JP2016219137A - 止水機能付き集束電線、これを備えたワイヤハーネス、及び集束電線の止水方法 - Google Patents

止水機能付き集束電線、これを備えたワイヤハーネス、及び集束電線の止水方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加工時間の短縮を図ってコストの増加を抑えると共に、止水に関する品質をより安定させることができる止水機能付き集束電線、これを備えたワイヤハーネス、及び集束電線の止水方法を提供する。
【解決手段】止水機能付きシールド電線1は、管状のシース5とシース5内に集束された複数本の電線2,3とを備えた集束電線1aと、集束電線1aのシース5が皮剥ぎされて複数本の電線2,3が露出した露出端となる皮剥ぎ端5a上に巻き付けられたホットメルトフィルム6と、ホットメルトフィルム6よりも融点が高く、ホットメルトフィルム6上に巻き付けられた粘着テープ7と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、止水機能付き集束電線、これを備えたワイヤハーネス、及び集束電線の止水方法に関する。
従来、管状のシース内に、ドレイン線及びコア電線からなる複数本の電線を備えた集束電線が知られている。また、このような集束電線においては、シース皮剥ぎ端からシース内部へ水が浸入しないようにするために止水構造が提案されている。止水構造の1つとしては、シース皮剥ぎ端と複数本の電線の剥き出し部とを覆うように防水熱収縮チューブを被せて加熱処理を施すことにより、防水熱収縮チューブを収縮させると共にチューブ内周面に施されている止水剤を溶融させて止水するものが提案されている(特許文献1参照)。
さらに、上記の集束電線の止水構造として適用可能なものとして、複数の電線間にブチル等の弾性体を介在させ、介在部の周囲に粘着テープを巻き付けることで止水するものも提案されている(特許文献2参照)。
特開2008−67545号公報 特開2000−278838号公報
しかし、特許文献1に記載の止水構造において、内周面に止水剤を備えた防水熱収縮チューブは、その製造工程が多く複雑であるため(一般的には2層押出成形後、被覆を架橋し、熱を掛けて径を拡張した後に冷却するという工程を要するため)、その製造まで含めると止水構造をなすまでの加工時間が掛かってしまい、コストの高騰を招いてしまう。
また、特許文献1に記載の止水構造では、集束電線の先端から防水熱収縮チューブを通す必要があり、電線に端子を取り付けたうえで先端からチューブを通す場合にはシース内の電線本数が多いほど、その挿入作業が困難となり、作業性が悪くなってしまう。このため、止水構造をなすまでの加工時間が掛かってしまい、コストの高騰を招いてしまう。
そこで、径が大きい防水熱収縮チューブを用いることが考えられるが、この場合にはチューブの収縮率の関係からチューブ内側がシース皮剥ぎ端にフィットしないこともあり、止水に関し品質が不安定となってしまう。
さらに、特許文献1に記載の止水構造では、防水熱収縮チューブの内面の止水剤を、複数の電線間で囲まれる空間に止水剤を浸透させることが困難であるため、止水に関し品質が不安定となってしまう。
また、特許文献2に記載の止水構造では、複数の電線間にブチル等の弾性体を介在させるに先だって、ブチル等の弾性体を揉みほぐして電線間に浸透させる必要があるため、揉みほぐしが手作業であるという関係上、止水に関し品質がばらついて不安定となってしまう。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、加工時間の短縮を図ってコストの増加を抑えると共に、止水に関する品質をより安定させることができる止水機能付き集束電線、これを備えたワイヤハーネス、及び集束電線の止水方法を提供することにある。
本発明の止水機能付き集束電線は、管状のシースと、前記シース内に集束された複数本の電線とを備えた集束電線と、前記集束電線の前記シースが皮剥ぎされて前記複数本の電線が露出した露出端となる皮剥ぎ端上に巻き付けられたホットメルトフィルムと、前記ホットメルトフィルムよりも融点が高く、前記ホットメルトフィルム上に巻き付けられた粘着テープと、を備えることを特徴とする。
