JP2016501374A - Fkbp結合免疫抑制薬の測定のための組成物及び方法 - Google Patents

Fkbp結合免疫抑制薬の測定のための組成物及び方法 Download PDF

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Abstract

FKBP結合免疫抑制薬を含有する疑いのある試料において内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するための組成物が開示されている。前記組成物は、シロリムス分子のトリエン部分で嵩高い有機基で改質されたシロリムス誘導体を含む。前記組成物は、FKBP結合免疫抑制薬を含有する疑いのある試料においてFKBP結合免疫抑制薬のためのアッセイと一緒に使用されてよい。

Description

本発明は、FKBP結合免疫抑制薬、例えばシロリムス化合物及びタクロリムス化合物の、かかるFKBP結合免疫抑制薬を含むことが公知であるか又はかかるFKBP結合免疫抑制薬を含有する疑いのある試料、例えば患者試料中での測定のための化合物、方法及びキットに関する。
身体は、自己と非自己を識別するための複雑な免疫応答に依存する。時々、身体の免疫系を、不十分な反応を増加し又は過剰反応を抑制するために制御する必要がある。例えば、臓器、例えば腎臓、心臓、心肺、骨髄及び肝臓をヒトに移植する場合に、身体は、しばしば、同種異系移植片拒絶と言われるプロセスによって移植組織を拒絶する。
同種異系移植片拒絶の治療において、免疫系は、しばしば薬物療法で制御される方法で抑制される。免疫抑制薬は、非自己組織の同種異系移植片拒絶を妨げることを助けるために移植レシピエントに注意深く投与される。2つの最も一般的な、移植患者において臓器拒絶を妨げるために投与される免疫抑制薬は、Cyclosporine(CSA)及びFK−506(FK又はタクロリムス)である。米国及び他国において免疫抑制剤としての使用を見出している他の薬剤は、ラパマイシンとしても公知のシロリムスである。シロリムスの誘導体も、免疫抑制剤として有用であると言われている。かかる誘導体は、例えばエベロリムスを含む。
ある免疫抑制薬に関連する副作用を、患者中に存在する薬剤のレベルを注意深く制御することによってある程度制御することができる。免疫抑制薬の分布及び代謝が患者間で大きく変動しうるため、及び副作用の幅広さ及び厳しさのために、薬物レベルの正確なモニタリング(治療薬モニタリング又はTDM)が、免疫抑制薬を受けている全ての患者、特に小児患者及び肝障害を有する小児患者のために推奨されている。TDMは、酵素CYP3A4の強力誘導物質及び強力阻害剤が同時投与される場合に、推奨されてもいる。さらに、シロリムス及びその誘導体がシクロスポリンと同時に投与される場合に、薬物動態が薬物同時投与中に変更されるために、TDMが推奨される。例えば、シロリムスがシクロスポリンと同時に投与されるよりむしろ4時間別々に投与される場合に、シロリムストラフレベルは増加する。この理由のために、並びにある副作用を制限するために、TDMは、選択された場合により良好な臨床結果を可能にしなければならない。
シロリムス及びタクロリムスは、ヒトにおける臓器移植のための最も重要な免疫抑制薬である。血中のシロリムス、タクロリムス及び他の関連する免疫抑制薬の濃度の治療モニタリングは、最小の毒性で最大の免疫抑制を確実にするための投与レジームを最適化することを要求する。シロリムス及びタクロリムスは非常に有効な免疫抑制剤であるが、有効投与範囲が狭く、かつ過剰な投与量は深刻な副作用をもたらしうるために、それらの使用を注意深く管理しなければならない。一方で、シロリムス又はタクロリムスの少なすぎる投与は、組織拒絶を導くことができない。
免疫抑制薬、例えばシロリムス化合物及びタクロリムス化合物についての多くの全血アッセイは、血液成分から薬物を抽出(放出又は排出)するための試薬を使用する工程を要求する。シロリムス及びタクロリムスの化学構造を図1において示す。共通してそれらのそれぞれの化学構造の一部を有するこれらの分子は、内因性の特異的結合物質、例えば内因性特異的結合タンパク質、例えばFK結合タンパク質(FKBP)に結合する。シロリムス又はタクロリムスの薬物分子及び薬物代謝物分子は、適宜、内因性結合物質から、特に内因性結合物質のためのアッセイを実施するために、分離されるべきである。内因性結合物質に結合するためのFKBP結合免疫抑制薬と競合し、それによって、アッセイにおける検出のために遊離FKBP結合免疫抑制薬分子を放出するための放出剤を有することが重要である。遊離FKBP結合免疫抑制薬分子の放出は、より良好なアッセイ感受性をもたらす。シロリムス及びFK−506エステル(FKE)は、内因性結合タンパク質からタクロリムス化合物を放出するためのタクロリムスアッセイのための放出試薬として使用されている。しかしながら、FK−506エステルは、タクロリムスアッセイにおいて使用される抗体と交差反応性を示している。さらに、放出試薬としてのシロリムスの使用は問題がある。それというのも、シロリムスイムノアッセイ及びタクロリムスイムノアッセイの双方が同一の装置で並んで実施するキャリーオーバー問題があるからである。
従って、患者におけるFKBP結合免疫抑制薬のレベルを測定するための早く正確な高感度の診断方法を開発する継続的な必要がある。前記方法は、薬物のためのアッセイにおいて使用されるFKBP結合免疫抑制薬のための特異的結合要素、例えば抗体と最小の交差反応性を有するFKBP結合免疫抑制薬のための放出剤を使用すべきである。
要約
本明細書において記載された原理に従ったある例は、FKBP結合免疫抑制薬を含有する疑いのある試料において内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するための組成物に関する。前記組成物は、式I:
Figure 2016501374
の化合物、又は式II
Figure 2016501374
の化合物、又はそれらの混合物
[式中、
1、R2及びR3は、互いに独立して、H又は低級アルキルであり、
4及びR5は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
6及びR7は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
8及びR9は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
10及びR11は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
12は、H、嵩高くないヒドロカルビル又は嵩高い有機基であり、
8、R9、R10、R11又はR12の少なくとも1つは嵩高い有機基であり、
pは、1、2又は3であり、
aは、0又は1であり、かつ
Dは、N、O又はCHであり、但しDがOの場合に、aは0である]を、緩衝媒体中で含む。
本明細書において記載された原理に従ったある例において、FKBP結合免疫抑制薬を内因性結合物質から放出するための前記組成物は、式III:
Figure 2016501374
の化合物、又は式IV
Figure 2016501374
の化合物、又はそれらの混合物
[式中、
1、R2及びR3は、互いに独立して、H又は低級アルキルであり、
4及びR5は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
6及びR7は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
8及びR9は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
10及びR11は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
12は、H、嵩高くないヒドロカルビル又は嵩高い有機基であり、
8、R9、R10、R11又はR12の少なくとも1つは嵩高い有機基であり、
pは、1、2又は3であり、
aは、0又は1であり、かつ
Dは、N、O又はCHであり、但しDがOの場合に、aは0である]を含む。
本明細書において記載された原理に従ったある例において、内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するための前記組成物は、式V:
Figure 2016501374
の化合物、又は式VI
Figure 2016501374
の化合物、又はそれらの混合物を含む。
本明細書において記載された原理に従ったある例は、FKBP結合免疫抑制薬を含有する疑いのある試料において内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するための方法に関する。前記組成物は、試料及び、FKBP結合免疫抑制薬を内因性結合物質から放出するために十分な量で、式I:
Figure 2016501374
の化合物、又は式II
Figure 2016501374
の化合物、又はそれらの混合物
[式中、
1、R2及びR3は、互いに独立して、H又は低級アルキルであり、
4及びR5は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
6及びR7は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
8及びR9は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
10及びR11は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
12は、H、嵩高くないヒドロカルビル又は嵩高い有機基であり、
8、R9、R10、R11又はR12の少なくとも1つは嵩高い有機基であり、
pは、1、2又は3であり、
aは、0又は1であり、かつ
Dは、N、O又はCHであり、但しDがOの場合に、aは0である]を含むことで提供される。前記組成物を、FKBP結合免疫抑制薬を内因性結合物質から放出するために十分な条件下でインキュベートする。
本明細書において記載された原理に従ったある実施例は、FKBP結合免疫抑制薬を含有する疑いのある試料においてFKBP結合免疫抑制薬の存在及び量の一方又は双方を測定するための方法に関する。前記方法において、組合せは媒体中で提供される。前記組成物は、試料、及びFKBP結合免疫抑制薬を内因性結合物質から放出するための放出剤を含む。前記放出剤は、式I:
Figure 2016501374
の化合物、又は式II
Figure 2016501374
の化合物、又はそれらの混合物
[式中、
1、R2及びR3は、互いに独立して、H又は低級アルキルであり、
4及びR5は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
6及びR7は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
8及びR9は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
10及びR11は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
12は、H、嵩高くないヒドロカルビル又は嵩高い有機基であり、
8、R9、R10、R11又はR12の少なくとも1つは嵩高い有機基であり、
pは、1、2又は3であり、
aは、0又は1であり、かつ
Dは、N、O又はCHであり、但しDがOの場合に、aは0である]である。前記媒体を、FKBP結合免疫抑制薬を内因性結合物質から放出するための条件下でインキュベートする。試料中でのFKBP結合免疫抑制薬の存在及び/又は量を測定するための試薬を、媒体に添加する。前記試薬は、FKBP結合免疫抑制薬のための少なくとも1つの特異的結合要素を含む。前記媒体を、FKBP結合免疫抑制薬、及びシロリムス又はタクロリムスのための特異的結合要素を含む複合体の存在について試験する。前記複合体の存在及び/又は量は、試料中のFKBP結合免疫抑制薬の存在及び/又は量を示す。
シロリムスの化学式を示す図。 タクロリムスの化学式を示す図。 本明細書において記載された原理に従った実施例に従った組成物及び方法において使用される化合物の合成の模式図を示す図。 本明細書において記載された原理に従った実施例に従った組成物及び方法において使用される化合物の合成の模式図を示す図。 本明細書において記載された原理に従った実施例に従った組成物及び方法において使用される化合物の合成の模式図を示す図。 本明細書において記載された原理に従わないが、比較目的のために提供される化合物を示す図。 本明細書において記載された原理に従わないが、比較目的のために提供される化合物を示す図。
特定の実施態様の詳細な説明
一般論
FKBP結合免疫抑制薬を含有する疑いのある試料において内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するための組成物が開示されている。前記組成物は、シロリムス分子のトリエン部分で嵩高い有機基で改質されたシロリムス誘導体を含む。前記組成物は、FKBP結合免疫抑制薬を含有する疑いのある試料においてFKBP結合免疫抑制薬のためのアッセイと一緒に使用されてよい。
本明細書において記載された原理に従ったある例は、式I及び式IIの化合物に、式III及び式IVの化合物に、並びに式V及び式VIの化合物に関する。前記化合物を、試料中に存在してよい内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するために使用してよい。そして、放出されたFKBP結合免疫抑制薬を、FKBP結合免疫抑制薬のためのアッセイにおいて検出してよい。放出剤としての式I、式II、式III、式IV、式V及び式VIの化合物は、かかるアッセイにおいて使用されるFKBP結合免疫抑制薬のための特異的結合要素を有する最小の交差反応を示す。従って、かかるアッセイは、アッセイを実施する前に試料を含む媒体から放出剤を分離する必要がない、試料中のFKBP結合免疫抑制薬の存在及び/又は量のより正確な測定を提供する。ある例において、放出機能及びアッセイを、放出剤を含む媒体から取り出された薬物の分離なしに、同一の媒体中で実施してよい。
