JP2010063642A - 靴 - Google Patents

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Masaaki Hata
雅明 畑
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Abstract

【課題】靴の着脱のたびの締付け調整を必要とせず、且つ砂等の異物が靴の内部に侵入し難い靴を提供する。
【解決手段】底部11と、底部11の外周から上方へ立設し、且つ足を包むように形成されると共に、履き口部12aと、切開部12bと、を形成してなるアッパー部12と、アッパー部12の爪先側上面に突出形成された舌部23と、アッパー部12の一側面から突出形成され、アッパー部12の他側面に設けられた側面面ファスナー12cに係合する固定ベルト14と、を備える靴20において、アッパー部12の切開部12bの縁部12d上側に縁部面ファスナー22eが設けられ、舌部23の下側の左右両端に舌部面ファスナー23bが設けられると共に、舌部23は、アッパー部12の切開部12bに上側から重なり、舌部面ファスナー23bと縁部面ファスナー22eとを係合し、しかも固定ベルト14は、舌部23の上側から重なり固定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、舌部を有し、固定ベルトによって締付けを行う靴に関するものである。
図5に示すように、底部11とアッパー部12と舌部13とを備える靴10において、靴紐を使わず、固定ベルト14によりアッパー部12の締付けを行うものが知られている(例えば、特許文献1等)。
実用新案登録第3049212号公報
このような靴10は、アッパー部12に切開部12bを有し、舌部13が切開部12bに下側から重なり、この状態でアッパー部12の切開部12bの上方を横断するように固定ベルト14にて締付ける。
ここで、使用者ごとに甲の高さや足幅はそれぞれ異なるので、固定ベルト14で締付け具合を調整する必要がある。
しかしながら、このような靴10は、靴10の着脱のたびに固定ベルト14を緩めたり締めたりしなければならないので、使用者の甲の高さや足幅に合わせて調整するには煩雑である。一方、固定ベルト14を締めたまま靴10を履くと、足の挿入に伴い舌部13が靴10前方に押し込まれてしまい、不快である。
また、舌部13がアッパー部12の切開部12bに重なっていても、舌部13とアッパー部12との隙間に砂等の異物が溜まり、ついには異物が靴10の中に入ってしまうという問題がある。
そこで、本発明の目的とするところは、靴の着脱のたびの締付け調整を必要とせず、且つ砂等の異物が靴の内部に侵入し難い靴を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の靴(20)は、使用者の足の足裏側が接する底部(11)と、底部(11)の外周から上方へ立設し、且つ使用者の足を包むように形成されると共に、使用者の足を挿入するための履き口部(12a)と、履き口部(12a)の爪先側に連接する、履き口部(12a)より幅狭の切開部(12b)と、を形成してなる柔軟性を有するアッパー部(12)と、アッパー部(12)の切開部(12b)に重なるように、アッパー部(12)の爪先側上面に突出形成された、アッパー部(12)の切開部(12b)より幅広の舌部(23)と、アッパー部(12)の一側面からアッパー部(12)の切開部(12b)の上方を横断するように突出形成され、アッパー部(12)の他側面に設けられた側面面ファスナー(12c)に係合するベルト面ファスナー(14a)が設けられた固定ベルト(14)と、を備える靴(20)において、舌部(23)は、アッパー部(12)の切開部(12b)に上側から重なり、しかも固定ベルト(14)は、アッパー部(12)を使用者の足に沿わせて決定したアッパー部(12)の切開部(12b)の開き量(Q1,Q2)を固定するように舌部(23)の上側から重なることを特徴とする。
