JP2016208406A - 半導体装置、電力制御用半導体装置、車載用電子制御ユニット及びそれを備えた車両 - Google Patents

半導体装置、電力制御用半導体装置、車載用電子制御ユニット及びそれを備えた車両 Download PDF

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Abstract

【課題】精度よく負荷を駆動するのに適した半導体装置、電力制御用半導体装置、車載用電子制御ユニット及びそれを備えた車両を提供すること。
【解決手段】一実施の形態によれば、スイッチング制御回路CTL1は、負荷4に流れる電流を制御する出力トランジスタT1のドレインDr1及びソースSr1間の電圧が所定電圧Vclを超えた場合、出力トランジスタT1のドレインDr1及びソースSr1間を導通させるツェナーダイオードD1と、ツェナーダイオードD1に電流が流れた場合、出力トランジスタT1のドレインDr1及びゲートGt1間を導通させる、カレントミラー回路と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、半導体装置、電力制御用半導体装置、車載用電子制御ユニット及びそれを備えた車両に関し、例えば、精度よく負荷を駆動するのに適した半導体装置、電力制御用半導体装置、車載用電子制御ユニット及びそれを備えた車両に関する。
自動車やバイク等の車両には、エンジン等を電子的に制御する電子制御ユニット(ECU(Electronic Control Unit))が搭載されている。この電子制御ユニットには、エンジン内に設けられたソレノイドインジェクタ等の負荷を駆動する電力制御用半導体装置(IPD(Intelligent Power Device))が設けられている。電力制御用半導体装置は、負荷の電流経路上に設けられた出力トランジスタと、出力トランジスタのオンオフを制御するスイッチング制御回路と、により構成されている。
ここで、電力制御用半導体装置では、ソレノイドやモータ等の誘導性負荷への電流供給をオンからオフに切り替えた場合、負荷に蓄積された電磁エネルギーが放出されることにより逆起電圧が発生する。この逆起電圧によって出力トランジスタが破壊するのを防ぐため、電力制御用半導体装置には、逆起電圧を所定のクランプ電圧までクランプするダイナミッククランプ回路が設けられている。ダイナミッククランプ回路を備えた電力制御用半導体装置は、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3及び特許文献4に開示されている。
特開平6−104444号公報 特開平11−261064号公報 特開2014−165848号公報 特開2013−26838号公報
しかしながら、関連技術の電力制御用半導体装置では、負荷電流の変化に応じてクランプ電圧が変化するため、クランプ時間に誤差が生じてしまい、その結果、負荷を精度よく駆動することができない、という問題があった。その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によれば、半導体装置は、負荷に流れる電流を制御する出力トランジスタの第1端子及び第2端子間の電圧が所定値を超えた場合、前記出力トランジスタの第1端子及び第2端子間を導通させる電圧制限回路と、前記電圧制限回路に電流が流れた場合、前記出力トランジスタの第1端子及び制御端子間を導通させる、第1カレントミラー回路と、を備える。
一実施の形態によれば、車載用電子制御ユニットは、1又は複数の負荷に流れる電流を制御する1又は複数の電力制御用半導体装置と、外部に設けられたセンサからの情報に基づいて前記1又は複数の電力制御用半導体装置に制御させる演算処理装置と、を備え、前記1又は複数の電力制御用半導体装置の各々は、対応する前記負荷に流れる電流を制御する出力トランジスタと、前記出力トランジスタの第1端子及び第2端子間の電圧が所定値を超えた場合、前記出力トランジスタの第1端子及び第2端子間を導通させる電圧制限回路と、前記電圧制限回路に電流が流れた場合、前記出力トランジスタの第1端子及び制御端子間を導通させる、第1カレントミラー回路と、を有する。
前記一実施の形態によれば、精度よくクランプ時間を制御することにより精度よく負荷を駆動することが可能な半導体装置、電力制御用半導体装置、車載用電子制御ユニット及びそれを備えた車両を提供することができる。
実施の形態1に係る電子制御システムを搭載した自動車の外観図である。 図1に示す自動車に搭載された電子制御システムのより具体的な構成を示す図である。 実施の形態1に係る電子制御システムの他の構成例を示す図である。 実施の形態1に係る電力制御用半導体装置の構成例を示す図である。 図4に示す電力制御用半導体装置の動作を示すタイミングチャートである。 図4に示す電力制御用半導体装置と図23に示す電力制御用半導体装置との効果の違いを説明するための図である。 図4に示す電力制御用半導体装置のチップ搭載例を示す図である。 図4に示す電力制御用半導体装置の第1変形例を示す図である。 図4に示す電力制御用半導体装置の第2変形例を示す図である。 図4に示す電力制御用半導体装置の第3変形例を示す図である。 図4に示す電力制御用半導体装置の第4変形例を示す図である。 図4に示す電力制御用半導体装置の第5変形例を示す図である。 実施の形態2に係る電力制御用半導体装置の構成例を示す図である。 ロードダンプサージの波形を示す図である。 図13に示す電力制御用半導体装置の変形例を示す図である。 実施の形態3に係る電力制御用半導体装置の構成例を示す図である。 図16に示す電力制御用半導体装置の動作を示すタイミングチャートである。 図16に示す電力制御用半導体装置のチップ搭載例を示す図である。 図16に示す電力制御用半導体装置の変形例を示す図である。 実施の形態4に係る電力制御用半導体装置の構成例を示す図である。 図20に示す電力制御用半導体装置の変形例を示す図である。 図21に示す電力制御用半導体装置の効果をより詳細に説明するための図である。 実施の形態に至る前の構想に係る電力制御用半導体装置の構成を示す図である。 図23に示す電力制御用半導体装置の動作を示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について説明する。なお、図面は簡略的なものであるから、この図面の記載を根拠として実施の形態の技術的範囲を狭く解釈してはならない。また、同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、応用例、詳細説明、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(動作ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数等(個数、数値、量、範囲等を含む)についても同様である。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1に係る電子制御システムが搭載された自動車の外観図である。なお、図1では、電子制御システムが、自動車の4気筒エンジンに対する燃料噴射を制御するシステムである場合を例に挙げて説明する。
図1に示すように、自動車に搭載された電子制御システムSYS1は、例えば、自動車の車室内又はエンジンルーム内に設けられた電子制御ユニット(車載用電子制御ユニット)1と、電子制御ユニット1に電源電圧を供給するバッテリー電源2と、電子制御ユニット1により駆動される負荷のソレノイドインジェクタ4_1〜4_4と、を備える。
図2は、図1に示す自動車に搭載された電子制御システムSYS1のより具体的な構成を示す図である。図2に示すように、電子制御システムSYS1は、電子制御ユニット1と、バッテリー電源2と、負荷のソレノイドインジェクタ4_1〜4_4と、吸気マニホールド及びシリンダ101_1〜101_4と、エンジン回転数センサ102と、車速センサ103と、スロットル開度センサ104と、を備える。
電子制御ユニット1は、マイクロコンピュータ(演算処理装置、以下、単にマイコンと称す)11と、ソレノイドインジェクタ4_1〜4_4に流れる電流をそれぞれ制御する電力制御用半導体装置10_1〜10_4と、を備える。
電力制御用半導体装置10_1は、バッテリー電源2とソレノイドインジェクタ4_1との間に設けられた出力トランジスタT1_1と、出力トランジスタT1_1のオンオフを制御するスイッチング制御回路CTL1_1と、を備える。電力制御用半導体装置10_2は、バッテリー電源2とソレノイドインジェクタ4_2との間に設けられた出力トランジスタT1_2と、出力トランジスタT1_2のオンオフを制御するスイッチング制御回路CTL1_2と、を備える。電力制御用半導体装置10_3は、バッテリー電源2とソレノイドインジェクタ4_3との間に設けられた出力トランジスタT1_3と、出力トランジスタT1_3のオンオフを制御するスイッチング制御回路CTL1_3と、を備える。電力制御用半導体装置10_4は、バッテリー電源2とソレノイドインジェクタ4_4との間に接続された出力トランジスタT1_4と、出力トランジスタT1_4のオンオフを制御するスイッチング制御回路CTL1_4と、を備える。
即ち、図2の例では、出力トランジスタT1_1〜T1_4が、何れもローサイドスイッチとして用いられている。また、スイッチング制御回路CTL1_1〜CTL1_4は、出力トランジスタT1_1〜T1_4がオンからオフに切り替わったときに誘導性負荷により発生する逆起電圧をクランプ電圧までクランプするアクティブクランプ回路を備える。アクティブクランプ回路の詳細については後述する。
マイコン11には、図示されていないが安定化された電源電圧が供給されている。マイコン11は、エンジン回転数センサ102、車速センサ103及びスロットル開度センサ104等の検知結果に基づいて、電力制御用半導体装置10_1〜10_4に指示を与える。スイッチング制御回路CTL1_1〜CTL1_4は、マイコン11からの指示(外部入力信号)に基づいてそれぞれ出力トランジスタT1_1〜T1_4のオンオフを制御する。それにより、ソレノイドインジェクタ4_1〜4_4に流れる電流が制御される。ソレノイドインジェクタ4_1〜4_4は、電流が供給されている期間中に燃料を噴射する。噴射された燃料は、それぞれ排気マニホールド及びシリンダ101_1〜101_4に供給される。
