JP2016222528A - 硬化体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】セメント材を用いずに建設用資材としての強度を確保できる硬化体の製造方法の提供。
【解決手段】アルカリ溶液とケイ素粉末またはシリカフュームとを所定時間、撹拌することにより、アルカリ溶液中にケイ素粉末(又はシリカフュ―ム)を均一に分散させて、当該スラリーを用いた硬化体で所望の圧縮強度を得ることができる。具体的には、濃度3mol/Lの水酸化カリウム溶液と粒径4〜10μmのケイ素粉末とを12〜24時間、攪拌し、スラリーを得る工程と、フライアッシュと、前記スラリーとを混合した材料を硬化させ、硬化体を得る工程とを有する硬化体の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、硬化体の製造方法に関する。
二酸化炭素の排出量増加による地球温暖化が社会問題となっている。その中でも、セメント産業における二酸化炭素排出量は大きな割合を占めているため、環境保全の観点から様々な取り組みがなされている。たとえば、建設用資材としてセメント材を用いない材料(コンクリート)の作製が検討されている(特許文献1及び特許文献2参照)。
セメント材を用いない材料としては、ジオポリマーが着目されている。ジオポリマーは、水ガラス(珪酸ナトリウム水溶液)にフライアッシュ等を加えて練り混ぜることにより形成される物質である。ジオポリマーは、セメントコンクリートと比べ、製造段階での二酸化炭素排出量が少ない。特許文献3には、超高性能コンクリート用のジオポリマー複合体が開示されている。
特開2008−239446号公報 特開2013−256428号公報 特表2013−545714号公報
しかし、セメント材を用いない建設用資材を地盤改良体(路盤材)や構造部材として実際に使用する場合、従来の製造方法では強度(圧縮強度)が不足するという問題があった。
また、ジオポリマーは、使用時に加熱養生を要する。更に、ジオポリマーに用いる高濃度の珪酸ナトリウム水溶液は、高価であり且つ取り扱いに注意を要する。従って、ジオポリマーは、作業現場等で直接打設(所謂、場所打ち)ができないため、使い勝手が悪い。
本発明は、前述の問題点を解決するためになされたものであり、セメント材を用いずに建設用資材としての強度を確保できる硬化体の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の硬化体の製造方法は、濃度3mol/Lの水酸化カリウム溶液と粒径4〜10μmのケイ素粉末とを12〜24時間、攪拌し、スラリーを得る工程と、フライアッシュと、前記スラリーとを混合した材料を硬化させ、硬化体を得る工程と、を有する。
また、本発明の硬化体の製造方法は、濃度3mol/Lの水酸化カリウム溶液と粒径4〜10μmのケイ素粉末とを6〜24時間、攪拌し、スラリーを得る工程と、高炉スラグと、前記スラリーとを混合した材料を硬化させ、硬化体を得る工程と、を有する。
また、本発明の硬化体の製造方法は、濃度3mol/Lの水酸化カリウム溶液とシリカフュームとを36時間、攪拌し、スラリーを得る工程と、高炉スラグと、前記スラリーとを混合した材料を硬化させ、硬化体を得る工程と、を有する。
また、本発明の硬化体の製造方法は、濃度3mol/Lの水酸化ナトリウム溶液と粒径4〜10μmのケイ素粉末とを12〜48時間、攪拌し、スラリーを得る工程と、高炉スラグと、前記スラリーとを混合した材料を硬化させ、硬化体を得る工程と、を有する。
また、本発明の硬化体の製造方法は、濃度3mol/Lの水酸化ナトリウム溶液とシリカフュームとを18〜48時間、攪拌し、スラリーを得る工程と、高炉スラグと、前記スラリーとを混合した材料を硬化させ、硬化体を得る工程と、を有する。
本発明に係る製造方法によれば、セメント材を用いずに建設用資材としての強度を確保できる硬化体を製造することができる。
実施例1及び比較例1における攪拌時間と圧縮強度の関係を示すグラフである。 比較例2及び比較例3における攪拌時間と圧縮強度の関係を示すグラフである。 実施例2及び実施例3における攪拌時間と圧縮強度の関係を示すグラフである。 実施例4及び実施例5における攪拌時間と圧縮強度の関係を示すグラフである。
