより、個々のオプトエレクトロニクス部品201の変換要素230およびしたがって放出面231は、互いの間の小さい間隔を有する。
従来のシングルチップ部品においては、横手延在方向において、放出面の断面幅が裏側面の断面幅より小さいことがある。したがって、このようなオプトエレクトロニクス部品を整列させると、放出面の間の間隔が、裏側面の間の間隔よりも大きい。
逆に、これとは異なり、横手延在方向において放出面231が裏側面212よりも幅が広いようにオプトエレクトロニクス部品201を構成する効果として、照明装置291において、2つの隣り合うオプトエレクトロニクス部品201の間の放出面231の間隔が、オプトエレクトロニクス部品201の裏側面212の間の間隔よりも小さい。結果として、照明装置291においては、隣り合うオプトエレクトロニクス部品201の放出面231の互いの間の間隔が比較的小さく、したがって、これらの放出面231から、より均一な発光面を形成することができる。
キャリア基板240が台形形状であるため、裏側面212自体のみならず、裏側面212に隣接するキャリア基板240の部分領域も、比較的大きい間隔を有することができる。したがって、オプションとして、従来の部品用に設けられるキャリアの場合よりも小さい間隔格子で接続部277が存在するキャリア270を使用することが可能である。台形構造では、たとえ製造に起因して凹凸面が存在するときでも、隣り合うオプトエレクトロニクス部品201がキャリア基板240の下方の領域において接触することを回避することが可能である。このようにすることで、放出面231を互いに小さい間隔で配置することを支援することができる。さらには、オプトエレクトロニクス部品201のキャリア基板240の製造公差を、変換要素230の製造公差よりも大きくとることができる。
1つの可能な変形形態においては、オプションとして、表側放出面231の断面幅263と裏側面212の断面幅262とが一致するように、オプトエレクトロニクス部品201またはそのキャリア基板240を構成することができる。
以下では、オプトエレクトロニクス部品のさらなる実施形態および照明装置のさらなる実施形態について、図10〜図13を参照しながら説明する。本オプトエレクトロニクス部品は、オプトエレクトロニクス部品201と同様に、断面において表側放出面231が裏側面212と少なくとも同じ幅であるように構成されている。本オプトエレクトロニクス部品は、前と同様に、キャリア基板240,245と、キャリア基板240,245の上に配置されている半導体チップ220と、半導体チップ220の上に配置されている変換要素230,235,236と、キャリア基板240,245の上に半導体チップ220および変換要素230,235,236に加えて配置されている反射層250と、を備えている。関連付けられる照明装置においては、照明装置291におけるように、複数のオプトエレクトロニクス部品が、それらの横手延在方向において互いに隣り合うように配置されている。なお、同じタイプまたは互いに一致する部分および特徴、製造法、得られる利点などに関連するすでに説明した詳細については、上の説明を参照されたい。特に、以下に説明するオプトエレクトロニクス部品のキャリア基板245および変換要素235,236は、オプトエレクトロニクス部品201のキャリア基板240および変換要素230と比較して、単に形状が異なるのみである。さらには、以下の実施形態のうちの1つに関連して説明されている詳細は、他の実施形態にも適用することができることに留意されたい。
図10および図11は、さらなる照明装置292を、側断面図および平面図で示している。照明装置292は、キャリア270の上に互いに隣り合うように列の形で配置されている複数のオプトエレクトロニクス部品202を備えている。照明装置292は、図11に示した4つのオプトエレクトロニクス部品202の代わりに、異なる数の(特に、より多数の)オプトエレクトロニクス部品202を有することできる。以下では、最初にオプトエレクトロニクス部品202の構造について説明する。
オプトエレクトロニクス部品202は、オプトエレクトロニクス部品201とは異なり、直方体の形状に構成されている。オプトエレクトロニクス部品202も、2つの対向する長側面214,216と、2つの対向する短側面215,217を有する。オプトエレクトロニクス部品201とは異なり、長側面214,216は、短側面215,217と同様に、オプトエレクトロニクス部品202の表側面211と裏側面212との間に垂直に延在する平面状の側壁として存在する。オプトエレクトロニクス部品202はキャリア基板245を有し、キャリア基板245は、裏側面接続部247を備えており、キャリア基板240とは異なり直方体の形状に構成されている。したがって、キャリア基板245は、図10に示した断面において矩形を有し、この断面は、この実施形態においても短辺215,217によって定義されるオプトエレクトロニクス部品202の横手延在方向に存在する。