本明細書において記載された原理に従ったある例は、内因性結合物質から1つ以上のFKBP結合免疫抑制薬に置き換える能力を有する。ある例において、式I、式II、式III、式IV、式V又は式VIの化合物、又はかかる化合物の2つ以上の混合物を、例えば、シロリムス化合物から内因性結合物質に置き換えるために、又はタクロリムス化合物から内因性結合物質に置き換えるために使用できる。すなわち、ある例において、前記化合物からの同様の化合物を、例えば、2つ以上の異なるFKBP結合免疫抑制薬のための、又は3つ以上の異なるFKBP結合免疫抑制薬のための、又は4つ以上の異なるFKBP結合免疫抑制薬のための別々のアッセイにおける放出剤として使用してよい。特定の例において、前記化合物からの同様の化合物を、シロリムス化合物及びタクロリムス化合物のための別々のアッセイにおける放出剤として使用してよい。
本明細書において記載された原理に従って同様の放出剤を1つ以上のFKBP結合免疫抑制薬のためのアッセイにおいて使用する全ての前記条件において、放出剤は、異なる免疫抑制薬のためのアッセイにおいて使用される異なる特異的結合要素と最小の結合又は交差反応性を示す。“最小の結合”又は“最小の交差反応性”の用語は、FKBP結合免疫抑制薬のためのアッセイにおいて使用される特的結合要素への放出剤の結合が十分に低く、その結果、かかる結合又は交差反応がアッセイの正確さに対して無視してよい作用を有することを意味する。放出剤の特異的結合要素への結合は、前記薬物のためのアッセイにおいて得られたシグナルにおける著しい増加又は減少をもたらさない。ある例において、FKBP結合免疫抑制薬のための特異的結合要素への放出剤の結合は、約5%未満、又は約4%未満、又は約3%未満、又は約2%未満、又は約1%未満、又は約0.5%未満である。
“内因性結合物質”の用語は、分析されるべき試料に生じる、及び該試料に存在する物質をいい、その際該物質は、FKBP結合免疫抑制薬に結合する。内因性結合物質は、内因性特異的結合物質、例えば特異的結合タンパク質、例えばFKBPを含む。“FKBP”の用語は、例示のため及び制限されることなく、例えばFKBP12、イムノフィリン及びα1酸糖タンパク質を含むFK結合タンパク質又はFK−506結合タンパク質をいう。FKBPは、例えばシロリムス化合物とタクロリムス化合物の双方に結合する内因性タンパク質である。
“FKBP結合免疫抑制薬”の用語は、制限されることなく、例えば、FKBP12、他のFKBP、イムノフィリン及びα1酸糖タンパク質を含むFKBPに特的に結合する免疫抑制薬をいう。FKBP結合免疫抑制薬は、制限されることなく、例えば、エベロリムス(Everolimus)化合物を含むシロリムス化合物、及びタクロリムス化合物を含む。
本明細書において使用される“シロリムス化合物”の用語は、ラパマイシン及びその誘導体、シロリムス分子の1つ以上の位置で例えばエステル、アミド、ハロアセトアミド及びイミドを含むシロリムスファミリーの他の種類及びそれらの誘導体を含む。シロリムスの誘導体は、例えばエベロリムスを含む。ラパマイシン誘導体は、ラパマイシン核、ラパマイシンの代謝物、及び開環ラパマイシン化合物を含有する化合物を含む。ラパマイシン誘導体は、例えばカルボン酸エステル、カルバメート、スルホン酸エステル又はアミド中の1つ以上のヒドロキシル基をエステル化することにより製造される誘導体も含む。ラパマイシン誘導体は、1つ以上のカルボニル炭素をヒドロキシル基に還元すること、又は1つ以上の二重結合を還元することから得られる化合物も含む。
本明細書において使用される“タクロリムス化合物”の用語は、FK−506及びその誘導体、タクロリムス分子の1つ以上の位置で例えばエステル、アミド、ハロアセトアミド及びイミドを含むタクロリムスファミリーの他の種類及びそれらの誘導体を含む。タクロリムス誘導体は、タクロリムス核、タクロリムスの代謝物、及び開環タクロリムス化合物を含有する化合物を含む。タクロリムス誘導体は、例えばカルボン酸エステル、カルバメート、スルホン酸エステル又はアミド中の1つ以上のヒドロキシル基をエステル化することにより製造される誘導体も含む。タクロリムス誘導体は、1つ以上のカルボニル炭素をヒドロキシル基に還元すること、又は1つ以上の二重結合を還元することから得られる化合物も含む。
“FKBP結合免疫抑制薬のための特異的結合要素との最小の交差反応性”の用語は、放出剤が、前記免疫抑制薬のための特異的結合要素への結合による免疫抑制薬のためのアッセイの正確さ及び感受性にあらゆる著しい程度まで妨げないことを意味する。かかる特異的結合要素への放出剤の結合は、例えば約1%未満、又は約0.5%未満、又は約0.2%未満、又は約0.1%未満である。
前記のように、本明細書において記載された原理に従ったある例は、FKBP結合免疫抑制薬を含有する疑いのある試料において内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するための組成物に関する。前記組成物は、式I:
Figure 2016501374
の化合物、又は式II
Figure 2016501374
の化合物、又はそれらの混合物
[式中、
1、R2及びR3は、互いに独立して、H又は低級アルキルであり、
4及びR5は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
6及びR7は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
8及びR9は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
10及びR11は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
12は、H、嵩高くないヒドロカルビル又は嵩高い有機基であり、
8、R9、R10、R11又はR12の少なくとも1つは嵩高い有機基であり、
pは、1、2又は3であり、
aは、0又は1であり、かつ
Dは、N、O又はCHであり、但しDがOの場合に、aは0である]を、緩衝媒体中で含む。
“ヒドロカルビル”の用語は、単に炭素及び水素からなる有機基をいう。ヒドロカルビル基は不飽和であってよく、かつ1つ以上の炭素−炭素二重結合、又は1つ以上の炭素−炭素三重結合、又はそれらの混合物を含んでよい。“ヒドロカルビル”の用語は、アルキル、アルケニル及びアルキニルを含む。
“嵩高い有機基”の用語は、その質量について大きい分子サイズを示す有機基をいう。嵩高い有機基は、嵩高い有機基を含む分子の範囲に結合するための特異的結合要素の能力を妨げる。“嵩高いヒドロカルビル”の用語は、その質量について大きい分子量を示す、例えば分岐鎖又は環状であるアルキル基によって示されるヒドロカルビル基をいう。
“嵩高くない有機基”の用語は、その質量について大きい分子サイズを示さない有機基をいう。嵩高くない有機基は、嵩高くない有機基を含む分子の範囲に結合するための抗体の能力を著しい程度まで妨げない。“嵩高くないヒドロカルビル”の用語は、その質量について大きい分子量を示さない、例えば直鎖アルキル基によって示されるヒドロカルビル基をいう。
“アルキル”の用語は、直鎖状、分岐鎖状又は環状の単に単結合の炭素及び水素からなる有機基をいう。有機基における炭素原子の数は、1〜50個、又は1〜40個、又は1〜30個、又は1〜25個、又は1〜20個、又は1〜15個、又は1〜10個、又は1〜5個、又は2〜50個、又は2〜40個、又は2〜30個、又は2〜25個、又は2〜20個、又は2〜15個、又は2〜10個、又は2〜5個、又は5〜50個、又は5〜40個、又は5〜30個、又は5〜25個、又は5〜20個、又は5〜15個、又は5〜10個である。“低級アルキル”の用語は、有機基における炭素原子の数が、1〜10個、又は1〜9個、又は1〜8個、又は1〜7個、又は1〜6個、又は1〜5個、又は1〜4個、又は1〜3個、又は1〜2個、又は2〜10個、又は2〜9個、又は2〜8個、又は2〜7個、又は2〜6個、又は2〜5個、又は2〜4個、又は2〜3個、又は3〜10個、又は3〜9個、又は3〜8個、又は3〜7個、又は3〜6個、又は3〜5個、又は3〜4個、又は4〜10個、又は4〜9個、又は4〜8個、又は4〜7個、又は4〜6個、又は4〜5個、又は5〜10個、又は5〜9個、又は5〜8個、又は5〜7個、又は5〜6個、又は6〜10個、又は6〜9個、又は6〜8個、又は6〜7個、又は7〜10個、又は7〜9個、又は7〜8個、又は8〜10個、又は8〜9個、又は9〜10個であるアルキルである。
嵩高いヒドロカルビルは、分岐鎖ヒドロカルビル及び環状ヒドロカルビルを含む。嵩高い分岐鎖ヒドロカルビルは、他の分子に付着した炭素原子で又は該炭素原子の近くで分岐を有する。嵩高い分岐鎖アルキルの例は、制限されることなく、例えば、sec−ブチル、tert−ブチル、トリエチルメチル、ジエチルメチル、トリプロピルメチル及びジプロピルメチルを含む。環状アルキルは、1つ以上の環を含むアルキルである。環状アルキルの例は、制限されることなく、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びノルボルニルを含む。嵩高くないアルキルの例は、制限されることなく、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル及びオクチルを含む。
“アルケニル”の用語は、直鎖状又は分岐鎖状の前記で特定した炭素原子の数の炭化水素鎖を有し、かつ炭化水素鎖に沿った任意の点で生じてよい少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有するヒドロカルビル基をいい、制限されることなく、例えばエテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ジメチルペンテニルを含む。
“アルキニル”の用語は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含む前記で特定した炭素原子の数の炭化水素鎖を有するヒドロカルビル基をいい、制限されることなく、例えばエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、及び2−ブチニルを含む。
“低級ヒドロカルビルオキシ”は、直鎖状、分岐鎖状又は環状の前記で示した炭素原子の数の有機基であるヒドロカルビル基をいい、その際有機基は、ヒドロカルビル基を親化合物に連結するためのエーテル状酸素を含む。
“低級アルコキシ”は、直鎖状、分岐鎖状又は環状の前記で示した炭素原子の数の有機基をいい、その際有機基は、アルキル基を親化合物に連結するためのエーテル状酸素を含む。
本明細書において使用されるように、“アリール”の用語は、1個の原子を除去することによる芳香族炭化水素に由来し、1つ以上の芳香族環、例えば、制限されることなく、1〜5個の芳香族環、又は1〜4個の芳香族環、又は1〜2個の芳香族環、又は2〜4個の芳香族環、又は2〜3個の芳香族環を含む、有機基をいう。アリールの例は、制限されることなく、例えば、フェニル(ベンゼンから)、ナフチル(ナフタレンから)、及びアントラシル(アントラセンから)を含む。アリール基は置換又は非置換であってよい。“置換したアリール”は、1つ以上の置換基、例えば、制限されることなく、嵩高いヒドロカルビル、嵩高くないヒドロカルビル、官能基(例えばクロロ、ブロモ、ヨード、フルオロ、ニトロ及びスルホン)を含むアリール基である。
本明細書において使用されるように、“アリールヒドロカルビル”は、アリール基に付着している低級ヒドロカルビル基を有する有機基をいう。本明細書において使用されるように、“アラルキル”は、アリール基、例えば、制限されることなく、ベンジル、フェネチル、3−フェニルプロピル、及び1−ナフチルエチルに付着している低級アルキル基を有する有機基である。
本明細書において記載されている原理に従ったある例において、R1、R2及びR3は、互いに独立して、H又はメチル又はエチルである。本明細書において記載されている原理に従ったある例において、R4及びR5は、互いに独立して、H、メチル、エチル、メトキシ、エトキシであり、又は一緒になってOに二重結合を形成する。本明細書において記載されている原理に従ったある例において、R6及びR7は、互いに独立して、H、メチル、エチル、メトキシ、エトキシであり、又は一緒になってOに二重結合を形成する。本明細書において記載されている原理に従ったある例において、R8及びR9は、互いに独立して、H、メチル、エチル、メトキシ、エトキシであり、又は一緒になってOに二重結合を形成する。本明細書において記載されている原理に従ったある例において、R10及びR11は、互いに独立して、H、メチル、エチル、メトキシ、エトキシであり、又は一緒になってOに二重結合を形成する。本明細書において記載されている原理に従ったある例において、R12は、H、tert−ブチル、フェニル又はベンジルである。本明細書において記載されている原理に従ったある例において、aは1であり、DはNである。
本明細書において記載された原理に従ったある例は、FKBP結合免疫抑制薬を含有する疑いのある試料において内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するための組成物に関し、その際、前記組成物は、式III:
Figure 2016501374
の化合物、又は式IV
Figure 2016501374
の化合物、又は式III及び式IVの化合物の混合物
[式中、
1、R2及びR3は、互いに独立して、H又は低級アルキルであり、
4及びR5は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
6及びR7は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
8及びR9は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
10及びR11は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
12は、H、嵩高くないヒドロカルビル又は嵩高い有機基であり、
8、R9、R10、R11又はR12の少なくとも1つは嵩高い有機基であり、
pは、1、2又は3であり、
aは、0又は1であり、かつ
Dは、N、O又はCHであり、但しDがOの場合に、aは0である]を、緩衝媒体中で含む。
本明細書において記載されている原理に従ったある例において、組成物は、緩衝媒体中で、式V:
Figure 2016501374
の化合物を含む。
本明細書において記載されている原理に従ったある例において、組成物は、式VI:
Figure 2016501374
の化合物を含む。
本明細書において記載された原理に従ったある例において、FKBP結合免疫抑制薬のための放出剤として使用するための組成物は、式V及び式VIの化合物の混合物を含む。
化合物の製造