なお、燃料の噴射時間は、基本的にはマイコン11からの指示を受けて出力トランジスタT1_1〜T1_4がオンする時間によって決定されるが、逆起電圧の発生でアクティブクランプ回路が動作した場合には、そのときに出力トランジスタT1_1〜T1_4がオンする時間(クランプ時間)の影響も受ける。ここで、クランプ時間は、ソレノイドインジェクタを駆動できない無駄な時間であるため、できるだけ短くすることが求められている。クランプ時間を短縮することにより、エンジンの燃焼効率を向上させることができる。
(電子制御システムSYS1の他の構成例)
図3は、電子制御システムSYS1の他の構成例を電子制御システムSYS2として示す図である。図3では、電子制御システムSYS2がバイクに搭載されている場合を例に挙げて説明する。
図3に示すように、バイクに搭載された電子制御システムSYS2は、電子制御ユニット1と、電子制御ユニットに電源電圧を供給するバッテリー電源2と、電子制御ユニット1により駆動される負荷であるソレノイドインジェクタ4と、エンジン回転数センサ102と、車速センサ103と、スロットル開度センサ104と、を備える。
電子制御ユニット1は、マイコン11と、ソレノイドインジェクタ4に流れる電流を制御する電力制御用半導体装置10と、レギュレータ12と、ダイオード13と、を備える。
電力制御用半導体装置10は、バッテリー電源2とソレノイドインジェクタ4との間に設けられた出力トランジスタT1と、出力トランジスタT1のオンオフを制御するスイッチング制御回路CTL1と、を備える。即ち、図3の例では、出力トランジスタT1がローサイドスイッチとして用いられている。また、スイッチング制御回路CTL1は、出力トランジスタT1がオンからオフに切り替わったときに誘導性負荷にて発生する逆起電圧をクランプ電圧までクランプするアクティブクランプ回路を備える。アクティブクランプ回路の詳細については後述する。
マイコン11には、バッテリー電源2の電源電圧をレギュレータ12を用いて最適な電圧に変換したものが供給される。また、バッテリー電源2が誤って逆向きに接続された場合にマイコン11が破壊するのを防ぐため、マイコン11とレギュレータ12との間には逆流防止用のダイオード13が設けられている。
マイコン11は、エンジン回転数センサ102、車速センサ103及びスロットル開度センサ104等の検知結果に基づいて、電力制御用半導体装置10に指示を与える。スイッチング制御回路CTL1は、マイコン11からの指示(外部入力信号)に基づいて出力トランジスタT1のオンオフを制御する。それにより、ソレノイドインジェクタ4に流れる電流が制御される。ソレノイドインジェクタ4は、電流が供給されている期間中に燃料を噴射する。噴射された燃料は、排気マニホールド及びシリンダ(不図示)に供給される。
なお、燃料の噴射時間は、基本的にはマイコン11からの指示を受けて出力トランジスタT1がオンする時間によって決定されるが、逆起電圧の発生でアクティブクランプ回路が動作した場合には、そのときに出力トランジスタT1がオンする時間(クランプ時間)の影響も受ける。ここで、クランプ時間は、ソレノイドインジェクタを駆動できない無駄な時間であるため、できるだけ短くすることが求められている。クランプ時間を短縮することにより、エンジンの燃焼効率を向上させることができる。
(発明者らによる事前検討)
上記した自動車やバイク等の電子制御システムに設けられた電力制御用半導体装置10の詳細について説明する前に、本発明者等が事前検討した電力制御用半導体装置50について説明する。
図23は、実施の形態に至る前の構想に係る電力制御用半導体装置50の構成を示す図である。
図23に示すように、電力制御用半導体装置50は、出力トランジスタT51と、駆動回路DR51と、放電トランジスタTd51と、ツェナーダイオードD51と、ダイオードD52と、抵抗素子R51と、を備える。なお、駆動回路DR51、放電トランジスタTd51、ツェナーダイオードD51、ダイオードD52及び抵抗素子R51により、スイッチング制御回路(半導体装置)CTL51が構成されている。以下では、出力トランジスタT51及び放電トランジスタTd51が何れもNチャネル型のMOSトランジスタである場合を例に挙げて説明する。
電源電圧端子Vcc1には、バッテリー電源2からの電源電圧(以下、電源電圧Vcc1とも称す)が供給され、接地電圧端子GNDには、接地電源5からの接地電圧(以下、接地電圧GNDとも称す)が供給される。また、入力端子INには、マイコン等の外部装置から外部入力信号が供給される。出力端子OUTには、エンジン内に設けられたソレノイドインジェクタ等の誘導性の負荷4が接続される。なお、負荷4には、バッテリー電源3からの電源電圧が供給されているが、バッテリー電源2からの電源電圧が供給されてもよい。
出力トランジスタT51のドレイン及びソースは、それぞれ出力端子OUT及び接地電圧端子GNDに接続される。そして、出力トランジスタT51のゲートには、駆動回路DR51からの制御信号S1が抵抗素子R51を介して供給される。つまり、出力トランジスタT51は、負荷4に流れる電流を制御するローサイドスイッチとして用いられている。
放電トランジスタTd51のドレインは、抵抗素子R51を介して出力トランジスタT51のゲートに電気的に接続され、放電トランジスタTd51のソースは、出力トランジスタT51のソースに接続される。そして、放電トランジスタTd51のゲートには、駆動回路DR51からの制御信号S2が供給される。
駆動回路DR51は、電源電圧Vcc1及び接地電圧GNDによって駆動され、外部から入力端子INに供給された外部入力信号に応じた制御信号S1,S2を出力する。
例えば、負荷4を駆動するためにHレベルの外部入力信号が供給された場合、駆動回路DR51はHレベルの制御信号S1及びLレベルの制御信号S2を出力する。それにより、出力トランジスタT51のゲートにはHレベルの制御信号S1が供給され、かつ、Lレベルの制御信号S2により放電トランジスタTd51がオフするため、出力トランジスタT51はオンする。
一方、負荷4の駆動を停止するためにLレベルの外部入力信号が供給された場合、駆動回路DR51はLレベルの制御信号S1及びHレベルの制御信号S2を出力する。それにより、出力トランジスタT51のゲートにはLレベルの制御信号S1が供給される。また、Hレベルの制御信号S2により放電トランジスタTd51がオンするため、出力トランジスタT51のゲート電荷が抵抗素子R51、放電トランジスタTd51を介して接地電圧端子GNDに放電される。そのため、出力トランジスタT51はオフする。
ツェナーダイオードD51及びダイオードD52は、出力トランジスタT51を過電圧から保護するダイナミッククランプ回路を構成している。一般的に、誘導性の負荷4への電流の供給をオンからオフに切り替えた場合、負荷4に蓄積された電磁エネルギーが放出されることにより逆起電圧が発生する。ダイナミッククランプ回路は、この逆起電圧により出力トランジスタT51が破壊するのを防ぐため、出力端子OUTの電圧を所定のクランプ電圧までクランプしている。
具体的には、ツェナーダイオードD51のカソードは、出力端子OUTに接続され、ツェナーダイオードD51のアノードは、ダイオードD52のアノードに接続される。ダイオードD52のカソードは、出力トランジスタT51のゲートに接続される。
そして、出力端子OUTの電圧(より詳細には、出力端子OUT及び接地電圧端子GND間の差電圧)が、ツェナーダイオードD51の耐圧、ダイオードD52の順方向電圧、及び、出力トランジスタT51の閾値電圧を合計した電圧であるクランプ電圧を超えた場合に、出力端子OUTの電圧をクランプ電圧までクランプする。
(電力制御用半導体装置50の動作)
続いて、図24を用いて電力制御用半導体装置50の動作を説明する。
図24は、電力制御用半導体装置50の動作を示すタイミングチャートである。なお、以下では、外部入力信号がHレベルの場合に出力トランジスタT51がオンし、外部入力信号がLレベルの場合に出力トランジスタT51がオフする場合を例に挙げて説明する。
まず、外部入力信号がLレベルからHレベルに変化すると(時刻t51)、駆動回路DR51はHレベルの制御信号S1及びLレベルの制御信号S2を出力する。それにより、出力トランジスタT51のゲートにはHレベルの制御信号S1が供給され、かつ、Lレベルの制御信号S2により放電トランジスタTd51がオフするため、出力トランジスタT51はオンする。その結果、バッテリー電源3から負荷4に対して電流が流れる。なお、このとき、出力トランジスタT51のゲート電圧はドレイン電圧より高くなるが、ダイオードD52により出力トランジスタT51のゲート側からドレイン側への電流の逆流は防止される。
その後、外部入力信号がHレベルからLレベルに変化すると(時刻t52)、駆動回路DR51はLレベルの制御信号S1及びHレベルの制御信号S2を出力する。それにより、出力トランジスタT51のゲートにはLレベルの制御信号S1が供給される。また、Hレベルの制御信号S2により放電トランジスタTd51がオンするため、出力トランジスタT51のゲート電荷が抵抗素子R51及び放電トランジスタTd51を介して接地電圧端子GNDに放電される。そのため、出力トランジスタT51はオフする。その結果、バッテリー電源3から負荷4に流れる電流が遮断される(時刻t54)。
ここで、出力トランジスタT51がオンしている間、誘導性の負荷4には電磁エネルギーが蓄えられる。そのため、出力トランジスタT51をオンからオフに切り替えると、負荷4に蓄えられた電磁エネルギーが放出され、出力端子OUTに正方向に逆起電圧が発生する。その結果、出力端子OUTにはバッテリー電源3よりも高い電圧が誘起される(時刻t53)。
逆起電圧により出力端子OUTの電圧がクランプ電圧より大きくなると、出力端子OUTからツェナーダイオードD51、ダイオードD52、抵抗素子R51及び放電トランジスタTd51を介して接地電圧端子GNDに電流が流れる。それにより、出力トランジスタT51は、ゲート電圧が上昇するためオンする。それにより、出力端子OUTから出力トランジスタT51を介して接地電圧端子GNDに電流が流れるため、出力端子OUTの電圧は、クランプ電圧までクランプされる(時刻t53〜時刻t54)。
なお、クランプ電圧は、出力トランジスタT51のドレイン−ソース間電圧が耐圧を超える前にクランプ動作が実行されるような値に設定される。それにより、出力トランジスタT51の特性劣化や破壊を防ぐことができる。
しかしながら、電力制御用半導体装置50の構成では、クランプ電圧が負荷電流(出力端子OUTに流れる電流)の変化に応じて変化するため、クランプ時間を精度よく制御することができなかった。その結果、電力制御用半導体装置50は、負荷4を精度よく駆動することができないという問題があった。以下、具体的に説明する。
