JP2016209640A - 眼挿入装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】快適な挿入物は、眼瞼の下でありかつ眼の上眼瞼および下眼瞼の結膜嚢の少なくとも一部に沿った配置のためのサイズである保持構造を備えている。【解決手段】この保持構造は、眼の結膜嚢に配置されたときに、および眼が動くときに嚢に沿った挿入物31を導くために、偏向に抵抗する。この保持構造は、偏向に対する抵抗を提供するための多くの方法で構成でき、保持構造を外側に向けて刺激し、かつ角膜に向けた保持構造の動きを阻害するようなフープ強度を備えてもよい。この挿入物は、結膜嚢に沿った偏向を用いて回転可能に動いてもよく、結膜の折り目の中に適合するようなサイズの断面寸法を有する保持構造を備えてもよい。この挿入物は、長時間の間、治療量の治療剤を放出するためのメカニズムおよび治療剤を備えてもよい。【選択図】図1−2−1

Description

[関連出願の相互参照]
本願は、以下の同時係属の米国仮特許出願:(1)2011年9月14日に出願された「Ocular Insert Apparatus And Methods」という表題の米国仮出願第61/534,845号;および(2)2011年12月8日に出願された「Ocular Insert Apparatus And Methods」という表題の米国仮出願第61/568,624号の優先権を主張する。これらの仮出願特許の開示は、本明細書によってこれらの全体が参照により組み込まれる。
本願の対象は、以下の共有に係る特許出願:「Anterior Segment Drug Delivery」という表題の2010年12月9日にWO2010/141729として公開されたPCT出願番号PCT/US2010/037268;2010年6月1日に出願された「Anterior Segment Drug Delivery」という表題の米国特許出願第13/151,001号;および2011年9月14日に出願された「Ocular Insert Apparatus and Methods」という表題の米国特許仮出願第61/534,845号に関連し、これらの全体の開示は参照により本明細書に組み込まれる。
1.分野.眼を治療するために使用されてもよい、眼の上の挿入物の配置のための構造、システム、および方法が本明細書に記載される。例示的な実施形態は、眼の前面またはその近傍に配置された眼挿入物を使用するための方法とともに、薬物送達のために使用される眼挿入物を提供する。例示的な挿入物は、視覚領域の外側の眼の前面に沿って着用されてもよく、治療有効量である1種以上の治療剤を送達できる。
2.背景.様々な眼の状態または眼と関係ない状態が、眼への様々な薬物の投与を必要としている。点眼薬およびゲルは、有効な薬物送達ビヒクルであり得るが、しかし、顕著な不利益もまた有し得る。具体的には、点眼薬は、涙液層中の液体と混合するが、涙液層中でわずか2〜5分間の時間滞留する可能性がある。わずか5%という少ない量の薬物が局所的に吸収される可能性があり;残りのいくらかまたはすべては、涙嚢から涙腺に運ばれ、そのことは潜在的に望ましくない効果を有し得る。結果的に、大部分の薬物は浪費される可能性があり、標的組織に送達される理想量よりも少なくなる。また、血流中での薬物の存在は潜在的に有害な副作用を有する可能性がある。ゲルは、眼に対してより有効に付着するかもしれないが、患者の視界もぼやけさせる可能性がある。点眼薬とゲルの両方はいくつかの治療のために頻繁に再適用される必要がある可能性があり、患者は少なくともいくつかの例においては指示されるように頻繁に点眼薬またはゲルを投与しないかもしれず、その結果、送達される薬物の量は理想よりも少なくなり得る。例えば、少なくともいくつかの例においては、実質的な数の患者が、1年後に彼らの処方を再び補給していないかもしれず、そして実質的な数の患者は、いくつかの例においては50%にまで至ることがあり得る。したがって、使用者適用の頻度がより少なく、かつ眼に送達される薬物の量の規則性の改善を提供する、眼への薬物送達の改善のための必要性が依然として存在する。局所的に適用される点眼薬およびゲルの別の潜在的な不利益は、このようなボーラス投与が、少なくともいくつかの例において、眼組織の充血および炎症を生じる可能性があることであり得る。
点眼薬の不利益を考慮すると、様々な代替物が提案されてきたことが理解できる。点眼薬に対する公知の以前の代替物には、薬物を含有しているかまたは薬物が含浸された挿入構造物が、眼瞼の下、涙点の中、または薬物を含浸させたコンタクトレンズを伴う角膜上に配置された治療などが含まれる。
このような以前の挿入構造物は、点眼薬によって投与される眼の薬物治療を超えた顕著に潜在的な利点を提示するように見えるが、挿入構造物を伴う以前のアプローチは、少なくともいくつかの例において理想的な結果よりも少ない結果を提供できるものであった。硝子体内または眼内の移植物が提案されてきたが、このような移植物は、より侵襲的であり得、少なくともいくつかの例において理想的である。定時的プラグはより侵襲性が少ない可能性があるが、持続放出のために利用可能な治療剤の量は、少なくともいくつかの例において、より理想的ではない可能性がある。以前の挿入構造物の臨床的受容性はより理想的ではなかったが、多くの薬物が点眼薬を用いて眼の前部に送達され続ける。以前の挿入構造物を用いる臨床研究は、少なくともいくつかの例において、以前の挿入構造物が、患者集団の少なくともいくつかの患者のために理想的であるのと同程度に良好に作用しないかもしれないことを示してきたようである。以前の眼挿入物の限られた受容性に寄与したかもしれない要因には、効力の欠如、快適さの欠如、眼の所望の位置からの置き換えまたは移動のための傾向、睡眠または眼の摩擦の間の不慮の排出の出来事、視覚の妨害、ならびに配置および取り出しの困難さが挙げられる。例えば、少なくともいくつかの例において、以前の挿入構造物は、理想的であるのと同程度に眼に保持されず、眼に送達される薬物の理想量よりも少ない量を生じるかもしれない。少なくともいくつかの例において、眼瞼の力、眼の動き、挿入位置の変化、または眼の摩擦は、眼の中での以前の挿入物を維持しないかもしれず、そして眼瞼の力は眼から挿入物を排出するかもしれない。以前の挿入デバイスは、理想的であるよりも快適さが少ない可能性があり、そして少なくともいくつかの例において、眼の瞬きは、挿入物が角膜に接触すること、または眼瞼もしくは眼球結膜に対して摩擦することを引き起こす可能性があり、少なくともいくつかの例において、患者にとって不快感を生じさせる。さらに、以前の挿入構造物が、長時間の間、眼に保持されることができると仮定すると、放出される薬物の量および長時間の間放出される量の放出速度プロフィールは、少なくともいくつかの例において、以前の挿入構造物の少なくともいくつかについては理想的であるよりも少ない可能性がある。
上記を考慮すると、特に、眼の前部セグメントに治療剤を送達するための新たな薬物送達デバイス、システム、および方法が有益である。医師と使用者の両方からより多くの受け入れが得られるように構成されている改善された眼挿入物を提供することが特に有益である。このような挿入物は挿入および取り外しが理想的に容易であり、患者の集団により良好な保持およびコンプライアンスを提供し、長時間の間、眼に残留しながら患者により良好な快適さを提供し、非毒性であり、そして視力を妨害しない、などを伴う。放出の量、放出プロフィール、および長期間の使用の全体を通しての薬物動態学の改善を提供する、改善された眼挿入物を提供することもまた望ましく、これは、理想的には、合理的な価格で比較的容易に製造されながら、限定された全身的または局所的な副作用であり、デバイスからの安全、効率的、および再現可能な局所的治療剤放出、ならびに治療的な利点を提供する組織への有効な輸送および組織による吸収を提供することを含む。
挿入物が多くの患者の眼の上に長時間の間保持できるように、眼の結膜上の配置のための改善された挿入物および方法のための実施形態が一般的に提供される。薬物送達デバイスおよび関連する方法に対して特定の参照がなされるが、眼の上で構造を保持することが役立つ多くの適用を用いる実施形態が使用できる。多くの実施形態は、結膜嚢の少なくとも一部に沿うことを含む、結膜の多くの位置に快適に配置できる治療剤を送達するための眼挿入物を提供する。この挿入物は、結膜上に配置されたときに動くことができ、患者のために快適さの改善を提供するように眼とともに保持できる。この挿入物は、眼の中に快適に挿入物を保持するために偏向に対する抵抗性を備えてもよい。この挿入物は、偏向に対する抵抗性を提供するために多くの方法で構成できる。この挿入物は、治療剤および偏向に対する抵抗性を備えるマトリックスを備えてもよく、このマトリックスは、偏向に対する抵抗性を提供する材料を備えてもよい。代替的にまたは組み合わせて、この挿入物は、保持構造、および保持構造中に結合された支持構造を備えてもよく、そこでは支持構造が治療剤を含有してもよい。保持構造は、保持構造の少なくとも一部を覆う治療剤を含有する支持構造とともに内部構造を備えてもよく、または保持構造は、治療剤を備える支持構造の少なくとも一部を覆う外部構造を備えてもよい。
挿入物が挿入および取り外しの間に偏向できるように、ならびに快適さおよび保持のための偏向に対する抵抗性を備えてもよいように、挿入物は構成されてもよい。偏向に対する抵抗性を備える挿入物は、結膜の多くの位置の1つ以上に快適に配置でき、その結果、多くの患者が快適に治療でき、その配置は患者の解剖学および医師の選択に基づいて調整できる。この挿入物は偏向に対する抵抗性を備えてもよく、その結果、結膜は、挿入物を受け取るように挿入物を伴った形状とすることができ、そして多くの実施形態において、この挿入物は、この挿入物を受け取りおよび保持するために、1つ以上の折り目、1つのポケット、または結膜の変形を形成する一定量の抵抗性を備えてもよい。挿入物が配置できる1つ以上の位置には、下結膜嚢、結膜嚢の下側頭位置、結膜嚢の下鼻位置、上結膜嚢、瞼裂の外眼角近傍の上部および下部結膜嚢の部分、内眼角および涙丘近傍の上部および下部結膜嚢の部分が含まれる。これらの領域は、1種以上の治療剤の放出の延長のために比較的大きな体積を有する構造を受容するために十分に適合されている。
挿入物は、長時間の間、治療剤を用いて患者を治療するために多くの方法において構成でき、高用量の治療剤、治療剤を放出するための実質的な表面積、偏向に抵抗するためのフープ強度、偏向に抵抗するためのベンディング強度、眼に適合するための形状プロフィール、または挿入物を保持するためのバイアス曲線、およびこれらの組み合わせの1つ以上を備えてもよい。この挿入物は、挿入物を保持するために、例えば、この挿入物を保持するための曲線、曲がり、または他の偏った形状を伴うバイアス形状を備えてもよい。このバイアス形状は、挿入物を保持するために眼に向かって第1の部分または第2の部分の1つ以上を刺激するために、偏向に対する応答において力を提供するように、弾力的に湾曲したバイアススプリング構造を備えてもよい。
挿入物は、眼瞼の下でありかつ眼の上眼瞼および下眼瞼の結膜嚢の少なくとも一部、またはこれらの組み合わせに沿っての配置のためのサイズおよび形状であり得る。この挿入物は、改善された快適さを提供するために、眼の結膜嚢の中で動くような、および眼への付着なしで眼の上に保持されるような、サイズおよび形状であり得る。この挿入物は、平面から離れて伸びる眼の湾曲形状プロフィールに対応する、あらかじめ成形された形状プロフィールを備えてもよく、その結果、この挿入物は、配置されたときに、平面に向けた眼球結膜から離れた偏向に抵抗できる。この挿入物は、眼の結膜嚢の中に配置されたときに偏向するように構成でき、回転または円形ねじれの1つ以上を伴って眼が動くときに結膜嚢に沿ってこの挿入物を誘導できる。この挿入物はまた、この挿入物を外側に刺激し、かつ角膜に向けた保持構造の移動を阻害するように、偏向に対する抵抗を備えてもよい。この挿入物は、偏向に対する第1の抵抗を有する第1の部分、および第1の部分よりも少ない、偏向に対する第2の抵抗を有する第2の部分を備えてもよく、その結果、第1の部分は、上眼瞼の偏向に抵抗でき、第2の部分は下眼瞼の1つ以上の折り目の中で適合できる。第1の部分および第2の部分は、同様の材料を備えてもよく、そして第1の部分は、偏向に対する抵抗の増加を提供するために、第2の部分よりも大きな断面サイズを有してもよく、そして第1の部分の断面サイズの増加は、上眼瞼を伴う第1の部分を保持するための手助けになってもよい。代替的にまたは組み合わせて、第1の部分の断面サイズの増加は、上眼瞼の下に固着することを提供してもよい。この挿入物は、結膜嚢に沿った偏向に伴って回転して動いてもよく、その結果、保持構造は、虹彩および眼の瞳孔を通して通過する回転の軸周りを結膜嚢に沿ってスライドできる。多くの実施形態において、この挿入物は、患者のための快適さを改善するために、眼のねじれまたは他の動きに対する応答において、結膜に沿ったスライド動作を可能にできる。
挿入物は、偏向に対する抵抗を提供するために多くの方法で構成できる。この挿入物は、偏向に対する抵抗の大部分を提供する保持構造を備えてもよい。あるいは、この挿入物は、保持構造なしで偏向に対する抵抗を提供するよう構成でき、多くの実施形態において、偏向に対する抵抗を提供するように構成された薬物送達マトリックスとともに備えてもよく、その結果、この挿入物が保持構造なしで提供できる。
眼は、上眼瞼および下眼瞼に対応する上結膜嚢および下結膜嚢を備えており、上結膜嚢と下結膜嚢の各々は、結膜の眼球部分と結膜の眼瞼部分を備える。各嚢の眼球部分および眼瞼部分は、複数の折り目を備えていてもよく、この挿入物は、結膜を形作るように、および結膜のギザギザ、変形、折り目、またはポケットの1つ以上を形成するように、偏向に対する抵抗を備えてもよい。この挿入物は、形作られた結膜に沿った実質的な距離に伸びるように伸長されかつそのようなサイズとすることができ、その結果、保持構造は、結膜のギザギザ、変形、折り目、またはポケットの1つ以上を用いて保持できる。眼瞼結膜および眼球結膜は、各々が、折り目またはポケットの1つ以上を備えるように保持構造を伴って形作られてもよく、この挿入物は、保持構造が眼とともに動くことができるように、折り目またはポケットの1つ以上に沿って実質的に伸長できる。形作られた結膜組織は、結膜円蓋の組織、または結膜円蓋から離れて位置する結膜組織、またはその組み合わせを備えてもよい。結膜嚢に沿ったこの挿入物の動き、内向きの偏向に対する抵抗、結膜を形作るための偏向に対する抵抗は、患者のための快適さの改善を提供できる。
挿入物は、長時間の間、治療有効量の治療剤を放出するために十分な量の治療剤を含んでもよく、この挿入物は、長時間の間、治療量を放出するように多くの方法で構成できる。治療剤は、治療剤の含有物を有するマトリックス中に含有されてもよく、マトリックスの表面積は、長時間の間、治療量を放出するようなサイズであり得る。この挿入物は、1つ以上の保持構造または支持構造上に潤滑コーティングを含んでもよく、治療剤は、潤滑コーティングを通して表面から放出されてもよい。治療量の治療剤は、1つ以上の浸食性材料またはポンプを用いて、間隔をあけて実質的に放出されてもよく、これは、プロスタグランジンなどの少なくともいくつかの治療剤の効力の増加を提供するかもしれない。治療剤は、浸透圧ポンプなどのポンプからのパルス流を用いて間隔をあけて放出でき、このポンプは、パルス流を用いて可溶化された治療剤を放出するように、および含有物の放出を阻害するように、治療剤の含有物を含む容器と結合されてもよい。あるいは、その上に負荷された治療剤を有する内部薬物送達マトリックスが、保持構造、および内部薬物送達マトリックスを超えて提供される外部構造を備えてもよく、ここでは、外部構造は、律速構造、快適さを提供するための構造、またはこれらの組み合わせを備える。
保持構造は、患者のための快適さの増加を提供するために多くの方法で構成でき、多くの方法で配置できる。保持構造は、1つ以上の涙腺または涙丘に対応する位置に軟性材料を備えてもよく、1つ以上の涙腺または涙丘の近傍の組織との接触を阻害するように形作ることができる。保持構造は円形、卵形、蛇行形、サドル形状、円筒形、または円環形などの1つ以上の多くの形状を備えてもよいが、保持構造は、涙腺および涙丘に対する炎症を阻害するように形作られた1つ以上の部分を備えてもよい。保持構造は、涙腺を覆う結膜との接触を阻害するように形作ることができ、そして保持構造は、涙腺の周囲に伸びるように形作られた伸長を備えてもよい。この伸長は、涙腺の周辺の瞳孔に向かって内側に、または涙腺の周辺の瞳孔から離れて外側に伸長できる。この保持構造は、配置されるときに、内部伸長などの、涙丘から離れて伸びるように形作られる部分を備えてもよい。
さらなる局面は下記の特許請求の範囲に列挙され、本明細書に記載される実施形態に従ってさらなる要約を提供できる。本明細書に記載されるような実施形態および特許請求の範囲に列挙されるような実施形態は、多くの方法で組み合わされてもよく、特許請求の範囲に列挙されている任意の1つ以上の構成要素は、本明細書に記載されるような実施形態および教示に従って一緒に組み合わせることができることが意図される。
図1Aは、1つの実施形態による、挿入物との組み合わせのために適切な眼の側面断面図を示す。
図1Bは、1つの実施形態による、図1Aにおけるものと同様の眼の正面図を示す。
図1Cは、1つの実施形態による、図1Aおよび1Bにおけるものと同様の眼の上眼瞼および下眼瞼の結膜の側面断面図を示す。
図1Dは、1つの実施形態による、図1A〜1Cにおけるものと同様の眼の上眼瞼および結膜の折り目の側面断面図を示す。
図1Eは、1つの実施形態による、眼挿入物との組み合わせのために適切な眼の円形ねじれを提供する一対の眼の筋肉を示す。
図1-1-2は、眼挿入物を用いる治療のために適切な眼の解剖学的組織構造を示す。
図1-2-1は、挿入デバイス、移植物を挿入構成から展開構成まで再構成するために溶解する(または膨張させる、弱める、強化する、もしくは何らかの他の活性化メカニズムをもたらす)構成変化材料などもまた含んでもよい、眼挿入物を備える治療システムの1つの実施形態を示す。
図1-2-2および1-2-3は、図1-2-1において示される治療システムの上面図および断面図を示す。
図1-2-2および1-2-3は、図1-2-1において示される治療システムの上面図および断面図を示す。
図1-2-4は、リングがその表面の反対の部分に2つの放射状の外側におよび/または前方に伸びる突出または突起を備える治療システムの1つの実施形態を示す。
図1-2-5は、リング形状の治療デバイスシステムの代替的な実施形態を示す。この実施形態において、三日月形またはバナナ形状のリザーバが眼挿入物の下部分に装着されている。
図1-3-1〜1-3-3は、角膜の視覚領域の外側に適合するサイズである、少なくとも8mmの直径を有し、2つ以上のハプティクスもまた有する、リング形状構造を含む治療システムの別の実施形態を示す。 図1-3-1〜1-3-3は、角膜の視覚領域の外側に適合するサイズである、少なくとも8mmの直径を有し、2つ以上のハプティクスもまた有する、リング形状構造を含む治療システムの別の実施形態を示す。 図1-3-1〜1-3-3は、角膜の視覚領域の外側に適合するサイズである、少なくとも8mmの直径を有し、2つ以上のハプティクスもまた有する、リング形状構造を含む治療システムの別の実施形態を示す。
図1-4-1〜1-4-2は、2つ以上の同心性リング形状構造が4つ以上のハプティクスによって一緒に保持されている治療システムの代替的な実施形態を示す。 図1-4-1〜1-4-2は、2つ以上の同心性リング形状構造が4つ以上のハプティクスによって一緒に保持されている治療システムの代替的な実施形態を示す。
図1-4-3は、1つ以上のリング部分または円弧セグメントが、眼の領域への送達を標的とするためにリングの下領域に存在するような偏心設計を利用する実施形態を示し、ここでは、涙液が、盲嚢中におけるように、より容易にプールし得る。
図1-5-1から1-5-3は、伸長可能な眼挿入物を示す治療システムの蛇行実施形態を示す。 図1-5-1から1-5-3は、伸長可能な眼挿入物を示す治療システムの蛇行実施形態を示す。 図1-5-1から1-5-3は、伸長可能な眼挿入物を示す治療システムの蛇行実施形態を示す。
図1-6-1から1-6-2は、第2のクッション構造が、互いに付着した2つのハイドロゲル強膜コンタクトレンズを、それらの間の第1のリジッド構造をサンドイッチするために備えている別の実施形態を示す。 図1-6-1から1-6-2は、第2のクッション構造が、互いに付着した2つのハイドロゲル強膜コンタクトレンズを、それらの間の第1のリジッド構造をサンドイッチするために備えている別の実施形態を示す。
図1-7-1は、第1の構造の円周長さの全体を通して第2の構造が配置されている治療デバイスシステムの例示的な眼挿入物の拡大図を示す。
図1-7-2は、テーパ状外部端および/または内部端を有する第2の構造を備える治療デバイスシステムの断面を示す。
図1-7-3は、斜端を有する第2の構造を備える治療デバイスシステムの断面を示す。
図1-7-4は、円形端を有する第2の構造を備える治療デバイスシステムの断面を示す。
図1-8-1は、眼の湾曲の半径に対して同様に形作ることができる前部および/または後部表面を有してもよい第2の構造を備える治療デバイスシステムを示す。
図1-9-1は、第1の支持構造の長さの分離した部分にわたって配置された第2のクッション構造を示す。
図2Aは、1つの実施形態による、眼への挿入のための挿入物を示す。
図2Bは、1つの実施形態による、保持構造の断面図を示す。
図2Cは、1つの実施形態による、眼の中の配置に応答して偏向される、図2Aおよび2Bにおけるような挿入物、ならびに保持構造を外側に刺激するための対応する力を示す。
図2C1は、1つの実施形態による、自己負荷され、かつ一定の角度で偏向された保持構造を示す。
図2C2は、1つの実施形態による、よじれに対する抵抗の際の第1の位置における保持構造のねじれを示す。
図2Dは、1つの実施形態による、挿入物が平面から離れて伸び、平面に向かって偏向に抵抗するように、凸球表面に沿って伸びるあらかじめ形成された卵形形状を有する挿入物を示す。
図2Eは、1つの実施形態による、鼻−側頭方向および前後方向に沿って伸びる、図2Dにおけるような挿入物の図を示す。
図2Fは、1つの実施形態による、上−下方向および前後方向に沿って伸びる、図2Dにおけるような挿入物の側面図を示す。
図2Gは、1つの実施形態による、凸球表面に沿って伸びるあらかじめ形成された卵形形状を有し、卵形リングが上結膜嚢に対応する第1の部分および下結膜嚢に対応する第2の部分を有する挿入物を示し、ここでは、下結膜嚢に対応する第2の部分が、上結膜嚢に対応する第1の部分よりも薄い断面を有し、その結果、リングは平面から離れて伸び、平面に向かう偏向に抵抗し、第1の部分が上眼瞼とともに保持されるときに、眼球結膜上に第2の部分を配置する。
図2Hは、1つの実施形態による、挿入物が平面から離れて伸び、平面に向かう偏向に抵抗するように、支持構造、および凸球表面に沿って伸びるあらかじめ形成された卵形形状を有する保持構造を備える挿入物を示す。
図2Iは、1つの実施形態による、鼻−側頭方向および前後方向に沿って伸びる、図2Hにおけるような挿入物の上面図を示す。
図2Jは、1つの実施形態による、挿入物が平面から離れて伸び、平面に向かう偏向に抵抗するように、支持構造、および眼瞼に対応するあらかじめ形成された曲がった環形状を有する保持構造を備える挿入物を示す。
図2Kは、1つの実施形態による、鼻−側頭方向および前後方向に沿って伸び、眼に適合するために鼻側頭方向に沿った眼瞼に対応するあらかじめ形成された曲面を有する、図2Jにおけるような挿入物の上面図を示す。
図2Lは、1つの実施形態による、ヒンジ部分、および眼瞼に対応するあらかじめ形成された曲がった環形状を有する堅い部分を備える保持構造を備える挿入物を示し、その結果、この挿入物は、平面から離れて伸び、平面に向かう偏向に抵抗する。
図2Mは、1つの実施形態による、鼻−側頭方向および前後方向に沿って伸び、眼に適合するために鼻側頭方向に沿って眼瞼に対応する堅いあらかじめ形成された曲面を有する、図2Lにおけるような挿入物の上面図を示す。
図2Nは、1つの実施形態による、鼻部分および側頭部分に沿った正曲率を有し、下部分および上部分に沿った反対の負曲率を有するサドルに対応する3D形状プロフィールを有し、その結果、配置されたときに、鼻部分および側頭部分が、下部分および上部分に対して後部である、挿入物の等角図を示す。
図2Oは、1つの実施形態による、鼻部分および外側部分に沿った負曲率を有し、下部分および上部分に沿った反対の正曲率を有するサドルに対応する3D形状プロフィールを有し、その結果、配置されたときに、鼻部分および外側部分が、下部分および上部分に対して前部である、挿入物の等角図を示す。
図2P1は、1つの実施形態による、第1のデュロメータを備えた上方部分および第2のデュロメータを備えた下方部分を有する保持構造を備える挿入物を示す。
図2P2は、1つの実施形態による、下方部分が眼に向かって内側に曲がっている、例えば、下向き曲がりを伴っている、上方部分および下方部分を有する保持構造を備えた挿入物を示す。
図2P3は、1つの実施形態による、上方部分を下方部分に結合させ、上方部分が下方部分に向かってスイングすることを可能にするヒンジを有する保持構造を備える挿入物を示す。
図2P4は、1つの実施形態による、上方部分および下方部分が配置の前に鼻部分および外側部分に対して後方に伸びるように、第1の上方部分およびバイアス曲線を有する第2の下方部分を有する保持構造を備える挿入物を示す。
図2P5は、1つの実施形態による、上方部分および下方部分が配置の前に鼻部分および外側部分に対して前方に伸びるように、第1の上方部分およびバイアス曲線を有する第2の下方部分を有する保持構造を備える挿入物を示す。
図2P6は、1つの実施形態による、上方部分が上結膜円蓋まで伸びるために細長い卵形状部分を備え、下方部分が下結膜円蓋まで伸びるためにより短く幅広い卵形状部分を備える、楕円形状を有しならびに第1の上方部分および第2の下方部分を有する保持構造を備える挿入物を示す。
図2P7は、1つの実施形態による、楕円形状を規定するために、ヒンジで結合された上方部分および下方部分を備える保持構造を備える挿入物を示す。
図2P8は、1つの実施形態による、保持構造を眼の中に収容するための可撓性冗長保持構造を備える挿入物を示す。
図2P9は、1つの実施形態による、上アンカーを備える挿入物を示す。
図2P10は、1つの実施形態による、円形構造の引きに抵抗するための下アンカーを備える挿入物を示す。
図2Qは、1つの実施形態による、挿入物を保持するために結膜上に少なくともある程度の圧力を発揮するように構成された保持構造を備える挿入物を示す。
図2Rは、1つの実施形態による、眼の側頭結膜円蓋に対して横方向に伸びるために曲がった部分を有する保持構造を備える挿入物を示す。
図2Sは、1つの実施形態による、眼の側頭結膜円蓋に対して横方向に伸びるために外側の曲がった部分を有する保持構造を備える挿入物を示す。
図2Tは、1つの実施形態による、眼の側頭結膜円蓋に対して横方向に伸びるために外側のアンカー部分を有する保持構造を備える挿入物を示す。
図2Uおよび2Vは、1つの実施形態による、上結膜円蓋まで伸びるサイズである上方部分、下結膜円蓋まで伸びるサイズである下方部分、および上方部分と下方部分の間の中間部分を有し、ここで、上方部分および下方部分は、上結膜円蓋および下結膜円蓋にそれぞれ適合するために中間部分から後方に曲がっている保持構造を備える挿入物を示す。 図2Uおよび2Vは、1つの実施形態による、上結膜円蓋まで伸びるサイズである上方部分、下結膜円蓋まで伸びるサイズである下方部分、および上方部分と下方部分の間の中間部分を有し、ここで、上方部分および下方部分は、上結膜円蓋および下結膜円蓋にそれぞれ適合するために中間部分から後方に曲がっている保持構造を備える挿入物を示す。
図2Wは、1つの実施形態による、親水性表面を備える上方部分、および疎水性表面を備える下方部分を備える挿入物を示す。
図2X1および2X2は、1つの実施形態による、上方部分、ならびに下方部分、ならびに上方部分および下方部分を互いに向けて角度的にバイアスをかけるための固い部分を備える挿入物の前面図および側面図をそれぞれ示す。 図2X1および2X2は、1つの実施形態による、上方部分、ならびに下方部分、ならびに上方部分および下方部分を互いに向けて角度的にバイアスをかけるための固い部分を備える挿入物の前面図および側面図をそれぞれ示す。
図2Yは、1つの実施形態による、挿入物が眼に適合するために引き伸ばされることを可能にするための伸長可能な保持構造を備える挿入物を示す。
図2Z1は、1つの実施形態による、保持構造および挿入物のサイズを変化させるために、可変ジョイントで結合された上方部分および下方部分を有する保持構造を備える挿入物を示す。
図2Z2は、1つの実施形態による、図2Z1におけるような挿入物のテレスコープジョイントを示す。
図2Z3は、1つの実施形態による、図2Z1におけるような挿入物のショック吸収スプリングジョイントを示す。
図2Z4は、1つの実施形態による、図2Z1におけるような挿入物のラチェットジョイントを示す。
図2Z5および2Z6は、1つの実施形態による、外眼角および内眼角の近傍に配置可能な中間部分よりも実質的に多量の治療剤を提供できるように、上結膜円蓋および下結膜円蓋までそれぞれ伸びるようなサイズである、上方部分および下方部分を有する細長い形状を備える挿入物の前面図および側面図をそれぞれ示す。 図2Z5および2Z6は、1つの実施形態による、外眼角および内眼角の近傍に配置可能な中間部分よりも実質的に多量の治療剤を提供できるように、上結膜円蓋および下結膜円蓋までそれぞれ伸びるようなサイズである、上方部分および下方部分を有する細長い形状を備える挿入物の前面図および側面図をそれぞれ示す。
図2Z7および2Z8は、1つの実施形態による、挿入物が、長時間の間、快適に着用できるように、患者の眼に適合するようなサイズである曲がり形状を有するリジッドな挿入物の前面図および側面図をそれぞれ示す。 図2Z7および2Z8は、1つの実施形態による、挿入物が、長時間の間、快適に着用できるように、患者の眼に適合するようなサイズである曲がり形状を有するリジッドな挿入物の前面図および側面図をそれぞれ示す。
図3A1は、1つの実施形態による、結膜の折れ目の間に配置された挿入物を示す。
図3A2は、1つの実施形態による、挿入物を受容する結膜の折り目を示す。
図3A3は、1つの実施形態による、結膜の折り目の間に適合するためのサイズである挿入物を示す。
図3A4は、1つの実施形態による、保持構造が眼球結膜の複数の折り目の1つ以上に適合したように眼の上に配置された、図2A〜2Gにおけるような挿入物の保持構造を示す。
図3Bは、1つの実施形態による、眼球結膜の折り目の下の保持構造を示す。
図3C1〜3C3は、1つの実施形態による、眼の回転に伴って移動する眼球結膜の折り目の下の保持構造を示す。 図3C1〜3C3は、1つの実施形態による、眼の回転に伴って移動する眼球結膜の折り目の下の保持構造を示す。 図3C1〜3C3は、1つの実施形態による、眼の回転に伴って移動する眼球結膜の折り目の下の保持構造を示す。
図3Dは、1つの実施形態による、保持構造を備える挿入物の初期下配置を示す。
図3Eは、1つの実施形態による、眼の瞳孔を通して伸びる回転の軸周りを結膜に沿って回転して移動した、図3Dにおけるような初期配置された挿入物を示す。
図3Fは、1つの実施形態による、眼および眼窩の結膜の下側頭位置に位置する挿入物を示す。
図3Gは、1つの実施形態による、上に配置された支持構造を示す。
図3G1は、1つの実施形態による、上結膜嚢の初期位置において上に配置された支持構造を示す。
図3G2は、1つの実施形態による、図3G1におけるような、配置後の上結膜嚢の盲嚢に収容された支持構造を示す。
図3Hは、1つの実施形態による、涙丘の近傍に伸びるように、眼の下鼻位置に位置する支持構造を示す。
図3Iは、1つの実施形態による、眼の側頭位置に配置された支持構造を示す。
図3Jは、1つの実施形態による、偏向に対する第1の抵抗を有する第1の部分、および第1の位置よりも少ない偏向に対する第2の抵抗を有する第2の部分を備える保持構造を示す。
図3J-1は、1つの実施形態による、図3Jにおけるような保持構造の側面断面図を示す。
図3Kは、1つの実施形態による、図3Jにおけるような保持構造上の治療剤のマトリックスを備える支持構造を備える挿入物を示す。
図3Lは、1つの実施形態による、潤滑コーティングを備える挿入物を示す。
図3L-1は、1つの実施形態による、図3Lにおけるような治療剤を含有するマトリックスの表面上の潤滑コーティングの層を示す。
図4Aは、1つの実施形態による、支持構造の第1の部分および支持構造の第2の部分の上に負荷された複数の治療剤を含む挿入物を示す。