本明細書において記載されている原理に従った化合物の製造方法の例を、図3に関して、例示のため及び制限なく記載している。他のアプローチを、本明細書において記載されている原理に矛盾しない化合物を形成するために使用してよい。図3に関して、シロリムス化合物VIIを、ディールス・アルダー付加反応を実施するための条件下で環状試薬VIIIと合する。前記条件は、無水非極性有機溶媒、例えば、制限されることなく、塩化メチレン、トルエン、ヘキサン、ニトロベンゼン及び四塩化炭素、又は極性有機溶媒、例えば、制限されることなく、エタノール、アセトニトリル及びホスホニウムトシレート、並びにそれらの水性混合物を使用することを含む。反応を、約15℃〜約40℃、又は約20℃〜約30℃の温度、又は室温(約22℃〜約24℃)で、約15分〜約45分又は約30分間、そして約50℃〜約100℃、又は約50℃〜約80℃の温度、又は非極性溶媒のおおよその還流温度で、約30分〜約90分、又は約45分〜約75分、又は約60分間実施する。得られた生成物を、1種以上の技術、例えば、制限されることなく、蒸発、再結晶化、及びクロマトグラフィーフラフィー、例えば薄膜クロマトグラフィー(TLC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、逆相液体クロマトグラフィー(RPLC)、高速乱流液体クロマトグラフィー(HTLC)、ガスクロマトグラフィーにより精製する。生成物は、図3における化合物I及びIIによって示される2つの異性体の混合物であり、位置異性体を分離するための1種以上の技術、例えば、制限されることなく、クロマトグラフィー(TLC、HPLC、RPLC、HTLC)、及びガスクロマトグラフィーを共に実施してよい、又は該技術により別々に分離してよい。
本明細書において記載されている原理に従った化合物の例の製造の他の例は、図4において例証されている。図4に関して、シロリムス化合物VIIを、化合物III及びIVを製造するための前記方法に類似して、ディールス・アルダー付加反応を実施するための条件下で環状試薬VIIIと合する。
本明細書において記載されている原理に従った化合物の製造方法の特定の例を、図5に関して、例示のため及び制限なく記載する。他のアプローチを、本明細書において記載されている原理に矛盾しない化合物を形成するために使用してよい。図5に関して、シロリムスを、ディールス・アルダー付加反応を実施するための条件下で環状試薬PTADと合する。前記条件は、無水非極性有機溶媒、例えば、制限されることなく、塩化メチレン、トルエン、ヘキサン、ニトロベンゼン及び四塩化炭素、又は極性有機溶媒、例えば、制限されることなく、エタノール、アセトニトリル及びホスホニウムトシレート、並びにそれらの水性混合物を使用することを含む。反応を、約15℃〜約40℃、又は約20℃〜約30℃の温度、又は室温(約22℃〜約24℃)で、約15分〜約45分又は約30分間、そして約50℃〜約100℃、又は約50℃〜約80℃の温度、又は非極性溶媒のおおよその還流温度で、約30分〜約90分、又は約45分〜約75分、又は約60分間実施する。得られた生成物を、1種以上の技術、例えば、制限されることなく、蒸発、クロマトグラフィーフラフィー、例えば薄膜クロマトグラフィー(TLC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、逆相液体クロマトグラフィー(RPLC)、高速乱流液体クロマトグラフィー(HTLC)、及びガスクロマトグラフィーにより精製する。生成物は、図5における化合物V及びVIによって示される2つの異性体の混合物であり、位置異性体を分離するための1種以上の技術、例えば、制限されることなく、クロマトグラフィー(TLC、HPLC、RPLC、HTLC)、及びガスクロマトグラフィーを共に実施してよい、又は該技術により別々に分離してよい。
放出剤としての使用
前記のように、本明細書において記載された原理に従ったある例は、1つ以上のFKBP結合免疫抑制薬を含有する疑いのある試料において内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するための方法に関する。前記試料、及び放出剤として、FKBP結合免疫抑制薬を内因性結合物質から放出するために十分な量で前記化合物の1つを含む組合せが提供される。
試験されるべき試料は、非生物学的又は生物学的であってよい。“非生物学的試料”は、生物学的材料に関連せず、かつ例えば、水試料、空気試料、他のガス状試料、及び鉱物試料を含むものである。“生物学的試料”の用語は、あらゆる生物学的材料、例えば血液、体液、身体化合物及び培地をいう。該試料は、あらゆる源からの固体、半固体、又は流体(液体又はガス)であってよい。ある実施態様において、試料は、身体分泌物、身体アスピラント(aspirant)、身体エクシザント(excisant)、又は身体エクストラクタント(extractant)であってよい。身体は、哺乳類又は非哺乳類であってよい。ある例において、身体はヒトの身体である。身体排出物は、身体から排出された(しかし、切除又は摘出によって得られてもよい)物質、例えば、尿、大便、糞、膣粘膜、精液、呼吸、汗、水疱液及び炎症性浸出物である。身体摘出物は、身体から摘出材料、例えば、皮膚、髪、及び臓器及び他の身体の部位からのバイオプシーを含む組織試料である。身体吸引物は、身体から吸引された材料、例えば粘液、唾液及び痰である。身体抽出物は、身体から抽出された材料、例えば全血、プラズマ、血清、髄液、脳脊髄液、リンパ液、滑液及び腹膜液である。
FKBP結合免疫抑制薬の放出のために、試料を、アッセイを妨げない任意の通常の媒体中で製造してよく、一般に水性媒体を使用し、ある例において、媒体は、アッセイを続けて又は同時に実施する媒体である。試料ポーションのサイズは、例えば、試料の性質、FKBP結合免疫抑制薬の性質、アッセイの性質、アッセイを実施するための種々の試薬の性質、及びFKBP結合免疫抑制薬を含む複合体の性質の1つ以上に依存する。ある実施態様において、試料ポーションの体積は、例えば、約1μL〜約100μL、又は約2μL〜約100μL、又は約5μL〜約100μL、又は約10μL〜約100μL、又は約1μL〜約80μL、又は約1μL〜約60μL、又は約1μL〜約40μL、又は約1μL〜約20μL、又は約5μL〜約50μL、又は約10μL〜約50μLである。
媒質中の放出剤の濃度は、実質的に全てのFKBP結合免疫抑制薬、及びある場合にFKBP結合免疫抑制薬の代謝物を、内因性結合物質から置き換えて、適宜、FKBP結合免疫抑制薬及び代謝物のための特異的結合要素に結合しやすいFKBP結合免疫抑制薬及び代謝物にする、所望の結果を得るために十分である。“内因性結合物質により結合される実質的に全てのFKBP結合免疫抑制薬を置き換える”の用語は、FKBP結合免疫抑制薬が、少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも99%、又は少なくとも99.5%、又は少なくとも99.9%、又は100%、内因性結合物質から置き換えられ、アッセイ中の検出に使用できる。使用される放出剤の量又は濃度は、試料の1つ以上の性質、例えばFKBP結合免疫抑制薬の性質、FKBP結合免疫抑制薬の代謝物の性質、他の試薬化合物の性質、及び反応条件に依存する。ある例において、放出剤の量は、例えば約0.000001%〜約0.5%、約0.0001%〜約0.4%、約0.001%〜約0.3%、約0.01%〜約0.2%、約0.1%〜約0.3%、約0.2%〜約0.5%、約0.1%〜約0.2%等(パーセントは質量/体積である)である。
放出剤の添加後に、試料を含む媒体を、実質的に全てのFKBP結合免疫抑制薬及び適宜代謝物を内因性結合物質から置き換える条件下で一時間インキュベートする。インキュベートの長さ及び条件は、例えば、放出剤の性質、FKBP結合免疫抑制薬の性質、及びFKBP結合免疫抑制薬の疑わしい濃度の1つ以上に依存する。ある実施態様において、この工程のためのインキュベート温度は、例えば、約5℃〜約99℃、又は約15℃〜約70℃、又は約20℃〜約45℃であってよい。インキュベートのための時間は、約0.2秒〜約24時間、又は約1秒〜約6時間、又は約2秒〜約1時間、又は約1〜15分である。前記のように、インキュベートを、便宜上、本明細書において議論されているアッセイ媒体であってよいが、該アッセイ媒体でなくてもよい媒体中で実施してよい。
本明細書において記載されている原理に従った化合物を、試料アリコートを含む媒体に直接添加してよい。一方で、本明細書において記載されている原理に従った化合物は、前処理試薬溶液中で含まれてよく、及び前処理試薬溶液に添加された試料アリコートを含んでよい。どちらの場合においても、試料又は前処理試薬溶液自体を含む媒体は、例えば、溶血剤、緩衝液、抗凝血剤、及び保存剤の1つ以上を含んでよい。前記作用剤は、使用される場合に、所望の効果又は機能を得るために十分な量で存在する。
分離前処理試薬溶液を製造する場合に、水のみであってよいか、又は約0.1%〜約40%、又は約0.1%〜約30%、又は約0.1%〜約20%、又は約0.1%〜約10%、又は約0.1%〜約5%、又は約0.5%〜約5%の極性有機溶媒、例えば制限されることなく、アルコール又はエーテルを含んでよい、水性媒体中で調合する。
ある実施態様において、FKBP結合免疫抑制薬を封入していてよい細胞膜を破砕する作用剤である、溶血剤を使用する。例えば、赤血球細胞内で封入されたFKBP結合免疫抑制薬を、溶血剤を使用することにより赤血球細胞から放出してよい。溶血剤は、赤血球の膜の完全性を破壊し、それにより細胞の細胞内含有物、及び特に赤血球を置き換える化合物又は化合物の混合物である。多くの溶血剤が当業者に公知である。溶血剤は、例えば、非イオン性洗浄剤、アニオン洗浄剤、両親媒性洗浄剤、低イオン濃度水溶液(低張液)、細菌剤、及び補体依存性溶解を生じる抗体を含む。溶血剤は、例えば約0.01%〜約20%、又は約0.1%〜約20%、又は約0.5%〜約20%、又は約0.01%〜約10%、又は約0.1%〜約10%、又は約0.5%〜約10%、又は約0.01%〜約5%、又は約0.1%〜約5%、又は約0.5%〜約5%、又は約0.01%〜約1%、又は約0.1%〜約1%、又は約0.5%〜約1%、又は約0.01%〜約0.5%、又は約0.1%〜約0.5%の量で存在する。
溶血剤として使用してよい非イオン性洗浄剤は、合成洗浄剤及び天然洗浄剤の双方を含む。合成洗浄剤の例は、TRITONTMX−100、TRITONTMN、TRITONTMX−114、TRITONTMX−405、TRITONTMSP−135、TWEEN(登録商標)20(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート)、TWEEN(登録商標)80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート)、DOWFAX(登録商標)、ZONYL(登録商標)、ペンタエリトリチルパルミテート、ADOGEN(登録商標)464、ALKANOL(登録商標)6112界面活性剤、アリルアルコール1,2−ブトキシレート−ブロック−エトキシレートHLB6、BRIJ(登録商標)、エチレンジアミンテトラキス(エトキシレート−ブロック−プロポキシレート)テトロール、IGEPAL(登録商標)、MERPOL(登録商標)、ポリ(エチレングリコール)、2−[エチル[(ヘプタデカフルオロオクチル)スルホニル]アミノ]エチルエーテル、ポリエチレン−ブロック−ポリ(エチレングリコール)、ポリオキシエチレンソルビタンテトラオレエート、ポリオキシエチレンソルビトールヘキサオレエート、TERGITOL(登録商標)NP−9、GAFAC(登録商標)(RHODAFAC(登録商標)、アルキルポリオキシエチレングリコールホスフェートエステル、例えば、アルファ−ドデシル−オメガ−ヒドロキシポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)ホスフェート)、及びEP110(登録商標)等を含む。溶血剤として使用してよい天然に生じる洗浄剤は、例えば、サポニン、ナトリウム又はカリウム中和脂肪酸、中和リン脂質、ジアシルグリセロール、中和ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸塩、中和ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルコリン、胆汁酸塩、非エステル化コレステロール、中和スフィンゴシン、セラミド等を含む。1つ以上の合成洗浄剤又は1つ以上の天然に生じる洗浄剤の組合せ、又は合成洗浄剤と天然に生じる洗浄剤との組合せを使用してもよい。
緩衝液は、媒体中で又は前処理試薬溶液中で使用する場合に、分析物のためのアッセイにおいて使用される緩衝液であってよい。緩衝液の例は、制限されることなく、例えば、ボレート、ホスフェート、カーボネート、トリス、バルビタール、PIPES、HEPES、MES、ACES、MOPS及びBICINEを含む。アッセイ媒体のための、又は前処理試薬溶液のためのpHは、例えば、約4〜約11の範囲、又は約5〜約10の範囲、又は約6.5〜約9.5の範囲である。pHは、通常、例えば、アッセイのために要求されるpHと、FKBP結合免疫抑制薬を内因性結合物質から放出する又は置き換えるために要求されるpHとの中間である。
前記媒体は、血餅の形成を妨げるための作用剤を含んでもよい。かかる作用剤は、制限されることなく、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレングリコール四酢酸(EGTA)、シトレート及びヘパリンを含む。抗凝血剤は、約0.05%〜約10%、又は約0.1%〜約10%、又は約0.05%〜約5%、又は約0.1%〜約5%、又は約0.05%〜約1%、又は約0.1%〜約1%、又は約0.05%〜約0.5%、又は約0.1%〜約0.5%の量で存在する。
前処理試薬溶液中で使用されてよい他の作用剤は、例えば、可溶性試薬、例えば少量の有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、メトキシプロパノール及びジメチルスルホキシド(DMSO)、並びにタンパク質消化を実施するための作用剤、例えばプロテイナーゼ、トリプシン、ペプシン及びペプチダーゼを含む。前記のように、前記作用剤のいずれかが、所望の効果又は機能を得るために十分な濃度で存在する。
分析物のためのアッセイの一般的記載
任意の適したアッセイを、FKBP結合免疫抑制薬の存在及び量の1つ又はその双方を測定するために使用してよい。アッセイを、前記で議論した放出剤で試料を処理してすぐに続けて試料に導入してよい。アッセイを、試料中でFKBP結合免疫抑制薬の量を測定するための試薬で試料をアッセイ媒体中で混合することにより実施する。試薬の性質は、実施されるべきアッセイの特定のタイプに依存する。媒体中での組合せは、FKBP結合免疫抑制薬を薬物の特異的結合要素に結合するための条件を受け、複合体を形成する。複合体の量が測定され、その際複合体の量は、試料中でのFKBP結合免疫抑制薬の存在及び量の1つ又は双方に関連する。