電力制御用半導体装置50の構成では、クランプ電圧は、上記したようにツェナーダイオードD51の耐圧、ダイオードD52の順方向電圧、及び、出力トランジスタT51の閾値電圧を合計した電圧である。ここで、出力端子OUTに流れる電流が少なくなるほど出力トランジスタT51の閾値電圧は小さくなるため、それに伴って、クランプ電圧も小さくなる。実際のクランプ動作では、クランプ動作の開始時には出力端子OUTに流れる電流の値が大きくクランプ電圧は大きいが、時間の経過とともに出力端子OUTに流れる電流の値が小さくなりクランプ電圧は小さくなる。その結果、クランプ時間は、誘導性負荷を駆動できない無駄な時間であるにも関わらず、意図した時間よりも長くなってしまう。また、負荷の種類が変わった場合にも、負荷電流が変わるため、クランプ時間が変化してしまう。
特に、ソレノイドインジェクタを用いて燃料噴射の制御を行う自動車やバイク等の燃料噴射システムでは、燃料噴射時間により燃料の噴射量が制御される。ここで、燃料噴射時間は、出力トランジスタT51を意図的にオンする時間と、アクティブクランプ回路の動作時に出力トランジスタがオンする時間(クランプ時間)と、を合計した時間である。出力トランジスタT51を意図的にオンする時間は、マイコン等によって精度よく制御されるが、クランプ時間は、上記したように意図した時間よりも長くなってしまうため、クランプ時間の増加によって生じる燃料噴射時間の誤差が燃費等に影響を及ぼしてしまう。したがって、クランプ時間をできるだけ短くすること、即ち、クランプ時間を精度よく制御することは非常に重要である。
そこで、精度よくクランプ時間を制御して精度よく負荷を駆動することができるように、本実施の形態にかかる電力制御用半導体装置10が見出された。
(電力制御用半導体装置10の構成)
図4は、電力制御用半導体装置10の構成例を示す図である。
図4に示すように、電力制御用半導体装置10は、出力トランジスタT1と、駆動回路DR1と、放電トランジスタTd1と、ツェナーダイオード(電圧制限回路)D1と、ダイオードD2と、抵抗素子R1と、トランジスタTr1と、トランジスタTr2と、を備える。なお、駆動回路DR1、放電トランジスタTd1、ツェナーダイオードD1、ダイオードD2、抵抗素子R1及びトランジスタTr1,Tr2により、スイッチング制御回路(半導体装置)CTL1が構成されている。
以下では、出力トランジスタT1及び放電トランジスタTd1が何れもNチャネル型のパワーMOSトランジスタであって、トランジスタTr1,Tr2が何れもPチャネル型のMOSトランジスタである場合を例に挙げて説明する。ただし、出力トランジスタT1及び放電トランジスタTd1は、何れもNPNバイポーラトランジスタであってもよく、トランジスタTr1,Tr2は、何れもPNPバイポーラトランジスタであってもよい。
電源電圧端子Vcc1には、バッテリー電源2からの電源電圧(以下、電源電圧Vcc1とも称す)が供給され、接地電圧端子GNDには、接地電源5からの接地電圧(以下、接地電圧GNDとも称す)が供給される。また、入力端子INには、マイコン等の外部装置から外部入力信号が供給される。
出力端子OUTとバッテリー電源3との間には、エンジン内に設けられたソレノイドインジェクタ等の誘導性の負荷4が接続される。なお、バッテリー電源3とバッテリー電源2とは共通化されていてもよい。
出力トランジスタT1のドレイン(端子)Dr1は、ノードN11を介して出力端子OUTに接続され、出力トランジスタT1のソース(端子)Sr1は、ノードN13を介して接地電圧端子GNDに接続される。そして、出力トランジスタT1のゲート(制御端子)Gt1には、駆動回路DR1からの制御信号S1が抵抗素子R1及びノードN12を介して供給される。即ち、出力トランジスタT1は、負荷4に流れる電流を制御するローサイドスイッチとして用いられている。
放電トランジスタTd1のドレインは、抵抗素子R1を介して出力トランジスタT1のゲートGt1に電気的に接続され、放電トランジスタTd1のソースは、出力トランジスタT1のソースSr1に接続される。そして、放電トランジスタTd1のゲートには、駆動回路DR1からの制御信号S2が供給される。
駆動回路DR1は、電源電圧Vcc1及び接地電圧GNDによって駆動され、外部から入力端子INに供給された外部入力信号に応じた制御信号S1,S2を出力する。
例えば、負荷4を駆動するためにHレベルの外部入力信号が供給された場合、駆動回路DR1はHレベルの制御信号S1及びLレベルの制御信号S2を出力する。それにより、出力トランジスタT1のゲートGt1にはHレベルの制御信号S1が供給され、かつ、Lレベルの制御信号S2により放電トランジスタTd1がオフするため、出力トランジスタT1はオンする。
一方、負荷4の駆動を停止するためにLレベルの外部入力信号が供給された場合、駆動回路DR1はLレベルの制御信号S1及びHレベルの制御信号S2を出力する。それにより、出力トランジスタT1のゲートGt1にはLレベルの制御信号S1が供給される。また、Hレベルの制御信号S2により放電トランジスタTd1がオンするため、出力トランジスタT1のゲートGt1の電荷が抵抗素子R1、放電トランジスタTd1を介して接地電圧端子GNDに放電される。そのため、出力トランジスタT1はオフする。
ツェナーダイオードD1、ダイオードD2及びトランジスタTr1,Tr2は、出力トランジスタT1を過電圧から保護するダイナミッククランプ回路を構成している。一般的に、誘導性の負荷4への電流供給をオンからオフに切り替えた場合、負荷4に蓄積された電磁エネルギーが放出されることにより逆起電圧が発生する。ダイナミッククランプ回路は、この逆起電圧による出力トランジスタT1の破壊を防ぐため、出力端子OUTの電圧が所定のクランプ電圧を超えた場合に、出力端子OUTの電圧をクランプ電圧までクランプしている。
具体的には、トランジスタTr1では、ソースが出力端子OUT(換言すると、出力トランジスタT1のドレインDr1)に接続され、ドレイン及びゲートがトランジスタTr2のゲート及びツェナーダイオードD1のカソードに接続される。ツェナーダイオードD1のアノードは、出力トランジスタT1のソースSr1に接続される。トランジスタTr2では、ソースが出力端子OUTに接続され、ドレインがダイオードD2のアノードに接続される。ダイオードD2のカソードは、出力トランジスタT1のゲートGt1に接続される。ここで、トランジスタTr1,Tr2は、カレントミラー回路を構成している。
そして、出力端子OUTの電圧(より詳細には、出力端子OUT及び接地電圧端子GND間の差電圧)が、ツェナーダイオードD1の耐圧及びトランジスタTr1の閾値電圧を合計した電圧であるクランプ電圧を超えた場合に、出力端子OUTの電圧をクランプ電圧までクランプする。
(電力制御用半導体装置10の動作)
続いて、図5を用いて電力制御用半導体装置10の動作を説明する。
図5は、電力制御用半導体装置10の動作を示すタイミングチャートである。なお、以下では、外部入力信号がHレベルの場合に出力トランジスタT1がオンし、外部入力信号がLレベルの場合に出力トランジスタT1がオフする場合を例に挙げて説明する。
まず、外部入力信号がLレベルからHレベルに変化すると(時刻t11)、駆動回路DR1はHレベルの制御信号S1及びLレベルの制御信号S2を出力する。それにより、出力トランジスタT1のゲートGt1にはHレベルの制御信号S1が供給され、かつ、Lレベルの制御信号S2により放電トランジスタTd1がオフするため、出力トランジスタT1はオンする。その結果、バッテリー電源3から負荷4に対して電流が流れる。なお、このとき、出力トランジスタT1のゲート電圧はドレイン電圧より高くなるが、ダイオードD2により出力トランジスタT1のゲートGt1側からトランジスタTr2を介してドレインDr1側への電流の逆流は防止される。
その後、外部入力信号がHレベルからLレベルに変化すると(時刻t12)、駆動回路DR1はLレベルの制御信号S1及びHレベルの制御信号S2を出力する。それにより、出力トランジスタT1のゲートGt1にはLレベルの制御信号S1が供給される。また、Hレベルの制御信号S2により放電トランジスタTd1がオンするため、出力トランジスタT1のゲートGt1の電荷が抵抗素子R1及び放電トランジスタTd1を介して接地電圧端子GNDに放電される。そのため、出力トランジスタT1はオフする。その結果、バッテリー電源3から負荷4に流れる電流が遮断される(時刻t14)。
ここで、出力トランジスタT1がオンしている間、誘導性の負荷4には電磁エネルギーが蓄えられる。そのため、出力トランジスタT1をオンからオフに切り替えると、負荷4に蓄えられた電磁エネルギーが放出され、出力端子OUTに正方向に逆起電圧が発生する。その結果、出力端子OUTにはバッテリー電源3よりも高い電圧が誘起される(時刻t13)。
逆起電圧により出力端子OUTの電圧がクランプ電圧(=ツェナーダイオードD1の耐圧+トランジスタTr1の閾値電圧)より大きくなると、出力端子OUTからトランジスタTr1及びツェナーダイオードD1を介して接地電圧端子GND(以下、電流経路P1とも称す)に電流が流れ始める。それにより、トランジスタTr2には、トランジスタTr1に流れる電流に比例した電流が流れる。つまり、出力端子OUTからトランジスタTr2、ダイオードD2、抵抗素子R1及び放電トランジスタTd1を介して接地電圧端子GND(以下、電流経路P2とも称す)に電流が流れる。それにより、出力トランジスタT1は、ゲート電圧が上昇するためオンする。それにより、出力端子OUTから出力トランジスタT1を介して接地電圧端子GNDに電流が流れるため、出力端子OUTの電圧は、クランプ電圧までクランプされる(時刻t13〜時刻t14)。このとき、出力端子OUTに流れる電流(負荷4に流れる電流)は、電磁エネルギーの放出により連続的に指数関数的に減少している。
なお、クランプ電圧は、出力トランジスタT1のドレインDr1及びソースSr1間電圧が耐圧を超える前にクランプ動作が実行されるような値に設定される。それにより、出力トランジスタT1の特性劣化や破壊を防ぐことができる。
ここで、上記したように、クランプ電圧はツェナーダイオードD1の耐圧及びトランジスタTr1の閾値電圧を合計した電圧である。したがって、クランプ電圧は出力端子OUTの電流が変化しても変化しない。それにより、クランプ時間は精度よく制御される。また、クランプ動作中のクランプ電圧は常に高い値に維持される。そのため、クランプ時間は短縮される。その結果、電力制御用半導体装置10は、負荷4を精度よく駆動することができる。