図4Bは、1つの実施形態による、治療剤の含有物を含むマトリックスを示す。
図4Cは、1つの実施形態による、眼の結膜の下側頭部分に沿った配置に対応する位置における保持構造上で一緒に配置された複数の治療剤を含む複数の支持構造を示す。
図4Dは、1つの実施形態による、保持構造に沿った複数の支持構造を示す。
図4Eは、1つの実施形態による、長時間の間、患者を治療するためのサイズである表面積を有するマトリックスからの治療剤の放出を示す。
図4Fは、1つの実施形態による、保持構造上に位置する球状マトリックス構造の球体表面からの治療剤の放出を示し、ここで、球体表面は、長時間の間、治療量の治療剤を放出するための領域を有している。
図4Gは、1つの実施形態による、少なくとも3種である複数の治療剤を含む保持構造に沿った少なくとも3つである複数の支持構造を示す。
図4G1は、1つの実施形態による、第1のマトリックス中に含有される第1の治療剤、および第2のマトリックス中に含有される第2の治療剤を含む複数の支持構造を示す。
図4G2は、1つの実施形態による、複数のリングセグメントを備えるリングを備える保持構造を示す。
図4G3は、1つの実施形態による、環状リング、および保持構造を覆う治療剤のマトリックスを含むリング状支持体を備える環状挿入物を示す。
図4G4は、1つの実施形態による、図4G3の保持構造および支持構造の断面図を示す。
図4Hは、1つの実施形態による、長時間の間、治療剤を放出するために浸食性材料を有する構造を備える挿入物を示す。
図4Iは、1つの実施形態による、図4Hにおけるような浸食性材料を含む構造の横断面図を示す。
図4Jは、1つの実施形態による、図4Hおよび4Iにおけるような浸食性材料を含む構造の垂直断面図を示す。
図4Kは、1つの実施形態による、図4H〜4Jにおけるような浸食性材料で閉塞されたチャネルを有する容器を示す。
図4Lは、1つの実施形態による、治療剤を放出するためにチャネルから離れて浸食された物質を有する、図4Kにおけるような容器を示す。
図4Mは、1つの実施形態による、パルス流を用いて治療剤を放出するためのポンプを示す。
図4Nは、1つの実施形態による、図4Mにおけるようなポンプの治療剤の放出プロフィールを示す。
図4Oは、1つの実施形態による、図4Mおよび4Nにおけるような、ポンプのチャンバの圧力プロフィールを示す。
図4Pは、1つの実施形態による、パルス流を用いて治療剤を放出するために、ピストンを用いて浸透圧ポンプに連結された治療剤の含有物を含むリザーバチャンバを示す。
図4Qは、1つの実施形態による、パルス流を用いて治療剤を放出するために、浸透圧ポンプのバルブに連結された治療剤の含有物を含むリザーバチャンバを示す。
図5Aは、1つの実施形態による、治療剤を含む支持構造が眼の下側頭位置に配置されるときに、眼の涙丘との接触を阻害するために形作られた末端部分を有する両凸レンズ状保持構造を備える挿入物を示す。
図5Bは、1つの実施形態による、治療剤を含む支持構造が眼の下側頭位置に配置されるときに、眼の涙丘との接触を阻害するために幅の減少を有する両凸レンズ状保持構造を備える挿入物を示す。
図5Cは、1つの実施形態による、涙腺の炎症を阻害するための内側の伸長、および眼の涙丘との接触を阻害するための内側の伸長を伴って形作られた保持構造を備える挿入物を示す。
図5Dは、1つの実施形態による、眼の涙腺の炎症を阻害するために、外側への伸長を伴って形作られた保持構造を備える挿入物を示す。
図5Eは、1つの実施形態による、眼の涙腺の炎症を阻害するために内側の伸長を伴って形作られた保持構造を備える挿入物を示す。
図5Fは、1つの実施形態による、眼の涙腺の炎症を阻害するためにオープン末端部分を有する保持構造を備える挿入物を示す。
図5Gは、1つの実施形態による、眼の涙腺および涙丘の炎症を阻害するための軟性材料を有する保持構造を備える挿入物を示す。
図5Hは、1つの実施形態による、涙腺の炎症を阻害するためのオープン末端部分、および眼の涙丘との接触を阻害するための内側伸長部分を備える、保持構造を示す。
図5Iは、1つの実施形態による、涙腺の接触炎症を阻害するための内側伸長部分および眼の涙丘との接触を阻害するためのオープン末端部分を備える保持構造を示す。
図5Jは、1つの実施形態による、上眼瞼の下の上配置と対応するように、支持構造が保持構造上に位置する、涙腺の炎症を阻害するための内側伸長および眼の涙丘との接触を阻害するための内側伸長を伴って形作られる保持構造を備える挿入物を示す。
図6Aは、1つの実施形態による、下側頭位置上に配置された治療剤を含む支持構造とともに眼に配置されたときに、眼の涙丘との接触を阻害するためのオープン末端部分を有する両凸レンズ状保持構造を備える挿入物を示す。
図6Bは、1つの実施形態による、眼の下側頭位置上に配置された治療剤を含む支持構造とともに眼に配置されたときに、眼の涙丘との接触を阻害するためのオープン部分を有する環状保持構造を備える挿入物を示す。
図6Cは、1つの実施形態による、眼の下側頭位置に対応する第1の位置における第1の治療剤を含む第1の支持構造および眼の上位置に対応する第2の位置における第2の治療剤を含む第2の支持構造を有する、円形保持構造を備える挿入物を示す。
図6Dは、1つの実施形態による、オープン末端、および眼の下側頭位置に対応する第1の位置における第1の治療剤を含む第1の支持構造、および眼の上位置に対応する第2の位置における第2の治療剤を含む第2の支持構造を有する円形保持構造を備える挿入物を示す。
図7Aおよび7Bは、1つの実施形態による、長時間の間、眼の中に残留するために偏向に対する抵抗を有する外部保持構造を備える挿入物の平面図および垂直断面図をそれぞれ示す。 図7Aおよび7Bは、1つの実施形態による、長時間の間、眼の中に残留するために偏向に対する抵抗を有する外部保持構造を備える挿入物の平面図および垂直断面図をそれぞれ示す。
図7Cおよび7Dは、1つの実施形態による、長時間の間、眼の中に残留するために偏向に対する抵抗を有する外部保持構造を備える弓状C形状挿入物の平面図および垂直断面図をそれぞれ示す。 図7Cおよび7Dは、1つの実施形態による、長時間の間、眼の中に残留するために偏向に対する抵抗を有する外部保持構造を備える弓状C形状挿入物の平面図および垂直断面図をそれぞれ示す。
図8Aは、1つの実施形態による、保持構造の偏向に対する抵抗を増加させるための挿入物の保持構造の処理を示す。
図8Bは、1つの実施形態による、挿入物の保持構造のインサイチュ形成を示す。
図8Cは、1つの実施形態による、挿入物の少なくとも一部を形成するために眼の上に配置される流動性材料を示す。
図8Dは、1つの実施形態による、バレル302、針の柄303、アウトレット308を有する円形チップ306を伴う針304、およびプッシャ312を伴うプランジャ310を伴う、シリンジシステム300を描く。
図8Eは、1つの実施形態による、1つ以上の盲嚢または結膜円蓋中に残った前駆体とともに、ハイドロゲル前駆体を、盲嚢に、例えば、結膜円蓋中に導入するために使用されるシリンジシステムを示す。
図9は、1つの実施形態による、患者に適合させるために保持構造のサイズを決定するようにサイズを増分増加させる複数の保持構造を備えるキットを示す。
図10は、1つの実施形態による、患者に適合させるように保持構造の対応するサイズを決定するために患者の構造の寸法を測定するための測定装置を示す。
図10Aは、1つの実施形態による、患者に適合させるように保持構造の対応するサイズを決定するために患者の結膜嚢の深さを測定するための測定装置を示す。
図11Aおよび11Bは、1つの実施形態による、眼の寸法を決定するために、第1の側および第2の側にそれぞれ眼を向けている患者を示す。 図11Aおよび11Bは、1つの実施形態による、眼の寸法を決定するために、第1の側および第2の側にそれぞれ眼を向けている患者を示す。
図12A1および12A2は、1つの実施形態による、治療剤、および少なくとも1つの視覚的に伝達可能な部分、および少なくとも1つの可視部分を有する挿入物の平面図および側面図をそれぞれ示す。 図12A1および12A2は、1つの実施形態による、治療剤、および少なくとも1つの視覚的に伝達可能な部分、および少なくとも1つの可視部分を有する挿入物の平面図および側面図をそれぞれ示す。
図12B1および12B2は、1つの実施形態による、第2の構成100C2を備える挿入物100を示す。 図12B1および12B2は、1つの実施形態による、第2の構成100C2を備える挿入物100を示す。
図13A1および13A2は、1つの実施形態による、結膜嚢の下側頭部分から離れる動きに抵抗するように構成された支持構造を示す。 図13A1および13A2は、1つの実施形態による、結膜嚢の下側頭部分から離れる動きに抵抗するように構成された支持構造を示す。
図13B1および13B2は、1つの実施形態による、第2の構成100C2を備える挿入物100を示す。 図13B1および13B2は、1つの実施形態による、第2の構成100C2を備える挿入物100を示す。
図14A1および14A2は、1つの実施形態による、結膜嚢の下側頭位置における第1の構造および第2の構造を維持するための距離で離れて間隔が空いている第1の構造および第2の構造を備える構造の平面図および側面図をそれぞれ示す。 図14A1および14A2は、1つの実施形態による、結膜嚢の下側頭位置における第1の構造および第2の構造を維持するための距離で離れて間隔が空いている第1の構造および第2の構造を備える構造の平面図および側面図をそれぞれ示す。
図14B1および14B2は、1つの実施形態による、眼の結膜嚢の少なくとも一部に沿って配置された挿入物100を示す。 図14B1および14B2は、1つの実施形態による、眼の結膜嚢の少なくとも一部に沿って配置された挿入物100を示す。
図15は、1つの実施形態による、第1の末端および第2の末端を備える保持構造を有するC形状構成を備える挿入物を示す。
図16Aは、1つの実施形態による、マトリックスの治療剤および第2のマトリックスの第2の治療剤を含む挿入物を示す。
図16Bは、1つの実施形態による、図16Aにおけるような挿入物の断面図を示す。
図16Cは、1つの実施形態による、治療剤を放出するための伸長を備える挿入物を示す。
図16Dは、1つの実施形態による、治療剤を含有するマトリックスを備える保持構造を示す。
図16Eは、1つの実施形態による、保持構造から離れて治療剤を放出するための伸長を有する支持構造を備える挿入物を示す。
図16Fは、1つの実施形態による、図16Eにおけるような、保持構造から離れて治療剤を放出するための伸長を有する支持構造を備える挿入物の垂直断面図を示す。
図16Gは、1つの実施形態による、治療剤を放出するためのマトリックスの表面積を増加させるための複数の外部伸長を備える支持構造を示す。
図17Aは、1つの実施形態による、第1の成分および第2の成分を含む挿入物を作製するための型を示す。
図17Bは、1つの実施形態による、流動性材料の注入のために構成された型に配置されたあらかじめ形成された保持構造を有する図17Aにおけるような型を示す。
図17Cは、1つの実施形態による、第1の成分および第2の成分を含む挿入物を作製するための型であって、第1の治療剤を含む第1の流動性材料を注入するための第1のチャネルおよび第2の治療剤を含む第2の流動性材料を注入するための第2のチャネルを備える、型を示す。
図17Dは、1つの実施形態による、第1の成分および第2の成分を含む挿入物を作製するための型であって、第1の治療剤を含む第1の流動性材料を注入するための第1のチャネル、および第2の治療剤を含む第2の流動性材料を注入するための第2のチャネル、および治療剤を実質的に含まない第3の流動性材料を注入するための第3のチャネルを備える、型を示す。
図17Eおよび17Fは、1つの実施形態による、挿入物を作製するための卵形状チャネルを有する球状の型であって、凸球表面を備える第1の下部成分および凸球表面と入れ子になっている凹球表面を備える第2の上部成分を備える、型を示す。 図17Eおよび17Fは、1つの実施形態による、挿入物を作製するための卵形状チャネルを有する球状の型であって、凸球表面を備える第1の下部成分および凸球表面と入れ子になっている凹球表面を備える第2の上部成分を備える、型を示す。
図17Gは、1つの実施形態による、挿入物を作製するための卵形状チャネルを有する球状の型であって、第1の治療剤を含む第1の流動性材料を注入するための第1のチャネル、第2の治療剤を含む第2の流動性材料を注入するための第2のチャネル、および治療剤を実質的に含まない流動性材料を注入するための第3のチャネルを備える、型を示す。
図18は、1つの実施形態による、製造プロセスを示す。
図18Aは、1つの実施形態による、結膜の折り目の下の保持構造を伴う、眼の上に配置された挿入物の画像を示す。
図18Bは、1つの実施形態による、結膜の折り目の下から挿入物を露出するために、および眼球結膜に沿って保持構造がスライドするように、眼が側頭方向を見る、図18Aにおけるような、眼の上に配置された挿入物の画像を示す。
図18Cは、1つの実施形態による、結膜の折り目の下で伸びる保持構造を伴う、眼の上に配置された挿入物の画像を示す。
図19A〜19Fは、1つの実施形態による、本明細書に記載されるような、保持構造と結合したシリコーンエラストマーを備える支持構造の配置位置を示す。 図19A〜19Fは、1つの実施形態による、本明細書に記載されるような、保持構造と結合したシリコーンエラストマーを備える支持構造の配置位置を示す。 図19A〜19Fは、1つの実施形態による、本明細書に記載されるような、保持構造と結合したシリコーンエラストマーを備える支持構造の配置位置を示す。 図19A〜19Fは、1つの実施形態による、本明細書に記載されるような、保持構造と結合したシリコーンエラストマーを備える支持構造の配置位置を示す。 図19A〜19Fは、1つの実施形態による、本明細書に記載されるような、保持構造と結合したシリコーンエラストマーを備える支持構造の配置位置を示す。 図19A〜19Fは、1つの実施形態による、本明細書に記載されるような、保持構造と結合したシリコーンエラストマーを備える支持構造の配置位置を示す。
図20Aは、1つの実施形態による、挿入物の自己負荷偏向を示す。
図21は、1つの実施形態による、眼からの取り外しの後のインサイチュ形成された保持構造を示す。
図22は、1つの実施形態による、本明細書に記載されるような測定装置を用いて測定されたヒトの眼のデジタル画像を示す。
図23は、1つの実施形態による、少なくとも約1ヶ月の間の1つの眼および対照の眼上に配置された挿入物を有する患者についての時間に対するIOPのグラフを示す。
図24Aは、1つの実施形態による、縫合および単一の75度シリコーンバンドを備える試験挿入物を示す。
図24Bは、1つの実施形態による、支持縫合なしでシリコーンを備える試験挿入物を示す。
図24Cは、1つの実施形態による、縫合および2つの対向する75度シリコーンバンドを備える試験挿入物を示す。
図24Dは、1つの実施形態による、360度周囲に沿った外部シリコーン層で覆われた内部縫合を備える試験のために適切な挿入物を示す。
図25は、1つの実施形態による、盲嚢に沿った眼瞼の湾曲に対応するように曲がった挿入物を伴う、眼の中の配置の後での挿入物の偏向および曲がりを示す。
図26Aおよび26Bは、1つの実施形態による、シリコーンマトリックスからのビマトプロストを含むプロスタグランジンの放出の速度であって、ここで、本明細書に記載されるような挿入物上に負荷されたビマトプロストを含む7%プロスタグランジンを有するマトリックスについての放出の速度の推定は、少なくとも約120日間の間、1日あたり3μgよりも上である、速度を示す。 図26Aおよび26Bは、1つの実施形態による、シリコーンマトリックスからのビマトプロストを含むプロスタグランジンの放出の速度であって、ここで、本明細書に記載されるような挿入物上に負荷されたビマトプロストを含む7%プロスタグランジンを有するマトリックスについての放出の速度の推定は、少なくとも約120日間の間、1日あたり3μgよりも上である、速度を示す。
図27は、1つの実施形態による、洗浄時間、および洗浄の量を変化させたマトリックスからの治療剤の放出の速度を示す。
図28は、1つの実施形態による、IOP、および治療剤放出の速度を示す。
長時間の眼の中での配置のための挿入物を提供するための多くの方法において、本明細書に記載されるような実施形態を組み合わせることができる。長時間は挿入物の使用に依存することができ、少なくとも約1週間であり得、例えば、1ヶ月以上であり得る。多くの実施形態において、この挿入物は、眼の中に容易に配置でき、少なくとも約2ヶ月、例えば、3ヶ月、多くの実施形態において、6ヶ月以上の長時間の間、快適かつ継続して保持できる。この挿入物は、多くの方法で構成および形成でき、薬物送達のための治療剤を含んでもよい。
本明細書に記載されるような実施形態は、長時間の間、治療剤の組み合わせを同時に放出するための多くの方法において使用できる。例えば、プロスタグランジンなどの第1の治療剤は、ベータブロッカーなどの第2の治療剤と組み合わせることができる。各々の治療剤は、挿入物のセグメント上に提供されてもよい。プロスタグランジンは、ベータブロッカーより少ない量を含んでもよく、挿入物セグメントのサイズは治療剤の量に対応してもよい。例えば、ベータブロッカーの量は、プロスタグランジンの量の約5倍からプロスタグランジンの量の約50倍までであり得る。ベータブロッカーは、プロスタグランジンの速度よりも実質的に速い速度で、例えば、プロスタグランジンの放出の速度の少なくとも約5倍で放出されてもよい。多くの実施形態において、例えば、プロスタグランジンは、ビマトプロスト、ラタノプロスト、またはトラボプロストの1種以上を含んでもよく、ベータブロッカーはチモロールを含んでもよい。
挿入物は、患者集団に対して使用されるとき、この挿入物が少なくとも約80%の患者について容易に挿入でき、かつ少なくとも約1ヶ月の間、快適さおよび保持を提供できるように、例えば、80%の患者について少なくとも約3ヶ月の間快適に保持できるように、多くの方法において眼の上で適合するようなサイズおよび形状であり得る。多くの実施形態において、この挿入物は、少なくとも約90%の患者について容易に挿入され、かつ少なくとも約1ヶ月の間、快適に保持できる。多くの実施形態において、この挿入物は、患者によって容易に挿入でき、その結果、この挿入物は患者によって置き換えでき、例えば、少なくとも約3ヶ月の長時間の間、患者を治療するために毎月置き換えできる。この挿入物は、例えば、実質的に一定の断面直径を有する単一形状、または変動する断面直径を有する形状を含んでもよい。
治療剤は、配置されたときに、治療に対応する位置において挿入物上に配置されてもよい。例えば、涙腺疾患を治療するとき、治療剤は、挿入されたときに涙腺の近傍の配置に対応する位置に挿入物を配置できる。あるいは、緑内障については、治療剤は、保持の改善を提供できる位置の挿入物上に、例えば、配置されたときに上眼瞼または下眼瞼の1つ以上に対応する位置に配置されてもよい。
挿入物は多くの方法で構成でき、患者にとって快適さの改善を提供するように、眼の上に配置されたときに動くように配置できる。この挿入物は、インサイチュ形成可能であり得るか、または形状記憶材料を含んでもよい。多くの実施形態において、この挿入物および保持構造は、例えば、成形を用いて、挿入前に提供される形状を保持する材料を含んでもよく、その結果、この挿入物は、例えば、挿入から1ヶ月後に、眼から取り外されたときに、挿入前に提供された構造まで実質的に戻る。多くの実施形態において、1種以上の挿入物または保持構造は、偏向に対する抵抗を含んでもよく、その結果、重力は、自己支持のときに保持構造または支持の形状をわずかに変化させる可能性があり、その結果、保持構造は、わずかにゆがむ可能性があり、重力のひずみ力に完全に打ち勝つことはできない。多くの実施形態において、この挿入物は、摩擦に完全に打ち勝つための十分なスプリング力を備えていない可能性があり、その結果、配置されたときに、形状はわずかに変化する可能性がある。
多くの実施形態において、この挿入物は、眼に配置されたときに、動くように構成される。眼は動くことができ、例えば、眼窩の中で回転することができ、この挿入物は、眼の結膜とともに動くことができ、眼の結膜に沿ってスライドしてもよい。少なくともいくつかの実施形態において、この挿入物は、例えば、潤滑コーティングを用いて、眼の中に配置されたときにスライドするように構成できる。あるいは、挿入物の一部は、例えば、粘着性のねばねばした表面、乾燥ハイドロゲル材料または接着剤の1つ以上を用いて、結膜に付着するように構成できる。
本明細書において使用されるように、眼は、眼球、ならびに、眼の眼瞼、眼の結膜、ならびに眼の涙腺および涙管などの対応する組織構造を包含する。
本明細書において使用されるように、眼の結膜嚢は、1つの眼瞼の結膜および対応する眼球結膜とともに形成された眼の結膜嚢を包含する。
本明細書において使用されるように、同様の数字および/または文字は、当業者に明らかであるように、図面における同様の構成要素を表示することができる。
図1Aは、挿入装置の取り込みのために適切な眼10を示す。眼は、光感知網膜26上に画像を形成する、光透過角膜12および光透過レンズ21を有し、その結果、ヒトは見ることができる。眼は、レンズ22と網膜27の間に硝子体液27を含む。眼10は、角膜12と網膜26の間に伸びる軸10Aを備え、軸10Aは、視軸、視線、光軸、または眼の他の軸などの眼の1つ以上の公知の軸を含んでもよい。軸10Aは、角膜12から網膜26への軸距離を伸びる。角膜12は、眼の角膜輪部14にまで伸び、角膜輪部14は、眼の強膜24に接続する。眼は、光に応答して拡大および縮小する虹彩18を有する。眼は、強膜24と網膜26の間に配置された脈絡膜28もまた備える。網膜は、高感度の視覚のための黄斑25を備える。眼は、角膜輪部の近傍に眼の強膜部分に沿って位置する経毛様体扁平部20を備える。
眼は、眼を保護するためおよび眼が動くことを可能にするための結合組織構造を備える。一対の眼瞼40は眼が見ることを可能にするために開き、眼を保護するために閉じる。上眼瞼42は眼の上方部分を横切って伸び、下眼瞼44は眼の下方部分を横切って伸びる。眼瞼40は、上眼瞼42と下眼瞼44の間に伸びる瞼裂PFを規定する。結膜50は、眼を保護し、骨窩中で眼が動くことを可能にする疎性組織である。結膜50は、眼瞼結膜58を含む眼瞼部分および眼球結膜56を含む眼球部分を備える。眼瞼結膜58は、眼瞼が閉じるときに、角膜と接触する上眼瞼および下眼瞼の内表面を裏打ちする。結膜は各眼瞼の眼瞼結膜58から、眼球の強膜24の上に位置する眼球結膜56まで伸びる。眼球結膜56は、角膜輪部14の近傍の眼球に接続する。結膜50は、各眼瞼の眼瞼結膜58から伸び、盲嚢53および結膜円蓋54を備える嚢52を形成するために反転する。眼球結膜56は、強膜上に位置しかつ半透明であり、その結果、白色の強膜を容易に見ることができる。
図1Bは図1Aにおけるような眼の前面図を示す。瞳孔16、虹彩18、および強膜24は、眼の前面図を用いて容易に見ることができる。内眼角MCは瞼裂PFの鼻末端に位置し、外眼角LCは瞼裂の外側末端に位置する。ヒトの眼は涙丘59を備え、これは、内眼角近傍の鼻に位置している。半月襞を備える眼球結膜56の折り目は、涙丘59の近傍に位置することができる。半月襞PSが眼球とともに動くので、半月襞は、患者が鼻を見るときに涙丘の下の鼻側で動くことができ、患者が半月襞を外側に回転させるように外側を見るときに、視界が増加するようになる。眼は、眼窩中で自由に眼が回転することを可能にするために、眼の周辺に伸びる眼球結膜および眼瞼結膜のさらなる折り目を含んでもよい。
図1Cは、図1Aおよび1Bにおけるような眼の上眼瞼42および下眼瞼44の結膜の側面断面図である。結膜56の眼球部分は複数の折り目56Fを備え、結膜50の眼瞼部分は複数の折り目58Fを備える。結膜50は、結膜円蓋54の眼球結膜56と眼瞼結膜58の間で反転する。複数の眼球結膜56Fおよび複数の眼瞼結膜58Fは、各々が、実質的に、眼の少なくとも一部の周辺に伸びてもよい。嚢52は、盲嚢53を備え、そして盲嚢53は結膜円蓋54を備える。
図1Dは、図1A〜1Cにおけるような眼の上眼瞼および結膜の折り目の側面断面図を示す。上眼瞼42の眼球結膜56は、角膜輪部と結膜円蓋54の間に伸びる結膜に沿った多くの折り目56Fを有する。上眼瞼の眼瞼結膜58は、結膜円蓋と、上眼瞼42の下の境界の間に伸びる多くの折り目58Fを備える。下眼瞼44の眼球結膜56は、角膜輪部と結膜円蓋54の間に伸びる結膜に沿った多くの折り目56Fを有し、下眼瞼44の眼瞼結膜58は、結膜円蓋と、下眼瞼44の上の境界の間に伸びる折り目58Fを備える。
眼は、多くの方法で、例えば、まばたき、強制的に眼を閉じること、回転、並進、環状捻転、または眼振の1つ以上を用いて動くことができる。例えば、眼の回転に伴って、結膜は、ある位置において眼とともに動いてもよく、他の位置において眼に沿ってスライドしてもよい。眼がまばたきをすると、上眼瞼と下眼瞼が眼に沿って実質的な距離スライドしてもよい。多くの患者において、眼は、眼を閉じようとする試みがなされたときに眼球が上側に回転するかもしれないBell現象を示すかもしれない。
図1Eは、本明細書に記載されるような実施形態による、組み合わせのために適切な眼の円形ねじれを提供する、一対の眼の筋肉を示す。円形ねじれは、起こり得る多くの眼の動きの1つを備える。眼は、眼球を回転させるために使用できる多くの筋肉を備える。各々の眼球は、眼を上に回転させるための上直筋、および眼を下に回転させるための下直筋に付着している。外直筋は、眼球を外側に開眼させ、内直筋は眼を内側に回転させる。下斜紋筋および上斜紋筋は、実質的に眼の光学経路に沿って伸びる1つの軸周りに円状に回転できる。
眼の円形ねじれは、患者の近傍および患者から離れて、対象を見ることから生じ得る。眼が近傍または離れた対象物に焦点を合わせるために視角を調整するとき、円形よせ運動が起こり得る。ねじれよせ運動の型は、視角上昇に体系的に依存できる。眼が近くの標的に固定するとき、眼は上方凝視において中へのねじれ、下方凝視において外へのねじれを示し、何らかの中間上昇レベルの円形ねじれはない。本明細書に記載される実施形態は、眼のねじれ動作に応答して結膜に沿った保持構造のスライド動作を許容できる。
図1-1-2〜1-9-1に類似する実施形態は、「Anterior Segment Drug Delivery」という表題の2010年12月9日にWO2010/141729として公開されたPCT出願番号PCT/US2010/037268;「Anterior Segment Drug Delivery」という表題の2010年6月1日に出願された米国特許公開番号13/151,001に示され、これらの全体の開示は、参照により本明細書に以前に組み込まれ、本明細書に記載される実施形態による組み合わせのために適切である。
図1-1-2は、涙液を産生することおよび排出することに関与する涙液システム11を示す。涙液システムは2つの一般的領域からなる:第1に、涙液を分泌する涙腺20および眼の表面に液体を輸送する涙液の排出管22、第2に、涙小管24、涙嚢26、および鼻涙管28、これは涙液を運び、液体は鼻腔に運ばれる。
図1-2-1は、治療システム30の例示的な実施形態を示す。治療システム30は眼挿入物31を備え、そして挿入デバイス、挿入物を挿入構成から展開構成まで再構成するために溶解する(または膨張させる、弱める、強化する、もしくは何らかの他の活性化メカニズムをもたらす)構成変化材料などもまた含んでもよい。代替的な実施形態において、挿入デバイス(または何らかの他のツール)の活性化は、挿入構成から展開構成まで挿入物を再構成してもよく、または挿入を補助するような様式で、単に取り外し可能に挿入物を保持してもよい。なおさらなる実施形態において、眼挿入物は、展開の前、その間、またはその後において形状または他の特性の顕著な変化を受けなくてもよい。これにも関わらず、眼挿入物は、眼の視覚ゾーンの外側の領域に最終的に配置されている。眼挿入物は、2つの構造を備える:第1構造32および第2構造34である。図1-2-1は、眼の視覚ゾーンの外側に配置された例示的な治療システム30を示す。
第1の構造
第1の構造は、眼の構造に対して適所に移植物を大部分保持する骨格として機能し、それによって、眼に移植物を付着させ、したがって、眼の前部分に対して第2のクッション構造の支持体を提供する。この第1のまたは骨格構造は、好ましくは、少なくとも30日間、眼の前部分への治療システムの付着を維持する。これが医学的に望ましくなるか、または患者がそのように望む場合、治療システムは、30日間よりも早くに取り外されてもよい;しかし、身体的な観点からは、少なくとも30日間の間、眼の前表面の眼挿入物を維持することが可能である。ある実施形態において、第1の構造は、60日間以上、90日間以上、または180日間以上でさえ、理想的には、このような移植期間の全体を通して継続する治療剤の安全かつ有効な送達を伴って、眼の中に全体の移植物を維持することを手助けし続けてもよい。代替的な治療デバイスおよび方法は、より短い移植期間の間から、任意に、1日以上、少なくとも複数の日数、1週間以上、2週間以上などの期間の間から、利点を得てもよい。
治療システム30の挿入物31のための骨格としてのその役割に起因して、第1の構造は、眼挿入物の全体の形状を決定できる。第1の構造には、代表的には、薄い金属ワイヤ、ナイロンなどのハードプラスチック、PMMA、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、および/または別のポリマー、ポリプロピレン、または眼に付着された治療システムを維持するための構造的支持を提供可能なその他の合成縫合材料が含まれる。第1の構造はまた、コーティングが治療用医薬を含有するように、または骨格部材への第2のクッションエレメントのより容易な付着を提供するように、コートされたプラスチックまたは金属もまた含んでもよい。第1の構造は、第2の構造が骨格部材に適切に付着されることを可能にするために、プラズマエッチングなどの表面処理を有してもよい。
図1-2-2は、第1の構造の基本実施形態を示す。ここで、第1の構造32は環状またはリング形状であり、少なくとも8mmの直径を有し、そして患者の視力に干渉しないように角膜の視覚領域の外側に適合するようなサイズである。第1の構造32の環は、好ましくは、完全なリングまたはトロイドを含むが、その円周に沿っていくらかのギャップを有してもよい。このような実施形態における環の円弧角は180°を超える。図1-2-2および1-2-3は、図1-2-2に示される治療システムの上面図および断面図を示す。治療システムは、構造の端が眼の盲嚢の中に横たわるように、はるかに大きなサイズであり得る。治療システムが眼の盲嚢の中に配置されることが意図される場合において、治療システムは、眼の様々なサイズに適応するために、少なくとも2つのサイズ(例えば、小児対成人、および任意に異なる成人の眼のサイズ)で望ましく製造される。第1の構造の代替的形状には、米国特許第3,995,635号に示されおよび記載されている挿入物の形状が含まれてもよく、この開示は参照により本明細書に組み込まれる。
図1-2-4は、リングが、2つの放射状に外側におよび/または前方に伸びている突出または突起38を、その表面の対向する部分に備える、治療システム30の実施形態36を示す。眼がまばたきするとき、眼瞼は2つの突起を眼瞼の間に「トラップ」し、眼移植物を、角膜の視覚領域の外側のその治療的に有効な位置まで押し戻す(眼移植物は、さもなくば、眼の表面上で自由に滑ることができる)。
図1-2-5は、リング状治療デバイスシステム30の代替的実施形態30を示す。この実施形態において、三日月形またはバナナ形状のリザーバが眼挿入物の下部分に装着される。
図1-3-1〜1-3-3は、角膜の視覚領域の外側に適合するサイズである、少なくとも8mmの直径を有し、2つ以上のハプティクス66もまた有し、各々がリング形状構造から眼の盲嚢まで放射状に広がり、したがって、治療システムのためのさらなる支持点を提供する、リング形状構造を含む治療システム30の別の実施形態を示す。図1-3-1は、眼の前方構造に配置されたハプティクスを伴うリング形状治療システムを示す。図1-3-2および1-3-3は、眼挿入物64の上面図および断面図をそれぞれ示す。