本発明に係る硬化体の製造方法に用いる材料は、以下の通りである。
[水酸化カリウム溶液、水酸化ナトリウム溶液]
水酸化カリウム(KOH)溶液または水酸化ナトリウム(NaOH)溶液(以下、「アルカリ溶液」という場合がある)は、ペースト状の前駆体(後述の「混合材料」)を作製する際に用いる溶液である。また、アルカリ溶液は、ケイ素粉末またはシリカフュームを練り混ぜてスラリー化する際に用いる。本発明におけるアルカリ溶液は低濃度であり、具体的には約3mol/Lである。アルカリ溶液の水素イオン指数(pH)は大凡11以上である。
[ケイ素粉末、シリカフューム]
ケイ素粉末は、粒径が4〜10μmの球状体である。シリカフュームは、たとえばアモルファスシリコンのようなナノ材料である。
[フライアッシュ、高炉スラグ]
フライアッシュまたは高炉スラグは、硬化体の主材となる産業副産物である。フライアッシュ及び高炉スラグは、ケイ素やカルシウムを主成分としている。フライアッシュは、火力発電所等で石炭を燃焼させる際に生じる灰(球状微粒子)である。高炉スラグは、高炉内で銑鉄を製造する際に得られる副産物である。なお、本発明におけるフライアッシュ及び高炉スラグに対しては、反応性を高めるためのメカノケミカル処理(ボールミル等を使用した表面処理)は行わない。
[スラリー]
スラリーは、アルカリ溶液とケイ素粉末またはシリカフュームとを所定時間、攪拌して得られる混和材である。
アルカリ溶液とケイ素粉末(またはシリカフューム)とを単に混合した場合(攪拌を行わない場合)には溶液中に材料が均一に分散せず、ロット毎のバラつきが大きくなる。一方、攪拌時間が長くなり過ぎると、材料同士が凝集する。また、混合する産業副産物を含む材料の組み合わせによって、攪拌に適した時間(所定時間)は大きく異なる(以下に示す実施例を参照)。すなわち、材料の組み合わせに応じて適切な時間で攪拌を行わないと、スラリーの性能(フライアッシュや高炉スラグと反応性)が低くなる結果、当該スラリーを用いた硬化体で所望の圧縮強度を得ることができない。
そこで、本発明においては、所定時間をかけて混合液を攪拌することにより、アルカリ溶液中にケイ素粉末(またはシリカフューム)を均一に分散させる。
具体的には、水酸化カリウム溶液、ケイ素粉末及びフライアッシュを用いる場合、所定時間は約12〜24時間である。水酸化カリウム溶液、ケイ素粉末及び高炉スラグを用いる場合、所定時間は約6〜24時間である。水酸化カリウム溶液、ケイ素粉末及び高炉スラグを用いる場合、所定時間は約36時間である。水酸化ナトリウム溶液、ケイ素粉末及び高炉スラグを用いる場合、所定時間は約12〜48時間である。水酸化ナトリウム溶液、シリカフューム及び高炉スラグを用いる場合、所定時間は約18〜48時間である。なお、攪拌は常温(20℃±15℃)で行うことが好ましい。
[硬化体]
硬化体は、フライアッシュまたは高炉スラグと、アルカリ溶液及びケイ素粉末(またはシリカフューム)を含むスラリーとを混合した材料(混合材料)を硬化させることにより得られる。硬化体は、混合材料を円筒型枠に打設し、一定期間の封かん養生後に脱型し、常温で気中養生させることにより得られる。
フライアッシュを主材とする硬化体は、一般的な路盤材に求められる約4N/mm2の圧縮強度が得られる。また、高炉スラグを主材とする硬化体は、一般的な構造部材に求められる約20N/mm2の圧縮強度が得られる。
このように、フライアッシュまたは高炉スラグのような産業副産物に対し、ケイ素粉末(またはシリカフューム)に由来するイオン化したケイ素が分散したアルカリ溶液(スラリー)を加えて混合・硬化することにより、産業副産物同士をケイ素で結合させた硬化体を作製することができる。また、本発明における硬化体の製造においてはメカノケミカル処理が不要となるため、生産性が向上する。更に、本発明に係る硬化体の作成時には、ジオポリマーのような加熱養生が不要である。従って、硬化体の元となる混合材料は、自由な整形性を持ちつつも、作業現場等での場所打ちが可能となる。