また、請求項2に記載の靴(20)は、使用者の足の足裏側が接する底部(11)と、底部(11)の外周から上方へ立設し、且つ使用者の足を包むように形成されると共に、使用者の足を挿入するための履き口部(12a)と、履き口部(12a)の爪先側に連接する、履き口部(12a)より幅狭の切開部(12b)と、を形成してなる柔軟性を有するアッパー部(12)と、アッパー部(12)の切開部(12b)に重なるように、アッパー部(12)の爪先側上面に突出形成された、アッパー部(12)の切開部(12b)より幅広の舌部(23)と、アッパー部(12)の一側面からアッパー部(12)の切開部(12b)の上方を横断するように突出形成され、アッパー部(12)の他側面に設けられた側面面ファスナー(12c)に係合するベルト面ファスナー(14a)が設けられた固定ベルト(14)と、を備える靴(20)において、アッパー部(12)の切開部(12b)の縁部(12d)上側に縁部面ファスナー(22e)が設けられ、舌部(23)の下側の左右両端に舌部面ファスナー(23b)が設けられると共に、舌部(23)は、アッパー部(12)の切開部(12b)に上側から重なり、アッパー部(12)を使用者の足に沿わせて決定したアッパー部(12)の切開部(12b)の開き量(Q1,Q2)を固定するように、舌部面ファスナー(23b)と縁部面ファスナー(22e)とを係合し、しかも固定ベルト(14)は、舌部(23)の上側から重なり固定することを特徴とする。
また、請求項3に記載の靴(20)は、アッパー部(12)の切開部(12b)の開き量(Q2)を最小としたときに、縁部面ファスナー(22e)と舌部面ファスナー(23b)とが係合可能で、しかもアッパー部(12)の切開部(12b)の開き量(Q1)が最大としたときにも、舌部(23)の幅(P1)は開き量(Q1)よりも広く、縁部面ファスナー(22e)と舌部面ファスナー(23b)とが係合可能であることを特徴とする。
また、請求項4に記載の靴(20)は、側面面ファスナー(12c)と、固定ベルト(14)とを靴(20)の前後方向に二以上備えたことを特徴とする。
ここで、上記括弧内の記号は、図面および後述する発明を実施するための最良の形態に掲載された対応要素または対応事項を示す。
本発明の請求項1に記載の靴によれば、固定ベルトはアッパー部の切開部に上側から重なるので、固定ベルトが、アッパー部を使用者の甲の高さや足幅といった足のサイズに沿わせて決定したアッパー部の切開部の開き量を固定する。
また、舌部はアッパー部の切開部に上側から重なるので、固定ベルトによる締付けを解除しないまま靴を履いても、舌部が靴内部前方に押し込まれることはない。つまり、足の挿入に伴って、舌部が靴内部前方に押し込まれることがないので、足をアッパー部の履き口部に挿入し、爪先を数回地面に押圧するだけで靴を履くことができる。したがって、例えば、手が汚れていたり、両手に荷物を持っている場合であっても固定ベルトでの固定を解除せずに靴を履くことができる。
また、舌部はアッパー部の切開部に上側から重なるので、砂等の異物が靴の内部に侵入しない。つまり、アッパー部の切開部の下側から重なるときには、一応蓋となっているものの、舌部とアッパー部の縁部との間に異物が溜まり、ついには靴の内部にまで異物が侵入するが、アッパー部の切開部に上側から重なる構造では、舌部は完全に靴の外部にあるので、異物が舌部とアッパー部の縁部との間に溜まることはなく、靴の内部に侵入することもない。
また、請求項2に記載の靴によれば、アッパー部の切開部の縁部上側に縁部面ファスナーが設けられ、舌部の下側の左右両端に舌部面ファスナーが設けられ、しかも舌部はアッパー部の切開部に上側から重なるので、アッパー部と舌部とを係合することができる。よって、舌部により、アッパー部を使用者の甲の高さや足幅といった足のサイズに沿わせて決定したアッパー部の切開部の開き量を固定することができる。
また、舌部はアッパー部の切開部に上側から重なるので、舌部による締付けを解除しないまま靴を履いても、舌部が靴内部前方に押し込まれることはない。
加えて、この締付けを解除しないまま靴を履いても、アッパー部と舌部は係合しているので、足の挿入に伴ってアッパー部の縁部が靴内部に巻き込まれることがない。すなわち、固定ベルトを解除せずに靴を履いても、不快な履き心地になる可能性はより下がる。