図1-4-1〜1-4-2は、2つ以上の同心性リング形状構造72が4つ以上のハプティクス50によって一緒に保持されている治療システム30の代替的な実施形態68を示す。内部リング形状構造は、少なくとも8mmの直径を有し、角膜の視覚領域の外側に適合するようなサイズである。次の(引き続く)外側リング形状構造は、進行的に大きな直径を有し、最も外側のリング形状構造は、任意に、少なくとも12mmの直径を有し、眼の、強膜、結膜円蓋、または盲嚢に適合するサイズである。図1-4-1は、眼に配置された治療システムの実施形態68を示す。図1-4-2は、眼への挿入前の治療システムの実施形態68を示す。実施形態68は、2つ以上のリングおよび4つ以上のハプティクスの存在に起因して、薬物送達のためのより大きな表面積を提供するという利点を有する。増強された表面積を有するさらなる挿入物形状は米国特許第4,540,417号において見られてもよく、この開示は参照により組み込まれる。図1-4-3は、1つ以上のリング部分または円弧セグメント74が、眼の領域への送達を標的とするためにリングの下領域に存在するような偏心設計を利用する関連する実施形態69を示し、ここでは、涙液が、盲嚢中におけるように、より容易にプールし得る。この偏心設計はまた、より固定された位置にデバイスを固定し、場所を離れて回転したり、または眼の視覚領域に動いたりする可能性が少なくてもよい。加えて、盲嚢への送達を標的とすることは、鼻アレルギー医薬の場合などにおけるように、眼表面に加えて、鼻涙系へのいくつかの医薬のより効果的な送達を可能にしてもよい。
上記に記載された実施形態において、第1の構造は、代表的には、一定のサイズおよび形状、例えば、リング形状、または眼の強膜、結膜円蓋、もしくは盲嚢に固着/装着するハプティクスを伴うリングのままである。
他の実施形態において、第1の構造は、眼の前方構造へのその付着を増強するために、伸長または変化できる。図1-5-1から1-5-3は、伸長可能な眼挿入物を示す治療システム30の蛇行実施形態76を示す。図1-5-1は眼の表面に挿入された実施形態76を示し;図1-5-2は挿入前の実施形態76を示し、そして図1-5-3はその伸長状態の実施形態を示す。様々な代替的な蛇行構成が、本明細書に記載されるクッションを有するおよび/または構成変化技術を利用するために開発または改変されてもよい。この技術には米国特許第4,540,417号の技術が含まれ、この開示は参照により本明細書に組み込まれる。
すでに記載された実施形態に関して、骨格部材は、眼の湾曲の半径に同調するように形作ることができる。
第1の構造は、これが眼の中で涙液を吸収するときに伸長でき、またはスプリングアクション機構を通して引き伸ばすことができる。眼の中で挿入の際に膨張できる材料の例には、PVPE、PVA、およびポリウレタンゲルが含まれる。スプリングアクションを通して引き伸ばされてもよい材料の例には、白金合金、チタン合金、すべてのステンレス鋼合金およびテンパー、種々の被覆金属、および絶縁ワイヤが含まれる。第1の構造は、ニチノールなどの形状記憶材料を含んでもよく、これは、マルテンサイト状態からオーステナイト状態まで、熱、磁気、または電磁活性化を使用して、所望の形状に変化することを可能にする。形状記憶材料の他の例には、形状記憶ポリウレタン、架橋トランスポリオクチレンラバー、ノルボルネンポリマー、ニチノール、ポリエチレン、PMMA、ポリウレタン、架橋ポリエチレン、架橋ポリイソプレン、ポリシクロオセテン、ポリカプロラクトン、(オリゴ)カプロラクトンのコポリマー、PLLA、PL/DLAコポリマー、PLLA PGAコポリマー、PEEKなどの熱可塑性ポリマー、架橋ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびポリエチレンオキサイド(PEO)ブロックコポリマー、ポリスチレンおよびポリ(1,4-ブタジエン)を含有するブロックコポリマー、ならびに当業者に周知である他の形状記憶材料が含まれる。
第1の構造のさらなる構成
図1-6-1および1-6-2は、第2のクッション構造が、互いに付着した2つのハイドロゲル強膜コンタクトレンズ80を、それらの間の第1のリジッド構造をサンドイッチするために備えている別の実施形態78を示す。図1-6-1は、眼の表面上に配置された実施形態78を示す;図1-6-2は、配置の前の実施形態78を示す。実施形態78において、第1の構造82は、眼挿入物の骨格として機能し、薬物送達材料として役立つ。涙液がハイドロゲルレンズに浸透するにつれて、これは第1の構造と接触するようになり、薬物が涙液に溶出することを引き起こす。別の実施形態(図示せず)は、コンタクトレンズの前側に装着された薬物送達材料を備える外骨格性の第1の構造を備える。別の実施形態(これもまた図示せず)は、快適な眼瞼動作を提供するために、眼の上に配置され、通常の薬物送達でないコンタクトレンズによって覆われた薬物送達材料を備えた第1の構造を備える。
第2の構造
図1-7-1は、第1の構造32の円周長さの全体を通して第2の構造が配置されている治療デバイスシステム30の例示的な眼挿入物31の拡大図を示す。第2の構造34は、移植の延長およびデバイスの装着を容易にするためのクッションを提供し、少なくとも30日間の間、患者が治療システムを装着することを助長するために十分に、眼に対する炎症を選択的に阻害する。このクッション効果は、第2の構造の表面および/または端の形状によるのと同様に、第2の構造において使用される材料によって少なくとも部分的に達成されてもよい。ある実施形態において、第2の構造はコーティングを備えてもよい。
第2の構造は、軟性、生体適合性、かつ非炎症性であり得る。このような材料の例には、ハイドロゲルまたはシリコーンなどのポリマーが含まれる。
その全体の形状および構成に関わらず、第2の構造の端は、しばしば、これらと、眼瞼の内側部分との間の摩擦を阻害するように形作られる。図1-7-2は、テーパ状外部端および/または内部端84を有する第2の構造34を備える治療デバイスシステムの断面を示す。図1-7-3は、斜端86を有する第2の構造34を備える治療デバイスシステムの断面を示す。図1-7-4は、円形端88を有する第2の構造34を備える治療デバイスシステムの断面を示す。図1-8-1は、眼70の湾曲の半径に対して同様に形作ることができる前部および/または後部表面90を有してもよい第2の構造34を備える治療デバイスシステム30を示す。
ある実施形態92において、クッション構造94は、望ましくは、より鋭い端または曲がりが眼に対する炎症を引き起こすかもしれない位置において、第1の構造32の長さに沿って、特定の分離した部分にわたってのみ配置される。図1-9-1は、第1の支持構造32の長さの分離した部分にわたって配置された第2のクッション構造94を示す。
1つの実施形態において、第1および第2の構造は、特に、第1と第2の構造の両方についての所望の特性を示すように材料が処理できる場合、様々なデュロメータおよび/または他の特徴を有する類似の組成物または材料を含んでもよい。
薬物送達マトリックス
治療システム中で使用される薬物は、しばしば、送達マトリックス上に配置され、その中に包埋され、カプセル化され、またはさもなくば組み込まれる。送達マトリックスは、第1の骨格構造、または第2のクッション構造、または両方のいずれかの中またはその上に含まれてもよい。次に、送達マトリックスは、生物分解性か、または生物分解性でないかのいずれかの材料を含む。送達マトリックスは、これには限定されないが、ポリマーを含み得る。生物分解性ポリマーの例には、タンパク質、ハイドロゲル、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリ(L-乳酸)(PLLA)、ポリ(L-グリコール酸)(PLGA)、ポリグリコリド、ポリ-L-ラクチド、ポリ-D-ラクチド、ポリ(アミノ酸)、ポリジオキサノン、ポリカプロラクトン、ポリグルコネート、ポリ乳酸−ポリエチレンオキサイドコポリマー、変性セルロース、コラーゲン、ポリオルトエステル、ポリヒドロキシブチレート、ポリ無水物、ポリホスホエステル、ポリ(αヒドロキシ酸)、およびこれらの組み合わせが含まれる。生物分解性でないポリマーには、シリコーン、アクリレート、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリウレタン、ハイドロゲル、ポリエステル(例えば、E.I. Du Pont de Nemours and Company, Wilmington, Del.からのDACRON(登録商標))、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、発泡PTFE(ePTFE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ナイロン、押出しコラーゲン、ポリマーフォーム、シリコーンゴム、ポリエチレンテレフタレート、超高分子量ポリエチレン、ポリカーボネートウレタン、ポリウレタン、ポリイミド、ステンレス鋼、ニッケル−チタン合金(例えば、ニチノール)、チタン、ステンレス鋼、コバルト−クロム合金(例えば、Elgin Specialty Metals, Elgin Ill.からのELGILOY(登録商標);Carpenter Metals Corp.からのCONICHROME(登録商標))が含まれてもよい。
眼挿入物に対する潜在的なアレルギー反応を予防するために、眼挿入物は、低アレルギー材料を含んでもよい。第1のおよび/または第2の構造のいずれかまたは両方は、タンパク質の付着を妨害し、したがって、アレルギー反応を発症する機会を最小化する、ハイドロゲル、ポリエチレングリコール(PEG)、またはポリエチレンオキサイド(PEO)などの材料を含んでもよい。あるいは、眼挿入物の薬物送達マトリックスは、眼挿入物に対するアレルギー反応を予防するために、抗アレルギー性および/または抗ヒスタミン性化合物を含んでもよい。特定の実施形態において、送達マトリックスはまた、当該分野において公知である他の材料を含んでもよい。
図1-1-2〜1-9-1の実施形態は、長時間の間装着できる快適な眼挿入物を提供するために、および長時間の間、治療量の治療剤を提供するために、本明細書に記載されるような実施形態および教示に従う多くの方法で組み合わせおよび改変できる。上記のような第1の構造は、排出および角膜との接触を阻害するために、内側偏向に対する抵抗を有する、本明細書に記載されるような保持構造を備えてもよい。内側偏向に対する抵抗には、例えば、眼の中での挿入物の配置を維持するために、角膜との接触を阻害し、眼の結膜円蓋に保持構造を穏やかに押し出すことができる、フープ強度またはスプリング力が含まれてもよい。上記のような第2の構造は、本明細書に記載されるような支持構造を備えてもよく、この支持構造は治療剤を含有してもよい。支持構造は、例えば、治療剤を含有するために多くの方法で構成でき、保持構造を用いて支持される治療剤の軟性クッションマトリックスを備えてもよい。この軟性クッションマトリックスは、長時間の間、実質的な量の治療剤を提供するように、例えば、少なくとも約1ヶ月の間、1日あたり少なくとも約1μg、多くの実施形態において、少なくとも約3ヶ月の間、1日あたり少なくとも約3μgで構成できる。
挿入物を保持するための偏向に対する抵抗には、フープ強度またはスプリング力が含まれてもよく、例えば、保持構造を備える第1の構造の多くの形状を用いる多くの方法で提供できる。例えば、この挿入物は、フープまたはリング形状構造を備えてもよく、偏向に対する抵抗には、リング形状構造のフープ強度が含まれてもよい。リング形状構造は、リングの中にギャップ、例えば、「C」形状のリングを備えてもよく、このC形状のリングは、角膜に向かう挿入物の内側の偏向に抵抗するために十分なスプリング力を提供し、挿入物のアームを結膜円蓋に向かうよう刺激してもよい。この挿入物は、例えば、上記に示したような、蛇行形状の第1および第2の構造を備えてもよく、第1の構造は、本明細書に記載されるような偏向に対する抵抗を提供するために構成できる。
第2の構造は、デバイスの長時間の移植または装着を容易にするようなクッションを提供するために多くの方法で構成でき、少なくとも30日間の間、患者が治療システムを装着することを促すために十分に眼に対する刺激を阻害できる。このクッション性の第2の構造は、例えば、治療剤を含有するように構成された軟性支持構造を備えてもよい。このクッション性の第2の構造は、治療剤を含有するマトリックスを備えてもよく、このマトリックスは、マトリックスの中に治療剤が含まれることを支持するための軟性材料を備えてもよい。
第1の構造は、挿入物が眼に適合するための配置の前に曲げ形状を備えるように、配置の前に平面から離れて伸びるように眼に適合するための自己支持形状を用いてあらかじめ形作ることができる。挿入物は患者に対してカスタマイズすることができ、患者の民族性に基づいて、患者に対して構成されてもよい。実施形態に関連する作業は、少なくともいくつかの民族集団が、他の民族集団よりもより堅い下眼瞼を備えているかもしれないこと、および挿入物が、患者の下眼瞼に適合するように同定またはカスタマイズされたものの1つ以上であってもよいことを示す。
治療剤は、多くの方法で挿入物上に負荷でき、多くの実施形態において、第1の骨格構造は治療剤を備えてもよい。例えば、保持構造は、治療剤を提供するために、開口部、穴、表面、または他の構造などの治療剤を含有するための構造を備えてもよい。
挿入物は、粘膜形成を阻害するように構成された少なくとも一部分を備えてもよく、この少なくとも一部分は、粘膜が眼の中で蓄積できる中眼角の近傍の配置のために構成できる。この少なくとも一部分は、例えば、少なくとも約1mmの半分の断面サイズ、潤滑コーティング、またはこれらの組み合わせの1つ以上を備えてもよい。この少なくとも一部分は、例えば、第2のクッション構造を備えてもよい。
図2Aは、眼への挿入のための挿入物100を示す。挿入物100は、装着者に利点を提供する保持構造110および支持構造120を備える。支持構造120は、眼の結膜嚢の中で支持構造120がスライドすることを可能にするために、第1のテーパ端部分122の第1の傾斜面、および第2のテーパ端部分124の第2の傾斜面を備えてもよい。第1のテーパ端部分122の第1の傾斜面は、第1のテーパ端部分122の第1の傾斜面を、円筒状であり得る支持構造の一般的に細長い表面に結合するための湾曲表面122Cを備えてもよい。第1および第2の傾斜面は多くの方法で構成でき、嚢の中で結膜を接触させるため、および挿入物の動きを可能にするために、三日月形、魚雷形、または他の形状を備えてもよい。第2のテーパ端部分124の第2の傾斜面は、第2のテーパ端部分124の第2の傾斜面を、支持構造の一般的に円筒の表面に結合するための湾曲表面124Cを備えてもよい。第1のテーパ端部分122の第1の傾斜面、および第2のテーパ端部分124の第2の傾斜面は、支持構造120が結膜の嚢の中に配置されるとき、結膜に対する圧力を減少することができ、例えば、眼が動くときに、結膜嚢の中で支持構造120の動きを促してもよい。
保持構造は、多くの方法において眼のサイズであり得、眼の光路を横断する眼の最大直径に対応する直径などの、横向き寸法114Aを備えてもよい。保持構造は、光路を横断する眼の最大直径よりもわずかに大きな直径、光路を横断する眼の最大直径よりもわずかに小さな直径、または光路を横断する眼の最大直径とほぼ等しい直径を備えてもよい。例えば、眼は、眼軸長に対して横向きに約24mmの最大直径を備えてもよく、保持構造の寸法114Aは、眼の直径、例えば、約25mmの直径よりも僅かに大きくあり得る。保持構造の寸法114Aは、例えば、本明細書に記載されるような眼の測定などの患者の測定に基づいて、または本明細書に記載されるように複数の保持構造の1つ以上を眼に対して適合させることに基づいて、またはこれらの組み合わせに基づいて、決定できる。
支持構造120は、例えば、容器を備えてもよい。この容器は、治療剤130を含有する薬物リザーバを備えてもよく、長時間の間、治療量の治療剤を放出してもよい。代替的にまたは組み合わせて、支持構造120は、長時間の間、治療量の治療剤を放出するために、治療剤130の含有物を支持するマトリックス140を備えてもよい。治療剤の含有物は、治療剤の粒子、液滴、または結晶の1つ以上を含んでもよい。
多くの実施形態において、支持構造120は、長時間の間、治療量の治療剤を放出するようなサイズである表面を有するマトリックス130を備える。治療剤を放出するためのマトリックスの表面積は、露出した表面積、または、潤滑コーティング、例えば、ハイドロゲルなどのマトリックスでない材料で少なくとも部分的に覆われた表面積を備えてもよい。治療剤を放出するためのマトリックスの領域は、支持構造120の距離126および支持構造120を横切る直径などの断面寸法127に対応してもよい。治療剤の放出の速度は、マトリックス材料における治療剤の溶解度、マトリックス材料の表面積、または眼の涙液中の治療剤の溶解度の1つ以上によって決定できる。治療剤は、本明細書に記載されるような一定量の1種以上の治療剤を含んでもよく、マトリックス材料は、本明細書に記載されるような1種以上のマトリックス材料を含んでもよい。例えば、マトリックス材料はシリコーンを含んでもよく、治療剤は、ビマトプロスト結晶またはラタノプロスト液滴などのプロスタグランジンの含有物を含んでもよい。
距離126は支持構造120が保持構造110の全体を包含するような、すなわち、保持構造の周囲360°に対応するようなサイズであり得、または360°未満であってもよく、例えば、これは、270°または180°を包含してもよい。距離126は、本明細書に記載されるような1つ以上の結膜嚢の少なくとも一部の中に実質的に適合できる。距離126は、例えば、保持構造110の周囲約90°を超えずに対応してもよい。多くの実施形態において、距離126は、結膜嚢の下側頭部分の中に適合するように、約80°を超えずに、例えば、約75°を超えずに対応する。代替的にまたは組み合わせて、距離126は、例えば、眼の下結膜嚢の中に適合するようなサイズであり得る。断面寸法127は、例えば、横に0.1mm〜約3mmの範囲内、横に約0.5〜2mmの範囲内であり得る。
距離126および寸法127は、適切な量の治療剤に対応する体積を有するようなサイズであり得る。例えば、支持構造120上に含有される治療剤の量は、約1μg〜約10,000μgの範囲内であり得る。例えば、支持構造120は、およそ10mm長であり得、約30mmgの塊に対応する約30μLの体積を含むように、約1mmの断面寸法を有する。マトリックス中の治療剤の30%負荷のために、対応する治療剤の量は約10,000μgであり、この治療剤の量は、支持構造120の寸法に基づいて増加または減少できる。例えば、治療剤の量は、10,000μgを超えることができる。
表1は、保持構造110とともに使用するのに適切である治療剤130の例を示す。治療剤130は多くの方法で使用することができ、本明細書に記載されるような多くの方法の1つ以上において送達される多くの治療剤の1つ以上を含んでもよい。治療剤130は、保持構造110の成分、例えば、保持構造110の材料中の含有物を含んでもよい。代替的にまたは組み合わせて、保持構造110は、本明細書に記載されるように、支持構造120が長時間の間の放出のために治療剤130を含有するように、支持構造120を用いて支持できる。
Figure 2016209640
Figure 2016209640
表2における治療剤とは代替的に、またはこれらと組み合わせて、治療剤130は、抗緑内障医薬(例えば、アドレナリン作用薬、アドレナリン拮抗薬(ベータブロッカー)、カルボニックアンヒドラーゼ阻害剤(CAI、全身および局所)、副交感神経興奮薬、プロスタグランジン、および血圧低下脂質、ならびにこれらの組み合わせ)、抗菌剤(例えば、抗生物質、抗ウイルス剤、抗寄生生物剤(antiparacytic)、抗真菌剤など)、副腎皮質ステロイドまたは他の抗炎症剤(例えば、NSAID)、充血除去剤(例えば、血管収縮剤)、アレルギー反応を予防または修飾する剤(例えば、抗ヒスタミン剤、サイトカイン阻害剤、ロイコトリエン阻害剤、IgE阻害剤、免疫調節剤)、脂肪細胞安定剤、毛様筋調節剤などの1つ以上を含んでもよい。治療剤を用いて治療されてもよい状態の例には、緑内障、外科的治療の前および後、ドライアイ、およびアレルギーが含まれるがこれらに限定されない。ある実施形態において、治療剤は、潤滑剤または界面活性剤、例えば、ドライアイを治療するための潤滑剤を含んでもよい。
治療剤は、本明細書に記載されるような、緑内障の治療のために適切なプロスタグランジン類縁体を含んでもよい。緑内障の治療のためのプロスタグランジン類縁体は、例えば、ラタノプロスト、ビマトプロスト、ウノプロストン、またはトラボプロストの1種以上を含んでもよい。
治療剤130は、以下またはそれらの等価物、誘導体、または類縁体の1つ以上を含んでもよい:トロンビン阻害剤;抗血栓形成剤;血栓溶解剤;フィブリン溶解剤;血管痙攣阻害剤;血管拡張剤;抗高血圧剤;抗生物質などの抗微生物剤(テトラサイクリン、クロルテトラサイクリン、バシトラシン、ネオマイシン、ポリミキシン、グラミシジン、セファレキシン、オキシテトラサイクリン、クロラムフェニコール、リファンピシン、シプロフロキサシン、トブラマイシン、ゲンタマイシン、エリスロマイシン、ペニシリン、スルホンアミド、スルファジアジン、スルファセタミド、スルファメチゾール、スルフィソキサゾール、ニトロフラゾン、プロピオン酸ナトリウムなど)、抗真菌剤(アムフォテリシンBおよびミコナゾールなど)、および抗ウイルス剤(イドクスウリジントリフルオロチミジン、アシクリビル、ガンシクロビル、インターフェロンなど);表面糖タンパク質受容体の阻害剤;抗血小板剤;有糸分裂阻害剤;微小管阻害剤;抗分泌剤;活性阻害剤;再構築阻害剤;アンチセンスヌクレオチド;代謝拮抗物質;抗増殖性物質(抗血管形成を含む);抗癌化学療法剤;抗炎症剤(ハイドロコルチゾン、ハイドロコルチゾンアセテート、デキサメタゾン21-ホスフェート、フルオシノロン、メドリゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン21-ホスフェート、プレドニゾロンアセテート、フルオロメタロン、ベータメタゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニドなど);非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)(サリチル酸塩、インドメタシン、イブプロフェン、ジクロフェナク、フルルビプロフェン、ピロキシカム インドメタシン、イブプロフェン、ナキソプレン、ピロキシカム、およびナブメトンなど)。本明細書に記載される実施形態の方法論における使用のために意図されるこのような抗炎症ステロイドには、トリアムシノロンアセトニド(一般名)および副腎ステロイドが含まれ、これらには、トリアムシノロン、デキサメタゾン、フルオシノロン、コルチゾン、プレドニゾロン、フルメトロン、およびこれらの誘導体;抗アレルギー剤(クロモグリケートナトリウム、アンタゾリン、メタピリリン、クロルフェニラミン、セトリジン、ピリラミン、プロフェンピリダミンなど);抗増殖剤(1,3-シスレチノイン酸、5-フルオロウラシル、タキソール、ラパマイシン、マイトマイシンC、およびシスプラチンなど);充血除去剤(フェニレフリン、ナファゾリン、テトラヒドラゾリンなど);縮瞳薬および抗コリンエステラーゼ(ピロカルピン、サリチル酸、カルバコール、アセチルコリンクロリド、フィソスチグミン、エセリン、ジイソプロピルフルオロホスフェート、ホスホリンヨード、デマカリウムブロミドなど);抗新生物剤(カルムスチン、シスプラチン、フルオロウラシル3など);免疫学的薬物(ワクチンおよび免疫刺激剤など);ホルモン剤(エストロゲン、--エストラジオール、プロゲステロン性、プロゲステロン、インスリン、カルシトニン、副甲状腺ホルモン、ペプチド、およびバソプレッシン視床下部放出因子など);免疫抑制剤、成長ホルモンアンタゴニスト、増殖因子(上皮増殖因子、線維芽細胞増殖因子、血小板由来増殖因子、トランスフォーミング増殖因子ベータ、ソマトトラピン、フィブロネクチンなど);血管形成の阻害剤(アンジオスタチン、アネコルテブアセテート、トロンボシポンジン、抗VEGF抗体など);ドーパミンアゴニスト;放射線治療剤;ペプチド;タンパク質;酵素;細胞外マトリックス;成分;ACE阻害剤;フリーラジカルスカベンジャー;キレート剤;抗酸化剤;抗ポリメラーゼ;光線力学療法剤;遺伝子治療剤;ならびに、チモロール、ベタキソロール、レボブノロール、アテノロールなどのベータブロッカーを含む抗緑内障薬物、およびビマトプロスト、トラボプロスト、ラタノプロストなどのプロスタグランジン類縁体;アセトアゾールアミド、ドルゾラミド、ブリンゾラミド、メタゾラミド、ジクロロフェナミド、ジアモックスなどのカルボニックアンヒドラーゼ阻害剤;ならびにルベゾール、ニモジピン、および関連する化合物などの神経保護剤;ピロカルピン、カルバコール、ファイソスチグミンなどの副交感神経作用などを含む、プロスタグランジン、抗プロスタグランジン、プロスタグランジン前駆体などの他の治療剤が含まれる。
図2Bは、保持構造110の断面図を示す。保持構造110は、直径などの横向きの最大寸法112を備える。保持構造110は、多くの方法で形作ることができ、卵形断面または他の非円形断面形状を備えてもよい。保持構造110を横切る最大寸法は、角膜輪部と結膜円蓋の間に伸びる眼球結膜の1つ以上の折り目、または眼瞼縁と結膜円蓋の間に伸びる眼瞼結膜の1つ以上の折り目などの、保持構造が1つ以上の結膜の折り目の中に適合できるように、約2mm未満、例えば、1mm以下(例えば、0.75mm以下)を一般的に含んでもよい。本明細書に記載されるような実施形態に関連する作業は、例えば、約1.0mmを超えない最大断面寸法が、保持構造が、結膜円蓋から離れた結膜の1つ以上の折り目の中で快適に適合することを可能にできることを示唆する。
保持構造110は、結膜の1つ以上の折り目の中で適合するような、および角膜までの保持構造110の内向きの動きを阻害するように偏向に対する少なくともある程度の抵抗を伴う保持構造の偏向を許容するような、材料および断面サイズを備える。表1Aには、保持構造110を提供するために使用できる縫合サイズおよび材料の非限定的な例を載せている。多くの実施形態において、支持構造120は、本明細書に記載されるような、あらかじめ形成された保持構造110の上に成形できる。代替的にまたは組み合わせて、保持構造は、成形構造、例えば、少なくともある程度の抵抗を有する偏向を提供するために十分な硬度を有する成形材料を備えてもよい。例えば、保持構造110は、偏向に対する抵抗を提供するように、一定の硬度を有するシリコーンまたはゴムなどの成形弾性材料を備えてもよい。
Figure 2016209640
保持構造110は、浸食性材料または非浸食性材料を含んでもよい。代替的にまたは組み合わせて、マトリックス材料は、浸食性材料を含んでもよい。保持構造の材料は、治療剤の用量が長時間の間送達されたときに、保持構造が治療剤の放出に対応する速度で浸食され、治療剤130を含む支持構造120をもはや保持しないように、浸食されるように構成できる。保持構造のこの浸食は、治療剤が送達され、新たな挿入物が適切であるかもしれないことを患者に示すことができる。あるいは、保持構造の浸食は、治療の完了を示すことができる。例えば、挿入物の手術後配置を用いると、挿入物の保持構造は、処方された治療の完了を示すために、数日後、例えば、約1週間後に、浸食されるよう構成できる。あるいは、浸食性マトリックスは、マトリックスが眼に保持され、保持構造の前に浸食されるように、浸食性保持構造の速度よりも速い速度で浸食されてもよい。
挿入物100は、患者または治療する医師に挿入物の状態を示すために、例えば、挿入物の1つ以上の取り外しまたは配置が適切であり得ることを示すために、多くの方法において構成できる。例えば、支持構造は、支持構造が一定の時間の間、眼の中に配置されたときに、第1の色から第2の色まで色を変化させるように構成できる。この支持構造は、第1の量から第2の量まで体積を変化させるために構成でき、ここで、第1の量と第2の量の差は、支持構造が眼の中に配置された時間の量に対応する。
図2Cは、眼の配置に応答して偏向される、図2Aおよび2Bにおけるような挿入物、ならびに保持構造を外側に刺激するための対応する力を示す。眼の結膜の上嚢および下嚢の中の保持構造の配置は、保持構造の少なくとも何らかの偏向を生じることができる。例えば、この保持構造は、保持構造110の卵形または楕円形状に対応する、第1の横寸法114Bおよび第2の横寸法114Cを備える、眼の中に配置されたときに第2の構成を備えるように、上眼瞼と下眼瞼の間で内側に偏向できる。
図2C1は、自己負荷され、かつ一定の角度110SLAで偏向された保持構造110を示す。この保持構造は、1つの末端が支持されかつその場所に保持され、中間部分110Iおよび対向する部分の重量が保持構造を偏向させるときに、保持構造110が角度110SLAまで偏向するように、偏向に対して自己負荷抵抗を備えてもよい。保持構造110および支持構造120を備える挿入物は、同様に測定することができる。あるいは、挿入物100は、例えば、挿入物100が保持構造110を備えないときに、保持構造110なしで測定することができる。保持構造は、例えば、支持末端を備える上方部分110U、ならびに、末端で支持されている中間部分110Iおよび下方部分110Lを備えてもよい。
図2C2は、第1の位置における保持構造110のねじれ力110T、および軸110TA周りのよじれに対する抵抗を示す。第1の位置は、例えば、上方部分110U、または、例えば、下方部分110Lを備えてもよい。保持構造110の第1の位置は、例えば、軸110TAを備える保持構造110の断面を通して伸びてもよい。眼がまばたきするとき、眼瞼の力は、ねじれ力110Tを保持構造まで提供するように保持構造の一部を拘束でき、保持構造は保持構造のよじれに抵抗できる。本明細書に記載されるような保持構造の自己負荷偏向に対する抵抗は、例えば、ねじれ抵抗に対する抵抗および保持構造の重量に対応するかもしれない。
保持構造110は、偏向でき、保持構造の偏向を阻害するように、偏向に対する抵抗を用いて、多くの方法で構成できる。偏向に対する抵抗は、角膜に向けた保持構造の内向きの偏向を阻害するように、内向きの偏向に対する抵抗を含んでもよい。偏向に対する抵抗は、自己負荷に対する抵抗を備えてもよく、偏向に対する自己負荷抵抗は、1つの末端の保持構造が水平に維持され、保持構造の反対の末端および中間部分は、重力負荷に応答して水平から離れた角度で下向きに偏向するときの偏向の角度に対応するかもしれない。偏向に対する抵抗は、例えば、断面直径を通して伸びる軸周りの保持構造の回転が阻害されるように、例えば、この部分に沿った保持構造のよじれが阻害されるように、変形に対するねじれ抵抗を備えてもよい。偏向に対する抵抗は、上結膜円蓋および下結膜円蓋からの内向きの圧力に対応するかもしれず、変形に対する抵抗は、例えば、眼がまばたきするときに、角膜との接触を阻害するために十分であり得る。代替的にまたは組み合わせて、偏向に対する抵抗は、ねじれ回転の量が阻害されるように、眼瞼の下の保持構造の部分のねじれ回転に対する抵抗に対応してもよい。例えば、上眼瞼がまばたきするときに、上眼瞼の下の挿入物の上方部分は、上眼瞼の下の保持構造の部分の断面を通して伸びる軸周りの回転に抵抗してもよい。形成された3D形状プロフィールを保持構造が備えるとき、保持構造は、形成された3D形状プロフィールから平面に向けて離れる偏向に対する抵抗を備えてもよい。
角膜との接触を阻害するために十分な保持構造の偏向に対する抵抗は、偏向に対する自己負荷抵抗に対応してもよく、自己負荷偏向角は、例えば、約0°(すなわち、リジッド)〜約60°の範囲内にあり得る。多くの実施形態において、保持構造は、本明細書に記載されるような眼の円形ねじれを伴う眼の軸長さ周りに結膜嚢に沿ってスライドおよび回転するときに、眼の配置を容易にするために、および保持構造110が偏向することを可能にするために、少なくとも約1°偏向できる。
保持構造の内向き偏向に対する抵抗は、支持構造110が、眼の円形ねじれを有する眼の軸長さ周りに結膜嚢に沿ってスライドおよび回転し、ならびに本明細書に記載されるような結膜嚢の内部側頭位置に沿って支持構造120を配置することを可能にするように、角膜との接触を阻害するために十分であり得、寸法114Bに沿った内向き偏向の約0.01N/mmから約1N/mmまでの範囲内であり得る。
保持構造110は、例えば、多くの材料の1つ以上、本明細書に記載されるような第1の構造32の1つ以上の材料を含んでもよい。保持構造110の材料は、例えば、金属、ステンレス鋼、ワイヤ、ステンレス鋼ワイヤ、形状記憶材料、形状記憶金属、ニチノール、形状記憶プラスチック、ポリプロピレン、ナイロン、熱硬化性ポリマー、熱硬化性プラスチック、または他のあらかじめ形成された記憶材料の1つ以上を含んでもよい。保持構造110は、眼の形状に対応する、本明細書に記載されるような形状であらかじめ形成できる。代替的にまたは組み合わせて、保持構造110は、インサイチュで形成された形状から離れる偏向に対する抵抗を提供するように、眼の結膜の形状に適合し、結膜に対応する形成された形状を保持するインサイチュ形成材料を備えてもよい。例えば、保持構造は、眼の中に配置されたときに、配置の前に円形形状を含み、卵形形状を形成してもよく、保持構造は、卵形形状から離れた偏向に抵抗するように、十分な時間の間、眼の中に配置されたときに、卵形形状を保持してもよい。インサイチュ形状形成材料は、例えば、ポリプロピレンまたはナイロンなどの1種以上の多くの材料を備えてもよい。