なお、硬化体を得る工程において、骨材(砂、砂利、砕石等)を加えてもよい。また、アルカリ溶液中でケイ素粉末(またはシリカフューム)が分散した状態を維持したまま、産業副産物と混合することが望ましい。すなわち、産業副産物とスラリーとを混合する直前までスラリーの攪拌を続けておくことが好ましい(但し、その攪拌は、上記の所定時間内で行われる必要がある)。
[攪拌時間と圧縮強度の関係]
スラリーを得る工程における攪拌時間と圧縮強度の関係を調べるため、以下の実施例1〜5及び比較例1〜3を行った。実施例1及び比較例1〜3は、フライアッシュを用いた例である。実施例2〜5は、高炉スラグを用いた例である。
フライアッシュは、ジェイパウダー(株式会社ジェイペック製。JIS−2種 比表面積3,000cm2/g)を使用した。
高炉スラグは、エスメント(エスメント関東株式会社製。 比表面積4,000cm2/g)を使用した。
ケイ素粉末は、FUSELEX(登録商標。株式会社龍森製)を使用した。
シリカフュームは、エルケム940U(エルケムジャパン株式会社製。 比表面積200,000cm2/g)
アルカリ溶液は、水酸化カリウム溶液(3mol/L。和光純薬工業株式会社製)、または水酸化ナトリウム溶液(3mol/L。和光純薬工業株式会社製)を使用した。
各材料の配合(g)は、以下の表1(フライアッシュ)及び表2(高炉スラグ)に示すとおりである。なお、表1及び表2を含む以下に示す表または図中の「FA」はフライアッシュであり、「BSF」は高炉スラグであり、「X」はケイ素粉末であり、「SF」はシリカフュームである。
<実施例1:FA−X、水酸化カリウム溶液>
水酸化カリウム溶液25.0gとケイ素粉末12.16gとをスターラーで一定時間、攪拌し、スラリーを得た。当該スラリーとフライアッシュ48.64gを混合した材料を、内径20mm×高さ40mmの円筒型枠(アクリルパイプにスリット状の切れ目を入れたもの)に打設し、24時間の封かん養生後に脱型し、20℃で14日間、気中養生させることにより2つの硬化体を得た。各硬化体について、直径、高さ、重量、密度を測定した(表3参照)。各硬化体に対し、オートグラフAG−100KNX(株式会社島津製作所製)を用いて圧縮強度試験を行った。
一定時間(攪拌時間)は、0時間(攪拌なし)、6時間、12時間、18時間、24時間、36時間、48時間である(以下の例でも同様)。
<比較例1:FA−SF、水酸化カリウム溶液>
水酸化カリウム溶液25.0gとシリカフューム3.06gとをスターラーで一定時間、攪拌し、スラリーを得た。当該スラリーとフライアッシュ57.76gを混合した材料を、直径20mm×高さ40mmの円筒型枠に打設し、24時間の封かん養生後に脱型し、20℃で14日間、気中養生させることにより2つの硬化体を得た。各硬化体について、直径、高さ、重量、密度を測定した(表4参照)。各硬化体に対し、オートグラフAG−100KNX(株式会社島津製作所製)を用いて圧縮強度試験を行った。
<比較例2:FA−X、水酸化ナトリウム溶液>
水酸化ナトリウム溶液25.0gとケイ素粉末12.16gとをスターラーで一定時間、攪拌し、スラリーを得た。当該スラリーとフライアッシュ48.64gを混合した材料を、直径20mm×高さ40mmの円筒型枠に打設し、24時間の封かん養生後に脱型し、20℃で14日間、気中養生させることにより3つの硬化体を得た。各硬化体について、直径、高さ、重量、密度を測定した(表5参照)。各硬化体に対し、オートグラフAG−100KNX(株式会社島津製作所製)を用いて圧縮強度試験を行った。
<比較例3:FA−SF、水酸化ナトリウム溶液>
水酸化ナトリウム溶液25.0gとシリカフューム3.06gとをスターラーで一定時間、攪拌し、スラリーを得た。当該スラリーとフライアッシュ57.76gを混合した材料を、直径20mm×高さ40mmの円筒型枠に打設し、24時間の封かん養生後に脱型し、20℃で14日間、気中養生させることにより3つの硬化体を得た。各硬化体について、直径、高さ、重量、密度を測定した(表6参照)。各硬化体に対し、オートグラフAG−100KNX(株式会社島津製作所製)を用いて圧縮強度試験を行った。