前記のように、多くの実施態様において、前記試薬は、FKBP結合免疫抑制薬のための少なくとも1つの特異的結合要素を含む。特異的結合要素は、2つの異なる分子の1つであり、特異的に結合する表面で又は空洞での領域を有し、かつそれらにより他の分子の特定の空間的構成及び極性構成に相補的であると定義される特異的結合対の要素(sbp要素)である。特異的結合対の要素は、通常、免疫対の要素、例えば抗原−抗体であるが、しかし他の特異的結合対、例えばビオチン−アビジン、ホルモン−ホルモン受容体、酵素−基質、核酸二本鎖、IgG−タンパク質A、ポリヌクレオチド対、例えばDNA−DNA、DNA−RNAが、免疫対ではないが、“特異的結合要素”又は“sbp要素”の用語の範囲内に含まれる。
特異的結合は、他の分子の実質的に少ない識別と比較して他のための2つの異なる分子の1つの特異的な認識を含む。一方で、非特異的結合は、比較的特定の表面構造と無関係である分子間の非共有結合を含む。非特異的結合は、分子間の疎水性相互作用を含むいくつかの因子によりもたらされてよい。
前記のように、本明細書において記載されている原理に従った放出剤は、かかるアッセイにおいて使用されるFKBP結合免疫抑制薬のための特異的結合要素、例えば抗体と最小の交差反応性を示す。さらに、前記で議論されているように、本明細書において記載された原理に従って同様の放出剤を1つ以上のFKBP結合免疫抑制薬のためのアッセイにおいて使用する前記条件において、放出剤は、異なる免疫抑制薬のためのアッセイにおいて使用される異なる特異的結合要素と最小の結合又は交差反応性を示す。
本明細書において記載されている原理に従ったアッセイのある例において、FKBP結合免疫抑制薬のための特異的結合要素は、完全な免疫グロブリン分子又はそれらの断片であってよい、FKBP結合免疫抑制薬のための抗体である。抗体は、種々のクラス及びアイソタイプ、例えばIgA、IgD、IgE、IgG1、IgG2a、IgG2b及びIgG3、並びにIgMを含む。それらの断片は、Fab、Fv及びF(ab’)2、Fab’等を含む。さらに、免疫グロブリン又はそれらの断片のアグリゲート、ポリマー及び接合体を、適宜、FKBP結合免疫抑制薬についての結合親和性を維持する限り使用することができる。FKBP結合免疫抑制薬のための抗体を、制限されることなく、例えば、宿主を免疫化し、血清(ポリクローナル)を採取し、連続して雑種細胞系列を製造し、そして分泌されたタンパク質(モノクローナル)を採取し、又は少なくとも天然の抗体の特異的結合のために要求されたアミノ酸配列についてコードする核酸配列もしくはそれらの突然変異誘発させた種類をクローニング及び発現することを含む技術により製造してよい。
一般に、アッセイは、試料中でのFKBP結合免疫抑制薬の量を測定する方法である。アッセイは、イムノアッセイ又は非イムノアッセイであってよい。種々のアッセイ方法を、以下で、例示のため及び制限されることなく記載されている。例えば、分析物のためのイムノアッセイにおいて使用するために選択された抗体は、他のリガンド、例えば他の代謝物又は関連物質上で、分析物(及び、適宜又は所望の場合に、その製剤学的に活性のある代謝物)を特異的に及び選択的に結合すべきである。
FKBP結合免疫抑制薬のためのアッセイは、任意のアッセイ成分又は生成物の分離せずに(均一)、又は分離して(不均一)実施してよい、イムノアッセイである。不均一アッセイは、通常、1つ以上の分離工程を含む。アッセイは、競合又は非競合であってよい。イムノアッセイは、標識付けた試薬又は標識付けていない試薬を含んでよい。標識付けていない試薬を含むイムノアッセイは、通常、本明細書において記載されている原理に従って免疫接合体から製造された1つ以上の抗体を含む比較的大きい複合体の形成を含む。かかるアッセイは、例えば免疫沈降法及び凝集方法、並びに抗体複合体の検出のための対応する光散乱技術、例えばネフェロ分析及び比濁分析を含む。標識付けしたイムノアッセイは、制限されることなく、例えば、化学発光イムノアッセイ、酵素イムノアッセイ、蛍光偏光イムノアッセイ、放射イムノアッセイ、阻害アッセイ、誘発されたルミネセンスアッセイ、及び蛍光酸素チャネリングアッセイ(fluorescent oxygen channelingassay)を含む。
使用されてよいイムノアッセイの1つの一般的な群は、抗体の制限された濃度を使用するイムノアッセイを含む。イムノアッセイの他の群は、1つ以上の主な試薬の過剰量、例えば分析物のための抗体の過剰量の使用を含む。イムノアッセイの他の群は、本明細書において記載されている原理に従って標識付けした試薬が、FKBP結合免疫抑制薬のための特異的結合要素への本明細書において記載されている原理に従った化合物の結合に対する標識シグナルを調整し、従って、試料中に存在してよいFKBP結合免疫抑制薬に競合する、分離のない均一アッセイを含む。他の試薬が、実施されるべきアッセイの性質に依存してアッセイ媒体中で含まれる。
ある実施態様において、均一アッセイを使用してよく、かかるアッセイは、実質的に仕切りのないイムノアッセイを意味してもよい。本発明の方法は、アッセイの前に、分解物代謝物を含む試料の他の構成物からの分析物の抽出又は分離がない、完全自動化均一アッセイの適用を有する。“手動でない抽出”において、例えば有機溶媒中で抽出しない試料、例えば全血試料を、適した媒体中で分析物のためのアッセイを実施するための試薬と合し、そしてアッセイ法を実施する。本発明の方法は、手動抽出アッセイの適用も見出している。いずれの場合も、本明細書において記載されている原理に従った化合物を、FKBP結合免疫抑制薬分析物を内因性結合物質から放出するために使用してよい。
均一アッセイは、Rubenstein, et al.、米国特許番号第3,817,837号第3段落第6行目〜第6段落第64行目において開示されているEMIT(登録商標)アッセイ(Syva Company、San Jose、CA)、免疫蛍光法、例えばUllman, et al.、米国特許番号第3,996,345号第17段落第59行目〜第23段落第25行目において開示されているもの、酵素チャネリングイムノアッセイ(“ECIA”)、例えばMaggio, et al.、米国特許番号第4,233,402号第6段落第25行目〜第9段落第63行目において開示されているもの、及び例えば特に米国特許番号第5,354,693号において開示されている蛍光偏光イムノアッセイ(“FPIA”)によって例示されている。
他の酵素イムノアッセイは、例えば、Ngo and Lenhoff、FEBS Lett. (1980) 116:285−288によって議論されている酵素調節媒介イムノアッセイ(enzyme modulate mediated immunoassay)(“EMMIA”)、Oellerich, J. Clin. Chem. Clin. Biochem. (1984) 22:895−904によって開示されている基質標識蛍光イムノアッセイ(substrate labeled fluorescence immunoassay)(“SLFIA”)、Khanna, et al., Clin. Chem. Acta (1989) 185:231−240によって開示されている組合せ酵素供与体イムノアッセイ(combined enzyme donor immunoassay)(“CEDIA”)、均一粒子標識イムノアッセイ(homogeneous particle labeled immunoassay)、例えば粒子強化比濁阻害イムノアッセイ(particle enhanced turbidimetric inhibition immunoassay)(“PETINIA”)、及び粒子強化比濁イムノアッセイ(particle enhanced turbidimetric immunoassay)(“PETIA”)である。
他のアッセイは、例えば、ゾル粒子イムノアッセイ(“SPIA”)、分散染料イムノアッセイ(“DIA”)、メタロイムノアッセイ(“MIA”)、酵素膜イムノアッセイ(“EMIA”)、ルミノイムノアッセイ(“LIA”)、及び固相として常磁性粒子を使用するアクリジニウムエステル標識イムノアッセイ(ADVIA Centaurイムノアッセイ)を含む。他のタイプのアッセイは、疎水性薬剤の結合に対して抗体固定化表面の光学特性、音波特性及び電気的特性における変化を監視することを含む免疫センサーアッセイを含む。かかるアッセイは、例えば、光学免疫センサーアッセイ、音波免疫センサーアッセイ、半導体免疫センサーアッセイ、電気化学的変換免疫センサーアッセイ、電位差測定免疫センサーアッセイ、及び電流測定電極アッセイを含む。
分析物の測定のための本明細書において議論されているアッセイの多くは、標識を使用し、その際標識は、通常、シグナル製造システム(“sps”)の一部である。標識の性質は、特定のアッセイ形式に依存する。シグナル製造システムは、通常、1つ以上の成分を含み、少なくとも1つの成分は検出可能な標識であり、それは、結合した及び/又は結合していない標識の量、すなわち、検出される分析物に結合した又は結合していない標識の量に、又は検出されるべき分析物の量を反映する作用剤に関連する検出可能なシグナルを生じる。標識は、シグナルを製造する、又はシグナルを製造するために含んでよいあらゆる分子であり、例えば蛍光体、放射性同位元素識別、酵素、化学ルミネセンサー又は光増感剤であってよい。従って、シグナルは、標識の性質に依存して、酵素活性、蛍光性、光吸収又は放射活性を検出することによって検出及び/又は測定される。
適した標識は、例示のため及び制限されることなく、酵素、例えばアルカリホスファターゼ、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ(“G6PDH”)、β−ガラクトシダーゼ、及びセイヨウワサビペルオキシダーゼ;リボザイム;レプリカーゼ、例えばQBレプリカーゼのための基質;プロモーター;染料;蛍光体、例えばフルオレセイン、イソチオシアネート、ローダミン化合物、フィコエリトリン、フィコシアニン、アロフィコシアニン、o−フタルデヒド、及びフルオレスカミン;錯体、例えば量子ドットとして公知の半導体ナノ結晶中に存在するCdSe及びZnSから製造されるもの;化学発光体、例えばイソルミノール及びアクリジニウムエステル;増感剤;補酵素;酵素基質;放射標識、例えば125l、131l、14C、3H、57Co及び75Se;粒子、例えばラテックス粒子、炭素粒子、磁性粒子を含む金属粒子、例えば二酸化クロム(CrO2)粒子等;金属ゾル;晶子;リポソーム;染料、触媒又は他の検出可能な群でさらに標識されていてよい細胞を含む。適した酵素及び補酵素は、Litman, et al.、米国特許番号第4,275,149号第19〜28段落、及びBoguslaski, et al.、米国特許番号第4,318,980号第10〜14段落において開示されており、適した蛍光体及び化学発光体は、Litman, et al.、米国特許番号第4,275,149号第30及び31段落において開示されており、参照をもって本明細書に組み込まれたものとする。
標識は、シグナルを直接製造し、従ってシグナルを製造するために追加の成分を必要としない。多くの有機分子、例えば蛍光体は、紫外線及び可視光を吸収でき、その際光吸収は、これらの分子にエネルギーを移し、そしてそれらを励起したエネルギー状態に高める。そして、この吸収したエネルギーを、第二波長で光の放出により消費する。シグナルを直接製造する他の標識は、放射活性同位体及び染料を含む。
代わりに、標識は、シグナルを製造するための他の成分を必要としてよく、従って、シグナル製造システムは、測定可能なシグナルを製造するために要求される全ての成分を含む。かかる他の成分は、基質、補酵素、エンハンサー、追加の酵素、酵素生成物と反応する物質、触媒、活性剤、補因子、阻害剤、捕捉剤、金属イオン、及びシグナル製造物質の結合のために要求される特異的結合物質を含んでよい。適したシグナル製造システムの詳細は、Ullman, et al.、米国特許番号第5,185,243号第11〜13段落において見出され、参照をもって本明細書に組み込まれたものとする。
標識又は他のsps要素を、支持体に結合できる。分析物又は分析物類似体を、当業者に公知の任意の方法で固体支持体に結合させてよく、結合は、実質的に、分析物又はその類似体の抗体に結合する能力に影響しない。ある実施態様において、分析物又は分析物類似体は、固相に被覆又は直接共有結合してよく、又は例えば、1つ以上のキャリヤー分子の層、例えばタンパク質を含む(ポリ)アミノ酸、例えば血清アルブミン又はイムノグロブリン、又は多糖(炭水化物)、例えばデキストラン又はデキストラン誘導体の層を有してよい。連結基を、固体支持体及び分析物を共有結合するために使用してもよい。分析物を結合する他の方法も可能である。例えば、固体支持体は、例えば、小分子のためのバインダー、例えばアビジン、抗体等のコーティングを有してよく、かつ小分子、例えば、制限されることなく、ビオチン又はヘプタンを、分析物に結合させるか、又はその逆であってよい。成分の支持体の表面への結合は、直接又は間接的な、共有又は非共有的であってよく、通常、文献において得られるよく知られている技術により達せられてよい。例えば、“Immobilized Enzymes”、Ichiro Chibata、Halsted Press、New York (1978)及びCautrecasas、J. Biol. Chem.、245:3059 (1970)を参照できる。
支持体は、透明な又は部分的に透明であってよい、有機又は無機の、固体又は液体の、水不溶性材料から構成されてよい。支持体は、例えば、あらゆるいくつかの形状、例えばビーズを含む粒子、フィルム、膜、管、ウェル、ストリップ、ロッド、平滑表面(例えばプレート及び紙)、及び繊維を有してよい。アッセイのタイプに依存して、支持体を、使用される媒体中で懸濁可能であってよく、又は懸濁できなくてもよい。懸濁可能な支持体の例は、例えば、ポリマー材料、例えばラテックス、脂質二重層又はリポソーム、油滴、細胞及びヒドロゲル、並びに磁性粒子である。他の支持体組成物は、ポリマー、例えばニトロセルロース、セルロースアセテート、ポリ(塩化ビニル)、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルブテン)、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリ(エチレンテレフタレート)、ナイロン、及びポリ(ビニルブチレート)を含み、それ自体使用するか、又は他の材料と共に使用する。