保持構造は、挿入物の快適さおよび保持を提供するために、本明細書に記載されるような偏向に対する堅さおよび抵抗を提供するために多くの方法で構成できる。偏向に対する抵抗は、例えば、偏向に対する自己支持抵抗、偏向に対する内向き抵抗、または保持構造のフープ強度の1つ以上、またはこの組み合わせを備えてもよい。
表1Bは、本明細書に記載されるような教示および実施形態によって得ることができる、偏向に対する自己負荷抵抗に対応する角度の値の例を示す。保持構造110は、例えば、約0°から約70°までの範囲内の自己負荷偏向角、およびこれらの範囲内の多くの値の1つ以上を提供するように、偏向に対する自己負荷抵抗を備えることができる。自己負荷偏向角は、本明細書に記載されるように、挿入物の水平方向の1つの末端を維持すること、ならびに中間部分および反対の末端の偏向を水平方向に対して測定することによって測定できる。表1Bは非限定的な例を提供し、自己負荷偏向角は、例えばより低くあり得、またはより高くあり得、そして結膜を拘束する挿入物の部分の表面積の増加に対応する堅さの増加を提供するために、保持構造の断面直径とともに変化してもよい。表1Bの例の1つの偏向に対する自己負荷抵抗は、範囲を規定するために、表1Bの別の例の偏向に対する自己負荷抵抗と組み合わせることができる。例えば、範囲は、約1°(表1Bの例2)から約60°(表1Bの例21)までであり得る。保持構造は、本明細書に記載されるように、偏向に対する自己負荷抵抗および対応する偏向角を提供するために、材料、寸法、または形状の1つ以上を含んでもよい。本明細書に記載される教示に基づいて、当業者は、結膜上の挿入物および保持構造の動作を提供し、かつ角膜との接触を阻害するために、保持構造110の偏向角および偏向に対する自己負荷抵抗を経験的に決定するために、実験を行うことができる。
Figure 2016209640
表1Cは、本明細書に記載される教示および実施形態によって得ることができる、N/mmの偏向に対する抵抗の値の例を示す。保持構造110は、例えば、約0.005N/mmから約10N/mmまでの範囲の中の、例えば、約0.01N/mmの偏向から約1N/mmの偏向までの範囲、およびこれらの範囲の多くの値の1つ以上の中の、偏向に対する抵抗を備えてもよい。表1Cは非限定的な例を提供し、偏向に対する抵抗は、例えば、より低くあり得、またはより高くあり得、そして結膜を拘束する挿入物の部分の表面積の増加に対応する堅さの増加を提供するために、保持構造の断面直径とともに変化してもよい。表1Cの例の1つの偏向に対する抵抗は、範囲を規定するために、表1Cの別の例の偏向に対する抵抗と組み合わせることができる。例えば、範囲は、約0.05N/mm(表1Cの例5)から約0.5N/mm(表1Cの例14)までであり得る。保持構造は、本明細書に記載されるように、偏向に対する抵抗を提供するために、材料または形状の1つ以上を含んでもよい。本明細書に記載される教示に基づいて、当業者は、結膜上の挿入物および保持構造の動作を提供し、かつ角膜との接触を阻害するために、保持構造110の偏向に対する抵抗を経験的に決定するために、実験を行うことができる。
Figure 2016209640
保持構造は、本明細書に記載されるように、偏向に対する抵抗を提供し、かつ1つ以上の結膜の折り目の中で適合するために多くの方法で構成できる。表1Dは、実施形態によって得ることができる、最大断面寸法、例えば、保持構造の直径の例を載せている。保持構造の直径は、例えば、約0.05から約2mmまでの範囲内、および範囲内の多くの値の1つ以上であり得る。表1Cの例の1つの直径は、範囲を規定するために、表1Cの別の例の直径と組み合わせることができる。例えば、この範囲は、約0.1mm(例10)から約0.5mm(実施例14)であり得る。本明細書に記載される教示に基づいて、当業者は、保持構造110の最大横寸法を経験的に決定するために、本明細書に記載される結膜の1つ以上の折り目の中に保持構造110を適合させ、かつ結膜上の挿入物および保持構造の動作を提供するために、ならびに角膜との接触を阻害するために、実験を行うことができる。
Figure 2016209640
表1Dの例は、本明細書に記載されるような、角膜との接触を阻害するための偏向に対する抵抗を有する保持構造110、および結膜の1つ以上の折り目の中に適合させるための断面寸法を提供するために、表1A、1B、および1Cの例を用いる多くの方法において組み合わせることができ、例えば、表1Cの範囲は、表1Dの範囲と組み合わせることができる。
支柱なしで立っているとき、例えば、平らな表面に置かれたときに、保持構造は平面から離れて伸びるように、患者の眼に対応する三次元構造を備えてもよい。表1A、1B、1C、および1Dの例は、平らな表面上に置かれるときに保持構造は平面から離れて伸び、保持構造の第1の部分が上眼瞼の下に置かれるときに、眼球に向いた下眼瞼の下に配置された保持構造の部分を刺激するように、偏向に対する抵抗を提供するためのあらかじめ形成された形状と組み合わせることができる。実施形態に関連する作業はまた、構造の第1の部分が構造の第2の部分を刺激できるように、偏向に対する抵抗またはカラム強度の1つ以上が、構造の第1の部分から構造の第2の部分まで、円周のねじれ力を輸送するために十分な力を提供することもまた示唆する。例えば、支持構造120の少なくとも一部を備える第1の部分は、眼の円形ねじれを伴う眼の瞳孔の周辺で少なくとも一部の保持構造110を備える第2の部分を刺激してもよい。保持構造110は、成形されたあらかじめ形成された構造、例えば、患者の眼の眼球結膜に対応する三次元卵形形状を有する成形されたシリコーンエラストマーを備えてもよく、この三次元の成形された形状は、表1Cの縫合に類似した平面に向けた偏向に対する抵抗を備えてもよい。例えば、実施形態に関連する作業は、約0.5mmから約1.0mmの範囲内の断面直径を有するシリコーンエラストマーが、約0.1mmから約0.2mmの範囲内の断面直径を有するポリプロピレン縫合に類似した偏向に対する抵抗を有するかもしれないことを示唆する。
図2Dは、リングが平面から離れて伸び、平面に向かう偏向に抵抗するように、眼の凸状表面に沿って伸びるあらかじめ形成された卵形形状を有する挿入物を示す。挿入物は、多くの方法において平面から離れて偏向するように構成でき、そして平面から離れて伸びるように1つ以上の位置において曲がってもよく、または1つ以上の曲がった部分、またはこれらの組み合わせを有する患者の眼に適合するように、眼に対応する湾曲を有する平面から離れて伸びる1つ以上の曲がった部分を備えてもよい。平面は、角膜輪部14の平面に対応してもよい。眼の凸状表面は、患者の眼の強膜表面または眼球結膜の1つ以上に対応する、球状表面、円環状表面、楕円形表面、円筒状表面、円錐状表面の1つ以上、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。挿入物100は、眼に配置されるときに、挿入物の形状に実質的に対応する三次元形状(本明細書中以下では「3D」)を備えてもよい。眼の上の配置の前の保持構造110のあらかじめ形成された形状は、患者の眼球に対応する球状表面に配置される卵形形状に対応する上昇プロフィールを有する実質的に卵形の形状を備えてもよい。実質的に卵形のあらかじめ形成された形状は、患者の眼球に沿った上−下方向に対応する第1の方向における第1の横向きの最大寸法114A1、および患者の眼球に沿った鼻−側頭方向に対応する第2の方向に沿った第2の横向きの最大寸法114A2を備えてもよい。一般的には、卵形形状は、両凸レンズ形、円錐断面、楕円形、または本明細書に記載されるような球状表面に突出される他の形状などの多くの形状の1つ以上を含んでもよいが、横向きの第1の最大寸法114A1は、楕円の短軸に対応してもよく、第2の横向きの寸法114A2は楕円の長軸に対応してもよい。挿入物100は、鼻部分および側頭部分よりも上部分および下部分に沿った角膜輪部14により接近して伸びてもよい。眼球は実質的に球状の表面に対応してもよいので、眼球は、眼球の球状形状に対応する湾曲Rbの半径を備えてもよい。結果として、挿入物の鼻部分および側頭部分は、挿入物の下部分および上部分に対応する平面から離れて伸びてもよい。
図2Eは、鼻−側頭方向および前後方向に沿って伸びる、図2Dにおけるような挿入物の側面図を示す。前方向A、後方向P、鼻方向N、および側頭方向Tが各々示されている。挿入物は、上眼瞼が挿入物の少なくとも部分を覆うときに、挿入物のより下の部分が眼球結膜に向けて後方に刺激されるように、半径Rbに対応するあらかじめ形成された3D、ならびに第1の横向きの寸法114A1および第2の横向きの寸法114A2を備えてもよい。代替的にまたは組み合わせて、挿入物は、上眼瞼が挿入物の少なくとも部分を覆うときに、挿入物の下の部分が眼球結膜から離れて後方に偏向に抵抗するように、半径Rbに対応するあらかじめ形成された3D形状、ならびに第1の横向きの寸法114A1および第2の横向きの寸法114A2を備えてもよい。偏向に対する抵抗は、患者の半径Rbに対応する3Dプロフィールを用いてあらかじめ形成された挿入物を用いて提供できる。角膜輪部14は眼の平面に対応するかもしれない。保持構造110は、挿入物の下部分および上部分に対する角膜輪部からの前−後上昇距離に対応する第1のあらかじめ形成されたたるみ高さ114S1を含んでもよい。保持構造110は、角膜輪部から挿入物の鼻部分および側頭部分までの前後上昇距離に対応する第2のあらかじめ形成されたたるみ高さ114S2を含んでもよい。たるみ高さの違いは、示差的なたるみ高さ114DSを含んでもよく、示差的なたるみ高さ114DSは、挿入物が平らな表面状に配置されるときに、保持構造が平面から偏向する量に対応してもよい。支持構造120は、挿入物100が患者の眼に対応する三次元形状を含むように、保持構造110に類似して形作ることができる。保持構造110は、本明細書として多くの形状の1つ以上を含んでもよく、挿入物の周りに伸びる、対応するたるみ高さプロフィールは、患者の眼に対応する半径Rbを有する球状表面への形状の突出に基づいて決定できる。三次元形状プロフィールを含む保持構造110および支持構造120は、本明細書に記載されるような偏向に対する抵抗を備えてもよい。
3D形状プロフィールを有する保持構造を備える挿入物100は、挿入物を保持するための表面を備えてもよい。この表面は、挿入物を保持するために多くの方法の1つで構成されてもよい。この表面は、結膜の1つ以上の折り目の中に挿入物を保持するための固着性、粘着性の表面を備えてもよい。固着性、粘着性の表面は、軟性シリコーンエラストマーの表面などの軟性親水性表面を備えてもよい。代替的にまたは組み合わせて、この表面は、配置され、ハイドロゲルと接触する組織または粘膜から水分が引き出されるときに、乾燥ハイドロゲル材料が1つ以上の折り目に固着するように、本明細書に記載されるようなハイドロゲル材料、例えば、実質的に乾燥ハイドロゲル材料のコーティングを備えてもよい。例えば、ハイドロゲルコーティングは、涙腺に対応する挿入物の部分に沿って伸びてもよい。あるいは、この挿入物は、眼が動くときに、3D形状プロフィールが結膜に沿ってスライドできかつ偏向に抵抗できるように、眼を伴う挿入物の動作を奨励するための潤滑コーティングを備えてもよい。例えば、潤滑コーティングは、涙腺または涙丘の1つ以上に対応する位置において挿入物の上に配置できる。本明細書に記載されるような3D形状プロフィールを備える挿入物100は、保持構造110を備える挿入物100の実質的な全体表面および支持構造120が各々本明細書に記載されるような潤滑コーティングでコートされるときに、挿入物100は、結膜の嚢に沿ってスライドでき、結膜に沿った挿入物の動きに伴って挿入物を収容できるように保持を提供してもよい。例えば、挿入物100は、ハイドロゲル中でディップコートされてもよく、ハイドロゲルは、潤滑コーティングを提供し、本明細書に記載されるような3D形状プロフィールを有する下眼球結膜から離れた挿入物の偏向に抵抗するように、湿性であり得る。
図2Fは、上−下方向および前−後方向に沿って伸びる、図2Dにおけるような挿入物の側面図を示す。前方向A、後方向P、上方向S、および下方向Iが、対応するたるみ高さとともに、各々示される。
図2Gは、第1の部分が上眼瞼とともに保持されるときに、リングが平面から離れて伸び、平面に向かう偏向に抵抗し、そして下眼球結膜上に向かって下方部分を刺激するように、球状表面に沿って伸びるあらかじめ形成された卵形形状を有し、卵形リングが上結膜嚢に対応する第1の部分および下結膜嚢に対応する第2の部分および第2の部分より薄い部分を有する、挿入物を示す。挿入物100は、断面サイズ112を有する下眼瞼の下に配置された挿入物の部分よりも大きな断面サイズ113を有する上眼瞼の下に配置された部分を備えてもよい。上眼瞼の下に配置されたより厚い部分は、眼瞼の圧力を用いて少なくとも部分的に保持でき、挿入物の3D形状プロフィールは、眼球結膜から離れたより低い部分の偏向に抵抗できる。断面サイズ113を備えた部分は、1種以上の治療剤、および治療剤の含有物を備えたシリコーンマトリックスなどの治療剤を含有するためのマトリックスを含有してもよく、断面サイズ112を備えた部分は、本明細書に記載されるような縫合または成形されたシリコーンリングセグメントなどの保持構造110を備えてもよい。
図2Hは、平面から離れて伸び、平面に向かう偏向に抵抗するように、支持構造120、および凸球表面に沿って伸びるあらかじめ形成された卵形形状を有する保持構造110を備える挿入物100を示す。この挿入物は、鼻/側頭方向および前/後方向に沿って伸びるように、患者の前から見えるように示されている。
図2Iは、鼻−側頭側方向および前後方向に伸びる、図2Hにおけるような挿入物の上面図を示す。あらかじめ形成された挿入物100の形状は、本明細書に記載されるような眼の中にインサイチュで形成された挿入物の形状に対応する。
多くの実施形態において、挿入物100のあらかじめ形成された形状は、本明細書に記載されるような治療剤130を含有するマトリックス140を含有する保持構造120で覆われている保持構造110によって実質的に決定される。あるいは、本明細書に記載されるような保持構造120は、挿入物が保持構造なしで提供できるように、あらかじめ形成された三次元形状を提供するために、十分な堅さを伴って構成できる。挿入物100の上(上部)位置は、挿入物が眼の後ろでかつ眼に向かって曲がるように、湾曲115C1を備える。挿入100の下(下部)位置は、挿入物が眼の後ろでかつ眼に向かって曲がるように、湾曲115C2を備える。挿入物100の中間鼻位置は、挿入物が眼の前でかつ眼から離れて曲がるように、湾曲115C3を備える。挿入物100の中間鼻位置は、眼の前でかつ眼から離れて曲がるように、湾曲115C4を備える。
図2Jは、挿入物が平面から離れて伸び、平面に向かう偏向に抵抗するように、眼瞼に対応するあらかじめ形成された曲がった環形状を有する保持構造110を備える挿入物100を示す。多くの実施形態において、挿入物100のあらかじめ形成された形状は、本明細書に記載されるような治療剤130を含有するマトリックス140を備える支持構造120で覆われている保持構造110によって実質的に決定される。あるいは、本明細書に記載されるような支持構造120は、挿入物が保持構造なしで提供できるように、あらかじめ形成された三次元形状を提供するために、十分な堅さを伴って構成できる。挿入物100は、治療剤130を含有するためのマトリックス140などの本明細書に記載されるような保持構造120を備える。上方部分は患者の上眼瞼に対応する湾曲115C1を備え、下方部分115C2は患者の下眼瞼の湾曲に対応する下方部分115C2を備える。
図2Kは、鼻−側頭側方向および前後方向に伸び、眼に適合するために鼻側頭方向に沿った眼瞼に対応するあらかじめ形成された曲面を有する、図2Jにおけるような挿入物の上面図を示す。
図2Lは、この挿入物が、平面から離れて伸び、平面に向かう偏向に抵抗するように、ヒンジ部分110H、および眼瞼に対応するあらかじめ形成された曲がった環形状を有する堅い部分110Sを備える挿入物を示す。上方部分および下方部分は、それぞれ、眼瞼に対応する、湾曲115C1、115C2を備える。ヒンジ部分110Hは、挿入物が曲がることを可能にし、眼に適合する。堅い部分は、上方部分および下方部分が、眼の上および下の結膜円蓋に伸びることを可能にする。多くの実施形態において、挿入物100のあらかじめ形成された形状は、本明細書に記載されるような治療剤130を含有するマトリックス140を備える支持構造120で覆われる保持構造110によって実質的に決定される。あるいは、本明細書に記載されるような支持構造120は、挿入物が保持構造なしで提供できるように、あらかじめ形成された三次元形状を提供するために、十分な堅さで構成できる。
図2Mは、鼻−側頭側方向および前後方向に沿って伸び、眼に適合するために鼻側頭方向に沿って眼瞼に対応する堅いあらかじめ形成された曲面を有する、図2Lにおけるような挿入物の上面図を示す。
図2Nは、配置されたときに、鼻部分および側頭部分が、下部分および上部分に対して後部であるような、鼻部分および側頭部分に沿った眼から離れる正曲率を有し、下部分および上部分に沿った眼を向いた反対の負曲率を有するサドル形状100S(双曲放物面など)に対応する3D形状プロフィールを有する挿入物100の等角図を示す。サドル100Sは、非点収差のサドルなどの数学的に定義されたサドルに対応する形状および湾曲を備えてもよい。本明細書に記載されるような教示に基づいて、当業者は、患者の眼に適合するようにサドル形状を決定できる。挿入物100は、本明細書に記載されるような保持構造110を備えてもよい。このサドル形状は、本明細書に記載されるようなインサイチュで形成された挿入物の形状に対応する。挿入物の上部分は、患者の眼に向けて伸びる湾曲115C1を備え、この湾曲115C1は患者の眼瞼に対応するように構成される。挿入物の下部分は、患者の眼に向かって広がる湾曲115C2を備え、湾曲115C2は、患者の眼瞼に対応するように構成される。挿入物の側頭部分は、眼から離れて伸びる湾曲115C4を備える。挿入物の鼻部分は、眼から離れて伸びる湾曲115C3を備える。輪郭は双曲放物面によって定義され、この輪郭はデバイスの1つの実施形態の外端の輪郭に対応するかもしれない。
サドル形状挿入物は、眼の上眼瞼および下眼瞼の湾曲に対応する上および下の湾曲部分を提供する。
多くの実施形態において、挿入物100のあらかじめ形成された形状は、本明細書に記載されるような治療剤130を含有するマトリックス140を備える支持構造120で覆われた支持構造110によって実質的に決定される。あるいは、本明細書に記載されるような支持構造120は、挿入物が保持構造なしで提供できるように、あらかじめ形成された三次元形状を提供するために、十分な堅さを伴って構成できる。
図2Oは、配置されたときに、鼻部分および側頭部分が、下部分および上部分に対して前部であるような、鼻部分および側頭部分に沿った負曲率を有し、下部分および上部分に沿った反対の正曲率を有するサドルに対応する3D形状プロフィールを有する挿入物の等角図を示す。上部分は眼から離れた湾曲115C1を備え、下部分は眼から離れて伸びる湾曲115C2を備える。鼻位置は、眼に向かって伸びる湾曲115C3を備え、側頭位置は眼に向かって伸びる湾曲115C4を備える。鼻位置および側頭位置は、眼の上および下の結膜円蓋に向かって挿入物の上部分および下部分を刺激するために、上部分および下部分に対して前方に配置される。
この挿入物は、図2Nの挿入物と同様であり得、図2Nの挿入物の要素および構成の多くを備えてもよく、これは、図2Oに示されるような配置を提供するために90°回転できる。
本明細書に記載されるような実施形態の多くにおいて、および特に図2P1〜2Z7の実施形態に関連して、挿入物100のあらかじめ形成された形状は、本明細書に記載されるような治療剤130を含有するマトリックス140を備えた支持構造120で覆われている保持構造110によって実質的に決定される。あるいは、本明細書に記載されるようなマトリックス140を備える支持構造120は、挿入物が保持構造なしで提供できるように、あらかじめ形成された三次元形状を提供するために、十分な堅さを伴って構成できる。いずれの構成においても、挿入物は、挿入物を保持するために、偏向に対する弾力的な抵抗、例えば、フープ強度を提供してもよく、挿入物の上方部分、下方部分、および中間部分は、各々が、挿入物を保持するために偏向に対する別々の抵抗を有してもよい。
図2P1は、第1のデュロメータ110D1を備えた上方部分110Uおよび第2のデュロメータ110D2を備えた下方部分110Lを有する保持構造110を備える挿入物100を示す。挿入物は多くの方法で構成できる。第2のデュロメータは、例えば、下方部分がより可撓性であり得るように、第1のデュロメータよりも低くあり得る。上方部分は、上結膜円蓋にスライドでき、下方部分のフープ強度は、下方部分を眼瞼に対して外側に刺激できる。より低いデュロメータおよびより低いフープ強度を有する下方部分を提供することによって、下方部分は、上眼瞼が保持構造を上方に引くときに、下眼瞼によってより容易に保持できる。
図2P2は、下方部分が眼に向かって内側に曲がっている、例えば、下向き曲がりを伴っている、上方部分110Uおよび下方部分110Lを有する保持構造110を備えた挿入物100を示す。下方部分110Lは、挿入物が眼の中に配置されるとき、上方部分が上結膜円蓋に向かって後方に刺激されるように、曲がり部分110B1、110B2を備えてもよい。
図2P3は、上方部分110Uを下方部分110Lに結合させ、上方部分が下方部分に向かってスイングすることを可能にするヒンジ110H1、110H2を有する保持構造110を備える挿入物100を示す。ヒンジは多くの方法において形成でき、材料の中断、シリコーン材料などの低デュロメータ材料、第2の縫合、平らにした材料、またはこれらの組み合わせの1つ以上を備えてもよい。
図2P4は、上方部分および下方部分が配置の前に鼻部分および側頭部分に対して後方に伸びるように、上方部分110Uおよびバイアス曲線を有する下方部分110Lを有する保持構造110を備える挿入物100を示す。挿入物は、上方部分および下方部分が眼瞼の下に配置されるときに、上方部分および下方部分が鼻部分および側頭部分に対して後方に位置するように、下部分および上部分が後方に偏るように、鼻側の湾曲115C3および側頭側の湾曲115C4を備える。例えば、本明細書に記載されるように、上方部分110Uは眼瞼に対応する湾曲115C1を有してもよく、下方部分110Lは下眼瞼に対応する湾曲115C2を有してもよい。
図2P5は、上方部分および下方部分が配置の前に鼻部分および側頭部分に対して前方にかつ眼から離れるよう伸びるように、上方部分110Uおよびバイアス曲線を有する下方部分110Lを有する保持構造110を備える挿入物100を示す。この挿入物は、上方部分および下方部分が眼瞼の下に配置されるとき、鼻部分および側頭部分が後方に偏るように、上方部分および下方部分が鼻部分および側頭部分に対して前方に位置するように、鼻側の湾曲115C3および側頭側の湾曲115C4を備える。上方部分110Uは、例えば、本明細書に記載されるように、眼瞼に対応する湾曲115C1を有してもよく、下方部分110Lは下眼瞼に対応する湾曲115C2を有してもよい。
図2P6は、上方部分が上結膜円蓋まで伸びるために細長い卵形状部分を備え、下方部分が下結膜円蓋まで伸びるためにより短く幅広い卵形状部分を備える、楕円形状を有し、かつ第1の上方部分110Uおよび第2の下方部分110Lを有する、保持構造110を備える挿入物100を示す。この保持構造は垂直方向に第1の横向きの最大寸法114A1、および水平方向に第2の横向きの最大寸法114A2を備えてもよい。細長い上方部分は、上結膜円蓋まで刺激できる。挿入物100は、デュロメータの組み合わせを備えてもよい。例えば、上方部分は、下方部分よりもよりリジッドなデュロメータを備えてもよい。あるいは、下方部分は、上方部分よりもよりリジッドなデュロメータを備えてもよい。
図2P7は、楕円形状を規定するために、ヒンジ110H1、110H2で結合された上方部分および下方部分を備える保持構造110を備える挿入物110を示す。上方部分110Uおよび下方部分110Lは、互いに向かってスイングできる。ヒンジ110H1、110H2は、本明細書に記載されるような多くの方法の1つ以上において形成できる。上方部分110Uおよび下方部分110Lは、堅い材料、例えば、リジッド材料を備えてもよい。
図2P8は、可撓性で冗長な保持構造110を備え、この保持構造を眼の中に収容する挿入物100を示す。可撓性で冗長な保持構造は、眼に適合するために、少なくともある程度のフープ強度、および少なくともある程度の保持構造のコード長を備えてもよい。
図2P9は、上方アンカー110ANを備える挿入物を示す。上方アンカーは、上方または下方格子セクションを備えてもよい。上方アンカーは、さらなる量の治療剤を備えてもよい。
図2P10は、円形構造の引きに抵抗するための下方アンカー110ANを備える挿入物100を示す。下方アンカーは、例えば、眼の下方円蓋の中で適合させるようなサイズであるクッションショック吸収構造を備えてもよい。下方アンカーは、保持構造の上方円形部分の押し出しに抵抗できる。下方アンカーは、さらなる量の治療剤を含んでもよい。
図2Qは、挿入物を保持するために結膜上に少なくともある程度の圧力を発揮するように構成された保持構造110を備える挿入物100を示す。保持構造110は、結膜を係合し、スリップを阻害するための構造、例えば、リッジ、ノッチ、溝などを阻害するための構造を有する下方表面を備えてもよい。
図2Rは、眼の側頭結膜円蓋に対して横方向に伸びるための外部の曲がった部分を有する保持構造110を備える挿入物100を示す。外部側頭部分は、外部側頭部分が側頭結膜円蓋に適合するように後方に曲がるように、湾曲115C1を有する上方部分110Uおよび湾曲115C2を有する下方部分を備える。
図2Sは、眼の側頭結膜円蓋に対して横方向に伸びるための外側の曲がった部分を有する保持構造110を備える挿入物100を示す。外部の曲がった部分は固体材料を備える。外側側頭部分は、外側側頭部分が側頭結膜円蓋に適合するために後方に曲がるように、湾曲115C1を有する上方部分110Uおよび湾曲115C2を有する下方部分を備える。
図2Tは、眼の側頭結膜円蓋に対して横方向に伸びるために外側のアンカー部分110ANを有する保持構造110を備える挿入物100を示す。保持構造110は、上方部分110Uおよび下方部分110Lを備える。
図2Uおよび2Vは、上結膜円蓋まで伸びるサイズである上方部分110U、下結膜円蓋まで伸びるサイズである下方部分110L、および上方部分と下方部分の間に伸びる中間部分を有する保持構造110を備える挿入物100を示す。上方部分110Uおよび下方部分110Lは、上結膜円蓋および下結膜円蓋の中にそれぞれ適合するために、各々が中間部分から後方に曲がっている。上方部分110Uは、眼の中で上方部分110Uを固着するために、上結膜円蓋まで深く伸び、実質的に結膜円蓋の上方末端に向かうようなサイズであり得る。下方部分110Lは、実質的に下結膜円蓋の下方末端に向かって伸びるようなサイズであり得る。中間部分は、外眼角および内眼角の近傍に伸び、そして角膜との接触を阻害するために十分な間隔を取って、それらの間で角膜を受容するようなサイズであり得る。眼の上に配置されるとき、上方部分110Uは、下方部分110Lよりも瞳孔から離れた距離で伸びることができる。
保持構造の部分は角膜に適合するような形状であり得る。上方部分110Uおよび下方部分110Lは、上結膜円蓋および下結膜円蓋をそれぞれ係合させ、中間部分を眼に向かって後方に刺激するために、各々、後方に曲げることができ、例えば、偏った曲線で屈曲させることができる。例えば、上方部分は、本明細書に記載されるように、第3の湾曲115C3および第4の湾曲110C4を伴って後方に曲がることができる。上方部分は、本明細書に記載されるような眼瞼に対応する湾曲115C1を含むことができる。曲がった上方部分および下方部分は、本明細書に記載されるように、角膜との接触を阻害するために偏向に対する抵抗を備えてもよい。
図2Wは、親水性表面110HLを備える上方部分110U、および疎水性表面110HBを備える下方部分110Lを有する保持構造110を備える挿入物100を示す。疎水性表面は、挿入物の保持を改善するために粘着固着性の表面を備えてもよく、親水性表面は潤滑コーティングを備えてもよい。治療剤は、本明細書に記載されるように、挿入物100と結合された支持構造120とともに提供されてもよい。
図2X1および2X2は、上方部分110U、ならびに下方部分110L、ならびに上方部分および下方部分を、例えば、互いに向けて角度的にバイアスをかけるための固い部分110Sを備える挿入物100の前面図および側面図をそれぞれ示す。堅い部分110Sは、上方部分110Uまたは下方部分110Lの1つ以上の偏向を可能にするために、多くの方法の1つ以上において、上方部分110Uおよび下方部分110Lに結合できる。上方部分110Uおよび下方部分110Lは、各々が、偏向に対する弾力性抵抗、例えば、本明細書に記載されるようなフープ強度を備えてもよい。上方部分の上方末端および下方部分の下方末端は、上方部分および下方部分が各々対応する眼の結膜円蓋の中に配置され、堅い部分110Sが上方部分110Uおよび下方部分110Lに対して前方に配置されるように、一定の角度で互いに向かって傾斜されてもよい。
図2Yは、挿入物が眼に適合するために引き伸ばされることを可能にするための伸長可能な保持構造110を備える挿入物100を示す。この挿入物は、最も長い横向き寸法の挿入物100を調整するために、コイル、らせん状コイル、または蛇行構造などの引き伸ばし部材を備えてもよい。
図2Z1は、保持構造および挿入物のサイズを変化させるために、可変ジョイント110Jで結合された上方部分110Uおよび下方部分110Lを有する保持構造110を備える挿入物100を示す。ジョイント110Jは、挿入物のサイズを変化させるために多くの方法において調整できる。
図2Z2は、図2Z1におけるような挿入物のテレスコープジョイントを示す。テレスコープジョイント110Jは、例えば、患者の測定に基づいて、挿入物100のサイズが調整されることを可能にするように構成できる。例えば、テレスコープジョイントは、患者に適合するように調整でき、次いで、例えば、ジョイントにひだを作ることまたは接着剤を適用することによって、位置にロックできる。
図2Z3は、図2Z1におけるような挿入物100のショック吸収スプリングジョイント110Jを示す。このショック吸収ジョイントは、例えば、眼がまばたきするかまたは速く動くときに、下方部分110Lから上方部分110Uまで移動する力、およびその反対の力もまた同様に吸収するスプリング機構を備えてもよい。
図2Z4は、図2Z1におけるような挿入物のラチェットジョイント110Jを示す。ラチェットジョイント110Jは、挿入物の上方部分110Uを受容するスライド機構を備えてもよく、上方部分は、例えば、本明細書に記載されるように、眼の測定に基づいて、挿入物のサイズを減少するために、ラチェットジョイント110Jまで進行できる。ラチェット機構は、1つ以上の既知のラチェット機構を備えることができ、そして挿入物の円周方向の長さを調整するために、少なくとも1つの歯および複数の溝を備えてもよい。
図2Z5および2Z6は、外眼角および内眼角の近傍に配置可能な中間部分よりも実質的に多量の治療剤130を提供できるように、上結膜円蓋および下結膜円蓋までそれぞれ伸びるためのサイズである、上方部分および下方部分を有する細長い形状を備える挿入物100の前面図および側面図をそれぞれ示す。挿入物100は、上方部分110Uおよび下方部分110Uを備える保持構造110を備えてもよい。上方部分110Uは、挿入物の上方部分を支持し、これに堅さを提供するために、挿入物の上方部分に伸びることができる。下方部分110Lは、挿入物の下方部分を支持し、これに堅さを提供するために、挿入物の下方部分に沿って伸びることができる。挿入物の上方部分および挿入物の下方部分は、挿入物の上方部分および下方部分の各々とともに実質的な量の治療剤を含有するように、挿入物の中間部分よりも大きい厚みを備えてもよい。
図2Z7および2Z8は、挿入物が、長時間の間、快適に着用できるように、患者の眼に適合するようなサイズである曲がり形状を有するリジッドな挿入物100の前面図および側面図をそれぞれ示す。リジッドな挿入物100は、本明細書に記載されるような1種以上の材料、例えば、ポリアクリレート、ポリカーボネート、金属、または他の材料を含んでもよい。リジッドな挿入物は、治療剤130を備えるリジッドなマトリックス140を備えてもよい。リジッドな挿入物は、配置されるときに、角膜との内部部分の接触が阻害されるような、および外部部分が眼の結膜円蓋まで伸びるような、サイズであり得る。挿入物は、例えば、本明細書に記載されるような、接着剤または他の材料または構造を用いて、眼の一部に付着できる。