また、舌部はアッパー部の切開部に上側から重なるので、請求項1に記載の靴同様、砂等の異物が靴の内部に侵入しない。
また、請求項3に記載の靴によれば、請求項2に記載の発明の作用効果に加え、アッパー部の切開部の開き量を最小としたときに、縁部面ファスナーと舌部面ファスナーとが係合可能で、しかもアッパー部の切開部の開き量が最大としたときにも、舌部の幅は開き量よりも広く、縁部面ファスナーと舌部面ファスナーとが係合可能であるようにしたので、アッパー部の切開部の開き量調整幅が広く、その開き量を固定することができる。すなわち、使用者は足の全長に合わせて靴のサイズを選びさえすれば、甲の高さや足幅といった足のサイズに個人差があってもほぼ全ての使用者が快適に使用できる。
また、請求項4に記載の靴によれば、請求項1乃至3に記載の発明の作用効果に加え、側面面ファスナーと、固定ベルトとを靴の前後方向に二以上備えたので、より確実にアッパー部の切開部の開き量を固定できる。
また、請求項1乃至3に記載の発明の作用効果を備えつつ、固定ベルトの本数という靴のデザインの選択の幅が広がる。
なお、本発明の靴のように、舌部がアッパー部の切開部に上側からのみ重なり、しかも固定ベルトが舌部の上側から重なる点は、上述した特許文献1には全く記載されていない。
(第一実施形態)
図1及び図3を参照して、本発明の第一実施形態に係る靴20を説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係る靴20の使用前の状態を示す斜視図である。図2は、図1に示す靴20の使用時の状態を示す斜視図である。図3は、本発明の第一実施形態に係る靴20を示す、図2のA−A線拡大断面図であり、(a)は使用者が甲高である場合を、(b)は使用者が甲高でない場合を示す。
この靴20は、底部11と、アッパー部12と、舌部23と、固定ベルト14を備えるものであり、しかも靴紐を使用しない靴である。そして、特に舌部23がアッパー部12の外側に位置することを特徴とするものである。
底部11は、使用者の足の足裏側が接し、使用者の体重を支えるものである。また、積層構造(図示しない)になっており、用途によって底部11の地面側には各種パターンが施されている。
アッパー部12は、底部11の外周から上方へ立設し、且つ使用者の足を包むように形成されるものであり、履き口部12aと、切開部12bと、を形成してなる。
履き口部12aは、靴20の踵側上方に使用者の足を挿入するための開口部として形成される。
切開部12bは、履き口部12aの爪先側に連接する開口部として形成され、履き口部12aから、靴20全長の爪先から略1/3の位置にまで延びる。
また、使用者が靴20を履く前において、切開部12bの幅Q2は履き口部12aより狭く、その幅は履き口部12aの幅の略1/4〜1/3とした。
更に、使用者が靴20を使用中に、靴20が脱げてしまわないように、使用者の足にアッパー部12をフィットさせ、その位置で固定する必要があるので、アッパー部12は使用者の足に応じて沿う程度の柔軟性を有する。
また、アッパー部12の切開部12bの縁部12d上側で、しかも切開部12b両側の箇所には、縁部面ファスナー22eが設けられる。この縁部面ファスナー22eは、後述する舌部面ファスナー23bと係合する。
ここで、使用者の足にアッパー部12を沿わせると、甲の高い人や足幅の広い人では、図3(a)のようにアッパー部12の切開部12bの開き量Q1が大きくなるが、開き量が変化しても縁部面ファスナー22eと舌部面ファスナー23bとが係合できるように、それぞれの縁部面ファスナー22eの左右方向の幅は、約2.5cmに設定されており、これは使用者が履く前の切開部12bの幅Q2よりも広い。
加えて、アッパー部12の小指側の側面には、ベルト片が突出形成され、そのベルト片の外側には側面面ファスナー12cが設けられる。このベルト片は、アッパー部12の切開部12bに向かって突出形成されるが、アッパー部12の切開部12bには届かない長さである。
