JP2016214307A - 靴 - Google Patents

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Abstract

【課題】靴の脱ぎ履きの際にベロ部材を立ち上げるタイプの靴であって、脱ぎ履きの際の利便性が高められた靴を提供すること。【解決手段】本発明は、靴底、及び、足の甲を被覆する甲被覆部を有する靴本体と、前記甲被覆部の上方に設けられたベロ部材と、前記甲被覆部の左側部または右側部に一端部を支持されたバンド部材と、前記甲被覆部の右側部または左側部に設けられ、前記バンド部材の他端部を保持可能な保持部材と、を備え、前記バンド部材の他端部は、選択的に、前記バンド部材が前記ベロ部材を上方から押さえるような態様で、あるいは、前記バンド部材が前記ベロ部材を下方から立ち上がらせるような態様で、前記保持部材に保持されるようになっており、前記バンド部材の一端部は、前記甲被覆部の左側部または右側部に、回動可能に支持されていることを特徴とする靴である。【選択図】図7

Description

本発明は、靴に関する。特には、本発明は、救急隊員の使用に適した靴(救急靴)であって、スリッポン形状でありながら、バンド部材により着用者の個体差に関係なくフィット感の調節が可能であると共に、踵抜けを防ぎつつ容易に脱ぎ履きが可能な靴に関する。
迅速な脱ぎ履きに適した靴として、例えば特許文献1(特開2013−34625)に記載されている靴がある。図9(a)は、この靴の平面図であり、図9(b)は、この靴の側面図である。図9(a)及び図9(b)に示すように、この靴は、靴紐を有しておらず、2つの側壁(外側壁6及び内側壁7)の上端に架け渡されたゴム部材(伸縮部材9)によって、足に対するフィット感を満足させている。
また、図9(a)及び図9(b)に示すように、この靴は、足の甲を被覆する甲被覆部の上方にベロ部材(舌片部24)が設けられている。当該ベロ部材は、靴の脱ぎ履きの際には、図9(c)に示す位置に立ち上げ可能となっており、そのことによって脱ぎ履きが容易となっている。
特開2013−34625号
しかしながら、特許文献1に記載された靴においては、図9(c)に示す位置に立ち上げたベロ部材が当該位置に固定されないため、当該ベロ部材を手で当該位置に保持した状態で靴を脱ぎ履きする必要があった。
また、特許文献1に記載された靴においては、ベロ部材を立ち上がらせて履き口を確保するために、甲被覆部の左側部及び右側部を月型と同じ高さにまでせり上げる必要がある。同時に、足首をホールドして踵抜けを防止するために、履き口を略楕円形の形状とし、特に履き口の爪先側を狭くする必要がある。このため、特許文献1に記載された靴を履く際に、足の指が靴の履き口に引っ掛かりやすく、脱ぎ履きが不便な場合があった。
本件発明者は、靴の脱ぎ履きの際の利便性という点で、これらの点を改良することについて鋭意検討を重ねてきた。
本発明は、このような事情に基づいて行われたものであり、その目的は、靴の脱ぎ履きの際にベロ部材を立ち上げるタイプの靴であって、脱ぎ履きの際の利便性が高められた靴を提供することである。
本発明は、靴底、及び、足の甲を被覆する甲被覆部を有する靴本体と、前記甲被覆部の上方に設けられたベロ部材と、前記甲被覆部の左側部または右側部に一端部を支持されたバンド部材と、前記甲被覆部の右側部または左側部に設けられ、前記バンド部材の他端部を保持可能な保持部材と、を備え、前記バンド部材の他端部は、選択的に、前記バンド部材が前記ベロ部材を上方から押さえるような態様で、あるいは、前記バンド部材が前記ベロ部材を下方から立ち上がらせるような態様で、前記保持部材に保持されるようになっており、前記バンド部材の一端部は、前記甲被覆部の左側部または右側部に、回動可能に支持されていることを特徴とする靴である。
本発明によれば、靴を履いている状態では、バンド部材の他端部を、当該バンド部材がベロ部材を上方から押さえるような態様で保持部材に保持させておくことにより、足に対する靴のフィット感を満足させることができる。そして、靴を脱ぎ履きする際には、バンド部材の他端部を、当該バンド部材がベロ部材を下方から立ち上がらせるような態様で保持部材に保持させておくことにより、当該ベロ部材を手で保持しておかなくても、靴の脱ぎ履きを容易に行うことができる。特に、バンド部材の一端部が、甲被覆部の左側部または右側部に回動可能に支持されていることにより、バンド部材を靴に沿わせて回動させることができるため、バンド部材の他端部の保持状態の切替作業が容易である。
