JP2016207507A

JP2016207507A - ノイズ抑制ケーブル

Info

Publication number: JP2016207507A
Application number: JP2015088716A
Authority: JP
Inventors: 克俊中谷; Katsutoshi Nakatani; 陽介角; Yosuke Sumi; 秋元　克弥; Katsuya Akimoto; 克弥秋元; 賢司安嶋; Kenji Yasujima; 寛沖川; Hiroshi Okikawa
Original assignee: Hitachi Metals Ltd
Current assignee: Proterial Ltd
Priority date: 2015-04-23
Filing date: 2015-04-23
Publication date: 2016-12-08
Also published as: DE102016107385A1; CN106067338A; US9659687B2; US20160314875A1

Abstract

【課題】シールド層及び巻きつけ型の磁性体層を有するノイズ抑制ケーブルにおいて、磁性体層の製造工程中の剥がれを防止することができる構成を有しながら、部材点数を減らすことのできるノイズ抑制ケーブルを提供する。
【解決手段】本発明の一態様において、ノイズ抑制ケーブル１０は、導体線１１の外周を絶縁体１２で被覆した絶縁電線１３と、絶縁電線１３の外周に巻きつけられた磁性体含有部材からなる磁性体層１６と、磁性体層１６の外周を被覆するシールド層１８と、磁性体層１６とシールド層１８との間に設けられ、磁性体層１６を固定し、かつ磁性体層１６とシールド層１８とを絶縁する磁性体固定用兼絶縁用テープ層１７と、を有する。
【選択図】図１

Description

本発明は、ノイズ抑制ケーブルに関する。

従来、絶縁電線にテープ状の磁性体を巻きつけて磁束の外側への漏れを抑えることにより、放射ノイズを抑制したノイズ抑制ケーブルが知られている（例えば、特許文献１参照。）。

特許文献１に開示されたノイズ抑制ケーブルにおいては、アモルファス磁性体テープが、絶縁電線を被覆するシールド層の外周に巻きつけられている。そして、シールド層とアモルファス磁性体テープとの間には、これらを絶縁するための絶縁層が設けられている。

特開平６−２０３６５２号公報

しかしながら、特許文献１に開示されているような磁性体テープを有するノイズ抑制ケーブルにおいては、通常、巻きつけられた磁性体テープのケーブルの製造工程中の剥がれを防止し、製造歩留まりを向上させるために、固定用のテープが磁性体テープの外周に巻き付ける。

本発明の目的は、シールド層及び巻きつけ型の磁性体層を有するノイズ抑制ケーブルにおいて、磁性体層の製造工程中の剥がれを防止することができる構成を有しながら、部材点数を減らすことのできるノイズ抑制ケーブルを提供することにある。

本発明の一態様は、上記目的を達成するために、［１］〜［５］のノイズ抑制ケーブルを提供する。

［１］導体線の外周を絶縁体で被覆した絶縁電線と、前記絶縁電線の外周に巻きつけられた磁性体含有部材からなる磁性体層と、前記磁性体層の外周を被覆するシールド層と、前記磁性体層と前記シールド層との間に設けられ、前記磁性体層を固定し、かつ前記磁性体層と前記シールド層とを絶縁する磁性体固定用兼絶縁用テープ層と、を有する、ノイズ抑制ケーブル。

［２］前記磁性体含有部材が金属磁性体である、［１］に記載のノイズ抑制ケーブル。

［３］前記磁性体層が、らせん巻きされた前記磁性体含有部材からなる、［１］又は［２］に記載のノイズ抑制ケーブル。

［４］前記磁性体層が、縦添え巻きされた前記磁性体含有部材からなる、［１］又は［２］に記載のノイズ抑制ケーブル。

［５］前記磁性体層が、前記ノイズ抑制ケーブルの長さ方向に沿って断続的に巻き付けられた複数の前記磁性体含有部材からなる、［１］又は［２］に記載のノイズ抑制ケーブル。

本発明によれば、シールド層及び巻きつけ型の磁性体層を有するノイズ抑制ケーブルにおいて、磁性体層の製造工程中の剥がれを防止することができる構成を有しながら、部材点数を減らすことのできるノイズ抑制ケーブルを提供することができる。