本発明の止水機能付き集束電線によれば、皮剥ぎ端上に巻かれたホットメルトフィルムと、ホットメルトフィルムよりも融点が高くホットメルトフィルム上に巻き付けられた粘着テープとを備えるため、ホットメルトフィルムの融点よりも高く粘着テープの融点よりも低い温度で加熱処理することにより、ホットメルトフィルムが溶け出し、皮剥ぎ端において止水を行うことができる。しかも、防水熱収縮チューブを製造する必要がなく、集束電線の先端から防水熱収縮チューブを通す必要もないため、加工時間の増加に伴うコスト増加を抑えることができる。さらに、径が大きい防水熱収縮チューブを用いることや、手作業による揉みほぐし工程も必要がなく、止水品質が不安定となってしまうことも防止できる。特に、皮剥ぎ端上にホットメルトフィルムが巻かれる関係上、加熱処理前の状態においてホットメルトフィルムは電線に接触又は近接状態にあり、このような状態から加熱処理が行われるため、ホットメルトは電線間に浸透しやすい。すなわち、防水熱収縮チューブを用いたときには加熱処理前の状態においてチューブ内周面の止水剤が電線から離間している関係上加熱後において止水剤が電線間に浸透し難いが、ホットメルトフィルムを用いた場合には、このような問題が生じず電線間に浸透し易く、止水品質が不安定になってしまうことを防止できる。以上より、加工時間の短縮を図ってコストの増加を抑えると共に、止水に関する品質をより安定させることができる。
また、本発明の止水機能付き集束電線において、前記ホットメルトフィルムは、その一部が前記複数本の電線のいずれかの間に配置された状態で巻かれていることが好ましい。
この止水機能付き集束電線によれば、ホットメルトフィルムは、その一部が複数本の電線のいずれかの間に配置された状態で巻かれているため、その一部が加熱処理によって溶け出すことで確実に、その電線間をホットメルトで止水することができる。
また、本発明の止水機能付き集束電線において、前記シース内において前記複数本の電線の周囲を覆って配置された導電性部材を有するシールド部材をさらに備え、前記複数本の電線の少なくとも1本は、導体と絶縁性の被覆部とを備えて、前記シールド部材との接続部において前記被覆部が皮剥ぎされた被覆電線からなるドレイン線であることが好ましい。
この止水機能付き集束電線によれば、ドレイン線はシールド部材との接続部において被覆部が剥ぎ取られているため、接続部以外の部分は被覆されており、当該部分によりシールド部材を傷つけ難くすることができる。
また、本発明のワイヤハーネスは、上記のいずれか1つに記載の止水機能付き集束電線を1回路以上有することを特徴とする。
本発明のワイヤハーネスによれば、上記のいずれか1つに記載の止水機能付き集束電線を1回路以上有するため、加工時間の短縮を図ってコストの増加を抑えると共に、止水に関する品質をより安定させることができる止水機能付き集束電線を有するワイヤハーネスを提供することができる。
また、本発明の集束電線の止水方法は、管状のシースと、前記シース内に集束された複数本の電線とを備えた集束電線の止水方法であって、前記集束電線から前記シースを皮剥ぎする第1工程と、前記第1工程における皮剥ぎによって露出した前記複数本の電線の露出端となる皮剥ぎ端上にホットメルトフィルムを巻き付ける第2工程と、前記第2工程にて巻き付けられたホットメルトフィルムよりも融点が高い粘着テープを当該ホットメルトフィルム上に巻き付ける第3工程と、少なくとも前記第3工程にて巻き付けられた粘着テープ部分を、前記ホットメルトフィルムの融点よりも高く、前記粘着テープの融点よりも低い温度で加熱する第4工程と、を備えることを特徴とする。