例えば、前記バンド部材の一端部は、前記甲被覆部の左側部または右側部に、かしめられたピン部材を介して回動可能に支持される。この場合、バンド部材の一端部を甲被覆部の左側部または右側部に回動可能に支持させる、という態様を容易に実現することができる。
また、好ましくは、前記靴本体は、踵の少なくとも一部を包囲する踵包囲部を更に有しており、前記踵包囲部の外側面に、前記バンド部材の他端部を保持可能な第二保持部材が設けられている。この場合、バンド部材の他端部を第二保持部材に保持させることで、靴を脱ぐ際の利便性を更に高めることができる。
あるいは、本発明は、靴底、及び、足の甲を被覆する甲被覆部を有する靴本体と、前記甲被覆部の上方に設けられたベロ部材と、前記甲被覆部の左側部または右側部に一端部を支持されたバンド部材と、前記甲被覆部の右側部または左側部に設けられ、前記バンド部材の他端部を保持可能な保持部材と、を備え、前記バンド部材の他端部は、選択的に、前記バンド部材が前記ベロ部材を上方から押さえるような態様で、あるいは、前記バンド部材が前記ベロ部材を下方から立ち上がらせるような態様で、前記保持部材に保持されるようになっており、前記ベロ部材は、前記バンド部材が当該ベロ部材を下方から立ち上がらせるような態様である時、立ち上がらされた姿勢を維持できるような剛性を有し、前記バンド部材に支持され得る構造を有していることを特徴とする靴である。
本発明によれば、靴を履いている状態では、バンド部材の他端部を、当該バンド部材がベロ部材を上方から押さえるような態様で保持部材に保持させておくことにより、足に対する靴のフィット感を満足させることができる。そして、靴を脱ぎ履きする際には、バンド部材の他端部を、当該バンド部材がベロ部材を下方から立ち上がらせるような態様で保持部材に保持させておくことにより、当該ベロ部材を手で保持しておかなくても、靴の脱ぎ履きを容易に行うことができる。特に、バンド部材がベロ部材を下方から立ち上がらせるような態様である時、当該ベロ部材が立ち上がらされた姿勢を維持できるような剛性を有し、前記バンド部材に支持され得る構造を有していることにより、靴を脱ぎ履きする際の利便性が高められている。
以上の各発明において、前記靴本体は、踵の少なくとも一部を包囲する踵包囲部を更に有しており、前記甲被覆部は、前記踵包囲部側の端部の一部領域において、ゴム部材からなっており、前記ゴム部材の前記踵包囲部の側の端縁は、直線状となっていることが好ましい。このような履き口(靴を履く際の開口)の形態は、脱ぎ履きにとって好適である。この場合、更に、前記ゴム部材の上面及び下面にテフロンテープが取り付けられていることが好ましい。この場合、靴を履く際の当該ゴム部材の折れや巻き込みを効果的に回避できる。更に、前記踵包囲部の月型から前記ゴム部材まで、高さが次第に減少していることが好ましい。この場合、使用者の足の指と靴の履き口との引っ掛かりの発生を、効果的に防止できる。
また、以上の各発明において、前記バンド部材が前記ベロ部材を上方から押さえるような態様である時、前記バンド部材から前記踵包囲部の方にはみ出す前記ベロ部材の長さは、25mm以下であることが好ましい。この場合、広い履き口を維持したままで靴のフィット感を調節することができる。また、ベロ部材が長すぎないため、靴を履く際の当該ベロ部材の巻き込みを回避することができる。また、はみ出す前記ベロ部材の長さを中央部分において意図的に0mmにして、バンド部材の下にベロ部材を隠す事も可能である。この場合、ベロ部材は足首をホールドするが、個体差によっては抜けが発生する事もある。しかしながら、このようなベロ部材の形状は、甲高の足にとって有効(甲高対策)であり、甲高の足の甲を確りと固定する事が可能である。
また、前記靴本体の外周の長さに対する履き口の内周の長さの割合が50%以上であることが好ましい。この場合、履き口が広く、脱ぎ履きの利便性が一層高められた靴を提供することができる。