2A〜2Z7の実施形態は非限定的な例として提供され、多くの方法で組み合わせおよび改変できる。多くの実施形態において、挿入物は、挿入物が骨格構造なしで提供でき、骨格構造の機能を提供できるように、上記に記載された保持構造に対応する堅さまたはスプリングバイアスの1つ以上を有する薬物送達マトリックスとともに提供される。例えば、薬物送達マトリックスは、保持構造の機能を提供するために、デュロメータ寸法および断面寸法を有する材料を備えてもよい。代替的に、または組み合わせて、薬物送達マトリックスなどの本明細書に記載されるような支持構造は、例えば、本明細書に記載されるような保持構造にわたって提供できる。
図3A1は、結膜の折り目の間に配置された挿入物を示す。挿入物は、例えば、眼球結膜の1つ以上の折り目56Fと、眼瞼結膜の1つ以上の折り目58Fの間に配置されるように、眼球結膜と、眼の眼瞼の間に配置できる。偏向に対する抵抗を備える挿入物100は、多くの方法において結膜と相互作用でき、結膜の1つ以上の引き伸ばしは、長時間の間、眼の上に快適に保持できるように、本明細書に記載されるように、結膜の折り目を形成し、結膜を変形させ、折り目を形成するために結膜を変形させ、結膜のフラップを形成するために結膜を変形させ、結膜の折り目の中に包埋され、または結膜の折り目の間に適合することができる。偏向に対する抵抗を備える挿入物100は、多くの方法において、および挿入物を受容するために、結膜を引き伸ばしまたは圧迫することができる。例えば、挿入物は、眼球結膜56と眼瞼結膜58の間を引き伸ばしまたは圧迫するように、眼球結膜と眼瞼結膜の間に配置でき、その結果、その間に挿入物を快適に保持できる。眼球結膜の引き伸ばしまたは圧迫の1つ以上は、挿入物100を保持するために、結膜の折り目を形成でき、または結膜を再形成できる。
図3A2は、挿入物100を受容する結膜の折り目を示す。挿入物100は、天然に存在する結膜の折り目、または挿入物100を用いて作製された折り目を用いて受容されてもよい。挿入物100は、結膜を形成するように、結膜を置き換えてもよい。例えば、結膜は、挿入物100を用いて成形できる。本明細書に記載されるような、偏向に対する抵抗を備える挿入物100は、挿入物を受容するために、結膜を刺激しかつ置き換えできる。例えば、偏向に対する抵抗を備える挿入物100は、結膜が変形でき、そして変形した結膜を用いて、例えば、変形した結膜の折り目の中で、挿入物が受容されるように結膜を刺激できる。多くの実施形態において、結膜の折り目は、折り目が結膜中で形成され、挿入物を受容するように形成されるように、偏向に対する抵抗を有する挿入物を用いて刺激できる。偏向に対する抵抗を有する挿入物100は、例えば、ポケットの中で挿入物を受容するために結膜中にポケットを形成してもよい。挿入物100は、本明細書に記載されるような結膜を形成および/または変形するための多くの方法で、例えば、保持構造110を用いて、または代替的に、保持構造110なしで、偏向に対する抵抗を用いて構成できる。
図3A3は、結膜の折り目の間に適合するためのサイズである挿入物を示す。この挿入物は、挿入物が結膜の1つ以上の折り目に適合できるように、結膜の1つ以上の折り目に対応するサイズを備えてもよい。挿入物100は、結膜を形作るために、および挿入物を受容するために、例えば、折り目またはポケットを用いて、偏向に対する十分な抵抗を備えてもよい。
図3A4は、保持構造が、結膜円蓋54から離れて位置する眼球結膜56の複数の折り目56Fの1つ以上に適合するように眼の上に配置された、図2A〜2Cにおけるような挿入物の保持構造を示す。保持構造110は、結膜円蓋54と角膜12の間に位置する結膜のいくつかの折り目56Fの1つ以上において受容できる。多くの実施形態において、眼球結膜の複数の折り目の各々は、細長い保持構造が陥入の中に適合し、かつこれに沿って伸びるように、陥入の深さに対応する陥入を備え、そして保持構造の断面寸法は陥入の深さに対応する。保持構造110は、例えば、保持構造110が眼とともに動くとき、結膜円蓋54と眼瞼縁の間に位置する眼瞼結膜58Fの折り目58Fの1つ以上の中で受容できる。保持構造110は、例えば、折り目の中で適合するように保持構造110を刺激するために、偏向に対する抵抗を備えてもよい。
図3Bは、眼球結膜の折り目56Fの下の保持構造を示す。眼球結膜の折り目56Fは、眼の軸10A周りを眼の周りの円周方向に伸びることができる。保持構造110は、保持構造110が折り目の中に保持できるように、折り目56Fに沿って偏向可能である。代替的にまたは組み合わせて、保持構造110は、結膜嚢の折り目が保持構造にわたって伸びるように、結膜を変形させるために、偏向に対する十分な抵抗を備えてもよい。保持構造110は、保持構造110が折り目56Fの中に受容されるとき、角膜に向かう保持構造110の動きが実質的に阻害できるように、本明細書に記載されるような偏向に対する抵抗を備えてもよい。保持構造110は、同様に受容でき、結膜円蓋54から離れた眼瞼結膜の折り目58Fに沿って偏向できる。あるいは、マトリックス材料挿入物100は、挿入物100が眼球結膜の折り目の下で適合できるように、保持構造110なしで偏向に対する抵抗を備えてもよい。
図3C1〜3C3は、眼10の回転に伴って移動する眼球結膜56の折り目56Fの下の保持構造110を示す。この保持構造は、図3C1に示されるように、折り目56Fの初期位置において、結膜円蓋54から離れた嚢の中で保持できる。眼球は、図3C2に示されるように、折り目56Fが眼瞼40の縁40Mに向かって眼球とともに動くように、回転できる。眼瞼縁40Mは、保持構造110が結膜のフラップ56Fの下に見られることができるように、折り目56Fから離れて動くことができる。
図3Dは、患者の左眼などの眼における挿入物100の支持構造120の初期下配置を示す。保持構造110および支持構造120は、例えば、軸10A周りの眼10の円形ねじれ動きに応答して、眼の軸10A周りの挿入物100の回転を可能にするように構成される。保持構造110は、本明細書に記載されるような偏向に対する抵抗を備え、そして支持構造120は、支持構造120および保持構造110が結膜嚢に沿ってスライドすることを可能にするために、第1のテーパ端部分122の第1の傾斜面、および第2のテーパ端部分124の第2の傾斜面を備える。
図3Eは、眼10の瞳孔16を通して伸びる回転の軸周りを結膜に沿って回転して移動した、図3Dにおけるような初期配置された挿入物100を示す。挿入物は嚢の下側頭位置に示され、挿入物のこの自己収容移動は、患者のための快適さの改善を提供できる。保持構造110の偏向に対する抵抗は、保持構造110が嚢の中で曲がることを可能にし、保持構造および支持構造120の回転などの動きを許容するように構成できる。支持構造120の傾斜面は、結膜の1つ以上の位置に沿った支持構造の動きを可能にできる。例えば、傾斜面は、1つ以上の眼の動き、眼の円形ねじれ動き、または嚢の中での頭蓋骨から離れた挿入物のためのクリアランスの増加に応答して、挿入物を下側頭位置に向かって刺激してもよい。本明細書に記載される実施形態に関連する作業は、眼の円形ねじれが、挿入物100の回転動きに関連することができることを示唆する。少なくとも何人かの患者において、眼の軌道は、図3Dに示されるような下位置と比較して、挿入物のためのクリアランスの増加を提供するために、縁の近傍に細長い水平方向(すなわち、鼻−側頭)の寸法を有する。
図3Fは、患者の右眼の眼窩などの、眼および眼窩の下方結膜嚢の下側頭位置に位置する挿入物を示す。患者の頭蓋骨の骨眼窩BOは、眼ソケットの周りに伸びる骨縁BRによって少なくとも部分的に規定される。骨眼窩は、瞼裂PFと実質的に整列した第1の横向きの鼻側頭最大寸法、および瞼裂PFと反対の第2の横向きの上下最大寸法を備える。強膜24の外部寸法は、骨眼窩BOの中に適合する。多くの実施形態において、挿入物100の保持構造110は、眼の光軸と反対の強膜の最大直径に比例するサイズ、例えば、眼の光軸と反対の強膜の最大直径の約2ミリメートル以内である。多くの実施形態において、保持構造110は、本明細書に記載されるように、眼の中に配置されるときに偏向する。
骨眼窩は、結膜嚢の中で挿入物を受容するような寸法を備え、結膜嚢の中での挿入物の動きを許容し、挿入物を保持する。軸長と反対の成人の眼を横切る最大寸法は約24mmであり、瞼裂の寸法は約30mmである。骨眼窩を横切る第1の鼻側頭最大寸法は、横切る第2の上下寸法よりも大きい。成人において、骨眼窩の寸法は約40mm長および垂直方向に約30mmである。眼窩の前入口は、the Atlas of Clinical and Surgical Orbital Anatomy, published on the world wide web (expertconsultant.com)に記載されているように、およそ43mm(約36〜47mmの範囲内)幅×34mm(約26〜42mmの範囲内)高さと測定される大まかな長方形を形成できる。眼窩は、縁が、例えば、眼の円形ねじれを用いて、保持構造110の回転動きおよび挿入物100の支持構造120を制約してもよいように、骨縁の後約15mmに最大幅寸法を達成してもよい。
ある患者において、骨眼窩BOの骨縁BRを横切る上−下寸法は、挿入物100の支持構造120に適応するようにサイズが増加している下結膜嚢の位置に対応する骨眼窩の下側頭位置を規定するように、骨眼窩の中央から側頭方向に離れて増加する。支持構造120は、例えば、下側頭位置の中で快適に適合するようなサイズであり得、眼10の円形ねじれまたは他の動きを伴う挿入物100の回転を可能にする。実施形態に関連する作業は、第1のテーパ状末端部分122の第1の斜面および第2のテーパ状末端部分124の第2の斜面は、支持構造120が下方結膜嚢の下側頭位置に向かって刺激されてもよいように、嚢の中の結膜の様々な圧力を受けることができることを示唆する。
図3Gは、上に配置された本明細書に記載されるような支持構造120および保持構造110を示す。上配置は、例えば、垂れ下がった下眼瞼を有してもよい患者で使用できる。上眼瞼は、例えば、マトリックス140中に含有される治療剤130を含む支持構造120を保持できる。保持構造110は、下結膜、例えば、本明細書に記載されるような下眼球結膜の複数の折り目の1つ以上の中で適合するようなサイズであり得る。
図3G-1は、上結膜嚢52の初期位置において上に配置された支持構造を示す。上眼瞼42を備える上結膜嚢52は、マトリックス140中に含有される治療剤130を含む支持構造120を受容でき、上眼瞼の圧力は、盲嚢および結膜円蓋に向かって上方の支持構造を刺激できる。
図3G-2は、図3G-1におけるような、配置後の上結膜嚢52の結膜円蓋54を備える盲嚢53に収容された支持構造120を示す。保持構造110は、本明細書に記載されるように、下方嚢に沿って伸びることができ、下方嚢の1つ以上の折り目、例えば、眼球の折り目の中で適合する。
図3Hは、涙丘の近傍に伸びるように、眼の下鼻位置に位置する支持構造120を示す。支持構造120は、支持構造および保持構造が眼の上で一緒に偏向できるように、例えば、保持構造110よりも小さい、偏向に対する低い抵抗を備えてもよい。偏向に対するこの低い抵抗は、本明細書に記載されるように、多くの位置における支持構造120の配置を許容できる。
図3Iは、眼の側頭位置に配置された支持構造120を示す。
図3Jは、偏向に対する第1の抵抗を有する第1の部分162、および第1の位置よりも少ない偏向に対する第2の抵抗を有する第2の部分164を備える保持構造110を示す。偏向に対する第2の抵抗よりも低い偏向に対する第1の抵抗は、保持構造110の様々な厚さ、保持構造110の様々な材料、または保持構造110の複数の材料の1つ以上を備えてもよい。第1の部分162は、例えば、第2の部分と比較して第1の部分の偏向に対する抵抗を増加させるように、第2の部分よりもより大きな断面寸法、例えば、直径を備えてもよい。偏向に対するこの増加された抵抗は、角膜に向けた第1の部分162の動きを阻害するために、保持構造の第1の部分162が上(上方)眼瞼の下に配置されることを許容できる。第1の部分162のサイズは、結膜円蓋54に向けて第1の部分を刺激できる。第2の部分164の比較的小さな断面サイズは、第2の部分が本明細書に記載されるような眼の下(下方)嚢の1つ以上の折り目の中で適合することを許容できる。
図3J-1は、図3Jにおけるような保持構造110の側面断面図を示す。保持構造110は、保持構造の細長い第2の部分の断面寸法112、および保持構造の第1の部分162の断面寸法113を備えてもよい。第1の部分162および第2の部分164は、本明細書に記載されるように、より薄い第2の部分が、より厚い第2の部分よりも低い、偏向に対する抵抗を有するように、実質的に同じ材料を備えてもよい。
図3Kは、図3Jにおけるような保持構造110上の治療剤130のマトリックス140を備える支持構造120を備える挿入物100を示す。支持構造120は、例えば、より幅が広い第1の部分162が上に配置されるときに、鼻配置、側頭配置、下配置、上配置、または下側頭配置などの本明細書に記載されるような1つ以上の支持構造位置に対応するように、保持構造110上に位置付けされてもよい。例えば、マトリックス140およびより幅広い第1の部分162を備える支持構造120は、例えば、上に配置できる。代替的にまたは組み合わせて、治療剤130のマトリックス140を備える支持構造120は、第1の位置が上に配置されるときに、眼の1つ以上の位置に対応する保持構造110上の多くの位置の1つ以上に配置できる。例えば、治療剤130を含有するマトリックス140を備える支持構造120は、例えば、より幅広い第1の部分162が上に配置されるときに、配置のために保持構造110上で下に位置付けできる。
図3Lは、潤滑コーティングを備える挿入物を示す。潤滑コーティング170は、挿入物が眼の結膜に沿って動くことを許容でき、保持構造110または支持構造120の1つ以上を覆うことができる。例えば、潤滑コーティングは、治療剤130を含有するマトリックス140を備える支持構造120を覆ってもよく、治療剤130は、本明細書に記載されるようなマトリックス140の表面を通して放出できる。代替的にまたは組み合わせて、潤滑コーティングは、保持構造の少なくとも一部分を覆ってもよい。例えば、潤滑コーティング170は、涙腺の近傍の位置に対応する保持構造の部分を覆ってもよい。あるいは、潤滑コーティング170は、例えば、挿入物100のディップコーティングを用いて、支持構造および保持構造を覆ってもよい。
図3L-1は、図3Lにおけるようなマトリックス140の表面172上の潤滑コーティング170の層172を示す。層172が、本明細書に記載されるような治療剤を放出するマトリックス140の表面上に伸びてもよい。治療剤130は、層172を通して放出でき、放出の速度は、マトリックス140の表面積および眼の涙液中の治療剤の溶解度によって実質的に決定できる。
潤滑コーティングには、オイル、界面活性剤、ハイドロゲル、ポリビニルアルコール(PVA)、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ポリアクリレートナトリウム、親水基を有するアクリレートポリマーおよびコポリマー、N-ビニルピロリドン(NVP)、アガロース、メチルセルロース、エチレンオキサイド(ETO)、ポリエチレンオキサイド(PTO)、またはヒアルロナンの1種以上が含まれてもよい。
図4Aは、支持構造120の第1の部分および支持構造120の第2の部分の上に負荷された複数の治療剤を含む挿入物を示す。支持構造120は、結膜嚢の下側頭位置または本明細書に記載されるような他の位置に存在するように構成できる。複数の治療剤には、例えば、マトリックス140中に含有される治療剤130および第2のマトリックス142中に含有される第2の治療剤132を含んでもよい。第1のマトリックス140および第2のマトリックス142は、同様の材料、例えば、シロキサンを含むシリコーンエラストマーを含んでもよい。多くのマトリックス材料が使用できるが、実施形態に関連する作業は、Nusilからの既知の市販のシリコーンエラストマーがマトリックス材料として使用できることを示唆する。
図4Bは、マトリックス140中の治療剤130の含有物131を含むマトリックスを示す。含有物131は、マトリックス140の中に、治療剤の固体粒子、液体粒子、結晶または液滴の1つ以上などの治療剤の粒子を含んでもよい。固体粒子は、長時間の間、治療量の治療剤の放出を提供でき、放出速度は、0次放出、一次放出、または中間放出速度、またはこれらの組み合わせの1つ以上と関連し得る。例えば、放出速度は、含有物131がマトリックス中に残るときに実質的に0次であり得、含有物が実質的に溶解されたときに実質的に一次への移行となり得る。
図4Cは、複数の支持構造が、眼の結膜の下側頭部分に沿った配置に対応する位置における保持構造上で一緒に配置された複数の治療剤を含む、複数の支持構造を備える支持構造120を示す。複数の支持構造は、本明細書に記載されるような結膜嚢の下側頭部分に沿った配置のために適切な保持構造120上で距離126を伸びるように間隔をあけることができる。複数の構造は、治療剤を放出するためのマトリックス140中の治療剤130、および第2の治療剤を放出するための第2のマトリックス142中の第2の治療剤132を含んでもよい。
図4Dは、治療剤130を放出するために保持構造110に沿って位置付けされた複数の支持構造を備える支持構造120を示す。複数の支持構造は多くの方法で形作ることができ、例えば、球状ボールまたは円筒形などの円形物体を備えてもよい。複数の支持構造は、結膜嚢の下側頭位置における配置のために保持構造110に沿って一定の距離伸びることができる。複数の物体は、例えば、表面積の増加に伴って治療剤の放出の速度を増加するようにマトリックスの表面積を増加させてもよい。
図4Eは、長時間の間、患者を治療するためのサイズである表面積を有するマトリックス140からの治療剤の放出を示す。マトリックス140は、距離126、および直径などの断面寸法127によって実質的に規定される表面積を備える。断面寸法は、円周127Cなどの構造120の周囲の距離に一致するかもしれない。マトリックス140の面積は、円周127C×距離126に実質的に一致するかもしれない。
図4Fは、保持構造110上に位置するマトリックスを備える支持構造120の球体表面からの治療剤の放出を示す。球体表面は、長時間の間、治療量の治療剤を放出するための領域を有している。構造120は、横向きの寸法127を備え、これは、球状構造を横切る直径を備えてもよい。マトリックスの表面積は、当業者によって、多くの方法において、例えば、
関係式:表面積=PI*(直径)^2によって容易に決定できる。
図4Gは、少なくとも3種である複数の治療剤を含む保持構造に沿った少なくとも3つである複数の支持構造を備える支持構造120を示す。少なくとも3つの治療剤を含む構造は、例えば、本明細書に記載されるような嚢の下側頭部分の中に、結膜嚢中の配置のために距離126を伸びることができる。少なくとも3つの支持構造は、第1の治療剤130を含む第1の支持構造120A、第2の治療剤132を含む第2の支持構造120B、および第3の治療剤134を含む第3の支持構造を備えてもよい。第1の治療剤130は第1のマトリックス140の中に含有でき、第2の治療剤132は第2のマトリックス142の中に含有でき、そして第3の治療剤134は第3のマトリックス144の中に含有できる。各々の治療剤は、1つ以上の支持構造の1つ以上のマトリックス上に含有されてもよい。
図4G-1は、第1のマトリックス中に含有される第1の治療剤、および第2のマトリックス中に含有される第2の治療剤を含む複数の支持構造を示す。挿入物100は、各セグメントが治療剤を含有するためのマトリックスを含む、複数のセグメントを備える支持構造120を備えてもよい。第1のセグメント120ASAは、本明細書に記載されるような第1のマトリックス140に含有される第1の治療剤130を備えてもよい。第2のセグメント120BSAは、第2のマトリックス142に含有される第2の治療剤132を備えてもよい。第1のセグメントは、セパレータ120Sを用いて、第2のセグメントから分離できる。第1のセグメント、第2のセグメント、およびセパレータは、第1のセグメントおよび第2のセグメントがセパレータに接着できるように、類似の材料、例えば、シリコーンエラストマーを含んでもよい。各々のセグメントは、リングのセグメントを備えてもよく、本明細書に記載されるようなねじれを用いて結膜嚢に沿ってスライドするようなサイズであってもよい。保持構造110は、セグメントおよびセパレータの各々を通して伸びてもよい。
表面積、および各セグメントの治療剤の負荷は、各治療剤の放出の速度に対応してもよい。例えば、挿入物の異なる領域、例えば、異なるセグメントは、異なる薬物および異なる放出速度のために異なる表面積のマトリックスを有してもよい。第1の治療剤は、ビマトプロスト、ラタノプロスト、またはトラボプロストの1つ以上などのプロスタグランジンを含んでもよく、第2の治療剤は、チモロールなどのベータブロッカーを含んでもよい。ベータブロッカーは、プロスタグランジンよりも速い速度、例えば、プロスタグランジンの放出速度の約5〜20倍の範囲内、例えば、10倍で放出できる。ベータブロッカーを含む支持構造120の部分は、放出の速度を提供するために、比例的大きな表面積、例えば、プロスタグランジンの表面積の少なくとも約2倍である表面積、例えば、プロスタグランジンの表面積の約5〜20倍の範囲内の表面積を備えてもよい。プロスタグランジンおよびベータブロッカーは、各々が、第1または第2のマトリックス中の含有物をそれぞれ含んでもよい。
表面積および治療剤を備える各セグメントはコートされてもよい。コーティングは、ハイドロゲルなどの、治療剤を容易に通過する材料を含んでもよい。あるいは、コーティングは、治療剤の放出を阻害する材料、ならびに、長時間の間、治療速度で治療剤を放出するように構成された各セグメントについての穴のサイズおよび数を含んでもよい。例えば、ベータブロッカーを含むセグメントの穴のサイズおよび数は、プロスタグランジンと比較して、少なくとも約2倍であるベータブロッカーを放出するための表面積、例えば、少なくとも約5〜20倍であるベータブロッカーを放出するための表面積を提供できる。多くの実施形態において、1つ以上の支持構造120および保持構造110は、例えば、下眼球結膜から離れる偏向に抵抗するために、本明細書に記載されるような事前挿入三次元形状プロフィールを備える。
図4G-2は、複数のリングセグメントを備えるリングを備える保持構造を示す。保持構造110は、治療剤130を含有するために支持構造120を備えてもよい。リングセグメントは、単一のリングの上で様々な速度の様々な薬物を含んでもよい。リング構造を備える挿入物100は、本明細書に記載されるように、実質的に一定の断面直径、または様々な断面直径を含んでもよい。挿入物100は、第1の治療剤130を含む第1の支持部分120A、第2の治療剤132を含む第2の支持部分120B、および治療剤を実質的に含まず、保持構造110を含む第3の部分を備える。第1の部分120Aは、第1のセパレータ120S1を有する第3の部分から分離できる。第1の部分120Aは、第2のセパレータ120S2を有する第2の部分120Bから分離できる。第2の部分は、第3のセパレータ120S3を有する第3の部分から分離できる。第1の部分120A、第2の部分120B、第3の部分、第1のセパレータ、第2のセパレータ、および第3のセパレータの各々は、類似の材料、例えば、シリコーンを含んでもよい。これらの部分は、これらの部分が硬化されるとき、挿入物がセパレータと一緒に接着された複数のセグメント部分を備えるように、セパレータに接着するために、セパレータと接触できる。
図4G-3は、環状リング、および保持構造を覆う治療剤130のマトリックス140を含む環状支持体120を備える保持構造100を備える環状挿入物を示す。環状支持構造120は、長時間の間、治療量の治療剤を提供するためのサイズである断面寸法127を備える。マトリックスは、本明細書に記載されるような多くの材料の1つ以上、例えば、シリコーンおよび治療剤を含んでもよい。
図4G-4は、保持構造および図4G-3の支持構造の断面図を示す。保持構造110を横切る断面寸法117Dは、例えば、フープ強度を用いて、眼の中に挿入物を保持するために偏向に対する抵抗を提供するためのサイズである。保持構造110は、少なくとも約60Aのデュロメータ、例えば、80Aのデュロメータを有するシリコーンなどの、本明細書に記載されるような多くの材料の1つ以上を含んでもよい。多くの実施形態において、保持構造110は、マトリックス140のデュロメータよりも小さいデュロメータを備える。
単一構造を備える挿入物は、本明細書に記載されるように、薬物溶出構造および偏向に対する抵抗を用いて利用できる。単一挿入物は、本明細書に記載されるように、偏向および薬物放出を提供するように構成できる。挿入物は、本明細書に記載されるように、マトリックス中に含有される治療剤の含有物を含んでもよい。治療剤を含有するマトリックスは、本明細書に記載されるような骨格を備える挿入物に類似する強度および偏向に対する抵抗を備えてもよい。マトリックス140は、マトリックスの支持材料を備える支持120を備えてもよい。マトリックス140は、例えば、保持構造の機能が保持構造なしでマトリックス140によって提供できるように、本明細書に記載されるような偏向に対する抵抗を提供するために硬度を有する支持材料を備えてもよい。支持材料は、例えば、偏向に対する抵抗を提供するために十分な硬度を有する、シリコーン、ポリアクリレート、またはポリカーボネートを含んでもよい。
挿入物の部分を横切る断面寸法は、例えば、本明細書に記載されるような自己負荷偏向に対する抵抗とともに、眼の中で挿入物を保持するために偏向に対する抵抗を提供するためのサイズであり得る。材料は、偏向に対する抵抗を提供するために、50A以上、例えば、80A以上のデュロメータを備えてもよい。多くの実施形態において、単一挿入物は、約80A以上のデュロメータを有するシリコーン材料、および治療剤の含有物を備える。
本明細書に記載されるような、偏向に対する抵抗、自己負荷偏向に対する抵抗、自己負荷偏向角度、ねじれ抵抗よじれ、またはフープ強度、またはこれらの組み合わせの1つ以上を備える単一挿入物は、本明細書に記載されるような任意の1つ以上の形状または構造と組み合わせることができる。例えば、単一挿入物は、例えば、表1A〜1Dおよび図2A〜2Z7を参照して、例えば、偏向に対する自己負荷抵抗、自己負荷偏向角度、ヒンジ、3D形状プロフィール、バイアス、曲がったバイアス、またはデュアルデュロメータ上方部分および下方部分の1つ以上を備えてもよい。
図4Hは、長時間の間、治療剤130を放出するために浸食性材料176を含む少なくとも部分的に浸食性構造170を備える支持構造120を備える挿入物100を示す。浸食性構造170は、本明細書に記載されるような保持構造110に結合できる。
図4Iは、図4Hにおけるような浸食性材料176を含む少なくとも部分的に浸食性構造170の横断面図を示す。バリア材料174は、支持構造120のチャンバ172を規定するような形状である。チャネル173は、チャンバ172から治療剤を放出するための開口まで伸びる。チャネル176は、チャンバに含有される治療剤130の放出を阻害するために浸食性材料でブロックできる。材料176が浸食されるとき、チャネル173は治療剤を放出するために開口する。
図4Jは、図4Hおよび4Iにおけるような浸食性材料176を含む構造170の垂直断面図を示す。複数のチャンバが治療剤130を含有してもよく、複数のチャンバが第1のチャンバ172および第2のチャンバ174を備えてもよい。浸食性材料は、材料が材料の露出表面に沿って浸食されるように、基材178などの実質的に非浸食性材料上に位置付けされてもよく、浸食性材料は実質的に非浸食性材料で規定されたチャネルを占める。基材178は、浸食パス179を規定するために、浸食性材料の第1の側、および浸食性材料の第2の側の複数のチャンバに配置できる。浸食パスは直線状パスを備えてもよく、容器は、順に、各容器からの治療剤の放出のための直線状パスに沿って配置された開口を含んでもよい。浸食パスは直線状、例えば、まっすぐであり得、または曲げられ得る。浸食パスは、複数のチャンバの各々から治療剤を連続的に例えば、第1のチャンバを最初に、第2のチャンバを2番目に、放出するために配置できる。あるいは、順序は逆にすることができる。浸食の速度およびチャンバの間隔は、実質的に規則的な間隔で、例えば、毎日、一定量の治療剤を放出するようにアレンジできる。複数のチャンバおよび浸食性材料は、少なくとも1週間の長期間の間、例えば、2ヶ月以上の長期間の間、などの1ヶ月以上、規則的な間隔で治療剤を放出するための多くの方法でアレンジできる。例えば、複数のチャンバは、少なくとも約3ヶ月の間、毎日、治療剤を放出するために90のチャンバを備えてもよい。複数のチャンバが、例えば、少なくとも約6ヶ月の間、放出の延長を提供するために、180以上のチャンバを含んでもよい。チャンバのサイズ决めおよび間隔は、例えば、ナノテクノロジー、ならびに、チャンバを形成するためのエッチング、浸食性材料を形成するための沈殿を用いて、多くの方法で製造できる。
図4Kは、図4H〜4Jにおけるような浸食性材料で閉塞されたチャネル173を有するリザーバチャンバを示す。
図4Lは、リザーバチャンバから治療剤130を放出するためにチャネルから離れて浸食された材料176を有する、図4Kにおけるような容器を示す。
図4Mは、パルス流を用いて治療剤130を放出するためのポンプ180を示す。ポンプ180は、浸透圧ポンプ182、および微小電気機構(本明細書中以下、「MEMS」)ポンプなどのアクティブポンプなどの多くのポンプの1つ以上を備えてもよい。このポンプは、規則的な間隔で、治療剤130を放出するために、規則的な間隔でパルス流を提供するように構成できる。
ポンプ180は、規則的な間隔で開くように構成されたバルブ186に連結された浸透圧ポンプ182を備えてもよい。ポンプ180は、治療剤130を含有するように、弾性メンブレン184などの弾力的に伸長可能なバリア材料で閉鎖されたチャンバ183に連結できる。チャンバ183は、メンブレン184を弾力的に引き伸ばすために圧力の増加に応答して体積が増大できる。バルブ186は、チャンバ183からのパルス量の治療剤130を眼に放出するために、チャンバ183の圧力の増加に応答して開くことができる。
図4Nは、図4Mにおけるようなポンプ180の治療剤130の放出プロフィールを示す。放出プロフィールは、ある時間にわたって放出された治療剤の量に一致する。パルス放出プロフィールは、実質的に規則的な間隔で、例えば、1日におよそ2回、放出された治療剤のボーラスを含んでもよい。治療剤130のボーラスは、少なくとも約1ヶ月、例えば、少なくとも約2ヶ月以上、実質的に規則的な間隔で放出できる。多くの実施形態において、治療量の治療剤は、少なくとも約3ヶ月間(90日間)、例えば、4ヶ月間、または6ヶ月間以上、実質的に規則的な間隔でパルス流を用いて放出できる。
図4Oは、図4Mおよび4Nにおけるような、ポンプのチャンバの圧力プロフィールを示す。チャンバ内の圧力が閾値量に達するとき、バルブ186は、図4Nのプロフィールのピークの1つを用いて示されるように、パルス流を用いて治療量の治療剤130を放出するように、実質的に開くことができる。
図4Pは、パルス流を用いて治療剤を放出するために、1つ以上のピストンまたはダイヤフラムなどの移動可能または偏向可能な要素196を用いて浸透圧ポンプ180に連結された治療剤の含有物131を含む容器190を示す。この容器は、治療剤の放出を阻害するために、材料198を含んでもよい。材料198は、チャンバ192を規定するために、容器192の実質的に周囲に伸びてもよい。チャンバ192は、そこに含有される治療剤のリザーバを有してもよい。ポンプ180は、バルブ186が圧力を用いて移動可能または偏向可能な要素196を前進させるために開くことができる。移動可能または偏向可能な要素196は、例えば、チャンバの体積を減少させるため、およびパルス流を用いてチャンバ192から治療剤130を放出させるために、偏向を用いてチャンバ192に向かって前進できるピストンを備えてもよい。移動可能または偏向可能な要素196は、例えば、チャンバの体積を減少させるため、およびパルス流を用いてチャンバ192から治療剤130を放出させるために、偏向を用いてチャンバ192に向かって前進できるダイヤフラムを備えてもよい。
