JP2016504443A - エポキシ化重合体の製造方法 - Google Patents

エポキシ化重合体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016504443A
JP2016504443A JP2015546785A JP2015546785A JP2016504443A JP 2016504443 A JP2016504443 A JP 2016504443A JP 2015546785 A JP2015546785 A JP 2015546785A JP 2015546785 A JP2015546785 A JP 2015546785A JP 2016504443 A JP2016504443 A JP 2016504443A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
unsaturated
epoxidized
rubber
copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015546785A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6297586B2 (ja
JP2016504443A5 (ja
Inventor
ポール・ヌグエン
グレゴリー・ジェー.・イ−.・デヴィッドソン
リチャード・スティーヴンズ
Original Assignee
ランクセス・ブチル・ピーティーイー・リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ランクセス・ブチル・ピーティーイー・リミテッド filed Critical ランクセス・ブチル・ピーティーイー・リミテッド
Publication of JP2016504443A publication Critical patent/JP2016504443A/ja
Publication of JP2016504443A5 publication Critical patent/JP2016504443A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6297586B2 publication Critical patent/JP6297586B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08CTREATMENT OR CHEMICAL MODIFICATION OF RUBBERS
    • C08C19/00Chemical modification of rubber
    • C08C19/04Oxidation
    • C08C19/06Epoxidation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/08Epoxidation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/13Phenols; Phenolates
    • C08K5/134Phenols containing ester groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2810/00Chemical modification of a polymer
    • C08F2810/50Chemical modification of a polymer wherein the polymer is a copolymer and the modification is taking place only on one or more of the monomers present in minority

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

本発明はエポキシ化重合体の製造方法に向けたものである。この方法は不飽和重合体をスルホン酸基含有重合体支持体の存在下で過酸化水素と反応させる工程を含む。本発明は少なくとも1種のイソオレフィンモノマーから誘導された繰返し単位及び少なくとも1種のジオレフィンモノマーから誘導された繰返し単位を含むエポキシ化ハロゲン化重合体にも向けたものである。該重合体は重合体主鎖中に1種以上のハロゲン化アリル基及び1種以上のオキシラン官能基を有する。【選択図】図1