図１（ａ）は、本発明の第１の実施の形態に係るノイズ抑制ケーブルの概略的な断面図である。図１（ｂ）は、比較例に係るノイズ抑制ケーブルの概略的な断面図である。図２（ａ）〜（ｃ）は、本発明の第１の実施の形態に係るノイズ抑制ケーブル１０の側面図である。図３は、本発明の第２の実施の形態に係るノイズ抑制ケーブルの概略的な断面図である。

以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図中、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付してその重複した説明を省略する。

［第１の実施の形態］
図１（ａ）は、本発明の第１の実施の形態に係るノイズ抑制ケーブルの概略的な断面図である。図１（ｂ）は、比較例に係るノイズ抑制ケーブルの概略的な断面図である。

図１（ａ）に示される本発明の第１の実施の形態に係るノイズ抑制ケーブル１０は、導体線１１の外周を絶縁体１２で被覆した複数の絶縁電線１３と、複数の絶縁電線１３の周囲に設けられ、これら複数の絶縁電線１３を周囲に介在物１４を介在させた状態で押える押え層１５と、押え層１５の外周に巻きつけられた磁性体含有部材からなる磁性体層１６と、磁性体層１６の外周を被覆するシールド層１８と、磁性体層１６とシールド層１８との間に設けられ、磁性体層１６を固定し、かつ磁性体層１６とシールド層１８とを絶縁する磁性体固定用兼絶縁用テープ層１７と、樹脂等からなる絶縁保護層としてのシース１９とを有する。

絶縁電線１３は、例えば、周波数５０Ｈｚ〜１ＭＨｚの電力又は信号を伝送する。なお、図１（ａ）に示される例では、ノイズ抑制ケーブル１０は３本の絶縁電線１３を有する３芯ケーブルであるが、ノイズ抑制ケーブル１０に含まれる絶縁電線１３の本数は３本に限定されない。また、ノイズ抑制ケーブル１０は、撚り合わされた２本の絶縁電線１３から構成されるツイストペア線を有してもよい。

押え層１５は、例えば、複数の絶縁電線１３及び介在物１４の周囲に、樹脂テープ等の押え用テープをノイズ抑制ケーブル１０の長さ方向に沿ってらせん巻きで巻き付けることにより形成される。押え層１５を構成する押え用テープは、例えば、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）、ポリプロピレン系樹脂等の樹脂からなる。

磁性体層１６は、絶縁電線１３からの磁束の漏れを抑え、ノイズ抑制ケーブル１０の放射ノイズを抑制する機能を有する。磁性体層１６は、金属磁性体からなる。

磁性体含有部材に含まれる磁性体は、保磁力が小さく透磁率が大きい軟磁性材料であることが好ましい。軟磁性材料としては、例えば、Ｃｏ基アモルファス合金、Ｆｅ基アモルファス合金等のアモルファス合金、Ｍｎ−Ｚｎ系フェライト、Ｎｉ−Ｚｎ系フェライト、Ｎｉ−Ｚｎ−Ｃｕ系フェライト等のフェライト、Ｆｅ−Ｎｉ系合金（パーマロイ）、Ｆｅ−Ｓｉ−Ａｌ系合金（センダスト）、Ｆｅ−Ｓｉ系合金（珪素鋼）等を用いることができる。

図２（ａ）〜（ｃ）は、本発明の第１の実施の形態に係るノイズ抑制ケーブル１０の側面図である。図２（ａ）〜（ｃ）においては、磁性体層１６よりも外側の部材の図示を省略している。

図２（ａ）は、磁性体層１６が、押え層１５の外周にらせん巻きされたテープ状の磁性体含有部材からなる場合の側面図である。

図２（ｂ）は、磁性体層１６が、押え層１５の外周に縦添え巻き（たばこ巻き）されたシート状の磁性体含有部材からなる場合の側面図である。

図２（ｃ）は、磁性体層１６が、ノイズ抑制ケーブル１０の長さ方向に沿って押え層１５の外周に断続的に巻き付けられた複数の磁性体含有部材からなる場合の側面図である。この場合、磁性体層１６を押え層１５の外周の全体を覆うように設ける場合と比較して、ノイズ抑制ケーブル１０の可撓性を向上させることができる。