図6は、電力制御用半導体装置10と電力制御用半導体装置50との効果の違いを説明するための図である。電力制御用半導体装置10のクランプ電圧が負荷電流に依存しないことは、以下の説明により、より明確になる。
図6に示すように、比較例に係る電力制御用半導体装置50のクランプ電圧は、ツェナーダイオードD51の耐圧、ダイオードD52の順方向電圧、及び、出力トランジスタT51の閾値電圧を合計した電圧である。ここで、ツェナーダイオードD51の耐圧及びダイオードD52の順方向電圧は負荷電流に依存せずに一定の値を示す。それに対し、出力トランジスタT51の閾値電圧は負荷電流の変化に応じて変化する。そのため、クランプ開始時は負荷電流が大きくクランプ電圧は大きいが、クランプ時間の経過とともに負荷電流が小さくなりクランプ電圧は小さくなる。つまり、クランプ電圧には大きな負荷電流依存性が生じる。その結果、クランプ時間は、意図せずに長くなってしまう。
それに対し、本実施の形態に係る電力制御用半導体装置10のクランプ電圧は、ツェナーダイオードD1の耐圧及びトランジスタTr1の閾値電圧を合計した電圧である。ここで、クランプ電圧を決定する電流経路が出力トランジスタT1のドレインDr1及びソースSr1間に形成されているため、ツェナーダイオードD1の耐圧及びトランジスタTr1の閾値電圧は負荷電流に依存せずに一定の値を示す。そのため、クランプ動作中のクランプ電圧は常に一定の高い値を示す。つまり、クランプ電圧には負荷電流依存性がほとんど生じない。その結果、クランプ時間は、意図したとおりに短縮される。
このように、電力制御用半導体装置10の構成では、出力端子OUTに流れる電流が変化してもクランプ電圧が変化しないため、クランプ時間が精度よく制御される。具体的には、クランプ時間が短縮される。その結果、電力制御用半導体装置10は、負荷4を精度よく駆動することができる。例えば、電力制御用半導体装置10が自動車やバイク等の電子制御システムに搭載された場合、クランプ時間中に噴射される燃料を最小限に留めることができる。また、クランプ時間を正確に予測することが可能となるため、クランプ時間を考慮した燃料噴射量を正確に見積もることができる。その結果、エンジンの燃料効率を向上させることができる。
なお、仮に、クランプ時に出力トランジスタT1を強制的にオンするためのゲート電圧の供給元と、負荷4に供給される電源電圧の供給元と、が異なる構成の場合において、ゲート電圧の供給元が未接続の場合、逆起電力により出力端子OUTの電圧が上昇しても出力トランジスタT1を強制的にオンにすることができなくなってしまう。また、出力トランジスタT1のゲート電圧を制御するためにバイポーラトランジスタが設けられている場合、負荷電流を制限することによりバイポーラトランジスタに印加される電圧を制限する必要があるため、クランプ動作中の負荷電流の減少が緩やかになってしまう。その結果、クランプ時間が長くなってしまう。
それに対し、電力制御用半導体装置10の構成では、クランプ時に出力トランジスタT1を強制的にオンするためのゲート電圧の供給元と、負荷4に供給される電源電圧の供給元とが同じである。そのため、電力制御用半導体装置10は、逆起電力により出力端子OUTの電圧が上昇した場合に確実に出力トランジスタT1をオンにすることができる。
本実施の形態では、出力トランジスタT1がローサイドスイッチとして使用された場合を例に説明したが、これに限られず、ハイサイドスイッチとして使用されてもよい。
(チップ搭載例)
図7は、電力制御用半導体装置10のチップ搭載例を示す図である。
図7の例では、電力制御用半導体装置10を構成する出力トランジスタT1及びスイッチング制御回路CTL1が、それぞれチップCHP1及びチップCHP2上に設けられている。ただし、電力制御用半導体装置10を構成する出力トランジスタT1及びスイッチング制御回路CTL1は、モノシリックで構成されてもよい。
チップCHP2上に設けられたスイッチング制御回路CTL1には、外部からパッドPd26を介して出力トランジスタT1のオンオフを制御するための入力信号が供給され、パッドPd24を介してバッテリー電源2からの電源電圧が供給され、パッドPd25を介して接地電源5からの接地電圧が供給される。そして、スイッチング制御回路CTL1のノードN11〜N13は、それぞれ、チップCHP2のパッドPd21〜Pd23と、チップCHP1のパッドPd11〜Pd13とを介して、チップCHP1上に設けられた出力トランジスタT1のドレインDr1、ゲートGt1及びソースSr1に接続される。なお、チップCHP1,CHP2間はボンディングワイヤを介して接続される。
なお、スイッチング制御回路CTL1には、過電圧保護回路に加えて、他の保護回路が設けられてもよい。例えば、スイッチング制御回路CTL1には、出力トランジスタT1を過電流から保護する過電流保護回路(不図示)や、出力トランジスタT1を過温度から保護する過温度保護回路(不図示)等が設けられてもよい。また、これらの保護回路の出力結果を外部に出力する端子及びパッドがさらに設けられてもよい。これらの保護回路の出力結果を観測することで、電力制御用半導体装置10の状態を知ることができるため、機能の安全性を高めることができる。
(電力制御用半導体装置10の第1変形例)
図8は、電力制御用半導体装置10の第1変形例を電力制御用半導体装置10aとして示す図である。
図8に示すように、電力制御用半導体装置10aは、電力制御用半導体装置10と比較して、トランジスタTr1及びツェナーダイオードD1に直列接続された抵抗素子R2をさらに備える。電力制御用半導体装置10aのその他の構成については、電力制御用半導体装置10と同様であるため、その説明を省略する。
抵抗素子R2は、電流経路P1が導通したときにツェナーダイオードD1に流れる電流を制限する電流制限素子としての役割を果たす。ツェナーダイオードD1に流れる電流を制限することにより、ツェナーダイオードD1のブレークダウン電圧を安定させることができる。
なお、抵抗素子R2の代わりに、ゲート−ドレイン間をショートさせたNチャネルMOSトランジスタや、デプレション型のNチャネルMOSトランジスタ等、ツェナーダイオードD1に流れる電流を制限することが可能な素子が設けられてもよい。
(電力制御用半導体装置10の第2変形例)
図9は、電力制御用半導体装置10の第2変形例を電力制御用半導体装置10bとして示す図である。
図9に示すように、電力制御用半導体装置10bは、電力制御用半導体装置10と比較して、トランジスタTr3及びトランジスタTr4をさらに備える。以下では、トランジスタTr3,Tr4がNチャネル型のMOSトランジスタである場合を例に挙げて説明する。
電力制御用半導体装置10bの構成では、ツェナーダイオードD1がトランジスタTr3とともに電流経路P1上に設けられ、トランジスタTr1がトランジスタTr4とともに電流経路P1とは異なる電流経路(電流経路P3)上に設けられている。
具体的には、ツェナーダイオードD1のカソードは、出力端子OUTに接続される。トランジスタTr3では、ドレイン及びゲートがツェナーダイオードD1のアノード及びトランジスタTr4のゲートに接続され、ソースが出力トランジスタT1のソースSr1に接続される。トランジスタTr1では、ソースが出力端子OUTに接続され、ドレイン及びゲートがトランジスタTr2のゲート及びトランジスタTr4のドレインに接続される。トランジスタTr4のソースは、出力トランジスタT1のソースSr1に接続される。
なお、トランジスタTr3,Tr4は、カレントミラー回路を構成している。また、トランジスタTr3は、電流経路P1が導通したときにツェナーダイオードD1に流れる電流を制限する電流制限素子としての役割を果たす。ツェナーダイオードD1に流れる電流を制限することにより、ツェナーダイオードD1のブレークダウン電圧を安定させることができる。
ここで、逆起電圧等により出力端子OUTの電圧がツェナーダイオードD1の耐圧及びトランジスタTr3の閾値電圧を合計した電圧であるクランプ電圧より大きくなると、出力端子OUTからツェナーダイオードD1及びトランジスタTr3を介して接地電圧端子GND(即ち、電流経路P1)に電流が流れ始める。それにより、トランジスタTr4には、トランジスタTr3に流れる電流に比例した電流が流れる。つまり、出力端子OUTからトランジスタTr1,Tr4を介して接地電圧端子GND(即ち、電流経路P3)に電流が流れる。それにより、トランジスタTr2には、トランジスタTr1に比例した電流が流れる。つまり、出力端子OUTからトランジスタTr2、ダイオードD2、抵抗素子R1及び放電トランジスタTd1を介して接地電圧端子GND(即ち、電流経路P2)に電流が流れる。それにより、出力トランジスタT1は、ゲート電圧が上昇するためオンする。それにより、出力端子OUTから出力トランジスタT1を介して接地電圧端子GNDに電流が流れるため、出力端子OUTの電圧は、クランプ電圧までクランプされる。
電力制御用半導体装置10bでは、電力制御用半導体装置10の場合と同様に、出力端子OUTの電流が変化してもクランプ電圧が変化しないため、クランプ動作中のクランプ電圧は高い値に維持される。それにより、電力制御用半導体装置10bは、精度よくクランプ時間を制御することができるため、精度よく負荷4を駆動することができる。
(電力制御用半導体装置10の第3変形例)
図10は、電力制御用半導体装置10の第3変形例を電力制御用半導体装置10cとして示す図である。
図10に示すように、電力制御用半導体装置10cは、電力制御用半導体装置10bと比較して、電流経路P2,P3の高電位側の接続先が異なる。具体的には、トランジスタTr1,Tr2の各ソースが、出力端子OUTの代わりに電源電圧端子Vcc1に接続される。電力制御用半導体装置10cのその他の構成については、電力制御用半導体装置10bの場合と同様であるため、その説明を省略する。
このように、電力制御用半導体装置10cは、電流経路P1と電流経路P2,P3とで電流の供給元が異なる場合でも、電力制御用半導体装置10とほぼ同等の効果を奏することができる。
(電力制御用半導体装置10の第4変形例)
図11は、電力制御用半導体装置10の第4変形例を電力制御用半導体装置10dとして示す図である。
図11に示すように、電力制御用半導体装置10dは、電力制御用半導体装置10aと比較して、単体のツェナーダイオードD1に代えて直列接続された複数のツェナーダイオードD1_1〜D1_n(nは2以上の整数)を備える。各ツェナーダイオードD1_1〜D1_nには、温度依存性の小さい約6V程度の耐圧のツェナーダイオードが用いられている。電力制御用半導体装置10dのその他の構成については、電力制御用半導体装置10aの場合と同様であるため、その説明を省略する。