Description

発明の分野
本発明は一般に不飽和重合体の酸化に関する。
背景
不飽和重合体のエポキシ化はかなり研究され、検討されてきた(Rubber Chemistry and Technology,1982,55,809)。エポキシ化は、異なる官能基に変換可能なオキシラン基の導入により、重合体を機能化する(functionalize)方法として広く使用されている。過酸、特に過酢酸はエポキシ化剤として使用されている。スチレン−ブタジエンブロック共重合体のエポキシ化には、パーオキシ蟻酸が使用されている(J.App.Pol.Sci.1979,23,3301,& 3311)。同様に、シス−ポリイソブタジエンブロック共重合体、ブチルゴム、EPDM及びポリブタジエンはエポキシ化されている(Polymer,1983,24,107;J.Appl.Plym.Sci.Polm.Symp.,1977,60,47;Makromol.Chem.,1983,184,1153;Makromol.Chem.,1986,187,2761)。
ポリイソブチレン−コ(co)−イソプレン(ブチルゴム)の機能化は、表面改質;接着;薬物送達;重合体ブレンドの相溶化及びモーターオイルと燃料添加剤との相溶化等の技術分野や、汚染物質の浸出及び/又は副生物のない、きれいな硬化製品を得る際の潜在的な利用のため、非常に興味がある。
Journal of Polymer Science:Part A:Polymer Chemistry,Vol.29,547−553(1991)はHを用い、触媒量のメチルトリオクチルアンモニウムテトラキス(ジパーオキソタングスト)ホスフェートによるポリイソブチレン−コ−イソプレン(ブチルゴム)の2相エポキシ化を報告している。
米国特許第5789512号は、不飽和重合体を(a)タングステン酸又はその金属塩、(b)燐酸又はその金属塩及び(c)少なくとも1種の相間移動触媒の存在下で過酸化水素と反応させる工程を含む不飽和重合体の溶液エポキシ化法を扱っている。
WO 2005063821A1号は、エチレン性不飽和を含む少なくとも1種のエラストマー重合体、少なくとも1種の過酸化水素前駆体及び少なくとも1種のカルボン酸又はその誘導体を混合容器に供給し、水の存在下で混合し、反応させる工程からなるエポキシ化エラストマー重合体の固体(solid-state)製造方法を扱っている。
米国特許20080227922A1号は、エチレン性不飽和イソブテン重合体を含む有機相を蟻酸及び過酸化水素を含む水性相と接触させるエチレン性不飽和イソブテン重合体の溶液エポキシ化法を開示している。この方法は短い反応時間で本質的に定量的な転化率を与える。
従来の合成法は蟻酸又はメタクロロ安息香酸のような化学的廃棄物を生じる。これらの廃棄物は製品から除去し処理しなければならない。
米国特許第20050096480号及びAngew.Chem.Int.Ed.2003,42,5623−5625は、スルホ基含有重合体の存在下でのオレフィンと過酸化水素との反応による1,2−ジオールの製造方法を開示している。この開示は、小さい有機分子に向けたもので、この方法がエラストマーに有効である可能性があるとの開示、教示又は示唆はなんら与えられない。
エポキシ化重合体を簡単な操作により、及び/又は回収して再利用可能な触媒を使用することにより、高効率で製造できる方法を開発する必要がある。
発明の概要
本発明の目的はエポキシ化重合体の製造方法を提供することである。この方法は、不飽和重合体をスルホン酸基含有ポリマー支持体の存在下で過酸化水素と反応させる工程を含む。
本発明の一面では、a)少なくとも1種のイソオレフィンモノマーから誘導された繰返し単位及びb)少なくとも1種のジオレフィンモノマーから誘導された繰返し単位を含むエポキシ化ハロゲン化重合体であって、該重合体は重合体主鎖中に1種以上のハロゲン化アリル基(allylic halide group)及び1種以上のオキシラン官能基を有する前記エポキシ化ハロゲン化重合体が提供される。
エポキシ化高イソプレンブチルゴム(不飽和7.46モル%)のH NMRスペクトルを示す。 エポキシ化LANXESS Butyl RB301のH NMRスペクトルを示す。 エポキシ化前後のLANXESS Bromobutyl 2030のH NMRスペクトルを示す。 エポキシ化LANXESS Chlorobutyl 1240のH NMRスペクトルを示す。
詳細な説明
本発明はエポキシ化重合体の製造方法に関する。この方法は、不飽和重合体をスルホン酸基含有重合体支持体の存在下で過酸化水素と反応させる工程を含む。
不飽和重合体
本発明方法で使用される不飽和重合体はエチレン性不飽和を含む。エチレン性不飽和は、不飽和重合体の主鎖又は側鎖のいずれかに、或いは主鎖及び側鎖の両方に存在してよい。
一実施形態では、不飽和重合体はジエン均質重合体又はジエン共重合体から選択してよい。これらの重合体又は共重合体は、天然産であってもよいし、或いは1種以上の共役ジエンの、任意にモノビニルアレン及び/又は極性コモノマーから選ばれた少なくとも1種のコモノマーとの、溶液重合、乳化重合又は気相重合により、得られてもよく、これらの重合体又は共重合体はランダム構造、グラフト構造、ブロック構造又は混合構造を持ってよい。
共役ジオレフィンは、一般に炭素数4〜12,好ましくは炭素数4〜8のものである。共役ジオレフィンの非限定例は1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、又はそれらの混合物である。
任意にコモノマーとして使用できるモノビニルアレンは、炭素原子を一般に8〜20,好ましくは8〜12有する。モノビニルアレンコモノマーの非限定例は、スチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、スチレンの種々のC1〜C6アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C10アリール、(C1〜C6)アルキル(C6〜C10)アリール又は(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキル誘導体、例えばα−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロへキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−p−トリルスチレン、4−(4−フェニルブチル)スチレン、又はそれらの混合物である。一実施形態ではモノビニルアレンはスチレンである。これらのモノビニルアレンは、任意にC1〜C6アルコキシ基、例えば4−メトキシスチレンのような1種以上の官能基と置換できる。
極性コモノマーは、ビニルピリジン、ビニルキノリン、アクリル酸エステル及びアリルアクリル酸エステル、ニトリル又はそれらの混合物、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、アクリロニトリル、又はそれらの混合物から選択できる。
一実施形態では本発明に有用な不飽和重合体は、例えばシス−1,4−ポリイソプレン(天然又は合成)、3,4−ポリイソプレン、ポリブタジエン、ハロゲン化イソプレン/イソブテン共重合体、ハロゲン化イソプレン/イソブテン共重合体、1,3−ブタジエン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/1,3−ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン/1,3−ブタジエン共重合体、スチレン/1,3−ブタジエン/アクリロニトリル共重合体、又はそれらの混合物である。
一実施形態では本発明に有用な不飽和重合体は天然ゴム、ポリブタジエン、スチレン/1,3−ブタジエン共重合体、1,3−ブタジエン/アクリロニトリル共重合体又はそれらの混合物である。
一実施形態ではエチレン性不飽和含有不飽和重合体は、1種以上のモノオレフィンとオレフィン性コモノマー及び少なくとも1種のジエン又はその誘導体とのエラストマー重合体から選択される。モノオレフィンはエチレン及び一般に炭素数3〜12のα−オレフィン、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、イソブテン又はそれらの混合物から選択できる。
一実施形態では不飽和重合体は、エチレンとα−オレフィン及び少なくとも1種のジエンとの共重合体、イソブテン均質重合体又はこれと少量のジエンとの共重合体を含み、これらは少なくとも部分的にハロゲン化されてよい。ジエンは一般に炭素数4〜20のものである。このようなジエンの非限定例は、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,4−ヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、ビニルノルボルネン又はそれらの混合物である。
一実施形態では不飽和重合体はエチレン/プロピレン/ジエン共重合体(EPDM)、ポリイソブテン又はそれらの混合物である。
一実施形態では本発明方法に使用される不飽和重合体は、少なくとも1種のC4〜C8イソオレフィンから誘導された繰返し単位及び少なくとも1種のC4〜C16共役ジオレフィンから誘導された繰返し単位を含む少なくとも1種の共重合体、又はこのような共重合体のハロ誘導体である。
本発明共重合体のイソオレフィン繰返し単位は、炭素数約4〜10の炭化水素モノマーである。これらイソオレフィンの非限定的例は、イソブチレン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、2−メチル−1−ペンテン等である。一実施形態ではイソオレフィンはイソブチレンである。
一実施形態では本発明共重合体の共役ジオレフィン繰返し単位は一般式:

