JP2016223996A - プローブピン - Google Patents
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Abstract
Description
その他プローブピンとしては、半導体装置または半導体装置に関する製品に、電気的導通をとるためのピンとして組み込まれて使用されるものもある。
近年、半導体集積回路の高密度化に伴う狭ピッチ化、多ピン化の要求に対応するためプローブピンの微細化が必要とされている。
このようなプローブピンの製造方法は種々知られているが、特許文献1には、プレス加工により、上部接触部、下部接触部および弾性バネ部を一体に製造する方法が示されている。
しかし、弾性バネ部を連続するS字状に設けたのでは、各S字部が長くなり、プローブピン全体の短ピン化が図れないという課題が生じた。
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、短ピン化が実現できるプローブピンを提供することにある。
すなわち、本発明に係るプローブピンは、上部接触部と下部接触部を有し、該上部接触部と下部接触部との間に弾性バネ部を有するプローブピンにおいて、前記弾性バネ部が、金属製の板材の両縁部から交互に剪断線が設けられ、該板材が引き伸ばされ、かつ焼成されることにより、挟角が鋭角をなすジグザグ状に形成されていることを特徴とする。
また、前記弾性バネ部の前記各細長いループ部の両端側を対向してピン中心線を中心とする円弧状に巻くようにすることができる。
前記上部接触部と前記下部接触部と前記弾性バネ部とを一体に繋がっているようにすることができる。
前記ボディ部を、金属製の板材を丸めて形成することができる。
前記弾性バネ部に凸部を形成し、該凸部を、前記ボディ部に形成された位置決め孔に嵌入して位置決めするようにすると好適である。
前記凸部から前記上部接触部との間の前記弾性バネ部の山部の数よりも、前記凸部から前記下部接触部との間の前記弾性バネ部の山部の数の方が多くなるように設定すると好適である。
前記ボディ部外周に、ソケット部に係合する凸部を設けるようにすることができる。
図1は本実施の形態に係るプローブピン10の説明断面図、図2はプローブピン10の側面図である。図3は上下接触部と弾性バネ部(ピン本体)の展開図、図4はその正面図、図5は、弾性バネ部を引き伸ばした状態の説明図である。図6は、弾性バネ部を渦巻き状に巻き込んだ状態の説明図である。
図1に示すように、本実施の形態におけるプローブピン10は、弾性バネ部12と、弾性バネ部12の両端部に一体に接続して形成された上部接触部14および下部接触部16を有し、この上下接触部14、16および弾性バネ部12からなるピン本体17がボディ部18内に収納されてなる。弾性バネ部12は筒状のボディ部18内に位置し、ボディ部18内で伸縮可能である。
これら上部接触部14、下部接触部16、弾性バネ部12は、弾性バネ部12に設けられた凸部19が、ボディ部18に設けられた位置決め孔20に嵌入していることで、ボディ部18内に位置決めして収納されている。
また、ボディ部18の外周面には凸部22が形成され、これにより、プローブピン10は、ソケット(図示せず)に位置決めして組み込み可能となっている。そして、このソケットがプローブ装置内に組み込まれることによって、プローブピン10はプローブ装置の所定位置に装着可能となっている。被測定体がBGAパッケージ等の場合、その端子(電極)の配列に合わせて、プローブピン10が多数、プローブ装置に装着される。
図3は、プレス加工によって製造された上部接触部14、下部接触部16、弾性バネ部12の展開図、図4はその正面図である。
図3に示すように、弾性バネ部12は、金属製の板材の両側から交互に剪断線24が設けられ、図5に示されるように、該板材が引き伸ばされることによって、剪断線24がV字状に開き、挟角が鋭角をなすジグザグ状に形成されている。
そして、ジグザグ状をなす弾性バネ部12の交互に生じている各山部12aが、図6に示すように、先端部が内側にくるようにして、ピン中心線を中心に渦巻き状に巻き込まれている。これにより、弾性バネ部12は、全体が細径の棒状をなす。なお、弾性バネ部12は、各山部12aが渦巻き状に巻かれているが、当然に弾性力を維持している。
また、上部接触部14、下部接触部16も筒状に巻かれている。
図7の展開図において、長方形の板材の両側に切欠きが形成され、また、板材の2箇所に凸部22が形成される。この板材が丸められて筒状に形成されることにより、両切欠きが突き合わされて、前記位置決め孔20となり、また外周上2箇所に前記凸部22を有するボディ部18に形成される。
なお、上下接触部14、16、および弾性バネ部12のみならず、ボディ部18も含めて、1枚の板材から、順送型を用いた連続的なプレス加工により、最終形態のプローブピン10にまで製造することが可能である。
このプレス加工の後、所要の焼き入れ加工を行うことによって、弾性バネ部12における弾性力を生じさせるようになっている。
板材の材質としては、特に限定されるものではないが、ベリリウム銅合金やベリリウムニッケル合金を用いることができる。また、プローブピン10の適所に金めっきを施すと好ましい。
本実施の形態では、弾性バネ部12のV字の山部12aの内側部分は、図3に示すように、すべて剪断加工によって形成されるものであるが、図5では、比較上便宜なため、バネ部材12の各山部12aを、左側の2個を、本実施の形態による剪断線24を形成した後、板材を引き伸ばしてV字状に形成したものを示し、右側の6個を、従前の抜き加工によってV字状に形成した状態(V字の底部がR状をなす)で示した。
本実施の形態では、山部12aを剪断線24を引き伸ばすことによって形成するので、従前に比して、プローブピン10全体として、0.06×8=0.48mmの短寸化を図ることが可能となる。