各ツェナーダイオードD1_1〜D1_nはP型半導体及びN型半導体を接合することにより形成され、その耐圧及び耐圧の温度特性はP型半導体及びN型半導体の濃度によって決まる。また、一般的に、ダイオードのブレークダウンは、耐圧の低い領域ではツェナー降伏現象により発生し、耐圧の高い領域ではアバランシェ降伏現象により発生する。したがって、耐圧の低い領域では負の温度依存性を示し、耐圧の高い領域では正の温度依存性を示す。
ここで、約6V程度の耐圧は、ツェナー降伏現象により発生するブレークダウンとアバランシェ降伏現象により発生するブレークダウンとの境界となる。そのため、約6V程度の耐圧のツェナーダイオードの温度依存性は非常に小さくなる。また、約6V程度の耐圧のツェナーダイオードは、高濃度のP型半導体及びN型半導体により形成されるため、濃度ばらつきが小さく、耐圧ばらつきが小さい。そのため、約6V程度の耐圧の複数のツェナーダイオードD1_1〜D1_nを用いることにより、製造ばらつきや温度ばらつきの小さいダイナミッククランプ回路を実現することができる。つまり、クランプ時間のばらつきの小さいダイナミッククランプ回路を実現することができる。
(電力制御用半導体装置10の第5変形例)
図12は、電力制御用半導体装置10の第5変形例を電力制御用半導体装置10eとして示す図である。
図12に示すように、電力制御用半導体装置10eは、電力制御用半導体装置10dと比較して、複数のツェナーダイオードD1_1〜D1_nに直列かつ逆向きに接続されたダイオードD3をさらに備える。具体的には、ダイオードD3のアノードは、ツェナーダイオードD1_1のアノードに接続され、ダイオードD3のカソードは、抵抗素子R2の一端に接続されている。
ダイオードD3は、複数のツェナーダイオードD1_1〜D1_nとともに、電流経路P1の温度依存性をさらに低減するために用いられる。具体的には、複数のツェナーダイオードD1_1〜D1_nが正の温度依存性を示す場合、負の温度依存性を有するダイオードD3を設けることで、電流経路P1の温度依存性をさらに低減することができる。
なお、単体のダイオードD3が設けられる代わりに、直列接続された複数のダイオードD3_1〜D3_m(mは2以上の整数)が設けられてもよい。要するに、ツェナーダイオードD1及びダイオードD3の数は任意に設定可能である。
<実施の形態2>
図13は、実施の形態2に係る電力制御用半導体装置10fの構成例を示す図である。
電力制御用半導体装置10fは、ロードダンプ等によりサージ電圧が発生した場合、サージ電圧が電子制御システムに印加されるのを防ぐため、出力トランジスタT1の過電圧保護機能をインアクティブにする機能を有する。以下、具体的に説明する。
例えば、自動車やバイク等の車両では、電源ラインの断線等によりバッテリー電源がオルタネータ(発電機)から外れた場合、つまり、ロードダンプが発生した場合、オルタネータの負荷が変化して電源電圧端子(Vcc2)にサージ電圧が誘起される。
図14は、ロードダンプサージの波形を示す図である。
図14を参照すると、ロードダンプサージは、その時定数が400ms程度であり、電源電圧端子(Vcc2)に正の電圧として現れる。一般的に、12Vのバッテリー電源が用いられている場合、ロードダンプによるサージ電圧は、電子制御システム上では40Vにクランプされている。
ここで、ロードダンプサージは、誘導性負荷の電磁エネルギーよりもはるかに大きなエネルギーを持つため、ロードダンプサージが発生したときにアクティブクランプ回路が動作すると、出力トランジスタT1が熱破壊してしまう可能性がある。そのため、ロードダンプサージが発生してもアクティブクランプ回路が動作しないように、出力トランジスタT1の耐圧>クランプ電圧>ロードダンプによるサージ電圧、の関係を満たすように設計されるのが一般的である。
しかしながら、出力トランジスタT1の耐圧及び単位面積当たりのオン抵抗はトレードオフの関係にあり、同じオン抵抗の出力トランジスタT1の場合、耐圧が高いほどチップ面積が大きくなりコスト高となる。そのため、出力トランジスタT1の耐圧は、できるだけ低くすることが望まれている。具体的には、ロードダンプによるサージ電圧が最大40Vの場合、出力トランジスタT1の耐圧は最小40Vになるように設計されることが望まれている。
そこで、電力制御用半導体装置10fは、逆起電圧の発生時にはアクティブになり、ロードダンプサージの発生時にはインアクティブになるダイナミッククランプ回路を備えることで、出力トランジスタT1の耐圧をサージ電圧近傍まで低くすることを可能にしている。
(電力制御用半導体装置10fの構成)
図13に示すように、電力制御用半導体装置10fは、電力制御用半導体装置10eと比較して、トランジスタTr5と、コンパレータCMP1と、をさらに備える。また、電力制御用半導体装置10fには、バッテリー電源3からの電源電圧(以下、電源電圧Vcc2とも称する)が供給される電源電圧端子Vcc2がさらに設けられている。
以下では、トランジスタTr5がNチャネル型のMOSトランジスタである場合を例に挙げて説明する。ただし、トランジスタTr5は、NPNバイポーラトランジスタであってもよい。
コンパレータCMP1は、電源電圧端子Vcc2の電圧(即ち、バッテリー電源3の電源電圧)と、出力端子OUTの電圧と、を比較して、その比較結果を出力する。具体的には、コンパレータCMP1では、非反転入力端子が出力端子OUTに接続され、反転入力端子が電源電圧端子Vcc2に接続され、出力端子がトランジスタTr5のゲートに接続される。
トランジスタTr5は、電流経路P1上に設けられ、コンパレータCMP1の比較結果に基づいてオンオフを切り替えることにより、電流経路P1の導通状態を制御する。具体的には、トランジスタTr5では、ソースがダイオードD3のアノードに接続され、ドレインがツェナーダイオードD1_1のアノードに接続され、ゲートにコンパレータCMP1の比較結果が供給される。
ここで、誘導性の負荷4によって出力端子OUTに誘起される逆起電圧と、ロードダンプによって電源電圧端子Vcc2に誘起されるサージ電圧とは、何れも正の電圧である。そこで、出力端子OUTの電圧及び電源電圧端子Vcc2の電圧をコンパレータCMP1を用いて比較することにより、逆起電圧及びロードダンプサージの何れが発生したかを判定する。
例えば、逆起電圧により出力端子OUTの電圧が上昇した場合、出力端子OUTの電圧>電源電圧端子Vcc2の電圧となるため、コンパレータCMP1は、Hレベルの比較結果を出力する。それにより、トランジスタTr5がオンするため、ツェナーダイオードD1_1〜D1_n等を通る電流経路P1は導通する。即ち、アクティブクランプ回路はアクティブになる。その結果、出力トランジスタT1がオンするため、逆起電圧により上昇した出力端子OUTの電圧は、クランプ電圧(=トランジスタTr1の閾値電圧+ツェナーダイオードD1_1〜D1_nのそれぞれの耐圧+トランジスタTr5の閾値電圧+ダイオードD3の順方向電圧+抵抗素子R2による降下電圧)までクランプされる。つまり、逆起電圧に対する過電圧保護が行われる。
また、例えば、出力トランジスタT1のオン時にロードダンプが発生した場合、電源電圧端子Vcc2の電圧及び出力端子OUTの電圧は上昇する。しかし、負荷4及び出力トランジスタT1を介して電流が流れるため、負荷4の抵抗による電圧降下により、電源電圧端子Vcc2の電圧>出力端子OUTの電圧となる。したがって、コンパレータCMP1は、Lレベルの比較結果を出力する。それにより、トランジスタTr5がオフするため、ツェナーダイオードD1_1〜D1_n等を通る電流経路P1は非導通状態となる。即ち、アクティブクランプ回路はインアクティブになる。そのため、ロードダンプサージに対する過電圧保護は行われない。
一方、出力トランジスタT1のオフ時にロードダンプが発生した場合、電源電圧端子Vcc2の電圧及び出力端子OUTの電圧は上昇する。ここで、負荷4及び出力トランジスタT1を介して電流が流れないため、電源電圧Vcc2の電圧=出力端子OUTとなる。この場合でもロードダンプの発生を検出できるようにするため、コンパレータCMP1は、非反転入力端子と反転入力端子との間に意図的にオフセット電圧を持つように構成される。具体的には、コンパレータCMP1は、反転入力端子が非反転入力端子に対して正のオフセット電圧を持つように構成される。それにより、コンパレータCMP1は、出力トランジスタT1のオフ時にロードダンプが発生した場合でも、Lレベルの比較結果を出力することができる。つまり、コンパレータCMP1は、出力トランジスタT1のオフ時でもロードダンプの発生を正確に検出することができる。コンパレータCMP1からLレベルの比較結果が出力されると、トランジスタTr5がオフするため、ツェナーダイオードD1_1〜D1_n等を通る電流経路P1は非導通状態となる。即ち、アクティブクランプ回路はインアクティブになる。そのため、ロードダンプサージに対する過電圧保護は行われない。
このように、電力制御用半導体装置10fは、ロードダンプ等によりサージ電圧が発生した場合、出力トランジスタT1の過電圧保護機能をインアクティブにする。それにより、サージ電圧が電子制御システムに印加されるのを防ぐことができる。また、電力制御用半導体装置10fでは、出力トランジスタT1の耐圧をロードダンプ等によるサージ電圧近傍まで低く設定することができるため、出力トランジスタT1の面積を小さくすることができ、その結果、コストを低減することができる。
(電力制御用半導体装置10fの変形例)
図15は、電力制御用半導体装置10fの変形例を電力制御用半導体装置10gとして示す図である。
図15に示すように、電力制御用半導体装置10gは、電力制御用半導体装置10fと比較して、抵抗素子R31〜R34をさらに備える。具体的には、抵抗素子R31,R32は、電源電圧端子Vcc2と接地電圧端子GNDとの間に直列に設けられる。抵抗素子R33,R34は、出力端子OUTと接地電圧端子GNDとの間に直列に設けられる。そして、抵抗素子R31,R32間のノードは、コンパレータCMP1の反転入力端子に接続され、抵抗素子R33,R34間のノードは、コンパレータCMP1の非反転入力端子に接続される。
抵抗素子R31,R32は、電源電圧端子Vcc2の電圧を抵抗分圧して得られる低電圧を出力する。抵抗素子R33,R34は、出力端子OUTの電圧を抵抗分圧して得られる低電圧を出力する。それにより、コンパレータCMP1の反転入力端子及び非反転入力端子に過電圧が印加されるのを防ぐことができる。