オプトエレクトロニクス部品202は、半導体チップ220の上に配置された、表面変換のための平板状の変換要素235を備えている。変換要素235は、図10に示したように、変換要素235の裏側面から表側放出面231の方向に広がっていく断面形状を有する。この場合、変換要素235は、台形形状を有し、その縁部面は、変換要素235の表側面および裏側面に対してと、したがってオプトエレクトロニクス部品202の表側面211および裏側面212に対して、斜めに延在している。この傾斜構造は、オプトエレクトロニクス部品202の横手延在方向に存在する。これとは異なり、長辺214,216に沿ったオプトエレクトロニクス部品202の長手延在方向に関しては、変換要素235は、矩形の断面形状を有することができる(図示していない)。さらに、変換要素235は、上から見たとき、実質的に矩形形状を有し、半導体チップ220の表側面コンタクトに合わせた凹部239を有する(図11を参照)。
変換要素235は、放出面231とは反対側の自身の裏側面を介して、半導体チップ220の光出口面の上に配置されている、すなわち接着接合されている。変換要素235の裏側面は、矩形の半導体チップ220またはその光出口面と実質的に同じ横方向寸法、またはそれより大きい横方向寸法を有することができる。この場合、変換要素235は、その裏側面を介して、半導体チップ220の光出口面の上に同一の形状および大きさで配置することができる。
台形状の変換要素235を有するオプトエレクトロニクス部品202は、変換要素235の表側放出面231が、オプトエレクトロニクス部品202の横手延在方向における両側において、2つの平面状の長側面214,216まで達し、したがってこれらの位置において表側面211の縁部の一部を形成するように、さらに構成されている。このようにすることで、図10に示したように、変換要素235の放出面231の断面幅263が、オプトエレクトロニクス部品202の裏側面212の断面幅262に一致する。
前と同様にキャリア基板245の上に配置されており、半導体チップ220を囲んでいる、オプトエレクトロニクス部品202に設けられている反射層250は、この構造においても、変換要素235まで達し、縁部面において変換要素235を囲んでいることができる。この実施形態の場合、変換要素235の放出面231が2つの側面214,216に隣接しているため、オプトエレクトロニクス部品201とは異なり、放出面231は、反射層250の一体的な枠状の表側面領域によって完全には囲まれていない。オプトエレクトロニクス部品202においては、表側面211は、反射層250の2つの個別の表側面領域と、これらの間に配置されている放出面231とによって形成されている(図11を参照)。
しかしながら、変換要素235においては、依然として放出面231のみが露出しており、変換要素235の放出面231と裏側面との間に存在する側面、すなわち変換要素235の対応する縁部面は、反射層250によって囲まれている。したがって、オプトエレクトロニクス部品202の動作時、変換要素235の放出面231を通じてのみ光放射を放出させることが可能である。しかしながら、変換要素235が台形形状であり、結果として反射層250の断面幅が表側面211の方向に減少していくため、長側面214,216の領域において横方向へのわずかな光放出が起こることもある。
照明装置292においても、照明装置291と同様に、使用されるオプトエレクトロニクス部品202は、横方向において同じ向きにあり、それらの横手延在方向に沿って互いに隣り合うように配置されている。この場合、それぞれの2つの隣り合うオプトエレクトロニクス部品202の長側面214,216は、互いに向かい合っている。したがって、この場合も、オプトエレクトロニクス部品202の横手延在方向は、列の延在方向299に一致する。オプトエレクトロニクス部品202においては放出面231の断面幅263と裏側面212の断面幅262とが一致しているため、放出面231の間の間隔と、裏側面212の間の間隔とが等しい。したがって、従来の部品を整列させる場合と比較して、隣り合うオプトエレクトロニクス部品202の表側放出面231の互いの間の間隔を小さくすることができる。
図12は、照明装置293の側断面図を示しており、この照明装置293は、キャリア270の上に互いに隣り合うように列の形で配置されている複数のオプトエレクトロニクス部品203を有する。照明装置293のオプトエレクトロニクス部品203は、上述したオプトエレクトロニクス部品202の修正形態である。オプトエレクトロニクス部品203それぞれは、半導体チップ220の上に配置されている平板状の変換要素236を有し、変換要素236は、変換要素235と同様に断面において台形状に構成されており、変換要素236の裏側面から表側放出面231の方向に広がっていく断面形状を有する。この構造は、オプトエレクトロニクス部品203の横手延在方向に存在する。長手延在方向に関しては、変換要素236は、矩形の断面形状を有することができる(図示していない)。
