JP2016210532A - 平ベルト - Google Patents
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Abstract
Description
ベルトの内周面側だけが収縮すると、ベルトが走行時に蛇行する原因となる。また、ベルトの張力が増加するため、駆動プーリ110および従動プーリ120の軸受や軸に対する負荷が増大し破損の原因となる。さらに、一度取り外したベルトを再度プーリに装着できないという問題もある。
(1)ベルトの長手方向に延びる芯体織布と、この芯体織布の一方の面に設けたエラストマー層と、前記芯体織布の他方の面に設けた織布とを備え、前記織布は、厚さが0.3mm以下であり、空隙率が70%以下であることを特徴とする平ベルト。
(2)前記織布は、表面の動摩擦係数が0.18以下である(1)に記載の平ベルト。
(3)前記織布は、表面の静摩擦係数が0.25以下である(1)または(2)に記載の平ベルト。
(4)前記織布がタフタ織布である(1)〜(3)のいずれかに記載の平ベルト。
緯糸20Bは、例えばスパン糸またはモノフィラメントあって、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリビニル系、ポリエステル系、ポリアクリル系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリウレタン系、ポリフルオルカーボン系、含フッ素系等の合成繊維糸が使用され、芯体織布20は経糸20Aおよび緯糸20Bが上記の構成から適宜選択されて形成される。
経糸20Aに、伸縮性を有するマルチフィラメントを用いた場合には、平ベルト10の長手方向への伸縮性が確保される。また、緯糸20Bにモノフィラメントを用いた場合には、平ベルト10の幅方向への剛性が確保され、エラストマー層30を薄くすることができ、軽量化が図れる。
また、芯体織布20は一層以上設けてもよい。同一または異なる材質の複数の芯体織布20を接着積層して用いると、平ベルト10の耐性や強度をより向上させることができる。
このエラストマー層30としては、例えば熱可塑性エラストマーがあげられ、必要に応じて各種添加剤が添加されていてもよい。熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマーなどが挙げられこれらは単独で、または混合して使用される。
このような織布50は、厚さが薄く且つ目が詰まった緻密な組織を有することを意味する。そのため、織布50は、ベルト内への粉体等の異物がすり込まれるのを防止でき、かつプーリや支持テーブルに対して滑りがよくなる。これに対して、厚さが大きい場合は、糸と糸との間に形成される凹部が大きくなり、異物がすりこまれやすくなる。また、空隙率が大きい場合は、糸と糸との間の隙間に異物が侵入しすりこまれやすくなる。上記の厚さおよび空隙率を有する織布50を得るには、例えば、できるだけ径の小さい糸を用いて緻密に織り上げるのが好ましい。
織布50としては、例えばタフタ織布等が挙げられるが、これに限定されるものではない。また、タフタ織布等の織布50を構成する経糸50Aおよび緯糸50Bとしては、絹の他、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリビニル系、ポリエステル系、ポリアクリル系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリウレタン系、ポリフルオルカーボン系、含フッ素系等の合成繊維糸などが挙げられる。これらの糸の太さは、織布50の前記厚さより大きくならないようにする。
なお、織布50は、1層に限定されるものではなく、2層またはそれ以上を積層接着したものであってもよい。
なお、無端状の平ベルト10は長片状の平ベルトの両端部を接合して製造してもよい。
経糸および緯糸に、繊度が30デニールの66ナイロンマルチフィラメント糸を使用し、平織りしたタフタ織布(ナイロンタフタ)を準備した。
このナイロンタフタの表面に熱可塑性ポリウレタンからなる樹脂層を介して、ナイロン帆布からなる芯体織布を積層接着し、さらに芯体織布の表面に熱可塑性ポリウレタンを積層接着し、長さ約30000mmの平ベルトを作製した。
経糸および緯糸に、繊度が44デニールの66ナイロンマルチフィラメント糸を使用した他は、実施例1と同様にして、平ベルトを作製した。
経糸および緯糸に、繊度が1000デニールのポリエステルフィラメント糸を使用した帆布を使用した他は、実施例1と同様にして、平ベルトを作製した。
(注2)織布および帆布の「計算質量」は、記式から求めた。
計算質量=糸の比重×1002×厚さ
(注3)「糸の空間占有率(%)」は、織布または帆布において糸が占有する空間を意味し、下記式から求めた。