で表される。式中、R6は水素原子又は炭素数1〜4の範囲のアルキル基であり、R7及びR8は同一でも異なってもよく、水素原子及び炭素数1〜4の範囲のアルキル基よりなる群から選ばれる。
上式の一実施形態ではR7及びR8は水素以外である。
好適なジオレフィンの幾つかの代表的な非限定例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、4−ブチル−1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、2,3−ジブチル−1,3−ペンタジエン、2−エチル−1,3−ペンタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン等が挙げられる。
一実施形態では本発明の共重合体に編入された共役ジオレフィンは炭素数4〜8のものである。
一実施形態では共役ジオレフィンはイソプレンである。
一実施形態では本発明に使用される不飽和共重合体はブチルゴム、ブチルゴムのハロ誘導体(ハロブチルゴム)又はそれらの混合物である。
ハロブチルゴムは、例えばUllmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry(第5完全改訂版,A231巻、Elvers等編)、Maurice Morton編“Rubber Technology”(第3版),第10章(Van Nostrand Reinhold Company版権1987),特に297〜300頁に記載されるハロゲン化法により製造できる。更なる例は“酸中和剤なしでブチルゴムをハロゲン化する方法”と題するカナダ特許出願第2,575,652号(この文献の全体をここに援用する)で提供される。
一実施形態では不飽和重合体は約0.1〜約15モル%の不飽和を有する。一実施形態では不飽和重合体は約0.5〜約10モル%の不飽和を有する。一実施形態では不飽和重合体は約0.9〜約2.5モル%の不飽和を有する。
一実施形態ではブチルゴムは、1.85モル%の不飽和を有するLANXESS Butyl 301である。一実施形態ではブチルゴムは、7.46モル%の不飽和を有する高イソプレンブチルゴムである。
一実施形態ではハロブチルゴムは、0.72モル%の不飽和を有するLANXESS Bromobutyl BB32030である。一実施形態ではハロブチルゴムは、0.57モル%の不飽和を有するLANXESS Chlorobutyl 1240である。
重合体支持体
本発明方法は、スルホン酸基を有する重合体支持体の存在下で行われる。一実施形態では重合体支持体は、限定されるものではないが、スチレン重合体、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体及びフルオロカーボン樹脂のような重合体化合物である。一般にスチレン重合体、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体及びフルオロカーボン樹脂はスルホン酸基含有側鎖を有し、工業的に入手可能である。スルホン酸基を有する市販の重合体支持体としては、Organo Corporationから得られるAmberlyst 15及び三菱化学(株)から得られるDaison PK228のようなスチレン重合体;室町テクノス(株)から得られるMSC−1のようなスチレン─ジビニルベンゼン共重合体;及びDu Pontから得られるNaflon−NR50及びNaflon−SAC13のようなフルオロカーボン樹脂が挙げられる。これらは本発明の反応に使用できる。
反応混合物
エポキシ化は1種以上の溶剤(有機相)の存在下及び/又は水性媒体中で実施できる。
一実施形態では不飽和重合体は有機相中に供給される(provided)。過酸化水素及びスルホン酸基含有重合体支持体は水性相中に供給される。一実施形態では有機相が水性相に添加される。一実施形態では水性相が有機相に添加される。
有機相に有用な溶剤は、C4〜C10の脂肪族、環状、脂環式及び/又はC6〜10の芳香族炭化水素、脂肪族、環状、脂環式及び芳香族炭化水素のハロ誘導体、エーテル、グリコールエーテル、アルキルエステル又はそれらの組合わせである。有機溶剤の非限定例は、C4〜C8の直鎖又は分岐鎖アルカン及びC4〜C10のシクロアルカンである。
C4〜C8の直鎖又は分岐鎖アルカン及びそれらのハロ誘導体の非限定例は、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、イソブテン、2−メチルペンタン、ジクロロメタン、クロロホルム等である。任意に置換したシクロアルカンの非限定例は、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン及びエチルシクロヘキサン等である。芳香族炭化水素及びそのハロ誘導体の非限定例は、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等である。エーテルの非限定例は、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等である。
有機溶剤の量は、不飽和重合体100重量部に対し、例えば20〜10,000重量部、好ましくは50〜500重量部が可能である。
過酸化水素溶液は、約5〜70重量%の水中濃度で使用される。
一実施形態では過酸化水素溶液中の過酸化水素含有量は30〜70重量%である。
過酸化水素は、不飽和重合体の不飽和に対し、少なくとも化学量論量で使用される(即ち、エポキシ化すべき二重結合の数)。一実施形態では過酸化水素は過剰に使用される。一実施形態では過酸化水素は、不飽和に対し50モル当量まで使用される。
スルホン酸基の量は、一般に0.00001〜15当量である。一実施形態ではスルホン酸基の量は、不飽和重合体の不飽和1個当たり約0.001〜15当量である。一実施形態ではスルホン酸基の量は、不飽和重合体の不飽和二重結合に対し約0.1〜15当量である。
エポキシ化重合体の可能な分解を避けるため、反応混合物に、及び/又はエポキシ化重合体の精製中に少なくとも1種の安定剤を添加できる。安定剤の非限定例は、立体障害のあるフェノール、立体障害のあるアミン(HALS)、アミン誘導体、ジヒドロキノリン誘導体又はそれらの混合物である。
立体障害のあるフェノールの非限定例は、テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル]メタン(Ciba GeigyのIrganox(登録商標)1010又はGreat LakesのAnox(登録商標)20)、オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(Ciba GeigyのIrganox 1076又はGreat LakesのAnox PP18)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(Ciba GeigyのIrganox 1330)、又はそれらの混合物である。
一実施形態では立体障害のあるアミンはビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(Ciba GeigyのTinuvin(登録商標)770又はGreat LakesのUvaseb(登録商標)770)、ポリ(N−(3−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジルスクシネート(Ciba GeigyのTinuvin(登録商標)622)又はそれらの混合物である。
アミン誘導体の非限定例は、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(IPPD)、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−p−フェニレンジアミン(6PPD)、N,N−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン(77PD)、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン(DOPD)、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(DPPD)、N,N’−ジトリル−p−フェニレンジアミン(DTPD)、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン(DNPD)、フェニル−α−ナフチルアミン(PAN)及びフェニル−β−ナフチルアミン(PBN)又はそれらの混合物である。