図1は、実施例1及び比較例1の実験結果について、圧縮強度を縦軸、攪拌時間を横軸として示したグラフであり、図2は、比較例2及び比較例3の実験結果について、圧縮強度を縦軸、攪拌時間を横軸として示したグラフである。
実施例1の結果から明らかなように、フライアッシュを主材とする場合において、混和材としてケイ素粉末及び水酸化カリウム溶液を12時間〜24時間攪拌したスラリーを用いることにより、少なくとも路盤材で要求される約4N/mm2の圧縮強度を得ることができる(表3及び図1参照)。一方、攪拌時間が12時間に満たない場合、或いは攪拌時間が24時間を超えた場合、所望の圧縮強度を得られないことが明らかとなった。すなわち、本実施例により、主材としてフライアッシュを用いる場合、ケイ素粉末と水酸化カリウム溶液との好ましい攪拌時間(すなわち、所定時間)が存在することが明らかとなった。
一方、比較例1の結果から、フライアッシュを主材とする場合には、シリカフュームを用いると所望の圧縮強度を得られないことが明らかとなった(表4及び図1参照)。これは、シリカフュームは粒径が小さく凝集を生じやすい材料であり,アルカリ溶液中での溶解中に凝集してしまうことに起因すると考えられる。
また、比較例2及び比較例3の結果から、フライアッシュを主材とする場合には、アルカリ溶液として水酸化ナトリウム溶液を用いると所望の圧縮強度を得られないことが明らかとなった(表5、表6及び図2参照)。
<実施例2:BSF−X、水酸化カリウム溶液>
水酸化カリウム溶液30.3gとケイ素粉末12.16gとをスターラーで一定時間、攪拌し、スラリーを得た。当該スラリーと高炉スラグ48.64gを混合した材料を、直径20mm×高さ40mmの円筒型枠に打設し、24時間の封かん養生後に脱型し、20℃で14日間、気中養生させることにより3つの硬化体を得た。各硬化体について、直径、高さ、重量、密度を測定した(表7参照)。各硬化体に対し、オートグラフAG−100KNX(株式会社島津製作所製)を用いて圧縮強度試験を行った。
<実施例3:BSF−SF、水酸化カリウム溶液>
水酸化カリウム溶液30.3gとシリカフューム3.06gとをスターラーで一定時間、攪拌し、スラリーを得た。当該スラリーと高炉スラグ57.76gを混合した材料を、直径20mm×高さ40mmの円筒型枠に打設し、24時間の封かん養生後に脱型し、20℃で14日間、気中養生させることにより3つの硬化体を得た。各硬化体について、直径、高さ、重量、密度を測定した(表8参照)。各硬化体に対し、オートグラフAG−100KNX(株式会社島津製作所製)を用いて圧縮強度試験を行った。
<実施例4:BSF−X、水酸化ナトリウム溶液>
水酸化ナトリウム溶液30.3gとケイ素粉末12.16gとをスターラーで一定時間、攪拌し、スラリーを得た。当該スラリーと高炉スラグ48.64gを混合した材料を、直径20mm×高さ40mmの円筒型枠に打設し、24時間の封かん養生後に脱型し、20℃で14日間、気中養生させることにより3つの硬化体を得た。各硬化体について、直径、高さ、重量、密度を測定した(表9参照)。各硬化体に対し、オートグラフAG−100KNX(株式会社島津製作所製)を用いて圧縮強度試験を行った。
<実施例5:BSF−SF、水酸化ナトリウム溶液>
水酸化ナトリウム溶液30.3とシリカフューム3.06gとをスターラーで一定時間、攪拌し、スラリーを得た。当該スラリーと高炉スラグ57.76gを混合した材料を、直径20mm×高さ40mmの円筒型枠に打設し、24時間の封かん養生後に脱型し、20℃で14日間、気中養生させることにより3つの硬化体を得た。各硬化体について、直径、高さ、重量、密度を測定した(表10参照)。各硬化体に対し、オートグラフAG−100KNX(株式会社島津製作所製)を用いて圧縮強度試験を行った。
図3は、実施例2及び実施例3の実験結果について、圧縮強度を縦軸、攪拌時間を横軸として示したグラフであり、図4は、実施例4及び実施例5の実験結果について、圧縮強度を縦軸、攪拌時間を横軸として示したグラフである。
