JP2016218444A - 撮影光学系および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】口径食がある場合でも全画角の光束の焦点外れ像を良好に取得可能な撮影光学系を提供する。【解決手段】撮影光学系は、絞りと、絞りの物体側に配置された第1のアポダイゼーションフィルタと、絞りの像面側に配置された第2のアポダイゼーションフィルタとを有し、第1のアポダイゼーションフィルタおよび第2のアポダイゼーションフィルタのそれぞれは、所定の透過率分布を有し、最大画角のメリジオナル光束は、絞りを開放した状態で、第1のアポダイゼーションフィルタの光軸上の点および第2のアポダイゼーションフィルタの光軸上の点の少なくとも一方を含まない光路を通る。【選択図】図3

Description

本発明は、撮影光束の光量を制御可能な撮影光学系に関する。
一般的に、撮影光学系は、焦点外れ像(ボケ像)の輪郭に光量が集中せず、中心部から周辺部にかけて滑らかに光量が分布するボケ像を形成可能であることが好ましい。しかしながら、ピントの合った被写体と被写界深度外にある被写体の撮影光学系からの距離や撮影光学系の収差に応じて、ボケ像の見え方は変化する。このため、全撮影領域で好ましいボケ像を形成することは困難である。
特許文献1、2には、アポダイゼーションフィルタを備えた光学系が開示されている。特許文献1、2において、アポダイゼーションフィルタは、光軸と直交する方向において光軸から離れるに従って透過光量が減少するように構成された透過率分布フィルタである。このようなアポダイゼーションフィルタにより、撮影光束内に強度分布を付加することができ、良好な焦点外れ像(ボケ像)を形成することが可能となる。
特開平09−236740号公報 特開平11−231195号公報
一般的に、アポダイゼーションフィルタが光束に与える透過率分布は、光軸に対して中心対称であることが好ましい。特許文献1、2では、各画角の光束に中心対称性の高い透過率分布を与えるため、アポダイゼーションフィルタは絞りの近傍に配置されている。
しかしながら、特許文献1、2の光学系では、口径食がある場合に得られる効果が低減してしまう。口径食とは、光束の一部がケラレることを意味し、ビネッティングとも呼ばれる。撮影光学系における結像性能の向上や撮影レンズ系の小型化・軽量化のためには、口径食を完全になくすことは困難である。しかしながら、口径食のある撮影光学系では、軸上光束と軸外光束との間で絞りを通過する領域が一致しない。このため、得られる効果が画角に応じて異なる。一般的に、軸外光束は、軸上光束よりも絞りの狭い範囲を通過する。このため、軸上光束に合わせた透過率分布を形成すると、軸外光束では透過率分布の効果を得ることができない。
そこで本発明は、口径食がある場合でも全画角の光束の焦点外れ像を良好に取得可能な撮影光学系および撮像装置を提供する。
本発明の一側面としての撮影光学系は、絞りと、前記絞りの物体側に配置された第1のアポダイゼーションフィルタと、前記絞りの像面側に配置された第2のアポダイゼーションフィルタと、を有し、前記第1のアポダイゼーションフィルタおよび前記第2のアポダイゼーションフィルタの両方に関し、光軸に直交する径方向における光軸からの距離をr1、r2(r1<r2)、該光軸から該距離r1、r2だけ離れた位置における透過率をT(r1)、T(r2)とするとき、
T(r1)≧T(r2)
を満たし、前記絞りを開放した状態で、最大画角のメリジオナル光束が前記第1のアポダイゼーションフィルタの光軸上の点および前記第2のアポダイゼーションフィルタの光軸上の点の少なくとも一方を含まない光路を通ることを特徴とする。
本発明の他の側面としての撮像装置は、前記撮影光学系と、前記撮影光学系を介して形成される光学像を光電変換して画像データを出力する撮像素子とを有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、口径食がある場合でも全画角の光束の焦点外れ像を良好に取得可能な撮影光学系および撮像装置を提供することができる。
本実施形態における撮影光学系の断面図である。 本実施形態における条件式(4)の説明図である。 実施例1における撮影光学系の断面図である。 実施例1における透過率分布フィルタの透過率分布を示す図である。 実施例1における透過率分布フィルタが軸外光束に与える透過率分布を示す図である。 実施例1における軸上光束および軸外光束の瞳透過率分布を示す図である。 実施例2における撮影光学系の断面図である。 実施例2における透過率分布フィルタの透過率分布を示す図である。 実施例2における軸上光束および軸外光束の瞳透過率分布を示す図である。 実施例3における撮影光学系の断面図である。 実施例3における透過率分布フィルタの透過率分布を示す図である。 実施例3における軸上光束および軸外光束の瞳透過率分布を示す図である。 実施例4における撮影光学系の断面図である。 実施例4における透過率分布フィルタの透過率分布を示す図である。 実施例4における軸上光束および軸外光束の瞳透過率分布を示す図である。 実施例5における撮影光学系の断面図である。 実施例5における透過率分布フィルタの透過率分布を示す図である。 実施例5における軸上光束および軸外光束の瞳透過率分布を示す図である。 実施例6における撮影光学系の断面図である。 実施例6における透過率分布フィルタの透過率分布を示す図である。 実施例6における軸上光束および軸外光束の瞳透過率分布を示す図である。 本実施形態において、条件式(7)を示す図である。 本実施形態において、フィルタAに関する条件式(8)を示す図である。 本実施形態において、フィルタBに関する条件式(8)を示す図である。 本実施形態において、フィルタCに関する条件式(8)を示す図である。 本実施形態において、フィルタEに関する条件式(8)を示す図である。 本実施形態における撮像装置の構成図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態の撮影光学系は、立体被写体の撮影時にボケ像(焦点外れ像)を制御可能な撮影レンズであって、複数のレンズ群(光学要素)および絞りを有する。また撮影光学系は、絞りの前後にそれぞれ少なくとも一つの透過率分布フィルタ(アポダイゼーションフィルタ)を有する。ここで立体被写体とは、距離の異なる複数の部分からなる被写体であり、特に撮影時に撮影レンズの焦点面から被写界深度以上離れた点を有する被写体を意味する。このとき、結像面(像面)には焦点外れ像(ボケ像)が形成される。
焦点面から被写界深度より大きく離れるほどボケ像は大きくなるため、ボケ像を良好に形成する必要がある。具体的には、ボケ像の直径が撮影光学系のイメージサークルの半径に対して約1〜2%よりも大きくなると、ボケ像を認識可能となる。ここでイメージサークルとは、撮影レンズの有効径内を通過した光線が結像する円である。結像面は、ビデオカメラやデジタルカメラなどの撮影レンズが用いられる場合、像を受光するCCDセンサやCMOSセンサなどの固体撮像素子(光電変換素子)の撮像面に相当する。また結像面は、銀遠カメラ用の撮影レンズが用いられる場合、フィルム面に相当する。なお、前述のイメージサークルの半径は、撮像装置においては撮像面またはフィルム面の最大像高としてもよい。
本実施形態において、ボケ像を「制御する」とは、前述の透過率分布フィルタを用いて各画角の光束に透過率分布を与え、透過率分布フィルタがない場合と比較して、ボケ像の光量分布を変化させることである。外周部(周辺部)において光量が大きいボケ像は、輪郭が強くなり好ましくない。このため、ボケ像の周辺部の透過率を中心部よりも低くすることが好ましい。