なお、コンパレータCMP1の反転入力端子及び非反転入力端子に過電圧が印加されるのを防ぐことができるのであれば、抵抗素子R31〜R34以外の素子が設けられてもよい。例えば、抵抗素子R32,R34の代わりにツェナーダイオードが設けられてもよい。
<実施の形態3>
図16は、電力制御用半導体装置20の構成例を示す図である。電力制御用半導体装置10aでは出力トランジスタT1がローサイドスイッチとして用いられていたのに対し、電力制御用半導体装置20では出力トランジスタT1がハイサイドスイッチとして用いられている。
図16に示すように、電力制御用半導体装置20は、電力制御用半導体装置10aと同じく、出力トランジスタT1と、駆動回路DR1と、放電トランジスタTd1と、ツェナーダイオードD1と、ダイオードD2と、抵抗素子R1と、抵抗素子R2と、トランジスタTr1と、トランジスタTr2とを備える。負荷4は、出力端子OUTと接地電源6との間に設けられている。
なお、接地電源6は、接地電源5とショートしていてもよい。ただし、一般的に、自動車等において出力トランジスタT1がハイサイドスイッチとして用いられた場合、負荷4に接続される接地電源と、電力制御用半導体装置20に接続される接地電源とは異なる場合が多い。この場合、接地電源5,6間には2V程度の範囲内で電位差が生じる。
出力トランジスタT1のドレインDr1は、ノードN21を介して電源電圧端子Vcc2に接続され、出力トランジスタT1のソースSr1は、ノードN23を介して出力端子OUTに接続される。そして、出力トランジスタT1のゲートGt1には、駆動回路DR1からの制御信号S1が抵抗素子R1及びノードN22を介して供給される。即ち、出力トランジスタT1は、負荷4に流れる電流を制御するハイサイドスイッチとして用いられている。
放電トランジスタTd1のドレインは、抵抗素子R1を介して出力トランジスタT1のゲートGt1に電気的に接続され、放電トランジスタTd1のソースは、出力トランジスタT1のソースSr1に接続される。そして、放電トランジスタTd1のゲートには、駆動回路DR1からの制御信号S2が供給される。
駆動回路DR1は、電源電圧Vcc2及び接地電圧GNDによって駆動され、外部から入力端子INに供給された外部入力信号に応じた制御信号S1,S2を出力する。
ツェナーダイオードD1、ダイオードD2及びトランジスタTr1,Tr2は、出力トランジスタT1を過電圧から保護するダイナミッククランプ回路を構成している。一般的に、誘導性の負荷4への電流の供給をオンからオフに切り替えた場合、負荷4に蓄積された電磁エネルギーが放出されることにより逆起電圧が発生する。ダイナミッククランプ回路は、この逆起電圧による出力トランジスタT1の破壊を防ぐため、電源電圧端子Vcc2及び出力端子OUT間の差電圧が所定のクランプ電圧より大きくなった場合に、電源電圧端子Vcc2及び出力端子OUT間の差電圧がクランプ電圧になるまで、出力端子OUTの電圧をクランプしている。
具体的には、トランジスタTr1では、ソースが電源電圧端子Vcc2(換言すると、出力トランジスタT1のドレインDr1)に接続され、ドレイン及びゲートがトランジスタTr2のゲート及びツェナーダイオードD1のカソードに接続される。ツェナーダイオードD1のアノードは、出力トランジスタT1のソースSr1に接続される。トランジスタTr2では、ソースが電源電圧端子Vcc2に接続され、ドレインがダイオードD2のアノードに接続される。ダイオードD2のカソードは、出力トランジスタT1のゲートGt1に接続される。ここで、トランジスタTr1,Tr2は、カレントミラー回路を構成している。
そして、電源電圧端子Vcc2及び出力端子OUT間の差電圧が、ツェナーダイオードD1の耐圧及びトランジスタTr1の閾値電圧を合計した電圧であるクランプ電圧より大きくなった場合、電源電圧端子Vcc2及び出力端子OUT間の差電圧がクランプ電圧になるまで、出力端子OUTの電圧をクランプする。
(電力制御用半導体装置20の動作)
続いて、図17を用いて電力制御用半導体装置20の動作を説明する。
図17は、電力制御用半導体装置20の動作を示すタイミングチャートである。なお、以下では、外部入力信号がHレベルの場合に出力トランジスタT1がオンし、外部入力信号がLレベルの場合に出力トランジスタT1がオフする場合を例に挙げて説明する。
まず、外部入力信号がLレベルからHレベルに変化すると(時刻t21)、駆動回路DR1はHレベルの制御信号S1及びLレベルの制御信号S2を出力する。それにより、出力トランジスタT1のゲートGt1には、バッテリー電源3の電源電圧よりも高いHレベルの制御信号S1が供給され、かつ、Lレベルの制御信号S2により放電トランジスタTd1がオフするため、出力トランジスタT1はオンする。その結果、バッテリー電源3から負荷4に対して電流が流れる。なお、このとき、出力トランジスタT1のゲート電圧はドレイン電圧より高くなるが、ダイオードD2により出力トランジスタT1のゲートGt1側からトランジスタTr2を介してドレインDr1側への電流の逆流は防止される。
その後、外部入力信号がHレベルからLレベルに変化すると(時刻t22)、駆動回路DR1はLレベルの制御信号S1及びHレベルの制御信号S2を出力する。それにより、出力トランジスタT1のゲートGt1にはLレベルの制御信号S1が供給される。また、Hレベルの制御信号S2により放電トランジスタTd1がオンするため、出力トランジスタT1のゲートGt1の電荷が抵抗素子R1及び放電トランジスタTd1を介して出力端子OUTに放電される。そのため、出力トランジスタT1はオフする。その結果、バッテリー電源3から負荷4に流れる電流が遮断される(時刻t24)。
ここで、出力トランジスタT1がオンしている間、誘導性の負荷4には電磁エネルギーが蓄えられる。そのため、出力トランジスタT1をオンからオフに切り替えると、負荷4に蓄えられた電磁エネルギーが放出され、出力端子OUTに負方向に逆起電圧が発生する。その結果、出力端子OUTには接地電源6よりも低い電圧が誘起される(時刻t23)。
逆起電圧により、電源電圧端子Vcc2及び出力端子OUT間の差電圧がクランプ電圧(=ツェナーダイオードD1の耐圧+トランジスタTr1の閾値電圧+抵抗素子R2による降下電圧)より大きくなると、電源電圧端子Vcc2からトランジスタTr1、ツェナーダイオードD1及び抵抗素子R2を介して出力端子OUT(以下電流経路P1とも称す)に電流が流れ始める。それにより、トランジスタTr2には、トランジスタTr1に流れる電流に比例した電流が流れる。つまり、電源電圧端子Vcc2からトランジスタTr2、ダイオードD2、抵抗素子R1及び放電トランジスタTd1を介して出力端子OUT(以下、電流経路P2とも称す)に電流が流れる。それにより、出力トランジスタT1は、ゲート電圧が上昇するためオンする。それにより、電源電圧端子Vcc2から出力トランジスタT1を介して出力端子OUTに電流が流れるため、出力端子OUTの電圧は、クランプ電圧までクランプされる(時刻t23〜時刻t24)。このとき、出力端子OUTに流れる電流(負荷4に流れる電流)は、電磁エネルギーの放出により連続的に指数関数的に減少している。
なお、クランプ電圧は、出力トランジスタT1のドレインDr1及びソースSr1間電圧が耐圧を超える前にクランプ動作が実行されるような値に設定される。それにより、出力トランジスタT1の特性劣化や破壊を防ぐことができる。
ここで、電力制御用半導体装置20の構成では、電力制御用半導体装置10aの場合と同様に、出力端子OUTに流れる電流が変化してもクランプ電圧は変化しないため、クランプ時間が精度よく制御される。具体的には、クランプ時間が短縮される。その結果、電力制御用半導体装置20は、負荷4を精度よく駆動することができる。例えば、電力制御用半導体装置20が自動車やバイク等の電子制御システムに搭載された場合、クランプ時間中に噴射される燃料を最小限に留めることができる。また、クランプ時間を正確に予測することが可能となるため、クランプ時間を考慮した燃料噴射量を正確に見積もることができる。その結果、エンジンの燃料効率を向上させることができる。
また、電力制御用半導体装置20の構成では、クランプ時に出力トランジスタT1を強制的にオンするためのゲート電圧の供給元と、負荷4に供給される電源電圧の供給元とが同じである。そのため、電力制御用半導体装置20は、逆起電力により出力端子OUTの電圧が上昇した場合に確実に出力トランジスタT1をオンにすることができる。
本実施の形態では、出力トランジスタT1がハイサイドスイッチとして使用された場合を例に説明したが、これに限られず、ローサイドスイッチとして使用されてもよい。
また、本実施の形態では、電流制限素子として抵抗素子R2が設けられた場合を例に説明したが、これに限られず、電力制御用半導体装置10の場合と同様に設けられていなくてもよい。
(チップ搭載例)
図18は、電力制御用半導体装置20のチップ搭載例を示す図である。
図18の例では、電力制御用半導体装置20を構成する出力トランジスタT1及びスイッチング制御回路CTL2が、それぞれチップCHP3及びチップCHP4上に設けられている。ただし、電力制御用半導体装置20を構成する出力トランジスタT1及びスイッチング制御回路CTL2は、モノシリックで構成されてもよい。
チップCHP4上に設けられたスイッチング制御回路CTL2には、外部からパッドPd46を介して出力トランジスタT1のオンオフを制御するための入力信号が供給され、パッドPd44を介してバッテリー電源2からの電源電圧が供給され、パッドPd45を介して接地電源5からの接地電圧が供給される。そして、スイッチング制御回路CTL2のノードN21〜N23は、それぞれ、チップCHP4のパッドPd41〜Pd43と、チップCHP3のパッドPd31〜Pd33とを介して、チップCHP3上に設けられた出力トランジスタT1のドレインDr1、ゲートGt1及びソースSr1に接続される。なお、チップCHP3,CHP4間はボンディングワイヤを介して接続される。
なお、スイッチング制御回路CTL2には、過電圧保護回路に加えて、他の保護回路が設けられてもよい。例えば、スイッチング制御回路CTL2には、出力トランジスタT1を過電流から保護する過電流保護回路(不図示)や、出力トランジスタT1を過温度から保護する過温度保護回路(不図示)等が設けられてもよい。また、これらの保護回路の出力結果を外部に出力する端子、パッドがさらに設けられてもよい。これらの保護回路の出力結果を観測することで、電力制御用半導体装置20の状態を知ることができるため、機能の安全性を高めることができる。