この集束電線の止水方法によれば、皮剥ぎ端上にホットメルトフィルムを巻き付け、その上にホットメルトフィルムよりも融点が高い粘着テープを巻き付け、ホットメルトフィルムの融点よりも高く粘着テープの融点よりも低い温度で加熱するため、ホットメルトフィルムが溶け出し、皮剥ぎ端において止水を行うことができる。しかも、防水熱収縮チューブを製造する必要がなく、集束電線の先端から防水熱収縮チューブを通す必要もないため、加工時間の増加に伴うコスト増加を抑えることができる。さらに、径が大きい防水熱収縮チューブを用いることや、手作業による揉みほぐし工程も必要がなく、止水品質が不安定となってしまうことも防止できる。特に、皮剥ぎ端上にホットメルトフィルムが巻かれる関係上、加熱処理前の状態においてホットメルトフィルムは電線に接触又は近接状態にあり、このような状態から加熱処理が行われるため、ホットメルトは電線間に浸透しやすい。すなわち、防水熱収縮チューブを用いたときには加熱処理前の状態においてチューブ内周面の止水剤が電線から離間している関係上加熱後において止水剤が電線間に浸透し難いが、ホットメルトフィルムを用いた場合には、このような問題が生じず電線間に浸透し易く、止水品質が不安定になってしまうことを防止できる。以上より、加工時間の短縮を図ってコストの増加を抑えると共に、止水に関する品質をより安定させることができる。
本発明によれば、加工時間の短縮を図ってコストの増加を抑えると共に、止水に関する品質をより安定させることができる集束電線、ワイヤハーネス、及び止水方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る止水機能付きシールド電線を含むワイヤハーネスである。 図1に示した止水機能付きシールド電線の一部構成を示す断面図である。 本実施形態に係る止水機能付きシールド電線を示す全体図であって、(a)は止水機能部の一部構成を含むシールド電線を示し、(b)は止水機能付きシールド電線の外観図を示している。 本実施形態に係る止水機能付きシールド電線の第1変形例を示す全体図である。 本実施形態に係る止水機能付きシールド電線の第2変形例を示す全体図である。 本実施形態に係るシールド電線の止水方法を示す製造工程図である。 本実施形態に係る止水機能付きシールド電線の作用を説明する要部断面図であり、(a)は本実施形態の断面を示し、(b)は比較例の断面を示している。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明するが、本発明は以下の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
図1は、本発明の実施形態に係る止水機能付きシールド電線を含むワイヤハーネスである。図1に示すように、ワイヤハーネスWHは、複数の電線Wを束にしたものであり、複数の電線Wの少なくとも1本(1回路)が以下に詳細説明する止水機能付きシールド電線(止水機能付き集束電線)1により構成されている。このようなワイヤハーネスWHは、例えば図1に示すように電線Wの両端部にコネクタCを備えていてもよいし、複数の電線Wをまとめるためにテープ巻き(図示せず)されていてもよい。また、ワイヤハーネスWHは、コルゲートチューブ等の外装部品(図示せず)を備えていてもよい。
図2は、図1に示した止水機能付きシールド電線1の一部構成を示す断面図である。図2に示すように止水機能付きシールド電線1は、シールド電線1aと、止水機能部1b(後述の図3参照)とから構成されており、そのうちのシールド電線1aは、複数本(本実施形態では4本)の電線2,3と、金属箔材(シールド部材)4と、シース5とから構成されている。
複数本の電線2,3は、複数本(本実施形態では3本)の被覆電線2と、1本のドレイン線3とからなっている。被覆電線2は、芯線(導体)の周囲を絶縁性の被覆部で覆ったものであり、シールド層を有していない電線である。本実施形態において、3本の被覆電線2は、所定の撚りピッチで撚り合わされており、一つの電線束に纏められてツイスト線を構成している。
ドレイン線3は、被覆電線2の芯線と略同一断面積の裸電線であり、長さが被覆電線2と略同一に設定されている。ドレイン線3は、3本の被覆電線2からなるツイスト線に縦添えされている。
各被覆電線2の端部、及びドレイン線3の端部には、それぞれ接続端子(図示せず)が接続されている。ドレイン線3は、各被覆電線2の端部側に位置する機器等の接地部に接地接続される。
なお、本実施形態においては、ドレイン線3が裸電線である例を示しているが、これに限らず、導体と絶縁性の被覆部とを有する被覆電線で構成されてもよい。また、ドレイン線3が被覆電線である場合、ドレイン線3は金属箔材4との接続部において被覆部が剥ぎ取られることとなる。