支持体は粒子であってよい。粒子は、少なくとも約0.02ミクロンであり、約100ミクロン未満の平均直径を有してよい。ある実施態様において、粒子は、約0.05ミクロン〜約20ミクロン、又は約0.3ミクロン〜約10ミクロンの平均直径を有する。粒子は、有機又は無機、膨張性又は非膨張性、多孔質又は非多孔質であってよく、有利には一般に約0.7g/mL〜約1.5g/mLの水に近い密度であり、かつ透明、部分的に透明、又は不透明であってよい材料から構成されてよい。粒子は、生物学的材料、例えば細胞及び微生物、例えば赤血球、白血球、リンパ球、ハイブリドーマ、連鎖球菌、黄色ブドウ球菌、大腸菌、又はウィルスであってよい。粒子は、例えば、有機ポリマー及び無機ポリマー、例えばリポソーム、ラテックス粒子、磁性粒子又は非磁性粒子、リン脂質ベシクル、カイロミクロン、又はリポタンパク質から構成される粒子であってもよい。ある実施態様において、粒子は、二酸化クロム(クロム)粒子又はラテックス粒子である。
ポリマー粒子を、付加ポリマー又は縮合ポリマーから形成してよい。粒子は、水性媒体中で容易に分散可能であり、かつ吸着性又は機能化可能であってよく、その結果、直接又は間接的に連結基を介して分析物に対する接合を可能にする。粒子は、自然に生じる材料、合成して改質された自然に生じた材料、及び合成材料に由来してもよい。有機ポリマーの中で特に関心があるのは、例えば、多糖、特に架橋多糖、例えばSEPHAROSE(登録商標)として市販されているアガロース、SEPHADEX(登録商標)及びSEPHACRYL(登録商標)として市販されているデキストラン、セルロース、デンプン等、付加ポリマー、例えばポリスチレン、ポリビニルアルコール、アクリレート及びメタクリレートの誘導体のホモポリマー及びコポリマー、特に有利ヒドロキシ官能性を有するエステル及びアミドである。
標識及び/又は他のsps要素を、sbp要素又は他の分子に結合させてよい。例えば、標識を、sbp要素、例えば抗体、抗体のための受容体、抗体に接合された小分子に結合できる受容体、又は分析物類似体に、共有結合させてよい。標識のsbp要素への結合を、標識の水素原子をsbp要素への結合に置き換えることをもたらす化学反応によって得てよく、又は標識とsbp要素との間に連結基を含んでよい。他のsps要素を、sbp要素に共有結合させてもよい。例えば、2つのsps要素、例えば蛍光体及び消光剤を、それぞれ、分析物と特異的な複合体を形成する異なる抗体に結合させてよい。複合体の形成は、直ぐそばで蛍光体及び消光剤をもたらし、従って、消光剤を蛍光体と相互作用させて、シグナルを生成する。接合の方法は当業者によく知られている。例えば、Rubenstein, et al.、米国特許番号第3,817,837号(参照をもって本明細書に組み込まれたものとする)を参照。
標的タンパク質として特に関心のある酵素は、例えば、酸化還元酵素、特にデヒドロゲナーゼ、例えばグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、及び乳酸デヒドロゲナーゼ、並びに過酸化水素の製造及び過酸化水素を使用した染料前駆体の染料への還元を含む酵素である。特定の組合せは、糖質オキシダーゼ、例えばグルコースオキシダーゼ及びガラクトースオキシダーゼ、又は過酸化水素を使用して染料前駆体を酸化する酵素、すなわちペルオキシダーゼ、例えばセイヨウワサビオキシダーゼ、ラクトペルオキシダーゼ又はミクロペルオキシダーゼと結合させた複素環オキシダーゼ、例えばウリカーゼ及びキサンチンオキシダーゼを含む。追加の酵素の組合せは当業者に公知である。単一酵素を標識として使用する場合に、他の酵素、例えばヒドロラーゼ、トランスフェラーゼ及びオキシドレダクターゼ、有利にはヒドロラーゼ、例えばアルカリホスファターゼ及びベータガラクトシダーゼの使用を見出してよい。代わりに、ルシフェラーゼ、例えばホタルルシフェラーゼ及び細菌ルシフェラーゼを使用してよい。
使用が見出されている具体的な補酵素は、例示のため及び制限されることなく、例えば、NAD[H]、NADP[H]、リン酸ピリドキサール、FAD[H]、FMN[H]、及びβ−ガラクトシダーゼを含む。例えば、米国特許番号第4,318,980号(一部の参照をもって本明細書に組み込まれたものとする)を参照。
標識タンパク質、例えば酵素に関して、分子量範囲は、約10000〜約600000、又は約10000〜300000の分子量である。通常、例えば、約200000分子量当たり少なくとも1つの分析物、又は約150000分子量当たり少なくとも1つの分析物、又は約100000分子量当たり少なくとも1つの分析物、又は約50,000分子量当たり少なくとも1つの分析物がある。酵素の場合に、分析物類似体群の数は、例えば、1〜約20、約2〜約15、約3〜約12、又は約6〜約10である。
“ポリ(アミノ酸)でない標識”の用語は、タンパク質(例えば酵素)でない標識を含む。ポリ(アミノ酸)でない標識は、直接検出されることができ、又は検出可能なシグナルを生成する特異的な結合反応を介して検出可能である。(ポリ)アミノ酸でない標識は、例えば、放射性同位体、発光化合物、支持体、例えば粒子、プレート、ビーズ等、ポリヌクレオチド等を含む。より詳述すれば、ポリ(アミノ酸)でない標識は、同位体又は非同位体、通常は非同位体であってよく、かつ触媒についてコードするポリヌクレオチド、プロモーター、染料、補酵素、酵素基質、放射活性基、有機小分子(例えばビオチン、蛍光分子、化学発光分子等)、増幅可能なポリヌクレオチド配列、支持体、例えば、粒子、例えばラテックス又は炭素粒子又は二酸化クロム(クロム)粒子、金属ゾル、晶子、リポソーム、又はさらに例えば染料、触媒又は他の検出可能な基でさらに標識付けしてよい又は標識付けしなくてもよい細胞であってよい。
一実施態様において、アッセイは、誘発された発光イムノアッセイであり、該アッセイは、“Assay Method Utilizing Photoactivated Chemiluminescent Label”(“induced luminescence assay”)と題された米国特許番号第5,340,716号(Ullman, et al.)において記載されており、参照をもって本明細書に組込まれたものとする。1つのアプローチにおいて、アッセイは、光増感剤を導入する粒子、及び化学発光化合物を導入する標識粒子を使用する。標識粒子を、分析物の量に関連して、sbp要素、例えば、分析物に結合して複合体を形成できる分析物のための抗体に、又は複合体を形成するための第二のsbp要素に接合させる。分析物が存在する場合に、光増感剤と化学発光化合物とは近くなる。光増感剤は、一重項酸素を生じ、かつ2つの標識が近い場合に化学発光化合物を活性化する。活性化させた化学発光化合物は、続いて光を生成する。生成された光の量は、分析物のための抗体を含む形成された複合体の量に関連する。
例示のため及び制限されることなく、化学発光粒子と一緒に、例えば化学発光粒子中に組込むことにより又は化学発光粒子に付着することにより化学発光化合物を含む、化学発光粒子が使用される。分析物に結合するsbp要素、例えば分析物のための抗体を、粒子を被覆する多糖に結合させる。分析物のための抗体に結合する第二のsbp要素は、ビオチン接合体の一部である。ストレプトアビジンを、第二の一組の粒子であって、該粒子に関連する光増感剤を有する粒子に接合させる。この第二の一組の粒子(光増感剤粒子)へのストレプトアビジンの結合は、粒子上で多糖を含んでもよく、又は含まなくてもよい。化学発光粒子を、分析物を含有するとされる試料と、及び光増感剤粒子と混合させる。反応媒体をインキュベートして、分析物へのsbp要素の結合によって分析物に粒子を結合させて複合体を形成し、その複合体に第二のsbp要素を結合させる。そしてその媒体を、光で照射して光増感剤を励起させ、その励起させた状態で、酸素を一重項状態に活性化させることができる。一組の粒子の1つの化学発光化合物が、分生物の存在のために光増感剤に近接しているために、それは、一重項酸素によって活性化され、かつ発光を放射する。そして媒体を放射された発光又は光の量について試験し、それらの存在を分析物の量に関連させる。
分析物の測定のために使用されてよい分析の他の特定の例は、蛍光酸素チャネリングイムノアッセイを記載している米国特許番号第5,616,719号(Davalian, et al.)において議論されている。
前記で議論されているアッセイを、通常、一般的に最適なアッセイ感受性を提供する中pHで、水性緩衝媒質中で実施する。アッセイ媒体のためのpHは、通常、約4〜約11の範囲、又は約5〜約10の範囲、又は約6.5〜約9.5の範囲であってよい。pHは、通常、あらゆる特異的な結合対の結合要素の最適な結合、及びアッセイのための他の試薬、例えばシグナル製造システムの要素のために最適なpHを妥協する。種々の緩衝液を、所望のpHを得るため及びインキュベート中のpHを維持するために使用してよい。緩衝液の例は、制限されることなく、例えば、ボレート、ホスフェート、カーボネート、トリス、バルビタール、PIPES、HEPES、MES、ACES、MOPS及びBICINEを含む。種々の補助材料を前記アッセイ方法において使用してよい。例えば、緩衝液及び保存剤に加えて、媒体は、媒体のための及び使用した試薬のための安定剤を含んでよい。ある実施態様において、これらの添加剤に加えて、例えば、タンパク質、例えばアルブミン;四級化アンモニウム塩;ポリアニオン、例えばデキストランスルフェート;結合増強剤を含んでよい。前記材料の全てが、所望の効果又は機能を得るために十分な濃度及び量で存在する。
1回以上のインキュベート期間を、前記種々の試薬の添加の間のあらゆる合間を含む1回以上の合間で媒体に適用してよい。媒体を、通常、試薬の種々の成分の結合のために十分な温度で、及び時間でインキュベートして生じてよい。中温を、通常、前記方法を実施するために使用してよく、通常、測定中に一定の温度、有利には室温である。インキュベート温度は、通常、例えば、約5℃〜約99℃、又は約15℃〜約70℃、又は約20℃〜約45℃の範囲である。インキュベートのための時間は、例えば、約0.2秒〜約24時間、又は約1秒〜約6時間、又は約2秒〜約1時間、又は約1〜15分である。前記時間は、媒体の温度及び種々の試薬の結合速度に依存する。測定中の温度は、一般的に、約10℃〜約50℃、又は約15℃〜約40℃の範囲である。
アッセイされうる分析物の濃度は、一般に、約10-5〜約10-17M、又は約10-6〜約10-14Mまで変動する。アッセイが質的、半量的又は量的(試料中に存在する赤血球親和性の薬物分析物の量に関連する)であるかどうかのような考察、特定の検出技術及び分析物の濃度は、通常、種々の試薬の濃度を測定する。
アッセイ媒体中の種々の試薬の濃度は、一般的に、例えば、分析物、アッセイの性質、抗体の親和性及び結合活性、並びに抗体の断片化の関心のある免疫抑制薬分析物の濃度範囲によって測定される。しかしながら、それぞれの試薬の最終濃度は、通常、範囲を超えたアッセイの感受性を最適化するために経験的に測定される。すなわち、有意性のある分析物の濃度における変異は、性格に測定できるシグナルの差を提供すべきである。考察、例えばシグナル製造システムの性質、及び分析物の性質は、通常、種々の試薬の濃度を測定する。
添加の順序を広く変動してよい一方で、アッセイの性質に依存する確かな性能がある。添加の単純な順序は、同時に全ての材料を添加すること、及びアッセイ媒体が相同アッセイにおけるようなシグナルで有する効果を測定することである。代わりに、試薬を順次混合させることができる。場合により、インキュベート工程を、前記で定義したようにそれぞれ添加した後に含んでよい。インキュベート時間の長さは、所望される機能を達成するために十分な長さである。
FKBP結合免疫抑制薬分析物のためのアッセイの特定の実施態様
試料をアッセイするために使用してよいアッセイの特定の実施態様を、以下で例示のため及び制限されることなく議論する。全ての場合において、本明細書において記載されている原理に従った化合物を、アッセイを実施する前に及びアッセイの実施とは別に、又はアッセイの実施と同時に、前記試料に添加して、FKBP結合免疫抑制薬を内因性結合物質から放出させる。その化合物は、試料を含有する媒体中で含まれてよく、又は該試料を、本明細書において記載されている原理に従った化合物を含む別々に製造した前処理試薬溶液に添加してよい。
均一アッセイにおいて、全ての試薬を混合した後に、シグナルを測定し、そして試料中の分析物の量に関連づける。例えば、分析物のためのEMIT(登録商標)アッセイにおいて、分析物を含有する疑いのある試料を、水性媒体中で、分析物の酵素接合体、すなわち分析物の類似体、及び分析物を認識できる抗体と同時に又は別々に混合する。一般的に、分析物のための基質を添加し、酵素で触媒作用を及ぼす反応に対して発色性生成物又は発蛍光性生成物の形成をもたらす。好ましい酵素は、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ及びアルカリホスファターゼであるが、しかし他の酵素を使用してもよい。分析物及び酵素接合体の成分は、抗体上の結合部位に競合する。そして媒体中での酵素活性を、通常、分光光度法により測定する。
“分析物類似体”又は“分析物の類似体”は、受容体、例えば分析物のための抗体のための分析物と競合する改良された分析物である。改良は、他の分子に対する分析物類似体、例えば、制限されることなく、支持体、標識、小分子、又は小分子のための結合相手を連結するための方法を提供してよい。分析物類似体は、通常、分析物類似体をハブ又は標識に連結する結合で水素をより多く置き換えることにより分析物とは異なるが、必要ではない。すなわち、分析物類似体を、直接又は間接的に連結基によって他の分子に連結させてよい。分析物類似体は、例えば、分析物又は連結基を介して他の分子に接合させた分析物に構造的に関連のある分子であってよい。
前記アッセイを、酵素接合体の酵素として、突然変異体グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼを使用して実施してよい。この突然変異体酵素は、米国特許番号第6,090,567号及び第6,033,890号において記載されており、参照をもって本明細書に組み込まれた関連する開示である。さらに、前記アッセイを、分析物のための抗体を使用して、及び米国特許番号第5,328,828号及び第5,135,863号(参照をもって本明細書に組み込まれた関連する開示である)において記載された方法を使用して実施してよい。
