JP2016226219A - ノイズ抑制機能付き電線管 - Google Patents

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克俊 中谷
Katsutoshi Nakatani
克俊 中谷
陽介 角
Yosuke Sumi
陽介 角
賢司 安嶋
Kenji Yasujima
賢司 安嶋
秋元 克弥
Katsuya Akimoto
克弥 秋元
寛 沖川
Hiroshi Okikawa
寛 沖川
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Abstract

【課題】シールド層を有する電線管において、優れた屈曲性を有し、シールド層を流れるコモンモードノイズ電流による電磁波ノイズを抑制することができるノイズ抑制機能付き電線管を提供する。
【解決手段】ノイズ抑制機能付き電線管1は、樹脂管2と、樹脂管2の外周に管長手方向に沿って所定の間隔Dを設けて形成された所定の幅Wの複数の内側磁性テープ層3Aと、樹脂管2及び複数の内側磁性テープ層3Aの外周に設けられた内側樹脂テープ層4Aと、内側樹脂テープ層4Aの外周に設けられたシールド層5と、シールド層5の外周に設けられた外側樹脂テープ層4Bと、外側樹脂テープ層4Bの外周に管長手方向に沿って所定の間隔Dを設けて形成された所定の幅Wの複数の外側磁性テープ層3Bと、外側樹脂テープ層4B及び複数の外側磁性テープ層3Bの外側に形成された樹脂等からなるシース6とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ノイズ抑制機能付き電線管に関する。
従来、インバータとモータとを接続するケーブルから放射される電磁波ノイズを抑制するため、シールド層を備えた電線管内にケーブルを挿通させたノイズ抑制構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
従来のノイズ抑制構造の電線管は、パンチングメタルを用いてシールド層を構成しており、これにより電磁波を遮断する効果が得られる。
特開平6−327261号公報
しかし、従来の電線管は、シールド層がコモンモードノイズ電流が流れる経路となり、シールド層のみではコモンモードノイズ電流による電磁波ノイズを十分に抑制できない。
そこで、本発明の目的は、シールド層を有する電線管において、優れた屈曲性を有し、シールド層を流れるコモンモードノイズ電流による電磁波ノイズを抑制することができるノイズ抑制機能付き電線管を提供することにある。
[1]樹脂から形成された樹脂管と、前記樹脂管の外周に管長手方向に沿って所定の間隔を設けて形成された複数の内側磁性体層と、前記樹脂管及び前記複数の内側磁性体層の外周に設けられた内側絶縁層と、前記内側絶縁層の外周に設けられたシールド層と、前記シールド層の外周に設けられた外側絶縁層と、前記外側絶縁層の外周に管長手方向に沿って所定の間隔を設けて形成された複数の外側磁性体層と、を備えたノイズ抑制機能付き電線管。
[2]前記内側磁性体層と前記外側磁性体層は、管長手方向において重なる領域を有する、前記[1]に記載のノイズ抑制機能付き電線管。
[3]樹脂から形成された樹脂管と、前記樹脂管の外周に管長手方向に沿って所定の間隔を設けて形成された複数の磁性体層と、前記樹脂管及び前記複数の磁性体層の外周に設けられた絶縁層と、前記絶縁層の外周に設けられたシールド層と、を備えたノイズ抑制機能付き電線管。
[4]樹脂から形成された樹脂管と、前記樹脂管の外周に設けられたシールド層と、前記樹脂管の外周に設けられた絶縁層と、前記絶縁層の外周に管長手方向に沿って所定の間隔を設けて形成された複数の磁性体層と、を備えたノイズ抑制機能付き電線管。