舌部23は、アッパー部12の切開部12bに重なるように、アッパー部12の爪先側上面に突出形成された一枚の柔軟性を有するシート状のものであり、アッパー部12の切開部12bに上側から重なる。
この突出形成は、本実施形態では舌部23とは別工程で製造されたアッパー部12に、一枚の舌部23の先端を縫い合わせたものとした。この先端部分を縫合部23aと呼ぶ。
また、この舌部23にてアッパー部12の切開部12bを完全に覆うことができるように、舌部23の幅P1はアッパー部12の切開部12bよりも広く、具体的にはアッパー部12の切開部12bの幅の略4倍としている。また、舌部23が前後に揺動可能な部分(縫合部23aを除いた部分)の長さは、アッパー部12の切開部12bよりも長い。
加えて、舌部23でアッパー部12の切開部12bを覆ったときに縁部面ファスナー22eと対応する箇所である、舌部23の下側の左右両端には舌部面ファスナー23bが設けられる。そして、アッパー部12を使用者の甲の高さや足幅といった足のサイズに沿わせて決定したアッパー部12の切開部12bの開き量を固定するように、舌部面ファスナー23bと縁部面ファスナー22eとが係合する。
なお、通常の靴は靴紐を締めることによりアッパー部12の切開部12bを狭めて固定するが、本実施形態において靴紐は使用しない。また、切開部12bの下側には舌部23は設けない。
ここで、甲の高い人や足幅の広い人にも対応できるように、左右それぞれの舌部面ファスナー23bの幅も縁部面ファスナー22eと同様に約2.5cmと、広めに設定されている。
固定ベルト14は、アッパー部12の親指側の側面から、アッパー部12の切開部12bの上方を横断するように突出形成される。アッパー部12の切開部12bを横断するように固定ベルト14を配置したとき、固定ベルト14の下側となる面の先端には、側面面ファスナー12cに係合するベルト面ファスナー14aが設けられる。具体的には、ベルト面ファスナー14aの長さと、側面面ファスナー12cの長さは約6cmである。
そして、舌部23がアッパー部12の切開部12bに上側から重なった後に、固定ベルト14は舌部23の上側から重なり固定する。
このような靴20において、図3(a)に示すように、甲の高さh1が高い人は足囲が大きくなるので、靴20の使用時にはアッパー部12の切開部12bが広くなる。したがって、縁部面ファスナー22eと舌部面ファスナー23bとの重なりS1は小さくなる。
ここで、甲の高さh1が非常に高く、アッパー部12の切開部12bの開き量Q1が最大となったときであっても、舌部23の幅P1は最大開き量Q1よりも広く、また前述の通り縁部面ファスナー22eと舌部面ファスナー23bの幅を約2.5cmと、広く設定しているので、縁部面ファスナー22eと舌部面ファスナー23bとが係合可能であり、且つ靴20の使用時に縁部面ファスナー22eと舌部面ファスナー23bとの固定が解けてしまわない程度に十分な縁部面ファスナー22eと舌部面ファスナー23bとの重なりS1がある。
一方、図3(b)に示すように、甲の高さh2が高くない人は足囲が小さいので、靴20の使用時にはアッパー部12の切開部12bを狭くなる。したがって、縁部面ファスナー22eと舌部面ファスナー23bとの重なりS2は大きくなる。
ここで、甲の高さh2が非常に小さく、アッパー部12の切開部12bの開き量Q2が最小となったときであっても、縁部面ファスナー22eと舌部面ファスナー23bとが係合可能で、且つ靴20の使用時に縁部面ファスナー22eと舌部面ファスナー23bとの固定が解けてしまわない程度に十分な縁部面ファスナー22eと舌部面ファスナー23bとの重なりS2がある。
なお、前述のように縁部面ファスナー22eと舌部面ファスナー23bによりアッパー部12の切開部12bの開き量Q1,Q2を固定するので、固定ベルト14での固定は補助的なものである。
このような靴20によれば、アッパー部12の縁部12d上側に縁部面ファスナー22eが設けられ、舌部23の下側の左右両端に舌部面ファスナー23bが設けられるので、アッパー部12と舌部23とを係合することができる。よって、舌部23によって、アッパー部12を使用者の足に沿わせて決定したアッパー部12の切開部12bの開き量Q1,Q2をその状態で固定することができる。