本発明によれば、靴を履いている状態では、バンド部材の他端部を、当該バンド部材がベロ部材を上方から押さえるような態様で保持部材に保持させておくことにより、足に対する靴のフィット感を満足させることができる。そして、靴を脱ぎ履きする際には、バンド部材の他端部を、当該バンド部材がベロ部材を下方から立ち上がらせるような態様で保持部材に保持させておくことにより、当該ベロ部材を手で保持しておかなくても、靴の脱ぎ履きを容易に行うことができる。特に、バンド部材の一端部が、甲被覆部の左側部または右側部に回動可能に支持されていることにより、バンド部材を靴に沿わせて回動させることができるため、バンド部材の他端部の保持状態の切替作業が容易である。
あるいは、本発明によれば、靴を履いている状態では、バンド部材の他端部を、当該バンド部材がベロ部材を上方から押さえるような態様で保持部材に保持させておくことにより、足に対する靴のフィット感を満足させることができる。そして、靴を脱ぎ履きする際には、バンド部材の他端部を、当該バンド部材がベロ部材を下方から立ち上がらせるような態様で保持部材に保持させておくことにより、当該ベロ部材を手で保持しておかなくても、靴の脱ぎ履きを容易に行うことができる。特に、バンド部材がベロ部材を下方から立ち上がらせるような態様である時、当該ベロ部材が立ち上がらされた姿勢を維持できるような剛性を有し、前記バンド部材に支持され得る構造を有していることにより、靴を脱ぎ履きする際の利便性が高められている。
本発明の一実施の形態による靴の概略平面図である。 図1の靴を左側から見た概略側面図である。 図1の靴を右側から見た概略側面図である。 図1の靴の履き口と当該靴の外周とを示す概略平面図である。 26.0cmのサイズにおける、図1の靴の履き口の割合と特許文献1の靴の履き口の割合とを比較した図表である。 図1の靴のベロ部材の下方の構造を示す概略平面図である。 図1の靴において、バンド部材がベロ部材を下方から立ち上がらせた状態を示す概略側面図である。 図1の靴において、バンド部材を右側部に沿わせた状態を示す概略側面図である。 特許文献1の靴を示す概略図である。図9(a)は、特許文献1の靴の概略平面図であり、図9(b)は、図9(a)の概略側面図であり、図9(c)は、ベロ部材を立ち上げた状態の図9(b)に対応する図である。
図1は、本発明の一実施の形態による靴100の概略平面図であり、図2は、図1の靴100を左側から見た概略側面図であり、図3は、図1の靴100を右側から見た概略側面図である。図1乃至図3に示すように、本実施の形態の靴100は、左足用であり、靴底11、足の甲を被覆する甲被覆部、及び、踵の側方及び後方を包囲する踵包囲部、を有する靴本体10と、甲被覆部の上方に設けられたベロ部材20と、を備えている。
本実施の形態における靴100の甲被覆部は、甲被12と呼ばれる部材と、右方の側壁13の一部と、左方の側壁14の一部と、からなっている。ベロ部材20は、甲被12と重なる領域においては当該甲被12に対して縫合固定されているが、側壁13、14に対しては固定されておらず、図6及び図7に示すように、立ち上げられるようになっている。
また、本実施の形態における靴100の踵包囲部は、後壁15と呼ばれる部材と、右方の側壁13の他の一部と、左方の側壁14の他の一部と、からなっている。
図1乃至図3に示す左足用の靴100と対をなす右足用の靴(不図示)においては、側壁の左右が逆となる(鏡像の関係となる)。
また、図1乃至図3に示すように、本実施の形態の靴100には、右方の側壁13に一端部30aを支持されたバンド部材30が設けられている。本実施の形態のバンド部材30は、革製であり、全体的には2.5cmの幅を有している。但し、他端から2.3cmまでの他端側領域においては、他の領域よりも幅広の4.0cmの幅を有しており、当該幅広の領域を含む他端から4.0cmまでの領域(他端部30b)の左方の側壁14に面する側に、面ファスナが設けられている。なお、本実施の形態の靴100に関する寸法は、26.0cmのサイズの場合の例示的な値である。
そして、図2に示すように、本実施の形態の靴100の左方の側壁14に、バンド部材30の他端部30bを保持可能な保持部材として、面ファスナ40が設けられている。本実施の形態の面ファスナ40は、縦2.4cm、横6.0cmの矩形の形状を有している。当該面ファスナ40は、バンド部材30の他端部30bに設けられた前記面ファスナと係合可能となっている。本実施の形態のバンド部材30の他端部30bは、選択的に、バンド部材30がベロ部材20を上方から押さえるような態様で、あるいは、バンド部材30がベロ部材20を下方から立ち上がらせるような態様(図7参照)で、面ファスナ40に保持(係合)されるようになっている。