本発明によれば、シールド層を有する電線管において、優れた屈曲性を有し、シールド層を流れるコモンモードノイズ電流による電磁波ノイズを抑制することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るノイズ抑制機能付き電線管を示し、(a)は正面図、(b)は断面図である。 図2は、図1に示すノイズ抑制機能付き電線管の使用状態を示し、(a)はコモンモードノイズ電流が電線管の外側を流れるモードを示す模式図、(b)はコモンモードノイズ電流が電線管の内側を流れるモードを示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係るノイズ抑制機能付き電線管を示し、(a)は正面図、(b)は断面図である。
このノイズ抑制機能付き電線管1(以下、単に「電線管1」という場合もある。)は、樹脂から形成された樹脂管2と、樹脂管2の外周に管長手方向に沿って所定の間隔Dを設けて形成された所定の幅Wの複数の内側磁性テープ層3Aと、樹脂管2及び複数の内側磁性テープ層3Aの外周に設けられた内側樹脂テープ層4Aと、内側樹脂テープ層4Aの外周に設けられたシールド層5と、シールド層5の外周に設けられた外側樹脂テープ層4Bと、外側樹脂テープ層4Bの外周に管長手方向に沿って所定の間隔Dを設けて形成された所定の幅Wの複数の外側磁性テープ層3Bと、外側樹脂テープ層4B及び複数の外側磁性テープ層3Bの外側に形成された樹脂等からなるシース6とを備える。
ここで、内側磁性テープ層3Aは、内側磁性体層の一例であり、外側磁性テープ層3Bは、外側磁性体層の一例である。内側樹脂テープ層4Aは、内側絶縁体層の一例であり、外側樹脂テープ層4Bは、外側絶縁体層の一例である。
内側磁性テープ層3Aは、樹脂管2の外周に幅Wの磁性テープを両端部が重なるように巻き付け、その重なり部を抵抗溶接することにより形成される。外側磁性テープ層3Bは、外側樹脂テープ層4Bの外周に幅Wの磁性テープを両端部が重なるように巻き付け、その重なり部を抵抗溶接することにより形成される。内側磁性テープ層3A及び外側磁性テープ層3Bの磁性テープの幅Wは、例えば5〜50mmが好ましい。内側磁性テープ層3A間の間隔Dは、例えば5〜50mmが好ましい。内側磁性テープ層3A及び外側磁性テープ層3Bは、それぞれが管長手方向において重なる領域を有するのが好ましい。
磁性テープを構成する磁性体は、電磁波ノイズを抑制するため、保磁力が小さく透磁率が大きい軟磁性材料からなるものが好ましい。軟磁性材料として、例えば、Co基アモルファス合金、Fe基アモルファス合金等のアモルファス合金、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ni−Zn−Cu系フェライト等のフェライト、Fe−Ni系合金(パーマロイ)、Fe−Si−Al系合金(センダスト)、Fe−Si系合金(珪素鋼)等の軟磁性金属等を用いることができる。
内側樹脂テープ層4Aは、樹脂管2及び複数の内側磁性テープ層3Aの外周に樹脂テープをケーブル長手方向に渡って螺旋状に巻き付けることにより形成される。外側樹脂テープ層4Bは、シールド層5の外周に樹脂テープをケーブル長手方向に渡って螺旋状に巻き付けることにより形成される。内側樹脂テープ層4A及び外側樹脂テープ層4Bの樹脂テープは、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン系樹脂等の樹脂からなるテープを用いることができる。
シールド層5は、例えば、導線を編組して形成され、グランドに接続される。なお、シールド層5は、導体付きテープを巻き付けたものでもよい。
図2は、図1に示すノイズ抑制機能付き電線管1の使用状態を示し、(a)はコモンモードノイズ電流が電線管の外側を流れるモードを示す模式図、(b)はコモンモードノイズ電流が電線管の内側を流れるモードを示す模式図である。
フレーム13にインバータ11及びモータ12が取り付けられており、インバータ11及びモータ12のアース線はそれぞれのグランド端子に接続されている。インバータ11とモータ12は、例えば3芯の電線の外周にシールド層を有するケーブル10によって接続されている。ケーブル10が電線管1の管内に挿通させ、ケーブル10のシールド層は、インバータ11のグランド端子及びモータ12のグランド端子にそれぞれ接続されている。電線管1のシールド層5は、インバータ11のシールドケース及びモータ12のシールドケースに接続されている。