ジヒドロキノリン誘導体の非限定例は、2,2,4−トリメチルジヒドロキノリン、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(ETMQ)又はそれらの混合物である。
反応条件
不飽和重合体含有有機相は何らの予備処理もなく直接使用できる。この有機相は、水性相と接触させる前にステアリン酸カルシウムのような異物を除去するため、予備処理することも可能である。一実施形態では予備処理は、不飽和重合体含有有機相の遠心分離を含む。
有機相と水性相は約24〜72時間反応させる。一実施形態では両相は約48時間反応させる。
本発明方法は約25〜約100℃の温度で実施できる。一実施形態では反応温度は約45〜約80℃の範囲である。一実施形態では反応温度は約60℃である。
エポキシ化重合体は、有機相と水性相を分離し、次いで、有機相のpHをアルカリ領域(即ち、pH約8〜10)に維持するため、有機相をアルカリ性溶液で洗浄することにより精製できる。有機相のアルカリ性溶液による洗浄により、未反応の過酸化水素はエポキシ化製品から除去される。一実施形態では有機相は水及びアルカリ金属水酸化物(例えばNaOH,KOH等)で洗浄される。一実施形態では有機相は、アルカリ金属水酸化物と一緒に(along with)、脱イオン水で洗浄される。
一実施形態ではこの精製工程はアルカリ性溶液で洗浄後、安定剤を添加する工程を含む。
有機溶剤を蒸発させ、製品を乾燥することにより、精製品が得られる。蒸発及び乾燥工程は、例えば水蒸気ストリッピング及び乾燥混練(milling)プロセスにより、或いはエタノール凝固に続いて室温での真空乾燥又は約30〜50℃での加熱により達成できる。
この反応で使用されるスルホン酸基含有重合体支持体は反応混合物から容易に分離できるので、回収された重合体支持体はそのまま繰返し使用してよい。
本発明は、唯一の副生物がHOであることから、“グリーン”ケミストリーとみなすことができるし、またスルホン酸基含有重合体支持体は原則的に回収して次の反応に再使用することができる。このようにクリーンで簡単、安価な金属フリーの方法を用いて、オキシラン官能基(functionality)の程度(degree)を変化させることにより新しい機能性(functionalized)ブチル製品、即ち、高イソプレン含有量のエポキシ化ブチルゴムが始めて首尾よく製造された。更に、同じ方法を用いてエポキシ化ブロモブチル及びエポキシ化クロロブチルのような新規製品を合成できる。
更にこの酸化反応は、実験室条件を調節して、程度の異なるオキシラン官能基(30%,55%及び80%)を有する新製品、即ち、エポキシ化高イソプレンブチルゴムを製造できる。
前述のように、二重結合を有する小分子は、3相の条件を用いてジオールに容易に変換されることが証明されている(米国特許第20050096480A1号)。したがって、この反応経路は、更に大きい不飽和分子によって同様な方法で生じるものと推察された。本発明によれば、更に大きい不飽和分子の場合には予測されたジオールの形成が阻止されて、新規のエポキシドが得られることが意外にも証明された。
一面では本発明は、a)少なくとも1種のイソオレフィンモノマーから誘導された繰返し単位及びb)少なくとも1種のジオレフィンモノマーから誘導された繰返し単位を含むエポキシ化ハロゲン化重合体であって、該重合体は重合体主鎖中に1種以上のハロゲン化アリル基(allylic halide group)及び1種以上のオキシラン官能基を有する新規のエポキシ化ハロゲン化重合体に向けたものである。
前記エポキシ化ハロゲン化重合体の一実施形態では、このハロゲン化重合体はハロブチルゴムである。前記エポキシ化ハロブチルゴムの一実施形態では、このハロブチルゴムはブロモブチルゴム又はクロロブチルゴムである。
本発明者らは驚いたことには、ハロブチルゴムのようなハロゲン化重合体のエポキシ化において酸化反応を受けてオキシランを形成する唯一の不飽和基は1,4−イソプレン部分(下記図式1参照)であること、及びハロゲン化アリル部分は影響されず、これにより新規のエポキシハロゲン化重合体に到達することを立証した。
エポキシハロゲン化重合体は、重合体主鎖としてハロゲン化アリル基及びエチレン基を有するハロゲン化重合体を、蟻酸及び過酸化水素を用いる従来法及びSOH−重合体支持体及び過酸化水素を用いる前述の本発明方法に従ってエポキシ化することにより製造できる。
エポキシ化ハロブチルゴム(重合体主鎖中に臭化アリル基及びオキシラン基を有する)は、ハロブチルゴム類似体よりも低い透過性を示す(ブロモブチルゴム及びエポキシ化ブロモブチルゴムの加硫についての実施例参照)ことが見出された。したがって、エポキシ化ハロブチルゴムは、インナーライナーや医薬品ゴムクロージャーのような空気や湿気の障壁用途に使用できる。
本発明を特定の実施例を参照して説明する。以下の実施例は本発明の実施形態を説明することを意図したもので、いかなる方法でも本発明を限定することを意図したものではない。
例1:正規ブチル(LANXESS Butyl 301)のエポキシ化
十分に整流された(fully baffled)5L丸底フラスコ中、バッチ方式でエポキシ化実験を行った。3つ首の頂部上蓋を、ガラス攪拌棒及びテフロンパドルを用いた頭上(overhead)機械攪拌機及び水冷式還流冷却器に接続した。LANXESS Butyl 301(不飽和1.85モル%)サンプル100g(C=C 0.0299モル)を小片に切断し、ヘキサン2Lに溶解して固形分約7重量%のゴム溶液を作った。次いでこのブチル溶液を、使用前に遠心分離(15,000rpm)して異物を除去した。このブチル重合体ヘキサン溶液を反応フラスコに添加する前に、H(30重量%水溶液)111.5g(0.99モル)をAmberlyst 15: 25g(SOH約0.1175モル)と室温で10〜15分間反応させた。次いでこの混合物にブチル重合体ヘキサン溶液を添加し、反応の進行を監視するため、定期的にサンプリングしながら、温度調節した油浴により60℃で反応させた。所望レベルのエポキシ化に到達した後、反応混合物を次のワークアップ作業(work-up)工程にかけた。以下の一般的なワークアップ作業工程は、エポキシ化製品を定量的収率で得るのに最も便利で効果的であることが見出された。
1)反応混合物に新鮮な脱イオン水(約1000ml)を添加して相分離を促進する。
2)Amberlyst 15含有水相を除去する。
3)ヘキサン相を、苛性アルカリ性溶液と一緒に、数部分(several portions)(各々約700〜1000ml)の新鮮な脱イオン水で洗浄してpHを中性〜アルカリ性領域内(pH約7〜10)に維持する。
4)酸化防止剤(Irganox 1076)を約1phr添加する。
5)水蒸気を適用してヘキサンをストリッピングし、ホットミル上で乾燥して仕上げ製品を得る。
得られたサンプルをH−NMR及びGPCで分析した。
例2:本発明方法による高イソプレンブチルゴムのエポキシ化
例1と同じ実験を立ち上げた。高イソプレンブチルゴム(不飽和7.46モル%)100g(C=C 0.1196モル)を小片に切断し、ヘキサン2Lに溶解して固形分約7重量%のゴム溶液を作った。次いでこのブチル溶液を、使用前に遠心分離(15,000rpm)して異物を除去した。このブチル重合体ヘキサン溶液を反応フラスコに添加する前に、H(30重量%水溶液)111.5g(0.99モル)をAmberlyst 15: 25g(SOH約0.1175モル)と室温で10〜15分間反応させた。次いでこの混合物にブチル重合体ヘキサン溶液を添加し、反応の進行を監視するため、定期的にサンプリングしながら、温度調節した油浴により60℃で反応させた。所望レベルのエポキシ化に到達した後、反応混合物を次のワークアップ作業工程にかけた。ワークアップ作業手順は例1と同じである。