実施例2の結果から明らかなように、高炉スラグを主材とする場合において、混和材としてケイ素粉末及び水酸化カリウム溶液を6時間〜24時間攪拌したスラリーを用いることにより、少なくとも一般的な構造部材で要求される約20N/mm2の圧縮強度を得ることができる(表7及び図3参照)。一方、攪拌時間が6時間に満たない場合、或いは攪拌時間が36時間を超えた場合、所望の圧縮強度を得られないことが明らかとなった。すなわち、本実施例により、主材として高炉スラグを用いる場合、ケイ素粉末と水酸化カリウム溶液との好ましい攪拌時間が存在することが明らかとなった。
また、実施例3の結果から明らかなように、高炉スラグを主材とする場合において、混和材としてシリカフューム及び水酸化カリウム溶液を36時間前後、攪拌したスラリーを用いることにより、少なくとも一般的な構造部材で要求される約20N/mm2の圧縮強度を得ることができる(表8及び図3参照)。すなわち、本実施例により、主材として高炉スラグを用いる場合、シリカフュームと水酸化カリウム溶液との好ましい攪拌時間が存在することが明らかとなった。なお、実施例3において、所定時間が0時間の場合にも約20N/mm2の圧縮強度が得られているが、これは、高炉スラグが水酸化カリウム溶液のアルカリ刺激で硬化した結果と考えられる。但し、このような硬化では、材料のロット等の影響が大きく、安定した圧縮強度を得ることができない。従って、所定時間が0時間の場合には本件発明の効果が得られない。
また、実施例4の結果から明らかなように、高炉スラグを主材とする場合において、混和材としてケイ素粉末及び水酸化ナトリウム溶液を12時間〜48時間攪拌したスラリーを用いることにより、少なくとも一般的な構造部材で要求される約20N/mm2の圧縮強度を得ることができる(表9及び図4参照)。一方、攪拌時間が12時間に満たない場合、所望の圧縮強度を得られないことが明らかとなった。すなわち、本実施例により、主材として高炉スラグを用いる場合、ケイ素粉末と水酸化ナトリウム溶液との好ましい攪拌時間が存在することが明らかとなった。
更に、実施例5の結果から明らかなように、高炉スラグを主材とする場合において、混和材としてシリカフューム及び水酸化ナトリウム溶液を18時間〜48時間攪拌したスラリーを用いることにより、少なくとも一般的な構造部材で要求される約20N/mm2の圧縮強度を得ることができる(表10及び図4参照)。一方、攪拌時間が18時間に満たない場合、所望の圧縮強度を得られないことが明らかとなった。すなわち、本実施例により、主材として高炉スラグを用いる場合、シリカフュームと水酸化ナトリウム溶液との好ましい攪拌時間が存在することが明らかとなった。

Claims (5)

  1. 濃度3mol/Lの水酸化カリウム溶液と粒径4〜10μmのケイ素粉末とを12〜24時間、攪拌し、スラリーを得る工程と、
    フライアッシュと、前記スラリーとを混合した材料を硬化させ、硬化体を得る工程と、
    を有する硬化体の製造方法。
  2. 濃度3mol/Lの水酸化カリウム溶液と粒径4〜10μmのケイ素粉末とを6〜24時間、攪拌し、スラリーを得る工程と、
    高炉スラグと、前記スラリーとを混合した材料を硬化させ、硬化体を得る工程と、
    を有する硬化体の製造方法。
  3. 濃度3mol/Lの水酸化カリウム溶液とシリカフュームとを36時間、攪拌し、スラリーを得る工程と、
    高炉スラグと、前記スラリーとを混合した材料を硬化させ、硬化体を得る工程と、
    を有する硬化体の製造方法。
  4. 濃度3mol/Lの水酸化ナトリウム溶液と粒径4〜10μmのケイ素粉末とを12〜48時間、攪拌し、スラリーを得る工程と、
    高炉スラグと、前記スラリーとを混合した材料を硬化させ、硬化体を得る工程と、
    を有する硬化体の製造方法。
  5. 濃度3mol/Lの水酸化ナトリウム溶液とシリカフュームとを18〜48時間、攪拌し、スラリーを得る工程と、
    高炉スラグと、前記スラリーとを混合した材料を硬化させ、硬化体を得る工程と、
    を有する硬化体の製造方法。
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