変換要素236においては、その裏側面は、矩形の半導体チップ220すなわちその矩形の光出口面と同じ寸法を有する、またはそれより大きい寸法を有することができ、変換要素236の裏側面は、半導体チップ220の光出口面の上に同一の形状および大きさで配置することができる。平面視において、変換要素236は、実質的に矩形形状を有し、半導体チップ220の表側面コンタクトに合わせた凹部(図示していない)を有することができる。
オプトエレクトロニクス部品203は、オプトエレクトロニクス部品202と異なる点として、表側面211の領域において、台形状の変換要素236が横方向に突き出している(すなわち張り出している)。このようにすることで、オプトエレクトロニクス部品203の横手延在方向に関して、変換要素236の放出面231の断面幅263が、直方体のキャリア基板245およびしたがってオプトエレクトロニクス部品203の裏側面212の断面幅262よりも大きい。この理由で、上から見たとき、オプトエレクトロニクス部品203は、オプトエレクトロニクス部品202において存在する(図11に示した)矩形の表側面211を有するのではなく、変換要素236が長側面214,216において横方向に張り出しているため、十字形状(cross-shaped geometry)の表側面211を有する。この実施形態においても、表側面211は、変換要素236まで達する反射層250の2つの個別の表側面領域と、これらの間に配置されている放出面231とによって形成されている(図示していない)。
オプトエレクトロニクス部品203に設けられている張り出し形状のさらなる効果として、図12に示した断面における反射層250が、表側放出面231まで達していない。したがって、この領域において斜めに延在している変換要素236の縁部面は、一部のみが反射層250によって囲まれており、一部は露出している。この影響として、オプトエレクトロニクス部品203の動作時、変換要素236は、放出面231を通じてのみならず、露出した縁部面を通じても光放射が放出されうる。
照明装置293は、他の点においては、照明装置292と同様に構成されている。この場合も、オプトエレクトロニクス部品203は、列の延在方向299に一致するそれぞれの横手延在方向に沿って、互いに隣り合うように配置されている。張り出し構造、すなわち断面において放出面231が裏側面212と比較してより幅広いことの効果として、照明装置292と比較して、隣り合うオプトエレクトロニクス部品203の放出面231の間の間隔をさらに小さくして、照明装置293を構成することができる。
照明装置293(さらには照明装置292)においては、光放射の横方向の放出が起こりうる。それぞれの2つの隣り合うオプトエレクトロニクス部品202の間、および2つの隣り合うオプトエレクトロニクス部品203の間で、変換要素235,236によって横方向に放出される光放射の一部分を、オプションとして、隣の変換要素235,236に入射させることができる。列の端部それぞれにおいて起こる横方向の光放出に関しては、これに関連付けられる損失を無視することを想定することができる。これに代えて、図1〜図7を参照しながら上に提示した着想と同様に、列の端部に存在するオプトエレクトロニクス部品202,203のために、光放射を反射によって戻すようにすることが可能である。これを目的として、横方向に放出される光放射の少なくとも一部分を反射して戻す目的で、キャリア基板および反射層250を備えた反射要素を、該当するオプトエレクトロニクス部品202,203の隣に配置することができる(図示していない)。さらには、オプトエレクトロニクス部品202,203の間の少なくとも中間領域に、追加の反射層を配置することも可能である。
図13は、照明装置294の側断面図を示しており、照明装置294は、キャリア270の上に互いに隣り合うように列の形で配置されている複数のオプトエレクトロニクス部品204を有する。照明装置294のオプトエレクトロニクス部品204は、図8および図9を参照しながら説明したオプトエレクトロニクス部品201の変形形態である。オプトエレクトロニクス部品204それぞれにおいて、台形状のキャリア基板240が設けられているのみならず、オプトエレクトロニクス部品204全体が、断面において裏側面212から表側面211の方向に広がっていく断面形状を有する。この場合、各オプトエレクトロニクス部品204は台形形状を有し、側壁(すなわち長側面)214,216が、断面において表側面211および裏側面212に対して斜めに延在している。この構造は、オプトエレクトロニクス部品204の横手延在方向に存在する。長手延在方向に関しては、オプトエレクトロニクス部品204は矩形の断面形状を有することができ、したがって、表側面211および裏側面212に対して垂直に延在する短側面215,217を有する(図示していない)。断面において台形状であるこの構造は、複数のオプトエレクトロニクス部品204の共通の製造時に行われる分離工程の範囲内で形成することができる。
オプトエレクトロニクス部品204は、平面視においては、オプトエレクトロニクス部品201と同じとすることができ、したがって、図9に示した図を、オプトエレクトロニクス部品204(およびしたがって照明装置294)にも適用することができる。この場合、変換要素230の表側放出面231は、反射層250の表側面領域によって完全に囲まれている。さらに、変換要素230の縁部も、反射層250によって完全に囲まれており、したがって、表側放出面231のみが露出している。したがって、オプトエレクトロニクス部品204の動作時、放出面231を通じてのみ光放射を放出させることができる。
オプトエレクトロニクス部品204においては、その横手延在方向に関して、前と同様に、変換要素230の放出面231の断面幅263が、オプトエレクトロニクス部品204の裏側面212の断面幅262よりも大きい。したがって、複数のオプトエレクトロニクス部品204から形成される照明装置294においては、隣り合うオプトエレクトロニクス部品204の放出面231の互いの間の間隔を小さくすることができる。図13に示したように、照明装置294においても、オプトエレクトロニクス部品204は、横方向において同じ向きにあり、それらの横手延在方向に沿って互いに隣り合うように配置されている。この場合にも、オプトエレクトロニクス部品204の横手延在方向は列の延在方向299に一致しており、それぞれの2つの隣り合うオプトエレクトロニクス部品204の長側面214,216が互いに対向している。
互いに隣り合うように配置されているオプトエレクトロニクス部品204においては、裏側面212自体のみならず、台形状のオプトエレクトロニクス部品204のさらなる部分領域についても、互いに間の間隔を比較的離すことができる。したがって、この実施形態においても、放出面231を小さい間隔で配置することを支援する目的で、従来のキャリアと比較して、接続部277の間隔格子がより小さいキャリア270を使用することが可能である。特に、この構造においては、製造に起因する凹凸面が存在するときに、隣り合うオプトエレクトロニクス部品204が接触することを回避することが可能である。
さらに、台形状のオプトエレクトロニクス部品を、異なる断面形状を有するように構成することもできる。例えば、図13における断面形状に似ているが、図13とは異なり、キャリア基板240の表側面が半導体チップ220の裏側面よりも幅広く、したがって、反射層250の一部が、半導体チップ220の裏側面に対して横方向に存在する断面形状を形成することができる。さらなる変形形態においては、半導体チップ220も、断面において、その裏側面を起点とする(部分的に)傾斜した断面形状を有する。
図8〜図13を参照しながら説明した実施形態に加えて、さらなる実施形態を想定することができる。例えば、台形形状の代わりに、広がっていく別の断面形状、例えば湾曲した(例:凹状輪郭の)断面形状を、キャリア基板、変換要素、およびオプトエレクトロニクス部品に形成することができる。さらには、断面においてそれぞれ異なる態様で広がっていく複数の部分領域を設ける、あるいは、1つまたは複数の広がっていく部分領域以外に一定の断面幅を有する1つまたは複数の別の部分領域も存在するように、一部分のみを広がっていく形状とすることも可能である。さらには、例えば、広がっていくキャリア基板、または広がっていく断面形状のオプトエレクトロニクス部品と、広がっていく変換要素とが存在するように、複数の異なる変形形態を組み合わせることも考えられる。
さらには、図8〜図13を参照しながら説明した着想に基づき、同様の方法で、オプトエレクトロニクス部品の2つの列(すなわち2D配置)を実施することもできる。この場合、オプトエレクトロニクス部品の2つの列は、互いに平行に、または互いに逆平行に配置することができ、したがって、異なる列の隣り合うオプトエレクトロニクス部品の側面(すなわち短側面)が互いに対向する。この場合、異なる列のオプトエレクトロニクス部品の放出面を互いに小さい間隔で配置することを支援する目的で、オプションとして、キャリア基板、変換要素、オプトエレクトロニクス部品のうちの少なくとも1つにおいて、互いに向かい合う側面の領域に、表側面および裏側面に対して垂直に延在するのではなく、これとは異なる例えば斜めに延在する側面を設けることが考えられる。
さらには、少なくとも一部分が広がっていく断面形状を有するキャリア基板、もしくは、少なくとも一部分が広がっていく断面形状を有する変換要素、またはその両方を備えており、かつオプションとして、上述した幅構造(放出面の断面幅が裏側面の断面幅と少なくとも同じ大きさである)とは無関係に、少なくとも一部分が広がっていく断面形状を有するオプトエレクトロニクス部品を実施することができることに留意されたい。このようなオプトエレクトロニクス部品においても、幅構造は別として、上に提示した特徴を同様に達成することができる。