従来から、ボケ像を改善する方法として透過率分布フィルタを絞りの近傍に配置して構成された撮影光学系が知られている。絞りの近傍に透過率分布フィルタを配置することにより、各画角の光束の透過率分布フィルタを通過する領域を一致させることができ、有効にアポダイゼーション効果を得ることができる。しかしながら、一般的に撮影光学系では、軸外光束に関して口径食が生じ、軸外光束は絞りの周辺部を通過しない。このとき、絞りの近傍に透過率分布フィルタを配置すると、有効にアポダイゼーション効果を得ることができない。そこで、本実施形態の撮影光学系は、複数のレンズ群および絞りを有し、絞りの前後にそれぞれ少なくとも一つの透過率分布フィルタを有する。このような構成により、軸外光束に関しても有効にアポダイゼーション効果を得ることができる。
以下、図1を参照して、撮影光学系(撮影レンズ)における軸上光束および軸外光束の通過範囲について説明する。図1は、本実施形態における撮影光学系100の断面図である。撮影光学系100は、絞りSP、絞りSPよりも物体側に配置されたレンズ41(前群、第1の光学要素)、および、絞りSPの像面IP側に配置されたレンズ42(後群、第2の光学要素)を有する。また撮影光学系100の断面31、32に、透過率分布フィルタ(アポダイゼーションフィルタ)が配置されている。
絞りSPから離れた位置において、軸上光束10と軸外光束20(最軸外光束)が通過する光軸OAからの高さは互いに異なる。軸外光束20は、光軸外に結像する光束であり、図1では、軸上(光軸OA上)よりも下側から撮影光学系100に入射して通過する光束を代表的に示している。従来、絞りの近傍に透過率分布フィルタを配置しているのは、各画角の光束が重なる位置に透過率分布フィルタを配置するためである。絞りから離れた位置に透過率分布フィルタを配置すると、軸外光束が光軸から離れた位置を通過するため、軸外光束は非対称な透過率分布の影響を受ける。以下、透過率分布フィルタの透過率分布が中心対称(光軸OAに関して対称)であり、中心部よりも周辺部で透過率が小さい場合を前提として説明する。
軸外光束20が透過率分布フィルタを通過する際、光軸OAから遠い光線ほど透過率が低くなる。透過率分布フィルタが絞りSPの前の断面31(絞りSPよりも物体側)に配置されると、軸上光束10に関しては光線12および光線13が互いに同一の透過率となる。一方、軸外光束20に関しては、光線22の透過率が最も高く、光線23に近いほど透過率が低くなる。反対に、透過率分布フィルタが絞りSPの後ろの断面32(絞りSPよりも像面IP側)に配置されると、軸上光束10に関しては、断面31上に透過率分布フィルタを配置した場合と同様に、光線12および光線13は互いに同一の透過率となる。一方、軸外光束20に関しては、光線23の透過率が最も高く、光線22に近いほど透過率が低くなる。これが、軸外光束20の透過率が光軸OAに関して非対称になる理由である。
そこで本実施形態では、絞りSPの前後において、軸外光束20の光線22と光線23の透過率の高低が逆の関係となることを利用する。例えば断面31と断面32のように、絞りSPの前後に少なくとも一つの透過率分布フィルタを組み合わせて配置することにより、軸外光束20の透過率分布(瞳透過率分布)を等価的に中心対称に近づけることができる。また、絞りSPから離れた位置では、軸上光束10と軸外光束20の通過位置が互いに異なる。このため、透過率分布フィルタの配置および透過率分布をそれぞれ変化させることにより、軸上光束10と軸外光束20の瞳透過率分布を独立に決定することができる。
本実施形態の撮影光学系100は、立体被写体の撮影時にボケ像を制御可能であり、レンズ41(前群)とレンズ42(後群)とを含む複数の光学要素、および、絞りSPを有する。また撮影光学系100は、絞りSPの前後(物体側および像面側)にそれぞれ少なくとも一つの透過率分布フィルタ(アポダイゼーションフィルタ)を有する。すなわち撮影光学系100は、絞りSPの物体側に配置された第1のアポダイゼーションフィルタ、および、絞りSPの像面IP側に配置された第2のアポダイゼーションフィルタを有する。第1のアポダイゼーションフィルタおよび第2のアポダイゼーションフィルタはそれぞれ、被写体(立体被写体)のボケ像(焦点外れ像)の光量分布を変化させるように(すなわち、ボケ像を制御可能なように)所定の透過率分布を有する。
本実施形態において、各透過率分布フィルタ(第1のアポダイゼーションフィルタおよび第2のアポダイゼーションフィルタの両方)は、以下の条件式(1)を満たす。
T(r1)≧T(r2) (ただし、r1<r2) … (1)
条件式(1)において、各透過率分布フィルタの中心(光軸OA)から径方向(光軸OAに直交する方向)に距離r1、r2(r1<r2)だけ離れた位置における透過率をそれぞれT(r1)、T(r2)とする。すなわち、各透過率分布フィルタは、光軸OAから離れるに従って透過率が低くなるような透過率分布を有する。ただし、各透過率分布フィルタは、その一部の領域において、条件式(1)を満たさないような透過率分布を有していてもよく、全体として実質的に条件式(1)を満たすと評価される透過率分布を有していればよい。
本実施形態において、ボケ像(焦点外れ像)は、手振れや被写体振れによりボケた像ではなく、撮影光学系100の焦点面から被写界深度以上離れた物点が像面IPに結ぶ像(デフォーカス像)を意味する。立体被写体の撮影時に生じるボケ像の制御は、前述のとおり、絞りSPの前後に少なくとも一つの透過率分布フィルタ(アポダイゼーションフィルタ)を配置し、対称性の高い透過率分布を形成することにより実現可能である。
本実施形態において、透過率分布フィルタ(アポダイゼーションフィルタ)は、透明ガラス平板やレンズ面に所定の透過率分布を形成するため、吸収物質や反射物質を蒸着し、または、感光材料を塗布して所定の濃度となるように露光することにより得られる。また、光吸収物質(NDガラス)で作成された凹レンズを用いることができ、または光吸収分布を有する平板を用いてもよい。また、エレクトロクロミック材料などを利用して透過率分布を可変にしてもよい。
条件式(1)は、透過率分布フィルタの透過率分布に関する。周辺部(光軸OAから離れた領域)で光量が大きいエッジの効いたボケを改善するには、光束の中心部(光軸OAに近い領域)よりも光束の周辺部における瞳透過率を低くする必要がある。条件式(1)を満たさない場合、光束の周辺部での光量を光束の中心部より強め、よりエッジの効いた汚いボケとなってしまう。なお、所定の範囲内において透過率を一定にしてもよい。中心部(光軸OA)から所定の範囲内において透過率を低下させないことにより、撮影光学系100が取り込む光量を増加させることができる。また、例えばエレクトロクロミック材料を用いた透過率分布フィルタを用いる場合であって、滑らかに変化するような透過率分布を作成することは困難な場合、透過率を段階的に変えてもよい。
本実施形態において、条件式(1)は、光軸OAを通る一断面で満たされればよい。ただし必要に応じて、条件式(1)は、光軸OAに関して対称な領域(全領域)で満たされるように、すなわち透過率分布が中心対称となるようにしてもよい。なお、製造ばらつきなどにより、透過率の最も大きい点が光軸OAからずれる場合や透過率分布にムラができる場合がある。このような場合、透過率の誤差は5〜10%以内であることが好ましい。