異種アッセイは、通常、1つ以上の分離工程を含み、競合又は非競合であってよい。種々の競合又は非競合アッセイ形式は、Davalian, et al.、米国特許番号第5,089,390号、14段落25行目〜15段落9行目において開示されており、この開示は、参照をもって本明細書に組み込まれたものとする。競合アッセイの1つのタイプにおいて、本明細書において開示されているような、分析物のための抗体を有する抗体に結合する支持体を、試料及び分析物の適した酵素接合体を含む媒体に接触させる。支持体及び媒体を分離した後に、支持体又は媒体の酵素活性を従来の技術を使用することにより測定し、測定結果を決定する。
ある実施態様において、第二酵素を、酵素接合体の酵素に加えて使用してよい。一組の酵素の酵素は、第一酵素の生成物が第二酵素のための基質として役立つことに関連がある。
アッセイ形式の他の実施態様は、キャプチャアッセイである。このアッセイ形式において、分析物のための抗体を、磁性粒子に共有結合させる。試料を、これらの粒子でインキュベートして、分析物のための抗体を分析物に結合させる。続いて、共有的に付着した分析物又は分析物の誘導体を有する酵素を磁性粒子でインキュベートする。洗浄後に、磁性粒子に結合させた酵素の量を測定し、そして分析物のための抗体を含有する複合体の量に逆に関連づける。
特定の例において、誘起発光イムノアッセイを使用してもよい。誘起発光イムノアッセイは、米国特許番号第5,340,716号(Ullman)において挙げられており、この開示は参照をもって本明細書に組み込まれたものとする。1つのアプローチにおいて、アッセイは、それらに関連する増感剤を有する粒子を使用し、その際FKBP結合免疫抑制薬の類似体を、粒子(増感剤粒子試薬)に結合させる。化学発光試薬は、FKBP結合免疫抑制薬のための抗体を含む。FKBP結合免疫抑制薬分析物は、FKBP結合免疫抑制薬のための抗体に結合するための光増感剤粒子試薬と競合する。FKBP結合免疫抑制薬分析物が存在する場合に、少量は、化学発光試薬に極めて近くなる光増感剤粒子試薬の分子の数である。従って、アッセイシグナルにおける減少がある。光増感剤は、一重項酸素を生じ、かつ2つの標識が近い場合に化学発光試薬を活性化する。活性化させた化学発光試薬は、続いて光を生成する。生じた光の量は、形成された複合体の量に関連し、次に試料中に存在するFKBP結合免疫抑制薬分析物の量に関連する。
誘起発光イムノアッセイの他の特定の例において、アッセイは、それらに関連する化学発光化合物を有する粒子を使用し、その際FKBP結合免疫抑制薬分析物の類似体を、粒子(増感剤粒子試薬)に結合させる。光増感剤試薬は、FKBP結合免疫抑制薬のための抗体を含む。FKBP結合免疫抑制薬分析物は、FKBP結合免疫抑制薬のための抗体に結合するための化学発光粒子試薬と競合する。FKBP結合免疫抑制薬分析物が存在する場合に、少量は、光増感剤試薬に極めて近くなる化学発光粒子試薬の分子の数である。従って、アッセイシグナルにおける減少がある。光増感剤は、一重項酸素を生じ、かつ2つの標識が近い場合に化学発光粒子試薬の化学発光化合物を活性化する。活性化させた化学発光化合物は、続いて光を生成する。生じた光の量は、形成された複合体の量に関連し、次に試料中に存在するFKBP結合免疫抑制薬分析物の量に関連する。
誘起発光イムノアッセイの他の特定の例において、小分子のための結合相手、例えばアビジン又はストレプトアビジン(ビオチンのための結合相手である)に接合させた光増感剤粒子を使用する。ビオチン(ビオチン試薬)を含むFKBP結合免疫抑制薬の類似体も使用する。FKBP結合免疫抑制薬のための特異的結合要素を含む化学発光試薬を検出系の一部として使用する。反応媒体をインキュベートして、光増感材粒子のアビジン又はストレプトアビジンをビオチン試薬に結合させてアビジンとビオチンとを結合させ、そして化学発光試薬の一部であるFKBP結合免疫抑制薬のための特異的結合要素を、FKBP結合免疫抑制薬分析物に、又は光増感剤粒子に付着しているビオチン試薬の分析物類似体にも結合させる。そしてその媒体を、光で照射して光増感剤を励起させ、その励起させた状態で、酸素を一重項状態に活性化させることができる。FKBP結合免疫抑制薬分析物の存在のため、より少ない化学発光試薬が光増感剤に極めて近いために、一重項酸素及び少量の発光体により化学発光試薬の少量の活性がある。そして、媒体を発光又は光放射の存在及び/又は量について試験し、それらの存在を、FKBP結合免疫抑制薬分析物の存在及び/又は量に関連づけ、シグナルにおける減少を、FKBP結合免疫抑制薬分析物の存在で観察する。
誘起発光イムノアッセイの他の特定の例において、小分子のための結合相手、例えばアビジン又はストレプトアビジン(ビオチンのための結合相手である)に接合させた光増感剤粒子を使用する。接合体試薬は、ビオチンに接合したFKBP結合免疫抑制薬のための特異的結合要素を含む。FKBP結合免疫抑制薬の類似体を使用し、化学発光粒子に付着している類似体(化学発光体−類似体試薬)も使用される。反応媒体をインキュベートして、光増感材粒子のアビジン又はストレプトアビジンを抗体−ビオチン試薬に結合させてアビジンとビオチンとを結合させ、そして、試料中に存在する場合にFKBP結合免疫抑制薬分析物に、及び化学発光体−化合物試薬の一部である分析物類似体に、FKBP結合免疫抑制薬のための特異的結合要素を結合させる。そしてその媒体を、光で照射して光増感剤を励起させ、その励起させた状態で、酸素を一重項状態に活性化させることができる。FKBP結合免疫抑制薬分析物の存在のため、より少ない化学発光体−類似体試薬が光増感剤に極めて近いために、一重項酸素及び少量の発光体により化学発光試薬の少量の活性がある。そして、媒体を発光又は光放射の存在及び/又は量について試験し、それらの存在を、FKBP結合免疫抑制薬分析物の存在及び/又は量に関連づけ、シグナルにおける減少を、FKBP結合免疫抑制薬分析物の存在で観察する。
アッセイ形式の他の例は、例示のため及び制限されることなく、ACMIA(Affinity Chromium dioxide Mediated Immuno Assay)である。ACMIAアッセイ形式について、FKBP結合免疫抑制薬の類似体で被覆されたクロム粒子を、第一成分として使用する。第二成分は、FKBP結合免疫抑制薬のための抗体である。受容体酵素(例えばβ−ガラクトシダーゼ)に架橋されたこの抗体を、過剰量、すなわち試料中に存在してよい全てのFKBP結合免疫抑制薬分析物を結合するために要求される量よりも多い量で、反応容器に添加する。本明細書において記載されている原理に従って放出剤で処理される試料を、FKBP結合免疫抑制薬のための抗体で処理し、抗体を試料中でFKBP結合免疫抑制薬に結合させる。抗体−酵素接合体を試料と混合して、FKBP結合免疫抑制薬分析物を抗体に結合させる。次に、クロム粒子試薬を添加して、あらゆる過剰な抗体−酵素接合体を結合させる。そして、磁石を適用し、懸濁液から全てのクロム粒子及び過剰な抗体−酵素を取りだし、そして上澄みを最終反応容器に移す。受容体酵素の基質を、最終反応容器に添加し、そしてその酵素活性を、経時的に吸光度における変化として分光光度によりで測定する。このシグナルの量を、試料中でのFKBP結合免疫抑制薬の量に関連づける。
前記アッセイ形式の全てにおいて、本明細書において記載されている原理に従った放出剤を使用し、内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を分離させる。前記のように、放出剤を、直接又は前処理試薬溶液の形で試料を含有する媒体に添加してよい。一方で、試料を、本明細書において記載されている原理に従った化合物を含有する前処理試薬溶液に添加してよい。
測定工程
イムノアッセイを使用する本明細書において記載されている原理に従った方法は、FKBP結合免疫抑制薬分析物のための抗体(抗分析物抗体)を含む複合体の量についてそれぞれのアッセイ媒体を試験することを含む。測定を、それぞれ、それぞれのアッセイ媒体について実施し、続いて使用した特定のアッセイに従ったアッセイ媒体をインキュベートする。
“分析物の量の測定”の語句は、分析物の量的、半量的及び質的な測定をいう。量的、半量的及び質的である方法、並びに分析物を測定するための他の方法は、分析物の量を測定するための方法であると考えられる。例えば、分析物を含有すると考えられる試料中での分析物の存在又は不在を単に検出する方法は、本発明の実施態様の範囲内に含まれると考えられる。“検出”及び“測定”の用語、並びに測定のための他の同義語は、本発明の実施態様の範囲内にあると考えられる。
多くの実施態様において、媒体の試験は、媒体からのシグナルの検出を含む。シグナルの量は、試料中の分析物の量に関連づけられる。検出の特定の方法は、シグナル製造システムの性質に依存する。本明細書において議論されているように、spsの標識が、外部の方法によって、好ましくは目視試験によって検出可能なシグナルを生成し、例えば、電磁放射、電気化学、熱、放射能検出、及び化学試薬を含む、多くの方法がある。
シグナル製造システムの活性は、シグナル製造システムの性質に依存する。光で活性化されるシグナル製造システムのこれらの要素のために、該要素は光で放射される。粒子の表面上にあるシグナル製造システムの要素について、追加の基材が活性化をもたらしてよい。他の活性化方法は、本明細書における開示を考慮して当業者に示唆されている。いくつかのシグナル製造システム、例えば放射活性標識である標識、酵素等を含むこれらのシステムについて、活性化のための作用剤は必要でない。酵素システムについて、基質及び/又は補因子の添加が必要であってよい。
シグナルの量についての測定は、一般的に単にシグナルを読む工程であるシグナルの検出も含む。シグナルは、通常、装置を使用して読み取り、シグナルの性質に依存する。前記装置は、例えば、分光光度計、蛍光光度計、吸収分光計、ルミノメータ、化学ルミノメータ、アクチノメータ又は写真装置であってよい。検出されたシグナルの量を、試料中に存在するFKBP結合免疫抑制薬分析物の量に関連づける。測定中の温度は、一般的に、例えば、約10℃〜約70℃、又は約20℃〜約45℃、又は約20℃〜約25℃の範囲である。1つのアプローチにおいて、標準曲線を、スクリーニングされるべき分析物の公知の濃度を使用して作成し、検量用試料及び他の対照を使用してもよい。
試料ポーションに対するアッセイを実施するためのキット
特定のアッセイを実施するための試薬が、FKBP結合免疫抑制薬分析物の測定のためのアッセイを簡便に実施するために有用なキットにおいて存在してよい。一実施態様において、キットは、パッケージ化された組合せで、内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬分析物を放出するための本明細書において記載されている原理に従った試薬、分析物のための抗体、及びアッセイを実施するための他の試薬を含み、その性質は、特定のアッセイ形式に依存する。試薬は、それぞれ、別々の容器中にあってよく、又は種々の試薬が、試薬の交差反応性及び安定性に依存して1つ以上の容器中で混合されていてもよい。キットは、さらに、アッセイを実施するための他の別々にパッケージ化された試薬、例えば追加のsbp要素、補助試薬、例えば補助酵素基質等を含む。
キット中の種々の試薬の相対量は、アッセイ方法中に生じる必要がある反応を実質的に最適化する試薬の濃度を提供するため、さらにアッセイの感度を実質的に最適化ために、広範に変動できる。適した条件下で、キット中の1つ以上の試薬は、溶解して、方法又はアッセイを実施するために適した濃度を有する試薬溶液を提供する、付形剤を含む、通常凍結乾燥させた乾燥粉末として提供されうる。キットは、さらに、前記のような本発明の実施態様に従った方法の記載を含む。
本明細書において使用されている“少なくとも”の語句は、特定の項目の数が、挙げられた数と同等か、又はそれ以上であってよいことを意味する。本明細書において使用されている“以上”の語句は、特定の項目の数が、挙げられた数と同等か、又はそれ以上であってよいことを意味する。本明細書において使用されている“約”の語句は、挙げられた数が、±10%まで異なってよいことを意味し、例えば“約5”は、4.5〜5.5の範囲を意味する。
以下の記載は、例示のため及び制限されることなく、本明細書において記載されている原理に従った特定の実施例に関し、特定の実施例は、本発明の開示の範囲及び特許請求の範囲を制限することを意図しない。種々の変更及び改良した組成物、方法、及び系は、本発明の開示の意図及び範囲から逸脱しないと考えられる。
実施例
以下の実施例は、例示のため及び制限されることなく、本発明の特定の実施例をさらに記載し、かつ本発明の範囲を制限するものではない。本明細書において開示された部及びパーセンテージは、特に明記されない限り体積による。
定義:
mg=ミリグラム
g=グラム
ng=ナノグラム
mL=ミリリットル
μL=マイクロリットル
mmol=ミリモル
μmol=マイクロモル
℃=摂氏度
min=分
sec=秒
hr=時間
w/v=質量対体積
v/v=体積対体積
TLC=薄層クロマトグラフィー
HPLC=高速液体クロマトグラフィー
EtOAc=酢酸エチル
MeOH=メタノール
DMF=ジメチルホルムアルド
DMSO=ジメチルスルホキシド
MeOP=1−メトキシ−2−プロパノール
MES=2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸
DI=脱イオン化
EDA=エチレンジアミン
LOCI=蛍光酸素チャネリングイムノアッセイ
BSA=ウシ血清アルブミン
BGG=ウシガンマグロブリン
mIgG=モノクローナルイムノグロブリン
MS=質量分析
SIRO=シロリムス
Tacro=タクロリムス
FKE=FK506エステル。
全ての化学物質を、特に明記しない限り、Sigma−Aldrich Company(St. Louis MO)から購入してよい。タクロリムスはAstellas Pharma US. Inc.(Deerfield IL)から得られる。シロリムスはPfizer Inc.(New York NY)から得られる。4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン(PTAD)はSigma−Aldrich Companyから得られる。ジエチルアジドジカルボキシレート(DAC)は、Sigma−Aldrich Companyから得られる。