(電力制御用半導体装置20の変形例)
図19は、電力制御用半導体装置20の変形例を電力制御用半導体装置20aとして示す図である。
図19に示すように、電力制御用半導体装置20aは、電力制御用半導体装置20と比較して、単体のツェナーダイオードD1に代えて直列接続された複数のツェナーダイオードD1_1〜D1_nを備えるとともに、それらに直列かつ逆向きに接続されたダイオードD3をさらに備える。具体的には、ダイオードD3のアノードは、ツェナーダイオードD1_1のアノードに接続され、ダイオードD3のカソードは、抵抗素子R2の一端に接続されている。電力制御用半導体装置20aのその他の構成については、電力制御用半導体装置20の場合と同様であるため、その説明を省略する。
各ツェナーダイオードD1_1〜D1_nには、温度依存性の小さい約6V程度の耐圧のツェナーダイオードが用いられている。それにより、電力制御用半導体装置10d等の場合と同様に、製造ばらつきや温度ばらつきの小さいダイナミッククランプ回路を実現することができる。つまり、クランプ時間のばらつきの小さいダイナミッククランプ回路を実現することができる。
また、ダイオードD3は、複数のツェナーダイオードD1_1〜D1_nとともに、電流経路P1の温度依存性をさらに低減するために用いられる。具体的には、複数のツェナーダイオードD1_1〜D1_nが正の温度依存性を示す場合、負の温度依存性を有するダイオードD3を設けることで、電流経路P1の温度依存性をさらに低減することができる。
なお、ダイオードD3は不要であれば設けられなくてもよい。また、単体のダイオードD3が設けられる代わりに、直列接続された複数のダイオードD3_1〜D3_m(mは2以上の整数)が設けられてもよい。要するに、ツェナーダイオードD1及びダイオードD3の数は任意に設定可能である。
<実施の形態4>
図20は、実施の形態4に係る電力制御用半導体装置20bの構成例を示す図である。
電力制御用半導体装置20bは、ロードダンプ等によりサージ電圧が発生した場合、サージ電圧が電子制御システムに印加されるのを防ぐため、出力トランジスタT1の過電圧保護機能をインアクティブにする機能を有する。
図20に示すように、電力制御用半導体装置20bは、電力制御用半導体装置20aと比較して、トランジスタTr5と、ツェナーダイオードD41と、ダイオードD42と、抵抗素子R4と、をさらに備える。ツェナーダイオードD41、ダイオードD42及び抵抗素子R4により電圧検出回路が構成される。
ツェナーダイオードD41のアノードは、出力端子OUTに接続され、ツェナーダイオードD41のカソードは、抵抗素子R4の一端に接続される。ダイオードD42のカソードは、抵抗素子R4の他端に接続され、ダイオードD42のアノードは、接地電圧端子GNDに接続される。ツェナーダイオードD41のカソードがトランジスタTr5のゲートに接続される。なお、ダイオードD42の耐圧は、ロードダンプによるサージ電圧より高いものとする。
トランジスタTr5は、電流経路P1上に設けられ、ツェナーダイオードD41のカソード電圧に基づいてオンオフを切り替えることにより、電流経路P1の導通状態を制御する。具体的には、トランジスタTr5では、ソースがダイオードD3のアノードに接続され、ドレインがツェナーダイオードD1_1のアノードに接続され、ゲートにツェナーダイオードD41のカソード電圧が供給される。
ここで、誘導性の負荷4によって出力端子OUTに誘起される逆起電圧が負電圧であるのに対し、ロードダンプによって電源電圧端子Vcc2に誘起されるサージ電圧は正電圧である。したがって、逆起電圧及びロードダンプサージの何れが発生したかを判定するのは比較的容易である。例えば、電力制御用半導体装置20bは、出力端子OUTが逆起電圧により負電圧になった場合にのみ電流経路P1を導通させてダイナミッククランプ回路をアクティブにし、それ以外では電流経路P1を非導通にしてダイナミッククランプ回路をインアクティブにする。
例えば、逆起電圧により出力端子OUTが負電圧となった場合、接地電圧端子GNDの電圧>出力端子OUTの電圧となるため、接地電圧端子GNDから電圧検出回路を介して出力端子OUTに電流が流れる。それにより、トランジスタTr5のゲートにはソースよりもツェナーダイオードD41の耐圧分高い電圧が印加されるため、トランジスタTr5はオンする。そのため、ツェナーダイオードD1_1〜D1_n等を通る電流経路P1は導通する。即ち、アクティブクランプ回路はアクティブになる。その結果、出力トランジスタT1がオンするため、逆起電圧により低下した出力端子OUTの電圧は、電源電圧端子Vcc2及び出力端子OUT間の差電圧がクランプ電圧(=トランジスタTr1,Tr5,Tr6のそれぞれの閾値電圧+ツェナーダイオードD1_1〜D1_nのそれぞれの耐圧+ダイオードD3の耐圧)になるまで上昇する。つまり、逆起電圧に対する過電圧保護が行われる。
また、例えば、出力トランジスタT1のオン時にロードダンプが発生した場合、電源電圧端子Vcc2の電圧は上昇する。また、出力トランジスタT1のオン抵抗が十分に小さい場合、負荷電流による出力トランジスタT1のドレインDr1及びソースSr1間の電圧降下は十分に小さくなるため、出力端子OUTの電圧も電源電圧端子Vcc2の電圧とほぼ同じ値まで上昇する。しかしながら、上記したようにダイオードD42の耐圧がロードダンプによるサージ電圧よりも高いため、出力端子OUTから電圧検出回路を介して接地電圧端子GNDに電流は流れない。それにより、トランジスタTr5のゲート及びソースは同電位となるため、トランジスタTr5はオフする。そのため、ツェナーダイオードD1_1〜D1_n等を通る電流経路P1は非導通状態となる。即ち、アクティブクランプ回路はインアクティブになる。そのため、ロードダンプサージに対する過電圧保護は行われない。
一方、出力トランジスタT1のオフ時にロードダンプが発生した場合、電源電圧端子Vcc2の電圧は上昇するが、出力端子OUTの電圧は接地電源6の電圧値を示す。接地電源5,6の電位差は2V程度以内であるため、出力端子OUTから電圧検出回路を介して接地電圧端子GNDに電流は流れない。それにより、トランジスタTr5のゲート及びソースは同電位となるため、トランジスタTr5はオフする。そのため、ツェナーダイオードD1_1〜D1_n等を通る電流経路P1は非導通状態となる。即ち、アクティブクランプ回路はインアクティブになる。そのため、ロードダンプサージに対する過電圧保護は行われない。なお、このとき、出力トランジスタT1のドレインDr1及びソースSr1間にはロードダンプサージが印加されるが、出力トランジスタT1の耐圧はサージ電圧よりも高いので、出力トランジスタT1がブレークダウンして破壊することはない。
このように、電力制御用半導体装置20bは、逆起電圧により出力端子OUTが負電圧になった場合にのみ出力トランジスタT1の過電圧保護機能をアクティブにする。そのため、ロードダンプ等によりサージ電圧が発生した場合には出力トランジスタT1の過電圧保護機能はインアクティブとなっている。それにより、サージ電圧が電子制御システムに印加されるのを防ぐことができる。また、電力制御用半導体装置20bでは、出力トランジスタT1の耐圧をロードダンプ等によるサージ電圧近傍まで低く設定することができるため、出力トランジスタT1の面積を小さくすることができ、その結果、コストを低減することができる。
なお、電圧検出回路は、上記した構成に限られず、同等の機能を有する他の構成に適宜変更可能である。例えば、ダイオードD42の代わりに、ゲート及びソース間をショートしたMOSトランジスタが設けられてもよい。
(電力制御用半導体装置20bの変形例)
図21は、電力制御用半導体装置20bの変形例を電力制御用半導体装置20cとして示す図である。
図21に示すように、電力制御用半導体装置20cは、電力制御用半導体装置20bと比較して、抵抗素子R2に代えてトランジスタTr6を備えるとともに、トランジスタTr7をさらに備える。以下では、トランジスタTr6,Tr7がNチャネル型のMOSトランジスタである場合を例に挙げて説明する。
トランジスタTr6では、ドレイン及びゲートがダイオードD3のカソード及びトランジスタTr7のゲートに接続され、ソースが出力端子OUTに接続される。トランジスタTr7では、ドレインがダイオードD42のカソードに接続され、ソースが出力端子OUTに接続される。
なお、トランジスタTr6,Tr7は、カレントミラー回路を構成している。また、トランジスタTr6は、電流経路P1が導通したときにツェナーダイオードD1_1〜D1_nに流れる電流を制限する電流制限素子としての役割を果たす。ツェナーダイオードD1_1〜D1_nに流れる電流を制限することにより、ツェナーダイオードD1_1〜D1_nのブレークダウン電圧を安定させることができる。
また、トランジスタTr7は、抵抗素子R4とともに、ツェナーダイオードD41に流れる電流を制限する電流制限素子としての役割を果たす。ツェナーダイオードD41に流れる電流を制限することにより、ツェナーダイオードD41のブレークダウン電圧を安定させることができる。
図22は、電力制御用半導体装置20cの効果をより詳細に説明するための図である。図22には、電力制御用半導体装置20cの電流経路P1及び電圧検出回路の回路図が示されている。
逆起電圧等により出力端子OUTが負電圧になり、接地電圧端子GNDから電圧検出回路を介して出力端子OUTに電流が流れ始めると、ゲート電圧の上昇によりトランジスタTr5がオンするため、トランジスタTr6を含む電流経路P1は導通する。即ち、アクティブクランプ回路はアクティブになる。その結果、出力トランジスタT1がオンするため、逆起電圧によって低下した出力端子OUTの電圧は、電源電圧端子Vcc2及び出力端子OUT間の差電圧がクランプ電圧(=トランジスタTr1,Tr5,Tr6のそれぞれの閾値電圧+ツェナーダイオードD1_1〜D1_nのそれぞれの耐圧+ダイオードD3の耐圧)になるまで上昇する。
ここで、トランジスタTr6を含む電流経路P1に電流が流れ始めると、トランジスタTr7には、トランジスタTr6に流れる電流に比例した電流が流れる。つまり、接地電圧端子GNDと出力端子OUTとの間には、ダイオードD42、抵抗素子R4及びツェナーダイオードD41を含む電流経路と、ダイオードD42及びトランジスタTr7を含む電流経路との2つの電流経路が形成される。それにより、抵抗素子R4の抵抗値を大きくすることなく、ツェナーダイオードD41に流れる電流が制限されるため、ツェナーダイオードD41のブレークダウン電圧を安定させることができる。その結果、トランジスタTr6のゲート保護を確実に行うことができる。