本実施形態において、少なくとも一つの透過率分布フィルタ(第1のアポダイゼーションフィルタまたは第2のアポダイゼーションフィルタの少なくとも一方)の透過率は、以下の条件式(2)を満たすことが好ましい。
T1/T0≦0.5 … (2)
条件式(2)において、T0は透過率分布フィルタ(第1のアポダイゼーションフィルタまたは第2のアポダイゼーションフィルタ)の有効径内における最大透過率、T1は有効径内における最小透過率である。
条件式(2)は、透過率分布フィルタの透過率分布に関する。条件式(2)の上限値を上回ると、エッジの効いたボケを改善して周辺部における光量を落とすことが困難になる。
本実施形態において、二つの透過率分布フィルタの間の光軸上の距離をe、撮影光学系100の最も物体側のレンズ面の面頂点から結像面(近軸結像面)までの距離をLとすると、以下の条件式(3)を満たすことが好ましい。
e/L>0.1 … (3)
条件式(3)は、撮影光学系100に配置された二つの透過率分布フィルタの間の距離に関する。条件式(3)の下限値を下回ると、二つの透過率分布フィルタの間の距離が互いに近くなるため、軸上光束10と軸外光束20の瞳透過率分布を独立に決定することが困難になる。このため、軸上光束10と軸外光束20の瞳透過率分布を適切に設定することが難しくなる。更に好ましくは、条件式(3)は、以下の条件式(3a)を満たすように設定される。
e/L>0.2 … (3a)
なお、条件式(3)、(3a)において、撮影光学系に三つ以上の透過率分布フィルタが配置されている場合、距離eは、複数の透過率分布フィルタのうち光軸上の位置が最も離れた二つの透過率分布フィルタの距離である。
絞りSPを開放した(最も開いた)状態において、最軸外光束の上線と軸上光束の上線との交点を通る垂線(光軸OAの垂線)が光軸OAと交わる点(垂線の足)をHbとする。同様に、最軸外光束の下線と軸上光束の下線との交点を通る垂線(光軸OAの垂線)が光軸OAと交わる点(垂線の足)をHfとする。また、第1のアポダイゼーションフィルタおよび第2のアポダイゼーションフィルタの一方と絞りSPとの間の光軸上における距離をdj(j=1、2)とする。また、点Hf、Hbのうち光軸上において第1のアポダイゼーションフィルタおよび第2のアポダイゼーションフィルタの一方に近い点と絞りSPとの間の該光軸上における距離をDj(j=1、2)とする。このとき、第j番目の透過率分布フィルタ(第1のアポダイゼーションフィルタおよび第2のアポダイゼーションフィルタ)は、以下の条件式(4)を満たすことが好ましい。
−0.2<(dj−Dj)/L<0.3 (ただし、j=1、2) … (4)
図2は、条件式(4)の説明図である。本実施形態の撮影光学系100には、透過率分布フィルタF1、F2が配置されている。透過率分布フィルタF1は、絞りSPよりも物体側(前側)に配置された第1番目(j=1)の透過率分布フィルタ(第1のアポダイゼーションフィルタ)である。透過率分布フィルタF2は、絞りSPよりも像面IP側(後側)に配置された第2番目(j=2)の透過率分布フィルタ(第2のアポダイゼーションフィルタ)である。
軸上光束の上線および最軸外光束の上線は、それぞれ、図2中の光線12および光線22に相当し、光線図上において光束の最も上側の光線を示す。同様に、軸上光束の下線および最軸外光束の下線は、それぞれ、図2中の光線13および光線23に相当し、光線図上において光束の最も下側の光線を示す。最軸外光束は、像面IP(撮像面)上の、光軸OAから最も遠い点に結像する画角を有する光束である。点Hbは、光線12と光線22との交点から光軸OAに下ろした垂線の足である。点Hfは、光線13と光線23との交点から光軸OAに下ろした垂線の足である。本実施形態において、第1番目の透過率分布フィルタF1は第1レンズ面(最も物体側のレンズ面)、第2番目の透過率分布フィルタF2はレンズ最終面(最も像面IP側のレンズ面)にそれぞれ形成されている。
条件式(4)は、透過率分布フィルタF1、F2の配置に関する。条件式(4)の下限値を下回ると、透過率分布フィルタF1、F2が絞りSPに近すぎるため、軸上光束10と軸外光束20の瞳透過率分布を独立に決定することが困難になる。一方、条件式(4)の上限値を上回ると、透過率分布フィルタF1、F2の位置において各画角の光束が分離しすぎるため、あらゆる光束に適切な瞳透過率分布を与えることが困難になる。更に好ましくは、条件式(4)は以下の条件式(4a)を満たすように設計される。
−0.1<(dj−Dj)/L<0.2 … (4a)
無限遠にフォーカスした際において、撮影光学系100の焦点距離をf(mm)、開放F値をFnoとすると、以下の条件式(5)を満たすことが好ましい。
10mm≦f/Fno≦75mm … (5)
条件式(5)は、撮影光学系100の入射瞳径に関する。条件式(5)の下限値を下回ると、像面IP(撮像面)上での各ボケ像が占める領域が小さくなりすぎる。このとき、ボケ像に与える透過率分布が撮像面上において小さくなりすぎるため、透過率分布フィルタによるボケ像を改善する効果が低減する。またボケが小さいため、汚いボケが撮影時に問題となりにくい。一方、条件式(5)の上限値を上回ると、ボケ像が大きくなり、撮像面上において各ボケ像が占める領域が大きくなりすぎる。このとき、ボケ像に与える透過率分布が大きくなりすぎるため、透過率分布フィルタによりボケ像を改善する効果が低減する。なお、エッジの効いたボケ像は、撮影光学系の収差に対応して形成される。ただし、条件式(5)の上限値を上回るような大きいボケ像では、収差がボケ像の光量分布に与える影響が小さくなるため、汚いボケが撮影時に問題となりにくい。更に好ましくは、条件式(5)は以下の条件式(5a)を満たすように設計される。
12mm≦f/Fno≦70mm … (5a)
また本実施形態において、撮影光学系100の焦点距離f(mm)は、以下の条件式(6)を満たすことが好ましい。
10mm≦f≦140mm … (6)
条件式(6)は、撮影光学系の焦点距離fに関する。条件式(6)の下限値を下回ると、撮像面上において各ボケ像が占める領域が小さくなりすぎる。このとき、ボケ像に与える透過率分布が撮像面上で小さくなりすぎるため、透過率分布フィルタによるボケ像を改善する効果が低減する。また、ボケが小さいため、汚いボケが撮影時に問題となりにくい。一方、条件式(6)の上限値を上回ると、ボケ像が大きくなり、撮像面上において各ボケ像が占める領域が大きくなりすぎる。このとき、ボケ像に与える透過率分布が大きくなりすぎるため、透過率分布フィルタによりボケ像を改善する効果が低減する。なお、エッジの効いたボケ像は撮影光学系100の収差に対応して形成される。このとき、条件式(6)の上限値を上回るような撮影光学系では、ボケ像の光量分布を劣化させる収差が設計の際に抑制されやすい。このため、汚いボケが生じにくく、透過率分布フィルタの効果が低減する。なお、条件式(6)の上限値を満たす場合、撮影光学系100のパースペクティブによる背景圧縮効果のため、背景に小さい点状または細い線状の光源や被写体が生じやすい。このような被写体は、ボケ像の輪郭が目立ちやすく、透過率分布フィルタがより効果的である。
また本実施形態において、少なくとも一つの透過率分布フィルタ(第1および第2のアポダイゼーションフィルタの少なくとも一方)に関し、同一位置で比較した場合、430nm以上かつ700nm以下の波長域での透過率差は、20%以内であることが好ましい。この条件は、透過率の波長分散に関する。この条件を満たさない場合、ボケ像の周辺部が色づき、ボケ像の改善効果が低減する。