シールド層１８は、例えば、導線を編組して形成され、グランドに接続される。なお、シールド層１８は、導体付きテープを巻き付けたものでもよい。

磁性体固定用兼絶縁用テープ層１７は、磁性体層１６の外周に巻き付けられた、ＰＥ（ポリエチレン）、ＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）、セロハン等の汎用テープ材料や、耐熱テープ材料等の絶縁材料からなる絶縁テープからなり、磁性体層１６を固定する機能と、磁性体層１６とシールド層１８とを絶縁する機能とを併せ持つ。

磁性体層１６が金属磁性体からなるため、磁性体層１６とシールド層１８が接した場合に電流が流れやすく、磁性体固定用兼絶縁用テープ層１７による絶縁機能が重要である。

図１（ｂ）に示される比較例に係るノイズ抑制ケーブル５０は、磁性体層１６がシールド層１８の外側に設けられている点で、ノイズ抑制ケーブル１０と異なる。

ノイズ抑制ケーブル５０においては、磁性体層１６がシールド層１８の外側に設けられているため、ノイズ抑制ケーブル５０は、磁性体層１６とシールド層１８とを絶縁するための絶縁用テープ層５１と、磁性体層１６を固定するための磁性体固定用テープ層５２とを別個に有する。

［第２の実施の形態］
第２の実施の形態は、ノイズ抑制ケーブルが単芯ケーブルである点において、第１の実施の形態と異なる。その他の第１の実施の形態と同様の点については、説明を省略又は簡略化する。

図３は、本発明の第２の実施の形態に係るノイズ抑制ケーブルの概略的な断面図である。

図３に示される本発明の第２の実施の形態に係るノイズ抑制ケーブル２０は、導体線１１の外周を絶縁体１２で被覆した１本の絶縁電線１３と、絶縁電線１３の外周に巻きつけられた磁性体含有部材からなる磁性体層１６と、磁性体層１６の外周を被覆するシールド層１８と、磁性体層１６とシールド層１８との間に設けられ、磁性体層１６を固定し、かつ磁性体層１６とシールド層１８とを絶縁する磁性体固定用兼絶縁用テープ層１７と、樹脂等からなる絶縁保護層としてのシース１９とを有する。

第１の実施の形態に係るノイズ抑制ケーブル１０の磁性体固定用兼絶縁用テープ層１７と同様に、ノイズ抑制ケーブル２０の磁性体固定用兼絶縁用テープ層１７も、磁性体層１６を固定する機能と、磁性体層１６とシールド層１８とを絶縁する機能とを併せ持つ。

（実施の形態の効果）
本実施の形態によれば、ノイズ抑制ケーブル１０、２０において、シールド層１８の内側に磁性体層１６が設けられ、磁性体層１６を固定する機能と、磁性体層１６とシールド層１８とを絶縁する機能とを併せ持つ磁性体固定用兼絶縁用テープ層１７が磁性体層１６とシールド層１８との間に設けられていることにより、放射ノイズを抑制し、かつ部材点数を増やすことなく磁性体層１６の剥がれを防止することができる。

以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。

また、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。

１０、２０…ノイズ抑制ケーブル、１１…導体線、１２…絶縁体、１３…絶縁電線、１６…磁性体層、１７…磁性体固定用兼絶縁用テープ層、１８…シールド層

Claims

導体線の外周を絶縁体で被覆した絶縁電線と、
前記絶縁電線の外周に巻きつけられた磁性体含有部材からなる磁性体層と、
前記磁性体層の外周を被覆するシールド層と、
前記磁性体層と前記シールド層との間に設けられ、前記磁性体層を固定し、かつ前記磁性体層と前記シールド層とを絶縁する磁性体固定用兼絶縁用テープ層と、
を有する、
ノイズ抑制ケーブル。
前記磁性体含有部材が金属磁性体である、
請求項１に記載のノイズ抑制ケーブル。
前記磁性体層が、らせん巻きされた前記磁性体含有部材からなる、
請求項１又は２に記載のノイズ抑制ケーブル。
前記磁性体層が、縦添え巻きされた前記磁性体含有部材からなる、
請求項１又は２に記載のノイズ抑制ケーブル。
前記磁性体層が、前記ノイズ抑制ケーブルの長さ方向に沿って断続的に巻き付けられた複数の前記磁性体含有部材からなる、
請求項１又は２に記載のノイズ抑制ケーブル。