インバータ11は、直流電圧をスイッチング動作によって高周波電圧に変換し、高周波電圧を交流電圧としてケーブル10を介してモータ12に供給する。このとき、ケーブル10の電線から電磁波ノイズが発生し、シールド層5や電線管1にコモンモードノイズ電流が流れる。
コモンモードノイズ電流iが、図2(a)に示すように、電線管1の外側を流れるモードの場合は、インピーダンスが増加した外側磁性テープ層3Bによってコモンモードノイズ電流iが低減し、電磁波ノイズが抑制される。
コモンモードノイズ電流iが、図2(b)に示すように、電線管1の内側を流れるモードの場合は、インピーダンスが増加した内側磁性テープ層3Aによってコモンモードノイズ電流iが低減し、電磁波ノイズが抑制される。
(実施の形態の作用、効果)
本実施の形態によれば、以下の作用、効果を奏する。
(1)シールド層5の内側に内側磁性テープ層3Aを設け、シールド層5の外側に外側磁性テープ層3Bを設けているため、コモンモードノイズ電流iが電線管1の外側を流れるモードの場合や電線管1の内側を流れるモードの場合でも、コモンモードノイズ電流を低減でき、これにより電磁波ノイズを抑制することができる。
(2)電線管1は、所定の幅の磁性テープ層3A、3Bを所定の間隔を有して管長手方向に設けたので、管長手方向全体に渡って磁性テープ層を設けた場合と比較して屈曲性が良好になる。
(変形例)
なお、本発明の実施の形態は、上記実施の形態に限定されず、種々な実施の形態が可能
である。例えば、上記実施の形態では、シールド層5の内側と外側に磁性テープ層を設けたが、磁性テープ層をシールド層5の外側にのみ設けてもよく、シールド層5の内側にのみ設けてもよい。磁性テープ層をシールド層5の外側にのみ設けた場合は、図2(a)に示したように、コモンモードノイズ電流iが電線管1の外側を流れるモードの場合に、外側磁性テープ層3Bによってコモンモードノイズ電流iを低減することができる。磁性テープ層をシールド層5の内側にのみ設けた場合は、図2(b)に示すように、コモンモードノイズ電流iが電線管1の内側を流れるモードの場合に、内側磁性テープ層3Aによってコモンモードノイズ電流iを低減することができる。
また、磁性テープ層3A、3Bは、磁性粉を含有した樹脂層でもよい。
1…ノイズ抑制機能付き電線管、2…樹脂管、3A…内側磁性テープ層、
3B…外側磁性テープ層、4A…内側樹脂テープ層、4B…外側樹脂テープ層、
5…シールド層、6…シース、10…ケーブル、11…インバータ、12…モータ、
13…フレーム、D…間隔、i…コモンモードノイズ電流、W…幅

Claims (4)

  1. 樹脂から形成された樹脂管と、
    前記樹脂管の外周に管長手方向に沿って所定の間隔を設けて形成された複数の内側磁性体層と、
    前記樹脂管及び前記複数の内側磁性体層の外周に設けられた内側絶縁層と、
    前記内側絶縁層の外周に設けられたシールド層と、
    前記シールド層の外周に設けられた外側絶縁層と、
    前記外側絶縁層の外周に管長手方向に沿って所定の間隔を設けて形成された複数の外側磁性体層と、
    を備えたノイズ抑制機能付き電線管。
  2. 前記内側磁性体層と前記外側磁性体層は、管長手方向において重なる領域を有する、
    請求項1に記載のノイズ抑制機能付き電線管。
  3. 樹脂から形成された樹脂管と、
    前記樹脂管の外周に管長手方向に沿って所定の間隔を設けて形成された複数の磁性体層と、
    前記樹脂管及び前記複数の磁性体層の外周に設けられた絶縁層と、
    前記絶縁層の外周に設けられたシールド層と、
    を備えたノイズ抑制機能付き電線管。
  4. 樹脂から形成された樹脂管と、
    前記樹脂管の外周に設けられたシールド層と、
    前記樹脂管の外周に設けられた絶縁層と、
    前記絶縁層の外周に管長手方向に沿って所定の間隔を設けて形成された複数の磁性体層と、
    を備えたノイズ抑制機能付き電線管。
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