金属箔材4は、3つの被覆電線2及びドレイン線3の周囲(複数本の電線の周囲)を覆って配置された導電性部材(例えば後述の金属箔層)を有するシールド部材であって、外部ノイズ等に対するシールド機能を発揮するものである。このような金属箔材4は、例えば絶縁材料であるポリエチレンフィルムの片面に金属箔層(例えばアルミニウム箔層)を設けて構成されている。当該金属箔層はシールド層として機能する。金属箔材4は、金属箔層を内側に向けて、被覆電線2及びドレイン線3の外周に巻き付けられる。巻き付けられた金属箔材4は、金属箔層がドレイン線3に接触することにより、ドレイン線3に導通状態になる。なお、3つの被覆電線2及びドレイン線3からなる電線束と、金属箔材4との間には、導電性接着剤(図示せず)が充填され、金属箔層とドレイン線3との導通状態の安定性が高められていることが好ましい。
シース5は、管状の絶縁部材であって、上記の複数本の電線2,3及び金属箔材4を管内に集束して収納するものである。
図3は、本実施形態に係る止水機能付きシールド電線1を示す全体図であって、(a)は止水機能部1bの一部構成を含むシールド電線1を示し、(b)は止水機能付きシールド電線1の外観図を示している。図3(a)及び図3(b)に示すように、本実施形態に係る止水機能付きシールド電線1は、止水機能部1bとして、ホットメルトフィルム6と、粘着テープ7とを備えている。
一般にシールド電線1aを加工する際にはシース5が皮剥ぎされる。このとき、シース5の皮剥ぎ長さに応じた金属箔材4部分も除去される。図3(a)に示すように、ホットメルトフィルム6は、シート状の部材であって、シース5が皮剥ぎされて複数本の電線2,3が露出した露出端となる皮剥ぎ端5a上に巻き付けられる。このようなホットメルトフィルム6の材料としては、例えばポリアクリル、EVA(エチレン酢酸ビニルコポリマー)、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリウレタン等が採用される。
粘着テープ7は、長尺状のテープであり、テープ素材の内面に粘着層を有したものである。このような粘着テープ7は、図3(b)に示すように、粘着層が内側となるようにホットメルトフィルム6上に螺旋状に巻き付けられている。また、粘着テープ7は、ホットメルトフィルム6よりも融点が高い素材で構成されている。
次に、本実施形態に係る止水機能付きシールド電線1の変形例を説明する。図4は、本実施形態に係る止水機能付きシールド電線1の第1変形例を示す全体図である。図4に示すように、第1変形例に係る止水機能付きシールド電線1は、ホットメルトフィルム6が長尺のテープ状に構成されており、皮剥ぎ端5a上を含むように螺旋状に巻き付けられている。ここで、巻き付けられたホットメルトフィルム6の一端側6aは電線2,3のいずれかの間に配置されている。なお、ホットメルトフィルム6の他端側6bはシース5上に位置している。
図5は、本実施形態に係る止水機能付きシールド電線1の第2変形例を示す全体図である。図5に示すように、第2変形例に係る止水機能付きシールド電線1は、ホットメルトフィルム6が、第1フィルム8と第2フィルム9とからなっている。第1フィルム8は、皮剥ぎ端5a上に巻き付けられるものであり、図3に示したホットメルトフィルム6と同じである。第2フィルム9は、その面積が第1フィルム8よりも小さくされており、電線2,3のいずれかの間に配置されている。
以上のように、第1及び第2変形例に係る止水機能付きシールド電線1は、ホットメルトフィルム6の一部が複数本の電線2,3のいずれかの間に配置された状態で巻かれている。そして、このようなホットメルトフィルム6上に粘着テープ7が巻き付けられることとなる。
次に、本実施形態に係るシールド電線1の止水方法を説明する。図6は、本実施形態に係るシールド電線1の止水方法を示す製造工程図である。図6に示すように、まず、図2に示すシールド電線1aを用意し、シース5を皮剥ぎする(第1工程)。このとき、シース5の皮剥ぎ長さに応じた金属箔材4部分も除去される。これにより、複数本の電線2,3を露出させる。
次いで、複数本の電線2,3の露出端となる皮剥ぎ端5a上にホットメルトフィルム6を巻き付ける(第2工程)。この際、図4及び図5に示すように、ホットメルトフィルム6の一部を複数本の電線2,3のいずれかの間に配置することが好ましい。