本実施の形態のベロ部材20は、甲被12と同じ素材、例えば革製である。また、図1に示すように、ベロ部材20の後壁15側の端部は、足幅に対して平行ではなく、足首の形状に沿うように、爪先側に向かう窪みを有するアーチ状に形成されている。このため、ベロ部材20の左右両端は、アーチの中央部分より前後方向において長く形成されている。また、当該ベロ部材20の左右両端は、靴100の右方及び左方の側壁13、14の腰部(前後方向における中央領域)の上端縁に架け渡されるように形成されている。このような構成により、ベロ部材20のアーチ形状に対応して履き口18が広くなっているため、バンド部材30がベロ部材20を上方から押さえるような態様である時、靴100を履く際に手を使わなくとも履き口18に足を入れ易くなっている。更に、靴100を履く際における足がベロ部材20を巻き込む力が、当該ベロ部材20の左右両端から靴100の右方及び左方の側壁13、14の上端縁に移動(分散)され、当該右方及び左方の側壁13、14の上端縁によってベロ部材20が押し上げられて、当該ベロ部材20の巻き込みが回避されるようになっている。
以上のような本実施の形態のベロ部材20の構成は、特許文献1の靴のベロ部材の構成とは次の点で異なっている。すなわち、特許文献1の靴では、前述の通り、ベロ部材の巻き込みを回避するために、当該ベロ部材をある程度立ち上げた構造となっている。このため、特許文献1の靴のベロ部材は、踵側の端部が月型と略同じ高さに位置しており、当該靴の右方及び左方の側壁でベロ部材を支持しつつ、当該ベロ部材に与えられる力を爪先方向に移動(分散)させるようになっている。
図4は、図1の靴100の履き口18と当該靴100の外周とを示す概略平面図であり、図5は、26.0cmのサイズにおける、図1の靴100の履き口18の割合と特許文献1(特開2013−34625号)の靴の履き口の割合とを比較した図表である。
靴100の履き口18の割合とは、図4に示すように、平面視における靴100の外周L2の長さに対する履き口18の内周L1の長さの割合が採用されている。特許文献1の靴においても、同様にして履き口の割合が定義された。その結果、図5に示すように、本実施の形態の靴100は、履き口18の割合が52%であり、特許文献1の靴の履き口の割合(47%)より5%も広いものであった。
また、本実施の形態では、バンド部材30がベロ部材20を上方から押さえるような態様である時、バンド部材30から後壁15の方にはみ出すベロ部材20の長さは、左右両端において約20mm、中央部において約15mmとなっている。はみ出す長さが長すぎると、開口部が狭くなって脱ぎ履きがしにくくなり、靴100を履く際にベロ部材20が巻き込まれ易くなる。また、着用者の足首を痛めてしまわないよう、ベロ部材20は、あまり硬い素材でないことが好ましい。適度な硬度のベロ部材20を有する靴100において、履き口18を広くして脱ぎ履きを容易にするためのバンド部材30とベロ部材20との関係は、バンド部材30の下方から後壁15の方にはみ出すベロ部材20の長さが25mm以下であるという関係が適当である。
そして、本実施の形態のベロ部材20は、バンド部材30が当該ベロ部材20を下方から立ち上がらせるような態様(図7参照)である時、立ち上がらされた姿勢を維持できるような剛性を有し、バンド部材30に支持され得る構造を有している。
本実施の形態のバンド部材30の一端部30aは、図3に示すように、かしめられたピン部材50を介して右方の側壁13に支持されている。これにより、バンド部材30は、その一端部30a周りに、すなわち、ピン部材50周りに、靴100(の側壁13)に沿わせながら回動可能となっている。本実施の形態では、ピン部材50は、靴100の全体の長さの約2分の1の位置に取り付けられている。
また、本実施の形態では、図3に示すように、後壁15の外側面に、バンド部材30の他端部30bを保持可能な第二保持部材として、第二面ファスナ60が設けられている。当該第二面ファスナ60は、バンド部材30を一方の側壁13に沿わせながら後壁15側に回動させた際、当該バンド部材30の他端部30bに設けられた面ファスナを係合可能(保持可能)となっている(図8参照)。