電力制御用半導体装置20cのその他の構成及び動作については、電力制御用半導体装置20bの場合と同様であるため、その説明を省略する。
以上のように、上記実施の形態1〜4に係る電力制御用半導体装置は、出力トランジスタT1のソースSr1及びドレインDr1間の電圧がクランプ電圧を超えた場合に出力トランジスタT1のソースSr1及びドレインDr1間を導通させるツェナーダイオードD1と、ツェナーダイオードD1に電流が流れた場合に出力トランジスタT1のソースSr1及びゲートGt1間に電流を流すトランジスタTr1,Tr2とを備える。それにより、クランプ時に出力端子OUTに流れる電流が変化してもクランプ電圧が変化しないため、クランプ時間を精度よく制御することができる。具体的には、クランプ時間を短縮することができる。その結果、負荷4を精度よく駆動することができる。例えば、上記実施の形態1〜4に係る電力制御用半導体装置が自動車やバイク等の電子制御システムに搭載された場合、クランプ時間中に噴射される燃料を最小限に留めることができる。また、クランプ時間を正確に予測することが可能となるため、クランプ時間を考慮した燃料噴射量を正確に見積もることができる。その結果、エンジンの燃料効率を向上させることができる。
上記実施の形態1〜4では、出力トランジスタT1がパワーMOSトランジスタである場合を例に説明したが、この場合、出力トランジスタT1は様々な形状及び構成のトレンチセルにより形成されることができる。例えば、出力トランジスタT1は、トレンチ型やプレーナ型のMOSトランジスタであってもよい。また、出力トランジスタT1は、縦型及び横型のMOSトランジスタの何れの構造体であってもよい。
あるいは、出力トランジスタT1がバイポーラトランジスタである場合、出力トランジスタT1は、例えば、ゲート絶縁型のバイポーラトランジスタの構造体であってもよい。もちろん、出力トランジスタT1は、それ以外のセル構造体であってもよい。また、パワーMOSトランジスタを構成する単位セル構造は、ストライプに限られず、六角形や四角形等のいかなる形状であってもよい。
また、上記実施の形態1〜4に係る電力制御用半導体装置は、パワー半導体デバイスとしてパッケージングされていてもよいし、ベアチップとして用いられてもよい。また、電力制御用半導体装置を構成する出力トランジスタT1及びスイッチング制御回路は、モノシリック(1つのダイ)上に形成されてもよいし、それぞれ別々のチップ(ダイ)上に形成されてもよい。
さらに、上記実施の形態1〜4に係る電力制御用半導体装置は、自動車やバイク等の燃料噴射システムに適用される場合に限られず、その他の電子制御システムに適用されることができる。例えば、自動車のソレノイドの駆動、産業用ロボット等に用いられるモータの駆動、及び、シーケンサのリレー制御等に適用されてもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、上記の実施の形態に係る半導体装置では、半導体基板、半導体層、拡散層(拡散領域)などの導電型(p型もしくはn型)を反転させた構成としてもよい。そのため、n型、及びp型の一方の導電型を第1の導電型とし、他方の導電型を第2の導電型とした場合、第1の導電型をp型、第2の導電型をn型とすることもできるし、反対に第1の導電型をn型、第2の導電型をp型とすることもできる。
1 電子制御ユニット
2,3 バッテリー電源
4 負荷
4_1〜4_4 ソレノイドインジェクタ
5,6 接地電源
10 電力制御用半導体装置
10_1〜10_4 電力制御用半導体装置
10a〜10g 電力制御用半導体装置
11 マイコン
12 レギュレータ
13 ダイオード
20 電力制御用半導体装置
20a〜20c 電力制御用半導体装置
101_1〜101_4 吸気マニホールド
102 エンジン回転数センサ
103 車速センサ
104 スロットル開度センサ
CHP1〜CHP4 チップ
CMP1 コンパレータ
CTL1 スイッチング制御回路
CTL1_1〜CTL1_4 スイッチング制御回路
CTL2 スイッチング制御回路
D1 ツェナーダイオード
D1_1〜D1_n ツェナーダイオード
D2,D3 ダイオード
D41 ツェナーダイオード
D42 ダイオード
DR1 駆動回路
GND 接地端子
IN 入力端子
N1〜N3 ノード
OUT 出力端子
Pd11〜Pd15 パッド
Pd21〜Pd26 パッド
Pd31〜Pd35 パッド
Pd41〜Pd46 パッド
R1,R2,R4 抵抗素子
R31〜R34 抵抗素子
SYS1,SYS2 電子制御システム
T1 出力トランジスタ
T1_1〜T1_4 出力トランジスタ
Td1 トランジスタ
Tr1〜Tr7 トランジスタ
Vcc1 電源端子
Vcc2 電源端子

Claims (16)

  1. 負荷に流れる電流を制御する出力トランジスタの第1端子及び第2端子間の電圧が所定値を超えた場合、前記出力トランジスタの第1端子及び第2端子間を導通させる電圧制限回路と、
    前記電圧制限回路に電流が流れた場合、前記出力トランジスタの第1端子及び制御端子間を導通させる、第1カレントミラー回路と、
    を備えた、半導体装置。
  2. 前記第1カレントミラー回路は、
    前記電圧制限回路に直列に設けられた第1トランジスタと、
    前記出力トランジスタの第1端子及び制御端子間に設けられ、前記第1トランジスタに比例する電流が流れる第2トランジスタと、
    を有する、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 第2カレントミラー回路をさらに備え、
    前記第2カレントミラー回路は、
    前記電圧制限回路に直列に設けられた第3トランジスタと、
    前記第3トランジスタに比例する電流が流れる第4トランジスタと、を有し、
    前記第1カレントミラー回路は、
    前記第4トランジスタに直列に設けられた第1トランジスタと、
    前記出力トランジスタの第1端子及び制御端子間に設けられ、前記第1トランジスタに比例する電流が流れる第2トランジスタと、
    を有する、請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記出力トランジスタの制御端子から第1端子への電流の逆流を防止する第1ダイオードをさらに備えた、請求項1に記載の半導体装置。
  5. 前記出力トランジスタの第2端子及び制御端子間に設けられ、出力トランジスタをオフする場合にオンに制御される放電トランジスタと、
    前記出力トランジスタの第2端子及び制御端子間において、前記放電トランジスタに直列に設けられた抵抗素子と、
    をさらに備えた、請求項1に記載の半導体装置。
  6. 前記電圧制限回路は、1又は複数のツェナーダイオードである、請求項1に記載の半導体装置。
  7. 前記1又は複数のツェナーダイオードに直列かつ逆向きに設けられた1又は複数の第2ダイオードをさらに備えた、請求項6に記載の半導体装置。
  8. 前記電圧制限回路に直列に設けられた電流制限素子をさらに備えた、請求項6に記載の半導体装置。
  9. 前記負荷は、バッテリー電源と前記出力トランジスタの第1端子との間に設けられ、
    前記半導体装置は、
    前記バッテリー電源の電圧と、前記出力トランジスタの第1端子の電圧と、を比較する第1コンパレータと、
    前記電圧制限回路に直列に設けられ、前記第1コンパレータの比較結果に基づいてオンオフが制御される第5トランジスタと、
    をさらに備えた、請求項1に記載の半導体装置。
  10. 前記バッテリー電源及び前記出力トランジスタの第1端子のそれぞれの電圧を分圧する抵抗素子群をさらに備え、
    前記第1コンパレータは、前記抵抗素子群によって分圧された前記バッテリー電源及び前記出力トランジスタの第1端子のそれぞれの電圧を比較する、請求項9に記載の半導体装置。
  11. 前記負荷は、接地電源と前記出力トランジスタの第2端子との間に設けられ、
    前記半導体装置は、
    前記出力トランジスタの第2端子の電圧を検出する電圧検出回路と、
    前記電圧検出回路の検出結果に基づいてオンオフが制御される第5トランジスタと、
    をさらに備えた、請求項1に記載の半導体装置。
  12. 前記電圧検出回路は、
    前記負荷に接続された前記接地電源とは異なる第2の接地電源と、前記出力トランジスタの第2端子と、の間に直列に設けられた電圧検出用ダイオード、電圧検出用抵抗、及び、電圧検出用ツェナーダイオードを有し、
    前記半導体装置は、
    前記電圧制限回路に直列に設けられた第6トランジスタと、
    前記電圧検出用ダイオード及び前記電圧検出用抵抗間のノードと、前記出力トランジスタの第2端子と、の間に設けられ、前記第6トランジスタに比例する電流が流れる第7トランジスタと、
    をさらに備え、
    前記第5トランジスタは、前記電圧検出用抵抗及び前記電圧検出用ツェナーダイオード間のノードの電圧に基づいてオンオフする、請求項11に記載の半導体装置。
  13. 請求項1に記載の半導体装置と、
    前記出力トランジスタと、
    を備えた、電力制御用半導体装置。
  14. 1又は複数の負荷に流れる電流を制御する1又は複数の電力制御用半導体装置と、
    外部に設けられたセンサからの情報に基づいて前記1又は複数の電力制御用半導体装置に指示を与える演算処理装置と、
    を備え、
    前記1又は複数の電力制御用半導体装置の各々は、
    対応する前記負荷に流れる電流を制御する出力トランジスタと、
    前記出力トランジスタの第1端子及び第2端子間の電圧が所定値を超えた場合、前記出力トランジスタの第1端子及び第2端子間を導通させる電圧制限回路と、
    前記電圧制限回路に電流が流れた場合、前記出力トランジスタの第1端子及び制御端子間を導通させる、第1カレントミラー回路と、
    を有する、車載用電子制御ユニット。
  15. 前記1又は複数の負荷は、何れも車両のエンジン内に設けられたソレノイドインジェクタである、請求項14に記載の車載用電子制御ユニット。
  16. 請求項15に記載の車載用電子制御ユニットを搭載した車両。
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