得られたサンプルをH−NMR及びGPCで分析した。
例3:本発明方法に従ったブロモブチルゴム(LANXESS Bromobutyl 2030)のエポキシ化によるエポキシ化ブロモブチルの製造
例1と同じ実験を立ち上げた。LANXESS Bromobutyl 2030サンプル(不飽和0.72モル%)42g(C=C 0.0116モル)を小片に切断し、ヘキサン600mLに溶解して固形分約9.5重量%のゴム溶液を作った。次いでこのブチル溶液を、使用前に遠心分離(15,000rpm)して異物を除去した。このブチル重合体ヘキサン溶液を反応フラスコに添加する前に、H(30重量%水溶液)3.5g(0.0311モル)をAmberlyst 15: 10g(約0.0470モル)と室温で10〜15分間反応させた。次いでこの混合物にブチル重合体ヘキサン溶液を添加し、反応の進行を監視するため、定期的にサンプリングしながら、温度調節した油浴により60℃で反応させた。所望レベルのエポキシ化に到達した後、反応混合物を次のワークアップ作業工程にかけた。ワークアップ作業手順は例1と同じである。
得られたサンプルをH−NMR及びGPCで分析した。
例4:本発明方法に従ったクロロブチルゴム(LANXESS Chlorobutyl 1240)のエポキシ化によるエポキシ化クロロブチルの製造
例1と同じ実験を立ち上げた。LANXESS Chlorobutyl 1240サンプル(不飽和0.57モル%)125g(C=C 0.0115モル)を小片に切断し、ヘキサン2Lに溶解して固形分約8.5重量%のゴム溶液を作った。次いでこのブチル溶液を、使用前に遠心分離(15,000rpm)して異物を除去した。このブチル重合体ヘキサン溶液を反応フラスコに添加する前に、H(30重量%水溶液)10g(0.0311モル)をAmberlyst 15: 30g(約0.1410モル)と室温で10〜15分間反応させた。次いでこの混合物にブチル重合体ヘキサン溶液を添加し、反応の進行を監視するため、定期的にサンプリングしながら、温度調節した油浴により60℃で反応させた。所望レベルのエポキシ化に到達した後、反応混合物を次のワークアップ作業工程にかけた。ワークアップ作業手順は例1と同じである。
得られたサンプルをH−NMR及びGPCで分析した。
例5:従来のエポキシ化法に従ったブロモブチルゴム(LANXESS Bromobutyl 2030)のエポキシ化によるエポキシ化ブロモブチルの製造
磁気攪拌棒を取り付け十分に整流された2L丸底フラスコ中、バッチ方式でエポキシ化実験を行った。LANXESS Bromobutyl 2030サンプル57g(C=C 0.0073モル)を小片に切断し、ヘキサン800mLに溶解して固形分約9.5重量%のゴム溶液を作った。次いでこのブチルゴム溶液を、使用前に遠心分離(15,000rpm)して異物を除去した後、反応フラスコに移した。ブチルゴム溶液を含有する反応フラスコに、室温でH(30重量%水溶液)1.4g(0.0124モル)及び蟻酸(濃度85%)0.6g(約0.0111モル)を添加した。次に、反応の進行を監視するため、定期的に反応混合物を一定分量(alliquot)取り出した。反応終了時、エポキシ化製品を定量的な収率で得るため、以下のワークアップ作業工程を行った。
1)反応混合物を、苛性アルカリ性溶液と一緒に、数部分(several portions)(各々約500〜800ml)の新鮮な脱イオン水で洗浄してpHを中性〜アルカリ性領域内(pH約7〜10)に維持する。
2)酸化防止剤(Irganox 1076)を約1phr添加する。
3)水蒸気を適用してヘキサンをストリッピングし、ホットミル上で乾燥して仕上げ製品を得る。
得られたサンプルをH−NMR及びGPCで分析した。
例6:従来のエポキシ化法に従ったクロロブチルゴム(LANXESS Chlorobutyl 1240)のエポキシ化によるエポキシ化ブロモブチルの製造
十分に整流された2L丸底フラスコ中、バッチ方式でエポキシ化実験を行った。3つ首の頂部上蓋を、ガラス攪拌棒及びテフロンパドルを用いた頭上機械攪拌機及び水冷式還流冷却器に接続した。LANXESS Chlorobutyl 1240サンプル150g(C=C 0.0152モル)を小片に切断し、ヘキサン2.5Lに溶解して固形分約8.2重量%のゴム溶液を作った。次いでこのブチルゴム溶液を、使用前に遠心分離(15,000rpm)して異物を除去した後、反応フラスコに移した。ブチルゴム溶液を含有する反応フラスコに、室温でH(30重量%水溶液)5g(0.0441モル)及び蟻酸(濃度85%)3g(約0.0554モル)を添加した。次に、反応の進行を監視するため、定期的に反応混合物を一定分量取り出した。反応終了時、エポキシ化製品を定量的な収率で得るため、以下のワークアップ作業工程を行った。
1)反応混合物を、苛性アルカリ性溶液と一緒に、数部分(several portions)(各々約500〜800ml)の新鮮な脱イオン水で洗浄してpHを中性〜アルカリ性領域内(pH約7〜10)に維持する。
2)酸化防止剤(Irganox 1076)を約1phr添加する。
3)水蒸気を適用してヘキサンをストリッピングし、ホットミル上で乾燥して仕上げ製品を得る。
得られたサンプルを分析した。
例7:ブロモブチル及びエポキシ化ブロモブチルの加硫
この研究ではLANXESS BB2030及び例3で作った対応するエポキシ化ブロモブチルのサンプルを使用した。両サンプルを以下の処方を用いてブラベンダーミキサー中でコンパウンドした。
phr
ブロモブチル又はエポキシ化ブロモブチルゴム 100
カーボンブラック 40
ステアリン酸 1.0
酸化亜鉛 5.0
サンプルを硬化プレスで圧縮成形し、160℃で加硫した。硬化時間はMDR T90時間+5分を用いて設定した。圧縮成形したシートの通常の厚さは0.5mmである。透過率試験用に成形シートから直径48mmのディスクを打ち抜いた。酸素の透過測定はMocon OX−TRAN 2/61透過率テスターを用いて40℃、相対湿度0%で行った。ディスクの一方の側では10ml/分で酸素の定常流を維持し、ディスクの他方の側では10ml/分で酸素の定常流を維持し、10ml/分の窒素の定常流を維持した。窒素側では酸素センサーを用いて窒素側の経時による酸素濃度増加を監視できた。サンプルを40℃の一定の酸素流下で10時間条件付けした後、一定値に達するまで酸素の透過度(transmission rate)を測定した。データを酸素の透過率(permeation rate)(OPR)(cc.mm/m.日)として報告する。OPRはサンプルの厚さに対し基準化された透過率であって、個別の(discreet)時間単位(1日)におけるサンプルの単位面積(m)当たりガスの容積(cc)として表される。透過率テストの結果を表1に示す。
発明の詳細な説明で引用した文献は全て参考のため、関連部分をここに援用した。いかなる文献の引用も本発明に関し先行技術であることの承認として解釈すべきではない。
前述した本発明の実施形態は例であり、多くの方法で変化できることは明らかである。このような現在又は将来の変化は、本発明の精神及び範囲から逸脱するものとみなすべきではない。当業者にとって明白であるこれら全ての変形は、特許請求の範囲に含まれることを意図している。
米国特許第5789512号 WO 2005063821A1 米国特許20080227922A1号 米国特許第20050096480号
Rubber Chemistry and Technology,1982,55,809 J.App.Pol.Sci.1979,23,3301,& 3311 Polymer,1983,24,107 J.Appl.Plym.Sci.Polm.Symp.,1977,60,47 Makromol.Chem.,1983,184,1153 Makromol.Chem.,1986,187,2761 Journal of Polymer Science:Part A:Polymer Chemistry,Vol.29,547−553(1991) Angew.Chem.Int.Ed.2003,42,5623−5625