次に、図6は、本実施の形態の靴100のベロ部材20の下方の構造を示す概略平面図である。図6に示すように、本実施の形態の靴100の甲被覆部の後壁15側の端部の一部領域は、バンド状のゴム部材16からなっている。本実施の形態のゴム部材16は、右方の側壁13の上端と左方の側壁14の上端との間に架け渡されていて、ゴム部材16の後壁15側の端縁は、靴100の爪先側の端部から14cmの距離に位置している。また、ゴム部材16の幅(爪先側の端縁から後壁15側の端縁までの距離)は、2.8cmであり、後壁15側の端縁は初期状態において長さ4.4cmの直線状となっている。
また、図6に示すように、ゴム部材16の上面及び下面には、テフロンテープ17が取り付けられている。具体的には、ゴム部材16の左右方向における中央領域が、2つ折りにされた幅2.0cmの帯状のテフロンテープ17によって挟み込まれて、テフロンテープ17の折り目がゴム部材16の後壁15側の端縁に一致している。テフロンテープ17の裏面(ゴム部材16側の面)には、予め接着剤が塗布されて、ゴム部材16に接着されている。更に、本実施の形態のテフロンテープ17は、爪先側の2つの端部が互いに縫合されて、ゴム部材16からの剥離が防止されている。
図2及び図3に戻って、本実施の形態の靴100は、後壁15の月型からゴム部材17まで、高さが次第に減少している(傾斜している)。具体的には、後壁15の月形の高さは、靴底11の接地面から10.5cmであり、この地点からゴム部材16の後壁15側の端縁まで高さが次第に2.5cm減少して、ゴム部材16の後壁15側の端縁の高さは靴底11の接地面から8.0cmである。
また、本実施の形態の靴100の右方の側壁13、左方の側壁14、及び、後壁15の各々の履き口18に対応する領域には、厚さ約1cmのクッション材が全周に亘るように設けられている。更に、当該クッション材が設けられた領域を含む履き口18の内装(裏材)として、摩擦係数の高い滑り防止材によるライニングが施されている。
次に、図7及び図8を参照して、本実施の形態の靴100の作用について説明する。
図7は、図1の靴100において、バンド部材30がベロ部材20を下方から立ち上がらせた状態を示す概略側面図であり、図8は、図1の靴100において、バンド部材30を右方の側壁13の外面上に沿わせた状態を示す概略側面図である。
本実施の形態の靴100は、初期状態においては、図1に示すように、バンド部材30がベロ部材20を上方から押さえるような態様で、バンド部材30の他端部30bが左方の側壁14に設けられた面ファスナ40に保持(係合)されている。
本実施の形態の靴100は、これを履く際に、バンド部材30がベロ部材20を下方から立ち上がらせるような態様とされる。すなわち、靴100を履こうとする者は、バンド部材30の他端部30bを一旦面ファスナ40から分離して、ベロ部材20を上方へ持ち上げ、バンド部材30をベロ部材20の下方に通過させて、バンド部材30がベロ部材20を下方から立ち上がらせるような態様として、再びバンド部材30の他端部30bを面ファスナ40に保持させる。この状態が、図7に示されている。
このように、バンド部材30がベロ部材20を下方から立ち上がらせるような態様で面ファスナ40に保持されることにより、ベロ部材20を手で保持しておかなくても、靴100を容易に履くことができる。また、本実施の形態のベロ部材20は十分な剛性を有し、バンド部材30に支持され得る構造を有しているため、立ち上がらされた姿勢がしっかりと維持され、靴100をより一層容易に履くことができる。
また、靴100を履く際、あるいは靴100を履いている際に、バンド部材30の他端部30bと面ファスナ40との相対位置を調整することで、靴100の足に対するフィット感を容易に調整することができる。この調整の際、バンド部材30がピン部材50周りに回動できることは、調整の自由度を高めるため、極めて有利である。
靴100を履き終えた者は、バンド部材30の他端部30bを再び面ファスナ40から分離して、ベロ部材20をバンド部材30の下方に収めて寝かせた後、バンド部材30をベロ部材20の上方から押さえるような態様として、バンド部材30の他端部30bを面ファスナ40に保持させる。すなわち、靴100を図1の状態に戻す。これにより、靴100の脱げが防止される。
本実施の形態の靴100は、これを脱ぐ際には、バンド部材30が右方の側壁13の外面上に沿わされて、バンド部材30の他端部30bが第二面ファスナ60によって保持(係合)された状態とされる。すなわち、靴100を脱ごうとする者は、バンド部材30の他端部30bを一旦面ファスナ40から分離して、ピン部材50周りの回動を利用してバンド部材30を側壁13に沿わせて移動させ、バンド部材30の他端部30bを第二面ファスナ60に保持させる。この状態が、図8に示されている。