また本実施形態において、少なくとも一つの透過率分布フィルタ(第1および第2のアポダイゼーションフィルタの少なくとも一方)の有効径をrmax、径方向における光軸OAからの距離をrとするとき、以下の条件式(7)を満たすことが好ましい。
min(0.9,max(0,−1.6r+1))≦T(r/rmax)≦min(1,−5r+5.5) … (7)
条件式(7)において、min(A,B)はAとBのうち小さいほうの値をとること、max(A,B)はAとBのうち大きいほうの値をとることをそれぞれ意味する。
条件式(7)は、透過率分布フィルタの透過率分布に関する。条件式(7)の下限値を下回ると、透過率が低いために撮影光学系100が取り込む光量が小さくなる。このとき、撮影時の露光時間が長くなり、手ぶれや被写体ぶれが起きやすくなる。更に好ましくは、全ての透過率分布フィルタが条件式(7)を満たすように設計される。
少なくとも一つの透過率分布フィルタ(第1および第2のアポダイゼーションフィルタの少なくとも一方)に関し、透過率T0/√eとなる径をr0*rmaxとするとき、r<0.8*rmaxの範囲内において、以下の条件式(8)を満たすことが好ましい。
0.8*exp(−(1/2)*(r/(0.8*r0)))≦T(r/rmax)≦1.2*exp(−(1/2)*(r/(1.2*r0))) … (8)
条件式(8)は、透過率分布フィルタの透過率分布に関する。条件式(8)を満たすと、透過率分布がガウス分布に近くなる。一般的に、透過率分布フィルタは、ガウス分布型の透過率分布を有することが好ましい。絞りSPよりも物体側に透過率分布フィルタを配置する場合、下線側の透過率分布をガウス分布に近づけることができる。一方、絞りSPよりも像側(像面IP側)に透過率分布フィルタを配置する場合、上線側の透過率分布をガウス分布に近づけることができる。
より好ましくは、絞りSPの前後に、条件式(8)を満たす少なくとも一つの透過率分布フィルタを配置する。このとき、絞りSPの前後に配置された透過率分布フィルタに関し、透過率分布フィルタの組み合わせによる各画角光束の瞳透過率分布を、ガウス分布に近づけることができる。また、絞りSPの前後に配置された各透過率分布フィルタの透過率分布がガウス分布でない場合、各透過率分布フィルタの透過率分布が中心対称であっても、組み合わせにより得られる軸外光束20の瞳強度分布は中心(光軸OA)に関して対称とはならない。絞りSPの前後の透過率分布フィルタが条件式(8)を満たすように設計することにより、あらゆる画角の光束に対して中心に関して対称に近い瞳透過率分布を与えることができる。
本実施形態では、絞りを開放した状態で、二つの透過率分布フィルタ(アポダイゼーションフィルタ)の一方において、最大画角光束の上線の透過率は下線の透過率よりも高く、他方において、最大画角光束の下線の透過率は上線の透過率よりも高いことが好ましい。ここで、最大画角光束とは、イメージサークルの最も外側に結像する光束である。なお、撮像装置においては、像面IP(撮像面またはフィルム面)の最大像高に結像する光束としてもよい。この条件は、透過率分布フィルタと透過率分布フィルタを通過する光束との関係に関する。この条件を満たさない場合、二つの透過率分布フィルタが最大画角光束に与える透過率分布の非対称性が強まり、上線または下線の一方のみの透過率が小さくなる。一方、この条件を満たすと、二つの透過率分布フィルタが最大画角光束に与える透過率分布の非対称性が弱まり、より中心対称性の高い瞳透過率分布が得られる。
本実施形態では、絞りを開放した状態で、二つの透過率分布フィルタ(アポダイゼーションフィルタ)の一方において、最大画角のメリジオナル光束の上線の透過率は最大透過率、メリジオナル光束の下線の透過率は最小透過率であることが好ましい。また、他方において、最大画角のメリジオナル光束の下線の透過率は最大透過率、メリジオナル光束の上線は最小透過率であることが好ましい。この条件は、透過率分布フィルタと透過率分布フィルタを通過する光束との関係に関する。この条件は、メリジオナル光束が透過率分布フィルタの光軸上の点を通過しないことに等しい。この条件を満たさないと、二つの透過率分布フィルタが最大画角光束に与える透過率分布の非対称性が強まり、上線または下線の一方のみの透過率が小さくなる。一方、この条件を満たすと、二つの透過率分布フィルタが最大画角光束に与える透過率分布の非対称性が弱まり、より中心対称性の高い瞳透過率分布が得られる。また、この条件を満たすことにより、軸上光束と軸外光束がより分離する位置に透過率分布フィルタを配置することができ、軸上光束と軸外光束の瞳透過率分布を独立に制御することが容易となる。
本実施形態において、絞りを開放した状態で、最大画角のメリジオナル光束が二つの透過率分布フィルタ(第1および第2のアポダイゼーションフィルタ)の光軸上の点の少なくとも一方を含まない光路を通ることが好ましい。最大画角のメリジオナル光束が二つの透過率分布フィルタの光軸上の点の両方を含まない光路を通る場合、二つの透過率分布フィルタが最大画角光束に与える透過率分布の非対称性が弱まる。このため、中心対称性の高い瞳透過率分布が得られる。また、軸上光束と軸外光束が分離する位置に透過率分布フィルタを配置することができ、軸上光束と軸外光束の瞳透過率分布を独立に制御することが容易となる。
絞りSPの前後で軸外光束に対する口径食の程度が大きく異なる場合、ボケ像の非対称性が強くなる。この場合、最大画角のメリジオナル光束が二つの透過率分布フィルタの光軸上の点の一方を含まない光路を通るようにすればよい。これにより、軸上光束のボケ像への影響を抑えつつ軸外光束のボケ像を制御して、非対称性を改善することができる。
絞りSPを開放した状態において、撮影光学系100の像高をy、最大像高をYmaxとするとき、y=0.9Ymaxを満たす像高yにおける周辺光量比Rは、以下の条件式(9)を満たすことが好ましい。ここで、周辺光量比Rは、軸外光束の軸上光束に対する光量比であり、第1および第2のアポダイゼーションフィルタの透過率を考慮せずに口径食のみを考慮した場合の周辺光量比である。
R≦0.5 … (9)
条件式(9)は、撮影光学系100の周辺減光に関する。条件式(9)を満たす場合、口径食が大きいため、軸上光束と軸外光束がより分離している。このとき、軸上光束と軸外光束が分離する位置に透過率分布フィルタを配置することができ、軸上光束と軸外光束の瞳透過率分布を独立に制御することが容易となる。
次に、図3乃至図6を参照して、本発明の実施例1における撮影光学系について説明する。図3は、本実施例における撮影光学系100aの断面図である。撮影光学系100aは、レンズ41(前群、第1の光学要素)、レンズ42(後群、第2の光学要素)、および、絞りSPを有する。撮影光学系100aにおいて、第5面(絞りSPよりも物体側であって絞りSPに最も近いレンズ面)に透過率分布フィルタF1(第1のアポダイゼーションフィルタ)が配置されている。また撮影光学系100aにおいて、第7面(絞りSPよりも像面IP側であって絞りSPに最も近いレンズ面)に透過率分布フィルタF2(第2のアポダイゼーションフィルタ)が配置されている。透過率分布フィルタF1、F2により、軸上光束10から軸外光束20(最軸外光束)までの全画角の光束に瞳強度分布を与え、ボケ像を改善することができる。