Claims (26)

  1. 不飽和重合体をスルホン酸基含有重合体支持体(support)の存在下で過酸化水素と反応させる工程を含むエポキシ化重合体の製造方法。
  2. 前記不飽和重合体は有機相中に供給され、前記過酸化水素及びスルホン酸基含有重合体支持体は水性相中に供給される請求項1記載の方法。
  3. 前記有機相が、脂肪族炭化水素、環状炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、脂肪族、環状、脂環式又は芳香族炭化水素のハロ誘導体、エーテル、グリコールエーテル、アルキルエステル又はそれらの組合わせから選ばれた少なくとも1種の溶剤を含む請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記重合体支持体がスチレン重合体である請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記重合体支持体がスチレン─ジビニルベンゼン共重合体である請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記重合体支持体がフルオロカーボン樹脂である請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  7. 該方法が約25〜約100℃の温度で行われる請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 過酸化水素が、前記不飽和重合体の不飽和に対し約1〜約50モル当量の量で使用される請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. スルホン酸基が、前記不飽和重合体の不飽和に対し約0.00001〜約15モル当量の量で使用される請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 過酸化水素とスルホン酸基とを反応させる前に、前記不飽和重合体を予備処理して異物を除去する工程を更に含む請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記予備処理が遠心分離を含む請求項10に記載の方法。
  12. 前記有機相と水性相とを分離する工程を更に含む請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記有機相をアルカリ性溶液で洗浄して有機相のpHをアルカリ領域に維持する工程を更に含む請求項12に記載の方法。
  14. 前記有機溶剤を除去する工程を更に含む請求項13に記載の方法。
  15. 有機溶剤が水蒸気の適用又はエタノール凝固により除去される請求項14に記載の方法。
  16. 反応混合物に安定剤を添加する工程を更に含む請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記有機相をアルカリ性溶液で洗浄する工程に続いて、安定剤を添加する工程を更に含む請求項13〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記安定剤が、立体障害のあるフェノール、立体障害のあるアミン(HALS)、アミン誘導体、ジヒドロキノリン誘導体又はそれらの混合物である請求項16又は17に記載の方法。
  19. 前記不飽和重合体が、少なくとも1種のC4〜C8イソオレフィンから誘導された繰返し単位及び少なくとも1種のC4〜C16共役ジオレフィンから誘導された繰返し単位を含む共重合体である請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記不飽和重合体がブチルゴム又はハロブチルゴムである請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記不飽和重合体が、ポリブタジエン、スチレン/1,3−ブタジエン共重合体、1,3−ブタジエン/アクリロニトリル共重合体、エチレン/プロピレン/ジエン共重合体(EPDM)、ポリイソブテン又はそれらの混合物である請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法により製造されたエポキシ化共重合体。
  23. a)少なくとも1種のイソオレフィンモノマーから誘導された繰返し単位及びb)少なくとも1種のジオレフィンモノマーから誘導された繰返し単位を含むエポキシ化ハロゲン化重合体であって、該重合体は重合体主鎖(polymer backbone)中に1種以上のハロゲン化アリル基(allylic halide group)及び1種以上のオキシラン官能基を有する前記エポキシ化ハロゲン化重合体。
  24. 前記ハロゲン化重合体がハロブチルゴムである請求項23に記載のエポキシ化ハロゲン化重合体。
  25. 前記ハロブチルゴムがブロモブチルゴム又はクロロブチルゴムである請求項23に記載のエポキシ化ハロゲン化重合体。
  26. 請求項23〜25のいずれか1項に記載のエポキシ化ハロゲン化重合体をインナーライナー又は医薬品ゴムクロージャー(pharma rubber closure)の形成に使用する方法。



