このように、バンド部材30が右方の側壁13の外面上に沿わされた態様で第二面ファスナ60に保持されることにより、ベロ部材20がフリーになるため、靴100を極めて容易に脱ぐことができる。
もっとも、靴100を脱ぐ際においても、靴100を履く際と同様、バンド部材30がベロ部材20を下方から立ち上がらせるような態様とされてもよい。このような使い方は、その後直ぐに靴100を履く際に都合がよい(バンド部材30がベロ部材20を下方から立ち上がらせるような態様を維持しておけばよいから)。つまり、靴100の使い方は制限されない。あるいは、靴100を履いている際においても、靴100を脱ぐ際と同様、バンド部材30が右方の側壁13の外面上に沿わされた態様が維持されてもよい。このような使い方でも、フィット感はやや低下するとしても、足のサイズによっては履き口18の内装(裏材)等の作用によって靴100が脱げない。このような使い方は、靴100をスリッパ代わりにして短距離だけ移動する際に都合がよい。つまり、靴100の使い方は制限されない。
以上のような本実施の形態によれば、靴100を履いている状態では、バンド部材30の他端部30bを、当該バンド部材30がベロ部材20を上方から押さえるような態様で面ファスナ40に保持させておくことにより、足に対する靴100のフィット感を満足させることができる。そして、靴100を脱ぎ履きする際には、バンド部材30の他端部30bを、当該バンド部材30がベロ部材20を下方から立ち上がらせるような態様で面ファスナ40に保持させておくことにより、履き口18を一層広くすることができると共に、靴100を履く際のベロ部材20の巻き込みを回避することができる。また、この時、当該ベロ部材20を手で保持しておかなくても、靴100の脱ぎ履きを容易に行うことができる。特に、バンド部材30の一端部30aが、右方の側壁13に回動可能に支持されていることにより、バンド部材30を靴100に沿わせて回動させることができるため、バンド部材30の他端部30bの保持状態の切替作業が容易である。
また、ベロ部材20とバンド部材30とを採用したことにより、本実施の形態の靴100において、広い履き口18を設けることができると共に、個体差のある着用者の足の形状に合わせてフィット感を所望に調節して踵抜けを効果的に防止することができる。
本実施の形態では、バンド部材30の一端部30aは、かしめられたピン部材50を介して回動可能に支持されているが、このような態様は、バンド部材30の一端部30aを回動可能に支持させる構成として簡便で好適である。
また、本実施の形態では、右方の側壁13にバンド部材30の他端部30bを保持可能な第二面ファスナ60が設けられているため、靴を脱ぐ際の利便性が更に高められている。
また、本実施の形態では、バンド部材30がベロ部材20を下方から立ち上がらせるような態様である時、当該ベロ部材20が立ち上がらされた姿勢を維持できるような剛性を有し、バンド部材30に支持され得る構造を有していることによっても、靴を脱ぎ履きする際の利便性が高められている。
また、本実施の形態では、ゴム部材16の後壁15側の端縁が直線状となっているため、履き口18(靴を履く際の開口)の形態が脱ぎ履きにとって好適である。また、ゴム部材16の上面及び下面にテフロンテープ17が取り付けられていることにより、靴100を履く際のゴム部材16の折れや巻き込みも効果的に回避できる。更に、月型からゴム部材16まで、高さが次第に減少していることにより、使用者の足の指と靴100の履き口18との引っ掛かりの発生を、効果的に防止できる。
また、本実施の形態では、バンド部材30がベロ部材20を上方から押さえるような態様である時、バンド部材30の下方から後壁15の方にはみ出すベロ部材20の長さは、約20mmである。このため、広い履き口18を維持したままで靴100のフィット感を好適に調節することができる。また、ベロ部材20が長すぎないため、靴100を履く際の当該ベロ部材20の巻き込みを回避することができる。