糸の空間占有率(%)=(実測質量/計算質量)×100
(注4)「空隙率」は、下記式から求めた。
空隙率(%)=100−糸の空間占有率(%)
次に、摩擦係数測定装置(ヘイドン)で、上述した実施例1のナイロンタフタ面、および比較例1の帆布面のそれぞれの摩擦係数を測定した。また、参考のため、実施例1における樹脂面(熱可塑性ポリウレタン面)についても、同様にして摩擦係数を測定した。測定条件は、以下の通りである。
荷重変換器量:19.6133N
DSAアンプレンジ:100%
垂直荷重:500g
サンプリング速度:1ms
試験結果を表2に示す。
無端状の平ベルトを駆動プーリ(径55mm)とナイフエッジ(先端の曲率半径R:3mm)との間に、取付伸長率0.3%で架け渡した。次いで、薄力粉と油とを5:3で混合した塗着物10mlを注射器で平ベルトの内周面に滴下した。次に、モータ速度1200rpm、ベルト速度3.5m/sで、10分間回転させて平ベルト内周面に塗着物をすり込ませた。
前記平ベルトをそれぞれベルトコンベアから取り外し、内周面に付着した塗着物を拭き取り、試験後の平ベルトの長手方向の周長(L2)を測定した。そして、試験前の長手方向の初期周長(L1)と試験後の周長(L2)とからベルトの収縮率を求めた。その結果を表3に示す。
20 芯体織布
20A、50A 経糸
20B、50B 緯糸
30 エラストマー層
40 樹脂層
50 織布
100 ベルトコンベア
110 駆動プーリ
120 従動プーリ
130 テーブル
140 被搬送物
Claims (4)
- ベルトの長手方向に延びる芯体織布と、
この芯体織布の一方の面に設けたエラストマー層と、
前記芯体織布の他方の面に設けた織布と
を備え、
前記織布は、厚さが0.3mm以下であり、空隙率が70%以下であることを特徴とする平ベルト。 - 前記織布は、表面の動摩擦係数が0.18以下である請求項1に記載の平ベルト。
- 前記織布は、表面の静摩擦係数が0.25以下である請求項1または2に記載の平ベルト。
- 前記織布がタフタ織布である請求項1〜3のいずれかに記載の平ベルト。
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JP2015093188A JP6522412B2 (ja) | 2015-04-30 | 2015-04-30 | 平ベルト |
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ID=57549653
Family Applications (1)
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JP2015093188A Active JP6522412B2 (ja) | 2015-04-30 | 2015-04-30 | 平ベルト |
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Citations (2)
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---|---|---|---|---|
JP2000309414A (ja) * | 1999-04-23 | 2000-11-07 | Bando Chem Ind Ltd | 食品等搬送用非付着コンベヤベルト |
JP2015067367A (ja) * | 2013-09-26 | 2015-04-13 | 三ツ星ベルト株式会社 | シームレスベルト、シームレスベルトの芯体の製造方法、並びに、成形機 |
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- 2015-04-30 JP JP2015093188A patent/JP6522412B2/ja active Active
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JP2000309414A (ja) * | 1999-04-23 | 2000-11-07 | Bando Chem Ind Ltd | 食品等搬送用非付着コンベヤベルト |
JP2015067367A (ja) * | 2013-09-26 | 2015-04-13 | 三ツ星ベルト株式会社 | シームレスベルト、シームレスベルトの芯体の製造方法、並びに、成形機 |
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JP6522412B2 (ja) | 2019-05-29 |
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