JP2015546785A 2012-12-13 2013-12-11 エポキシ化重合体の製造方法 Expired - Fee Related JP6297586B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201261736656P 2012-12-13 2012-12-13
US61/736,656 2012-12-13
PCT/CA2013/001017 WO2014089674A1 (en) 2012-12-13 2013-12-11 Processes for preparing epoxidized polymers

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2016504443A true JP2016504443A (ja) 2016-02-12
JP2016504443A5 JP2016504443A5 (ja) 2017-02-02
JP6297586B2 JP6297586B2 (ja) 2018-03-20

Family

ID=50933625

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015546785A Expired - Fee Related JP6297586B2 (ja) 2012-12-13 2013-12-11 エポキシ化重合体の製造方法

Country Status (12)

Country Link
US (1) US9850324B2 (ja)
EP (1) EP2931800B1 (ja)
JP (1) JP6297586B2 (ja)
KR (1) KR20150123786A (ja)
CN (1) CN104854177B (ja)
CA (1) CA2894418A1 (ja)
PL (1) PL2931800T3 (ja)
RU (1) RU2656321C2 (ja)
SA (1) SA515360567B1 (ja)
SG (1) SG11201504453TA (ja)
TW (1) TW201437233A (ja)
WO (1) WO2014089674A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3181595A1 (en) 2015-12-17 2017-06-21 Lanxess Inc. Treatment of epoxidized unsaturated isoolefin copolymers
EP3181598A1 (en) 2015-12-17 2017-06-21 Lanxess Inc. Butyl rubber containing allylic alcohol
EP3181596A1 (en) * 2015-12-17 2017-06-21 Lanxess Inc. Process for epoxidation of unsaturated polymer
WO2018101916A1 (en) 2016-11-29 2018-06-07 Compagnie General Des Etablissements Michelin Rubber compositions reinforced with iron oxide
WO2018125200A1 (en) 2016-12-30 2018-07-05 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Anisotropic rubber composition

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50107091A (ja) * 1974-01-30 1975-08-23
JPS5299776A (en) * 1976-02-18 1977-08-22 Hitachi Ltd Radiation sensitive high polymeric material
US4131749A (en) * 1976-09-12 1978-12-26 Instytut Ciezkiej Syntezy Organicznej "Blachownia" Method for waste recovery from a process of the production of diphenylolpropane
DE10201951A1 (de) * 2001-12-22 2003-07-03 Degussa Verfahren zur Herstellung säurefreier, epoxidierter Polyalkenylene
JP2009280728A (ja) * 2008-05-23 2009-12-03 Mitsui Chemicals Inc エポキシ基含有重合体およびその誘導体の製造方法
JP2011001404A (ja) * 2009-06-16 2011-01-06 Bridgestone Corp エラストマー組成物、フィラー含有エラストマー組成物の製造方法、ゴム組成物及びタイヤ
JP2011137092A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Nippon Soda Co Ltd 硬化性組成物