本実施の形態では、以上のように、バンド部材30、ベロ部材20、及び、月型からゴム部材16まで高さが次第に減少している履き口18、を組み合わせることにより、個体差に合わせてフィット感を調節することができると共に、靴本体10の外周の長さに対する履き口18の内周の長さの割合が50%以上、具体的には52%まで高めても踵抜けが発生しにくい、という従来なしえなかったスリッポン型の靴を実現することができる。これにより、履き口18が広く、脱ぎ履きの利便性が一層高められた靴を提供することができる。
以上のような靴100は、救急隊員など、靴の脱ぎ履きの頻度が高く、特に靴を履く作業が負担となる使用者にとって好適である。
10 靴本体
11 靴底
12 甲被
13 一方の側壁
14 他方の側壁
15 後壁
16 ゴム部材
17 テフロンテープ
18 履き口
20 ベロ部材
30 バンド部材
40 面ファスナ(保持部材)
50 ピン部材
60 第二面ファスナ(第二保持部材)
100 靴
L1 履き口の内周
L2 靴の外周

Claims (8)

  1. 靴底、及び、足の甲を被覆する甲被覆部を有する靴本体と、
    前記甲被覆部の上方に設けられたベロ部材と、
    前記甲被覆部の左側部または右側部に一端部を支持されたバンド部材と、
    前記甲被覆部の右側部または左側部に設けられ、前記バンド部材の他端部を保持可能な保持部材と、
    を備え、
    前記バンド部材の他端部は、選択的に、前記バンド部材が前記ベロ部材を上方から押さえるような態様で、あるいは、前記バンド部材が前記ベロ部材を下方から立ち上がらせるような態様で、前記保持部材に保持されるようになっており、
    前記バンド部材の一端部は、前記甲被覆部の左側部または右側部に、回動可能に支持されている
    ことを特徴とする靴。
  2. 前記バンド部材の一端部は、前記甲被覆部の左側部または右側部に、かしめられたピン部材を介して回動可能に支持されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の靴。
  3. 前記靴本体は、踵の少なくとも一部を包囲する踵包囲部を更に有しており、
    前記踵包囲部の外側面に、前記バンド部材の他端部を保持可能な第二保持部材が設けられている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の靴。
  4. 靴底、及び、足の甲を被覆する甲被覆部を有する靴本体と、
    前記甲被覆部の上方に設けられたベロ部材と、
    前記甲被覆部の左側部または右側部に一端部を支持されたバンド部材と、
    前記甲被覆部の右側部または左側部に設けられ、前記バンド部材の他端部を保持可能な保持部材と、
    を備え、
    前記バンド部材の他端部は、選択的に、前記バンド部材が前記ベロ部材を上方から押さえるような態様で、あるいは、前記バンド部材が前記ベロ部材を下方から立ち上がらせるような態様で、前記保持部材に保持されるようになっており、
    前記ベロ部材は、前記バンド部材が当該ベロ部材を下方から立ち上がらせるような態様である時、立ち上がらされた姿勢を維持できるような剛性を有し、前記バンド部材に支持され得る構造を有している
    ことを特徴とする靴。
  5. 前記靴本体は、踵の少なくとも一部を包囲する踵包囲部を更に有しており、
    前記甲被覆部は、前記踵包囲部側の端部の一部領域において、ゴム部材からなっており、
    前記ゴム部材の前記踵包囲部の側の端縁は、直線状となっており、
    前記ゴム部材の上面及び下面には、テフロンテープが取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の靴。
  6. 前記踵包囲部の月型から前記ゴム部材まで、高さが次第に減少している
    ことを特徴とする請求項5に記載の靴。
  7. 前記バンド部材が前記ベロ部材を上方から押さえるような態様である時、前記バンド部材から前記踵包囲部の方にはみ出す前記ベロ部材の長さが、25mm以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の靴。
  8. 前記靴本体の外周の長さに対する履き口の内周の長さの割合が、50%以上である
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の靴。
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