また、舌部23の幅は開き量Q1,Q2よりも広く、しかも縁部面ファスナー22eと舌部面ファスナー23bの幅を広く設け、開き量Q1,Q2が最小であっても最大であっても係合可能としたので、アッパー部12の切開部12bの開き量Q1,Q2を調整でき、またその調整幅が広い。よって、使用者は足の全長に合わせて靴20のサイズを選びさえすれば、甲の高さ等に個人差があってもほぼ全ての使用者が快適に使用できる。
加えて、舌部23はアッパー部12の切開部12bに上側から重なるので、締付けを解除しないまま靴20を履いても、舌部23が靴20内部前方に押し込まれることはない。つまり、足の挿入に伴って、舌部23が靴20前方に押し込まれることがないので、足をアッパー部12の履き口部12aに挿入し、爪先を数回地面に押圧するだけで靴20を履くことができる。
また、この締付けを解除しないまま靴20を履いても、アッパー部12と舌部23は固定されているので、足の挿入に伴ってアッパー部12の縁部12dが靴20内部に巻き込まれることもない。よって、固定ベルト14の固定を解除せずに靴20を履いても、不快な履き心地となる可能性はより下がる。
また、舌部23はアッパー部12の切開部12bに上側から重なり、アッパー部12の切開部12bの蓋となるので、砂等の異物が靴20の内部に侵入しない。
(第二実施形態)
次に図4を参照して、本発明の第二実施形態に係る靴20を説明する。図4は、本発明の第二実施形態に係る靴20の使用前の状態を示す斜視図である。なお、第一実施形態と同一部分には同一符号を付した。
第一実施形態に係る靴20との相違点は、第一実施形態には設けられている舌部面ファスナー23bと縁部面ファスナー22eが、第二実施形態では設けられていないことのみであり、その他の構成要素は第一実施形態と同一である。
第一実施形態においては、舌部23にてアッパー部12の切開部12bの開き量Q1,Q2を固定し、固定ベルト14での固定は補助的なものであったが、第二実施形態では舌部23にてアッパー部12の切開部12bの開き量Q1,Q2を固定することができないので、この開き量Q1,Q2は固定ベルト14のみで固定することになる。
なお、第二実施形態においても、第一実施形態同様に靴紐は使用しない。また、切開部12bの下側には舌部23は設けない。
しかし第一実施形態同様、舌部23はアッパー部12の切開部12bに上側から重なるので、締付けを解除しないまま靴20を履いても、足の挿入に伴って舌部23が靴20内部前方に押し込まれることはない。
但し、舌部23とアッパー部12とは固定されていないので、固定されている場合に比べて、アッパー部12の縁部12dが靴20内部に巻き込まれる可能性が出てくる。しかし実用上、従来の靴10の舌部13が靴10前方に押し込まれる可能性に比べると、アッパー部12の縁部12dが靴20内部に押し込まれる可能性は遥かに低いので、舌部23とアッパー部12とは固定されていなくても従来の靴10に比べると有用である。
なお、縁部面ファスナー22eや舌部面ファスナー23bの幅等の寸法を具体的に説明したが、これは固定に必要十分な数値を挙げたに過ぎず、この数値に限られるものではない。
また、舌部23はアッパー部12に縫い合わせたものとしたが、これに限られるものではなく、舌部23とアッパー部12を一体成形してもよい。また、舌部23はアッパー部12に接着されていてもよい。
また、アッパー部12の小指側の側面からベルト片が突出形成され、ベルト片に側面面ファスナー12cが設けられるとしたが、これに限られるものではなく、アッパー部12の側面外側に直接側面面ファスナー12cを設けてもよい。
また、固定ベルト14は、アッパー部12の親指側の側面から突出形成されるとしたが、これに限られるものではなく、アッパー部12の小指側の側面から突出形成されていてもよい。この場合、ベルト面ファスナー14aに対応する側面面ファスナー12cは、当然アッパー部12の親指側に配置される。