図4は、透過率分布フィルタF1、F2の透過率分布を示す図である。図4中の外周部が各透過率分布フィルタの有効径を表している。透過率分布フィルタの有効径とは、光束が通過する領域の光軸OAからの最大径である。図5(A)、(B)は、それぞれ、透過率分布フィルタF1、F2が軸外光束20に与える瞳透過率分布を示す図である。図5(A)、(B)からわかるように、透過率分布フィルタF1、F2のそれぞれが軸外光束20に与える瞳強度分布は、対称性が低い。図6(A)、(B)は、それぞれ、透過率分布フィルタF1、F2を組み合わせた状態で、軸上光束10および軸外光束20に与える瞳透過率分布を示す図である。図6(A)、(B)からわかるように、軸上光束10(図6(A))だけでなく、軸外光束20(図6(B))に対しても対称性の高い瞳透過率分布が与えられている。
次に、図7乃至図9を参照して、本発明の実施例2における撮影光学系について説明する。図7は、本実施例における撮影光学系100bの断面図である。図8は、透過率分布フィルタF1、F2の透過率分布を示す図である。図9(A)、(B)は、それぞれ、透過率分布フィルタF1、F2を組み合わせた状態で、軸上光束10および軸外光束20に与える瞳透過率分布を示す図である。
本実施例の撮影光学系100bは、透過率分布フィルタF1、F2の透過率分布が異なる点で、図3を参照して説明した実施例1の撮影光学系100aとは異なる。撮影光学系100bの他の構成は、撮影光学系100aと同様である。透過率分布フィルタF1、F2がそれぞれ第5面および第7面に配置されている点も、撮影光学系100aと同様である。図9(A)、(B)からわかるように、絞りSPから離れた位置に透過率分布フィルタF1、F2を配置しているにも関わらず、軸上光束10だけでなく、最軸外光束20に対しても対称性の高い瞳透過率分布が与えられる。
次に、図10乃至図12を参照して、本発明の実施例3における撮影光学系について説明する。図10は、本実施例における撮影光学系100cの断面図である。図11は、透過率分布フィルタF1、F2の透過率分布を示す図である。図12(A)、(B)は、それぞれ、透過率分布フィルタF1、F2を組み合わせた状態で、軸上光束10および軸外光束20に与える瞳透過率分布を示す図である。
本実施例の撮影光学系100cにおいて、第10面に透過率分布フィルタF1、第22面に透過率分布フィルタF2が配置されている。透過率分布フィルタF1、F2により、軸上光束10から最軸外光束20までの全画角の光束に瞳強度分布を与え、ボケ像を改善することができる。図12(A)、(B)からわかるように、絞りSPから離れた位置に透過率分布フィルタF1、F2を配置しているにも関わらず、軸上光束10だけでなく、最軸外光束20に対しても対称性の高い瞳透過率分布が与えられる。
次に、図13乃至図15を参照して、本発明の実施例4における撮影光学系について説明する。図13は、本実施例における撮影光学系100dの断面図である。撮影光学系100dは、三つの透過率分布フィルタF1、F2、F3を有する。撮影光学系100dにおいて、第1面(最も物体側のレンズ面)に透過率分布フィルタF1(第1のアポダイゼーションフィルタ)が配置されている。また、第17面に透過率分布フィルタF2(第2のアポダイゼーションフィルタ)が配置されている。また、第13面(絞りSPよりも像面IP側であって絞りSPに最も近いレンズ面と、絞りSPとの間)に、透過率分布フィルタF3(第3のアポダイゼーションフィルタ)が配置されている。
本実施例において、透過率分布フィルタF3は第13面上に透過率分布を形成しているが、前述のように光吸収量に分布を持たせたNDフィルタとしてもよい。透過率分布フィルタF1、F2、F3により、軸上光束10から軸外光束20(最軸外光束)までの全画角の光束に瞳強度分布を与え、ボケ像を改善することができる。
図14(A)は、透過率分布フィルタF1、F2の透過率分布を示す図である。図14(B)は、透過率分布フィルタF3の透過率分布を示す図である。図15(A)、(B)は、それぞれ、透過率分布フィルタF1、F2、F3を組み合わせた状態で、軸上光束10および軸外光束20に与える瞳透過率分布を示す図である。図15(A)、(B)からわかるように、絞りSPから離れた位置に透過率分布フィルタF1、F2を配置しているにも関わらず、軸上光束10だけでなく、軸外光束20(最軸外光束)に対しても対称性の高い瞳透過率分布が与えられる。また本実施例では、透過率分布フィルタF1、F2を用いてボケ像の輪郭を改善するとともに、透過率分布フィルタF3を用いてボケ像全体の光量分布を適切な分布にすることができる。
次に、図16乃至図18を参照して、本発明の実施例5における撮影光学系について説明する。図16は、本実施例における撮影光学系100eの断面図である。図17は、透過率分布フィルタF1、F2の透過率分布を示す図である。図18(A)、(B)は、それぞれ、透過率分布フィルタF1、F2を組み合わせた状態で、軸上光束10および軸外光束20に与える瞳透過率分布を示す図である。
本実施例の撮影光学系100eにおいて、第7面に透過率分布フィルタF1が配置されており、第21面(レンズ最終面、すなわち最も像面IP側のレンズ面)に透過率分布フィルタF2が配置されている。透過率分布フィルタF1、F2により、軸上光束10から最軸外光束20までの全画角の光束に瞳強度分布を与え、ボケ像を改善することができる。図18(A)、(B)からわかるように、絞りSPから離れた位置に透過率分布フィルタF1、F2を配置しているにも関わらず、軸上光束10だけでなく、軸外光束20に対しても対称性の高い瞳透過率分布が与えられる。
次に、図19乃至図21を参照して、本発明の実施例6における撮影光学系について説明する。図19は、本実施例における撮影光学系100fの断面図である。図20は、透過率分布フィルタF1、F2の透過率分布を示す図である。図21(A)、(B)は、それぞれ、透過率分布フィルタF1、F2を組み合わせた状態で、軸上光束10および軸外光束20に与える瞳透過率分布を示す図である。
本実施例の撮影光学系100fにおいて、第1面(最も物体側のレンズ面)に透過率分布フィルタF1が配置されており、第21面(レンズ最終面、すなわち最も像面IP側のレンズ面)に透過率分布フィルタF2が配置されている。透過率分布フィルタF1、F2により、軸上光束10から軸外光束20(最軸外光束)までの全画角の光束に瞳強度分布を与え、ボケ像を改善することができる。図21(A)、(B)からわかるように、絞りSPから離れた位置に透過率分布フィルタF1、F2を配置しているにも関わらず、軸上光束10だけでなく、軸外光束20に対しても対称性の高い瞳透過率分布が与えられる。
以下、前述の実施例1乃至6にそれぞれ対応する数値実施例1乃至6を示す。各数値実施例において、rは物体側より第i番目の面の曲率半径(mm)、dは物体側より第i番目と第i+1番目の軸上の面間隔(mm)、ndとνdはそれぞれ第i番目の光学部材の屈折率とアッベ数である。焦点距離f、FナンバーFno、画角2ω(度)は、それぞれ、無限遠物体に焦点を合わせた場合の値である。BFは、バックフォーカスである。レンズ全長は、第1面から像面までの距離を表す。
また非球面は、面番号の後に、「*」の符号を付加して表している。非球面形状は、Xを光軸方向の面頂点からの変位量、hを光軸と垂直な方向の光軸からの高さ、Rを近軸曲率半径、kを円錐定数、A4、A6、A8、A10、A12を各々非球面係数としたとき、以下の式(10)のように表される。
また、例えば「e±Z」の表示は、「10±Z」を意味する。

(数値実施例1)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1 35.778 2.93 1.80100 35.0 29.78
2 80.155 0.49 28.89
3 22.367 5.02 1.69680 55.5 24.75
4 ∞ 1.01 1.62588 35.7 22.98
5 15.375 8.35 19.20
6(絞り) ∞ 8.91 17.99
7 -16.157 3.86 1.71736 29.5 16.42
8 -252.032 0.53 23.30
9 -85.452 3.95 1.77250 49.6 23.31
10 -22.034 0.10 24.59
11 190.588 4.69 1.77250 49.6 30.11
12 -40.055 36.00 30.67
像面 ∞

各種データ

焦点距離 50.00
Fナンバー 2.00
画角 23.40
像高 21.64
レンズ全長 75.84
BF 36.00


入射瞳位置 21.21
射出瞳位置 -37.27
前側主点位置 37.09
後側主点位置 -14.00

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 78.37
2 3 32.10
3 4 -24.57
4 7 -24.23
5 9 37.42
6 11 43.23

(数値実施例2)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1 35.778 2.93 1.80100 35.0 29.78
2 80.155 0.49 28.89
3 22.367 5.02 1.69680 55.5 24.75
4 ∞ 1.01 1.62588 35.7 22.98
5 15.375 8.35 19.20
6(絞り) ∞ 8.91 17.99
7 -16.157 3.86 1.71736 29.5 16.42
8 -252.032 0.53 23.30
9 -85.452 3.95 1.77250 49.6 23.31
10 -22.034 0.10 24.59
11 190.588 4.69 1.77250 49.6 30.11
12 -40.055 36.00 30.67
像面 ∞

各種データ

焦点距離 50.00
Fナンバー 2.00
画角 23.40
像高 21.64
レンズ全長 75.84
BF 36.00

入射瞳位置 21.21
射出瞳位置 -37.27
前側主点位置 37.09
後側主点位置 -14.00

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 78.37
2 3 32.10
3 4 -24.57
4 7 -24.23
5 9 37.42
6 11 43.23

(数値実施例3)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1 61.880 2.99 1.83481 42.7 54.05
2 27.026 8.34 43.43
3 71.747 3.00 1.58313 59.4 43.00
4* 25.706 6.93 38.64
5 92.706 4.95 1.88300 40.8 38.40
6 -127.713 0.70 37.98
7 -97.467 2.50 1.49700 81.5 37.74
8 39.023 5.83 1.83481 42.7 34.40
9 -1070.546 3.79 33.54
10 46.333 5.98 1.83481 42.7 27.33
11 -47.248 1.90 1.54814 45.8 25.69
12 21.482 5.07 23.10
13 -53.687 1.40 1.65412 39.7 23.15
14 197.561 0.15 23.88
15 29.239 6.73 1.43387 95.1 25.17
16 -44.333 2.59 25.22
17(絞り) ∞ 7.21 24.21
18 -17.904 3.78 1.60311 60.6 23.58
19 -15.383 2.15 1.80518 25.4 24.59
20 -48.206 0.25 28.74
21 97.922 8.54 1.61800 63.3 31.70
22 -29.308 0.25 33.27
23* -162.434 5.28 1.80400 46.6 34.68
24 -36.488 38.80 36.15
像面 ∞

非球面データ
第4面
K = 0.00000e+000 A 4=-5.57660e-006 A 6=-9.40593e-009
A 8= 5.84881e-012 A10=-3.17028e-014

第23面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.09975e-005 A 6=-1.48146e-009
A 8=-9.36205e-012 A10=-5.31145e-015

各種データ

焦点距離 24.55
Fナンバー 1.45
画角 41.39
像高 21.64
レンズ全長 129.11
BF 38.80

入射瞳位置 29.97
射出瞳位置 -56.16
前側主点位置 48.18
後側主点位置 14.25

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -59.81
2 3 -70.39
3 5 61.48
4 7 -55.73
5 8 45.21
6 10 28.86
7 11 -26.68
8 13 -64.40
9 15 41.76
10 18 115.85
11 19 -28.90
12 21 37.46
13 23 57.46

(数値実施例4)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1 131.189 10.84 1.48749 70.2 67.56
2 -264.579 0.90 65.84
3 53.910 9.80 1.49700 81.5 58.70
4 260.718 3.20 56.95
5 -623.694 3.80 1.83400 37.2 56.04
6 105.942 2.53 52.84
7 63.907 8.04 1.49700 81.5 51.35
8 -609.143 0.20 50.27
9 27.722 3.23 1.71736 29.5 41.72
10 23.809 12.30 37.67
11(絞り) ∞ 3.00 35.48
12 ∞ 0.70 1.48749 70.2 33.33
13 ∞ 0.50 33.00
14 -1002.290 5.00 1.84666 23.9 32.66
15 -65.695 1.78 1.72000 50.2 31.52
16 39.690 21.66 28.82
17 -34.937 2.72 1.74077 27.8 25.91
18 130.139 8.68 1.77250 49.6 30.42
19 -43.302 0.50 33.58
20 97.410 5.67 1.83400 37.2 37.12
21 -205.341 53.99 37.55
像面 ∞

各種データ

焦点距離 130.98
Fナンバー 2.06
画角 9.38
像高 21.64
レンズ全長 159.05
BF 53.99


入射瞳位置 74.80
射出瞳位置 -102.26
前側主点位置 95.99
後側主点位置 -76.99

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 181.54
2 3 134.63
3 5 -108.33
4 7 116.84
5 9 -358.95
6 12 0.00
7 14 82.83
8 15 -34.12
9 17 -36.92
10 18 43.00
11 20 79.90

(数値実施例5)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1 400.000 2.80 1.58313 59.4 52.58
2 40.544 6.91 45.50
3 606.181 2.30 1.58313 59.4 45.32
4 50.282 10.31 43.04
5 61.687 6.50 1.71300 53.9 43.03
6 -188.040 5.20 42.59
7 47.477 5.06 1.71300 53.9 35.38
8 -490.980 0.20 34.36
9 31.299 3.00 1.51633 64.1 31.66
10 25.382 9.27 29.20
11 -72.820 3.77 1.83481 42.7 27.77
12 -27.213 1.50 1.63980 34.5 27.70
13 -1242.161 3.70 26.64
14(絞り) ∞ 7.07 25.33
15 -18.961 1.60 1.80518 25.4 24.41
16 759.560 3.30 1.83481 42.7 27.71
17* -65.346 0.20 28.81
18 -172.700 5.94 1.77250 49.6 29.37
19 -30.321 0.20 30.66
20 -160.598 6.81 1.77250 49.6 33.22
21 -32.418 38.65 34.86
像面 ∞

非球面データ
第17面
K = 2.39046e+000 A 4= 1.36838e-005 A 6= 3.28097e-010
A 8=-1.14450e-011

各種データ
焦点距離 34.30
Fナンバー 1.45
画角 32.25
像高 21.64
レンズ全長 124.29
BF 38.65

入射瞳位置 35.68
射出瞳位置 -39.73
前側主点位置 54.97
後側主点位置 4.36

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -77.59
2 3 -94.17
3 5 65.86
4 7 60.96
5 9 -314.29
6 11 50.16
7 12 -43.51
8 15 -22.95
9 16 72.21
10 18 46.76
11 20 51.39

(数値実施例6)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1 131.189 10.84 1.48749 70.2 67.56
2 -264.579 0.90 65.84
3 53.910 9.80 1.49700 81.5 58.70
4 260.718 3.20 56.95
5 -623.694 3.80 1.83400 37.2 56.04
6 105.942 2.53 52.84
7 63.907 8.04 1.49700 81.5 51.35
8 -609.143 0.20 50.27
9 27.722 3.23 1.71736 29.5 41.72
10 23.809 12.30 37.67
11(絞り) ∞ 3.00 35.48
12 ∞ 0.70 1.48749 70.2 33.33
13 ∞ 0.50 33.00
14 -1002.290 5.00 1.84666 23.9 32.66
15 -65.695 1.78 1.72000 50.2 31.52
16 39.690 21.66 28.82
17 -34.937 2.72 1.74077 27.8 25.91
18 130.139 8.68 1.77250 49.6 30.42
19 -43.302 0.50 33.58
20 97.410 5.67 1.83400 37.2 37.12
21 -205.341 53.99 37.55
像面 ∞

各種データ

焦点距離 130.98
Fナンバー 2.06
画角 9.38
像高 21.64
レンズ全長 159.05
BF 53.99

入射瞳位置 74.80
射出瞳位置 -102.26
前側主点位置 95.99
後側主点位置 -76.99

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 181.54
2 3 134.63
3 5 -108.33
4 7 116.84
5 9 -358.95
6 12 0.00
7 14 82.83
8 15 -34.12
9 17 -36.92
10 18 43.00
11 20 79.90

表1は、各数値実施例について、条件式(2)〜(6)および条件式(9)に相当する数値を示している。図22は、各数値実施例について、条件式(7)に相当する数値を示している。図23、図24、図25、図26は、各数値実施例について、条件式(8)に相当する数値を示している。図22乃至図26において、フィルタAは、実施例1のF1、F2、および、実施例4のF3に相当する。フィルタBは、実施例2のF1、F2、および、実施例4のF1、F2に相当する。フィルタCは、実施例3のF1、F2に相当する。フィルタDは、実施例5のF1、F2に相当する。フィルタEは、実施例6のF1、F2に相当する。なおフィルタDは、条件式(8)を満たさない。
次に、図27を参照して、本実施形態における撮影光学系(撮影レンズ)を備えた撮像装置(カメラシステム)について説明する。図27は、本実施形態における撮像装置200(一眼レフカメラ)の構成図である。
レンズ鏡筒110(交換レンズ)は、撮影レンズとしての撮影光学系100(光学系)を有する。撮影光学系100は、実施例1〜6のいずれか1つの撮影光学系である。撮影光学系100は、保持部材であるレンズ鏡筒110に保持されている。
220はカメラ本体(撮像装置本体)である。カメラ本体220は、クイックリターンミラー203、焦点板204、ペンタダハプリズム205、および、接眼レンズ206などを備えて構成されている。クイックリターンミラー203は、撮影光学系100を介して形成された光束を上方に反射する。焦点板204は、撮影光学系100の像形成位置に配置されている。ペンタダハプリズム205は、焦点板204に形成された逆像を正立像に変換する。ユーザは、その正立像を、接眼レンズ206を介して観察することができる。207は感光面であり、感光面207には、像を受光するCCDセンサやCMOSセンサなどの光電変換素子(撮像素子)や銀塩フィルムが配置される。撮影時には、クイックリターンミラー203が光路から退避して、撮影光学系100により感光面207上に像(光学像)が形成される。このように撮像素子は、撮影光学系100により形成される光学像を光電変換して画像データを出力する。
本実施形態のレンズ鏡筒110を一眼レフカメラなどの撮像装置200に適用することにより、高い光学性能を有する光学機器を実現することができる。また、レンズ鏡筒110は、カメラ本体220と着脱可能に構成された交換レンズであるが、本実施形態はレンズ鏡筒110とカメラ本体220とが一体的に構成された撮像装置にも適用可能である。またレンズ鏡筒110は、クイックリターンミラーのないミラーレスの一眼レフカメラ(ミラーレスカメラ)にも適用することができる。
このように各実施例の撮影光学系を、写真用カメラ、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどの撮像装置に適用することにより、全画角の光束に対して良好な焦点外れ像が得られる撮像装置を実現することができる。各実施例によれば、口径食がある場合でも全画角の光束の焦点外れ像を良好に取得可能な撮影光学系および撮像装置を提供することが可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
100 撮影光学系
F1 透過率分布フィルタ(第1のアポダイゼーションフィルタ)
F2 透過率分布フィルタ(第2のアポダイゼーションフィルタ)
SP 絞り

Claims (17)

  1. 絞りと、
    前記絞りの物体側に配置された第1のアポダイゼーションフィルタと、
    前記絞りの像面側に配置された第2のアポダイゼーションフィルタと、を有し、
    前記第1のアポダイゼーションフィルタおよび前記第2のアポダイゼーションフィルタの両方に関し、光軸に直交する径方向における光軸からの距離をr1、r2(r1<r2)、該光軸から該距離r1、r2だけ離れた位置における透過率をT(r1)、T(r2)とするとき、
    T(r1)≧T(r2)
    を満たし、
    最大画角のメリジオナル光束は、前記絞りを開放した状態で、前記第1のアポダイゼーションフィルタの光軸上の点および前記第2のアポダイゼーションフィルタの光軸上の点の少なくとも一方を含まない光路を通ることを特徴とする撮影光学系。
  2. 前記透過率T(r1)、T(r2)の関係は、前記光軸を通る一断面において満たされていることを特徴とする請求項1に記載の撮影光学系。
  3. 前記透過率T(r1)、T(r2)の関係は、前記光軸に関して対称な領域において満たされていることを特徴とする請求項1に記載の撮影光学系。
  4. 前記第1のアポダイゼーションフィルタおよび前記第2のアポダイゼーションフィルタの少なくとも一方に関し、有効径内における最大透過率をT0、該有効径内における最小透過率をT1とするとき、
    T1/T0≦0.5
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮影光学系。
  5. 前記第1のアポダイゼーションフィルタと前記第2のアポダイゼーションフィルタとの間の光軸上の距離をe、前記撮影光学系のうち最も物体側のレンズ面の面頂点から近軸結像面までの距離をLとするとき、
    e/L>0.1
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮影光学系。
  6. 前記絞りを開放した状態において、最軸外光束の上線と軸上光束の上線との交点を通る前記光軸の垂線が該光軸と交わる点をHb、該最軸外光束の下線と該軸上光束の下線との交点を通る該光軸の垂線が該光軸と交わる点をHf、前記第1のアポダイゼーションフィルタおよび前記第2のアポダイゼーションフィルタの一方と該絞りとの間の光軸上における距離をdj(j=1、2)、該点Hf、Hbのうち該光軸上において該第1のアポダイゼーションフィルタおよび該第2のアポダイゼーションフィルタの一方に近い点と該絞りとの間の該光軸上における距離をDj(j=1、2)とするとき、
    −0.2<(dj−Dj)/L<0.3
    (ただし、j=1、2)
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮影光学系。
  7. 無限遠にフォーカスした際において、前記撮影光学系の焦点距離をf(mm)、前記絞りの開放F値をFnoとするとき、
    10mm≦f/Fno≦75mm
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮影光学系。
  8. 前記撮影光学系の焦点距離をf(mm)とするとき、
    10mm≦f≦140mm
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮影光学系。
  9. 前記第1のアポダイゼーションフィルタおよび前記第2のアポダイゼーションフィルタの少なくとも一方に関し、同一位置で比較した場合における430nm以上かつ700nm以下の波長域での透過率差は20%以内であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮影光学系。
  10. 前記第1のアポダイゼーションフィルタおよび前記第2のアポダイゼーションフィルタの少なくとも一方に関し、有効径をrmax、前記径方向における前記光軸からの距離をrとするとき、
    min(0.9,max(0,−1.6r+1))≦T(r/rmax)≦min(1,−5r+5.5)
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の撮影光学系。
  11. 前記第1のアポダイゼーションフィルタおよび前記第2のアポダイゼーションフィルタの少なくとも一方に関し、有効径をrmax、有効径内における最大透過率をT0、前記透過率がT0/√eとなる径をr0*rmaxとするとき、r<0.8*rmaxの範囲内において、
    0.8*exp(−(1/2)*(r/(0.8*r0)))≦T(r/rmax)≦1.2*exp(−(1/2)*(r/(1.2*r0))
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の撮影光学系。
  12. 前記絞りを開放した状態において、
    前記第1のアポダイゼーションフィルタおよび前記第2のアポダイゼーションフィルタの一方において、最大画角光束の上線の透過率は下線の透過率よりも高く、
    前記第1のアポダイゼーションフィルタおよび前記第2のアポダイゼーションフィルタの他方において、前記最大画角光束の前記下線の透過率は前記上線の透過率よりも高い、ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の撮影光学系。
  13. 前記絞りを開放した状態において、
    前記第1のアポダイゼーションフィルタおよび前記第2のアポダイゼーションフィルタの一方において、最大画角のメリジオナル光束の上線の透過率は最大透過率、該メリジオナル光束の下線の透過率は最小透過率であり、
    前記第1のアポダイゼーションフィルタおよび前記第2のアポダイゼーションフィルタの他方において、前記最大画角の前記メリジオナル光束の前記下線の透過率は最大透過率、該メリジオナル光束の前記上線は最小透過率である、ことを特徴とする請求項12に記載の撮影光学系。
  14. 前記絞りを開放した状態において、像高をy、最大像高をYmaxとするとき、y=0.9Ymaxを満たす像高yにおける周辺光量比R(ただし、前記第1および第2のアポダイゼーションフィルタの透過率を考慮せずに口径食を考慮した周辺光量比)は、
    R≦0.5
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の撮影光学系。
  15. 前記絞りの前記物体側に配置された前群と、
    前記絞りの前記像面側に配置された後群と、を更に有し、
    前記第1のアポダイゼーションフィルタは、前記前群に設けられており、
    前記第2のアポダイゼーションフィルタは、前記後群に設けられている、ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の撮影光学系。
  16. 前記第1のアポダイゼーションフィルタおよび前記第2のアポダイゼーションフィルタの間に第3のアポダイゼーションフィルタを更に有することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の撮影光学系。
  17. 請求項1乃至16のいずれか1項に記載の撮影光学系と、
    前記撮影光学系を介して形成される光学像を光電変換して画像データを出力する撮像素子と、を有することを特徴とする撮像装置。
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