図面を参照しながら説明した実施形態は、本発明の好ましい実施形態または例示的な実施形態である。説明および図示した実施形態以外に、さらなる変形形態または特徴の組み合わせを備えたさらなる実施形態を提案することができる。例えば、異なる形状、幾何学的配置、および構造を有するオプトエレクトロニクス部品を形成することができ、また、上に指定した材料の代わりに別の材料を使用することができる。さらに、異なる色の光放射を放出するように、オプトエレクトロニクス部品を形成することができる、あるいは、上に記載したスペクトル領域を別のスペクトル領域に置き換えることができる。
変換要素130,230,235,236に関して、セラミック変換要素以外の形における変換要素を使用することが可能である。1つの可能な代替形態は、放射を変換するためのルミネセンス粒子が埋め込まれたガラス材料、ポリマー材料、またはシリコーンからなる構造である。
オプトエレクトロニクス半導体チップ120,220に関連する変形形態も想定することができる。例えば、2つの裏側面コンタクトを有するのみである半導体チップ120,220を使用することが可能である。キャリア基板140,240,245は、これらの裏側面コンタクトに適合する相手方コンタクトを自身の表側面に備えていることができる。裏側面コンタクトと相手方コンタクトとの間の接続は、はんだによって確立することができる。この構造においては、上述したボンディングワイヤ189,289による接続を省くことができる。したがって、変換要素130,230,235,236とは異なり、凹部139,239を有さない変換要素を使用することが可能である。
同様に、2つの表側面コンタクトを有するのみである半導体チップ120,220を使用することが可能である。この構造においては、表側面コンタクトを、表側面コンタクトに適合する、キャリア基板140,240,245の相手方コンタクトに、2本のボンディングワイヤを利用して接続することができる。この場合、変換要素130,230,235,236とは異なり、表側面コンタクトに接触できるようにする目的で2つの凹部を有する変換要素を使用することが可能である。
さらには、薄膜チップではないオプトエレクトロニクス半導体チップを使用してオプトエレクトロニクス部品101,102,103,104,201,202,203,204を構成することも可能であることに留意されたい。例えば、ボリュームエミッタ(volume emitter)またはフリップチップを使用してオプトエレクトロニクス部品を構成することを想定することができる。例えばオプトエレクトロニクス部品101,102,103,104の場合のように、このような半導体チップがオプトエレクトロニクス部品の縁部に配置されている場合、またはこのような半導体チップがオプトエレクトロニクス部品の1つまたは複数の側壁の一部を形成している場合、半導体チップの露出した端面領域における横方向の光放出に起因する効率の損失は、上記の方法に従って同様に抑制または低減することができる。例えば、隣のオプトエレクトロニクス部品または隣の反射要素の反射層において光を反射して戻したり、隣のオプトエレクトロニクス部品に光放射を入射させることが可能である。さらには、オプトエレクトロニクス部品の間と、オプションとしてオプトエレクトロニクス部品を囲む領域に設けることのできる、追加の反射層によって、光放射を反射によって戻すことも可能である。
さらには、図示および説明したオプトエレクトロニクス部品101,102,103,104,201,202,203,204と、これらの可能な変形形態が、さらなる構成要素を有することも可能である。例えば、キャリア基板140,240,245の上に配置されており、かつ半導体チップ120,220に逆並列に接続されている追加の保護ダイオードを、オプトエレクトロニクス部品が備えていることができる。保護ダイオードは、半導体チップ120,220と側面(すなわち短側面117,217)との間の領域に配置し、反射層150,250によって囲むことができる。
さらには、図面に示した実施形態とは異なり、平面視においてそれぞれ等しい長さの辺(すなわち側壁)が存在するように、平面視において正方形形状を有するようにオプトエレクトロニクス部品を構成することができる。
ここまで本発明について、好ましい実施形態または例示的な実施形態を利用して図示および詳細に説明してきたが、本発明は、開示した例に制約されることはなく、当業者には、本発明の保護範囲から逸脱することなく、説明した例から別の変形形態を導くことができるであろう。
関連出願
本特許出願は、独国特許出願第102013204291.4号の優先権を主張し、この文書の開示内容は参照によって本明細書に組み込まれている。