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3410761A (en) * 1966-04-28 1968-11-12 Fmc Corp Recovery of epoxy polybutadiene by plural stage flash distillation
US3852253A (en) * 1972-12-22 1974-12-03 Exxon Research Engineering Co Heterogeneous process for preparing conjugated diene butyl
US3970608A (en) * 1974-04-05 1976-07-20 Bridgestone Tire Company Limited Epoxidized acetylene-conjugated diene random copolymer and the curable composition comprising the same
US4341672A (en) * 1977-12-19 1982-07-27 Phillips Petroleum Company Sulfur or peroxy cured epoxidized diene rubbers
SU1700008A1 (ru) * 1989-03-06 1991-12-23 Ярославское научно-производственное объединение "Электронприбор" Эпоксидированные бутадиен-стирольные олигомеры в качестве пленкообразующих дл покрытий естественной сушки
US5789512A (en) 1996-12-23 1998-08-04 Sartomer Company Method for the epoxidation of unsaturated polymers
CN1259346C (zh) * 2000-11-13 2006-06-14 大赛璐化学工业株式会社 环氧化热塑性聚合物
CN1260258C (zh) * 2001-05-14 2006-06-21 大赛璐化学工业株式会社 环氧化二烯烃系聚合物的制造方法
US20070276062A1 (en) * 2003-12-24 2007-11-29 Diego Tirelli Process For Producing An Epoxidized Elastomeric Polymer
WO2006010479A1 (en) * 2004-07-28 2006-02-02 Pirelli Tyre S.P.A. Tyre comprising an epoxidized elastomeric polymer and crosslinkable elastomeric composition
DE102005041789A1 (de) 2005-09-02 2007-03-08 Basf Ag Epoxidierung von Isobutenpolymeren
CA2575652A1 (en) 2006-02-15 2007-08-15 Lanxess Inc. Method of halogenating butyl rubber without acid neutralization agents
CN101654488A (zh) * 2009-09-10 2010-02-24 中国热带农业科学院农产品加工研究所 一种环氧化天然橡胶制备技术
CN101942043A (zh) * 2010-09-25 2011-01-12 中国热带农业科学院农产品加工研究所 一种环氧化天然橡胶的制备方法
RU2465285C1 (ru) * 2011-04-20 2012-10-27 Государственное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Башкирский государственный университет" ГОУ ВПО БашГУ Способ получения эпоксидированных 1,2-полибутадиенов

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50107091A (ja) * 1974-01-30 1975-08-23
JPS5299776A (en) * 1976-02-18 1977-08-22 Hitachi Ltd Radiation sensitive high polymeric material
US4131749A (en) * 1976-09-12 1978-12-26 Instytut Ciezkiej Syntezy Organicznej "Blachownia" Method for waste recovery from a process of the production of diphenylolpropane
DE10201951A1 (de) * 2001-12-22 2003-07-03 Degussa Verfahren zur Herstellung säurefreier, epoxidierter Polyalkenylene
JP2009280728A (ja) * 2008-05-23 2009-12-03 Mitsui Chemicals Inc エポキシ基含有重合体およびその誘導体の製造方法
JP2011001404A (ja) * 2009-06-16 2011-01-06 Bridgestone Corp エラストマー組成物、フィラー含有エラストマー組成物の製造方法、ゴム組成物及びタイヤ
JP2011137092A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Nippon Soda Co Ltd 硬化性組成物

Also Published As

Publication number Publication date
KR20150123786A (ko) 2015-11-04
RU2656321C2 (ru) 2018-06-04
JP6297586B2 (ja) 2018-03-20
CN104854177A (zh) 2015-08-19
PL2931800T3 (pl) 2020-10-19
CA2894418A1 (en) 2014-06-19
TW201437233A (zh) 2014-10-01
SA515360567B1 (ar) 2018-02-01
EP2931800A1 (en) 2015-10-21
EP2931800B1 (en) 2020-05-13
EP2931800A4 (en) 2016-08-31
US20150315299A1 (en) 2015-11-05
SG11201504453TA (en) 2015-07-30
US9850324B2 (en) 2017-12-26
WO2014089674A1 (en) 2014-06-19
RU2015127888A (ru) 2017-01-19
CN104854177B (zh) 2018-12-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6297586B2 (ja) エポキシ化重合体の製造方法
US7485684B2 (en) Functionalization of living rubbery polymers with nitrones
JP6041530B2 (ja) 変性ブタジエン系重合体、変性ブタジエン系重合体の製造方法、ゴム組成物、及びタイヤ
JP6158480B2 (ja) ゴム組成物、ゴム組成物の製造方法
JP5035141B2 (ja) 共役ジエン系重合体の製造方法、共役ジエン系重合体および重合体組成物
JP6105336B2 (ja) 変性共役ジエン系重合体組成物、トレッド、サイドウォール及びタイヤ
RU2475503C2 (ru) Наноструктурированные полимеры на основе сопряженных диенов
JP2009030033A (ja) 共役ジエン系重合体の製造方法、共役ジエン系重合体および重合体組成物
TR201802338T4 (tr) 1,3-bütadien ve stiren kopolimerleri hazırlamak için proses ve bunların vulkanize edilebilir elastomerik bileşimlerde kullanımı.
JP5716850B1 (ja) 変性ポリマー、これを用いるゴム組成物及びタイヤ
EP3328919B1 (en) Processes for preparing functionalized polymers, related functionalizing compound and preparation thereof
US20060189720A1 (en) Rubber composition, crosslinkable rubber compositions, and crosslinked articles
Roy et al. Epoxidized Rubbers
JP6263526B2 (ja) 官能化および分枝化されたエラストマー性コポリマーの調製方法
EP4349612A1 (en) Rubber composition for tire, tread rubber, and tire
US20170158786A1 (en) Catalyst for conjugated diene polymerization, conjugated diene polymer, modified conjugated diene polymer, polybutadiene, and compositions comprising foregoing
RU2509781C1 (ru) Способ получения эпоксидированных 1,2-полибутадиенов
RU2509780C1 (ru) Способ получения эпоксидированных 1,2-полибутадиенов
JP2007284569A (ja) 変性共役ジエン系重合体ゴム及びそれを含むゴム組成物
JPS6147842B2 (ja)
JP5034297B2 (ja) 変性ジエン系重合体ゴム及びゴム組成物
JP4442259B2 (ja) 変性ジエン系重合体ゴム及びその製造方法
JPH0678450B2 (ja) 変性ゴム組成物
CN118812784A (zh) 新型环状溶聚丁苯橡胶及其制备方法及应用
EP4349614A1 (en) Rubber composition for tire, tread rubber, and tire

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161212

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161212

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170913

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20171211

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6297586

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees