WO2016038935A1

WO2016038935A1 - 撮像光学系及び撮像装置

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Publication number: WO2016038935A1
Application number: PCT/JP2015/063793
Authority: WO
Inventors: 貴嗣青木
Original assignee: 富士フイルム株式会社
Priority date: 2014-09-11
Filing date: 2015-05-13
Publication date: 2016-03-17

Abstract

　撮像光学系は、絞りよりも被写体側に配置されたＡＰＤフィルタと、絞りよりも撮像素子側に配置されたＡＰＤフィルタとを備える。ＡＰＤフィルタの周辺部が、撮像素子の受光面の上半分の第１領域に入射する光線の下光線と、受光面の下半分の第２領域に入射する光線の上光線を遮り、ＡＰＤフィルタの周辺部が、第１領域に入射する光線の上光線と第２領域に入射する光線の下光線を遮るように、ＡＰＤフィルタは配置されている。

Description

撮像光学系及び撮像装置

　本発明は、撮像光学系及び撮像装置に関する。

　ピントの合っていない画像、いわゆるボケ像を良好にするための光学フィルタとしてアポダイゼーションフィルタ（以下、ＡＰＤフィルタという）が知られている。ＡＰＤフィルタを用いるとボケ像の輪郭をなだらかにすることができる。

　特許文献１には、ＡＰＤフィルタの光軸方向位置を絞りと同じ位置にした撮像装置が記載されている。

　特許文献２には、２つのＡＰＤフィルタを有する光学系が記載されており、電気的制御による可変アポダイゼーション機能を備えた形状可変素子を用いてアポダイゼーション効果を変化させ、諸収差を良好に補正する技術が開示されている。

日本国特開平１０－２６８３８２号公報日本国特開２０１２－１２８１５１号公報

　図８は、撮像光学系を例示する光軸に沿った断面模式図である。図８において、符号５０、５１、５２、５３及び５４は、それぞれ撮像レンズを示す。符号５５は絞りを示す。符号５６は撮像素子の受光面を示す。

　図８に示す撮像光学系は、撮像素子の受光面５６の全ての位置に入射する光線（図では光線Ｋ１１～Ｋ１３を例示）のうち、図中上側の端部を構成する上光線と図中下側の端部を構成する下光線とが、それぞれ、絞り５５の開口領域の縁部を通過する構成となっている。

　図９は、他の撮像光学系を例示する光軸に沿った断面模式図である。図９において、符号６１、６２、６３、６４、６５及び６６は、それぞれ撮像レンズを示す。符号６７は絞りを示す。符号６８は撮像素子の受光面を示す。

　図９に示すように、撮像素子の受光面６８の全ての位置に入射する光線（図では光線Ｋ１４～Ｋ１６を例示）のうち、受光面６８の像高が高い位置（受光面の周辺部）に入射する光線（図中のＫ１４、Ｋ１５）については、図中上側の端部を構成する上光線と図中下側の端部を構成する下光線とが、それぞれ、絞り６７の開口領域の縁部を通過しない（縁部よりも内側を通過する）構成となっている。このように、絞りの位置で上光線及び下光線の一部が絞りの開口領域の縁部を通過しない撮像光学系が存在する。

　図９に示す撮像光学系においては、絞り６７と同じ位置にＡＰＤフィルタ７０を配置すると、受光面６８の中心部に入射する光線（図中のＫ１６）については、ＡＰＤフィルタ７０の周辺部（図中ドットのハッチングを付した領域）を上光線及び下光線がともに通過するため、きれいなボケを得ることができる。しかし、受光面６８の周辺部に入射する光線（図中のＫ１４、Ｋ１５）については、ＡＰＤフィルタ７０の中心側の部分を上光線又は下光線が通過しているため、非対称なボケになってしまう。

　つまり、特許文献１のようにＡＰＤフィルタの光軸方向位置を絞りと同じ位置にした場合には、撮像光学系によっては非対称なボケになって、良好なアポダイゼーション効果が得られない場合がある。また、特許文献２のように、電気的制御による可変アポダイゼーション機能を備えた形状可変素子を用いる場合には、制御が複雑になると共に装置コストの増大を招くという事情がある。

　本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、撮像レンズの構成によらず、良好なアポダイゼーション効果を実現し得る撮像光学系とこれを備える撮像装置を提供することを目的とする。

　本発明の撮像光学系は、撮像レンズを含む撮像光学系であって、上記撮像レンズの光軸から光軸と垂直な方向に離れるにしたがって透過率が低下する第一の光学フィルタと、上記第一の光学フィルタよりも、上記撮像光学系を通して被写体を撮像する撮像素子側に配置され、上記撮像レンズの光軸から光軸と垂直な方向に離れるにしたがって透過率が低下する第二の光学フィルタと、を備え、上記撮像光学系を光軸に沿う断面でみたときに、上記撮像素子の受光面における光軸と交わる点を境界とした一方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において他方の方向側の端部を通る光線と、上記受光面における光軸と交わる点を境界とした上記一方側とは反対の他方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において上記他方の方向側とは反対側の一方の方向側の端部を通る光線と、を第一光線とし、上記撮像光学系を光軸に沿う断面でみたときに、上記撮像素子の受光面における光軸と交わる点を境界とした一方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において一方の方向側の端部を通る光線と、上記受光面における光軸と交わる点を境界とした他方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において他方の方向側の端部を通る光線と、を第二光線とし、上記第一の光学フィルタは、上記第一の光学フィルタの周辺部が上記撮像素子の受光面に入射する上記第一光線を遮る位置に配置され、上記第二の光学フィルタは、上記第二の光学フィルタの周辺部が上記撮像素子の受光面に入射する上記第二光線を遮る位置に配置されているものである。

　本発明の撮像光学系は、撮像レンズを含む撮像光学系であって、絞りと、上記絞りよりも被写体側に配置され、上記撮像レンズの光軸から光軸と垂直な方向に離れるにしたがって透過率が低下する第一の光学フィルタと、上記絞りよりも、上記撮像光学系を通して被写体を撮像する撮像素子側に配置され、上記撮像レンズの光軸から光軸と垂直な方向に離れるにしたがって透過率が低下する第二の光学フィルタと、を備え、上記撮像光学系を光軸に沿う断面でみたときに、上記撮像素子の受光面における光軸と交わる点を境界とした一方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において主光線よりも他方の方向側の端部を通る光線と、上記受光面における光軸と交わる点を境界とした上記一方側とは反対の他方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において主光線よりも上記他方の方向側とは反対の一方の方向側の端部を通る光線と、を第一光線とし、上記撮像光学系を光軸に沿う断面でみたときに、上記撮像素子の受光面における光軸と交わる点を境界とした一方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において主光線よりも一方の方向側の端部を通る光線と、上記受光面における光軸と交わる点を境界とした他方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において主光線よりも他方の方向側の端部を通る光線と、を第二光線とし、上記撮像レンズは、上記撮像光学系を光軸に沿う断面でみたときに上記撮像素子の受光面に入射する上記第一光線及び上記第二光線の一部が、上記絞りの開口領域の縁部よりも内側を通過する構成であり、上記第一の光学フィルタは、上記第一の光学フィルタの周辺部が上記撮像素子の受光面に入射する上記第一光線を遮る位置に配置され、上記第二の光学フィルタは、上記第二の光学フィルタの周辺部が上記撮像素子の受光面に入射する上記第二光線を遮る位置に配置されているものである。

　本発明の撮像装置は、上記撮像光学系と、上記撮像素子と、を備えるものである。

　本発明によれば、撮像レンズの構成によらず、良好なアポダイゼーション効果を実現し得る撮像光学系とこれを備える撮像装置を提供することができる。

本発明の一実施形態を説明するための撮像装置の一例としてのデジタルカメラの概略構成を示す図。図１に示す撮像光学系１の構成を例示する光軸に沿った断面模式図。図１に示す撮像光学系１の構成を例示する光軸に沿った断面模式図。図１に示す撮像光学系１の構成の変形例を例示する光軸に沿った断面模式図。図４に示す撮像光学系１の構成の変形例を例示する光軸に沿った断面模式図。スマートフォンの外観構成を示す図。図６に示すスマートフォンの内部構成を示す図。撮像光学系を例示する光軸に沿った断面模式図。他の撮像光学系を例示する光軸に沿った断面模式図。

　以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。

　図１は、本発明の一実施形態を説明するための撮像装置の一例としてのデジタルカメラの概略構成を示す図である。

　図１に示すデジタルカメラは、焦点調節のためのフォーカスレンズ及びズームレンズ等を含む撮像レンズと、撮像レンズの光軸から光軸と垂直な方向に離れるしたがって透過率が連続的又は段階的に低下する第一の光学フィルタ及び第二の光学フィルタと、絞りと、を有する撮像光学系１を備える。撮像光学系１はカメラ本体に着脱可能でも固定でもどちらでもよい。

　デジタルカメラ本体は、撮像光学系１を通して被写体を撮像するＣＣＤ（Ｃｈａｒｇｅ　Ｃｏｕｐｌｅｄ　Ｄｅｖｉｃｅ）型やＣＭＯＳ（Ｃｏｍｐｌｅｍｅｎｔａｒｙ　Ｍｅｔａｌ　Ｏｘｉｄｅ　Ｓｅｍｉｃｏｎｄｕｃｔｏｒ）型等の撮像素子５と、撮像素子５の出力に接続された相関二重サンプリング処理等のアナログ信号処理を行うアナログ信号処理部６と、アナログ信号処理部６から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するＡ／Ｄ変換回路７とを備える。アナログ信号処理部６及びＡ／Ｄ変換回路７は、システム制御部１１によって制御される。アナログ信号処理部６及びＡ／Ｄ変換回路７は撮像素子５に内蔵されることもある。

　デジタルカメラの電気制御系全体を統括制御するシステム制御部１１は、レンズ駆動部８を制御してフォーカスレンズやズームレンズの位置の調整を行う。更に、システム制御部１１は、絞り駆動部９を介して絞りの開口量を制御することにより、露光量の調整を行う。

　また、システム制御部１１は、撮像素子駆動部１０を介して撮像素子５を駆動し、撮像光学系１を通して撮像した被写体像を撮像画像信号として出力させる。システム制御部１１には、操作部１４を通してユーザからの指示信号が入力される。また、システム制御部１１は、ＡＦ処理部１８によって決定された合焦位置にフォーカスレンズを移動させる。

　更に、このデジタルカメラの電気制御系は、メインメモリ１６と、メインメモリ１６に接続されたメモリ制御部１５と、Ａ／Ｄ変換回路７から出力される撮像画像信号に対し、補間演算、ガンマ補正演算、及びＲＧＢ／ＹＣ変換処理等を行って撮影画像データを生成するデジタル信号処理部１７と、所定のＡＦ（オートフォーカス）方式により合焦位置を決定するＡＦ処理部１８と、着脱自在の記録媒体２１が接続される外部メモリ制御部２０と、カメラ背面等に搭載された表示部２３が接続される表示制御部２２と、を備える。

　メモリ制御部１５、デジタル信号処理部１７、ＡＦ処理部１８、外部メモリ制御部２０、及び表示制御部２２は、制御バス２４及びデータバス２５によって相互に接続され、システム制御部１１からの指令によって制御される。

　図２及び図３は、図１に示す撮像光学系１の構成を例示する光軸に沿った断面模式図である。

　撮像光学系１は、第１レンズ３１、第２レンズ３２、第３レンズ３３、第４レンズ３４、第５レンズ３５、及び第６レンズ３６を含む撮像レンズと、第一の光学フィルタであるＡＰＤフィルタ４１と、第二の光学フィルタであるＡＰＤフィルタ４２と、絞り３７と、を備える。符号３８は、撮像素子５の受光面である。撮像レンズは少なくとも１つのレンズを含んでいればよい。

　ＡＰＤフィルタ４１は、光軸方向において絞り３７よりも被写体側に配置されており、図２及び図３の例では第１レンズ３１と第２レンズ３２の間に配置されている。

　ＡＰＤフィルタ４２は、光軸方向において絞り３７よりも撮像素子５側に配置されており、図２及び図３の例では第５レンズ３５と第６レンズ３６の間に配置されている。なお、図２及び図３では、第５レンズ３５と第６レンズ３６の間に隙間が存在していないが、実際には、隙間が存在し、この隙間にＡＰＤフィルタ４２が配置される。

　ＡＰＤフィルタ４１及び第２のＡＰＤフィルタ４２は、それぞれ光軸から光軸と垂直な方向に離れるにしたがって透過率が連続的又は段階的に（例えばガウス関数で）低下するフィルタ特性を持つ。ＡＰＤフィルタ４１及びＡＰＤフィルタ４２は、例えば、遮光性のドットを平板状の透光性基板の上に印刷することにより実現することができる。

　図２では、撮像素子５の受光面３８における光軸と交わる点Ｐを境界とした光軸に直交する方向の一方側（図では点Ｐを含む上側半分）の領域Ａ１に入射する光線（図中のＫ１、Ｋ２、Ｋ３）を示している。図３では、受光面３８における光軸と交わる点Ｐを境界とした光軸に直交する方向の他方側（図では点Ｐを含む下側半分）の領域Ａ２に入射する光線（図中のＫ３、Ｋ４、Ｋ５）を示している。

　図２及び図３の断面図における各光線については、絞り３７の開口領域の中心を通過する主光線Ｓと、光線の端部を構成する上光線Ｓｕ及び下光線Ｓｄとを図示している。

　上光線Ｓｕは、光軸に直交する方向（図２，３中の上下方向）において主光線Ｓよりも一方の方向（図２，３中の上方向）側の端部を構成する光線である。

　下光線Ｓｄは、光軸に直交する方向（図２，３中の上下方向）において主光線Ｓよりも他方の方向（図２，３中の下方向）側の端部を構成する光線である。

　図２において、領域Ａ１に入射する光線（図中のＫ１、Ｋ２、Ｋ３）のうち像高が高い位置（受光面３８の周辺部）に入射する光線（図中のＫ１、Ｋ２）に着目する。これら光線Ｋ１と光線Ｋ２の各々については、上光線Ｓｕと下光線Ｓｄが、それぞれ、絞り３７の開口領域の縁部を通過せずに、絞り３７の開口領域の縁部よりも内側を通過している。一方、光線Ｋ３については、上光線Ｓｕと下光線Ｓｄが、それぞれ、絞り３７の開口領域の縁部を通過している。

　図３において、領域Ａ２に入射する光線（図中のＫ３、Ｋ４、Ｋ５）のうち像高が高い位置（受光面３８の周辺部）に入射する光線（図中のＫ４、Ｋ５）に着目する。これら光線Ｋ４と光線Ｋ５の各々については、上光線Ｓｕと下光線Ｓｄが、それぞれ、絞り３７の開口領域の縁部を通過せずに、絞り３７の開口領域の縁部よりも内側を通過している。一方、光線Ｋ３については、上光線Ｓｕと下光線Ｓｄが、それぞれ、絞り３７の開口領域の縁部を通過している。

　このように、撮像光学系１に含まれる撮像レンズは、受光面３８に入射する全ての上光線Ｓｕ及び下光線Ｓｄの一部が、絞り３８の開口領域の縁部よりも内側を通過する構成となっている。したがって、絞り３７の位置にＡＰＤフィルタを配置するだけでは、良好なボケ像を得ることができない。

　そこで、本実施形態の撮像光学系１では、ＡＰＤフィルタ４１を絞り３７よりも被写体側に配置し、ＡＰＤフィルタ４２を絞り３７よりも撮像素子５側に配置することで、良好なボケ像を得られるようにしている。

　ＡＰＤフィルタ４１とＡＰＤフィルタ４２の具体的な配置条件について説明する。

　受光面３８の領域Ａ１の全ての位置に入射する下光線Ｓｄと、撮像素子５の受光面３８の領域Ａ２の全ての位置に入射する上光線Ｓｕとを第一光線としたとき、ＡＰＤフィルタ４１は、その周辺部４１ａ（ＡＰＤフィルタ４１中心の透過率よりも透過率が閾値ＴＨ以上低下している部分）が、光軸方向に見て第一光線を遮る位置に配置されていればよい。

　図２に示すように、ＡＰＤフィルタ４１の周辺部４１ａは、領域Ａ１に入射する光線Ｋ１を構成する下光線Ｓｄと、領域Ａ１に入射する光線Ｋ２を構成する下光線Ｓｄと、領域Ａ１に入射する光線Ｋ３を構成する下光線Ｓｄとを遮っている。また、図３に示すように、ＡＰＤフィルタ４１の周辺部４１ａは、領域Ａ２に入射する光線Ｋ３を構成する上光線Ｓｕと、領域Ａ２に入射する光線Ｋ４を構成する上光線Ｓｕと、領域Ａ２に入射する光線Ｋ５を構成する上光線Ｓｕとを遮っている。

　受光面３８の領域Ａ１の全ての位置に入射する上光線Ｓｕと、受光面３８の領域Ａ２の全ての位置に入射する下光線Ｓｄとを第二光線としたとき、ＡＰＤフィルタ４２は、その周辺部４２ａ（ＡＰＤフィルタ４２中心の透過率よりも透過率が閾値ＴＨ以上低下している部分）が、光軸方向に見て第二光線を遮る位置に配置されていればよい。

　図２に示すように、ＡＰＤフィルタ４１の周辺部４２ａは、領域Ａ１に入射する光線Ｋ１を構成する上光線Ｓｕと、領域Ａ１に入射する光線Ｋ２を構成する上光線Ｓｕと、領域Ａ１に入射する光線Ｋ３を構成する上光線Ｓｕとを遮っている。また、図３に示すように、ＡＰＤフィルタ４１の周辺部４２ａは、領域Ａ２に入射する光線Ｋ３を構成する下光線Ｓｄと、領域Ａ２に入射する光線Ｋ４を構成する下光線Ｓｄと、領域Ａ２に入射する光線Ｋ５を構成する下光線Ｓｄとを遮っている。

　このように、ＡＰＤフィルタ４１とＡＰＤフィルタ４２が配置されることで、受光面３８に入射する全ての第一光線及び第二光線がＡＰＤフィルタ４１，４２の周辺部で減光を受けることになり、良好なアポダイゼーション効果を得ることができる。なお、上記閾値ＴＨは、ＡＰＤフィルタの透過率特性と撮像画像に要求される品質によって適当な値を設定すればよい。

　図２，３では、撮像レンズを構成するレンズの間にＡＰＤフィルタを配置するものとしたが、これに限らない。

　図４は、図１に示す撮像光学系１の変形例を示す光軸に沿った断面模式図である。図２との違いは、ＡＰＤフィルタ４１をＡＰＤフィルタ５１に変更し、ＡＰＤフィルタ４２をＡＰＤフィルタ５２に変更した点である。

　ＡＰＤフィルタ５１は、第２レンズ３２の被写体側曲面上に貼り付けられている。ＡＰＤフィルタ５２は、第６レンズ３６の撮像素子５側曲面上に貼り付けられている。この構成においても、ＡＰＤフィルタ５１は、周辺部５１ａが前述した第一光線を遮る位置に配置されている。また、ＡＰＤフィルタ５２は、周辺部５２ａが前述した第二光線を遮る位置に配置されている。

　このように、レンズ表面にＡＰＤフィルタを貼り付けた構成にすることで、撮像光学系１の光軸方向長さを短くすることができ、撮像光学系１の小型化が可能になる。また、光学系の設計自由度が向上する。また、ＡＰＤフィルタがレンズ表面に貼り付けられていることで、ＡＰＤフィルタと空気との界面を図２に比べて減らすことができる。このため、この界面における光の反射を減らして、ゴーストやフレアといった画質への影響を減らすことができる。

　また、ＡＰＤフィルタをレンズ表面に貼り付ける代わりに、黒色インクのドットパターンをレンズ表面に印刷することでＡＰＤフィルタとしてもよい。この場合、レンズ光軸付近の中央ではドットパターンの密度は小さく、周辺では密度を大きくすれば、光の透過率を光軸と垂直な方向で変えることができる。

　なお、図２，４では、図示はしていないが、各レンズ３１～３６は、各レンズ３１～３６の表面の周辺部において遮光部としての遮光膜が形成されている。この遮光膜は、撮像素子５に向かう反射光等の不要光を遮光して、撮影画像でフレアやゴーストが発生するのを抑止するためのものである。図２，４に示した撮像光学系１のＡＰＤフィルタにおいては、周辺部のあるところから端部に至るまでの範囲の透過率をゼロとし、この範囲をレンズの遮光膜として機能させることができる。

　図５は、図４に示した撮像光学系１の変形例を示す図である。図５に示す撮像光学系１は、ＡＰＤフィルタ５１の周辺部５１ａにおけるあるところから端部に至るまでの範囲Ｂが透過率ゼロとなっている。また、ＡＰＤフィルタ５２の周辺部５２ａにおけるあるところから端部に至るまでの範囲Ｂが透過率ゼロとなっている。

　これにより、ＡＰＤフィルタ５１の範囲Ｂが第２のレンズ３２表面に設ける遮光膜として機能し、ＡＰＤフィルタ５２の範囲Ｂが第６のレンズ３６表面に設ける遮光膜として機能する。このように、ＡＰＤフィルタの周辺部の一部が遮光膜を兼ねる構成にすることで、部品点数を削減して製造コストを下げることができる。なお、図２のＡＰＤフィルタ４１，４２においても、端部の透過率をゼロにして遮光膜と兼用してもよい。

　ここまでは撮像装置としてデジタルカメラを例にしたが、以下では、撮像装置としてカメラ付のスマートフォンの実施形態について説明する。

　図６は、本発明の撮影装置の一実施形態であるスマートフォン２００の外観を示すものである。図６に示すスマートフォン２００は、平板状の筐体２０１を有し、筐体２０１の一方の面に表示部としての表示パネル２０２と、入力部としての操作パネル２０３とが一体となった表示入力部２０４を備えている。また、この様な筐体２０１は、スピーカ２０５と、マイクロホン２０６と、操作部２０７と、カメラ部２０８とを備えている。なお、筐体２０１の構成はこれに限定されず、例えば、表示部と入力部とが独立した構成を採用したり、折り畳み構造やスライド機構を有する構成を採用したりすることもできる。

　図７は、図６に示すスマートフォン２００の構成を示すブロック図である。図７に示すように、スマートフォンの主たる構成要素として、無線通信部２１０と、表示入力部２０４と、通話部２１１と、操作部２０７と、カメラ部２０８と、記憶部２１２と、外部入出力部２１３と、ＧＰＳ（Ｇｌｏｂａｌ　Ｐｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇ　Ｓｙｓｔｅｍ）受信部２１４と、モーションセンサ部２１５と、電源部２１６と、主制御部２２０とを備える。また、スマートフォン２００の主たる機能として、図示省略の基地局装置ＢＳと図示省略の移動通信網ＮＷとを介した移動無線通信を行う無線通信機能を備える。

　無線通信部２１０は、主制御部２２０の指示にしたがって、移動通信網ＮＷに収容された基地局装置ＢＳに対し無線通信を行うものである。この無線通信を使用して、音声データ、画像データ等の各種ファイルデータ、電子メールデータなどの送受信や、Ｗｅｂデータやストリーミングデータなどの受信を行う。

　表示入力部２０４は、主制御部２２０の制御により、画像（静止画像及び動画像）や文字情報などを表示して視覚的にユーザに情報を伝達するとともに、表示した情報に対するユーザ操作を検出する、いわゆるタッチパネルであって、表示パネル２０２と、操作パネル２０３とを備える。

　表示パネル２０２は、ＬＣＤ（Ｌｉｑｕｉｄ　Ｃｒｙｓｔａｌ　Ｄｉｓｐｌａｙ）、ＯＥＬＤ（Ｏｒｇａｎｉｃ　Ｅｌｅｃｔｒｏ－Ｌｕｍｉｎｅｓｃｅｎｃｅ　Ｄｉｓｐｌａｙ）などを表示デバイスとして用いたものである。

　操作パネル２０３は、表示パネル２０２の表示面上に表示される画像を視認可能に載置され、ユーザの指や尖筆によって操作される一又は複数の座標を検出するデバイスである。このデバイスをユーザの指や尖筆によって操作すると、操作に起因して発生する検出信号を主制御部２２０に出力する。次いで、主制御部２２０は、受信した検出信号に基づいて、表示パネル２０２上の操作位置（座標）を検出する。

　図６に示すように、本発明の撮影装置の一実施形態として例示しているスマートフォン２００の表示パネル２０２と操作パネル２０３とは一体となって表示入力部２０４を構成しているが、操作パネル２０３が表示パネル２０２を完全に覆うような配置となっている。

　係る配置を採用した場合、操作パネル２０３は、表示パネル２０２外の領域についても、ユーザ操作を検出する機能を備えてもよい。換言すると、操作パネル２０３は、表示パネル２０２に重なる重畳部分についての検出領域（以下、表示領域と称する）と、それ以外の表示パネル２０２に重ならない外縁部分についての検出領域（以下、非表示領域と称する）とを備えていてもよい。

　なお、表示領域の大きさと表示パネル２０２の大きさとを完全に一致させても良いが、両者を必ずしも一致させる必要は無い。また、操作パネル２０３が、外縁部分と、それ以外の内側部分の２つの感応領域を備えていてもよい。更に、外縁部分の幅は、筐体２０１の大きさなどに応じて適宜設計されるものである。更にまた、操作パネル２０３で採用される位置検出方式としては、マトリクススイッチ方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式などが挙げられ、いずれの方式を採用することもできる。

　通話部２１１は、スピーカ２０５やマイクロホン２０６を備え、マイクロホン２０６を通じて入力されたユーザの音声を主制御部２２０にて処理可能な音声データに変換して主制御部２２０に出力したり、無線通信部２１０あるいは外部入出力部２１３により受信された音声データを復号してスピーカ２０５から出力させたりするものである。また、図６に示すように、例えば、スピーカ２０５を表示入力部２０４が設けられた面と同じ面に搭載し、マイクロホン２０６を筐体２０１の側面に搭載することができる。

　操作部２０７は、キースイッチなどを用いたハードウェアキーであって、ユーザからの指示を受け付けるものである。例えば、図６に示すように、操作部２０７は、スマートフォン２００の筐体２０１の側面に搭載され、指などで押下されるとオンとなり、指を離すとバネなどの復元力によってオフ状態となる押しボタン式のスイッチである。

　記憶部２１２は、主制御部２２０の制御プログラムや制御データ、アプリケーションソフトウェア、通信相手の名称や電話番号などを対応づけたアドレスデータ、送受信した電子メールのデータ、ＷｅｂブラウジングによりダウンロードしたＷｅｂデータや、ダウンロードしたコンテンツデータを記憶し、またストリーミングデータなどを一時的に記憶するものである。また、記憶部２１２は、スマートフォン内蔵の内部記憶部２１７と着脱自在な外部メモリスロットを有する外部記憶部２１８により構成される。なお、記憶部２１２を構成するそれぞれの内部記憶部２１７と外部記憶部２１８は、フラッシュメモリタイプ（ｆｌａｓｈ　ｍｅｍｏｒｙ　ｔｙｐｅ）、ハードディスクタイプ（ｈａｒｄ　ｄｉｓｋ　ｔｙｐｅ）、マルチメディアカードマイクロタイプ（ｍｕｌｔｉｍｅｄｉａ　ｃａｒｄ　ｍｉｃｒｏ　ｔｙｐｅ）、カードタイプのメモリ（例えば、ＭｉｃｒｏＳＤ（登録商標）メモリ等）、ＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ　Ａｃｃｅｓｓ　Ｍｅｍｏｒｙ）、ＲＯＭ（Ｒｅａｄ　Ｏｎｌｙ　Ｍｅｍｏｒｙ）などの格納媒体を用いて実現される。

　外部入出力部２１３は、スマートフォン２００に連結される全ての外部機器とのインターフェースの役割を果たすものであり、他の外部機器に通信等（例えば、ユニバーサルシリアルバス（ＵＳＢ）、ＩＥＥＥ１３９４など）又はネットワーク（例えば、インターネット、無線ＬＡＮ、ブルートゥース（Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ）（登録商標）、ＲＦＩＤ（Ｒａｄｉｏ　Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ　Ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ）、赤外線通信（Ｉｎｆｒａｒｅｄ　Ｄａｔａ　Ａｓｓｏｃｉａｔｉｏｎ：ＩｒＤＡ）（登録商標）、ＵＷＢ（Ｕｌｔｒａ　Ｗｉｄｅｂａｎｄ）（登録商標）、ジグビー（ＺｉｇＢｅｅ）（登録商標）など）により直接的又は間接的に接続するためのものである。

　スマートフォン２００に連結される外部機器としては、例えば、有／無線ヘッドセット、有／無線外部充電器、有／無線データポート、カードソケットを介して接続されるメモリカード（Ｍｅｍｏｒｙ　ｃａｒｄ）やＳＩＭ（Ｓｕｂｓｃｒｉｂｅｒ　Ｉｄｅｎｔｉｔｙ　Ｍｏｄｕｌｅ　Ｃａｒｄ）／ＵＩＭ（Ｕｓｅｒ　Ｉｄｅｎｔｉｔｙ　Ｍｏｄｕｌｅ　Ｃａｒｄ）カード、オーディオ・ビデオＩ／Ｏ（Ｉｎｐｕｔ／Ｏｕｔｐｕｔ）端子を介して接続される外部オーディオ・ビデオ機器、無線接続される外部オーディオ・ビデオ機器、有／無線接続されるスマートフォン、有／無線接続されるパーソナルコンピュータ、有／無線接続されるＰＤＡ、有／無線接続されるパーソナルコンピュータ、イヤホンなどがある。外部入出力部２１３は、このような外部機器から伝送を受けたデータをスマートフォン２００の内部の各構成要素に伝達することや、スマートフォン２００の内部のデータが外部機器に伝送されるようにすることができる。

　ＧＰＳ受信部２１４は、主制御部２２０の指示にしたがって、ＧＰＳ衛星ＳＴ１～ＳＴｎから送信されるＧＰＳ信号を受信し、受信した複数のＧＰＳ信号に基づく測位演算処理を実行し、スマートフォン２００の緯度、経度、高度からなる位置を検出する。ＧＰＳ受信部２１４は、無線通信部２１０や外部入出力部２１３（例えば、無線ＬＡＮ）から位置情報を取得できる時には、その位置情報を用いて位置を検出することもできる。

　モーションセンサ部２１５は、例えば、３軸の加速度センサなどを備え、主制御部２２０の指示にしたがって、スマートフォン２００の物理的な動きを検出する。スマートフォン２００の物理的な動きを検出することにより、スマートフォン２００の動く方向や加速度が検出される。係る検出結果は、主制御部２２０に出力されるものである。

　電源部２１６は、主制御部２２０の指示にしたがって、スマートフォン２００の各部に、バッテリ（図示しない）に蓄えられる電力を供給するものである。

　主制御部２２０は、マイクロプロセッサを備え、記憶部２１２が記憶する制御プログラムや制御データにしたがって動作し、スマートフォン２００の各部を統括して制御するものである。また、主制御部２２０は、無線通信部２１０を通じて、音声通信やデータ通信を行うために、通信系の各部を制御する移動通信制御機能と、アプリケーション処理機能を備える。

　アプリケーション処理機能は、記憶部２１２が記憶するアプリケーションソフトウェアにしたがって主制御部２２０が動作することにより実現するものである。アプリケーション処理機能としては、例えば、外部入出力部２１３を制御して対向機器とデータ通信を行う赤外線通信機能や、電子メールの送受信を行う電子メール機能、Ｗｅｂページを閲覧するＷｅｂブラウジング機能などがある。

　また、主制御部２２０は、受信データやダウンロードしたストリーミングデータなどの画像データ（静止画像や動画像のデータ）に基づいて、映像を表示入力部２０４に表示する等の画像処理機能を備える。画像処理機能とは、主制御部２２０が、上記画像データを復号し、この復号結果に画像処理を施して、画像を表示入力部２０４に表示する機能のことをいう。

　更に、主制御部２２０は、表示パネル２０２に対する表示制御と、操作部２０７、操作パネル２０３を通じたユーザ操作を検出する操作検出制御を実行する。表示制御の実行により、主制御部２２０は、アプリケーションソフトウェアを起動するためのアイコンや、スクロールバーなどのソフトウェアキーを表示したり、あるいは電子メールを作成したりするためのウィンドウを表示する。なお、スクロールバーとは、表示パネル２０２の表示領域に収まりきれない大きな画像などについて、画像の表示部分を移動する指示を受け付けるためのソフトウェアキーのことをいう。

　また、操作検出制御の実行により、主制御部２２０は、操作部２０７を通じたユーザ操作を検出したり、操作パネル２０３を通じて、上記アイコンに対する操作や、上記ウィンドウの入力欄に対する文字列の入力を受け付けたり、あるいは、スクロールバーを通じた表示画像のスクロール要求を受け付ける。

　更に、操作検出制御の実行により主制御部２２０は、操作パネル２０３に対する操作位置が、表示パネル２０２に重なる重畳部分（表示領域）か、それ以外の表示パネル２０２に重ならない外縁部分（非表示領域）かを判定し、操作パネル２０３の感応領域や、ソフトウェアキーの表示位置を制御するタッチパネル制御機能を備える。

　また、主制御部２２０は、操作パネル２０３に対するジェスチャ操作を検出し、検出したジェスチャ操作に応じて、予め設定された機能を実行することもできる。ジェスチャ操作とは、従来の単純なタッチ操作ではなく、指などによって軌跡を描いたり、複数の位置を同時に指定したり、あるいはこれらを組み合わせて、複数の位置から少なくとも１つについて軌跡を描く操作を意味する。

　カメラ部２０８は、図１に示したデジタルカメラにおける外部メモリ制御部２０、記録媒体２１、表示制御部２２、表示部２３、及び操作部１４以外の構成を含む。

　カメラ部２０８によって生成された撮像画像データは、記憶部２１２に記録したり、外部入出力部２１３や無線通信部２１０を通じて出力したりすることができる。

　図６に示すスマートフォン２００において、カメラ部２０８は表示入力部２０４と同じ面に搭載されているが、カメラ部２０８の搭載位置はこれに限らず、表示入力部２０４の背面に搭載されてもよい。

　また、カメラ部２０８はスマートフォン２００の各種機能に利用することができる。例えば、表示パネル２０２にカメラ部２０８で取得した画像を表示することや、操作パネル２０３の操作入力のひとつとして、カメラ部２０８の画像を利用することができる。

　また、ＧＰＳ受信部２１４が位置を検出する際に、カメラ部２０８からの画像を参照して位置を検出することもできる。更には、カメラ部２０８からの画像を参照して、３軸の加速度センサを用いずに、或いは、３軸の加速度センサと併用して、スマートフォン２００のカメラ部２０８の光軸方向を判断することや、現在の使用環境を判断することもできる。勿論、カメラ部２０８からの画像をアプリケーションソフトウェア内で利用することもできる。

　その他、静止画又は動画の画像データにＧＰＳ受信部２１４により取得した位置情報、マイクロホン２０６により取得した音声情報（主制御部等により、音声テキスト変換を行ってテキスト情報となっていてもよい）、モーションセンサ部２１５により取得した姿勢情報等などを付加して記憶部２１２に記録したり、外部入出力部２１３や無線通信部２１０を通じて出力したりすることもできる。

　以上のような構成のスマートフォン２００においても、カメラ部２０８に含まれる撮像光学系が図２，４，５に示した構成になっていることで、良好なボケ像を得ることが可能となる。又は、カメラ部２０８の撮像光学系はＡＰＤフィルタ非搭載のものとし、スマートフォン２００に対して図２，４，５に示した撮像光学系を装着可能なアクセサリを提供することも可能である。

　以上説明してきたように、本明細書には以下の事項が開示されている。

　開示された撮像光学系は、撮像レンズを含む撮像光学系であって、上記撮像レンズの光軸から光軸と垂直な方向に離れるにしたがって透過率が低下する第一の光学フィルタと、上記第一の光学フィルタよりも、上記撮像光学系を通して被写体を撮像する撮像素子側に配置され、上記撮像レンズの光軸から光軸と垂直な方向に離れるにしたがって透過率が低下する第二の光学フィルタと、を備え、上記撮像光学系を光軸に沿う断面でみたときに、上記撮像素子の受光面における光軸と交わる点を境界とした一方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において他方の方向側の端部を通る光線と、上記受光面における光軸と交わる点を境界とした上記一方側とは反対の他方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において上記他方の方向側とは反対側の一方の方向側の端部を通る光線と、を第一光線とし、上記撮像光学系を光軸に沿う断面でみたときに、上記撮像素子の受光面における光軸と交わる点を境界とした一方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において一方の方向側の端部を通る光線と、上記受光面における光軸と交わる点を境界とした他方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において他方の方向側の端部を通る光線と、を第二光線とし、上記第一の光学フィルタは、上記第一の光学フィルタの周辺部が上記撮像素子の受光面に入射する上記第一光線を遮る位置に配置され、上記第二の光学フィルタは、上記第二の光学フィルタの周辺部が上記撮像素子の受光面に入射する上記第二光線を遮る位置に配置されているものである。

　開示された撮像光学系は、上記第一の光学フィルタと上記第二の光学フィルタの間に配置された絞りを更に備えるものである。

　開示された撮像光学系は、撮像レンズを含む撮像光学系であって、絞りと、上記絞りよりも被写体側に配置され、上記撮像レンズの光軸から光軸と垂直な方向に離れるにしたがって透過率が低下する第一の光学フィルタと、上記絞りよりも、上記撮像光学系を通して被写体を撮像する撮像素子側に配置され、上記撮像レンズの光軸から光軸と垂直な方向に離れるにしたがって透過率が低下する第二の光学フィルタと、を備え、上記撮像光学系を光軸に沿う断面でみたときに、上記撮像素子の受光面における光軸と交わる点を境界とした一方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において主光線よりも他方の方向側の端部を通る光線と、上記受光面における光軸と交わる点を境界とした上記一方側とは反対の他方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において主光線よりも上記他方の方向側とは反対の一方の方向側の端部を通る光線と、を第一光線とし、上記撮像光学系を光軸に沿う断面でみたときに、上記撮像素子の受光面における光軸と交わる点を境界とした一方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において主光線よりも一方の方向側の端部を通る光線と、上記受光面における光軸と交わる点を境界とした他方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において主光線よりも他方の方向側の端部を通る光線と、を第二光線とし、上記撮像レンズは、上記撮像光学系を光軸に沿う断面でみたときに上記撮像素子の受光面に入射する上記第一光線及び上記第二光線の一部が、上記絞りの開口領域の縁部よりも内側を通過する構成であり、上記第一の光学フィルタは、上記第一の光学フィルタの周辺部が上記撮像素子の受光面に入射する上記第一光線を遮る位置に配置され、上記第二の光学フィルタは、上記第二の光学フィルタの周辺部が上記撮像素子の受光面に入射する上記第二光線を遮る位置に配置されているものである。

　この構成により、撮像素子の受光面のいずれの像高位置に入射する光線であっても、第一光線及び第二光線が第一の光学フィルタ及び第二の光学フィルタによる減光を受けることになる。このため、良好なアポダイゼーション効果を実現することができる。

　開示された撮像光学系は、上記第一の光学フィルタと上記第二の光学フィルタは、それぞれ、上記撮像レンズの光軸から光軸と垂直な方向に離れるにしたがって透過率が段階的又は連続的に低下するものである。

　開示された撮像光学系は、上記第一の光学フィルタと上記第二の光学フィルタは、それぞれ、上記撮像レンズの表面に貼り付けられているものである。

　この構成により、撮像光学系の設計自由度が向上するとともに、光の反射面を減らせることでゴーストやフレア等を防ぐことができる。

　開示された撮像光学系は、上記第一の光学フィルタと上記第二の光学フィルタの各々の周辺部の一部が、上記撮像レンズの周辺部に入射する光を遮るための遮光部を兼ねているものである。

　この構成により、部品点数を削減してコスト低減を図ることができる。

　開示された撮像光学系は、撮像レンズを含む撮像光学系であって、上記撮像レンズの光軸から光軸と垂直な方向に離れるにしたがって透過率が低下する光学フィルタと、を備え、上記光学フィルタは、上記撮像レンズの表面に貼り付けられているものである。

　開示された撮像装置は、上記撮像光学系と、上記撮像素子と、を備えるものである。

　本発明は、特にデジタルカメラ等に適用して利便性が高く、有効である。

　本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
　本出願は、２０１４年９月１１日出願の日本特許出願（特願２０１４－１８５１６１）に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

１　撮像光学系
５　撮像素子
３１　第１レンズ
３２　第２レンズ
３３　第３レンズ
３４　第４レンズ
３５　第５レンズ
３６　第６レンズ
３７　絞り
３８　受光面
４１　ＡＰＤフィルタ（第一の光学フィルタ）
４１ａ　周辺部
４２　ＡＰＤフィルタ（第二の光学フィルタ）
４２ａ　周辺部
Ｓ　主光線
Ｓｕ　上光線（光軸に直交する方向において一方の方向側の端部を通る光線）
Ｓｄ　下光線（光軸に直交する方向において他方の方向側の端部を通る光線）
Ｐ　受光面と光軸との交点
Ａ１　受光面における光軸と交わる点を境界とした一方側の領域
Ａ２　受光面における光軸と交わる点を境界とした他方側の領域

Claims

　撮像レンズを含む撮像光学系であって、
　前記撮像レンズの光軸から光軸と垂直な方向に離れるにしたがって透過率が低下する第一の光学フィルタと、
　前記第一の光学フィルタよりも、前記撮像光学系を通して被写体を撮像する撮像素子側に配置され、前記撮像レンズの光軸から光軸と垂直な方向に離れるにしたがって透過率が低下する第二の光学フィルタと、を備え、
　前記撮像光学系を光軸に沿う断面でみたときに、前記撮像素子の受光面における光軸と交わる点を境界とした一方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において他方の方向側の端部を通る光線と、前記受光面における光軸と交わる点を境界とした前記一方側とは反対の他方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において前記他方の方向側とは反対側の一方の方向側の端部を通る光線と、を第一光線とし、
　前記撮像光学系を光軸に沿う断面でみたときに、前記撮像素子の受光面における光軸と交わる点を境界とした一方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において一方の方向側の端部を通る光線と、前記受光面における光軸と交わる点を境界とした他方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において他方の方向側の端部を通る光線と、を第二光線とし、
　前記第一の光学フィルタは、前記第一の光学フィルタの周辺部が前記撮像素子の受光面に入射する前記第一光線を遮る位置に配置され、
　前記第二の光学フィルタは、前記第二の光学フィルタの周辺部が前記撮像素子の受光面に入射する前記第二光線を遮る位置に配置されている撮像光学系。
　請求項１記載の撮像光学系であって、
　前記第一の光学フィルタと前記第二の光学フィルタの間に配置された絞りを更に備える撮像光学系。
　撮像レンズを含む撮像光学系であって、
　絞りと、
　前記絞りよりも被写体側に配置され、前記撮像レンズの光軸から光軸と垂直な方向に離れるにしたがって透過率が低下する第一の光学フィルタと、
　前記絞りよりも、前記撮像光学系を通して被写体を撮像する撮像素子側に配置され、前記撮像レンズの光軸から光軸と垂直な方向に離れるにしたがって透過率が低下する第二の光学フィルタと、を備え、
　前記撮像光学系を光軸に沿う断面でみたときに、前記撮像素子の受光面における光軸と交わる点を境界とした一方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において主光線よりも他方の方向側の端部を通る光線と、前記受光面における光軸と交わる点を境界とした前記一方側とは反対の他方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において主光線よりも前記他方の方向側とは反対の一方の方向側の端部を通る光線と、を第一光線とし、
　前記撮像光学系を光軸に沿う断面でみたときに、前記撮像素子の受光面における光軸と交わる点を境界とした一方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において主光線よりも一方の方向側の端部を通る光線と、前記受光面における光軸と交わる点を境界とした他方側に入射する光線のうち、光軸に直交する方向において主光線よりも他方の方向側の端部を通る光線と、を第二光線とし、
　前記撮像レンズは、前記撮像光学系を光軸に沿う断面でみたときに前記撮像素子の受光面に入射する前記第一光線及び前記第二光線の一部が、前記絞りの開口領域の縁部よりも内側を通過する構成であり、
　前記第一の光学フィルタは、前記第一の光学フィルタの周辺部が前記撮像素子の受光面に入射する前記第一光線を遮る位置に配置され、
　前記第二の光学フィルタは、前記第二の光学フィルタの周辺部が前記撮像素子の受光面に入射する前記第二光線を遮る位置に配置されている撮像光学系。
　請求項１～３のいずれか１項記載の撮像光学系であって、
　前記第一の光学フィルタと前記第二の光学フィルタは、それぞれ、前記撮像レンズの光軸から光軸と垂直な方向に離れるにしたがって透過率が段階的又は連続的に低下する撮像光学系。
　請求項１～４のいずれか１項記載の撮像光学系であって、
　前記第一の光学フィルタと前記第二の光学フィルタは、それぞれ、前記撮像レンズの表面に貼り付けられている撮像光学系。
　請求項１～５のいずれか１項記載の撮像光学系であって、
　前記第一の光学フィルタと前記第二の光学フィルタの各々の周辺部の一部が、前記撮像レンズの周辺部に入射する光を遮るための遮光部を兼ねている撮像光学系。
　請求項１～６のいずれか１項記載の撮像光学系と、前記撮像素子と、を備える撮像装置。