また、固定ベルト14は左右各一本としたが、これに限られるものではなく、靴20の前後方向に二本又は三本としてもよい。ただし、このときはそれぞれの固定ベルト14のベルト面ファスナー14aに一対一で対応する側面面ファスナー12cが、固定ベルト14が突出形成された反対側の側面に設けられる。
本発明の第一実施形態に係る靴の使用前の状態を示す斜視図である。 図1に示す靴の使用時の状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る靴を示す、図2のA−A線拡大断面図であり、(a)は使用者が甲高である場合を、(b)は使用者が甲高でない場合を示す。 本発明の第二実施形態に係る靴の使用前の状態を示す斜視図である。 従来例に係る靴を示す平面図である。
符号の説明
10 靴
11 底部
12 アッパー部
12a 履き口部
12b 切開部
12c 側面面ファスナー
12d 縁部
13 舌部
14 固定ベルト
14a ベルト面ファスナー
20 靴
22e 縁部面ファスナー
23 舌部
23a 縫合部
23b 舌部面ファスナー
h1 甲の高さ
h2 甲の高さ
P1 舌部の幅
Q1 切開部の開き量
Q2 切開部の開き量
S1 縁部面ファスナーと舌部面ファスナーとの重なり
S2 縁部面ファスナーと舌部面ファスナーとの重なり

Claims (4)

  1. 使用者の足の足裏側が接する底部と、
    前記底部の外周から上方へ立設し、且つ使用者の足を包むように形成されると共に、使用者の足を挿入するための履き口部と、前記履き口部の爪先側に連接する、前記履き口部より幅狭の切開部と、を形成してなる柔軟性を有するアッパー部と、
    前記アッパー部の切開部に重なるように、前記アッパー部の爪先側上面に突出形成された、前記アッパー部の切開部より幅広の舌部と、
    前記アッパー部の一側面から前記アッパー部の切開部の上方を横断するように突出形成され、前記アッパー部の他側面に設けられた側面面ファスナーに係合するベルト面ファスナーが設けられた固定ベルトと、を備える靴において、
    前記舌部は、前記アッパー部の切開部に上側から重なり、しかも前記固定ベルトは、前記アッパー部を使用者の足に沿わせて決定した前記アッパー部の切開部の開き量を固定するように前記舌部の上側から重なることを特徴とする靴。
  2. 使用者の足の足裏側が接する底部と、
    前記底部の外周から上方へ立設し、且つ使用者の足を包むように形成されると共に、使用者の足を挿入するための履き口部と、前記履き口部の爪先側に連接する、前記履き口部より幅狭の切開部と、を形成してなる柔軟性を有するアッパー部と、
    前記アッパー部の切開部に重なるように、前記アッパー部の爪先側上面に突出形成された、前記アッパー部の切開部より幅広の舌部と、
    前記アッパー部の一側面から前記アッパー部の切開部の上方を横断するように突出形成され、前記アッパー部の他側面に設けられた側面面ファスナーに係合するベルト面ファスナーが設けられた固定ベルトと、を備える靴において、
    前記アッパー部の切開部の縁部上側に縁部面ファスナーが設けられ、前記舌部の下側の左右両端に舌部面ファスナーが設けられると共に、
    前記舌部は、前記アッパー部の切開部に上側から重なり、前記アッパー部を使用者の足に沿わせて決定した前記アッパー部の切開部の開き量を固定するように、前記舌部面ファスナーと前記縁部面ファスナーとを係合し、しかも前記固定ベルトは、前記舌部の上側から重なり固定することを特徴とする靴。
  3. 前記アッパー部の切開部の開き量を最小としたときに、前記縁部面ファスナーと前記舌部面ファスナーとが係合可能で、しかも前記アッパー部の切開部の開き量が最大としたときにも、前記舌部の幅は前記開き量よりも広く、前記縁部面ファスナーと前記舌部面ファスナーとが係合可能であることを特徴とする請求項2に記載の靴。
  4. 前記側面面ファスナーと、前記固定ベルトとを前記靴の前後方向に二以上備えたことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の靴。
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