次に、粘着テープ7をホットメルトフィルム6上に巻き付ける(第3工程)。このとき、例えば粘着テープ7はホットメルトフィルム6上に螺旋状に巻き付けられる。ここで用いられる粘着テープ7はホットメルトフィルム6よりも融点が高い。
その後、粘着テープ7部分に対して加熱処理を施す(第4工程)。ここでの加熱温度は、ホットメルトフィルム6の融点よりも高く、且つ、粘着テープ7の融点(例えば粘着層を除く部位の融点)よりも低い温度である。また、加熱処理は、少なくとも粘着テープ7部分に対して施されればよく、粘着テープ7以外の部分も含んで加熱されるようになっていてもよい。
以上の第4工程により、ホットメルトフィルム6が溶け出して皮剥ぎ端5aにおける止水を行うことができる。しかも、特許文献1に示すような防水熱収縮チューブを製造する必要もなく、シールド電線1aの先端から防水熱収縮チューブを通す必要もない。加えて、径が大きい防水熱収縮チューブを用いることや手作業による揉みほぐし工程も必要がなく、止水品質が不安定となってしまうことも防止できる。
更に本実施形態に係る止水機能付きシールド電線1は、以下に示す作用から、電線2,3間にホットメルトを浸透させ易く止水品質が安定的になり易い。図7は、本実施形態に係る止水機能付きシールド電線1の作用を説明する要部断面図であり、(a)は本実施形態の断面を示し、(b)は比較例の断面を示している。
本実施形態においてはホットメルトフィルム6を皮剥ぎ端5a上に巻き付ける。このため、図7(a)に示すように、ホットメルトフィルム6は、加熱前の状態において、皮剥ぎ端5aよりもやや先端側で複数の電線2,3に対して接触又は近接状態となっている。そして、このような状態から加熱処理が行われるため、ホットメルトフィルム6は、電線2,3間に浸透し易い。加えて、ホットメルトフィルム6の厚みや巻き回数(何周巻きとするか)を調整することで、適切な分量のホットメルトを接触又は近接させることとなり、一層電線2,3間にホットメルトを浸透させ易いといえる。
一方、図7(b)に示すように、比較例に示すように、防水熱収縮チューブ100の内側に止水剤101を備える止水構造では、加熱前の状態において複数の電線102,103に対して止水剤101が離間している。そして、このような状態から加熱を行っても、元々の位置が電線102,103に対して離れている関係上、電線102,103間に止水剤101を浸透させ難い。
以上の理由から、本実施形態では電線2,3間にホットメルトを浸透させ易く、止水品質が不安定となってしまうことを防止することができる。
このようにして、本実施形態に係る止水機能付きシールド電線1及びシールド電線1aの止水方法によれば、ホットメルトフィルム6が溶け出し、皮剥ぎ端5aにおいて止水を行うことができる。しかも、防水熱収縮チューブを製造する必要がなく、シールド電線1aの先端から防水熱収縮チューブ100を通す必要もないため、加工時間の増加に伴うコスト増加を抑えることができる。さらに、径が大きい防水熱収縮チューブ100を用いることや、手作業による揉みほぐし工程も必要がなく、止水品質が不安定となってしまうことも防止できる。特に、皮剥ぎ端5a上にホットメルトフィルム6が巻かれる関係上、加熱処理前の状態においてホットメルトフィルム6は電線2,3に接触又は近接状態にあり、このような状態から加熱処理が行われるため、ホットメルトは電線2,3間に浸透しやすい。すなわち、防水熱収縮チューブ100を用いたときには加熱処理前の状態においてチューブ内周面の止水剤101が電線102,103から離間している関係上加熱後において止水剤が電線102,103間に浸透し難いが、ホットメルトフィルム6を用いた場合には、このような問題が生じず電線2,3間に浸透し易く、止水品質が不安定になってしまうことを防止できる。以上より、加工時間の短縮を図ってコストの増加を抑えると共に、止水に関する品質をより安定させることができる。
また、ホットメルトフィルム6は、その一部が複数本の電線2,3のいずれかの間に配置された状態で巻かれているため、その一部が加熱処理によって溶け出すことで確実に、その電線2,3間をホットメルトで止水することができる。