容器190は、パルス流を用いて、治療量の治療剤130を放出するための多くの方法で構成できる。容器190は、水にほぼ不溶である治療剤130、例えば、ラタノプロストまたはビマトプロストなどのプロスタグランジンの含有物131を含有してもよい。ポンプのパルス流は、移動可能または偏向可能な要素196の連結を用いて、容器190に対する圧力を増加できる。圧力パルスは、治療剤がパルス流を用いて容器から放出されるように、チャンバの体積を減少できる。チャンバ192は、ピストンなどの移動可能または偏向可能な要素196がチャンバ192に向けて前進するときに、チャンバ192の体積が減少するように、材料198を用いて実質的に規定できる。多くの実施形態において、治療剤の分子がパルスを用いて放出でき、含有物の放出が実質的に阻害されるように、チャンバの少なくとも一部が治療剤の分子を放出させ、かつ治療剤の含有物の放出を実質的に阻害するためのサイズである孔を有する多孔質構造を備える。
図4Qは、パルス流を用いて治療剤を放出するために、浸透圧ポンプのバルブに連結された治療剤の含有物を含むリザーバチャンバを示す。
挿入物は、保持構造、ならびに治療剤を含有するためのリザーバチャンバを備える支持構造、ならびに治療剤13を放出するためのパッシブ拡散放出メカニズムを備えることができる。保持構造は、本明細書に記載されるような保持構造要素の1つ以上、例えば、ワイヤを備えてもよい。支持構造は、本明細書に記載されるような1つ以上の支持構造、例えば、治療剤を含有するためのチャンバを備える容器を備えてもよい。支持構造は、拡散を制御して治療剤を放出するための1つ以上のメカニズム、例えば、チャンバまで伸びる容器中の1つ以上の穴を備えてもよい。支持構造は、例えば金属を備えてもよく、保持構造は、多くの方法の1つ以上において、例えば、溶接を用いて、金属支持構造に固定できる金属を備えてもよい。保持構造は、例えば、眼の中に挿入物を保持するために本明細書に記載されるような偏向に対する抵抗を備えてもよい。
挿入物は、保持構造、ならびに治療剤を含有するためのリザーバチャンバを備える支持構造、ならびに眼のまばたきに応答して治療剤を放出するためのメカニズムを備えることができる。リザーバチャンバは、眼のまばたきが治療剤を放出するためにリザーバチャンバに移すことができるときに圧力が発揮されるように、折り畳まれること、巻かれること、または圧縮されることの1つ以上であり得る、壁を備えてもよい。治療剤130を放出するためのメカニズムは、例えば、複数の開口、バルブ、またはメンブレンなどの、圧力に応答して治療剤を放出することが可能な1つ以上のメカニズムを備えてもよい。このメカニズムは、眼のまばたきに応答して治療剤を放出するために、リザーバチャンバの壁と連結できる。
まばたきに応答して治療剤を放出するように構成された挿入物は、必要に応じて、さらなる治療剤を提供する利点を有し得る。ドライアイの患者について、患者は、眼が少ない水分を有するときには、まばたきする可能性が多くなり、眼がより多くの液体を有するときには、まばたきをする可能性が少なくなる。まばたきに応答して放出される治療剤を提供することによって、眼が乾燥しておりより多くの治療剤が適切であるときには、患者がより多くの治療剤を受容でき、眼が水分補給され、さらなる治療剤の利点がより少ないときには、眼がより少ない治療剤を受容できる。治療剤は、本明細書に記載されるような眼を治療するために、そして多くの実施形態において、例えば、脂質、リン脂質、オイル、またはシリコーンオイルの1種以上などのドライアイを治療するために、適切な多くの治療剤の1つ以上を含んでもよい。
まばたきに応答して治療剤を放出するように構成された挿入物は、例えば、患者がさらなる治療剤を適切であるように投与できるように、挿入物を患者が押すことに応答して治療剤を放出するように構成できる。
図5Aは、治療剤130を含む支持構造120が眼の下側頭位置に配置されるときに、眼に配置された時の眼の涙丘との接触を阻害するために形作られた末端部分116を有する両凸レンズ状保持構造110を備える挿入物を示す。末端部分116は、例えば、涙丘との接触を阻害するための多くの方法で形作ることができ、例えば、くぼみを備えてもよい。支持構造120は、本明細書に記載されるように、第1のテーパ状末端部分122の第1の斜面および第2のテーパ状末端部分124の第2の斜面を備える三日月形プロフィールを備えてもよい。両凸レンズ状構造は、上眼瞼の下の配置のための上方曲げ部分、および下眼瞼の下の配置のために曲がっている下方曲げ部分を備えてもよく、上方曲げ表面と下方曲げ表面の各々の湾曲の半径は、上結膜円蓋および下結膜円蓋の寸法に各々一致するような寸法であり得る。
図5Bは、治療剤130を含む支持構造120が眼の下側頭位置に配置されるときに、眼の上に配置されるときの眼の涙丘との接触を阻害するために幅の減少を有する、末端部分116を有する両凸レンズ状保持構造110を備える挿入物100を示す。
図5Cは、涙腺の炎症を阻害するための内側の伸長117、および眼の涙丘との接触を阻害するための内側の伸長116を伴って形作られている保持構造110を備えた挿入物100を示す。伸長117は、涙腺上にわたる結膜組織の接触および係合を阻害するために、一定の距離伸びることができ、この距離は、例えば、眼の瞳孔の周囲の約90度に一致してもよい。伸長117は、例えば、保持構造から内側または外側に偏向できる。伸長116は、涙丘との保持構造110の接触および係合を阻害するために、一定の距離伸びることができ、この距離は、例えば、眼の瞳孔の周囲の約90度に一致してもよい。伸長116は、例えば、保持構造から、内側にまたは外側に偏向できる。
図5Dは、眼の涙腺の炎症を阻害するために、外側伸長117を用いて形作られた保持構造110を備える挿入物100を示す。
図5Eは、眼の涙腺の炎症を阻害するために内側の伸長117を用いて形作られた保持構造110を備える挿入物100を示す。
図5Fは、眼の涙腺の炎症を阻害するためにオープン末端部分118を有する保持構造110を備える挿入物100を示す。オープン末端部分118は、涙腺の近傍の組織との接触を阻害するためにそれらの間に伸びるギャップを有する、第1の末端119および第2の末端119を備える。このギャップは、涙腺の近傍の組織との接触を阻害するために、球体の周りの約90度の円弧に相当する。第1の末端119および第2の末端119は、例えば、上皮の浸透を阻害するために、保持構造の細長い部分に関連して断面サイズの増加を備えてもよい。
図5Gは、眼の涙腺および涙丘の炎症を阻害するための軟性材料117Sを有する保持構造を備える挿入物100を示す。軟性材料117Sは、例えば、ハイドロゲルまたは他の軟性材料を含んでもよい。軟性材料117Sは、保持構造110の細長い部分にわたって伸びてもよく、または保持構造110は、第1の末端と第2の末端の間に伸びる軟性材料を有する、本明細書に記載されるような、第1の末端および第2の末端を備えてもよい。
図5Hは、涙腺の炎症を阻害するためのオープン末端部分118、および眼の涙丘との接触を阻害するための内側伸長116を備える、保持構造100を示す。
図5Iは、涙腺の接触炎症を阻害するための内側伸長117、および眼の涙丘との接触を阻害するためのオープン末端部分118を備える保持構造100を示す。
本明細書に記載されるような保持構造110は、多くの方法で支持構造120、治療剤130、およびマトリックス140の1つ以上と組み合わせできる。涙丘または涙腺の1つ以上の炎症を阻害するために1つ以上の部分を有する支持構造110が配置されるとき、支持構造120は、上眼瞼の下の上位置、下眼瞼の下の下位置、下眼瞼の下の側頭位置、下眼瞼の下の下鼻位置、1つ以上の上眼瞼または下眼瞼の下の側頭位置、およびこれらの組み合わせの1つ以上に位置付けできる。
図5Jは、涙腺の炎症を阻害するための内側伸長117および眼の涙丘との接触を阻害するための内側伸長116を伴って形作られる保持構造110を備え、支持構造120が上眼瞼の下の上配置と対応するように保持構造110上に位置付けされる、挿入物100を示す。
例えば、図5A〜5Jに関連して、本明細書に記載されるような保持構造は、患者の眼に対応する湾曲の半径を有する球状表面に配置された保持構造に対応する配置の前の3D形状上昇プロフィールを備えてもよく、保持構造は、前の配置形状を実質的に保持し、前の配置形状から離れた偏向に抵抗するように構成できる。
図6Aは、本明細書に記載されるような下側頭位置上に配置された治療剤130を含む支持構造120とともに眼に配置されたときに、眼の涙丘との接触を阻害するためのオープン末端部分118を有する両凸レンズ状保持構造110を備える挿入物100を示す。オープン末端部分118は、1つの保持構造を用いて、多くのサイズの眼に適合でき、挿入物100のサイズ決めおよび配置を容易にしてもよい。オープン末端部分118は、例えば、涙腺および涙丘の1つ以上との接触を阻害するようなサイズであり得る。
図6Bは、本明細書に記載されるような眼の下側頭位置上に配置された治療剤130を含む支持構造120とともに眼に配置されたときに、眼の涙丘との接触を阻害するためのオープン部分を有する円形保持構造110を備える挿入物100を示す。オープン末端118は、1つの保持構造を有する眼のサイズに適合でき、挿入物100のサイズ決めおよび配置を容易にしてもよい。オープン末端部分118は、例えば、涙腺または涙丘の1つ以上との接触を阻害するようなサイズであり得る。
図6Cは、眼の下側頭位置に対応する第1の位置における第1の治療剤130を含む第1の支持構造120および眼の上位置に対応する第2の位置における第2の治療剤132を含む第2の支持構造120Bを有する、円形保持構造を備える挿入物100を示す。
図6Dは、オープン末端、および眼の下側頭位置に対応する第1の位置における第1の治療剤130を含む第1の支持構造120、および眼の上位置に対応する第2の位置における第2の治療剤132を含む第2の支持構造120Bを有する円形保持構造を備える挿入物を示す。この保持構造は末端部分119を含んでもよく、末端部分119は、例えば、上皮のかつ眼の結膜組織への浸透を阻害するように、保持構造110の細長い部分よりも大きい断面寸法を有してもよい。あるいは、末端部分119は、例えば、保持構造110の細長い部分の断面寸法112が、例えば、少なくとも約0.5mmを含むときに、細長い部分の保持構造110に類似する断面サイズを含んでもよい。
本明細書に記載されるような、特に図5Aから6Dを参照する実施形態は、多くの方法で構成でき、例えば、75度、180度、または360度の薬物放出要素を含んでもよい。挿入物は、完全にコートすることができ、または、例えば、本明細書に記載されるような、360度以上の薬物放出要素を含んでもよい。多くの実施形態において、挿入物は、クッション材料、例えば、軟性シリコーンまたはハイドロゲルでコートできる。
実施形態に関連する作業は、患者に保持構造110を適合させること、または適切にサイズ付けされた保持構造を有する挿入物100を同定することが役立ち得ることを示唆する。挿入物100の保持構造110は、患者の頭部の周囲、患者の眼の間の寸法、上結膜円蓋の深さ、下結膜円蓋の深さ、眼の外眼角と内眼角の間に伸びる距離、眼の盲嚢と眼の角膜輪部の間に伸びる距離、またはフォルニコメーターで測定された結膜円蓋の深さの1つ以上の測定に基づいて同定できる。例えば、患者の集団の身体的特徴の寸法は、測定された挿入物を用いて患者が適合できるように測定でき、測定された寸法に対応する挿入物のサイズを経験的に決定するために集団の各メンバーにおいて1つ以上の挿入物が配置される。結膜円蓋の深さおよび面積を測定するためのフォルニコメーターは「Measurement of fornix depth and area: a novel method of determining the severity of fornix shortening」Kawakita et al., Eye (2009) 23, 1115-1119に記載されている。非限定的な例は、本明細書に記載されるような実施形態に従って示されているが、当業者は、本明細書に記載されるような教示に基づいて、患者の眼への挿入物100の保持構造110に適合するために多くの適切な患者の測定を決定できる。
例えば、図6〜8に関連する、本明細書に記載されるような保持構造は、患者の眼に対応する湾曲の半径を有する球状表面の上に配置された保持構造に対応する配置の前の3D形状上昇プロフィールを含んでもよく、保持構造は、前の配置形状を実質的に保持し、前の配置形状から離れた偏向に抵抗するように構成できる。
図7Aおよび7Bは、長時間の間、眼の中に残留するために偏向に対する抵抗を有する外部保持構造110を備える挿入物100の平面図および垂直断面図をそれぞれ示す。挿入物100は、本明細書に記載されるような、マトリックス140の中に含有される治療剤130の含有物131を備えてもよい。マトリックス140は、軟性材料、例えば、軟性シリコーン、液体、または保持構造110の中に含有されるような他の材料を備えてもよい。保持構造110は、例えば、マトリックス材料よりも高いデュロメータを有する材料を備えてもよい。保持構造110は、治療剤の放出を阻害するための材料を含んでもよく、複数の穴110Hが、治療剤を放出するための保持構造を通して伸びてもよい。
多くの実施形態において、マトリックス140は軟性材料を備え、保持構造110は治療剤の含有物131を含む軟性マトリックス材料上に配置されたコーティングを備える。コーティングは、多くの方法でマトリックス上に配置されることができ、ディップコーティングまたは蒸気コーティングの1つ以上を備えてもよい。コーティングは、例えば、層の中のシリコーンの蒸着、またはハイドロゲルディップコーティングの1つ以上を備えてもよい。軟性クッションコーティングまたは本明細書に記載されるような他のコーティングは、保持構造の表面上に提供できる。
保持構造110は、眼の挿入物の配置を維持するために偏向に対する抵抗を、例えば、本明細書に記載されるような偏向抵抗またはフープ強度の1つ以上を提供するように構成できる。保持構造の厚さおよび直径は、偏向に対する抵抗を提供するような寸法であり得る。
図7Cおよび7Dは、長時間の間、眼の中に残留するために偏向に対する抵抗を有する外部保持構造を備える弓状C形状挿入物の平面図および垂直断面図をそれぞれ示す。C形状挿入物は、図7Aおよび7Bに関連して、上記の挿入物の多くの成分を備えてもよい。C形状挿入物は、眼がまばたきするときに角膜に向かう挿入物の動きを阻害するように、眼瞼によって内部に刺激されて抵抗できるように、例えば、スプリング力の内側偏向に対する抵抗を備えてもよい。C形状挿入物は、挿入物を保持するために眼の上結膜円蓋および下結膜円蓋に対して外側に刺激するように、スプリング力を用いてサイズ決めおよび提供できる。あるいは、挿入物は、上結膜円蓋または下結膜円蓋において実質的に配置でき、例えば、側頭方向および鼻方向に方向付けられたその力を有する。挿入物は、挿入物の末端の間に伸びるギャップ距離を備えてもよく、このギャップ距離は、眼瞼の内向きの力に応答してわずかに減少でき、上結膜円蓋および下結膜円蓋をわずかに刺激するように増加できる。
本明細書に記載されるような、特に、図7A〜7Dに関連する実施形態は、多くの方法において構成でき、薬物放出に伴って構成された部分を含んでもよく、そして例えば、75度、180度、または360度の薬物放出エレメントを備えてもよい。挿入物は完全にコートでき、例えば、360度以上の薬物放出エレメントを備えてもよい。多くの実施形態において、挿入物は、クッション材料、例えば、軟性シリコーンまたはハイドロゲルでコートすることができる。
図8Aは、保持構造の偏向に対する抵抗を増加させるための挿入物100の保持構造110の処理850を示す。挿入物100は、コンプライアント構成を備える保持構造110を伴って眼10の中に配置できる。保持構造110は、眼の形状に対応する形状を備え、保持構造110が処理される。コンプライアント保持構造の形状は、例えば、結膜嚢および本明細書に記載されるような1つ以上の折り目の形状に対応してもよい。保持構造110は、偏向に対する抵抗を増加させるように、多くの方法において、例えば、眼のエネルギーまたは水を用いて処理できる。
図8Bは、インサイチュ形成可能な材料を含む挿入物の保持構造のインサイチュ形成を示す。挿入物は、本明細書に記載されるように眼の中に配置されたときに、本明細書に記載されるような直径などの配置の前の負荷されていない構成の寸法114Aを有する第1の構成、ならびにより短い寸法114Bおよびより長い寸法114Cを備える第2の構成を備えてもよい。挿入物が第2の構成を備えるとき、この挿入物は、保持構造が結膜の結膜円蓋に向けた外向きの力を発揮させるように、偏向に応答する力を最初に発揮できる。挿入物が一定の時間の間、眼の中に放置されたとき、この挿入物は、挿入物がより短い寸法114Dおよびより長い寸法114Eを備えるように、インサイチュ形成された第3の構成を備えるために形成されてもよい。挿入物が取り外されるとき、この挿入物は、例えば、第3の構成の形状を実質的に保持してもよい。挿入物が、形成された第3の構成を備えるとき、この挿入物は、より短い寸法114Dおよびより長い寸法114Eから離れる偏向に抵抗してもよい。インサイチュ形成された構成は、卵形、楕円形、サドル形、またはこれらの組み合わせなどの多くの形状の1つ以上を備えてもよい。インサイチュ形成された構成は、例えば、インサイチュ形成された保持構造が、本明細書に記載されるような表面から離れて伸びる部分を少なくとも有する平らな表面上に配置されるときに、保持構造の他の部分に対応する平面から離れて伸びる保持構造110の少なくとも一部を備えてもよい。
インサイチュ形成可能な材料は、ポリプロピレンまたは既知のインサイチュ形成可能な材料の1つ以上を含んでもよい。
図8Cは、挿入物100の少なくとも一部を形成するために眼の上に配置される流動性材料140Fを示す。
インサイチュ形成可能な挿入物は、多くの方法で形成できる。インサイチュ形成可能な挿入物は、例えば、盲嚢に沿った角膜12から離れて、挿入物の意図される位置に対応する位置において眼10の結膜50上に液体または流動性材料140Fを配置することによって形成できる。流動性材料は、結膜上で多くの方法で、例えば、盲嚢の一部に沿って、盲嚢の大部分に沿った実質的に弓状のパスに沿って、両方の盲嚢の少なくとも一部に沿って、またはC形状卵形形状もしくは本明細書に記載されるような他の形状で配置できる。配置された流動性材料の量は所定の量を含んでもよく、流動性材料140Fにおける治療剤の濃度は、本明細書に記載されるように、長時間の間、治療剤を放出するために、眼の上に配置された流動性材料の量が、所定量の材料、および所定量の治療剤を含むような所定の濃度を含んでもよい。液体または流動性材料140Fは、例えば、治療剤130、およびマトリックスを形成するために硬化できる支持材料を備えてもよい。液体または流動性材料は、本明細書に記載されるような保持構造またはマトリックスの1つ以上を有する挿入物を形成するために固化できる。例えば、挿入物は、本明細書に記載されるような偏向に対する自己負荷抵抗を有するマトリックス材料を備える単一挿入物を備えてもよい。流動性材料は、例えば、眼の盲嚢に注入でき、固化することを可能にすることができる。
眼の上で固化可能な流動性材料の例は、US2010/0209478A1として公開された「Drug Delivery Through Hydrogel Plugs」という表題の米国特許出願番号第12/704,692号において公開されており、その全体の開示は参照により本明細書に組み込まれ、本明細書に記載される少なくともいくつかの実施形態による組み合わせのために適切である。眼の上に配置される流動可能なマトリックス材料140Fの量は、例えば、本明細書に記載されるような実施形態による一定量の治療剤を提供するために十分であり得る。代替的にまたは組み合わせて、流動可能なマトリックス材料140Fは、本明細書に記載されるように、長時間の間、持続放出のために固化した流動性材料を含むマトリックスの表面領域を提供するために形作ることができる。流動可能なマトリックス材料は、本明細書に記載されるような保持構造と組み合わせることができ、例えば、眼への配置の前または配置の後、保持構造と組み合わせることができる。流動可能なマトリックス材料は、例えば、本明細書に記載されるような保持構造中または保持構造上で、コートまたは提供できる。
図8Dは、バレル302、針の柄303、アウトレット308を有する円形チップ306を伴う針304、およびプッシャ312を伴うプランジャ310を伴う、シリンジシステム300を描く。配置された治療剤の量は、本明細書に記載されるような長時間の間、治療剤を提供するために十分であり得、例えば、本明細書に記載されるような治療の完了の際に眼から取り出された実質的に余分の治療剤の量である。ハイドロゲル前駆体314および治療剤の溶液は、バレル302の中に配置されてもよく、針304およびアウトレット308を通して分配されてもよい。シリンジシステムの1つの実施形態は、溶液の伝播に対する針の抵抗によって患者の中に配置された後で、液滴を形成することを補助し、および/または溶液を遊離する際に補助するために、針と前駆体溶液の間の高い接触角を生じる疎水性コーティングを有する代替針を含む。配置された治療用前駆体材料の量は、あらかじめ決められた量の治療剤の量を提供するために、あらかじめ決められた量の流動性材料を備えてもよい。
図8Eは、例えば、1つ以上の盲嚢または結膜円蓋中に残った前駆体とともに、ハイドロゲル前駆体314を、盲嚢53に、例えば、結膜円蓋54中に導入するために使用されるシリンジシステム300を示す。前駆体は、本明細書に記載されるような架橋ハイドロゲル挿入物100を作製するために、互いに共有結合を形成する。挿入物100は、液体がその周囲から吸収されるにつれて膨潤し得る。ハイドロゲルの引き続く形成を伴う、液体状態中へのハイドロゲル前駆体の導入は、その意図される用途の部位においてハイドロゲルが作製されるので、ハイドロゲルのインサイチュ形成と呼ばれる。
ハイドロゲルは、あらかじめ決定された速度で水の存在下で次第に加水分解する連結を含有してもよく、患者の涙の中で次第に脱落する。ハイドロゲルは、広範に不活性かつ生体適合材料と見なされる、水およびポリエチレングリコール(PEG)から実質的になる。ハイドロゲル材料および治療剤のさらなる説明は、Ocular Therapeutix (ocutx.com)のウェブサイトのワールドワイドウェブで利用可能である。
眼の上に配置される治療剤の量は、例えば、定時プラグデバイスよりもはるかに大きくあり得る。多くの実施形態において、製剤を含む流動性材料140Fは吸収可能でない。
図9は、患者に適合させるために保持構造のサイズを決定するようにサイズを増分増加させる複数の保持構造を備えるキット600を示す。このキットは、例えば、第1の直径などの横向きの第1の最大寸法を有する第1の保持構造110A、第2の直径などの横向きの第2の最大寸法を有する第2の保持構造110B、第3の直径などの横向きの第3の最大寸法を有する第3の保持構造110C、および第4の直径などの横向きの第4の最大寸法を有する第4の保持構造110Dを有する第1の挿入物を備えてもよい。これらの保持構造は、多くの方法でサイズ決めでき、複数の直径、例えば、22mm、23mm、24mm、25mm、26mm、27mm、28mm、29mm、および30mmを含むことができる。複数の中での保持構造110が眼に適切に適合されたとき、挿入物100は複数の挿入物の中から同定でき、眼の中に配置できる。挿入物100が支持構造120を備えるとき、キット600は、例えば、挿入物100の、第1の保持構造110Aが支持構造120と類似する第1の支持構造120A、第2の保持構造110Bが支持構造120と類似する第2の支持構造120B、第3の保持構造110Cが支持構造120と類似する第3の支持構造120C、および第4の保持構造110Dが支持構造120と類似する第4の支持構造120Dを備えるように構成できる。
図9のリング構造は、患者の眼球の強膜部分に対応する湾曲の半径を有する球状表面上に配置された保持構造に対応する配置の前に3D形状上昇プロフィールを備えてもよく、キットの保持構造は、患者の眼球の複数の半径Rb、例えば、20mm、21mm、22mm、23mm、24mm、25mm、26mm、27mm、28mm、29mm、および30mmに対応する半径Rbに対応する3D形状プロフィールを備えてもよい。
図10は、患者に適合させるように保持構造の対応するサイズを決定するために患者の構造の寸法を測定するためのマーキング720を有する測定装置710を示す。患者は多くの方法で測定でき、患者の1回以上の測定は、患者に適合する保持構造のサイズに対応するかもしれない。例えば、外眼角と内眼角の間に伸びる瞼裂PFのサイズが測定でき、患者に適合するための保持構造のサイズに実質的に対応するかもしれない。例えば、瞼裂の寸法は定規で測定でき、保持構造のサイズは瞼裂の寸法に基づいて決定できる。患者上での配置のための保持構造が測定された患者の寸法に基づいて同定できるように、ノモグラフは、瞼裂の寸法をインプットとして受容でき、挿入物の同定をアウトプットとして提供できる。本明細書に記載されるような教示に基づいて、瞼裂などの患者の測定された寸法に基づいて保持構造のサイズを同定するためにノモグラフを提供できるように、当業者は、患者の測定された寸法と保持構造のサイズの間の一致を経験的に決定できる。
あるいは、測定装置710は、眼の外眼角および内眼角から伸びるようなサイズである曲がった縫合を備えてもよい。曲がった構造は、例えば、外眼角と内眼角の間で伸びる瞼裂の幅に対応するマーキングを備えてもよい。
図10Aは、患者に適合させるように保持構造の対応するサイズを決定するために患者の結膜嚢の深さを測定するための測定装置750を示す。測定装置750は、結膜嚢の深さを示すための複数の指示760を備えてもよい。複数の指示は、遠位の末端部分752から増分の距離で位置決めできる。測定装置750はハンドル754を備える。マーキングを有するハンドルおよび末端部分は、使用者がマーキングの下の組織を容易に可視化できるように、透明であることが可能である。
図11Aおよび11Bは、眼に対して挿入物100の保持構造110を適合させるために、複数の眼の寸法1100を測定するために、第1の側および第2の側にそれぞれ眼を向けている患者を示す。眼の測定された複数の寸法1100は、例えば、患者が鼻を見るときに、角膜輪部14から外眼角までの距離1100Aを含んでもよい。代替的にまたは組み合わせて、複数の寸法1100は、患者が鼻を見るときに、角膜輪部14から涙丘59までの距離1100Bを含んでもよい。眼の複数の測定された寸法1100は、例えば、患者が側頭方向を見るときに、角膜輪部14から外眼角LCまでの距離1100Cを含んでもよい。代替的にまたは組み合わせて、複数の寸法1100は、患者が側頭方向を見るときに、角膜輪部14から涙丘59までの距離1100Dを含んでもよい。
多くの実施形態において、保持構造110および支持構造130は、例えば、保持構造が眼の中に十分に配置されていることを確実にするために、使用者が挿入物を見ることを許容するために眼に見えるものであり得る。結膜の折り目は、可視性を減少するために保持構造をおおってもよい。例えば、半月ひだは、瞼裂の内側部分を横切って伸びる保持構造の一部の可視性を減少させるために、涙丘および内眼角の近傍の保持構造を覆ってもよい。しかし、多くの実施形態において、より可視性が少ない保持構造または支持構造の少なくとも一部を有することが有益であり得る。
図12A1および12A2は、治療剤、および少なくとも1つの視覚的に伝達可能な部分100TR、および少なくとも1つの可視部分100V1を有する挿入物100の平面図および側面図をそれぞれ示す。視覚的に伝達可能な部分100TRは、シリコーン、ナイロン、または縫合材料などの視覚的に伝達可能な材料を含んでもよい。可視部分は、眼瞼が動くときに、患者が挿入物を見るために、暗い材料、着色材料、明るい着色材料、蛍光材料、明るい着色材料、またはこれらの組み合わせなどの視覚的に見える材料を含んでもよい。挿入物の色は、例えば、製剤もしくは治療剤、または治療剤の処方を示してもよい。
視覚的に見える部分は、眼瞼の下の配置のために構成できる。視覚的に透明な材料は、眼の上に置かれたときに、眼瞼の間に伸びるように構成できる。
挿入物100は、挿入物が結膜嚢に沿って偏向できるように、配置の前に第1の構成100C1を、眼の中に配置されるときに第2の構成100C2を備える。
図12B1および12B2は、第2の構成100C2を備える挿入物100を示す。第2の構成100C2は、横向きの上下寸法100S1および横向きの鼻側頭寸法100NTを備える。横向きの鼻側頭寸法100NTは、横向きの下−上寸法100SIよりも大きくあり得る。第2の構成100C2は、眼に配置されるときに、挿入物100の偏向の前−後偏向に対応する前−後偏向100AP、および保持構造110を備える。
挿入物100および保持構造110は、多くの構成を備えることができる。挿入物100および保持構造110は、第1の構成100C1における挿入物100の外周の周りに実質的に伸びる実質的に均一な厚さを備えてもよい。
図13A1および13A2は、結膜嚢の下側頭IT部分から離れる動きに抵抗するように構成された支持構造120を示す。支持構造120は、結膜嚢のIT部分に適合するようなサイズである距離126、ならびに第1のテーパ状末端部分122の第1の斜面、および第1の斜面と反対の第2のテーパ状末端部分124の第2の斜面を備える。結膜嚢のIT部分から離れる動きが、眼瞼の側頭位置または眼瞼の下位置の1つ以上において眼瞼の圧力の増加に応答して阻害されるように、第1の斜面は眼瞼の圧力に応答して第2の斜面に向けて構造を刺激し、第2のテーパ状末端部分124の第2の斜面は、第1のテーパ状部分122の第1の斜面に向けて構造120を刺激する。
図13B1および13B2は、第2の構成100C2を備える挿入物100を示す。第2の構成100C2は、横向きの上下寸法100SIおよび横向きの鼻側頭寸法100NTを備える。横向きの鼻側頭寸法100NTは、横向きの下−上寸法100SIよりも大きくあり得る。第2の構成100C2は、眼の上に置かれたときに、挿入物100の偏向の前−後偏向に対応する前−後偏向100AP、および保持構造110を備える。保持構造110および支持構造120が回転構成100C2Rを備えるように、支持構造120および保持構造110は回転できる。
支持構造120、視覚的に伝達可能な部分100TR、および視覚的に見える部分100V1は、視覚的に伝達可能な部分100TRが鼻眼角または内眼角の近傍に配置され、視覚的に見える部分100V1が上眼瞼または下眼瞼によって覆われるように、挿入物100上に配置できる。このことは、挿入物が眼の上に配置されていることを確認するため、また通常の凝視の間に挿入物の可視性を減少するためにも、挿入物が使用者によって見られることを可能にする。
図14A1および14A2は、結膜嚢の下側頭位置における第1の構造および第2の構造を維持するための距離126で離れて間隔が空いている第1の構造120S1および第2の構造120S2を備える構造120の平面図および側面図をそれぞれ示す。第1の構造120S1は、第1のテーパ状末端部分122の第1の斜面を備えてもよく、第2の構造120S2は、第2のテーパ状末端部分124の第2の斜面を備えてもよい。距離126は、伝達可能部分100TRが眼角の中に実質的に残存するように、挿入物100の動きを制限するために、かつ伝達可能部分100TRおよび可視部分100Vの寸法に従って、サイズ決めすることができる。
図14B1および14B2は、眼の結膜嚢の少なくとも一部に沿って配置された挿入物100を示す。
多くの実施形態において、構造120は、伝達可能部分100TRおよび視覚的に見える部分100VIの意図される方向を用いて、挿入物100を保持するように1つ以上の構造を備えてもよい。
図15は、第1の末端および第2の末端を備える保持構造110を有するC形状構成を備える挿入物100を示す。
図16Aは、マトリックス140の治療剤130および第2のマトリックス142の第2の治療剤132を含む挿入物100を示す。図16Bは、図16Aにおけるような挿入物の断面図を示す。マトリックス140は第1の成分を備えてもよく、マトリックス140は第2のマトリックス142を備えても良い。保持構造がマトリックス140および第2のマトリックス142に沿って伸びるように、第1のマトリックスと第2のマトリックスが保持構造110に結合できる。第1のマトリックスはシリコーンを備えてもよく、第2のマトリックスはシリコーンを備えてもよく、保持構造は第1のマトリックスと第2のマトリックスの間に伸びてもよく、第1のマトリックスは第2のマトリックスに結合している。代替的な実施形態において、第1のマトリックスは、例えば、第2のマトリックスに直接結合しなくてもよい。