プローブピン10は、長さが数mm程度のものであるため、0.48mmの短寸化の効果は大きく、被測定体の電気特性計測時における高周波特性を大幅に改善できる。なお、プローブピンの10の太さは、直径約0.3〜0.8mm程度のものである。
下部接触部16側の山部12aの数を多くしたのは、下部接触部16は、被計測体の計測の都度、被計測体にその都度接触させるものであるため、弾性バネ部12の繰り返し伸縮の頻度が高いので、山部12aの数を多くして耐久性を高めるためである。これに対して、上部接触部14側は、一旦プローブ装置に組み込んでしまうと、プローブピン10を交換するまでは、常時プローブ装置の配線基板の電極に圧接している状態となり、弾性バネ部12の繰り返し伸縮の頻度が少なくなるため、数を少なくしても耐久性に問題がなくなる。これにより、弾性バネ部12の、上部接触部14側と下部接触部16側との耐久性のバランスをとるようにしている。
前記実施の形態と同一の部材は同一符号をもって示し、その説明を省略する。
本実施の形態においては、凸部20から、上部接触部14側、下部接触部16側における弾性バネ部12の山部12aの数を同数(それぞれ2個)としている。
本実施の形態におけるプローブピン10は、例えば、BGAタイプのパッケージとインターポーザーとの間の接触テスト等のように、両接触部14、16とも、測定電極に対して繰り返し接触を要するタイプのプローブピン10に好適である。
本実施の形態においても、弾性バネ部12の各山部12aの形成は、剪断線を形成した後、引き伸ばして、焼き入れをすることにより、挟角が鋭角となる山部12aになるようにしているので、短寸化が可能となる。
前記各実施の形態と同一の部材は同一の符号を付している。
本実施の形態では、弾性バネ部12を、まず図10に示すように、金属製の板材の両縁部には至らないようにして両縁部間に設けられた剪断線28と、該板材の両縁部から中央部方向に中央部には至らないように対向して設けられた切り込み部30とを交互に形成し、次いで、図11に示すように、該板材を引き伸ばし、細長く、両端側の挟角が鋭角状をなす複数(図示の例では2個)のループ部32が中央部で連結された形状に形成している。
このようにして形成された上下接触部14、16および弾性バネ部12からなるピン本体17を、筒状のボディ部18に、凸部19と位置決め孔20とで位置決めして収納して、プローブピン10に完成している。
本実施の形態においても、板材に剪断線28を形成し、引き伸ばしてループ部32を形成しているので、弾性バネ部12を短寸化することができる。
なお、本実施の形態では、ループ部32間の切り込み部30を抜き加工によって形成したが、この切り込み部30に替えて剪断線とすることによって、弾性バネ部12をさらに短寸化することも可能である。
図14は、ピン本体において、弾性バネ部12における山部12aを曲率の小さなR状となるように、抜き加工によって形成した例を示す。また、図14に示すように、弾性バネ部12を複数のループ部が連続して繋がった形状とすることで、ループ部の両山部の弾性力が働くことから、ジグザグ状に設けるのと比して、山部の数を少なくでき、短寸化が図れる。
12 弾性バネ部
14 上部接触部
16 下部接触部
17 ピン本体
18 ボディ部
19 凸部
20 位置決め孔
22 凸部
24 剪断線
28 剪断線
30 切り込み部
32 ループ部
Claims (10)
- 上部接触部と下部接触部を有し、該上部接触部と下部接触部との間に弾性バネ部を有するプローブピンにおいて、
前記弾性バネ部が、
金属製の板材の両縁部から交互に剪断線が設けられ、該板材が引き伸ばされ、かつ焼成されることにより、挟角が鋭角をなすジグザグ状に形成されていることを特徴とするプローブピン。 - 上部接触部と下部接触部を有し、該上部接触部と下部接触部との間に弾性バネ部を有するプローブピンにおいて、
前記弾性バネ部が、
金属製の板材の両縁部には至らないようにして両縁部間に設けられた剪断線と、該板材の両縁部から中央部方向に中央部には至らないように対向して設けられた切り込み部もしくは剪断線とが交互に形成され、該板材が引き伸ばされ、かつ焼成されることによって、細長く、両端側の挟角が鋭角状をなす複数のループ部が中央部で連結された形状をなすことを特徴とするプローブピン。 - 前記ジグザグ状をなす弾性バネ部の交互に生じている各山部がピン中心線を中心に渦巻き状に巻き込まれていることを特徴とする請求項1記載のプローブピン。
- 前記弾性バネ部の前記各細長いループ部の両端側が対向してピン中心線を中心とする円弧状に巻かれていることを特徴とする請求項2記載のプローブピン。
- 前記上部接触部と前記下部接触部と前記弾性バネ部とが一体に繋がっていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のプローブピン。
- 前記弾性バネ部が筒状のボディ部に伸縮可能に収納されていることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載のプローブピン。
- 前記ボディ部が、金属製の板材を丸めて形成されていることを特徴とする請求項6記載のプローブピン。
- 前記弾性バネ部に凸部が形成され、該凸部が、前記ボディ部に形成された位置決め孔に嵌入していることを特徴とする請求項6または7記載のプローブピン。
- 前記凸部から前記上部接触部との間の前記弾性バネ部の山部の数よりも、前記凸部から前記下部接触部との間の前記弾性バネ部の山部の数の方が多くなるように設定されていることを特徴とする請求項8記載のプローブピン。
- 前記ボディ部外周に、ソケット部に係合する凸部が設けられていることを特徴とする請求項6〜9いずれか1項記載のプローブピン。
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