また、ドレイン線3は金属箔材4との接続部において被覆部が剥ぎ取られているため、接続部以外の部分は被覆されており、当該部分により金属箔材4を傷つけ難くすることができる。
また、本実施形態に係るワイヤハーネスWHによれば、上記に記載の止水機能付きシールド電線1を1回路以上有するため、加工時間の短縮を図ってコストの増加を抑えると共に、止水に関する品質をより安定させることができる止水機能付きシールド電線1を有するワイヤハーネスWHを提供することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
例えば、本実施形態においては、シールド電線1aが集束電線の一例として挙げられているが、これに限らず、集束電線は、シース5内に複数本の電線2,3を集束して収納していれば、シールド電線1aに限られるものはない。よって、金属箔材4やドレイン線3を備えない集束電線に適用されてもよい。
さらに、シース5の内部の電線2,3は、ツイスト線でなくともよい。また、シールド部材として機能する金属箔材4に代えて、金属素線を編みこんだ編組が用いられてもよい。
加えて、複数の電線2,3のいずれかの間にホットメルトフィルム6の一部を配置する場合とは、図4及び図5に示す例のみに限られない。例えば、1本以上の電線2,3自体にホットメルトフィルム6を巻き付けることにより、複数の電線2,3のいずれかの間にホットメルトフィルム6の一部を配置するようにしてもよい。なお、この場合において、更に皮剥ぎ端5a上にもホットメルトフィルム6が巻き付けられることは言うまでもない。
1 :止水機能付きシールド電線(止水機能付き集束電線)
1a :シールド電線(集束電線)
1b :止水機能部
2 :被覆電線
3 :ドレイン線
4 :金属箔材(シールド部材)
5 :シース
6 :ホットメルトフィルム
7 :粘着テープ
8 : 第1フィルム(ホットメルトフィルム)
9 : 第2フィルム(ホットメルトフィルム)
C :コネクタ
W :電線
WH :ワイヤハーネス

Claims (5)

  1. 管状のシースと、前記シース内に集束された複数本の電線とを備えた集束電線と、
    前記集束電線の前記シースが皮剥ぎされて前記複数本の電線が露出した露出端となる皮剥ぎ端上に巻き付けられたホットメルトフィルムと、
    前記ホットメルトフィルムよりも融点が高く、前記ホットメルトフィルム上に巻き付けられた粘着テープと、
    を備えることを特徴とする止水機能付き集束電線。
  2. 前記ホットメルトフィルムは、その一部が前記複数本の電線のいずれかの間に配置された状態で巻かれている
    ことを特徴とする請求項1に記載の止水機能付き集束電線。
  3. 前記シース内において前記複数本の電線の周囲を覆って配置された導電性部材を有するシールド部材をさらに備え、
    前記複数本の電線の少なくとも1本は、導体と絶縁性の被覆部とを備えて、前記シールド部材との接続部において前記被覆部が皮剥ぎされた被覆電線からなるドレイン線である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の止水機能付き集束電線。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の止水機能付き集束電線を1回路以上有する
    ことを特徴とするワイヤハーネス。
  5. 管状のシースと、前記シース内に集束された複数本の電線とを備えた集束電線の止水方法であって、
    前記集束電線から前記シースを皮剥ぎする第1工程と、
    前記第1工程における皮剥ぎによって露出した前記複数本の電線の露出端となる皮剥ぎ端上にホットメルトフィルムを巻き付ける第2工程と、
    前記第2工程にて巻き付けられたホットメルトフィルムよりも融点が高い粘着テープを当該ホットメルトフィルム上に巻き付ける第3工程と、
    少なくとも前記第3工程にて巻き付けられた粘着テープ部分を、前記ホットメルトフィルムの融点よりも高く、前記粘着テープの融点よりも低い温度で加熱する第4工程と、
    を備えることを特徴とする集束電線の止水方法。
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