図16Cは、支持構造120から治療剤130を放出するための伸長125を備える挿入物100を示す。伸長125は、例えば、支持構造が本明細書に記載されるような結膜の1つ以上の折り目の中に受容されるときに、眼の涙液に治療剤を放出するために眼の瞳孔に向けて内側に伸びることができる。伸長125は、伸長の第1の末端上の支持構造120から治療剤130を受容するために、および第2の末端近傍の瞳孔に向けて治療剤を放出するために適切である材料を含んでもよい。伸長125は、多くの材料の1つ以上を含んでもよく、例えば、シリコーンまたはハイドロゲルを含んでもよい。支持構造120は、マトリックス140を備えてもよく、マトリックス140はシリコーンを含んでもよく、例えば、伸長は、瞳孔に向けて涙液までシリコーンを放出するように、シリコーンを含んでもよい。
図16Dは、治療剤130を含有するマトリックス140を備える保持構造110を備える挿入物100を示す。保持構造110は、本明細書に記載されるような偏向に対する抵抗を提供するために、本明細書に記載されるような治療剤130の含有物およびマトリックス材料を備えてもよい。例えば、マトリックス材料は、シリコーン、およびマトリックスの中に包埋されたプロスタグランジンの含有物を含んでもよい。保持構造110は、本明細書に記載されるような偏向に対する抵抗を提供するためのサイズであり得、治療剤は保持構造110の表面から放出できる。
図16Eは、保持構造120から離れて治療剤130を放出するためのサイズである伸長129を有する支持構造120を備える挿入物100を示す。
図16Fは、図16Eにおけるような、保持構造から離れて治療剤を放出するための伸長を有する支持構造を備える挿入物の垂直断面図を示す。治療剤130は、長時間の間、治療量の治療剤を放出するためのサイズである表面積および体積を有するマトリックス140に含有されてもよい。伸長129は、治療剤が、長時間の間、保持構造110の表面から涙液まで放出できるように、保持構造110を受容する折り目から離れて眼からの涙液に向けてマトリックス140を位置決めするために、保持構造110とマトリックス140の間に伸長できる。
図16Gは、治療剤を放出するためのマトリックスの表面積を増加させるための複数の外部伸長を備える支持構造を示す。治療剤130は、長時間の間、治療量の治療剤を放出するためのサイズである表面積および体積を有するマトリックス140中に含有されてもよい。伸長129は、長時間の間、保持構造110の表面から涙液に治療剤を放出するために、マトリックス140の伸長を含んでもよく、保持構造110から離れて伸びてもよい。伸長129の少なくとも一部は、眼の瞳孔に向けて内側に方向付けできる。
図17Aは、第1の成分1710および第2の成分1710を含む挿入物100を作製するための型1700の成分を示す。第1の成分1710は、支持構造120の第1の位置を形成するためのサイズである第1のチャネル1712、およびあらかじめ形成された保持構造110の第1の部分を受容するためのサイズである第1のチャネル1714を備えてもよい。第2の成分1720は、支持構造120の第2の位置を形成するためのサイズである第2のチャネル1722、およびあらかじめ形成された保持構造110の第2の部分を受容するためのサイズである第2のチャネル1724を備えてもよい。第1の成分および第2の成分は、第2のチャネルとともに整列された第1のチャネルと接触するように配置できる。多くの実施形態において、あらかじめ形成された保持構造はスペーサ、例えば、小さなシリコーンビーズを通して装着されてもよく、第1のチャネル1712および第2のチャネル1722によって規定されるチャネルの中心部分の近傍に保持構造110を配置するようにサイズ決めされてもよい。第1のチャネル1712の表面および第2のチャネル1722の表面から離れたあらかじめ形成された保持構造のこの配置は、第1のチャネルおよび第2のチャネルとともに形成された支持構造120の滑らかさを増加できる。
図17Bは、流動性材料の注入のために構成された型に配置されたあらかじめ形成された保持構造を有する図17Aにおけるような型を示す。流動性材料は型1700に注入でき、挿入物100を形成するように硬化できる。流動性材料は、支持構造120が治療剤を含むように、治療剤を含んでもよい。あるいは、治療剤を含むマトリックスは、支持構造120を形成するためにサイズ付けされたチャネルに配置できる固形マトリックスを備えてもよく、流動性材料はあらかじめ形成された固形マトリックスの周りに注入できる。例えば、マトリックスは型の中に配置された治療剤を含有するあらかじめ形成されたシリコーンマトリックスを備えてもよく、流動性シリコーン物質は、シリコーンマトリックスの周りに注入されてもよい。
多くの実施形態において、治療剤の含有物は、治療デバイスを製造する方法を用いてマトリックス中に形成される。この方法は、ビニルを含む第1の成分、または触媒および水素化物を含む第2の成分の1つ以上において治療剤の粒子を溶解する工程を備える。第1の成分または第2の成分の1つ以上は、マトリックスを溶解するための溶媒を含む。第1の成分および第2の成分は、溶媒に溶解された治療剤を含む硬化性材料を形成するために組み合わせされる。溶媒は、第2の成分を用いて硬化される第1の成分を含むマトリックス中の治療剤の含有物を形成するために、硬化性材料から取り除かれる。
治療剤の含有物を含むマトリックスは、多くの方法において、保持構造に結合できる。例えば、溶媒に溶解された治療剤を含む硬化性材料は、型1700の中に配置でき、保持構造110の周りで硬化され、第2の成分を用いて硬化した第1の成分を含むマトリックスを形成できる。あるいは、第2の成分を用いて硬化された第1の成分を含むマトリックスが形成でき、型、およびマトリックスの周囲に注入された流動性材料の中に配置できる。
図17Cは、第1の成分1710および第2の成分1720を含む挿入物を作製するための型1700であって、第1の治療剤130を含む第1の流動性材料を注入するための第1のチャネル1712ACおよび第2の治療剤132を含む第2の流動性材料を注入するための第2のチャネル1712BCを備える、型を示す。第1のチャネル1712ACは、第1の治療剤を含む第1のマトリックス140の面積および体積に対応するサイズおよび形状を有する部分1712Aを含むチャネル1712まで伸びる。第2のチャネル1712BCは、第2の治療剤132を含む第2のマトリックス142の面積および体積に対応するサイズおよび形状を有する部分1712Bを含むチャネル1712まで伸びる。セパレータ120Sは、部分を分離するために治療剤を含む1つ以上の流動性材料の注入の前に型の中に配置できる。セパレータ120Sは、保持構造がマトリックスの表面から離れて包埋できるように、型の表面から離れて、保持構造110、例えば、縫合を維持できる。
図17Dは、第1の成分1710および第2の成分1720を含む挿入物を作製するための型であって、第1の治療剤130を含む第1の流動性材料を注入するための第1のチャネル、および第2の治療剤132を含む第2の流動性材料を注入するための第2のチャネル1712AC、および治療剤を実質的に含まない第3の流動性材料を注入するための第3のチャネル1712CCを備える、型を示す。第1のチャネル1712ACは、第1の治療剤を含む第1のマトリックス140の面積および体積に対応するサイズおよび形状を有する部分1712Aを含むチャネル1712まで伸びる。第2のチャネル1712BCは、第2の治療剤132を含む第2のマトリックス142の面積および体積に対応するサイズおよび形状を有する部分1712Bを含む第1のチャネル1712まで伸びる。第3のチャネル1712CCは、保持構造110に対応するサイズおよび形状を有する部分1712Cを含む第1のチャネル1712まで伸びる。セパレータ120Sは、部分を分離するために、治療剤を含む1つ以上の流動性材料の注入の前に型の中に配置できる。例えば、第1のセパレータ120S1は、第1の部分を第2の部分から分離でき;第2のセパレータ120S2は、第3の部分から第2の部分を分離でき;そして第3のセパレータ120S3は、第1の部分から第3の部分を分離できる。セパレータは、硬化されたときに、部分がセパレータに結合できるように、硬化型の流動性材料に類似の部分に類似する材料を備えてもよい。例えば、各々の部分および各々のセパレータは、シリコーンエラストマーを含んでもよい。
図17Eおよび17Fは、挿入物を作製するための卵形状チャネルを有する球状型1700であって、凸球表面を備える第1の下方成分1710および凸球表面と入れ子になっている凹球表面を備える第2の上方成分1720を備える、型を示す。凸球表面が示されているが、凸球表面は、円環表面、円錐表面、球状表面、円筒表面、または球状表面の1つ以上を含んでもよい。凹表面は、凸表面に対応し、入れ子になっているような表面プロフィールを含んでもよく、円環表面、円錐表面、球状表面、円筒表面、または球状表面の1つ以上を含んでもよい。凸表面は下方表面を備えてもよく、凹表面は型の上方表面を備えてもよい。凸球表面の各々は、強膜を含む眼球の湾曲の半径に対応してもよい。型の多くの成分およびチャネルは図17Cおよび17Dに類似している。型のチャネルは、挿入物の3D形状プロフィールを提供するように、型の球状表面上で形成できる。型は、挿入物の第1の寸法114A1および第2の寸法114A2に対応する1つ以上のチャネルを備えてもよく、卵形寸法は、第1のたるみ高さおよび第2のたるみ高さおよび本明細書に記載されるような平面に向かう偏向に対する抵抗を備えた3D形状プロフィールを有する挿入物を形成するように、凸球表面および凹球表面の上に配置できる。
図17Gは、挿入物を作製するための球状表面上に卵形状チャネルを有する球状型1700であって、本明細書に記載されるような、第1の治療剤を含む第1の流動性材料を注入するための第1のチャネル、第2の治療剤を注入するための第2のチャネル、および実質的な治療剤を含まない流動性材料を注入するための第3のチャネルを備える、型を示す。
図18は、実施形態による、製造プロセス1800を示す。工程1820において、縫合材料はオーブンの中でストレスが取り除かれる。工程1825において、縫合は熱硬化されてリングになる。縫合はおよそ25mmの直径を有する主軸の周囲に縫合を包むことによってリングに形成でき、リング形状を熱セットするために1時間約150°まで加熱する。工程1830において、リングは切断される。縫合は正確な長さにトリムされ、末端は、縫合リングを形成するように一緒に熱溶接される。
工程1805において、薬物はシリコーンのパートAと混合される。例えば、ビマトプロストを含むプロスタグランジンは、医学グレードのシリコーンに混合できる。工程1810において、シリコーンのパートAおよびパートBが混合される。工程1815において、シリンジが、薬物製剤で満たされる。
工程1835において、リングスペーサはオーバーモールドされる。工程1840において、スペーサは、リングの上に配置される。工程1845において、リングは融合される。工程1850において、結合の完全性が検査される。
工程1860において、リングはオーバーモールドされる。形成された縫合は医学グレードのシリコーンでオーバーモールドでき、シリコーンセグメントを形成するように高い温度で硬化される。工程1865において、リングはデフラッシュ/デモールドされる。工程1870において、オーバーモールド品質が検査される。工程1875において、リングは室温で5〜60分間、70%イソプロパノール中に配置される。工程1880において、リングは室温で少なくとも約30分間乾燥される。工程1885において、リングは摂氏40度の真空オーブン中に配置される。工程1890において、挿入物は最終検査を受ける。工程1895において、挿入物はパッケージングされ、続いて、医療施設に到着する前に電子ビーム照射によって滅菌される。
方法1800は、本明細書に記載されるような少なくともある実施形態に従って、治療挿入物を製造する方法の非限定的な例を提供する。当業者は、本明細書に記載されるような教示に基づく、多くのバリエーションおよび適応を認識するであろう。例えば、この方法の工程は任意の順序で実施でき、工程は削除または追加でき、そして本明細書に記載されるような教示に基づいて複数の工程またはサブ工程を含んでもよい。さらに、この方法は、本明細書に記載されるような任意の挿入物を提供するように、そして本明細書に記載されるような任意の1つ以上の挿入物の1つ以上の機能を提供するように改変できる。
検証プロセスおよび放出試験
デバイスの性能に影響を与えることができる製造プロセスの間に使用される機械は、これが適切な仕様および耐性に合致することを確認するために試験できる。この試験に含まれる機械には、ビマトプロストを含むプロスタグランジンが保存されている冷蔵庫、およびビマトプロストを含むプロスタグランジンがシリコーンと混合されるミキサ、およびパッケージングシーラー機械を含めることができる。加えて、オーブンおよびはかりなどの適切な機器が較正の範囲内で維持できる。
臨床製品のリリース前に、すべてのロットは、臨床ロットが製品の仕様と一貫することを保証するために、機械的な完全性、滅菌性、薬物含量の均一性、薬物の純度、溶出プロフィール、および残渣化学薬品について、適切な統計学的サンプリングによって試験される。
薬物負荷および用量
治療剤は、本明細書に記載されるような多くの方法で提供できる。多くの実施形態において、治療剤の量は、支持材料および治療剤を含むマトリックスを用いて提供される。マトリックスに含有される治療剤の量は、マトリックスの約0.1%〜約50%を含んでもよい。表3は、実施形態に従って挿入物に対して負荷できる薬物の量を列挙し、この量は、表3に示される値よりも、より高くまたはより低くあり得る。
本明細書に記載されるような挿入物は、多くの方法で、本明細書に記載されるようなマトリックスとともに組み合わせできる。この挿入物は、1つ以上の溶出エレメントを含んでもよい。例えば、75度の円弧長を有する1つの溶出エレメント、各々75度の円弧長を有する2つの溶出エレメント、またはリングの周囲に実質的に360度伸びる単一の溶出エレメントである。溶出エレメントの最長断面寸法は、例えば、約0.5mmから1mmの範囲内の直径であり得る。溶出構造の表面積は、例えば、比率を用いて比較でき、治療剤を保存するために利用可能な溶出構造の体積が比較できる。
治療剤の量は、約4.4mg(4,400μg)を含んでもよく、例えば、シリコーンマトリックス上に負荷された7%治療剤を用いる。50%負荷を用いると、治療剤の量は、約7倍多くあり得、例えば、約30mgである。
挿入物100上に負荷された治療剤の量は、長時間の間、患者を治療するために必要とされるよりも実質的に多くあり得る。例えば、挿入物上のビマトプロストを含む4.4mgのプロスタグランジンを用いると、6ヶ月の治療のために放出される量は、挿入物が治療の完了の際に取り外されるとき、約90%の治療剤が挿入物上に保持されてもよいように、少なくとも1日あたり3μg提供するために、約0.4mgであり得る。治療剤の過度の保存を含む挿入物は、最小有効放出速度より上でかつ潜在的な副作用に対応する放出の速度より下である治療ウインドウの中で治療剤の放出を提供できる。過度の治療剤の量は変動することができ、例えば、長時間の間にわたって眼に放出される量の少なくとも約2倍、眼に放出される量の少なくとも約3倍、眼に放出される量の少なくとも約4倍、または眼に放出される量の少なくとも約5倍の1つ以上を含んでもよい。
本明細書に記載されるような薬物放出構造は、治療剤を放出するための多くの方法で、例えば、マトリックス、マトリックス表面領域、リザーバ、リザーバチャンバ、ポンプ、浸透圧ポンプ、または拡散メカニズム、およびこれらの組み合わせの1つ以上を用いて構成できる。眼の上に配置される挿入物からの放出であり得る本明細書に記載されるような治療剤の量の例には、少なくとも約60日間の長時間の間に放出される治療剤の1日あたり少なくとも約3μgが含まれる。治療剤は、ビマトプロストなどのプロスタグランジンを含んでもよく、少なくとも約3μgのビマトプロストなどのプロスタグランジンが、少なくとも約60日間の間、各々の日に放出できる。治療剤は、ビマトプロストなどのプロスタグランジンを含んでもよく、例えば、少なくとも約4μgのビマトプロストなどのプロスタグランジンが、少なくとも約60日間の間、各々の日に放出できる。治療剤は、ビマトプロストなどのプロスタグランジンを含んでもよく、各々の日に放出される治療剤の量は、少なくとも約60日の間、約5μgから約9μgまでの範囲の中にあり得る。治療剤は、ビマトプロストなどのプロスタグランジンを含んでもよく、長時間の間、各々の日に放出される治療剤の量は、約5μgから約9μgまでの範囲の中にあり得る。長時間は、例えば、約120日間から180日間の範囲の中にある。
Figure 2016209640
作用のメカニズム-例示的なプロスタグランジン-ビマトプロスト
多くの治療剤が使用できるが、多くの実施形態は、治療剤としてビマトプロストなどのプロスタグランジンを含む。挿入物は、眼に送達された薬物の量が安全であることを確保しながら、眼への制御された薬物送達を提供できる。ビマトプロストそれ自体は、低眼圧活性を有するプロスタグランジンの合成構造アナログであるプロスタミドである。このプロスタミドは、小柱網とブドウ膜強膜の両方を通して房水の流出を増加させることによって、ヒトにおける眼圧(IOP)を低くすると考えられている。挿入物は眼の表面上に配置でき、これは、シリコーン溶出、1日あたりの投薬の量を伴う。臨床的に使用される場合、挿入物の効力は、180日以上まで延長でき、その後、挿入物は、ビマトプロストのさらなる用量を含有する新たな挿入物によって置き換えされる。
使用のための手引き
挿入物は、キットの構成要素として提供でき、そのキットは挿入物と使用説明書を備える。例えば、キット600は、複数の保持構造、挿入物、および使用説明書を備えてもよい。使用説明書は、例えば、以下に列挙される手引きを含んでもよい。
挿入物は、極端な環境条件ではない場所で室温に維持されるべきである。臨床現場における保存場所は、研究する人のみに利用可能なようにアクセスを制限されていなければならない。
手順:眼瞼は、手袋を着用した医師の指によって後方に引っ張られ、そしてピンセット、外科用スピア(例えば、Weck-cel)、および/または手袋を着用した医師の指を使用して、挿入物が上結膜円蓋および下結膜円蓋に配置される。一旦、挿入物が所定の位置に置かれると、そのリング形状骨格が与えられ、眼瞼が挿入物をその場所に維持することが予期される。
最初に、眼挿入物は、医師によって、ピンセット、外科用スピア(例えば、Weck-cel)および/または手袋を着用した医師の指を使用して、上結膜円蓋中に配置される。
次に、眼挿入物は、医師によって、ピンセット、外科用スピア(例えば、Weck-cel)および/または手袋を着用した医師の指を使用して、下結膜円蓋中に配置される。
医師は、挿入物の配置を試験する。青色縫合は、眼の鼻コーナーにおいて見ることができる。
使用説明書は臨床研究とともに使用されてもよく、使用説明書は提供される研究に対して適切である。
研究者または被指名人は、分配され、移植された挿入物の現在のおよび正確な記録を維持するために責任があるかもしれない。本研究の挿入物は、権限のない分配を防ぐために保護区域に保管できる。治験用挿入物は、プロトコールにおいて特定されている条件に従い、研究に参加したボランティアのみにおいて挿入されてもよい。
挿入物は、臨床現場に無菌状態で供給される。
研究が完了するかまたはスポンサーによって終了されるとき、すべての未使用の研究用挿入物は、スポンサー(またはその権限がある代表者)に戻されるか、またはスポンサーの指示の下で破壊されてもよい。スポンサーまたは被指名人は、研究用挿入物の説明責任を立証し、製品返却発送フォームを完成する。すべての製品清算手順は、研究が完了したと見なされる前に完了できる。挿入物は単回使用のみを意図することができる。
実験
初期の研究は、保持構造110および支持構造120を備える挿入物100を用いる使用のために適切な寸法および材料を決定するために行われる。以下の非限定的な実施例は、本明細書に記載されるような実施形態による挿入可能なデバイスおよび方法を示す。
実施例1.試験デバイスを用いる初期の実験
挿入物は、本明細書に記載されるような教示に従って構築された。挿入物100は、4-0ナイロン縫合およびシリコーン支持構造120から構成されるリング形状構造100を備えた。初期の研究は、第1のテーパ状末端部分122の第1の斜面および第2のテーパ状末端部分124の第2の斜面が、快適さの改善を提供できることを示唆した。斜面を有するさらなる挿入物が構築され、試験挿入物が、およそ29日間の間、1例のヒト被験者の眼の中に配置され、十分に容認された。
図18Aは、本明細書に記載されるような涙丘59に隣接する半月襞PSを含む眼球結膜の折り目の下の保持構造110を伴う、眼の上に配置された挿入物100の画像を示す。眼および保持構造は、前方を見ている患者で示され、第1の分離距離は、角膜輪部14と保持構造110の間に伸びる。
図18Bは、半月襞を備える眼球結膜56の折り目56Fの下から挿入物を露出するために、および保持構造110の可視部分と角膜輪部の間の第2の分離距離を提供するために眼球結膜に沿って保持構造がスライドするように、眼が側頭方向に見ている、図18Aにおけるような、眼の上に配置された挿入物の画像を示す。第2の分離距離は第1の分離距離の少なくとも約2倍に相当する。眼の角膜輪部14から保持構造110の可視部分までの分離距離は、患者が前を見ているのと比較して、実質的に増加している。
図18Cは、眼球結膜56の折り目56Fの下で伸びる保持構造を伴う、眼の上に配置された挿入物の画像を示す。保持構造110は折り目56Fの下で適合する。
実施例2.試験被験者の集団を用いる実験
さらなる実験は、眼の中に挿入物が配置されたさらなるボランティアを用いて実施された。これらの研究は様々な結果を示し、リング形状構造のサイズを眼のサイズにすることが有用であり得ることを示す。
図19A〜19Fは、本明細書に記載されるような、リング形状保持構造と結合したシリコーンエラストマーを備える支持構造の配置の位置を示す。挿入物は、ヒトの眼の上に配置され、示される位置で数日間の間、眼の上に快適に保持された。シリコーンエラストマー支持構造は、約1.5mmの最大断面直径および約12mmの長さを備えた。保持構造は、本明細書に記載されるように、着用者に適合するようなサイズである4-0ポリプロピレン縫合を備えた。被験者は、本明細書に記載されるように、24、26、または28mm保持構造に適合され、いくつかの例において、挿入物は、配置に続いて眼の瞳孔の周りに少なくとも部分的に回転したが、シリコーンを含有する支持構造は実質的に図面に示されるように配置された。
図19Aは、本明細書に記載されるような結膜の折り目の中に適合するようなサイズである保持構造110を伴う、右眼(本明細書中以後、「OD」)に配置された挿入物、および下側頭位置において着用された支持構造120を示す。
図19Bは、本明細書に記載されるような結膜の折り目の中に適合するようなサイズである保持構造110を伴う、左眼(本明細書中以後、「OS」)に配置された挿入物、および下側頭位置において着用された支持構造120を示す。
図19Cは、本明細書に記載されるような結膜の折り目の中に適合するようなサイズである保持構造110を伴う、右眼ODに配置された挿入物、および下位置において着用された支持構造120を示す。
図19Dは、本明細書に記載されるような結膜の折り目の中に適合するようなサイズである保持構造110を伴う、右眼ODに配置された挿入物、および上位置において着用された支持構造120を示す。
図19Eは、本明細書に記載されるような結膜の折り目の中に適合するようなサイズである保持構造110を伴う、左眼OSに配置された挿入物、および上位置において着用された支持構造120を示す。この被験者は、眼の下嚢の中に配置された支持構造で開始し、下眼瞼を用いる保持は理想的よりも少なく、これはおそらく、被験者のよりルーズな下眼瞼に関連する。挿入物は、続いて上嚢に沿って配置され、上眼瞼の下で支持構造を用いて十分に保持された。
図19Fは、本明細書に記載されるような結膜の折り目の中に適合するようなサイズである保持構造110を伴う、左眼OSに配置された挿入物、および涙丘の近傍の鼻位置において着用される支持構造120を示す。
実験3-偏向に対する抵抗の測定
挿入物の偏向に対する抵抗は多くの方法で測定できるが、挿入物の自己負荷偏向に基づく偏向に対する抵抗は、単純な試験装置を用いて容易に実施できる。挿入物は、一方の末端上で水平方向に保持でき、重力に基づく水平方向から離れた挿入物の偏向の角度が測定できる。
図20Aは、挿入物の保持構造の自己負荷偏向測定を示す。挿入物は、一方の末端上で水平方向に保持でき、水平方向から離れた角度は、偏向に対する自己負荷抵抗を決定するために測定できる。
いくつかのリング構造の偏向に対する自己負荷抵抗が測定された。各リング構造は26mm直径を有した。3-0プロレン、4-0プロレン、5-0プロレン、3-0ナイロン、4-0ナイロン、5-0ナイロン、デュロメータ30Aシリコーン、デュロメータ50Aシリコーンから作られたリングが測定された。各リングの画像が撮影され、ソフトウェア(ImageJ、画像処理/測定のためのNIHフリーウェア)が使用されて、各リングについて偏向の角度を測定した。3つのリングサンプルが各材料について測定され、偏向の自己負荷角度が測定の各々について平均された。測定の結果は表4に示される。
Figure 2016209640
プロレンおよびナイロン縫合は、測定された自己負荷偏向に基づいて、シリコーンよりもより大きな偏向に対する抵抗を提供した。ナイロン縫合は、3-0、4-0、および5-0縫合について、それぞれ、8度、12度、および17度の偏向の平均角度を有した。プロレン縫合は、3-0、4-0、および5-0縫合について、それぞれ、12度、12度、および17度の偏向の平均角度を有した。デュロメータ30Aシリコーンは、約85度の自己負荷偏向角度を有し、より硬い50Aシリコーンは、約60度の自己負荷偏向角度を有する。
自己負荷偏向データは、眼の中で挿入物を保持するために、偏向に対する抵抗を決定するように、本明細書に記載されるように挿入物の保持と組み合わせることができる。このデータは、約60度未満の自己負荷偏向が、眼の中で挿入物を保持するために偏向に対する十分な抵抗を提供できることを示す。測定可能な自己負荷偏向はまた、保持構造が、形状を変化させ、患者に快適さを提供するように、移動および偏向できることを示す。
実施例4-保持構造のインサイチュ形成
図21は、眼からの取り外し後の本明細書に記載されるような挿入物を示す。この挿入物は、最初にポリプロピレン縫合を含む円形保持構造を備え、複数の日数の間、保持構造をインサイチュ形成するために眼の中に配置された。インサイチュ形成された構成は、平らな表面上に置かれたときに、平面ではない卵形形状を備えた。インサイチュ形成された構成は、保持構造の他の部分に対応する平面から離れて伸びる保持構造の部分を少なくとも備える。インサイチュ形成された保持構造は、表面から離れて伸びる部分を少なくとも伴う、平らな表面上に配置されて示される。
実施例5-保持構造のサイズを決定するための眼の測定
図22は、本明細書に記載されるような測定装置を用いて測定されるヒトの眼のデジタル画像を示す。患者は、視線を下にするように依頼されることができ、患者が視線を下にして、眼の結膜円蓋から眼の角膜輪部までの距離を測定するために、機器は、結膜嚢に少なくとも部分的に挿入した。測定された距離は、例えば、眼の中に配置される保持構造のサイズ、および複数のサイズの中から同定された最初のサイズを決定するために使用できる。
さらなる実験が、例えば、本明細書に記載されるように、患者の測定に基づいて、保持構造の適切なサイズ決めを決定するために意図される。
実施例6-治療剤を負荷された試験デバイス
ナイロン縫合および斜面を有する支持構造120を備えるリング形状保持構造を備える試験デバイスが被験者の眼の中に配置された。支持構造は、シリコーンマトリックスの中に含有された治療剤を備えた。シリコーンマトリックスは、本明細書に記載されるような治療剤の含有物を備え、治療剤はプロスタグランジンを含んだ。シリコーンマトリックスは、NuSil Med 4810を含み、プロスタグランジンの量は約2%ビマトプロストを含んだ。マトリックスを備える支持体の断面直径は約1mmであり、リング形状縫合の周りに約90度伸び、そこから伸びる縫合を伴った。マトリックスの中の治療剤の量は、さらなる研究および実施形態とともに増加でき、例えば、約5〜10%のビマトプロストなどのプロスタグランジンの範囲内である。
図23は、少なくとも約1ヶ月の間の1つの眼および対照の眼上に配置された挿入物を有する患者についての時間に対するIOPのグラフを示す。リングは右眼(OD)に挿入され、op後約28日まで、IOPは約22mm Hgから約15〜18mm Hgの範囲内まで減少した。未処理の左目(OS)のIOPは、実質的に一定のままであり、約19〜約22mm Hgの範囲内であった。治療剤は、プロスタグランジン、ビマトプロストを含み、そして1日あたりに放出される推定量は、およそ22μg/日で開始し、およそ1μg/日まで減少した。治療剤の眼に対する液滴についての1日あたりの対応する量は、およそ9μg/日である。
実施例7-挿入デバイスに対する患者の応答の評価
図24Aは、縫合リングおよび縫合リング上の単一の75度シリコーンバンドを備える試験挿入物を示す。縫合糸は、名目上の断面0.150mmを有する、ポリプロピレン(プロレン4-0)から作られる。シリコーンバンドは、10Aのデュロメータ(Shore A)および断面直径1.0mmを有する医学グレードシリコーンから構成され、縫合にわたって伸びた。
図24Bは、支持縫合なしでシリコーンリングを備える試験挿入物を示す。シリコーンリングは、デュロメータ10Aを有する医学的グレードシリコーンから構成された。シリコーンリングは、0.5mmの断面直径を備えた。
図24Cは、縫合リングおよび縫合リング上に2つの対向する75度シリコーンバンドを備える試験挿入物を示す。縫合材料およびシリコーン材料は、図24A中の挿入物と同じであった。
図24Dは、360度周囲に沿った軟性シリコーンで覆われた内部縫合リングを備える試験のために適切な挿入物を示す。縫合は、プロレン(4-0)またはナイロン(4-0)縫合を備えてもよく、各々は0.150mmの断面直径を有する。シリコーンは、例えば、約10Aから約50Aまでの範囲内のデュロメータを有する医学的グレードのシリコーンであり得る。シリコーンの断面寸法は、約0.25mmから約1.5mmまでの範囲内、例えば、約0.5mmから約1.0mmの範囲内であり得る。
図24A〜24Cに示される挿入物の臨床試験は、縫合のフープ強度に対応してもよい、縫合材料によって提供される偏向抵抗が、ヒト被験者における保持を実質的に増加することを示す。図24Aにおいて示される縫合を備える挿入物の試験は、10例の被験者のうちの7例が4週間の間快適にリングを保持できた。しかし、図24Bに示されるような縫合なしのデュロメータ10Aシリコーンを備える挿入物については、10例のうち2例のみの被験者が、10日間の間、リングを保持できた。デュロメータ10Aシリコーンは、偏向に対してはるかに小さな抵抗を有するはるかに軟性の材料を備え、これは、デュロメータ30Aシリコーンよりも、フープ強度に対応するかもしれない。図24Cに示されるような2つのシリコーンバンドを有する挿入物については、7例の被験者のうちの5例が3週間の間環を快適に保持でき、研究は3週間目で継続していた。
図24A〜24Cに示される挿入物の実験試験は、粘液が、約0.15mmの直径を有する図24A〜24Cの実施形態の露出した縫合材料の周囲に形成できること、および比較的少ない粘液が、例えば、約0.5〜1.0mmの範囲内の直径を有するこれらの挿入物のより大きなシリコーン部分の周囲に形成してもよいことを示した。堅い縫合材料の上の軟性シリコーン材料によって提供されるクッションもまた、粘液形成を減少してもよい。保持構造上の粘液の蓄積は、眼からの粘液のクリアランスを減少してもよい。粘液の蓄積の減少が、数年間の間、連続して着用された複数の挿入物の生体適合性の増加に関連するかもしれないので、縫合の上の軟性シリコーン部分のより大きな直径は、生体適合性の改善を提供するかもしれない。
挿入物は、粘液形成を阻害するように構成される少なくとも部分を含んでもよく、少なくとも部分は、粘液が眼の中に蓄積できる、内眼角の近傍の配置のために構成できる。この少なくとも部分は、例えば、少なくとも約1mmの半分の断面サイズ、潤滑コーティング、軟性材料、またはこれらの組み合わせの1つ以上を含んでもよい。
さらなる臨床研究は、10のShore Aデュロメータまたは50のShore Aデュロメータを有する、図24Bに類似するシリコーン挿入物を用いて実施された。10のShore Aデュロメータを含む挿入物については、4つの眼が試験され、1つのみが挿入物を保持し、これは約1週間後に取り出された。50のShore Aデュロメータを含む挿入物については、6つの眼が試験され、2つのみが挿入物を保持し、これは約1週間後に取り出された。これらのデータは、例えば、図24Aおよび図24Cに関連する本明細書に記載されるような保持構造が、挿入物の保持の改善を提供することを示す。代替的にまたは組み合わせて、デュロメータ50Aよりもリジッドな材料は、よりリジッドな材料が、本明細書に記載されるような偏向に対する抵抗および薬物送達マトリックスを提供するように、単一の挿入物を形成するように使用できる。例えば、図24Bに関連する本明細書に記載されるような単一リングは、シリコーン薬物送達マトリックスが、本明細書に記載されるような偏向に対する抵抗および治療剤の放出を提供するように、治療剤を負荷されたデュロメータ80Aシリコーンを用いて製造できる。