試験を、Siemens Healthcare Diagnostics Inc.(Newark DE)から入手できるDIMENSION(登録商標)RxL分析器を使用して実施した。前記装置は、ACMIAイムノアッセイ技術を使用した。ACMIAアッセイ法は、米国特許番号第7,842,475号、第7,186,518号、第5,147,529号、第5,128,103号、第5,158,871号、第4,661,408号、第5,151,348号、第5,302,532号、第5,422,284号、第5,447,870号、及び第5,434,051号において記載されており、参照をもって本明細書にその全体が組込まれたものとする。本明細書において使用され、かつ以下でより詳細に議論されているACMIA法の一実施態様において、クロム粒子上のタクロリムス類似体と酵素に接合したタクロリムスのための抗体についての患者試料におけるタクロリムス(“接合体”)との競合を使用して、患者試料におけるタクロリムスの量を測定する。クロム粒子上でタクロリムス類似体に結合する接合体を、磁器分離により取り出す。上澄み中に残っている接合体から酵素活性を測定し、そして、それは、患者試料におけるタクロリムスの量に直接比例する。使用したACMIAアッセイ形式において、タクロリムスを含まない試料の試験が活性抗体に結合していない(すなわちクロム粒子上にタクロリムスが結合できない)酵素活性の量を示す場合に、酵素活性が観察された。クロム粒子が存在しない場合に観察された酵素活性は、接合体における酵素活性の合計量を示す。これらの値は、活性抗体に対する酵素活性結合の割合を評価するために使用されうる。
実施例1
4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン(PTAD)及びシロリムスのディールス・アルダー付加物の製造。図5を参照できる。無水CH2Cl2(1ml)中でのPTAD溶液(38mg、0.217mmol)を、無水CH2Cl2(7ml)中でのシロリムス溶液(200mg、0.219mmol)に室温(24℃)で添加した。PTADの特徴的な赤色が現れた。その反応混合物を、室温で30分間撹拌し、そして60℃で50分間窒素下で還流した。混合物のTLC分析は、非常に少量のシロリムスが残ったことを示した。(TLC条件:ヘキサン/酢酸エチル/MeOH=30/65/5(v/v))。そして、5mgのPTADを反応混合物に添加した。その混合物を24℃で30分間撹拌した。その混合物のさらなるTLC分析は、全てのシロリムスが消費されたことを証明した。反応中に残ったPTADの明赤色は、PTADの過剰を示す。殆どのCH2Cl2を、回転蒸発により蒸発させた。残りの溶液(0.5ml)を、調製用TLCプレート(20×20cm、2000ミクロン;Analtech、Newark DE)に適用した。そのプレートを、前記と同様の溶媒系(ヘキサン/酢酸エチル/MeOH=30/65/5(v/v))で処理した。生成物を含むシリコンバンドを回収し、そしてMeOH/CH2Cl2(1/9;v/v;40ml×3)で3回抽出した。組み合わせた有機抽出物を蒸発させ、そして残留物を高真空で16時間乾燥させた。所望の純度のPTAD−シロリムス ディールス・アルダー付加物III及びIV(220mg、収率92%)の混合物を白色の固体として得た。III/IVのHPLC領域−異性体比は、86/14であった;HPLC−MS(ES):MNa+1111.5;1H−NMR(CDCl3)7.62(1H);7.46(3H);7.37(1H);5.98(1H);5.84(1H);5.55(1H);3.4(s,3H);3.35(s,3H);3.15(s,3H);0.72(q,1H)。
ジエチルアジドジカルボキシレート(DAC)及びシロリムスのディールス・アルダー付加物の製造。比較の目的のために、本明細書において記載されている原理に従わない表題の化合物を製造し、そして評価した。DAC(77mg、0.07ml、0.438mmol)を、無水CH2Cl2(5ml)中でのシロリムス溶液(200mg、0.219mmol)に室温(24℃)で添加した。その反応混合物を、室温で10分間撹拌し、そして60℃で16時間窒素下で還流した。混合物のTLC分析は、非常に少量のシロリムスが残ったことを示した(TLC条件:酢酸エチル)。従って、その混合物を、室温(24℃)まで冷却させた。DAC(77mg)を反応混合物に添加した。その反応混合物を、60℃で3時間窒素下で還流した。殆どのCH2Cl2を、回転蒸発により蒸発させた。残りの溶液(0.5ml)を、調製用TLCプレート(20×20cm、2000ミクロン;Analtech)に適用した。そのプレートを、同様の溶媒系(酢酸エチル)で処理した。生成物を含むシリコンバンドを回収し、そしてMeOH/CH2Cl2(119;v/v;40ml×3)で3回抽出した。組み合わせた有機抽出物を蒸発させ、そして残留物を高真空で16時間乾燥させた。所望の純度のシロリムス ディールス・アルダー付加物IX及びX(図6を参照)(182mg、収率76%)を白色の固体として得た。HPLC領域−異性体のIX/Xの割合は85/15であった;HPLC−MS(ES):MNa+ 1110.6。
水素化シロリムスの製造。比較の目的のために、本明細書において記載されている原理に従わない表題の化合物を製造し、そして評価した。水素化させたシロリムスを、米国特許番号第5,023,262号(参照をもって本明細書に組み込まれたものとする)において記載された方法と同様の方法で製造した。要約すると、シロリムスの水素化を、金属触媒で、水素圧下で実施して、シロリムスのトリエン部分水素化して、水素化させたシロリムスXIを提供した(図7を参照)。
前処理試薬溶液の製造。この前処理試薬溶液を、少量の放出剤、6.8mg/mLのPIPES 1.5ナトリウム塩(緩衝液)、0.3mg/mLのEDTA二ナトリウム(凝血防止剤)、1.0mg/mLのサポニン(溶血剤)、0.2%のPROCLIN(登録商標)300(保存剤)、0.024mg/mLの硫酸ネオマイシン(保存剤)及び0.99mg/mLのNaN3をpH6.5で含んで製造した。それぞれの前処理試薬溶液における放出剤の量は、10μg/mLであった。最終反応混合物における放出剤濃度は、試料から添加された類似体の46.7μg/mLに等しかった。
抗シロリムス抗体−β−ガラクトシダーゼ接合体の製造。モノクローナル抗シロリムス抗体(Wyeth Pharmaceuticalからのクローン155−M1)を、公知の技術に従って、標準のヘテロ二官能SMCC(スクシンイミジルトランス−4−(N−マレイミジルメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート)リンカーを使用してβ−ガラクトシダーゼに接合させた。抗体接合体溶液は、約7.5μg/mLの抗シロリムス抗体−β−ガラクトシダーゼ接合体、30mg/mLのプロテアーゼを有さないウシ血清アルブミン、0.126mg/mLのMgCl2、0.03mL/mLのエチレングリコール、35.14mg/mLのPIPES 1.5ナトリウム塩、50mg/mLのNaCl及びベータ−ガルムテイン(不活性化β−ガラクトシダーゼ)をpH6.5で含んだ。
抗タクロリムス抗体−β−ガラクトシダーゼ接合体の製造。モノクローナル抗タクロリムス抗体(クローン1H6、例えば米国特許番号第7,078,495号を参照)を、公知の技術に従って、標準のヘテロ二官能SMCC(スクシンイミジルトランス−4−(N−マレイミジルメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート)リンカーを使用してβ−ガラクトシダーゼに接合させた。抗体接合体溶液は、約7.5μg/mLの抗タクロリムス抗体−β−ガラクトシダーゼ接合体、30mg/mLのプロテアーゼを有さないウシ血清アルブミン、0.126mg/mLのMgCl2、0.03mL/mLのエチレングリコール、35.14mg/mLのPIPES 1.5ナトリウム塩、50mg/mLのNaCl及びベータ−ガルムテイン(不活性化β−ガラクトシダーゼ)をpH6.5で含む。
磁性クロム粒子の製造。シロリムスクロム粒子(イムノアッセイ固相)を、シロリムス−ビオチン接合体をストレプトアビジンで被覆したクロム粒子(米国特許番号第7,842,475号において記載された方法と同様の方法で製造)に接合することにより製造した。クロム粒子試薬は、約2.5mg/mLのシロリムスクロム粒子スラリー、60.8mg/mLのトレハロース二水和物及び7.2mg/mLのCARBOWAX(登録商標)を含んだ。
タクロリムスクロム粒子(イムノアッセイ固相)を、タクロリムス−C22スクシネート(米国特許番号第7,842,475号において記載された方法と同様の方法で製造)を、グルタルデヒドを介して二酸化クロム粒子上に固定した抗フルオロセイン抗体を前修飾するため使用したフルオレセインに接合することにより製造した。クロム粒子試薬は、約2.5mg/mLのタクロリムス粒子スラリー、60.8mg/mLのトレハロース二水和物及び7.2mg/mLのCARBOWAX(登録商標)を含んだ。
試料の製造。全血プールのアリコートを少量のシロリムスでスパイクし、校正器において全血試料中のシロリムスの得られた濃度を、表1において示す(0.0ng/mL、5.1ng/mL、10.1ng/mL、20.6ng/mL及び31.6ng/mL)。全血プールのアリコートを少量のタクロリムでスパイクし、校正器において全血試料中のシロリムスの得られた濃度を、表2において示す(0.0ng/mL、2.6ng/mL、5.3ng/mL、11.6ng/mL及び30.1ng/mL)。
試料の前処理。試料のセットを次のように処理した:それぞれの試料に、内因性特異的結合タンパク質から試料中のシロリムスを置き換えるために、前記からの少量の前処理試薬溶液を添加した。その試料を37℃で140分間インキュベートした。続いて、それぞれの試料に、さらに以下で記載されている前記アッセイを施し、そしてシグナル(mAU)を測定し、試料中で遊離分析物(内因性結合物質から置き換えられた内因性結合物質+分析物により結合されていない分析物)の量を示す分析物の濃度に関連づけた。
アッセイ。シロリムスのためのACMIAアッセイを以下のように実施した:15μLの前記からの全血試料を、前記からの前処理試薬溶液(Displacer)(表1)と、DIMENSION(登録商標)RxL分析器上の容器中で混合した。全血を、超音波試料探針で血液を最初に混合することにより標準カップから試料採取した。
抗シロリムス抗体−β−ガラクトシダーゼ接合体(50μL)を、次に、それぞれの反応容器に添加し、そしてその混合物を、10〜15分間、43℃の温度で保持し、シロリムスを、存在する場合に、抗体試薬と反応させた。ストレプトアビジンで被覆したクロム粒子に固定させたシロリムス−ビオチン接合体を有するクロム粒子を、それぞれの反応容器に添加(50μL)し、そして未結合の接合体を結合させた。シロリムスが結合した抗シロリムス抗体−β−ガラクトシダーゼ接合体は、クロム粒子に結合せず、クロム粒子から溶液を分離するために磁場を前記反応混合物に適用する場合に、上澄みに残っている。シロリムスが結合した接合体を、それぞれの反応容器からの上澄みを、測光用キュベットに移し、クロロフェノールレッド−β−D−ガラクトピラノシド(CPRG)の存在で接合体の酵素率を測定することにより検出した。それぞれの反応容器についての割合を、577nm及び700nmで重クロム酸により測定した。その結果を、以下のカテゴリーについて表1において要約する:検出器について観察された測定シグナル、ng/mLでの測定した薬物濃度、SIROに対する置き換えられたパーセンテージ(%)、及び算出された抗体交差反応性(100倍したパーセンテージ)。交差反応性は以下に基づいた:
1) 70μLの前処理試薬溶液を、15μLの試料に対して反応媒体に添加した。合計反応体積=305μL。
2) 10μg/mLのSIRO類似体は、前処理試薬溶液中にあった。
3) 前処理試薬からの10μg/mLのSIRO類似体は、試料から添加された46.7μg/mLのSIRO類似体に等しい(計算値:70μL×10μg/mL/15μL=46.7μg/mL)。
4) 0ng/mLの検量で測定したシロリムス値。
5) 測定値/46.7は、%での交差反応性である。
Figure 2016501374
分析物の放出(示された放出剤(Displacer)の濃度を使用する)及び分析物のためのアッセイの導入のための前記形式を、タクロリムスを含有する試料について繰り返した。その結果を表2において要約する。
Figure 2016501374
その結果は、本明細書において記載された原理に従った化合物(V及びVIの混合物)の実施例が、シロリムス及びタクロリムスのための別々のアッセイにおいて、シロリムス及びタクロリムスの双方の分析物について放出剤として適していたことを証明する。本明細書において記載されている原理に従わない化合物(IX及びXの混合物、XI、SIRO、Tacro、及びFKE)は、比較の目的のために試験されたが、本明細書において記載されている原理に従った化合物によって示される置き換え効率よりも低い置き換え効率を示した。IX及びXの混合物及び化合物XIの双方は、シロリムスアッセイ抗体と高い交差反応性を証明し、従って、シロリムスイムノアッセイにおける放出剤として使用するために適していない。
本明細書において挙げた全ての文献及び特許明細書は、それぞれ個々の文献又は特許明細書が参照をもって組込まれたことを明確に及び個々に示すように、参照をもって本明細書に組み込まれたものとする。
前記発明は、理解を明確にする目的のための詳細及び例示によって、いくつか詳細に記載されているが、本発明の技術の権利において当業者に通常のものであると容易に理解でき、明らかな変更及び改変は、付属の特許請求の趣旨又は範囲から逸脱しない限りそれらに実施してよい。さらに、前記記載は、説明の目的のために、本発明の理解を通して提供する特定の名称を使用した。しかしながら、特的の記載が本発明の実施のために要求されないことは当業者に明らかである。従って、本発明の特定の実施態様の前記記載は、例示及び説明の目的のためであり、それらは、開示された正確な形式に本発明を除外又は制限することを意図しない。多くの改変及び変更が、前記技術の点で可能である。前記実施態様は、本発明の原理及びその実施例を説明するために、並びにそれによって他の当業者が本発明を使用することを可能にするために選択及び記載されている。

Claims (20)

  1. FKBP結合免疫抑制薬を含有する疑いのある試料において内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するための組成物であって、
    (a)式:
    Figure 2016501374
    の化合物、又は式:
    Figure 2016501374
    の化合物、又はそれらの混合物
    [式中、
    1、R2及びR3は、互いに独立して、H又は低級アルキルであり、
    4及びR5は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