実施例8-ヒトにおけるビマトプロストなしの眼挿入物(プラセボデバイス)の安全性、快適さ、および保持を決定するための臨床研究
健常ボランティアにおける本明細書に記載されるような眼挿入物の快適さおよび保持を評価するためのオープンラベルの、単一アームの探索研究が行われた。研究の間、薬物を有さない眼挿入物は、28日の間まで、10名のボランティアの眼の中に配置された。研究の結果は、長期間の間にわたって、挿入物が、安全、快適、かつ十分に保持されることを示した。以下は研究の要約およびその結果の詳細である。
目的
1.眼挿入物の安全プロフィールを決定すること。
2.眼挿入物の快適さを決定すること。
3.眼挿入物が長期間の間にわたって結膜円蓋の中に保持できるか否かを決定すること。
研究設計
21〜65歳(平均45.1歳)の間の20名までの健常ボランティアを研究に加えることができ、一方の眼に挿入物を装着しながら、28日までの間、モニターされた。安全性、快適さ、および保持、ならびにあらゆる有害な事象に対する経過観察が追跡調査され、0日目、1日目、3日目、7日目、14日目、21日目、および28日目の経過観察訪問時に記録された。2度目の加入期間は、第1の研究の加入期間に参加した被験者の小さなサブセットについて行われた。第2の加入期間において、挿入物は、第1の加入期間において使用されたものと異なる方向で挿入物を配置しながら、快適さおよび保持を決定するために、7日間まで配置された。経過観察訪問は、0日目、1日目、3日目、および7日目においてであった。
挿入物の説明
眼挿入物は、Johnson & Johnson Ethiconによって製造された、Prolene(登録商標)の商品名で利用可能な市販の非吸収性材料である、ポリプロピレンから作られるリング形状構造であった。この構造は、NuSil Silicone Technologyによって提供される医学グレードのシリコーンでセクションがコートされ、20〜28mm(いくつかのサイズの挿入物が利用可能である)の直径、および約0.05mm(7-0縫合)から約0.20mm(3-0縫合)まで変動するリングの断面直径を有する。本研究において、薬物は、眼挿入物に置かれない。
評価のための判断基準
1.安全性:ベースラインにおける、およびすべての経過観察訪問の間のあらゆる有害事象の追跡調査と同様に、生体顕微鏡検査、スリット-ランプ写真および視力検査が行われた。
2.保持:すべての経過観察訪問の際に、被験者は、眼の中の挿入物の存在を決定するために試験された。
3.快適さ:すべての経過観察訪問の際に、被験者はまた、快適さに関するアンケートに記入するよう依頼された。そこでは、彼らは、眼挿入物を装着している間に感じるあらゆる身体的または感情的な不快について詳細に言及するよう要求された。
結果
安全性、快適さ、および保持結果が研究開発を導くために十分であると見なされたので、10名の被験者は本研究に加入された。被験者は23〜63歳(平均45.1歳)であり、4名の男性および6名の女性が含まれた。
10名の被験者のうちの8名が研究および28日間の追跡期間を完了した。2名の被験者において、挿入物は4日間よりも長く保持されなかった。
・安全性の結論:研究の結果は、眼挿入物が安全であることを示す。安全性に関連する事象は以下の通りであった:
本研究において、重大な有害事象は起こらなかった。
1つの有害事象は被験者HSG 003において起こった。この被験者において、結膜の赤みが、ベースラインと1日目の間で、ない状態から中程度まで変わった。赤みは次の週にかけて解消し始めたが、これは7日目にまだ認められ、したがって、挿入物は取り外され、より直径が小さな挿入物に置き換えられ、これは、研究の期間の間、いかなる有害事象も伴わずに、研究の期間の間、良好に保持されかつ快適であった。
参加者の大部分は、有害な事象とは見なされない(ベースラインから2グレードの変化)、軽度の結膜の赤みおよび/または粘液の集まりを有した。すべての例は自然に断続的であり、被験者に不快を引き起こすことはなく、いかなる治療も必要としなかった。
・保持の結論:10名の被験者のうちの8名において、挿入物は、研究の全体の期間の間、保持された。これらの8名の被験者のうちの2名(RS 008およびTZA 007)は、2日目と3日目の間に再配置され、したがって、シリコーンバンドが上結膜円蓋に配置された。
・快適さの結論:快適さのアンケートからのデータは、リングが挿入された研究眼(SE)、および研究訪問の間に挿入物が存在しなかった対照眼(CE)の全体的な快適さを比較した。
不快値は、挿入後すぐにそれらの最高となり、対照眼において報告された不快のレベルにかなり近い値に安定化するまで、次第に低下した。
第2の、7日間加入期間は、大部分の患者にとって、最大の保持および快適さのための最適な方向付けは、眼の上結膜円蓋にリングのシリコーン部分を配置するときに得られたことを実証した。
全体の結論
28日までの間、薬物なしで眼挿入物の安全性、保持、および快適さを決定するために設計される研究は、この挿入物が安全で、良好に保持され、そして快適であることを示した。これらの結論は、有害事象のモニタリング、高いパーセンテージの保持、および時間の経過とともに増加した高いレベルの快適さの患者による報告に基づいている。
プロトコールおよびインフォームドコンセントフォーム(ICF)は、これもまたあらゆる重大な有害事象およびプロトコールに対するあらゆる修正の情報を維持している、施設の審査委員会(IRB)によって再検討および認可された。
本研究は、the 18th World Medical Assembly, Helsinki, Finland, 1964およびその後の修正版によって採用されたヒト被験者を含む生物医学研究における医師への推奨ガイドに従って実施された。
実施例9-インサイチュで形作られた挿入物の評価
図25は、盲嚢に沿った眼瞼の少なくとも湾曲に対応するように曲がった挿入物に伴う、眼の中の配置の後での挿入物のインサイチュ変形および曲がりを示す。挿入物は、最初は平面状であり、ポリプロピレン縫合保持構造110およびシリコーン支持構造120を備えた。挿入物は、示されるように、および上方シリコーン部分が、眼の上側頭部分に向けて涙腺にわたって配置されるように、方向付けされた。モデル眼は、眼への挿入物の整列を示すために示され、眼への挿入物のインサイチュ形成された湾曲に対応する。
挿入物は、数日間の間着用された後で取り外された。上眼瞼に対応する挿入物の上方部分は、結膜円蓋に沿って眼の上眼瞼を追うように患者に向かって後方に曲がった湾曲115C1を備えた。下眼瞼に対応する挿入物の下方部分は、結膜円蓋に沿って眼の下眼瞼を追うように患者に向かって後方に曲がった湾曲115C2を備えた。挿入物の上方部分と下方部分の間に位置する挿入物の中間部分は、外眼角および内眼角に対応する位置において湾曲115C3および湾曲115C4を備えた。湾曲115C3および湾曲115C4を備える中間部分は、前方に曲がるように、患者から離れて曲がる。
眼から取り外されたいくつかの挿入物は、図25に示され、および本明細書に記載されるような、挿入物に類似したサドル形状を示した。このサドル形状および湾曲は、例えば、視野の中で知られている乱視のサドルに対応する。形状のインサイチュ形成は、圧力の減少および眼に対する炎症を提供してもよく、生体適合性の改善を提供してもよい。
インサイチュ形成された形状は、眼の上での配置の前の事前の挿入およびあらかじめ形成された挿入物の形状を決定するために使用できる。あらかじめ形成された挿入物は、例えば、ポリプロピレンなどのインサイチュ形成可能な材料、または、例えば、金属ワイヤもしくは堅固な形状記憶材料などの非インサイチュ形成可能な材料を含んでもよい。あらかじめ形成された挿入物は、例えば、患者に向けて曲がった上方部分および下方部分
、ならびに患者から離れた曲がった中間の鼻部分および側頭部分を備えてもよい。
図26Aおよび26Bは、シリコーンマトリックスを備える挿入物からのビマトプロストを含むプロスタグランジンの放出の速度を示す。挿入物上に負荷されたビマトプロストを含む7%プロスタグランジンを有するマトリックスについての放出の速度の推定は、少なくとも約90日間の間、1日あたり3.5μgよりも上である。ビマトプロストを含むプロスタグランジンの放出の速度は、適切な10Aのデュロメータを有する医学グレードのシリコーンを備えるマトリックスから測定された。挿入物およびマトリックスの構成は、モノv.1を参照して表3に記載され、これは、75度円弧長に沿って伸びる1mm直径のシリコーンマトリックスを備える。表面積は47.9mm2であり、体積は10.4mm3であった。7%負荷についてのデバイス上に負荷された薬物の量は、約700μgであった。90日間、約0.9μg/日の速度が測定され、120日間の放出速度が推定された。
治療剤は、1日に1μgよりも上で、70日間の間、放出された。表3に基づいて、マトリックスは、さらなる量の治療剤を放出するように構成できる。例えば、放出の速度は、縫合の周囲の360度でマトリックスを伸ばすことによって4倍より多く増加できる。
図27は、洗浄時間、および70%イソプロパノール中で洗浄の量を変化させたマトリックスからの治療剤の放出の速度を示す。実験は、ビマトプロストを含む7%プロスタグランジンおよび薬物なしでShore A 10の基準デュロメータを有する医学グレードシリコーンを用いて実施された。洗浄していないマトリックスについての溶出速度(0洗浄)は、1日あたり約35μgであり、実質的に減少した。15分間洗浄されたマトリックスについての溶出速度は、1日あたり約17μgであり、約2日後に、15分間洗浄されたマトリックスは、未洗浄のマトリックスと同様の速度で治療剤を放出し、このことは、15分間洗浄が治療剤を表面から除去したこと、およびマトリックスのより深い部分からの検出可能な量の治療剤を除去しなかったことを示す。60分間および180分間では、マトリックスは同様の結果および1日あたり約13μgの放出の初期速度を示し、これは、15日目では、1日あたり約5μgまで減少した。14日目までに、放出の速度は、未洗浄のマトリックス、15分間洗浄したマトリックス、60分間洗浄したマトリックス、および180分間洗浄したマトリックスの各々と実質的に同じであった。このデータは、溶媒中でマトリックスを洗浄することは、治療剤の放出の速度の変動性を減少できる。
図28は、実施形態による、IOPおよび治療剤放出の速度の例を示す。このグラフは、試験被験者の59日目〜69日目の間のIOPを示す。試験被験者に対する初期の研究は、眼点眼の推定に基づいて提供されるよりも、より多量の治療剤を提供することが有用であり得ることが示されるようである。IOPが測定され、治療剤の量が推定された。放出された治療剤の量は、眼の中に配置された挿入物が対応する(ツイン)挿入物を有するように、対のデバイスを使用することによって、推定された。ツイン挿入物は、患者の挿入物が眼の中に配置されたときに、溶液中に配置された。溶液中に配置されたツインの放出の測定された速度は、眼の中に配置された挿入物の放出の速度を決定するために使用された。
この小規模研究のデータは、何人かの患者について少なくともいくつかの例において、眼の中に配置された挿入物から継続して放出される治療剤の標的閾値量が、液滴によって組織まで提供された量よりも多い可能性があることを示す。液滴によって提供される推定量よりも多い治療剤の量を提供することは、結果の改善を提供する可能性があることが観察された。約60日後、IOPは約19.5mm Hgまで増加し、これは対照眼に近く、そして決定された放出の速度は、1日あたり約1.2μgのビマトプロストを含むプロスタグランジンであったことが観察された。挿入物は、ツイン測定に基づき、1日あたり約1.6〜2.5μgの放出の速度を提供する第2の挿入物で置き換えられ、IOPは約17〜18mm Hgの範囲内まで減少した。第2の挿入物は、ツイン測定に基づき、1日あたり約3.8〜4μgにわたって提供する第3の挿入物で置き換えられ、IOPは約14.5〜16mm Hgの範囲内までさらに減少した。
これらの予備的なデータは、例えば、1日あたり少なくとも約3μgのビマトプロストなどのプロスタグランジンが、1日あたり約3μg未満と比較した場合に、IOPの減少の改善を提供する可能性があることを示す。
本明細書に記載される教示に基づいて、当業者は、緑内障などの眼の疾患状態からの治療的救済を提供するために、長時間の間提供される治療剤の量、例えば、6ヶ月間の間溶出されるビマトプロストなどのプロスタグランジンの量を、経験的に決定することができる。
本明細書に記載されるような実施形態は非限定的な例として提供され、多くの方法で組み合わせおよび改変できる。多くの実施形態において、挿入物は、挿入物が骨格構造なしで提供でき、かつ骨格構造の機能を提供できるように、上記に記載された保持構造に対応する堅さまたはスプリングバイアスの1つ以上を有する薬物送達マトリックス材料とともに提供される。例えば、薬物送達マトリックスは、保持構造の機能を提供するために、デュロメータおよび断面寸法を有する材料を備えてもよい。代替的にまたは組み合わせて、薬物送達マトリックスなどの本明細書に記載されるような支持構造は、例えば、本明細書に記載されるような保持構造の上に提供できる。
本明細書に記載されるような実施形態は、多くの方法において構成でき、薬物放出マトリックスでコートされた部分を備えてもよく、そして例えば、75度、180度、または360度の薬物放出マトリックスを備えてもよい。多くの実施形態において、挿入物は、クッション材料、例えば、軟性シリコーンでコートすることができる。
上記の実施形態の各々は、本明細書に記載される教示に従って他の実施形態と組み合わせることができ、当業者は、多くのこのような組み合わせを容易に認識するであろう。例えば、任意の1つの図面に記載された1つ以上の実施形態の1つ以上の構成要素が、別の図面の任意の1つ以上の構成要素と組み合わせることができ、その結果、発明者は、本明細書に記載されるような構成要素、構造、機能、および工程の任意の組み合わせを特許請求する権利を記載しかつ確保している。
例示的な実施形態が、例としておよび理解の明確さのためにいくぶん詳細に記載されてきたが、当業者は、種々の修飾、適用、および変更が利用されてもよいことを認識するであろう。したがって、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。

Claims (98)

  1. 患者の眼を治療するための装置であって、前記眼は結膜を有し、前記装置は:
    上眼瞼および下眼瞼の少なくとも一方の少なくとも部分的に下である眼の前方表面、かつその眼の視覚領域の外側に配置されるように適合された、実質的にリング様の保持構造、ここに該保持構造は細長い縫合材料を含み、ならびに
    前記保持構造によって支持され、かつその少なくとも一部に沿って配置される支持構造であって、前記保持構造よりも眼に対するより軟性のクッション性表面を呈し、少なくとも1種の治療剤を含むマトリクスを含む、支持構造
    を備え、
    ここで、前記装置は、眼の中の配置の前の第1の形状および配置されたときの第2の形状を備え、前記保持構造は、眼の上に一定時間の間置かれたときに、第2の形状を実質的に保持するように構成される、装置。
  2. 装置が、装置を受容するために装置を伴う結膜を形作るように構成される偏向に対する抵抗を有する、請求項1に記載の装置。
  3. 装置が、装置を受容および保持するために、結膜の折り目、ポケット、または変形の1つ以上を形成するような抵抗の量を備えている、請求項1に記載の装置。
  4. 装置が、眼に配置されるときに、偏向に抵抗するためのフープ強度を有するフープを備える、請求項1に記載の装置。
  5. 装置が、眼に適合するようなサイズである円周を有する可逆的に屈曲可能なフープを備える、請求項1に記載の装置。
  6. 保持構造が、長時間の間、眼の上に保持構造を維持するための結膜の1つ以上の折り目の中に受容されるようなサイズである、請求項1に記載の装置。
  7. 保持構造が、結膜嚢の中で動き、かつ少なくとも1週間の間、連続して眼の上にとどまるように適合されている、請求項1に記載の装置。
  8. 保持構造が、結膜嚢の中で動き、かつ少なくとも1ヶ月の間、連続して眼の上にとどまるように適合されている、請求項1に記載の装置。
  9. 保持構造が、結膜嚢の中で動き、かつ少なくとも1ヶ月の間、連続して集団の眼の上にとどまるように適合されている、請求項1に記載の装置。
  10. 保持構造が、眼に付着することなく結膜嚢の中で動き、かつ少なくとも1ヶ月の間、連続して眼の上にとどまるように適合されている、請求項1に記載の装置。
  11. 結膜の1つ以上の折り目が、眼の眼球結膜に沿って伸びる複数の折り目、および眼の眼瞼結膜に沿って伸びる複数の折り目を備える、請求項6に記載の装置。
  12. 結膜の1つ以上の折り目が、眼球結膜の複数の折り目を備え、保持構造が、眼球結膜の複数の折り目の1つ以上の中で適合しかつ眼が回転するときに眼とともに動くような断面寸法を備える、請求項6に記載の装置。
  13. 眼球結膜の1つ以上の折り目が、眼の角膜輪部と眼の結膜円蓋の間に位置している、請求項12に記載の装置。
  14. 保持構造が、眼球結膜の1つ以上の折り目の中で適合するような断面寸法を有する細長い弓状パスに沿って伸びる、請求項12に記載の装置。
  15. 眼球結膜の1つ以上の折り目が眼球結膜の複数の折り目を含み、眼球結膜の複数の折り目の各々が陥入深さに対応する陥入を備え、断面寸法は、細長い保持構造が陥入に沿って伸びるように、陥入深さに対応する、請求項14に記載の装置。
  16. 結膜の1つ以上の折り目が結膜の眼瞼の折り目を含み、保持構造が眼瞼結膜の1つ以上の折り目の中に適合しかつ眼が回転するときに眼とともに動くような断面寸法を含む、請求項6に記載の装置。
  17. 眼球結膜の1つ以上の折り目が眼の結膜の嚢の折り目を含む、請求項6に記載の装置。
  18. 保持構造が、眼に配置されたときに偏向に抵抗するためのフープ強度を有する、請求項1に記載の装置。
  19. 保持構造が、角膜との保持構造の接触を阻害するような力を用いて、角膜に向けた内側の偏向に抵抗するためのスプリングを備える、請求項1に記載の装置。
  20. 保持構造が、保持構造の反対側の反対の位置における反対方向の負荷からの内側の偏向の0.5グラム/mmを超えない変形に対する抵抗を備える、請求項1に記載の装置。
  21. 保持構造の細長い縫合材料が、眼の眼球結膜に適合するサイズであるループの周囲に伸びる長さを有するコンプライアントフープを備える、請求項1に記載の装置。
  22. ループが、前記ループの周りに伸びる長さを規定するために第2の末端に結合された第1の末端を有する、請求項21に記載の装置。
  23. ループが、ループの反対側の反対の位置における反対方向の負荷からの内側の偏向の0.5グラム/mmを超えない変形に対する抵抗を有する、請求項22に記載の装置。
  24. ループが、内側の偏向の少なくとも0.1グラム/mmの変形に対する抵抗を有する、請求項23に記載の装置。
  25. 保持構造が、変形に対する第1の抵抗を有する第1の部分、および第1の抵抗よりも小さい、変形に対する第2の抵抗を有する第2の部分を備える、請求項1に記載の装置。
  26. 第1の部分が第1の断面寸法を備え、第2の部分が、第1の変形に対する抵抗よりも小さな第2の変形に対する抵抗を提供するために、第1の断面寸法よりも小さな第2の断面寸法を備える、請求項25に記載の装置。
  27. 第1の偏向に対する抵抗が、眼の角膜に向けた上眼瞼の内側偏向に抵抗するために十分な量を含み、第2の偏向に対する抵抗が、角膜に向けた下眼瞼の偏向に抵抗するために十分な量を含む、請求項26に記載の装置。
  28. 第1の断面寸法が、眼の上眼瞼とともに保持構造を保持するためのサイズであり、第2の断面寸法が、結膜の1つ以上の折り目の中に適合するようなサイズである、請求項26に記載の装置。
  29. 保持構造が眼の眼球結膜の1つ以上の折り目に沿って伸びるように、保持構造が眼の眼球結膜に適合するようなサイズである円周を備える、請求項1に記載の装置。
  30. 保持構造が眼の眼瞼結膜の1つ以上の折り目に沿って伸びるように、保持構造が眼の眼瞼結膜によって受容されるようなサイズである円周を備える、請求項1に記載の装置。
  31. 保持構造が眼の外周に対応し、眼の上結膜円蓋および下結膜円蓋に沿って伸びる外周未満に対応する外周を備える、請求項1に記載の装置。
  32. 保持構造が、眼の上結膜円蓋に対応する湾曲の半径を有する第1の曲がり部分、および眼の下結膜円蓋に対応する第2の湾曲の半径を有する第2の曲がり部分を備え、ここで、前記保持構造は、第1の曲がり部分と第2の曲がり部分の間に伸びる、鼻末端部分および側頭末端部分を備え、前記鼻末端部分と前記側頭末端部分の間に伸びる距離は、眼の涙丘との前記鼻末端部分の接触を阻害するようなサイズである、請求項1に記載の装置。
  33. 保持構造は1つの形状を備え、前記形状は円、卵形、楕円形状、またはC形状の1つ以上を備え、前記保持構造は、眼の涙丘との接触を阻害するようなサイズおよび形状である、請求項1に記載の装置。
  34. 保持構造の細長い縫合材料が、眼の上に配置されるときに、サイズおよび形状を提供するために、形状記憶材料を備える、請求項33に記載の装置。
  35. 保持構造の細長い縫合材料が、サイズおよび形状を提供するために、成形された材料を備える、請求項33に記載の装置。
  36. 眼の外周が眼の軸の周りに伸び、眼の軸が眼の軸長さに対応する、請求項1に記載の装置。
  37. 保持構造が、眼の眼球結膜の外周の15mm以内で、眼に適合するようなサイズの外周を含む、請求項1に記載の装置。
  38. 保持構造が、結膜の1つ以上の折り目の中に適合するように、1mmを超えない横向きの最大断面寸法を備える、請求項1に記載の装置。
  39. 保持構造が、結膜の1つ以上の折り目の中に適合するように、0.75mmを超えない横向きの最大断面寸法を備える、請求項1に記載の装置。
  40. 保持構造が、結膜の1つ以上の折り目の中に適合するように、0.5mmを超えない横向きの最大断面寸法を備える、請求項1に記載の装置。
  41. 保持構造が、結膜の1つ以上の折り目の中に適合するように、0.3mmを超えない横向きの最大断面寸法を備える、請求項1に記載の装置。
  42. 保持構造が、光学軸の周りの20mm最大外周から、光学軸の周りの30mm最大外周までの眼サイズの範囲に適合するようなC形状保持構造を備える、請求項1に記載の装置。
  43. 保持構造が浸食性保持構造を備える、請求項1に記載の装置。
  44. 浸食性保持構造が浸食性縫合を備える、請求項43に記載の装置。
  45. 保持構造が、3-0縫合から6-0縫合に対応する範囲内の断面寸法を備える、請求項1に記載の装置。
  46. 保持構造が、眼の涙腺または涙丘にわたって結膜の1つ以上との接触を阻害するように形作られている、請求項1に記載の装置。
  47. 保持構造が、眼の涙腺または涙丘の1つ以上の炎症を阻害するための軟性材料を含む、請求項1に記載の装置。
  48. さらに潤滑コーティングを含む、請求項1に記載の装置。
  49. 潤滑コーティングが、ハイドロゲル、PVA、またはポリエチレンオキサイドの1つ以上を含む、請求項48に記載の装置。
  50. 保持構造が、形成されるときに、第2の形状から第1の形状に向けた偏向に抵抗するよう構成されている、請求項1に記載の装置。
  51. 保持構造が、最初に配置されたときに、力を用いて、第1の形状から第2の形状に向けた偏向に抵抗するよう構成されており、十分な時間の間配置されたときに、インサイチュ形成可能な材料が、前記力を減少させるように構成されている、請求項1に記載の装置。
  52. 装置が装置を保持するための弾力を備える、請求項1に記載の装置。
  53. 保持構造が、平面に向けた偏向に抵抗する前に上昇方向の形状プロフィールを備える、請求項1に記載の装置。
  54. 上眼瞼が保持構造の一部を覆うとき、眼のリム平面に向けて眼の眼球結膜から離れた偏向に抵抗するように、保持構造が、眼の湾曲の半径に対応する前の3D上昇方向の形状プロフィールを備える、請求項1に記載の装置。
  55. 保持構造が保持構造の動きを阻害するために固着性、粘着性の表面を備える、請求項1に記載の装置。
  56. 保持構造が、保持構造の動きを阻害するために乾燥ハイドロゲル材料を含む、請求項1に記載の装置。
  57. 少なくとも3μg/日の治療剤が、少なくとも60日間の長期間の間放出される、請求項1に記載の装置。
  58. 少なくとも1つの治療剤がビマトプロストを含むプロスタグランジンを含み、少なくとも3μgのビマトプロストを含むプロスタグランジンが、少なくとも60日間の間、各々の日に放出される、請求項1に記載の装置。
  59. 少なくとも1つの治療剤がビマトプロストを含むプロスタグランジンを含み、少なくとも4μgのビマトプロストを含むプロスタグランジンが、少なくとも60日間の間、各々の日に放出される、請求項1に記載の装置。
  60. 少なくとも1つの治療剤がビマトプロストを含むプロスタグランジンを含み、各々の日に放出される治療剤の量が、少なくとも60日の間、5μgから9μgの範囲内にある、請求項1に記載の装置。
  61. 少なくとも1つの治療剤がビマトプロストを含むプロスタグランジンを含み、長時間の間、各々の日に放出される治療剤の量が5μgから9μgの範囲内にあり、前記長時間が120日間から180日間の範囲内にある、請求項1に記載の装置。
  62. マトリックスが、長時間の間、治療量の少なくとも1つの治療剤を放出するためのサイズである表面積を備える、請求項1に記載の装置。
  63. 表面積が、長時間の間、マトリックスの表面積を通して治療量を放出するために、0.1cm2〜1cm2の範囲内にある、請求項62に記載の装置。
  64. 表面積が眼の結膜または涙液の1つ以上と連結しているときに、マトリックスが、長時間の間、少なくとも1つの治療量の治療剤を放出するための表面積を備える、請求項1に記載の装置。
  65. マトリックスが、長時間の間、表面を通して治療量の少なくとも1つの治療剤を放出するために十分な量の少なくとも1つの治療剤を含む、請求項64に記載の装置。
  66. 治療剤の量が10μgから10000μgまでの範囲内にあり、長時間が少なくとも1週間を含む、請求項65に記載の装置。
  67. 治療剤の量が100μgから10000μgまでの範囲内にあり、長時間が少なくとも6ヶ月を含む、請求項65に記載の装置。
  68. 表面積が、治療剤を放出するために眼の結膜または涙液の1つ以上と接触するための露出表面を備える、請求項64に記載の装置。
  69. 表面積が眼の涙液に液体で連結され、長時間の間、表面を通して治療量を通過させるサイズである、請求項64に記載の装置。
  70. マトリックスが、シリコーンおよびシリコーン中の少なくとも1つの治療剤の含有物を含む、請求項1に記載の装置。
  71. 治療剤の含有物が、少なくとも1つの治療剤を含む粒子、固体粒子、結晶粒子、液体粒子、液滴、またはオイルの液滴の1つ以上を含む、請求項70に記載の装置。
  72. 治療剤が、マトリックスの中に拡散するための、および治療剤の粒子がマトリックスに溶解されるようなサイズである、請求項70に記載の装置。
  73. 少なくとも1つの治療剤がビマトプロスト結晶を含み、前記ビマトプロストの結晶がマトリックスの少なくとも1重量%を含む、請求項71に記載の装置。
  74. 少なくとも1つの治療剤がラタノプロストオイルの液滴を含み、前記ラタノプロストオイルの液滴がマトリックスの少なくとも1重量%を含む、請求項71に記載の装置。
  75. 支持構造が、第1の末端および第2の末端を含み、前記第1の末端と前記第2の末端の間の保持構造に沿って伸びる、請求項1に記載の装置。
  76. 支持構造が、保持構造の断面寸法よりも大きな横向きの断面寸法を備え、前記支持構造が、第1の末端に向けて伸びる第1のテーパ状表面および第2の末端に向けて伸びる第2のテーパ上表面を備える、請求項75に記載の装置。
  77. 支持構造が眼の光学軸の周りで回転するときに、第1のテーパ状表面および第2のテーパ状表面の各々が、結膜に対する圧力を減少するように形作られる、請求項76に記載の装置。
  78. 支持構造が、長時間の間治療剤を放出するために、一定量の治療剤を有するマトリックスを備え、第1のテーパ状表面がマトリックスの第1のテーパ状表面を備え、第2のテーパ状表面がマトリックスの第2のテーパ状表面を備える、請求項76に記載の装置。
  79. 保持構造が眼の上に配置されるときに、眼の下側頭位置に向けて支持構造を刺激するために、支持構造が、保持構造の断面寸法よりも大きな断面寸法を備える、請求項1に記載の装置。
  80. 支持構造が、眼の下側頭位置に向けて支持構造の円周方向の動きを促すために、90度を超えない対応する弧長を備える、請求項79に記載の装置。
  81. 支持構造が、眼の下側頭位置に向けて支持構造の円周方向の動きを促すために、80度を超えない対応する弧長を備える、請求項79に記載の装置。
  82. 支持構造が、眼の下側頭位置に向けて支持構造の円周方向の動きを促すために、45度を超えない対応する弧長を備える、請求項79に記載の装置。
  83. 支持構造が、支持構造を自己収容するため、および眼に関する支持構造の回転を制限するために、保持構造の断面寸法よりも大きな断面寸法を備える、請求項1に記載の装置。
  84. 支持構造が円弧を横切る変動する反対向きの幅の円弧形状を備え、円弧を横切る変動する反対向きの幅が、頭蓋骨の眼窩と眼球結膜の間の様々な距離に対応する、請求項1に記載の装置。
  85. 様々な幅の円弧形状が三日月形を含む、請求項84に記載の装置。
  86. 保持構造が、保持構造の配置を確認するための眼に見える材料を備え、前記眼に見える材料は、眼の内眼角に対応する保持構造の少なくとも一部に沿って伸びる、請求項1に記載の装置。
  87. 支持構造が保持構造の配置を確認するための眼に見える材料を備え、前記保持構造は、保持構造の視界を減少させるために眼の内眼角に対応する保持構造の少なくとも一部に沿って伸びる透明材料を備える、請求項1に記載の装置。
  88. 請求項1に記載の装置であって:
    第2の支持構造をさらに備え、ここで、下方支持構造が下眼瞼の結膜嚢に沿って配置されるとき、上眼瞼の結膜嚢に沿って第2の支持構造を配置するように、前記支持構造は、第1の位置において保持構造に沿って配置され、前記支持構造は、第2の位置において保持構造に沿って位置付けされる、装置。
  89. 請求項88に記載の装置であって、支持構造が、下結膜嚢の下側頭位置に沿った配置のための一定の長さおよび幅を有するサイズであり、ここで、下方支持構造が下結膜嚢の下側頭位置に沿って配置されるとき、第2の支持構造を実質的に上眼瞼の結膜嚢の中に配置するために、第1の位置および第2の位置は、保持構造に沿って間隔があいている、装置。
  90. 支持構造が一定量の時間の間、眼の中に配置されるときに、前記支持構造が第1の色から第2の色まで色を変化させるように構成される、請求項1に記載の装置。
  91. 支持構造が第1の量から第2の量まで体積を変化させるように構成されるときに、第1の量と第2の間の違いは、眼の上に置かれた支持構造の時間の量に対応する、請求項1に記載の装置。
  92. マトリックスが浸食性マトリックスを含む、請求項1に記載の装置。
  93. 浸食性マトリックスおよび保持構造を備える、治療剤を含むマトリックスが、浸食性保持構造を備え、浸食性マトリックスは、浸食性保持構造の速度よりも速い速度で浸食される、請求項1に記載の装置。
  94. 保持構造が第1の斜面および第2の斜面を備え、眼の結膜嚢の下側頭位置に向けた第1の斜面および第2の斜面の動きを促すために、第1の斜面は第1の斜面から分離される、請求項1に記載の装置。
  95. 保持構造または支持構造の1つ以上が潤滑コーティングを備える、請求項1に記載の装置。
  96. 支持構造が潤滑コーティングを備える、請求項95に記載の装置。
  97. 保持構造が潤滑コーティングを備える、請求項95に記載の装置。
  98. 保持構造および支持構造の各々が潤滑コーティングを備える、請求項95に記載の装置。
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