    6及びR7は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
    8及びR9は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
    10及びR11は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
    12は、H、嵩高くないヒドロカルビル又は嵩高い有機基であり、
    8、R9、R10、R11又はR12の少なくとも1つは嵩高い有機基であり、
    pは、1、2又は3であり、
    aは、0又は1であり、かつ
    Dは、N、O又はCHであり、但しDがOの場合に、aは0である]、及び
    (b)緩衝媒体
    を含有する、前記組成物。
  2. さらに溶血剤を含有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記化合物が、式:
    Figure 2016501374
    [式中、
    1、R2及びR3は、互いに独立して、H又は低級アルキルであり、
    4及びR5は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
    6及びR7は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
    8及びR9は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
    10及びR11は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
    12は、H、嵩高くないヒドロカルビル又は嵩高い有機基であり、
    8、R9、R10、R11又はR12の少なくとも1つは嵩高い有機基であり、
    pは、1、2又は3であり、
    aは、0又は1であり、かつ
    Dは、N、O又はCHであり、但しDがOの場合に、aは0である]を有する、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記化合物が、式:
    Figure 2016501374
    [式中、
    4及びR5は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
    6及びR7は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
    8及びR9は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
    10及びR11は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
    12は、H、嵩高くないヒドロカルビル又は嵩高い有機基であり、
    8、R9、R10、R11又はR12の少なくとも1つは嵩高い有機基であり、
    pは、1、2又は3であり、
    aは、0又は1であり、かつ
    Dは、N、O又はCHであり、但しDがOの場合に、aは0である]を有する、請求項1に記載の組成物。
  5. 以下、
    1がHであり、かつR2及びR3が、互いに独立して、低級アルキルであり、
    4及びR5が、一緒になって、Oと二重結合を形成し、
    6及びR7が、一緒になって、Oと二重結合を形成し、
    8及びR9が、一緒になって、Oと二重結合を形成し、
    10及びR11が、一緒になって、Oと二重結合を形成し、
    12がアリールであり、
    pが1であり、
    aが1であり、
    DがNである、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記化合物が、式:
    Figure 2016501374
    を有する、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記化合物が、式:
    Figure 2016501374
    を有する、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記溶血剤が、洗浄剤、低イオン濃度水溶液、細菌剤、及び補体依存性溶解を生じる抗体からなる群から選択される、請求項2に記載の組成物。
  9. さらに、1つ以上の抗凝血剤及び保存剤を含有する、請求項2に記載の組成物。
  10. FKBP結合免疫抑制薬を含有する疑いのある試料中で内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するための方法であって、
    試料、及び内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するために十分な量で請求項1に記載の組成物を組み合わせて提供すること、並びに
    内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するために十分な条件下で前記組合せ物をインキュベートすること
    を含む、前記方法。
  11. FKBP結合免疫抑制薬を含有する疑いのある試料中で内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するための方法であって、
    試料、及び内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するために十分な量で請求項5に記載の組成物を組み合わせて提供すること、並びに
    内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するために十分な条件下で前記組合せ物をインキュベートすること
    を含む、前記方法。
  12. FKBP結合免疫抑制薬を含有する疑いのある試料中で内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するための方法であって、
    試料、及び内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するために十分な量で式:
    Figure 2016501374
    の化合物、又は式:
    Figure 2016501374
    の化合物、又はそれらの混合物
    [式中、
    1、R2及びR3は、互いに独立して、H又は低級アルキルであり、
    4及びR5は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
    6及びR7は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
    8及びR9は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
    10及びR11は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
    12は、H、嵩高くないヒドロカルビル又は嵩高い有機基であり、
    8、R9、R10、R11又はR12の少なくとも1つは嵩高い有機基であり、
    pは、1、2又は3であり、
    aは、0又は1であり、かつ
    Dは、N、O又はCHであり、但しDがOの場合に、aは0である]を組み合わせて提供すること、並びに
    内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するために十分な条件下で前記組合せ物をインキュベートすること
    を含む、前記方法。
  13. 前記化合物が、式:
    Figure 2016501374
    の化合物、又は式:
    Figure 2016501374
    の化合物、又はそれらの混合物
    [式中、
    1、R2及びR3は、互いに独立して、H又は低級アルキルであり、
    4及びR5は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
    6及びR7は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
    8及びR9は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
    10及びR11は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
    12は、H、嵩高くないヒドロカルビル又は嵩高い有機基であり、
    8、R9、R10、R11又はR12の少なくとも1つは嵩高い有機基であり、
    pは、1、2又は3であり、
    aは、0又は1であり、かつ
    Dは、N、O又はCHであり、但しDがOの場合に、aは0である]であり、
    内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するために十分な条件下で前記組合せ物をインキュベートする、請求項12に記載の前記方法。
  14. 前記化合物についての式において、
    1がHであり、かつR2及びR3が、互いに独立して、低級アルキルであり、
    4及びR5が、一緒になって、Oと二重結合を形成し、
    6及びR7が、一緒になって、Oと二重結合を形成し、
    8及びR9が、一緒になって、Oと二重結合を形成し、
    10及びR11が、一緒になって、Oと二重結合を形成し、
    12がアリールであり、
    aが1であり、
    DがNである、請求項13に記載の組成物。
  15. FKBP結合免疫抑制薬を含有する疑いのある試料中でFKBP結合免疫抑制薬の存在及び量の1つ又は双方を測定するための方法であって、
    (a)媒体中で、
    (i)試料、及び
    (ii)内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するための放出剤であって、式:
    Figure 2016501374
    の化合物、又は式:
    Figure 2016501374
    の化合物、又はそれらの混合物
    [式中、
    1、R2及びR3は、互いに独立して、H又は低級アルキルであり、
    4及びR5は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
    6及びR7は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
    8及びR9は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
    10及びR11は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
    12は、H、嵩高くないヒドロカルビル又は嵩高い有機基であり、
    8、R9、R10、R11又はR12の少なくとも1つは嵩高い有機基であり、
    pは、1、2又は3であり、
    aは、0又は1であり、かつ
    Dは、N、O又はCHであり、但しDがOの場合に、aは0である]である放出剤
    を組み合わせて提供すること、
    (b)内因性結合物質からFKBP結合免疫抑制薬を放出するための条件下で前記媒体をインキュベートすること
    (c)試料中でFKBP結合免疫抑制薬の存在及び/又は量を測定するための媒体試薬を添加すること、ここで、該試薬は、FKBP結合免疫抑制薬のための少なくとも1つの特異的結合要素を含む、並びに
    (d)FKBP結合免疫抑制薬及びFKBP結合免疫抑制薬のための特異的結合要素を含有する複合体の存在について媒体を試験すること、ここで、複合体の存在及び/又は量は、試料中のFKBP結合免疫抑制薬の存在及び/又は量を示す
    を含む、前記方法。
  16. 前記放出剤が、式:
    Figure 2016501374
    の化合物、又は式:
    Figure 2016501374
    の化合物、又はそれらの混合物
    [式中、
    1、R2及びR3は、互いに独立して、H又は低級アルキルであり、
    4及びR5は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
    6及びR7は、互いに独立して、H、低級ヒドロカルビル又は低級ヒドロカルビルオキシであり、又は一緒になって、O、CH2、N−アルキル、又はN−O−アルキルと二重結合を形成し、
    8及びR9は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
    10及びR11は、互いに独立して、H、嵩高くない有機基又は嵩高い有機基であり、又は一緒になって、O又はCH2と二重結合を形成し、
    12は、H、嵩高くないヒドロカルビル又は嵩高い有機基であり、
    8、R9、R10、R11又はR12の少なくとも1つは嵩高い有機基であり、
    pは、1、2又は3であり、
    aは、0又は1であり、かつ
    Dは、N、O又はCHであり、但しDがOの場合に、aは0である]である、請求項15に記載の方法。
  17. 前記放出剤の化合物において、
    1がHであり、かつR2及びR3が、互いに独立して、低級アルキルであり、
    4及びR5が、一緒になって、Oと二重結合を形成し、
    6及びR7が、一緒になって、Oと二重結合を形成し、
    8及びR9が、一緒になって、Oと二重結合を形成し、
    10及びR11が、一緒になって、Oと二重結合を形成し、
    12がアリールであり、
    aが1であり、
    DがNである、請求項15に記載の方法。
  18. 前記放出剤の化合物が、式:
    Figure 2016501374
    又は式:
    Figure 2016501374
    を有する、請求項15に記載の方法。
  19. 前記工程(c)における試薬が、さらに、標識を含有するFKBP結合免疫抑制薬の類似体を含有する、請求項15に記載の方法。
  20. 前記工程(c)において、第二の特異的結合要素を媒体中に添加し、ここで、第二の特異的結合要素が複合体に結合する、請求項15に記載の方法。
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